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特許7493401チケットカウント装置及びチケットカウントシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】チケットカウント装置及びチケットカウントシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20240524BHJP
   A63F 13/20 20140101ALI20240524BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240524BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240524BHJP
   G07F 7/02 20060101ALI20240524BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20240524BHJP
【FI】
A63F9/00 512Z
A63F13/20 Z
A63F13/69
A63F13/53
G07F7/02 Z
A63F13/54
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020122141
(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公開番号】P2022018789
(43)【公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】宇津木 和男
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 祐介
(72)【発明者】
【氏名】古川 博英
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 智之
(72)【発明者】
【氏名】前野 誠
(72)【発明者】
【氏名】劉 艶暉
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06227967(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0238508(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0043073(US,A1)
【文献】米国特許第05411271(US,A)
【文献】特開2008-272458(JP,A)
【文献】[海外のゲーセン]ついに最終回!!集めたチケットでどんな景品ゲットできるのか!?[in台湾],YouTube [online],2018年10月13日,<URL:https://www.youtube.com/watch?v=vBo6NoJVfWM>,[2024年2月16日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結された複数のチケットをプレーヤが挿入するためのチケット挿入部を有し、前記プレーヤにより前記チケット挿入部に挿入された前記複数のチケットのチケット枚数をカウントするための前記チケットの読み取り処理を行うチケット読み取り部と、
前記プレーヤが少なくともゲーム操作を行うための操作部と、
前記プレーヤの前記ゲーム操作を受け付けると共に、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、及びゲーム筐体の制御処理の少なくとも1つをゲーム処理として行う処理部と、
を含むことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記処理部は、
前記ゲーム操作又はゲーム結果に応じた前記チケットの前記読み取り処理の制御、前記ゲーム操作又は前記ゲーム結果に応じた前記チケット枚数のカウント処理、及び前記ゲーム操作、前記ゲーム結果、前記チケットの読み取り結果又は前記チケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理の少なくとも1つを行うことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記処理部は、
前記ゲーム操作が行われるごとに前記チケットが所与の枚数だけ読み取られるように前記読み取り処理を制御することを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記処理部は、
前記チケット読み取り部が前記所与の枚数の読み取りを行っている期間においては、前記プレーヤが前記ゲーム操作を行った場合にも、前記チケットの新たな読み取りを行わないようにすることを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項5】
請求項3又は4において、
前記処理部は、
前記所与の枚数を所与の設定枚数に設定する処理を行うことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項6】
請求項3乃至5のいずれかにおいて、
前記ゲーム操作の操作時間間隔が第1時間間隔よりも短い第2時間間隔である場合には、前記操作時間間隔が前記第1時間間隔である場合に比べて、前記チケット枚数のカウント速度が速くなることを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記チケット枚数が所与のチケット枚数に達した場合に、前記特典の付与処理を実行することを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれかにおいて、
前記処理部は、
特定の前記チケットが読み取られた場合に、前記特典の付与処理を実行することを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項9】
請求項2乃至8のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記ゲーム結果が所与のゲーム結果になった場合に、前記特典の付与処理を実行することを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項10】
請求項2乃至9のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記特典の付与処理として、抽選処理を行うことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記操作部は、
前記ゲーム操作を前記プレーヤが行うための第1操作部と、前記ゲーム操作以外の操作を前記プレーヤが行うための第2操作部を含むことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項12】
請求項11において、
前記処理部は、
前記第2操作部が操作された場合に、前記チケットの自動カウント処理を行うことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかにおいて、
前記処理部は、
読み取られた前記チケットの前記チケット枚数に応じて、前記ゲーム音を変化させることを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記チケットの読み取りを指示する前記ゲーム操作が行われずに、所与の期間が経過した場合に、前記プレーヤに対して注意喚起の報知処理を行うことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかにおいて、
前記処理部は、
前記チケット枚数の情報に加えて、付加情報の出力処理を行うことを特徴とするチケットカウント装置。
【請求項16】
連結された複数のチケットをプレーヤが挿入するためのチケット挿入部を有し、前記プレーヤにより前記チケット挿入部に挿入された前記複数のチケットのチケット枚数をカウントするための前記チケットの読み取り処理を行うチケット読み取り部と、
プレーヤが少なくともゲーム操作を行うための操作部と、
前記ゲーム操作又はゲーム結果に応じた前記チケットの前記読み取り処理の制御、前記ゲーム操作又は前記ゲーム結果に応じた前記チケット枚数のカウント処理、及び前記ゲーム操作、前記ゲーム結果、前記チケットの読み取り結果又は前記チケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理の少なくとも1つを行う処理部と、
を含むことを特徴とするチケットカウントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケットカウント装置及チケットカウントシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、チケット発行器によりチケットを発行するチケット払い出し装置が知られている。例えば特許文献1には、コイン投入口により投入されたコインが規定額以上であると判断された場合に、チケット発行器によりチケットを発行するチケット払い出し装置が開示されている。プレーヤは、このようにして発行されたチケットを所定枚数以上、集めることで、物品との交換等が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-253328公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、連結された複数のチケットがチケット払い出し装置により払い出された場合には、これらの連結された複数のチケットの枚数をカウントするチケットカウント装置が必要になる。しかしながら、これまでのチケットカウント装置は、プレーヤにより挿入されたチケットをカウントするだけであり、ゲーム性の要素は付加されていなかった。
【0005】
本開示によれば、ゲーム性の要素が付加されたチケットのカウント処理を実現できるチケットカウント装置及びチケットカウントシステム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、連結された複数のチケットのチケット枚数をカウントするための前記チケットの読み取り処理を行うチケット読み取り部と、プレーヤが少なくともゲーム操作を行うための操作部と、前記プレーヤの前記ゲーム操作を受け付けると共に、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、及びゲーム筐体の制御処理の少なくとも1つをゲーム処理として行う処理部と、を含むチケットカウント装置に関係する。
【0007】
本開示の一態様によれば、チケット枚数をカウントするためのチケットの読み取り処理が行われる。またプレーヤが操作部によりゲーム操作を行うと、そのゲーム操作が受け付けられて、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、或いはゲーム筐体の制御処理などのゲーム処理が行われる。従って、チケットを読み取ってカウントする処理に加えて、プレーヤのゲーム操作を受け付けて、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、或いはゲーム筐体の制御処理などのゲーム処理が行われるようになる。これにより、ゲーム性の要素が付加されたチケットのカウント処理を実現できるチケットカウント装置等の提供が可能になる。
【0008】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記ゲーム操作又はゲーム結果に応じた前記チケットの前記読み取り処理の制御、前記ゲーム操作又は前記ゲーム結果に応じた前記チケット枚数のカウント処理、及び前記ゲーム操作、前記ゲーム結果、前記チケットの読み取り結果又は前記チケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理の少なくとも1つを行ってもよい。
【0009】
このようにすれば、様々な要因を反映させたチケットの読み取り処理、チケット枚数のカウント処理、或いは特典の付与処理を実現できるようになり、様々なゲーム性の要素をチケットカウント装置に対して付加することが可能になる。
【0010】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記ゲーム操作が行われるごとに前記チケットが所与の枚数だけ読み取られるように前記読み取り処理を制御してもよい。
【0011】
このようにすれば、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、チケットが読み取られるようになるため、プレーヤのゲーム操作とリンクしてチケットが読み取られてカウントされるようなカウント処理を実現できる。
【0012】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記チケット読み取り部が前記所与の枚数の読み取りを行っている期間においては、前記プレーヤが前記ゲーム操作を行った場合にも、前記チケットの新たな読み取りを行わないようにしてもよい。
【0013】
