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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】シュレッダ
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/16 20060101AFI20240524BHJP
   B02C 18/06 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
B02C18/16 Z
B02C18/06 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021072209
(22)【出願日】2021-04-21
(65)【公開番号】P2022166781
(43)【公開日】2022-11-02
【審査請求日】2022-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】奥村 明彦
(72)【発明者】
【氏名】福永 旭
【審査官】中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-011197(JP,A)
【文献】特開昭63-091153(JP,A)
【文献】登録実用新案第3035778(JP,U)
【文献】特開平07-039778(JP,A)
【文献】国際公開第2012/018714(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 18/00-38、23/00-40
B09B 3/35
B26D 1/38
B65H 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を裁断するための裁断ユニットと、
前記シート材を裁断することにより発生する裁断屑を収容する裁断屑収容部と、
前記裁断ユニット及び前記裁断屑収容部を支持可能な本体部とを、備え、
前記裁断ユニットは、前記シート材を裁断するための回転刃を備える裁断部と、前記シート材を載置するためのシート材載置部と、前記シート材載置部に載置された前記シート材を所定の送り方向に沿って前記裁断部に供給するシート材供給部と、開状態とすることにより、前記シート材載置部からはみ出したシート材を下方から支持する蓋体を有するものであり、
前記裁断屑収容部は、前記本体部に対して、前方側への引き出しが可能であり、
前記裁断ユニットと前記本体部とを相対的に回転させることで、前記蓋体の開状態における本体部からの突出する向を背面側から前面側に変更可能であること、を特徴とするシュレッダ。
【請求項2】
前記裁断ユニットが、前記本体部に対して着脱可能に形成されていること、を特徴とする請求項1に記載のシュレッダ。
【請求項3】
前記裁断ユニットが、一対の手掛け部を有しており、
前記本体部が、前記手掛け部と対応する位置に、前記手掛け部を露出させるための切り欠き部を有していること、を特徴とする請求項2に記載のシュレッダ。
【請求項4】
前記裁断ユニットを、非作動状態又は作動状態に切り替えるための操作スイッチ、及び前記裁断ユニットの操作に係る情報表記が、前記裁断ユニットの天面、かつ前記シート材の前記送り方向の延長上から外れる位置に配置されていること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のシュレッダ。
【請求項5】
前記情報表記が、前記天面において、前記シート材の前記送り方向と沿う方向に向けて横書きで表記されていること、を特徴とする請求項4に記載のシュレッダ。
【請求項6】
前記操作スイッチが、複数設けられており、
前記裁断屑収容部の引き出し方向と、前記シート材の前記送り方向の水平方向成分との関係を変更した場合において、少なくとも一つの前記操作スイッチが、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向側に配置されること、を特徴とする請求項4又は5に記載のシュレッダ。
【請求項7】
前記裁断ユニットが、前記シート材の前記送り方向を検知する検知手段を有しており、
前記検知手段で検知された前記送り方向に基づいて、
前記裁断屑収容部の前記引き出し方向側に配置された前記操作スイッチのみが操作対象となるように切り替えられること、を特徴とする請求項6に記載のシュレッダ。
【請求項8】
前記シート材供給部が、前記裁断ユニットの表面から退入した位置に配置されており、
前記蓋体は、閉状態において、前記シート材供給部の一部又は全部を覆うと共に、前記蓋体が、前記裁断ユニットにおける前記表面と面一となること、を特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のシュレッダ。
【請求項9】
シート材を裁断するための裁断ユニットと、
前記シート材を裁断することにより発生する裁断屑を収容する裁断屑収容部と、
前記裁断ユニット及び前記裁断屑収容部を支持可能な本体部とを、備え、
前記裁断ユニットは、前記シート材を裁断するための回転刃を備える裁断部と、前記シート材を載置するためのシート材載置部と、前記シート材載置部に載置された前記シート材を所定の送り方向に沿って前記裁断部に供給するシート材供給部と、を有するものであり、
前記裁断屑収容部は、前記本体部に対して、水平方向成分を含む所定の引き出し方向への引き出しが可能であり、
前記裁断ユニットは、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向の水平方向成分と、前記シート材供給部における前記シート材の前記送り方向の水平方向成分との関係を変更可能なものであり、
前記裁断ユニットを、非作動状態又は作動状態に切り替えるための操作スイッチ、及び前記裁断ユニットの操作に係る情報表記が、前記裁断ユニットの天面、かつ前記シート材の前記送り方向の延長上から外れる位置に配置されており、
前記操作スイッチが、複数設けられており、
前記裁断屑収容部の前記引き出し方向と、前記シート材の前記送り方向の水平方向成分との関係を変更した場合において、少なくとも一つの前記操作スイッチが、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向側に配置されること、を特徴とするシュレッダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙や樹脂シートなどの各種のシート材を裁断するシュレッダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、裁断用の回転刃を備える裁断ユニットに対して、シート材を自動的に供給するオートフィード機能付きシュレッダが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に係るシュレッダは、シート材を裁断ユニットの供給ユニットに供給するための載置ユニットを備えたものとされている。前記載置ユニットは、開閉可能な蓋体を備えており、当該蓋体を開状態とすることにより、前記載置ユニット上に積層されたシート材を載置できるものとされている。また、前記蓋体は、載置ユニットから、はみ出したシート材を支持するものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-14988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に係るシュレッダは、上述した蓋体を開状態とした場合(供給ユニットに自動的にシート材を供給する場合)において、蓋体が、シュレッダの後方側に突出している。すなわち、シュレッダの操作側となる屑収容部の引き出し方向(シュレッダの前面側方向)とは反対側の方向に向けて蓋体が突出している。そのため、シュレッダの後方側にスペースを設ける必要があり、シュレッダの設置場所が制約される問題があった。また、シュレッダの操作者から遠い方向から、シート材を供給する必要があるため、操作者が操作し難いという問題もある。
