(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】アイテムにエネルギーを供給するエネルギー装置および方法
(51)【国際特許分類】
A61F 13/15 20060101AFI20240523BHJP
B29C 65/08 20060101ALI20240523BHJP
D06B 19/00 20060101ALI20240523BHJP
D06H 5/00 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
A61F13/15 355B
A61F13/15 380
B29C65/08
D06B19/00 Z
D06H5/00
(21)【出願番号】P 2020500877
(86)(22)【出願日】2019-04-19
(86)【国際出願番号】 US2019028308
(87)【国際公開番号】W WO2019212767
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-04-15
(32)【優先日】2018-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】310007106
【氏名又は名称】キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エル・ローフ
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ・アール・ロブレ
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ・ラジャラ
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン・エム・ナッカーズ
(72)【発明者】
【氏名】ケリー・ディー・ファーマー
(72)【発明者】
【氏名】ジェーソン・ケイ・シエック
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・ディー・コーネン
(72)【発明者】
【氏名】ジェリー・エル・ハメイスター
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-130940(JP,A)
【文献】特開2015-136820(JP,A)
【文献】国際公開第2014/200102(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15-13/84
A61L 15/16-15/64
B29C 65/00
D06B 19/00
D06H 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転ドラム上に転送されるアイテムにエネルギーを提供するように構成されたエネルギー装置であって、
前記回転ドラムに固定して連結され、前記回転ドラムとともに回転するように構成された第一のエネルギー機構と、
前記回転ドラムの円周の周りで回転するように構成された第二のエネルギー機構と、
前記第二のエネルギー機構に連結され、前記第二のエネルギー機構を、前記第一のエネルギー機構と前記第二のエネルギー機構の間に相対運動がない間、前記第二のエネルギー機構と前記第一のエネルギー機構が前記アイテムにエネルギーを提供できる、終了位置に移動させるように構成された移動システムと、を含み、
前記移動システムが、第一のカム機構と、第二のカム機構とを含み、
前記第一のカム機構は、
第一の駆動側カムと、
前記第一の駆動側カムの経路に沿って走行するように構成された第一のカムフォロアと、
前記第一のカムフォロアおよび前記第二のエネルギー機構に連結されたそりとを含み、
前記第一のカムフォロアは、前記第二のエネルギー機構を、前記回転ドラムの前記円周の中心点に対して半径方向に、前記終了位置に移動させるように構成され、
前記第二のカム機構は、
第二の駆動側カムと、
前記第二の駆動側カムの経路に沿って前記第二の駆動側カムとともに移動するように構成された第二のカムフォロアとを含み、
前記第二のカムフォロアは、前記第二のエネルギー機構を、前記回転ドラムの回転軸に対して平行な軸方向に、前記終了位置に移動させるように構成され、
前記移動システムが、前記第二のカムフォロアと前記そりとを結合し、前記第二のカムフォロアの前記軸方向の移動を、前記そり、前記第一のカムフォロア、および前記第二のエネルギー機構の前記半径方向の移動に変換可能にするリンク機構をさらに含み、
前記アイテムがウェブであり、前記移動システムが、前記第二のエネルギー機構を前記終了位置と開始位置との間で移動させるように構成され、前記開始位置が、前記第二のエネルギー機構からの干渉なしに前記ウェブが前記回転ドラムと係合し、かつ前記回転ドラムから係合解除されることを可能にするように構成される、エネルギー装置。
【請求項2】
前記移動システムが、50°~150°の前記回転ドラムの回転角度に対し、前記第二のエネルギー機構を前記終了位置にある、請求項1に記載のエネルギー装置。
【請求項3】
前記エネルギー装置が、前記アイテムを接合するために音波エネルギーを前記アイテムに提供するように構成される、請求項1に記載のエネルギー装置。
【請求項4】
前記第一のエネルギー機構が超音波ホーンであり、前記第二のエネルギー機構がアンビルである、請求項3に記載のエネルギー装置。
【請求項5】
前記移動システムの前記リンク機構が、 前記第二のカムフォロアおよび前記そりに連結された第一の接続リンクと、
前記第一の接続リンクに連結され、第一のピボット点の周りに旋回するように構成された第二の接続リンクと、
前記第二の接続リンクと前記第二のエネルギー機構とに連結された第三の接続リンクであって、第二のピボット点の周りで旋回するように構成される、第三の接続リンクと、を含む、請求項1に記載のエネルギー装置。
【請求項6】
前記移動システムが、前記第一の接続リンクおよび前記第二の接続リンクに連結されたアクチュエータをさらに含み、前記アクチュエータは、前記第二の接続リンクを前記第一のピボット点の周りで旋回させ、前記第三の接続リンクを前記第二の接続リンクと前記第三の接続リンクの間の前記第二のピボット点の周りで旋回させ、前記第二のエネルギー機構を前記半径方向に上昇させるのを支援するように構成される、請求項5に記載のエネルギー装置。
【請求項7】
回転ドラム上に転送されるウェブにエネルギーを提供するように構成されたエネルギー装置であって、
前記回転ドラムに連結され、前記回転ドラムとともに回転するように構成された第一のエネルギー機構と、
前記回転ドラムの円周の周りで回転するように構成された第二のエネルギー機構と、を含み、
前記第二のエネルギー機構が、少なくとも二つの状態設定で前記回転ドラムの周りで選択的に回転するように構成され、前記少なくとも二つの状態設定が、
ラン状態設定であって、前記第二のエネルギー機構が、前記回転ドラムの長手方向軸に平行な軸方向、および前記回転ドラムの前記円周の中心点に対する半径方向に、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間で移動するのを可能にする、ラン状態設定と、
スレッドアップ状態設定であって、前記第二のエネルギー機構が、スレッドアップ状態設定開始位置とスレッドアップ状態設定終了位置との間で、前記軸方向および前記半径方向に移動するのを可能にするように構成される、スレッドアップ状態設定と、を含み、
前記スレッドアップ状態設定終了位置における前記第二のエネルギー機構と前記回転ドラムとの間の半径方向のギャップは、前記ラン状態設定終了位置での前記第二のエネルギー機構と前記回転ドラムとの間の半径方向のギャップより大きく、
前記エネルギー装置が、前記第二のエネルギー機構に連結され、前記第二のエネルギー機構を前記ラン状態設定開始位置と前記ラン状態設定終了位置との間、および前記スレッドアップ状態設定開始位置と前記スレッドアップ状態設定終了位置との間で移動させるように構成される移動システムであって、前記スレッドアップ状態設定を選択するために作動するように構成されたアクチュエータを備えている移動システムをさらに含み、
前記移動システムは、
前記第二のエネルギー機構を前記半径方向に移動させる第一のカム機構と、
前記第二のエネルギー機構を前記軸方向に移動させる第二のカム機構と、
前記第一のカム機構と、前記第二のカム機構とを結合し、前記第二のカム機構の前記軸方向の移動を、前記第一のカム機構の前記半径方向の移動に変換可能にするリンク機構と、を含み、