このようにすれば、例えば所与の枚数の読み取りを行っている期間よりも短い操作時間間隔でプレーヤがゲーム操作を行った場合に、チケットの新たな読み取りは行われないようになる。
【0014】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記所与の枚数を所与の設定枚数に設定する処理を行ってもよい。
【0015】
このようにすれば、ゲーム操作が行われるごとにチケットが所与の枚数だけ読み取られる場合に、当該所与の枚数を任意の枚数に設定できるようになる。
【0016】
また本開示の一態様では、前記ゲーム操作の操作時間間隔が第1時間間隔よりも短い第2時間間隔である場合には、前記操作時間間隔が前記第1時間間隔である場合に比べて、前記チケット枚数のカウント速度が速くなってもよい。
【0017】
このようにすれば、プレーヤが短い操作時間間隔でゲーム操作を行った場合に、速いカウント速度でチケット枚数がカウントされるようになる。
【0018】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記チケット枚数が所与のチケット枚数に達した場合に、前記特典の付与処理を実行してもよい。
【0019】
このようにすれば、チケットカウント装置によりチケット枚数をカウントすることの効果的な動機づけをプレーヤに与えることが可能になる。
【0020】
また本開示の一態様では、前記処理部は、特定の前記チケットが読み取られた場合に、前記特典の付与処理を実行してもよい。
【0021】
このようにすれば、プレーヤは、特定のチケットによる特典の獲得が動機づけとなって、チケットカウント装置を利用するようになる。
【0022】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記ゲーム結果が所与のゲーム結果になった場合に、前記特典の付与処理を実行してもよい。
【0023】
このようにすれば、プレーヤは、特典を獲得するために、チケットカウント装置でのゲームを積極的にプレイするようになり、当該ゲームをプレイすることの効果的な動機づけをプレーヤに与えることができる。
【0024】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記特典の付与処理として、抽選処理を行ってもよい。
【0025】
このようにすれば、プレーヤは、抽選処理による抽選プレイを行えることが動機づけとなって、チケットカウント装置を利用するようになる。
【0026】
また本開示の一態様では、前記操作部は、前記ゲーム操作を前記プレーヤが行うための第1操作部と、前記ゲーム操作以外の操作を前記プレーヤが行うための第2操作部を含んでもよい。
【0027】
このようにすれば、プレーヤは、第1操作部を用いてゲーム操作を行えると共に、第2操作部を用いてゲーム操作以外の操作を行えるにようになり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0028】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記第2操作部が操作された場合に、前記チケットの自動カウント処理を行ってもよい。
【0029】
このようにすれば、プレーヤは、第2操作部を操作することで、チケットの自動カウント処理を実行させることが可能になり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0030】
また本開示の一態様では、前記処理部は、読み取られた前記チケットの前記チケット枚数に応じて、前記ゲーム音を変化させてもよい。
【0031】
このようにすれば、カウントされるチケット枚数に応じてゲーム音が変化するようになるため、効果的なゲーム演出処理を実現できる。
【0032】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記チケットの読み取りを指示する前記ゲーム操作が行われずに、所与の期間が経過した場合に、前記プレーヤに対して注意喚起の報知処理を行ってもよい。
【0033】
このような注意喚起の報知処理を行えば、プレーヤがゲーム操作を行わなかった場合に、プレーヤを促して、ゲーム操作を行わせることが可能になる。
【0034】
また本開示の一態様では、前記処理部は、前記チケット枚数の情報に加えて、付加情報の出力処理を行ってもよい。
【0035】
このように、チケット枚数の情報に加えて、付加情報を出力する処理を行うことで、この付加情報を利用した様々なサービス等をプレーヤに提供することが可能になる。
【0036】
また本開示の一態様は、連結された複数のチケットのチケット枚数をカウントするための前記チケットの読み取り処理を行うチケット読み取り部と、プレーヤが少なくともゲーム操作を行うための操作部と、前記ゲーム操作又はゲーム結果に応じた前記チケットの前記読み取り処理の制御、前記ゲーム操作又は前記ゲーム結果に応じた前記チケット枚数のカウント処理、及び前記ゲーム操作、前記ゲーム結果、前記チケットの読み取り結果又は前記チケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理の少なくとも1つを行う処理部と、を含むチケットカウントシステムに関係する。
【0037】
本開示の一態様によれば、チケット枚数をカウントするためのチケットの読み取り処理が行われる。またゲーム操作又はゲーム結果等に応じた、チケットの読み取り処理の制御、チケット枚数のカウント処理、或いは特典の付与処理が行われる。従って、単にチケットを読み取ってカウントするシステムに比べて、様々な要因を反映させたチケットの読み取り処理、チケット枚数のカウント処理、或いは特典の付与処理を実現できるようになり、ゲーム性の要素が付加されたチケットのカウント処理を実現できるチケットカウントシステムの提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本実施形態のチケットカウント装置の構成例。
図2】本実施形態のチケットカウント装置の構成例。
図3】連結された複数のチケットの説明図。
図4図4(A)、図4(B)は、ゲーム画像の表示処理、ゲーム筐体の制御処理の説明図。
図5】本実施形態のチケットカウントシステムの構成例を示すブロック図。
図6】本実施形態の処理例を説明するフローチャート。
図7】本実施形態の処理例を説明するフローチャート。
図8】本実施形態の詳細な処理例を説明するフローチャート。
図9図9(A)、図9(B)、図9(C)はチケットの読み取りの設定枚数や読み取り時間についての説明図。
図10図10(A)、図10(B)はチケット枚数に応じた特典の付与処理の説明図。
図11図11(A)、図11(B)は特定のチケットが読み出された場合やゲーム結果に応じて特典を付与する処理の説明図。
図12】本実施形態の具体的な処理例を説明するフローチャート。
図13】自動カウント処理について説明するフローチャート。
図14】チケット枚数に応じてゲーム音を変化させる処理を説明するフローチャート。
図15図15(A)、図15(B)はチケット枚数に加えて付加情報を出力する手法の説明図。
図16】複数のチケットカウント装置をネットワークを介して接続したシステムの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、必須構成要件であるとは限らない。
【0040】
1.チケットカウント装置、チケットカウントシステム
図1図2に本実施形態のチケットカウント装置の構成例を示す。図1はチケットカウント装置を正面側から見た正面図であり、図2はチケットカウント装置を左側面側から見た側面図である。チケットカウント装置は例えばチケットイーターとも呼ばれる。なお本実施形態のチケットカウント装置は図1図2の構成に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0041】
図1図2のチケットカウント装置は、チケット読み取り部20と、操作部30と、処理部100を含む。またチケットカウント装置は、払い出し用のボタン40、レシート出口42、カード書き込み部44、表示器50、スピーカー52、54、装飾部品56などを含むことができる。
【0042】
図3に本実施形態で用いられるチケット60の例を示す。図3に示すように、チケット60では、複数のチケットピースが例えば長辺方向に連結されている。またチケットピース間の境界に、例えばミシン目や穴部が設けられることで、切断して切り離すことが容易になっている。本実施形態では、このように連結された複数のチケットピースを、適宜、単にチケット60と記載する。チケット読み取り部20は、連結された複数のチケットのチケット枚数をカウントするためのチケット60の読み取り処理を行う。
【0043】
チケット読み取り部20は、チケット60の挿入口22を有する。そして図2に示すようにプレーヤ(ユーザ)は、チケット60を挿入口22(チケット挿入部)に挿入して、チケットカウント装置にチケット枚数のカウント処理を実行させる。チケット読み取り部20は、不図示のチケットの検出用のセンサや、モーターやローラ等で構成される駆動機構や、チケット60の切断を行うカッター機構(シュレッダー機構)などを更に含むことができる。切断されたチケット群はゲーム筐体10内のダストボックスに収容される。なおチケット枚数のカウント処理についてもチケット読み取り部20が行えるようにしてもよい。
【0044】
操作部30は、プレーヤが少なくともゲーム操作を行うためのものである。この操作部30は後述の図5の操作部160に相当する。図1図2の操作部30は、太鼓型のゲームコントローラであり、太鼓本体部32と、太鼓本体部32の打面であるパッド部34と、リング状のリム部36を有する。図2に示すように、プレーヤは、太鼓のバチを模した棒状部材37、38を用いて、パッド部34を叩くゲーム操作を行う。またリング状のリム部36を叩くゲーム操作を行えるようにしてもよい。
【0045】
カード書き込み部44は、プレーヤが所持するカード(カード媒体)への書き込み処理を行う。カード書き込み部44は挿入口46を有しており、プレーヤは、自身が所持するカードを挿入口46に挿入する。これにより、チケット枚数等の情報をカードに印刷する書き込み処理が行われる。或いは、チケット枚数等の情報をカードに電子的に書き込む処理を行ってもよい。またカード書き込み部44が、カードに書き込まれている情報の読み取り処理を行えるようにしてもよい。
【0046】
なお図1図2では、チケットカウント装置によりカウントされたチケット枚数等の情報をレシートに印刷したり、カードに書き込んで出力する場合の例を示しているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば1次元コード又は2次元コード等のコードを用いてもよい。例えばレシート出口42から送出されるレシートにコードを印刷したり、チケットカウント装置の表示器50にコードを表示する。これらの場合にはコードに対してチケット枚数等の情報が入るようになる。或いはゲーム筐体10にコードを設置してもよい。この場合にはコードには例えばチケット枚数等の情報は入らない。そしてプレーヤが所持するスマートフォンなどの携帯端末装置により、コードを読み取る。携帯端末装置にはコードを読み取るためのアプリがインストールされており、このアプリを用いてチケット枚数等の情報を表示するようにする。或いは、後述するプレーヤへの特典の付与も、このアプリを利用して行うことが可能である。またチケット枚数等の情報を、例えば携帯型端末装置又は店舗に設置される情報処理装置を介して、サーバにアップロードできるようなシステムにしてもよい。また、物理的なカードに代わりに、携帯端末装置のアプリによる会員カードを用いる場合には、チケットカウント装置に、当該会員カードを読み取るためのコード読み取り装置を設けてもよい。
【0047】
処理部100は、プレーヤのゲーム操作を受け付けると共に、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、及びゲーム筐体10の制御処理の少なくとも1つをゲーム処理として行う。図1図2の例では、処理部100は、ゲーム音の出力処理をゲーム処理として行っている。処理部100は、例えばチケットカウント装置のゲーム筐体10の内部に設けられている。具体的には図1図2では、処理部100は、CPUなどのプロセッサやメモリーが実装されたメインPCB(Printed Circuit Board)などの回路基板により実現されている。例えば処理部100は、プロセッサ等により実現される処理装置(制御装置)である。
【0048】
ボタン40は、払い出し用のボタンである。例えばプレーヤがボタン40を押すことで、チケットカウント装置によりカウントされたチケット枚数が印刷(印字)されたレシートが、レシート出口42から送出される。また後述するように、ボタン40は自動カウント処理を指示するボタンとしても機能する。このボタン40も後述の図5の操作部160に相当する。例えば操作部160は、ゲーム操作をプレーヤが行うための第1操作部と、ゲーム操作以外の操作をプレーヤが行うための第2操作部を含むことができ、太鼓型のゲームコントローラである操作部30は第1操作部であり、ボタン40は第2操作部である。
【0049】
