(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】発光表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 50/844 20230101AFI20240523BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240523BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20240523BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240523BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20240523BHJP
H10K 59/124 20230101ALI20240523BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20240523BHJP
H10K 59/60 20230101ALI20240523BHJP
【FI】
H10K50/844
G06F3/041 495
G06F3/044 120
G09F9/30 309
G09F9/30 349Z
G09F9/30 365
H10K59/122
H10K59/124
H10K59/40
H10K59/60
(21)【出願番号】P 2022193169
(22)【出願日】2022-12-01
【審査請求日】2022-12-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0170053
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ホン, サンゴン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジェヒ
(72)【発明者】
【氏名】クォン, スンホ
【審査官】内村 駿介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0033998(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0336214(US,A1)
【文献】特開2020-194154(JP,A)
【文献】特開2020-071942(JP,A)
【文献】特開2020-035704(JP,A)
【文献】特開2019-091642(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0134924(US,A1)
【文献】特開2021-034282(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0043715(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0014396(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 50/00-102/20
G09F 9/30
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び前記表示領域に隣接した非表示領域を含む基板;
前記表示領域と、前記非表示領域の第1部分に配置された平坦化層;
前記平坦化層上に配置された発光素子層、及び第1パターン;
前記発光素子層、及び
前記第1パターン上に配置された保護層;
前記非表示領域の
前記第1部分と隣接した
前記非表示領域の第2部分に配置された第2パターン
;及び
前記保護層上に配置されたタッチ配線、
を含
み、
前記タッチ配線は、前記第1パターン及び前記第2パターンの少なくとも一つの一部分と離隔されており、
前記第1パターンから前記タッチ配線までの第1距離は、前記第2パターンから前記タッチ配線までの第2距離より小さい、発光表示装置。
【請求項2】
前記第1パターンは、前記表示領域の周辺部に沿って配置される、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記平坦化層は、前記表示領域から前記非表示領域の
前記第1部分まで延びる、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記平坦化層上に配置されたホールをさらに含み、
前記ホールは、前記非表示領域の
前記第1部分に配置される、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記ホールは、前記表示領域と前記第1パターンとの間に配置される、請求項4に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記平坦化層上に配置されたバンク層、及び
前記バンク層上に配置されたスペーサー
をさらに含み、
前記第1パターンは、前記バンク層及び前記スペーサーのうち少なくとも一つの物質を含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記平坦化層上に配置されたバンク層、及び
前記バンク層上に配置されたスペーサーをさらに含み、
前記第2パターンは、前記平坦化層、前記バンク層、及び前記スペーサーのうち少なくとも一つの物質を含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記第1距離は、10μm以上であり、前記第2距離は、50μm以上である、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項9】
表示領域及び前記表示領域に隣接した非表示領域を含む基板;
前記表示領域と、前記非表示領域の第1部分に配置された平坦化層;
前記平坦化層上に配置された発光素子層、及び第1パターン;
前記発光素子層中の有機発光素子上に配置され、且つ前記第1パターン上に配置された保護層;
前記非表示領域の
前記第1部分と隣接した
前記非表示領域の第2部分に配置された第2パターン;及び
前記保護層上に配置されたタッチ配線
、
を含
み、
前記タッチ配線は、前記第1パターン及び前記第2パターンの少なくとも一つの一部分と離隔されており、
前記第1パターンから前記タッチ配線までの第1距離は、前記第2パターンから前記タッチ配線までの第2距離より小さい、発光表示装置。
【請求項10】
前記第1距離は、10μm以上であり、前記第2距離は、50μm以上である、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項11】
前記タッチ配線は、第1タッチ電極及び第2タッチ電極をさらに含む、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項12】
前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極の間の相互静電容量の変化量を感知してタッチの有無及びタッチ位置をセンシングする、請求項
11に記載の発光表示装置。
【請求項13】
前記第1パターンは、前記表示領域の周辺部に沿って配置される、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項14】
前記平坦化層は、前記表示領域から前記非表示領域の
前記第1部分まで延びる、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項15】
前記平坦化層上に配置されたホール
をさらに含み、
前記ホールは、前記非表示領域の
前記第1部分に配置される、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項16】
前記平坦化層上に配置されたバンク層、及び
前記バンク層上に配置されたスペーサー
をさらに含み、
前記第1パターンは、前記バンク層及び前記スペーサーのうち少なくとも一つの物質を含む、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項17】
前記平坦化層上に配置されたバンク層、及び
前記バンク層上に配置されたスペーサー
をさらに含み、
前記第2パターンは、前記平坦化層、前記バンク層、及び前記スペーサーのうち少なくとも一つの物質を含む、請求項
9に記載の発光表示装置。
【請求項18】
表示領域及び前記表示領域に隣接した非表示領域を含む基板;
前記表示領域に配置された発光素子層;
前記非表示領域の第1部分に配置された第1パターン;
前記発光素子層及び前記第1パターン上に配置された保護層;
前記非表示領域の前記第1部分に隣接した
前記非表示領域の第2部分に配置された第2パターン;
前記非表示領域の前記第1部分に配置されたホール
;及び
前記保護層上に配置されたタッチ配線、
を含
み、
前記タッチ配線は、前記第1パターン及び前記第2パターンの少なくとも一つの一部分と離隔されており、
前記第1パターンから前記タッチ配線までの第1距離は、前記第2パターンから前記タッチ配線までの第2距離より小さい、発光表示装置。
【請求項19】
前記ホールが前記表示領域と前記第1パターンとの間に配置される、請求項
18に記載の発光表示装置。
【請求項20】
前記発光素子層の発光領域を画定するバンク層
をさらに含み、
前記ホールが前記バンク層と前記第1パターンとの間に配置される、請求項
18に記載の発光表示装置。
【請求項21】
表示領域及び前記表示領域を囲む非表示領域を含む基板;
前記表示領域にあり、前記非表示領域に部分的に侵入する平坦化層;
前記表示領域にあり、前記非表示領域に部分的に侵入する保護層;
前記平坦化層と前記保護層との間に介在し、前記非表示領域に配置された第1パターン
;
前記非表示領域の前記第1パターンの周辺
部に配置された第2パターン;及び
前記保護層上に配置されたタッチ配線、
を含
み、
前記タッチ配線は、前記第1パターン及び前記第2パターンの少なくとも一つの一部分と離隔されており、
前記第1パターンから前記タッチ配線までの第1距離は、前記第2パターンから前記タッチ配線までの第2距離より小さい、発光表示装置。
【請求項22】
前記非表示領域が、前記表示領域に隣接した第1部分、前記第1部分の外側にある第2部分、及び前記第1部分と前記第2部分との間の境界を含み、
前記非表示領域の前記第2部分が前記平坦化層を含まない、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項23】
前記非表示領域が、第1部分及び前記第1部分の外側にある第2部分を含み、
前記第1パターンが、前記非表示領域の前記第1部分に配置され、
前記保護層が、前記第1パターンの高さを越えることにより前記表示領域から前記非表示領域の前記第2部分へと延びる、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項24】
前記非表示領域が、第1部分及び前記第1部分の外側にある第2部分を含み、
前記第2パターンが、前記非表示領域の前記第2部分に配置される、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項25】
