(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】飲料抽出装置
(51)【国際特許分類】
A47J 31/36 20060101AFI20240523BHJP
【FI】
A47J31/36 130
(21)【出願番号】P 2022504024
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(86)【国際出願番号】 NL2020050170
(87)【国際公開番号】W WO2020190129
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-02-20
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】521434849
【氏名又は名称】ブラフィロー ボナマット ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルゲボーレン、 アドリアヌス ペトルス
(72)【発明者】
【氏名】フェロエーフェン、ロマヌス エドアード
(72)【発明者】
【氏名】ハウバーツ、ヨハネス テオドルス エメレンティア
(72)【発明者】
【氏名】ファン ケウレン、ヤン
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】実開平01-151376(JP,U)
【文献】特開平09-259345(JP,A)
【文献】米国特許第04967647(US,A)
【文献】特開2010-067211(JP,A)
【文献】実開昭55-000239(JP,U)
【文献】特開2007-289302(JP,A)
【文献】特開平06-312790(JP,A)
【文献】米国特許第08286547(US,B1)
【文献】特開平08-063663(JP,A)
【文献】特許第3138635(JP,B2)
【文献】実開平05-052991(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料抽出装置(1)であって、粉体材料と高温の液体とを受け入れて混合するための容器(7)と、容器(7)の下に位置するフィルタ(8)と、容器(7)内に加圧ガスを供給するためにダクトを介して容器(7)に接続するガスポンプ(9)と、フィルタ(8)における容器(7)とは反対の出口側における抽出液用の流出口(10)とを少なくとも備え、流出口(10)は抽出された液体のための出口ダクト(11)に接続しているものにおいて、容器(7)内に加圧ガスを供給するためのダクトが、容器(7)の下部リム(7′)に設けられた流出開口(21)を有する容器(7)内の流路に接続され、それにより容器(7)内にガスを放出して容器(7)内の混合物を下方から上方に向かって撹拌するものであることを特徴とする飲料抽出装置。
【請求項2】
出口ダクト(11)の少なくとも一部(11′)が、少なくとも部分的に容器(7)よりも上方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の飲料抽出装置。
【請求項3】
出口ダクト(11)が流出口(10)から離れている出口開口(12)を有し、この出口開口(12)が、フィルタ(8)の流出側において、流出口(10)よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の飲料抽出装置。
【請求項4】
出口ダクト(11)の出口開口(12)が、下向きであり、かつ容器(7)よりも上方に位置する出口ダクト(11)の部分(11′)よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の飲料抽出装置。
【請求項5】
抽出された液体を出口ダクト(11)から流出させるためにガスポンプ(9)の動作を必要とするものであることを特徴とす
る請求項1から4までのいずれか1項に記載の、飲料抽出装置。
【請求項6】
容器(7)は、その上部に、粉末材料および高温の液体の供給のための閉鎖可能な開口を有し、この閉鎖可能な開口には、この開口を開閉するためのバルブが設けられており、このバルブは、ガスポンプ(9)の作動により容器(7)が加圧されるためにこのバルブが容器(7)の開口を気密に閉鎖するようにされており、そして、ガスポンプ(9)の作動中に前記バルブが閉鎖されて容器(7)が加圧されて、容器(7)内の液体が容器(7)の下のフィルタ(8)を通過するようになっていることを特徴とす
