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▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】発光表示装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240524BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240524BHJP
   H10K 50/828 20230101ALI20240524BHJP
   H10K 50/824 20230101ALI20240524BHJP
   H10K 59/124 20230101ALI20240524BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20240524BHJP
   H10K 71/20 20230101ALI20240524BHJP
【FI】
G09F9/30 348A
G09F9/30 360
G09F9/00 338
H10K50/828
H10K50/824
H10K59/124
H10K59/122
H10K71/20
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022196019
(22)【出願日】2022-12-08
(65)【公開番号】P2023098646
(43)【公開日】2023-07-10
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0189822
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】崔 ▲ハン▼ ▲ソル▼
(72)【発明者】
【氏名】李 相 勳
【審査官】内村 駿介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0203469(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111211243(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0179719(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0125495(US,A1)
【文献】特開2018-109758(JP,A)
【文献】特開2018-092168(JP,A)
【文献】特開2017-120771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
G09F 9/00
H10K 50/828
H10K 50/824
H10K 59/124
H10K 59/122
H10K 71/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された補助電源電極を有する回路層と、
前記回路層を覆う保護層と、
前記補助電源電極の一部分を露出させるコンタクト部と、
前記補助電源電極の一部分の上に配置され、アンダーカット領域を有するアンダーカット構造物とを含み、
前記アンダーカット領域は、前記アンダーカット構造物の周辺の周りの少なくとも一部に形成され
前記アンダーカット構造物は、
前記補助電源電極の一部分の上に配置された第1パターンと、
前記補助電源電極の上面上に配置され、前記第1パターンを支持する第2パターンと、
前記補助電源電極の上面上に配置され、前記第1パターンと一部重畳し、前記第2パターンから延長する第3パターンとを含み、
前記アンダーカット領域は、前記第1パターンの端の少なくとも一部の下に形成される、発光表示装置。
【請求項2】
前記第1パターンの端の少なくとも一部は、前記補助電源電極の露出領域と少なくとも一部重畳する、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記アンダーカット構造物は、有機絶縁物質及び無機絶縁物質の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記第1パターンは、有機絶縁物質からなり、
前記第2パターンは、無機絶縁物質からなる、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記第1パターンは、アイランド(island)パターンからなり、
前記コンタクト部は、前記第1パターンの周辺の周りの少なくとも一部に前記補助電源電極の露出領域が形成される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記アンダーカット領域は、前記第1パターンの端の少なくとも一部の下の部分と前記第2パターンの側面とを含む、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記アンダーカット領域は、前記第1パターンの端部において前記第3パターンと重畳する部分を除く残りの端部の下に形成される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記第3パターンは、前記第2パターンを挟んで少なくとも両側に延在するように形成される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項9】
前記第2パターンおよび前記第3パターンは、平面上で前記第1パターンと少なくとも一部重畳する格子形状に形成される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項10】
前記第2パターンは、前記格子形状の中心に配置され、前記第3パターンは、前記格子形状の中心に配置された前記第2パターンから十字形状に延在するように形成される、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項11】
前記第1パターンの下面が、前記第3パターンの上面と接し、前記第2パターンと前記第3パターンは同じ高さを有する、請求項に記載の発光表示装置。
【請求項12】
前記保護層が、
有機絶縁物質からなる第1保護層と、
前記第1保護層と前記補助電源電極の間に配置され、無機絶縁物質からなる第2保護層とを含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項13】
前記アンダーカット構造物は、
前記第1保護層と同じ層に同じ物質からなる第1パターンと、
前記第2保護層と同じ層に同じ物質からなる第2パターンとを含み、
前記コンタクト部は、前記第1パターンの周辺の周りの少なくとも一部で、前記第2パターンおよび前記第2保護層の間に前記補助電源電極の露出領域が形成される、請求項12に記載の発光表示装置。
【請求項14】
前記アンダーカット領域は、前記第1パターンの端の少なくとも一部の下と前記第2パターンの側面とを含む、請求項13に記載の発光表示装置。
【請求項15】
前記アンダーカット構造物は、
前記第1パターンと一部重畳し、前記第2パターンから延長され、前記第2パターンと同じ層に同じ物質からなる第3パターンを含む、請求項13に記載の発光表示装置。
【請求項16】
前記第3パターンは、前記第2パターンと前記第2保護層の間を連結する、請求項15に記載の発光表示装置。
【請求項17】
前記基板上の前記回路層に配置された薄膜トランジスタと、
前記保護層上に配置され、前記薄膜トランジスタに結合したピクセル電極と、
前記ピクセル電極上に配置された発光層と、
前記発光層上に配置された共通電極とを含み、
前記共通電極は、前記アンダーカット構造物の前記アンダーカット領域において、前記補助電源電極に直接に接する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項18】
基板上に補助電源電極を有する回路層を形成する工程と、
前記回路層を覆う有機絶縁物質および無機絶縁物質の中の少なくとも1つを含む保護層を形成する工程と、
前記補助電源電極の一部分を露出させ、前記補助電源電極の一部分の上にアンダーカット領域を有するアンダーカット構造物を形成する工程とを含み、
前記アンダーカット領域は、前記アンダーカット構造物の周辺の周りの少なくとも一部に形成され
前記アンダーカット構造物を形成する工程は、
前記保護層の有機絶縁物質からなる第1保護層を、前記保護層の無機絶縁物質からなる第2保護層の上部にパターン形成し、前記アンダーカット構造物の第1パターンと前記第1パターン周辺の前記第2保護層の一部が露出するように形成する工程と、
前記第1パターンの中心を基準に、格子形状を有するフォトレジストパターンを形成する工程と、
前記フォトレジストパターン及び前記第1パターンをマスクにして、前記第2保護層をエッチングして、前記アンダーカット構造物の第2パターン及び第3パターンと、前記第2パターン及び前記第3パターン周辺の前記補助電源電極の一部分が露出するように形成する工程とを含み、
前記アンダーカット領域は、前記第1パターンの端で前記第3パターンと重畳する部分を除いた残りの端の下と前記第2パターンの側面とを含む、発光表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、発光表示装置およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、画像を表示するための表示装置に対する要求が様々な形態で増加している。これにより、近年、液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)、マイクロLED表示装置(Micro Light Emitting Diode;Micro LED Display)、量子ドット表示装置(Quantum Dot Display;QD)などのような表示装置が活用されている。
【0003】