前記保護層が、第1保護層及び第2保護層を含み、
前記第2保護層の厚さが、前記非表示領域の第1部分から第2部分へ外側に向かって延びるにつれて変化する、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項26】
前記平坦化層上のアノード電極、前記アノード電極上のバンク層、前記アノード電極上の発光層、及び前記発光層上のカソード電極をさらに含み、
前記アノード電極の物質が、前記非表示領域の第1部分の外側にある前記非表示領域の第2部分に配置され、
前記第2パターンが、前記第2部分にあって、前記非表示領域の前記第2部分の前記アノード電極の前記物質を含む、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項27】
前記第2保護層が前記第2パターンの高さを越えない、請求項
25に記載の発光表示装置。
【請求項28】
前記第1パターンの内側にある前記保護層の表面が平面部分を含み、
前記第1パターンの外側にある前記保護層の表面が不均一部分を含む、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項29】
前記非表示領域が、第1部分及び前記第1部分の外側にある第2部分を含み、
複数のタッチ配線が前記非表示領域の前記第1部分の前記保護層上にある、請求項
21に記載の発光表示装置。
【請求項30】
前記複数のタッチ配線が、さらに前記非表示領域の第2部分の前記保護層上にあり、前記非表示領域の第1部分から外側に向かう方向に連続的に高さが減少する、請求項
29に記載の発光表示装置。
【請求項31】
前記基板において、前記表示領域により囲まれた光学ホールをさらに含む、請求項
24に記載の発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、発光表示装置に関し、より詳細には、発光素子層上に配置される保護層の流れを制御し、発光表示装置の外郭領域に形成されるタッチ配線の感度を向上させる発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多様な情報を表示すると同時に該当情報を視聴するユーザと相互作用できる表示装置は、多様な大きさ、多様な形態及び多様な機能を必要とする。
【0003】
表示装置は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device:LCD)、電気泳動表示装置(Electrophoretic Display Device:FPD)及び発光表示装置等がある。
【0004】
発光表示装置は、液晶表示装置(LCD)とは異なり別途の光源が不要な自体発光型表示装置であり、軽量薄型に製造可能である。また、発光表示装置は、低電圧駆動により消費電力の側面で有利であるだけではなく、色相具現、応答速度、視野角、明暗比(contrast ratio;CR)にも優れており、次世代のディスプレイとして研究されている。
【0005】
発光表示装置が有機発光表示装置である場合、発光素子層は、アノード電極(Anode)、発光層及びカソード(Cathode)を含む有機発光素子層であってよい。この他にも、発光素子層として量子ドット(Quantum dot、QD)が含まれた量子ドット発光素子(Quantum dot light-emitting diode、QLED)等がさらに使用されてもよい。以下においては、発光表示装置が有機発光表示装置であるものと仮定して説明するが、発光素子層の種類は、これに制限されない。
【0006】
有機発光表示装置は、発光層のある発光素子層を含む複数の画素を発光して情報を画面に表示するが、画素を駆動する方式によってアクティブマトリックスタイプの有機発光表示装置(Active Matrix type Organic Light Emitting Diode Display、AMOLED)またはパッシブマトリックスタイプの有機発光表示装置(Passive Matrix type Organic Light Emitting Diode display、PMOLED)に分けられる。
【0007】
アクティブマトリックスタイプの有機発光表示装置(AMOLED)は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;あるいは「TFT」)を利用して有機発光ダイオードに流れる電流を制御して画像を表示する。
【0008】
アクティブマトリックス方式の有機発光表示装置は、多様な薄膜トランジスタを含むことができるが、スイッチング薄膜トランジスタ(Switching Thin Film Transistor)、スイッチングTFTと連結された駆動TFT(Driving TFT)、駆動TFTに接続された有機発光ダイオード(OLED)を含む。
【0009】
多様な目的の多数のTFTを構成するゲート電極、ソース電極、ドレイン電極及び半導体層、そして、それと連結された多くの数の電極配線が配置され、薄膜トランジスタ上に平坦化層が存在する。
【0010】
平坦化層上に発光素子層が配置され得る。発光素子層は、画素電極であるアノード電極(Anode)、発光層、及びカソード電極(Cathode)を含むことができる。
【0011】
有機発光表示装置は、発光層として有機物を使用するが、有機物で構成された発光層に二つの電極(例えば、アノード電極及びカソード電極)を通して電子と正孔を注入して発光層で会って再結合する過程で励起子(Excition)が形成され、励起子からのエネルギーによって発光するようになる。
【0012】
電子と正孔は、画素電極であるアノード(Anode)電極と共通電極であるカソード(Cathode)電極を通して注入される。電子と正孔をさらに円滑に注入するために、有機層は、正孔注入層(Hole injection layer)、正孔輸送層(Hole transport layer)、電子輸送層(Electron transport layer)、及び電子注入層(Electron injection layer)を含むことができ、これらの多層構造であってよい。
【0013】
しかし、有機発光表示装置は、酸素による電極及び発光層の劣化、発光層-界面間の反応による劣化等、内的要因による劣化があると同時に、外部の水分、酸素、紫外線のような外的要因により容易に劣化が起こるといったいくつかの制約を有し得る。従って、有機発光表示装置のパッケージング(packaging)及びエンカプシュレーション(encapsulation)は、重要である。
【0014】
これに関し、少なくとも一つの無機層と少なくとも一つの有機層を含む保護層を形成して発光素子層を保護することができる。
【0015】
保護層を構成する有機物質は、ポリマー(polymer)材質で構成され、液状形態に基板上に塗布された後、硬化工程を経て形成される。このような有機物質は、硬化工程前まで流動性を有するため、有機物質を構成する液状形態のポリマーが、基板外郭の駆動回路が形成された領域に侵入して駆動不良または欠陥を生じさせる制約を有し得る。
【0016】
発光表示装置を使用して、ユーザにより多様で有用な機能を提供するために、ボタン、キーボード、マウス等の通常の入力方式を回避することにより、ユーザが容易に情報または命令を直観的かつ便利に入力できるようにするタッチ基盤の入力方式を提供するタッチディスプレイ装置が開発された。
【0017】
タッチディスプレイ装置を提供する一方法は、保護層上に配置された多数のタッチ配線を提供することであり、これにより、基板に形成された多数のタッチ配線に形成されるキャパシタンス(capacitance)の変化に基づいてタッチの有無及びタッチ座標等を検出できる。
【0018】
発光表示装置の外郭領域で保護層の下部に配置された平坦化層、絶縁層、及び金属配線が食刻されて急激な傾斜及び段差が形成され得る。これによって保護層の縁で保護層が塗布されないか、厚さが急激に低くなる制約がある。これにより、発光表示装置の外郭領域の保護層上に配置されるタッチ配線のタッチ感度が低くなる制約があり得る。
【0019】
これによって、発光表示装置の保護層の流れを制御し、発光表示装置の外郭領域のタッチ感度を向上させるための多様な検討がなされているが、未だ不十分である場合があり、これに対する開発が必要とされている。
【発明の概要】
【0020】
本明細書が解決しようとする課題は、発光表示装置に含まれた第2保護層の流れをさらに効率的に制御するために第1パターンを含む発光表示装置を提供することである。
【0021】
本明細書が解決しようとする他の課題は、発光表示装置の第2保護層の流れを制御して第2保護層の設計マージンを最小化して薄いベゼル(Bezel)を有する発光表示装置を提供することである。
【0022】
本明細書が解決しようとする他の課題は、外郭領域で保護層の厚さを向上させて保護層の上部及び下部に配置された電極の電界干渉を最小化して表示品質を向上させることができる発光表示装置を提供することである。
【0023】
本明細書が解決しようとする他の課題は、保護層の上面の段差及び屈曲を最小化して、保護層上に形成されるタッチ配線を含む発光表示装置の外郭領域にタッチ感度を向上させることができる発光表示装置を提供することである。
【0024】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域に隣接した非表示領域を含む基板、表示領域と非表示領域の第1部分に配置された平坦化層、平坦化層上に配置された発光素子層、及び第1パターン、発光素子層中の発光素子、及び第1パターン上に配置された保護層、非表示領域の第1部分と隣接した第2部分に配置された第2パターンを含む。
【0025】
本明細書の他の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域に隣接した非表示領域を含む基板、表示領域と非表示領域の第1部分に配置された平坦化層、平坦化層上に配置された発光素子層、及び第1パターン、発光素子層中の有機発光素子、及び第1パターン上に配置された保護層、非表示領域の第1部分と隣接した第2部分に配置された第2パターン、及び保護層上に配置されたタッチ配線を含む。
【0026】
本明細書のまた別の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域に隣接した非表示領域、表示領域に配置された発光素子層、非表示領域の第1部分に配置された第1パターン、発光素子層及び第1パターン上に配置された保護層、非表示領域の第1部分と隣接した第2部分に配置された第2パターン、及び非表示領域の第1部分に配置されたホールを含む。
【0027】
本明細書の実施例に係る解決課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【0028】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、第1パターンを構成するので、第1パターンが第2保護層の流れを制御して、第2保護層が駆動回路が形成される領域に溢れることを最小化して表示品質及び安定性を向上させることができる。
