(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】ディスプレイパネル
(51)【国際特許分類】
G02B 5/20 20060101AFI20240523BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20240523BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20240523BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240523BHJP
H10K 50/856 20230101ALI20240523BHJP
H10K 50/86 20230101ALI20240523BHJP
H10K 59/38 20230101ALI20240523BHJP
【FI】
G02B5/20
G02B5/20 101
G02F1/1333
G02F1/1335 505
G09F9/30 349B
G09F9/30 349D
G09F9/30 349Z
H10K50/856
H10K50/86 865
H10K59/38
(21)【出願番号】P 2020028674
(22)【出願日】2020-02-21
【審査請求日】2023-02-21
(31)【優先権主張番号】10-2019-0023273
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンキ
(72)【発明者】
【氏名】キム ジャンイル
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンフン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ヨジョン
(72)【発明者】
【氏名】リ ミョンジョン
【審査官】辻本 寛司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/204166(WO,A1)
【文献】特開2015-128027(JP,A)
【文献】特開2015-220215(JP,A)
【文献】特開2013-254093(JP,A)
【文献】国際公開第2013/157510(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/033771(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108828834(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107608114(CN,A)
【文献】特開2018-025802(JP,A)
【文献】特開2017-187549(JP,A)
【文献】特開2010-134217(JP,A)
【文献】特開2007-305508(JP,A)
【文献】特開2007-157404(JP,A)
【文献】特開2002-299044(JP,A)
【文献】特開2011-022379(JP,A)
【文献】国際公開第2010/150353(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/004865(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/146653(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/20
G02F 1/1333
G02F 1/1335
G09F 9/30
H10K 50/856
H10K 50/86
H10K 59/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の色を出射する複数の表示素子を含む下部表示基板と、
前記複数の表示素子に重畳し、前記第1の色を含む光を制御して、前記制御された光をピクセル領域に提供するように構成される
と共に、前記ピクセル領域と前記ピクセル領域に隣接する遮光領域とに重畳する光制御層と、
前記遮光領域に重畳した隔壁部及び前記隔壁部に配置される反射部を含み、前記下部表示基板と前記光制御層との間に配置された隔壁と、
前記光制御層と前記隔壁との間に配置され、前記光制御層に接触すると共に前記光制御層を覆う絶縁層と、を備え
、
前記隔壁は、前記下部表示基板から一定の間隔で離隔され、
前記下部表示基板の厚さ方向において、前記ピクセル領域と重畳する前記絶縁層と、前記下部表示基板に含まれる平坦なカバー層との間の高さは、第1の長さとして定義され、前記隔壁の高さは第2の長さとして定義され、
前記第2の長さは、前記第1の長さの0.6倍以上0.95倍以下の長さを有することを特徴とするディスプレイパネル。
【請求項2】
前記反射部は、前記下部表示基板に対向する前記隔壁部の少なくとも一部を露出することを特徴とする請求項
1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記ピクセル領域は、一方向に配列された第1のピクセル領域、第2のピクセル領域、及び第3のピクセル領域を含み、
前記光制御層は、
前記第1のピクセル領域に重畳して前記第1の色を変換して第2の色を含む光を出射する第1の変換部と、
前記第2のピクセル領域に重畳して前記第1の色を変換して前記第2の色と異なる第3の色を含む光を出射する第2の変換部と、
前記第3のピクセル領域に重畳して前記第1の色を含む光を透過する透過部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記隔壁部は、前記第1の変換部、前記第2の変換部、及び前記透過部のうちの隣接する2つの間の空間に配置された第1の部分と、前記第1の部分に隣接して前記第1の変換部の下面上と、前記第2の変換部の下面上に配置された第2の部分と、を含むことを特徴とする請求項
3に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記下部表示基板の厚さ方向において、前記第2の部分の高さは、前記第1の部分の高さよりも大きいことを特徴とする請求項
4に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記第2の部分の幅は、前記第1の部分の幅よりも大きいことを特徴とする請求項
4に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記光制御層上に配置されるベース基板と、
前記ベース基板と前記下部表示基板との間に配置された接着部材と、をさらに含み、
前記ベース基板と前記下部表示基板との間に内部空間が定義されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記内部空間に配置された充填剤をさらに含むことを特徴とする請求項
7に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
下部表示基板上に配置されるベース基板と、
前記下部表示基板と対向する前記ベース基板の下面に配置されたカラーフィルター層と、をさらに含み、
前記光制御層は、前記下部表示基板に対向する前記カラーフィルター層の下面に配置されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記ピクセル領域は、一方向に配列された第1のピクセル領域、第2のピクセル領域、及び第3のピクセル領域を含み、
前記カラーフィルター層は、
前記第1のピクセル領域に重畳して前記第1の色とは異なる第2の色を含む光を透過する第1のカラーフィルターと、
前記第2のピクセル領域に重畳して前記第2の色とは異なる第3の色を含む光を透過する第2のカラーフィルターと、
前記第3のピクセル領域に重畳して前記第1の色を含む光を透過する第3のカラーフィルターと、を備えることを特徴とする請求項
9に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記第3のカラーフィルターは、前記第3のピクセル領域に重畳したフィルター部と、前記遮光領域に重畳した遮光部分と、を含むことを特徴とする請求項
10に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
前記カラーフィルター層は、前記ベース基板の前記下部表示基板上に直接配置され、
前記隔壁の少なくとも一部は、前記遮光領域に重畳することを特徴とする請求項
11に記載のディスプレイパネル。
【請求項13】
前記隔壁部は、黒色で提供されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項14】
第1の色を出射する複数の表示素子を含む下部表示基板と、
前記複数の表示素子に重畳し、前記第1の色を含む光を制御して、前記制御された光をピクセル領域に提供するように構成されると共に、前記ピクセル領域と前記ピクセル領域に隣接する遮光領域とに重畳する光制御層と、
