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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】大口径PEパイプ溶着設備
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/02 20060101AFI20240523BHJP
【FI】
B29C65/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023143578
(22)【出願日】2023-09-05
【審査請求日】2023-10-17
(31)【優先権主張番号】202310283514.1
(32)【優先日】2023-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523338358
【氏名又は名称】中鉄一局集団市政環保工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】China Railway First Group Municipal Environmental Protection Engineering Co., LTD
【住所又は居所原語表記】No. 168 Renjiazhuang, Qilihe District, Lanzhou City, Gansu Province 730050 China
(73)【特許権者】
【識別番号】523146214
【氏名又は名称】中鉄一局集団有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY FIRST GROUP CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】張振発
(72)【発明者】
【氏名】牛犇
(72)【発明者】
【氏名】杜有秀
(72)【発明者】
【氏名】李東
(72)【発明者】
【氏名】姜強基
(72)【発明者】
【氏名】魏海権
(72)【発明者】
【氏名】康世雄
(72)【発明者】
【氏名】董玉鵬
(72)【発明者】
【氏名】盖衛昌
(72)【発明者】
【氏名】牛超
(72)【発明者】
【氏名】張勇
(72)【発明者】
【氏名】阮雪潔
(72)【発明者】
【氏名】梁馳
(72)【発明者】
【氏名】盧超雷
(72)【発明者】
【氏名】王小彬
(72)【発明者】
【氏名】唐立▲シン▼
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210196742(CN,U)
【文献】中国実用新案第214331700(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第105773297(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111877507(CN,A)
【文献】中国実用新案第210553125(CN,U)
【文献】国際公開第2017/018960(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/00-65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体受けと、挟持機構と、ロック機構と、PLC電気制御キャビネットと、シンニング加熱機構と、除塵機構と、昇降キャスタとを含む大口径PEパイプ溶着設備であって、前記本体受けは、底部が中空であるフレーム構造であり、前記本体受けの中間と前後両端には、何れも接続ブロックが設けられ、前記本体受けは、前後対称に設けられ、前記本体受けの中心にある接続ブロックには、長溝が設けられ、前記挟持機構は、前記接続ブロックの間に対称に設けられ、前記昇降キャスタは、前記本体受けの底部に設けられ、前記除塵機構は、前記本体受けに固定され、前記長溝の両側に位置し、前記ロック機構は、前記挟持機構に設けられ、前記PLC電気制御キャビネットは、前記本体受けの内部に設けられ、前記シンニング加熱機構は、前記本体受けの先端に設けられ、前記挟持機構、前記ロック機構、前記シンニング加熱機構及び前記除塵機構は、何れも前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続され、
