(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20240523BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240523BHJP
【FI】
G16H80/00
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023179655
(22)【出願日】2023-10-18
【審査請求日】2023-10-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521454663
【氏名又は名称】株式会社薬仙
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】濱▲崎▼ 英幸
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-196679(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0021722(KR,A)
【文献】特開2004-310693(JP,A)
【文献】特開2016-091298(JP,A)
【文献】特開2013-172768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、
前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、
前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、
前記第3の工程で特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第4の工程と、
前記第4の工程で翻訳した前記医療機関情報を前記ユーザに提供する第5の工程と、
前記第5の工程の後に、前記ユーザから前記医療機関への診察予約を受信する第7の工程と、
前記第7の工程で受信したユーザの診察予約に応じて、当該ユーザの診察予約要求を、予約先の前記医療機関に送信する第8の工程と、
前記予約先の医療機関から、前記診察予約要求に係るユーザの来院の有無、コミュニケーション状況、支払い状況の少なくとも一つの情報を取得する第9の工程と、
前記第9の工程で取得した情報を基に、当該ユーザを所定の評価基準を基に評価する第10の工程と、
前記第10の工程の評価に基づいて、当該ユーザからの診察予約要求の受付の有無を決定する第11の工程と
をコンピュータが実行し、
前記第8の工程は、前記第11の工程で前記評価を過去に行った前記ユーザから前記診察予約要求を受けた場合に、前記第11の工程において当該ユーザからの診察予約要求について受付有りの決定されていることを条件に、当該ユーザの診察予約要求を前記予約先の医療機関に送信する
医療機関検索支援方法。
【請求項2】
前記ユーザから受信した問診結果情報を日本語に翻訳する第6の工程
を前記コンピュータが実行し、
前記第3の工程は、前記第2の工程で取得した位置情報と、前記第6の工程で翻訳された問診結果情報とを基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する
請求項1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項3】
前記第7の工程で受信したユーザの診察予約に応じて、前記第6の工程で翻訳した問診結果情報を含む当該ユーザの診察予約要求を、予約先の前記医療機関に送信する第8の工程
を前記コンピュータが実行する
請求項2に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項4】
前記第8の工程は、前記ユーザの保険情報、クレジットカード情報、過去の診察予約情報のうち少なくとも一つを前記診察予約要求に関連付けて前記医療機関に送信する
請求項
1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項5】
前記医療機関から取得した外国人受け入れ可否情報と実績情報とに基づいて、ユーザの候補となる医療機関のお薦め度を決定する第12の工程
を前記コンピュータがさらに実行し、
前記第5の工程は、前記第12の工程で決定したお薦め度を含む前記医療機関情報を前記ユーザに提供する
請求項
1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項6】
前記ユーザから受信した問診結果情報と、所定の緊急度判断基準とを基に、前記ユーザの緊急度を判断し、緊急度が高いと判断した場合に、救急車を呼ぶ処理を行う第13の工程
を前記コンピュータがさらに実行する
請求項
2に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項7】
前記診察予約要求を送信した医療機関から診察見積情報を受信すると、当該診察見積情報を前記ユーザに提供する第13の工程
を前記コンピュータがさらに実行する
請求項
1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項8】
前記医療機関から、前記診察予約要求に応じて前記ユーザに診察を行って当該ユーザに出した薬の処方箋情報を取得すると、当該処方箋情報を翻訳して前記ユーザに提供する第14の工程
を前記コンピュータがさらに実行する
請求項
1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項9】
前記医療機関と、前記ユーザとの間のやり取りを、それぞれが指定した言語で対応する処理を行う
請求項
1に記載の医療機関検索支援方法。
【請求項10】
ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、
前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、
前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、
前記第3の工程で特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第4の工程と、
前記第4の工程で翻訳した前記医療機関情報を前記ユーザに提供する第5の工程と、
前記第5の工程の後に、前記ユーザから前記医療機関への診察予約を受信する第7の工程と、
前記第7の工程で受信したユーザの診察予約に応じて、当該ユーザの診察予約要求を、予約先の前記医療機関に送信する第8の工程と、
前記予約先の医療機関から、前記診察予約要求に係るユーザの来院の有無、コミュニケーション状況、支払い状況の少なくとも一つの情報を取得する第9の工程と、
前記第9の工程で取得した情報を基に、当該ユーザを所定の評価基準を基に評価する第10の工程と、
前記第10の工程の評価に基づいて、当該ユーザから診察予約要求の受付の有無を決定する第11の工程と
をコンピュータが実行し、
前記第8の工程は、前記第11の工程で前記評価を過去に行った前記ユーザから前記診察予約要求を受けた場合に、前記第11の工程において当該ユーザからの診察予約要求について受付有りの決定されていることを条件に、当該ユーザの診察予約要求を前記予約先の医療機関に送信する
医療機関検索支援方法。
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項11】
ユーザからの検索要求を受信する第1の手段と、
前記ユーザの位置情報を取得する第2の手段と、
前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の手段と、
前記第3の手段で特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第4の手段と、
前記第4の手段で翻訳した前記医療機関情報を前記ユーザに提供する第5の手段と、
前記第5の手段が前記医療機関情報を前記ユーザに提供した後に、前記ユーザから前記医療機関への診察予約を受信する第7の手段と、
前記第7の手段で受信したユーザの診察予約に応じて、当該ユーザの診察予約要求を、予約先の前記医療機関に送信する第8の手段と、
前記予約先の医療機関から、前記診察予約要求に係るユーザの来院の有無、コミュニケーション状況、支払い状況の少なくとも一つの情報を取得する第9の手段と、
前記第9の手段で取得した情報を基に、当該ユーザを所定の評価基準を基に評価する第10の手段と、
前記第10の手段による前記評価に基づいて、当該ユーザから診察予約要求の受付の有無を決定する第11の手段と
を有し、
前記第8の手段は、前記第11の手段で前記評価を過去に行った前記ユーザから前記診察予約要求を受けた場合に、前記第11の手段において当該ユーザからの診察予約要求について受付有りの決定されていることを条件に、当該ユーザの診察予約要求を前記予約先の医療機関に送信する
医療機関検索支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院等の医療機関を検索するために用いられる医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
病気やケガをした場合に、通常、行きつけの病院が近くにない場合は、ウェブ検索等で病院を探すことが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、日本の医療機関のウェブページには、外国語対応しているものが少なく、外国人が日本で病気やケガをした場合に、病院を探す負担が大きい、という問題がある。
すなわち、外国人が自分の症状を適格に伝えられない、薬の飲み方、副作用を把握したいとの要請がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外国人でも簡単に病院等の医療機関を言葉のハンディなしに検索できる医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、前記第3の工程で特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第4の工程と、前記第4の工程で翻訳した前記医療機関情報を前記ユーザに提供する第5の工程と、をコンピュータが実行する医療機関検索支援方法である。
【0006】
好適には、前記ユーザから受信した問診結果情報を日本語に翻訳する第6の工程を前記コンピュータがさらに実行し、前記第3の工程は、前記第2の工程で取得した位置情報と、前記第6の工程で翻訳された問診結果情報とを基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する。
【0007】
好適には、前記第5の工程の後に、前記ユーザから前記医療機関への診察予約を受信する第7の工程と、前記第7の工程で受信したユーザの診察予約に応じて、前記第6の工程で翻訳した問診結果情報を含む当該ユーザの診察予約要求を、予約先の前記医療機関に送信する第8の工程をさらに前記コンピュータが実行する。
【0008】
好適には、前記第8の工程は、前記ユーザの保険情報、クレジットカード情報、過去の診察予約情報のうち少なくとも一つを前記診察予約要求に関連付けて前記医療機関に送信する。
【0009】
