(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】備蓄品の管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240524BHJP
【FI】
G06Q10/06
(21)【出願番号】P 2023222449
(22)【出願日】2023-12-28
【審査請求日】2024-01-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524003574
【氏名又は名称】水沼 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】水沼 康弘
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-246725(JP,A)
【文献】特開2011-164920(JP,A)
【文献】特開2021-128353(JP,A)
【文献】特開2019-082787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自治体が備蓄する備蓄品の管理方法であって、
サーバ端末の制御部は、
備蓄品を販売する
企業の企業端末から、前記備蓄品に関する情報として、前記備蓄品を識別する情報及び前記備蓄品の備蓄期限に関する情報を受信し、
前記サーバ端末の記憶部に、前記受信した、前記備蓄品を識別する情報、及び、前記備蓄品の備蓄期限を、前記企業の識別情報とともに企業データとして格納し、
自治体の自治体端末から前記備蓄品の購入要求を受け付け、前記備蓄品の購入処理を実行し、
前記企業データとして、
前記自治体が購入した備蓄品のデータに紐づけて自治体を識別する情報を格納するとともに、前記備蓄品の販売、備蓄、再販売及び廃棄のいずれかのステータスを示すステータス情報を、販売を示すステータス情報から備蓄を示すステータス情報として前記記憶部に格納し、
前記記憶部に格納された、前記備蓄品の備蓄期限を参照し、
現在日付が前記備蓄期限を経過したときであって、かつ、前記備蓄品の備蓄期限が、前記備蓄品の賞味期限または消費期限より前の期限であるときに、前記ステータス情報を、前記備蓄を示すステータス情報から、前記企業が前記備蓄品を第三者に再販売することが可能であることを示すステータス情報に更新して、前記記憶部に格納する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記サーバ端末の制御部は、
前記企業データとして、前記備蓄品の保管場所を格納する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記サーバ端末の制御部は、
前記ステータス情報を、備蓄から更新のステータスに更新することに伴い、前記備蓄品の保管場所を、前記自治体が管理する場所から前記企業が管理する場所に更新する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記サーバ端末の制御部は、
前記ステータス情報を更新したときに、前記企業端末及び前記自治体端末に対して、前記ステータス情報を更新した旨通知を送信する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に自治体向けの備蓄品の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自然災害等の有事に備え、自治体は、被害想定に基づき、高価な備蓄品を、大量に備蓄することが求められており、そのために、備蓄品の保管場所を確保するだけでなく、備蓄品の在庫管理を行い、消費期限が近づいた備蓄品の有効活用を検討したり、消費期限が切れた備蓄品を、コストをかけて廃棄しなければならない。
【0003】
備蓄日の管理方法の一例として、防災キットの賞味期限や使用期限を基に交換時期をアラームで知らせる技術が、特許文献1に挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、防災キットの交換時期を知らせることに主眼を置いている技術であり、備蓄品の商品価値と備蓄しておくことの価値との両立について考慮がなされていない。他方、備蓄品を製造または販売する企業のニーズとして、自治体は備蓄品を大量一括購入する現状、本来は定期的に購入して欲しいというニーズがあり、自治体のニーズとして、上記の通り、備蓄品の廃棄の労力から解放され、備蓄品を有効活用したい、というニーズも存在する。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題やニーズに鑑み、自治体と備蓄品の提供企業との双方にとってメリットのある、備蓄品の管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、自治体が備蓄する備蓄品の管理方法であって、サーバ端末の制御部は、前記備蓄品の備蓄期限を確認し、現在日付が前記備蓄期限を経過したときに、前記備蓄品の備蓄に関するステータス情報を更新する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、自治体と備蓄品の提供企業との双方にとってメリットのある、備蓄品の管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、備蓄品の管理システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1の企業端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納される企業データの一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納される自治体データの一例を示す図である。
