(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-22
(45)【発行日】2024-05-30
(54)【発明の名称】複数のTRPのための上りリンク送受信方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20240523BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20240523BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240523BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240523BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20240523BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20240523BHJP
【FI】
H04W16/28 130
H04W72/1268
H04W72/21
H04W72/232
H04W88/02 140
H04W8/24
(21)【出願番号】P 2022562504
(86)(22)【出願日】2021-04-29
(86)【国際出願番号】 KR2021005431
(87)【国際公開番号】W WO2021221476
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0052790
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】パク ヘウク
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒョンテ
(72)【発明者】
【氏名】カン チウォン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-509677(JP,A)
【文献】国際公開第2019/244207(WO,A1)
【文献】Ericsson,On PDCCH, PUCCH and PUSCH enhancements for multi-TRP,3GPP TSG RAN WG1#104b-e R1-2103550,フランス,3GPP,2021年04月07日
【文献】ZTE,Further details on Multi-beam and Multi-TRP operation,3GPP TSG RAN WG1#104-e R1-2100292,フランス,3GPP,2021年01月19日
【文献】OPPO,Discussion on Rel-16 eMIMO UE features,3GPP TSG RAN WG1#100b_e R1-2001738,フランス,3GPP,2020年04月10日
【文献】Apple Inc.,On Beam Management Enhancement,3GPP TSG RAN WG1#103-e R1-2008438,フランス,3GPP,2020年11月01日
【文献】MediaTek Inc.,Views on Rel-16 UE Features for NR eMIMO,3GPP TSG RAN WG1#100b_e R1-2001829,フランス,3GPP,2020年04月11日
【文献】Huawei, HiSilicon,On the enhancement of SRS carrier switching capability,3GPP TSG RAN WG2#108 R2-1915262,フランス,3GPP,2019年11月08日
【文献】MediaTek Inc.,Codebook based transmission for UL,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1716785,フランス,3GPP,2017年09月19日
【文献】Xinwei,Views on NR Reference Signals for Beam and CSI,3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1609695,フランス,3GPP,2016年09月30日
【文献】CATT,Considerations on multi-TRP/panel transmission,3GPP TSG RAN WG1#98b R1-1910349,フランス,3GPP,2019年10月05日
【文献】MediaTek Inc.,Further Considerations on NR 'Cell',3GPP TSG-RAN WG2#95bis R2-166103,フランス,3GPP,2016年10月01日
【文献】vivo,Evaluation on MTRP CSI and Partial reciprocity,3GPP TSG RAN WG1#102-e R1-2005369,フランス,3GPP,2020年08月08日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末が上りリンク信号を送信する方法であって、
コードブックベース送信に関連する第1及び第2のフィールドを含む一つのDCI(Downlink Control Indicator)を受信する段階と、
前記一つのDCIに基づいて、多数のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を送信する段階を含み、
前記第1のフィールドは、i)第1のTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)と、ii)層の数を示す値を含み、
前記第2のフィールドは、前記第1のフィールドにより示された層の数と同じ層の数に基づいて、第2のTPMIを示す値を含む、方法。
【請求項2】
前記第2のフィールドのサイズは、前記第1のフィールドにより示される前記層の数に対して定義されるTPMIの最大数に基づいて、決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記多数のPUSCHのそれぞれが、TRP(transmission reception point)と関連する送信設定指示(transmission configuration indicator(TCI))状態
識別子(ID)に基づいて送信される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
Sounding reference signal(SRS)を複数のTRPに送信する段階を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記端末についての能力情報を複数のTRPの少なくとも一つに送信する段階と、
前記複数のTRPに基づく送受信に関連する設定情報を受信する段階をさらに含む、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記端末についての能力情報は、
前記端末により支援されるアンテナポートの数に関する情報と、
前記端末に備えられたパネルごとのアンテナポートの数に関する情報と、
コヒーレンス(coherency)能力に関する情報と、
フルパワー送信(full power transmission)能力に関する情報と、
支援されるフル送信モード(supported full transmission mode)に関する情報と、
支援されるTPMIグループに関する情報と、
ポートスイッチング能力に関する情報と、
送信チェーン(transmission chain)に関する情報と、
複数のTRPに基づく送信の支援の有無に関する情報と、
送信可能なSRS(Sounding reference signal)の数に関する情報と、
支援された多重化に関する情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のTRPに基づく送受信に関連する設定情報は、
ネットワーク端の前記複数のTRPに関する構成情報と、
前記複数のTRPに基づく送受信のためのリソース割り当て情報と、
システム情報(System Information)と、
スケジューリング方式に関する情報と、
前記上りリンクデータの送信のためのPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)割り当て情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
上りリンク信号を送信する端末であって、
少なくとも一つの送受信部と、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに動作を行わせるインストラクション(instructions)を格納する少なくとも一つのコンピュータメモリとを含み、
前記動作は、コードブックベース送信に関連する第1及び第2のフィールドを含む一つのDCI(Downlink Control Indicator)を受信することと、
前記一つのDCIに基づいて多数のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を送信することとを含み、
前記第1のフィールドは、i)第1のTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)と、ii)層の数を示す値を含み、
前記第2のフィールドは、前記第1のフィールドにより示された層の数と同じ層の数に基づいて、第2のTPMIを示す値を含む、端末。
【請求項9】
前記第2のフィールドのサイズは、前記第1のフィールドにより示される前記層の数に対して定義されるTPMIの最大数に基づいて、決定される、請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記多数のPUSCHのそれぞれが、TRP(transmission reception point)と関連する送信設定指示(transmission configuration indicator(TCI))状態
識別子(ID)に基づいて送信される、請求項8又は9に記載の端末。
【請求項11】
Sounding reference signal(SRS)を複数のTRPに送信することを更に含む、請求項10に記載の端末。
【請求項12】
前記動作は、前記端末の能力情報を複数のTRPの少なくとも一つに送信することと、前記複数のTRPに基づく送受信に関連する設定情報を受信することを含む、請求項10又は11に記載の端末。
【請求項13】
前記端末についての能力情報は、
前記端末により支援されるアンテナポートの数に関する情報と、
前記端末に備えられたパネルごとのアンテナポートの数に関する情報と、
コヒーレンス(coherency)能力に関する情報と、
フルパワー送信(full power transmission)能力に関する情報と、
支援されるフル送信モード(supported full transmission mode)に関する情報と、
支援されるTPMIグループに関する情報と、
ポートスイッチング能力に関する情報と、
送信チェーン(transmission chain)に関する情報と、
複数のTRPに基づく送信の支援の有無に関する情報と、
送信可能なSRS(Sounding reference signal)の数に関する情報と、
支援される多重化に関する情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項12に記載の端末。
【請求項14】
前記複数のTRPに基づく送受信に関連する設定情報は、
ネットワーク端の前記複数のTRPに関する構成情報と、
前記複数のTRPに基づく送受信のためのリソース割り当て情報と、
システム情報(System Information)と、
スケジューリング方式に関する情報と、
前記上りリンクデータの送信のためのPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)割り当て情報のうちの少なくとも一つを含む、請求項12に記載の端末。
【請求項15】
上りリンク信号を受信する基地局(BS)であって、
少なくとも一つの送受信部と、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに動作を行わせるインストラクション(instructions)を格納する少なくとも一つのコンピュータメモリとを含み、
前記動作は、コードブックベース送信に関連する第1及び第2のフィールドを含む一つのDCI(Downlink Control Indicator)を、端末へ送信することと、
前記一つのDCIに基づいて複数のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を、前記端末
へ、
送信することを含み、
前記第2のフィールドは、i)第1のTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)と、ii)層の数を示す値を含み、
前記第2のフィールドは、前記第1のフィールドにより示された層の数と同じ層の数に基づいて、第2のTPMIを示す値を含む、基地局。
【請求項16】
前記第2のフィールドのサイズは、前記第1のフィールドにより示される前記層の数に対して定義されるTPMIの最大数に基づいて、決定される、請求項15に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はNRにおける上りリンク送受信技術に関し、より詳しくは、端末が複数のTRP(Transmission Reception point)へ上りリンク信号を送信するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは可用のシステムリソース(例えば、帯域幅、送信パワーなど)を共有して多重使用者との通信を支援する多重接続(multiple access)システムである。多重接続システムの例としては、CDMA(code division multiple access)システム、FDMA(frequency division multiple access)システム、TDMA(time division multiple access)システム、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)システム、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)システム、MC-FDMA(multi carrier frequency division multiple access)システムなどがある。
【0003】
一方、より多い通信装置がより大きい通信容量を要求することにより、既存の無線接続技術(radio access technology、RAT)に比べて向上したモバイル広帯域通信が必要性が台頭しつつある。これにより、信頼性(reliability)及び遅延(latency)に敏感なサービス又は端末を考慮した通信システム設計が論議されている。このように改善した移動広帯域通信、massive MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代無線接続技術を新しいRAT(new radio access technology)又はNR(new radio)と称する。
【0004】
従来のNRでは、多重アンテナ/パネルを備えた端末が複数のTRPのためのコードブック基盤の上りリンク送信を支援しない。
【0005】
複数のTRPのための上りリンク送信を支援する場合、既存の単一TRPのための上りリンク送信に比べてシグナリングペイロードが増加する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする課題は、NRにおいて複数のTRPのための上りリンク信号送受信方法及びそのための装置を提供することである。
【0007】
解決しようとするさらに他の課題は、NRにおいて複数のTRPのための上りリンク送信時、DCI(Downlink Control Indicator)オーバーヘッドを減らすことができる上りリンク信号送受信方法及びそのための装置を提供することである。
【0008】
本開示の技術的課題は、上述した技術的課題に制限されず、その他の技術的課題は本発明の実施例から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一様相による複数のパネル又はアンテナを備えた端末が複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を送信する方法は、第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を受信する段階と、DCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて同一の上りリンクデータを送信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は前記選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値に相応するTRIは第1フィールド値内のTRIに基づいて決定される。
【0010】
実施例において、前記方法はさらに端末の能力情報を複数のTRPのいずれかに送信する段階と複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報を受信する段階を含む。
【0011】
実施例において、端末の能力情報は、端末により支援されるアンテナポートの数に関する情報と端末に備えられたパネルごとのアンテナポートの数に関する情報とコヒーレンス(coherency)能力に関する情報とフルパワー送信(full power transmission)能力に関する情報と支援されるフル送信モード(supported full transmission mode)に関する情報と支援されるTPMIグループに関する情報とポートスイッチング能力に関する情報と送信チェーン(transmission chain)に関する情報と複数のTRP送信の支援有無に関する情報と送信可能なSRS(Sounding reference signal)の数に関する情報と支援可能な多重化に関する情報のいずれかを含む。
【0012】
実施例において、複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報は、ネットワーク端での複数のTRPに関する構成情報と複数のTRP基盤の送受信のためのリソース割り当て情報とシステム情報(System Information)とスケジューリング方式に関する情報と上りリンクデータの送信のためのPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)割り当て情報のいずれかを含む。
【0013】
実施例において、複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報は、コードブロックサブセット制限(codeblock subset restriction)又はコードブロックサブサンプリング(codeblock サブサンプリング)関連情報を含む。
【0014】
実施例において、コードブロックサブセットはTPMIインデックス値に基づいて制限され、コードブロックサブサンプリングはランク基盤又はポート/ポートグループ間のco-phasingに基づいて行われる。
【0015】
実施例において、設定情報は上位階層シグナリングにより受信される。
【0016】
実施例において、DCIは複数のTRPのそれぞれに相応するSRS(Sounding reference signal)リソースセット内に設定されたSRSリソースを指示するSRI(SRS resource indicator)フィールドをさらに含む。
【0017】
実施例において、第2ないし第nのフィールドのサイズはTRIに相応する(各)ランクごとのTPMI数のうち、一番大きい値に基づいて決定される。
【0018】
実施例において、複数のTRPに関連するCORESETpoolindex、CORESETID及びTCI state IDのいずれかに基づいて最低インデックス又はIDに相応するTRPがTRIを指示するための第1TRPとして決定される。
【0019】
実施例において、この方法はさらにSRS(Sounding reference signal)を複数のTRPに送信する段階を含み、複数のTRPのうち、上りリンクチャネル状態が最も良好なTRPが第1TRPとして決定され、第2ないし第nのTRPに相応するTRIは第1TRPに相応するTRIより小さい値を有するように予め定義される。
【0020】
他の様相による複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を送信する端末は、複数のパネル又はアンテナにより複数のTRPと信号を送受信する送受信部と、送受信部に連結されるプロセッサを含み、プロセッサは第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を受信し、受信されたDCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて同一の上りリンクデータを送信し、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値に相応するTRIは第1フィールド値内のTRIに基づいて決定される。
【0021】
実施例において、プロセッサは端末の能力情報を複数のTRPのいずれかに送信し、複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報を受信する。
【0022】
実施例において、プロセッサは上位階層シグナリングにより設定情報を受信する。
【0023】
実施例において、プロセッサはSRS(Sounding reference signal)を複数のTRPに送信し、複数のTRPのうち、上りリンクチャネル状態が最も良好なTRPが第1TRPとして決定され、第2ないし第nのTRPに相応するTRIは第1TRPに相応するTRIより小さい値を有するように予め定義される。
【0024】
さらに他の様相による、複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を受信する方法は、複数のTRPのいずれかに第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を送信する段階と、複数のTRPにより同一の上りリンクデータを受信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は前記選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値に相応するTRIは第1フィールド値内のTRIに基づいて決定される。
【0025】
さらに他の様相による、複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を受信する装置は、端末と信号を送受信する送受信機と、送受信部に連結されるプロセッサを含み、プロセッサは複数のTRPのいずれかに第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を送信し、複数のTRPにより同一の上りリンクデータを端末から受信し、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値に相応するTRIは第1フィールド値内のTRIに基づいて決定される。
【0026】
さらに他の様相による、複数のパネル又はアンテナを備えて複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を送信する端末のための動作を行うためのプロセッサであって、これらの動作は、第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を受信する段階と、DCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて同一の上りリンクデータを送信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールドには複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)が含まれ、第2ないし第nのフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値に相応するTRIは第1フィールド値内のTRIに基づいて決定される。
【0027】
さらに他の様相による、少なくとも1つのプロセッサにより実行されるとき、少なくとも1つのプロセッサが端末のための動作を行うようにする命令を含む少なくとも1つのコンピュータプログラムを格納する非揮発性コンピュータ読み取り可能な格納媒体であって、これらの動作は、第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を受信する段階と、DCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて同一の上りリンクデータを送信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は前記選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値に相応するTRIは第1フィールド値内のTRIに基づいて決定される。
【0028】
さらに他の様相による、単数又は複数のパネル又はアンテナを備えた端末が複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を送信する方法は、複数のSRI(SRS(Sounding reference signal) resouece indicator)フィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を受信する段階と、DCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて非-コードブック(non-codebook)基盤の上りリンクデータを送信する段階を含み、複数のSRIフィールド値のうち、第1SRIフィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)と第1TRPに相応するSRSリソースの組み合わせにビットマッピングされて決定され、第1SRIフィールド値を除いた残りのSRIフィールド値は前記選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応するSRSリソースの組み合わせのみにビットマッピングされて決定され、残りのSRIフィールド値に相応するTRIは第1SRIフィールド値に相応するTRIに基づいて決定される。