好適には、前記予約先の医療機関から、前記診察予約要求に係るユーザの来院の有無、コミュニケーション状況、支払い状況の少なくとも一つの情報を取得する第9の工程と、前記第9の工程で取得した情報を基に、当該ユーザを所定の評価基準を基に評価する第10の工程と、前記第10の工程の評価に基づいて、当該ユーザから診察予約要求の受付の有無を決定する第11の工程とを前記コンピュータが実行する。
【0010】
好適には、前記医療機関から取得した外国人受け入れ可否情報と実績情報とに基づいて、ユーザの候補となる医療機関のお薦め度を決定する第12の工程を前記コンピュータがさらに実行し、前記第5の工程は、前記第12の工程で決定したお薦め度を含む前記医療機関情報を前記ユーザに提供する。
【0011】
好適には、前記ユーザから受信した問診結果情報と、所定の緊急度判断基準とを基に、前記ユーザの緊急度を判断し、緊急度が高いと判断した場合に、救急車を呼ぶ処理を行う第13の工程を前記コンピュータがさらに実行する。
【0012】
好適には、前記診察予約要求を送信した医療機関から診察見積情報を受信すると、当該診察見積情報を前記ユーザに提供する第13の工程を前記コンピュータがさらに実行する。
【0013】
好適には、前記医療機関から、前記診察予約要求に応じて前記ユーザに診察を行って当該ユーザに出した薬の処方箋情報を取得すると、当該処方箋情報を翻訳して前記ユーザに提供する第14の工程を前記コンピュータがさらに実行する。
【0014】
好適には、前記医療機関と、前記ユーザとの間のやり取りを、それぞれが指定した言語で対応する処理を行う。
【0015】
本発明は、ユーザからの検索要求を受信する第1の工程と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の工程と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の工程と、前記第3の工程で特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第4の工程と、前記第4の工程で翻訳した前記医療機関情報を前記ユーザに提供する第5の工程と、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0016】
本発明は、ユーザからの検索要求を受信する第1の手段と、前記ユーザの位置情報を取得する第2の手段と、前記取得した位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する第3の手段と、前記第3の手段で特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する第4の手段と、前記第4の手段で翻訳した前記医療機関情報を前記ユーザに提供する第5の手段と、を有する医療機関検索支援システムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外国人でも簡単に病院等の医療機関を言葉のハンディなしに検索できる医療機関検索支援方法、そのプログラム、そのシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る医療機関検索支援システム1の全体構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す医療機関検索サーバ21の機能ブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の医療機関情報提供の主となる流れを示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、医療機関検索サーバ21がユーザ端末装置10に問診処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の予約機能及び仲介機能を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の第2実施形態を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の第3実施形態を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る医療機関検索支援システムについて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る医療機関検索支援システム1の全体構成図である。
図1に示すように、医療機関検索支援システム1は、例えば、病院等の医療機関が使う複数の医療機関端末装置4と、医療機関を利用するユーザが使用するユーザ端末装置10と、医療機関検索サーバ21とを用いて処理を行う。
本発明において、医療機関は、病院等を含む医療に関する全ての機関を含む概念である。
【0020】
医療機関端末装置4及びユーザ端末装置10は、それぞれ医療機関検索サーバ21が提供するアプリをインストールしている。
また、本発明の医療機関は、病院、歯科医療機関等の医療機関である。
【0021】
図2は、
図1に示す医療機関検索サーバ21の機能ブロック図である。
図2に示すように、医療機関検索サーバ21は、例えば、通信部75,メモリ79及び処理部81を有する。
【0022】
通信部75は、医療機関端末装置4及びユーザ端末装置10と通信を行う。
メモリ79は、処理部81が実行するプログラムを記憶する。
また、メモリ79は、外部のサーバから受信した医療機関地図情報を記憶している。
処理部61は、メモリ59に記憶されたプログラムPRG1を実行して、本実施形態で規定する医療機関検索サーバ21の処理を行う。
【0023】
図3は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の医療機関情報提供の主となる流れを示すフローチャートである。
各ステップについて説明する。
【0024】
