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特許7492869端末装置、画面表示システム、表示方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】端末装置、画面表示システム、表示方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20240523BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240523BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20240523BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06Q50/10
H04L67/02
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020113368
(22)【出願日】2020-06-30
(65)【公開番号】P2022011937
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】澁井 雄介
【審査官】井上 香緒梨
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/057010(WO,A1)
【文献】特表2012-527702(JP,A)
【文献】特開2009-251687(JP,A)
【文献】特開2019-036110(JP,A)
【文献】特開2017-079001(JP,A)
【文献】特開2007-013819(JP,A)
【文献】特開2019-101576(JP,A)
【文献】特開2019-061525(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
G06F3/048-3/04895
G06Q50/10
H04L67/00
G06F3/14
H04N21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用する端末装置であって、
前記ユーザに最適化するために、前記ユーザの状況を学習データとして用いて、画面ごとに目的が異なる複数の画面のうち前記端末装置に表示する特定の目的を有する特定の画面及び前記画面のレイアウトを推論する推定部と、
推論された前記特定の画面を前記レイアウトで表示する表示部と、を備える、
端末装置。
【請求項2】
前記ユーザが属するユーザグループに最適化された前記特定の画面の選択肢を示すデータを、情報処理装置から受信する受信部をさらに備え、
前記推定部は、前記選択肢から前記ユーザに最適化された前記特定の画面を選択し、
前記表示部は、選択された前記特定の画面を表示する、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記受信部は、前記特定の画面の選択ロジックを示すデータをさらに受信し、
前記推定部は、前記選択ロジックに基づいて前記選択肢を絞り込み、絞り込まれた前記選択肢から前記ユーザに最適化された前記特定の画面を選択する、
請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記受信部は、前記特定の画面の前記選択肢として、検索画面、キャンペーン画面、クーポン画面、出品画面、最後に閲覧された商品画面、保存された検索画面、電子決済画面のいずれかを含む選択肢を示すデータを受信する、
請求項2または3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記ユーザの状況を示す状況データと、前記ユーザによる操作の履歴を示す操作ログデータと、を記憶する記憶部をさらに備え、
前記推定部は、前記状況データと前記操作ログデータとに基づいて、前記特定の画面を推論する、
請求項2から4のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記受信部は、前記ユーザが属するユーザグループに最適化されたレイアウトの選択肢を示すデータを、前記情報処理装置からさらに受信し、
前記推定部は、前記選択肢から前記ユーザに最適化されたレイアウトを選択し、
前記表示部は、選択された前記レイアウトで前記特定の画面を表示する、
請求項2から5のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項7】
前記受信部は、前記レイアウトの選択ロジックを示すデータをさらに受信し、
前記推定部は、前記選択ロジックに基づいて前記選択肢を絞り込み、絞り込まれた前記選択肢から前記ユーザに最適化されたレイアウトを選択する、
請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記レイアウトは、複数の画面に共通のレイアウトと、画面ごとのレイアウトと、を含み、
前記推定部は、複数の画面に共通のレイアウトと、画面ごとのレイアウトと、を選択する、
請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記複数の画面に共通のレイアウトは、透過型の背景を示すレイアウトを含み、
前記選択ロジックは、移動中に前記透過型の背景を示すレイアウトを選択するという規則を含む、
請求項8に記載の端末装置。
【請求項10】
前記推定部は、前記ユーザの状況の変化に基づいて、前記表示部に表示されている画面のレイアウトを変更するか否かを決定する、