前記遮光領域に重畳した隔壁部及び前記隔壁部に配置される反射部を含み、前記下部表示基板と前記光制御層との間に配置された隔壁と、を備え、
前記光制御層と前記隔壁との間に配置され、
前記光制御層に接触すると共に前記光制御層を覆う絶縁層をさらに含み、
前記隔壁は、前記絶縁層及び前記下部表示基板のそれぞれに接触し、
前記隔壁、前記絶縁層、及び前記下部表示基板により前記ピクセル領域にそれぞれ重畳する複数の空間が定義されることを特徴とす
るディスプレイパネル。
【請求項15】
前記反射部は、前記隔壁部の少なくとも一部分を露出し、前記露出した前記隔壁部の一部は、前記下部表示基板に接触することを特徴とする請求項
14に記載のディスプレイパネル。
【請求項16】
前記下部表示基板は、
下部ベース基板と、
前記下部ベース基板上に配置された回路素子層と、
前記回路素子層上に配置され、前記表示素子を含む表示素子層と、を含み、
前記隔壁は、前記表示素子層上に接触することを特徴とする請求項
14に記載のディスプレイパネル。
【請求項17】
前記表示素子層は、前記表示素子をカバーするカバー層をさらに含み、
前記隔壁は、前記カバー層上に接触することを特徴とする請求項
16に記載のディスプレイパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイパネルに関し、より詳しくは、混色を防止できるディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ、携帯電話、タブレットコンピュータ、ナビゲーション、ゲーム機などのようなマルチメディア装置に使用される多様なディスプレイ装置が開発されている。ディスプレイ装置は、光源から生成されたソース(source)光を選択的に透過させる透過型ディスプレイパネルと、ディスプレイパネルそのものからソース光を生成する発光型ディスプレイパネルと、を備える。
【0003】
屋外でディスプレイ装置が使用される場合には、イメージが視認される表示面上で外光による反射や散乱が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0044474号公報
【文献】韓国公開特許第10-2018-0039218号公報
【文献】韓国公開特許第10-2018-0018945号公報
【文献】韓国公開特許第10-2018-0035287号公報
【文献】韓国公開特許第10-2014-0096270号公報
【文献】米国特許出願公開第2018/0101056号明細書
【文献】米国特許出願公開第2018/0088261号明細書
【文献】米国特許第10197844号明細書
【文献】米国特許第10185066号明細書
【文献】米国特許第9647229号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、混色を防止することができるディスプレイパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的を達成するための一実施形態によるディスプレイパネルは、表示領域と、前記表示領域に隣接する非表示領域と、を備え、前記表示領域は、複数のピクセル領域及び前記ピクセル領域に隣接する遮光領域を有する上部表示基板、第1の色光を出射し、ピクセル領域にそれぞれ重畳する複数の表示素子を有する下部表示基板、遮光領域に重畳する隔壁部、並びに前記隔壁部をカバーする反射部を有する隔壁を含み、前記上部表示基板は、ベース基板、前記ベース基板上に配置されたカラーフィルター層、及び前記カラーフィルター層上に配置されて前記第1の色光を制御する光制御層を含み、前記隔壁は前記光制御層上に配置される。
【0007】
本発明の一実施形態によると、前記隔壁は、前記下部表示基板から一定間隔離隔されてもよい。
【0008】
本発明の一実施形態によると、前記上部表示基板の厚さ方向において、前記上部表示基板と前記下部表示基板との間の高さは、第1の長さとして定義され、前記隔壁の高さは第2の長さとして定義され、前記第2の長さは、前記第1の長さの0.6倍以上0.95倍以下の長さを有してもよい。
【0009】
本発明の一実施形態によると、前記非表示領域に重畳して前記上部表示基板と前記下部表示基板との間に配置され、前記上部表示基板と前記下部表示基板とともに内部空間を定義する接着部材をさらに含んでもよい。
【0010】
本発明の一実施形態によると、前記内部空間に満たされた充填剤をさらに含んでもよい。
【0011】
本発明の一実施形態によると、前記反射部は、前記下部表示基板に対向する前記隔壁部の少なくとも一部を露出してもよい。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、前記ピクセル領域は、一方向に配列された第1のピクセル領域、第2のピクセル領域、及び第3のピクセル領域を含み、前記光制御層は、前記第1のピクセル領域に重畳して前記第1の色光を変換して第2の色光を出射する第1の変換部と、前記第2のピクセル領域に重畳して前記第1の色光を変換して前記第2の色光と異なる第3の色光を出射する第2の変換部と、前記第3のピクセル領域に重畳して前記第1の色光を透過する透過部と、を備えてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、前記隔壁部は、前記第1の変換部、前記第2の変換部、前記透過部のうちの隣接する2つの間の空間に配置された第1の部分、及び前記第1の部分に隣接して前記第1の変換部の底面上と、前記第2の変換部の底面上に配置された第2の部分を含んでもよい。
【0014】
本発明の一実施形態によると、前記上部表示基板の厚さ方向において、前記第2の部分の高さは、前記第1の部分の高さよりも大きくてもよい。
【0015】
本発明の一実施形態によると、前記第2の部分の幅は、前記第1の部分の幅よりも大きくてもよい。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、前記ピクセル領域は、一方向に配列された第1のピクセル領域、第2のピクセル領域、及び第3のピクセル領域を含み、前記カラーフィルター層は、前記第1のピクセル領域に重畳して前記第1の色光とは異なる第2の色光を透過する第1のカラーフィルター、前記第2のピクセル領域に重畳して前記第2の色光と異なる第3の色光を透過する第2のカラーフィルター、及び前記第3のピクセル領域に重畳して前記第1の色光を透過する第3のカラーフィルターを含んでもよい。
【0017】
本発明の一実施形態によると、前記第3のカラーフィルターは、前記第3のピクセル領域に重畳したフィルター部、及び前記遮光領域に重畳した遮光部分を含んでもよい。
【0018】
本発明の一実施形態によると、前記カラーフィルター層は、前記ベース基板上に直接配置され、前記隔壁の少なくとも一部は、前記遮光領域に重畳した前記遮光部分上に配置されてもよい。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、前記隔壁部は黒色で提供されてもよい。
【0020】
本発明の一実施形態によると、前記隔壁は前記上部表示基板と前記下部表示基板との間に配置され、前記上部表示基板と前記下部表示基板のそれぞれに接触し、前記隔壁、前記上部表示基板、及び前記下部表示基板によって前記ピクセル領域にそれぞれ重畳する複数の空間が定義されてもよい。
【0021】
本発明の一実施形態によると、前記反射部は、前記隔壁部の少なくとも一部を露出し、前記露出された前記隔壁部の一部は、前記下部表示基板に接触してもよい。
【0022】
本発明の一実施形態によると、前記下部表示基板は、下部ベース基板、前記下部ベース基板上に配置された回路素子層、及び前記回路素子層上に配置されて前記表示素子を有する表示素子層を含み、前記隔壁は前記表示素子層上に接触してもよい。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、前記表示素子層は、前記表示素子をカバーするカバー層をさらに含み、前記隔壁は前記カバー層上に接触してもよい。
【0024】
本発明の目的を達成するための他の実施形態によるディスプレイパネルは、表示領域と、前記表示領域に隣接する非表示領域と、を備え、前記表示領域は、複数のピクセル領域及び前記ピクセル領域に隣接する遮光領域を有する上部表示基板、ピクセル領域にそれぞれ重畳する複数の表示素子を含む下部表示基板、前記上部表示基板と前記下部表示基板との間に配置されて前記遮光領域に重畳した隔壁部、並びに前記隔壁部をカバーする反射部を有する隔壁を含み、前記上部表示基板の厚さ方向において、前記上部表示基板と前記下部表示基板との間の高さは、第1の長さとして定義され、前記隔壁の高さは第2の長さとして定義され、前記第2の長さは、前記第1の長さの0.6倍以上0.95倍以下の長さを有することを特徴とする。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、前記隔壁部は、前記反射部から露出した少なくとも一部を含み、前記反射部と、前記隔壁部の前記少なくとも一部とは、前記下部表示基板上に接触してもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態によると、隔壁は、上部表示基板を介して外部に出力される光の混色を防止することができる。つまり、隔壁を介して、1つの発光素子から出射された第1の色光がピクセル領域のうちの前記一つの発光素子と重畳しない他のピクセル領域に伝達されることが防止され得る。また、本発明による隔壁はピクセル領域を介して外部に出射される光の放出効率を高めることができる。