【
図6】備蓄品のデータ管理の一例を説明する概念図である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、備蓄品の管理方法に係る処理の一例を説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、備蓄品の管理システムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、一または複数の企業端末により提供(製造及び/または販売)される備蓄品の管理を行うサーバ端末100、備蓄品の製造または販売を行う企業の企業端末200、及び、備蓄品を購入し、備蓄する、自治体端末300で構成される。なお、説明の便宜上、各端末を単一または特定数のものとして記載しているが、各々数は制限されない。
【0012】
サーバ端末100、企業端末200及び自治体端末300は、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
企業端末200、自治体端末300は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0016】
通信部110は、ネットワークNW1を介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0017】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、備蓄品を製造及び/または販売する企業に関する各種データを格納する、企業データ格納部121、及び、備蓄品を企業から購入し、備蓄する自治体に関する各種データを格納する、自治体データ格納部122を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0018】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、各端末からの指示や情報を受け付ける情報受付部131と、上記企業及び上記自治体に関する各種データを参照し、処理する、情報処理部132と、を有する。この情報受付部131、ユーザ情報処理部132、及び台本情報処理部133は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0019】
情報受付部131は、企業端末200、自治体端末300等から通信部110を介して情報を受け付ける。例えば、企業端末200からは、備蓄品に関する情報等を受信する。
【0020】
情報処理部132は、企業端末200及び自治体端末300に関する各種データ(例えば、後述する企業データ1000、自治体データ2000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0021】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、求めに応じて、企業端末200、自治体端末300のユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0022】
図3は、
図1の企業端末200を示す機能ブロック構成図である。企業端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0023】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0024】
表示操作部220は、企業ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、企業端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)である企業端末200により実行される。
【0025】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0026】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、企業端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0027】
図4は、サーバ端末100に格納される企業データの一例を示す図である。
【0028】
図4に示す企業データ1000は、備蓄品を製造及び/または販売する企業に関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一企業(例えば、企業端末200に係る企業に対応する企業ID「10001」で識別される企業)の例を示すが、複数の企業の情報を格納することができる。企業に関連する各種データとして、例えば、企業に関する基本データ(例えば、企業名、住所、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)、企業が管理する備蓄品データ(例えば、備蓄品ID、品名、数量、製造日、備蓄(賞味(消費))期限、販売価格、保管場所等)、及び、企業が備蓄品を提供する自治体情報(例えば、自治体ID、自治体名、備蓄品ID、数量、保管場所、ステータス情報)を含むことができるがこれに限定されない。