【0029】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、第1パターンを構成するので、第2保護層が広がる(または流れる)領域を考慮した設計マージンを最小化して薄いベゼルを有することができる。
【0030】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、第1パターンを構成するので、表示領域に隣接した非表示領域NAに配置された保護層の厚さを向上させて発光表示装置の側面から流入する水分及び酸素を効果的に遮断することができる。
【0031】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、第1パターンを構成するので、表示領域に隣接した非表示領域の保護層の厚さを向上させて保護層の上部及び下部に配置された電極の電界干渉を最小化して表示品質を向上させることができる。
【0032】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、保護層の上面の段差及び屈曲を最小化して、タッチ配線の流失を遮断して発光表示装置の外郭領域にタッチ感度を向上させることができる。
【0033】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域を囲む非表示領域を含む基板、表示領域にあり、非表示領域に部分的に侵入する平坦化層、表示領域にあり、非表示領域に部分的に侵入する保護層、及び平坦化層と保護層との間に介在する、非表示領域に配置された第1パターンを含むことができる。
【0034】
本明細書の効果は、以上において言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本明細書の実施例に係る発光表示装置の平面図である。
【
図2】
図1の発光表示装置の外郭領域を拡大した平面図である。
【
図3】本明細書の実施例に係る発光表示装置の断面図である。
【
図4a】第1パターンが形成されていない発光表示装置の第2保護層を示した断面図である。
【
図4b】本明細書の実施例に係る第1パターンが形成された発光表示装置の第2保護層を示した断面図である。
【
図5a】第1パターンが形成されていない発光表示装置の保護層断面の顕微鏡写真である。
【
図5b】本明細書の実施例に係る第1パターンが形成された発光表示装置の第2保護層断面の顕微鏡写真である。
【
図6】本明細書の他の実施例に係る発光表示装置の断面図である。
【
図7】本明細書の他の実施例に係る発光表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本明細書の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下において開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され、単に、本実施例は、本明細書の開示が完全なものとなるようにし、本明細書の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0037】
本明細書の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本明細書が図示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本明細書を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本明細書の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する場合がある。本明細書上において言及した「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含み得る。
【0038】
構成要素を解釈するにあたって、誤差範囲についての別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0039】
位置関係についての説明である場合、例えば、「上に」、「上部に」、「下部に」、「隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、例えば、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0040】
時間関係についての説明である場合、「後に」、「に続いて」、「次に」、「前に」等と時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、連続的ではない場合も含むことができる。
【0041】
第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0042】
本明細書の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語により該当構成要素の本質、順番、順序または個数等が限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結または接続され得るが、特に明示的な記載事項のない間接的に連結または接続され得る各構成要素の間に他の構成要素が「介在」されてもよいと理解されるべきである。
【0043】
「少なくとも一つ」は、関連した構成要素の一つ以上の全ての組み合わせを含むものと理解されるべきである。例えば、「第1、第2、及び第3構成要素の少なくとも一つ」の意味は、第1、第2、または第3構成要素だけではなく、第1、第2、及び第3構成要素の二つ以上の全ての構成要素の組み合わせを含むといえる。
【0044】
本明細書において、「装置」は、表示パネルと表示パネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール(Liquid Crystal Module;LCM)、有機発光表示モジュール(OLED Module)のような表示装置を含むことができる。そして、LCM、OLEDモジュール等を含む完成品(complete productまたはfinal product)であるノートパソコン、テレビ、コンピュータモニタ、車両用または自動車用装置(automotive apparatus)または車両(vehicle)の他の形態等を含む電装装置(equipment apparatus)、スマートフォンまたは電子パッド等のモバイル電子装置(mobile electronic apparatus)等のようなセット電子装置(set electronic apparatus)またはセット装置(set deviceまたはset apparatus)も含むことができる。
【0045】
従って、本明細書における装置は、LCM、OLEDモジュール等のようなディスプレイ装置そのもの、及びLCM、OLEDモジュール等を含む応用製品または最終消費者用装置であるセット装置まで含むことができる。
【0046】
そして、いくつかの実施例においては、表示パネルと駆動部等で構成されるLCM、OLEDモジュールを「表示装置」と表現し、LCM、OLEDモジュールを含む完成品としての電子装置を「セット装置」と区別して表現してもよい。例えば、表示装置は、液晶(LCD)または有機発光(OLED)の表示パネルと、表示パネルを駆動するための制御部であるソースPCBを含むことができる。セット装置は、ソースPCBに電気的に連結されてセット装置全体を駆動するセット制御部であるセットPCBをさらに含むことができる。
【0047】
本明細書の実施例に使用される表示パネルは、液晶表示パネル、有機電界発光(OLED:Organic Light Emitting Diode)表示パネル、及び電界発光表示パネル(electroluinescent display panel)等の全ての形態の表示パネルが使用され得、実施例がこれに限定されるものではない。例えば、表示パネルは、本明細書の実施例に係る振動装置によって振動することで音響を発生できる表示パネルであってよい。本明細書の実施例に係る表示装置に適用される表示パネルは、表示パネルの形態や大きさに限定されない。
【0048】
本明細書の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0049】
以下、添付の図面及び実施例を通して本明細書の実施例を検討すると、次のとおりである。図面に示された構成要素のスケールは、説明の便宜のために実際と異なるスケールを有するので、図面に示されたスケールに限定されない。
【0050】
以下においては、添付の図面を参照して、本明細書の多様な実施例を詳細に説明する。本明細書の全ての実施例に係る各発光表示装置の全ての構成要素は、動作可能に結合及び構成される。
【0051】
図1は、本明細書の実施例に係る発光表示装置の平面図である。
図2は、
図1の外郭領域を拡大した平面図である。
図3は、
図2に示された線I-I’の断面図である。
図1、
図2、及び
図3を参照すると、本明細書の実施例に係る発光表示装置100は、基板110、発光素子層200、第1パターン400、及び第2パターン500を含む。さらに、発光表示装置100は、発光表示装置100が適正に動作することを可能にする、複数のゲート配線と、複数のデータ配線と、複数の画素及び/または複数のサブ画素SPに接続された複数の薄膜トランジスタ(TFT)を含む他の要素とを含むと理解されたい。
【0052】
従って、発光表示装置100は、多様な信号を生成するか、表示領域AA内の複数のサブ画素SPを駆動するための、多様な付加要素を含むことができる。サブ画素SPを駆動するための付加要素は、インバータ回路、マルチプレクサ、静電気放電(Electro Static Discharge:ESD)回路等を含むことができる。発光表示装置100は、サブ画素SP駆動以外の機能と関連した付加要素も含むことができる。例えば、発光表示装置100は、タッチ感知機能、ユーザ認証機能(例:指紋認識)、マルチレベル圧力感知機能、触覚フィードバック(tactile feedback)機能等を提供する付加要素を含むことができる。前記言及された付加要素は、非表示領域NAまたは前記連結インターフェースと連結された外部回路に位置し得る。
【0053】
図1、
図2、及び
図3を参照すると、基板110は、表示領域(Active Area)AA及び非表示領域(Non active Area)NAを含むことができる。基板の非表示領域NAは、表示領域AAに隣接し、表示領域AAより外側に配置され得る。
【0054】
外郭領域Aは、基板110の縁領域であってよい。例えば、表示領域AAの末端(または一側)と非表示領域NAを含むことができる。
【0055】
また、外郭領域Aは、表示領域AAの末端(または一側)に位置するサブ画素SPと表示領域AAの外側に配置された非表示領域NAに配置される複数のサブ画素SPにデータ信号を供給するデータ駆動回路、複数のサブ画素SPに信号を供給する駆動回路、及び駆動回路に連結された信号配線の異常有無をセンシングするセンサ回路を含むことができる。外郭領域は、周辺部であってよく、用語に限定されるものではない。
【0056】
