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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】ノイズ対策部材
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/06 20060101AFI20240523BHJP
   H03H 7/01 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
H01F17/06 K
H01F17/06 D
H03H7/01 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020112901
(22)【出願日】2020-06-30
(65)【公開番号】P2022011634
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000242231
【氏名又は名称】北川工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】安西 祐貴
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】実開平3-110811(JP,U)
【文献】特開2005-150561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/06
H03H 7/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線の外周面に対応した形状の凹部を自身の内面に有し、かつ、磁性体により形成された第1部品および第2部品と、
前記第1部品を前記凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第1保持部材と、
前記第2部品を前記凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第2保持部材と、
前記第1部品および前記第2部品の各凹部により形成された空間に前記電線が収容された状態となるように前記第1保持部材および前記第2保持部材を合体可能なノイズ対策部材であって、
前記第1保持部材は、
自身の内側において前記第1部品を変位を許容するように保持可能であり、
前記自身の内側に保持された前記第1部品の外面に向けて弾性変形可能な雄型係止部を有し、
前記第2保持部材は、
自身の内側において前記第2部品を変位を許容するように保持可能であり、
前記第1保持部材および前記第2保持部材が合体するときに前記雄型係止部が係止される雌型係止部を有し、
前記雄型係止部は、
前記雌型係止部に係止されるときに弾性変形し、前記第1保持部材の内側に保持されている前記第1部品の外面を付勢することにより、前記第1部品を前記第1保持部材の内側において所定方向に変位させ、かつ、前記第2保持部材に保持されている前記第2部品の外面を付勢することにより、前記第2部品を前記第2保持部材の内側において所定方向に変位させることを特徴とするノイズ対策部材。
【請求項2】
前記第1部品および前記第2部品には、相対向する第1側壁および第2側壁がそれぞれ設けられており、かつ、前記第1側壁および前記第2側壁間には、前記凹部がそれぞれ形成されており、
前記第1保持部材には、自身の内側に保持されている前記第1部品の前記第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、前記第1部品の前記第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、
前記第2保持部材には、自身の内側に保持されている前記第2部品の前記第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、前記第2部品の前記第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、
前記第1保持部材の前記第1外壁および前記第2外壁の一方と、前記第2保持部材の前記第1外壁および前記第2外壁の一方とがヒンジによって接続されており、
前記第1保持部材および前記第2保持部材は、前記ヒンジを回動中心にして合体方向に回動可能であることを特徴とする請求項1に記載のノイズ対策部材。
【請求項3】
前記第1保持部材の前記第2外壁と、前記第2保持部材の前記第2外壁とが前記ヒンジによって接続されており、
前記第1部品に設けられた前記第1側壁の前記回動中心に沿った両端には第1部品角部がそれぞれ形成されており、
前記第1保持部材に設けられた前記第1外壁の前記回動中心に沿った両端には第1保持部材角部が、それぞれ前記第1部品角部と対向して形成されており、
前記第1保持部材角部には、前記雄型係止部がそれぞれ対向する前記第1部品角部に向けて弾性変形可能に設けられており、
前記第2部品に設けられた前記第1側壁の前記回動中心に沿った両端には第2部品角部がそれぞれ形成されており、
前記第2保持部材に設けられた前記第1外壁の前記回動中心に沿った両端には第2保持部材角部が、それぞれ前記第2部品角部と対向して形成されており、
前記第2保持部材角部には、前記雌型係止部がそれぞれ設けられており、
前記各雄型係止部は、
対応する前記雌型係止部に係止されるときに、それぞれ弾性変形して前記各第1部品角部をそれぞれ付勢することにより、前記第1部品を前記回動中心の方向に変位させ、かつ、前記各第2部品角部をそれぞれ付勢することにより、前記第2部品を前記回動中心の方向に変位させることを特徴とする請求項2に記載のノイズ対策部材。
【請求項4】
電線の外周面に対応した形状の凹部を自身の内面に有し、かつ、磁性体により形成された第1部品および第2部品と、
前記第1部品を前記凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第1保持部材と、
前記第2部品を前記凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第2保持部材と、
前記第1部品および前記第2部品の各凹部により形成された空間に前記電線が収容された状態となるように前記第1保持部材および前記第2保持部材を合体可能なノイズ対策部材であって、
前記第1保持部材は、
自身の内側において前記第1部品を変位を許容するように保持可能であり、
前記自身の内側に保持された前記第1部品の外面に向けて弾性変形可能な雄型係止部および雌型係止部を有し、
前記第2保持部材は、
自身の内側において前記第2部品を変位を許容するように保持可能であり、
前記第1保持部材および前記第2保持部材が合体するときに、前記第1保持部材の前記雄型係止部が係止される雌型係止部、および前記第1保持部材の前記雌型係止部が係止される雄型係止部を有し、
前記第1部品および前記第2部品には、前記第1保持部材および前記第2保持部材を合体した際に相対向する第1側壁および第2側壁がそれぞれ設けられており、かつ、前記第1側壁および前記第2側壁間には、前記凹部がそれぞれ形成されており、
前記第1保持部材には、自身の内側に保持されている前記第1部品の前記第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、前記第1部品の前記第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、
前記第2保持部材には、自身の内側に保持されている前記第2部品の前記第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、前記第2部品の前記第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、