る請求項1から5までのいずれか1項に記載の、飲料抽出装置。
【請求項7】
容器(7)の下部リム(7′)をフィルタ(8)と協働してシールとして機能させることができるように、容器(7)が上下方向に移動可能であることを特徴とす
る請求項5あるいは6に記載の、飲料抽出装置。
【請求項8】
フィルタ(8)が可動式エンドレスベルト(14)として具体化されていることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の飲料抽出装置。
【請求項9】
抽出後にベルト(8)上に残った粉体材料を廃棄するために容器(7)をベルト(8)から持ち上げる際に、ベルト(8)が回転可能であることを特徴とする請求項8に記載の飲料抽出装置。
【請求項10】
粉体の残渣を掻き出すために、ベルト(8)に下からスクレーパ(16)を噛ませていることを特徴とする請求項8または9に記載の飲料抽出装置。
【請求項11】
フィルタ(8)は選択肢としてペーパフィルタ部(17)を備えることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の飲料抽出装置。
【請求項12】
ペーパフィルタ部(17)がエンドレスベルト(8)に支持されていることを特徴とする請求項8から10までのいずれか1項および請求項11に記載の飲料抽出装置。
【請求項13】
単数または複数の測定装置が容器(7)とガスポンプ(9)との少なくとも一方に接続されて、容器(7)内の圧力と、ガスポンプ(9)
の動力との一方を測定するものであることを特徴とす
る請求項1から12までのいずれか1項に記載の、飲料抽出装置。
【請求項14】
温度センサが、フィルタ(8)の出口側における抽出液のため流出口(10)の温度を監視するものであることを特徴とす
る請求項1から13までのいずれか1項に記載の、飲料抽出装置。
【請求項15】
フィルタ(8)の出口側にて、液体を抽出するための流出口(10)における流体の存在および/または品質を監視するための光学センサが設けられていることを特徴とす
る請求項1から13までのいずれか1項に記載の、飲料抽出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体材料と高温の液体とを受け入れて混合する容器と、容器の下方に設けられたフィルタと、ダクトを介して容器に接続し、容器内に加圧ガスを供給するガスポンプと、フィルタの出口側であって容器とは反対側に設けられた抽出液の流出口とを少なくとも備え、流出口が抽出液の流出ダクトに接続されている、飲料抽出装置に関するものである。飲料は、たとえばコーヒーであるが、紅茶などの他の飲料であってもよい。
【背景技術】
【0002】
このような飲料抽出装置は、JP3138635B2(特許文献1)やEP-A-0546498(特許文献2)から知られている。
【0003】
JP3138635B2(特許文献1)には、ホットドリンクを準備するための床置き型の機械が開示されている。
【0004】
EP-A-0546498(特許文献2)には、自動販売機の一部である飲料抽出装置が開示されており、この装置は、熱水と材料粉末との混合液が入口ポートを通って流入するシリンダを含む。バルブがシリンダの入口ポートを開閉し、圧力装置がシリンダ内に加圧空気を供給する。リターンスプリングにより下方に押圧されたフィルタを備えたフィルタブロックが設けられている。フィルタブロック駆動機構が、シリンダの下部開口を閉じるために垂直方向に回転可能な回転レバーを上方に回転させることにより、フィルタブロックを上方に移動させるように動作可能である。シリンダ内の混合液は、シリンダ内の内圧により、フィルタを介して強制的に濾過される。この内圧は、バルブによりシリンダの入口ポートを閉鎖し、フィルタによりシリンダの下部開口を閉鎖しながら、加圧空気をシリンダ内に供給することにより発生する。すでに知られている飲料抽出装置の設計では、最終的に装置から出る、準備の整った液体の流れのための駆動力として、重力を使用している。その結果、装置で抽出された液体を受け取るためのユーザカップが、フィルタの下に配置されることになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第3138635号明細書
【文献】ヨーロッパ特許出願公開第0546498号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
すでに知られている飲料抽出装置には、いくつかの欠点がある。