【0029】
実施例において、残りのSRIフィールドのサイズはTRIに相応する(各)ランクごとの指示可能なSRSリソース組み合わせの数のうち、一番大きい値に基づいて決定される。
【発明の効果】
【0030】
この発明はNRにおいて複数のTRPのための上りリンク送受信方法及びそのための装置を提供する。
【0031】
またこの発明は複数のTRPのための上りリンク信号送信時、DCI(Downlink Control Information)オーバーヘッドを減らすことができるコードブック(codebook)基盤の上りリンク送受信方法及びそのための装置を提供する。
【0032】
またこの発明は複数のTRPのための上りリンク信号送信時、DCI(Downlink Control Information)オーバーヘッドを減らすことができる非-コードブック(non-codebook)基盤の上りリンク送受信方法及びそのための装置を提供する。
【0033】
またこの発明は無線チャネル状態及び端末能力などに基づいて適応的にコードブック又は非-コードブック基盤の上りリンクリソースを割り当てることにより、複数のTRPへの上りリンク送信を最適化することができる複数のTRPのための上りリンク送受信方法及びそのための装置を提供する。
【0034】
本開示の様々な例から得ることができる効果は、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者に明確に導き出され理解される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
添付の図面は、本開示の理解を提供するために提供され、本開示の様々な実施形態を説明し、本明細書の説明とともに、本開示の原理を説明することを意図している。
【0036】
【
図3】NRフレームのスロット構造を示す図である。
【
図4】NR環境でのビーム管理を説明する図である。
【
図5】NR環境でのCSI-RSを用いたDL BM手順の一例を示す図である。
【
図6】端末の受信ビーム決定過程の一例を示すフローチャートである。
【
図7】基地局の送信ビーム決定過程の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図5の動作に関連する時間及び周波数領域でのリソース割り当ての一例を示す図である。
【
図9】SRSを用いたUL BM手順の一例を示す図である。
【
図10】SRSを用いたUL BM手順の一例を示すフローチャートである。
【
図11】CSI関連手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】下りリンク/上りリンク送受信動作を説明するフローチャートである。
【
図13】実施例による多数のTRPを用いた送信時、信頼度(reliability)向上のための送受信方法を説明する図である。
【
図14】実施例による端末が複数のTRPへ同一の上りリンク信号を送信する方法を説明するフローチャートである。
【
図15】実施例によるネットワークにおいて複数のTRPを介して上りリンク信号を受信する方法を説明するフローチャートである。
【
図16】実施例による端末から複数のTRPに上りリンク信号を送信する方法を説明するフローチャートである。
【
図17】他の実施例によるネットワークから複数のTRPに上りリンク信号を受信する方法を説明するフローチャートである。
【
図18】他の実施例による端末から複数のTRPに上りリンク信号を送信する方法を説明するフローチャートである。
【
図19】本発明に適用される通信システムを示す図である。
【
図20】本発明に適用される無線機器を説明する図である。
【
図21】本発明に適用される無線機器の他の例を説明する図である。
【
図22】本発明に適用される車両又は自律走行車両を説明する図である。
【0037】
[発明を実施するための最善の形態]
一様相による複数のパネル又はアンテナを備えた端末が複数のTRP(transmission reception point)に上りリンク信号を送信する方法は、第1ないし第nのフィールド値を含むDCI(Downlink Control Indicator)を受信する段階と、DCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて同一の上りリンクデータを送信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は前記選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定される。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下の技術はCDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などの様々な無線接続システムに使用される。CDMAはUTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAはGSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAはIEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。IEEE 802.16mはIEEE 802.16eの進展であり、IEEE 802.16eに基づくシステムとの下位互換性(backward compatibility)を提供する。UTRAはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)はE-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクにおいてOFDMAを採用し、上りリンクにおいてSC-FDMAを採用する。LTE-A(Advanced)は3GPP LTEの進展である。
【0039】
5G NRはLTE-Aに続く技術であり、高性能、低遅延、高可用性などの特性を有する新しい白紙状態(Clean-slate)の移動通信システムである。5G NRは1GHz未満の低周波帯域から1GHz~10GHzの中間周波帯域、24GHz以上の高周波(ミリメートル波)帯域などの使用可能な全てのスペクトルリソースを活用することができる。
【0040】
より明確な説明のために3GPP通信システム(例、LTE-A、NR)に基づいて説明するが、本発明の技術的思想はそれに限られない。LTEは3GPP TS 36.xxx Release 8以後の技術を意味する。詳しくは、3GPP TS 36.xxx Release 10以後のLTE技術はLTE-Aと呼ばれ、3GPP TS 36.xxx Release 13以後のLTE技術はLTE-A proと呼ばれる。3GPP NRはTS 38.xxx Release 15以後の技術を意味する。LTE/NRは3GPPシステムと称されることもできる。"xxx"は標準文書の細部番号を意味する。LTE/NRは3GPPシステムと統称される。本発明の説明に使用された背景技術、用語、略語などについては本発明前に公開された標準文書に記載された事項を参照できる。例えば、以下の文書を参照できる。
【0041】
3GPP LTE
【0042】
-36.211:物理チャネルと変調(Physical channels and modulation)
【0043】
-36.212:多重化とチャネルコーディング(Multiplexing and channel coding)
【0044】
-36.213:物理層の手順(Physical layer procedures)
【0045】
-36.300:全体的な説明(Overall description)
【0046】
-36.331:無線リソース制御(RRC)
【0047】
3GPP NR
【0048】
-38.211:物理チャネルと変調(Physical channels and modulation)
【0049】
-38.212:多重化とチャネルコーディング(Multiplexing and channel coding)
【0050】
-38.213:制御のための物理層手順(Physical layer procedures for control)
【0051】
-38.214:データの物理層手順(Physical layer procedures for data)
【0052】
-38.300:NR及びNG-RANの全体的な説明(NR and NG-RAN Overall Description)
【0053】
-36.331:無線リソース制御(RRC)プロトコル仕様
【0054】
定義と略語
【0055】
BM:ビーム管理(beam management)
【0056】
CQI:チャンネル品質指示子(channel quality indicator)
【0057】
CRI:CSI-RS(チャネル状態情報-基準信号)リソース指示子
【0058】
CSI:チャネル状態情報(channel state information)
【0059】
CSI-IM:チャネル状態情報-干渉測定(channel state information-interference measurement)
【0060】
CSI-RS:チャネル状態情報-基準信号(channel state information-reference signal)
【0061】
DMRS:復調基準信号(demodulation reference signal)
【0062】
FDM:周波数分割多重(frequency division multiplexing)
【0063】
FFT:高速フーリエ変換(fast Fourier transform)
【0064】
IFDMA:インターリーブ周波数分割多元接続(interleaved frequency division multiple Access)
【0065】
IFFT:逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transform)
【0066】
L1-RSRP:レイヤ1参照信号の受信電力(Layer 1 reference signal received power)
【0067】
L1-RSRQ:レイヤ1基準信号の受信品質(Layer 1 reference signal received quality)
【0068】
MAC:媒体アクセス制御(medium Access control)
【0069】
NZP:ノンゼロパワー(non-ゼロ power)
【0070】
OFDM:直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing)
【0071】
PDCCH:物理的なダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel)
【0072】
PDSCH:物理的なダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel)
【0073】
PMI:プリコーディングマトリックス指示子(precoding matrix indicator)
【0074】
TPMI:プリコーダーマトリックス指示子を送信(transmit precoder matrix indicator)
【0075】
RE:リソース要素(Resource element)
【0076】
RI:ランク指示子(Rank indicator)
【0077】
RRC:無線リソース制御(radio Resource control)
【0078】
RSSI:受信信号強度指示子(received signal strength indicator)
【0079】
Rx:受信(Reception)
【0080】
SRS:サウンディング基準信号(Sounding Reference Signal)
【0081】
SRI:SRSリソース指示子(SRS Resource indicator)
【0082】
QCL:準コロケーション(quasi co-location)
【0083】
SINR:信号対干渉及びノイズ比(signal to interference and noise ratio)
【0084】
SSB(又はSS/PBCH block):同期信号ブロック(synchronization signal block)(一次同期信号、二次同期信号、物理放送チャンネルを含む)
【0085】
TDM:時分割多重(Time division multiplexing)
【0086】
TRP:送受信ポイント(transmission and reception point)
【0087】
TRS:トラッキング基準信号(tracking reference signal)
【0088】
Tx:送信(transmission)
【0089】
UE:ユーザ端末(user equipment)
【0090】
ZP:ゼロパワー(zero power)
【0091】
以下、5G NR通信について簡単に説明する。
【0092】
より多い通信機器がより大きい通信容量を要求することにより、既存のRAT(Radio Access Technology)に比べて向上したブロードバンド通信に対する必要性が台頭しつつある。また、複数の機器及びモノを連結していつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模MTC(massive Machine Type Communications)が次世代通信において考慮すべき重要なイッシュの1つである。のみならず、信頼度(reliability)及びレイテンシ(latency)に敏感なサービス/端末を考慮した通信システムデザインが論議されている。このようにeMBB(enhanced Mobile BroadBand Communication)、大規模MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が論議されており、本開示では、便宜上、該当技術をNR(New radio又はNew RAT)と呼ぶ。NRは5G無線接続技術(radio access technology、RAT)の一例を示す表現である。
【0093】
NRを含む新しいRATシステムはOFDM送信方式又はこれと同様の送信方式を採用している。新しいRATシステムは、LTEのOFDMパラメータとは異なるOFDMパラメータを使用する。また新しいRATシステムは、従来のLTE/LTE-Aのニューマロロジーに従うが、より大きなシステム帯域幅(例えば、100MHz)を有する。さらに、1つのセルが複数のニューマロロジーを支援することもある。即ち、互いに異なるニューマロロジーで動作する端末が1つのセル内に共存することができる。
【0094】
ニューマロロジー(numerology)は周波数領域の1つの副搬送波間隔に対応する。参照副搬送波間隔を整数Nでスケーリングすることにより、異なるニューマロロジーが定義される。
【0095】
5Gの3つの主要要求事項領域は、(1)改善したモバイル広帯域(Enhanced Mobile Broadband、eMBB)領域、(2)多量のマシンタイプ通信(massive Machine type Communication、mMTC)領域、及び(3)超信頼及び低遅延通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communications、URLLC)領域を含む。
【0096】
一部の使用例(Use Case)では、最適化のために多数の領域が要求され、他の使用例では、ただ1つの核心性能指標(Key Performance Indicator、KPI)のみに集中することもできる。5Gはかかる様々な使用例を柔らかく信頼できる方法で支援することである。
【0097】
eMBBは、基本的なモバイルインターネットアクセスを飛び越えて、豊かな両方向作業、クラウド又は拡張現実におけるメディア及びエンターテインメントアプリケーションをカバーする。データは5Gの核心動力の1つであり、5G時代に初めて専用音声サービスが見られないことができる。5Gにおいて、音声は単に通信システムにより提供されるデータ連結を使用して応用プログラムとして処理されることが期待される。増加したトラフィック量のための主要原因は、コンテンツのサイズ増加及び高いデータ送信率を要求するアプリケーション数の増加である。ストリーミングサービス(オーディオ及びビデオ)、会話型ビデオ及びモバイルインターネットの連結は、より多い装置がインターネットに連結されるほど広く使用される。かかる多い応用プログラムは、ユーザに実時間情報及び通知をプッシュするために常にオンになっている連結性が必要である。クラウドストーリッジ及びアプリケーションはモバイル通信プラットホームで急に増加しており、これは業務及びエンターテインメントに全て適用できる。またクラウドストーリッジは上りリンクデータ送信率の成長を牽引する特別な使用例である。5Gはクラウドの遠隔業務にも使用され、触覚インターフェースが使用される時、優れたユーザ経験を維持するように非常に低い端-対-端(end-to-end)遅延を要求する。エンターテインメント、例えば、クラウドゲーム及びビデオストリーミングは、モバイル広帯域能力に対する要求を増加させる他の核心要素である。エンターテインメントは汽車、車及び飛行機のような高移動性の環境を含むどこでもスマートホン及びタブレットにおいて必須である。さらに他の使用例としては、エンターテインメントのための拡張現実及び情報検索がある。ここで、拡張現実は非常に低い遅延と瞬間的なデータ量を必要とする。
【0098】
また多く予想される1つの5G使用例は、全ての分野において埋め込みセンサを円滑に連結できる機能、即ち、mMTCに関する。2020年まで潜在的なIoT装置は204億個に至ると予測される。産業IoTは5Gがスマート都市、資産管理(asset tracking)、スマート有用性(utility)、農業及び保安インフラを可能にする主要役割を行う領域の1つである。
【0099】
URLLCは主要インフラの遠隔制御及び自体駆動車両(Self-driving vehicle)のような超信頼/利用可能な低遅延のリンクにより産業を変化させる新しいサービスを含む。信頼性と遅延の水準は、スマートグリッド制御、産業自動化、ロボット工学、ドローン制御及び調整に必須である。
【0100】
次に、多数の使用例についてより具体的に説明する。
【0101】
5Gは、1秒当たりに数百メガバイトから1秒当たりギガバイトに評価されるストリームを提供する手段により、FTTH(fiber-to-the-home)及びケーブル基盤の広帯域(又はDOCSIS)を補完することができる。このような速い速度は仮想現実及び拡張現実だけではなく、4K以上(6K、8K及びそれ以上)の解像度でTVを伝達するためにも要求される。VR(Virtual Reality)及びAR(Augmented Reality)アプリケーションは、ほぼ没入型(immersive)スポーツ競技を含む。特定の応用プログラムには特別なネットワーク設定が求められる。例えば、VRゲームの場合、ゲーム会社が遅延を最小化するために、コアサーバーとネットワークオペレーターのエッジネットワークサーバーとの統合が必要である。
【0102】
自動車(Automotive)は車両に対する移動通信のための多い使用例と共に、5Gにおいて重要な新しい動力になると思われる。例えば、乗客のためのエンターテインメントは、高い同時容量及び高い移動性モバイル広帯域を要求する。これは、未来のユーザは彼らの位置及び速度に関係なく高品質の連結を期待するためである。自動車分野の他の活用例としては拡張現実ダッシュボード(dashboard)がある。これは、運転者が見ている前側ウィンドウ上に、闇の中で物体を識別して運転者に物体の距離及び動きを知らせる情報を重ねてディスプレイする。未来の無線モジュールは、車両間通信、車両と支援するインフラ構造の間での情報交換及び自動車と他の連結された装置(例えば、歩行者により伴われる装置)の間での情報交換を可能にする。安全システムは、運転者のより安全な運転のために行動の代替コースなどを案内して事故の危険を減らすことはできる。次の段階は遠隔操縦、又は自体運転車両(Self-driven vehicle)になる。これは互いに異なる自体運転車両の間及び自動車とインフラの間で非常に高い信頼性と非常に早い通信を要求する。未来には、自体運転車両が全ての運転活動を行い、運転者は車両自体が識別できない交通異常のみに集中するようになる。自体運転車両の技術的要求事項は、人が達成できない程度の水準までトラフィック安全が増加するように超低遅延と超高速信頼性を要求する。
【0103】
スマート社会(Smart society)として言及されるスマート都市とスマートホームは、高密度の無線センサネットワークに埋め込まれる。知能型センサの分散ネットワークは都市又はホームの費用及びエネルギー効率的な維持に関する条件を識別する。類似設定が各家庭のために行われる。温度センサ、窓及び暖房制御、盗難警報及び家電製品は全て無線連結される。かかるセンサの殆どは典型的に低いデータ送信速度、低電力及び低費用である。しかし、例えば、実時間HDビデオは監視のために特定タイプの装置で要求される。
【0104】
熱又はガスを含むエネルギーの消費及び分配は高度に分散化されており、分散センサネットワークの自動化された制御が要求される。スマートグリッドは情報を収集し、これにより作動するようにデジタル情報及び通信技術を使用してかかるセンサを相互連結する。この情報は供給業体と消費者の行動を含むので、スマートグリッドが効率性、信頼性、経済性、生産の持続性及び自動化方式で電気のような燃料の分配を改善することができる。スマートグリッドは遅延の少ない他のセンサネットワークとも見える。
【0105】
健康部分では移動通信の恵みを受ける多い応用プログラムを保有している。通信システムは遠く離れたところで臨床診療を提供する遠隔診療を支援する。これにより距離に対する壁を超えることができ、距離の遠い農村では持続的に利用できない医療サービスへの接近を改善することができる。またこれは重要な診療及び救急状況で生命を救うために使用される。移動通信基盤の無線センサネットワークは心拍数及び血圧のようなパラメータに対する遠隔モニタリング及びセンサを提供することができる。
【0106】
無線及びモバイル通信は産業応用分野においても重要になっている。配線は設置及び維持費用が高い。従って、ケーブルを再構成する無線リンクへの交替可能性は多い産業分野で魅力的な機会である。しかし、これを達成することは、無線連結がケーブルのような遅延、信頼性及び容量で動作することと、その管理が簡単になることが求められる。低い遅延と非常に低いエラー率は5Gに連結される必要がある新しい要求事項である。
【0107】
物流(logistics)及び貨物追跡(freight tracking)は位置基盤情報システムを使用してどこでもインベントリー(inventory)及びパッケージ追跡を可能にする移動通信に対する重要な使用例である。物流及び貨物追跡の使用例は、典型的に低いデータ速度を要求するが、広い範囲と信頼性のある位置情報が必要である。
【0108】
【0109】
図1を参照すると、NG-RANは端末にユーザ平面及び制御平面プロトコル終端(termination)を提供するgNB及び/又はeNBを含む。
図7ではgNBのみを含む場合を例示する。gNB及びeNBは互いにXnインターフェースにより連結されている。gNB及びeNBは5世代コアネットワーク(5G Core Network:5GC)とNGインターフェースにより連結されている。より具体的には、AMF(access and mobility management function)とはNG-Cインターフェースにより連結され、UPF(user plane function)とはNG-Uインターフェースにより連結される。
【0110】
gNB及び/またはeNBはセル間無線リソース管理(Inter Cell RRM)、無線ベアラ管理(RB control)、連結移動性制御(Connection Mobility Control)、無線承認制御(Radio Admission Control)、測定設定及び提供(Measurement configuration & Provision)、動的リソース割り当て(dynamic resource allocation)などの機能を提供する。AMFはNAS(Non Access Stratum)保安、遊休状態移動性ハンドリングなどの機能を提供する。UPFは移動性アンカリング(Mobility Anchoring)、PDU(Protocol Data Unit)処理などの機能を提供する。SMF(Session Management Function)は端末IP(Internet Protocol)住所割り当て、PDUセクション制御などの機能を提供する。
【0111】
【0112】
図2を参照すると、NRにおいて、上りリンク及び下りリンクの送信では無線フレームを使用する。無線フレームは10msの長さを有し、2個の5msハーフフレーム(Half-Frame、HF)により定義される。ハーフフレームは5個の1msサブフレーム(Subframe、SF)を含む。サブフレームは1つ以上のスロットに分割され、サブフレーム内のスロット数は副搬送波間隔(Subcarrier Spacing、SCS)に依存する。各スロットはCP(cyclic prefix)によって12個又は14個のOFDM(A)シンボルを含む。
【0113】
一般CPが使用される場合、各スロットは14個のシンボルを含む。拡張CPが使用される場合は、各スロットは12個のシンボルを含む。ここで、シンボルはOFDMシンボル(又はCP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(又はDFT-s-OFDMシンボル)を含む。
【0114】
表1は一般CPが使用される場合、SCSの設定(μ)によるスロットごとのシンボル数(Nslot
symb)、フレームごとのスロット数(Nframe,u
slot)とサブフレームごとのスロット数(Nsubframe,u
slot)を例示する。
【0115】
【0116】