前記挟持機構は、直線光軸と、クランププレートと、油圧シリンダと、板状チェーンとを含み、前記直線光軸は、前記接続ブロックの間に設けられ、前記クランププレートは、前記直線光軸上に摺動可能に設けられ、Ω型を呈し、前記油圧シリンダは、前記クランププレートの両側に設けられ、前記本体受けに固定され、前記油圧シリンダの出力端は、前記クランププレートに固定接続され、前記ロック機構は、前記クランププレートに設けられ、前記板状チェーンは、前記クランププレートの下方に対応するように設けられ、前記ロック機構は、前記板チェーンに駆動接続され、前記油圧シリンダは、前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続され、
前記ロック機構は、二軸モーターと、バッフルと、回転軸と、案内機構と、駆動ロープとを含み、前記二軸モーターは、前記クランププレートの先端中心に設けられ、前記バッフルは、前記二軸モーターの前後両端に設けられ、前記回転軸は、前記バッフルの中に設けられ、前記回転軸は、前記バッフルに回転可能に接続され、前記回転軸は、前記二軸モーターの出力端に固定接続され、前記駆動ロープは、前記回転軸に巻きつけられ、前記案内機構は、前記クランププレートの底板に設けられ、前記案内機構に対応する前記本体受けに貫通溝が開設され、前記駆動ロープは、前記案内機構に巻きかけられ、前記貫通溝を貫通して前記板状チェーンの両端に着脱可能に固定接続され、前記二軸モーターは、前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される、ことを特徴とする大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項2】
前記案内機構には、中間が凹んだ案内輪が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項3】
前記シンニング加熱機構は、直線スライドレールと、エアスライドテーブルと、第1接続板と、第2接続板と、第1昇降シリンダと、第2昇降シリンダと、シンニング盤と、加熱盤とを含み、前記直線スライドレールは、2本設けられ、2本の前記直線スライドレールの両端は、何れも前記本体受けに設けられ、前記エアスライドテーブルは、4つ設けられ、2つの前記エアスライドテーブルは、1本の前記直線スライドレールに設けられ、前記第1接続板と前記第2接続板は、何れも前記エアスライドテーブルの間に設けられ、前記第1昇降シリンダは、前記第1接続板の中心位置に設けられ、前記シンニング盤は、前記第1昇降シリンダの出力端に設けられ、前記第2昇降シリンダは、前記第2接続板の中心位置に設けられ、前記加熱盤は、前記第2昇降シリンダの出力端に設けられ、前記エアスライドテーブル、前記第1昇降シリンダ、前記第2昇降シリンダ、前記シンニング盤及び前記加熱盤は、何れも前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項4】
前記シンニング盤と前記加熱盤の左右両側には、何れも差込継ぎ手が設けられ、前記本体受けの前記長溝には、前記シンニング盤と前記加熱盤の位置決めのための差込溝が対応するように設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項5】
溝型光電スイッチを更に含み、前記溝型光電スイッチは、エアスライドテーブルの外側に設けられ、前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続され、前記本体受けの先端中心には、シンニング盤と加熱盤がちょうど前記本体受けの中心に停止することを保証するためのストッパ片が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項6】
案内柱を更に含み、前記案内柱は、前記第1昇降シリンダ及び前記第2昇降シリンダの両側にそれぞれ設けられ、前記案内柱は、前記シンニング盤及び前記加熱盤に固定され、前記第1接続板及び前記第2接続板に摺動可能に接続され、前記シンニング盤と前記加熱盤の位置制限及び案内に用いられる、ことを特徴とする請求項3に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項7】
前記除塵機構は、水タンクと、ブースターポンプと、ファンと、自在竹節管と、気水混合噴射ヘッドとを含み、前記水タンク、前記ファン及び前記ブースターポンプは、何れも前記本体受けの内部に設けられ、前記気水混合噴射ヘッドは、前記自在竹節管の先端に取り付けられ、前記自在竹節管は、前記本体受けに設けられ、前記水タンク、前記ブースターポンプ及び前記自在竹節管は、順に連通し、前記ファンは、前記気水混合噴射ヘッドに連通し、前記ブースターポンプとファンは、何れも前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【請求項8】
