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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】制御装置及び制御システム
(51)【国際特許分類】
   B60R 25/24 20130101AFI20240523BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
B60R25/24
H04Q9/00 301B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023011428
(22)【出願日】2023-01-28
(65)【公開番号】P2023181967
(43)【公開日】2023-12-25
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2022095296
(32)【優先日】2022-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514026196
【氏名又は名称】Global Mobility Service株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】橋本 信行
(72)【発明者】
【氏名】岩田 幸法
(72)【発明者】
【氏名】萩島 功一
(72)【発明者】
【氏名】中島 徳至
【審査官】北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-187426(JP,A)
【文献】特開平09-095212(JP,A)
【文献】特開2003-146185(JP,A)
【文献】特開2013-203294(JP,A)
【文献】特開2012-019473(JP,A)
【文献】特開2007-276595(JP,A)
【文献】特開2005-076467(JP,A)
【文献】特開2014-046722(JP,A)
【文献】特開2007-022147(JP,A)
【文献】「[盗難]プラドが盗られた...&#8265;&#65038;|スマホでクラクションを鳴らして撃退する!!」,YouTube[online][video],特許庁,2021年07月31日,[2024年3月29日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=8JDpYLCGmfE>,0:00~7:43
【文献】「[ランクル300]車を盗難から守る方法とは!?|スマホで操作するカーセキュリティ[レクサスLX570プラド]納車後はコレで安心!」,YouTube[online][video],特許庁,2022年04月29日,[2024年3月29日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=hJsJ4IrcHso>,0:00~11:41
【文献】「[公式]&e(アンディー)“『自動車保険、どれも同じ?』篇”」 ,YouTube[online][video],特許庁,2021年03月27日,[2024年3月29日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=vTD9P3VpUyY>,2:11~6:23
【文献】「[車の盗難]新型スープラを盗まれたら?|この方法で逃がさない!」,YouTube[online][video],特許庁,2020年07月25日,[2024年3月29日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=Zhe_zXBK5K0>,2:09~9:06
【文献】「CAR Control プロモーションムービー」,YouTube[online][video],特許庁,2020年03月25日,[2024年3月29日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=mE4aAtuC8VA>,0:00~5:19
【文献】「車両盗難防止GPS位置情報追跡システム MiCODUS MV790GJ」,株式会社ZESTホームページ,特許庁,2021年,[2024年3月29日検索],<https://zestgps.com/>
【文献】「[最強セキュリティ]スマホでエンジン強制終了!窃盗撲滅」 ,YouTube[online][video],特許庁,2021年12月31日,[2024年3月29日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=aT2PpOwUNZI>,9:06
【文献】「車載用IoT端末「MCCS」で新興国向けのローンファンドを運用」,MCCSに関する記事,特許庁,2017年02月28日,[2024年3月29日検索],<https://qzss.go.jp/usage/userreport/mccs_170228.html>
【文献】「国内銀行で初となるFinTechを導入した新マイカーローン開始 グローバルモビリティサービスと西京銀行が業務提携」,MCCSに関する記事,特許庁,2018年02月13日,[2024年3月29日検索],<https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000029681.html>
【文献】スマートキーとは?便利な利用シーンや最新機能、防犯対策までご紹介,カーナリズム,特許庁,2021年09月30日,[2024年3月29日検索],<https://matome.response.jp/articles/5618>