前記第1部品が保持された前記第1保持部材に設けられた前記第1外壁のうち、前記第1部品の前記凹部の中心軸に沿った両端の一方の角部には前記雄型係止部が設けられており、かつ、他方の角部には前記雌型係止部が設けられており、
前記第1部品が保持された前記第1保持部材に設けられた前記第2外壁のうち、前記第1外壁の前記一方の角部と対向する角部には前記雌型係止部が設けられており、かつ、前記第1外壁の前記他方の角部と対向する角部には前記雄型係止部が設けられており、
前記第2部品が保持された前記第2保持部材に設けられた前記第1外壁および前記第2外壁の各角部には、前記雄型係止部または前記雌型係止部が設けられており、前記雄型係止部または前記雌型係止部は、前記第1保持部材および前記第2保持部材を合体した際に、前記第1保持部材の各角部に設けられている前記雌型係止部または前記雄型係止部に係止される配置で設けられていることを特徴とするノイズ対策部材。
【請求項5】
前記第1部品および前記第2部品には、相対向する第1側壁および第2側壁がそれぞれ設けられており、かつ、前記第1側壁および前記第2側壁間には、前記凹部がそれぞれ形成されており、
前記第1保持部材には、自身の内側に保持されている前記第1部品の前記第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、前記第1部品の前記第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、
前記第2保持部材には、自身の内側に保持されている前記第2部品の前記第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、前記第2部品の前記第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、
前記第1部品が保持された前記第1保持部材に設けられた前記第1外壁および前記第2外壁のうち、前記第1部品の前記凹部の中心軸に沿った各角部には、それぞれ前記雄型係止部が設けられており、
前記第2部品が保持された前記第2保持部材に設けられた前記第1外壁および前記第2外壁のうち、前記第2部品の前記凹部の中心軸に沿った各角部には、それぞれ前記雌型係止部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のノイズ対策部材。
【請求項6】
前記雄型係止部は、前記第1部品または前記第2部品の角部に対応した形状の接触部を有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のノイズ対策部材。
【請求項7】
前記第1保持部材および前記第2保持部材が合体したときに、前記雄型係止部および前記雌型係止部の各外面は、それぞれ自身が設けられている前記第1保持部材または前記第2保持部材の外壁から側方へ突出しないように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のノイズ対策部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願に開示の技術は、電線に伝播する電磁ノイズを低減させるためのノイズ対策部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のノイズ対策部材として、電線の外周面に対応した形状の凹部をそれぞれ有する一対の磁性体コア部品と、磁性体コア部品を自身の内側に保持する一対の保持部材とを備え、電線が各凹部によって挾持されるように各保持部材を合体させる構造のものが知られている。各保持部材の各自由端には、合体するときに相互に係合される構造がそれぞれ設けられている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-87602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、磁性体コア部品には寸法のバラツキによる公差が存在する。このため、磁性体コア部品が保持された保持部材同士を合体させたときに、磁性体コア部品同士の接合位置がずれることがある。また、自動車のエンジンルームなど、振動が激しい箇所に配置する場合にも、振動により、磁性体コア部品同士の接合位置がずれることがある。
このように、磁性体コア部品同士の接合位置がずれると、接合された磁性体コア部品が発生する磁力線の密度(磁力密度)が低下するため、電磁ノイズ対策効果が低くなるという問題が発生する。
【0005】
そこで、本願に開示の技術は、上記の問題を解決するために創出されたものであって、電磁ノイズ対策効果を高くすることができるノイズ対策部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、電線の外周面に対応した形状の凹部を自身の内面に有し、かつ、磁性体により形成された第1部品および第2部品と、第1部品を凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第1保持部材と、第2部品を凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第2保持部材と、第1部品および第2部品の各凹部により形成された空間に電線が収容された状態となるように第1保持部材および第2保持部材を合体可能なノイズ対策部材であって、第1保持部材は、自身の内側において第1部品を変位を許容するように保持可能であり、自身の内側に保持された第1部品の外面に向けて弾性変形可能な雄型係止部を有し、第2保持部材は、自身の内側において第2部品を変位を許容するように保持可能であり、第1保持部材および第2保持部材が合体するときに雄型係止部が係止される雌型係止部を有し、雄型係止部は、雌型係止部に係止されるときに弾性変形し、第1保持部材の内側に保持されている第1部品の外面を付勢することにより、第1部品を第1保持部材の内側において所定方向に変位させ、かつ、第2保持部材に保持されている第2部品の凹部の外面を付勢することにより、第2部品を第2保持部材の内側において所定方向に変位させることを特徴とする。
【0007】
雄型係止部は、雌型係止部に係止されるときに、弾性変形し、第1保持部材の内側に保持されている第1部品の外面を付勢することにより、第1部品を第1保持部材の内側において所定方向に変位させ、かつ、第2保持部材に保持されている第2部品の外面を付勢することにより、第2部品を第2保持部材の内側において所定方向に変位させる。
つまり、第1保持部材および第2保持部材が合体するときに、第1保持部材に設けられた雄型係止部が第1部品および第2部品を所定方向に変位させるため、第1部品および第2部品の接合位置のずれを無くすことができ、第1部品および第2部品の接合面積を大きくすることができる。
従って、第1部品および第2部品による磁束密度を大きくすることができるため、ノイズ対策効果を高くすることができる。
さらに、第1部品および第2部品は、それぞれ雄型係止部によって所定方向に付勢された状態になるため、それぞれ変位した位置を維持することができる。
従って、第1部品および第2部品の接合面積が大きくなった状態を維持することができるため、第1部品および第2部品による磁束密度が大きくなった状態を維持することができ、ノイズ対策効果が高い状態を維持することができる。
【0008】