タッチスクリーンを更に含み、前記タッチスクリーンは、前記本体受けに設けられ、前記PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の大口径PEパイプ溶着設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PEパイプ溶着技術分野に属し、具体的には、大口径PEパイプ溶着設備に関する。
【背景技術】
【0002】
PE材質パイプ、特に大口径パイプは、その優れた耐食性、弾性塑性が大きく、長距離敷設に便利で、及び耐用年数が長いなどという利点があるため、近年広く用いられている。製造、取り付け及び不可抗力などの起因により、パイプラインの破損乃至破壊につながり、資材の浪費、生産休止、環境汚染、更に重大な事故を引き起こす可能性がある。
【0003】
PE材料は、高分子不活性材料に属し、他の材料と接着しにくく、且つ弾性が大きいが剛性が低く、パイプの運転圧力の変化に伴って、パイプの直径、長さ、厚さなどの幾何寸法が何れも動的に変化する。従来のパイプ帯圧修復技術は、鋼帯引き締め技術、化学的接合技術、薬注式密封技術及びスリーブ密封技術などを含み、剛性の比較的大きい金属及び非金属のパイプにのみ適用され、PEパイプには適用できず、特に大口径PEパイプには適用できない。現在、大口径PEパイプの破損が発生した場合、従来の修復方法は、破損したパイプセグメントを切断して除去し、新しいものに交換することであり、方法は、熱溶融機を用いて新しいパイプと元のパイプとを熱溶着させることであり、特許番号が210453819Uである中国実用新案には、テーブルによってPEパイプの高さの調節を実現できるPEパイプの溶着に用いられる装置が開示されているが、当該装置は、パイプの溶着後にパイプを取り出しにくく、特に2本の特に長いパイプが溶着された後、溶着装置がパイプの外部に被せられ、溶着装置を解体することでしか取り出すことができない。特許番号が207256916Uである中国実用新案には、PEパイプの溶着に用いられる装置が開示されており、当該装置は、PEパイプの溶着が完了した後、装置の上方からPEパイプを持ち上げることができるが、当該装置は、大口径PEパイプの溶着に適用されず、これは、大口径PEパイプの重量が非常に重く、溶着前の継ぎ手の両端が溶着装置に置かれにくく、溶着装置に置かれた後に両端の継ぎ手が位置合わせを改めて位置決めする必要があるとともに、溶着が完了した後にもそれを取り出すことが困難であり、クレーンで大口径PEパイプを強制的に溶着点から吊り上げて取り外すと、溶着点が応力集中を受けて開裂するおそれがある。
【0004】
従って、当業者にとっては、如何にして大口径PEパイプを溶着し、溶着後に分離するのに便利な溶着設備を提供するかが解決すべき課題とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】中国実用新案第210453819号明細書
【文献】中国実用新案第207256916号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、大口径PEパイプの溶着設備を提供するものであり、本発明は、挟持機構と案内機構を設置することにより、大口径PEパイプの自動挟持を実現し、溶着完了後に、昇降キャスタによって溶着設備と大口径PEパイプとの分離を容易にし、溶着設備の取り外し及び長いパイプの持ち上げ過程における溶接部位の再断裂を回避する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は以下のような技術的手段を採用する:本体受けと、挟持機構と、ロック機構と、PLC電気制御キャビネットと、シンニング加熱機構と、除塵機構と、昇降キャスタとを含む大口径PEパイプ溶着設備であって、前記本体受けは、底部が中空であるフレーム構造であり、前記本体受けの中間と前後両端には、何れも接続ブロックが設けられ、前記本体受けは、前後対称に設けられ、前記本体受けの中心にある接続ブロックには、長溝が設けられ、前記挟持機構は、接続ブロックの間に対称に設けられ、前記昇降キャスタは、前記本体受けの底部に設けられ、前記除塵機構は、前記本体受けに固定され、前記長溝の両側に位置し、前記ロック機構は、前記挟持機構に設けられ、前記PLC電気制御キャビネットは、前記本体受けの内部に設けられ、前記シンニング加熱機構は、前記本体受けの先端に設けられ、前記挟持機構、ロック機構、シンニング加熱機構及び除塵機構は、何れもPLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。