請求項9に記載の端末装置。
【請求項11】
前記レイアウトは、商品の画像、商品名または説明文のいずれかの配置を含む、
請求項6から10のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項12】
ユーザが利用する端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続されている情報処理装置と、を備える画面表示システムであって、
前記情報処理装置は、
前記ユーザの状況を示す状況データと、前記ユーザによる操作の履歴を示す操作ログデータと、を前記端末装置から受信する受信部と、
前記ユーザの分類を示すユーザグループごとに最適化された、特定の画面の選択肢及び前記画面のレイアウトの選択肢を決定する選択肢決定部と、
決定された前記選択肢を示すデータを送信する送信部と、を備え、
前記端末装置は、
前記ユーザの状況を示す状況データと、前記ユーザによる操作の履歴を示す操作ログデータと、を前記情報処理装置に送信する送信部と、
前記選択肢を示すデータを前記情報処理装置から受信する受信部と、
前記ユーザに最適化するために、前記状況データ及び前記操作ログデータを学習データとして用いて、画面ごとに目的が異なる複数の画面のうち前記端末装置に表示する特定の目的を有する前記特定の画面及び前記画面のレイアウトを前記選択肢から選択する推定部と、
選択された前記特定の画面を前記レイアウトで表示する表示部と、を備える、
画面表示システム。
【請求項13】
端末装置が実行する表示方法であって、
前記端末装置を利用するユーザに最適化するために、前記ユーザの状況を学習データとして用いて、画面ごとに目的が異なる複数の画面のうち前記端末装置に表示する特定の目的を有する特定の画面及び前記画面のレイアウトを推論するステップと、
推論された前記特定の画面を前記レイアウトで表示するステップと、を備える、
表示方法。
【請求項14】
端末装置が備えるコンピュータに、
前記端末装置を利用するユーザに最適化するために、前記ユーザの状況を学習データとして用いて、画面ごとに目的が異なる複数の画面のうち前記端末装置に表示する特定の目的を有する特定の画面及び前記画面のレイアウトを推論するステップと、
推論された前記特定の画面を前記レイアウトで表示するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、画面表示システム、表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
時間帯、明るさ等の周囲の環境に応じて、画面の明るさや表示内容を変える端末装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、1日を複数の時間帯に分割し、前記表示手段は、現在の時刻が属する時間帯に応じて前記背景画像の色調を変更する携帯端末装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-041641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術では、周囲の環境が同じであっても、ユーザごとに行動パターンや状況等が異なる場合には、ユーザごとに適した画面を表示することができない。
【0006】
本開示は、個々のユーザに適した画面を表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る端末装置は、ユーザが利用する端末装置であって、例えば、以下のような構成を有する。即ち、
前記ユーザに最適化された画面のレイアウトを推論する推定部と、
推論された前記レイアウトの画面を表示する表示部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、個々のユーザに適した画面を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】表示システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】サーバ装置および端末装置の機能の一例を示す図である。
図5】状況データの一例を示す図である。
図6】操作ログデータの一例を示す図である。
図7】状況データ取得処理のフローの一例を示す図である。
図8】サーバ装置の処理フローの一例を示す図である。
図9】(a)商品検索結果画面のレイアウトの一例を示す第一の図、(b)商品検索結果画面のレイアウトの一例を示す第二の図、(c)商品検索結果画面のレイアウトの一例を示す第三の図、(d)商品検索結果画面のレイアウトの一例を示す第四の図である。
図10】(a)全画面共通のレイアウトの一例を示す第一の図、(b)全画面共通のレイアウトの一例を示す第二の図、(c)全画面共通のレイアウトの一例を示す第三の図、(d)全画面共通のレイアウトの一例を示す第四の図である。
図11】初期画面表示処理のフローの一例を示す図である。
図12】操作受付処理のフローの一例を示す図である。
図13】画面レイアウト変更処理のフローの一例を示す図である。
図14】学習処理のフローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、表示システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0012】
画面表示システム1は、サーバ装置10と、端末装置20と、を備える。サーバ装置10と端末装置20とは、ネットワーク30を介して通信可能に接続されている。
