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  • 特許-接着オーバーレイ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】接着オーバーレイ
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/257 20210101AFI20240524BHJP
【FI】
A61B5/257
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020570107
(86)(22)【出願日】2019-06-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-14
(86)【国際出願番号】 US2019038662
(87)【国際公開番号】W WO2019246609
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-04-25
(31)【優先権主張番号】16/015,482
(32)【優先日】2018-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515058422
【氏名又は名称】ヴァイタル コネクト,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Vital Connect,Inc.
【住所又は居所原語表記】2870 Zanker Road, Suite 100, San Jose, CA, U.S.A
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コリオウ オリヴァー
(72)【発明者】
【氏名】モガダム ロッド
【審査官】▲高▼原 悠佑
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0058380(US,A1)
【文献】特許第5756029(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2009/0076363(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0174304(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0269657(US,A1)
【文献】国際公開第2018/067758(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0206977(US,A1)
【文献】米国特許第05662925(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/24-5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着可能なデバイス固定オーバーレイであって、
重なり合う複数の層を備え、前記重なり合う複数の層は、
前記オーバーレイを開口して、装着可能なデバイスの少なくとも一部の上に適合する制御された適用部を含む装着可能なストリップであって、前記装着可能なストリップの下側部分の接着部は、前記装着可能なデバイスの外側リムの少なくとも上部分、および前記装着可能なデバイスが配置される表面に接触して配置される、前記装着可能なストリップと、
前記装着可能なデバイスが配置される表面に適合するように前記装着可能なストリップを可撓性にするために、前記装着可能なストリップから剥離されるスパイラルキャストライナーと、を含み、
前記スパイラルキャストライナーは、片手での剥離を容易にするために、そのコーナーに面取り部を含み、
前記重なり合う複数の層のそれぞれは、複数の穿孔を含み、
前記複数の穿孔はスパイラル形状に配置され、前記複数の穿孔に沿って層の一部を除去するごとに様々なサイズの装着可能な医療デバイスを収容することができ、
前記複数の穿孔に沿って、前記装着可能なストリップの所定部分除去することにより、前記装着可能なストリップの残りの部分が前記装着可能なデバイスの少なくとも一部に適合する、装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項2】
前記装着可能なデバイスが配置される表面は、ユーザの表皮層を含む、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項3】
前記複数の層は、前記装着可能なストリップの前記下側部分の前記接着部を露出させるための取り外し可能なタブを有する剥離ライナーをさらに含む、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項4】
前記オーバーレイが適合する前記装着可能なデバイスの部分が、電源ボタン、バッテリ、ベント、またはLEDライトのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項5】
前記装着可能なストリップは、ポリウレタンフィルムである、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項6】