表示領域AAは、複数のサブ画素SPが配置されて映像が表示される領域である。複数のサブ画素SPそれぞれは、光を発光する個別単位であり、複数のサブ画素SPそれぞれには、発光素子及び駆動回路が形成される。例えば、複数のサブ画素SPには、映像を表示するための表示素子と、表示素子を駆動するための回路部が配置され得る。複数のサブ画素SPは、赤色サブ画素SP、緑色サブ画素SP、青色サブ画素SPおよび/または白色サブ画素SP等を含むことができ、これに制限されるものではない。
【0057】
一つのサブ画素SPまたは各サブ画素SPは、複数のトランジスタとキャパシタ及び複数の配線を含むことができる。サブ画素SPは、例えば、二つのトランジスタと一つのキャパシタ(2T1C)からなり得るが、これに限定されず、4T1C、7T1C、6T2C等を適用したサブピクセルに具現されてもよい。
【0058】
非表示領域NAは、映像が表示されない領域であり、表示領域AAに配置された複数のサブ画素SPを駆動するための多様な配線、駆動回路等が配置され得る領域である。例えば、非表示領域NAには、ゲートドライバIC、データドライバICのような多様なIC及び駆動回路等が配置され得る。映像が表示されない非表示領域NAは、映像が表示されない領域であってよい。例えば、非表示領域NAは、ベゼル領域またはベゼルと称され得、そのような用語にのみ限定されるものではない。
【0059】
非表示領域NAは、
図1に示されたように、表示領域AAを囲む領域であってよい。非表示領域NAは、表示領域AAから延びる領域であってもよい。または、非表示領域NAは、複数のサブ画素SPが配置されない領域であってもよく、これに制限されるものではない。
【0060】
表示領域AAは、ディスプレイ領域と称され得、非表示領域NAは、ベゼル領域(Bezel Area)とも表現され得、そのような用語に限定されるものではない。
【0061】
図1において、四角形状の表示領域AAを囲んでいるものと示したが、表示領域AAの形態及び表示領域AAに隣接した非表示領域NAの形態及び配置は、
図1に示された例に限定されない。表示領域AA及び非表示領域NAは、発光表示装置100を搭載した電子装置のデザインに適した形態であってよい。例えば、表示領域AAの例示的な形態は、五角形、六角形、円形、楕円形等であってよく、これに限定されるものではない。
【0062】
非表示領域NAは、第1部分P1及び第2部分P2を含むことができる。
【0063】
非表示領域NAの第1部分P1は、表示領域AAを囲む領域であってよい。非表示領域NAの第1部分P1は、非表示領域NAで表示領域AAに隣接した部分であってよい。非表示領域NAの第1部分P1は、表示領域AAと非表示領域NAの第2部分P2との間に配置された領域であってよい。非表示領域NAの第1部分P1は、非表示領域NAに平坦化層130が配置された領域であってよい。
【0064】
非表示領域NAの第2部分P2は、非表示領域NAの第1部分P1を囲む領域であってよい。非表示領域NAの第2部分P2は、非表示領域NAの第1部分P1に隣接し、非表示領域NAの第1部分P1を囲む形態に配置され得る。非表示領域NAの第2部分P2は、平坦化層130が存在しない非表示領域NAの一領域であり得る。例えば、平坦化層130は、食刻されて平坦化層130が除去されていてもよい。
【0065】
非表示領域NAの第1部分P1は、表示領域AAに配置された平坦化層130から延びることができる。非表示領域NAの第2部分P2は、平坦化層130の端地点(または一側)から発光表示装置の末端(または一側)を含むことができる。第2部分P2は、第1部分P1の外側に配置されて、非表示領域の第1部分P1および表示領域AAを囲むことができる。第1部分P1と第2部分P2との間の境界は、例えば、平坦化層130が非表示領域NAに存在しなくなる場所として境界を定義することにより、画定することができる。
【0066】
基板110は、表示装置の多様な構成要素を支持することができる。基板110は、ガラス、または柔軟性(flexibility)を有するプラスチック物質からなり得る。
【0067】
基板110がプラスチック物質からなる場合、例えば、基板110がポリイミド(Polyimide)からなる場合、基板110の下部にガラスからなる支持基板が配置された状況で発光表示装置の製造工程が進行し、発光表示装置の製造工程が完了した後、支持基板がリリース(release)され得る。また、支持基板がリリースされた後、基板110を支持するためのバックプレート(back plate)が基板110の下部に配置されてもよい。
【0068】
基板110がポリイミド(Polyimide)からなる場合、水分成分がポリイミド(Polyimide)からなる基板110を浸透して薄膜トランジスタまたは発光素子層まで透湿が進行し、発光表示装置の性能を低下させることがある。本明細書の実施例に係る表示装置は、透湿による表示装置の性能が低下することを防止するために、2つのポリイミド(Polyimide)で構成し得る。そして、2つのポリイミド(Polyimide)の間に無機膜を形成することができることで、水分成分が下部のポリイミド(Polyimide)を浸透することを遮断して製品性能の信頼性を向上させることができる。無機膜は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層またはこれらの多重層になされ得る。
【0069】
基板110は、基板110上に形成された素子及び機能層、例えば、スイッチング素子、スイッチング素子と連結された駆動素子(または薄膜トランジスタ)、駆動素子(または薄膜トランジスタ)と連結された有機発光素子、保護層等を含むことができる。基板110には他の層または構造が含まれてもよい。
【0070】
バッファ層は、基板110の全体表面上に配置され得る。バッファ層は、バッファ層上に形成される層と基板間の接着力を向上させ、基板110から流出されるアルカリ成分等を多様な種類の欠陥を遮断する役割等を果たすことができる。また、バッファ層は、基板110に浸透した水分または酸素が拡散することを遅延させることができる。
【0071】
バッファ層は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層またはこれらの多重層になされ得る。バッファ層が多重層になされた場合、酸化シリコン(SiOx)と窒化シリコン(SiNx)が交互に形成され得る。バッファ層には他の物質が使用されてもよい。
【0072】
バッファ層は、基板110の種類及び物質、薄膜トランジスタの構造及びタイプ等に基づいて省略されてもよい。
【0073】
本明細書の実施例に係る発光表示装置100は、バッファ層上に薄膜トランジスタ120が配置され得る。薄膜トランジスタ120は、ゲート電極121、半導体層123、ソース電極125S、及びドレイン電極125Dを含むことができる。
【0074】
ドレイン電極125Dは、発光素子層200と電気的に連結され、電流または信号を発光素子層200に伝達する。また、ドレイン電極125Dと発光素子層200との間に連結電極126をさらに配置し、連結電極126を通して薄膜トランジスタの電流と信号を発光素子層200に伝達できる。
【0075】
説明の便宜のために、発光表示装置100に含まれ得る多様な薄膜トランジスタのうち駆動薄膜トランジスタだけを示したが、スイッチング薄膜トランジスタ等のような他の薄膜トランジスタも発光表示装置100に含まれ得る。また、説明の便宜のために、薄膜トランジスタ120がBottom Gate構造であるものと説明したが、この構造に限定されず、Top Gate構造等のような他の構造に具現されてもよい。
【0076】
バッファ層上にゲート電極121が配置され得る。ゲート電極121は、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、ニッケル(Ni)及びネオジム(Nd)、タングステン(W)、金(Au)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層に形成され得る。ゲート電極121には他の物質または合金が使用されてもよい。
【0077】
ゲート電極121上には、第1絶縁層122が配置され得る。第1絶縁層122は、ゲート電極121と半導体層123を絶縁させることができる。
【0078】
第1絶縁層122は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)等のような絶縁性物質で形成され得、この他にも絶縁性有機物または無機物等で形成されてもよい。
【0079】
第1絶縁層122上に半導体層123が配置され得る。半導体層123は、ポリシリコン(p-Si)で作られ得、この場合、所定の領域が不純物でドーピングされることもある。また、半導体層123は、アモルファスシリコン(a-Si)からなってもよく、ペンタセン等のような多様な有機半導体物質からなってもよい。他の例を挙げると、半導体層123は、酸化物(oxide)からなってもよい。
【0080】
半導体層123上に第2絶縁層124が配置され得る。第2絶縁層124は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)等のような絶縁性物質で形成され得、この他にも絶縁性有機物または無機物等で形成されてもよい。第2絶縁層124を選択的に除去してソース電極125S及びドレイン電極125Dが配置されるコンタクトホール(contact hole)が形成できる。
【0081】
第2絶縁層124上にソース電極125S及びドレイン電極125Dが配置され得る。
【0082】
ソース電極125S及びドレイン電極125Dは、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層に形成され得る。例えば、ソース電極125S及びドレイン電極125Dは、導電性金属物質からなるチタン(Ti)/アルミニウム(Al)/チタン(Ti)の3層構造になされ得るが、これには限定されない。
【0083】
ソース電極125S及びドレイン電極125Dは、第2絶縁層124のコンタクトホールを通して半導体層123と電気的に連結される。
【0084】
ソース電極125S及びドレイン電極125D上に平坦化層130が配置され得る。
【0085】
平坦化層130は、薄膜トランジスタ120をカバーするように配置され得る。平坦化層130は、下部に配置された薄膜トランジスタ120を保護し、多様なlayerパターンによる段差または標高の変化を緩和または平坦化させることができる。
【0086】
平坦化層130は、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂、ポリフェニレンスルファイド系樹脂のうち少なくとも一つ以上で形成され得るが、これに制限されない。
【0087】
平坦化層130は、表示領域AA及び非表示領域NAの一部の領域に配置され得る。例えば、平坦化層130は、表示領域AAから非表示領域NAの第1部分P1まで延び得る。
【0088】
非表示領域NAで平坦化層130を食刻して段差または標高の変化を形成することができる。
【0089】