【0008】
更に、前記挟持機構は、直線光軸と、クランププレートと、油圧シリンダと、板状チェーンとを含み、前記直線光軸は、接続ブロックの間に設けられ、前記クランププレートは、直線光軸上に摺動可能に設けられ、Ω型を呈し、前記油圧シリンダは、クランププレートの両側に設けられ、本体受けに固定され、前記油圧シリンダの出力端は、クランププレートに固定接続され、前記ロック機構は、クランププレートに設けられ、前記板状チェーンは、クランププレートの下方に対応するように設けられ、前記ロック機構は、板式チェーンに駆動接続され、前記油圧シリンダは、PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。
【0009】
更に、前記ロック機構は、二軸モーターと、バッフルと、回転軸と、案内機構と、駆動ロープとを含み、前記二軸モーターは、クランププレートの先端中心に設けられ、前記バッフルは、二軸モーターの前後両端に設けられ、前記回転軸は、バッフルの中に設けられ、前記回転軸は、バッフルに回転可能に接続され、前記回転軸は、二軸モーターの出力端に固定接続され、前記駆動ロープは、回転軸に巻きつけられ、前記案内機構は、クランププレートの底板に設けられ、案内機構に対応する前記本体受けに貫通溝が開設され、前記駆動ロープは、案内機構に巻きかけられ、貫通溝を貫通して板状チェーンの両端に着脱可能に固定接続され、前記二軸モーターは、PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。
【0010】
更に、前記案内機構には、中間が凹んだ案内輪が設けられる。
【0011】
更に、前記シンニング加熱機構は、直線スライドレールと、エアスライドテーブルと、第1接続板と、第2接続板と、第1昇降シリンダと、第2昇降シリンダと、シンニング盤と、加熱盤とを含み、前記直線スライドレールは、2本設けられ、2本の直線スライドレールの両端は、何れも本体受けに設けられ、前記エアスライドテーブルは、4つ設けられ、2つのエアスライドテーブルは、1本の直線スライドレールに設けられ、前記第1接続板と第2接続板は、何れもエアスライドテーブルの間に設けられ、前記第1昇降シリンダは、第1接続板の中心位置に設けられ、前記シンニング盤は、第1昇降シリンダの出力端に設けられ、前記第2昇降シリンダは、第2接続板の中心位置に設けられ、前記加熱盤は、第2昇降シリンダの出力端に設けられ、前記エアスライドテーブル、第1昇降シリンダ、第2昇降シリンダ、シンニング盤及び加熱盤は、何れもPLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。
【0012】
更に、前記シンニング盤と加熱盤の左右両側には、何れも差込継ぎ手が設けられ、前記本体受けの長溝には、シンニング盤と加熱盤の位置決めのための差込溝が対応するように設けられる。
【0013】
更に、溝型光電スイッチを含み、前記溝型光電スイッチは、エアスライドテーブルの外側に設けられ、PLC電気制御キャビネットに電気的に接続され、前記本体受けの先端中心には、シンニング盤と加熱盤がちょうど本体受けの中心に停止することを保証するためのストッパ片が設けられる。
【0014】
更に、案内柱を含み、前記案内柱は、第1昇降シリンダ及び第2昇降シリンダの両側にそれぞれ設けられ、前記案内柱は、シンニング盤及び加熱盤に固定され、第1接続板及び第2接続板に摺動可能に接続され、シンニング盤と加熱盤の位置制限及び案内に用いられる。
【0015】
更に、前記除塵機構は、水タンクと、ブースターポンプと、ファンと、自在竹節管と、気水混合噴射ヘッドとを含み、前記水タンク、ファン及びブースターポンプは、何れも本体受けの内部に設けられ、前記気水混合噴射ヘッドは、自在竹節管の先端に取り付けられ、前記自在竹節管は、本体受けに設けられ、前記水タンク、ブースターポンプ及び自在竹節管は、順に連通し、前記ファンは、気水混合噴射ヘッドに連通し、前記ブースターポンプとファンは、何れもPLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。
【0016】
更に、タッチスクリーンを含み、前記タッチスクリーンは、本体受けに設けられ、PLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は、以下の通りである:
【0018】