【0005】
最近では、作業の効率化に伴い、デスクの足元にシュレッダを設置したいという要請や、在宅ワーク等に伴い、様々な場所にシュレッダを設置したいという要請が増大しており、上述したような問題が顕在化してきている。
【0006】
そこで、本発明は、かかる問題を解決すべく、設置方向の制約がなく、操作性も確保することが可能なシュレッダを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上述した課題を解決すべく提供されるシュレッダは、シート材を裁断するための裁断ユニットと、前記シート材を裁断することにより発生する裁断屑を収容する裁断屑収容部と、前記裁断ユニット及び前記裁断屑収容部を支持可能な本体部とを、備え、前記裁断ユニットは、前記シート材を裁断するための回転刃を備える裁断部と、前記シート材を載置するためのシート材載置部と、前記シート材載置部に載置された前記シート材を所定の送り方向に沿って前記裁断部に供給するシート材供給部と、を有するものであり、前記裁断屑収容部は、前記本体部に対して、水平方向成分を含む所定の引き出し方向への引き出しが可能であり、前記裁断ユニットは、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向の水平方向成分と、前記シート材供給部における前記シート材の前記送り方向の水平方向成分との関係を変更可能であること、を特徴とするものである。
【0008】
上述したシュレッダは、裁断屑収容部の水平方向成分を含む引き出し方向(例えば、シュレッダの前面側方向)と、シート材供給部におけるシート材の送り方向の水平方向成分(例えば、シュレッダの前後方向の水平方向成分)との関係を裁断ユニットにより変更することができる。具体的には、裁断ユニットを例えば、上下方向の軸線周りに180°回転させることにより、裁断ユニットにおけるシート材供給方向を変更することができる。すなわち、例えば、初期状態において、裁断ユニットへのシート材の供給が、シュレッダの背面側から前面側に向けて行われる場合に、シート材の供給を前面側から背面側に向けて行うことができる。これにより、シート材や蓋体が、シュレッダの背面側にはみ出して突出することを抑制でき、その結果、シュレッダの設置場所の自由度を高めることができる。また、裁断屑収容部の引き出し方向と、シート材の供給方向における上流側と、を操作者側(例えば、前面側)と同じ側に設定することができるので、操作性を損ねることを抑制できる効果が期待できる。
【0009】
(2)上述した本発明のシュレッダは、前記裁断ユニットが、前記本体部に対して着脱可能に形成されているとよい。
【0010】
かかる構成によれば、裁断ユニットを、本体部から容易に取り外しすることができる。これにより、本体部から取り外した裁断ユニットを方向転換することができる。ここで、裁断ユニットの方向転換は、シート材の供給方向に対して180°反転させた方向とするとよい。これにより、シート材の供給方向を操作者側に切り替えることができ、操作者の操作性を向上させることが期待できる。また、シュレッダの後方側に蓋体を突出させることを抑制できるので、シュレッダの設置場所の制約を解消できる効果が期待できる。
【0011】
ここで、裁断ユニットを本体部に対して着脱する場合は、操作者が裁断ユニットを保持し易くすれば、操作者の作業性が向上するものと考えられる。
【0012】
(3)かかる知見に基づき、上述した本発明のシュレッダは、前記裁断ユニットが、一対の手掛け部を有しており、前記本体部が、前記手掛け部と対応する位置に、前記手掛け部を露出させるための切り欠き部を有しているとよい。
【0013】
かかる構成によれば、裁断ユニットにおける手掛け部を操作者が把持等することにより、容易に裁断ユニットを着脱することができる。これにより、操作者の作業性を向上させることができる。また、上述した裁断ユニットは、本体部における手掛け部と対応する位置に切り欠き部が形成されているので、本体部を大型化させることなく、裁断ユニットを本体部に省スペースで収容することができる。前記手掛け部は、裁断ユニットの前後方向と直交する左右方向の両側面に設けるとよい。
【0014】
ここで、上述した裁断ユニットは、電源コードを有し、前記電源コードが、いずれか一方の前記手掛け部と隣接して引き出されており、前記本体部における一対の前記切り欠き部の双方が、前記電源コードを避けるように形成されているとよい。
【0015】
かかる構成によれば、裁断ユニットにおいて、裁断屑収容部の引き出し方向の水平方向成分と、シート材供給部におけるシート材の送り方向の水平方向成分との関係を変更した場合であっても、電源コードと、シュレッダの本体部とが干渉することを抑制することができる。
【0016】
(4)上述した本発明のシュレッダは、前記裁断ユニットを、非作動状態又は作動状態に切り替えるための操作スイッチ、及び前記裁断ユニットの操作に係る情報表記が、前記裁断ユニットの天面、かつ前記シート材の前記送り方向の延長上から外れる位置に配置されているとよい。
【0017】
かかる構成によれば、前記情報表記が、蓋体や載置ユニットに載置したシート材によって遮蔽されることがない。これにより、操作者の作業性を低下させることがないシュレッダを提供することができる。前記情報表記は、例えば、操作スイッチの操作案内(例えば、ON/OFF等)や裁断ユニットの操作に係る各種の注意表記が挙げられる。
【0018】
ここで、裁断ユニットの天面に表記される前記情報表記は、一般的に操作者側(シュレッダの前面側)から判読できるように表記されているものと考えられる。そのため、裁断ユニットを、例えば、前後方向に180°反転させた場合において、前記情報表記が、操作者側から見ると反対となることが考えられる。かかる場合は、操作者が前記情報表記を判読し難くなることが考えられる。
【0019】
(5)かかる知見に基づき、上述した本発明のシュレッダは、前記情報表記が、前記天面において、前記シート材の前記送り方向と沿う方向に向けて横書きで表記されているとよい。
【0020】
かかる構成によれば、前記情報表記の判読性の低下を最小限にすることができる。すなわち、操作者側から見て、前記情報表記を横方向表示とすることができ、これにより、情報表記が逆になることを抑制することができる。
【0021】
(6)上述した本発明のシュレッダは、前記操作スイッチが、複数設けられており、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向と、前記シート材の前記送り方向の水平方向成分との関係を変更した場合において、少なくとも一つの前記操作スイッチが、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向側に配置されるとよい。
【0022】
かかる構成によれば、裁断屑収容部の引き出し方向側に配置された操作スイッチにより、裁断ユニットの操作を行うことができる。ここで、裁断屑収容部の引き出し方向(例えば、シュレッダの前面側)は、操作者の操作側とすることができる。そのため、操作者に近い側の操作スイッチを操作者が操作することができる。これにより、裁断ユニットのシート材供給方向を変更(例えば、180°反転)させた場合であっても、操作者による操作性を損ねることを抑制することができる。
【0023】