前記移動システムが、前記第二のエネルギー機構が前記ラン状態設定終了位置にある時に、前記第二のエネルギー機構と前記第一のエネルギー機構が、前記第一のエネルギー機構と前記第二のエネルギー機構との間の相対運動がない状態で、エネルギーを前記ウェブに提供するのを可能にするように構成される、エネルギー装置。
【請求項8】
前記移動システムが、50°~150°の前記回転ドラムの回転角度に対し、前記第二のエネルギー機構を前記ラン状態設定終了位置にある、請求項7に記載のエネルギー装置。
【請求項9】
前記ラン状態設定と前記スレッドアップ状態設定が、前記ラン状態設定における前記第二のエネルギー機構の移動の軸方向距離が、前記スレッドアップ状態設定における前記第二のエネルギー機構の移動の軸方向距離と実質的に同じになるように、および前記ラン状態設定における前記第二のエネルギー機構の移動の半径方向距離が、前記スレッドアップ状態設定における前記第二のエネルギー機構の移動の半径方向距離と実質的に同じになるように、さらに構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記リンク機構が、
前記第一のカム機構および第二のカム機構に連結された第一の接続リンクと、
前記第一の接続リンクに連結され、第一のピボット点の周りに旋回するように構成された第二の接続リンクと、
前記第二の接続リンクと前記第二のエネルギー機構とに連結された第三の接続リンクであって、第二のピボット点の周りで旋回するように構成される、第三の接続リンクと、を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
アイテムにエネルギーを提供する方法であって、
前記アイテムを回転ドラムに向かって縦方向に転送することと、
前記回転ドラムを回転させることと、
エネルギー装置を提供することであって、
前記回転ドラムに連結され、前記回転ドラムとともに回転する第一のエネルギー機構と、
前記回転ドラムの円周の周りに回転する第二のエネルギー機構と、
前記第二のエネルギー機構に連結され、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間のラン状態設定で前記第二のエネルギー機構を移動させるように構成された移動システムであって、第一のカム機構と、第二のカム機構とを含む、該移動システムを含み、
前記第一のカム機構は、
第一の駆動側カムと、
前記第一の駆動側カムの経路に沿って走行するように構成された第一のカムフォロアと、
前記第一のカムフォロアおよび前記第二のエネルギー機構に連結された第一のそりとを含み、
前記第一のカムフォロアは、前記第二のエネルギー機構を、前記回転ドラムの前記円周の中心点に対して半径方向に、前記ラン状態設定終了位置に移動させるように構成され、
前記第二のカム機構は、
第二の駆動側カムと、
前記第二の駆動側カムの経路に沿って前記第二の駆動側カムとともに移動するように構成された第二のカムフォロアとを含み、
前記第二のカムフォロアは、前記第二のエネルギー機構を、前記回転ドラムの回転軸に対して平行な軸方向に、前記ラン状態設定終了位置に移動させるように構成され、
前記移動システムが、前記第一のカム機構と、前記第二のカム機構と結合し、前記第二のカム機構の前記軸方向の移動を、前記
第一のカム機構の前記半径方向の移動に変換可能にするリンク機構をさらに含む、該移動システムと、を含む、エネルギー装置を提供することと、
前記アイテムを前記回転ドラムと係合させることと、
前記回転ドラムの前記円周の外面上に前記アイテムを転送することと、
前記第二のエネルギー機構を前記ラン状態設定開始位置から前記ラン状態設定終了位置へ移動させることと、
前記ラン状態設定終了位置における前記第二のエネルギー機構を、前記第一のエネルギー機構に対して相対的動きのない状態で、前記回転ドラムの周りに回転させることと、
前記第二のエネルギー機構が前記ラン状態設定終了位置にあり、前記第一のエネルギー機構および前記アイテムに対して相対的動きのない状態で、前記回転ドラムの周りに回転するとき、前記アイテムにエネルギーを提供することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記移動システムが、50°~150°の前記回転ドラムの回転角度に対し、前記第二のエネルギー機構を前記ラン状態設定終了位置にある、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記アイテムがウェブであり、前記ウェブに提供される前記エネルギーが超音波エネルギーであり、前記第一のエネルギー機構が超音波ホーンであり、前記第二のエネルギー機構がアンビルである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記移動システムが、前記ラン状態設定開始位置と前記ラン状態設定終了位置との間で、前記第二のエネルギー機構を軸方向および半径方向に移動させ、前記軸方向は前記回転ドラムの長手方向軸に平行であり、前記半径方向は前記回転ドラムの前記円周の中心点に対して半径方向である、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記アイテムがウェブであり、前記方法が、
前記ラン状態設定およびスレッドアップ状態設定において前記エネルギー装置を選択的に動作させることをさらに含み、
前記ラン状態設定において、前記第二のエネルギー機構が、前記ラン状態設定開始位置と前記ラン状態設定終了位置との間で軸方向および半径方向に移動し、前記軸方向は、前記回転ドラムの長手方向軸に平行であり、前記半径方向は、前記回転ドラムの前記円周の中心点に対して半径方向であり、
前記スレッドアップ状態設定において、前記第二のエネルギー機構が、スレッドアップ状態設定開始位置とスレッドアップ状態設定終了位置との間で、前記半径方向および前記軸方向に移動し、
前記スレッドアップ状態設定終了位置における前記第二のエネルギー機構と前記回転ドラムとの間の半径方向のギャップは、前記ラン状態設定終了位置での前記第二のエネルギー機構と前記回転ドラムとの間の半径方向のギャップより大きい、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エネルギーをアイテムに提供するエネルギー装置および方法に関する。より具体的には、本開示は、超音波接合装置およびそれを利用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな製造設備およびプロセスにより、エネルギーをアイテムに伝達するためのさまざまな技術が用意されており、これは異なるタスクを達成するためであり得る。エネルギー伝達機構には、切断、シーリング、エンボス加工、圧力接合、および超音波接合などのために構成された装置を含むことができる。一部の吸収性物品の製造において、超音波接合装置は、吸収性物品の一つまたは複数の構成要素に超音波接合を提供するために利用され得る一つのエネルギー伝達装置である。一例として、一部の吸収性物品は、サイドパネルを形成するウェブ材料を横断するアンビルおよび超音波ホーンと一般的に言及される超音波接合装置のそれぞれの構成要素から超音波エネルギーを伝達させることにより形成され得るサイドシーム接合部を有するサイドパネルを含む。
【0003】
現在の超音波接合装置は、一部の吸収性物品構成および製造工程条件に十分な接合を提供することができるが、製造速度および/または吸収性物品構成の増加は、接合される材料における望ましくない接合強度を生み出し得る。例えば、一部の超音波接合装置は、超音波接合が望まれる材料にエネルギーを提供するために、超音波ホーンおよびアンビルに十分な滞留時間を提供しない。さらに、超音波ホーンとアンビル間の滞留時間を増加させようとした過去の超音波接合装置は、接合される材料を移動および/または操作するために、複数の構成要素を持つ複雑なシステムを伴う。
【0004】