さらに、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、第1部品および第2部品には、相対向する第1側壁および第2側壁がそれぞれ設けられており、かつ、第1側壁および第2側壁間には、凹部がそれぞれ形成されており、第1保持部材には、自身の内側に保持されている第1部品の第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、第1部品の第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、第2保持部材には、自身の内側に保持されている第2部品の第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、第2部品の第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、第1保持部材の第1外壁および第2外壁の一方と、第2保持部材の第1外壁および第2外壁の一方とがヒンジによって接続されており、第1保持部材および第2保持部材は、ヒンジを回動中心にして合体方向に回動可能であることを特徴とする。
【0009】
第1保持部材および第2保持部材は、ヒンジを回動中心にして回動させることにより合体させることができるため、合体させ易い。また、第1保持部材または第2保持部材の一方が無くなるおそれがない。
【0010】
さらに、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、第1保持部材の第2外壁と、第2保持部材の第2外壁とがヒンジによって接続されており、第1部品に設けられた第1側壁の回動中心に沿った両端には第1部品角部がそれぞれ形成されており、第1保持部材に設けられた第1外壁の回動中心に沿った両端には第1保持部材角部が、それぞれ第1部品角部と対向して形成されており、第1保持部材角部には、雄型係止部がそれぞれ対向する第1部品角部に向けて弾性変形可能に設けられており、第2部品に設けられた第1側壁の回動中心に沿った両端には第2部品角部がそれぞれ形成されており、第2保持部材に設けられた第1外壁の回動中心に沿った両端には第2保持部材角部が、それぞれ第2部品角部と対向して形成されており、第2保持部材角部には、雌型係止部がそれぞれ設けられており、各雄型係止部は、対応する雌型係止部に係止されるときに、それぞれ弾性変形して各第1部品角部をそれぞれ付勢することにより、第1部品を回動中心の方向に変位させ、かつ、各第2部品角部をそれぞれ付勢することにより、第2部品を回動中心の方向に変位させることを特徴とする。
【0011】
第1保持部材および第2保持部材が合体するときに、第1保持部材に設けられた雄型係止部が第1部品および第2部品をそれぞれ回動中心の方向に変位させるため、第1部品および第2部品の接合位置のずれを無くすことができ、第1部品および第2部品の接合面積を大きくすることができる。
従って、第1部品および第2部品による磁束密度を大きくすることができるため、ノイズ対策効果を高くすることができる。
【0012】
さらに、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、電線の外周面に対応した形状の凹部を自身の内面に有し、かつ、磁性体により形成された第1部品および第2部品と、第1部品を凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第1保持部材と、第2部品を凹部が露出した状態で自身の内側に保持するための第2保持部材と、第1部品および第2部品の各凹部により形成された空間に電線が収容された状態となるように第1保持部材および第2保持部材を合体可能なノイズ対策部材であって、第1保持部材は、自身の内側において第1部品を変位を許容するように保持可能であり、自身の内側に保持された第1部品の外面に向けて弾性変形可能な雄型係止部および雌型係止部を有し、第2保持部材は、自身の内側において第2部品を変位を許容するように保持可能であり、第1保持部材および第2保持部材が合体するときに、第1保持部材の雄型係止部が係止される雌型係止部、および第1保持部材の雌型係止部が係止される雄型係止部を有し、第1部品および第2部品には、第1保持部材および第2保持部材を合体した際に相対向する第1側壁および第2側壁がそれぞれ設けられており、かつ、第1側壁および第2側壁間には、凹部がそれぞれ形成されており、第1保持部材には、自身の内側に保持されている第1部品の第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、第1部品の第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、第2保持部材には、自身の内側に保持されている第2部品の第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、第2部品の第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、第1部品が保持された第1保持部材に設けられた第1外壁のうち、第1部品の凹部の中心軸に沿った両端の一方の角部には雄型係止部が設けられており、かつ、他方の角部には雌型係止部が設けられており、第1部品が保持された第1保持部材に設けられた第2外壁のうち、第1外壁の一方の角部と対向する角部には雌型係止部が設けられており、かつ、第1外壁の他方の角部と対向する角部には雄型係止部が設けられており、第2部品が保持された第2保持部材に設けられた第1外壁および第2外壁の各角部には、雄型係止部または雌型係止部が設けられており、前記雄型係止部または前記雌型係止部は、第1保持部材および第2保持部材を合体した際に、第1保持部材の各角部に設けられている雌型係止部または雄型係止部に係止される配置で設けられていることを特徴とする。
【0013】
第1保持部材および第2保持部材の各角部を結ぶ対角線の交点に向けて、第1部品および第2部品をそれぞれ変位させることができるため、第1部品および第2部品の接合位置のずれを無くすことができ、第1部品および第2部品の接合面積を大きくすることができる。
従って、第1部品および第2部品による磁束密度を大きくすることができるため、ノイズ対策効果を高くすることができる。
また、第1保持部材および第2保持部材は、相対向した状態で一方の姿勢を180度回転させても雄型係止部および雌型係止部の配置位置が変わらないため、姿勢に注意することなく合体させることができ、作業効率を高めることができる。
さらに、第1保持部材および第2保持部材として同一形状のものを用いることができるため、製造コストを低減することができる。
【0014】
さらに、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、第1部品および第2部品には、相対向する第1側壁および第2側壁がそれぞれ設けられており、かつ、第1側壁および第2側壁間には、凹部がそれぞれ形成されており、第1保持部材には、自身の内側に保持されている第1部品の第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、第1部品の第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、第2保持部材には、自身の内側に保持されている第2部品の第1側壁の外周面と対向する第1外壁と、第2部品の第2側壁の外周面と対向する第2外壁とが設けられており、第1部品が保持された第1保持部材に設けられた第1外壁および第2外壁のうち、第1部品の凹部の中心軸に沿った各角部には、それぞれ雄型係止部が設けられており、第2部品が保持された第2保持部材に設けられた第1外壁および第2外壁のうち、第2部品の凹部の中心軸に沿った各角部には、それぞれ雌型係止部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
第1保持部材および第2保持部材の各角部を結ぶ対角線の交点に向けて、第1部品および第2部品をそれぞれ変位させることができるため、第1部品および第2部品の接合位置のずれを無くすことができ、第1部品および第2部品の接合面積を大きくすることができる。
従って、第1部品および第2部品による磁束密度を大きくすることができるため、ノイズ対策効果を高くすることができる。
【0016】