(7)上述した本発明のシュレッダは、前記裁断ユニットが、前記シート材の前記送り方向を検知する検知手段を有しており、前記検知手段で検知された前記送り方向に基づいて、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向側に配置された前記操作スイッチのみが操作対象となるように切り替えられるとよい。
【0024】
かかる構成によれば、シュレッダの操作者側(例えば、前面側)の操作スイッチのみを操作対象とすることができる。そのため、裁断ユニットのシート材供給方向を変更(例えば、180°反転)させた場合であっても、操作者による操作性を損ねることを抑制することができる。
【0025】
(8)上述した本発明のシュレッダは、前記裁断ユニットが、開閉可能な蓋体を有しており、前記シート材供給部が、前記裁断ユニットの表面から退入した位置に配置されており、前記蓋体は、閉状態において、前記シート材供給部の一部又は全部を覆うと共に、前記蓋体が、前記裁断ユニットにおける前記表面と面一となるとよい。
【0026】
かかる構成によれば、蓋体を閉状態とした場合に裁断ユニットの上面側から突出することがない。これにより、外観を損ねることのないシュレッダを提供することができる。また、蓋体が閉状態において、シート材供給部の一部又は全部を覆うので、シュレッダの非操作時にシート材供給部の露出面積を低減でき、外観を損ねることや埃等の侵入を抑制できる。
【0027】
また、上述したシュレッダは、前記裁断ユニットが、前記裁断屑収容部と対向する対向面に、前記裁断屑収容部の前記引き出し方向に沿って一対の係合溝が形成されており、前記裁断屑収容部は、前記係合溝のそれぞれと係合する一対のリブを有しており、前記係合溝のうちの一方は、前記リブの係合を検知することが可能なリブ検知センサを有しており、前記リブのうちの一方は、前記引き出し方向に沿って高さが低くなる低位置部が設けられており、前記リブ検知センサは、前記裁断屑収容部を前記本体部から引き出すことにより、前記低位置部が前記リブ検知センサに達したことを条件として、前記裁断ユニットを作動状態から非作動状態へと切り替えするとよい。
【0028】
かかる構成によれば、裁断ユニットにおいて、裁断屑収容部の引き出し方向の水平方向成分と、シート材供給部におけるシート材の送り方向の水平方向成分との関係を変更した場合であっても、裁断屑収容部の本体部からの引き出しを検知することができる。これにより、シュレッダの設置方向の自由度を高めることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、設置方向の制約がなく、操作性も確保することが可能なシュレッダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明のシュレッダの一実施形態を表す全体斜視図であり、(a)は右方向から見た状態を表し、(b)は左方向から見た状態を表すものである。
図2】本発明のシュレッダを構成する蓋体を開状態とした場合の全体斜視図である。
図3】本発明のシュレッダの縦方向断面斜視図である。
図4】本発明のシュレッダを構成するシート材供給部を開状態とした場合の上面方向から見た斜視図である。
図5】本発明のシュレッダを構成する裁断ユニットを本体部から分離させた状態を表す斜視図である。
図6】本発明のシュレッダを構成する裁断ユニットの底面図である。
図7】本発明のシュレッダを構成する裁断屑収容部の斜視図である。
図8】本発明のシュレッダを構成する裁断ユニットの縦方向断面図である。
図9】本発明のシュレッダを構成する裁断ユニットから外枠の一部を取り外した状態を表す斜視図である。
図10】本発明のシュレッダを構成するシート材載置部及びシート材供給部の斜視図である。
図11図10のシート材供給部をシート材載置部から取り外した状態を表す斜視図である。
図12】本発明のシュレッダを構成する裁断ユニットの縦方向断面図であり、(a)はシート材供給部を閉状態としたものを表し、(b)はシート材供給部を開状態としたものを表したものである。
図13】本発明のシュレッダを構成する裁断ユニットの平面図である。
図14】本発明の変形例1に係る裁断ユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明に係るシュレッダ1の一実施形態について、図1図13を参照しつつ詳細を説明する。図1図5に示すように、シュレッダ1は、シュレッダ1の本体を形成する本体部50と、シート材を裁断するための裁断ユニット10と、シート材の裁断により発生する裁断屑を収容する裁断屑収容部70等を備えている。なお、以下の説明において、裁断屑収容部70を引き出す側(操作者と対峙する側)を前面方向(前方とも称する)とし、裁断屑収容部70の引き出し方向に対して反対側を背面方向(後方とも称する)として説明する。
【0032】
≪本体部≫
本体部50は、略直方体の箱状に形成されており、上端側に開口部51(図5参照)を有している。また、本体部50の下端側には底板54(図3参照)が形成されており、底板54の下面側に、複数の車輪が設けられている。そのため、本体部50は、前記車輪により、移動させることができる。また、開口部51には、箱状の裁断ユニット10が着脱可能に嵌め込まれている。また、本体部50は、前壁側が切り欠かれて開口されており、当該開口内に、前方側への引き出しが可能な裁断屑収容部70が着脱可能に嵌め込まれている。
【0033】
本体部50は、左右方向両側に側壁52L,52Rが立設されている。側壁52L,52Rは、上端側に後述する手掛け部12L,12Rと対応する位置に一対の切り欠き部53L,53Rが形成されている。切り欠き部53L,53Rは、裁断ユニット10が開口部51に嵌め込まれた際に、手掛け部12L,12Rを露出させることが可能である。
【0034】
詳細は後述するが、本実施形態では、切り欠き部53L,53Rの双方が、後述する電源コード14と干渉しないように、電源コード14を避けるように形成されている。そのため、裁断ユニット10を開口部51に嵌め込んだ際に電源コード14と切り欠き部53L,53Rとが干渉することがない。
【0035】
≪裁断ユニット≫
裁断ユニット10は、シート材を裁断するためのものであり、シュレッダ1の中核をなすものである。図5に示すように、裁断ユニット10は、箱状の外枠11と、外枠11の上面に設けられる蓋体13と、を備えている。また、図8に示すように、裁断ユニット10は、前記の他、裁断部20と、シート材載置部30と、シート材供給部40と、シート材ガイド部60と、裁断部20及びシート材供給部40を駆動するモータ2等を備えている。
【0036】
図5に示すように、外枠11は、開口部51に対して着脱可能に形成されている。また、外枠11の上面は、裁断ユニット10を開口部51に嵌め込んだ際に、シュレッダ1の上面を形成するものとされている。裁断ユニット10は、開口部51に嵌め込んだ際に適宜の係合部(図示せず)を介して本体部50に対して固定することができる。また、裁断ユニット10は、左右両側に手掛け部12L,12R(一方側のみ図示)が形成されている。従って、前記係合部の係合を解除した状態で、操作者が手掛け部12L,12Rを把持して上方に引き上げることで、本体部50から裁断ユニット10を容易に離脱させることができる。
【0037】
また、裁断ユニット10は、外枠11が、上下方向の中心を基点に点対称となる形状に形成されている。そのため、裁断ユニット10は、前後方向を前記中心周りに180°反転させた状態(以下、特に断りがない場合は、単に180°反転と称する)で、本体部50に嵌め込むことが可能である。これにより、裁断ユニット10は、裁断屑収容部70の引き出し方向の水平方向成分と、シート材供給部40におけるシート材の送り方向の水平方向成分との関係を変更することが可能である。具体的には、裁断ユニット10を180°反転させた状態で、裁断ユニット10の外枠11を本体部50に嵌め込むことができる。これにより、後述する蓋体13の開閉方向も180°反転させることができる。