非表示領域NAで平坦化層130が食刻工程により除去されていない部分を第1部分P1として画定することができる。非表示領域NAで平坦化層130が食刻工程により除去された部分を第2部分P2として画定することができる。
【0090】
平坦化層130は、単一層に配置され得るが、電極の配置を考慮して2層以上の複数層に配置され得る。
【0091】
発光表示装置100が高解像度に進化することで各種の信号配線が増加するようになったことに起因する。そこで、全ての配線を最小間隔を確保しながら一層に配置しにくく、追加の層を作ったのである。このような追加の層により配線配置に余裕が生じて、電線/電極配置設計がさらに容易になる。また、多層に構成された平坦化層として誘電物質(Dielectric Material)が使用されると、平坦化層は、金属層の間で静電容量(capacitance)を形成する用途に活用することもできる。
【0092】
平坦化層130が二つの層に配置される場合、第1平坦化層140、第2平坦化層150を含むことができる。しかし、これに限定されるものではなく、平坦化層130には追加の層が含まれてもよい。
【0093】
第1平坦化層140及び第2平坦化層150の間に連結電極126が配置され得る。
【0094】
第1平坦化層140にコンタクトホール(contact hole)を形成し、コンタクトホール(contact hole)内に連結電極126をさらに配置して、連結電極126を通して薄膜トランジスタ120と発光素子層200を電気的に連結できる。
【0095】
例えば、連結電極126の一端(または一部分)は、薄膜トランジスタ120と連結され、連結電極126の他端(または他の部分)は、発光素子層200と連結され得る。
【0096】
平坦化層130上に発光素子層200が配置され得る。発光素子層200は、アノード電極210、発光層230、及びカソード電極240を含む。このような発光素子層200は、平坦化層130上にアノード電極210、発光層230及びカソード電極240の順に順次に配置されてなり得る。
【0097】
アノード電極210は、平坦化層130を貫通するコンタクトホールの内部または平坦化層130の上部に形成され得る。アノード電極210は、コンタクトホールを通してドレイン電極125Dと電気的に連結され得る。
【0098】
発光表示装置100が連結電極126をさらに含む場合、アノード電極210は、連結電極を通してドレイン電極125Dと電気的に連結され得る。
【0099】
アノード電極210は、発光層230に正孔を供給することができ、導電性物質から形成することができる。導電性物質は仕事関数の高いものとすることができる。
【0100】
アノード電極210が発光表示装置100が上部発光方式(Top emission)である場合、光を反射する反射電極として不透明な導電性物質を利用して配置され得る。例えば、アノード電極210は、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、金(Au)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)またはこれらの合金のうち少なくとも一つ以上で形成され得る。他の金属または合金が使用されてもよい。
【0101】
例えば、アノード電極210は、銀(Ag)/鉛(Pd)/銅(Cu)の3層構造になされ得、これには限定されない。
【0102】
アノード電極210が発光表示装置100が下部発光方式(Bottom emission)である場合、光を透過する透明な導電性物質を利用して配置され得る。
【0103】
例えば、インジウムティンオキサイド(Indium Tin Oxide;ITO)、インジウムジンクオキサイド(Induim Zinc Oxide;IZO)のうち少なくとも一つ以上で形成され得る。他の化合物または導電性物質が使用されてもよい。
【0104】
表示領域AA及び非表示領域NAに平坦化層130またはアノード電極210上にバンク層220が配置され得る。
【0105】
バンク層220は、複数のサブ画素SPを仕切ることができ、光の広がり現象を最小化し、多様な視野角で混色が生じないようにする。
【0106】
平坦化層130またはアノード電極210上の、アノード電極210の発光領域を除く残りの領域には、バンク層220が配置され得る。バンク層220は、発光領域と対応するアノード電極210の部分を露出させるバンクホールを有し得る。
【0107】
バンク層220は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)のような無機絶縁物質またはBCB(BenzoCycloButene)、アクリル系樹脂またはイミド系樹脂のような有機絶縁物質のうち少なくとも一つ以上の物質からなり得る。
【0108】
バンク層220上にスペーサーがさらに配置され得る。スペーサーは、発光素子層200が形成された基板110と上部基板との間の空いた空間を緩衝させて外部からの衝撃から発光表示装置100が破損することを最小化できる。スペーサーは、バンク層220と同じ物質で形成され得、バンク層220と同時に形成され得、これに限定されるものではない。
【0109】
発光表示装置100の非表示領域NAに第1パターン400及び第2パターン500が配置され得る。
【0110】
第1パターン400及び第2パターン500は、保護層300のうち第2保護層320が非表示領域NAの駆動回路が形成された領域に侵入して発生させ得る駆動不良等の制約を防止できる。第1パターン400及び第2パターン500のうち、少なくとも第1パターン400は、平坦化層130にあってよく、さらに、スペーサーが配置される層と同じ層であり得るバンク層220上に配置することができる。しかし、これは必ずしも必要ではなく、少なくとも第1パターン400が非表示領域NA及び平坦化層にまたは平坦化層の上部に位置することができる限り、第1パターン400はスペーサーとは異なる層上に配置されてもよい。本明細書の種々の実施例では、複数の第1パターン400及び複数の第2パターン500が提供され得る。
【0111】
第2保護層320を構成する物質は有機物質(Polymer)であり、液状形態に基板110上に塗布された後、硬化工程を経て形成される。有機物質は、低い粘度を有しているので、硬化される前まで密度の高い液体のような状態であり得る。従って、有機物質は、硬化工程前まで流動性を有するため、発光表示装置100の非表示領域に形成の駆動回路が形成された領域に流れるようになる。有機物質が駆動回路が形成された領域に侵入すると、駆動不良や点灯検査不良を誘発する制約が発生し得る。
【0112】
そこで、本明細書の発明者らは、第2保護層320が硬化される前まで有機物質の流れを減らすことのできる様々な実験を進行した。様々な実験を通して発光表示装置の第2保護層320の有機物質の流れを最小化し、第2保護層320が非表示領域NAの駆動回路が形成された領域に侵して駆動不良を最小化できる発光表示装置100を発明した。
【0113】
第1パターン400及び第2パターン500は、第2保護層320の有機物質の流れ性を制御できるが、一次に表示領域AAに隣接した第1パターン400により第2保護層320の有機物質の流れが制御され、有機物質が第1パターン400を越えた場合、二次に配置された第2パターン500により第2保護層320の有機物質が非表示領域の駆動回路に広がる(または流れる)ことを遮断することができる。
【0114】
第1パターン400は、表示領域AAの周辺部に沿って配置され得る。例えば、第1パターン400は、表示領域AAを囲むように表示領域AAの外側に配置され得る。
【0115】
第1パターン400は、非表示領域NAの第1部分P1に配置され得る。例えば、第1パターン400は、非表示領域NA中、表示領域AAから延びて形成された平坦化層130上に配置され得る。
【0116】
第1パターン400は、第1部分P1の平坦化層130上に配置されるので、第2パターン500より高い位置に配置され、表示領域AAにさらに隣接するように形成されるので、第2保護層320の有機物質の流れをさらに効率的に制御できる。
【0117】
また、非表示領域NAの第2部分P2に第2パターン500が配置されても非表示領域NAで多数の平坦化層、絶縁層、及び金属配線を食刻して形成された段差の高さと傾斜または標高差によって第2保護層320の有機物質の移動速度が速くなり得るので、第2保護層320が硬化される前に非表示領域NAの駆動回路に広がる(または流れる)制約があった。
【0118】
しかし、非表示領域NAの第1部分P1に第1パターン400を配置して一次に第2保護層320の有機物質の流れを防止するか減らすことができる。従って、第1パターン400を越えて流れるかまたは第1パターン400の高さを越える第2保護層320の量が少なくなり、第2保護層320の広がる(または流れる)速度が減り得るので、第2保護層320の広がる(または流れる)距離を制御できる。従って、非表示領域NAに第2保護層320が侵入して発生させ得る駆動不良等の制約を防止できる。
【0119】
また、第2保護層320の広がる(または流れる)距離を最小化して第2保護層320の設計マージンを最小化でき、これによって薄いベゼルを有しながらも信頼性が向上した発光表示装置を提供できる。
【0120】
第1パターン400が平坦化層130上に配置されるので、表示領域AAに隣接した非表示領域NAに配置された第1パターン400内に保護層320の有機物質の流れを防ぎ、硬化後、保護層320の厚さが増加し得る。増加した厚さを有する保護層300は、発光表示装置100の側面から流入する水分及び酸素を効果的に遮断することができる。
【0121】
第1パターン400は、少なくとも一つ以上の複数に配置され得る。図面には一つと示したが、これに制限されない。
【0122】
第1パターン400は、少なくとも一つ以上の物質を使用して多層に配置され得る。例えば、バンク層220とスペーサーを配置するのに使用される物質のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。
【0123】
第2パターン500は、第1パターン400で制御できていない第2保護層320の有機物質が非表示領域の駆動回路に広がる(または流れる)ことを遮断することができる。
【0124】
第2パターン500は、非表示領域NAの第2部分P2に配置され得る。例えば、第2パターン500は、非表示領域NAの平坦化層130が食刻されて除去されているために存在しない領域である第2部分P2上に配置され得る。
【0125】
第2パターン500は、非表示領域NAの第1部分P1に形成された第1パターン400と離隔され、第1パターン400の周辺部に沿って配置され得る。
【0126】
第2パターン500は、少なくとも一つ以上の複数に配置され得る。図面には一つと示したが、これに制限されることはなく、複数の第2パターンがあってよい。
【0127】
第2パターン500は、少なくとも一つ以上の物質を使用して少なくとも一つ以上の層に配置され得る。例えば、平坦化層130、バンク層220、及びスペーサーを配置するのに使用される物質のうち少なくとも一つ以上を含むことができる。
【0128】