ステップST11:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から医療機関検索要求を受信すると、ステップST12に進む。当該医療機関検索要求には、ユーザが画面上で選択した診療科目等の情報が含まれていてもよい。
【0025】
ステップST12:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から、その端末の位置情報を受信します。
【0026】
ステップST13:
ユーザがユーザ端末装置10を操作して指定(希望)言語を選択する。その情報を医療機関検索サーバ21が受信する。
当該希望言語の選択は、ステップST11等で行ってもよい。
【0027】
ステップST14:
医療機関検索サーバ21は、ステップST12で受信したユーザ端末装置10の位置情報と、メモリ79から読みだした医療機関地図情報とを基に、当該ユーザに合う医療機関を特定し、その医療機関情報を取得する。
具体的には、当該ユーザの位置に近い医療機関を所定数、あるいは所定距離内で特定し、それらの医療機関情報を取得する。このとき、医療機関検索要求に含まれる診療科目等の情報を基に取得(検索)する医療機関を特定してもよい。
医療機関地図情報には、医療機関の属性と位置情報が含まれる。また、医療機関情報は、全国行政の最新登録医療機関情報とリンクさせて定期的に手動又は自動で更新する。
【0028】
ステップST15:
医療機関検索サーバ21は、医療機関検索サーバ21内あるいは他のサーバの翻訳ソフトを使ってステップST14で取得した日本語の医療機関情報を、ユーザが指定した言語に翻訳してからユーザ端末装置10に送信する。当該翻訳作業は手動でもよい。
医療機関情報は、診療科目、住所、連絡先、外国人受け入れ可否、クレジットカードの利用可否等の情報が含まれている。
【0029】
ステップST16:
医療機関検索サーバ21は、ステップST15で日本語に翻訳した医療機関情報をユーザ端末装置10に送信する。
このとき、当該ユーザの位置に近い順に医療機関情報が表示されるように制御する。
【0030】
以下、医療機関検索サーバ21がユーザ端末装置10に問診処理を行う場合の動作を説明する。
図4は、医療機関検索サーバ21がユーザ端末装置10に問診処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。
各ステップを説明する。
【0031】
ステップST21:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10に問診情報を送信する。
このとき、日本語の問診情報を、ユーザが指定した言語に翻訳してから送信する。
問診情報には、年齢、性別、症状、緊急度、持病、薬履歴等の質問がある。
【0032】
ステップST22:
ユーザはユーザ端末装置10を操作して、医療機関検索サーバ21から受信した問診情報の項目に回答を入力し、問診結果情報が生成される。当該問診結果情報は、ユーザが指定した言語の情報である。
ユーザ端末装置10は、問診結果情報を医療機関検索サーバ21に送信する。
【0033】
ステップST23:
医療機関検索サーバ21は、ステップST22で受信した問診結果情報を日本語に翻訳する。
【0034】
ステップST24:
医療機関検索サーバ21は、ステップST22で受信した問診結果情報と、ステップST12で受信したユーザ位置情報と、メモリ79から読みだした医療機関地図情報とを基に、当該ユーザに合う医療機関を特定し、その医療機関情報を取得する。これにより、ユーザの症状を入力することで、医療機関を選定する医療機関検索支援が可能になる。
【0035】
ステップST15,ST16は、前述した
図3に示すステップST15,ST16と同じである。
【0036】
以下、医療機関検索サーバ21の予約機能、仲介機能について説明する。
図5は、
図1に示す医療機関検索支援システム1の予約機能及び仲介機能を説明するためのフローチャートである。
各ステップについて説明する。
【0037】
ステップST31:
ユーザは、医療機関検索サーバ21から取得した医療機関情報を見て、医療機関を予約する場合には、その医療機関を指定した予約操作を行う。当該予約操作に応じて、ユーザ端末装置10から医療機関検索サーバ21に診察予約要求が送信される。
また、緊急性がある場合には、医療機関検索サーバ21は、救急車の手配処理を行う。
また、ユーザ端末装置10に病状や緊急性・重症度が分かるボタンを設けてもよい。気緊急性・重症度ボタンの操作情報によりマップ内での利用者の位置情報の色が緊急性・重症度ボタンの度合いにより変化し緊急性・重症度を管理用、着信用アプリ側に知らせることができる。
【0038】
ステップST32:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から予約要求を受信すると、指定された医療機関に当該ユーザの予約処理を行う。予約を行う際に、当該ユーザが希望する時間、並びに問診結果情報を日本語に翻訳して医療機関端末装置4に送信する。
なお、ユーザ端末装置10において、問診結果情報を印刷して持参できるようにしてもよい。
【0039】
ステップST33:
医療機関検索サーバ21は、ユーザ端末装置10から仲介要求を受信すると、ステップST34に進む。
【0040】
ステップST34:
医療機関検索サーバ21は、ステップST33で仲介要求を受信すると、SNS等を用いて、ユーザと医療機関との間でのメッセージや通話の翻訳仲介処理を行う。
上述した通信及び通話は全て記録される。
【0041】
以上説明したように、医療機関検索支援システム1によれば、ユーザは日本語を読めなくても、ユーザ端末装置10から医療機関検索サーバ21にアクセスすることで、ユーザの位置に応じた適切な医療機関の情報を取得できる。