【0038】
ここで、例えば、初期状態において、裁断ユニット10へのシート材の供給が、シュレッダ1の背面側から前面側に向けて行われる場合に、シート材の供給を前面側から背面側に向けて行うことができる。これにより、シート材が、シュレッダ1の背面側にはみ出して突出することを抑制でき、その結果、シュレッダ1の設置場所の自由度を高めることができる。また、裁断屑収容部70の引き出し方向と、シート材の供給方向における上流側と、を操作者側(例えば、前面側)と同じ側に設定することができるので、操作性を損ねることを抑制できる。
【0039】
また、本実施形態によれば、裁断ユニット10における手掛け部12L,12Rを操作者が把持等することにより、容易に裁断ユニット10を着脱することができる。これにより、操作者が裁断ユニット10の操作方向を容易に変更することができ、操作者の作業性を向上させることができる。また、裁断ユニット10は、本体部50における手掛け部12L,12Rと対応する位置に切り欠き部53L,53Rが形成されているので、本体部50を大型化させることなく、裁断ユニット10を本体部50に省スペースで収容することができる。なお、手掛け部12L,12Rは、外枠11において、裁断ユニット10の前後方向と直交する左右方向の両側面に設けることが望ましい。
【0040】
また、外枠11は、図13に示すように、裁断ユニット10を、非作動状態又は作動状態に切り替えるための操作スイッチ81と、裁断ユニット10の操作に係る情報表記82と、を備えている。操作スイッチ81は、例えば、シート材の裁断を開始又は停止させるためのものや、シート材の供給を順送り又は逆送りさせるためのものなど、各種のスイッチ類を採用することができる。
【0041】
情報表記82は、例えば、裁断ユニット10の操作に係る注意表記やスイッチ類の操作案内(例えば、ON/OFF等)に係る表記を含むものである。操作スイッチ81及び情報表記82は、裁断ユニット10の天面、かつシート材の送り方向の延長上から外れる位置に配置されている。そのため、情報表記82が、後述する蓋体13やシート材載置部30に載置したシート材によって遮蔽されたり、視認できなくなったりすることがない。これにより、操作者の作業性を低下させることがないシュレッダ1を提供することができる。
【0042】
また、本実施形態では、裁断ユニット10を前後方向に180°反転させて使用する場合を考慮し、情報表記82が、裁断ユニット10の天面において、シート材の送り方向と沿う方向に向けて横書きで表記されている。これにより、情報表記82の判読性の低下を最小限にすることができる。すなわち、操作者側から見て、情報表記82を横方向表示とすることができ、これにより、情報表記82が逆になることを抑制することができる。そのため、情報表記82の最低限の判読性を確保することができる。
【0043】
また、裁断ユニット10は、後述するモータ2に電力を供給するための電源コード14を有している。電源コード14は、手掛け部12Rに隣接して引き出されている。また、上述したように本体部50の切り欠き部53L,53Rの双方が、電源コード14を避けるように形成されている。本実施形態では、電源コード14と対応する位置において切り欠き部53L,53Rが階段状に切り欠かれている。従って、裁断ユニット10を前後方向に180°反転させた場合であっても、電源コード14と、本体部50とが干渉することを抑制することができる。なお、電源コード14の引き出し方向や切り欠き部53L,53Rの形状は、適宜変更することができる。
【0044】
モータ2(図3及び図8参照)は、裁断ユニット10の後方側下方に設けられている。モータ2は、電源コード14を通じて供給される電源により駆動される。モータ2は、ギア44、46等の駆動機構により、後述の裁断部20における回転刃21a,21b、及びシート材供給部40における供給ローラ41を駆動させることができる。
【0045】
図6に示すように、外枠11の下面側には、後述する裁断屑収容部70の引き出し方向に沿って一対の係合溝15L,15Rが形成されている。係合溝15L,15Rは、後述する裁断屑収容部70のリブ72L,72R(図7参照)と対向するように、左右方向に所定の間隔を空けて形成されている。係合溝15L,15Rは、裁断屑収容部70を本体部50の前面側から背面側に向けて嵌め込む際にリブ72L,72Rと係合する。これにより、リブ72L,72Rが、係合溝15L,15Rに沿って案内され、裁断屑収容部70が本体部50の所定位置に嵌め込まれる。また、係合溝15L,15Rの前後方向両端側は、外側に向けて溝幅が拡幅されており、リブ72L,72Rを裁断屑収容部70の引き出し方向に沿った係合を容易にしている。これにより、裁断ユニット10が配置される向きに関わらず、容易に位置決めして裁断屑収容部70を本体部50に対して取り付けることができる。
【0046】
また、係合溝15L,15Rの一方(本実施形態では、係合溝15R)には、リブ検知センサ16が設けられている。リブ検知センサ16は、リブ72L,72Rのいずれか一方が、接触することを検知することができる。また、リブ検知センサ16は、リブ72L又はリブ72Rが検知されないことを条件として、裁断ユニット10を作動状態から非作動状態へと切り替えすることができる。リブ検知センサ16によるリブ72L,72Rの検知の詳細については、後述する。
【0047】
≪裁断屑収容部≫
図7に示すように、裁断屑収容部70は、略直方体の箱状に形成されており、上端側に向けて開口している。裁断屑収容部70は、本体部50の前壁側の開口に対して摺動可能に形成されており、本体部50から前方側へ引き出すことにより、本体部50に対して着脱が可能なものとされている。
【0048】
裁断屑収容部70は、側壁71L,71Rの上端側に一対のリブ72L,72Rが形成されている。リブ72L,72Rは、上述した裁断ユニット10の下面側に形成された係合溝15L,15R(図6参照)と対向する位置に形成されている。従って、リブ72L,72Rは、それぞれ係合溝15L,15Rのいずれかに係合することができる。
【0049】
ここで、一方側のリブ72Rには、裁断屑収容部70の引き出し方向に沿って高さが低くなる低位置部73が設けられている。低位置部73は、係合溝15Rに設けられたリブ検知センサ16(図6参照)によって検知できない高さに設定されている。従って、裁断屑収容部70を本体部50から引き出すことにより、低位置部73が、リブ検知センサ16の検知位置に到達すると、リブ検知センサ16によるリブ72Rの検知が停止する。これにより、裁断屑収容部70の本体部50からの取り外し(引き出し)を、リブ検知センサ16により検知することができる。
【0050】
また、裁断ユニット10が、180°反転されて本体部50に装着されている場合は、リブ72Lが、係合溝15Rと係合する。かかる場合は、リブ検知センサ16がリブ72Lを検知することにより、裁断屑収容部70が本体部50に取り付けられていると判断することができる。また、裁断屑収容部70が、本体部50から引き出されて、リブ72Lが、リブ検知センサ16により検知されなくなると、裁断屑収容部70が本体部50から取り外されたと判断することができる。従って、裁断ユニット10が設置される向きに関わらず、リブ検知センサ16により裁断屑収容部70の脱着を検知することができる。これにより、シュレッダ1の設置方向の自由度を高めることができる。なお、リブ検知センサ16や低位置部73を配置する位置は、裁断屑収容部70の引き出しを検知できる位置であれば、各種の位置に配置することができる。また、リブ検知センサ16や低位置部73は、リブ72Rに代えて、リブ72L側に設けられていてもよい。