従って、エネルギーをアイテムに提供する改善されたエネルギー装置および方法に対する要望がある。より具体的には、超音波エネルギーをアイテムに提供する改善された超音波接合装置および方法の要望がある。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、エネルギー装置は、回転ドラム上に転送されるアイテムにエネルギーを供給するように構成され得る。エネルギー装置は、回転ドラムに固定して連結され、回転ドラムとともに回転するように構成された第一のエネルギー機構を含み得る。エネルギー装置は、回転ドラムの円周の周りに回転するように構成された第二のエネルギー機構をさらに含むことができる。エネルギー装置はまた、第二のエネルギー機構に連結され、第二のエネルギー機構を、第一のエネルギー機構と第二のエネルギー機構の間に相対運動はない一方で、第二のエネルギー機構と第一のエネルギー機構がアイテムにエネルギーを提供できる、終了位置に移動させるように構成された移動システムを含むことができる。
【0006】
別の実施形態では、エネルギー装置は、回転ドラム上で転送されるウェブにエネルギーを供給するように構成され得る。エネルギー装置は、回転ドラムに連結されて回転ドラムとともに回転するように構成された第一のエネルギー機構を含み得る。エネルギー装置はまた、回転ドラムの円周の周りに回転するように構成された第二のエネルギー機構を含むことができる。第二のエネルギー機構は、少なくとも二つの状態設定で回転ドラムの周りを選択的に回転するように構成され得る。少なくとも二つの状態設定は、ラン状態設定およびスレッドアップ状態設定を含み得る。ラン状態設定は、第二のエネルギー機構が回転ドラムの長手方向軸に平行な軸方向に移動できるように構成でき、半径方向は、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間の回転ドラムの円周の中心点に対して半径方向である。スレッドアップ状態設定は、第二のエネルギー機構が、スレッドアップ状態設定開始位置とスレッドアップ状態設定終了位置との間で軸方向および半径方向に移動するのを可能にするように構成され得る。スレッドアップ状態設定終了位置における第二のエネルギー機構と回転ドラムとの間の半径方向のギャップは、ラン状態設定終了位置での第二のエネルギー機構と回転ドラムとの間の半径方向のギャップより大きくてもよい。
【0007】
さらに別の実施形態では、エネルギーをアイテムに提供する方法が提供される。方法は、回転ドラムに向かって縦方向にアイテムを転送させることを含むことができる。方法はまた、回転ドラムを回転させることを含むことができる。方法はさらに、第一のエネルギー機構、第二のエネルギー機構、および移動システムを含むエネルギー装置を提供することを含み得る。第一のエネルギー機構は、回転ドラムに連結され、回転ドラムとともに回転することができる。第二のエネルギー機構は、回転ドラムの円周の周りに回転することができる。移動システムは、第二のエネルギー機構に連結することができ、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置の間のラン状態設定で第二のエネルギー機構を移動させるように構成され得る。方法は、アイテムを回転ドラムと係合することを含み得る。方法はさらに、回転ドラムの外周でアイテムを転送させることを含み得る。また、方法は、第二のエネルギー機構をラン状態設定開始位置からラン状態設定終了位置へ移動させることを含み得る。さらに、方法は、第一のエネルギー機構に対する相対的動きを有しないで回転ドラムの周りにラン状態設定終了位置における第二のエネルギー機構を回転させることを含み得る。方法はまた、第二のエネルギー機構が、ラン状態設定終了位置にあり、第一のエネルギー機構に対する相対的動きを有しないで回転ドラムの周りに回転するとき、アイテムにエネルギーを提供することを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
当業者を対象とした、本明細書の完全かつ実施可能な開示は、以下の添付の図を参照し、本明細書の残りの部分でさらに具体的に記載する。
【0009】
【
図1】
図1は、本開示のエネルギー装置の好ましい実施形態の斜視図であり、明確にするためにエネルギー装置の特徴の一部を除去する。
【
図2】
図2は、第一および第二のエネルギー機構の対を描写するために回転ドラムのフロントサイドが取り外された
図1のエネルギー装置の斜視図である。
【
図4】
図4は、第一のエネルギー機構および第二のエネルギー機構の一対を示す、
図3のエネルギー装置の断面図である。
【
図5】
図5は、第二のエネルギー機構の構成要素のさらなる詳細を提供する、
図1のエネルギー装置の第二のエネルギー機構の側面図である。
【
図6A】
図6Aは、第二のエネルギー機構が、ラン状態設定の第一のフェーズの始めにおける、
図1のエネルギー装置を示す正面平面図である。
【
図7A】
図7Aは、第二のエネルギー機構は、ラン状態設定の第一のフェーズの端付近にある、
図1のエネルギー装置を示す正面平面図である。
【
図8A】
図8Aは、第二のエネルギー機構がラン状態設定の第二のフェーズにある、
図1のエネルギー装置を示す正面平面図である。
【
図9A】
図9Aは、第二のエネルギー機構がラン状態設定の第三のフェーズにある、
図1のエネルギー装置を示す正面平面図である。
【
図10A】
図10Aは、第二のエネルギー機構がラン状態設定の第四のフェーズにある、
図1のエネルギー装置を示す正面平面図である。
【0010】
本明細書および図面での参照文字の反復使用は、本開示の同一または類似の特徴または要素を示すことを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
一実施形態では、本開示は一般に、エネルギーをアイテム14に供給するためのエネルギー装置10に向かって方向付けられる。一つの好ましい実施形態では、エネルギー装置10は、アイテム14を超音波接合するための超音波エネルギーを提供することができる。しかしながら、エネルギー装置10は、熱シール、エンボス加工、および切断のための熱エネルギー伝達を含むが、これに限定されない、超音波接合以外のその他の機構を提供するために、異なる形態のエネルギーをアイテム14に提供できることが意図されている。エネルギー装置10は、さまざまな製造環境およびさまざまなアイテムに利用することができる。一つの好ましい実施形態では、吸収性物品18がまだ相互接続された吸収性物品18のウェブ14の形態であるときに、横方向パンツ(「CDパンツ」)などの吸収性物品18の構成要素に超音波接合を提供することに関して、本明細書のエネルギー装置10が考察される。当然のことながら、エネルギー装置10は、その他のパーソナルケア物品、消費財、および包装を含むがこれに限定されない、他の製造された消費財上で利用され得る。
【0012】
それぞれの例および実施形態は、限定ではなく、説明の目的で提供されている。例えば、一実施形態または図の一部として図示または記述された特徴は、別の実施形態または図とともに使用して、またさらなる実施形態を生じうる。従って、本開示の態様はこのような修正および変形を網羅することが意図されている。本開示またはその好適実施形態の要素を紹介する時、冠詞「a」、「an」、「the」および「said(前述の)」は要素の一つまたは複数があることを意味する。「備える」、「含む」および「有する」という用語は包括的であることを意図し、記載された要素よりも他の追加的要素があり得ることを意味する。本明細書で使用される場合、「第一の」、「第二の」、「第三の」などの用語は、特定の順序を指定しないか、またはこうした用語を使用することを言及するアイテムを順次提示しなければならないが、本開示に記載される異なる特徴間で区別する手段として使用される。本開示の精神および範囲を逸脱することなく、本開示の多くの変更および変形をなし得る。従って、上述の例示的実施形態は本発明の範囲を制限するために使用されるべきでない。
【0013】
用語の定義
「吸収性物品」という用語は本明細書で使用する場合、身体から排出されるさまざまな液体、固体、および半固体の滲出物を吸収および包含するために、着用者の身体に接触して、または着用者の身体に近接して(すなわち、身体と隣接して)配置し得る物品をさす。このような吸収性物品は、再使用のために洗濯またはその他の方法で復元するのではなく、限定された使用期間後は廃棄することが意図されている。本開示は、オムツ、オムツパンツ、トレーニングパンツ、幼児パンツ、水泳パンツ、生理用パッドまたはパンツを含むがこれに限定されない女性用衛生用品、大人用分便失禁衣類含むがこれに限定されない失禁用製品、医療用衣類、手術用パッドおよび包帯、その他のパーソナルケアまたはヘルスケア衣類などを含むがこれらに限定されないさまざまな使い捨て吸収性物品に、本開示の範囲から逸脱することなく適用されることを理解すべきである。