【0029】
図5は、サーバ端末100に格納される自治体データの一例を示す図である。
【0030】
図5に示す自治体データ2000は、備蓄品を企業から購入し、備蓄する自治体に関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一自治体(例えば、自治体端末300に係る自治体に対応する自治体ID「20001」で識別される自治体)の例を示すが、複数の自治体の情報を格納することができる。自治体に関連する各種データとして、例えば、自治体に関する基本データ(例えば、自治体名、住所、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)、及び、自治体が備蓄する備蓄品データ(例えば、備蓄品ID、品名、数量、保管場所、ステータス情報等)を含むことができるがこれに限定されない。
【0031】
図6は、
図4及び
図5で説明した備蓄品のデータ管理の一例を説明する概念図である。
【0032】
図6(a)に示すように、備蓄品(本例では、商品「ア」)は、製造日(本例では、令和6年4月)から賞味(消費)期限(本例では、令和16年4月)までの期間を構成する複数の期間(期間1として、製造費から1年間、期間2として、製造日から2年から9年、期間3として、製造日から10年以降)毎に、「販売」、「備蓄」及び「廃棄」のいずれかのステータス情報に対応づけて管理することができる。また、各々の期間の始期及び終期における、備蓄品の保管場所及び/または数量を設定することができる。本例においては、備蓄品の備蓄期限が賞味(消費)期限と同じであるため、備蓄期限より後の期間においては、その備蓄品は廃棄されることとなる。
【0033】
また、
図6(b)に示すように、備蓄品(本例では、商品「ア」)は、製造日(本例では、令和6年4月)から賞味(消費)期限(本例では、令和16年4月)までの期間を構成する複数の期間(期間1として、製造費から1年間、期間2として、製造日から2年から5年、期間3として、製造日から5年以降)毎に、「販売」、「備蓄」及び「再販売」のいずれかのステータス情報に対応づけて管理することができる。また、各々の期間の始期及び終期における、備蓄品の保管場所及び/または数量を設定することができる。本例においては、備蓄品の備蓄期限が賞味(消費)期限より前であるため、備蓄期限より後の期間においては、その備蓄品は企業により販売(再販売)されることとなる。
【0034】
<処理の流れ>
図7を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する、備蓄品の管理方法の処理の流れについて説明する。本発明の第一実施形態に係る、備蓄品の管理方法に係る処理の一例を説明するフローチャート図である。前提として、サーバ端末100は、企業端末200及び自治体端末300の各々から、備蓄品を製造及び/または販売する企業に関する情報(例えば、企業名、住所、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)、及び、備蓄品を上記企業から購入し、備蓄する自治体に関する情報(例えば、自治体名、住所、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)を受信する。
【0035】
まず、ステップSQ101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、備蓄品を製造及び/または販売する企業の企業端末200から、備蓄品に関する情報を受信し、備蓄品登録を受け付ける。備蓄品に関する情報として、例えば、備蓄品ID、品名、数量、製造日、備蓄(賞味(消費))期限、販売価格、保管場所等が挙げられる。ステップSQ102の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報処理部132は、受信した備蓄品に関する情報を、記憶部120の企業データ格納部121に企業データ1000として格納する。備蓄品の登録が実行されると、登録された備蓄品について、自治体に対して備蓄品の販売が実施される。
【0036】
備蓄品の販売は、サーバ端末100により提供される備蓄品販売プラットフォームを介して、若しくは、企業端末200から直接、自治体端末300に対して実施されるか、または、サーバ端末100を運営する事業者または企業端末200から直接、オフラインにより自治体に対して実施され得る。このとき、企業により販売される備蓄品の販売価格について、サーバ端末100または企業端末200は、図示しない、サーバ端末100または企業端末200に格納される、備蓄品の販売価格テーブルを参照することができる。このとき、自治体は、一定期間経過後に備蓄品を企業に返品することを見込んで、定価より低価格で備蓄品を購入することもでき、または、低額のサブスクリプションにて企業と契約し、備蓄品の備蓄期限に応じて定期的に備蓄品の入れ替えを行うこともできる。例えば、自治体が、「備蓄食料15万食確保チケット1年分」を事業者から毎年購入するような契約で、本来は1食100円の備蓄食料を15万食購入するために1500万円かかるところを、1年75万円で購入する契約であったり、自治体が、備蓄食料を店頭価格の5%の廉価で購入し、実際に備蓄食料を使用したら別途料金(残りの1425万円)を支払う、といったスキームを適用することもできる。続いて、ステップSQ103の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、備蓄品の購入を希望する自治体端末300から、備蓄品の購入要求を受け付ける。購入要求を受け付けると、所定の購入処理が実行され、自治体による備蓄品の購入が完了する。