【0013】
サーバ装置10は、情報処理装置であって、端末装置20からの要求に応じて、端末装置20の画面に表示させるための種々のデータを、端末装置20に送信する。
【0014】
端末装置20は、ユーザ2aが携帯して使用する端末装置20a、ユーザ2bが携帯して使用する端末装置20b等の総称であって、個々のユーザに携帯して使用される装置である。端末装置20には、電子商取引、電子決済等の種々の機能を実現させるためのアプリケーションプログラムがインストールされている。端末装置20は、機能に応じたデータの送信をサーバ装置10に要求して、応答として送信されたデータに基づく画面を表示する。
【0015】
以下、本実施形態では電子商取引を例に説明するが、端末装置20で実現する機能はこれに限られず、画面表示を行う機能であれば他でも良い。
【0016】
次に、各装置のハードウェア構成について説明する。
【0017】
図2は、サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0018】
サーバ装置10は、コンピュータによって構成され、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、補助記憶装置104と、表示装置105と、操作装置106と、通信装置107と、ドライブ装置108と、を備える。サーバ装置10の各ハードウェアは、バス109を介して相互に接続されている。
【0019】
CPU101は、ROM102または補助記憶装置104に格納されたプログラムを読み出して、RAM103に格納する。そして、CPU101は、RAM103に格納されたプログラムに従って、後述する各種の処理を実行する。また、CPU101は、タイマ回路を有し、日付、時刻等を示すデータを有している。
【0020】
ROM102は、不揮発性の補助記憶装置である。ROM102には、BIOS等のサーバ装置10の基本的な動作を規定したプログラムが格納される。
【0021】
RAM103は、揮発性の主記憶装置である。RAM103は、CPU101の作業領域として使用される。
【0022】
補助記憶装置104は、各種プログラムや、CPU101によって実行される処理に用いられる各種のデータを格納する。
【0023】
表示装置105は、サーバ装置10の種々の情報を表示する表示デバイスである。操作装置106は、サーバ装置10の管理者がサーバ装置10に対して各種指示を入力する際に用いる入力デバイスである。通信装置107は、ネットワーク30と接続し、端末装置20等と通信を行うための通信デバイスである。
【0024】
ドライブ装置108は記録媒体110をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体110には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体110には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0025】
なお、補助記憶装置104にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体110がドライブ装置108にセットされ、該記録媒体110に記録された各種プログラムがドライブ装置108により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置104にインストールされる各種プログラムは、通信装置107を介してネットワーク30よりダウンロードされることで、インストールされてもよい。
【0026】
図3は、端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0027】
端末装置20は、コンピュータによって構成され、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、補助記憶装置204と、表示装置205と、操作装置206と、通信装置207と、加速度センサ208と、GPS(Global Positioning System)受信器209と、光センサ210と、ジャイロセンサ211と、を備える。なお、端末装置20の各ハードウェアは、バス214を介して相互に接続されている。
【0028】
図3に示すように、端末装置20の各ハードウェアは、図2に示したサーバ装置10の各ハードウェアと同じものが含まれるため、ここでは、サーバ装置10との相違点を中心に説明する。
【0029】
加速度センサ208は、加速度を測定する装置である。CPU201は、加速度センサ208が測定した加速度に基づいて、端末装置20を携帯するユーザの移動速度を算出する。
【0030】
GPS受信器209は、GPSの人工衛星が発信する電波を受信する装置である。GPSは、人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステムである。CPU201は、GPS受信器209が受信した電波に基づいて、端末装置20を携帯するユーザの位置(緯度、経度等)を算出する。
【0031】
光センサ210は、光の強度を測定する装置である。CPU201は、光センサ210によって測定された光の強度に基づいて、端末装置20をユーザが閲覧する際の明るさを算出する。
【0032】
ジャイロセンサ211は、角速度を測定する装置である。CPU201は、ジャイロセンサ211に測定された角速度に基づいて、端末装置20の向きを算出する。