さらに、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、雄型係止部は、第1部品または第2部品の角部に対応した形状の接触部を有することを特徴とする。
【0017】
雄型係止部は、第1部品または第2部品の角部に対応した形状の接触部を有するため、付勢方向がずれることがなく、第1部品または第2部品を精度良く変位させることができる。
【0018】
さらに、本願に開示される技術に係るノイズ対策部材は、第1保持部材および第2保持部材が合体したときに、雄型係止部および雌型係止部の各外面は、それぞれ自身が設けられている第1保持部材または第2保持部材の外壁から側方へ突出しないように構成されていることを特徴とする。
【0019】
第1保持部材および第2保持部材が合体して構成されたノイズ対策部材の外形が大きくならないようにすることができ、かつ、外面の凹凸を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本願に開示される技術に係るノイズ対策部材によれば、電磁ノイズの低減効果が小さくならないようにすることができるノイズ対策部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態に係るノイズ対策部材が展開された状態を示す斜視図である。
図2図1に示すノイズ対策部材を下方から見た斜視図である。
図3図1に示すノイズ対策部材の平面図である。
図4図1に示すノイズ対策部材の第1保持部材および第2保持部材が合体した状態を示す斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態に係るノイズ対策部材が分解された状態を示す斜視図である。
図6図5に示すノイズ対策部材の平面図である。
図7図5に示すノイズ対策部材の第1保持部材および第2保持部材が合体した状態を示す斜視図である。
図8】本発明の第3実施形態に係るノイズ対策部材が分解された状態を示す斜視図である。
図9図8に示すノイズ対策部材の平面図である。
図10図8に示すノイズ対策部材の第1保持部材および第2保持部材が合体した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態に係るノイズ対策部材について図を参照しつつ説明する。以下の各実施形態では、縦断面が円形の電線に装着するノイズ対策部材について説明する。
〈第1実施形態〉
本発明の第1実施形態に係るノイズ対策部材について図1から図4を参照しつつ説明する。
[主な構造]
図1および図2に示すように、本実施形態に係るノイズ対策部材1は、磁性材料により形成された磁性体コアとしての第1部品30および第2部品40を有する。第1部品30は、装着対象の電線の外周面に対応した形状の第1凹部33を自身の内面に有し、第2部品40は、装着対象の電線の外周面に対応した形状の第2凹部43を自身の内面に有する。本実施形態では、第1凹部33および第2凹部43は、それぞれ縦断形状が半円形に形成されている。また、図3に示すように、第1部品30および第2部品40は、それぞれ平面視矩形に形成されている。第1凹部33および第2凹部43は、本発明の凹部の一例である。
図3に示すように、第1部品30は、第1角部39aから第4角部39dの4つの角部を有し、第2部品40は、第1角部49aから第4角部49dの4つの角部を有する。
【0023】
また、ノイズ対策部材1は、第1部品30を第1凹部33が露出した状態で自身の内側に保持するための第1保持部材10と、第2部品40を第2凹部43が露出した状態で自身の内側に保持するための第2保持部材20とを備えている。本実施形態では、図3に示す様に、第1保持部材10および第2保持部材20は、それぞれ平面視矩形に形成されている。第1保持部材10は、自身の内側に保持される第1部品30の第1角部39aから第4角部39dとそれぞれ対向する第1角部19aから第4角部19dを有し、第2保持部材20は、自身の内側に保持される第2部品40の第1角部49aから第4角部49dとそれぞれ対向する第1角部29aから第4角部29dを有する。
ノイズ対策部材1は、第1部品30の第1凹部33および第2部品40の第2凹部43により形成された空間に電線が収容された状態となるように第1保持部材10および第2保持部材20を合体可能に構成されている。本実施形態では、第1保持部材10および第2保持部材20は、ヒンジ70,71によって接続されており、第1保持部材10および第2保持部材20を回動中心P(図3)を中心にして回動させることにより合体させる。
【0024】
第1保持部材10は、自身の内側において第1部品30を変位を許容するように保持可能である。つまり、第1部品30は素材・製造法上の公差により、設計上の大きさよりも小さく製造された場合は、第1部品30を保持するために第1保持部材10の内側に形成された面との間に隙間が形成され、第1部品30の内側において変位を許容するように保持されることになる。また、同様の理由により、第2保持部材20も自身の内側において第2部品40を変位を許容するように保持可能である。
第1保持部材10は、自身の内側に保持された第1部品30の外面に向けて、つまり、外面に接触する方向に弾性変形可能な雄型係止部50を有する。また、第2保持部材20は、第1保持部材10および第2保持部材20が合体するときに雄型係止部50が係止される雌型係止部60を有する。雄型係止部50は、雌型係止部60に係止されるときに弾性変形して第1部品30の外面を付勢することにより、第1部品30を第1保持部材10の内側において所定方向に変位させ、かつ、第2保持部材20に保持されている第2部品40の外面を付勢することにより、第2部品40を第2保持部材20の内側において上記所定方向に変位させる。
【0025】
[詳細な構造]
第1部品30には、相対向する第1側壁31および第2側壁32が回動中心Pと平行に設けられており、かつ、第1側壁31および第2側壁32間には、第1凹部33が形成されている。第1側壁31および第2側壁32は、略、堤形状を呈している。詳しくは、第1側壁31および第2側壁32は、回動中心Pと平行な線にて縦方向に切断したときの切断面の形状が矩形となる形状である。第1側壁31の外側には、第1外周面34が形成されており、第1側壁31の内側、つまり回動中心Pに近い側には、第2外周面35が形成されている。
第2部品40には、相対向する第1側壁41および第2側壁42が回動中心Pと平行に設けられており、かつ、第1側壁41および第2側壁42間には、第2凹部43が形成されている。第1側壁41および第2側壁42は、略、堤形状を呈している。詳しくは、第1側壁41および第2側壁42は、回動中心Pと平行な線にて縦方向に切断したときの切断面の形状が矩形となる形状である。第1側壁41の外側には、第1外周面44が形成されており、第1側壁41の内側、つまり回動中心Pに近い側には、第2外周面45が形成されている。
【0026】
第1部品30の第1側壁31の上端には、平坦な第1接合面31aが形成されており、図1における第2側壁32の上端には、平坦な第2接合面32aが形成されている。また、図1における第2部品40の第1側壁41の上端には、平坦な第1接合面41aが形成されており、第2側壁42の上端には、平坦な第2接合面42aが形成されている。
図1における第1側壁31の第1外周面34の上端および第1接合面31aは直角を成しており、第2外周面35の上端および第2接合面32aも直角を成している。また、図1における第1側壁41の第1外周面44の上端および第1接合面41aは直角を成しており、第2外周面45の上端および第2接合面42aも直角を成している。
【0027】