【0037】
備蓄品が自治体に対して販売されると、ステップSQ104の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報処理部132は、記憶部120の企業データ格納部121の企業データ1000、自治体データ格納部122の自治体データ2000を各々更新する。具体的には、企業データ1000で管理される、備蓄品の提供先としての自治体データ(自治体ID、自治体名、備蓄品ID、数量、保管場所、ステータス)、自治体データ2000で管理される、企業から提供を受けた備蓄品データ(自治体ID、自治体名、備蓄品ID、数量、保管場所、ステータス)を格納し、備蓄品の数量、保管場所に関する情報とともに、ステータス情報を、「販売」から「備蓄」に更新する。このとき、保管場所は、自治体が管理する施設とすることもできるし、後に備蓄品を再販売することを想定し、有事の際に自治体がすぐに備蓄品にアクセスできる場所であることを条件として、企業が管理する施設とすることもできる。
【0038】
自治体による備蓄品の備蓄が一定期間行われると、ステップSQ105の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報処理部132は、格納された企業データ1000または自治体データ2000の備蓄品データを参照し、備蓄品の備蓄期限を参照する。備蓄期限として、賞味(消費)期限より前の日時(例えば、賞味(消費)期限より半年前)に設定されている場合は、賞味(消費)期限またはその日時を参照する。自治体は、予め設定された、備蓄品の賞味(消費)期限より前の日時(例えば、賞味(消費)期限より半年前)が、到来していないときは、備蓄品の備蓄を継続し、予め設定された、賞味(消費)期限より前の日時(例えば、賞味(消費)期限より半年前)が到来しているときは、備蓄品を販売する企業に備蓄品を返品する。その際、サーバ端末100の制御部130の情報処理部132は、記憶部120の企業データ格納部121の企業データ1000、自治体データ格納部122の自治体データ2000を各々更新する。具体的には、
図6(b)に示すように、備蓄品の数量、保管場所に関する情報とともに、ステータス情報を、「備蓄」から「再販売」に更新する。保管場所については、備蓄品が、企業が管理する施設(倉庫等)に保管されているときは、特に更新せずに、そのまま備蓄品を保管することができる。ステップSQ107の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報処理部132は、企業端末200及び自治体端末300に対して、ステータスが更新(切替)された旨の情報を送信することができる。これにより、備蓄品を製造及び/または販売する企業は、企業が備蓄していた備蓄品を他の事業者に販売することができる。このとき、上記同様、サーバ端末100により提供される備蓄品販売プラットフォームを介して、若しくは、企業端末200から直接、自治体端末300に対して実施されるか、または、サーバ端末100を運営する事業者または企業端末200から直接、オフラインにより自治体に対して実施され得る。このとき、企業により販売される備蓄品の販売価格について、サーバ端末100または企業端末200は、図示しない、サーバ端末100または企業端末200に格納される、備蓄品の販売価格テーブルを参照することができる。再販売に際し、企業は、賞味(消費)期限までの時期に応じて販売価格を設定でき、特に、賞味(消費)期限までの残存期間に応じて設定された料金テーブルを参照することで、自治体に販売した当時の価格に比べて低価格で第三者に販売することもできる。
【0039】
以上、本実施形態により、自治体は、備蓄品の備蓄期限(賞味(消費)期限より一定期間前の日時)が到来したことを契機に備蓄品を企業に返品することを前提に、サブスクリプション等を通じて、備蓄品を低価格で購入することができ、従来強いられていた廃棄処理の負荷から解放され、企業は、自治体から返品された備蓄品を再販売することで、従来得られなかった利益を得ることができる。
【0040】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。例えば、本実施形態を、企業端末200が、上記サーバ端末100で管理する企業データ1000及び自治体データ2000を直接管理することで、サーバ端末100を介さずに企業端末200単体で、企業と(一または複数の)自治体との備蓄品の取引を管理することもできるし、備蓄品の提供先についても自治体に限らず、企業や個人に置き換えて、本実施形態を適用することもできる。
【符号の説明】
【0041】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 企業端末、300 自治体端末、NW1 ネットワーク
【要約】 (修正有)
【課題】自治体及び備蓄品販売企業双方にとってメリットの高い備蓄品の管理方法を提供する。
【解決手段】自治体が備蓄する備蓄品の管理方法であって、サーバ端末の制御部は、備蓄品の備蓄期限を確認し、現在日付が備蓄期限を経過したときに、備蓄品の備蓄に関するステータス情報を更新し、企業端末及び自治体端末にステータスの切り替え通信を送信する。
【選択図】
図7