【0051】
ここで、裁断屑収容部70を取り外した場合は、裁断ユニット10の裁断部20が、露出されるため、裁断部20における回転刃21a,21bの駆動を作動状態から非作動状態へと切り替えることが望ましい。そのため、本実施形態では、裁断屑収容部70を本体部50から引き出すことにより、低位置部73がリブ検知センサ16に達したことを条件として、裁断ユニット10を作動状態から非作動状態へと切り替えしている。
【0052】
≪蓋体≫
図1図5に示すように、蓋体13は、略矩形状の板状部材であり、外枠11の上面側に設けられている。蓋体13は、後端側が、左右方向に沿って設けられた回転軸13a(図8参照)に回転可能に支持されている。蓋体13は、閉状態において、後述のシート材供給部40のほぼ全部を覆うと共に、蓋体13が、裁断ユニット10における外枠11の表面(上面)と面一に形成されている。すなわち、シート材供給部40は、蓋体13よりも低位置に配置されている。
【0053】
蓋体13は、閉状態において、先端側が、後述するシート材ガイド部60の開口部61の開口端近傍に位置する。そのため、開口部61を介して、シート材ガイド部60に直接的にシート材を供給することができる。すなわち、後述するシート材載置部30やシート材供給部40を用いずに、シート材を裁断部20に供給することができる。
【0054】
蓋体13は、回転軸13a周りに回転させて開状態とすることにより、シート材載置部30からはみ出したシート材を下方から支持することができる。これにより、シュレッダ1の前後方向の寸法を小さくしても、シート材をシート材載置部30に安定した状態で載置することができる。
【0055】
蓋体13は、上述のように、閉状態とした場合に裁断ユニット10の上面と面一に形成されているので、裁断ユニット10の上面から突出することがない。これにより、外観を損ねることのないシュレッダ1を提供することができる。また、蓋体13が閉状態において、シート材供給部40の一部又は全部を覆うので、シュレッダ1の非操作時にシート材供給部40の露出面積を低減でき、外観を損ねることやシュレッダ1の内部に埃等が侵入することを抑制できる。
【0056】
蓋体13は、裁断ユニット10を前後方向に180°反転させることにより、突出する方向をシュレッダ1の背面側から前面側に変更することができる。これにより、シュレッダ1の後方側に蓋体13が突出することを抑制できるので、シュレッダ1の設置場所の制約を解消できる。
【0057】
≪裁断部≫
図8及び図9に示すように、裁断部20は、外枠11の両側面内側に所定の間隔を空けて設けられた一対の支持プレート22L,22R(図9参照)と、支持プレート22L,22Rと直交するように設けられた一対の回転軸23a,23bと、を備えている。また、裁断部20は、図8に示すように、前記の他、回転軸23a,23bのそれぞれに軸止めされると共に軸方向に間隔を空けて配置された複数の回転刃21a,21bを備えている。また、回転刃21a,21bの周囲には、支持枠25が設けられており、回転刃21a,21bは、支持枠25に収容されている。支持枠25は、上方側にシート材を供給するための供給口25aを有すると共に下方側が開放されている。支持枠25は、供給口25aからのシート材の供給と、回転刃21a,21bの間を通過して裁断されたシート材の下方側への排出と、を許容している。
【0058】
回転軸23a,23bは、支持プレート22L,22Rと直交する左右方向に延びるように形成されている。回転軸23a,23bは、一端側(本実施形態では、支持プレート22R側)にギア24が取り付けられている。ギア24は、モータ2により回転駆動が可能であり、ギア24を回転させることにより、回転軸23a,23bのそれぞれが互いに相反する方向に回転駆動されると共に、回転刃21a,21bが回転軸23a,23bと同方向に回転する。具体的には、正転時に、回転刃21aは、図8において、時計方向に回転し、回転刃21bは、反時計方向に回転する。すなわち、回転刃21a,21bは、それぞれシート材の供給方向に回転する。これにより、後述するシート材供給部40に供給されたシート材が裁断され、裁断屑収容部70に向けて裁断屑が排出される。また、逆転時には、それぞれの回転刃21a,21bが前記とは逆方向に回転する。これにより、例えば、シート材が裁断部20に詰まった際に、シート材を逆送りさせて、シート材の詰まりを解消させることができる。
【0059】
≪シート材載置部≫
図8に示すように、シート材載置部30は、裁断部20の後方側上部に配されている。従って、シート材の裁断部20までの供給経路A(第一供給経路Aとも称する)を短くすることができる。シート材載置部30は、後述するシート材供給部40と位置合わせされた状態で一対の支持プレート22L,22Rに支持されている。
【0060】
シート材載置部30は、裁断部20側に供給すべきシート材を、1枚以上載置することができる。図8及び図11に示すように、シート材載置部30は、1枚以上のシート材を下方から支持する支持壁31と、支持壁31の下端(シート材の供給方向の下流側)から支持壁31に対して例えば、100°以上の角度で傾斜する傾斜壁33と、を備えている。また、シート材載置部30は、前記の他、傾斜壁33の供給方向の下流端から裁断部20方向に連なって断面が円弧状に形成される円弧壁35(図8参照)と、支持壁31及び円弧壁35の左右両端側に立設される一対の立設壁37L,37R等を備えている。
【0061】
支持壁31は、シート材を載置した際に、シート材の供給側先端が下方に向くように傾斜している。従って、支持壁31に載置されたシート材は、自重により支持壁31の供給方向下流側へと案内される。支持壁31の上面は、シート材を載置するための載置面31aを形成する。支持壁31は、後述する供給ローラ41と対応する部分に凹部31bを有している。
【0062】
載置面31aは、蓋体13を開状態とした際に、蓋体13の上面側と連なって略直線をなすように構成されている。従って、シート材載置部30は、蓋体13の載置面も含めたものとしてもよい。
【0063】
傾斜壁33は、シート材の厚み方向であって載置面31aに対して鈍角であればよく、例えば、100°以上135°以下の範囲の角度(厚み方向に対して傾斜する方向)に延びるように形成されている。これにより、載置面31aに載置されたシート材が下方へ移動できると共にシート材を裁断部20側にスムーズに供給することができる。
【0064】
円弧壁35は、図8に示すように、下方の延伸端の位置が上下方向において、支持壁31の下端と略同じ高さとなるように形成されている。円弧壁35は、上側に凸となるように円弧状に延伸されている。
【0065】
図10及び図11に示すように、立設壁37L,37Rは、載置面31aに載置されたシート材、及び供給途上のシート材における左右方向の移動を規制する。立設壁37L,37Rは、適宜の手段で支持プレート22L,22R(図9参照)に支持されている。また、立設壁37L,37Rは、前端側上方に軸孔38,38が形成されている。軸孔38,38には、後述するシート材供給部40における回転軸47が回転可能に支持される。
【0066】
≪シート材供給部≫
図8に示すように、シート材供給部40は、裁断部20の上方側に配置されている。シート材供給部40は、シート材載置部30に載置されたシート材を所定の送り方向に沿って裁断部20に供給することができる。シート材供給部40は、供給ローラ41と、供給ローラ41を回転駆動させるローラ回転軸42と、シート材供給部40を一体的に支持する支持フレーム43と、を備えている。シート材供給部40は、前記の他、支持フレーム43に回転自在に支持されると共にローラ回転軸42の回転を供給ローラ41に伝達するギア44と、支持フレーム43をシート材側(下方側)に向けて付勢するバネ45と、支持フレーム43を閉状態と開状態との間で回転させる回転軸47等を備えている。