【0014】
「接合」、「連結」という用語は本明細書で使用する場合、二つの要素の接合、接着、接続、付着などをさす。二つの要素は、それらが互いに直接的に、または各々が中間要素に直接接合しているときのように互いに間接的に、接合、接着、接続、付着などしているとき、ともに接合、連結されていると見なされるであろう。一つの要素の別の要素との接合、または連結は、連続的または断続的な接合物を介して起こりうる。
【0015】
「フィルム」という用語は本明細書で使用する場合、キャストフィルム押出またはインフレーションフィルム押出プロセスなどの押出および/または成形プロセスを使用して作られる熱可塑性フィルムをさす。本用語は、液体移動フィルムを構成する有孔フィルム、スリットフィルム、およびその他の多孔性フィルム、ならびにバリアフィルム、充填フィルム、通気性フィルム、および配向フィルムなどであるがこれらに限定されない流体を移動しないフィルムを含む。
【0016】
本明細書で使用する時、「メルトブローン」という用語は、溶融熱可塑性材料を溶融糸またはフィラメントとして、通常は円形の複数の細いダイキャピラリーを通して、高速な収束速度の加熱ガス(例えば空気)流中に押出すことによって形成された繊維を意味するが、高速ガス流は溶融熱可塑性材料のフィラメントを希釈して、場合によってはマイクロ繊維の直径までその直径を小さくする。その後、メルトブローン繊維は、高速度ガス流により運ばれ、収集表面上に積層されて不定期に分散されるメルトブローン繊維のウェブを形成する。かかるプロセスは、例えば、Butinらの米国特許第3,849,241号で開示されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。メルトブローン繊維は連続的または断続的であり得るミクロ繊維であり、一般的に約0.6デニールよりも小さく、収集表面上に積層された時、粘着性で自己接合し得る。
【0017】
「不織布」という用語は本明細書で使用する場合、織物製織または編組プロセスの助けなしに形成される材料およびウェブ材料をさす。材料およびウェブ材料は、間に差し込むことができるが、編物でのように識別可能な様式ではない個別の繊維、フィラメント、または糸(まとめて「繊維」と呼ばれる)の構造を有し得る。不織布材料またはウェブは、メルトブローンプロセス、スパンボンドプロセス、カーデッドウェブプロセスなどであるがこれらに限定されない多くのプロセスで形成し得る。
【0018】
「スパンボンド」という用語は本明細書で使用する場合、円形またはその他の形状を有する紡糸口金の複数の細かいキャピラリーからフィラメントとして溶融熱可塑性材料を押出すことによって形成され、次に押し出されたフィラメントの直径は、例えば抽出引出しなどの従来型プロセス、および米国特許第4,340,563号(Appelら)、米国特許第3,692,618号(Dorschnerら)、米国特許第3,802,817号(Matsukiら)、米国特許第3,338,992号および第3,341,394号(Kinney)、米国特許第3,502,763号(Hartmann)、米国特許第3,502,538号(Peterson)、および米国特許第3,542,615号(Doboら)(これらのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記述されるプロセスによって急激に減少する。スパンボンド繊維は一般的に連側的であり、しばしば約0.3より大きな平均デニールを有し、一実施形態では約0.6、5および10~約15、20および40の間の平均デニールを有する。スパンボンド繊維は、収集表面上に堆積したとき、一般的に粘着性はない。
【0019】
図1~
図5を参照すると、回転ドラム12上に転送されるアイテムにエネルギーを供給するように構成されたエネルギー装置10が示されている。本明細書に記載の実施形態では、エネルギー装置10は、さまざまな不織布材料、フィルム、セルロースおよび超吸収性材料の層状アセンブリである縦方向16に転送されるウェブ14に超音波エネルギーを提供するように構成される。材料は、切断された後、回転ドラム12を越えて移動した後、個別の吸収性物品18を形成する。いくつかの実施形態では、ウェブ14は、スパンボンドメルトブローンスパンボンド(「SMS」)材料および弾性素材(例えば、ストランドまたはシート)の積層物を含むことができる。ウェブ14は、回転ドラム12に転送され、コンベヤー20およびローラー22a、22bを含むがこれに限定されない、周知のウェブ取り扱い機器およびプロセスで、回転ドラム12から取り外され得る。一実施形態では、エネルギー装置10は、
図1に示すように、吸収性物品18の各側にサイドシーム24を形成するために、超音波接合を提供するように構成され得る。本明細書で説明したエネルギー装置10のその他の構成要素の明瞭さのために、ウェブ14は、
図2の回転ドラム12上のその位置から取り外され、
図2において、回転ドラム12に係合する前に上流位置に示され、回転ドラム12から取り外した後下流位置に示される。本明細書に記述した実施形態では、エネルギー装置10は、ウェブ14が個別の吸収性物品18に切断される前にウェブ14上のサイドシーム24を形成することができるが、エネルギー装置10は、吸収性物品18などの個別のアイテムにエネルギーを提供するように構成され得ることが意図されている。
【0020】
エネルギー装置10は、第一のエネルギー機構26および第二のエネルギー機構28を含み得る。第一のエネルギー機構26は、回転ドラム12の内側に取り付けられるように構成されてもよく、そのため、
図1では表示されていない。しかしながら、
図2~5は、いくつかの第一のエネルギー機構26を図示する。
図2~
図5に示す実施形態に示すように、エネルギー装置10は、複数の第一のエネルギー機構26および複数の第二のエネルギー機構28を含み得る。いくつかの実施形態では、エネルギー装置10は、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、またはそれ以上の対の、第一および第二のエネルギー機構26、28を含み得る。例えば、
図2および
図3に示すように、エネルギー装置10は、第一および第二のエネルギー機構26、28の六つの対を含むことができる(明確にするために、一つの第二のエネルギー機構28のみが
図1に図示されていることに注意する)。こうした実施形態では、回転ドラム12は、第一および第二のエネルギー機構26、28の各対のシェル15を含むように構成され得る。下記にさらに詳細に説明する通り、各シェル15は、それぞれの第一および第二のエネルギー機構28がウェブ14にエネルギーを提供することを可能にするスロット17(
図1および2でラベル付け)を含み得る。全体を通して、単一の第一のエネルギー機構26または単一の第二のエネルギー機構28への任意の言及は、別段の記載がない限り、実施形態に存在するこのようなエネルギー機構26、28の全てを参照することを意図するものである。
【0021】
第一のエネルギー機構26は、回転ドラム12に固定して連結され、回転ドラム12とともに回転するように構成され得る。言い換えれば、第一のエネルギー機構26は、回転ドラム12とともに回転するように構成され得るが、軸方向27および半径方向29で静止したままである。
図2に示すように、第一のエネルギー機構26は、回転ドラム12のシェル15の少なくとも一部分内に配置され得る。第二のエネルギー機構28は、以下でより詳細に説明する通り、回転ドラム12の円周30または外部表面の周りに回転するように構成され得る。エネルギー装置10がウェブ14に超音波エネルギーを提供するよう構成されている本明細書に記述された実施形態では、第一のエネルギー機構26は、超音波ホーンとすることができ、第二のエネルギー機構28は、アンビルであるように構成され得る。もちろん、代替実施形態では、エネルギー装置10は、ドラム12の円周(外面)30の内側で回転ドラム12に固定して連結される第一のエネルギー機構26はアンビルであり、ドラム12の円周30の周りに回転するように構成される第二のエネルギー機構28は超音波ホーンであり得るように、構成することができると考えられる。
【0022】
図5に最もよく図示されるように、エネルギー装置10はまた、移動システム32を含むことができる。以下で、
図6A~