前記接着部は、アクリレート接着剤である、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項7】
前記接着部は、親水コロイド接着剤である、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項8】
前記装着可能なストリップは、不織布キャリアである、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項9】
前記オーバーレイは、前記装着可能なデバイスと、前記装着可能なデバイスが配置される表面との間の接着を破損することなく、交換可能である、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項10】
前記接着部は、シリコーン接着剤である、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項11】
前記接着部は、親水コロイドおよびアクリレート接着剤である、
請求項1に記載の装着可能なデバイス固定オーバーレイ。
【請求項12】
本体部の周囲にリムを形成した装着可能なデバイスを覆うデバイス固定シートであって、
前記デバイスの本体部に適合する穴部を有し、前記穴部から前記本体部を露出させ、前記本体部の下面を皮膚に直接接触させた状態で、前記リムを覆う形状の可撓性ストリップと、
前記可撓性ストリップと同位置に穴部を有し、前記可撓性ストリップの接着面を覆う剥離ライナーと、
前記可撓性ストリップと同位置に穴部を有し、前記可撓性ストリップの接着面の反対面に配置され、前記可撓性ストリップの変形を防止するキャストライナーと、
を備え、
前記可撓性ストリップ、前記剥離ライナー、および前記キャストライナーのそれぞれは、複数の穿孔を含み、
前記複数の穿孔スパイラル形状に配置され、前記複数の穿孔に沿って層の一部を除去するごとに様々なサイズの装着可能なデバイスを収容することができ
前記複数の穿孔沿って、前記デバイス固定シートの所定の部分除去することにより、前記可撓性ストリップの残りの部分が前記装着可能なデバイスの少なくとも一部に適合する、デバイス固定シート。
【請求項13】
前記キャストライナーは、螺旋状の切欠きを有し、前記デバイスの接着後に、前記可撓性ストリップから螺旋状に剥離可能な形状である、
請求項12に記載のデバイス固定シート。
【請求項14】
前記デバイスは、前記本体部が2つの部分からなるデバイスであり、
前記可撓性ストリップと前記剥離ライナーと前記キャストライナーとの穴部は、前記デバイスの本体部に対応して、夫々2つの部分からなる、
請求項12に記載のデバイス固定シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、医療デバイス、バイオセンサなどをユーザに接着することができる時間を延長する、取り外し可能および/または交換可能な接着オーバーレイの実施形態および/またはイテレーションが説明され、列挙される。
【背景技術】
【0002】
装着可能な医療センサデバイスは、ユーザの身体的パフォーマンスと健康の様々な側面を監視するために使用される。これらのデバイスは、ユーザの皮膚に直接取り付けられて、ユーザから生理学的データの収集を開始することができる。収集されたデータは長期間に亘る測定された心拍数、呼吸パターン、体温などを含むことができるが、これらに限定されない。例えば、正確さのために、心臓関連の問題について観察されている患者は、数週間、または数ヶ月間さえも続けて、心臓モニタを装着することが必要とされることがあり、または睡眠調査対象者は、複数週間、バイオセンサを装着することが必要とされることがある。
【発明の概要】
【0003】
装着可能なデバイス固定オーバーレイは、装着可能なデバイスの少なくとも一部の上に
適合するように制御された適用部(applicant)を有する装着可能なストリップを含み、一方、装着可能なストリップの下側部分上の接着部は、装着可能なデバイスの外側リムの少なくともトップ部分、ならびに装着可能なデバイスが配置される表面と接触して配置される。
【0004】
前述の概要は、例示的なものにすぎず、決して限定的なものであることを意図するものではない。上述の例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴は、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
以下の詳細な説明では、以下の詳細な説明から当業者には様々な変更および修正が明らかになるので、実施形態は例示としてのみ説明される。異なる図面における同じ参照番号の使用は、類似または同一の要素を示す。
図1】本明細書に記載される例示的な実施形態による、接着オーバーレイの層特徴の描写を示す。
図2A】本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの一態様の描写である。
図2B】本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの別の態様の描写である。
図2C】本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの別の態様の描写である。
図2D】本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの別の態様の描写である。