【文献】株式会社ワトムのウェブページ,株式会社ワトムのウェブページ,特許庁,2021年02月10日,[2024年3月29日検索],<https://watom.co.jp/carcon/car-control/>
【文献】MV790GJのマニュアル,MV790GJのマニュアル,特許庁,2021年,[2024年3月29日検索],<https://zestgps.com/wp-content/uploads/2022/01/MV790GJ.pdf>
【文献】「[脅威]自動車盗の新手口 「CANインベーダー」とは」,NHK記事,特許庁,2022年02月25日,[2024年3月29日検索],<https://www3.nhk.or.jp/news/special/jiken_kisha/kishanote/kishanote51/>
【文献】パンテーラZ6のカタログ,パンテーラZ6のカタログ,特許庁,2022年11月,<https://my.yupiteru.co.jp/upload/save_image/manual/pdf/SQ-701147.pdf?_gl=1*18k459g*_ga*MTc3MTIwOTMyMy4xNzExMDAwNTMw*_ga_1J8D5W9DVY*MTcxMTAwDUzMC4xLjAuMTcxMTAwMDUzMC42MC4wLjE5NTgyNDY0NDU.>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 25/24
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動装置及び前記駆動装置の起動を制御する起動部を備える車両に搭載される車載器であって、
所定条件が満たされている場合に起動操作が行われることによって起動することができるように構成されている前記駆動装置の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる制御部を備えており、
前記制御部は、前記駆動装置の起動が不可と設定されている場合には、前記所定条件が満たされている場合に前記起動操作が行われたとしても、前記所定条件が満たされていることを示す信号及び前記起動操作が行われたことを示す信号の少なくとも一方を、前記駆動装置の起動を制御する起動部に対して送信することを阻止する、車載器。
【請求項2】
前記制御部は、通信端末と前記車両との距離が所定距離以上になったことを検出した場合には、前記駆動装置の起動が不可と設定する、請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記制御部は、サーバ又は通信端末からの制御信号に応じて、前記駆動装置の起動の可否の設定を切り替える、請求項1に記載の車載器。
【請求項4】
前記制御部は、振動を検知した場合に、通信端末に対して、その旨を通知する、請求項1に記載の車載器。
【請求項5】
前記制御部は、通信端末からの監視信号を受信した後、前記駆動装置が起動した場合、又は、前記車両のドアロックが解錠された場合、前記通信端末に対して、その旨を通知する、請求項1に記載の車載器。
【請求項6】
前記駆動装置は、エンジン又はモータである、請求項1~5のいずれか一項に記載の車載器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置及び制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両側に設定されているIDとキー側に設定されているIDとが一致しなければエンジンがかからないという機能(イモビライザー)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平09-095212号公報
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、上述の機能を具備している車両において、イモビカッターという機器で車両側のIDを書き換えてしまうと、非正規のキーに書き換え後のIDを登録することでエンジンを起動できてしまうという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、コストをあまりかけることなく車両の盗難を防止することができる制御装置及び制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る制御装置は、車両に搭載される制御装置であって、所定条件が満たされている場合に起動操作が行われることによって起動することができるように構成されている前記車両の駆動装置の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる制御部を備えており、前記制御部は、前記駆動装置の起動が不可と設定されている場合には、前記所定条件が満たされている場合に前記起動操作が行われたとしても、前記駆動装置の起動を阻止することを要旨とする。
【0007】
一実施形態に係る制御システムは、車両に搭載される制御装置及び通信端末を含み、前記車両の駆動装置は、所定条件が満たされている場合に起動操作が行われることによって起動することができるように構成されており、前記制御装置は、前記駆動装置の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる制御部を備えており、前記通信端末は、前記制御装置からの信号に応じて、前記駆動装置の起動の可否について表示することを要旨とする。
【0008】