【0033】
なお、加速度センサ208、GPS受信器209、光センサ210およびジャイロセンサ211は、ユーザの状況を示す状況データを取得する装置として機能する。端末装置20が備える、状況データを取得する装置は、これらに限られず、例えば、温度センサ、圧力センサ等のその他の装置を備えても良い。
【0034】
次に、各装置の機能について説明する。
【0035】
図4は、サーバ装置および端末装置の機能の一例を示す図である。
【0036】
サーバ装置10は、記憶部11と、選択肢決定部12と、受信部13と、送信部14と、を備える。
【0037】
記憶部11は、各種データを記憶する。具体的には、記憶部11は、ユーザ情報90と、集約状況データ91と、集約操作ログデータ92と、を記憶する。記憶部11は、ROM102または補助記憶装置104によって実現される。
【0038】
ユーザ情報90は、端末装置20を携帯する各ユーザを示す情報である。ユーザ情報90には、項目として、ユーザを識別するための識別子であるユーザID、ユーザの分類を示すユーザグループ等が含まれる。ユーザグループは、年齢、性別、住所、国籍、職業等の種々の基準によるユーザの分類である。
【0039】
集約状況データ91は、受信部13が各端末装置20から受信した状況データ93が集約されたデータである。集約操作ログデータ92は、受信部13が各端末装置20から受信した操作ログデータ94が集約されたデータである。集約状況データ91および集約操作ログデータ92の具体例については後述する。
【0040】
選択肢決定部12は、集約状況データ91および集約操作ログデータ92に基づいて、ユーザの分類を示すユーザグループごとに最適化されたレイアウトおよび初期画面の選択肢を決定する。選択肢決定部12は、CPU101によって実現される。
【0041】
本実施形態に係るレイアウトとは、画面内のコンテンツの配置方法に限定されず、画面の輝度、背景色、表示される内容等を含む画面の表示方法を示すものである。表示される内容を状況に応じて変更することは、例えば、移動中に表示したくない商品や、外出中に表示させたいコンテンツ等のように、状況に応じて表示する商品やコンテンツを変えることである。
【0042】
例えば、選択肢決定部12は、職業によって分類されたユーザグループが「年齢=20歳以上30歳未満」かつ「性別=女性」に属するユーザの状況データおよび操作ログデータに基づいて、商品を出品する機能よりも商品を購入する機能を利用する可能性が高いと推論すると、ユーザグループ「年齢=20歳以上30歳未満」かつ「性別=女性」の初期画面の選択肢に商品検索画面を含める。
【0043】
受信部13は、端末装置20から各種情報を受信する。具体的には、受信部13は、状況データ93と操作ログデータ94とを端末装置20から受信する。
【0044】
送信部14は、端末装置20に各種情報を送信する。具体的には、送信部14は、選択肢決定部12によって決定されたレイアウトの選択肢および初期画面の選択肢を示すデータを、端末装置20に送信する。
【0045】
受信部13および送信部14は、通信装置107によって実現される。
【0046】
端末装置20は、記憶部21と、状況検出部22と、操作受付部23と、送信部24と、受信部25と、推定部26と、表示部27と、学習部28と、を備える。
【0047】
記憶部21は、各種情報を記憶する。具体的には、記憶部21は、状況データ93と、操作ログデータ94と、レイアウト学習モデル95と、初期画面学習モデル96と、を記憶する。記憶部21は、ROM202または補助記憶装置204によって実現される。
【0048】
状況データ93は、状況検出部22によって検出されたユーザの状況を示すデータである。具体的には、ユーザの状況とは、日付、時間帯、行動、場所、環境等を示すデータであるが、これらに限定されない。
【0049】
操作ログデータ94は、操作受付部23によって受付されたユーザの操作を示すデータである。例えば、ユーザの操作は、商品検索画面において検索条件として文字を入力する操作、ボタンを押下する操作、商品画面においてゆっくりスクロールする操作、商品を選択する操作、長い時間読んでから商品を購入する操作等を含む。
【0050】
レイアウト学習モデル95は、レイアウト推定部261が、ユーザに最適化されたレイアウトを推論するためのアルゴリズムを規定したデータである。レイアウト学習モデル95は、状況データ93および操作ログデータ94を入力パラメータとして与えられると、最適化されたレイアウトを示す情報を出力する。
【0051】
初期画面学習モデル96は、初期画面推定部262が、ユーザに最適化された初期画面を推論するためのアルゴリズムを規定したデータである。初期画面学習モデル96は、状況データ93および操作ログデータ94を入力パラメータとして与えられると、最適化された初期画面を示す情報を出力する。
【0052】
なお、レイアウト学習モデル95および初期画面学習モデル96のアルゴリズムは、例えば、決定木、サポートベクターマシン、ロジスティック回帰、線形回帰、ニューラルネットワーク、ディープラーニング等であるが、これらに限定されない。
【0053】
状況検出部22は、ユーザの状況を示すデータを検出する。状況検出部22は、検出されたデータを状況データ93として記憶部21に格納する。状況検出部22は、CPU201、加速度センサ208、GPS受信器209、光センサ210またはジャイロセンサ211によって実現される。
【0054】