【0027】
上述された説明に基づいて、ディスプレイパネルの全体的な表示品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
【
図3A】本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの平面図である。
【
図3B】本発明の一実施形態によるピクセルの等価回路図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの表示領域に含まれているピクセル領域の平面図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるピクセル領域の一部を示すディスプレイパネルの断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態による上部表示基板を示すディスプレイパネルの断面図である。
【
図7A】本発明の一実施形態による上部表示基板の積層構造物の平面図である。
【
図7B】本発明の一実施形態による上部表示基板の積層構造物の平面図である。
【
図7C】本発明の一実施形態による光制御層の光特性を簡単に示す図面である。
【
図8】本発明の一実施形態による隔壁を示す斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態による
図6に図示されたディスプレイパネルの一部を示す断面図である。
【
図10】本発明の他の実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
【
図11A】本発明の他の実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
【
図11B】本発明の他の実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書では、ある構成要素(又は領域、層、部分など)が、他の構成要素の「上にある」、「接続される」、又は「結合される」と記載される場合には、ある構成要素が他の構成要素上に直接配置/接続/結合され得るか、又はそれらの間に第3の構成要素が配置されることも有り得ることを意味する。
【0030】
図面において、同一の参照符号は同一の構成要素を指す。また、図面において、構成要素の厚さ、比率、及び寸法は、技術的な内容の効果的な説明のために誇張されたものである。
【0031】
「及び/又は」は、関連する構成によって定義することができる1つ以上の組み合わせをすべて含む。
【0032】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するために使用され得るが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。これらの用語は、1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用される。例えば、本発明の技術範囲を逸脱せずに、第1の構成要素は、第2の構成要素として命名され、同様に第2の構成要素も第1の構成要素として命名され得る。単数の表現は、文脈上明らかに別のものを示していると判定されない限り、複数の表現を含む。
【0033】
また、「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示された構成要素の相互関係を説明するために使用される。これらの用語は、相対的な概念であり、図面に示された方向を基準に説明される。
【0034】
別の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。また、一般的に使用される辞典に定義された用語のような用語は、関連技術のコンテキストでの意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきで、理想的な、又は過度に形式的な意味に解釈されない限り、ここで明示的に定義される。
【0035】
「含む」又は「有する」などの用語は、本明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするのであって、1つ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものの存在若しくは付加可能性を予め排除しない。
【0036】
以下では、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
【0037】
図1は、本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
【0038】
本発明の一実施形態によるディスプレイパネル(DP)は、モニター、又は屋外広告看板のような大型の電子装置をはじめ、パーソナルコンピュータ、ノートパソコン、パーソナルデジタル端末、カーナビゲーションユニット、ゲーム機、スマートフォン、タブレット、及びカメラのような中小型電子装置などに適用することができる。また、これらは単に一実施形態として提示されたものであり、本発明の概念から逸脱しない範囲において、他の電子装置にも採用され得るものである。
【0039】
本発明の一実施形態によると、ディスプレイパネル(DP)は、液晶ディスプレイパネル(liquid crystal display panel)、電気泳動ディスプレイパネル(electrophoretic display panel)、MEMSディスプレイパネル(microelectromechanical system display panel)及びエレクトロウェッティングディスプレイパネル(electrowetting display panel)、並びに有機発光ディスプレイパネル(organic light emitting display panel)のいずれか1つであり得る。
【0040】
図示は省略するが、ディスプレイパネル(DP)は、シャーシ部材又はモールディング部材をさらに含む。ディスプレイパネル(DP)が液晶ディスプレイパネルである場合には、バックライトユニットをさらに含み得る。以下、本明細書では、ディスプレイパネル(DP)は、有機発光ディスプレイパネルである場合について説明される。
【0041】
図1を参照すると、ディスプレイパネル(DP)は、下部表示基板100及び下部表示基板100に対向して離隔された上部表示基板200を含み得る。
図1に示すように、ディスプレイパネル(DP)は、表示面(DP-IS)を介してイメージを表示することができる。表示面(DP-IS)は、第1の方向(DR1)と第2の方向(DR2)とが定義する平面に平行である。
【0042】
表示面(DP-IS)は、表示領域(DA)及び非表示領域(NDA)を含み得る。表示領域(DA)には、ピクセル(PX)が配置され、非表示領域(NDA)には、ピクセル(PX)が配置されなくてもよい。非表示領域(NDA)は、表示面(DP-IS)のエッジに沿って定義され得る。本発明によると、表示領域(DA)は、非表示領域(NDA)によって取り囲まれ得る。しかし、これに限定されずに、非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)のいずれか一側に隣接するか、又は省略することができる。
【0043】
表示面(DP-IS)の法線方向、すなわちディスプレイパネル(DP)の厚さ方向は、第3の方向(DR3)で示される。本明細書において、「平面上から見たとき、又は平面上で」の意味は、第3の方向(DR3)から眺める場合を意味することができる。以下において説明される各層又はユニットの前面(又は上面)と背面(又は下面)は、第3の方向(DR3)によって区分される。しかし、第1~第3の方向(DR1、DR2、DR3)を指す方向は相対的な概念であって、他の方向に、例えば反対方向に変換され得る。
【0044】
本発明の一実施形態では、平面表示面(DP-IS)を備えたディスプレイパネル(DP)を図示したが、これに限定されない。ディスプレイパネル(DP)は、平面上で、少なくとも一部が曲面形状を有する表示面、又は立体形状を有する表示面を含むことも有り得る。立体型表示面は、異なる方向を指す複数の表示領域を含むことも有り得る。
【0045】