表示器50には、チケットカウント装置によりカウントされたチケット枚数が表示される。表示器50は、例えば7セグメントディスプレイなどにより実現できる。なお表示器50を、TFTなどにより実現される液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等により実現してもよい。また前述したように表示器50には、1次元コード又は2次元コードなどのコードを表示できる。スピーカー52、54は、ゲーム音等の音を出力するものであり、後述の図5の音出力部192に相当する。また図1図2では装飾部品56として例えば提灯の形状を模した部品が設けられている。これらの表示器50、スピーカー52、54、装飾部品56は、ゲーム筐体10に設けられた支持部12などにより支持される。
【0050】
図1図2では、プレーヤは、チケット60の一端を挿入口22に挿入する。すると、チケット60の一端がチケット読み取り部20の不図示の保持機構に保持される。例えば挿入口22には、不図示のローラとフォトセンサなどのセンサが設けられており、チケット60が挿入されたことをセンサにより検知し、ローラが少し回転することでチケット60が保持される。そして図2に示すようにプレーヤは、棒状部材37、38を用いて、太鼓型のゲームコントローラである操作部30のパッド部34を叩くゲーム操作を行う。このようなゲーム操作が行われるごとに、チケット60が所与の枚数だけ読み取られる。例えばゲーム操作が行われるごとに、チケット60が1枚ずつ読み取られて、挿入口22の奥の方に挿入されて行く(吸い込まれて行く)。例えば処理部100は、ゲーム操作が行われるごとにチケット60が所与の枚数だけ読み取られるように、チケット読み取り部20の読み取り処理を制御する。また処理部100は、ゲーム操作が行われるごとに、それに対応するゲーム音を出力する処理を行う。例えば操作部30のパッド部34が叩かれるゲーム操作が行われると、「ドーン」というような太鼓の打音がゲーム音として出力される。例えば処理部100は、プレーヤのゲーム操作を受け付けると、ゲーム音の出力処理を行い、例えばスピーカー52、54から、太鼓が叩かれたことを表す「ドーン、ドーン」というような打音を、ゲーム音として出力する処理を行う。
【0051】
このように本実施形態のチケットカウント装置では、処理部100は、プレーヤのゲーム操作を受け付けて、ゲーム処理を行っているが、このゲーム処理は、上述のようなゲーム音の出力処理には限定されない。例えば処理部100は、ゲーム処理として、ゲーム画像の表示処理やゲーム筐体10の制御処理を行ってもよい。
【0052】
例えば図4(A)では、図5の表示部190が、図1図2のチケットカウント装置に設けられる。そしてゲーム処理として、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどで実現される表示部190に、ゲーム画像を表示する処理が行われる。図4(A)のゲーム画像(ゲーム画面)は、太鼓の演奏を行う音楽ゲーム(リズムゲーム)をプレイするための画像であり、譜面表示エリア70に判定ライン72が固定表示される。そして譜面表示エリア70の右端から発生した複数の音符マーク74、75、76、77が判定ライン72の方向に向かって所定速度で移動する。これらの音符マーク74、75、76、77が判定ライン72を通過するタイミングが基準タイミングであり、プレーヤは、音符マーク74、75、76、77が判定ライン72を通過するタイミングである基準タイミングにおいて、ゲーム操作を行う。具体的には、「ドン」に対応する音符マーク74、75が判定ライン72を通過する基準タイミングで、棒状部材37、38により、操作部30のパッド部34を叩くゲーム操作を行う。また「カツ」に対応する音符マーク76、77が判定ライン72を通過する基準タイミングで、棒状部材37、38により、操作部30のリム部36を叩くゲーム操作を行う。基準タイミングとゲーム操作のタイミングのズレが少ないほど、プレーヤのゲーム操作に対して高い評価が与えられ、プレーヤに対して高い得点が与えられる。
【0053】
図4(B)では、ゲーム処理として、ゲーム筐体10を制御する処理が行われている。図4(B)では、ゲーム筐体10に、ゲート81、82、83や、ワニを模した標的対象物84、85、86が設けられる。そして、これらのゲート81、82、83の穴部から標的対象物84、85、86が出現する。処理部100は、ゲーム筐体10の制御処理として、ゲート81、82、83から標的対象物84、85、86を出現させたり、標的対象物84、85、86をゲート81、82、83の穴部の方に戻す制御を行う。そしてプレーヤは、ハンマー87を用いて、例えばゲート82から出て来た標的対象物85を叩いて攻撃するゲーム操作を行う。そして、処理部100は、このような標的対象物85への攻撃のゲーム操作が検出されると、ゲーム筐体10の制御処理として、攻撃を受けた標的対象物85をゲート82側に戻すための制御を行う。図5の操作部160として機能する標的対象物85は、ハンマー87により叩かれたことを検出するセンサを有しており、このセンサにより、ハンマー87を用いて叩くプレーヤのゲーム操作が検出されることになる。またゲーム筐体10には、標的対象物85をゲート82から出現させたり、ゲート82に戻すための駆動機構が設けられている。処理部100が、操作部160に相当する標的対象物85のセンサからの検出情報に基づいて、駆動機構等を制御することで、ゲーム筐体10の制御処理が実現される。或いは、図1図2の装飾部品56に、LEDなどの発光素子を電子部品として設け、処理部100は、ゲーム筐体10の制御処理として、電子部品の制御を行うようにしてもよい。例えばプレーヤが棒状部材37、38でパッド部34を叩くゲーム動作を行うごとに、処理部100は、電子部品である発光素子を発光させる制御を行うようにする。
【0054】
以上のように本実施形態のチケットカウント装置によれば、プレーヤがチケット60を挿入口22に挿入することで、チケット枚数のカウント処理が行われる。そしてプレーヤが払い出し用のボタン40を押すことで、カウントされたチケット枚数が印刷されたレシートがレシート出口42から送出される。プレーヤが、このレシートを、例えば店舗や施設の景品交換所等に持って行くことで、景品と交換することができ、チケットの枚数に応じて景品が貰えるリデンプションなどの実現が可能になる。なお前述したようにチケット枚数をプレーヤが所持するカードに書き込んだり、サーバにアップロードして、景品等の特典と交換できるようにしてもよい。
【0055】
ところで、このようなチケットカウント装置によりカウント処理が行われる時間は、チケット枚数を単に数えるだけの時間になってしまうため、プレーヤにとって楽しさや面白味が足りない時間になってしまう問題があることが判明した。即ち、チケット枚数をカウントする時間は、プレーヤにとって退屈であり、見どころがないという問題がある。特にカウントされる各プレーヤのチケット枚数が多い場合には、プレーヤは、他のプレーヤのチケット枚数のカウントが終了するまで待つ必要がある。このような長い待ち時間はプレーヤにとって退屈であり、何もすることなく待つことをプレーヤに強いる結果となってしまう。
【0056】
そこで本実施形態のチケットカウント装置では、チケット枚数のカウント処理に加えて、プレーヤのゲーム操作を受け付けるゲーム処理を行えるようにしている。具体的にはゲーム処理として、図1図2で説明したゲーム音の出力処理や、図4(A)で説明したゲーム画像の表示処理や、或いは図4(B)で説明したゲーム筐体10の制御処理が行われる。例えば図1図2では、プレーヤが操作部30のパッド部34を叩くゲーム操作を行うことで、チケット60が次々に読み込まれて行く。従って、叩く動作とリンクしてチケット60が挿入口22に吸い込まれて行き、自分のアクションに同期している感覚が、プレーヤにとって気持ち良いというような、ゲームの面白さを実現できる。図4(A)では、音符マーク74、75、76、77が判定ライン72を通過するタイミングで、プレーヤが操作部30のパッド部34を叩くゲーム操作を行うことで、チケット60が次々に挿入口22に吸い込まれて読み取られて行くため、図2の場合と同様に、ゲーム操作とリンクしたチケット60の読み取り動作を実現できる。例えば図4(A)において、音符マーク74、75、76、77が判定ライン72を通過する基準タイミングと、ゲーム操作のタイミングのズレが所定範囲内であるときにだけ、チケット60の読み取り動作が行われるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤのゲーム操作の優劣とチケット60の読み取り動作をリンクさせることができ、チケットカウント装置に付加されたゲームの面白さを、更に向上できる。また図4(B)では、例えばプレーヤがハンマー87を用いて標的対象物84、85、86を叩くゲーム操作を行うことで、チケット60が次々に挿入口22に吸い込まれて読み取られて行くため、ゲーム操作とリンクしたチケット60の読み取り動作を実現できる。この場合に、正確なタイミングで標的対象物84、85、86を叩くゲーム操作に成功した場合にだけ、チケット60の読み取り動作が行われるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤのゲーム操作の優劣とチケット60の読み取り動作をリンクさせることができ、チケットカウント装置に付加されたゲームの面白さを、更に向上できる。このように本実施形態によれば、チケットカウント装置におけるチケットのカウント機能に対して、ゲームの遊び要素を加えることができ、チケットを数えること自体が遊びとなるので、チケットを集める行為に魅力を付与することが可能になる。従って、ゲーム性の要素が付加されたチケットのカウント処理を実現できるチケットカウント装置等の提供が可能になる。また、このようなゲーム性の要素を加えることで、多くのプレーヤがチケットカウント装置を利用するようになり、顧客の誘致効果を実現できる。
【0057】
図5は本実施形態のチケットカウント装置を実現するチケットカウントシステムの構成例を示すブロック図である。図5はチケットカウント装置の構成例でもある。なお、チケットカウントシステム(チケットカウント装置)の構成は図5に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0058】
チケットカウントシステムは、ゲーム筐体10、チケット読み取り部20、処理部100、操作部160、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
【0059】
ゲーム筐体10は、プレーヤのゲームのプレイ対象物や機構を有する筐体である。ゲーム筐体10には、例えばプレーヤのゲーム操作等の対象となるプレイ対象物や、プレイ対象物を動かすための駆動機構や、プレイ対象物を移動経路に沿って移動させるための移動機構や、或いは電気信号により制御される電子部品などが設けられる。図4(B)を例にとれば、プレーヤのプレイ対象物は、標的対象物84、85、86であり、駆動機構は、標的対象物84、85、86を動かすためのモーター、ベルト又はギアー等であり、移動機構の移動経路はゲート81、82、83である。また図1図2の装飾部品56に発光素子を設けた場合には、この発光素子が、電気信号により制御される電子部品になる。
【0060】
チケット読み取り部20は、チケットの読み取り処理を行うものであり、チケットの検出や読み取り用のセンサや、駆動機構や、或いはカッター機構などを含むことができる。また読み取られたチケットのカウント処理は、処理部100が行うようにしてもよいし、チケット読み取り部20自体が行うようにしてもよい。
【0061】
操作部160は、プレーヤ(ユーザ)が、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、ゲームコントローラ、プレーヤの把持物、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。タッチパネル型ディスプレイを用いる場合には、操作部160となるタッチパネルと、ディスプレイとなる表示部190とが一体に設けられることになる。
【0062】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報や、記憶部170(データベース)に記憶される各種のプログラム、データ等に基づいて、受け付け処理、読み取り制御処理、カウント制御処理、特典処理、筐体制御処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
【0063】
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0064】
処理部100は、受け付け部102、読み取り制御部104、カウント処理部106、特典処理部108、筐体制御部112、表示処理部120、音処理部130を含む。
【0065】
受け付け部102は、プレーヤのゲーム操作等の操作を受け付ける処理を行う。例えば操作部160を用いて、ゲーム操作やゲーム操作以外の操作を行うと、受け付け部102は、これらのゲーム操作等の操作を受け付ける。例えば受け付け部102は、操作部160を用いたプレーヤの操作を監視し、プレーヤが操作部160を用いた操作を行うと、その操作情報を取得する。
【0066】