1、本発明の本体受けの底部の中空の設置によれば、挟持構造とロック機構とを合わせて、大口径PEパイプの溶着時の移動を小さくし、大口径PEパイプの挟持及び溶着を容易にし、溶着完了後に挟持構造によって取り外し、昇降キャスタによって溶着設備をパイプに沿って押し出して分離することにより、溶着設備の取り外し及び吊り離脱時における継ぎ目の二次開裂を回避し、溶着設備からの大口径PEパイプの分離を容易にする;
【0019】
2、本発明は、大口径PEパイプが地面で位置決め完了後に直接挟持され、溶着設備の下方から固定溶着を行うことができ、従来の溶着設備がパイプ継ぎ手を設備に吊り上げた後に再度位置決めする必要があり、パイプ継ぎ目が不揃いになる問題を回避する;
【0020】
3、本発明の除塵機構の設置によれば、パイプの溶着前に溶着部を洗浄し、継ぎ目に付着した泥やシンニングされた切削くずを除去することができ、溶着が完了した後に、除塵機構により風を吹き付けて降温し、その冷却を加速化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の本体の構造概略図である。
図2】本発明の下面図である。
図3】本発明の昇降キャスタの構造模式図である。
図4】本発明の挟持機構の上面図である。
図5】本発明の挟持機構の正面図である。
図6図1におけるA点の案内機構の拡大概略図である。
図7】本発明の溝型光電スイッチの取付模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例における図面と合わせて、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。
【0023】
本発明の記述において、なお、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「水平」、「内」、「外」、「一側」などの用語によって示された方位又は位置関係は、添付図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明の説明の便宜又は説明の簡略化を図るためのものであり、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構造及び操作される必要があることを指示又は暗示するものではなく、本発明を限定するものと理解されるべきではない。「第1」、「第2」、「第3」の用語は、単に説明のためのものであり、相対的な重要性を指示又は暗示するものとして理解されるべきではない。また、特に明確に規定、限定されていない限り、「装着」、「繋がる」、「接続」の用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続されていてもよいし、着脱可能に接続されていてもよいし、又は一体化接続されてもよい。機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよい。直接的に接続されていてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されていてもよいし、両素子の内部の連通であってもよい。当業者は、具体的な状況に応じて、上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【実施例1】
【0024】
図1図7に示すように、本実施例は、本体受け1と、挟持機構と、ロック機構と、PLC電気制御キャビネット2と、シンニング加熱機構と、除塵機構と、昇降キャスタ3とを含む大口径PEパイプ溶着設備を提供し、本体受け1は、底部が中空であるフレーム構造であり、本体受け1の中間と前後両端には、何れも接続ブロック4が設けられ、本体受け1は、前後対称に設けられ、本体受け1の中心にある接続ブロックには、大口径PEパイプ31のシンニング及び溶着のための長溝が設けられ、挟持機構は、接続ブロック4の間に対称に設けられ、昇降キャスタ3は、本体受け1の底部コーナーに設けられ、本実施例における昇降キャスタ3は、底部に自在輪が取り付けられたセルフロックねじ構造であり、傘歯車が取り付けられたハンドルを用いてその移動を駆動し、移動する必要がある時に、傘歯車によってセルフロックねじを回転駆動させ、更に、自在輪を駆動して下方に移動させて本体受け1から外に移動させることができ、セルフロックねじの設置によれば、自在輪がいつでも停止できることを保証でき、自在輪を本体受け1内から延出させる長さを制御可能にし、昇降キャスタが他の突出構造を採用してもよく、これは本分野の常用の設置であり、ここでは説明を省略する。昇降キャスタ3は、設備の移動を便利にすることができるとともに、移動しない時に本体受け1の内部に収縮し、設備の放置時の安定性を向上させることができる。除塵機構は、本体受け1に固定され、長溝の両側に位置し、ロック機構は、挟持機構に設けられ、PLC電気制御キャビネット2は、本体受け1の内部に設けられ、シンニング加熱機構は、本体受け1の先端に設けられ、挟持機構、ロック機構、シンニング加熱機構及び除塵機構は、何れもPLC電気制御キャビネット2に電気的に接続される。