一実施形態に係る制御方法は、車両の駆動装置が、所定条件が満たされている場合に起動操作が行われることによって起動する工程Aと、前記車両に搭載される制御装置が、前記駆動装置の起動について可能又は不可のいずれかに設定する工程Bと、通信端末が、前記制御装置からの信号に応じて、前記駆動装置の起動の可否について表示する工程Cと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コストをあまりかけることなく車両の盗難を防止することができる制御装置及び制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態に係る制御システム100の全体構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る制御装置10が搭載されている車両1の内部の構成の一例を示す図である。
図3図3は、第1実施形態に係る通信端末20にインストールされているアプリケーションによる表示の一例を示す図である。
図4図4は、第1実施形態に係る制御システム100の動作の一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、第2実施形態に係る制御装置10が搭載されている車両1の内部の構成の一例を示す図である。
図6図6は、アプリケーションがポップアップを表示する動作について説明するフローチャートである。
図7図7は、アプリケーションがポップアップを表示する動作について説明するフローチャートである。
図8図8は、アプリケーションがポップアップを表示する動作について説明するフローチャートである。
図9図9は、変更例2に係る制御システム100の動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
(第1実施形態)
以下、図1図4を参照して、本発明の第1実施形態の制御システム100について説明する。本実施形態に係る制御システム100は、車両1の盗難を防止することを目的として構成されている。
【0013】
図1は、一実施形態に係る制御システム100の全体構成の一例を示す図であり、図2は、一実施形態に係る制御装置10が搭載されている車両1の内部の構成の一例を示す図であり、図3は、一実施形態に係る通信端末20にインストールされているアプリケーションによる表示の一例を示す図であり、図4は、第1実施形態に係る制御システム100の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る制御システム100は、車両1に搭載される制御装置10と、通信端末20と、サーバ30とを備える。
【0015】
本実施形態において、車両1は、エンジン(内燃機関)を有する車両であってもよいし、EV(Electric Vehicle)やHEV(Hybrid Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)やFCV(Fuel Cell Vehicle)等の任意のタイプの車両であってもよい。
【0016】
また、車両1は、車輪やキャタピラー等によって駆動できる乗り物(例えば、建機や農機も含む)でありさえすれば特に限定されるものではなく、通常の四輪車両に加えて、例えば、二輪車両や三輪車両、六輪車両であってもよい。
【0017】
また、車両1は、遠隔操作による無人走行(レベル4:特定条件下における完全自動運転、レベル5:完全自動運転)ができる車両を含んでもよい。
【0018】
通信端末20としては、スマートフォンのような携帯通信端末が想定される。通信端末20の構成は、具体的には図示しないが、例えば、サーバ30からダウンロードしたアプリケーションを実行したり、近距離通信やWiFiや携帯電話回線通信等を介した通信の実行を制御したりするCPU、アプリケーションの実行内容が表示されるスクリーン、位置情報を検出するGPS、ユーザの入力を受け付ける入力部、音が出力されるスピーカー等を有する。
【0019】
図1に示すように、車両1には、駆動装置2及び制御装置10が搭載されている。また、車両1には、その他、ヘッドライトやカーステレオやエアコン等の電気機器や、各種ECU(Electronic Control Unit)やTCU(Telematics Control Unit)等の電子機器や、各種ハーネス等が搭載されている。
【0020】
駆動装置2は、所定条件が満たされている場合に起動操作が行われることによって起動することができるように構成されている。
【0021】
ここで、駆動装置2は、上述のエンジンであってもよいし、EVやHEVやPHVやFCV等の場合には、モータであってもよい。
【0022】
例えば、所定条件としては、シフトレバーがパーキングレンジに入っていることや、ブレーキが踏まれていること等が想定される。また、所定条件に、後述の車載器10Aが有している暗号キーと後述のアプリケーション内の暗号キーとが一致することや、通信端末20が車両1内にあることや、車両1と通信端末20との距離が一定範囲内にあること等が含まれていてもよい。
【0023】
また、起動動作としては、運転者によってキーを挿入にして回転する動作や、スタートスイッチを押下する動作や、通信端末20としてのスマートフォンにインストールされているアプリケーション(デジタルキー)のボタンを押下する動作等が想定される。
【0024】
制御装置10は、駆動装置2の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる制御部11を備えている。
【0025】
ここで、制御装置10は、図2に示すように、車両1に搭載される車載器10Aであってもよいし、後述の第2実施形態を説明するための図5に示すように、ECU10Bに内蔵されていてもよい。
【0026】