図2を参照すると、上部表示基板200と下部表示基板100との間には、内部空間(GP)が形成され得る。内部空間(GP)は、上部表示基板200と下部表示基板100との間に配置された接着部材(SLM)によって維持され得る。一例として、接着部材(SLM)は、有機接着部材又は無機接着部材を含み得る。
【0046】
図3Aは、本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの平面図である。
図3Bは、本発明の一実施形態によるピクセルの等価回路図である。
【0047】
図3Aは、信号ライン(GL1~GLn、DL1~DLm)とピクセル(PX11~PXnm)との平面上の配置関係を示した。信号ライン(GL1~GLn、DL1~DLm)は、複数のゲートライン(GL1~GLn)、複数のデータライン(DL1~DLm)を含み得る。
【0048】
ピクセル(PX11~PXnm)のそれぞれは、複数のゲートライン(GL1~GLn)の中の対応するゲートラインと複数のデータライン(DL1~DLm)の中の対応するデータラインとに接続される。ピクセル(PX11~PXnm)のそれぞれは、ピクセル駆動回路及び表示素子を含み得る。ピクセル駆動回路の構成に応じて、より多くの種類の信号ラインがディスプレイパネル(DP)に備えられ得る。
【0049】
ピクセルの(PX11~PXnm)はマトリックス形態に配置されることが有り得るが、これに限定されない。ピクセル(PX11~PXnm)はペンタイル形態に配置され得る。ピクセル(PX11~PXnm)はダイヤモンド形態に配置され得る。
【0050】
ゲート駆動回路(GDC)は、非表示領域(NDA)に配置され得る。ゲート駆動回路(GDC)は、OSG(oxide silicon gate driver circuit)又はASG(amorphous silicon gate driver circuit)工程を通してディスプレイパネル(DP)に集積化され得る。
【0051】
図3Bを参照すると、
図3Aに示したピクセル(PX11~PXnm)の中で、いずれか1つのゲートライン(GL)、いずれか1つのデータライン(DL)、及び電源ライン(PL)に接続されたピクセル(PX)が例として示された。ピクセル(PX)の構成は、これに限定されずに、多様に変形され得る。
【0052】
本発明の一実施形態よると、ピクセル(PX)は、発光素子(OLED)、第1の電極(AE)、第2の電極(CE)、及びピクセル回路(PXC)を含む。本発明の一実施形態によると、発光素子(OLED)は、第1の色光を出射することができる。以下、本明細書では、第1の色光は、青色光であると定義される。また、発光素子(OLED)は、自ら光を生成する発光層を含み得る。以下では、発光素子(OLED)は、有機発光素子として記述される。
【0053】
発光素子(OLED)、第1の電極(AE)、及び第2の電極(CE)は、表示素子層(DP-OLED、
図5を参照)に含まれ得る。ピクセル回路(PXC)は発光素子(OLED)を駆動するための回路部として、第1のトランジスタ(T1、又はスイッチングトランジスタ)、第2のトランジスタ(T2、又は駆動トランジスタ)、及びキャパシタ(Cap)を含む。ピクセル回路(PXC)は、回路素子層(DP-CL、
図5を参照)に含まれ得る。
【0054】
発光素子(OLED)は、第1及び第2のトランジスタ(T1、T2)から提供される電気的信号により第1の色光を生成する。
【0055】
第1トランジスタ(T1)は、ゲートライン(GL)に印加されたゲート信号に応答してデータライン(DL)に印加されたデータ信号を出力する。キャパシタ(Cap)は、第1トランジスタ(T1)から受信したデータ信号に対応する電圧を充電する。第1の電源電圧(ELVDD)は、第2のトランジスタ(T2)を介して、第1の電極(AE)に提供され、第2の電源電圧(ELVSS)は、第2の電極(CE)に提供される。第2の電源電圧(ELVSS)は、第1の電源電圧(ELVDD)よりも低い電圧であり得る。
【0056】
第2のトランジスタ(T2)は、第1の電極(AE)を介して発光素子(OLED)に電気的に接続される。第2のトランジスタ(T2)は、キャパシタ(Cap)に貯蔵された電荷量に対応して発光素子(OLED)に流れる駆動電流(ID)を制御する。発光素子(OLED)は、第2のトランジスタ(T2)のターンオン区間の間に発光する。
【0057】
図4は、本発明の一実施形態によるディスプレイパネルの表示領域に含まれるピクセル領域の平面図である。
図5は、本発明の一実施形態によるピクセル領域の一部を示すディスプレイパネルの断面図である。
【0058】
図4は、
図1に示された表示領域(DA)の一部分を拡大して示したものである。表示領域(DA)は、複数のピクセル領域(PXA)、及びこれに隣接する遮光領域(NPXA)を含み得る。
図4では、表示領域(DA)を簡潔に説明するために、主に、3種のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)示した。
図4に示した3種のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)は、表示領域(DA)全体に繰り返し配置され得る。
【0059】
第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)の周辺には、遮光領域(NPXA)が配置される。第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)と遮光領域(NPXA)は、実質的に上部表示基板200上に定義され得る。本明細書では、ピクセル領域とは、
図1を介して説明された表示面(DD-IS)を通過して外部に光が実際に出射される領域を意味する。
【0060】
図4を介して平面上の面積が同一である第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)を例として示したが、ピクセル領域の面積はこれに限定されない。第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)は、異なる面積を有するか、又は少なくとも2つ以上のピクセル領域の面積は互いに異なることが有り得る。
【0061】
また、平面上の丸いコーナー領域を有する長方形状の第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)を示したが、ピクセル領域の形状はこれに限定されない。平面上で第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)は、別の多角形状を有することができ、コーナー領域が丸い正多角形状を有し得る。
【0062】
ユーザーに第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)のいずれか1つは、第1の色光の波長帯域を有する第1の色光を提供し、他の1つは、第1の色光とは異なる第2の波長帯域を有する第2の色光を提供し、残りの他の1つは、第1の色光と第2の色光とは異なる第3の色光の波長帯域を有する第3の色光を提供する。
【0063】
例えば、第1のピクセル領域(PXA-R)は、赤色光を出射し、第2のピクセル領域(PXA-G)は、緑色光を出射し、第3のピクセル領域(PXA-B)は、青色光を出射することができる。本発明の一実施形態によると、ソース光は、第1の色光である青色光であり得る。ソース光は、バックライトユニットのような光源から生成されるか、発光ダイオードのような表示素子から生成され得る。
【0064】
遮光領域(NPXA)は、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)の境界を設定して、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)との間の混色を防止する。また、遮光領域(NPXA)は、ソース光がユーザーに提供されないように、ソース光を遮断する。
【0065】
特に、本発明の一実施形態によるディスプレイパネル(DP)は、遮光領域(NPXA)に重畳する隔壁を含み得る。隔壁は、隣接する2つのピクセル領域から出力される光の混色を防止することができ、各ピクセル領域から出力される光の放出効率を高めることができる。これに対しては、
図6を通して、より詳しく説明される。
【0066】
図6は、第2のピクセル領域(PXA-G)に対応するディスプレイパネル(DP)の断面、並びに駆動トランジスタ(T-D)及び発光素子(OLED)に対応する断面を例として示した。一方、
図5で上部表示基板200は、簡単に示された。
【0067】
図5を参照すると、下部表示基板100は、第1のベース基板(BS1)、第1のベース基板(BS1)上に配置された回路素子層(DP-CL)、及び回路素子層(DP-CL)上に配置された表示素子層(DP-OLED)を含む。
【0068】
第1のベース基板(BS1)は、合成樹脂基板又はガラス基板を含み得る。回路素子層(DP-CL)は、少なくとも1つの絶縁層と回路素子とを含む。回路素子は、信号ライン、ピクセルの駆動回路などを含む。コーティング、蒸着などによる絶縁層、半導体層及び導電層形成工程、並びにフォトリソグラフィ工程による絶縁層、半導体層及び導電層のパターニング工程を通して回路素子層(DP-CL)が形成され得る。