【0007】
すでに知られている飲料抽出装置の欠点の一つは、トップダウン設計のために機械の高さがかなり必要であり、飲料抽出装置のための利用可能なスペースが限られている場合には不利である。
【0008】
飲料抽出装置のもう一つの欠点は、抽出された液体がユーザカップに注がれた後、出口ダクトを完全に閉鎖するために適切なバルブを用いない限り、抽出された液体の出口ダクトから、しばらくの間において液体が滴り続ける傾向があることである。
【0009】
すでに知られている飲料抽出装置のさらに別の欠点は、前記のバルブを用いて装置を具現化した場合に、バルブの熱容量のために、装置にて抽出された液体が冷えてしまうことである。これは特に高温のコーヒーの愛好家にとっては不都合なことである。
【0010】
本発明の目的は、上記の問題点の1つ以上を解決し、以下に明らかになるようなさらなる利点を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのために、添付の請求項の1つまたは複数の特徴を有する、本発明による飲料抽出装置が提案される。
【0012】
ここで説明する飲料抽出装置のさまざまな特徴は、互いに独立して使用できるだけでなく、組み合わせて使用することもできることに留意されたい。
【0013】
本発明の第1の側面によれば、容器内に加圧ガスを供給するダクトが、容器の下縁に流出開口を有する容器内の流路に接続され、容器内の混合物を下から上方向に撹拌する。この機能により、容器内の混合物が激しく撹拌されるため、抽出される液体の品質が向上する。
【0014】
本発明の別の態様では、出口ダクトの少なくとも一部が容器よりも上方に位置する。この構造により、抽出完了時に出口ダクトを閉鎖するためのバルブを用いる必要がなく、しかも出口ダクトの液垂れを防止することができる。さらに、特に1杯目の抽出液の場合、注出時の抽出液の温度がよりよく維持される。この構造のもう1つの利点は、出口ダクトの出口開口を、フィルタの出口側における流出開口よりも上方に配置できることである。これにより、本発明の装置の汎用性が高まり、特に、抽出液を受けるユーザカップに対して複数の流出位置を可能とすることができる。それに伴い、飲料抽出装置の全高を低くすることができる。しかし、本発明から逸脱することなく、出口ダクトの出口開口を、フィルタの出口側の流出口よりも下方に配置することも可能である。
【0015】
望ましくは、出口ダクトの流出開口は下向きで、容器の上に位置する出口ダクトの部分よりも下に位置する。特に、出口ダクトにおける容器よりも上方に位置する部分によって、ユーザカップが抽出液で満たされて、装置がユーザカップにさらなる液体を流出させるのを止めたときに、抽出液の滴下が直ちに止まる。
【0016】
本明細書に記載されている他の特徴とは無関係に用いることが可能な特定の特徴は、抽出された液体を出口ダクトを通して流出させるには、ガスポンプの動作が必要であるということにある。ガスポンプは装置の動作に役立つものであり、ガスポンプの専用の動作態様によって、飲料抽出装置の完全な動作を規定することができる。通常、ガスポンプは空気を送るために使用されるが、窒素を送ることも可能である。これは、特にコーヒーの場合、抽出された液体の品質を確保するという点で利点がある。また、コーヒーを抽出する際に、ウイスキーやコニャックなどの所望の風味を抽出液に与えるために、エアロゾルを供給することも可能である。
【0017】
EP-A-0546498(特許文献2)により知られている装置では、容器は、粉末材料と高温の液体とを供給するために、その上部側に、閉鎖可能な開口を有している。この閉鎖可能な開口には、この開口を開閉するためのバルブが設けられている。バルブは、ガスポンプの動作によって容器が加圧されるように、容器の開口を気密に閉鎖するように配置されている。
【0018】
本発明の飲料抽出装置の好ましい実施形態では、容器を加圧して容器内の液体を容器の下のフィルタを通して動作させるために、ガスポンプの動作と同時にバルブを閉じることができるという特徴を採用する。ガスポンプの動作期間は、容器の下にあるフィルタを通して液体が流出され、出口ダクトの出口開口の下に置かれることになっているユーザカップを満たす時間を、正確に規定するものである。この機能も、本発明の他の機能とは独立して、または本発明の他の機能と組み合わせて、用いることができる。
【0019】