本実施形態は、制御装置10が、車両1に搭載される車載器10Aであるケースである。
【0027】
かかる車載器10Aは、車両1に設置される電子機器であり、無線ネットワークを介してサーバ30や通信端末20等と通信するための通信機能を備えている。
【0028】
例えば、車載器10Aは、1台の車両1に1個設置される。車載器10Aの車両1への設置場所は、車載器10Aによる車両1の制御が可能であれば、車両1のどの場所でも構わない。
【0029】
車載器10Aが後付けの場合には、インパネの内部等の設置作業が容易な場所に配置することができる。また、盗難防止の観点から、車載器10Aを取り外しにくい場所、例えば、エンジンルームの下部等に配置することもできる。さらには、車載器10Aを車両1の製造時に予め内蔵しておくこともできる。
【0030】
車載器10Aは、設置されている車両1の車両情報を収集することができるように構成されている。
【0031】
ここで、車両情報としては、シフトレバーの位置、ブレーキが踏まれているか否かを示す検知情報、及び、GPSによる車両の位置情報等を含むことが望ましい。
【0032】
車載器10Aは、収集した車両情報を、無線ネットワークを介してサーバ30に送信すると共に、サーバ30から無線ネットワークを介して制御信号を受信することができるように構成されていてもよい。
【0033】
なお、車載器10Aは、かかる制御信号等に基づいて、車両1を制御することができるように構成されている。例えば、車載器10Aは、かかる制御信号等に基づいて、駆動装置2(エンジンやモータ等)の起動制御等を行う制御機能を備えている。
【0034】
図2に示すように、車載器10Aは、駆動装置2の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる制御部11として、ハーネス11Aを備えている。
【0035】
図2に示すように、ハーネス11Aには、所定条件を示す信号線S1、起動操作を示す信号線S2、及び、起動の可否を示す信号線S3が接続されている。
【0036】
ここで、ハーネス11Aは、信号線S1を介して、所定条件が満たされているか否かについて示す信号を受信する。
【0037】
また、ハーネス11Aは、信号線S2を介して、起動操作が行われたことを示す信号を受信する。
【0038】
さらに、ハーネス11Aは、信号線S3を介して受信した信号に応じて、駆動装置2の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる。ここで、信号線S3は、上述の通信機能に接続されている。また、信号線S3を介して受信した信号は、通信端末20又はサーバ30によって送られた遠隔制御のための信号である。
【0039】
ハーネス11Aは、駆動装置2の起動が不可と設定されている場合には、所定条件が満たされている場合に起動操作が行われたとしても、駆動装置2の起動を阻止するように構成されている。
【0040】
すなわち、ハーネス11Aは、信号線S1を介して所定条件が満たされていることを示す信号を受信し、且つ、信号線S2を介して起動操作が行われたことを示す信号を受信した場合であっても、駆動装置2の起動が不可と設定されている場合には、起動部3に対して、所定条件が満たされていることを示す信号及び起動操作が行われたことを示す信号の少なくとも一方を送信することを阻止するように構成されている。例えば、リレー等によって、かかる送信の阻止を実現してもよい。ここで、リレーは、機械式リレーであってもよいし、電子リレーであってもよい。その結果、起動部3は、駆動装置2を起動することができない。
【0041】
一方、ハーネス11Aは、信号線S1を介して所定条件が満たされていることを示す信号を受信し、且つ、信号線S2を介して起動操作が行われたことを示す信号を受信した場合、駆動装置2の起動が可能と設定されている場合には、起動部3に対して、所定条件が満たされていることを示す信号及び起動操作が行われたことを示す信号を送信するように構成されている。かかる場合、起動部3は、所定条件が満たされていることを示す信号及び起動操作が行われたことを示す信号に基づいて、駆動装置2を起動するように構成されている。
【0042】
なお、ハーネス11Aは、信号線S1を介して所定条件が満たされていないことを示す信号を受信し、且つ、信号線S2を介して起動操作が行われたことを示す信号を受信した場合、駆動装置2の起動が可能と設定されている場合に、起動部3に対して、所定条件が満たされていないことを示す信号及び起動操作が行われたことを示す信号を送信するように構成されている。かかる場合、起動部3は、所定条件が満たされていないことを示す信号に応じて、起動操作が行われたことを示す信号を受信したとしても、駆動装置2を起動することができない。
【0043】
図3に示すように、通信端末20は、インストールされているアプリケーションの表示を行うことができるように構成されている。
【0044】
例えば、通信端末20は、かかるアプリケーションが車両1を監視していない場合、図3(a)に示すような表示を行い、かかるアプリケーションが車両1を監視している場合、図3(b)に示すような表示を行うように構成されている。
【0045】
すなわち、アプリケーションは、駆動装置2の起動が可能である場合、通信端末20に対して、図3(a)に示すような表示を行わせ、駆動装置2の起動が不可である場合、通信端末20に対して、図3(b)に示すような表示を行わせるように構成されている。
【0046】
通信端末20のユーザが、図3(a)の表示が行われている状態で、「遠隔制御スイッチ」を押すと、アプリケーションは、通信端末20を介して制御装置10に対して制御信号を送信し、制御装置10の制御部11は、信号線S3を介して受信した制御信号に応じて、駆動装置2の起動が不可と設定する。