【0069】
本実施形態では、回路素子層(DP-CL)は、バッファ膜(BFL)、第1の絶縁層10、第2の絶縁層20、及び第3の絶縁層30を含み得る。一例として、第1の絶縁層10及び第2の絶縁層20は無機膜であり、第3の絶縁層30は、有機膜であり得る。ただし、これに限定されずに、第1の絶縁層10及び第2の絶縁層20は、無機膜及び有機膜の混合された層であり得る。
【0070】
図5には、駆動トランジスタ(T-D)を構成する半導体パターン(OSP)、制御電極(GE)、入力電極(DE)、及び出力電極(SE)の配置の関係が例として示された。また、第1、第2、及び第3の貫通ホール(CH1、CH2、CH3)が例として示された。
【0071】
表示素子層(DP-OLED)は、表示素子として発光素子(OLED)を含む。発光素子(OLED)は、上述したソース光を生成することができる。発光素子(OLED)は、第1の電極(AE)、第2の電極(CE)、及びこれらの間に配置された発光層(ENL)を含む。本実施形態では、発光素子(OLED)は、有機発光ダイオードを含み得る。表示素子層(DP-OLED)は、ピクセル定義膜(PDL)を含む。例えば、ピクセル定義膜(PDL)は有機層であり得る。
【0072】
第3の絶縁層30上に第1の電極(AE)が配置される。第1の電極(AE)は、第3の絶縁層30を貫通する第3の貫通ホール(CH3)を介して出力電極(SE)に接続される。ピクセル定義膜(PDL)には、発光開口部(OP)が定義される。本発明の一実施形態によると、発光開口部(OP)は、第1の色光が発光層(ENL)から出射される発光領域(EA)として定義することができる。
【0073】
ピクセル定義膜(PDL)の開口部(OP)は、第1の電極(AE)の少なくとも一部を露出させる。本発明の一実施形態によると、発光開口部(OP)は、発光素子(OLED)から、実際の光が出射される発光領域として定義することができる。つまり、発光領域は、複数提供されてピクセル領域にそれぞれ対応することができる。
【0074】
正孔制御層(HCL)、発光層(ENL)、電子制御層(ECL)は、第1の電極(AE)とピクセル定義膜(PDL)上に共通して配置され得る。正孔制御層(HCL)、発光層(ENL)、及び電子制御層(ECL)は、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B、
図4参照)に共通して配置され得る。
【0075】
正孔制御層(HCL)は、正孔輸送層を含み、正孔注入層をさらに含み得る。発光層(ENL)は青色光を生成することができる。青色光は410nm~480nmの波長の光を含み得る。青色光の発光スペクトルは、440nm~460nmの範囲内で最大のピークを有し得る。電子制御層(ECL)は、電子輸送層を含み、電子注入層をさらに含み得る。発光層(ENL)はタンデム構造を有するか、又は単層構造を有し得る。
【0076】
電子制御層(ECL)上に第2の電極(CE)が配置される。第2の電極(CE)は、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)に共通して配置され得る。第2の電極(CE)は、第1の電極(AE)よりも大きい面積を有する。第2の電極(CE)上に第2の電極(CE)を保護するカバー層(CL)がさらに配置され得る。カバー層(CL)は、有機物質又は無機物質を含み得る。本発明の一実施形態では、カバー層(CL)は省略することができる。
【0077】
図示は省略するが、下部表示基板100は、
図4に示す第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)に対応する第1~第3の発光素子を含み得る。第1~第3の発光素子の積層構造は、互いに同一であり、
図5に示す発光素子(OLED)の積層構造を有し得る。
【0078】
図6は、本発明の一実施形態による上部表示基板を示すディスプレイパネルの断面図である。
図7Aは、本発明の一実施形態による上部表示基板の積層構造物の平面図である。
図7Bは、本発明の一実施形態による上部表示基板の積層構造物の平面図である。
図7Cは、本発明の一実施形態による光制御層の光特性を簡単に示す図面である。
図8は、本発明の一実施形態による隔壁を示す斜視図である。
図9は、本発明の一実施形態による
図6に図示されたディスプレイパネルの一部を示す断面図である。
【0079】
まず、
図6を参照すると、上部表示基板200は、第2のベース基板(BS2)、第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)、第1の上部絶縁層(IL)、光制御層(CCL)、及び第2の上部絶縁層(RL)を含む。図示は省略するが、本発明の他の実施形態では、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)に対応する表示素子が互いに異なる波長の光を生成する場合には、光制御層(CCL)は省略することができる。
【0080】
第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)は、第2のベース基板(BS2)上に配置され得る。第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)は、カラーフィルター層に含まれる構成要素として定義され得る。本発明の一実施形態によると、第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)は、第2のベース基板(BS2)上に直接配置される。
【0081】
本明細書では、「Aの構成がBの構成上に直接配置される」ということは、Aの構成とB構成との間に接着層が配置されないことを意味する。すなわち、第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)は、第2のベース基板(BS2)上に接着層なしに直接配置され得る。
【0082】
第1のカラーフィルター(CF-R)は、第1のピクセル領域(PXA-R)に重畳して、第1の色光とは異なる第2の色光の波長範囲に対応する光を透過し、他の波長範囲の光を吸収することができる。一例として、第2の色光は赤色光であり得る。第2のカラーフィルター(CF-G)は、第2のピクセル領域(PXA-G)に重畳して、第2の色光とは異なる第3の色光の波長範囲に対応する光を透過し、他の波長範囲の光を吸収することができる。一例として、第3の色光は緑色光であり得る。第3のカラーフィルター(CF-B)は、第3のピクセル領域(PXA-B)に重畳して、第1の色光の波長範囲に対応する光を透過し、他の波長範囲の光を吸収することができる。
【0083】
本発明によると、表示領域(DA)に重畳した第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)は、遮光層(SHD)又は遮光部分(BP2)によって区画され得る。
【0084】
本発明の一実施形態によると、第3のカラーフィルター(CF-B)は、第1のカラーフィルター(CF-R)の屈折率、及び第2のカラーフィルター(CF-G)の屈折率よりも第2のベース基板(BS2)の屈折率と類似する屈折率を有する。その結果、外部から入ってくる外光が、第2のベース基板(BS2)を通過して第3のカラーフィルター(CF-B)に入射することができる。したがって、第2のベース基板(BS2)と第3のカラーフィルター(CF-B)との間の界面で発生する外光の反射を減少することができる。ただし、カラーフィルターの屈折率の関係は、これに限定されずに、第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)のそれぞれが、第2のベース基板(BS2)の屈折率と類似する屈折率を有してもよい。
【0085】
第3のカラーフィルター(CF-B)は、カラーフィルターの役割を有するフィルター部分(BP1)と遮光の役割を有する遮光部分(BP2)とに区分され得る。フィルター部分(BP1)は、第3のピクセル領域(PXA-B)に重畳し、遮光部(BP2)は遮光領域(NPXA)に重畳することができる。
【0086】
詳しくは、
図7Aを参照すると、第2のベース基板(BS2)の一面に青色の有機層を形成した後、有機層を露光・現像して第1の開口部(B-OP1)及び第2の開口部(B-OP2)を有する第3のカラーフィルタ(CF-B)が形成され得る。つまり、フィルター部(BP1)と遮光部分(BP2)は一体の形状で提供され得る。
【0087】