表2は拡張CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数を例示する。
【0117】
【0118】
NRシステムでは1つの端末に併合される複数のセル間においてOFDMニューマロロジー(例えば、SCS、CP長さなど)が異なるように設定されることができる。これにより、同じ数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、サブフレーム、スロット又はTTI)(便宜上、TU(Time Unit)と統称)の(絶対時間)区間が併合されたセル間で異なるように設定される。NRにおいて、様々な5Gサービスを支援するための多数のニューマロロジー又はSCSが支援される。例えば、SCSが15kHzである場合、伝統的なセルラーバンドにおける広い領域(wide area)が支援され、SCSが30kHz/60kHzである場合は、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)及びより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)が支援される。SCSが60kHz又はそれよりも高い場合には、位相雑音(phase noise)を克服するために、24.25GHzより大きい帯域幅が支援される。NR周波数バンド(frequency band)は2つのタイプの周波数範囲(frequency range)により定義される。2つのタイプの周波数範囲は、FR1及びFR2である。周波数範囲の数値は変更可能であり、例えば、2つのタイプの周波数範囲は、以下の表3の通りである。NRシステムで使用される周波数範囲のうち、FR1は“sub 6GHz range”を意味し、FR2は“above 6GHz range”を意味し、ミリメートル波(millimeter wave、mmW)とも呼ばれる。
【0119】
【0120】
上述したように、NRシステムの周波数範囲の数値は変更可能である。例えば、FR1は以下の表4のように、410MHz乃至7125MHzの帯域を含む。即ち、FR1は6GHz(又は5850、5900、5925MHzなど)以上の周波数帯域を含む。例えば、FR1内で含まれる6GHz(又は5850、5900、5925MHzなど)以上の周波数帯域は、非免許帯域(unlicensed band)を含む。非免許帯域は様々な用途に使用され、例えば、車両のための通信(例えば、自律走行)のために使用される。
【0121】
【0122】
【0123】
図3を参照すると、スロットは時間ドメインで複数のシンボルを含む。例えば、一般CPの場合、1つのスロットが14個のシンボルを含むが、拡張CPの場合は、1つのスロットが12個のシンボルを含む。又は一般CPの場合、1つのスロットが7個のシンボルを含むが、拡張CPの場合は、1つのスロットが6個のシンボルを含む。
【0124】
搬送波は周波数領域で複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は周波数領域で複数(例えば、12)の連続する副搬送波と定義される。BWPは周波数ドメインで複数の連続するPRB(Physical RB)と定義され、1つのニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)に対応する。搬送波は最大N個(例えば、5個)のBWPを含む。データ通信は活性化したBWPで行われる。各々の要素はリソースグリッドにおいてリソース要素(Resource Element、RE)と称され、1つの複素シンボルがマッピングされることができる。
【0125】
一方、端末間の無線インターフェース又は端末とネットワークの間の無線インターフェースはL1階層、L2階層及びL3階層で構成される。本発明の様々な実施例において、L1階層は物理階層を意味する。L2階層は例えば、MAC階層、RLC階層、PDCP階層及びSDAP階層のうちのいずれかを意味する。L3階層は例えば、RRC階層を意味する。
【0126】
図4はNR環境でのビーム管理を説明するための図である。
【0127】
BM(Beam Management)手順は下りリンク(downlink, DL)及び上りリンク(uplink, UL)の送受信に使用される基地局(例:gNB、TRPなど)及び/又は端末(例:UE)ビームのセットを得て維持するためのL1(layer 1)/L2(layer 2)の手順であって、以下の手順及び用語を含む。
【0128】
-ビーム測定(beam measurement):基地局又はUEが受信されたビーム形成信号の特性を測定する動作
【0129】
-ビーム決定(beam determination):基地局又はUEが自分の送信ビーム(Tx Beam)/受信ビーム(Rx Beam)を選択する動作
【0130】
-ビームスイーピング(Beam sweeping):所定の方式で一定時間間隔の間に送信及び/又は受信ビームを用いて空間領域をカバーする動作
【0131】
-ビーム報告(beam report):UEがビーム測定に基づいてビーム形成された信号の情報を報告する動作
【0132】
BM手順は、(1)SS(synchronization signal)/PBCH(physical broadcast channel)ブロック又はCSI-RSを用いるDL BM手順と、(2)SRS(Sounding reference signal)を用いるUL BM手順に区分される。
【0133】
また、各BM手順はTx Beamを決定するためのTx Beam sweepingとRx Beamを決定するためのRx Beam sweepingを含む。
【0134】
DL BM手順は(1)基地局のビーム形成されたDL RS(reference signal)(例:CSI-RS又はSS Block(SSB))に対する送信と、(2)端末のビーム報告を含む。ここで、ビーム報告は望ましい(preferred)DL RS ID(identifier)情報及びそれに対応するL1-RSRP(Reference Signal Received Power)情報を含む。
【0135】
DL RS IDはSSBRI(SSB Resource Indicator)又はCRI(CSI-RS Resource Indicator)である。
【0136】
図4に示したように、SSBビームとCSI-RSビームはビーム測定のために使用される。測定メトリック(measurement metric)はリソース/ブロックごとのL1-RSRPである。SSBは粗い(coarse)ビーム測定に使用され、CSI-RSは細かい(fine)ビーム測定に使用される。SSBはTx Beam sweepingとRx Beam sweepingの全てに使用できる。
【0137】
SSBを用いたRx Beam sweepingは多数のSSBバーストにわたって同一のSSBRIに対してUEがRx Beamを変更しながら行われる。ここで、1つのSSバーストは1つ又はそれ以上のSSBを含み、1つのSSバーストセット1つ又はそれ以上のSSBバーストを含む。
【0138】
図5はNRのCSI-RSを用いたDL BM手順の一例を示す。
【0139】
CSI-RS用途について説明すると、i)特定のCSI-RSリソースセットに繰り返しパラメータ(repetition parameter)が設定され、TRS_infoが設定されない場合、CSI-RSはビーム管理(beam management)のために使用される。ii)繰り返しパラメータが設定されず、TRS_infoが設定された場合は、CSI-RSはTRS(tracking reference signal)のために使用される。iii)繰り返しパラメータが設定されず、TRS_infoが設定されない場合には、CSI-RSはCSI獲得(CSI acquisition)のために使用される。
【0140】
このような繰り返しパラメータは、L1 RSRP又は‘報告無し(又は無い)’の報告を有するCSI-ReportConfigに連係するCSI-RSリソースセットに対してのみ設定される。
【0141】
もし端末にreportQuantityが‘cri-RSRP’又は‘無い’に設定されたCSI-ReportConfigが設定され、チャネル測定のためのCSI-ResourceConfig(higher layer parameter resourcesForChannelMeasurement)が上位階層パラメータ‘trs-Info’を含まず、上位階層パラメータ‘repetition’が設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetを含む場合、端末はNZP-CSI-RS-ResourceSet内の全てのCSI-RSリソースに対して上位階層パラメータ‘nrofPorts’を有する同一の番号のポート(1-port又は2-port)のみで構成される。
【0142】
(上位階層パラメータ)繰り返しが'ON'に設定された場合、端末のRx Beam sweeping手順に関連する。この場合、端末にNZP-CSI-RS-ResourceSetが設定されると、端末はNZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースは同一の下りリンク空間領域透過フィルタに送信されると仮定する。即ち、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースは同一のTx Beamにより送信される。ここで、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースは互いに異なるOFDMシンボルに送信される。また、端末はNZP-CSI-RS-ResourceSet内の全てのCSI-RSリソースにおいてperiodicityAndOffsetに互いに異なる周期を受信すると期待しない。
【0143】
反面、繰り返しが‘OFF’に設定された場合は、基地局のTx Beam sweeping手順に関連する。この場合、繰り返しが'OFF'に設定されると、端末はNZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースが同一の下りリンク空間領域透過フィルタに送信されると仮定しない。即ち、NZP-CSI-RS-ResourceSet内の少なくとも1つのCSI-RSリソースは互いに異なるTx Beamにより送信される。
【0144】
図5を参照すると、
図5の(a)は端末のRx Beam決定(又は改良(refinement))手順を示し、
図5の(b)は基地局のTx Beam sweeping手順を示す。また
図5の(a)は繰り返しパラメータが‘ON’に設定された場合であり、
図5の(b)は繰り返しパラメータが‘OFF’に設定された場合である。
【0145】
図5の(a)及び後述する
図6を参照しながら、端末のRx Beam決定過程について説明する。
【0146】
図6は端末の受信ビーム決定過程の一例を示すフローチャートである。
【0147】
図6を参照すると、端末は上位階層パラメータ繰り返しを含むNZP CSI-RSリソースセットIEをRRCシグナリングにより基地局から受信する(S610)。ここで、繰り返しパラメータは‘ON’に設定される。
【0148】
端末は繰り返し‘ON’に設定されたCSI-RSリソースセット内のリソースを基地局の同一のTx Beam(又はDL空間領域透過フィルタ)により互いに異なるOFDMシンボルで繰り返して受信する(S620)。
【0149】
端末は自分のRx Beamを決定する(S630)。
【0150】
端末はCSI報告を省略する(S640)。この場合、CSI報告設定のreportQuantityは‘報告無し(又は無い)’に設定される。
【0151】
即ち、端末は繰り返し‘ON’に設定された場合、CSI報告を省略することができる。
【0152】
図6の(b)及び後述する
図7を参考しながら、基地局のTx Beam決定過程について説明する。
【0153】
図7は基地局の送信ビーム決定過程の一例を示すフローチャートである。
【0154】
図7を参照すると、端末は上位階層パラメータ繰り返しを含むNZP CSI-RSリソースセットIEをRRCシグナリングにより基地局から受信する(S710)。ここで、繰り返しパラメータは‘OFF’に設定され、基地局のTx Beam sweeping手順に関連する。
【0155】
端末は繰り返し‘OFF’に設定されたCSI-RSリソースセット内のリソースを基地局の互いに異なるTx Beam(DL空間領域透過フィルタ)により受信する(S720)。
【0156】
端末は最上のビームを選択(又は決定)する(S740)。
【0157】
端末は選ばれたビームに対するID及び関連品質情報(例:L1-RSRP)を基地局に報告する(S740)。この場合、CSI報告設定のreportQuantityは‘CRI+L1-RSRP’に設定される。
【0158】
即ち、端末はCSI-RSがBMのために送信される場合、CRIとそれに対するL1-RSRPを基地局に報告する。
【0159】
図8は
図5の動作に関連する時間及び周波数領域でのリソース割り当ての一例を示す。
【0160】
図8に示したように、CSI-RSリソースセットに繰り返し‘ON’が設定された場合、複数のCSI-RSリソースが同一の送信ビームを適用して繰り返して使用され、CSI-RSリソースセットに繰り返し‘OFF’が設定された場合は、互いに異なるCSI-RSリソースが互いに異なる送信ビームにより送信される。
【0161】
以下、DL BM関連のビーム指示(beam indication)について説明する。
【0162】
端末には少なくともQCL(Quasi Co-location)指示のために最大M個の候補送信の設定指示(Transmission Configuration Indication, TCI)状態に関するリストがRRC設定される。ここで、Mは64である。
【0163】
それぞれのTCI状態は1つのRSセットで設定される。少なくともRSセット内の空間QCL目的(QCL Type D)のDL RSのそれぞれのIDは、SSB、P-CSI RS、SP-CSI RS、A-CSI RSなどのDL RSタイプのうちのいずれかを参照できる。
【0164】
最小の空間QCLのために使用されるRSセット内のDL RSのIDの初期化(initialization)/更新(update)は、少なくとも明示的シグナリング(explicit signaling)により行われる。
【0165】
以下の表5はTCI-State IEの一例を示す。
【0166】
【0167】
TCI-State IEは1つ又は2つのDL reference signal(RS)に対応するquasi co-location(QCL)タイプに連関させる。
【0168】
表5において、bwp-Id parameterはRSが位置するDL BWPを示し、セルパラメータはRSが位置するキャリアを示し、referencesignal parameterは該当ターゲットアンテナポートに対してquasi co-locationのソースとなる参照アンテナポート或いはそれを含む参照信号(reference signal)を示す。target antenna port(s)はCSI-RS、PDCCH DMRS又はPDSCH DMRSである。一例として、NZP CSI-RSに対するQCL reference RS情報を指示するために、NZP CSI-RSリソース設定情報に該当TCI state IDを指示する。他の例として、PDCCH DMRSアンテナポートに対するQCL参照情報を指示するために、各CORESET設定にTCI state IDを指示する。さらに他の例として、PDSCH DMRSアンテナポートに対するQCL参照情報を指示するために、DCIによりTCI state IDを指示する。
【0169】
以下、QCL(Quasi-Co Location)について説明する。
【0170】
アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが運ばれるチャネルが同じアンテナポート上の他のシンボルが運ばれるチャネルから推論できるように定義される。1つのアンテナポート上のシンボルが運ばれるチャネルの特性(property)が他のアンテナポート上のシンボルが運ばれるチャネルから類推される場合、2つのアンテナポートはQC/QCL(quasi co-located或いはquasi co-location)の関係にあると言う。
【0171】
ここで、チャネル特性は、遅延拡散(Delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、周波数/ドップラーシフト(Frequency/Doppler shift)、平均受信パワー(Average received power)、受信タイミング/平均遅延(Received Timing/average delay)、及びSpatial Rx parameterのうちのいずれかを含む。ここで、Spatial Rx parameterは到来角(angle of arrival)のような空間的な(受信)チャネル特性パラメータを意味する。
【0172】
端末は、該端末及び所定のサービングセルに対して意図したDCIを有する検出されたPDCCHによりPDSCHを復号するために、上位階層パラメータPDSCH-Config内のM個までのTCI-状態設定(State configuration)のリストにより設定される。MはUE能力に依存する。
【0173】
それぞれのTCI-Stateは1つ又は2つのDL参照信号とPDSCHのDM-RSポートの間のquasi co-location関係を設定するためのパラメータを含む。
【0174】
Quasi co-location関係は、1番目のDL RSに対する上位階層パラメータqcl-Type1と2番目のDL RSに対するqcl-Type2(設定された場合)により設定される。2つのDL RSの場合、参照(reference)が同一のDL RSであるか又は互いに異なるDL RSであるかに関係なく、QCL typeは同一ではない。
【0175】
それぞれのDL RSに対応するQCLタイプは、QCL-Info内の上位階層パラメータ'qcl-Type'により与えられ、以下の値のうちのいずれかを有する:
【0176】
-'Qcl-TypeA':{Doppler shift, Doppler spread, average dalay, delay spread}
【0177】
-'Qcl-TypeB':{Doppler shift, Doppler spread}
【0178】
-'Qcl-TypeC':{Doppler shift, average delay}
【0179】
-'Qcl-TypeD':{Spatial Rx parameter}
【0180】
例えば、ターゲットアンテナポートが特定のNZP CSI-RSである場合、該当NZP CSI-RSアンテナポートは、Qcl-Type Aの観点では特定のTRSと、Qcl-Type Dの観点では特定のSSBとQCLされたと指示/設定される。このように指示/設定されたUEは、Qcl-TypeA TRSで測定したドップラー、ディレー値を用いて該当NZP CSI-RSを受信し、Qcl-TypeD SSBの受信に使用された受信ビームを該当NZP CSI-RSの受信に適用することができる。
【0181】
UEは8個までのTCI stateをDCIフィールド'Transmission Configuration Indication'のコードポイント(codepoint)にマッピングするために使用されるMAC CEシグナリングによる活性化命令(activation command)を受信する。
【0182】
上述したQCLに関連する標準内容は3GPP TS38.214. section5.1.5.を参考できる。
【0183】
以下、UL BMについて詳しく説明する。
【0184】
UL BMは端末具現によってTx BeaM-Rx Beamの間のビーム相互関係(又はビーム対応)が成立するか又は成立しない。もし基地局と端末の両方でTx BeaM-Rx Beamの間の相互関係が成立する場合、DLビーム対(beam pair)によりULビームペアを合わせることができる。しかし、基地局と端末のうち、いずれでもTx Beam -Rx Beam間の相互関係が成立しない場合は、DLビームペアの決定とは別個にULビームペア決定過程が必要である。
【0185】
また、基地局と端末はいずれもビーム対応(beam correspondence)を維持している場合にも、端末が好ましい(preferred)ビームの報告を要請しなくても、基地局はDL Tx Beamの決定のためにUL BM手順を使用することができる。
【0186】
UL BMはビーム形成されたUL SRS送信により行われ、SRSリソースセットのUL BMの適用有無は(上位階層パラメータ)使用法(usage)により設定される。使用法が'BeamManagement(BM)'に設定されると、所定の時間瞬間に複数のSRSリソースセットのそれぞれに1つのSRSリソースのみが送信される。
【0187】
端末には(上位階層パラメータ)SRS-ResourceSetにより設定される1つ又はそれ以上のSounding Reference symbol(SRS)リソースセットが(上位階層シグナリング、RRCシグナリングなどにより)設定される。各々のSRSリソースセットに対して、UEはK≧1SRSリソース(上位階層パラメータSRSリソース)が設定される。ここで、Kは自然数であり、Kの最大値はSRS_capabilityにより指示される。
【0188】
DL BMと同様に、UL BM手順も端末のTx Beam sweepingと基地局のRx Beam sweepingに区分される。
【0189】
【0190】
図9の(a)は基地局のRx Beamの決定手順を示し、
図9の(b)は端末のTx Beamのスイーピング手順を示す。
【0191】
図9の(a)を参照すると、基地局は互いに異なる方向の複数の受信ビームを形成してSRSを受信するビームスイーピングを行う。基地局の受信ビームスイーピングの場合、端末の送信ビームはいずれの方向に固定される。
【0192】
図9の(b)を参照すると、端末は互いに異なる方向の複数の送信ビームを形成してSRSを送信する。端末の送信ビームスイーピングの場合、基地局の受信ビームはいずれの方向に固定される。
【0193】
図10はSRSを用いたUL BM手順の一例を示すフローチャートである。
【0194】
図10を参照すると、端末は‘ビーム管理’に設定された(上位階層パラメータ)使用パラメータを含むRRCシグナリング(例:SRS-Config IE)を基地局から受信する(S1010)。
【0195】
表6はSRS-Config IE(Information Element)の一例を示す。
【0196】
【0197】
【0198】
SRS-Config IEはSRS送信設定のために使用される。SRS-Config IEはSRSリソースのリストとSRSリソースセットのリストを含む。各々のSRSリソースセットはSRSリソースのセットを意味する。
【0199】
ネットワークは設定された非周期的なSRS-ResourceTrigger(L1 DCI)を使用してSRSリソースセットの送信をトリガーする。
【0200】
表6において、使用法はSRSリソースセットがビーム管理のために使用されるか、或いはコードブック基盤又は非-コードブック基盤の送信のために使用されるかを指示する上位階層パラメータを示す。使用パラメータはL1パラメータ'SRS-SetUse'に対応する。‘spatialRelationInfo’はreference RSとtarget SRSの間の空間的関係の設定を示すパラメータである。ここで、reference RSはL1パラメータ'SRS-SpatialRelationInfo'に該当するSSB、CSI-RS又はSRSである。上記使用法はSRSリソースセットごとに設定される。
【0201】
端末はSRS-Config IEに含まれたSRS-SpatialRelation Infoに基づいて送信するSRSリソースに対するTx Beamを決定する(S1020)。ここで、SRS-SpatialRelation InfoはSRSリソースごとに設定され、SRSリソースごとにSSB、CSI-RS又はSRSで使用されるビームと同一のビームを適用するか否かを示す。また、各SRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されるか又は設定されない。
【0202】
もしSRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されると、SSB、CSI-RS又はSRSで使用されるビームと同一のビームを適用して送信する。しかし、SRSリソースにSRS-SpatialRelationInfoが設定されないと、端末は任意にTx Beamを決定して、決定されたTx BeamによりSRSを送信する(S1030)。
【0203】
より具体的には、‘SRSリソースConfigType’が‘周期的’に設定されたP-SRSに対して:
【0204】
i)SRS-SpatialRelationInfoが‘SSB/PBCH’に設定される場合、UEはSSB/PBCHの受信のために使用した空間領域Rxフィルタと同一の(或いは該当フィルタから生成された)空間領域透過フィルタを適用して該当SRSリソースを送信する;又は
【0205】
ii)SRS-SpatialRelationInfoが‘CSI-RS’に設定される場合、UEは周期的CSI-RS又はSP CSI-RSの受信のために使用される同一の空間領域透過フィルタを適用してSRSリソースを送信する;又は
【0206】
iii)SRS-SpatialRelationInfoが‘SRS’に設定される場合には、UEは周期的SRSの送信のために使用された同一の空間領域透過フィルタを適用して該当SRSリソースを送信する。
【0207】
‘SRS-ResourceConfigType’が‘SP-SRS’又は‘AP-SRS’に設定された場合にも、上記と同様にビーム決定及び送信動作が適用される。
【0208】
さらに端末には基地局からSRSに対するフィードバックが以下の3つの場合のように受信されるか又は受信されない(S1040)。
【0209】
i) SRSリソースセット内の全てのSRSリソースに対してSpatial_Relation_Infoが設定される場合、端末は基地局が指示したビームでSRSを送信する。例えば、Spatial_Relation_Infoがいずれも同一のSSB、CRI又はSRIを指示する場合、端末は同一のビームでSRSを繰り返して送信する。この場合、基地局がRx Beamを選択する用途に使用される。