これらの表示装置の中で発光表示装置は、発光層の物質によって無機発光表示装置と有機発光表示装置に大別され得る。例えば、有機発光表示装置は自体発光型(self-luminance)であり、正孔(hole)注入のためのアノード電極と電子(electron)注入のためのカソード電極から、それぞれ正孔と電子を発光層内部に注入させ、注入された正孔と電子が結合した励起子(exiton)が励起状態から基底状態に落ちるときに発光して映像を表示することができる。
【0004】
このような発光表示装置は、光が放出される方向によって上部発光(top emission)方式、下部発光(bottom emission)方式、または両面発光(dual emission)方式などに分けることができる。
【0005】
この中の上部発光方式の発光表示装置の場合、発光層で発光した光を上部に発光させるために、カソードとして透明特性の電極または半透過特性の電極を用いる。このようなカソード電極は、透過率を向上させるために厚さを薄く形成し、これにより電気抵抗が大きくなる。特に、大面積の発光表示装置の場合、電圧供給パッド部から離れるほど電圧降下が激しくなり、発光表示装置の輝度の不均一問題が発生し得る。
【0006】
このようなカソード電極の抵抗増加による電圧降下を解決するために、カソード電極に別個の補助電極を電気的に連結させることができるように、アンダーカット形状を有するカソードコンタクト構造が提案されている。
【0007】
以上説明した背景技術の内容は、本明細書の発明者が本明細書の導出のために保有していたか、または本明細書の導出過程で習得した技術情報であって、必ずしも本明細書の前に一般公衆に公開された公知技術とはいえない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、カソードコンタクト構造は、補助電極とカソード電極の間のコンタクト面積を増加させるために、アンダーカットを形成する構造物をアイランド(island)形態で形成し、構造物の端全体にわたってアンダーカット領域を形成するように構成したが、アンダーカット構造物の上部にカソード電極がフローティング状態で存在すると、これに内在する静電気によってエージング工程時にクラック(亀裂)が発生することが起こり得る。
【0009】
本明細書は、カソードコンタクト面積を均一に増加させることができながらカソードコンタクト領域でクラック(亀裂)が発生することを防止できる発光表示装置を提供することを課題とする。
【0010】
上記の本明細書の課題に加えて、本明細書の他の特徴および利点は、以下に記載されるか、またはそのような記載および説明から本明細書の技術的思想が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書の実施例による発光表示装置は、基板上に配置された補助電源電極を有する回路層、前記回路層を覆う保護層、前記補助電源電極の一部分を露出させるコンタクト部、及び前記補助電源電極の一部分の上に配置され、アンダーカット領域を有するアンダーカット構造物を含み、前記アンダーカット領域は、前記アンダーカット構造物の周辺の周りの少なくとも一部に形成することができる。
【0012】
本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法は、基板上に補助電源電極を有する回路層を形成する工程、前記回路層を覆う有機絶縁物質及び無機絶縁物質の中の少なくとも一方を含む保護層を形成する工程、および補助電源電極の一部分を露出させ、前記補助電源電極の一部分上にアンダーカット領域を有するアンダーカット構造を形成する工程とを含み、前記アンダーカット領域は、前記アンダーカット構造の周辺の周りの少なくとも一部に形成することができる。
【発明の効果】
【0013】
本明細書に係る発光表示装置は、アイランド形態のアンダーカット構造上のカソード電極が電気的に連結するように形成することにより、カソードコンタクト面積を均一に増加させることができながら、カソード電極の静電気防止を通じてカソードコンタクト領域でクラック(亀裂)が発生することを防止することができる。
【0014】
上記の本明細書の効果に加えて、本明細書の他の特徴および利点は、以下に記載されるか、またはそのような記載および説明から本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本明細書の実施例による発光表示装置を概略的に示すブロック図である。
図2】本明細書の実施例による発光表示装置におけるサブピクセルの第1電極、バンク及びコンタクト部を概略的に示す図である。
図3図2の線I-I’による本明細書の実施例による発光表示装置を示す断面図である。
図4A】本明細書の一実施例による、図3のA部分に示したコンタクト領域を示す平面図である。
図4B図4Aの線II-II’の断面図である。
図5A】本明細書の他の実施例による図3のA部分に示したコンタクト領域を示す平面図である。
図5B図5Aの線III-III’の断面図である。
図6A】本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法を示す工程平面図である。
図6B図6Aの線IV-IV’の断面図である。
図7A】本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法を示す工程平面図である。
図7B図7Aの線V-V’の断面図である。
図7C図7Aの線VI-VI’の工程断面図である。
図8A】本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法を示す工程平面図である。
図8B図8Aの線VII-VII’の工程断面図である。
図8C図8Aの線VIII-VIII’の工程断面図である。
図9A】本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法を示す工程平面図である。
図9B図9Aの線IX-IX’の工程断面図である。
図9C図9Aの線X-X’の工程断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書の利点および特徴、およびそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される様々な例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は、以下に開示される様々な例に限定されるものではなく、様々な形態で実施されるものであり、本明細書の様々な例は、本明細書の開示を完全にし、本明細書の技術的思想が属する技術分野において通常の知識を有する者に本明細書の技術的思想の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、特許請求の範囲によって定義されるだけである。
【0017】
本明細書の様々な例を説明するための図に開示した形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものであり、本明細書の図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を指す。なお、本明細書の例を説明するにあたり、関連する公知技術の具体的な説明が、本明細書の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0018】
本明細書で言及される「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0019】
構成要素を解釈する際に、別途の明示的記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0020】
位置関係の説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置され得る。
【0021】
時間関係の説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~の次に」、「~前に」などで時間的前後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない限り、連続的でない場合も含むことができる。
【0022】
第1、第2などが様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、単一の構成要素を他の構成要素と区別するためにのみ使用される。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0023】
「第1水平軸方向」、「第2水平軸方向」および「垂直軸方向」は、相互間の関係が垂直からなる幾何学的関係のみと解釈されてはならず、本明細書の構成が機能的に作用する。可能な範囲内でより広い方向性を有することを意味することができる。
【0024】
「少なくとも1つ」の用語は、1つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むことを理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目、第3項目の中の少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目、または第3項目のそれぞれだけでなく、第1項目、第2項目、および第3項目の中の2つ以上から提示できるすべての項目の組み合わせを意味することができる。
【0025】
本明細書のいくつかの例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各例は互いに独立して実施可能であり、関連して一緒に実施することもできる。
【0026】