読み取り制御部104は、チケット読み取り部20の読み取り処理の制御を行う。例えば読み取り制御部104は、チケット読み取り部20に対してチケットの読み取りを指示したり、チケットの読み取りの完了をチケット読み取り部20から受けたり、或いはチケットの読み取りの終了をチケット読み取り部20に指示するなどの読み取り処理の制御を行う。例えば読み取り制御部104は、ゲーム操作又はゲーム結果等に応じたチケットの読み取り処理の制御を行う。例えばゲーム操作又はゲーム結果等に応じたチケットの読み取り処理が行われるように、チケット読み取り部20を制御する。
【0067】
カウント処理部106は、チケット枚数のカウント処理を行う。例えばチケット読み取り部20でのチケットの読み取り結果に基づいて、チケット枚数をカウントする処理を行う。例えばゲーム操作が行われるごとに、所与の枚数のチケットがチケット読み取り部20により読み取られる場合には、カウント処理部106は、ゲーム操作が行われるごとに、所与の枚数分だけチケット枚数をインクリメントするカウント処理を行う。例えば所与の枚数が1枚であれば、チケット枚数を1ずつインクリメントするカウント処理を行う。この場合のインクリメント数は1である。また所与の枚数が10枚であれば、チケット枚数を10ずつインクリメントするカウント処理を行う。この場合のインクリメント数は10である。例えばカウント処理部106は、ゲーム操作又はゲーム結果等に応じたチケット枚数のカウント処理を行う。例えばプレーヤのゲーム操作又はゲーム結果等に応じて、カウント処理におけるチケット枚数のインクリメント数を変化させたり、カウント処理の結果であるチケット枚数を変化させる。ゲーム結果は、ゲーム処理によるゲームの結果である。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績を演算する処理などである。
【0068】
特典処理部108は、特典の付与処理などの特典処理を行う。特典は、プレーヤを、より有利にしたり、より優遇するためのものである。例えば特典処理部108は、プレーヤに対する特典の付与処理として、抽選処理を行う。例えばプレーヤに対して、抽選プレイをプレイ可能にする特典を付与する。或いは特典処理部108は、特典の付与処理として、プレーヤが特定の景品を獲得できるような特典を付与してもよい。特定の景品は、例えば高価な景品やレア度の高い景品などである。例えば特典処理部108は、特定の景品を獲得可能にする情報を、レシートに印刷したり、カードに書き込んだり、コードに含めたり、或いはプレーヤの情報としてサーバにアップロードするなどの処理を行うことができる。また特典処理部108は、ゲーム操作、ゲーム結果、チケットの読み取り結果又はチケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理を行う。例えばゲーム操作、ゲーム結果、チケットの読み取り結果、又はチケット枚数に応じて、特典の付与条件が満たされたか否かを判断したり、或いはプレーヤに付与される特典の種類や内容を変化させる処理を行う。
【0069】
筐体制御部112は、ゲーム筐体10の制御処理を行う。例えば筐体制御部112は、ゲーム筐体10に設けられるプレイ対象物、駆動機構、移動機構又は電子部品についての制御処理を行う。例えばプレイ対象物を動かしたり、駆動機構のモーター等を制御したり、移動機構の移動経路を制御したり、或いは電子部品の電気信号等を制御する。例えば筐体制御部112は、ゲーム操作又はゲーム結果等に応じたゲーム筐体10の制御を行う。
【0070】
表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に表示する。2次元画像のゲームにおいては、2次元オブジェクトの描画処理が行われて、ゲーム画像が生成される。3次元画像のゲームにおいては、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、描画バッファ(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、仮想空間において仮想カメラから見える画像が生成される。
【0071】
音処理部130は、音出力部192から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(ゲーム音、音声、効果音、音楽又は演奏音等)を生成するための音生成用データを生成する。
【0072】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、チケットカウントシステムの処理に必要な各種の情報を記憶する。例えば記憶部170は、チケットの読み取り情報、チケット枚数などのチケットのカウント処理の情報、プレーヤに付与される特典の情報、或いはゲーム筐体10の制御のための各種のパラメーターの情報などを記憶する。
【0073】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
【0074】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカー、或いはヘッドホンなどにより実現できる。
【0075】
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。チケット枚数などが記録されるプレーヤのカードは、例えば携帯型情報記憶媒体195により実現することができる。
【0076】
通信部196(通信インターフェース)は、外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0077】
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
【0078】
そして図5に示すように本実施形態のチケットカウントシステム(チケットカウント装置)は、チケット読み取り部20と、操作部160と、処理部100を含む。
【0079】
チケット読み取り部20は、チケットの読み取り処理を行う。例えばチケット読み取り部20は、連結された複数のチケットのチケット枚数をカウントするためのチケットの読み取り処理を行う。連結された複数のチケットは、例えば互いに接続された複数のチケットであり、例えば長辺方向に接続された帯状のチケットである。チケット読み取り部20は、このようなチケットが挿入口22に挿入されると、これを保持する。そして、チケット読み取り部20は、内蔵されるセンサにより各チケットの検出を行いながら、駆動機構により各チケットを挿入口22の方に取り込んで行くチケットの読み取り処理を行う。具体的にはチケット読み取り部20は、図3のチケット間の各境界に設けられる穴部をセンサにより検出し、チケット間の境界から次の境界へと一連のチケットを移動させる読み取り処理を行う。そして切断機構を用いてチケットを切断する処理を行う。
【0080】
操作部160は、プレーヤが少なくともゲーム操作を行うためのものである。プレーヤは、操作部160を用いてゲーム操作を行うことができるが、ゲーム操作以外の操作を行えるようにしてもよい。ゲーム操作は、プレーヤがゲームをプレイするために入力する操作である。例えばゲーム操作は、ゲームを進行させるための操作、ゲームのイベントに対して応答するための操作、或いはゲーム成績等のゲーム結果に反映される操作である。例えばプレーヤが所与のゲーム操作を順次に入力することでゲームが進行する。またイベントは、ゲームの進行等に伴い発生するイベントである。例えばイベントは、図4(A)のようなゲーム画像において音符マーク74、75、76、77などの表示物が出現するイベント、図4(B)においてゲーム筐体10の標的対象物84、85、86などのプレイ対象物が出現したり、移動するなどのイベントである。またプレーヤが入力したゲーム操作に応じて、ゲーム成績等のゲーム結果が演算されて、演算されたゲーム結果がプレーヤに提示される。
【0081】
プレーヤが操作部160を用いてゲーム操作を行うと、このゲーム操作の情報を、処理部100が受け付ける。例えば処理部100の受け付け部102が受け付ける。そして処理部100は、プレーヤのゲーム操作を受け付けると共に、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、及びゲーム筐体の制御処理の少なくとも1つをゲーム処理として行う。例えば、ゲーム音の出力処理は、音処理部130が行い、ゲーム画像の表示処理は、表示処理部120が行い、ゲーム筐体10の制御処理は、筐体制御部112が行う。例えば処理部100は、受け付けられたゲーム操作に応じたゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、或いはゲーム筐体10の制御処理を行う。例えば処理部100は、第1ゲーム操作が行われた場合には、第1ゲーム音を出力する処理を行ったり、第1ゲーム画像を表示する処理を行ったり、或いはゲーム筐体10の第1制御処理を行う。また処理部100は、第2ゲーム操作が行われた場合には、第2ゲーム音を出力する処理を行ったり、第2ゲーム画像を表示する処理を行ったり、或いはゲーム筐体10の第2制御処理を行う。また処理部100は、ゲーム操作によるゲーム結果に応じたゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、或いはゲーム筐体10の制御処理を行ってもよい。
【0082】
また処理部100は、ゲーム操作又はゲーム結果に応じたチケットの読み取り処理の制御、ゲーム操作又はゲーム結果に応じたチケット枚数のカウント処理、及びゲーム操作、ゲーム結果、チケットの読み取り結果又はチケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理の少なくとも1つを行う。例えばチケットの読み取り処理の制御は、読み取り制御部104が行い、チケット枚数のカウント処理は、カウント処理部106が行い、特典の付与処理は、特典処理部108が行う。
【0083】
例えば処理部100は、第1ゲーム操作が行われた場合や、ゲーム結果が第1ゲーム結果である場合には、チケットの読み取り処理の制御として、第1読み取り制御を行う。また第2ゲーム操作が行われた場合や、ゲーム結果が第2ゲーム結果である場合には、チケットの読み取り処理の制御として、第2読み取り制御を行う。例えば第1ゲーム操作と第2ゲーム操作とでは、操作回数、操作速度、又は操作の種類などが異なっている。また第2ゲーム結果は、第1ゲーム結果よりも、例えばゲーム成績等が高かったり優秀なゲーム結果であったり、或いは逆にゲーム成績等が低かったり劣るゲーム結果である。また第1読み取り制御と第2読み取り制御とでは、例えばチケットの読み取り枚数、読み取り速度、又は読み取り時間間隔などが異なっている。
【0084】
また処理部100は、第1ゲーム操作が行われた場合や、ゲーム結果が第1ゲーム結果である場合には、第1インクリメント数でチケット枚数を増加させるカウント処理を行う。例えば第1インクリメント数が1であれば、チケット枚数を1ずつ増加させるカウント処理が行われ、第1インクリメント数が2であれば、チケット枚数を2ずつ増加させるカウント処理が行われる。或いは、処理部100は、ゲーム結果が第1ゲーム結果である場合にカウント処理の結果であるチケット枚数を第1チケット枚数に変化させる処理を行う。例えばチケット枚数を増加させたり減少させる変化処理を行う。例えば、最終的にカウントされたチケット枚数が100枚である場合に、120枚に増加させたり、80枚に減少させる処理を行う。また第2ゲーム操作が行われた場合や、ゲーム結果が第2ゲーム結果である場合には、第2インクリメント数でチケット枚数を増加させるカウント処理を行ったり、或いはカウント処理の結果であるチケット枚数を第2チケット枚数に変化させる処理を行う。
【0085】
また処理部100は、第1ゲーム操作が行われた場合や、ゲーム結果が第1ゲーム結果である場合や、チケットの読み取り結果が第1読み取り結果である場合や、或いはチケット枚数のカウント結果が第1カウント結果である場合には、第1特典付与処理を行う。また第2ゲーム操作が行われた場合や、ゲーム結果が第2ゲーム結果である場合や、チケットの読み取り結果が第2読み取り結果である場合や、或いはチケット枚数のカウント結果が第2カウント結果である場合には、第2特典付与処理を行う。第1読み取り結果と第2読み取り結果とでは、例えばチケットの読み取り枚数又は読み取られたチケットの種類が異なっている。また第1カウント結果と第2カウント結果とでは、例えばチケット枚数のインクリメント数が異なっていたり、或いはカウント処理により演算されたチケット枚数が異なっている。また第1特典付与処理と第2特典付与処理では、プレーヤに付与される特典の種類、内容又は個数が異なっていたり、或いは特典の付与の態様が異なっている。例えば第1特典付与処理で付与される特典は、第2特典付与処理で付与される特典に比べて、プレーヤを優遇したり、有利にする特典であったり、或いは逆にプレーヤを冷遇したり、不利にする特典である。
【0086】