なお、日付および時間帯は、CPU201に含まれるタイマ回路が有する日付および時刻を示すデータに基づいて検出される。CPU201は、通信装置207が基地局等から受信した電波に基づいて、更新しても良い。
【0055】
操作受付部23は、ユーザから操作を受け付ける。操作受付部23は、受け付けられた操作の履歴を示すデータを操作ログデータ94として記憶部21に格納する。操作受付部23は、操作装置206によって実現される。
【0056】
送信部24は、各種の情報をサーバ装置10に送信する。具体的には、送信部24は、状況データ93および操作ログデータ94をサーバ装置10に送信する。
【0057】
受信部25は、各種の情報をサーバ装置10から受信する。具体的には、受信部25は、画面のレイアウトおよび初期画面の選択肢を示すデータを受信する。受信部25は、受信したデータを記憶部21に格納する。
【0058】
推定部26は、レイアウト推定部261と初期画面推定部262とを含む。推定部26は、CPU201によって実現される。
【0059】
レイアウト推定部261は、ユーザに最適化された画面のレイアウトを推論する。具体的には、レイアウト推定部261は、状況データ93および操作ログデータ94に含まれるデータと、レイアウトの選択肢を示すデータと、を入力パラメータとしてレイアウト学習モデル95に与えることによって、最適化された画面のレイアウトを選択肢の中から決定する。
【0060】
初期画面推定部262は、ユーザに最適化された初期画面を推論する。具体的には、初期画面推定部262は、状況データ93および操作ログデータ94に含まれるデータと、初期画面の選択肢を示すデータと、を入力パラメータとして初期画面学習モデル96に与えることによって、最適化された画面の初期画面を選択肢の中から決定する。
【0061】
表示部27は、画面を表示する。具体的には、表示部27は、推論されたレイアウトの画面を表示する。また、表示部27は、初期画面を表示する際には、選択された初期画面を表示する。なお、表示部27は、初期画面として選択された画面についてレイアウトの選択肢がある場合には、推論されたレイアウトで表示する。表示部27は、表示装置205によって実現される。
【0062】
学習部28は、レイアウト学習部281と初期画面学習部282とを含む。学習部28はCPU201によって実現される。
【0063】
レイアウト学習部281は、機械学習の手法や統計的な集計によってレイアウト学習モデル95を更新する。
【0064】
初期画面学習部282は、機械学習の手法や統計的な集計によって初期画面学習モデル96を更新する。
【0065】
機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり、コンピュータが、データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを、事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し、新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよい。
【0066】
なお、学習部28は、選択されたレイアウトまたは初期画面を表示した後に状況検出部22によって取得された状況データ93および操作受付部23によって取得された操作ログデータ94を、教師データとして使用しても良い。
【0067】
次に、画面表示システム1で使用されるデータについて説明する。
【0068】
図5は、状況データの一例を示す図である。
【0069】
状況データ93は、項目として、データIDと、日時と、ユーザと、緯度と、経度と、加速度と、向きと、輝度と、を含む。ただし、状況データ93のこれらの項目は一例であって、これに限られない。
【0070】
項目「データID」の値は、状況データ93のレコードを識別するための識別子である。レコードは、日時およびユーザの組み合わせごとに一意に識別される。
【0071】
項目「日時」の値は、状況を示すデータが検出された日時を示す値である。項目「日時」の値は、例えば、季節、月、週日、時間帯等の元データとして使用される。
【0072】
項目「ユーザ」の値は、ユーザを識別するためのユーザIDである。
【0073】
項目「緯度」の値は、端末装置20の緯度を示す値である。
【0074】
項目「経度」の値は、端末装置20の経度を示す値である。
【0075】
項目「緯度」および項目「経度」の値は、GPS受信器209が受信した電波から得られる値である。項目「緯度」および項目「経度」の値は、例えば、位置、移動速度等の元データとして使用される。
【0076】
項目「加速度」の値は、端末装置20の加速度を示す値である。端末装置20の加速度は、3次元の加速度として、x、y、zの3軸の値の組み合わせである。項目「加速度」の値は、移動速度、揺れ等の元データとして使用される。
【0077】
項目「向き」の値は、端末装置20の向きを示す値である。例えば、項目「向き」の値は、端末装置20の表示装置205の画面を含む平面と垂直な軸に沿った方向を示す値である。端末装置20の向きは、3次元の方角を示す値であって、x、y、zの3軸の値の組み合わせである。項目「向き」の値は、揺れ等の元データとして使用される。
【0078】
項目「輝度」の値は、端末装置20に照射される光の輝度を示す値である。項目「輝度」の値は、明るさ等の元データとして使用される。
【0079】
なお、集約状況データ91も状況データ93と同様の項目を含む。ただし、項目「ユーザ」の値は、端末装置20ごとに記憶されていても良く、その場合、項目「ユーザ」は状況データ93に含まれていなくても良い。