【0047】
すなわち、制御部11は、通信端末20からの制御信号に応じて、駆動装置2の起動の可否の設定を切り替えるように構成されていてもよい。
【0048】
また、このユーザの「遠隔制御スイッチ」を押すという動作により、アプリケーションは、そのユーザの押圧操作を認識し、例えば、「遠隔制御スイッチ」を点滅させたり、「起動不可設定中です。」とのポップアップ表示を行ったりするようにしてもよい。これにより、ユーザは、自身の操作によって「起動不可」が設定されたことを確認することができる。
【0049】
また、制御部11は、通信端末20が車両1から所定距離以上離れると、自動的に駆動装置2の起動を不可と設定してもよい。
【0050】
また、制御部11は、駆動装置2の起動を不可へ切り替えるタイミングを、一定の経過時間を経ることとしてもよい。
【0051】
例えば、制御部11は、通信端末20が車外に出てから一定の経過時間を経た後に自動的に駆動装置2の起動を不可へ切り替えてもよいし、キーロックしてから一定の経過時間を経た後に自動的に駆動装置2の起動を不可へ切り替えてもよいし、エンジンをOFFにしてから一定の経過時間を経た後に自動的に駆動装置2の起動を不可へ切り替えてもよいし、ユーザがシートを離脱してから一定の経過時間を経た後に自動的に駆動装置2の起動を不可へ切り替えてもよい。
【0052】
また、制御部11は、駆動装置2がオンの状態では、通信端末20が車両から所定距離以上離れても、自動的に駆動装置2の起動を不可へ切り替えないように構成されていてもよい。これにより、一時的に運転者が車両から離れる場合に、駆動装置2の起動不可となることを防止することができる。
【0053】
さらに、制御部11は、駆動装置2の起動が不可と設定されている状態で、通信端末20が車両1と所定距離以内の距離に近づくと自動で駆動装置2の起動を可能へ切り替えるように設定してもよい。
【0054】
また、車両1に関するカーローンやリースの支払いが遅延した場合に、サーバ30が、上述の制御信号を車載器10Aへ送信して、駆動装置2の駆動を阻止し、かかる支払いを確認した時には、上述の制御信号によって駆動装置2の駆動を可能とするように構成されてもよい。
【0055】
さらに、制御部11は、ユーザの操作に基づいて通信端末20によって送信された制御信号と、サーバ30によって送信される制御信号とが競合した時には、サーバ30によって送信された制御信号を優先するように構成してもよい。
【0056】
例えば、制御部11は、車両に関するカーローンやリースの支払いが遅延しているため、サーバ30によって送信された制御信号に基づいて、駆動装置2の起動について不可と設定している状態(すなわち、図3(b))の表示が行われている状態)では、アプリケーションは、ユーザによる駆動装置2の起動を可と設定するための操作(すなわち、「解除」を押す操作)を無視するように構成されていてもよい。かかる場合、アプリケーションは、サーバ30によって駆動装置2の起動について不可と設定されている状態であることを示す「起動不可設定中です。」というポップアップ表示を行うように構成されていてもよい。
【0057】
また、アプリケーションは、駆動装置2の起動について不可と設定している状態(すなわち、図3(b))の表示が行われている状態)では、ユーザが「解除」を押すことができないように構成されていてもよい。
【0058】
制御装置10は、かかる設定の変更が完了すると、その旨を示す信号を通信端末20に対して送信する。通信端末20は、かかる信号に応じて、図3(a)の表示から図3(b)の表示へ切り替える。
【0059】
なお、アプリケーションは、かかるタイミングで、車両1の監視を開始するように構成されていてもよい。
【0060】
一方、通信端末20のユーザが、図3(b)の表示が行われている状態で、「解除」を押すと、アプリケーションは、通信端末20を介して制御装置10に対して信号を送信し、制御装置10の制御部11は、信号線S3を介して受信した当該信号に応じて、駆動装置2の起動が可能と設定する。
【0061】
すなわち、制御部11は、通信端末20からの制御信号に応じて、駆動装置2の起動の可否の設定を切り替えるように構成されていてもよい。
【0062】
制御装置10は、かかる設定の変更が完了すると、その旨を示す信号を通信端末20に対して送信する。通信端末20は、かかる信号に応じて、図3(b)の表示から図3(a)の表示へ切り替える。
【0063】
なお、アプリケーションは、かかるタイミングで、車両1の監視を終了するように構成されていてもよい。
【0064】
すなわち、通信端末20は、制御装置10からの信号に応じて、駆動装置2の起動の可否について表示するように構成されている。
【0065】
図3の例では、通信端末20は、「遠隔制御スイッチ」及び「解除」の表示方法(例えば、色等)によって、駆動装置2の起動の可否について表示するように構成されている。
【0066】
また、通信端末20は、アラームやバイブレーションによって、駆動装置2の起動の可否について表示するように構成されていてもよい。
【0067】
なお、制御装置10側で駆動装置2の起動の可否の設定に変更があった場合には、制御装置10は、かかる変更を示す信号を通信端末20に送信し、通信端末20は、かかる制御装置10からの信号に応じて、駆動装置2の起動の可否について表示するように構成されている。
【0068】
上述の構成によれば、ユーザは、通信端末20の表示を見ることで、駆動装置2の起動の可否を確認することができる。その結果、ユーザは、車両1から離れている場合に、車両1の監視忘れについて容易に確認することができる。
【0069】