【0210】
ii) SRSリソースセット内の全てのSRSリソースに対してSpatial_Relation_Infoが設定されないこともある。この場合、端末は自由にSRSビームを変更しながら送信する。即ち、この場合には、端末がTx Beamをスイーピングする用途で使用される。
【0211】
iii) SRSリソースセット内の一部のSRSリソースに対してのみSpatial_Relation_Infoが設定されてもよい。この場合、設定されたSRSリソースに対しては指示されたビームでSRSを送信し、Spatial_Relation_Infoが設定されないSRSリソースに対しては端末が任意にTx Beamを適用して送信する。
【0212】
図11はCSI関連手順の一例を示すフローチャートである。
【0213】
NR(New Radio)システムにおいて、CSI-RS(channel state information-reference signal)は時間及び/又は周波数トラッキング、CSI計算(computation)、L1(layer 1)-RSRP(reference signal received power)計算及び移動性のために使用される。ここで、CSI計算はCSI獲得に関連し、L1-RSRP計算はビーム管理(beam management、BM)に関連する。
【0214】
CSI(channel state information)は端末とアンテナポーえトの間に形成される無線チャネル(或いはリンクともいう)の品質を示す情報を統称する。
【0215】
図11を参照すると、上述したCSI-RSの用途のいずれかを行うために、端末(例:user equipment, UE)はCSIに関連する設定情報をRRC(radio resource control)シグナリングにより基地局(例:general Node b, gNB)から受信する(S110)。
【0216】
ここで、CSIに関連する設定情報はCSI-IM(interference management)リソース関連情報、CSI測定設定関連情報、CSIリソース設定関連情報、CSI-RSリソース関連情報、及びCSI報告設定関連情報のいずれかを含む。
【0217】
CSI-IMリソース関連情報はCSI-IMリソース情報、CSI-IMリソースセット情報などを含む。CSI-IMリソースセットはCSI-IMリソースセットIDにより識別され、1つのリソースセットは少なくとも1つのCSI-IMリソースを含む。各々のCSI-IMリソースはCSI-IMリソースIDにより識別される。
【0218】
CSIリソース設定関連情報はCSI-ResourceConfig IEで表現される。CSIリソース設定関連情報はNZP(non zero power)CSI-RSリソースセット、CSI-IMリソースセット及びCSI-SSBリソースセットのいずれかを含むグループを定義する。即ち、CSIリソース設定関連情報はCSI-RSリソースセットリストを含み、CSI-RSリソースセットリストはNZP CSI-RSリソースセットリスト、CSI-IMリソースセットリスト又はCSI-SSBリソースセットリストのいずれかを含む。CSI-RSリソースセットはCSI-RSリソースセットIDにより識別され、1つのリソースセットは少なくとも1つのCSI-RSリソースを含む。各々のCSI-RSリソースはCSI-RSリソースIDにより識別される。
【0219】
以下の表7はNZP CSI-RS Resource set IEの一例を示す。
【0220】
【0221】
表7のように、NZP CSI-RSリソースセットごとにCSI-RSの用途を示すパラメータ(例:BM関連‘繰り返し’パラメータ、トラッキング関連‘trs-Info’パラメータ)が設定される。
【0222】
また上位階層パラメータに該当する繰り返しパラメータはL1パラメータの'CSI-RS-ResourceRep'に対応する。
【0223】
CSI報告設定関連情報は、時間領域行動を示す報告設定タイプ(reportConfigType)パラメータ及び報告するためのCSI関連の量を示す報告量(reportQuantity)パラメータを含む。時間領域動作は周期的、非周期的又は準-持続的である。
【0224】
CSI報告設定関連情報はCSI-ReportConfig IEで表現され、以下の表8はCSI-ReportConfig IEの一例を示す。
【0225】
【0226】
端末はCSIに関連する設定情報に基づいてCSIを測定する(S120)。
【0227】
ここで、CSI測定は、(1)端末のCSI-RS受信過程(S121)と、(2)受信されたCSI-RSによりCSIを計算する過程(S122)を含み、具体的な説明については後述する。
【0228】
CSI-RSは上位階層パラメータCSI-RS-ResourceMappingにより時間及び周波数領域においてCSI-RSリソースのRE(Resource element)マッピングが設定される。
【0229】
以下の表9はCSI-RS-ResourceMapping IEの一例を示す。
【0230】
【0231】
表9において、密度(density, D)はRE/port/PRB(physical Resource block)で測定されるCSI-RSリソースの密度を示し、nrofPortsはアンテナポートの数を示す。
【0232】
端末は測定されたCSIを基地局に報告する(S130)。
【0233】
ここで、表8のCSI-ReportConfigの量が‘無い(又は報告無し)’に設定された場合、端末は報告を省略することができる。
【0234】
但し、量が‘無い(又は報告無し)’に設定された場合に端末は基地局に報告してもよい。
【0235】
量が‘無い’に設定された場合は、非周期的TRSをトリガーする場合又は繰り返しが設定された場合である。
【0236】
ここで、繰り返しが‘ON’に設定された場合にのみ端末の報告を省略することができる。
【0237】
以下、CSI測定手順について詳しく説明する。
【0238】
NRシステムはより柔軟でかつ動的なCSI測定及び報告を支援する。ここで、CSI測定はCSI-RSを受信し、受信されたCSI-RSを計算してCSIを獲得する手順を含む。
【0239】
CSI測定及び報告の時間領域行動として非周期的/準-持続的/周期的CM(channel measurement)及びIM(interference measurement)が支援される。CSI-IMの設定のために4 port NZP CSI-RS REパターンを用いる。
【0240】
NRのCSI-IM基盤IMRはLTEのCSI-IMと類似するデザインを有し、PDSCHレートマッチングのためのZP CSI-RSリソースとは独立して設定される。またNZP CSI-RS基盤IMRにおいて各々のポートは(望ましいチャネル及び)precoded NZP CSI-RSを有する干渉層をエミュレート(emulate)する。これはマルチユーザーのケースに対してイントラ-セル干渉測定に関し、MU干渉を主なターゲットとする。
【0241】
基地局は設定されたNZP CSI-RS基盤IMRの各ポート上でprecoded NZP CSI-RSを端末に送信する。
【0242】
端末はリソースセットにおいて各々のポートに対してチャネル/干渉層を仮定して干渉を測定する。
【0243】
チャネルについて、どのようなPMI及びRIフィードバックもない場合、多数のリソースはセットで設定され、基地局又はネットワークはチャネル/干渉測定についてNZP CSI-RSリソースのサブセットをDCIにより指示する。
【0244】
以下、リソース設定及びリソース設定構造についてより具体的に説明する。
【0245】
リソース設定
【0246】
各々のCSIリソース設定‘CSI-ResourceConfig’は(上位階層パラメータCSI-RS-ResourceSetListにより与えられた)S≧1 CSIリソースセットに対する構造を含む。CSIリソース設定はCSI-RS-ResourceSetlistに対応する。ここで、Sは設定されたCSI-RSリソースセットの数を示す。ここで、S≧1 CSIリソースセットに対する構造は、(NZP CSI-RS又はCSI-IMで構成された)CSI-RSリソースを含む各々のCSIリソースセットとL1-RSRP計算に使用されるSS/PBCH block(SSB)リソースを含む。
【0247】
各々のCSIリソース設定は上位階層パラメータbwp-idにより識別されるDL BWP(bandwidth part)に位置する。また、CSI報告設定にリンクされた全てのCSIリソース設定は同一のDL BWPを有する。
【0248】
CSI-ResourceConfig IEに含まれるCSIリソース設定内においてCSI-RSリソースの時間領域行動は上位階層パラメータresourceTypeにより指示され、非周期的、周期的又は準-持続的に設定される。周期的及び準-持続的なCSIリソース設定について、設定されたCSI-RSリソースセットの数(S)は‘1’に制限される。周期的及び準-持続的なCSIリソース設定について、設定された周期及びスロットオフセットはbwp-idにより与えられることのように、連関するDL BWPのニューマロロジーにより与えられる。
【0249】
UEが同一のNZP CSI-RSリソースIDを含む多数のCSI-ResourceConfigに設定されるとき、同一の時間領域行動はCSI-ResourceConfigに対して設定される。
【0250】
UEが同一のCSI-IMリソースIDを含む多数のCSI-ResourceConfigに設定されるとき、同一の時間領域行動はCSI-ResourceConfigについて設定される。
【0251】
以下のチャネル測定(CM)及び干渉測定(IM)のための1つ又はそれ以上のCSIリソース設定は上位階層シグナリングにより以下のリソースが設定される。
【0252】
-干渉測定に対するCSI-IMリソース
【0253】
-干渉測定に対するNZP CSI-RSリソース
【0254】
-チャネル測定に対するNZP CSI-RSリソース
【0255】
即ち、CMR(channel measurement resource)はCSI獲得のためのNZP CSI-RSであり、IMR(interference measurement resource)はCSI-IMとIMのためのNZP CSI-RSである。
【0256】
ここで、CSI-IM(又はIMのためのZP CSI-RS)は主にインタ-セル干渉測定に対して使用される。
【0257】
またIMのためのNZP CSI-RSは主にマルチユーザーのイントラ-セル干渉測定のために使用される。
【0258】
UEはチャネル測定のためのCSI-RSリソース及び1つのCSI報告のために設定された干渉測定のためのCSI-IM/NZP CSI-RSリソースがリソースごとに'QCL-TypeD'であると仮定する。
【0259】
リソース設定構造
【0260】
上述したように、リソース設定はリソースセットリストを意味する。
【0261】
非周期的CSIに対して、上位階層パラメータCSI-AperiodicTriggerStateを使用して設定される各トリガー状態は、各々のCSI-ReportConfigが周期的、準-持続的又は非周期的リソース設定にリンクされる1つ又は多数のCSI-ReportConfigに連関する。
【0262】
1つの報告設定は最大3つまでのリソース設定に連結される。
【0263】
-1つのリソース設定が行われると、(上位階層パラメータresourcesForChannelMeasurementにより与えられる)リソース設定はL1-RSRP計算のためのチャネル測定に関する。
【0264】
-2つのリソース設定が行われると、(上位階層パラメータresourcesForChannelMeasurementにより与えられる)1番目のリソース設定はチャネル測定のためのものであり、(csi-IM-ResourcesForInterference又はnzp-CSI-RS-ResourcesForInterferenceにより与えられる)2番目のリソース設定はCSI-IM又はNZP CSI-RS上で行われる干渉測定のためのものである。
【0265】
-3つのリソース設定が行われると、(resourcesForChannelMeasurementにより与えられる)1番目のリソース設定はチャネル測定のためのものであり、(csi-IM-ResourcesForInterferenceにより与えられる)2番目のリソース設定はCSI-IM基盤の干渉測定のためのものであり、(nzp-CSI-RS-ResourcesForInterferenceにより与えられる)3番目のリソース設定はNZP CSI-RS基盤の干渉測定のためのものである。
【0266】
準-持続的又は周期的なCSIに対して、各CSI-ReportConfigは周期的又は準-持続的なリソース設定にリンクされる。
【0267】
-(resourcesForChannelMeasurementにより与えられる)1つのリソース設定が行われると、リソース設定はL1-RSRP計算のためのチャネル測定に関する。
【0268】
-2つのリソース設定が行われると、(resourcesForChannelMeasurementにより与えられる)1番目のリソース設定はチャネル測定のためのものであり、(上位階層パラメータcsi-IM-ResourcesForInterferenceにより与えられる)2番目のリソース設定はCSI-IM上で行われる干渉測定のために使用される。
【0269】
図12は下りリンク/上りリンクの送受信動作を説明するフローチャートである。
【0270】
図12(a)は下りリンクの送受信動作を説明するフローチャートである。
【0271】
図12(a)を参照すると、-基地局は周波数/時間リソース、送信レイヤ、下りリンクプリコーダ、MCSなどの下りリンク送信をスケジューリングする(S1401)。特に基地局は上述した動作により端末にPDSCH送信のためのビームを決定する。
【0272】
-端末は基地局から下りリンクスケジューリングのための(即ち、PDSCHのスケジューリング情報を含む)下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)をPDCCH上で受信する(S1402)。
【0273】
下りリンクスケジューリングのためにDCIフォーマット1_0又は1_1が利用され、特にDCIフォーマット1_1では以下のような情報を含む:DCIフォーマット識別子(Identifier for DCI formats)、帯域幅部分指示子(Bandwidth part indicator)、周波数ドメインリソース割り当て(Frequency domain Resource assignment)、時間ドメインリソース割り当て(Time domain Resource assignment)、PRBバンドリングサイズ指示子(PRB bundling size indicator)、レートマッチング指示子(Rate matching indicator)、ZP CSI-RSトリガー(ZP CSI-RS trigger)、アンテナポート(antenna port(s))、送信設定指示(TCI:Transmission configuration indication)、SRS要請(SRS request)、DMRS(Demodulation Reference Signal)シーケンス初期化(DMRS sequence initialization)
【0274】
特にアンテナポートフィールドで指示される各状態によってDMRSポート数がスケジュールされ、SU(Single-user)/MU(Multi-user)送信スケジューリングが可能である。
【0275】
またTCIフィールドは3ビットで構成され、TCIフィールド値によって最大8TCI状態を指示することにより動的にDMRSに対するQCLが指示される。
【0276】
端末は基地局から下りリンクデータをPDSCH上で受信する(S1403)。
【0277】
端末がDCIフォーマット1_0又は1_1を含むPDCCHを検出すると、該当DCIによる指示によってPDSCHを復号する。ここで、端末がDCIフォーマット1によりスケジュールされたPDSCHを受信するとき、端末は上位階層パラメータ'dmrs-Type'によりDMRS設定タイプが設定され、DMRSタイプはPDSCHを受信するために使用される。また端末は上位階層パラメータ'maxLength'によりPDSCHのための前に挿入される(front-loaded)DMRAシンボルの最大数が設定される。
【0278】
DMRS設定タイプ1の場合、端末が単一のコードワードがスケジュールされ、{2,9,10,11又は30}のインデックスとマッピングされたアンテナポートが指定されると、又は端末が2つのコードワードがスケジュールされると、端末は全ての残りの直交するアンテナポートがさらに他の端末へのPDSCH送信に連関しないと仮定する。
【0279】
又はDMRS設定タイプ2の場合、端末が単一のコードワードがスケジュールされ、{2,10又は23}のインデックスとマッピングされたアンテナポートが指定されると、又は端末が2つのコードワードがスケジュールされると、端末は全ての残りの直交するアンテナポートがさらに他の端末へのPDSCH送信に連関しないと仮定する。
【0280】
端末がPDSCHを受信するとき、プリコーディング単位(precoding granularity)P'を周波数ドメインにおいて連続する(consecutive)リソースブロックとして仮定することができる。ここで、P'は{2,4,広帯域}のいずれかの値に該当する。
【0281】
P'が広帯域に決定されると、端末は不連続(non-contiguous)PRBにスケジューリングされることを予想せず、端末は割り当てられたリソースに同一のプリコーディングが適用されると仮定することができる。
【0282】
反面、P'が{2,4}のいずれかに決定されると、プリコーディングリソースブロックグループ(PRG:Precoding Resource Block Group)はP'個の連続するPRBに分割される。各PRG内の実際連続するPRBの数は1つ又はそれ以上である。UEはPRG内の連続する下りリンクPRBには同一のプリコーディングが適用されると仮定することができる。
【0283】
端末がPDSCH内の変調オーダー(modulation order)、目標符号化率(target code rate)、送信ブロックサイズ(transport block size)を決定するために、端末はまずDCI内の5ビットMCDフィールドを読み取り、変調オーダー及びターゲット符号化率を決定する。またDCI内の冗長バージョン(Redundancy Version)フィールドを読み取り、冗長バージョンを決定する。また端末はレートマッチング前にレイヤの数、割り当てられたPRBの総数を用いて輸送ブロックのサイズを決定する。
【0284】
図12(b)は上りリンクの送受信動作を説明するフローチャートである。
【0285】
図12(b)を参照すると、基地局は周波数/時間リソース、送信レイヤ、上りリンクプリコーダ、MCSなどの上りリンク送信をスケジューリングする(S1501)。特に基地局は上述した動作により端末がPUSCH送信のためのビームを決定する。
【0286】
端末は基地局から上りリンクスケジューリングのための(即ち、PUSCHのスケジューリング情報を含む)DCIをPDCCH上で受信する(S1502)。
【0287】
上りリンクスケジューリングのためにDCIフォーマット0_0又は0_1が利用され、特にDCIフォーマット0_1では以下のような情報を含む:DCIフォーマット識別子(Identifier for DCI formatS)、UL/SUL(Supplementary uplink)指示子(UL/SUL indicator)、帯域幅部分指示子(Bandwidth part indicator)、周波数ドメインリソース割り当て(Frequency domain Resource assignment)、時間ドメインリソース割り当て(Time domain Resource assignment)、周波数ホッピングフラグ(Frequency hopping flag)、変調及びコーディング方式(MCS:Modulation and coding scheme)、SRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)、プリコーディング情報及びレイヤ数(Precoding information and number of layers)、アンテナポート(antenna port(s))、SRS要請(SRS request)、DMRSシーケンス初期化(DMRS sequence initialization)、UL-SCH(Uplink Shared Channel)指示子(UL-SCH indicator)。
【0288】
特に、SRSリソース指示子フィールドにより上位階層パラメータ'usage'に連関するSRSリソースセット内に設定されたSRSリソースが指示される。また各SRSリソースごとに'spatialRelationInfo'が設定され、その値は{CRI,SSB,SRI}のいずれかである。
【0289】
端末は基地局に上りリンクデータをPUSCH上で送信する(S1503)。
【0290】
端末がDCIフォーマット0_0又は0_1を含むPDCCHを検出すると、該当DCIによる指示によって該当PUSCHを送信する。
【0291】
PUSCH送信のためにコードブック基盤の送信及び非コードブック(non-codebook)基盤の送信の2つの送信方式が支援される:
【0292】
i) 上位階層パラメータ'txConfig'が'codebook'にセットされるとき、端末はコードブック基盤の送信に設定される。反面、上位階層パラメータ'txConfig'が'nonCodebook'にセットされるときは、端末は非コードブック基盤の送信に設定される。上位階層パラメータ'txConfig'が設定されないと、端末はDCIフォーマット0_1によりスケジューリングされることを予想しない。DCIフォーマット0_0によりPUSCHがスケジュールされると、PUSCH送信は単一のアンテナポートに基づく。
【0293】
コードブック基盤の送信の場合、PUSCHはDCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1又は準-静的に(semi-statically)スケジューリングされる。このPUSCHがDCIフォーマット0_1によりスケジューリングされると、端末はSRSリソース指示子フィールド及びプリコーディング情報及びレイヤ数フィールドにより与えられたように、DCIからSRI、TPMI(Transmit Precoding Matrix Indicator)及び送信ランクに基づいてPUSCH送信プリコーダを決定する。TPMIはアンテナポートにわたって適用されるプリコーダを指示するために用いられ、多重のSRSリソースが設定されるとき、SRIにより選ばれたSRSリソースに相応する。又は、単一のSRSリソースが設定されると、TPMIはアンテナポートにわたって適用されるプリコーダを指示するために用いられ、該当単一のSRSリソースに相応する。上位階層パラメータ'nrofSRS-Ports'と同一のアンテナポートの数を有する上りリンクコードブックから送信プリコーダが選択される。端末が'codebook'にセットされた上位階層がパラメータ'txConfig'に設定されるとき、端末は少なくとも1つのSRSリソースが設定される。スロットnで指示されたSRIはSRIにより識別されたSRSリソースの最近の送信に連関し、ここでSRSリソースはSRIを運ぶPDCCH(即ち、スロットn)より前である。
【0294】
ii) 非コードブック基盤の送信の場合、PUSCHはDCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1又は準-静的に(semi-statically)スケジューリングされる。多重のSRSリソースが設定されるとき、端末は広帯域SRIに基づいてPUSCHプリコーダ及び送信ランクを決定し、ここでSRIはDCI内のSRSリソース指示子により与えられるか、又は上位階層パラメータ'srs-ResourceIndicator'により与えられる。端末はSRS送信のために1つ又は多重のSRSリソースを用い、ここでSRSリソースの数はUE能力に基づいて同一のRB内で同時送信のために設定される。各SRSリソースごとにただ1つのSRSポートが設定される。ただ1つのSRSリソースのみが'nonCodebook'にセットされた上位階層パラメータ'usage'に設定される。非コードブック基盤上りリンク送信のために設定されるSRSリソースの最大数は4である。スロットnで指示されたSRIはSRIにより識別されたSRSリソースの最近の送信に連関し、ここでSRS送信はSRIを運ぶPDCCH(即ち、スロットn)より前である。
【0295】
以下、実施例によるMulti-TRP(Transmission/Reception point)関連の動作について詳しく説明する。
【0296】
CoMP(Coordinated Multi point)技法は、多数の基地局が端末からフィードバックされたチャネル情報(例えば、RI/CQI/PMI/LIなど)を互いに交換(例えば、X2インターフェースを用いる)或いは活用して、端末を協力送信して、干渉を効果的に制御する方式である。利用方式によって、Joint transmission(JT)、Coordinated scheduling(CS)、Coordinated beamforming(CB)、DPS(dynamic point selection)、DPB(dynamic point blacking)などに区分される。
【0297】
M-TRP(Multiple TRP) transmission
【0298】
M個のTRPが1つの端末(User equipment, UE)にデータを送信するM-TRP送信方式は大きく分けて、送信率を高めるための方式であるeMBB M-TRP送信と受信成功率を増加及び遅延の減少のための方式であるURLLC M-TRP送信の2つがある。
【0299】
またDCI送信の観点で、M-TRP(Multiple TRP)送信方式は、i)各TRPが互いに異なるDCIを送信するM-DCI(multiple DCI) based M-TRP送信と、ii)1つのTRPがDCIを送信するS-DCI(single DCI) based M-TRP送信方式に分けられる。一例として、S-DCIの場合、M TRPが送信するデータに対する全てのスケジューリング情報が1つのDCIにより伝達される必要があるので、2つのTRPの間の動的協力が可能なideal BH(ideal Backhaul)の環境で使用される。