【0067】
支持フレーム43は、シート材供給部40の外壁を形成するものである。支持フレーム43は、裁断ユニット10の天面と平行に形成された上面壁43aと、載置面31aと対向する面を有する傾斜壁43bと、を有している。また、支持フレーム43は、前記の他、円弧壁35の一部と対向する上側供給壁43cと、後述するシート材ガイド部60における第一案内面62と対向するガイド壁43dと、支持フレーム43の左右方向(幅方向)両側に立設された一対の側壁43e,43e(図11参照、一方側は図示せず)と、を有している。
【0068】
上面壁43aは、支持フレーム43が閉状態の場合に、裁断ユニット10の天面と平行となり、閉状態の蓋体13によって覆われる。上面壁43aは、前端側が、シート材ガイド部60の開口部61の開口端を形成している。また、上面壁43aの前端側は、下方に向けて傾斜されている。これにより、開口部61が拡幅されている。
【0069】
傾斜壁43bは、閉状態において、シート材載置部30における載置面31aの傾斜方向と略平行となるように載置面31aと間隔を空けて形成されている。また、傾斜壁43bは、供給ローラ41と対応する位置に貫通孔41a(図4参照)を有しており、供給ローラ41の一部が、貫通孔41aから露出している。これにより、供給ローラ41の回転に伴って、シート材載置部30に載置されたシート材が最上面から一枚ずつ分離されて裁断部20側に供給される。
【0070】
上側供給壁43cは、閉状態において、シート材載置部30における円弧壁35と対向するように円弧壁35と間隔を空けて形成されている。上側供給壁43cは、前端側が、裁断部20における供給口25aに連なって形成されている。上側供給壁43cは、前端側から後端側に向けて、上側に凸となるように円弧状に形成され、後端側が、傾斜壁43bの前端側に連なって形成されている。これにより、上側供給壁43cと、円弧壁35との間にシート材の第一供給経路Aが形成される。
【0071】
ガイド壁43dは、シート材供給部40の閉状態において、下方側に向けて略直線状に延伸されている。ガイド壁43dは、閉状態において、シート材ガイド部60における第一案内面62と所定の間隔を空けて対向する。すなわち、ガイド壁43dは、第一案内面62と対向して形成される第二案内面63の少なくとも一部を形成する。これにより、ガイド壁43dと第一案内面62との間にシート材の供給経路B(第二供給経路Bとも称する)が形成される。
【0072】
図10及び図11に示すように、側壁43e,43eは、裁断ユニット10の幅方向に所定の間隔を空けて立設されている。側壁43e,43eは、上述した上面壁43a、傾斜壁43b、上側供給壁43c、及びガイド壁43dを側面から支持している。また、一方側の立設壁37Lは、外側面における回転軸47の支持部分近傍に動作切替スイッチ48が取り付けられている。動作切替スイッチ48の詳細は後述する。
【0073】
図8に示すように、ローラ回転軸42は、シート材の送り方向と直交する方向に沿って設けられており、両端が支持フレーム43の側壁43e,43e(図11参照)に回転可能に支持されている。また、ローラ回転軸42の一端側には、モータ2の駆動力を伝達するためのギア46(図9参照)が取り付けられている。従って、モータ2を駆動することにより、ローラ回転軸42が回転する。また、ローラ回転軸42は、供給ローラ41に回転を伝達するためのギア44を有している。
【0074】
供給ローラ41は、ローラ回転軸42の軸方向に間隔を空けて複数個(本実施形態では2個)設けられている。供給ローラ41は、例えば、シート材に対して摩擦係数の大きいゴムや樹脂を素材とする材料で形成されている。供給ローラ41は、支持フレーム43を閉状態において、バネ45によりシート材載置部30に向けて付勢される。また、供給ローラ41は、ローラ回転軸42を回転駆動することにより、ギア44を介して回転する。これにより、シート材載置部30に載置されたシート材が最上部から1枚ずつ分離されて、第一供給経路Aに供給される。
【0075】
図10及び図11に示すように、回転軸47は、側壁43e,43eから外側に向けてシート材の送り方向と直交する方向に突出するように形成されている。側壁43e,43eは、例えば、樹脂を素材として樹脂成型等により形成されている。回転軸47は、本実施形態では、樹脂成型等により、側壁43e,43e(支持フレーム43)と一体的に構成されている。これにより、部品点数を少なくすることができ、シート材供給部の回転動作の誤差を低減することができる。そのため、シュレッダ1を安定的に動作させることができる。また、回転軸47の一方側端部には、後述する動作切替スイッチ48を作動状態から非作動状態へと切り替えるための突起部47aが形成されている。
【0076】
回転軸47の両端側は、シート材載置部30の立設壁37L,37Rに開孔された軸孔38,38に回転可能に支持されている。軸孔38は、突起部47aが通過できるように一部が切り欠かれており、突起部47aと切り欠きを一致させることにより、回転軸47を軸孔38に挿し通すことができる。シート材供給部40は、回転軸47を軸心として閉状態から開状態へと回転させることができる。従って、図12(b)に示すように、シート材供給部40を、閉状態から開状態へと回転させることにより、第一供給経路Aから裁断部20の供給口25aに亘って、上方側が開放されて露出される。これにより、シート材の詰まっている場所へのアクセスが容易となり、詰まったシート材の除去性を高めることができる。
【0077】
ここで、回転軸47は、図8に示すように、例えば、軸心から第二案内面63までの距離D1(第一距離D1とも称する)が、回転軸47の軸心と上面壁43aまでの距離D2(第二距離D2とも称する)よりも大きくなるように配置されている。従って、シート材供給部40を閉状態から開状態へと回転させた際に、第二供給経路Bの開口幅を広げることができる。
【0078】
具体的には、シート材供給部40における上面の旋回半径(第二距離D2)が、シート材供給部40の閉状態における第二案内面63の旋回半径(第一距離D1)よりも小さいため、シート材供給部40を開状態とした際に、第一案内面62と対向配置されるシート材供給部40における上面壁43aが、第一案内面62から遠ざかることとなる。すなわち、図12(b)に示すように、閉状態における第一案内面62と第二案内面63との開口幅aが、開状態における開口幅bに拡張される。そのため、裁断部20における供給口25aへのアクセスが容易となり、供給口25a近傍に詰まったシート材の除去性を高めることができる。なお、本実施形態では、説明の便宜上、図12(b)において、上面壁43aが、上方90°方向に向けて直立した状態を開状態として描いているが、図4に示すように、シート材供給部40を、90°以上回転させて、第一供給経路Aをさらに露出させることができる。また、シート材供給部40は、上方90°方向に向けた直立状態で、適宜の係合手段により、保持できるようにしてもよい。かかる構成によれば、第一供給経路A及び第二供給経路Bにおけるシート材の詰まりを容易に解消することができる。
【0079】
図10に示すように、突起部47aは、回転軸47の一端側に形成されると共に、回転軸47の外周の一部を、径方向に突出させることにより形成されている。突起部47aは、シート材供給部40を閉状態から開状態へと回転させた際に、動作切替スイッチ48と接触し、動作切替スイッチ48を作動させる(例えば、押し込む)ことができる。
【0080】