図2E】本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの別の態様の描写である。
図3】本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの描写である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付の図面を参照する。図面において、同様の符号は、文脈が別段の指示をしない限り、通常同様の構成要素を特定する。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載される例示的な実施形態は、限定を意図するものではない。本明細書に提示される主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を行うことができる。本明細書で一般的に説明され、図面に示される本開示の態様は、広範な様々な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、および設計することができ、そのすべてが本明細書で明示的に企図されることが容易に理解されるのであろう。
【0007】
本明細書では、装着可能なデバイスをユーザに接着するために提供される接着材または他の機構を補うか、または完全に置き換えるために使用されてもよい接着オーバーレイの実施形態が説明される。以下の説明は、当業者が1つまたは複数の実施形態を作成し、使用することを可能にすることを意図している。当業者には、様々な修正が容易に明らかであろう。したがって、説明は、説明された実施形態に限定されるように包括的であることを意図するものではなく、本明細書で説明された原理および特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【0008】
装着可能な医療センサデバイスは、また、単なる例として、健康監視センサデバイスと呼ばれてもよい。そのような例は、再使用可能なモジュールおよび使い捨てモジュールを含むことができ、これらのモジュールは各々が互いに分離し、各々がユーザの健康および/または生理学的データを効率的かつ連続的に監視するために、または代替的に、健康関連製品または刺激、例えば、インスリン、熱、マッサージなどをユーザに投与するために、様々な構成要素を備える。
【0009】
これらの装着可能な医療センサを利用して、ユーザの生理学的データを収集して、ユーザの健康を評価する、または代替的に、薬剤または刺激を適用することができる。一例として、このようなセンサは、トレーニングまたは実際の競技中の運動選手のパフォーマンスを測定するために利用されることができる。センサによって収集されたデータは、特定の条件下および/または長期間に亘る心拍数、呼吸パターン、体温などを含むことができるが、これらに限定されない。本明細書に記載される実施形態の使用が適用される非限定的な例である、医学的患者および運動選手の両方について、1つまたは複数の医学的センサが長期間にわたって、および/または長期間の接着と常に適合しない条件下で、装着される、すなわち、個体の表皮層に接着されることが予想され得る。
【0010】
例えば、正確さのために、心臓関連の問題について観察されている患者は、数週間または数ヶ月の間続いて、1つ以上の心臓モニタを装着することが必要とされることがあり、または睡眠調査対象者はセンサを取り外さずに、数日または数週間、1つ以上のバイオセンサを装着することが必要とされることがある。別の例として、トレーニング中の運動選手は、トレーニングまたはパフォーミング中に運動選手が1つまたは複数の医療センサデバイスを装着することを必要とする生理学的テストまたはモニタリングを受けることができる。上記の両方のシナリオ、ならびに本明細書に明示的に記載されていない他のシナリオにおいて、装着可能な医療センサデバイスを被験者の皮膚、すなわち表皮層に接着することが意図される接着は、例えば、患者の皮膚上の油、発汗状態を有する患者、運動選手の皮膚上の汗、空気中の湿度、除去され再接着されるセンサおよび/または接着材などのために、その接着特性を失うことがある。その結果、1つまたは複数のセンサは、正確な生理学的データ収集に必要なユーザの表皮層との接触の程度を失うことがあり、またはセンサは、ユーザの身体との接触を完全に失うことがある。
【0011】
したがって、被験者、例えば、患者または運動選手の表皮層にセンサデバイスを取り付けるために接着剤を使用する装着可能な医療センサデバイスのディペンダビリティ、有効性、および信頼性に対する課題は、装着期間が制限されることである。本明細書では、そのようなデバイスの長期の摩耗持続時間を可能にする接着オーバーレイの実施形態を説明する。
【0012】
図1は、本明細書で説明される例示的な実施形態による、接着オーバーレイ100の層特徴の描写を示す。図示されるように、接着オーバーレイ100は、少なくとも、キャストライナー1、接着層2、および剥離ライナー3および4を含む。
【0013】
接着オーバーレイ100は、デバイス、例えば、装着可能な医療センサデバイスの少なくとも一部の上に適合するように開口する制御された適用部(applicant)としてみなされてもよく、一方で、装着可能なストリップの下側部分上の接着部が、装着可能なデバイスの外側リムの少なくともトップ部分と、装着可能なデバイスが配置されるユーザの表面、例えば、皮膚とに接触して配置される。