また処理部100は、ゲーム操作が行われるごとにチケットが所与の枚数だけ読み取られるように、チケット読み取り部20の読み取り処理を制御する。即ち、ゲーム操作に応じたチケットの読み取り処理の制御を行う。例えば処理部100は、プレーヤが第1回目のゲーム操作を行うと、所与の枚数だけチケットを読み取るようにチケット読み取り部20に指示する。次にプレーヤが第2回目のゲーム操作を行うと、更に所与の枚数だけチケットを読み取るようにチケット読み取り部20に指示する。このようにして、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、所与の枚数ずつ、チケット読み取り部20によりチケットが読み取られて行く。図1図2を例にとれば、プレーヤが操作部30のパッド部34を叩くゲーム操作を行うごとに、チケットが所与の枚数ずつ(例えば1枚ずつ)、読み取られて行く。
【0087】
また処理部100は、チケット読み取り部20が所与の枚数の読み取りを行っている期間においては、プレーヤがゲーム操作を行った場合にも、チケットの新たな読み取りを行わないようにチケット読み取り部20を制御する。例えば処理部100は、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、所与の枚数だけチケットを読み取るようにチケット読み取り部20に指示する。そして、この指示によってチケット読み取り部20が所与の枚数の読み取りを行っている期間においては、プレーヤが操作部160を用いてゲーム操作を行った場合であっても、チケットの新たな読み取りを行わないようにする。そして、所与の枚数の読み取りが完了した後に、プレーヤが操作部160を用いてゲーム操作を行った場合には、所与の枚数だけチケットを読み取るようにチケット読み取り部20に指示する。
【0088】
また処理部100は、所与の枚数を所与の設定枚数に設定する処理を行う。例えばプレーヤがゲーム操作を行うごとに、チケットが所与の枚数だけ読み取られるが、この所与の枚数の設定枚数が可変になるようにする。例えばシステムの運営者やプレーヤが、オプション画面などによるオプション設定により、設定枚数を所望の枚数に設定できるようにする。例えば設定枚数が1枚であれば、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、チケットが1枚ずつ読み取られるようになり、設定枚数が10枚であれば、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、チケットが10枚ずつ読み取られるようになる。
【0089】
また本実施形態では、ゲーム操作の操作時間間隔が第1時間間隔よりも短い第2時間間隔である場合には、操作時間間隔が第1時間間隔である場合に比べて、チケット枚数のカウント速度が速くなる。例えば本実施形態では、ゲーム操作が行われるごとに所与の枚数のチケットが読み取られるが、ゲーム操作の操作時間間隔が短くなると、短い時間間隔ごとに所与の枚数のチケットが読み取られるようになるため、結果的にチケット枚数のカウント速度が速くなる。例えばゲーム操作が行われるごとに1枚のチケットが読み取られる場合に、ゲーム操作が1秒の操作時間間隔で行われたときには、チケット枚数のカウント速度は1秒に1枚の速度になる。一方、ゲーム操作が0.5秒の操作時間間隔で行われたときには、チケット枚数のカウント速度は1秒に2枚の速度になり、チケット枚数のカウント速度が速くなる。なおチケット読み取り部20でのチケットの読み取り時間よりも短い操作時間間隔でゲーム操作が行われても、チケット枚数のカウント速度は、それ以上は速くならないことになる。
【0090】
また処理部100は、チケット枚数が所与のチケット枚数に達した場合に、特典の付与処理を実行する。即ち、処理部100は、チケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理を行う。例えばプレーヤがゲーム操作を行いながら、チケット枚数のカウント処理をチケットカウントシステムに行わせ、チケット枚数が、所与のチケット枚数に達すると、当該プレーヤに対して特典が付与される。例えば多数のチケットのカウントを行ったことの見返りとしての特典が付与される。この場合に、特典付与の条件となるチケット枚数は、可変に設定されていてもよい。例えばシステムの運営者やプレーヤが、オプション画面などによるオプション設定により、特典付与の条件となるチケット枚数を、所望の枚数に設定できるようにする。或いは、プレーヤのゲーム結果やゲーム操作に応じて、特典付与の条件となるチケット枚数を変化させてもよい。
【0091】
また処理部100は、特定のチケットが読み取られた場合に、特典の付与処理を実行する。即ち、処理部100は、チケットの読み取り結果に応じた特典の付与処理を行う。チケットが特定のチケットか否かは、例えばチケット読み取り部20が、チケットの形状を検出したり、或いはチケットに設定されたマーカーパターンなどを検出することで判断できる。例えば特定のチケットでは、チケット間の境界に設定される穴部の形状が、例えば円形状以外の形状に設定される。或いは特定のチケットでは、チケット読み取り部20のセンサにより検出可能なマーカーパターンが印刷等されている。この場合に、例えば検出された特定のチケットの種類に応じて、プレーヤに付与される特典の種類、内容又は個数等を変化させてもよい。
【0092】
また処理部100は、ゲーム結果が所与のゲーム結果になった場合に、特典の付与処理を実行する。即ち、処理部100は、ゲーム結果に応じた特典の付与処理を行う。例えば操作部160を用いたプレーヤのゲーム操作により、ゲームが進行して行き、例えばプレーヤのゲームのレベルが上昇したり、プレーヤのゲームでのステータスが変化する。或いは、プレーヤのゲームでの得点が増えて行ったり、プレーヤが育成するキャラクタが成長して行く。或いは、ゲームにおいて特定のイベントが発生したり、プレーヤのクリア対象となるミッションが発生する。そしてプレーヤのゲームでのレベルが所与のレベルになったり、ステータスが所与のステータスになったり、プレーヤの得点が所与の得点に達すると、ゲーム結果が所与のゲーム結果になったと判断されて、プレーヤに対する特典の付与処理が行われる。或いは、キャラクタの成長のレベルや状況が所与のレベルや状況になったり、或いは所与のイベントやミッションが発生してプレーヤがクリアすると、ゲーム結果が所与のゲーム結果になったと判断されて、プレーヤに対する特典の付与処理が行われる。
【0093】
また処理部100は、特典の付与処理として、抽選処理を行う。抽選処理は、例えば乱数等を用いた処理であり、プレーヤに特典を付与するか否かを乱数等に基づいて決定したり、或いはプレーヤに付与する特典の種類や内容を乱数等に基づいて決定する。抽選処理は、例えば仮想的な抽選器などを用いて実現できる。例えば仮想的な抽選器は、プレーヤの抽選指示により抽選処理を開始し、例えば付与の候補となる複数の特典の中から、プレーヤに付与する特典を乱数等を用いて決定する。
【0094】
また操作部160は、ゲーム操作をプレーヤが行うための第1操作部と、ゲーム操作以外の操作をプレーヤが行うための第2操作部を含む。図1図2を例にとれば、操作部30は第1操作部であり、ボタン40は第2操作部である。例えばプレーヤは、太鼓型のゲームコントローラである操作部30を用いてゲーム操作を行うことができる。また払いだし用のボタン40を操作することで、ゲーム操作以外の操作であるチケットの払い出し操作を行うことができる。また図4(B)を例にとれば、ハンマー87の叩き操作の衝撃を検出するセンサを有する標的対象物84、85、86が第1操作部である。なお第1操作部を用いて行われるゲーム操作は、ゲーム開始からゲーム終了までの一連の操作ではなく、例えば太鼓を1回叩いたり、標的対象物を1回叩いたり、ボタン等の標的対象物を1回押したり、或いはハンドルを1回回すなどの例えば1回の操作と言うことができる。
【0095】
また処理部100は、第2操作部が操作された場合に、チケットの自動カウント処理を行う。例えば図1図2の払い出し用のボタン40は、チケットの自動カウント用のボタンとして兼用される。そして、後述するように所定状況のときにプレーヤが、第2操作部であるボタン40を押すと、チケットの自動カウント処理が実行される。例えば図1図2では、プレーヤがゲーム操作を行うごとにチケットの読み取り処理が行われてチケット枚数がカウントされるが、プレーヤがこのようなゲーム操作を行わなくても、ボタン40を押すことで、チケットの自動カウント処理が行われて、プレーヤが挿入口22に挿入したチケットの枚数が自動的にカウントされるようになる。
【0096】
また処理部100は、読み取られたチケットのチケット枚数に応じて、ゲーム音を変化させる。例えばチケットが読み取られて、チケット枚数が増加すると、それに応じて、出力されるゲーム音も変化するようになる。例えばチケット枚数の増加に応じて、ゲーム音が段階的に変化する。図1図2を例にとれば、ゲーム操作に応じて出力される太鼓の打音などのゲーム音が変化する。或いは、ゲームのBGM音などを変化させてもよい。例えばチケット枚数がK枚に達するまでは第1ゲーム音が出力され、チケット枚数がK枚に達した後、L枚(L>K)に達するまでは第2ゲーム音が出力され、チケット枚数がL枚に達した後、M枚(M>L)に達するまでは第3ゲーム音が出力される。なおゲーム音を変化させるだけではなく、光による演出を行ってもよい。例えば読み取られたチケットのチケット枚数に応じた光の演出を行う。例えばゲーム音による演出と光の演出の両方を行って周囲にアピールすることで、プレーヤの達成感を盛り上げたり、周囲の興味を引くことによる観客誘引効果を期待できる。
【0097】
また処理部100は、チケットの読み取りを指示するゲーム操作が行われずに、所与の期間が経過した場合に、プレーヤに対して注意喚起の報知処理を行う。例えばチケットが図1図2の挿入口22に挿入された後、所与の期間が経過したのに、プレーヤがゲーム操作を行わなかった場合に、プレーヤに対して注意喚起の報知処理が行われる。例えばゲーム操作が行われていないため、チケットの読み出し処理やカウント処理が行われないことを、プレーヤに報知する処理が行われる。この注意喚起の報知処理は、例えば音声や効果音による音の出力により実現してもよいし、注意喚起を報知する画像を表示する処理により実現してもよい。
【0098】
また処理部100は、チケット枚数の情報に加えて、付加情報の出力処理を行う。例えばレシートに印刷する処理を例にとれば、処理部100は、チケット枚数の情報に加えて、各種の付加情報をレシートに印刷する出力処理を行う。またプレーヤのカードに書き込む処理を例にとれば、チケット枚数の情報に加えて、各種の付加情報をプレーヤのカードに書き込む出力処理を行う。コードを用いる処理を例にとれば、チケット枚数の情報に加えて、各種の付加情報をコードに含める出力処理を行う。またサーバにアップロードする処理を例にとれば、チケット枚数の情報に加えて、各種の付加情報をアップロードする出力処理を行う。付加情報としては、後述するようにプレーヤの称号についての情報、ラッキーアイテムやラッキーカラーの情報、或いはプレーヤに対して特定の景品等を獲得させる情報などである。
【0099】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。
【0100】
2.1 チケットのカウント処理へのゲーム性の要素の付加
チケットイーターと呼ばれるこれまでのチケットカウント装置では、チケットのカウント機能しか有していなかった。これに対して本実施形態では、チケットカウント装置に対して、チケットのカウント機能の他に、ゲーム性の要素を付加する手法を採用している。図6はこのような手法を採用した本実施形態の処理例を説明するフローチャートである。
【0101】
まずチケットカウント装置(チケットカウントシステム)は、プレーヤのゲーム操作の受け付け処理を行う(ステップS1)。例えば操作部160を用いてプレーヤがゲーム操作を行うと、そのゲーム操作を受け付ける処理を行う。また、チケット枚数をカウントするためのチケットの読み取り処理を行う(ステップS2)。例えばプレーヤが挿入したチケットの読み取り処理を行い、読み取り処理の結果に基づいて、チケット枚数をカウントする処理を行う。そしてチケットカウント装置は、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、及びゲーム筐体の制御処理の少なくとも1つをゲーム処理として実行する(ステップS3)。即ち、チケットカウント装置は、プレーヤが挿入したチケットの読み取り処理を行って、チケット枚数のカウント処理を行うと共に、プレーヤのゲーム操作を受け付けて、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、又はゲーム筐体の制御処理をゲーム処理として実行する。なお図6のステップS2、S3の処理は、必ずしもステップS2の処理の後にステップS3の処理が行われる必要はなく、ステップS2の処理とステップS3の処理を同時に行ったり、ステップS3の処理の後にステップS2の処理を行うようにしてもよい。
【0102】