動作切替スイッチ48は、上述したように一方側の立設壁37Lに設けられている。動作切替スイッチ48は、裁断ユニット10を作動状態から非作動状態へと切り替えることができる。すなわち、動作切替スイッチ48は、裁断ユニット10を停止させることができる。具体的には、シート材供給部40を閉状態から開状態へと回転させた際に、突起部47aが動作切替スイッチ48に接触し、動作切替スイッチ48を作動させて裁断ユニット10の動作を停止させることができる。
【0081】
ここで、動作切替スイッチ48は、立設壁37Lの外側、言い換えれば、裁断部20よりも外側に配置されている。そのため、裁断部20による裁断屑による影響を低減させることができる。これにより、動作切替スイッチを安定的に動作させることができ、動作切替スイッチ48の耐久性も向上させることができる。
【0082】
≪シート材ガイド部≫
図8に示すように、シート材ガイド部60は、シート材供給部40とは、別系統の第二供給経路Bを有している。第二供給経路Bは、開口部61から下方側に向けて略直線状に延伸されており、下端側が、裁断部20の供給口25aに連通している。また、シート材ガイド部60は、互いに対向する第一案内面62及び第二案内面63を有している。具体的には、第一案内面62は、開口部61における前方側の開口端を形成し、第二案内面63は、開口部61における後方側の開口端を形成している。従って、シート材供給部40を介さずに、第一案内面62及び第二案内面63(第二供給経路B)に沿って直接的に供給口25aにシート材を送り込むことが可能である。
【0083】
本実施形態では、シート材ガイド部60は、シート材供給部40を構成するガイド壁43dが、第二案内面63の少なくとも一部を構成している。すなわち、第二案内面63は、一部がガイド壁43dと共有されている。そのため、第一案内面62と干渉することなく、シート材供給部40を回転させることができる。これにより、シート材が、裁断部20の近傍に詰まった場合でも、詰まったシート材に容易にアクセスすることが可能となる。また、詰まったシート材の除去性を高めることができる。
【0084】
以上が、本発明に係るシュレッダ1の一実施形態であるが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、各種の変形を行うことができる。
【0085】
≪変形例1≫
図14に示すように、変形例1では操作スイッチ81が、複数(2個)設けられている。操作スイッチ81,81は、裁断ユニット10の前方側(裁断屑収容部70の引き出し方向側)と、裁断ユニット10の背面側との双方に配置されている。従って、裁断屑収容部70の引き出し方向側に配置された操作スイッチ81により、裁断ユニット10の操作を行うことができる。ここで、裁断屑収容部70の引き出し方向(例えば、シュレッダ1の前面側)は、操作者の操作側とすることができる。そのため、操作者に近い側の操作スイッチ81を操作者が操作することができる。これにより、裁断ユニット10のシート材供給方向を変更(例えば、180°反転)させた場合であっても、操作者による操作性を損ねることを抑制することができる。
【0086】
また、操作スイッチ81,81は、いずれか一方のみが操作対象となるように切り替えることができる。操作スイッチ81,81の操作対象の切り替えは、適宜設けられたシート材の送り方向を検知する検知手段(図示せず)により行うことができる。なお、検知手段には、各種の検知センサを採用することができる。また、操作スイッチ81,81の操作対象の切り替えは、前記検知手段で検知された送り方向に基づいて、裁断屑収容部70の引き出し方向側に配置された操作スイッチ81のみが操作対象となるように切り替えするとよい。これにより、シュレッダ1の操作者側(例えば、前面側)の操作スイッチ81のみを操作対象とすることができる。そのため、裁断ユニット10のシート材供給方向を変更(例えば、前後に180°反転)させた場合であっても、操作者による操作性を損ねることを抑制することができる。
【0087】
以上が、本発明に係るシュレッダ1の変形例1の構造であり、次に、本発明に係るシュレッダ1の利用形態について説明する。
【0088】
シュレッダ1は、初期状態において、図2に示すように、蓋体13が後方側に開くように裁断ユニット10が配置されている。従って、積層されたシート材を自動的に供給する場合は、シート材をシート材載置部30に載置するために、蓋体13を開状態(後方に傾斜させた状態)として、シート材載置部30を露出させる必要がある。そのため、シュレッダ1の後方側に壁等がある場合は、蓋体13が、壁等に干渉する。
【0089】
上記のような壁等と蓋体13との干渉を解消させるために、シュレッダ1は、図5に示すように、裁断ユニット10を本体部50から離脱させて、上下方向の中心軸周りに180°回転させることができる。これにより、蓋体13の開閉方向を、前後方向に180°反転させることができ、後方側の壁等との干渉を解消することができる。
【0090】
このとき、変形例1のごとく複数の操作スイッチ81が設けられている場合は、操作者側(前方側)の操作スイッチ81が操作対象となるように切り替えられる。続いて、シート材載置部30を露出させるために、シート材供給部40を、図4及び図12(b)のごとく、開状態とし、1枚以上のシート材をシート材載置部30に載置すると共に、シート材供給部40を再び閉状態とする。シート材供給部40が閉状態とされると操作スイッチ81を非作動状態から作動状態に切り替える。これにより、供給ローラ41が回転し、シート材が第一供給経路Aを通じて、裁断部20の供給口25aに供給される。また、回転刃21a,21bが回転駆動され、シート材が細く裁断される。裁断屑は、裁断部20の下方に落下して裁断屑収容部70に収容される。なお、シート材の有無は、適宜設けられたセンサにより検知することができる。
【0091】
一方、シート材載置部30を使用せずに、シート材を所定枚ずつ裁断する場合は、蓋体13を閉状態又は開状態として、開口部61にシート材を投入する。これにより、第二供給経路Bを通じて、裁断部20の供給口25aに供給される。また、上記と同様に、シート材が、回転刃21a,21bによって細く裁断され、裁断屑が、裁断屑収容部70に収容される。
【0092】
ここで、シート材を裁断する途中で、シート材の詰まりが発生する場合がある。かかる場合は、詰まりを解消するために、シート材が詰まった場所にアクセスする必要がある。そこで、本発明に係るシュレッダ1では、シート材供給部40を図12(a)の閉状態から図4及び図12(b)の開状態とすることで、紙詰まりの場所を露出させやすくすることができる。また、上述したように、本発明のシュレッダ1では、シート材供給部40における第二距離D2が、シート材供給部40の閉状態における第一距離D1よりも小さいため、シート材供給部40を閉状態から開状態とした際に、第一案内面62と第二案内面63との開口幅aが開口幅bに拡張される。そのため、シート材の詰まり部分に容易にアクセスすることが可能である。これにより、詰まったシート材を容易に除去することができる。なお、第一供給経路A側にシート材が詰まった場合は、シート材供給部40を図12(b)の状態よりもさらに回転させて、上面壁43aが鈍角方向に傾斜するようにすればよい。
【0093】
以上が、本発明に係るシュレッダ1の実施形態であるが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、各種の変形を行うことができる。
【0094】