図7Bを参照すると、第1のカラーフィルター(CF-R)は、第3のカラーフィルター(CF-B)で定義された第1の開口部(B-OP1)に配置される。平面上で、第1のカラーフィルター(CF-R)は、第1の開口部(B-OP1)を全体的にカバーし、少なくとも一部分の遮光部分(BP2)上に配置され得る。第2のカラーフィルター(CF-G)は、第3のカラーフィルター(CF-B)で定義された第2の開口部(B-OP2)に配置される。平面上で、第2のカラーフィルタ(CF-G)は、第2の開口部(B-OP2)を全体的にカバーし、少なくとも一部分の遮光部分(BP2)上に配置され得る。
【0088】
再び
図6を参照すると、遮光層(SHD)は、第3のカラーフィルタ(CF-B)の遮光部分(BP2)上に配置され得る。第1のカラーフィルタ(CF-R)の一部及び第2のカラーフィルター(CF-G)の一部は、遮光層(SHD)上にそれぞれ配置され得る。第1のカラーフィルタ(CF-R)のエッジと遮光層(SHD)とは、遮光部分(BP2)を介して伝達される外光を吸収することができ、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)の間の混色を防止することができる。また、遮光層(SHD)は、光制御層(CCL)から出力された光の一部を吸収することもできる。
【0089】
第1の上部絶縁層(IL)は、第1~第3のカラーフィルター(CF-R、CF-G、CF-B)をカバーして第2のベース基板(BS2)上に配置され得る。一例として、第1の上部絶縁層(IL)は、無機膜として提供され得る。
【0090】
光制御層(CCL)は、第1の上部絶縁層(IL)上に配置される。光制御層(CCL)は、表示素子層(DPーOLED、
図5を参照)から出力された第1の色光を制御することができる。例えば、光制御層(CCL)は、第1の色光を他の色光に変換するか、又はそのまま透過させることができる。
【0091】
光制御層(CCL)は、第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過部(CCF-B)を含む。第1の変換部(CCF-R)は、第1のピクセル領域(PXA-R)に重畳し、第1の色光を変換して第1の色光とは異なる第2の色光で出射させ得る。第2の変換部(CCF-G)は、第2のピクセル領域(PXA-G)に重畳し、第1の色光を変換して第2の色光とは異なる第3の色光に出射させ得る。透過部(CCF-B)は、第3のピクセル領域(PXA-B)に重畳し、第1の色光を透過させ得る。
【0092】
第2の上部絶縁層(RL)は、光制御層(CCL)をカバーし、第1の上部絶縁層(IL)の上に配置され得る。一例として、第2の上部絶縁層(RL)は、無機膜として提供され得る。
【0093】
詳しくは、
図7Cを参照すると、第1の発光体(EP-R)は、青色光である第1の色光を吸収して赤色光である第2の色光を放出し、第2の発光体(EP-G)は、第1の色光を吸収して緑色光である第3の色光を放出することができる。透過部(CCF-B)は、発光体を含んでいない部分であり得る。透過部(CCF-B)は、第1の色光を透過させる部分であり得る。
【0094】
また、第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過部(CCF-B)は、ベース樹脂(BR)を含み得る。ベース樹脂(BR)は、高分子樹脂であり得る。例えば、ベース樹脂(BR)は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ系樹脂などであり得る。ベース樹脂(BR)は、透明樹脂であり得る。
【0095】
また、第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過部(CCF-B)のそれぞれは、散乱粒子(OL)をさらに含み得る。散乱粒子(OL)は、TiO2又はシリカ系ナノ粒子などであり得る。散乱粒子(OL)は、発光体から放出される光を散乱させて変換部の外部に放出することができる。また、透過部(CCF-B)のように、提供された光をそのまま透過させる場合には、散乱粒子(OL)は、提供された光を散乱させて外部に放出することができる。
【0096】
光制御層(CCL)に含まれる第1及び第2の発光体(EP-R、EP-G、以下、発光体)は、蛍光体又は量子ドット(Quantum Dot)であり得る。つまり、本発明の一実施形態では、光制御層(CCL)は、発光体(EP-R、EP-G)に蛍光体又は量子ドットの少なくとも1つを含み得る。
【0097】
一例として、発光体(EP-R、EP-G)として使用される蛍光体は、無機蛍光体であり得る。本発明の一実施形態のディスプレイパネル(DP)で発光体(EP-R、EP-G)として使用される蛍光体は、緑色光の蛍光体又は赤色光の蛍光体であり得る。
【0098】
一方、本発明の一実施形態の光制御層(CCL)に使用された蛍光体の種類は、開示された材料に限定されずに、上述した蛍光体以外の公知の蛍光体材料が使用され得る。
【0099】
他の例として、光制御層(CCL)に含まれる発光体(EP-R、EP)は量子ドットであり得る。量子ドットは、II-VI族化合物、III-V族化合物、IV-VI族化合物、IV族元素、VI族化合物、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0100】
II-VI族化合物は、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、MgSe、MgS及びこれらの混合物からなる群から選択される2元素化合物と、AgInS、CuInS、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、MgZnSe、MgZnS及びこれらの混合物からなる群から選択される3元素化合物と、HgZnTeS、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe及びこれらの混合物からなる群から選択される4元素化合物と、からなる群から選択され得る。
【0101】
I-III-VI族化合物は、AgInS2、CuInS2、AgGaS2、CuGaS2及びこれらの混合物からなる群から選択される3元素化合物、又はAgInGaS2、CuInGaS2などの4元素化合物から選択され得る。
【0102】
III-V族化合物は、GaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSb及びこれらの混合物からなる群から選択される2元素化合物と、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InGaP、InAlP、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InPSb及びこれらの混合物からなる群から選択される3元素化合物と、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb及びこれらの混合物からなる群から選択される4元素化合物と、からなる群から選択され得る。
【0103】
IV-VI族化合物は、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe及びこれらの混合物からなる群から選択される2元素化合物と、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTe及びこれらの混合物からなる群から選択される3元素化合物と、SnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTe及びこれらの混合物からなる群から選択される4元素化合物と、からなる群から選択され得る。IV族元素では、Si、Ge及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。IV族化合物としては、SiC、SiGe及びこれらの混合物からなる群から選択される2元素化合物であり得る。
【0104】
このとき、2元素化合物、3元素化合物又は4元素化合物は、均一な濃度で粒子内に存在するか、又は濃度分布が部分的に異なる状態に分けられて同一の粒子内に存在するものであり得る。あるいは、1つの量子ドットが、他の量子ドットを取り囲むコア/シェル構造を有し得る。コアとシェルの界面は、シェルに存在する元素の濃度が中心に行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有し得る。
【0105】
いくつかの実施形態において、量子ドットは、前述したナノ結晶を有するコア、及び前記コアを取り囲むシェルを有するコア/シェル構造を含み得る。前記量子ドットのシェルは、前記コアの化学的変性を防止して、半導体特性を維持するための保護層の役割及び/又は量子ドットに電気泳動特性を付与するためのチャージング層(charging layer)の役割を遂行することができる。前記シェルは、単層又は複数層であり得る。コアとシェルの界面は、シェルに存在する元素の濃度が中心に行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有し得る。前記量子ドットのシェルの例としては、金属若しくは非金属の酸化物、化合物半導体、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0106】