また、上述の構成によれば、ユーザは、通信端末20を用いて、容易に駆動装置2の起動の可否の設定を切り替えることができる。
【0070】
また、制御部11は、通信端末20が所定エリア外に存在することを検出した場合には、駆動装置2の起動が不可と設定するように構成されていてもよい。
【0071】
例えば、アプリケーションは、車両1を監視している状態(図3(b)の状態)では、車両1(制御装置10)と通信端末20との距離を監視し、通信端末20が所定エリア外に存在することを検出した場合には、通信端末20を介して、その旨を制御装置10に対して通知するように構成されていてもよい。
【0072】
ここで、例えば、所定エリアとしては、自宅の駐車場や、指定登録した場所や、数回以上訪問した場所等が想定される。
【0073】
例えば、かかるアプリケーションは、車両1と通信端末20との間の近距離無線での通信可能範囲外となった場合や、車両1のGPSによる位置情報と通信端末20のGPSによる位置情報との距離が所定距離以上になった場合等に、通信端末20が所定エリア外に存在することを検出してもよい。
【0074】
かかる構成によれば、ユーザが、車両1から離れる際に、駆動装置2の起動が不可と設定することを忘れた場合であっても、自動的に、駆動装置2の起動が不可と設定することができるため、車両1の盗難防止により効果がある。
【0075】
なお、アプリケーションは、車両1(制御装置10)と通信端末20との距離を常に監視するように構成し、上記に記載したように、自動的に、駆動装置2の起動が不可と設定するように構成されていてもよい 。
【0076】
また、制御部11は、振動を検知した場合に、通信端末20に対して、その旨を通知するように構成されていてもよい。
【0077】
かかる場合、アプリケーションは、車両1を監視している状態(図3(b)の状態)では、かかる通知を受信した場合には、所定方法(通信端末20上でのアラーム通知や点滅表示やポップアップ表示等)で、その旨をユーザに通知するように構成されていてもよい。
【0078】
かかる構成によれば、ユーザは、窓を割られたことや、レッカー等の積載車により盗難されそうになっていることや、車両1に搭載されている制御装置10が取り外されそうになっていること等を即座に検知することができ、「緊急通報ボタン」を押すことで、容易に警備会社等に連絡することができる。
【0079】
なお、制御部11は、制御装置10で検知可能な電圧の変化等について検知し、かかる電圧が所定範囲を超えた場合に、その旨を通信端末20に通知するように構成されていてもよい。
【0080】
また、制御部11は、防犯カメラにより撮像された画像において異常が検知された場合に、その旨を通信端末20に通知するように構成されていてもよい。
【0081】
また、制御部11は、通信端末20からの監視信号を受信した後(すなわち、アプリケーションが車両1を監視している状態に遷移した後)、駆動装置2が起動した場合、又は、車両1のドアロックが解錠された場合、通信端末20に対して、その旨を通知するように構成されていてもよい。
【0082】
かかる場合、アプリケーションは、かかる通知を受信した場合には、所定方法(通信端末20上でのアラーム通知や点滅表示やポップアップ表示等)で、その旨をユーザに通知するように構成されていてもよい。
【0083】
また、制御部11は、上述の検知が行われた場合、車両1において警告音を発生させたり、車両1のランプを点灯させたりすることで、その旨をユーザに通知するように構成されていてもよい。
【0084】
かかる構成によれば、ユーザは、車両1が盗難されそうになっていること等を即座に検知することができ、「緊急通報ボタン」を押すことで、容易に警備会社等に連絡することができる。
【0085】
或いは、制御装置10が、車両1が盗難されそうになっていることを検知した場合、ユーザには通信端末20を介してその旨を通知すると共に、サーバ30経由で自動的に警備会社及び車両回収会社の少なくとも一方に連絡が送信される場合があってもよい。
【0086】
かかる場合、制御装置10は、サーバ30を経由して、車両1の位置情報、時間情報及び車両1の種類(車種)の少なくとも1つを併せて、警備会社及び車両回収会社の少なくとも一方に連絡するように構成されていてもよい。
【0087】
また、ユーザに対して車両1が盗難されそうになっていることが通知されるときに、サーバ30が、制御装置10に再度起動不可の状態に戻すように命令してもかまわない。若しくは、通知を受けたユーザが、通信端末20のアプリケーションの操作を介して制御装置10に再度起動不可の状態に戻すように命令してもかまわない。
【0088】
なお、ユーザは、「監視時間設定」を押して、毎日決まった時間に、車両1の監視を開始したり終了したりするように設定することができる。或いは、アプリケーションは、駆動装置2の停止から設定された時間後に、車両1の監視を開始するように構成されていてもよい。
【0089】
アプリケーションは、車両1を監視している状態において、何らかの形で駆動装置2が起動されて盗難された場合、その後、駆動装置2が停止した場合に、駆動装置2の起動を不可とするように制御装置10に対して指示するように構成されていてもよい。
【0090】
以下、図4を参照して、本実施形態に係る制御システムの動作の一例について説明する。
【0091】
図4に示すように、ステップS1001において、通信端末20は、車両1との距離を計測し、かかる計測結果についてサーバ30に送信する。
【0092】
ステップS1002において、サーバ30は、通信端末20に対応する車両1を特定する。
【0093】
ステップS1003において、サーバ30は、通信端末20と車両1との距離が所定距離以上の場合、制御装置10に対して、起動不可を指示する制御信号を送信する。