【0300】
例えば、TDM based URLLCに関連して、scheme 4は1つのスロットで1つのTRPがTBを送信する方式を意味し、複数のスロットにおいて複数のTRPから受信した同一のTBによりデータ受信確率を向上させることができるという効果がある。一方、Scheme 3は1つのTRPが連続する複数のOFDMシンボル(即ち、シンボルグループ)によりTBを送信する方式を意味し、1つのスロット内で複数のTRPが互いに異なるシンボルグループにより同一のTBを送信するように設定される。
【0301】
また、UEは互いに異なるCORESET(又は互いに異なるCORESETグループに属するCORESET)で受信したDCIがスケジュールしたPUSCH(又はPUCCH)を互いに異なるTRPに送信するPUSCH(又はPUCCH)と認識するか、又は互いに異なるTRPのPUSCH(又はPUCCH)と認識することができる。また互いに異なるTRPに送信するUL送信(例えば、PUSCH/PUCCH)に対する方式は、同一のTRPに属する互いに異なるパネルに送信するUL送信(例えば、PUSCH/PUCCH)に対しても同様に適用できる。
【0302】
multiple DCI based NCJT/Single DCI based NCJTの説明
【0303】
NCJT(Non-coherent joint transmission)は多重TP(Transmission point)が1つのUEに同一の時間周波数を使用してデータを送信する方法であって、TP間に互いに異なるDMRS(Demodulation Multiplexing Reference Signal)ポートを使用して、他のレイヤにデータを送信する。TPはNCJT受信する端末にデータスケジューリング情報をDCIにより伝達するが、このとき、NCJTに参与する各TPが自分が送信するデータに対するスケジューリング情報をDCIにより伝達する方式をmulti DCI based NCJTという。NCJT送信に参与するN TPがそれぞれDLグラントDCIとPDSCHをUEに送信するので、UEはN個のDCIとN個のPDSCHをN TPから受信する。一方、1つの代表TPが自分が送信するデータと他のTPが送信するデータに関するスケジューリング情報を1つのDCIにより伝達する方式をsingle DCI based NCJTという。この場合には、N TPが1つのPDSCHを送信するが、各々のTPは1つのPDSCHを構成するマルチレイヤの一部レイヤのみを送信する。例えば、4レイヤのデータが送信される場合、TP1が2レイヤを送信し、TP2が残りの2レイヤをUEに送信する。
【0304】
NCJT送信を行うMultiple TRP(MTRP)は以下の2つの方式のうち、UEにDLデータ送信を行う。
【0305】
第一に、single DCI based MTRP方式について説明する。MTRPは共通した1つのPDSCHを共に協力送信し、協力送信に参与する各TRPは該当PDSCHを互いに異なるレイヤ(即ち、互いに異なるDMRSポート)に空間分割して送信する。このとき、PDSCHに対するスケジューリング情報はUEに1つのDCIにより指示され、該当DCIにはどのDMRSポートがどのQCL RS及びQCL typeの情報を用いるかが指示される(これは既存にDCIにより指示された全てのDMRSポートに共通して適用されるQCL RS及びTYPEを指示することとは異なる)。即ち、DCI内のTCIフィールドによりM個のTCI状態が指示され(2TRP協力送信である場合、M=2)、M個のDMRSポートグループごとに互いに異なるM個のTCI状態を用いてQCL RS及びタイプを把握する。また、新しいDMRSテーブルを用いてDMRSポート情報が指示されることもできる。
【0306】
第二に、multiple DCI based MTRP方式について説明する。MTRPは各々互いに異なるDCIとPDSCHを送信し、該当PDSCHは互いに周波数時間リソース上で(一部又は全体が)重複して送信される。該当PDSCHは互いに異なるスクランブルIDによりスケジューリングされ、該当DCIは互いに異なるCORESETグループに属するCORESETにより送信される(CORESETグループとは、各CORESETのCORESET設定内に定義されたインデックスにより把握でき、例えば、CORESET1と2はindex=0が設定され、CORESET3と4はindex=1が設定されている場合、CORESET1,2はCORESETグループ0であり、CORESET3,4はCORESETグループ1に属する。また、CORESET内のインデックスが定義されない場合、index=0と解釈できる)。1つのサービングセルにおいてスクランブルIDが複数設定されるか、又はCORESETグループが2つ以上設定される場合、UEはmultiple DCI based MTRP動作によりデータを受信する必要があることが分かる。
【0307】
一例として、single DCI based MTRP方式であるか又はmultiple DCI based MTRP方式であるかは、別のシグナリングによりUEに指示される。一例として、1つのサービングセルに対してMTRP動作のために多数のCRSパターンがUEに指示される場合、single DCI based MTRP方式であるか又はmultiple DCI based MTRP方式であるかによってCRSに対するPDSCHレートマッチングが変更される。
【0308】
以下、この発明で説明/言及するCORESETグループIDは各TRP/パネルのためのCORESETを区分するためのインデックス/識別情報(例えば、ID)などを意味する。また、CORESETグループは各TRP/パネルのためのCORESETを区分するためのインデックス/識別情報(例えば、ID)/CORESETグループIDなどにより区分されるCORESETのグループ/和集合である。一例として、CORESETグループIDはCORSET設定内に定義される特定のインデックス情報である。一例として、CORESETグループは各CORESETに対するCORESET設定内に定義されたインデックスにより設定/指示/定義される。及び/又はCORESETグループIDは各TRP/パネルに設定/連関するCORESET間の区分/識別のためのインデックス/識別情報/指示子などを意味し、この明細書で説明/言及するCORESETグループIDは各TRP/パネルに設定/連関するCORESET間の区分/識別のための特定のインデックス/特定の識別情報/特定の指示子に代替して表現してもよい。CORESETグループID、即ち、各TRP/パネルに設定/連関するCORESET間の区分/識別のための特定のインデックス/特定の識別情報/特定の指示子は、上位階層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)/L2シグナリング(例えば、MAC-CE)/L1シグナリング(例えば、DCI)などにより設定/指示される。一例として、該当CORESETグループ単位で各TRP/パネルごとのPDCCH検出(detection)が行われるように設定/指示され、及び/又は該当CORESETグループ単位で各TRP/パネルごとに上りリンク制御情報(例えば、CSI、HARQ-A/N、SR)及び/又は上りリンク物理チャネルリソース(例えば、PUCCH/PRACH/SRSリソース)が分離されて管理/制御されるように設定/指示され、及び/又は該当CORESETグループ単位で各TRP/パネルごとにスケジューリングされるPDSCH/PUSCHなどに対するHARQ A/N(プロセス/再送信)が管理される。
【0309】
partially overlapped NCJTの説明
【0310】
またNCJTは各TPが送信する時間周波数リソースが完全に重なっている全体重複NCJT(fully overlapped NCJT)と一部の時間周波数リソースのみが重なっている部分重複NCJT(partially overlapped NCJT)に区分される。即ち、部分重複NCJTの場合、一部の時間周波数リソースではTP1とTP2の送信データが全て送信され、残りの時間周波数リソースではTP1又はTP2のいずれかのTPのみがデータを送信する。
【0311】
Multi-TRPでの信頼度向上方式
【0312】
図13は多数のTRPを用いた送信時、信頼度(reliability)向上のための送受信方法を説明する図である。
【0313】
詳しくは
図13は多数のTRPによる送信時、信頼度を向上させる2つの例示的な送受信方法を示している。
【0314】
図13の(a)は同一のCW(codeword)/TBを送信するレイヤグループが互いに異なるTRPに対応する場合を示す。このとき、レイヤグループは1つ又は1つ以上のレイヤからなる一種のレイヤ集合を意味する。この場合、多数のレイヤによって送信リソースの量が増加し、これにより、TB(transport block)に対して低い符号率の剛健なチャネルコーディングを使用できるという長所がある。また端末は多数のTRPから各々互いに異なるチャネルにより同一のCWを受信するので、多様性(diversity)が得られ、これにより受信信号の信頼度を向上させることができる。
【0315】
一方、
図13の(b)は互いに異なるCWを互いに異なるTRPに対応するレイヤグループにより送信する例を示す。ここで、CW#1とCW#2に対応するTBは互いに同一であると仮定する。従って、同一のTBの繰り返し送信例であるともいえる。
図13(b)の場合、
図13の(a)に比べてTBに対応する符号率が高いという短所がある。しかし、チャネル環境によって同一のTBから生成された符号化ビットに対して互いに異なるRV(redundancy version)値を指示して符号率を調整したり、各CWの変調オーダー(modulation order)を調節したりすることができるという長所がある。
【0316】
図13の(a)及び(b)では、同一のTBが互いに異なるレイヤグループにより繰り返して送信され、各レイヤグループが互いに異なるTRP/パネルにより送信されることによりデータ受信確率を高めることができるが、以下、この方式をSDM based M-TRP URLLC送信方式と呼ぶ。互いに異なるレイヤグループに属するレイヤは互いに異なるDMRS CDMグループに属するDMRSポートによりそれぞれ送信される。
【0317】
また、上述した多数のTRPを用いた送信に関連する内容は互いに異なるレイヤを用いるSDM(spatial division multiplexing)方式に基づいて説明したが、これは互いに異なる周波数領域リソース(例:RB/PRB(set))に基づくFDM(frequency division multiplexing)方式及び/又は互いに異なる時間領域リソース(例:スロット、シンボル、サブシンボル)に基づくTDM(Time division multiplexing)方式にも拡張して適用することができる。
【0318】
以下、MTRP URLLCについて詳しく説明する。
【0319】
以下、実施例による方法において、DL MTRP-URLLCとは、同一のデータ/DCIをMultiple TRPが異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて送信することを意味する。例えば、TRP1はリソース1で1データ/DCIを送信し、TRP2はリソース2で第1データ/DCIを送信する。DL MTRP-URLLC送信方式が設定されたUEは異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/DCIを受信する。このとき、UEには同一のデータ/DCIを受信するレイヤ/時間/周波数リソースでどのQCL RS(reference signal)/タイプ-即ち、DL TCI state-を使用するかが基地局から指示される。例えば、同一のデータ/DCIがリソース1とリソース2により受信される場合、UEはリソース1で使用するDL TCI stateとリソース2で使用するDL TCI stateが基地局から指示される。UEは同一のデータ/DCIをリソース1とリソース2により受信するので、高い信頼度(reliability)を達成することができる。かかるDL MTRP URLLCはPDSCH/PDCCHを対象として適用される。
【0320】
逆にUL MTRP-URLLCとは、Multiple TRPが異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/UCIが1つのUEから受信されることを意味する。例えば、TRP1はリソース1で第1データ/DCIを第1UEから受信し、TRP2はリソース2で第1データ/DCIを第1UEから受信した後、TRP1とTRP2の間に連結されたバックホールリンクにより受信した第1データ/DCIを共有する。UL MTRP-URLLC送信方式が設定されたUEは互いに異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/UCIを互いに異なるTRPに送信する。このとき、UEには同一のデータ/UCIを送信するレイヤ/時間/周波数リソースでどのTx Beam及びどのTx power-即ち、UL TCI state-を使用するかが基地局から指示される。例えば、同一のデータ/UCIがリソース1とリソース2で送信される場合、UEにはリソース1で使用するUL TCI stateとリソース2で使用するUL TCI stateが基地局から指示される。かかるUL MTRP URLLCはPUSCH/PUCCHを対象として適用される。
【0321】
以下、この発明の実施例によって提案する方法において、特定の周波数/時間/空間リソースによるデータ/DCI/UCIの受信時、特定のTCI state(又はTCI)を使用(/マッピング)するとは、DLの場合、その周波数/時間/空間リソースで該当TCI stateにより指示されたQCL type及びQCL RSを用いてDMRSからチャネルを推定し、推定されたチャネルでデータ/DCIを受信/復調することを意味する。ULの場合、該当周波数/時間/空間リソースで該当TCI stateにより指示されたTx Beam及び/又はTx powerを用いてDMRS及びデータ/UCIを送信/変調することを意味する。
【0322】
UL TCI stateはUEのTx Beam又はTx power情報を有しており、TCI stateの代わりにSRI(Spatial-_Relation_Info)などの他のパラメータによってもUEに設定できる。UL TCI stateはULグラントDCIに直接指示されるか又はULグラントDCIのSRIフィールドにより指示されたSRSリソースの空間的関係情報(spatial relation info)を意味する。又はULグラントDCIのSRIフィールドにより指示された値に連結されたOL Tx power control parameter(j:index for open loop parameterS Po & alpha(maximum 32 parameter value sets per cell), q_d:index of DL RS resource for PL measurement(maximum 4 measurements per cell), l:closed loop power control process index(maximum 2 processes per cell))を意味する。
【0323】
反面、MTRP-eMBBは他のデータをMultiple TRPが異なるレイヤ/時間/周波数を用いて送信することを意味し、MTRP-eMBB送信方式が設定されたUEにはDCIにより多数のTCI stateが指示され、各TCI stateに相応するQCL RSを用いて受信したデータは互いに異なるデータであると仮定する。
【0324】
またMTRP URLLC送信/受信であるか、又はMTRP eMBB送信/受信であるかは、MTRP-URLLC用のRNTIとMTRP-eMBB用のRNTIを別々に区分して利用することによりUEが把握できる。即ち、URLLC用のRNTIを用いてDCIがCRCマスキングされた場合、UEはURLLC送信であると判断し、eMBB用のRNTIを用いてDCIがCRCマスキングされた場合は、UEはeMBB送信であると判断する。又は他の新しいシグナリングにより基地局がUEにMTRP URLLC送信/受信を設定するか、又はMTRP eMBB送信/受信を設定することができる。
【0325】
この発明では説明の便宜のために2TRP間の協力送信/受信を仮定して提案方式を適用しているが、これは一例に過ぎず、3つ以上の多重TRP環境でも拡張適用可能であり、多重パネルの環境でも拡張適用可能である。互いに異なるTRPはUEに互いに異なるTCI stateとして認識され、UEがTCI state 1を用いてデータ/DCI/UCIを受信/送信したことは、TRP1から/にデータ/DCI/UCIを受信/送信することを意味する。
【0326】
この発明による実施例はMTRPがPDCCHを協力送信-同一のPDCCHを繰り返して送信するか又は分けて送信-する状況で活用され、一部の提案はMTRPがPDSCHを協力送信するか又はPUSCH/PUCCHを協力受信する状況にも活用される。
【0327】
また、以下の実施例において、複数の基地局(即ち、MTRP)が同一のPDCCHを繰り返して送信するとは、同一のDCIを多数のPDCCH候補により送信することを意味し、複数の基地局が同一のDCIを繰り返して送信すると同じ意味である。
【0328】
同一のDCIとは、DCIフォーマット/サイズ/ペイロードが同一の2つのDCIを意味する。又は2つのDCIのペイロードが異なってもスケジューリング結果が同一である場合、同一のDCIであるといえる。例えば、DCIのTDRA(Time domain Resource allocation)フィールドは、DCIの受信時点を基準としてデータのスロット/シンボル位置及びAck/Nackのスロット/シンボル位置を相対的に決定するが、n時点に受信されたDCIとn+1の時点に受信されたDCIが同一のスケジューリング結果をUEに知らせると、2つのDCIのTDRAフィールドが変わり、結果としてDCIペイロードが異なる。繰り返し回数Rは基地局がUEに直接指示するか、又は予め相互約束される。又は2つのDCIのペイロードが異なり、スケジューリング結果が同一ではなくても、1つのDCIのスケジューリング結果が他のDCIのスケジューリング結果にサブセット(subset)であっても、同一のDCIに含まれる。例えば、同一のデータがTDMされてN回繰り返して送信される場合、1番目のデータ前に受信したDCIはN回のデータ繰り返しを指示し、1番目のデータの送信後、また2番目のデータの送信前に受信したDCI2はN-1回のデータ繰り返しを指示する。このとき、DCI2のスケジューリングデータはDCI1のスケジューリングデータのサブセットとなり、2つのDCIはいずれも同一のデータに対するスケジューリングであるので、この場合にも同一のDCIであるといえる。
【0329】
また、以下の実施例において、複数の基地局(即ち、MTRP)が同一のPDCCHを分けて送信するとは、1つのDCIを1つのPDCCH候補により送信するが、該当PDCCH候補により定義された一部のリソースをTRP1が送信し、残りのリソースをTRP2が送信する。例えば、集合レベル(aggregation level)m1+m2に該当するPDCCH候補をTRP1とTRP2が分けて送信するとき、PDCCH候補を集合レベルm1に該当するPDCCH候補1と集合レベルm2に該当するPDCCH候補2に分け、TRP1はPDCCH候補1を、TRP2はPDCCH候補2を互いに異なる時間/周波数リソースで送信する。このとき、UEはPDCCH候補1とPDCCH候補2を受信した後、集合レベルm1+m2に該当するPDCCH候補を生成してDCI復号を試みる。
【0330】
さらに同一のDCIが複数のPDCCH候補に分けられて送信される場合には、以下の2つの具現方式がある。
【0331】
第1の方式は、DCIペイロード(control information bits+CRC)が1つのチャネルエンコーダ(例えば、polar encoder)により符号化され、その結果得られた符号化ビット(coded bits)を2つのTRPが分けて送信する方式である。この場合、各々のTRPが送信する符号化ビットには全体DCIペイロードが符号化されてもよく、一部のDCIペイロードのみが符号化されてもよい。
【0332】
第2の方式では、DCIペイロード(control information bits+CRC)を2つ(DCI1とDCI2)に分け、それぞれチャネルエンコーダ(例えば、polar encoder)により符号化する。その後、2つのTRPはそれぞれDCI1に該当する符号化ビットとDCI2に該当する符号化ビットを送信する。
【0333】
PDCCHを繰り返して送信しても、分けて送信しても、PDCCHが複数のTO(Transmission Occasion)にわたって多回送信されると理解できる。ここで、TOはPDCCHが送信される特定の時間/周波数リソース単位を意味する。例えば、PDCCHがスロット1,2,3,4にわたって(特定のRBに)多回送信されたら、TOは各スロットを意味し、PDCCHがRBセット1,2,3,4にわたって(特定のスロットで)多回送信されたら、TOは各RBセットを意味し、又はPDCCHが互いに異なる時間と周波数にわたって多回送信されたら、TOは各時間/周波数リソースを意味する。またTOごとにDMRSチャネル推定のために使用されるTCI stateの設定が異なり、TCI stateの設定が異なるTOは互いに異なるTRP/パネルが送信したものと仮定することができる。複数の基地局がPDCCHを繰り返して送信するか、又は分けて送信したとは、PDCCHが多数のTOにわたって送信され、該当TOに設定されたTCI stateの和集合が2つ以上のTCI stateで構成されていることを意味する。例えば、PDCCHがTO1,2,3,4にわたって送信される場合、TO1,2,3,4のそれぞれにTCI state1,2,3,4が設定され、これはTRP iがTO iでPDCCHを協力送信したことを意味する。
【0334】
また以下の実施例において、UEが複数の基地局(即ち、MTRP)が受信するように同一のPUSCHを繰り返して送信するとは、同一のデータを多数のPUSCHを介して送信したことを意味し、各PUSCHは互いに異なるTRPのULチャネルに最適化されて送信される。例えば、UEが同一のデータをPUSCH1と2により繰り返して送信する場合、UEはTRP1のためのUL TCI state 1を使用してPUSCH1を送信するが、プリコーダ/MCSなどのリンク適応(link adaptation)もTRP1のチャネルに最適化された値が該当基地局からスケジューリングされて送信することができる。反面、UEはTRP2のためのUL TCI state 2を使用してPUSCH2を送信するが、プリコーダ/MCSなどのリンク適応もTRP2のチャネルに最適化された値が該当基地局からスケジューリングされて送信することができる。このとき、繰り返して送信されるPUSCH1とPUSCH2は互いに異なる時間に送信されてTDMされるか、FDMされるか、又はSDMされる。
【0335】
また以下の実施例において、UEが複数の基地局(即ち、MTRP)が受信するように同一のPUSCHを分けて送信するとは、1つのデータを1つのPUSCHを介して送信するが、そのPUSCHに割り当てられたリソースを分割して互いに異なるTRPのULチャネルに最適化して送信することができる。例えば、UEが同一のデータを10シンボルPUSCHを介して送信する場合、TRP1のためのUL TCI state 1を使用して前の5シンボルを送信するが、UEはプリコーダ/MCSなどのリンク適応もTRP1のチャネルに最適化された値が該当基地局からスケジューリングされて送信することができる。残りの5シンボルに対して、UEはTRP2のためのUL TCI state 2を使用して送信するが、UEはプリコーダ/MCSなどのリンク適応もTRP2のチャネルに最適化された値が該当基地局からスケジューリングされて送信することができる。上記実施例では1つのPUSCHを時間リソースに分け、分けられた2つのPUSCH送信をそれぞれTRP1に向かう送信とTRP2に向かう送信にTDMしたが、それ以外にFDM/SDM方式にも送信することができる。
【0336】
PUSCH送信と同様に、PUCCHもUEが複数の基地局(即ち、MTRP)が受信するように同一のPUCCHを繰り返して送信するか又は同一のPUCCHを分けて送信することができる。
【0337】
この発明による提案はPUSCH/PUCCH/PDSCH/PDCCHなどの様々なチャネルに拡張適用可能である。
【0338】
この発明による提案はチャネルを互いに異なる時間/周波数/空間リソースに繰り返して送信する場合と分けて送信する場合の全てに拡張適用可能である。
【0339】
この発明による実施例はコードブック/非-コードブック基盤のPUSCHがMTRPに送信されるとき、効果的にTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)及び/又はSRIを設定/指示する方法に関する。この発明では説明の便宜のために、MTRPと記載しているが、この発明はマルチセル(multi-cell)の環境にも拡張適用することができ、マルチセルへの上りリンク送信にも同様に適用/設定することができる。即ち、1つのDCIを用いてマルチセルのそれぞれに対するPUSCHスケジューリングを1回に行うことができ、このとき、各セルのPUSCHに適用するTPMI/SRIフィールドの構成及び適用時、以下の提案が活用される。
【0340】
提案1:端末が単数或いは複数のパネル(又はアンテナ)を用いて単数或いは複数のTRPに同数のアンテナポート(例えば、PUSCHポート)を用いてPUSCH送信を行う場合、効果的にTPMI指示を行うために、以下を考慮できる。
【0341】
Alt 1:DCI内の複数のTRI(Transmit rank indicator)+TPMIフィールドはそれぞれ複数(M個)のTRPへのUL PUSCH送信に対する指示/設定であり、複数のTRPに対するTRIは同一であると仮定して、1st TRPはTRI+TPMIに指示し、n-th TRP(n=2,…,M)は1st TRPのTRI指示によってTRIが決定され、TRI+TPMIフィールドにはTPMI指示のみがあると仮定して、DCIオーバーヘッドを減らすことができる。例えば、TRIが指示されるTRP(例えば、1st TRP)はTRPに関連するCoresetpoolindex/CoresetID/TRPに連関するTCI state IDなどに基づいて決定される(例えば、最低インデックス/idのTRP)。