第1保持部材10および第2保持部材20が合体すると、第1部品30の第1接合面31aと第2部品40の第1接合面41aとが接合され、かつ、第1部品30の第2接合面32aと第2部品40の第2接合面42aとが接合される。これにより、第1部品30の第1凹部33と第2部品40の第2凹部43とが、装着対象の電線の外周面に対応した形状の磁性体コア1a(図4)を形成する。つまり、第1凹部33および第2凹部43により形成された空間に電線を収納することにより、磁性体コア1aに電線が挿通された状態にすることができる。本実施形態では、第1接合面31a,41aおよび第2接合面32a,42aは、それぞれ回動中心Pに沿った方向(図では前後方向)に長い長方形に形成されている。
【0028】
第1保持部材10には、自身の内側に保持されている第1部品30の第1側壁31と対向する第1外壁15と、第1部品30の第2側壁32と対向する第2外壁16とが設けられている。第1外壁15および第2外壁16は、第1凹部33の第1中心軸G1(図3)と平行に設けられている。また、第1外壁15の一端(図1では前端)と第2外壁16の一端(図1では前端)との間には第1端壁11が設けられており、第1外壁15の他端(図1では後端)と第2外壁16の他端(図1では後端)との間には第2端壁12が設けられている。第1外壁15の上端には平坦な開口端15bが形成されており、第2外壁16の上端には平坦な開口端16bが形成されている。
第1端壁11には、第1凹部33の一端(図1では前端)の周縁形状に合致した形状の第1凹面13が形成されており、第2端壁12には、第1凹部33の他端(図1では後端)の周縁形状に合致した形状の第2凹面14が形成されている。本実施形態では、第1凹面13および第2凹面14の各縦断面は、それぞれ電線の外周面に対応した半円形に形成されている。
【0029】
図2に示すように、第1保持部材10は、第1部品30の底部を保持する底壁10aを備えている。底壁10aの一端(図では前端)から第1端壁11(図1)が立設されており、底壁10aの他端(図では後端)から第2端壁12が立設されている。また、底壁10aの一方(図では左方)の側縁からは、第1傾斜壁15aが外方かつ斜め上方に形成されており、その第1傾斜壁15aの上端から上方に向けて第1外壁15が形成されている。また、底壁10aの他方(図では右方)の側縁からは、第2傾斜壁16a(図1)が外方かつ斜め上方に形成されており、その第2傾斜壁16aの上端から上方に向けて第2外壁16が形成されている。また、図2に示すように、底壁10aには、第1保持部材10に保持されている第1部品30を第2部品40との接合方向(図2では上方)に付勢する板バネ80が設けられている。第1外壁15、第1傾斜壁15a、第2外壁16、第2傾斜壁16a、第1端壁11、第2端壁12および底壁10aの各内面により形成される領域が、第1部品30の変位を許容するように保持する第1保持部材10における内側(の空間)を形成している。
【0030】
第2保持部材20には、自身の内側に保持されている第2部品40の第1側壁41と対向する第1外壁25と、第2部品40の第2側壁42と対向する第2外壁26とが設けられている。第1外壁25および第2外壁26は、第2凹部43の第2中心軸G2(図3)と平行に設けられている。また、第1外壁25の一端(図1では前端)と第2外壁26の一端(図1では前端)との間には第1端壁21が設けられており、第1外壁25の他端(図1では後端)と第2外壁26の他端(図1では後端)との間には第2端壁22が設けられている。第1外壁25の上端には平坦な開口端25bが形成されており、第2外壁26の上端には平坦な開口端26bが形成されている。第1保持部材10および第2保持部材20を合体すると、第1保持部材10の開口端15b、16bと、第2保持部材20の開口端25b、26bとがそれぞれ接合される。
第1端壁21には、第2凹部43の一端(図1では前端)の周縁形状に合致した形状の第1凹面23が形成されており、第2端壁22には、第2凹部43の他端(図1では後端)の周縁形状に合致した形状の第2凹面24が形成されている。本実施形態では、第1凹面23および第2凹面24の各縦断面は、それぞれ電線の外周面に対応した半円形に形成されている。
【0031】
図2に示すように、第2保持部材20は、第2部品40の底部を保持する底壁20aを備えている。底壁20aの一端(図では前端)から第1端壁21(図1)が立設されており、底壁20aの他端(図では後端)から第2端壁22が立設されている。また、底壁20aの一方(図では右方)の側縁からは、第1傾斜壁25a(図4)が外方かつ斜め上方に形成されており、その第1傾斜壁25aの上端から上方に向けて第1外壁25が形成されている。また、底壁20aの他方(図では左方)の側縁からは、第2傾斜壁26a(図2)が外方かつ斜め上方に形成されており、その第2傾斜壁26aの上端から上方に向けて第2外壁26が形成されている。また、図2に示すように、底壁20aには、第2保持部材20に保持されている第2部品40を第1部品30との接合方向(図2では上方)に付勢する板バネ81が設けられている。第1外壁25、第1傾斜壁25a、第2外壁26、第2傾斜壁26a、第1端壁21、第2端壁22および底壁20aの各内面により形成される領域が、第2保持部材20が変位可能な内側(の空間)を形成している。
【0032】
図1および図3に示すように、第1保持部材10の第2外壁16と、第2保持部材20の第2外壁26とがヒンジ70,71によって接続されており、第1保持部材10および第2保持部材20は、ヒンジ70,71を回動軸にして合体方向に回動可能である。回動中心Pは、ヒンジ70の中央とヒンジ71の中央とを通る線である。回動中心P(図3)は、第1凹部33の第1中心軸G1および第2凹部43の第2中心軸G2と平行である。本実施形態では、第1保持部材10および第2保持部材20は、それぞれナイロン66などの合成樹脂により形成されている。ヒンジ70,71は、その合成樹脂により薄肉の小片に形成されており、可撓性を有する。
【0033】
第1部品30に設けられた第1側壁31の回動中心Pに沿った両端には、第1角部39aおよび第2角部39bがそれぞれ形成されている。また、第2側壁32の回動中心Pに沿った両端には、第3角部39cおよび第4角部39dがそれぞれ形成されている。つまり、図3に示すように、第1角部39aおよび第4角部39dは、第1部品30の第1対角線L1上に配置されており、第2角部39bおよび第3角部39cは、第2対角線L2上に配置されている。
第1保持部材10に設けられた第1外壁15の回動中心Pに沿った両端には、第1角部19aおよび第2角部19bが、それぞれ第1部品30の第1角部39aおよび第2角部39bと対向して形成されている。また、第2外壁16の回動中心Pに沿った両端には、第3角部19cおよび第4角部19dが、それぞれ第1部品30の第3角部39cおよび第4角部39dと対向して形成されている。第1外周面34、第1角部39aおよび第2角部39bは本発明の第1部品の外面の一例である。また、第1角部39aおよび第2角部39bは、本発明の第1部品角部の一例である。また、第1角部19aおよび第2角部19bは、本発明の第1保持部材角部の一例である。
【0034】
第1角部39aおよび第2角部39bには、弾性変形可能な雄型係止部50がそれぞれ対向する第1角部39aおよび第2角部39bに向けて設けられている。第1保持部材10の第1外壁15の一端(図1では前端)と、第1端壁11の一端(図1では左端)との間、つまり、第1角部19aには、第1切欠部17が形成されている。
雄型係止部50は、第1切欠部17の底部であって第1傾斜壁15aの上端から上方に延びた基部51と、この基部51から上方に延びた頭部52とを有する。頭部52は、その下部に形成された張出部52aと、上部に形成された先端部52bとを有する。頭部52は、第1外壁15の開口端(図では上端)15bよりも上方へ突出している。張出部52aは、基部51よりも外方に張り出しており、張出部52aから先端部52bにかけて先細りになっている。つまり、頭部52の外面は、先端部52bから張出部52aにかけて下り勾配になったテーパ状に形成されている。雄型係止部50の横断面は、L字状に形成されており、内側の角部には、雄型係止部50と対向する第1部品30の第1角部39aに接触して付勢する接触部53が形成されている。接触部53は、第1角部39aに合致する形状に形成されている。