【0094】
制御装置10は、かかる制御信号に応じて、駆動装置2の起動が不可であると設定する。
【0095】
図4に示すように、ステップS2001において、通信端末20のユーザが、駆動装置2の起動を不可から可能に切り替えるための操作を行うと、通信端末10は、サーバ30に対して、その旨を示す信号を送信する。
【0096】
ステップS2002において、サーバ30は、かかる通信端末20の正当性を確認する。ここで、サーバ30は、通信端末20の鍵認証によって通信端末20の正当性を確認してもよい。
【0097】
ステップS2003において、サーバ30は、かかる正当性が確認されると、制御装置10に対して、起動可能を指示する制御信号を送信する。
【0098】
制御装置10は、かかる制御信号に応じて、駆動装置2の起動が可能であると設定する。
【0099】
本実施形態に係る制御システム1及び制御装置10によれば、コストをあまりかけることなく車両1の盗難を防止することができる。
【0100】
(第2実施形態)
以下、図5を参照して、上述の第1実施形態との相違点に着目して、本発明の第2実施形態について説明する。
【0101】
本実施形態は、制御装置10が、ECU10Bに内蔵されているケースである。
【0102】
ECU10Bは、TCU等を介して所定サーバ等と通信することができるように構成されている。ECU10Bは、上述の車両1の車両情報を収集することができるように構成されている。ここで、TCUは、近距離通信によって通信端末20と直接通信できるように構成されていてもよい。
【0103】
ECU10Bは、収集した車両情報を、無線ネットワークを介して所定サーバに送信すると共に、所定サーバから無線ネットワークを介して制御信号を受信することができるように構成されていてもよい。
【0104】
また、ECU10Bは、収集した車両情報を、近距離通信によって通信端末20に対して直接送信すると共に、通信端末20から近距離通信を介して制御信号を受信することができるように構成されていてもよい。
【0105】
なお、ECU10Bは、かかる制御信号等に基づいて、車両1を制御することができるように構成されている。例えば、ECU10Bは、かかる制御信号等に基づいて、駆動装置2(エンジンやモータ等)の起動制御等を行う制御機能を備えている。
【0106】
図3に示すように、ECU10Bは、駆動装置2の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる制御部11として、起動部11Bを備えている。
【0107】
図3に示すように、起動部11Bには、所定条件を示す信号線S1、起動操作を示す信号線S2、及び、起動の可否を示す信号線S3が接続されている。
【0108】
ここで、起動部11Bは、信号線S1を介して、所定条件が満たされているか否かについて示す信号を受信する。
【0109】
また、起動部11Bは、信号線S2を介して、起動操作が行われたことを示す信号を受信する。
【0110】
さらに、起動部11Bは、信号線S3を介して受信した信号に応じて、駆動装置2の起動について可能又は不可のいずれかに設定できる。
【0111】
起動部11Bは、駆動装置2の起動が不可と設定されている場合には、所定条件が満たされている場合に起動操作が行われたとしても、駆動装置2の起動を阻止するように構成されている。
【0112】
すなわち、起動部11Bは、信号線S1を介して所定条件が満たされていることを示す信号を受信し、且つ、信号線S2を介して起動操作が行われたことを示す信号を受信した場合であっても、駆動装置2の起動が不可と設定されている場合には、駆動装置2を起動することができないように構成されている。
【0113】
一方、起動部11Bは、信号線S1を介して所定条件が満たされていることを示す信号を受信し、且つ、信号線S2を介して起動操作が行われたことを示す信号を受信した場合、駆動装置2の起動が可能と設定されている場合には、駆動装置2を起動するように構成されている。
【0114】
なお、起動部11Bは、信号線S1を介して所定条件が満たされていないことを示す信号を受信し、且つ、信号線S2を介して起動操作が行われたことを示す信号を受信した場合、駆動装置2の起動が可能と設定されている場合には、駆動装置2を起動することができないように構成されている。
【0115】
ここで、信号線S1に、車載器10Aが有している暗号キーと上述のアプリケーション内の暗号キーとが一致することが入力され、信号線S2に、上述のアプリケーションのボタンを押す動作が入力されるケースによれば、盗難を目的に暗号キーが故意に変更されてしまった場合でも、制御部11によって駆動装置2の起動を阻止することができる。
【0116】
(変更例1)
以下、上述の第1実施形態及び第2実施形態との相違点に着目して、本発明の変更例1について説明する。
【0117】
変更例1において、アプリケーションは、車両に関するカーローンやリースの支払い期限日を迎えたにもかかわらず、かかる支払いが行われていない場合、サーバ30からの指示に応じて、その旨を示す「未納です。納付手続きをお願いします。」というポップアップ表示を行うように構成されていてもよい。
【0118】
ユーザが、車両に関するカーローンやリースの支払いを行った場合(例えば、通信端末20を用いたオンラインでの支払いを行った場合)には、アプリケーションは、サーバ30からの指示に応じて、ユーザによる駆動装置2の起動を可と設定するための操作(すなわち、「解除」を押す操作)を可能とする。かかる場合、アプリケーションは、車両に関するカーローンやリースの支払い手続き(納付手続き)が完了したことを示す「不可設定を解除します。」というポップアップ表示を行うように構成されていてもよい。