フィルタを介した液体の流出をサポートするために、容器は上下に移動可能で、それにより容器の下側の縁をフィルタに合わせることでシールとして機能することが好ましい。この特徴は、本発明の他の特徴とは独立して、あるいは本発明の他の特徴と組み合わせて、用いることができる。
【0020】
本発明の別の側面によれば、フィルタは移動可能なエンドレスベルトとして構成されており、それによりカップ用の新しいの液体を取り出す際にエンドレスベルトのきれいな部分を常に利用できるようになっている。
【0021】
好ましくは、抽出後にベルト上に残った粉体を処理するために、容器がベルトから持ち上げられたときにベルトが回転するようになっている。
【0022】
さらに、スクレーパが下からベルトに噛み込んで、粉体の残渣を掻き出すことが好ましい。
【0023】
本発明の飲料抽出装置は、ベルトがフィルタとして機能するだけの動作とすることができるが、フィルタがペーパフィルタ部をさらに含むことも可能である。ときには、特定の微細で潜在的に有害な粒子をブロックするために、そのようなペーパフィルタ部を用いることが望まれる。
【0024】
好適には、ペーパフィルタ部はエンドレスベルトで支持される。
【0025】
本発明の飲料抽出装置の特定の一実施形態では、単数または複数の測定装置が、容器とガスポンプとの少なくとも一方に接続されて、容器内の圧力と、ガスポンプの出力との少なくとも一方を測定する。この情報を利用して、ガスポンプの不必要な動作を防止し、抽出時間を、実際に必要な時間に制限することができる。また、この情報は、フィルタを部分的に塞いでいる汚染物質を除去するために、フィルタの清掃が必要であることを示している場合もある。また、この情報は、飲料抽出装置の容器内の飲料原料がほぼ空になったことを示す情報であってもよい。
【0026】
さらに、フィルタの出口側において、その出口における抽出された液体の温度を温度センサで監視することが好ましい。温度センサからの情報は、温度が低下したときにガスポンプの運転を停止するために使用することができる。これは、すべての流体がフィルタを通して流出されたことを示す。
別の手段として、フィルタの出口側で、抽出された液体の流出口における液体の存在をモニタするために、光学センサを設けることも可能である。
【0027】
測定装置やデバイス、そして温度センサや光学センサは、ここで述べたような他の機能のいずれとも独立して、あるいは他の機能と組み合わせて、用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の飲料抽出装置の一実施形態の正面図である。
【
図2】
図1の飲料抽出装置の第1の実施形態の関連部分を示す図である。
【
図3】
図1の飲料抽出装置の第2の実施形態の関連部分を示す図である。
【
図4】
図1の飲料抽出装置のフレーム部分を示す図である。
【
図5】
図1の飲料抽出装置で使用される容器を下から見た立体図である。
【
図6】
図1の飲料抽出装置の一部を形成するフィルタとして機能するベルトを搭載したフレームの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明による飲料抽出装置に係る図面を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。
【0030】
図中に同じ参照番号が付されている場合、これらの番号は同じ部品を意味する。
【0031】
図1では、飲料抽出装置1は、例えばコーヒー豆などの豆用の収容器2を備えている。収容器2の下には、挽いた豆を
図2および
図3にも示されているシュート4に供給するグラインダ3が設けられている。また、シュート4は、ダクト5からの熱水を受ける。ダクト5は、このダクト5が接続されているヒータ6から熱水を受ける。この熱水は、グラインダ3からの挽き豆を確実に搬送して、シュート4が接続する容器7に受け入れさせる。互いの収容のため、容器7は、粉体材料と熱い液体の両方を受け入れるために、この容器7の上側の位置13に、閉鎖可能な開口を有している。
【0032】
図2および
図3を参照して、閉鎖可能な開口には、当該開口を開閉するための(図示しない)バルブが、矢印13の高さに設けられている。当該バルブは、容器7がガスポンプ9の動作によって加圧されるように、容器7の開口部の気密閉鎖を行うよう配置されている。バルブの位置および動作は、先行技術文献EP-A-0546498(特許文献2)からも知られている。したがって、これを図面でさらに示すことは不要である。ガスポンプ9は、
図2および
図3に示すように、ダクト9′を介して容器7に接続し、容器7内に加圧ガスを供給する。