アノード電極210上に発光層230が配置され得る。発光層230は、特定の色を発光するための有機物質で構成された層であってよい。例えば、発光層230は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層及び白色有機発光層のうち少なくとも一つ以上で構成され得る。発光層230が白色有機発光層で構成された場合、特定の色を発光するために発光素子層200の上部にカラーフィルタがさらに配置され得る。
【0129】
発光層230の他に正孔注入層(Hole injection layer)、正孔輸送層(Hole transport layer)、電子輸送層(Electron transport layer)、及び電子注入層(Electron injection layer)を含むことができる。また、発光素子層200には追加の層または異なる層が含まれ得るまたは提供され得る。
【0130】
発光層230上にカソード電極240が配置され得る。カソード電極240は、発光層230に電子を供給し、導電性物質から形成することができる。導電性物質は仕事関数の低い物質でもよい。
【0131】
カソード電極240が発光表示装置100が上部発光方式(Top emission)である場合、光を透過する透明な導電性物質を利用して配置され得る。例えば、インジウムティンオキサイド(Indium Tin Oxide;ITO)、インジウムジンクオキサイド(Induim Zinc Oxide;IZO)のうち少なくとも一つ以上で形成され得る。
【0132】
また、光を透過できない半透明な導電性物質を利用して配置され得る。例えば、カソード電極240は、LiF/Al、CsF/Al、Mg:Ag、Ca/Ag、Ca:Ag、LiF/Mg:Ag、LiF/Ca/Ag、LiF/Ca:Agのような合金のうち少なくとも一つ以上で形成され得る。カソード電極240には、他の合金または化合物が同様に使用され得る。
【0133】
カソード電極240が発光表示装置100が下部発光方式(Bottom emission)である場合、光を反射する反射電極として不透明な導電性物質を利用して配置され得る。例えば、カソード電極240は、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、金(Au)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)またはこれらの合金のうち少なくとも一つ以上で形成され得る。
【0134】
発光素子層200上に保護層300が配置され得る。保護層300は、発光表示装置100の表示領域AAと非表示領域NAの一部の領域に配置され得る。
【0135】
保護層300は、発光物質と電極物質の酸化を防止するために外部からの酸素及び水分の浸透を防ぐ。保護層300は、水分や酸素の浸透を遮断する第1保護層310、第2保護層320、及び第3保護層330を含むことができる。
【0136】
第1保護層310、第2保護層320、及び第3保護層330は、交互に積層された構造を有し得る。保護層300は、発光層230で発光される光が透過するように透明な物質からなり得る。したがって、第2保護層320は、表示領域AA、非表示領域の第2部分P2、またはそれらの両方に配置することができる。また、第1パターン400の内側の保護層300と第1パターン400の外側の保護層300とは標高差を有することができ、非表示領域NAの第1部分P1と第2部分P2とにおける第2保護層320の厚さの差が、標高差の理由であり得る。一方で、第2保護層320の厚さは、表示領域AAから非表示領域NAへと外側に延びるにつれて変化し得る。とは言え、第2保護層320は、第2パターン500の外側に配置されなくともよい。
【0137】
第1保護層310及び第3保護層330は、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)または酸化アルミニウム(AlyOz)のうち少なくとも一つ以上の無機物からなり得る。第1保護層310及び第3保護層330は、化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)または原子層蒸着法(Atomic Layer Deposion;ALD)等の真空成膜法を用いて形成され得るが、これに制限されない。
【0138】
第2保護層320は、製造工程上発生し得る不純物、異物またはパーティクル(Particle)をカバーできる。また、第2保護層320は、第1保護層310の表面を平坦化できる。例えば、第2保護層320は、パーティクルカバー層であってよく、この用語に限定されるものではない。
【0139】
第2保護層320は、有機物、例えば、シリコンオキシカーボン(SiOCz)、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、ポリエチレン(polyethylene)、アクリレート(acrylate)系列等の高分子(polymer)であってよい。例えば、第2保護層320は、粘度が20以下である高分子物質であってよい。第2パターン500の有無に基づいて、20以上の粘度が使用されてもよい。
【0140】
第2保護層320は、熱または光により硬化される熱硬化性物質または光硬化性物質からなり得る。
【0141】
第2保護層320は、インクジェットコーティング、またはスリットコーティング等のような多様な方式で形成され得る。例えば、第1保護層310が形成された第1基板110上にインクジェット装置またはノズルコーティング装置を利用して液状の有機物質を表示領域AAに噴射またはドロップすることで前記第1保護層310上に第2保護層320を形成することができる。噴射ノズルが塗布領域上を移動しながら(または、ノズルは固定され、対象物が移動しながら)流動状態の有機物質が塗布領域に形成され得る。
【0142】
有機物質の噴射またはドロップ後、有機物質を乾燥及び硬化工程を進行して溶媒(solvent)と水分を除去することで硬化された状態の第2有機保護層320を形成することができる。
【0143】
第1基板110上に液状の有機物質を表示領域AAに噴射またはドロップするとき、表示領域AAを囲んでいる非表示領域NAの第1部分P1に形成された第1パターン400が第2保護層の有機物の流れを効果的に遮断することができる。本明細書の実施例では、第1部分P1における保護層300の表面は、表面が本質的に平坦である平面部分を有することができる。一方で、第1パターン400と第2パターン500との間の保護層300の表面は、表面が完全に平坦でないか、または凹凸を含み得る不均一部分を含むことができる。保護層300の平坦さに基づいて、第1部分P1における保護層300の厚さは、第2部分P2における第1パターン400と第2パターン500との間の保護層300の厚さとは異なっていてよい。
【0144】
一方で、アノード電極210の物質が非表示領域NAに配置される場合、第2パターン500は、非表示領域NAのアノード電極210の物質上に配置され得る。非表示領域NAのアノード電極210の物質は、補助電極または補助パターンと称され得る。補助電極はアノード電極210から電気的に絶縁することができ、電流は補助電極を流れなくともよいが、これは必ずしも必要ではない。他の実施例では、補助電極は、別の構造、例えばアノード電極210と電気的に接続することができ、すなわち電流は補助電極を流れ得る。非表示領域NAのアノード電極210の物質は、非表示領域NAにおいて連続していても連続していなくともよく、これにより、非表示領域NAにおけるアノード電極210の物質は、非表示領域NAの全体に存在するか、または非表示領域NAの離散した複数の部分若しくは一部分に存在し得る。第2パターン500は、非表示領域NAのアノード電極210の物質の少なくとも一部の上に位置するか、または同物質と接触(例えば全体的にまたは部分的に)し得る。本明細書の種々の実施例では、非表示領域NAのアノード電極210の物質は、第2パターン500の底部、側方、頂部のうち少なくとも一つに位置することができるか、または第2パターン500の底部、側方、頂部のうち少なくとも一つと接触(例えば全体的にまたは部分的に)し得る。一方で、非表示領域NAのアノード電極210の物質は、第2パターン500の上部、下部に、または第2パターン500を通って位置することができる。例えば、非表示領域NAのアノード電極210の物質は、第2パターンのセグメントを覆うか、部分的に覆うか、または第2パターンのセグメント間に介在することができる。
【0145】
図4aは、第1パターンが形成されていない発光表示装置の第2保護層を示した断面図である。
【0146】
図4bは、本明細書の一実施例に係る第1パターンが形成された発光表示装置の第2保護層を概略的に表現した断面図である。
【0147】
より具体的には、
図4a及び
図4bは、インクジェット装置またはノズルコーティング装置を利用して液状の有機物質をドロップする回数によって形成される第2保護層320を示したプロファイルである。
【0148】
図4a及び
図4bのDrop 0は、有機物質をドロップしていないことを示したものである。Drop 1は、有機物質を1回(1滴)ドロップしたこと、Drop 2は、有機物質を2回(2滴)ドロップしたことを示したものである。Drop 3、Drop 4、及びDrop 5は、3回(3滴)、4回(4滴)、及び5回(5滴)をドロップしたことを示したものである。
【0149】
図4a及び
図4bに示された矢印は、第2保護層320の端地点を示したものである。
【0150】
第1パターン400が形成された基板及び第1パターン400が形成されていない基板を比較すると、第1パターン400が形成された基板110の第2保護層320が基板110の非表示領域NAに小さく広がる(または流れる)ことを確認することができる。
【0151】
下記表1は、
図4a及び
図4bの第2保護層320が平坦化層130から発光表示装置100の外郭方向に広がった距離を測定した表である。
【0152】
下記表1の比較例は、第1パターンが形成されていない基板110を測定したものであり、実施例の第1パターンは、第1パターン400が形成された基板110を測定したものである。
【0153】
Drop数が増加するほど、第2保護層320が広がる(または流れる)長さが増加するが、第1パターン400が形成された基板の第2保護層320の長さが第1パターン400が形成されていない基板110と比較したとき、平均27%減少することを確認することができる。
【0154】
【0155】
図5aは、第1パターンが形成されていない発光表示装置に係る保護層の断面の顕微鏡写真である。
【0156】
図5bは、
図3に係る第1パターンが形成された発光表示装置に係る第2保護層の断面の顕微鏡写真である。
【0157】
第2保護層320を構成する物質は、低い粘度の特性を有するので、硬化される前まで密度の高い液体のような状態であり得る。
図5bにおいて、第1パターン400が表示領域AAに隣接するように囲まれて配置されるので、第2保護層320が非表示領域NAに広がる(または流れる)量が最小化されることを確認することができる。
【0158】
また、第2保護層320の広がる(または流れる)距離を最小化して第2保護層320の設計マージンを最小化でき、これによって、薄いベゼルを有し、信頼性が向上した発光表示装置を提供できる。