図1図2を例にとれば、プレーヤが操作部30を用いてゲーム操作を行うと、このゲーム操作が受け付けられ、プレーヤが挿入口22に挿入したチケットの読み取り処理が行われて、チケット枚数がカウントされると共に、ゲーム音の出力処理がゲーム処理として行われる。例えばプレーヤが操作部30を叩くゲーム操作を行うと、例えば太鼓の打音をゲーム音として出力する。また図4(A)を例にとれば、太鼓ゲームのゲーム画像を表示する処理がゲーム処理として行われる。そしてプレーヤが操作部30を叩くゲーム操作を行うと、音符マーク74、75、76、77が判定ライン72を通過する基準タイミングと、ゲーム操作のタイミングとを比較する判定処理が行われる。そして基準タイミングとゲーム操作のタイミングが一致したと判定されると、例えば「エクセレント」や「グッド」などの文字や演出効果の画像が表示されるゲーム画像が、表示部190に表示される。これによりゲーム操作に応じたゲーム画像の表示処理が実現される。また図4(B)を例にとれば、ゲーム筐体10を制御する処理がゲーム処理として行われる。例えば標的対象物84、85、86を、ゲート81、82、83から出現させるゲーム筐体10の制御処理が行われる。またプレーヤがハンマー87により標的対象物84、85、86を叩くゲーム操作を行うと、標的対象物84、85、86をゲート81、82、83側に戻すようなゲーム筐体10の制御処理が行われる。これによりゲーム操作に応じたゲーム筐体10の制御処理が実現される。
【0103】
このように本実施形態によれば、チケットを読み取ってカウントする処理に加えて、プレーヤのゲーム操作を受け付けて、ゲーム音の出力処理、ゲーム画像の表示処理、又はゲーム筐体の制御処理などのゲーム処理が行われるようになる。従って、ゲーム性の要素が付加されたチケットのカウント処理を実現できるチケットカウント装置やチケットカウントシステムの実現が可能になる。
【0104】
図7にも本実施形態の処理例を説明するフローチャートを示す。まずチケットカウント装置(チケットカウントシステム)は、プレーヤのゲーム操作の受け付け処理を行う(ステップS21)。そしてゲーム操作に応じたチケットの読み取り処理の制御を行う(ステップS22)。例えばゲーム操作が行われるごとにチケットを読み取るような読み取り処理の制御を行う。図1図2を例にとれば、プレーヤが操作部30を叩く操作を行うごとに、例えば1枚ずつチケットを読み取る処理が行われる。そして読み取り結果に基づいてチケット枚数がカウントされる。
【0105】
またチケットカウント装置は、ゲーム操作又はゲーム結果に応じたチケット枚数のカウント処理を行う(ステップS23)。例えばプレーヤのゲーム操作やゲーム結果に応じて、カウントされたチケット枚数を増加させたり、カウント処理のインクリメント数を増加させたり、或いは逆にこれらを減少させるような処理を行う。例えばプレーヤのゲーム操作を評価し、良い評価結果である場合には、カウントされたチケット枚数を増加させる処理を行う。例えば図4(A)において、プレーヤのゲーム操作のタイミングと基準タイミングとが一致すると判定した場合には、プレーヤのゲーム操作の評価結果が良い評価であると判定され、チケット枚数やインクリメント数を増加させる処理などが行われる。或いは、プレーヤがプレイするゲームの結果を判断し、ゲーム結果に応じて、チケット枚数やカウント処理のインクリメント数を増加させたり、或いは逆に減少させるような処理を行う。例えばプレーヤのゲームのレベルやステータスが所与のレベルや所与のステータスに達したり、プレーヤがゲームにおいて所与の得点を獲得したり、或いはプレーヤが所与のイベントや所与のミッションをクリアした場合には、プレーヤのゲーム結果が良いゲーム結果であると判定され、チケット枚数やインクリメント数を増加させる処理などが行われる。
【0106】
またチケットカウント装置は、ゲーム操作、ゲーム結果、チケットの読み取り結果、又はチケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理を行う(ステップS24)。例えばチケットカウント装置は、プレーヤのゲーム操作やゲーム結果に応じた特典の付与処理を行う。例えばプレーヤのゲーム操作の評価結果を判定したり、プレーヤのゲーム結果の優劣を判定して、プレーヤに対して特典を付与するか否かを判断したり、プレーヤに対して付与する特典の種類、内容又は個数等を変化させる。例えばプレーヤのゲーム操作の評価結果が良い評価であると判定されたり、プレーヤのゲーム結果が優れたゲーム結果であると判定された場合に、プレーヤに対して特典を付与したり、プレーヤをより優遇したり有利にする特典をプレーヤに付与する。或いはチケットカウント装置は、チケットの読み取り結果やチケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理を行う。例えばチケットの読み取り結果やチケット枚数のカウント結果を判定して、プレーヤに対して特典を付与するか否かを判断したり、プレーヤに対して付与する特典の種類、内容又は個数を変化させる。例えば、例えばレアチケットなどの特定のチケットが読み取られたり、或いはプレーヤのゲーム操作の速度が速いことによりチケットの読み取り速度が所与の速度を越えたというようなチケットの読み取り結果である場合には、プレーヤをより優遇したり有利にする特典をプレーヤに付与する。またチケット枚数が所与のチケット枚数を超えたり、チケット枚数のカウント速度が所与の速度を超えたり、或いは一連のチケットのチケット枚数のカウントを行った回数が所与の回数を超えたというようなカウント結果である場合には、プレーヤをより優遇したり有利にする特典をプレーヤに付与する。
【0107】
このように図7で説明した本実施形態の手法によれば、ゲーム操作又はゲーム結果等に応じたチケットの読み取り処理の制御、チケット枚数のカウント処理、或いは特典の付与処理が行われる。従って、単にチケットを読み取ってカウントするこれまでのチケットカウント装置に比べて、ゲーム操作又はゲーム結果などの様々な要因を反映させたチケットの読み取り処理、チケット枚数のカウント処理、或いは特典の付与処理を実現できるようになる。これにより、様々なゲーム性の要素をチケットカウント装置に対して付加することが可能になる。
【0108】
図8に本実施形態の詳細な処理例を説明するフローチャートを示す。まずチケットカウント装置は、チケットが挿入口22に挿入されたか否かを判断する(ステップS31)。そしてチケットが挿入された場合には、プレーヤがゲーム操作を行ったか否かを判断する(ステップS32)。図1図2を例にとれば、プレーヤが操作部30のパッド部34を叩くゲーム操作を行ったか否かを判断する。そして、プレーヤのゲーム操作が行われた場合には、チケットが所与の枚数(設定枚数)だけ読み取られるように、チケットの読み取り処理を制御する(ステップS33)。例えば所与の枚数の設定枚数が1枚である場合には、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、連結された複数のチケットのうちの1枚のチケットが読み取られるように、チケットの読み取り処理を制御する。そして、読み取り処理が完了するまで、プレーヤがゲーム操作を行った場合にも、チケットの新たな読み取りを行わないようにする(ステップS34)。例えば所与の枚数のチケットの読み取り処理が完了するまでの期間において、プレーヤがゲーム操作を行っても、チケットの新たな読み取りは行われないようになる。例えば所与の枚数の設定枚数が1枚である場合には、1枚のチケットの読み取りが完了するまでは、チケットの新たな読み取りは行われないようになる。
【0109】
次にチケットカウント装置は、所与の枚数のチケットの読み取り処理が完了したか否かを判断する(ステップS35)。そして完了した場合には、チケット枚数が所与のチケット枚数に達したか否かを判断し(ステップS36)、達した場合には、抽選処理等の特典の付与処理を実行する(ステップS39)。即ち、チケット枚数のカウント結果に応じた特典の付与処理を行う。またチケットカウント装置は、特定のチケットが読み取られたか否かを判断する(ステップS37)。例えば図3のチケット間の境界での穴部の形状が特定の形状であるチケットや、特定のマーカーパターンが設定されたチケットが読み取られたか否かを判断する。そして、このような特定のチケットが読み取られた場合には、抽選処理等の特典の付与処理を実行する(ステップS39)。即ち、チケットの読み取り結果に応じた特典の付与処理を行う。またチケットカウント装置は、ゲーム結果が所与のゲーム結果になったか否かを判断する(ステップS38)。例えばプレーヤのゲームのレベルやステータスが所与のレベルやステータスに達したか否かや、所与の得点を獲得したか否かや、所与のイベントやミッションをクリアしたか否かを判断する。そして所与のゲーム結果になった場合には、抽選処理等の特典の付与処理を実行する(ステップS39)。即ち、ゲーム結果に応じた特典の付与処理を行う。
【0110】
本実施形態では、例えば図8のステップS33に示すように、ゲーム操作が行われるごとにチケットが所与の枚数だけ読み取られるように読み取り処理を制御している。例えば所与の枚数がN枚(N≧1)である場合には、プレーヤがゲーム操作を行うと、N枚のチケットが読み取られて、カウントされたチケット枚数はN枚になる。次にプレーヤがゲーム操作を行うと、N枚のチケットが更に読み取られて、カウントされたチケット枚数は2×N枚になる。そして次にプレーヤがゲーム操作を行うと、N枚のチケットが更に読み取られて、カウントされたチケット枚数は3×N枚になる。このようにすれば、プレーヤがゲーム操作を行うごとに、チケットが次々に読み取られるようになるため、プレーヤのゲーム操作とリンクしてチケットが読み取られてカウントされるようなカウント処理を実現できる。従って、あたかも自分のアクションに同期してチケットがカウントされるような感覚をプレーヤに与えることができ、チケットのカウント処理に遊びの要素を加えることが可能になる。なおプレーヤがゲーム操作を行うごとに読み取られるチケットの枚数である所与の枚数は、一定数である必要はなく、当該所与の枚数がカウント処理の期間において可変に変化するようにしてもよい。
【0111】
また本実施形態では、例えば図8のステップS34に示すように、チケット読み取り部20が所与の枚数の読み取りを行っている期間においては、プレーヤがゲーム操作を行っても、チケットの新たな読み取りは行われない。このようにすれば、所与の枚数の読み取りを行っている期間よりも短い操作時間間隔でプレーヤがゲーム操作を行った場合にも、チケットの新たな読み取りは行われないようになる。従って、プレーヤが例えば非常に短い操作時間間隔で連続したゲーム操作を行った場合にも、その操作時間間隔に対応するような短い時間間隔での読み取り動作をチケット読み取り部20に強いるのを防止できる。
【0112】
また本実施形態では、所与の枚数を所与の設定枚数に設定する処理を行う。即ち、図8のステップS32、S33では、ゲーム操作が行われるごとに所与の枚数のチケットが読み取られるようにしているが、この所与の枚数を任意の枚数に設定できるようにする。例えば図9(A)はチケットカウント装置のオプション設定の例である。店舗や施設の運営者又はプレーヤは、図9(A)のオプション設定において、1回のゲーム操作での読み取り枚数を設定する。即ち上述の所与の枚数の設定枚数を運営者又はプレーヤが決定する。例えば設定枚数である読み取り枚数を1枚に設定すれば、ゲーム操作が行われるごとに1枚のチケットが読み取られる。例えば読み取り枚数を10枚に設定すれば、ゲーム操作が行われるごとに10枚のチケットが読み取られる。例えば日本向けのチケットカウント装置では、設定枚数を1枚~数枚というように少ない枚数に設定する。これに対して日本以外の国向けのリデンプション用のチケットカウント装置では、設定枚数を数十枚~数百枚というように多い枚数に設定する。日本以外の国向けの場合には、チケットカウント装置により、各プレーヤは多数のチケットの枚数をカウントする必要がある場合が多いため、1回のゲーム操作で、なるべく多い枚数のチケットがカウントされるようにすることで、プレーヤの利便性を向上できる。例えば多くのプレーヤがチケットカウント装置でのチケット枚数のカウントを待っているような状況の場合には、設定枚数を多い枚数に設定することで、待ち時間の短縮化を図れるようになる。
【0113】
また本実施形態では、ゲーム操作の操作時間間隔が第1時間間隔よりも短い第2時間間隔である場合には、操作時間間隔が第1時間間隔である場合に比べて、チケット枚数のカウント速度が速くなる。例えばゲーム操作の操作時間間隔が短いほど、チケット枚数のカウント速度が速くなる。ここで操作時間間隔は、例えば第kゲーム操作の次に第k+1ゲーム操作が行われるというように一連の複数のゲーム操作が連続して行われる場合に、第kゲーム操作と第k+1ゲーム操作の間の時間間隔である。例えば図9(B)では、第1時間間隔T1でプレーヤのゲーム操作が行われており、この場合にはチケット枚数のカウント速度は遅くなる。これに対して図9(C)では、第1時間間隔T1よりも短い第2時間間隔T2でプレーヤのゲーム操作が行われており、この場合には、図9(B)に比べてチケット枚数のカウント速度は速くなる。このようにすれば、プレーヤが短い操作時間間隔でゲーム操作を行うほど、チケット枚数のカウント速度も速くなる。従って、プレーヤに対して、自身のゲーム操作と、チケット枚数のカウントが連動しているような感覚を効果的に与えることが可能になり、チケットカウント装置でのゲームの面白味を更に向上できる。
【0114】