以下では、本明細書の実施例による発光表示装置の好ましい例を添付の図を参照して詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を追加する際に、同一の構成要素については、異なる図上に表示されていても、可能な限り同じ符号を有することができる。なお、添付の図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際とは異なるスケールを有しているため、図に示すスケールに限定されない。
【0027】
図1は、本明細書の実施例による発光表示装置を概略的に示すブロック図である。
【0028】
図1を参照すると、本明細書の実施例による発光表示装置100は、表示パネル110、映像処理部120、タイミング制御部130、データ駆動部140、スキャン駆動部150、及び電源供給部160を含むことができる。
【0029】
表示パネル110は、データ駆動部140から供給されたデータ信号(DATA)とスキャン駆動部150から供給されたスキャン信号、及び電源供給部160から供給された電源に対応して映像を表示することができる。
【0030】
表示パネル110は、複数のゲートライン(GL)と複数のデータライン(DL)の交差領域毎に配置されたサブピクセル(SP)を含むことができる。サブピクセル(SP)の構造は、表示装置100の種類によって様々に変更することができる。
【0031】
例えば、サブピクセル(SP)は、構造によって上部発光(top emission)方式、下部発光(bottom emission)方式、または両面発光(dual emission)方式で形成することができる。サブピクセル(SP)は、特定の種類のカラーフィルタを形成するか、カラーフィルタを形成せずにそれ自体の色を発光することができる単位を意味する。例えば、サブピクセル(SP)は、赤色サブピクセル、緑色サブピクセル、および青色サブピクセルを含むことができる。あるいは、サブピクセル(SP)は、赤色サブピクセル、青色サブピクセル、白色サブピクセル、および緑色サブピクセルを含むことができる。サブピクセル(SP)は、発光特性によって、1つ以上の異なる発光面積を有することができる。
【0032】
1つ以上のサブピクセル(SP)は、1つの単位ピクセル(pixel)を成すことができる。例えば、1つの単位ピクセルは、赤、緑、および青のサブピクセルを含むことができ、赤、緑および青のサブピクセルを繰り返し配置することができる。あるいは、1つの単位ピクセルは、赤、緑、青および白のサブピクセルを含むことができ、赤、緑、青および白のサブピクセルを繰り返し配置するか、または赤、緑、青および白のサブピクセルをクワッド(quad)タイプで配置することができる。本明細書による実施例におけるサブピクセルの色のタイプ、配置のタイプ、配置順序などは、発光特性、素子の寿命、装置のスペック(spec)などによって様々な形態で構成され得るので、これに限定されない。
【0033】
表示パネル110は、サブピクセル(SP)が配置されて映像を表示する表示領域(AA)と表示領域(AA)周辺の非表示領域(NA)とに区分することができる。スキャン駆動部150は、表示パネル110の非表示領域(NA)に実装することができる。また、非表示領域(NA)には、パッド領域を含むことができる。
【0034】
映像処理部120は、外部から供給されたデータ信号(DATA)に加えてデータイネーブル信号(DE)等を出力することができる。映像処理部120は、データイネーブル信号(DE)に加えて、垂直同期信号、水平同期信号、およびクロック信号の中の1つ以上を出力することができるが、これらの信号は説明の便宜上省略する。
【0035】
タイミング制御部130は、映像処理部120から駆動信号とともにデータ信号(DATA)が供給される。駆動信号は、データイネーブル信号(DE)を含むことができる。あるいは、駆動信号は、垂直同期信号、水平同期信号、およびクロック信号を含むことができる。タイミング制御部130は、駆動信号に基づいてデータ駆動部140の動作タイミングを制御するためのデータタイミング制御信号(DDC)とスキャン駆動部150の動作タイミングを制御するゲートタイミング制御信号(GDC)を出力することができる。
【0036】
データ駆動部140は、タイミング制御部130から供給されたデータタイミング制御信号(DDC)に応答して、タイミング制御部130から供給されるデータ信号(DATA)をサンプリングしてラッチしてガンマ基準電圧に変換して出力することができる。
【0037】
データ駆動部140は、データライン(DL)を介して、データ信号(DATA)を出力することができる。データ駆動部140は、IC(Integrated Circuit)の形態で構成することができる。例えば、データ駆動部140は、表示パネル110の非表示領域(NA)に配置されたパッド領域とフレキシブル回路フィルムを介して、電気的に連結され得る。
【0038】
スキャン駆動部150は、タイミング制御部130から供給されたゲートタイミング制御信号(GDC)に応答して、スキャン信号を出力することができる。スキャン駆動部150は、ゲートライン(GL)を介して、スキャン信号を出力することができる。スキャン駆動部150は、IC(Integrated Circuit)の形態で構成するか、表示パネル110にゲートインパネル(Gate In Panel;GIP)方式で構成することができる。
【0039】
電源供給部160は、表示パネル110を駆動するための高電位電圧及び低電位電圧等を出力することができる。電源供給部160は、高電位電圧を第1電源ライン(EVDD)(駆動電源ラインまたはピクセル電源ライン)を介して表示パネル110に供給することができ、低電位電圧を第2電源ライン(EVSS)(補助電源ラインまたは共通電源ライン)を介して表示パネル110に供給することができる。
【0040】
図2は、本明細書の実施例による発光表示装置におけるサブピクセルの第1電極、バンク及びコンタクト部を概略的に示す図である。
【0041】
図2図1に結びつけて参照すると、本明細書の実施例による発光表示装置100の表示パネル110は、表示領域(AA)と非表示領域(NA)に区分される。表示領域(AA)内の基板上に互いに交差してマトリクス状に形成されるゲートライン(GL)と、データライン(DL)によって定義される複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)とを含むことができる。
【0042】
図2に示すように、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)は、第1サブピクセル(SP1)、第2サブピクセル(SP2)、第3サブピクセル(SP3)及び第4サブピクセル(SP4)を含むことができる。例えば、第1サブピクセル(SP1)は、赤色光を放出することができ、第2サブピクセル(SP2)は、緑色光を放出することができ、第3サブピクセル(SP3)は、青色光を放出することができる。そして、第4サブピクセル(SP4)は、白色光を放出することができるが、白色光を放出する第4サブピクセル(SP4)は、省略することができ、赤色(red)光、緑色(green)光、青色(blue)光、黄色(yellow)光、マゼンタ(magenta)光、およびシアン(cyan)光の中の少なくとも2つの光を放出するサブピクセルで構成することができる。また、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)は、特定の種類のカラーフィルタを形成するか、カラーフィルタを形成せずに自体の色を発光することができる。しかし、本明細書が必ずしもこれに限定されるものではなく、サブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)の色タイプ、配置タイプ、並びに配置順序等は、発光特性、素子の寿命、及び装置のスペックなどによって様々な形態で構成することができる。
【0043】
複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)のそれぞれには、ピクセル電極(PXL)(アノード電極または第1電極)が配置され得る。ピクセル電極(PXL)上には、ピクセル電極(PXL)の端部を覆い、複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)に対応する開口部を定義するバンク層(BA)を配置することができる。そして、ピクセル電極(PXL)とバンク層(BA)上には、発光層(または有機発光層)と共通電極(カソード電極または第2電極)を順に積層することができる。
【0044】
本明細書の実施例によれば、表示パネル110の全面にわたって形成される共通電極の抵抗を下げるために、共通電極より低い抵抗を有する物質で形成され、共通電極と接触(contact)し、電気的に連結した別個の補助電源電極を含むことができる。バンク層(BA)は、補助電源電極と共通電極を電気的に連結できるように補助電源電極の一部分を露出させるコンタクト部(CA)を定義することができる。
【0045】
コンタクト部(CA)は、ゲートライン(GL)と平行な方向に1つの単位ピクセルを構成する4つのサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)毎に形成することができるが、これに限定されるものではない。あるいは、任意の複数のサブピクセルごとに形成することができる。また、コンタクト部(CA)は、データライン(DL)と平行な方向に各水平ライン毎に形成することもできるが、これに限定されず、任意の複数の水平ライン毎に形成することができる。
【0046】
図3は、図2の線I-I’による本明細書の実施例による発光表示装置を示す断面図である。
【0047】
図3を参照すると、本明細書の実施例による発光表示装置100は、基板(SUB)、遮光層(LS)、補助電源ライン(EVSS)(第2電源ライン又は共通電源ライン)、バッファ層(BUF)、薄膜トランジスタ(TR)、ストレージキャパシタ、ゲート絶縁膜(GI)、層間絶縁膜(ILD)、補助電源電極210、パッシベーション層(PAS)(または第2保護層)、オーバーコート層(OC)(第1保護層または平坦化層)、発光素子(ED)、バンク層(BA)、コンタクト部(CA)、およびアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)などを含むことができる。