【0159】
また、
図5aに表示領域AAと隣接した非表示領域NAで平坦化層130が食刻されて形成された高い段差aによって第2保護層320の広がる(または流れる)速度が速くて硬化される前に広がる(または流れる)制約があった。
【0160】
本明細書の実施例によれば、第1パターン400を配置して第2保護層320の傾斜が緩やかに形成されるので、第2保護層320が広がる(または流れる)速度を遅らせることができる。
【0161】
従って、非表示領域NAに第2保護層320が侵入して発生させる駆動不良等の制約を防止できる。
【0162】
以下においては、本明細書の他の実施例を
図1、
図2、及び
図6を参照して説明する。
【0163】
図6に発光表示装置100は
図3の表示装置と比較してバッファホールBHを除いて実質的に同一であるので、重複した説明は省略するか、または簡単な説明に留める。
【0164】
図6は、本明細書の他の実施例に係る発光表示装置の断面図である。
【0165】
図6を参照すると、本明細書の他の実施例に係る発光表示装置100は、表示領域AA及び非表示領域NAを含む基板110、平坦化層130、保護層300、第1パターン400、第2パターン500、及びバッファホールBHを含む。
【0166】
バッファホールBHは、非表示領域NAの第1部分P1に平坦化層130またはアノード電極210上に配置され得る。
【0167】
バッファホールBHは、表示領域AAの周辺部に沿って配置され得る。例えば、バッファホールBHは、表示領域AAと第1パターン400との間に配置され得る。例えば、バッファホールBHは、表示領域AAと第1パターン400との間の境界に配置することができる。さらに、バッファホールBHは、バンク層220と第1パターン400との間に配置することができる。バッファホールBHは、ホールまたは第1ホールであってよく、用語に限定されるものではない。
【0168】
バッファホールBHは、表示領域AAのバンクホールと同じ工程で形成され得、これに限定されるものではない。
【0169】
バッファホールBHは、少なくとも一つ以上に配置され得る。例えば、バッファホールBHは、バンク層220を食刻してホールを形成するので、第2保護層320の有機物質が第1パターン400を越えて溢れることを防ぐことができる。例えば、バッファホールBHを構成するので、第1パターン400を越えて流れるまたは第1パターン400の高さを越える第2保護層320の有機物質の量が少なくなり、第2保護層320の有機物質が広がる(または流れる)距離をさらに効果的に制御できる。従って、バッファホールBHを構成するので、非表示領域NAに第2保護層320が侵入して発生させる駆動不良等の制約を防止できる。また、第2保護層320の塗布量に対するバラツキを考慮したバッファ空間を確保することができるので、第2保護層320の設計マージンを最小化して薄いベゼルを有し得る発光表示装置を提供できる。
【0170】
以下においては、本明細書の他の実施例を
図1、
図2及び
図7を参照して説明する。
【0171】
図7に発光表示装置100は
図3の発光表示装置と比較してタッチ配線600を除いて実質的に同一であるので、重複した説明は省略するか、または簡単な説明に留める。
【0172】
図7は、本明細書の他の実施例に係る発光表示装置の断面図である。
【0173】
図7を参照すると、保護層300上にタッチ配線600が配置され得る。タッチ配線600は、タッチ配線600の下部に配置される発光素子層200から放出された光が透過し得るようにインジウムティンオキサイド(Indium Tin Oxide;ITO)、インジウムジンクオキサイド(Induim Zinc Oxide;IZO)、及び銀ナノワイヤ(AgNW)のうち少なくとも一つ以上の透明な導電性物質で形成され得る。
【0174】
本明細書の他の実施例によれば、保護層300とタッチ配線600との間にタッチバッファ層がさらに含まれ得る。
【0175】
タッチバッファ層は、保護層300の損傷を防止し、タッチ配線600の駆動時に発生し得る干渉信号を遮断することができる。
【0176】
タッチバッファ層は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層またはこれらの多重層になされ得、これに限定されるものではない。
【0177】
タッチ配線600は、第1タッチ電極及び第2タッチ電極をさらに含むことができる。
【0178】
第1タッチ電極及び第2タッチ電極の間には、相互静電容量(mutual capacitance;Cm)が形成され得る。
【0179】
相互静電容量(Cm)は、第2タッチ電極に供給されるタッチ駆動パルスにより電荷を充電し、充電された電荷を第1タッチ電極で放電することでタッチセンサの役割を果たすことができる。
【0180】
タッチセンサを有する発光表示装置は、ディスプレイ期間の間、発光素子層200を含む多数のサブ画素SPを通して映像を表示する。そして、タッチセンサを有する発光表示装置は、タッチ期間の間、ユーザのタッチによる相互静電容量(mutual capacitance)(Cm;タッチセンサ)の変化量を感知してタッチの有無及びタッチ位置をセンシングできる。例えば、第1タッチ電極及び第2タッチ電極は、第1タッチ電極と第2タッチ電極との間の相互静電容量Cmの変化を感知することにより、タッチの有無及び表示装置上のタッチ位置をセンシングするように構成され得る。
【0181】
保護層300上に多数のタッチ配線600が配置された発光表示装置100は、発光表示装置100の表示領域AAに隣接した非表示領域NAで保護層300の低い厚さ、および/または急激な傾斜及び段差によって、発光表示装置100の外郭領域でタッチ感度が低くなる制約がある。例えば、表示領域AAの保護層300は、厚さが均一であるのに対し、表示領域AAに隣接した非表示領域NAに形成された保護層300は、保護層300の下部に配置された平坦化層、絶縁層及び金属配線が食刻されて急激な傾斜及び段差が形成され得る。これによって、第2保護層320の有機物質の移動速度が速くなって第2保護層320が硬化される前の厚さが低くなり、第2保護層320が塗布されない制約がある。
【0182】
表示領域AAに隣接した非表示領域NAに低い厚さに形成された保護層300は、保護層300の上部及び下部に配置された電極及び配線の電界干渉を起こして表示品質が低下し、タッチ感度が下落する制約があった。
【0183】
また、非表示領域NAで保護層300の急激な傾斜及び段差でタッチ配線600の製造時、タッチ配線600が保護層300の傾斜または段差が形成された領域で形成される場合、タッチ配線が流失及び断線になる制約があった。
【0184】
そこで、本明細書の発明者らは、表示領域AAに隣接した非表示領域NAで表示品質及びタッチ感度低下を減らすことのできる様々な実験を進行した。様々な実験を通して表示領域AAに隣接した非表示領域NAで保護層300の上部及び下部に配置された電極の電界干渉を最小化して表示品質を向上させ、タッチ感度を向上させることのできる様々な実験を進行した。
【0185】
表示領域AAに隣接した非表示領域NAの第1部分P1に形成された第1パターン400は、第2保護層320の有機物質の流れを防いで第1部分P1に形成される第2保護層320の厚さを厚く形成することができる。表示領域AA及び非表示領域NAの第1部分P1で保護層320は類似した厚さに形成されるので、既存に表示領域AAに隣接した非表示領域NAで形成された寄生キャパシタンス(Cp)の増加を防止し、表示品質向上及びタッチセンシングの感度を向上させることができる。
【0186】
タッチ配線600は、保護層300上で第1パターン400及び第2パターン500と少なくとも一つ以上の一部分で離隔されて配置され得る。
【0187】
タッチ配線600は、第1距離D1で第1パターン400と離隔されて配置され得、第1距離D1は、10μmまたは以上であってよい。
【0188】
タッチ配線600は、第2距離D2で第2パターン500と離隔されて配置され得、第2距離D2は、50μmまたは以上であってよい。
図7を参照すると、複数のタッチ配線600は非表示領域NAの第2部分P2の保護層300上に配置することができ、その標高は非表示領域NAの第1部分P1から離れる方向に連続的に減少する。
【0189】
非表示領域NAの第1部分P1に平坦化層130またはアノード電極210上にバッファホールBHがさらに配置され得る。
【0190】
バッファホールBHは、表示領域AAの周辺部に沿って配置され得る。バッファホールBHは、表示領域AAと第1パターン400との間に形成され得る。
【0191】
バッファホールBHは、少なくとも一つ以上に配置され得る。例えば、バッファホールBHは、バンク層220を食刻して形成されるので、第2保護層320の有機物質が第1パターン400を越えて溢れることを防ぐことができる。例えば、第1パターン400を越えて流れる第2保護層320の有機物質の量が少なくなり、第2保護層320の有機物質が広がる(または流れる)距離をさらに効果的に制御できる。従って、バッファホールBHを構成するので、非表示領域NAに第2保護層320が侵入して発生させる駆動不良等の制約を防止できる。また、バッファホールBHを構成するので、第2保護層320の塗布量に対するバラツキを考慮したバッファ空間を確保することができるので、第2保護層320の設計マージンを最小化して薄いベゼルを有し得る発光表示装置を提供できる。
【0192】
【0193】
図8に発光表示装置100は
図2の発光表示装置と比較して表示パネル内のカメラ領域CAに配置された遮光部材170を除いて実質的に同一であるので、重複した説明は省略するか、または簡単な説明に留める。
【0194】
図8を参照すると、表示領域AAの内部にカメラ領域CAが配置される。表示領域AAで複数のサブ画素SPの間にカメラ領域CAが配置される。カメラ領域CAは、カメラまたは光学センサのような光学部品が配置される領域である。光学センサは、近接センサ、赤外線センサ、紫外線センサ等を含むことができ、これに限定されるものではない。カメラ領域CAは、光学部品を配置するために発光表示装置100の一部の構成を貫通する光学ホールCHを含む。発光表示装置100を貫通する光学ホールCHを形成して光学部品が配置される空間を確保することができる。
【0195】
光学ホールCHは、ホールまたは第2ホールであってよく、用語に限定されるものではない。
【0196】
複数のサブ画素SPで発光された光のうち一部は、複数のサブ画素SPの間に配置されたカメラ領域CA、例えば、光学ホールCHに向かって進行し得る。光学ホールCHに進行した複数のサブ画素SPからの光がカメラのような光学部品に伝達される場合、ノイズが発生して光学部品の信頼性が低下し得る。そこで、光学ホールCHの内部に複数のサブ画素SPから発光された光が伝達されないように光学ホールCHに遮光部材170が配置され得る。
【0197】
非表示領域NAは、表示領域AAとカメラ領域AAとの間に形成され得る。非表示領域NAは、カメラ領域AAを囲んでいるものと示したが、表示領域AAの形態及び表示領域AAに隣接した非表示領域NAの形態/配置は、