【0080】
図6は、操作ログデータの一例を示す図である。
【0081】
操作ログデータ94は、項目として、データIDと、日時と、ユーザと、画面と、レイアウトと、操作と、を含む。ただし、操作ログデータ94のこれらの項目は一例であって、これに限られない。
【0082】
項目「データID」の値は、操作ログデータ94のレコードを識別するための識別子である。レコードは、日時およびユーザの組み合わせごとに一意に識別される。
【0083】
項目「日時」の値は、操作が受け付けられた日時を示す値である。
【0084】
項目「ユーザ」の値は、ユーザを識別するためのユーザIDである。
【0085】
項目「画面」の値は、ユーザが操作した画面を示す値である。
【0086】
項目「レイアウト」の値は、ユーザが操作した際の画面のレイアウトを示す値である。
【0087】
項目「操作」の値は、ユーザの操作の内容を示す値である。
【0088】
なお、集約操作ログデータ92も操作ログデータ94と同様の項目を含む。ただし、項目「ユーザ」の値は、端末装置20ごとに記憶されていても良く、その場合、項目「ユーザ」は操作ログデータ94に含まれていなくても良い。
【0089】
次に、画面表示システム1の動作について説明する。
【0090】
図7は、状況データ取得処理のフローの一例を示す図である。
【0091】
端末装置20は、定期的に、例えば1分ごとに、状況データ取得処理を実行する。端末装置20が状況データ取得処理を開始すると、状況検出部22は、加速度、方位、位置および輝度を検出する(ステップS101)。なお、状況検出部22が検出するデータはこれらに限られず、温度、圧力、回転速度等の他のデータを検出しても良い。
【0092】
続いて、状況検出部22は、検出したデータを状況データ93として記憶部21に格納する(ステップS102)。
【0093】
次に、送信部24は、記憶部21に格納された状況データ93および操作ログデータ94をサーバ装置10に送信する(ステップS103)。なお、操作ログデータ94は、後述する操作受付処理によって記憶部21に格納されている。
【0094】
サーバ装置10の受信部13は、端末装置20から状況データ93および操作ログデータ94を受信すると、記憶部11に受信したデータを格納する。
【0095】
図8は、サーバ装置の処理フローの一例を示す図である。
【0096】
サーバ装置10は、定期的に、または端末装置20からの要求に応じて、図8に示す処理を実行する。
【0097】
サーバ装置10の選択肢決定部12は、ユーザグループごとに、集約状況データ91および集約操作ログデータ92に基づいて、初期画面の選択肢と選択ロジックとを決定する(ステップS201)。例えば、決定される選択肢は、検索画面、キャンペーン画面、クーポン画面、出品画面、最後に閲覧された商品画面、保存された検索画面、電子決済画面等である。
【0098】
また、選択ロジックとは、例えば、日時から選択される画面を決定するための規則を示すデータである。例えば、選択ロジックは、平日午前の場合、検索画面またはキャンペーン画面を選択し、平日午後の場合、検索画面またはクーポン画面を選択し、平日夜間の場合、検索画面、出品画面、キャンペーン画面、クーポン画面または最後に閲覧された商品画面を選択し、休日午前の場合、検索画面、出品画面、キャンペーン画面、クーポン画面または保存された検索画面を選択するという規則である。
【0099】
次に、選択肢決定部12は、ユーザグループごとに、集約状況データ91および集約操作ログデータ92に基づいて、各画面のレイアウトの選択肢と選択ロジックとを決定する(ステップS202)。
【0100】
送信部14は、決定された初期画面の選択肢と選択ロジックとを示すデータを、各端末装置20に送信する(ステップS203)。
【0101】
続いて、送信部14は、決定された各画面のレイアウトの選択肢と選択ロジックとを示すデータを、各端末装置20に送信する(ステップS204)。なお、各画面のレイアウトには、画面ごとのレイアウトと、全画面共通のレイアウトが含まれていても良い。
【0102】
図9(a)から(d)までは、それぞれ商品画面のレイアウトの一例を示す図である。
【0103】
上述したステップS204において端末装置20に送信されるレイアウトの選択肢は、例えば、商品画面のレイアウトとして、図9(a)のように、画像、商品名、説明文が小さく表示されたレイアウト、図9(b)のように、画像、商品名、説明文が大きく表示されたレイアウト、図9(c)のように、小さい画像のみが縦横に並べられたレイアウト、図9(d)のように大きい画像のみが縦横に並べられたレイアウトである。
【0104】
商品画面のレイアウトの選択ロジックは、例えば、ユーザが移動中の場合には、家にいるときよりも安定して画面を閲覧できないことから、図9(d)のように大きい画像のみが縦横に並べられたレイアウトが選択するという規則である。
【0105】
より具体的には、商品画面のレイアウトの選択ロジックは、例えば、(平日午前または平日午後)かつ(乗り物で移動中)かつ(くつろぎ中)の場合には図9(a)に示すレイアウトを選択し、(平日午前)かつ(徒歩で移動中または乗り物で移動中)の場合には図9(b)に示すレイアウトを選択し、(任意の時間)かつ(徒歩で移動中)の場合には図9(c)に示すレイアウトを選択し、(任意の時間)
かつ(乗り物で移動中または徒歩で移動中またはくつろぎ中)の場合には図9(d)に示すレイアウトを選択するという規則であっても良い。
【0106】
図10(a)から(d)までは、それぞれ全画面共通のレイアウトの一例を示す図である。