【0048】
基板(SUB)は、ベース基板として、ガラス(glass)またはプラスチック材質からなり得る。例えば、基板(SUB)は、PI(Polyimide)、PET(polyethylene terephthalate)、PEN(polyethylene naphthalate)、PC(polycarbonate)などのプラスチック材質で形成され、柔軟な(flexible)特性を有することができる。
【0049】
基板(SUB)上には、各種信号ライン、薄膜トランジスタ(TR)、ストレージキャパシタ等を含む回路素子を複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)別に形成することができる。信号ラインとしては、ゲートライン(GL)、データライン(DL)、第1電源ライン(EVDD)(駆動電源ラインまたはピクセル電源ライン)、第2電源ライン(EVSS)(補助電源ラインまたは共通電源ライン)、および基準ラインなどを含むことができ、薄膜トランジスタ(TR)は、駆動薄膜トランジスタ、スイッチング薄膜トランジスタ、およびセンシング薄膜トランジスタなどを含むことができる。
【0050】
基板(SUB)上には、遮光層(LS)と補助電源ライン(EVSS)(第2電源ラインまたは共通電源ライン)が配置され得る。遮光層(LS)は、薄膜トランジスタ(TR)と重畳するように配置することができる。例えば、遮光層(LS)は、薄膜トランジスタ(TR)のアクティブ層(ACT)と重畳し、特にアクティブ層(ACT)のチャネル領域と平面上で重畳するように配置することができる。遮光層(LS)は、アクティブ層(ACT)に外部光が進入することを遮断する役割を果たすことができる。また、補助電源ライン(EVSS)(第2電源ラインまたは共通電源ライン)は、共通電極(COM)(カソード電極または第2電極)に、低電圧を印加する役割を果たすことができる。また、補助電源ライン(EVSS)は、補助電源電極210とともに共通電極(COM)の抵抗を下げる役割をすることができる。
【0051】
遮光層(LS)と補助電源ライン(EVSS)は、同一層で互いに同じ物質からなり得、この場合、遮光層(LS)と補助電源ライン(EVSS)を同一工程を通じて同時に形成することができる。
【0052】
基板(SUB)上には、遮光層(LS)及び補助電源ライン(EVSS)を覆うようにバッファ層(BUF)が配置され得る。バッファ層(BUF)は、単一層または複数の無機膜を積層して形成することができる。例えば、バッファ層(BUF)は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、およびシリコン酸化窒化膜(SiOxNy)からなる単一層で形成することができる。あるいは、バッファ層(BUF)は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、およびシリコン酸化窒化膜(SiOxNy)の中の少なくとも2つ以上の膜を積層した多層膜からなり得る。このようなバッファ層(BUF)は、基板(SUB)から拡散するイオンや不純物を遮断し、基板(SUB)を介して発光素子(ED)に浸透する水分を遮断するために、基板(SUB)の上面全体に形成することができる。
【0053】
バッファ層(BUF)上には、薄膜トランジスタ(TR)、ストレージキャパシタ及び補助電源電極210を配置することができる。薄膜トランジスタ(TR)は、バッファ層(BUF)上の複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)のそれぞれに配置することができる。例えば、薄膜トランジスタ(TR)は、アクティブ層(ACT)、ゲート絶縁膜(GI)を挟んでアクティブ層(ACT)と重畳するゲート電極(GA)、第1ソース/ドレイン電極(SD1)、及び第2ソース/ドレイン電極(SD2)を含むことができる。また、ストレージキャパシタは、遮光層(LS)または補助電源ライン(EVSS)の一部または全部を利用する第1キャパシタ電極、薄膜トランジスタ(TR)のゲート電極(GA)と同じ金属物質でパターニングされる第2キャパシタ電極であり得る。そして、補助電源電極210の一部または全部を利用する第3キャパシタ電極を重畳した三重構造に形成することができるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、必要によって、多様な複数の層で構成することができる。また、補助電源電極210は、バッファ層(BUF)、層間絶縁膜(ILD)を貫通するコンタクトホール(CH)を介して、補助電源ライン(EVSS)に電気的に連結され得る。
【0054】
薄膜トランジスタ(TR)のアクティブ層(ACT)は、シリコン系または酸化物系半導体物質からなり得、バッファ層(BUF)上に形成することができる。アクティブ層(ACT)は、ゲート電極(GA)と重畳するチャネル領域と、第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と連結したソース/ドレイン領域とを含むことができる。
【0055】
アクティブ層(ACT)上に、ゲート絶縁膜(GI)を形成することができる。ゲート絶縁膜(GI)は、アクティブ層(ACT)のチャネル領域上に配置することができ、アクティブ層(ACT)とゲート電極(GA)とを絶縁する機能を成すことができる。ゲート絶縁膜(GI)は、無機絶縁物質で形成することができ、例えば、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸化窒化膜(SiOxNy)、またはそれらの多層膜からなり得る。
【0056】
ゲート絶縁膜(GI)上には、ゲート電極(GA)を形成することができる。ゲート電極(GA)は、ゲート絶縁膜(GI)を挟んでアクティブ層(ACT)と対向するように配置することができる。そして、ゲート電極(GA)は、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、タンタル(Ta)またはタングステン(W)からなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの合金の単一層または多重層からなり得る。また、バッファ層(BUF)上には、ストレージキャパシタの一部をなす第2キャパシタ電極をゲート電極(GA)と同じ物質で形成することができ、この場合、薄膜トランジスタ(TR)のゲート電極(GA)とストレージキャパシタの第2キャパシタ電極を同じ工程で同時に形成することができる。
【0057】
バッファ層(BUF)上には、ゲート電極(GA)を覆う層間絶縁膜(ILD)を形成することができる。また、層間絶縁膜(ILD)は、ストレージキャパシタの第2キャパシタ電極を覆うように形成することができる。層間絶縁膜(ILD)は、薄膜トランジスタ(TR)を保護する機能を行うことができる。層間絶縁膜(ILD)は、無機絶縁物質からなり得る。例えば、層間絶縁膜(ILD)は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸化窒化膜(SiOxNy)、またはそれらの多層膜からなり得る。
【0058】
層間絶縁膜(ILD)上には、第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)を形成することができる。層間絶縁膜(ILD)は、アクティブ層(ACT)と第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)とを接触させるために該当領域を除去することができる。例えば、第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)は、層間絶縁膜(ILD)を貫通するコンタクトホールを介して、アクティブ層(ACT)と接触して電気的に連結することができる。
【0059】
層間絶縁膜(ILD)上には、補助電源電極210を形成することができる。層間絶縁膜(ILD)とその下のバッファ層(BUF)には、補助電源ライン(EVSS)と補助電源電極210を接触させるために、該当領域を除去することができる。例えば、補助電源電極210は、層間絶縁膜(ILD)とバッファ層(BUF)を貫通するコンタクトホール(CH)を介して、補助電源ライン(EVSS)と接触して電気的に連結することができる。また、補助電源電極210は、ストレージキャパシタの第3キャパシタ電極の役割を果たすことができる。
【0060】
第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と補助電源電極210は、同一層で互いに同一物質からなり得る。第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と補助電源電極210は、同じ工程を介して同時に形成することができる。第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)及び補助電源電極210は、単一層又は多重層からなり得る。第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と補助電源電極210が単一層の場合には、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti) 、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)または銅(Cu)からなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの合金からなり得る。また、第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と補助電源電極210が多重層である場合には、モリブデン/アルミニウム-ネオジム、モリブデン/アルミニウム、チタン/アルミニウム、又は銅/モリブデンチタンの二重層であり得る。あるいは、第1および第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と補助電源電極210は、モリブデン/アルミニウム-ネオジム/モリブデン、モリブデン/アルミニウム/モリブデン、チタン/アルミニウム/チタン、またはモリブデンチタン/銅/モリブデンチタンの三重層からなり得る。しかし、これに限定されず、第1及び第2ソース/ドレイン電極(SD1、SD2)と補助電源電極210は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)または銅(Cu)からなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの合金からなる多重層から形成することができる。