【0342】
上記Alt 1の説明のために、以下の表10を参照する。
【0343】
【0344】
表10に示したように、TRIとTPMIは結合符号化(joint encoding)されて表現される。例えば、'bit field mapped to index'はDCIにより設定される。例えば、上位階層設定(例えば、txConfig/maxRank/codebookSubset)に基づいてDCIのプリコーディング情報及びレイヤの数フィールドのビット幅が決定され、DCIフィールドにより'bit field mapped to index'が指示される。
【0345】
表10に基づいてランク数によるランクごとのコードブックサブセットごとのTPMIの数が以下の表11及び表12のように定義される。ここで、表11はランクの数が4である場合、表12はランクの数が2である場合を示す。
【0346】
【0347】
【0348】
例えば、非-コヒーレンスコードブックサブセットが構成され、TRP1のためのTRI+TPMIフィールドに4が指示されたら、即ち、2レイヤ:TPMI=0、TRP2のためのTPMIフィールドはランクが2に仮定され、3ビットでTPMIのみが指示される。即ち、既存の方式では4ビットが必要であったが、提案方式では3ビットのみが必要である。この方式を用いる場合、TRI+TPMIフィールドが指示する値と実際使用されるTRI/TPMIマッピングテーブルが改めて定義される必要がある。
【0349】
またこの方式を用いるとき、TRP1のランクによってTRP2のTPMIフィールドサイズが変わると、全体DCIのペイロードサイズが変わるので、UEのDCI BDを増加させる。従って、UEのDCI BDを増加させないために、n-th TRP(例えば、n=2,3,4…)のためのTPMIフィールドのサイズが固定される必要がある。例えば、そのために、TPMIのフィールドサイズは(各)ランクごとのTPMI数のうち、一番大きい値を基準として決定される。例えば、表11及び表12を見ると、
4Txである場合、codebookSubset=fullyAndPartialAndNonCoherentであると、5ビット(即ち、rank=1のTPMI数が28であって一番大きい)、codebookSubset=partialAndNonCoherentであると、4ビット(即ち、rank=2のTPMI数が14であって一番大きい)、codebookSubset=nonCoherentであると、3ビット(即ち、rank=2のTPMI数が6であって一番大きい)に固定する必要があり、これは(各)ランクごとのTPMI数がrank1或いはrank2にあることを考慮するとき、最大ランクの制限が指示されても、該当ビット-フィールドサイズの変更はない。
2Txである場合にも、codebookSubset=fullyAndPartialAndNonCoherentには3ビット(即ち、rank=1のTPMI数が6であって一番大きい)、codebookSubset=nonCoherentである場合は1ビット(即ち、rank=1のTPMI数が2であって一番大きい)のように、n-th TRPのためのTPMI指示のビット-フィールドが構成される。この方式では(各)TRPごとに使用されるSRSリソースのポート数が同一であると仮定できる。
【0350】
Alt 2:Alt 1の方式において、TRIの場合、RRC又はMAC-CEに(各)TRPごと或いは全てのTRPに対して共通して(commonly)設定指示され、DCIの各フィールドは各TRIに一致する(各)TRPごとのTPMIのみを指示/設定する。ここで、TPMIのフィールドサイズはAlt 1方式と同様に設定/適用される。
【0351】
Alt 3:MTRP Codebook based ULでは(各)TRPごとの専用の(dedicated)SRSリソースが特定の方式/ルールにより予め設定されることもあるので、SRIフィールドの指示は省略し、このフィールドをn-th TRPのTRI及び/又はTPMI指示に使用する。即ち、SRIフィールドを用いてn-th TRPのTRI及び/又はTPMIが指示される。例えば、TRP_1:TRI_1+TPMI_1が指示され、TRP_2:TRI_2+TPMI_2が指示される。ここで、下付き文字(subscript)はn-th TRPを称する。よって、Alt 3の方式では(各)TRPごとのSRSポート数が異なるように設定される。
【0352】
Alt 4:各TRPに対するランクが同じ方式である場合、実際無線チャネルの環境には適しない。このために、1つのTRPのためのPUSCH送信のTRIに対するより緩んだ制限が考えられる。即ち、無線チャネル環境がより良好なTRPのランクを基準として(例えば、基地局は端末から受信したチャネル状態情報に基づいて各TRPに対するランクを決定する)、他のTRPのランクは基準ランク未満に指示される(例えば、Alt 4-1)。又は無線チャネル環境が最も良好なTRPに対してはTRI+TPMIを指示し、他のTRPに対するランクは特定の値に予め定義される(例えば、Alt 4-2)。
【0353】
Alt 4-1:TRI_1>TRI_2と仮定する。例えば、TRP1のTRIが2である場合、TRP2のTRIは1に仮定される。さらに他の例として、TRP1のTRIが3である場合、TRP2のTRIは1或いは2に仮定され、この場合、TRI+TPMI field for TRP2はrank2までの指示に限定される。もしTRI_1=1である場合、TRI_2=1と仮定するか、又はTRI_2をドロップすると約束する。又はTRI_1>=TRI_2と仮定する。
【0354】
Alt 4-2:TRP1に対する指示はTRI+TPMIと想定し、TRP2に対するランクは特定値(例えば、Rank=1)に予め約束して、TRP2のTRI指示は省略し、DCIのペイロードを減らす。
【0355】
Alt 5:MTRP codebook based UL送信ではペイロードを減らすために、全てのTRI+TPMI組み合わせに対して定義せず、特定のランク結合に連関するTRI+TPMI送信のみを指示する。例えば、rank1+1、rank2+2、rank1+2の組み合わせに対するTRI+TPMI指示を行う。以下の表13はrank1+1とRank1+2の組み合わせを示す。以下の表13は説明の便宜のための一例であり、この発明の技術的範囲を制限するものではない。既存のTRPごとの送信の場合には、4ビット+4ビットの総8ビットが必要であったが、上記提案により6ビットになって2ビットを節約することができる。
【0356】
【0357】
Alt 6:MTRP codebook based UL送信ではペイロードを減らすために、単一のTRI+TPMIフィールドに偶数に該当するランク(例えば、Rank2とRank4)にのみ相応するTPMIに対する指示を行う。指示されたTPMIに対してTRP1とTRP2は特定の規則によって、プリコーディングベクトル(precoding vector)を分けてPUSCH送信に使用する。例えば、Rank4のTPMIが指示された場合、TRP1は該当TPMIのlayer1とlayer2(即ち、該当プリコーディングマトリックスの1番目、2番目のベクトル)を使用し、TRP2はlayer3とlayer42(即ち、該当プリコーディングマトリックスの3番目、4番目のベクトル)を使用する。TRPとレイヤマッピング方式は上位階層(例えば、RRC/MAC-CE/DCI)により指示される。
【0358】
Alt 7:全体コヒーレンス端末もMTRP送信が設定されると、部分コヒーレンスTPMIセット又は非-コヒーレンスTPMIセットを使用するように約束する。これは端末がコヒーレンス能力があるにもかかわらず、ペイロードを減らすために、より小さいサイズのコードブックサブセットを使用するように制限する方法である。
【0359】
提案2:端末が複数のパネル(又はアンテナ)を用いて単数或いは複数のTRPに同数のアンテナポート(PUSCHポート)を用いてPUSCH送信を行う場合、CB(Codebook)サブセット制限/CBサブサンプリングを指示/設定して、DCIのオーバーヘッドを減らすことができる。
【0360】
CBサブサンプリングの場合、3GPP TS38.211にキャプチャーされたTPMIのうち、一部のTPMIのみを使用してTRI/TPMIを指示する方式をいう。このとき、サブサンプリング方式は様々であり、以下の例を含む。またコードブックサブサンプリングが適用される場合、コードブックサブサンプリングにより設定/適用されたサブセットのみであるので、TRI+TPMIフィールドを再構成してDCIペイロードを減らすことができる。
【0361】
【0362】
表14は2Txのrank1 ULコードブック(Precoding matrix w for single-layer transmission using two antenna ports)の例を示す。表において、横軸に各Wと各TPMIインデックスが順に対応する。そのうち、TPMI2,3,4,5はポート結合TPMIであってQPSKと表現される。サブサンプリングが指示される場合、これらのうち、BPSKに該当するTPMI2,4或いはTPMI3,5のみを使用するように指示設定される。従って、CBサブサンプリング時に構成されるTPMIセットは{0,1,2,4}或いは{0,1,3,5}になる。一例として、CBサブサンプリングが有効になると、rank1 TPMI数は6つから4つに減少してDCIオーバーヘッドが1ビット節約される。
【0363】
【0364】
表15は2Txのrank2 ULコードブック(Precoding matrix w for two-layer transmission using two antenna ports with transform precoding disabled)の例を示す。TPMI1,2はport combining TPMIになり、サブサンプリングが指示される場合、TPMI{0,1}或いはTPMI{0,2}のみを使用するように指示設定される。或いは、全体ランク送信でサブサンプリングが有効になる(enable)と、rank2 TPMI0のみが使用されるように約束する。
【0365】
2Txのコードブックサブサンプリング方式は、上述した(各)ランクごとのサブサンプリング方式の組み合わせで構成される。
【0366】
以下の表はDFT-s-OFDMのTPMIを示す。
【0367】
以下の表16は4Txのrank1 ULコードブック(Precoding matrix W for single-layer transmission using four antenna ports with transform precoding enabled)の一例を示す。
【0368】
【0369】
TPMIにコードブックサブサンプリングを適用する場合、以下のような2つのサブサンプリング方式がある。例えば、サブサンプリングはポート/ポートグループ間のco-phasingに基づいて行われる。
【0370】
方式1)
【0371】
TPMI set={0,1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12, 13, 14, 15, 20, 21, 22, 23}又は
【0372】
TPMI set={0,1, 2, 3, 5, 7, 9, 11, 16, 17, 18, 19, 24, 25, 26, 27}
【0373】
該当サブサンプリングを形成する方式は、インターポート或いはインターポートグループco-phasingからBPSKを取った結果である。即ち、例えば、TPMIグループ1={12-15}とTPMIグループ2={20-23}について説明すると、1と3のポートグループと2と4のポートグループの間のco-phaseが-1(即ち、180°差)であるグループの組み合わせである。言い換えれば、TPMI12とTPMI20について説明すると、TPMI12の2と4のポートに-1をかけると、TPMI20になる。同様にTPMIグループ3={16-19}とTPMIグループ4={24-27}、TPMI16-19とTPMI24-27も1と3のポートグループと2と4のポートグループの間のco-phaseが-1(即ち、180°差)であるグループ組み合わせである。即ち、上記組み合わせは、特定のアンテナポートグループ間(例えば、ポートグループ{1,3}とポートグループ{2,4})のco-phase={1又は-1}を考慮して、ポートグループ間の粒度を高める方式のサブサンプリング方式である。
【0374】
方式2)
【0375】
TPMI set={0,1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12, 13, 14, 15, 16, 17,18,19}又は
【0376】
TPMI set={0,1, 2, 3, 5, 7, 9, 11, 20, 21, 22, 23 24, 25, 26, 27}
【0377】
方式2)サブサンプリング方式は、TPMIグループ1とTPMIグループ3或いはTPMIグループ2とTPMIグループ4のコードブック構成が異なる(即ち、1と3のポートグループと2と4のポートグループの間の相関関係がない)TPMIを組み合わせる方式である。
【0378】
コードブックサブサンプリング方式は端末が報告するコヒーレンス能力によって基地局が設定するコードブックサブセットによって異なるように設定/適用される。例えば、全体コヒーレンスコードブックサブセットである場合は、方式1を選択し、アンテナポートグループ間のco-phaseが重要ではない部分コヒーレンスの場合には、方式2を選択する。
【0379】
さらに他の方式として、該当TPMIグループのうち、他の組み合わせ(例えば、TPMI12-15とTPMI16-20)を選択する他の方式も考えることができる。上記提案するサブサンプリングを適用してサブサンプリングが有効になる(enable)と、“全体コヒーレンス(full coherent)”コードブックサブセットである場合、総ペイロードは5ビットから4ビットに減らすという長所がある。
【0380】
以下の表17は4Txのrank1 ULコードブック(Precoding matrix w for single-layer transmission using four antenna ports with transform precoding disabled)の例を示す。
【0381】
【0382】
表17による4Tx CP-OFDM用のrank1 ULコードブックにも上述したような原理が適用され、以下のような2つのサブサンプリング方式が存在する。
【0383】
TPMI set={0,1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20, 22, 24, 26}
【0384】
TPMI set={0,1, 2, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15, 17, 19, 21, 23, 25, 27}
【0385】
該当サブサンプリングを形成する方式は、インターポート或いはインターポートグループco-phasingからBPSKを取った結果である。
【0386】
即ち、TPMIグループ1={12, 14, 16, 18}、TPMIグループ2={13, 15, 17, 19}、TPMIグループ3={20, 22, 24, 26}、及びTPMIグループ4={21, 23, 25, 27}は、1と3のポートグループと2と4のポートグループの間のco-phaseがそれぞれ1/j/-1/-jであるグループのうち、グループ間のcophase差が180°であるグループを選択した結果である。さらに他の方式として、該当TPMIグループのうち、他の組み合わせで選択(例えば、グループ1+グループ2又はグループ3+グループ4)する方式も考えられる。提案するサブサンプリングを適用すると、サブサンプリングが有効になると、“全体コヒーレンス(full coherent)”コードブックサブセットである場合、総ペイロードは5ビットから4ビットに減らす長所がある。
【0387】
コードブックサブサンプリング方式は端末が報告するコヒーレンス能力によって基地局が設定するコードブックサブセットに基づいて異なるように設定/適用される。
【0388】
以下の表18は4Txのrank2 ULコードブック(Precoding matrix w for two-layer transmission using four antenna ports with transform precoding disabled)の例を示す。
【0389】
【0390】
表18による4Tx CP-OFDM用のrank2 ULコードブックでも上述したような原理が適用され、以下のような2つのサブサンプリング方式が存在する。
【0391】
TPMI set={0,1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 10, 11, 14, 15, 18, 19}
【0392】
TPMI set={0,1, 2, 3, 4, 5, 8, 9, 12, 13, 16, 17, 20, 21}
【0393】
該当サブサンプリングを形成する方式は、インターポート或いはインターポートグループco-phasingでBPSKを取った結果である。即ち、1と3のポートのcophaseが1と-1で構成されたTPMI setとjと-jで構成したTPMI setで構成した例である。
【0394】
コードブックサブサンプリング方式は端末が報告するコヒーレンス能力によって基地局が設定するコードブックサブセットに基づいて異なるように設定/適用される。
【0395】
以下の表19は4Txのrank 3 ULコードブック(Precoding matrix w for three-layer transmission using four antenna ports with transform precoding disabled)の例を示す。
【0396】
【0397】
表19による4Tx CP-OFDM用rank 3 ULコードブックにも上述したような原理が適用され、以下のような2つのサブサンプリング方式が存在する。
【0398】
TPMI set={0,1, 2, 3, 5}
【0399】
TPMI set={0,1, 2, 4, 6}
【0400】
TPMI set={0,1, 2}又はTPMI set={0}
【0401】
最後の2つのTPMI setの例は、rank3である場合、rank1-2に比べてコードブック粒度による利益よりレイア数が増えることによる利益が大きいので、サブサンプリングを積極的に適用した結果である。
【0402】
コードブックサブサンプリング方式は端末が報告するコヒーレンス能力によって基地局が設定するコードブックサブセットによって異なるように設定/適用される。
【0403】
以下の表20は4Txのrank4 ULコードブック(Precoding matrix w for four-layer transmission using four antenna ports with transform precoding disabled)の例を示す。
【0404】
【0405】
表20による4Tx CP-OFDM用のrank4 ULコードブックにも上述したような原理が適用され、以下のような2つのサブサンプリング方式が存在する。
【0406】
TPMI set={0, 1, 3}
【0407】
TPMI set={0, 2, 4}
【0408】
TPMI set={0}
【0409】
最後の2つのTPMI setの例は、ランク4である場合、rank1-2に比べてコードブック粒度による利益よりレイヤ数が増えることによる利益が大きいので、サブサンプリングをて積極的に適用した結果である。
【0410】
コードブックサブサンプリング方式は端末が報告するコヒーレンス能力によって基地局が設定するコードブックサブセットによって異なるように設定/適用される。
【0411】
提案2-1.コードブックサブサンプリングのさらに他の方式として、TPMIの奇数或いは偶数インデックスのみで構成されたコードブックサブセットを考えることができる。
【0412】
提案2-2.コードブックサブサンプリングは特定のランク(例えば、rank1又は2)にのみ適用され、残りのランクに対しては適用されない。
【0413】
提案2-3.基地局はコードブックサブサンプリングに対する複数のパターンの1つを上位階層(例えば、RRC又はMAC-CE)に設定指示することができる。
【0414】
提案2-4.基地局はコードブックサブサンプリング方式を明確にビットマップなどの方式で上位階層(例えば、RRC又はMAC-CE)に設定指示することができる。
【0415】
即ち、例えば、4Tx(CP-OFDM)の場合は、62ビットのビットマップを用いて、2Txの場合は、9ビットのビットマップでコードブックサブサンプリングのパターンを指示することができる。また指示されるビットマップ基盤のコードブックサブサンプリングに基づいてDCIペイロードは減らす。即ち、例えば、4Txの場合、62ビットのうち、“1”にオンされた数が30個であると、総5ビット基盤のDCIにTRI+TPMIが指示される。
【0416】
提案2の方法(例:提案2/2-1/2-2/2-3/2-4など)はそれぞれ独立して適用されても、1つの方法(例:提案2/2-1/2-2/2-3/2-4など)が他の方法(例:提案2/2-1/2-2/2-3/2-4など)と結合して適用されてもよい。
【0417】
提案3:提案1と2は非-コードブック基盤の設定方式に適用されて、MTRP非コードブック基盤のUL送信で複数のTRPに相応するSRI指示に拡張/適用されることができる。
【0418】
提案3の一例として、以下の表21のrank2の送信(SRI indication for non-codebook based PUSCH transmission, Lmax=2)の例を挙げられる。提案1と同様に、TRP1の場合、SRIによってランク及びSRSリソースの組み合わせが指示される。またTRP2の場合、TRP1と同じランクと仮定し、該当ランクによるSRS組み合わせのみを考えることができる。例えば、4SRSの場合、Lmax=2であれば、TRP1にSRIによりindex9(layer2,2+3リソース組み合わせ)が指示されると、TRP2にはrank2の送信であることが分かり、index4~9の値のみを用いてrank2送信のためのSRSリソース組み合わせを指示して1ビットを節約することができる。但し、この場合にも、コードブック基盤の提案と同様に、TRP1のランクによってTRP2のSRIフィールドサイズが変わらないように、(各)ランクごとの指示可能なSRS組み合わせの数のうち、一番大きい値に基づいてTRP2のSRIフィールドサイズを決定する。
【0419】
例えば、RRC又はMAC-CEによりそれぞれのTRPに共通して適用するランク情報が指示される。
【0420】
【0421】
上記の提案に基づくMTRPのためのUL送信のために、端末は基地局に以下の情報が含まれた端末能力の報告を行う。
【0422】
-M-TRP送信可能有無(1bit signaling)に関する情報:該当機能(feature)を可能であると報告すると(即ち、端末がM-TRPにより支援可能であると報告すると)、以下の追加報告が考えられる。
【0423】
-端末において加用の総Tx(port)数(X)に関する情報:ここで、パネルごとのX個以下のポート数が設定されてMTRP送信に使用される。ここで、パネルはSRSリソース或いはSRSリソースセット単位でマッピング/区分される。
【0424】
-端末において同時送信可能なパネル数に関する情報:複数のパネルである場合、マルチパネル同時送信が可能である。
【0425】
-パネルごとのポート数に関する情報
【0426】
-端末において送信可能な総SRSリソース数(Total # of SRS resource across panels)に関する情報
【0427】
-TxConfig={NCB, CB}、コヒーレンス能力={Full, Partial, Non}, Full PowerMode={Mode0, Mode1, Mode2}に関する情報:パネル共通に報告及び設定される。
【0428】
例えば、X=4であり、コヒーレンス能力=部分コヒーレンスと報告され、基地局がM=2(例えば、TRPの数)に対してそれぞれ4ポート、2ポートを設定する場合、4ポートは部分コヒーレンスになり、2ポートは非-コヒーレンス(又は全体コヒーレンス)と仮定して動作される。
【0429】
例えば、X=4である場合、X=2,4のそれぞれに対するコヒーレンス能力を報告
【0430】
TxConfig={NCB,CB}、Coherency capability={Full,Partial,Non}、Full PowerMode={Mode0、Mode1、Mode2}はパネル共通(panel common)に報告、設定はパネル特定(TRP specific)
【0431】
-(各)TRPごとのTDM送信であるか又はFDM送信であるかに関する情報
【0432】
一例として、FDM送信の場合:UE能力で端末がMTRP FDM送信可能なポート組み合わせを報告することができる。
【0433】
この発明の提案1,2,3(細部提案を含み)は単一のパネルを備えた端末、即ち、単一のパネルを備えた端末が上りリンク時間/周波数/空間領域での繰り返しに基づいてUL送信を行う場合、この発明の提案が適用可能である。言い換えれば、1つのDCIにより複数のTPMI/TRI及び/又はSRIの情報が端末に指示/設定される場合、この発明の上記提案を用いて、各TPMI/TRI及び/又はSRIはそれぞれのPUSCH T/F/S TO(transmission occasion)或いは独立したPUSCH UL送信に対して適用される。
【0434】
以下、この実施例によるシグナリング手順について詳しく説明する。
【0435】
図14は実施例による単数又は複数のパネル又はアンテナが備えた端末が複数のTRPに同一の上りリンク信号を送信する方法を説明するフローチャートである。
【0436】
図14は上述した提案方法(例えば、提案1/提案2/提案3など)に適用されるMultiple TRP(即ち、M-TRP或いはマルチセル、以下、全てのTRPはセルに代替できる)の状況において、ネットワーク側(例えば、TRP1、TRP2)とUEの間のシグナリング手順を示す。ここで、UE/ネットワーク側は一例に過ぎず、後述する図面での様々な無線機器及び様々な装置に代替適用することができる。
図14は説明の便利のためのものであるだけであり、この発明の範囲を制限するものではない。また