【0035】
第1保持部材10の第1外壁15の他端(図1では後端)と、第2端壁12の一端(図1では左端)との間、つまり、第2角部19bには、第2切欠部18が形成されている。
雄型係止部50の基部51は、第2切欠部18の底部であって第1傾斜壁15aの上端から上方に延びている。雄型係止部50の内側の角部には、雄型係止部50と対向する第1部品30の第2角部39bに接触して付勢する接触部53が形成されている。接触部53は、第2角部39bに合致する形状に形成されている。本実施形態では、第1部品30の第1角部39aおよび第2角部39bは、それぞれ同一形状であり、略直角に形成されている。また、各雄型係止部50の各外面は、第1保持部材10と一体成形されている。また、図4に示すように、各雄型係止部50は、第1保持部材10および第2保持部材20が合体したときに、第1保持部材10の第1外壁15、第1端壁11および第2端壁12の各外周面から側方に突出しないように形成されている。
【0036】
第2部品40に設けられた第1側壁41の回動中心Pに沿った両端には第1角部49aおよび第2角部49bがそれぞれ形成されている。また、第2側壁42の回動中心Pに沿った両端には、第3角部49cおよび第4角部49dがそれぞれ形成されている。つまり、図3に示すように、第1角部49aおよび第4角部49dは、第2部品40の第1対角線L1上に配置されており、第2角部49bおよび第3角部49cは、第2対角線L2上に配置されている。
第2保持部材20に設けられた第1外壁25の回動中心Pに沿った両端には、第1角部29aおよび第2角部29bが、それぞれ第2部品40の第1角部49aおよび第2角部49bと対向して形成されている。また、第2外壁26の回動中心Pに沿った両端には、第3角部29cおよび第4角部29dが、それぞれ第2部品40の第3角部49cおよび第4角部49dと対向して形成されている。第1外周面44、第1角部49aおよび第2角部49bは本発明の第2部品の外面の一例である。また、第1角部49aおよび第2角部49bは、本発明の第2部品角部の一例である。また、第1角部29aおよび第2角部29bは、本発明の第2保持部材角部の一例である。
【0037】
第2保持部材20の第1角部29aには、雌型係止部60が設けられている。第2保持部材20の第1外壁25の一端(図1では前端)と、第1端壁21の一端(図1では右端)との間、つまり、第1角部29a(図3)には、第1切欠部27が形成されている。
雌型係止部60は、一対の支持部61,62と、各支持部61,62の上端間を接続している一対の頭部63,64とを有する。一方の支持部61は、第1端壁21の開口端(図では上端)21aから上方に延びており、他方の支持部62は、第1外壁25の開口端(図では上端)25bから上方に延びている。一方の頭部63は、支持部61の上端から、第2凹部43の第2中心軸G2(図3)と直交する外方(図1では右方)に延びており、他方の頭部64は、支持部62の上端から、第2凹部43の第2中心軸G2(図3)と平行の外方(図1では前方)に延びている。それぞれ外方に延びた頭部63,64は、相互に接合されている。頭部63,64の各内面間には、雄型係止部50の頭部52の外面に接触する接触部65が形成されている。雌型係止部60は、開口端21a,25bから上方に突出しており、頭部63,64は、第1切欠部27を跨いで設けられている。
【0038】
第2保持部材20の第2角部29bにも雌型係止部60が設けられている。第2保持部材20の第1外壁25の他端(図1では後端)と、第2端壁22の一端(図1では右端)との間、つまり、第2角部29bには、第2切欠部28が形成されている。雌型係止部60の一方の支持部61は、第2端壁22の開口端(図では上端)22aから上方に延びており、他方の支持部62は、第1外壁25の開口端(図では上端)25bから上方に延びている。雌型係止部60は、開口端21a,25bから上方に突出しており、頭部63,64は、第2切欠部28を跨いで設けられている。
また、図1および図2に示すように、第2切欠部28の底部からは、支持部25cが上方に突出形成されている。また、図4に示すように、第1切欠部27の底部からも、支持部25cが上方(図4では下方)に突出形成されている。
【0039】
各雌型係止部60の各頭部63,64は、雄型係止部50の張出部52aを係止する形状に形成されている。本実施形態では、頭部63,64は、平面視L字状を呈している。また、頭部63,64の上端は、雄型係止部50の張出部52aの下端と合致する形状に形成されている。このため、頭部63,64は、張出部52aに係止されたときに張出部52aよりも側方に突出しない。また、支持部61,62および頭部63,64は、それぞれ板状に形成されており、第2保持部材20と一体成形されている。また、図4に示すように、各雌型係止部60の各外面は、第1保持部材10および第2保持部材20が合体したときに、第2保持部材20の第1外壁25、第1端壁21および第2端壁22の各外周面から側方に突出しないように形成されている。
【0040】
各雄型係止部50は、第1保持部材10および第2保持部材20を合体させるときに、対応する各雌型係止部60にそれぞれ係止される。また、各雄型係止部50は、対応する各雌型係止部60に係止されるときに、それぞれ弾性変形して第1部品30の各第1角部39aおよび第2角部39bを付勢することにより、第1部品30を回動中心Pの方向に変位させ、かつ、第2部品40の各第1角部49aおよび第2角部49bをそれぞれ付勢することにより、第2部品40を回動中心Pの方向に変位させる。
ここで、雄型係止部50が雌型係止部60に係止されるときの各部分の動作について、第1保持部材10の第2角部19b(図1)に設けられた雄型係止部50と、第2保持部材20の第2角部29bに設けられた雌型係止部60とを例にして説明する。
図1に示す状態において、ヒンジ70,71を回動中心にして第2保持部材20を第1保持部材10の方に回動させると、雌型係止部60の頭部63,64は、係止対象である雄型係止部50の頭部52の先端部52bに接触する(図4参照)。続いて、第2保持部材20の回動を進めると、雄型係止部50は、雌型係止部60の頭部63,64によって付勢され、対向する第1部品30の第2角部39bに向けて弾性変形を開始する。
【0041】
これにより、雄型係止部50の接触部53は、自身と対向する第1部品30の第2角部39bに接触し、その第2角部39bを付勢する。
そして、さらに第2保持部材20の回動を進めると、雄型係止部50の接触部53は、第2部品40の第2角部49b(図3)に接触し、その第2角部49bを付勢する。つまり、雄型係止部50の接触部53は、第1部品30の第2角部39bおよび第2部品40の第2角部49bを同時に付勢する。
第2保持部材20の回動量が増加するに従って、雌型係止部60の頭部63,64は、雄型係止部50の頭部52の張出部52aに近づき、雄型係止部50の弾性変形が大きくなる。これにより、雄型係止部50の接触部53の第2角部39bおよび第2角部49bに対する付勢力が大きくなる。
【0042】
そして、第2保持部材20の回動を続けると、雌型係止部60の頭部63,64は、雄型係止部50の頭部52の張出部52aを乗り越え、頭部63,64は、張出部52aに係止される。これにより、雄型係止部50および雌型係止部60はロック状態になる。また、雄型係止部50が弾性変形した状態が維持され、接触部53が第1部品30の第2角部39bおよび第2部品40の第2角部49bを付勢した状態が維持される。また、雌型係止部60の頭部63,64の下方(図4では上方)に設けられた支持部25cの先端が、雄型係止部50の先端部52bに突き当たるため、頭部63,64が、張出部52aを乗り越えてからさらに下降しないようにすることができる。