【0061】
基板(SUB)上に配置された薄膜トランジスタ(TR)、ストレージキャパシタ及び補助電源電極210は、回路層(又は薄膜トランジスタアレイ層)を構成することができる。
【0062】
薄膜トランジスタ(TR)及び補助電源電極210上にはパッシベーション層(PAS)(又は第2保護層)を配置することができる。パッシベーション層(PAS)は、薄膜トランジスタ(TR)及び補助電源電極210を覆うように形成することができる。パッシベーション層(PAS)は、薄膜トランジスタ(TR)を保護するものであり、無機絶縁物質からなり得る。例えば、パッシベーション層(PAS)は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸窒化膜(SiOxNy)、またはそれらの多層膜からなり得る。
【0063】
パッシベーション層(PAS)(または第2保護層)上には、オーバーコート層(OC)(第1保護層または平坦化層)を配置することができる。オーバーコート層(OC)は、下部の段差を平坦化するものであり、有機絶縁物質からなり得る。例えば、オーバーコート層(OC)は、フォトアクリル(photo acryl)、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene resin)、及びアクリレート系樹脂(acrylate)等の有機物の中の少なくとも一つの物質であり得る。
【0064】
オーバーコート層(OC)(第1保護層または平坦化層)上には、ピクセル電極(PXL)(アノード電極または第1電極)を配置することができる。ピクセル電極(PXL)は、オーバーコート層(OC)上の複数のサブピクセル(SP1、SP2、SP3、SP4)のそれぞれに配置することができる。ピクセル電極(PXL)は、オーバーコート層(OC)及びパッシベーション層(PAS)を貫通するコンタクトホールを介して、薄膜トランジスタ(TR)の第1ソード/ドレイン電極(SD1)に連結することができる。あるいは、ピクセル電極(PXL)は、薄膜トランジスタ(TR)の第2ソース/ドレイン電極(SD2)に連結することもできる。ピクセル電極(PXL)上には、発光層(EL)と共通電極(COM)が配置され得る。ピクセル電極(PXL)、発光層(EL)及び共通電極(COM)は、発光素子(ED)を構成することができる。
【0065】
ピクセル電極(PXL)(アノード電極または第1電極)は、金属、その合金、金属と酸化物金属の組み合わせで形成することができる。例えば、ピクセル電極(PXL)は、透明導電膜と反射効率の高い不透明導電膜とを含む多層構造で形成することができる。ピクセル電極(PXL)の透明導電膜としては、酸化インジウムスズ(ITO)または インジウム酸化亜鉛(IZO)などの仕事関数値が相対的に大きな材質からなり、不透明導電膜としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、またはタングステン(W)からなる群から選ばれる1つまたはそれらの合金の単一層または多重層からなり得る。例えば、ピクセル電極(PXL)は、透明導電膜、不透明導電膜および透明導電膜が順に積層された構造で形成することができ、透明導電膜および不透明導電膜が順に積層された構造で形成することもできる。
【0066】
ピクセル電極(PXL)及びオーバーコート層(OC)上には、バンク層(BA)を配置することができる。バンク層(BA)は、ピクセル電極(PXL)の端部を覆い、サブピクセルの開口部を定義することができる。バンク層(BA)は、ポリイミド(polyimide)、アクリレート(acrylate)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene series resin)などの有機物からなり得る。バンク層(BA)によって露出したピクセル電極(PXL)の中心部を、発光領域と定義することができる。また、バンク層(BA)は、補助電源電極210と共通電極(COM)を電気的に連結できるように、補助電源電極210の一部を露出させるコンタクト部(CA)を定義することができる。
【0067】
コンタクト部(CA)は、パッシベーション層(PAS)、オーバーコート層(OC)及びバンク層(BA)を貫通して補助電源電極210の一部を露出させることができる。コンタクト部(CA)によって露出した補助電源電極210上には、アンダーカット領域(UC)を有するアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)が配置され得る。
【0068】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、補助電源電極210の一部の上に配置され、アンダーカット領域(UC)を含むことができる。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、補助電源電極210の一部分上にアイランド(island)パターンからなり、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の周辺の周りに補助電源電極210が、露出し得る。コンタクト部(CA)において、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の周辺の周りに露出した補助電源電極210は、共通電極(COM)(カソード電極または第2電極)と接触して、電気的に連結することができる。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、パッシベーション層(PAS)およびオーバーコート層(OC)と同じ物質からなり得る。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、オーバーコート層(OC)と同じ物質からなる第1パターン(OC_P)(または上部パターン)とパッシベーション層(PAS)と同じ物質からなる第2パターン(PAS_P)(または下部パターン)を含むことができる。
【0069】
ピクセル電極(PXL)及びバンク層(BA)上には、発光層(EL)を配置することができる。オーバーコート層(OC)上に発光層(EL)を配置することができる。また、発光層(EL)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の第1パターン(OC_P)上に配置することができる。発光層(EL)は、コンタクト部(CA)を介して露出した補助電源電極210上に配置することができる。発光層(EL)は、コンタクト部(CA)に位置するアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)によるアンダーカット領域(UC)で断絶するように形成することができる。例えば、発光層(EL)は、ステップカバレッジに優れていない物質からなり得る。これにより、発光層(EL)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)によって、補助電源電極210上に配置される面積が最小化され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)のアンダーカット領域(UC)で断絶し、下の補助電源電極210が露出するように形成することができる。
【0070】
発光層(EL)上には、共通電極(COM)(カソード電極または第2電極)が配置され得る。共通電極(COM)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の第1パターン(OC_P)上の発光層(EL)上に配置され得る。共通電極(COM)は、ピクセル電極(PXL)、発光層(EL)上に配置されて発光素子(ED)を構成することができる。共通電極(COM)は、基板(SUB)の全面に広く形成することができる。共通電極(COM)は、酸化インジウムスズ(ITO)またはインジウム酸化亜鉛(IZO)などの透明導電物質で構成することができ、光が透過できるほど薄い厚さを有する銀(Ag)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)またはそれらの合金からなることもできる。
【0071】
共通電極(COM)は、コンタクト部(CA)によって露出した補助電源電極210と接触して電気的に連結することができる。共通電極(COM)は、バンク層(BA)を覆うように配置され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)のアンダーカット領域(UC)において、補助電源電極210上に配置され得る。例えば、共通電極(COM)は、ステップカバレッジに優れた物質からなり得る。共通電極(COM)は、蒸着(evaporation)によって形成される発光層(EL)よりステップカバレッジに優れ、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)のアンダーカット領域(UC)で発光層(EL)が断絶して外部に露出した補助電源電極210の上部まで形成することができる。これにより、発光層(EL)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)のアンダーカット領域(UC)において、補助電源電極210と接触せず、補助電源電極210が露出するように形成されるが、共通電極(COM)は、発光層(EL)で覆われずに露出した補助電源電極210の上面に配置することができ、補助電源電極210と直接に接触して電気的に連結することができる。