本発明で用いられる裁断ユニット10、裁断屑収容部70、及び本体部50は、上述した実施形態の形状や大きさに限定されるものではなく、各種の形状や大きさのものを用いることができる。また、本実施形態では、裁断屑収容部70にリブ72L,72Rが設けられ、リブ72L,72Rが裁断ユニット10の外枠11に設けられた係合溝15L,15Rにそれぞれ係合する構成を例示したが、裁断屑収容部70の本体部50への収容は、これに限定されるものではない。例えば、リブ72L,72Rや係合溝15L,15Rが設けられていないものとしてもよい。また、裁断屑収容部70の本体部50への収納は各種の方式のものを採用することができる。裁断屑収容部70の引き出し方向も、各種の方向に変更することができる
【0095】
また、本実施形態では、裁断ユニット10を前後方向に180°反転させて使用できるようにしているが、裁断ユニット10は、裁断屑収容部70の引き出し方向の水平方向成分と、シート材供給部40におけるシート材の送り方向の水平方向成分との関係に応じて各種の方向に変更可能である。
【0096】
本実施形態では、裁断ユニット10が、本体部50に対して着脱可能に形成されているが、裁断ユニット10は、着脱式のものだけではなく、各種の形態のものを採用することができる。例えば、裁断ユニット10が、本体部50に対して、回転可能に支持されている構成としてもよい。
【0097】
本実施形態では、裁断ユニット10が、一対の手掛け部12L,12Rを有しているものとしたが、手掛け部12L,12Rは、必要に応じて設ければよく、手掛け部12L,12Rを有しないものとすることもできる。また、手掛け部12L,12Rは、各種の形状や大きさのものを採用することができる。また、本実施形態では、本体部50が、手掛け部12L,12Rと対応する位置に、手掛け部12L,12Rを露出させるための切り欠き部53L,53Rを有したものを例示したが、切り欠き部53L,53Rは、必要に応じて設ければよく、切り欠き部53L,53Rを設けないものとしてもよい。かかる場合は、手掛け部12L,12Rを本体部50と重ならない位置に設けることが望ましい。
【0098】
また、本実施形態では、操作スイッチ81及び情報表記82が、裁断ユニット10の天面、かつシート材の送り方向の延長上から外れる位置に配置されている構成を例示したが、操作スイッチ81及び情報表記82は、各種の位置に配置することができる。また、情報表記82は、各種の方向に表記することができる。例えば、情報表記82をシート材の送り方向とは異なる方向に向けて表記することができる。また、横書きだけではなく、縦書きなど各種の方向に向けて記載することができ、言語や字体、その他の記号等も各種のものを用いることができる。
【0099】
本実施形態では、シュレッダ1の操作スイッチ81が2個設けられる構成を例示したが、操作スイッチ81は、単数又は2個以上設けられていてもよい。また、本実施形態では、裁断屑収容部70の引き出し方向と、シート材の送り方向の水平方向成分との関係を変更した場合において、少なくとも一つの操作スイッチ81が、裁断屑収容部70の引き出し方向側に配置される構成を例示したが、操作スイッチ81が配置される場所は、適宜、変更することができる。例えば、操作スイッチ81が裁断屑収容部70の引き出し方向と反対側など、外枠11の天面の各位置に設けることができる。また、操作スイッチ81は、外枠11の天面だけではなく、外枠11の側面等に配置されていてもよい。
【0100】
また、本実施形態では、裁断ユニット10が、シート材の送り方向を検知する検知手段を有する構成を例示したが、検知手段が、設けられない構成としてもよい。また、シート材の送り方向を検知する検知手段を設ける場合において、検知手段を配置する場所は、適宜、変更することができる。また、前記検知手段には、当接スイッチ、近接センサなどの各種の検知センサを使用することができる。また、本実施形態では、操作スイッチ81が複数設けられており、前記検知手段で検知されたシート材の送り方向に基づいて、裁断屑収容部70の引き出し方向側に配置された操作スイッチ81のみが操作対象となるように切り替えられるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、操作スイッチ81の操作対象の切り替えが、前記検知手段に基づかずに、手動で切り替えられるものとしてもよい。
【0101】
本実施形態では、シート材供給部40が、裁断ユニット10の表面から退入した位置に配置されているが、蓋体13の形状に応じて、裁断ユニット10の表面から退入した位置は、変更できる。蓋体13が設けられない場合は、シート材供給部40が、裁断ユニット10から退入していなくてもよい。また、本実施形態では、蓋体13が、閉状態において、シート材供給部40の一部又は全部を覆うものとされているが、蓋体13が、シート材供給部40を覆わないものとしてもよい。また、本実施形態では、蓋体13が、閉状態において、裁断ユニット10における表面と面一となるものとされているが、蓋体13が、閉状態において、裁断ユニット10における表面と面一とされていなくてもよい。
【0102】
また、本実施形態では、シート材供給部40が、シート材の送り方向と直交する回転軸47周りに回転することによって開閉が可能であると共に、開状態において、裁断部20におけるシート材の供給口25aが露出されるものとしたが、シート材供給部40が固定されていてもよい。
【0103】
また、本実施形態では、裁断ユニット10が、シート材供給部40とは、別系統の第二供給経路Bを有するものとしたが、第二供給経路Bを有しないものとすることもできる。また、本実施形態では、シート材供給部40を構成する外壁の一部が、第二案内面63の少なくとも一部を構成するものとしたが、シート材供給部40を構成する外壁が、第二案内面63を構成しないものとしてもよい。
【0104】
また、本実施形態では、シート材供給部40における上面の少なくとも一部が、閉状態から開状態へと回転させることによって、第一案内面62と対向可能なものとしているが、シート材供給部40における上面の少なくとも一部が、開状態において第一案内面62と対向しないものとしてもよい。また、回転軸47の軸心から第二案内面63までの第一距離D1が、前記軸心と前記上面までの第二距離D2よりも大きく形成されている構成を例示しているが、これには限定されず、第一距離D1や第二距離D2は、各種の距離に設定することができる。例えば、第一距離D1と第二距離D2とが同じ距離のものや第一距離D1が第二距離D2よりも小さい距離のものとしてもよい。
【0105】
以上が、本発明に係るシュレッダ1の各種の実施形態や変形例であるが、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明のシュレッダは、不要な各種のシート材(紙や樹脂シートなど)を裁断することに利用することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 :シュレッダ
2 :モータ
10 :裁断ユニット
11 :外枠
12L:手掛け部
12R:手掛け部
13 :蓋体
14 :電源コード
15L:係合溝
15R:係合溝
16 :リブ検知センサ
20 :裁断部
21a:回転刃
21b:回転刃
25a:供給口
30 :シート材載置部
31 :支持壁
31a:載置面
40 :シート材供給部
41 :供給ローラ
43a:上面壁(上面)
43d:ガイド壁
47 :回転軸
47a:突起部
48 :動作切替スイッチ
50 :本体部
51 :開口部
53L:切り欠き部
53R:切り欠き部
60 :シート材ガイド部
61 :開口部
62 :第一案内面
63 :第二案内面
70 :裁断屑収容部
72L:リブ
72R:リブ
73 :低位置部
81 :操作スイッチ
82 :情報表記
A :第一供給経路
B :第二供給経路
D1 :第一距離
D2 :第二距離
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