図10Bに関してさらに詳細に説明するように、移動システム32は、第一のエネルギー機構26と第二のエネルギー機構28との間に相対運動はない一方で、第二のエネルギー機構28を、第二のエネルギー機構28および第一のエネルギー機構26がアイテム14にエネルギーを提供することを可能にするラン状態設定終了位置に移動させるように構成され得る。移動システム32は、第二のエネルギー機構28を、軸方向27と半径方向29の両方で移動させるように構成され得る。軸方向27は、回転ドラム12の長手方向軸13と平行である。半径方向29は、回転ドラム12の中心点CP(
図3で標識)に対して半径方向にある方向にある。移動システム32は、第二のエネルギー機構28を、軸方向27および半径方向29で移動させるようさまざまな方法で構成できるが、一つの好ましい実施形態が本明細書の図に図示されており、以下に説明されていることが意図されている。
【0023】
一つの好ましい実施形態では、移動システム32は、
図4に図示され、
図5に概略的に図示される、第一の駆動側カム34(
図1、
図4および
図5に図示)および少なくとも一つのカムフォロア36を含み得る。カムフォロア36は、第一の駆動側カム34によって提供される経路38を走行するように構成され得る。
図1および4に図示するように、好ましい実施形態では、第一の駆動側カム34はリブカムであってもよく、従って、経路38は、第一の駆動側カム34を取り囲むリブ35によって提供され得る。第一の駆動側カム34は、バレルカムなど(ただしこれに限定されない)のその他のタイプのカムの形態であり得ることが意図されている。
【0024】
移動システム32はまた、そり40を含むことができる。
図4に図示し、
図5に概略的に示すように、そり40は、コネクタフレーム37を通してカムフォロア36に連結されてもよく、また第二のエネルギー機構28に連結され得る。リブ35は、その円周位置に応じて軸方向位置に変化する経路38を提供し、従って、第二のエネルギー機構28の軸方向移動を提供することを助けることができる。
図4および5に示すように、そり40は、ハウジング43に取り付けられたレール41に沿って軸方向に移動するように構成され得る。
【0025】
移動システム32のさらなる構成要素を
図5に示す。移動システム32はさらに、第二の駆動側カム44(
図5に概略的に示す)を含み得る。移動システム32はまた、第二のカムフォロア45およびそり40に連結できる第一の接続リンク42を含むことができる。第二のカムフォロア45は、第二の駆動側カム44によって提供される経路に沿って追従することができる。移動システム32はまた、第一の接続リンク42に連結され得る第二の接続リンク46を含むことができる。移動システム32は、フレーム50に連結されることによって、第二の接続リンク46と第二のエネルギー機構28に連結され得る第三の接続リンク48をさらに含み得る。以下にさらに説明されるように、第二の接続リンク46は、第一のピボット点P1を旋回するように構成され得る、および第三の接続リンク48は、第二のピボット点P2を旋回するように構成され得る。フレーム50は、そり40に取り付けられたレール52をスライドさせて、第二のエネルギー機構28の半径方向の移動を提供するように構成され得る。
【0026】
移動システム32はまた、アクチュエータ54を含むことができる。
図5に示すように、アクチュエータ54は、第一の接続リンク42と第二の接続リンク46に連結され得る。アクチュエータ54は、エネルギー装置10のラン状態設定の間に、第一の接続リンク42と第二の接続リンク46との間に所望の角度αを維持することができる。以下でさらに詳細に説明するように、エネルギー装置10がスレッドアップ状態設定で作動することが望まれるとき、第二のエネルギー機構28の半径方向29への上昇を支援するために、アクチュエータ54は、第二の接続リンク46を第一のピボット点P1を中心に旋回させ、および第二の接続リンク46と第三の接続リンク48との間の第二のピボット点P2を中心に第三の接続リンク48を旋回させるように選択的に収納可能にすることができる。
【0027】
ラン状態設定におけるエネルギー装置10の機能は、
図6A~
図10Bに関して説明される。明確にするために、
図6A~
図10Bは、第一および第二のエネルギー機構26、28の六対を含む、
図1~5のエネルギー装置10の実施形態の一つの第二のエネルギー機構28のみを描写する。関連する第一のエネルギー機構26は、
図2~
図4に示されるように、回転ドラム12内に配置され、回転ドラム12とともに回転する。図示されていないが、エネルギー装置10の第一および第二のエネルギー機構26、28の他の追加的な対は、以下の考察に関して同じ方法および位置付けで機能するよう構成され得る。もちろん、前述のように、本開示のエネルギー装置10は、製造スペース、アイテム14の走行速度、回転ドラム12の直径、アイテム14の寸法(例えば、ウェブ14を形成する吸収性物品18のピッチ)、およびエネルギー装置10によって提供されるエネルギーの所望量を含むがこれらに限定されない、さまざまな要因に応じて、第一および第二のエネルギー機構26、28の一つまたは複数のペアを含むように構成することができる。
【0028】
図6Aに示すように、エネルギー装置10は、ラン状態設定の間に四つのフェーズ(フェーズ1~4)を通過すると記述され得る。
図6Aは、第一のエネルギー機構26(
図6Aには表示せず)および第二のエネルギー機構28が、回転ドラム12の中心点CPの周りにつくる、一つの完全回転を生成するとき、四つのフェーズを図示する。各フェーズは1回転の約1/4(または約90°)を占めるものとして示されているが、各フェーズの角度の量は、アイテムまたはウェブ14のスピード、アイテムまたはウェブ14に適用される所望のエネルギー伝達、回転ドラム12の直径、アイテムまたはウェブの寸法14(例えば、ウェブ14を形成する吸収性物品18のピッチ)、ドラム12と係合し、ドラム12から係合解除するときのウェブの位置、および回転ドラム12の近くの周囲の機器の場所(ローラー22a、22bなど)を含むがこれに限定されない、さまざまな要因に応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、ラン状態設定の四つのフェーズの一つまたは複数のフェーズの範囲は、約25°~約200°、より好ましくは約50°~約150°の範囲であり得る。従って、一つまたは複数のフェーズは、その他のフェーズよりも回転ドラム12の周りの角度回転のより大きいまたは少ない量を利用し得ることが意図されている。
【0029】
第一のフェーズは、ウェブ14が第二のエネルギー機構28からの干渉なしに回転ドラム12と係合し、かつそれから係合解除されることを可能にする回転ドラム12の中心点CPの周りの回転の一部を占めることができる。
図6Aに示すように、図示した実施形態に示されるウェブ14は、コンベヤー20およびローラー22aの左側から走行し、回転ドラム12と係合し、時計回りに回転ドラム12とともに回転し、ローラー22bの周りの回転ドラム12から係合解除される。
【0030】
第二のエネルギー機構28のフェーズ1における軸方向および半径方向位置決めは、ラン状態設定開始位置と呼ぶことができる。回転ドラム12の下流側から見たとき、
図6Aのエネルギー装置10を示す側面図を提供する
図6Bに示すように、第二のエネルギー機構28は、第二のエネルギー機構28が、第二のエネルギー機構28がフェーズ1の間、回転するとき、軸方向27におけるウェブ14およびローラー22bとのクリアランスを許容するように、ウェブ14およびローラー22bから軸方向に変位するように、移動システム32によって位置決めされている。上述の通り、移動システム32は、第一の駆動側カム34上のリブ35による軸方向27のこうした動きを可能にする。カムフォロア36が第一の駆動側カム34上のリブ35の周りに回転すると、リブ35の経路38は、回転ドラム12上のウェブ14から軸方向に離れてカムフォロア36を移動させる。第二のエネルギー機構28はそり40に連結されるため、これがカムフォロア36に連結されるため、第二のエネルギー機構28は、ウェブ14から離れて類似の軸方向に移動する。
図6Aに示すように、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定開始位置に位置付けられた時に、ウェブ14との半径方向のギャップを有することができる。ウェブ14からの第二のエネルギー機構28の軸方向および半径方向のクリアランスにより、第二のエネルギー機構28が