【0072】
図4Aは、本明細書の一実施例による、図3のA部分に示したコンタクト領域を示す平面図であり、図4Bは、図4Aの線II-II’の断面図である。
【0073】
図4A及び図4B図3に結びつけて参照すると、本明細書の一実施例による発光表示装置100のコンタクト領域は、補助電源電極210の一部を露出させるコンタクト部(CA)を含むことができる。コンタクト部(CA)は、パッシベーション層(PAS)(または第2保護層)、オーバーコート層(OC)(または第1保護層)、およびバンク層(BA)を貫通して、補助電源電極210の一部を露出させることができる。コンタクト部(CA)によって露出した補助電源電極210上には、第1パターン(OC_P)及び第2パターン(PAS_P)を含むアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)が配置され得る。
【0074】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、補助電源電極210の一部分上に配置され、アンダーカット領域(UC)を含むことができる。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、補助電源電極210の一部分上にアイランドパターンで形成され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の周辺の周りに補助電源電極210の露出領域が形成され得る。コンタクト部(CA)において、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の周辺の周りに露出した補助電源電極210は、共通電極(COM)(カソード電極または第2電極)と接触して電気的に連結され得る。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、パッシベーション層(PAS)およびオーバーコート層(OC)と同じ物質からなり得る。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、オーバーコート層(OC)と同じ物質からなる第1パターン(OC_P)(または上部パターン)とパッシベーション層(PAS)と同じ物質からなる第2パターン(PAS_P)(または下部パターン)とを含むことができる。
【0075】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の第1パターン(OC_P)は、有機絶縁物質で構成され、第2パターン(PAS_P)は無機絶縁物質からなり得る。第1パターン(OC_P)は、オーバーコート層(OC)と同じ層に同じ物質で形成することができる。第1パターン(OC_P)とオーバーコート層(OC)は、同じ工程を介して同時に形成することができる。第2パターン(PAS_P)は、パッシベーション層(PAS)と同じ層に同じ物質で形成することができる。第2パターン(PAS_P)とパッシベーション層(PAS)は、同じ工程を通じて同時に形成することができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0076】
第1パターン(OC_P)は、補助電源電極210の一部分上に配置され得る。第1パターン(OC_P)は、補助電源電極210上にアイランドパターンからなり、第1パターン(OC_P)の端の下にアンダーカット領域(UC)が形成され得る。第1パターン(OC_P)は、第2パターン(PAS_P)上に配置され、露出した補助電源電極210の一部分と重畳し得る。
【0077】
第2パターン(PAS_P)は、補助電源電極210の上面上に第1パターン(OC_P)と重畳するように形成され、第1パターン(OC_P)を支持することができる。第2パターン(PAS_P)は、補助電源電極210上にアイランドパターンからなり、第1幅を有し、第1パターン(OC_P)と接する上面と、第1幅よりも広い第2幅を有し補助電源電極210と接する下面と、上面と下面の間に傾斜面を含むことができる。ここで、第1パターン(OC_P)の下面の幅は、第2パターン(PAS_P)の上面の第1幅よりも広い幅を有することができる。また、第1パターン(OC_P)の幅は、第2パターン(PAS_P)の下面の第2幅と同じかまたは広い幅を有することができる。第1パターン(OC_P)の下面は、少なくとも第2パターン(PAS_P)の上面よりも広い幅を有するので、第1パターン(OC_P)の端の下にアンダーカット領域(UC)を形成することができる。そのようなアンダーカット領域(UC)は、第1パターン(OC_P)の端の下と第2パターン(PAS_P)の側面とを含むことができる。
【0078】
第2パターン(PAS_P)は、第1パターン(OC_P)と重畳するパッシベーション層(PAS)が第1パターン(OC_P)の周辺に補助電源電極210の一部が露出するようにエッチングされることにより形成され得る。第2パターン(PAS_P)は、第1パターン(OC_P)の端と重畳する領域で、オーバーエッチングされて第1パターン(OC_P)の端より内側に入るように形成されて、アンダーカット領域(UC)が形成され得る。
【0079】
本明細書の一実施例によるアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)は、図4A及び図4Bに示すように、第1パターン(OC_P)の端の下にアンダーカット領域(UC)を形成され得る。アンダーカット領域(UC)は、第1パターン(OC_P)の端に対応する第2パターン(PAS_P)が第1パターン(OC_P)の端よりも内側にパターニングされることによって形成することができる。アンダーカット領域(UC)は、第1パターン(OC_P)の端の下と第2パターン(PAS_P)の側面とを含むことができる。
【0080】
発光層(EL)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)上に形成され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)周辺のパッシベーション層(PAS)、オーバーコート層(OC)及びバンク層(BA)の段差に沿って、補助電源電極210の露出領域上に一部形成することができる。発光層(EL)は、補助電源電極210の露出領域において、アンダーカット領域(UC)に対応する補助電源電極210上に配置しなくてもよい。発光層(EL)は、ステップカバレッジに優れていない物質からなるため、アンダーカット領域(UC)の補助電源電極210まで形成できずに断絶することにより、補助電源電極210の露出領域上に配置される面積を最小限に抑えることができる。
【0081】
共通電極(COM)は、発光層(EL)上に形成することができる。共通電極(COM)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の発光層(EL)上に形成され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)周辺のパッシベーション層(PAS)、オーバーコート層(OC)及びバンク層(BA)の段差に沿って発光層(EL)上に形成され、発光層(EL)によって覆われずに露出した補助電源電極210の上面に配置され得、補助電源電極210と直接に接触して電気的に連結し得る。共通電極(COM)は、発光層(EL)よりもステップカバレッジに優れた物質からなるため、発光層(EL)が形成されないアンダーカット領域(UC)の補助電源電極210まで形成することができ、補助電源電極210と直接に接触して電気的に連結することができる。したがって、本明細書の一実施例による発光表示装置100は、発光層(EL)がアンダーカット領域(UC)と重畳する補助電源電極210を覆わないが、共通電極(COM)が発光層(EL)で覆われずに露出した補助電源電極210と直接に接触して電気的に連結することで、表示パネル全体で共通電極(COM)の抵抗偏差による電圧降下の不均一を低減することができる。
【0082】
本明細書の一実施例による発光表示装置100は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)上面に形成された発光層(EL)と共通電極(COM)が、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)の第1パターンである(OC_P)の端に沿って断絶するように形成することができる。この場合、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)上の共通電極(COM)は、電気的に分離されたフローティング状態で存在することができる。
【0083】
図5Aは、本明細書の他の実施例による図3のA部分に示したコンタクト領域を示す平面図であり、図5Bは、図5Aの線III-III’の断面図である。図5Aにおける線II-II’の断面図は、図4Bと実質的に同じ構成であるため図を省略した。
【0084】