例えば、前記金属又は非金属の酸化物は、SiO2、Al2O3、TiO2、ZnO、MnO、Mn2O3、Mn3O4、CuO、FeO、Fe2O3、Fe3O4、CoO、Co3O4、NiOなどの2元素化合物、又はMgAl2O4、CoFe2O4、NiFe2O4、CoMn2O4などの3元素化合物を例示することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0107】
あるいは、前記化合物半導体は、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnSeS、ZnTeS、GaAs、GaP、GaSb、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InP、InGaP、InSb、AlAs、AlP、AlSbなどを例示することができるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0108】
量子ドットは、約45nm以下、好ましくは約40nm以下、より好ましくは約30nm以下の発光波長スペクトルの半値幅(full width おf half maximum:FWHM)を有することができ、この範囲で色純度や色再現性を向上させ得る。また、これらの量子ドットを介して発光される光は、全方向に放出されるため、視野角を向上させることができる。
【0109】
また、量子ドットの形状は、量子ドットに関連する技術分野で一般的に使用される形態である。ここでは、量子ドットの形状は特に限定しないが、具体的には、球形、ピラミッド型、マルチアーム(multi-arm)型、立方体(cubic)のナノ粒子、ナノチューブ、ナノワイヤー、ナノ繊維、ナノ板状粒子などの形態のものを使用することができる。
【0110】
量子ドットは、粒子のサイズに応じて放出する光の波長(色)を調節することができ、これにより、量子ドットは、青色、赤色、緑色などの多様な発光色を有し得る。第1の発光体(EP-R)及び第2の発光体(EP-G)が量子ドットである場合には、第1の発光体(EP-R)の粒子のサイズ及び第2の発光体(EP-G)の粒子のサイズは、互いに異なることが有り得る。例えば、第1の発光体(EP-R)の粒子のサイズは、第2の発光体(EP-G)の粒子のサイズよりも大きくなれる。このとき、第1の発光体(EP-R)は、第2の発光体(EP-G)より長波長の光を放出することができる。
【0111】
再び
図6を参照すると、
図2における説明と同様に、上部表示基板200と下部表示基板100との間に内部空間(GP)が定義され得る。特に、上部表示基板200と下部表示基板100との間の内部空間(GP)により、第3の方向(DR3)で表示素子層(DP-OLED)と光制御層(CCL)とが互いに離隔され得る。
【0112】
また、前記離隔された空間により、表示素子層(DP-OLED)から出射された第1の色光が光制御層(CCL)に正確に伝達されないことが有り得る。その結果、ディスプレイパネル(DP)の全体的な視認性が低下する。
【0113】
例えば、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)のうちの第2のピクセル領域(PXA-G)及び第3のピクセル領域(PXA-B)から光が放出され得る。この場合には、第2のピクセル領域(PXA-G)及び第3のピクセル領域(PXA-B)に重畳した2つの発光素子(OLED)からそれぞれ第1の色光が出射され、第1のピクセル領域(PXA-R)に重畳した発光素子(OLED)から第1の色光が出射されない。
【0114】
しかし、前記離隔された空間により、前記2つの発光素子(OLED)からそれぞれ出射された第1の色光の一部が、第1のピクセル領域(PXA-R)に重畳した第1の変換部(CCF-R)に伝達され得る。その結果、第1の変換部(CCF-R)から第2の色光が出射され、第1のピクセル領域(PXA-R)を介して外部から視認することができる。
【0115】
本発明の一実施形態によると、ディスプレイパネル(DP)は、光制御層(CCL)上に配置され、遮光領域(NPXA)に重畳する隔壁(DM)を含み得る。隔壁(DM)は、遮光領域(NPXA)に全体的に重畳することができ、第3の方向(DR3)で一定の高さを有し得る。ここで、第3の方向(DR3)は、上部表示基板200の厚さ方向であり得る。
【0116】
本発明による隔壁(DM)は、上部表示基板200を介して外部に出力される光の混色を防止することができる。例えば、1つの発光素子(OLED)から出射された第1の色光は、ピクセル領域(PXA)のうちの前記1つの発光素子(OLED)に重畳したピクセル領域を介して外部に出射され得る。つまり、隔壁(DM)を介して、前記いずれか1つの発光素子(OLED)から出射された第1の色光が、ピクセル領域(PXA)のうちの前記一つの発光素子(OLED)と重畳しない、他のピクセルの領域に伝達されることを防ぐことができる。また、本発明による隔壁(DM)は、ピクセル領域を介して外部に出射される光の放出効率を高めることができる。
【0117】
詳しくは、
図8を参照すると、隔壁(DM)は、遮光領域(NPXA)に重畳した第2の上部絶縁層(RL)上に配置され得る。以下では、
図8に示された構成を簡潔に説明するために、隔壁(DM)と光制御層(CCL)との間に配置された第2の上部絶縁層(RL)が省略されたと仮定し、隔壁(DM)が光制御層(CCL)上に配置されたものとして説明する。また、実際に第2の上部絶縁層(RL)は省略されることも有り得る。
【0118】
本発明の一実施形態によると、隔壁(DM)は、隔壁部(PC)及び隔壁部(PC)をカバーする反射部(RC)を含み得る。
【0119】
隔壁部(PC)は、平面上で、第1~第3のピクセル領域(PXA-R、PXA-G、PXA-B)を取り囲み、光制御層(CCL)から第3の方向(DR3)で一定の高さだけ延長することができる。隔壁部(PC)の少なくとも一部は、光制御層(CCL)の上面上に配置され、隔壁部(PC)の他の一部は、第3のカラーフィルター(CF-B)の遮光部分(BP2)上に配置され得る。つまり、隔壁部(PC)の他の一部は、光制御層(CCL)の第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過(CCF-B)とともに同じ層状に配置され得る。本明細書において、同じ層上に配置されるということは、互いに異なる2つ以上の構成が1つの構成上に直接配置されることを意味する。
【0120】
また、隔壁部(PC)は、第1の色光の波長範囲の光を吸収することができる。一例として、隔壁部(PC)は、黒色を有し得る。
【0121】
反射部(RC)は、遮光領域(NPXA)に重畳して隔壁部(PC)の少なくとも一部をカバーすることができる。一例として、
図8に示すように、反射部(RC)は、隔壁部(PC)の外側面を全体的にカバーし、光制御層(CCL)上に配置され得る。また、反射部(RC)は、高い反射率の物質で提供され得る。例として、反射部(RC)は、アルミニウム、銅などの金属物質を含み得る。
【0122】
本発明によると、反射部(RC)が金属物質で提供され、隔壁部(PC)の外側面をカバーすることにより、光制御層(CCL)に伝達される光の放出効率を向上させることができる。
【0123】
詳しくは、
図9を参照すると、下部表示基板100は、第1の色光を出射する発光領域(EA)、及びこれに隣接する非発光領域(NEA)を含む。以下では、
図9に示す発光領域(EA)を介して出射された第1の色光は、光制御層(CCL)に提供されたいずれか1つの変換部(CCFz)に伝達されるものとする。
【0124】
上述したように、1つの発光領域(EA)を介して出射された第1の色光は、変換部(CCFz)と向き合う方向にのみ伝達されるのではなく、他のピクセル領域に重畳した他の変換部と向き合う方向にも出射される。以下では、発光領域(EA)を介して出射された第1の色光の中で前記変換部(CCFz)と向き合う方向に出射された光は、第1の光と定義され、他の変換部と向き合う方向に出射された光は、第2の光と定義される。
【0125】
本発明による隔壁(DM)の反射部(RC)は、第2の光を反射させて前記変換部(CCFz)に伝達することができる。その結果、発光領域(EA)から変換部(CCFz)に伝達される光量を多くすることができる。また、変換部(CCFz)に伝達される光量が多くなることに伴い、変換部(CCFz)に重畳したピクセル領域(PXA)を介して外部に出射される光の放出効率を向上させることができる。したがって、ディスプレイパネル(DP)の全体的な視認性を向上させることができる。
【0126】
図6及び
図9に示す本発明の一実施形態によると、隔壁(DM)は、下部表示基板100から一定の間隔で離隔され得る。また、隔壁(DM)は、上部表示基板200から第3の方向(DR3)に一定の高さを有し得る。