図7Aに示す位置に向かって移動するとき、第二のエネルギー機構28が、ウェブ14、ローラー22b、ローラー22aと干渉することなく、フェーズ1の間、時計方向に回転することができる。
【0031】
図7Aは、ラン状態設定のフェーズ1の終わりに向かって移動するときの第二のエネルギー機構28を図示する。
図7Bは、回転ドラム12の上流側から見たときの
図7Aのエネルギー装置10を示す側面図を提供する。
図7Bに図示するように、図示されていないが、フレーム50に連結される第二のエネルギー機構28は、ウェブ14から軸方向に変位する。第一の駆動側カム34の経路38(またはプロファイル)は、第二のエネルギー機構28がラン状態設定の第一のフェーズの間、移動するとき、第二のエネルギー機構28のこの継続的な軸方向クリアランスを提供する。
図7Cは、
図7Aからのその位置における第二のエネルギー機構28の詳細図を提供し、第二のエネルギー機構28が、
図6Aの半径方向位置と同様に、ウェブ14からの半径方向のギャップを含むことを示す。
【0032】
図8Aは、ラン状態設定のフェーズ2における第二のエネルギー機構28を図示する。第二のエネルギー伝達機構28は、ラン状態設定の第二のフェーズの回転ドラム12上およびウェブ14上に延びるように、軸方向27に移動する。
図8Bは、回転ドラム12の上流側から見た
図8Aのエネルギー装置10を示し、ドラム12およびウェブ14の上に延びる第二のエネルギー機構28を示す。リブ35によって画定される第一の駆動側カム34の経路38に続くカムフォロア36は、レール41に沿ったそり40の軸方向移動を提供し、そり40に連結される第二のエネルギー機構28の軸方向移動を提供する。
図8Aに示すように、いくつかの実施形態では、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定の第二のフェーズにおけるウェブ14との半径方向のギャップを有することができる。代替的な実施形態では、エネルギー装置10は、第二のエネルギー機構28を半径方向29に移動させて、第二のフェーズにおける第二のエネルギー機構28とウェブ14との間の半径方向のギャップを減少させるように構成され得る。
【0033】
図9A~
図9Cに示すように、第二のエネルギー機構28が回転ドラム12の中心点CPの周りに回転し続けると、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定のフェーズ3に入る。ラン状態設定の第三のフェーズは、第一のエネルギー機構26および第二のエネルギー機構28がウェブ14などのアイテム14にエネルギーを提供するフェーズとすることができる。本明細書で論じる好ましい実施形態では、第一のエネルギー機構26および第二のエネルギー機構28は、ウェブ14に超音波接合を提供するために、ウェブ14に超音波エネルギーを提供する。
図8Aおよび
図8Bに示す第二のフェーズで論じたように、第二のエネルギー機構28は、
図9Bに図示するように、第三のフェーズでの接合のために軸方向27にすでに位置することができる。ところが、
図9Aおよび
図9Cに示すように、ラン状態設定の第三のフェーズでは、第二のエネルギー機構28は、第二のエネルギー機構28を回転ドラム12上のウェブ14の近く、そして次に第一のエネルギー機構26に近くに移動させることにより、第二のエネルギー機構28およびウェブ14の間の半径方向のギャップを減少させることができる。エネルギーは、
図1および
図2に示す回転ドラム12のシェル15のスロット17を通して、第一および第二のエネルギー機構26、28からウェブ14に提供され得る。
【0034】
図5および移動システム32の以前の考察に関し、本明細書で図示した好ましい実施形態は、第二の駆動側カム44、第二のカムフォロア45、および第二のカムフォロア45を第二のエネルギー機構28に連結する一連の接続リンク42、46、48を介して半径方向29に第二のエネルギー機構28を移動させるように構成される。第二のカムフォロア45が第二の駆動側カム44に従うと、第一の接続リンク42および第二の接続リンク46はそれぞれ、第一の接続リンク42と第二の接続リンク46との間の角度αをアクチュエータ54によって維持される第一のピボット点P1の周りに旋回することができる。第二の接続リンク46が第一のピボット点P1の周りを旋回するにつれて、第三の接続リンク48は、第二のピボット点P2の周りを旋回して、そり40上に取り付けられたレール52上のフレーム50を上昇または下降させうる。第二のエネルギー機構28は、フレーム50に連結されてもよく、従って、フレーム50と半径方向29で上昇または下降することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、第二のエネルギー機構28は、半径方向29に移動するように構成され得る。ラン状態設定の終了位置で、第二のエネルギー機構28が、第一および第二のエネルギー機構26、28とウェブ14との間のエネルギー伝達を支援するために第一のエネルギー機構26とフィットする締まり嵌めを有することができる。いくつかの実施形態ではでは、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定の終了位置にある第一のエネルギー機構26に対する圧力を適用するように構成され得る。こうした実施形態では、アクチュエータ54は、エネルギー装置10に対する減衰効果を提供することができる。もちろん、一部のその他の実施形態では、第二のエネルギー機構28は、半径方向29にラン状態設定の終了位置に移動するように構成されて、また第一のエネルギー機構26との半径方向のクリアランスを有し、依然としてエネルギーをウェブ14に伝達するように構成され得る。
【0036】
ラン状態設定のために第二のエネルギー機構28がフェーズ3で終了位置に移動すると、第二のエネルギー機構28は、二つのエネルギー機構26、28がウェブ14にエネルギーを提供しているとき、第一のエネルギー機構26と第二のエネルギー機構28との間に相対運動がないように、回転ドラム12とともに回転する第一のエネルギー機構26と同じ速度で回転し続ける。この速度および対の回転の一致は、エネルギーがウェブ14に提供され得る時間(例えば、「滞留時間」)を増加させうる。エネルギー装置10がウェブ14に超音波エネルギーを提供する実施形態では、滞留時間の量の増大は、ウェブ14内で作成された接合の改善された接合強度をもたらすことができ、またサイドシーム接合部24を持つ吸収性物品18などの改善された製品をもたらし得る。
【0037】
本明細書で説明したエネルギー装置10に対する追加的な利益は、第一のエネルギー機構26および第二のエネルギー機構28の一対によって形成されるウェブ14の超音波接合の全長および幅が、滞留時間全体に対して形成されることである。これにより、滞留時間の増加により、改善された接合強度とのより一貫した接合が提供され得る。
【0038】
重要なことに、エネルギー装置10は、第一のエネルギー機構26を回転ドラム12内から第二のエネルギー機構28に移動させるのではなく、第二のエネルギー機構28が、エネルギーをアイテム14に提供するための第一のエネルギー機構26に対して半径方向位置に移動するエネルギー装置10の構成要素であるように構成できる。第一のエネルギー機構26を半径方向に移動させるのではなく、半径方向に移動し、回転ドラム12に固定的に連結される第一のエネルギー機構26を有する第二のエネルギー機構28を構成することによって、アイテム14(ウェブ14など)は、回転ドラム12の円周30に対して固定位置に留まることができる。これにより、アイテムまたはウェブ14の混雑または不適切なフェーズのために、製造プロセスを停止する必要がある可能性を低減できるアイテム14の取り扱い特性が改善される。
【0039】
図10Aおよび
図10Bは、エネルギー装置10のラン状態設定のフェーズ4を示す。ウェブ14の接合がフェーズ3で完了している状態で、回転ドラム12から係合解除する準備ができるように、ウェブ14のクリアランスを提供するために、第二のエネルギー機構28は、半径方向29および軸方向27の両方に移動することができる。
図10Aおよび
図10Bに示すように、第二のエネルギー機構28は、上述の通り、平方向および半径方向の両方に移動システム32を介して移動して、このクリアランスをフェーズ4で提供することができる。
図10Bで分かるように、第一の駆動側カム34上のリブ35は、軸方向27に回転ドラム12から離れてカムフォロア36(