図5A及び図5B図3及び図4Bに結びつけて参照すると、本明細書の他の実施例による発光表示装置100のコンタクト領域は、補助電源電極210の一部を露出させるコンタクト部(CA)を含むことができる。コンタクト部(CA)は、パッシベーション層(PAS)(または第2保護層)、オーバーコート層(OC)(または第1保護層)、およびバンク層(BA)を貫通して、補助電源電極210の一部を露出させることができる。コンタクト部(CA)によって露出した補助電源電極210上には、第1パターン(OC_P)、第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)を含むアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)を配置することができる。
【0085】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、補助電源電極210の一部分上に配置され、部分的にアンダーカット領域(UC)を含むことができる。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、補助電源電極210の一部分上に配置され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の周辺の周り一部に補助電源電極210の露出領域を形成することができる。コンタクト部(CA)においてアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の周辺の周りの一部に露出した補助電源電極210は、共通電極(COM)(カソード電極又は第2電極)と接触して、電気的に連結することができる。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、パッシベーション層(PAS)およびオーバーコート層(OC)と同じ物質からなり得る。アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、オーバーコート層(OC)と同じ物質からなる第1パターン(OC_P)(または上部パターン)と、パッシベーション層(PAS)と同じ物質からなる第2パターン(PAS_P)(または、下部パターン)と、パッシベーション層(PAS)と同じ物質からなる第3パターン(PAS_B)(またはブリッジパターン)を含むことができる。
【0086】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の第1パターン(OC_P)は有機絶縁物質からなり得、第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)は無機絶縁物質からなり得る。第1パターン(OC_P)は、オーバーコート層(OC)と同じ層に同じ物質で形成することができる。第1パターン(OC_P)とオーバーコート層(OC)は、同じ工程を介して同時に形成することができる。第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)は、パッシベーション層(PAS)と同じ層に同じ物質で形成することができる。第2パターン(PAS_P)、第3パターン(PAS_B)とパッシベーション層(PAS)は、同じ工程を介して同時に形成することができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0087】
第1パターン(OC_P)は、補助電源電極210の一部分上に配置される。第1パターン(OC_P)は、補助電源電極210上にアイランドパターンからなり、第1パターン(OC_P)の、端の下の一部にアンダーカット領域(UC)が形成され得る。第1パターン(OC_P)は、第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)上に配置され、露出した補助電源電極210の一部と重畳し得る。
【0088】
第2パターン(PAS_P)は、補助電源電極210の上面上に第1パターン(OC_P)と重畳するように形成され、第1パターン(OC_P)を支持することができる。第3パターン(PAS_B)は、補助電源電極210の上面上に第1パターン(OC_P)と一部重畳するように形成され、第1パターン(OC_P)と重畳する部分が、第2パターン(PAS_P)と連結するように形成することができる。
【0089】
第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)は、平面上に第1パターン(OC_P)と少なくとも一部重畳する格子形状に形成され得る。第2パターン(PAS_P)は、格子形状の中心に配置され、第3パターン(PAS_B)は、格子形状の中心に配置された第2パターン(PAS_P)から十字形状(または「+」形状)に延長するように形成され得る。第2パターン(PAS_P)は、第1パターン(OC_P)と重畳し、第1パターン(OC_P)の形状に対応し、第1パターン(OC_P)より小さい大きさを有する形態で形成され得る。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)とアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)周辺のパッシベーション層(PAS)の間に配置することができ、第2パターン(PAS_P)及び周辺のパッシベーション層(PAS)と一体の形態で形成することができる。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)の一部および周辺パッシベーション層(PAS)の一部の間を連結する形態で形成することができる。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)と周辺のパッシベーション層(PAS)の間を連結する直線形態で形成することができる。例えば、第2パターン(PAS_P)は、少なくとも1つの側面を有することができ、第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)の少なくとも1つの側面から延長するように形成することができる。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)を挟んで隣接するパッシベーション層(PAS)側にそれぞれ延長するように形成することができる。例えば、第2パターン(PAS_P)は、図5Aに示すように、4つの側面を有する四角形状であり、第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)の4つの側面それぞれの中心から隣接するパッシベーション層(PAS)に延長する直線形態に形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0090】
第2パターン(PAS_P)は、第1幅を有し、第1パターン(OC_P)と接する上面と、第2幅より広い第2幅を有し、補助電源電極210と接する下面と、上面と下面の間に傾斜面を含むことができる。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)を挟んで少なくとも両側に延長することができる。第3パターン(PAS_B)は、第1パターン(OC_P)の下面と接し、第2パターン(PAS_P)と同じ高さを有することができる。ここで、第1パターン(OC_P)の下面の幅は、第2パターン(PAS_P)の上面の第1幅よりも広い幅を有することができ、第2パターン(PAS_P)の下面の第2幅と同じか広い幅を有することができる。また、第1パターン(OC_P)の下面は、第3パターン(PAS_B)の上面と互いに接することができる。
【0091】
第1パターン(OC_P)の下面は、少なくとも第2パターン(PAS_P)の上面より広い幅を有し、少なくとも一部が第3パターン(PAS_B)と接しているので、第1パターン(OC_P)の一部の端の下にアンダーカット領域(UC)を形成することができる。すなわち、第1パターン(OC_P)の端で第3パターン(PAS_B)と重畳する部分を除いた残りの端の下にアンダーカット領域(UC)を形成することができる。このようなアンダーカット領域(UC)は、第3パターン(PAS_B)が配置された部分を除く、第1パターン(OC_P)の一部の端の下と第2パターン(PAS_P)の側面とを含むことができる。
【0092】
第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)は、第1パターン(OC_P)と重畳するパッシベーション層(PAS)が、第1パターン(OC_P)の周辺に補助電源電極210の一部分が露出するようにエッチングすることによって形成することができる。第2パターン(PAS_P)は、第1パターン(OC_P)の端と重畳する領域でオーバーエッチングされ、第1パターン(OC_P)の端より内側に入るように形成され、アンダーカット領域(UC)が形成され得る。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)を挟んで少なくとも両側に延長する部分のパッシベーション層(PAS)が、エッチングされずに残留して形成され得る。これにより、アンダーカット領域(UC)は、第1パターン(OC_P)の端で、第3パターン(PAS_B)と重畳する部分を除く残りの端の下に形成することができる。
【0093】
本明細書の他の実施例によるアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、図5A及び図4Bに示すように、第1パターン(OC_P)の一部の端の下にアンダーカット領域(UC)を形成することができる。アンダーカット領域(UC)は、第1パターン(OC_P)の端に対応する第2パターン(PAS_P)が、第1パターン(OC_P)の端よりも内側にパターニングされることによって形成することができる。また、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、図5A及び図5Bに示すように、第1パターン(OC_P)の一部の端と重畳する第3パターン(PAS_B)を形成することができる。第3パターン(PAS_B)は、第2パターン(PAS_P)及び第2パターン(PAS_P)と補助電源電極210の露出領域を挟んで離隔したパッシベーション層(PAS)の間を連結するように形成され得る。第3パターン(PAS_B)は、露出した補助電源電極210上のパッシベーション層(PAS)の一部が除去されずに残留し、第2パターン(PAS_P)と周辺のパッシベーション層(PAS)間を連結する直線形態でパターン化されることによって形成することができる。したがって、アンダーカット領域(UC)は、第3パターン(PAS_B)が配置された部分を除く、第1パターン(OC_P)の一部の端の下と第2パターン(PAS_P)の側面とを含むことができる。