【0014】
一緒に接着オーバーレイ100を構成する層1~4は、協働的にも別々にも、各層の内部に同一の穿孔を有する。穿孔は、装着可能なストリップの所定の部分が除去されることを可能にする波状の構成を有してもよく、その結果、装着可能なストリップの残りは、その弾性および接着特性を依然として維持しながら、装着可能な医療センサデバイスの少なくとも一部の上に適合する。波状の構成の非限定的な例として、層が穿孔に沿って除去されるとき、層1~4の各々は、長さが8インチ、幅が3インチである装着可能な医療センサデバイスを収容するように穿孔されてもよく、層1~4の各々は、長さが7インチ、幅が2インチである装着可能な医療デバイスを収容するように同様に穿孔されてもよく、最後に、層1~4の各々は、長さが6インチ、幅が1インチである装着可能な医療デバイスを収容するように穿孔されてもよい。このような例によれば、各連続的により小さい装着型医療デバイスを収容するための穿孔は、直ぐにより大きい装着型医療デバイスを収容するために穿孔の内側に構成されてもよい。
【0015】
したがって、層1~4の同一部分は、対象の装着可能な医療センサデバイスの外側リムを除く全ての上に適合し、意図された表面、例えばユーザの皮膚に接着するために、除去されてもよい。さらに、様々な形状およびサイズの医療センサデバイスは様々な理由で利用され得るので、接着オーバーレイ100の実施形態のための穿孔の波状構成は、製品の多用途性を提供するために、様々な形状および/またはサイズがあり得る。
【0016】
キャストライナー1は、ユーザに適用する前に主接着層2にパッキングの完全性および剛性を提供するために、低接着性ライナーでコーティングされた柔軟な布帛の層とすることができる。主接着層2は、片面装着可能ストリップ、例えばTPEテープまたはPUまたは包帯であってもよく、キャストライナー1は、接着層2のコーティングされていない側に配置されてもよい。したがって、キャストライナー1は、主接着層2が装着可能な医療センサデバイスの上に、意図された表面、例えばユーザの皮膚上に適用される前に、引き伸ばされたり、またはそうでなければ変形されたりすることを防止するために提供され得る。
【0017】
さらに、キャストライナー1は、キャスト層が熱可塑性エラストマー(TPE)テープまたはポリウレタン(PU)がその上に注がれるベース層であるため、キャストライナー1自体が主接着層2に一時的に取り付けられるので、ユーザによる装着可能な医療センサのトップへの巧みな適用を容易にすることができる。例示として限定されるものではないが、キャストライナー1はらせん状の切欠きとして構成されてもよく、この切欠きは、らせん状の切欠きを除去することができる手段として機能する、キャストライナー1のコーナー上の面取り部であるタブ105を含む。タブ105は、把持されるか、または挟まれ、次いで、装着可能な医療センサデバイスから引き離され、したがって、ユーザにとって単純かつ直感的な方法で、主接着層2からキャストライナー1の全長の除去を可能にする。
【0018】
接着層2は、キャリア材料、例えば、薄いポリウレタンで作られた装着可能なストリップを指すことができ、これは、意図された装着可能な医療センサデバイスの大部分の上に適合し、皮膚および医療センサデバイスの外側部分の両方に接着するように構成される。接着層2は、また、それが接着される表面、例えば、ユーザの皮膚と一致して伸び、および曲がるように構成され得る。接着層2は、アクリル接着剤、片面PUテープ、またはTPUフィルム、ならびに不織テープであってもよく、その接着剤コーティングされた側は、対象の表面、例えば、ユーザの皮膚、および装着可能な医療センサデバイスの少なくとも外側リムに接触する。代替的な実施形態は、ゴムベースのエマルジョン接着性または親水コロイドを含んでもよい。さらに、医療センサデバイスは被験者の皮膚上に配置されてもよいが、そのような装着可能な医療センサデバイスは、代替的に、例えば、被験者の衣服、プラスチックまたはメッシュカバー、さらには他のセンサまたはデバイスなどの上に適切に配置されてもよい。
【0019】
剥離ライナー3および4は、非接着剤、例えば、シリコーン処理されたコーティングまたはワックスでコーティングされた柔軟な布帛の層としてもよく、これらは、組み合わされた場合、主接着層2の接着側の少なくとも全体と接触する。すなわち、剥離ライナー3および4の両方が、主接着層2の接着側のそれぞれの半分を実質的に覆うように意図されてもよいが、いずれかの剥離ライナーが他方の上に重なってもよい。剥離ライナー3および4は、本明細書の説明のために、互いに隣接して配置され、場合によっては部分的に重なり合っているが、接着オーバーレイ100の層として参照される。
【0020】
剥離ライナー3および4の両方は、高度の器用さを必要とせずに容易に、すなわち片手で取り外すことができるように、突出した「J折り」スタイルのプルタブで構成される。すなわち、プルタブは、子供の大きさの手から特大の大人の大きさの手までの範囲の大きさの親指および人差し指によって挟まれ、および掴まれるのに十分に目立つように設計される。ユーザによって保持されると、それぞれのプルタブは、接着層2の接着側の少なくとも一部分を露出させるために除去されてもよく、これは次いで、装着可能な医療センサデバイスの少なくとも外側リムおよび対象表面、例えばユーザの皮膚の上に配置されてもよい。