【0025】
本実施例は、タッチスクリーン5を更に含み、タッチスクリーン5は、本体受け1に設けられ、PLC電気制御キャビネット2に電気的に接続され、設備のパラメータの表示調整に用いることができる。
【0026】
挟持機構は、大口径PEパイプ31の挟持及び溶着の推進に用いられる。挟持機構は、直線光軸6と、クランププレート7と、油圧シリンダ8と、板状チェーン9とを含み、板状チェーン9は、ショートプレートが互いにヒンジ接続されたチェーン式構造であり、直線光軸6は、接続ブロック4の間に固定的に設けられ、クランププレート7は、直線光軸6上に摺動可能に設けられ、Ω型を呈し、4枚の底板が設けられ、2本の板状チェーン9が対応するように設けられることができ、油圧シリンダ8は、クランププレート7の両側に設けられ、本体受け1に固定され、油圧シリンダ8の出力端は、クランププレート7に固定接続され、PEパイプ溶着時の推進に用いられ、ロック機構は、クランププレート7に設けられ、板状チェーン9は、クランププレート7の底板の下方に対応するように設けられ、ロック機構と板状チェーン9は、駆動ロープにより接続される。
【0027】
ロック機構は、大口径PEパイプ31の昇降及びロックに用いられる。ロック機構は、二軸モーター10と、バッフル11と、回転軸12と、案内機構13と、駆動ロープ14とを含み、二軸モーター10は、クランププレート7の先端中心に設けられ、バッフル11は、二軸モーター10の前後両端に設けられ、回転軸12は、バッフル11の中に回転可能に設けられ、巻線スロットが形成され、回転軸12は、二軸モーター10の出力端に固定接続され、駆動ロープ14は、回転軸12に巻きつけられ、案内機構13は、クランププレート7の底板に設けられ、クランププレート7には、貫通穴が対応するように設けられ、案内機構13には、中間が凹んだ案内輪15が設けられ、案内機構13に対応する本体受け1には、貫通溝が開設され、駆動ロープ14は、案内輪15の案内を経て、貫通溝を貫通して板状チェーン9の両端に着脱可能に固定接続され、本発明は、二軸モーター10を採用しており、駆動ロープをクランププレート7の前後4つの底板から貫通した後、同期的に昇降させ、大口径PEパイプが上昇する時に受ける力が均一になり、位置がずれないことを保証することができる。
【0028】
シンニング加熱機構は、大口径PEパイプ継ぎ目のシンニング及び溶着に用いられる。シンニング加熱機構は、直線スライドレール16と、エアスライドテーブル17と、第1接続板18と、第2接続板19と、第1昇降シリンダ20と、第2昇降シリンダ21と、シンニング盤22と、加熱盤23とを含み、直線スライドレール16は、2本設けられ、2本の直線スライドレール16の両端は、何れも本体受け1に設けられ、エアスライドテーブル17は、4つ設けられ、分布方式は、2つのエアスライドテーブル17が1本の直線スライドレール16に設けられ、第1接続板18と第2接続板19は、何れもエアスライドテーブル17の間に設けられ、第1昇降シリンダ20は、第1接続板18の中心位置に設けられ、シンニング盤22は、第1昇降シリンダ20の出力端に設けられ、第2昇降シリンダ21は、第2接続板19の中心位置に設けられ、加熱盤23は、第2昇降シリンダ21の出力端に設けられる。
【0029】
本発明の好ましい実施例として、シンニング盤22と加熱盤23の左右両側には、何れも差込継ぎ手24が設けられ、本発明の本体受け1の長溝には、シンニング盤22及び加熱盤23の放置時の位置決めのための差込溝25が対応するように設けられる。
【0030】
本発明の好ましい実施例として、溝型光電スイッチ26を更に含み、溝型光電スイッチ26は、エアスライドテーブル17の外側に設けられ、PLC電気制御キャビネット2に電気的に接続され、本体受け1の先端中心には、シンニング盤22と加熱盤23がちょうど本体受けの中心に停止することを保証するためのストッパ片27が設けられる。
【0031】
本発明の好ましい実施例として、案内柱28を更に含み、案内柱28は、第1昇降シリンダ20及び第2昇降シリンダ21の両側にそれぞれ設けられ、シンニング盤22及び加熱盤23に固定され、第1接続板18及び第2接続板19には、リニア軸受が対応するように取り付けられ、案内柱は、第1接続板18及び第2接続板19に摺動可能に接続され、シンニング盤22及び加熱盤23の位置制限及び案内に用いられる。