図14に示した一部のステップは状況及び/又は設定などによって省略してもよい。また
図14はsingle DCI based M-TRP transmissionの一例を示すが、
図14で説明する方法はmultiple DCI based M-TRP transmissionについても拡張して適用することができる。また
図14でのネットワーク側と端末の動作は上述した上りリンクの送受信動作及びMulti-TRP関連動作などに基づく。
【0437】
図14を参考すると、説明の便宜上、2つのTRPとUEの間のシグナリングが考慮されるが、該当シグナリング方式が多数のTRP及び多数のUEの間のシグナリングにも拡張適用可能である。以下、ネットワーク側は複数のTRPを含む1つの基地局であってもよく、複数のTRPを含む1つのセルであってもよい。一例として、ネットワーク側を構成するTRP1とTRP2の間には非理想的/理想的バックホールが設定されることができる。また、以下は多数のTRPを基準として説明するが、これは多数のパネルによる送信にも同様に拡張して適用することができる。さらにこの明細書において端末がTRP1/TRP2から信号を受信する動作は、端末がネットワーク側から(TRP1/2により/を用いて)信号を受信する動作としても解釈/説明でき(或いは動作であり)、端末がTRP1/TRP2に信号を送信する動作は、端末がネットワーク側に(TRP1/TRP2により/を用いて)信号を送信する動作としても解釈/説明でき(或いは動作であり)、逆にも解釈/説明できる。
【0438】
この明細書において、基地局は端末とデータの送受信を行う客体(object)を統称する。例えば、基地局は1つ以上のTP(Transmission point)、1つ以上のTRP(Transmission and Reception point)などを含む概念である。またTP及び/又はTRPは基地局のパネル、送受信ユニット(transmission and reception unit)などを含む。以下の説明では“TRP”を基準として説明するが、上述したように、“TRP”はパネル、アンテナアレイ、セル(例:マイクロセル/小セル/ピコセル)、TP(transmission point)、基地局(base station, gNBなど)などの表現にも代替して適用できる。
【0439】
また上述したように、TRPはCORESETグループ(又はCORESETプール)に関する情報(例:インデックス、ID)によって区分される。一例として、1つの端末が多数のTRP(又はセル)と送受信を行うように設定された場合、これは1つの端末に対して多数のCORESETグループ(又はCORESETプール)が設定されたことを意味する。このようなCORESETグループ(又はCORESETプール)に対する設定は上位階層シグナリング(例:RRCシグナリングなど)により行われる。
【0440】
具体的には、
図14はM-TRP(或いはセル、以下、全てのTRPはセル/パネルに代替可能、或いは1つのTRPから複数のCORESET(/CORESETグループ)が設定される場合にもM-TRPと仮定可能)状況において、端末がsingle DCIを受信する場合(即ち、1つのTRPがUEにDCIを送信する場合)のシグナリングを示す。この実施例では、TRP1がDCIを送信する代表TRPである場合を仮定する。
【0441】
UEはネットワーク側にTRP1(及び/又はTRP2)により/を用いてUE能力を送信する(M205)。例えば、UE能力はUEが上述した提案方法(例:提案1/提案2/提案3など)を支援するか否か/支援動作に関連するUEの能力などの情報を含む。
【0442】
例えば、UE能力は支持されるアンテナポート数(# of supported antenna port)/パネルごとのポート数/同時送信可能なパネル数/コヒーレンス能力(例えば、nonCoherent、partialNonCoherent、fullCoherent)/full power transmission capability/supported full Tx mode/supported TPMIグループ/port switching capability/Tx chain関連情報/M-TRP送信の支援有無/送信可能なSRSリソース数/多重化情報(例えば、TDM/FDM/SDM)などを含む。UE能力情報が予め定義された/約束された場合、該当段階は省略してもよい。
【0443】
例えば、上述したM205段階のUEがネットワーク側にUE能力を送信する動作は、後述する無線機器及び装置により具現される。例えば、無線機器及び/又は装置は1つ以上のプロセッサを備え、該当プロセッサはUE能力を送信するように1つ以上の送受信機及び/又は1つ以上のメモリなどを制御し、1つ以上の送受信機はネットワーク側にUE能力を送信することができる。
【0444】
UEはネットワーク側からTRP1(及び/又はTRP2)により/を用いてMultiple TRP基盤の送受信に関連する設定情報を受信する(M210)。例えば、設定情報はネットワーク側の構成(即ち、TRP構成)に関連する情報/Multiple TRP基盤の送受信に関連するリソース情報/システム情報SI/スケジューリング情報/PUSCH-Config(3GPP TS 38.331 PUSCH Config及び上述した上りリンクの送受信動作を参照)などを含む。例えば、設定情報はCBサブセット制限/CBサブサンプリングに関連する情報(例えば、CB subset restriction/CBサブサンプリングパターン/ビットマップなど)が含まれる。このとき、設定情報は上位階層シグナリング(例:RRCシグナリング、MAC-CEなど)により伝達される。また設定情報が予め定義又は設定されている場合、該当段階は省略してもよい。例えば、上述した提案方法(例えば、提案1/提案2/提案3など)で説明した動作のために必要な情報が設定情報に含まれる。
【0445】
例えば、上述したM210段階のUEがネットワーク側からMultiple TRP基盤の送受信に関連する設定情報を受信する動作は、後述する様々な形態の無線機器及び装置により具現される。例えば、無線機器及び装置は1つ以上のプロセッサが備えられ、該当プロセッサはMultiple TRP基盤の送受信に関連する設定情報を受信するように1つ以上の送受信機及び/又は1つ以上のメモリなどを制御し、1つ以上の送受信機はネットワーク側からMultiple TRP基盤の送受信に関連する設定情報を受信する。
【0446】
UEはネットワーク側からTRP1により/を用いてDCIを受信する(M215)。ここで、DCIは制御チャネル(例えば、PDCCHなど)により受信される。例えば、DCIは上りリンク送信をスケジューリングするための情報(例えば、ULスケジューリング情報)及びプリコーディング関連情報などを含む。例えば、プリコーディング関連情報はSRI/TPMI/TRI/MCSなどに関する情報を含む。一例として、DCIはDCIフォーマット0-1或いはDCIフォーマット0-0である(上述した上りリンク送受信動作を参照)。例えば、ネットワーク側はDCIによりマルチセル(multi-cell)のそれぞれに対するPUSCHスケジューリングを1回に行うことができる。
【0447】
例えば、複数のパネル/ポートなどにより送受信する場合を考える、上述した提案方法(例えば、提案1/提案2/提案3など)で説明したように、TRI/TPMI/SRIなどがネットワーク側により指示/設定される。例えば、複数のTRPから選ばれた1つ(例えば、1番目のTRP(例えば、CORESETID/TCI状態などのインデックスに基づいて決定される))に対するTRIを指示し、残りの他のTRPは選ばれたTRPと同一のTRI値を適用すると仮定できる。例えば、上位階層設定により(各)TRPごとに共通して/個々に適用するTRIが指示され、DCIにより複数のTRPのそれぞれに対するTPMIのみが指示されてもよい。例えば、チャネル環境を考慮してチャネル環境が最も良好なTRPのランクを基準-以下、基準ランクという-として他のTRPのランクが決定され、一例として、他のTRPのランクは基準ランク未満に設定されるか、又は所定の値が用いられる。例えば、特定のランク組み合わせに対してTPMIが指示されることもある。例えば、TPMIのフィールドサイズは(各)ランクごとのTPMI数のうち、一番大きい値を基準として決定される。例えば、複数のTRPのうちの1つ(例えば、1番目のTRP(例えば、CORESETID/TCI状態などのインデックスに基づいて決定される))に対するランクが指示され、他のTRPに対するランク指示は省略されて、該当ランク送信のためのSRSリソース組み合わせが指示される。
【0448】
例えば、上述した提案2の方法のように、DCIに基づいてCBサブセット制限/CBサブサンプリングが設定されてもよい。例えば、TPMIのインデックス(例えば、偶数/奇数)に基づいてCBサブセットが構成される。例えば、特定のランクに対してのみサブサンプリングが適用される。例えば、サブサンプリングはポート/ポートグループ間のco-phasingに基づいて行われる。
【0449】
例えば、ネットワーク側は上りンク送信をスケジューリングする前の端末と上りリンクチャネル状態に関する情報を獲得する(即ち、UL CSI獲得する)ための手順を行ってもよい。例えば、上述したCSI関連動作に基づいて端末とネットワーク側の間のチャネル状態に関する情報が得ることができる。
【0450】
例えば、上述したM215段階のUEがネットワーク側からDCIを受信する動作は、後述する無線機器及び装置により具現される。例えば、無線機器及び装置は1つ以上のプロセッサを備え、該当プロセッサはDCIを受信するように1つ以上の送受信機及び/又は1つ以上のメモリなどを制御し、1つ以上の送受信機はネットワーク側からDCIを受信する。
【0451】
UEはネットワーク側にTRP1により/を用いてData1を送信する(M220-1)。またUEはネットワーク側にTRP2により/を用いてData2を送信する(M220-2)。データ(例えば、Data1、Data2)はデータチャネル(例えば、PUSCHなど)により送信される。また、M220-1段階及びM220-2段階は同時に行われるか、又は一方が他の方より早く行われる。例えば、Data1/Data2はプリコーディングが適用されていてもよく、データ復号のためのRS(例えば、DMRS)を含むことができる。例えば、Data1及び/又はData2の送信は上述した提案方法(例えば、提案1/提案2/提案3など)に基づいて行われる。
【0452】
例えば、上述したM220-1/M220-2段階のUEがネットワーク側にData1/Data2を送信する動作は、後述する無線機器及び装置により具現される。例えば、無線機器及び装置は1つ以上のプロセッサを備え、Data1/Data2を送信するように1つ以上の送受信機及び/又は1つ以上のメモリなどを制御し、1つ以上の送受信機はネットワーク側にData1/Data2を送信する。
【0453】
上述したように、この実施例によるネットワーク側/UEシグナリング手順及びそのための細部動作(例えば、提案1/提案2/提案3など)は、後述する無線機器及び装置により具現される。例えば、ネットワーク側(例えば、TRP1/TRP2は第1無線機器(又は第1無線装置)、UEは第2無線機器(又は第2無線装置)に該当し、場合によってはその逆であってもよい。
【0454】
例えば、上述したネットワーク側/UEシグナリング手順及びそのための細部動作(例えば、提案1/提案2/提案3など)は、無線機器及び/又は無線装置に備えられた1つ以上のプロセッサにより処理され、上述したネットワーク側/UEシグナリング手順及びそのための細部動作(例えば、提案1/提案2/提案3など)は、後述する無線機器及び/又は無線装置に備えられた少なくとも1つのプロセッサを駆動するための命令語/プログラム(例えば、指示、実行可能コード)の形態で少なくとも1つのメモリに格納される。
【0455】
図15は実施例によるネットワーク端で複数のTRPにより上りリンク信号を受信する方法を説明するフローチャートである。
【0456】
図15を参照すると、ネットワークは端末能力情報を端末から受信する(S1510)。
【0457】
ネットワークは端末能力情報に基づいて複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報を端末に送信する(S1520)。
【0458】
ネットワークは複数のTRPに対するチャネル状態情報を端末から受信する(S1530)。
【0459】
ネットワークはチャネル状態情報に基づいて複数のTRPのうちのいずれかを基準としてTRPに決定される(S1540)。
【0460】
ネットワークは決定された基準TRPに基づいてDCIを構成する(S1550)。ここで、DCIを構成するフィールドはコードブック基盤であるか、或いは非-コードブック基盤であるかによって異なる値で構成される。一例として、コードブック基盤の上りリンク送信である場合、DCIはTPMIフィールドで構成され、非-コードブック基盤の場合、DCIはSRIフィールドで構成される。一例として、DCIを構成するTPMIフィールドのビットサイズは基本TPIに相応する(各)ランクごとのTPMI数の一番大きい値に基づいて決定される。一例として、非-コードブック基盤の上りリンク送信の場合、DCIを構成する複数のSRIフィールド値のうち、第1SRIフィールド値は複数のTRPから選ばれた基本TRP(第1TRP)に相応するTRI(Transmission Rank Indicator)と第1TRPに相応するSRSリソースの組み合わせでビットマッピングされて決定され、第1SRIフィールド値を除いた残りのSRIフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応するSRSリソースの組み合わせのみでビットマッピングされて決定される。ここで、残りのSRIフィールドのサイズは基本TRPのTRIに相応する(各)ランクごとの指示可能なSRSリソース組み合わせの数のうち、一番大きい値に基づいて決定される。
【0461】
ネットワークは複数のTRPのうちのいずれかにより端末にDCIを送信する(S1560)。
【0462】
ネットワークは複数のTRPにより上りリンクデータを受信する(S1570)。ここで、端末は同数のアンテナポートにより複数のTRPに同一の上りリンクデータを送信する。
【0463】
図15の実施例において、ネットワークは少なくとも1つの基地局で構成され、複数のTRPは1つの基地局に備えられるか、又はそれぞれ互いに異なる基地局に備えられる。複数のTRPが互いに異なる基地局に備えられる場合、該当基地局はバックホールリンク(backhaul link)により相互情報を交換することができる。
【0464】
以上の実施例では端末が同数のアンテナポートにより複数のTRPに上りリンクデータを送信すると説明されているが、これは1つの実施例に過ぎず、他の実施例による端末には異なる数のアンテナポートが備えられた複数のパネルが取り付けられてもよい。この場合、複数のTRPに上りリンクデータを送信するとき、TRPごとの互いに異なる数のアンテナポートを用いて上りリンクデータが送信されてもよい。
【0465】
図16は実施例による端末から複数のTRPに上りリンク信号を送信する方法を説明するフローチャートである。
【0466】
図16を参照すると、端末は端末能力情報をネットワークにより送信できる(S1610)。
【0467】
端末は複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報をネットワークから受信する(S1620)。ここで、ネットワークは端末能力情報に基づいて複数のTRP基盤の送受信に関連する設定情報を決定する。
【0468】
端末は設定情報に基づいてSRSを送信する(S1630)。
【0469】
ここで、ネットワークは端末から受信されたSRSに基づいて複数のTRPに対する上りリンクチャネル状態情報を得、得られた上りリンクチャネル状態情報に基づいて複数のTRPのいずれかを基準TRPとして決定する。ネットワークは決定された基準TRPに基づいてDCIを構成できる。
【0470】
端末はネットワークからDCIを受信する(S1640)。ここで、DCIは複数のTRPのうち、少なくとも1つが同様に受信される。ここで、DCIを構成するフィールドは上りリンク送信がコードブック基盤であるか又は非-コードブック基盤であるかによって異なる値で構成される。一例として、コードブック基盤の上りリンク送信である場合、DCIはTPMIフィールドで構成され、非-コードブック基盤の場合は、DCIはSRIフィールドで構成される。一例として、DCIを構成するTPMIフィールドのビットサイズは基本TPIに相応する(各)ランクごとのTPMI数の一番大きい値に基づいて決定される。一例として、非-コードブック基盤の上りリンク送信の場合、DCIを構成する複数のSRIフィールド値のうち、第1SRIフィールド値は複数のTRPから選ばれた基本TRP(第1TRP)に相応するTRI(Transmission Rank Indicator)と第1TRPに相応するSRSリソースの組み合わせでビットマッピングされて決定され、第1SRIフィールド値を除いた残りのSRIフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応するSRSリソースの組み合わせのみでビットマッピングされて決定される。ここで、残りのSRIフィールドのサイズは基本TRPのTRIに相応する(各)ランクごとの指示可能なSRSリソース組み合わせの数のうち、一番大きい値に基づいて決定される。
【0471】
端末は受信されたDCIに基づいて複数のTRPに上りリンクデータを送信する(S1650)。ここで、端末は同数のアンテナポートにより複数のTRPに同一の上りリンクデータを送信する。
【0472】
図17は実施例によるネットワークで複数のTRPに上りリンク信号を受信する方法を説明するフローチャートである。
【0473】
図17を参照すると、ネットワークは複数のTRPに対する上りリンクチャネル状態に基づいて基準TRPを決定する(S1710)。ここで、複数のTRPに対する上りリンクチャネル状態は端末から各TRPに受信されるSRSに基づいて測定される。このとき、ネットワークは上りリンクチャネル状態が最も良好なTRPを基準TRPとして決定する。一例として、端末は受信された基準TRPに相応するTPIを複数のTRPの全てに共通して適用してコードブック基盤又は非-コードブック基盤の上りリンク送信を行う。
【0474】
ネットワークは決定された基準TRPに関する情報を上位階層シグナリングにより端末に送信する(S1720)。ここで、基準TRPに関する情報は基準TRPに相応するTPI情報を含む。
【0475】
ネットワークは複数のTRPのそれぞれに相応するTPMIが指示/設定されたDCIを生成して端末に送信する(S1730)。即ち、この実施例によるDCIには複数のTRPのそれぞれに対するTPMIのみを含み、各TRPに対するTPI情報は指示/設定されなくてもよい。従ってDCIペイロードのオーバーヘッドが減らすという長所がある。
【0476】
ネットワークは複数のTRPにより同一の上りリンクデータを端末から受信する(S1740)。このとき、端末は上りリンクシグナリングにより受信された基準TRPに関する情報及びDCIにより受信された複数のTRPのそれぞれに対するTPMIに基づいてコードブック基盤の上りリンクデータ送信を行う。
【0477】
図18は他の実施例による端末から複数のTRPに上りリンク信号を送信する方法を説明するフローチャートである。
【0478】
図18を参照すると、端末はネットワークにより決定された基準TRPに関する情報を上位階層シグナリングにより受信する(S1810)。
【0479】
端末は複数のTRPのそれぞれに相応するTPMI及び/又はSRIが指示/設定されたDCIを端末に送信する(S1820)。即ち、この実施例によるDCIには複数のTRPに関するTPI情報は含まれない。従って、DCIペイロードのオーバーヘッドが減らすという長所がある。
【0480】
端末は基準TRPに関する情報及びDCIに基づいて複数のTRPに上りリンクデータを送信する(S1830)。ここで、端末は同数のアンテナ又はアンテナグループにより複数のTRPに同一の上りリンクデータを送信する。
【0481】
上述した
図15ないし
図18のそれぞれの段階での細部動作は上述した提案1ないし3の説明及び
図14のシグナリングシナリオの説明に代替する。
【0482】
上述した提案方式に対する一例もこの開示の様々な実施例に含まれ、一種の提案方式として見なされることが明白である。また上述した提案方式は独立して具現してもよいが、一部の提案方式の組み合わせ(又は併合)の形態で具現してもよい。提案方法の適用有無情報(又は提案方法の規則に関する情報)は基地局が端末に所定のシグナリング(例:物理階層シグナリング又は上位階層シグナリング)により知らせるように規定できる。
【0483】
本発明が適用される通信システムの例
【0484】
これに限られないが、この明細書に開示された本発明の様々な説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートは、機器間無線通信/連結(例えば、5G)を必要とする様々な分野に適用することができる。
【0485】
以下、図面を参照しながらより具体的に説明する。以下の図/説明において、同じ図面符号は特に言及しない限り、同一又は対応するハードウェアブロック、ソフトウェアブロック又は機能ブロックを例示する。
【0486】
図19は本発明に適用される通信システム1を例示する。
【0487】
図19を参照すると、本発明に適用される通信システム1は、無線機器、基地局及びネットワーク(サーバー)を含む。ここで、無線機器は無線接続技術(例えば、5G NR、LTE)を用いて通信を行う機器を意味し、通信/無線/5G機器とも称される。これに限られないが、無線機器はロボット100a、車両100b-1,100b-2、XR(eXtended Reality)機器100c、携帯機器(Hand-held Device)100d、家電100e、IoT(Internet of Thing)機器100f及びAI機器/サーバ400を含む。例えば、車両は無線通信機能が備えられた車両、自律走行車両、車両間通信可能な車両などを含む。ここで、車両はUAV(Unmanned Aerial Vehicle)(例えば、ドローン)を含む。XR機器はAR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality)機器を含み、HMD(Head-Mounted Device)、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートホン、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタル看板、車両、ロボットなどの形態で具現される。携帯機器はスマートホン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、コンピュータ(例えば、ノートブックパソコンなど)などを含む。家電はTV、冷蔵庫、洗濯機などを含む。IoT機器はセンサ、スマートメータなどを含む。例えば、基地局、ネットワークは無線機器にも具現され、特定の無線機器200aは他の無線機器に基地局/ネットワークノードで動作することもできる。
【0488】
無線機器100a~100fは基地局200を介してネットワーク300に連結される。無線機器100a~100fにはAI(Artificial Intelligence)技術が適用され、無線機器100a~100fはネットワーク300を介してAIサーバ400に連結される。ネットワーク300は3Gネットワーク、4G(例えば、LTE)ネットワーク又は5G(例えば、NR)ネットワークなどを用いて構成される。無線機器100a~100fは基地局200/ネットワーク300を介して互いに通信できるが、基地局/ネットワークを介することなく、直接通信することもできる(例えば、サイドリンク通信)。例えば、車両100b-1、100b-2は直接通信することができる(例えば、V2V(Vehicle to Vehicle)/V2X(Vehicle to everything)通信)。またIoT機器(例えば、センサ)は他のIoT機器(例えば、センサ)又は他の無線機器100a~100fと直接通信することができる。
【0489】
無線機器100a~100f/基地局200、基地局200/基地局200の間では無線通信/連結150a、150b、150cが行われる。ここで、無線通信/連結は上り/下りリンク通信150aとサイドリンク通信150b(又は、D2D通信)、基地局間通信150c(例えば、relay、IAB(Integrated Access Backhaul)のような様々な無線接続技術により行われる(例えば、5G NR)。無線通信/連結150a、150b、150cにより無線機器と基地局/無線機器、基地局と基地局は互いに無線信号を送/受信することができる。例えば、無線通信/連結150a、150b、150cは様々な物理チャネルを介して信号を送/受信する。このために、本発明の様々な提案に基づいて、無線信号の送/受信のための様々な構成情報の設定過程、様々な信号処理過程(例えば、チャネル符号化/復号、変調/復調、リソースマッピング/デマッピングなど)、リソース割り当て過程のうちのいずれかが行われる。
【0490】
実施例によるネットワークは有/無線統合ネットワークにより無線機器と連動して様々な通信サービスを提供する。実施例によるネットワークは複数のTRPによる送受信可能に具現され、基地局を含むネットワーク或いは基地局自体を意味する。
【0491】
ネットワークは1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを含み、さらに1つ以上の送受信機を含む。プロセッサはメモリ及び/又は送受信機を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサはメモリ内の情報を処理して第1情報/信号を生成したあと、送受信機により第1情報/信号を含む信号を送信する。また、プロセッサは送受信機により第2情報/信号を含む信号を受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリに格納できる。メモリはプロセッサに連結され、プロセッサの動作に関連する様々な情報を格納できる。例えば、メモリはプロセッサにより制御されるプロセスのうち、一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサとメモリは有線通信技術を具現するように設計された通信モデム/回路/チップセットの一部である。送受信機はプロセッサに連結されてもよく、有線網により信号を送信及び/又は受信する。送受信機は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機は送受信部と混用できる。