図5でラベル付けされる)を案内する。結果として、そり40は、レール41にスライドして、フレーム50および第二のエネルギー機構28を軸方向27に移動させうる。さらに、フレーム50は、レール52でスライドすることによって回転ドラム12の円周30から離れて半径方向29に移動し、ウェブ14および回転ドラム12からの第二のエネルギー機構28の半径方向のクリアランスを増やすことができる。この半径方向の移動は、
図9A~
図9Cで上述したものと類似したものとして達成できるが、第二のエネルギー伝達機構28を回転ドラム12から離れる方向に移動させる方法で達成できる。上述のように、および
図5にラベル付けされているように、第二のカムフォロア45は、第二の駆動側カム44および第一の接続リンク42に追従することができ、第二の接続リンク46は、第一の接続リンク42と第二の接続リンク46との間の角度αが、アクチュエータ54によって維持される状態で、第一のピボット点P1を中心に旋回することができる。第二の接続リンク46が第一のピボット点P1の周りを旋回するにつれて、第三の接続リンク48は、第二のピボット点P2の周りを旋回して、そり40に取り付けられたレール52上のフレーム50を上昇させ得る。第二のエネルギー機構28は、フレーム50に連結されてもよく、従って、フレーム50と半径方向29で上昇することができる。軸方向および半径方向の両方に移動するとき、第二のエネルギー機構28は、フェーズ4ラン状態が再び開始し、
図6Aおよび
図6Bに関して上述したフェーズ1で始まるように、フェーズ4の最後で、ラン状態開始位置に戻ることができる。
【0040】
エネルギー装置10はまた、第二のエネルギー機構28を、ラン状態設定(上述)またはスレッドアップ状態設定のいずれかにおいて、回転ドラム12の円周30の中心点CPの周りに選択的に回転させることによって、追加的利益を含むように構成され得る。エネルギー装置10のスレッドアップ状態設定は、第二のエネルギー機構28が回転ドラム12の中心点CPの周りに回転するにつれて、ウェブ14に対して追加的な半径方向のクリアランスを提供することができる。エネルギー装置のスレッドアップ状態設定は、エネルギー装置をラン状態設定に配置するために適切なフェーズおよび速度が達成されるまで、エネルギー装置10を含む機械ラインを起動するときに選択することが有益であり得る。
【0041】
図11Aおよび
図11Bは、ラン状態設定開始位置(
図11A)とラン状態設定終了位置(
図11B)との間の第二のエネルギー機構28の動きを示す。
図6A~
図10Bに関して上述したように、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定の四つのフェーズの間、回転ドラム12の円周30の中心点CPの周りに回転し、軸方向27および半径方向29の両方に移動できる。
図11Bに示す通り、ラン状態設定終了位置は、第一および第二のエネルギー機構26、28がラン状態設定のフェーズ3でエネルギーをウェブ14に提供するときに発生することができる。エネルギー伝達に必要な設定に応じて、第二のエネルギー機構28と回転ドラム12の円周30との間の半径方向のギャップ56(および第一のエネルギー機構26)は、変化できる。しかしながら、半径方向のギャップ56は、第二のエネルギー機構28と第一のエネルギー機構26との間の所望のエネルギー伝達をもたらすのに十分に近くなければならない。
【0042】
図12Aおよび
図12Bは、スレッドアップ状態設定開始位置(
図12A)とスレッドアップ状態設定終了位置(
図12B)との間の第二のエネルギー機構28の動きを示す。スレッドアップ状態設定では、ラン状態設定について上述したものと同様に、第二のエネルギー機構28は、4つのフェーズの間、回転ドラム12の円周30の中心点CPの周りに回転することができるが、スレッドアップ状態設定は、フェーズ3の間の任意の接合を完了させないように構成される。代わりに、エネルギー装置10のスレッドアップ状態設定は、回転ドラム12の周りに回転するために、ウェブ14のためのクリアランスを提供するために、回転ドラム12の円周30の中心点PCの周りの回転の第三のフェーズにおいて、第二のエネルギー機構28と回転ドラム12(または第一のエネルギー機構26)との間の半径方向のギャップの増加を持つように構成される。
図12Bのスレッドアップ状態設定終了位置を
図11Bのラン状態設定終了位置と比較すると、スレッドアップ状態設定終了位置での第二のエネルギー機構28と回転ドラム12との間の半径方向のギャップ56は、ラン状態設定終了位置での第二のエネルギー機構28と回転ドラム12との間の半径方向のギャップ56よりも大きいことが分かる。
【0043】
エネルギー装置10は、移動システム32の構成に基づいて、ラン状態設定とスレッドアップ状態設定との間で移行するように構成され得る。
図11Aおよび
図11Bに示すように、ラン状態設定において、アクチュエータ54は延長されてもよく、また第一の接続リンク42と第二の接続リンク46との間の角度αを維持できる。スレッドアップ状態設定では、アクチュエータ54は、その長さが短くなり、角度βが角度α未満の状態で、角度βが第一の接続リンク42と第二の接続リンク46との間に維持されるように、作動することができる。この方法でアクチュエータ54を作動させることにより、エネルギー装置10は、ラン状態設定とスレッドアップ状態設定との間で選択的に実行され得る。
図11A~
図12Bに示すように、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定における第二のエネルギー機構28の移動の半径方向距離が、スレッドアップ状態設定における第二のエネルギー機構28の移動の半径方向距離と実質的に同じであるように、構成され得る。さらに、第二のエネルギー機構28は、ラン状態設定における第二のエネルギー機構28の移動の軸方向距離が、スレッドアップ状態設定における第二のエネルギー機構28の動きの軸方向距離と実質的に同じであるように、構成され得る。
【0044】
実施形態
実施形態1:回転ドラム上に転送されるアイテムにエネルギーを提供するように構成されたエネルギー装置であって、回転ドラムに固定して連結され、回転ドラムとともに回転するように構成された第一のエネルギー機構と、回転ドラムの円周の周りに回転するように構成された第二のエネルギー機構と、第二のエネルギー機構に連結され、第二のエネルギー機構を、第一のエネルギー機構と第二のエネルギー機構の間に相対運動がない一方で、第二のエネルギー機構と第一のエネルギー機構がアイテムにエネルギーを提供できる、終了位置に移動させるように構成された移動システムと、を含む、エネルギー装置。
【0045】
実施形態2:エネルギー装置が、アイテムを接合するために音波エネルギーをアイテムに提供するように構成される、実施形態1に記載のエネルギー装置。
【0046】
実施形態3:第一のエネルギー機構が超音波ホーンであり、第二のエネルギー機構がアンビルである、実施形態1または2に記載のエネルギー装置。
【0047】
実施形態4:アイテムがウェブであり、移動システムが、第二のエネルギー機構を終了位置と開始位置との間で移動させるように構成され、開始位置が、第二のエネルギー機構からの干渉なしにウェブが回転ドラムと係合し、かつ回転ドラムから係合解除されることを可能にする、前述の実施形態のいずれかのエネルギー装置。
【0048】
実施形態5:移動システムが、約50°~約150°の回転ドラムの回転角度に対し、第二のエネルギー機構を終了位置に維持するように構成されている、前述の実施形態のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0049】
実施形態6:移動システムが、第二のエネルギー機構を軸方向に移動させるように構成され、軸方向が回転ドラムの長手方向軸に平行である、前述の実施形態のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0050】
実施形態7:移動システムが、第一の駆動側カムと、第一の駆動側カムの経路に沿って走行するように構成された少なくとも一つのカムフォロアと、カムフォロアおよび第二のエネルギー機構に連結されたそりとを含む、前述の実施形態のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0051】