【0032】
除塵機構は、大口径PEパイプ31の洗浄及び冷却に用いられる。除塵機構は、水タンクと、ブースターポンプと、ファンと、自在竹節管29と、気水混合噴射ヘッド30とを含み、水タンク、ファン及びブースターポンプは、何れも本体受け1の内部に設けられ、気水混合噴射ヘッド30は、自在竹節管29の先端に取り付けられ、自在竹節管29は、本体受け1に設けられ、自在竹節管29の設置は、噴射位置の調整に便利であり、水タンク、ブースターポンプ及び自在竹節管29は、順に連通し、ファンは、気水混合噴射ヘッド30に連通し、自在竹節管29の本管には、逆止弁が取り付けられ、ブースターポンプとファンは、何れもPLC電気制御キャビネット2に電気的に接続される。
【0033】
本発明の溶着方法は、以下の通りである:
【0034】
まず、大口径PEパイプ31の溶着する必要がある2つのパイプ口を同一直線上にセットし、溶着設備を昇降キャスタ3によってパイプ継ぎ目の中間位置に押し付け、パイプ継ぎ目を押して、溶着設備の真下に移動させ、板状チェーン9の一端を大口径PEパイプ31の下方に貫通して駆動ロープ14によって固定し、二軸モーター10を起動させ、板状チェーン9は、二軸モーター10の駆動下で、クランプを固定するまでパイプの継ぎ目を上昇させて、タッチスクリーン5を介してシンニング盤22を中間接続ブロックの長溝に移動させるように制御し、油圧シリンダを起動させ、挟持機構をパイプの継ぎ目がシンニング盤22に密着するまで移動させ、シンニング盤22を起動させてパイプの継ぎ目を平滑化し、シンニング盤22を回収し、除塵機構によってパイプの継ぎ目の沈土及び切削くずを洗浄し、加熱盤23を中間接続ブロックの長溝に移動させ、油圧シリンダ8がパイプの継ぎ目を押して加熱し始め、加熱後に溶着し、パイプの継ぎ目の溶着が完了した後、除塵機構は、ファンによって送風降温し、溶着効率を向上させる。パイプの継ぎ目の溶着が完了した後、挟持機構を駆動してパイプを下ろし、板状チェーン9を取り外して大口径PEパイプ31を溶着設備から分離し、溶着設備が復帰した後、昇降キャスタ3を揺動して突出させ、パイプの他の継ぎ目から離脱するまで、パイプの方向に沿って溶着設備を押出して移動させる。
【実施例2】
【0035】
本実施例と実施例1との相違点は、本実施例の本体受け1の両端には、吊り上げホルダが更に設けられ、クレーンによって吊り上げられるように、溶着設備を大口径PEパイプ31の上方から取り外すことができることである。
【0036】
以上の記載は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の技術的範囲を何ら制限するものではないため、本発明に係る技術によって実質的に上記の実施例に対して行った任意の微細修正、等価変化及び修飾は、何れも本発明の技術案の範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0037】
1 本体受け
2 PLC電気制御キャビネット
3 昇降キャスタ
4 接続ブロック
5 タッチスクリーン
6 直線光軸
7 クランププレート
8 油圧シリンダ
9 板状チェーン
10 二軸モーター
11 バッフル
12 回転軸
13 案内機構
14 駆動ロープ
15 案内輪
16 直線スライドレール
17 エアスライドテーブル
18 第1接続板
19 第2接続板
20 第1昇降シリンダ
21 第2昇降シリンダ
22 シンニング盤
23 加熱盤
24 差込継ぎ手
25 差込溝
26 溝型光電スイッチ
27 ストッパ片
28 案内柱
29 自在竹節管
30 気水混合噴射ヘッド
31 大口径PEパイプ
【要約】      (修正有)
【課題】大口径PEパイプ溶着設備の提供。
【解決手段】本体受け1と、挟持機構と、ロック機構と、PLC電気制御キャビネット2と、シンニング加熱機構と、除塵機構と、昇降キャスタと含み、本体受けは、底部が中空であるフレーム構造であり、挟持機構は、本体受けに対称に設けられ、昇降キャスタは、本体受けの底部に設けられ、除塵機構は、本体受けに固定され、長溝の両側に位置し、ロック機構は、挟持機構に設けられ、PLC電気制御キャビネットは、本体受けの内部に設けられ、シンニング加熱機構は、本体受けの先端に設けられ、挟持機構、ロック機構、シンニング加熱機構及び除塵機構は、何れもPLC電気制御キャビネットに電気的に接続される。本発明は、大口径PEパイプ31の溶着時の移動を小さくし、溶着設備からの大口径PEパイプの分離を容易にする。
【選択図】図1
図1
図2
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図6
図7