【0492】
ネットワークは
図13ないし
図18で説明した複数のTRPにより上りリンク信号を送受信する方法を行うための実施例によって複数のTRPにより上りリンク信号を受信するための動作を行う。一例として、この動作は、複数のTRPのいずれかに第1ないし第nのフィールド値を含むDCIを送信する段階と、複数のTRPにより同一の上りリンクデータを受信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMIに基づいて決定される。
【0493】
本発明が適用される無線機器の例
【0494】
【0495】
図20を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)により無線信号を送受信する。ここで、{第1無線機器100、第2無線機器200}は
図19の{無線機器100x、基地局200}及び/又は{無線機器100x、無線機器100x}に対応する。
【0496】
第1無線機器100は1つ以上のプロセッサ102及び1つ以上のメモリ104を含み、さらに1つ以上の送受信機106及び/又は1つ以上のアンテナ108を含む。プロセッサ102はメモリ104及び/又は送受信機106を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ102はメモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、送受信機106で第1情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ102は送受信機106で第2情報/信号を含む無線信号を受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に格納する。メモリ104はプロセッサ102に連結され、プロセッサ102の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ104はプロセッサ102により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ102とメモリ104は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機106はプロセッサ102に連結され、1つ以上のアンテナ108により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機106は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機106はRF(radio Frequency)ユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップをも意味する。
【0497】
具体的には、UE又は車両はRF送受信機に連結されるプロセッサ102とメモリ104を含む。メモリ104には
図13ないし
図18で説明された実施例に関連する動作を行う少なくとも1つのプログラムが含まれる。
【0498】
プロセッサ102はメモリ104に含まれたプログラムに基づいて
図13ないし
図18で説明した複数のTRP基盤の上りリンク信号の送受信方法を行うための実施例によって複数のTRPにより上りリンク信号を送信するための動作を行う。
【0499】
又はプロセッサ102及びメモリ104を含むチップセットが構成される。この場合、チップセットは少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのプロセッサと動作可能に連結され、実行されるとき、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする少なくとも1つのメモリを含む。プロセッサ102はメモリ104に含まれたプログラムに基づいて
図13ないし
図18で説明した複数のTRP基盤の上りリンク信号の送受信方法を行うための実施例によって複数のTRPにより上りリンク信号を送信するための動作を行う。
【0500】
又は少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする少なくとも1つのコンピュータプログラムを含むコンピュータ読み取り可能な格納媒体が提供される。
【0501】
プロセッサ102はメモリ104に含まれたプログラムに基づいて
図13いし
図18で説明した複数のTRP基盤の上りリンク信号の送受信方法を行うための実施例によって複数のTRPにより上りリンク信号を送信するための動作を行う。ここで、この動作は、第1ないし第nのフィールド値を含むDCIを受信する段階と、DCIに基づいて複数のTRPに同数のアンテナポートを用いて同一の上りリンクデータを送信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMIに基づいて決定される。
【0502】
第2無線機器200は1つ以上のプロセッサ202及び1つ以上のメモリ204を含み、さらに1つ以上の送受信機206及び/又は1つ以上のアンテナ208を含む。プロセッサ202はメモリ204及び/又は送受信機206を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ202はメモリ204内の情報を処理して第3情報/信号を生成した後、送受信機206で第3情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ202は送受信機206で第4情報/信号を含む無線信号を受信した後、第4情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に格納する。メモリ204はプロセッサ202に連結され、プロセッサ202の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ204はプロセッサ202により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ202とメモリ204は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機206はプロセッサ202に連結され、1つ以上のアンテナ208により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機206は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機206はRFユニットとも混用することができる。本発明において、無線機器は通信モデム/回路/チップをも意味する。
【0503】
プロセッサ202はメモリ204に含まれたプログラムに基づいて
図13ないし
図18で説明した複数のTRP基盤の上りリンク信号の送受信方法を行うための実施例によって複数のTRPにより上りリンク信号を受信するための動作を行う。
【0504】
又はプロセッサ202及びメモリ204を含むチップセットが構成される。この場合、チップセットは少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのプロセッサと動作可能に連結され、実行されるとき、少なくとも1つのプロセッサが動作を行うようにする少なくとも1つのメモリを含む。プロセッサ202はメモリ204に含まれたプログラムに基づいて
図12ないし
図18で説明した複数のTRP基盤の上りリンク信号の送受信方法を行うための実施例によって複数のTRPにより上りリンク信号を受信するための動作を行う。ここで、この動作は、複数のTRPのいずれかに第1ないし第nのフィールド値を含むDCIを送信する段階と、複数のTRPにより同一の上りリンクデータを受信する段階を含み、第1ないし第nのフィールド値のうち、第1フィールド値は複数のTRPから選ばれた第1TRPに相応するTRI(Transmission Rank Indicator)及びTPMI(Transmit Precoder Matrix Indicator)に基づいて決定され、第2ないし第nのフィールド値は選ばれた第1TRPを除いた残りの第2ないし第nのTRPのそれぞれに相応する第2ないし第nのTPMIに基づいて決定される。
【0505】
以下、無線機器100,200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに限られないが、1つ以上のプロトコル階層が1つ以上のプロセッサ102,202により具現される。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の階層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的階層)を具現する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによって1つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は1つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってメッセージ、制御情報、データ又は情報を生成する。1つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された機能、手順、提案及び/又は方法によってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成して、1つ以上の送受信機106,206に提供する。1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信して、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を得ることができる。
【0506】
1つ以上のプロセッサ102,202はコントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとも称される。1つ以上のプロセッサ102,202はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより具現される。一例として、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、1つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、1つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、1つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が1つ以上のプロセッサ102,202に含まれる。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはファームウェア又はソフトウェアを使用して具現され、ファームウェア又はソフトウェアはモジュール、手順、機能などを含むように具現される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うように設定されたファームウェア又はソフトウェアは1つ以上のプロセッサ102,202に含まれるか、又は1つ以上のメモリ104,204に格納されて1つ以上のプロセッサ102,202により駆動される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはコード、命令語(instruction)及び/又は命令語集合の形態でファームウェア又はソフトウェアを使用して具現される。
【0507】
1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202に連結され、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を格納する。1つ以上のメモリ104,204はROM、RAM、EPROM、フラッシメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピュータ読み取り格納媒体及び/又はこれらの組み合わせにより構成される。1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202の内部及び/又は外部に位置する。また、1つ以上のメモリ104,204は有線又は無線連結のような様々な技術により1つ以上のプロセッサ102,202に連結される。
【0508】
1つ以上の送受信機106,206は1つ以上の他の装置にこの明細書における方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信する。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上の他の装置からこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信する。例えば、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202に連結され、無線信号を送受信する。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御する。また、1つ以上のプロセッサ102,202は1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御する。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208に連結され、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208によりこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定される。この明細書において、1つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、複数の論理アンテナである(例えば、アンテナポート)。1つ以上の送受信機106,206は受信されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換する(Convert)。1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどをベースバンド信号からRFバンド信号に変換する。このために、1つ以上の送受信機106,206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルタを含む。
【0509】
本発明が適用される無線装置の活用例
【0510】
図21はこの発明に適用される無線機器の他の例を例示する。無線機器は使用例/サービスによって様々な形態で具現することができる(
図19を参照)。
【0511】
図21を参照すると、無線機器100,200は
図19の無線機器100,200に対応し、様々な要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールで構成される。例えば、無線機器100,200は通信部110、制御部120、メモリ部130及び追加要素140を含む。通信部は通信回路112及び送受信機114を含む。例えば、通信回路112は
図19における1つ以上のプロセッサ102,202及び/又は1つ以上のメモリ104,204を含む。例えば、送受信機114は
図19の1つ以上の送受信機106,206及び/又は1つ以上のアンテナ108,208を含む。制御部120は通信部110、メモリ部130及び追加要素140に電気的に連結され、無線機器の諸般動作を制御する。例えば、制御部120はメモリ部130に格納されたプログラム/コード/命令/情報に基づいて無線機器の電気的/機械的動作を制御する。また制御部120はメモリ部130に格納された情報を通信部110により外部(例えば、他の通信機器)に無線/有線インターフェースにより送信するか、又は通信部110により外部(例えば、他の通信機器)から無線/有線インターフェースにより受信された情報をメモリ部130に格納する。
【0512】
追加要素140は無線機器の種類によって様々に構成される。例えば、追加要素140はパワーユニット/バッテリー、入出力部(I/O unit)、駆動部及びコンピュータ部のうちのいずれかを含む。これに限られないが、無線機器はロボット(
図18、100a)、車両(
図18、100b-1、100b-2)、XR機器(
図18、100c)、携帯機器(
図18、100d)、家電(
図18、100e)、IoT機器(
図18、100f)、デジタル放送用端末、ホログラム装置、公共安全装置、MTC装置、医療装置、フィンテック装置(又は金融装置)、保安装置、気候/環境装置、AIサーバ/機器(
図18、400)、基地局(
図18、200)及びネットワークノードなどの形態で具現される。無線機器は使用例/サービスによって移動可能であるか、又は固定場所で使用される。
【0513】
図21において、無線機器100,200内の様々な要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールは全体が有線インターフェースにより互いに連結されるか、又は少なくとも一部が通信部110により無線連結される。例えば、無線機器100,200内で制御部120と通信部110は有線連結され、制御部120と第1ユニット(例えば、130、140)は通信部110により無線連結される。また無線機器100,200内の各要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールはさらに1つ以上の要素を含む。例えば、制御部120は1つ以上のプロセッサ集合で構成される。例えば、制御部120は通信制御プロセッサ、アプリケーションプロセッサ(Application processor)、ECU(Electronic control Unit)、グラフィック処理プロセッサ、メモリ制御プロセッサなどの集合で構成される。他の例として、メモリ部130はRAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic RAM)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash Memory)、揮発性メモリ(volatile Memory)、非揮発生メモリ及び/又はこれらの組み合わせで構成される。
【0514】
本発明が適用される車両又は自律走行車両の例
【0515】
図22は本発明に適用される車両又は自律走行車両を例示する。車両又は自律走行車両は移動型ロボット、車両、汽車、有/無人飛行体(Aerial Vehicle、AV)、船舶などで具現される。
【0516】
図22を参照すると、車両又は自律走行車両100はアンテナ部108、通信部110、制御部120、駆動部140a、電源供給部140b、センサ部140c及び自律走行部140dを含む。アンテナ部108は通信部110の一部で構成される。ブロック110/130/140a~140dは、それぞれ
図21のブロック110/130/140に対応する。
【0517】
アンテナ部108は車両に分散配置される多数の分散アンテナで構成される。車両に配置される分散アンテナの位置は車両によって異なる。分散アンテナの車両での相対的な位置を指示するための参照ポイントが予め定義されて車両に備えられたメモリに記録されて維持される。このとき、参照ポイントは車両によって異なるように定義される。
【0518】
通信部110は他の車両、基地局(例えば、基地局、路辺基地局(Road Side unit)など)、サーバなどの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信する。制御部120は車両又は自律走行車両100の要素を制御して様々な動作を行う。制御部120はECU(Electronic control Unit)を含む。駆動部140aにより車両又は自律走行車両100が地上で走行する。駆動部140aはエンジン、モータ、パワートレイン、輪、ブレーキ、ステアリング装置などを含む。電源供給部140bは車両又は自律走行車両100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリーなどを含む。センサ部140cは車両状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサ部140cはIMU(inertial measurement unit)センサ、衝突センサ、ホイールセンサ(wheel sensor)、速度センサ、傾斜センサ、重量感知センサ、ヘッディングセンサ(heading sensor)、ポジションモジュール(position module)、車両前進/後進センサ、バッテリーセンサ、燃料センサ、タイヤセンサ、ステアリングセンサ、温度センサ、湿度センサ、超音波センサ、照度センサ、ペダルポジションセンサなどを含む。自律走行部140dは走行中に車線を維持する技術、車間距離制御装置(adaptive cruise control)のように速度を自動に調節する技術、所定の経路によって自動走行する技術、目的地が設定されると自動に経路を設定して走行する技術などを具現する。
【0519】
一例として、通信部110は外部サーバから地図データ、交通情報データなどを受信する。自律走行部140dは得られたデータに基づいて自律走行経路とドライブプランを生成する。制御部120はドライブプランに従って車両又は自律走行車両100が自律走行経路に移動するように駆動部140aを制御する(例えば、速度/方向調節)。通信部110は自律走行中に外部サーバから最新交通情報データを非周期的に得、また周りの車両から周りの交通情報データを得る。またセンサ部140cは自律走行中に車両状態、周辺環境情報を得る。自律走行部140dは新しく得たデータ/情報に基づいて自律走行経路とドライブプランを更新する。通信部110は車両位置、自律走行経路、ドライブプランなどに関する情報を外部サーバに伝達する。外部サーバは車両又は自律走行車両から集められた情報に基づいて、AI技術などを用いて交通情報データを予め予測し、予測された交通情報データを車両又は自律走行車両に提供することができる。
【0520】
ここで、この明細書の無線機器(XXX,YYY)で具現される無線通信技術はLTE、NR及び6Gだけではなく、低電力通信のためのNarrowband Internet of Thingsを含む。このとき、例えば、NB-IoT技術はLPWAN(Low Power Wide Area Network)技術の一例であり、LTE Cat NB1及び/又はLTE Cat NB2などの規格に具現され、上述した名称に限られない。さらに又はその代わりに、この明細書の無線機器(XXX,YYY)で具現される無線通信技術はLTE-M技術に基づいて通信を行う。このとき、一例として、LTE-M技術はLPWAN技術の一例であり、eMTC(enhanced Machine Type Communication)などの様々な名称にも呼ばれる。例えば、LTE-M技術は、1)LTE CAT0、2)LTE Cat M1、3)LTE Cat M2、4)LTE non-BL(non-Bandwidth Limited)、5)LTE-MTC、6)LTE Machine Type Communication及び/又は7)LTE Mなどの様々な規格のいずれかに具現され、上述した名称に限られない。さらに又はその代わりに、この明細書の無線機器(XXX,YYY)で具現される無線通信技術は低電力通信を考慮したZigBee(登録商標)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))及び低電力広域通信網(Low Power Wide Area Network、LPWAN)のうちのいずれかを含み、上述した名称に限られない。一例として、ZigBee技術はIEEE802.15.4などの様々な規格に基づいて小型/低電力デジタル通信に関連するPAN(personal area networks)を生成し、様々な名称に呼ばれる。
【0521】
以上説明した実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮される。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
【0522】
この明細書において、この発明の実施例は主に端末と基地局の間の信号送受信関係を中心として説明されている。かかる送受信関係は、端末とリレー又は基地局とリレーの間の信号送受信にも同様/同一に拡張できる。本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を含む複数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。基地局は固定局(fixed station)、Node b、eNode b(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語にしてもよい。また端末はUE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語にしてもよい。
【0523】
この発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの結合などにより具現される。ハードウェアによる具現の場合、この発明の一実施例は1つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現される。
【0524】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合は、この発明の一実施例は以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態で具現される。ソフトウェアコードはメモリに格納されてプロセッサにより駆動される。メモリユニットはプロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータをやり取りする。
【0525】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0526】
上述したような本発明の実施形態は複数のTRPにより上りリンク送受信が可能な装置に適用することができる。