【0107】
上述したステップS204において端末装置20に送信されるレイアウトの選択肢は、例えば、全画面共通のレイアウトとして、図10(a)のような白色背景、図10(b)のような暗色背景、図9(c)のような明るい色の背景、図9(d)のような透過型背景である。
【0108】
なお、透過型背景とは、端末装置20に搭載された背面カメラで撮影された映像を表示することによって、ユーザに背面を透過して表示されているように感じさせる背景である。
【0109】
全画面共通のレイアウトの選択ロジックは、例えば、ユーザが移動中(徒歩等)の場合には、背面が見えた方が安全であることから、図10(d)のように透過型背景が選択されるという規則である。
【0110】
図11は、初期画面表示処理のフローの一例を示す図である。
【0111】
端末装置20の操作受付部23は、ユーザの操作によって、アプリケーションの起動の操作を受け付ける(ステップS301)。次に、初期画面推定部262は、ユーザが属するユーザグループに最適化された初期画面の選択肢から、使用する初期画面を選択する(ステップS302)。
【0112】
具体的には、初期画面推定部262は、サーバ装置10から受信した選択ロジックに基づいて初期画面を絞り込み、その中から表示に使用する初期画面を、初期画面学習モデル96に基づいて選択する。
【0113】
次に、レイアウト推定部261は、選択された初期画面のレイアウトとして、ユーザが属するユーザグループに最適化されたレイアウトの選択肢から、使用するレイアウトを選択する(ステップS303)。
【0114】
具体的には、レイアウト推定部261は、サーバ装置10から受信した選択ロジックに基づいて選択された初期画面のレイアウトを絞り込み、その中から表示に使用するレイアウトを、レイアウト学習モデル95に基づいて選択する。
【0115】
そして、表示部27は、選択されたレイアウトで、選択された初期画面を表示する(ステップS304)。
【0116】
この初期画面表示処理によって、端末装置20は、個々のユーザに最適化された初期画面を表示することができる。例えば、平日夜間の起動時には、検索画面、出品画面、キャンペーン画面、クーポン画面、最後に見た商品画面という選択肢の中から、個々のユーザの操作ログデータから検索画面の利用が多かった場合には、検索画面を表示させることができる。このように、ユーザごとに異なる嗜好に対応することができるため、利便性が高い。
【0117】
また、サーバ装置10から送信された選択ロジックに基づいて初期画面またはレイアウトを絞り込み、絞り込まれた選択肢の中から使用する初期画面またはレイアウトを選択することによって、一般的なルールベースでの最適化と、個々のユーザに特化した最適化とを組み合わせた、より実践的な最適化を実現することができる。
【0118】
図12は、操作受付処理のフローの一例を示す図である。
【0119】
アプリケーションが起動後に表示されている画面に対して、操作受付部23は、操作を受け付ける(ステップS401)。操作受付部23は、操作の履歴を示す操作ログを記録する(ステップS402)。具体的には、操作受付部23は、操作ログデータ94を記憶部21に格納する。
【0120】
次に、操作受付部23は、受け付けた操作が画面遷移の操作であるか否かを判定する(ステップS403)。なお、画面遷移の操作には、画面のスクロール、ページ遷移等のように、表示する商品等の内容を変更する操作を含んでも良い。操作受付部23は、画面遷移の操作でないと判定すると(ステップS403:No)、画面遷移処理を終了する。
【0121】
操作受付部23が、画面遷移の操作であると判定すると(ステップS403:Yes)、レイアウト推定部261は、遷移先の画面のレイアウトの選択肢から、使用するレイアウトを選択する(ステップS404)。具体的な選択方法は、初期画面表示処理のステップS303と同様である。
【0122】
表示部27は、選択されたレイアウトで、遷移先の画面を表示する(ステップS405)。
【0123】
この操作受付処理によって、端末装置20は、画面を遷移する度に、または画面のスクロール、ページ遷移等のように、表示する商品等の内容を変更する操作を受ける度に、最適化されたレイアウトで表示することができる。
【0124】
図13は、画面レイアウト変更処理のフローの一例を示す図である。
【0125】
状況検出部22は、状況の変化があるか否かを判定する(ステップS501)。具体的には、状況検出部22は、外出中から帰宅した場合、明るい場所から暗い場所に移動した場合などのように、状況の変化を示す条件に基づいて、状況データから判定する。
【0126】
状況検出部22が状況の変化が無いと判定すると(ステップS501:No)、画面レイアウト変更処理を終了する。
【0127】
状況検出部22が状況の変化があると判定すると(ステップS501:Yes)、レイアウト推定部261は、表示中の画面のレイアウトの選択肢から、使用するレイアウトを選択する。具体的な選択方法は、初期画面表示処理のステップS303または画面遷移処理のステップS404と同様である。
【0128】
そして、レイアウト推定部261は、選択されたレイアウトが表示中のレイアウトと異なるか否かを判定する(ステップS503)。レイアウト推定部261は、選択されたレイアウトが表示中のレイアウトと異ならないと判定すると(ステップS503:No)、画面レイアウト変更処理を終了する。
【0129】
また、レイアウト推定部261は、選択されたレイアウトが表示中のレイアウトと異なると判定すると(ステップS503:Yes)、表示部27は、選択されたレイアウトで、表示中の画面を再表示する(ステップS504)。