【0033】
容器7の加圧に関連して、容器7は、矢印20で象徴されるように、上下に移動可能であることが好ましい。これは、下降位置において、容器7が、容器7の下にあるフィルタ8と協働し、そのフィルタ8にシールとして作用することを可能にするためである。このことの重要性は、後の説明で明らかになる。
【0034】
別の態様では、飲料抽出装置1は、
図7に詳細かつ明確に示されているように、流出口10を有している。この流出口10は、容器7とは反対側にあるフィルタ8の出口側で抽出された液体を放出するためのものである。流出口10は、
図1、
図2、
図3に示すように、抽出された液体のための出口ダクト11に接続される。出口ダクト11は、流出口10から離れた出口開口12を有する。この出口開口12は、図示のように、フィルタ8の出口側の流出口10よりも上方に配置されている。
【0035】
図1~
図3は、さらに、出口ダクト11の少なくとも一部11′が容器7の上方に位置しており、出口ダクト11の出口開口12が下方に向けられ、出口開口12は、出口ダクト11の一部11′の下方に配置され、出口ダクト11は、少なくともその一部分が、容器7よりも上方に位置する。
【0036】
使用時には、抽出された液体を出口ダクト11から流出させるために、ガスポンプ9を動作させる必要がある。これにつて以下に説明する。
【0037】
容器7内に加圧ガスを供給するためのダクト9′は、
図4に示すダクト出口9′′を介して、容器7内の流路またはチャネル(図示せず)に接続する。容器7は、この容器7の下部リム7′に、流出開口21を有する。この流出開口21は、内向きとされ、容器7内にガスを放出して容器7内の混合物を下から上向きに撹拌する。容器7の下部リム7′におけるこれらの流出開口21は、
図5に示されている。
【0038】
すでに述べたように、容器7は、粉体材料と高温の液体とを受け入れるために、容器7の上側の位置13に開口を有している。この開口は、バルブで閉鎖可能である。このバルブのための駆動装置22は、ガスポンプ9の動作中にバルブを閉じるように操作することができ、それにより容器7を加圧して容器7内の液体を容器7の下にあるフィルタ8に通す。このとき容器7の下側のリム7′がフィルタ8と緊密に合わさって、このフィルタ8のシールとして機能する。このとき、液体の唯一の通路は、まさにフィルタ8を通過するものとなる。
【0039】
図1~
図3に示す実施形態では、フィルタ8は、好ましくはモータ15によって駆動される、移動可能なエンドレスベルト14として具体化されている。ベルト14は、容器7がベルト8から持ち上げられたときに回転可能であり、これは、抽出が完了した後にベルト8上に残っている粉末材料を廃棄するために役立つ。この残った粉末材料は、廃棄物容器19に集められる。ベルト14からの粉末材料の除去を促進するために、スクレーパ16が下からベルト14に作用して、粉末材料の残渣を掻き落とすことが好ましい。これは、
図6に最もよく示されている。
【0040】
図1および
図3は、さらに、選択肢として、フィルタが、ペーパフィルタドラム18から供給されるペーパフィルタ部17を含んでいてもよいことを示している。ペーパフィルタ部17は、好ましくはエンドレスベルト14によって支持される。
【0041】
実施形態では、測定装置が容器7とガスポンプ9との一方に接続されて、容器7内の圧力とガスポンプ9の動力との一方を測定する。
【0042】
別の実施形態では、温度センサが、フィルタ8の出口側における、抽出液のための流出口10の温度を監視する。
【0043】
代替的な実施形態では、フィルタ8の出口側にて、液体を抽出するための流出口10における液体の存在を監視するための、光学センサが設けられる。
【0044】
以上、本発明の飲料抽出装置の例示的な実施形態を参照して本発明を論じてきたが、本発明は、これらの実施形態に拘束されるものではなく、本発明から逸脱することなく多くの点で変化させることができる。したがって、議論された例示的な実施形態は、添付の請求項を厳密に解釈するために使用してはならない。
【0045】
また、本実施形態は、添付の特許請求の範囲の文言を説明するためのものであり、特許請求の範囲を限定する意図はない。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲のみに従って解釈されるものとし、特許請求の範囲の文言に生じ得る曖昧さは、これらの例示的な実施形態を用いて解決されるものとする。