【0021】
さまざまな実施形態によれば、剥離ライナー3および4によって覆われたそれぞれの半分は、主接着層2に対して横方向であっても、側方向であってもよい。さらに、代替の実施形態は、主接着層2の接着側の全体を覆うための単一の剥離ライナーを企図してもよい。
【0022】
図2A~2Eは、本明細書に記載される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの異なる態様の描写である。
【0023】
先に述べたように、接着オーバーレイ100の層1~4は、協働および別々の両方で、各層の内部に同一の穿孔を有する。波状の構成は、装着可能なストリップの所定の部分が除去されることを可能にし、その結果、装着可能なストリップの残りの部分は、その弾性および接着特性を依然として維持しながら、装着可能な医療センサデバイスの少なくとも一部の上に適合する。
【0024】
図2Aは、本明細書で説明される例示的な実施形態による、ユーザに適用される接着オーバーレイの自己整合態様の描写である。
【0025】
一例としてのみ、図示の装着可能な医療センサデバイス200は、2つの部分、センサ200Aおよびバッテリエアベント200Bに設けられ、他のデバイスは1つまたは複数の部分に設けられてもよい。本例に関して、接着オーバーレイ100を装着可能な医療センサデバイス200と整列させるために、装着可能なセンサデバイス200の形状に一致する波状の構成の部分は、接着オーバーレイ100の層の内側部分から打ち抜かれ、引き裂かれ、または他の方法で除去されてもよい。より詳細には、装着可能なセンサデバイス200の形状を一致させることによって、接着オーバーレイ100は自己整合とみなすことができ、したがって、器用さに困難があるユーザでさえも、自己塗布を可能にする。したがって、層1~4を含む接着オーバーレイ100は、部分200Aおよび200Bの上に適合することができる。
【0026】
図2Bおよび2Cは、それぞれ、高度の器用さを必要とせずに簡単な取り外しを容易にする、J折りスタイルのプルタブを使用して取り外される剥離ライナー3および4の描写である。図2Bでは、接着オーバーレイ100が部分200Aおよび200Bの上に適合するように位置合わせされた後、J-折り剥離ライナー3Aがユーザまたは補助者によって挟まれまたは掴まれて、センサ部分200Aの上に剥離ライナー3を持ち上げ、それによって、主接着層2の接着剤が露出し、それが、センサ部分200Aの上にはめ込まれ、センサ200が適用される表面、例えば、ユーザまたは患者の皮膚、およびセンサ部分200Aの外側リムに均等に適用されてもよい。図2Cでは、200が適用される表面に主接着層2が接着された状態で、J-折り剥離ライナー3Bは、ユーザまたは補助者によって挟まれまたは掴まれて、センサ部分200Bの上に剥離ライナー4を持ち上げ、それによって、主接着層2の接着剤を露出させ、次いで、これはセンサ部分200Bの上にはめ込まれ、センサ200が適用される表面、例えば、ユーザまたは患者の皮膚、ならびにセンサ部分200Bの外側リムに均一に適用されてもよい。
【0027】
したがって、キャストライナー1および主接着層2は、通気を必要とするかまたは視覚的に妨げられないようにするセンサデバイス200の部分、例えば電池、エアベント、電源ボタン、LED等を覆うことなく、接着オーバーレイ100の自己整合特徴を利用して、装着可能な医療センサデバイス200の上に貼り付けられたままである。
【0028】
図2Dおよび図2Eは、除去されているキャストライナー1の図である。図2Dでは、タブ、すなわち面取り部105は、ユーザまたは補助者によって掴まれまたは挟まれてもよい。図2Eにおいて、面取り部105は、装着可能な医療センサデバイス200から引き離されてもよく、したがって、ユーザにとって単純かつ直感的な方法で、主接着層2からのキャストライナー1の全長の除去を可能にする。
【0029】
キャストライナー1は、適用前に、主接着層2にパッキングの完全性および剛性を提供する。したがって、図2Dおよび図2Eに示されるように、キャストライナー1を除去することにより、主接着層2は装着可能な医療センサデバイス200が適用される表面、例えばユーザの皮膚の形状および/または動きに伸張するか、またはそうでなければ適合することが可能になる。
【0030】
図3は、通気を必要とするかまたは視覚的に妨げられないようにするセンサデバイス200の部分を覆うことなく、接着オーバーレイ100の自己整合特徴を利用した、装着可能な医療センサデバイス200の上に貼り付けられた、本明細書に記載される例示的な実施形態による、ユーザに適用された主接着層2の描写である。
【0031】
上述の描写および説明によれば、接着オーバーレイは、装着可能な医療センサデバイス200を被験者の表面上の適所に維持することを意図された既存の接着を補足するか、または置き換えることさえできる。
【0032】
本発明は示された実施形態にしたがって説明されたが、当業者は、実施形態に対する変形が可能であり、それらの変形が本発明の精神および範囲内であることを容易に認識する。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱することなく、当業者は多くの修正を行うことができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3