実施形態8:移動システムが、第二のエネルギー機構を半径方向に移動させるようにさらに構成され、半径方向が、回転ドラムの円周の中心点に対して半径方向である、実施形態5~7のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0052】
実施形態9:移動システムが、第二の駆動側カムと、第二のカムフォロアであって、第二の駆動側カムの経路に沿って追従するに構成された第二のカムフォロアと、第二のカムフォロアおよびそりに連結された第一の接続リンクと、第一の接続リンクに連結され、第一のピボット点の周りに旋回するように構成された第二の接続リンクと、第二の接続リンクと第二のエネルギー機構とに連結された第三の接続リンクであって、第二のピボット点の周りに旋回するように構成される、第三の接続リンクとを含む、実施形態5~8のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0053】
実施形態10:移動システムは、第一の接続リンクおよび第二の接続リンクに連結されたアクチュエータをさらに含み、アクチュエータは、第二の接続リンクを第一のピボット点の周りに旋回させ、第三の接続リンクを第二の接続リンクと第三の接続リンクの間の第二のピボット点の周りに旋回させて、第二のエネルギー機構を半径方向に上昇させるのを支援するように構成されている、実施形態9に記載のエネルギー装置。
【0054】
実施形態11:第一のエネルギー機構および第二のエネルギー機構の対を少なくとも二つ以上含み、一対の第一および第二のエネルギー機構が、一つの第一のエネルギー機構および一つの第二のエネルギー機構を含む、前述の実施形態のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0055】
実施形態12:回転ドラムをさらに含む、前述の実施形態のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0056】
実施形態13:回転ドラム上に転送されるウェブにエネルギーを提供するように構成されたエネルギー装置であって、回転ドラムに連結され、回転ドラムとともに回転するように構成された第一のエネルギー機構と、回転ドラムの円周の周りに回転するように構成された第二のエネルギー機構とを含み、第二のエネルギー機構が、少なくとも二つの状態設定で回転ドラムの周りに選択的に回転するように構成され、少なくとも二つの状態設定が、ラン状態設定であって、第二のエネルギー機構が回転ドラムの長手方向軸に平行な軸方向に移動できるように構成されており、半径方向が、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間の回転ドラムの円周の中心点に対して半径方向である、ラン状態設定と、スレッドアップ状態設定であって、第二のエネルギー機構が、スレッドアップ状態設定開始位置とスレッドアップ状態設定終了位置との間で、軸方向および半径方向に移動するのを可能にするように構成されている、スレッドアップ状態設定と、を含み、スレッドアップ状態設定終了位置における第二のエネルギー機構と回転ドラムとの間の半径方向のギャップは、ラン状態設定終了位置での第二のエネルギー機構と回転ドラムとの間の半径方向のギャップより大きい、エネルギー装置。
【0057】
実施形態14:ラン状態設定とスレッドアップ状態設定が、ラン状態設定における第二のエネルギー機構の移動の軸方向距離が、スレッドアップ状態設定における第二のエネルギー機構の移動の軸方向距離と実質的に同じになるよう、およびラン状態設定における第二のエネルギー機構の移動の半径方向距離が、スレッドアップ状態設定における第二のエネルギー機構の移動の半径方向距離と実質的に同じになるよう、さらに構成されている、実施形態13に記載のエネルギー装置。
【0058】
実施形態15:第二のエネルギー機構に連結され、第二のエネルギー機構をラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間、およびスレッドアップ状態設定開始位置とスレッドアップ状態設定終了位置との間で移動させるように構成される移動システムであって、スレッドアップ状態設定を選択するために作動するように構成されたアクチュエータを備えている移動システムをさらに含む、実施形態13または14に記載のエネルギー装置。
【0059】
実施形態16:移動システムが、第二のエネルギー機構がラン状態設定終了位置にある時に、第二のエネルギー機構と第一のエネルギー機構が、第一のエネルギー機構と第二のエネルギー機構との間の相対運動がない状態で、エネルギーをウェブに提供するのを可能にするように構成される、実施形態13~15のいずれか一つに記載のエネルギー装置。
【0060】
実施形態17:アイテムにエネルギーを提供する方法であって、アイテムを回転ドラムに向かって縦方向に転送することと、回転ドラムを回転させることと、エネルギー装置を提供することと、回転ドラムに連結され、回転ドラムとともに回転する第一のエネルギー機構と、回転ドラムの円周の周りに回転する第二のエネルギー機構と、第二のエネルギー機構に連結され、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間のラン状態設定で第二のエネルギー機構を移動させるように構成された移動システムとを含む、アイテムを回転ドラムと係合させることと、回転ドラムの外周にアイテムを転送することと、第二のエネルギー機構をラン状態設定開始位置からラン状態設定終了位置へ移動させることと、ラン状態設定終了位置における第二のエネルギー機構を、第一のエネルギー機構に対して相対的動きのない状態で、回転ドラムの周りに回転させることと、第二のエネルギー機構がラン状態設定終了位置にあり、第一のエネルギー機構に対して相対的動きのない状態で、回転ドラムの周りに回転するとき、アイテムにエネルギーを提供することとを含む、方法。
【0061】
実施形態18:アイテムがウェブであり、ウェブに提供されるエネルギーが超音波エネルギーであり、第一のエネルギー機構が超音波ホーンであり、第二のエネルギー機構がアンビルである、実施形態17に記載の方法。
【0062】
実施形態19:移動システムが、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間で、第二のエネルギー機構を軸方向および半径方向に移動させ、軸方向は回転ドラムの長手方向軸に平行であり、半径方向は回転ドラムの円周の中心点に対して半径方向である、実施形態17または18に記載の方法。
【0063】
実施形態20:アイテムがウェブであり、ラン状態設定およびスレッドアップ状態設定においてエネルギー装置を選択的に動作させることをさらに含み、ラン状態設定において、第二のエネルギー機構が、ラン状態設定開始位置とラン状態設定終了位置との間で軸方向および半径方向に移動し、軸方向は、回転ドラムの長手方向軸に平行であり、半径方向は、回転ドラムの円周の中心点に対して半径方向であり、スレッドアップ状態設定において、第二のエネルギー機構が、スレッドアップ状態設定開始位置とスレッドアップ状態設定終了位置との間で、半径方向および軸方向に移動し、スレッドアップ状態設定終了位置における第二のエネルギー機構と回転ドラムとの間の半径方向のギャップは、ラン状態設定終了位置での第二のエネルギー機構と回転ドラムとの間の半径方向のギャップより大きい、実施形態17~19に記載のいずれか一つに記載の方法。
【0064】
詳細な説明に引用されている全ての文書は、該当部分において、参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、本発明に関して先行技術であることを承認するものとして解釈されるべきではない。本文書に記載された用語の任意の意味または定義が、参照により本明細書に組み込まれる文書のいずれかの意味または定義と矛盾する範囲において、本文書の用語に割り当てられた意味または定義を適用するものとする。
【0065】
本発明の特定の実施形態が例示され、説明されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな他の変更および修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲内であるそのような変更および修正全てを添付の請求項に網羅することが意図される。
【0066】
特許請求の範囲に記載の数値限定に「約」が記載されているか否かにかかわらず、本発明の技術思想に鑑みて、実質的に同一の範囲を含むものである。