また、第1部品30の第1角部39a(図1)に対向して設けられた雄型係止部50は、係止対象である雌型係止部60に係止される。また、雄型係止部50が弾性変形した状態が維持され、接触部53が第1部品30の第1角部39aおよび第2部品40の第1角部49aを付勢した状態が維持される。
【0043】
上述したように、第2保持部材20を回動させて第1保持部材10に合体させると、第1保持部材10の第1角部19aに設けられた雄型係止部50には、第2保持部材20の第1角部29a(図3)に設けられた雌型係止部60が係止され、第2角部19bに設けられた雄型係止部50には、第2角部29bに設けられた雌型係止部60が係止される。
これにより、各雄型係止部50および各雌型係止部60は、それぞれロックされた状態になるため、第1保持部材10および第2保持部材20が合体した状態が維持される。
【0044】
また、第1角部19aに設けられた雄型係止部50は、弾性変形することにより、第1部品30の第1角部39aを第1部品30の第1対角線L1(図3)に沿って付勢し、第2角部19bに設けられた雄型係止部50は、弾性変形することにより、第1部品30の第2角部39bを第2対角線L2(図3)に沿って付勢する。これにより、第1部品30は、回動中心Pに向けて平行に変位する。
また、第1角部19aに設けられた雄型係止部50は、弾性変形することにより、第2部品40の第1角部49aを第2部品40の第1対角線L1(図3)に沿って付勢し、第2角部19bに設けられた雄型係止部50は、弾性変形することにより、第2部品40の第2角部49bを第2対角線L2(図3)に沿って付勢する。これにより、第2部品40は、回動中心Pに向けて平行に変位する。
【0045】
第1保持部材10の第1角部19a、第2角部19b、第3角部19cおよび第4角部19dは、第1保持部材10の内側に保持される第1部品30において、図3に示す第1部品30の上面が形成する矩形形状の四隅に配置されており、第1角部19aに設けられた雄型係止部50および第2角部19bに設けられた雄型係止部50により、上記の4つの角部には、それぞれ均等に付勢がなされる。このため、第1部品30は第1保持部材10の内側において上記4つの各角部から均等に離間した位置、すなわち2つの対角線L1,L2の交点Q1と、図3において第1部品30の上面が形成する矩形形状の中心とが一致するようになる。このような変位が第1部品30および第2部品40において起こり、その結果、第1部品30および第2部品40は、回動中心Pの線対称になる。
従って、第1部品30および第2部品40が合体したときの第1部品30の第1接合面31aと第2部品40の第1接合面41aとの接触面積と、第1部品30の第2接合面32aと第2部品40の第2接合面42aとの接触面積とを大きくすることができるため、第1部品30および第2部品40による磁束密度を大きくすることができる、ノイズ対策効果を高くすることができる。
【0046】
また、第1部品30および第2部品40は、それぞれ各雄型係止部50によって付勢された状態が維持され、かつ、それぞれ板バネ80,81によって接合方向に付勢されている。
従って、ノイズ対策部材1が振動した場合であっても、第1部品30および第2部品40は、それぞれ変位後の姿勢を維持することができ、かつ、接合状態を維持することができるため、ノイズ対策効果が高い状態を維持することができる。
さらに、雄型係止部50は、第1部品30および第2部品40の各角部に対応した形状の接触部53を有するため、付勢方向がずれることがなく、第1部品30および第2部品40を精度良く変位させることができる。
【0047】
さらに、各雄型係止部50および各雌型係止部60は、第1保持部材10および第2保持部材20が合体したときに、第1保持部材10の外壁(第1外壁15、第1端壁11および第2端壁12)および第2保持部材20の外壁(第1外壁25、第1端壁21および第2端壁22)から、それぞれ側方へ突出しないように形成されている。
従って、ノイズ対策部材1の外形が大きくならないようにすることができ、かつ、外周面の凹凸を少なくすることができる。
さらに、第1保持部材10および第2保持部材20は、ヒンジ70,71を回動中心にして回動させることにより合体させることができるため、合体させ易い。また、第1保持部材10および第2保持部材20は、ヒンジ70,71によって連結されているため、第1保持部材10および第2保持部材20の一方を紛失するおそれがない。
【0048】
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態に係るノイズ対策部材について図5から図7を参照しつつ説明する。
図5および図6に示すように、本実施形態に係るノイズ対策部材1は、同一形状の第1保持部材10および第2保持部材20を備えている。また、第1保持部材10の内側に、変位を許容するように保持されている第1部品30と、第2保持部材20の内側に、変位を許容するように保持されている第2部品40とは同一形状である。
【0049】
第1部品30が保持された第1保持部材10に設けられた第1外壁15のうち、第1部品30の第1凹部33の中心軸に沿った両端の一方の第1角部19aには型係止部60が設けられており、かつ、他方の第2角部19bには型係止部50が設けられている。
また、第1部品30が保持された第1保持部材10に設けられた第2外壁16のうち、第1外壁15の一方の第1角部19aと対向する第3角部19cには型係止部50が設けられており、かつ、第1外壁15の他方の第2角部19bと対向する第4角部19dには型係止部60が設けられている。
第2部品40が保持された第2保持部材20に設けられた第1外壁15および第2外壁16の第1角部19aから第4角部19dには、雄型係止部50および雌型係止部60が第1保持部材10の第1角部19aから第4角部19dと同じ配置で設けられている。
【0050】
第2部品40が保持された第2保持部材20を、図6に示す回動軸Kを中心にして回動させ、第1部品30が保持された第1保持部材10に合体させると、第2保持部材20の第3角部19cに設けられた雄型係止部50は、第1保持部材10の第1角部19aに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第2部品40の第3角部49cおよび第1部品30の第1角部39aを付勢する。
また、図7に示すように、第2保持部材20の第2角部19bに設けられた雄型係止部50は、第1保持部材10の第4角部19dに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第2部品40の第2角部49bおよび第1部品30の第4角部39dを付勢する。
【0051】
また、図7に示すように、第1保持部材10の第2角部19bに設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第4角部19dに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第1部品30の第2角部39bおよび第2部品40の第4角部49dを付勢する。
また、第1保持部材10の第3角部19cに設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第1角部19aに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第1部品30の第3角部39cおよび第2部品40の第1角部49aを付勢する。
【0052】
つまり、第1部品30が保持された第1保持部材10と、第2部品40が保持された第2保持部材20とを合体すると、第1保持部材10および第2保持部材20に設けられた各雄型係止部50は、第1保持部材10および第2保持部材20の各角部を結ぶ第1対角線L1および第2対角線L2の交点Q1(図6)に向けて第1部品30および第2部品40を付勢する。