【0127】
例えば、第3の方向(DR3)で、上部表示基板200と下部表示基板100との間の高さは、第1の長さ(D1a)と定義され、隔壁(DM)の高さは第2の長さ(D1b)と定義される。この場合には、第2の長さ(D1b)は、第1の長さ(D1a)の0.6倍以上0.95倍以下の長さを有し得る。つまり、前記隔壁(DM)が前記第2の長さ(D1b)を有するため、第2の光が隔壁(DM)を介して、より多く反射され得る。
【0128】
特に、隔壁部(PC)は、第1の部分(PCa)、及び第1の部分(PCa)に隣接した第2の部分(PCb)を含む。第1の部分(PCa)及び第2の部分(PCb)が一体の形状で提供され得る。すなわち、第1の部分(PCa)及び第2の部分(PCb)は、同じ工程によって形成され得る。
【0129】
第1の部分(PCa)は、遮光領域(NPXA)に重畳し、第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過部(CCF-B)のうちの隣接する2つの間の空間に配置され得る。すなわち、第1の部分(PCa)は、第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過部(CCF-B)とともにカラーフィルター層(CFY)上に配置された部分であり得る。例えば、第1の部分(PCa)は、
図6に示した遮光層(SHD)に全体的に重畳することができる。
【0130】
第2の部分(PCb)は、下部表示基板100と向き合う第1の変換部(CCF-R)、第2の変換部(CCF-G)、及び透過部(CCF-B)のそれぞれの下面上に配置された部分であり得る。平面上で、第2の部分(PCb)の幅(D2a)は、第1の部分(PCa)の幅(D2b)より大きくすることができる。また、本明細書で隔壁(DM)の外側面とは、第2の部分(PCb)の外側面を意味することができる。つまり、隔壁(DM)の外側面とは、内部空間(GP)に露出した第2の部分(PCb)を意味する。
【0131】
本発明によると、第3の方向(DR3)による第2の部分(PCb)の高さは、第1の部分(PCa)の高さよりも大きくすることができる。
図8を通して説明された隔壁(DM)の第2の長さ(D1b)は、第2の部分(PCb)の高さを意味する。
【0132】
また、本発明の一実施形態によると、上部表示基板200と下部表示基板100との間の内部空間(GP)には、充填剤(CPz)が満たされる。この場合には、隔壁(DM)が下部表示基板100から一定の間隔で離隔されることに伴い、充填剤(CPz)が内部空間(GP)に全体的に満たされる。充填剤(CPz)は、透明物質が用いられる。充填剤(CPz)が内部空間(GP)に設けられることで、上部表示基板200と下部表示基板100との間の離隔距離を一定に保つことができる。
【0133】
図10は、本発明の他の実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
図10に示したディスプレイパネル(DPa)は、
図6に示したディスプレイパネル(DP)に比べて、主に、隔壁(DMa)の構造が変形された構造であり、その他の構成は、実質的に同一であり得る。したがって、
図10に示したディスプレイパネル(DPa)を簡潔に説明するために、主に、変形された隔壁(DMa)の構造を説明する。
【0134】
図10を参照すると、隔壁(DMa)は、隔壁部(PC)、及び隔壁部(PC)を間に置いて離隔された反射部(RC1a、RC1b)を含む。
【0135】
本発明の他の実施形態によると、反射部(RC1a、RC1b)は、隔壁部(PC)の少なくとも一部を露出させ得る。隔壁部(PC)の前記少なくとも一部は、内部空間(GP)に露出しており、下部表示基板100と向き合う隔壁部(PC)の外側面であり得る。反射部(RC1a、RC1b)は、内部空間(GP)に露出した隔壁部(PC)の前記一部を挟んで互いに離隔され得る。
【0136】
一方、下部表示基板100の表示素子層(DP-OLED)から出射された第1の色光が前記一部を介して伝達される場合には、隔壁部(PC)により第1の色光が吸収され得る。
【0137】
図11Aは、本発明の他の実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
図11Bは、本発明の他の実施形態によるディスプレイパネルの断面図である。
【0138】
図11A及び
図11Bに示したディスプレイパネル(DPb)は、
図10に示したディスプレイパネル(DPa)に比べて、主に、隔壁(DMb)の構造が変形された構造であり、その他の構成は、実質的に同一であり得る。したがって、
図11A及び
図11Bに示したディスプレイパネル(DPb)を簡潔に説明するために、主に、隔壁(DMb)の構造を説明する。
【0139】
図11A及び
図11Bを参照すると、隔壁(DMb)は、下部表示基板100に接触することができる。つまり、隔壁(DMb)、上部表示基板200、及び下部表示基板100によって複数の空間(SP)が定義され得る。複数の空間(SP)は、複数のピクセル領域(PXA)にそれぞれ重畳することができる。
【0140】
隔壁(DMb)は、隔壁部(PC)、及び隔壁部(PC)を間に置いて離隔された反射部(RC2a、RC2b)を含む。反射部(RC2a、RC2b)は、隔壁部(PC)の少なくとも一部を露出させることができる。
【0141】
本発明の一実施形態によると、反射部(RC2a、RC2b)と反射部(RC2a、RC2b)によって露出された隔壁部(PC)のそれぞれは、下部表示基板100に接触することができる。例として、
図11Aに示したように、反射部(RC2a、RC2b)と反射部(RC2a、RC2b)によって露出された隔壁部(PC)のそれぞれは、表示素子層(DP-OLED)のカバー層(CL)に直接配置され得る。
【0142】
これと比較して、
図11Bに示したように、反射部(RC2a、RC2b)と反射部(RC2a、RC2b)によって露出された隔壁部(PC)のそれぞれは、表示素子層(DP-OLED)の第2の電極(CE)に直接配置され得る。この場合には、カバー層(CL)は省略することができる。
【0143】
一方、
図11A及び
図11Bを通して隔壁部(PC)の少なくとも一部が、反射部によって露出されるものとして説明されたが、これに限定されない。他の例として、反射部は、隔壁部(PC)の外側面を全体的にカバーすることができる。
【0144】
以上のように、図面と明細書において実施形態が開示された。ここでは、特定の用語が使用されたが、これは単に本発明を説明するための目的で使用されたのであって、本発明の説明を限定するために使用されたものではなく、また、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲を制限するために使用されたものではない。よって、本技術分野における通常の知識を有する者(当業者)であれば、そこから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するだろう。したがって、本発明の技術的な保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術思想によって定められなければならないだろう。
【符号の説明】
【0145】
10、20、30 第1の絶縁層、第2の絶縁層、第3の絶縁層
100 下部表示基板
200 上部表示基板
AE 第1の電極
CE 第2の電極
BFL バッファ膜
B-OP1 第1の開口部
B-OP2 第2の開口部
BP1 フィルター部分
BP2 遮光部分
BR ベース樹脂
BS1 第1のベース基板
BS2 第2のベース基板
Cap キャパシタ
CCFz 変換部
CCF-R、CCF-G、CCF-B 第1の変換部、第2の変換部、透過部
CCL 光制御層
CF カラーフィルター
CFY カラーフィルター層
CH1、CH2、CH3 第1の貫通ホール、第2の貫通ホール、第3の貫通ホール
CPz 充填剤
CL カバー層
D1a、D1b 第1の長さ、第2の長さ
DA 表示領域
DE 入力電極
DM 隔壁
DP ディスプレイパネル
DL データライン
DP-IS 表示面
DP-CL 回路素子層
DP-OLED 表示素子層
DR1、DR2、DR3 第1の方向、第2の方向、第3の方向
EA 発光領域
ECL 電子制御層
ELVDD、ELVSS 第1の電源電圧、第2の電源電圧
ENL 発光層
EP-R、EP-G 第1の発光体、第2の発光体
GE 制御電極
GL ゲートライン
HCL 正孔制御層
IL 第1の上部絶縁層
NDA 非表示領域
NEA 非発光領域
NPXA 遮光領域
OL 散乱粒子
OLED 発光素子
OP 開口部
OSP 半導体パターン
PC 隔壁部
PDL ピクセル定義膜
PL 電源ライン
PX ピクセル
PXA ピクセル領域
PXC ピクセル回路
RC 反射部
RL 第2の上部絶縁層
SE 出力電極
SHD 遮光層
SLM 接着部材
SP 複数の空間
T1、T2 第1のトランジスタ、第2のトランジスタ
T-D 駆動トランジスタ