図8に示された例に限定されない。表示領域AA及び非表示領域NAは、発光表示装置100を搭載した電子装置のデザインに適した形態であってよい。例えば、表示領域AAの例示的な形態は、五角形、六角形、円形、楕円形等であってよく、これに限定されるものではない。
【0198】
図8のカメラ領域CAに配置された非表示領域NAは、
図3、
図6、及び
図7に示した非表示領域NAと同じ断面構造を有し得、同じ効果を有する。
【0199】
遮光部材170は、導電性を有する物質からなり得る。遮光部材170は、光漏れを防止しながら静電気を放電できる。遮光部材は、不透明であり、電気伝導性を有する物質からなり得る。
【0200】
遮光部材170は、光学ホールCHの内部に発光表示装置100の光が流入することを遮断し、前面部材から発生した静電気を放電させることができる。遮光部材170は、光学ホールCHで露出された基板110の一部分、非表示領域NAの側面のうち少なくとも一つ以上を覆うことができる。
【0201】
遮光部材170は、導電性インクまたは導電性ペーストからなり得る。例えば、カーボンブラック(carbon black)のような導電性粒子またはPEDOT:PSS(poly(3,4-ethylenedioxythiophene))のような伝導性高分子が混合された導電性インクや銀(Ag)のような物質からなる導電性ペースト等からなり得る。例えば、遮光部材170は、静電気を放電できるように0~106Ωの抵抗を有し得る。遮光部材170は、上述した物質の他に多様な物質で形成されてもよく、これに制限されない。
【0202】
遮光部材170は、空圧噴射コーティングや静電噴霧コーティング等の工程を利用して形成することができる。例えば、空圧噴射コーティングは、空気圧力を利用してシリンジの内部の物質を押し出して噴射する方式であってよい。静電噴霧コーティングは、物質に電圧を印加して電荷を付与した後、噴射ノズルを利用して荷電された物質を噴射する方式であってよい。遮光部材170を空圧噴射コーティングや静電噴霧コーティング方式で形成する場合、遮光部材170の粘度は、約10,000cPs以下であってよく、これに限定されるものではない。遮光部材170は、この他にも多様な方式で形成され得、これに制限されない。
【0203】
本明細書の実施例に係る表示装置は、下記のように説明され得る。
【0204】
本明細書の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域に隣接した非表示領域を含む基板、表示領域と非表示領域の第1部分に配置された平坦化層、平坦化層上に配置された発光素子層、及び第1パターン、発光素子層、及び第1パターン上に配置された保護層、及び非表示領域の第1部分と隣接した第2部分に配置された第2パターンを含むことができる。
【0205】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1パターンは、表示領域の周辺部に沿って配置され得る。
【0206】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層は、表示領域から表示領域の第1部分まで延び得る。
【0207】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層上に配置されたホールをさらに含むことができ、ホールは、非表示領域の第1部分に配置され得る。
【0208】
本明細書のいくつかの実施例によれば、ホールは、表示領域と第1パターンとの間に配置され得る。
【0209】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層上に配置されたバンク層、及びバンク層上に配置されたスペーサーをさらに含むことができ、第1パターンは、バンク層及びスペーサーのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0210】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層上に配置されたバンク層、及びバンク層上に配置されたスペーサーをさらに含むことができ、第2パターンは、平坦化層、バンク層、及びスペーサーのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0211】
本明細書のいくつかの実施例によれば、保護層上に配置されたタッチ配線をさらに含むことができる。
【0212】
本明細書のいくつかの実施例によれば、タッチ配線は、第1パターン及び第2パターンの少なくとも一つ以上の一部分と離隔され得る。
【0213】
本明細書のいくつかの実施例によれば、タッチ配線が第1パターンと離隔された距離は、タッチ配線が第2パターンと離隔された距離より小さくてよい。
【0214】
本明細書のいくつかの実施例によれば、表示領域及び表示領域に隣接した非表示領域を含む基板、表示領域と非表示領域の第1部分に配置された平坦化層、平坦化層上に配置された発光素子層、及び第1パターン、発光素子層中の有機発光素子上に配置され、及び第1パターン上に配置された保護層、非表示領域の第1部分と隣接した第2部分に配置された第2パターン、及び保護層上にタッチ配線を含むことができる。
【0215】
本明細書のいくつかの実施例によれば、タッチ配線は、第1パターン及び第2パターンのうち少なくとも一つの一部分と離隔され得る。
【0216】
本明細書のいくつかの実施例によれば、タッチ配線が第1パターンと離隔された距離は、タッチ配線が第2パターンと離隔された距離より小さくてよい。
【0217】
本明細書のいくつかの実施例によれば、タッチ配線は、第1タッチ電極及び第2タッチ電極をさらに含むことができる。
【0218】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1タッチ電極及び第2タッチ電極の間の相互静電容量の変化量を感知してタッチの有無及びタッチ位置をセンシングできる。
【0219】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1パターンは、表示領域の周辺部に沿って配置され得る。
【0220】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層は、表示領域から非表示領域の第1部分まで延び得る。
【0221】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層上に配置されたホールをさらに含むことができ、ホールは、非表示領域の第1部分に配置され得る。
【0222】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層上に配置されたバンク層及びバンク層上に配置されたスペーサーをさらに含むことができ、第1パターンは、バンク層及びスペーサーのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0223】
本明細書のいくつかの実施例によれば、平坦化層上に配置されたバンク層及びバンク層上に配置されたスペーサーをさらに含むことができ、第2パターンは、平坦化層、バンク層、及びスペーサーのうち少なくとも一つの物質を含むことができる。
【0224】
本明細書のまた別の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域に隣接した非表示領域を含む基板、表示領域に配置された発光素子層、非表示領域の第1部分に配置された第1パターン、発光素子層及び第1パターン上に配置された保護層、非表示領域の第1部分に隣接する第2部分に配置された第2パターン、及び非表示領域の第1部分に配置されたホールを含む。
【0225】
ホールは、表示領域と第1パターンとの間に配置することができる。
【0226】
発光表示装置は、発光素子層の発光領域を画定するバンク層を含むことができ、ホールはバンク層と第1パターンとの間に配置することができる。
【0227】
本明細書のまた別の実施例に係る発光表示装置は、表示領域及び表示領域を囲む非表示領域を含む基板、表示領域にあり、非表示領域に部分的に侵入する平坦化層、表示領域にあり、非表示領域に部分的に侵入する保護層、及び平坦化層と保護層との間に介在し、非表示領域に配置された第1パターンを含むことができる。
【0228】
非表示領域は、表示領域に隣接した第1部分、第1部分の外側にある第2部分、及び第1部分と第2部分との間の境界を含むことができ、非表示領域の第2部分は平坦化層を含まなくともよい。
【0229】
非表示領域は、第1部分、及び第1部分の外側にある第2部分を含むことができ、第1パターンは非表示領域の第1部分に配置され得、保護層は、第1パターンの高さを越えることにより、表示領域から非表示領域の第2部分へと延びることができる。
【0230】
非表示領域は、第1部分、及び第1部分の外側にある第2部分を含むことができ、第2パターンは非表示領域の第2部分に配置され得る。
【0231】
保護層は、第1保護層及び第2保護層を含むことができ、第2保護層の厚さは、非表示領域の第1部分から第2部分へと外側に向かって延びるにつれて変動し得る。
【0232】
発光表示装置は、平坦化層上のアノード電極、アノード電極上のバンク層、アノード電極上の発光層、及び発光層上のカソード電極をさらに含むことができ、アノード電極の物質は、非表示領域の第1部分の外側にある非表示領域の第2部分に配置され得、第2パターンは、第2部分内にあってよく、非表示領域の第2部分のアノード電極の物質を含む。
【0233】
第2保護層は、第2パターンの高さを越えなくともよい。
【0234】
第1パターンの内側の保護層の表面は平面部分を含むことができ、第1パターンの外側の保護層の表面は不均一部分を含み得る。
【0235】
非表示領域は、第1部分、及び第1部分の外側にある第2部分を含むことができ、非表示領域の第1部分の保護層上には複数のタッチ配線があってよい。
【0236】
複数のタッチ配線は、さらに、非表示領域の第2部分の保護層上にあってもよく、その標高は、非表示領域の第1部分から外側にむかう方向に連続して減少する。
【0237】
発光表示装置は、基板に、表示領域により囲まれた光学ホールをさらに含むことができる。
【0238】
以上、添付の図面を参照して、本明細書の実施例をさらに詳細に説明したが、本明細書は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本明細書の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本明細書に開示された実施例は、本明細書の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本明細書の技術思想の範囲が限定されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解すべきである。本明細書の保護範囲は、請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本明細書の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。