なお図9(B)、図9(C)に示すように、チケット読み取り部20でのチケットの読み取りは、所与の長さの読み取り時間TR(例えばTR=0.2秒)で行われる。従って、図9(B)の場合には、チケットの読み取りが終わった後、次のゲーム操作が行われるまでの時間が長いため、カウント速度が遅くなっている。一方、図9(C)の場合には、チケットの読み取りが終わった後、次のゲーム操作が行われるまでの時間が短いため、カウント速度が速くなっている。そして、例えばチケットの読み取り時間TRと同じ操作時間間隔でゲーム操作を行った場合に、カウント速度が最速になり、読み取り時間TRより短い操作時間間隔でゲーム操作を行ったとしても、それ以上カウント速度は速くならない。なお本実施形態はこれに限定されず、読み取り時間TRが可変になるようにしてもよい。例えばプレーヤが太鼓等の連打を行ったと判断された場合には、読み取り時間TRを短くするなどの処理を行うようにしてもよい。
【0115】
また本実施形態では、例えば図10(A)や図8のステップS36、S39に示すように、チケット枚数が所与のチケット枚数に達した場合に、特典の付与処理を実行する。例えば図10(A)では、チケットのカウント処理によるチケット枚数が100枚に達したため、プレーヤに対して特典が付与されることが報知されている。この報知は、特典が付与されることを知らせる報知画像の表示によって行ってもよいし、特典が付与される音声の出力によって行ってもよい。例えば本実施形態では、チケットのカウント処理を行うと共に、プレーヤのゲーム操作を受け付けてゲーム処理を行っているが、このチケットのカウント処理によってチケット枚数が所与のチケット枚数に達すると、プレーヤに対して特典が付与される。このようにすれば、チケットカウント装置によりチケット枚数をカウントすることの効果的な動機づけをプレーヤに与えることが可能になるため、チケットカウント装置の利用率が向上される。更に、チケットは、同じ施設に設置される既存のゲーム装置でプレイすることでプレーヤに払い出される。従って、プレーヤが、チケットをよりたくさん集めようとすると、必然的にゲームプレイの機会が多くなるため、チケットカウント装置の設置店舗や設置施設のゲーム装置の稼働率の向上等も図れるようになる。
【0116】
例えば本実施形態では、特典の付与処理として抽選処理を行う。例えば図10(B)では、抽選プレイをプレイできるような特典をプレーヤに付与しており、特典の付与処理として抽選処理が行われている。例えばプレーヤのチケット枚数が所与のチケット枚数に達すると、プレーヤは、図10(B)に示すようなルーレットによる抽選プレイを行うことが可能になる。そしてルーレットにより出た数字や各数字に設定された色に応じて、チケット枚数を増加させたり、或いは逆に減少させるような処理を行う。例えばルーレットにより7の数字が出ると、ラッキー7として、カウントされていたチケット枚数を大幅に増加させる。或いは、抽選処理により、特定の景品をプレーヤが獲得できるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは、抽選処理による抽選プレイを行えることが動機づけとなって、チケットカウント装置を利用するようになる。
【0117】
なお、プレーヤに付与する特典としては種々の特典を想定できる。例えば後述の図15(A)、図15(B)で説明するような付加情報を、特典としてレシートに印刷したり、プレーヤのカードに書き込んだり、コードに含める処理を行ってもよい。或いはチケットカウント装置において行われるゲームにおいて、プレーヤを有利にしたり優遇するような特典をプレーヤに付与してもよい。例えばプレーヤのゲームのレベルやステータスを上昇させたり、レアアイテムなどの特定のアイテムをプレーヤに付与したり、或いは特定のイベントを発生させるなどの特典をプレーヤに付与してもよい。
【0118】
また本実施形態では、例えば図11(A)や図8のステップS37、S39に示すように、特定のチケットが読み取られた場合に、特典の付与処理を実行する。例えば図3においてチケット間の境界の穴部の形状がレアな形状であったり、或いはレアなマーカーパターンが印刷されているようなレアチケットが読み取られた場合に、図11(A)に示すようにプレーヤに対して特典が付与される。例えばそれまでに獲得されたチケット枚数をアップさせるようにしてもよい。このようなチケット枚数のアップも特典の1つと言うことができる。このようにすれば、プレーヤは、レアチケットなどの特定のチケットによる特典の獲得が動機づけとなって、チケットカウント装置を利用するようになり、上述のように、チケットカウント装置や、その設置店舗や設置施設のゲーム装置の稼働率の向上等を図れるようになる。
【0119】
また本実施形態では、図11(B)や図8のステップS38、S39に示すように、ゲーム結果が所与のゲーム結果になった場合に、特典の付与処理を実行する。例えば図11(B)では、チケットカウント装置でのゲームにおいてプレーヤがミッションをクリアしたため、プレーヤに対して特典が付与される。例えばそれまでに獲得されたチケット枚数をアップさせるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは、特典を獲得するために、チケットカウント装置でのゲームを積極的にプレイするようになり、当該ゲームをプレイすることの効果的な動機づけをプレーヤに与えることができる。そして、当該ゲームをプレイすることで、チケットカウント装置でのチケットのカウント処理も行われるようになり、ゲームプレイとチケットのカウントを効果的に連動させることが可能になる。
【0120】
2.2 具体的な処理例
次に本実施形態の具体的な処理例について説明する。図12は、図1図2のチケットカウント装置での具体的な処理例を示すフローチャートである。
【0121】
チケットカウント装置は、チケットのカウント処理が行われていないときには、アトラクション処理を実行する(ステップS41)。例えばアトラクション処理では、太鼓を叩いてチケットを数えることや、太鼓を叩いて景品と交換することをプレーヤに促す音声等が出力される。なおチケットカウント装置が液晶ディスプレイなどの表示部を有する場合には、このような音声の文字の画像を表示してもよい。そしてチケットカウント装置は、チケットが挿入口22に挿入されたか否かを判断し、挿入された場合には、太鼓を叩くことをプレーヤに促す音声を出力する(ステップS42、S43)。
【0122】
次にチケットカウント装置はウェイト時間の計時を開始する(ステップS44)。例えばウェイト時間は1秒~10秒の範囲内の時間であり、例えば3秒である。そしてウェイト時間内にプレーヤが太鼓を叩いたか否かを判断し、叩いた場合には太鼓の打音等のゲーム音を出力する(ステップS45、S46)。この場合に例えば後述の図14で説明するようにチケット枚数に応じてゲーム音を変化させてもよい。そして、挿入口22に挿入されたチケットを1枚読み取る(ステップS47)。そしてチケットが1枚読み取られている間は、プレーヤが太鼓を叩くゲーム操作を行っても、チケットの新たな読み取りは行われないようにする。なお図9(A)で説明したようにゲーム操作ごとのチケットの読み取り枚数は任意の枚数に設定可能である。そして全てのチケットを読み取ったか否かを判断し(ステップS48)、読み取っていない場合にはステップS43に戻る。なお、前述のように、チケット読み取り部20にはチケットの保持機構が設けられており、この保持機構に設けられるセンサを用いて、挿入口22にチケットが未だ残っているか否かを判断することで、全てのチケットを読み取ったか否かを判断できる。
【0123】
一方、ステップS45で、ウェイト時間内にプレーヤが太鼓を叩かなかった場合には、払い出し用のボタン40が押されたか否かを判断し(ステップS49)、押されていない場合には、例えば太鼓を叩くことをプレーヤに促す音声を出力して、プレーヤに注意喚起の報知を行う(ステップS50)。例えばチケットを挿入口22に挿入したのに、太鼓を叩くゲーム操作を行わないプレーヤに対して、太鼓を叩くことを促す注意喚起の報知を行う。例えば、太鼓を叩くことでチケットがカウントされることをプレーヤが認識していなかった場合には、このような注意喚起の報知を行うことで、ゲーム操作によりチケットをカウントできることをプレーヤに教示できる。そして、ウェイト時間を所定回数待ったか否かを判断し(ステップS51)、所定回数待っていない場合にはステップS44に戻る。一方、ウェイト時間を所定回数待った場合には、チケットの自動カウント処理を行う(ステップS52)。即ち、挿入口22に挿入されたチケットを、プレーヤがゲーム操作を行わなくても自動的に読み取って、チケット枚数を自動的にカウントする処理を行う。例えばウェイト時間が3秒で、所定回数が3回である場合には、3秒間、待つ処理が3回行われても、プレーヤが太鼓を叩くゲーム操作を行わなかった場合に、チケットの自動カウント処理が実行される。またステップS49で払い出し用のボタン40の押されたと判断された場合にも、ステップS52に移行して、チケットの自動カウント処理を実行する。
【0124】
チケットカウント装置は、全てのチケットの読み取りが完了すると、チケットのカウントの終了を知らせる音声を出力する(ステップS53)。そしてカウントされたチケットの枚数を表示する(ステップS54)。例えば図1図2の表示器50に、カウントされたチケット枚数を表示する。そして、次のチケットを挿入口22に入れることを促したり、終わる時には払い出し用のボタン40を押すことを知らせる音声を出力する(ステップS55)。そしてプレーヤにより払い出し用のボタン40が押されたか否かを判断し、押された場合には、チケット枚数が印刷されたレシートをレシート出口42から出力する(ステップS56、S57)。なおチケット枚数の情報を、プレーヤのカードに書き込んだり、コードに含める処理を行ったり、サーバにアップロードするようにしてもよい。
【0125】
本実施形態のチケットカウント装置では、図5の操作部160として、ゲーム操作をプレーヤが行うための第1操作部と、ゲーム操作以外の操作をプレーヤが行うための第2操作部が設けられる。図1図2を例にとれば、第1操作部は、太鼓を叩くゲーム操作を行う操作部30であり、第2操作部は、例えば払い出し用などに用いられるボタン40である。このような第1操作部、第2操作部を設けることで、プレーヤは、チケットカウント装置において第1操作部を用いてゲーム操作を行えると共に、第2操作部を用いてゲーム操作以外の操作を行えるにようになり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0126】
そして本実施形態では、第2操作部が操作された場合に、チケットの自動カウント処理を行う。図1図2を例にとれば、ボタン40が、払い出し用とチケットの自動カウント用に兼用されており、プレーヤがボタン40を押すことで、チケットの自動カウントを行うことが可能になる。このようにすることで、例えばプレーヤがゲームをプレイすることなくチケットのカウントを行いたい場合には、ボタン40等の第2操作部を操作することで、チケットの自動カウント処理を実行させることが可能になり、プレーヤの利便性を向上できる。図13はこの場合の処理例を示すフローチャートである。
【0127】
まずチケットカウント装置は、チケットが挿入口22に挿入されたか否かを判断する(ステップS61)。そしてチケットが挿入された場合には、払い出し用のボタン40等の第2操作部が操作されたか否かを判断する(ステップS62)。そして第2操作部が操作された場合には、チケットの自動カウント処理を行う(ステップS63)。即ち、プレーヤが挿入口22に挿入したチケットの枚数を自動的にカウントする処理を実行する。また、チケットが挿入口22に挿入された後であれば、タイミングは問わず、払い出し用のボタン40等の第2操作部が操作されたら、自動カウント処理を行うようにしてもよい。例えば、第1操作部の操作によるカウント処理の途中でも第2操作部が操作されたタイミングで、自動カウント処理を行うようにしてもよい。このように、チケットカウント装置は、例えばチケットが挿入口22に挿入された後、払い出し用のボタン40等の第2操作部が操作されたか否かをモニターしており、第2操作部が操作されたことが検出されると、チケットの自動カウント処理を実行する。
【0128】
また本実施形態では、図12のステップS46に示すように、読み取られたチケットのチケット枚数に応じて、ゲーム音を変化させる。例えばゲーム操作により出力されるゲーム音を、そのときのチケット枚数に応じて変化させる。例えばチケット枚数のカウント処理が行われるにつれて、段階的にゲーム音を変化させる。このようにすれば、順次にカウントされるチケット枚数に応じてゲーム音が変化するようになるため、チケットカウント装置における効果的なゲーム演出を実現できるようになる。図14はこの場合の本実施形態の処理例を示すフローチャートである。
【0129】
まずチケットカウント装置は、チケットのカウント処理を行う(ステップS71)。そしてチケット枚数がK枚(K>1)に達したか否かを判断する(ステップS72)。そしてK枚に達した場合には、ゲーム音として第1ゲーム音を出力する(ステップS73)。一例としては、例えば第1キャラクタの音声による第1ゲーム音を、例えば太鼓の打音等として出力する。次にチケットカウント装置は、チケットのカウント処理を行い(ステップS74)、チケット枚数がL枚(L>K)に達したか否かを判断する(ステップS75)。そしてL枚に達した場合には、ゲーム音として第2ゲーム音を出力する(ステップS76)。一例としては、例えば第2キャラクタの音声による第2ゲーム音を、例えば太鼓の打音等として出力する。次にチケットカウント装置は、チケットのカウント処理を行い(ステップS77)、チケット枚数がM枚(M>L)に達したか否かを判断する(ステップS78)。そしてM枚に達した場合には、ゲーム音として第3ゲーム音を出力する(ステップS79)。一例としては、例えば第3キャラクタの音声による第3ゲーム音を、例えば太鼓の打音等として出力する。なおゲーム音を変化させる処理は、このような、使用するキャラクタの音声により変化させる処理には限定されず、例えばゲームのBGMや効果音などをチケット枚数に応じて変化させてもよい。