【0130】
この画面レイアウト変更処理によって、端末装置20は、画面を遷移しなくても、状況の変化に応じたレイアウトで表示することができる。
【0131】
図14は、学習処理のフローの一例を示す図である。
【0132】
端末装置20は、定期的に、例えば1日1回、学習処理を実行する。
【0133】
レイアウト学習部281は、レイアウト学習モデル95を更新する(ステップS601)。具体的には、レイアウト学習部281は、推論の結果表示されたレイアウトに対する操作内容から、推論の正しさを推定し、レイアウト学習モデル95に反映する。
【0134】
初期画面学習部282は、初期画面学習モデル96を更新する(ステップS602)。具体的には、初期画面学習部282は、推論の結果表示された初期画面に対する操作内容から、推論の正しさを推定し、初期画面学習モデル96に反映する。
【0135】
学習処理によれば、端末装置20は、個々のユーザに適合したレイアウト学習モデル95および初期画面学習モデル96を得ることができ、結果として個々のユーザに適合したユーザインターフェースの提供が可能となる。
【0136】
上述した実施形態に係る画面表示システム1によれば、サーバ装置10によって、ユーザグループ内のユーザに共通の選択肢を決定し、決定された選択肢の中から、端末装置20によって個々のユーザごとの嗜好にあわせて選択することが可能となる。
【0137】
例えば、平日の早朝に、電車等で移動中であって、周囲が明るく人目がある状況の場合には、例えばユーザグループ「住所=日本」の共通の選択肢として、「他の人に見られても問題ないコンテンツ」、「明るい画面ライト」、「ライトテーマ」、「揺れても見やすい大きな画像、文字」のレイアウトの選択肢を選択し、商品画面または商品検索画面等を初期画面の選択肢として選択することができる。この場合、個々のユーザの嗜好にあわせた画像・文字サイズ、興味のあるコンテンツや見られても良いコンテンツ、見られたくないコンテンツの表示方法、移動方法による情報提供方法等のレイアウトまたは初期画面を選択しても良い。
【0138】
また、例えば、平日の夜に、移動が無く家に滞在し、周囲が暗く人目が無い状況の場合には、例えばユーザグループ「住所=日本」の共通の選択肢として、「全コンテンツ」、「普通の画面ライト」、「ダークテーマ」、「必要十分な情報の表示」のレイアウトの選択肢を選択し、商品画面および出品画面を初期画面の選択肢として選択することができる。この場合、個々のユーザの嗜好にあわせた画像・文字サイズ、興味のあるコンテンツや魅力的なコンテンツの表示方法、飽きさせない情報提供方法、商品検索や商品閲覧につながるレイアウトまたは初期画面を選択しても良い。
【0139】
また、例えば、週末または祝日の午前中に、移動が無く家に滞在し、周囲が明るく人目がある状況の場合には、例えばユーザグループ「住所=日本」の共通の選択肢として、「全コンテンツ」、「明るい画面ライト」、「ライトテーマ」、「必要十分な情報の表示」のレイアウトの選択肢を選択し、商品画面および出品画面を初期画面の選択肢として選択することができる。この場合、個々のユーザの嗜好にあわせた画像・文字サイズ、興味のあるコンテンツや魅力的なコンテンツの表示方法、飽きさせない情報提供方法、商品購入や出品につながるレイアウトまたは初期画面を選択しても良い。
【0140】
上述した実施形態において、レイアウトが表示される内容を示す場合の例として、具体的には、移動中用商品検索レイアウトというレイアウトを用意しておき、移動中用商品検索レイアウトで表示する場合、所謂オタク向け商品や、成人向け商品等のように、移動中に表示させたくない商品としてあらかじめ指定された商品を表示させないように、商品の検索条件を変更するようにしても良い。
【0141】
このようにすれば、表示させる内容を個々の状況に応じて変更することができる。
【0142】
また、画面表示システム1は、電子商取引以外の画面を表示しても良い。例えば、キャンペーンやクーポン等の画面を表示しても良い。その場合、例えば、サーバ装置10は、ユーザグループ「職業=主婦」のためのクーポン機能の初期画面の選択肢として、スーパーマーケットやカフェのクーポンを初期画面の選択肢に決定しても良い。端末装置20は、ユーザごとの嗜好に合わせて、選択肢の中から最適化された初期画面やレイアウトが選択される。
【0143】
上述した装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、サーバ装置10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含んでも良い。
【0144】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。
【0145】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0146】
1 画面表示システム
2a,2b ユーザ
10 サーバ装置
11 記憶部
12 選択肢決定部
13 受信部
14 送信部
20,20a,20b 端末装置
21 記憶部
22 状況検出部
23 操作受付部
24 送信部
25 受信部
26 推定部
27 表示部
28 学習部
261 レイアウト推定部
262 初期画面推定部
281 レイアウト学習部
282 初期画面学習部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14