【0119】
ここで、アプリケーションは、上述のポップアップ表示において、管理センターの連絡先(電話番号やメールアドレス等)を併せて表示するように構成されていてもよい。ユーザが、緊急の場合等において、管理センターに連絡すること(電話やメール等を行うこと)で、制御部11は、サーバ30からの駆動装置2の起動について可と設定するように構成されていてもよい。
【0120】
(ポップアップの表示)
以下、図6図8のフローチャートを参照して、アプリケーションが上述のポップアップを表示する動作の一例について説明する。
【0121】
第1に、図6に示すように、ステップS101において、車両に関するカーローンやリースの支払い期限日が到来した際に、ステップS102において、かかる支払いが行われていないと、本動作は、ステップS103に進み、かかる支払いが行われていると、本動作は、終了する。
【0122】
アプリケーションは、ステップS103において、サーバ30からの信号を受信し、ステップS104において、かかる信号に応じて、「未納です。納付手続きをお願いします。」というポップアップ表示(支払期限日が過ぎている所定の支払いが行われていない旨を示すポップアップ表示)を行う。ここで、制御装置10は、駆動装置2の起動を不可と設定する。
【0123】
その後、ステップS103において、アプリケーションは、「(緊急時)サーバ30(会社)に連絡してください。電話番号:xxx-xxxx」というポップアップ表示(連絡先を示すポップアップ表示)サーバを行ってもよい。なお、アプリケーションは、常時、かかるポップアップを表示してもよいし、運転手により起動操作が行われた際に、かかるポップアップを表示してもよい。
【0124】
第2に、図7に示すように、ステップS201において、所定条件が満たされている際に運転手により起動操作が行われると、ステップS202において、アプリケーションは、駆動装置2の起動が可能又は不可のいずれであるかについて判定する。ここで、アプリケーションは、サーバ30からの信号に基づいて、かかる判定を行う。
【0125】
駆動装置2の起動が可能であると判定された場合、本動作は、終了し、駆動装置2の起動が不可であると判定された場合、本動作は、ステップS203に進む。
【0126】
アプリケーションは、ステップS203において、「起動不可設定中です。」というポップアップ表示(駆動装置2の起動が不可に設定されている旨を示すポップアップ表示)を行う。
【0127】
その後、ステップS204において、アプリケーションは、「(緊急時)サーバ(会社)に連絡してください。電話番号:xxx-xxxx」というポップアップ表示を行ってもよい。なお、アプリケーションは、常時、かかるポップアップを表示してもよいし、運転手により起動操作が行われた際に、かかるポップアップを表示してもよい。
【0128】
第3に、図8に示すように、車両に関するカーローンやリースの支払い期限日が到来した際に、かかる支払いが行われていなかったため、駆動装置2の起動が不可であると設定されている状態で、ステップS301において、かかる支払いが行われた場合、本動作は、ステップS302に進み、かかる支払いが行われていない場合、本動作は、終了する。
【0129】
アプリケーションは、ステップS302において、サーバ30からの信号を受信し、ステップS303において、かかる信号に応じて、「不可設定を解除します。」というポップアップ表示(駆動装置2の起動が可能に設定された旨を示すポップアップ表示)を行う。ここで、制御装置10は、駆動装置2の起動が可能と設定する。
【0130】
その後、ステップS304において、アプリケーションは、「(緊急時)サーバ(会社)に連絡してください。電話番号:xxx-xxxx」というポップアップ表示を行ってもよい。なお、アプリケーションは、常時、かかるポップアップを表示してもよいし、運転手により起動操作が行われた際に、かかるポップアップを表示してもよい。
【0131】
(変更例2)
以下、図9を参照して、上述の第1実施形態及び第2実施形態との相違点に着目して、本発明の変更例2について説明する。
【0132】
図9に示すように、ステップS3001において、通信端末20のユーザが、駆動装置2の起動を不可から可能に切り替えるための操作を行うと、ステップS3002において、通信端末10は、制御装置10に対して、その旨を示す信号を送信する。かかる信号は、上述の起動可能を指示する制御信号であってもよい。
【0133】
ステップS3003において、制御装置10は、通信端末20と協同して、かかる通信端末20の正当性を確認する。ここで、制御装置10及び通信端末20は、通信端末20の鍵認証によって通信端末20の正当性を確認してもよい。
【0134】
なお、ステップS3003において、制御装置10は、サーバ30と協同して、かかる通信端末20の正当性を確認してもよい。かかる場合、制御装置10及びサーバ30は、通信端末20の鍵認証によって通信端末20の正当性を確認してもよい。
【0135】
ステップS3004において、制御装置10は、かかる正当性が確認されると、駆動装置2の起動が可能であると設定する。
【0136】
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0137】
100…制御システム
1…車両
2…駆動装置
3…エンジン起動部
10…制御装置
10A…車載器
10B…ECU
11…制御部
11A…ハーネス
20…通信端末
30…サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9