【0130】
また本実施形態では、チケットの読み取りを指示するゲーム操作が行われずに、所与の期間が経過した場合に、プレーヤに対して注意喚起の報知処理を行う。例えば図12のステップS50では、チケットの読み取りを指示するゲーム操作が行われずに、所与のウェイト時間が経過した場合に、例えば太鼓を叩くゲーム操作を行うことを促す音声を出力する注意喚起の報知処理を行っている。このような注意喚起の報知処理を行えば、チケットが挿入された後、プレーヤがゲーム操作を行わずに放置状態になった場合に、プレーヤを促して、ゲーム操作等を行わせることが可能になり、チケットカウント装置の適正な運営等が可能になる。例えばゲーム操作によりチケットがカウントされることを認知できないプレーヤに対しても、このような注意喚起の報知処理は有効である。なお注意喚起の報知処理は、音声による報知処理には限定されず、音声以外の効果音や音楽等によって報知してもよいし、注意喚起のメッセージ等が表示された報知画像を用いて報知してもよい。
【0131】
また本実施形態では、チケット枚数の情報に加えて、付加情報の出力処理を行う。例えば付加情報を、レシートに印刷したり、プレーヤのカードに書き込んだり、コードに含める処理を行ったり、或いはサーバにアップロードする出力処理を行う。例えば図15(A)では、チケット枚数の情報以外の付加情報として、今回のラッキーアイテムがレシートに印刷されたり、カード(ポイントカード)に書き込まれている。或いは、付加情報として、ラッキーカード、おみくじ、簡単な占いなどをレシートに印刷したり、カードに書き込んだり、コードに含めてもよい。例えば、日ごとに店舗や施設で提示されているアイテムやカラーと、ラッキーアイテムやラッキーカードとが一致した場合に、特別なサービスを提供するようにする。例えば特別な景品を付与したり、チケット枚数をアップしたり、ポイントをアップしたり、或いはプライズゲーム機のプレイを1回無料にするなどの特典をプレーヤに与える。また図15(B)では、付加情報として、プレーヤの称号がレシートに印刷されたり、カードに書き込まれている。例えば後述の図16のようなシステムなどを利用して、プレーヤによるチケットカウント装置の利用回数に応じて段階的にプレーヤに称号を与えて、カードに書き込んだり、コードに含めたり、サーバのサイトにアップロードするようにしてもよい。このように、チケット枚数の情報に加えて、図15(A)、図15(B)に示すような種々の付加情報をプレーヤに出力する処理を行うことで、この付加情報を利用した様々なサービスをプレーヤに提供できるようになり、チケットカウント装置の付加価値や面白味を更に向上できる。
【0132】
また図16では、複数台のチケットカウント装置200-1~200-nの連携処理が行われる。なお1台のチケットカウント装置(チケットイーター)に複数のカウント装置を設けて連携させてもよい。例えば図16では、複数台のチケットカウント装置200-1~200-nがネットワーク210を介してサーバ220に通信接続されている。サーバ220は、管理サーバ、データベースサーバ、コンテンツ提供サーバ、認証サーバ又は課金サーバなどにより実現されるサーバシステムである。サーバ220は、店舗内(施設内)にローカルに設けられるサーバであってもよいし、店舗外に設けられるサーバであってもよい。店舗外に設けられるサーバの場合には、複数の店舗(施設)に設けられる複数のチケットカウント装置200-1~200-nがネットワーク210を介してサーバ220に通信接続される。ネットワーク210(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。なお複数のチケットカウント装置200-1~200-nにより構成されるチケットカウントシステム及びその処理を、ブロックチェーンの手法により実現することも可能である。例えばイーサリウム(Ethereum)で実行可能なスマートコントラクトと呼ばれるプログラムを用いて、チケットカウントシステムの各処理を実行してもよい。
【0133】
図16のシステムにより複数台のチケットカウント装置200-1~200-nで連携処理を行うことで、例えばカウントされるチケット枚数を複数のプレーヤに競い合わせる処理も実現できる。例えば店舗内に複数台のチケットカウント装置200-1~200-nが設けられる場合には、同時にスタートさせて、複数のプレーヤにチケット枚数を競い合わせる。複数台のチケットカウント装置200-1~200-nが複数の店舗に設けられる場合には、例えば特典期間を決めてチケット枚数を競い合わせる。例えばチケット枚数をカウントすることによりプレーヤに所有されたチケットの所有枚数を競い合わせて、所有枚数が多いプレーヤに特典を付与したり、チケットの枚数アップを行う。また各チケットカウント装置で行われるゲームを競い合わせて、ゲームの勝敗に応じて特典を付与したり、チケットの枚数アップを行う。
【0134】
2.3 変形例
以上のように本実施形態の処理、手法を説明したが、本実施形態は種々の変形実施が可能である。例えばゲーム操作などを行うための第1操作部は、本実施形態で説明したような太鼓型のゲームコントローラには限定されず、ハンドル、ボタン等でもよい。例えばチケットカウント装置により実現されるゲームは、例えばモグラたたき機や、ハンドルを回すポップコン機によるゲームや、或いはリズムに応じて光るボタンを押すゲームなどであってもよい。また第2操作部は、例えば通常のスタートボタンなどであってもよい。例えばスタートボタンを押す1回の入力操作により、一連のチケットを連続して読み取ってカウントする自動カウント処理を実現する。自動カウント処理は、ゲーム操作が行われる前の最初のタイミングでプレーヤがボタン等を押して選択できるようにしてもよい、カウント処理の途中で選択できるようにしてもよい。
【0135】
またチケット枚数に応じてゲーム音を変化させる処理では、所定枚数のチケットが読み取られるごとにゲーム音を変化させてもよいし、読み取られたチケットの枚数の合計数に応じて、ゲーム音を変化させてもよい。例えば合計数に応じて段階的に、異なるキャラクタの音声によるゲーム音を出力する。
【0136】
また自動カウント処理の後、レシートへの印刷などのチケット枚数のアウトプットが行われていない時間が続いて、所定時間が経過すると、注意喚起の報知処理を行う。そして更に所定時間が経過すると、自動でアウトプットを行ったり、或いはチケット枚数等のデータを消すようにしてもよい。なおデータを消す前に、当該データを、所定期間の間、一時保存するようにしてもよい。また注意喚起の報知処理が行われてから、所定時間が経過するまでに、第1操作部によるゲーム操作が行われた場合には、ウェイト時間を計時するタイマーをリセットしてもよい。
【0137】
また例えば日本向けのチケットカウント装置では、カウントされるチケット枚数が少ない場合が多いため、ゲーム操作が行われるごとに、例えば1枚~数枚のチケットのカウント処理を行うようにする。これに対して日本以外の国向けのリデンプション用のチケットカウント装置では、例えばゲーム操作が行われるごとに、例えば数十枚~数百枚のチケットのカウント処理を行うようにする。この場合にゲーム処理とカウント処理を例えば別の装置で行って、ゲーム結果に応じてチケット枚数をアップさせたり、チケットが所定枚数に達するごとに抽選処理を行うようにしてもよい。
【0138】
また本実施形態により実現されるゲームとしては種々のゲームを想定できる。例えばリズムゲームでは、プレーヤが挿入口にチケットを挿入し、太鼓を叩いてチケットのカウントを開始させる。プレーヤは、リズムに合わせて太鼓を叩く。そしてゲームの途中で、カウント結果の報知を数回入れる。その際に、ゲームの結果に応じて抽選を行ったり、所定割合でチケット枚数をアップさせる。最後に、リズムゲームの結果に応じてチケットの枚数を、所定枚数だけアップさせたり、所定倍率でアップさせる。或いは、景品、ポイント、又は商品券となる追加の特典を付与する。また枚数当てゲームでは、チケットのカウントを行っている途中やカウントが完了した時点で、現在のカウント枚数を当てるゲームを行うようにする。例えばカウント枚数がぴったりと当たれば、チケット枚数を倍増し、10枚以内の差であれば、所定パーセントでチケット枚数をアップさせる。またルーレットゲームでは、プレーヤがルーレットを回すゲームを行って、例えば数字や色が所定の数字や色になった場合に、チケット枚数をアップさせる。これ以外にも、本実施形態は、ジャンケンゲームや間違い探しゲームなどの種々のゲームに適用できる。
【0139】
また本実施形態では種々の抽選処理を行うことができる。例えばチケットを読み取っている最中や、読み取りが完了した際に、チケット枚数が所定枚数の場合に抽選処理を行う。この場合の所定枚数は、店舗において予め告知しておく。チケット枚数が所定枚数に達しなかった場合には、プレーヤのカード(メンバーカード、ポイントカード)に一時保存したり、サーバにアップロードしておき、次回にカウントされたチケットの枚数と合算可能にする。また前述したように、ゲーム結果に応じて抽選処理を行ったり、所定形状の穴部を有するなどの特定のチケットが検知された場合に抽選処理を行う。
【0140】
また本実施形態のチケットカウントシステムは、既存のゲーム装置とチケットカウント装置の連携により実現してもよい。例えば図1図2では、ゲーム操作が可能な操作部30と、チケット読み取り部20と、ゲーム処理を行う処理部100が、1つのチケットカウント装置のハードウェアにより一体的に実現されるが、本実施形態は、これに限定されない。例えば既存のチケットカウント装置(チケットイータ)にゲーム機能を追加するのに製造コスト等がかかる場合には、施設に既にあるゲーム装置との連携によりチケットカウント装置にゲーム性を付与してもよい。例えば既存のゲーム装置と既存のチケットカウント装置(チケットイータ)を図16で説明したようなネットワークを介して通信接続することで、チケットカウントシステムを実現する。この場合に、チケット枚数のカウント結果が所定枚数に達すると、ゲーム装置でのプレーヤのレベルをアップしてもよいし、ゲーム内での特典をプレーヤに付与してもよい。またチケット枚数のカウントが終わったら、ゲーム装置でゲームプレイを行う権利をプレーヤに与える。ゲームプレイを行うか否かはプレーヤが選択できるようにする。そしてプレーヤがゲームをクリアしたら、チケット枚数を増加させ、ゲームをクリアできなかったら、チケット枚数を減少させる。
【0141】
またチケットをカウントすることで交換可能な特典としては種々のものを想定できる。例えば店舗の景品、連携するEC(Electronic Commerce)のサイトでの商品、電子マネーやポイント、携帯電話、水道ガス電気、ガソリンの利用料、又はアプリ会費等などの種々の特典を想定できる。また特典に交換するか保留するかを、プレーヤが選択可能にしてもよい。そして保留枚数のランキングを表示することで、店舗に顧客が来てもらうための施策とする。またチケット枚数やゲームでのランキングを表示するようにしてもよい。そしてランキングの順位に応じて、チケット枚数をアップしたり、特典を獲得できるようにする。また店舗間の連携も行えるようにする。
【0142】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また受け付け処理、読み取り処理、カウント処理、特典処理、筐体制御処理、表示処理、音処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本開示の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0143】
10…ゲーム筐体、12…支持部、20…チケット読み取り部、22…挿入口、
30…操作部、32…太鼓本体部、34…パッド部、36…リム部、
37、38…棒状部材、40…ボタン、42…レシート出口、
44…カード書き込み部、46…挿入口、50…表示器、
52、54…スピーカー、56…装飾部品、60…チケット、70…譜面表示エリア、
72…判定ライン、74、75、76、77…音符マーク、81、82、83…ゲート、
84、85、86…標的対象物、87…ハンマー、
100…処理部、102…受け付け部、104…読み取り制御部、
106…カウント処理部、108…特典処理部、112…筐体制御部、
120…表示処理部、130…音処理部、160…操作部、170…記憶部、
180…情報記憶媒体、190…表示部、192…音出力部、194…I/F部、
195…携帯型情報記憶媒体、196…通信部、
200-1~200-n…チケットカウント装置、210…ネットワーク、
220…サーバ
図1
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