また、医療機関検索支援システム1によれば、ユーザ端末装置10から医療機関検索サーバ21に問診結果情報を取得することで、症状に合った医療機関を容易に選択できる。
問診結果から症状にあった医療機関の候補を表示し、ユーザ選択する。
また、医療機関検索支援システム1によれば、予約機能をも利用することで、ユーザによる医療機関の予約負担を軽減できる。
また、医療機関検索支援システム1によれば、ユーザは、医療機関との間のやり取りを仲介してもらえるので、言葉のハンディなく、正確かつ迅速なやり取りをすることができる。
【0042】
<第2実施形態>
本実施形態では、医療機関検索サーバ21から医療機関端末装置4に診察予約要求をする際に、ユーザのクレジットカード情報等を送信する場合を説明する。
図6は、本発明の第2実施形態を説明するためのフローチャートである。
ステップST41:
医療機関検索サーバ21は、診察予約をするユーザから事前に取得したユーザの保険情報、クレジットカード情報、過去の診察予約情報をメモリ79から読み出す。
【0043】
ステップST42:
医療機関検索サーバ21は、ステップST41で読み出した情報を、当該ユーザの診察予約要求に関連付けて医療機関端末装置4に送信する。
【0044】
本実施形態によれば、診察予約要求に係るユーザの保険やクレジットカードの情報等を医療機関に事前に提供できる。
【0045】
<第3実施形態>
本実施形態では、医療機関検索サーバ21を利用して医療機関で診察を受けたユーザに関する支払い状況等の情報を医療機関検索サーバ21が取得する場合を説明する。
図7は、本発明の第3実施形態を説明するためのフローチャートである。
ステップST51:
医療機関検索サーバ21は、診察予約要求に係るユーザの来院の有無、コミュニケーション状況、支払い状況の少なくとも一つの情報を医療機関端末装置4から受信する。
【0046】
ステップST52:
医療機関検索サーバ21は、ステップST51で取得した各種情報と、所定の評価基準とを基に、ユーザを評価してユーザ評価情報を生成し、これをメモリ79に書き込む。
【0047】
ステップST53:
医療機関検索サーバ21は、ユーザから診察予約要求を受けた場合に、当該ユーザの診察予約要求を受け付けるか否かをユーザ評価情報を基に判断し、受け付けると判断した場合に、当該ユーザの診察予約要求を医療機関端末装置4に送信する。
【0048】
上述したように、医療機関検索サーバ21では、ユーザからの診察要約要求を全て受け付けるのではなく、ユーザ評価情報に基づいて条件を満たした場合に受け付ける。これにより、診療報酬の支払いリスク高いユーザや不適切なユーザを医療機関に紹介することを回避できる。
【0049】
<その他の実施形態>
医療機関検索サーバ21は、
図3に示すステップST16で医療機関情報をユーザ端末装置4に送信する前に、当該記医療機関から取得した外国人受け入れ可否情報と実績情報とに基づいて、ユーザの候補となる医療機関のお薦め度を決定してもよい。
そして、当該お薦め度を把握可能な情報を医療機関情報に含めて医療機関端末装置4に送信する。
【0050】
また、医療機関検索サーバ21は、
図4に示すステップST22でユーザから受信した問診結果情報と、所定の緊急度判断基準とを基に、当該ユーザの緊急度を判断し、緊急度が高いと判断した場合に、救急車を呼ぶ処理を行ってもよい。
緊急度判断基準は、問診結果情報の所定の項目について、その項目の内容が所定の条件を満たす場合に緊急度が高い判断するように規定されている。
また、救急車を呼ぶ処理は、自動的に救急センターに電話をし、当該ユーザの位置と、症状を連絡する。あるいは、所定のオペレータにその旨を通知する処理である。
また、緊急時には、症状に応じて、ユーザへの応急処置情報を提供するようにしてもよい。
【0051】
また、医療機関検索サーバ21は、
図5に示すステップST32で診察予約要求を送信した医療機関から診察見積情報を受信すると、当該診察見積情報を前記ユーザのユーザ端末装置10に送信する処理を行う。
このとき、医療機関検索サーバ21は、診察予約要求に問診結果情報を関連付けて医療機関端末装置4に送信し、医療機関は、それを基に診察費用の見積もりをする。
【0052】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、医療機関検索サーバ21は、緊急時の最寄りの医療機関検索において、ユーザの現在地を基に、すぐに受け入れ可能な医療機関をリストアップしてユーザ端末装置10に提供してもよい。
また、ユーザの問診結果情報を基に、最適な医療機関を推薦する処理を行ってもよい。
また、家族や緊急連絡先への自動通知: 緊急時に指定した連絡先に自動で通知を送信してもよい。
【0053】
また、医療機関での治療後のフォローアップ情報を提供してもよい。例えば 退院後のケアやリハビリの情報提供である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本システムは病院等の医療機関の検索システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
1…医療機関検索支援システム
4…医療機関端末装置
10…ユーザ端末装置
75…通信部
79…メモリ
81…処理部
【要約】
【課題】 外国人でも簡単に病院等の医療機関を言葉のハンディなしに検索できる医療機関検索支援方法を提供する。
【解決手段】 ユーザの位置情報を基に、前記ユーザの候補となる医療機関を特定する。当該特定した医療機関の日本語の医療機関情報を取得し、当該医療機関情報を前記ユーザが指定した言語に翻訳する。翻訳した前記医療機関情報をユーザに提供する。ユーザの位置情報と、翻訳された問診結果情報とを基に、ユーザの候補となる医療機関を特定する。
【選択図】
図3