従って、第1保持部材10および第2保持部材20の各角部を結ぶ第1対角線L1および第2対角線L2の交点Q1に向けて、第1部品30および第2部品40をそれぞれ変位させることができるため、第1部品30および第2部品40をそれぞれ第1保持部材10および第2保持部材20の中心に保持することができる。
【0053】
また、第1保持部材10および第2保持部材20は、合体させるときの姿勢で一方を180度回転させても雄型係止部50および雌型係止部60の配置位置が変わらないため、姿勢に注意することなく合体させることができ、作業効率を高めることができる。
さらに、第1保持部材10および第2保持部材20として同一形状のものを用いることができるため、製造コストを低減することができる。
さらに、雄型係止部50は、第1部品30および第2部品40の各角部に対応した形状の接触部53を有するため、付勢方向がずれることがなく、第1部品30および第2部品40を精度良く変位させることができる。
【0054】
さらに、各雄型係止部50および各雌型係止部60は、第1保持部材10および第2保持部材20が合体したときに、第1保持部材10の外壁(第1外壁15、第1端壁11および第2端壁12)および第2保持部材20の外壁(第1外壁15、第1端壁11および第2端壁12)から、それぞれ側方へ突出しないように形成されている。
従って、ノイズ対策部材1の外形が大きくならないようにすることができ、かつ、外周面の凹凸を少なくすることができる。
【0055】
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態に係るノイズ対策部材について図8から図10を参照しつつ説明する。
図8および図9に示すように、第1部品30が保持された第1保持部材10に設けられた第1外壁15および第2外壁16のうち、第1部品30の第1凹部33の第1中心軸G1(図9)に沿った第1角部19aから第4角部19dには、それぞれ雄型係止部50が設けられている。また、第2部品40が保持された第2保持部材20に設けられた第1外壁25および第2外壁26のうち、第2部品40の第2凹部43の第2中心軸G2に沿った第1角部29aから第4角部29dには、それぞれ雌型係止部60が設けられている。
【0056】
第1部品30が保持された第1保持部材10を、図9に示す回動軸Kを中心にして回動させ、第2部品40が保持された第2保持部材20に合体させると、第1保持部材10の第1角部19aに設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第1角部29aに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第1部品30の第1角部39aおよび第2部品40の第1角部49aを付勢する。
また、図10に示すように、第1保持部材10の第2角部19bに設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第2角部29bに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第1部品30の第2角部39bおよび第2部品40の第2角部49bを付勢する。
【0057】
また、第1保持部材10の第3角部19cに設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第3角部29cに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第1部品30の第3角部39cおよび第2部品40の第3角部49cを付勢する。
また、図10に示すように、第1保持部材10の第4角部19dに設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第4角部29dに設けられた雌型係止部60に係止される。このとき、雄型係止部50は、第1部品30の第4角部39dおよび第2部品40の第4角部49dを付勢する。
【0058】
つまり、第1部品30が保持された第1保持部材10と、第2部品40が保持された第2保持部材20とを合体すると、第1保持部材10の第1角部19aから第4角部19dにそれぞれ設けられた雄型係止部50は、第2保持部材20の第1角部29aから第4角部29dにそれぞれ設けられた雌型係止部60にそれぞれ係止される。
これにより、第1部品30および第2部品40は、第1保持部材10および第2保持部材20の各角部を結ぶ第1対角線L1および第2対角線L2の交点Q1(図9)に向けて付勢される。
従って、第1保持部材10および第2保持部材20の各角部を結ぶ第1対角線L1および第2対角線L2の交点Q1に向けて、第1部品30および第2部品40をそれぞれ変位させることができるため、第1部品30および第2部品40をそれぞれ第1保持部材10および第2保持部材20の中心に保持することができる。
【0059】
また、第1保持部材10および第2保持部材20は、合体させるときの姿勢で一方を180度回転させても雄型係止部50および雌型係止部60の配置位置が変わらないため、姿勢に注意することなく合体させることができ、作業効率を高めることができる。
さらに、雄型係止部50は、第1部品30および第2部品40の各角部に対応した形状の接触部53を有するため、付勢方向がずれることがなく、第1部品30および第2部品40を精度良く変位させることができる。
さらに、各雄型係止部50および各雌型係止部60は、第1保持部材10および第2保持部材20が合体したときに、第1保持部材10の外壁(第1外壁15、第1端壁11および第2端壁12)および第2保持部材20の外壁(第1外壁25、第1端壁21および第2端壁22)から、それぞれ側方へ突出しないように形成されている。
従って、ノイズ対策部材1の外形が大きくならないようにすることができ、かつ、外周面の凹凸を少なくすることができる。
【0060】
〈他の実施形態〉
(1)第1部品30の第1凹部33および第2部品40の第2凹部43の形状は、装着対象の電線の縦断面形状に応じて変更することができる。また、第1保持部材10および第2保持部材20の各内側の形状は、保持する第1部品30および第2部品40の形状に応じて変更することができる。つまり、本発明に係るノイズ対策部材1は、縦断面形状が円形以外の形状、例えば、楕円形、矩形、多角形の電線にも適用することができる。
また、電線が第1凹部33および第2に凹部43が形成する空間内に収まれば良い。
【0061】
(2)雄型係止部50および雌型係止部60は、第1外壁または第2外壁の角部以外の箇所に設けることもできる。また、雄型係止部50および雌型係止部60は、前述した各実施形態において説明した形状以外の形状に形成することもできる。例えば、雄型係止部50の頭部52の外面を外方に膨らんだ曲面に形成し、雌型係止部60の頭部63,64の内面を内方に膨らんだ曲面に形成することもできる。
【符号の説明】
【0062】
1 ノイズ対策部材
10 第1保持部材
15 第1外壁
16 第2外壁
19a 第1角部
19b 第2角部
19c 第3角部
19d 第4角部
20 第2保持部材
25 第1外壁
26 第2外壁
30 第1部品
31 第1側壁
32 第2側壁
33 第1凹部
34 第1外周面
35 第2外周面
39a 第1角部
39b 第2角部
39c 第3角部
39d 第4角部
40 第2部品
41 第1側壁
42 第2側壁
43 第2凹部
44 第1外周面
45 第2外周面
49a 第1角部
49b 第2角部
49c 第3角部
49d 第4角部
50 雄型係止部
52 頭部
52a 張出部
53 接触部
60 雌型係止部
63,64 頭部
65 接触部
70,71 ヒンジ
80,81 板バネ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10