【0094】
発光層(EL)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)上に形成され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)周辺のパッシベーション層(PAS)、オーバーコート層(OC)及びバンク層(BA)の段差に沿って、補助電源電極210の露出領域上に一部形成することができる。発光層(EL)は、補助電源電極210の露出領域において、アンダーカット領域(UC)に対応する補助電源電極210上に配置しなくてもよい。発光層(EL)は、ステップカバレッジに優れていない物質からなるため、アンダーカット領域(UC)の補助電源電極210まで形成されずに断絶することにより、補助電源電極210の露出領域上に配置される面積を最小限に抑えることができる。また、発光層(EL)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)と周辺のパッシベーション層(PAS)の間を連結する第3パターン(PAS_B)を介して断絶されずに、コンタクト領域周辺と連続的につながることができる。
【0095】
共通電極(COM)は、発光層(EL)上に形成することができる。共通電極(COM)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の発光層(EL)上に形成され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の周辺のパッシベーション層(PAS)、オーバーコート層(OC)、及びバンク層(BA)の段差に沿って発光層(EL)上に形成され、発光層(EL)によって覆われずに露出した補助電源電極210の上面に配置することができ、補助電源電極210と直接に接触し、電気的に連結することができる。共通電極(COM)は、発光層(EL)よりもステップカバレッジに優れた物質からなるため、発光層(EL)が形成されないアンダーカット領域(UC)の補助電源電極210まで形成することができ、補助電源電極210と直接に接触して電気的に連結することができる。また、共通電極(COM)は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)と周辺のパッシベーション層(PAS)の間を連結する第3パターン(PAS_B)を介して断絶されず、コンタクト領域周辺と連続的につながることができる。したがって、本明細書の他の実施例による発光表示装置100は、発光層(EL)がアンダーカット領域(UC)と重畳する補助電源電極210を覆わないが、共通電極(COM)が発光層(EL)によって覆われずに露出した補助電源電極210と直接に接触して電気的に連結することにより、表示パネル全体で共通電極(COM)の抵抗偏差による電圧降下の不均一を低減することができる。
【0096】
本明細書の他の実施例による発光表示装置100は、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の上面に形成された発光層(EL)と共通電極(COM)がアンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)と周辺のパッシベーション層(PAS)の間を連結する第3パターン(PAS_B)を介して、断絶されずにコンタクト領域の周辺に連続的につながることができる。これにより、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)上の共通電極(COM)は、電気的に連結した状態を維持して静電気が発生することを防止することができる。
【0097】
以下では、図6A図9Cを参照して、本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法についてより具体的に説明する。
【0098】
図6A図7A図8A及び図9Aは、本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法の順序による工程平面図であり、図6Bは、図6Aの線IV-IV’の工程断面図である。図7Bは、図7Aの線VI-V’の工程断面図、図7Cは、図7Aの線VI-VI’の工程断面図、図8Bは、図8Aの線VII-VII’の工程断面図である。図8Cは、図8Aの線VIII-VIII’の工程断面図、図9Bは、図9Aの線IX-IX’の工程断面図、図9Cは、図9Aの線X-X’の工程断面図である。これは、図4Aおよび図4Bに示す本明細書の一実施例による発光表示装置、または図5Aおよび図5Bに示した本明細書の他の実施例による発光表示装置に対する製造方法に関するものであるので、同一の構成に対しては同じ図面符号を付し、これに対する重複説明は省略または簡略にする。
【0099】
図6A及び図6Bに示すように、オーバーコート層(OC)は、パッシベーション層(PAS)の上にパターン形成することができる。オーバーコート層(OC)は、補助電源電極210と重畳するパッシベーション層(PAS)の一部が露出するようにパターン形成され得る。パッシベーション層(PAS)の露出領域の中心には、アンダーカット構造物の第1パターン(OC_P)をパターン形成することができる。
【0100】
第1パターン(OC_P)は、パッシベーション層(PAS)の露出領域の中心にアイランドパターンで形成することができ、第1パターン(OC_P)の周辺の周りにパッシベーション層(PAS)の露出領域を間に置いて、周辺のオーバーコート層(OC)をパターン形成することができる。以後の工程により、第1パターン(OC_P)と周辺オーバーコート層(OC)との間に露出したパッシベーション層(PAS)を除去することによって、補助電源電極210の一部を露出させることができる。
【0101】
図7A図7Cに示すように、オーバーコート層(OC)をパターン形成した後、その上にフォトレジストパターン(PR)を形成することができる。フォトレジストパターン(PR)は、平面上に第1パターン(OC_P)の中心を基準とする格子形状に形成することができる。フォトレジストパターン(PR)は、第1パターン(OC_P)の中心を基準にして、十字形状(または「+」形状)に形成することができる。パッシベーション層(PAS)の露出領域は、フォトレジストパターン(PR)の格子形状の開口部に対応する部分を除いた残りの部分をフォトレジストパターン(PR)によってマスクすることができる。また、第1パターン(OC_P)は、フォトレジストパターン(PR)の十字形状の中心に配置され、第1パターン(OC_P)と重畳するパッシベーション層(PAS)をマスクすることができる。
【0102】
フォトレジストパターン(PR)は、図7Bに示すように、格子形状の開口部でパッシベーション層(PAS)を覆わずに露出させることができる。
【0103】
フォトレジストパターン(PR)は、図7Cに示すように、十字形状にパッシベーション層(PAS)を覆って露出しないようにする。
【0104】
一方、図4A及び図4Bに示す本明細書の一実施例による発光表示装置は、フォトレジストパターン(PR)の形成なしに、パッシベーション層(PAS)上のオーバーコート層(OC)及び第1パターン(OC_P)をエッチングマスクパターンとして用いて、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P)を含むコンタクト部(CA)を形成することができる。
【0105】
図8A図8Cに示すように、フォトレジストパターン(PR)及び第1パターン(OC_P)をマスクとして、オーバーコート層(OC)下のパッシベーション層(PAS)をエッチングすると、フォトレジストパターン(PR)及び第1パターン(OC_P)によってマスクされていないパッシベーション層(PAS)を除去して、補助電源電極210を露出させることができる。パッシベーション層(PAS)は、エッチング工程を通じて第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)をパターニングして形成することができる。
【0106】
パッシベーション層(PAS)は、フォトレジストパターン(PR)の開口部と第1パターン(OC_P)の端と重畳する領域でオーバーエッチングされ、第1パターン(OC_P)の端より内側に入るように形成され、アンダーカット領域(UC)を有する第2パターン(PAS_P)を形成することができ、フォトレジストパターン(PR)の開口部の端より内側に入るように形成して、第3パターン(PAS_B)を形成することができる。
【0107】
パッシベーション層(PAS)は、図8Bに示すように、第1パターン(OC_P)と重畳する第2パターン(PAS_P)でパターン形成され、第2パターン(PAS_P)は、フォトレジストパターン(PR)によって覆われていない第1パターン(OC_P)の端よりも内側に入るように形成され、アンダーカット領域(UC)を形成することができる。
【0108】
パッシベーション層(PAS)は、図8Cに示すように、第1パターン(OC_P)及びフォトレジストパターン(PR)と重畳する第3パターン(PAS_B)でパターン形成され、第3パターン(PAS_B)は、第1パターン(OC_P)の下面と互いに接して同高さを有し、第2パターン(PAS_P)と周辺のパッシベーション層(PAS)の間を連結するように形成され、アンダーカット領域(UC)が形成されなくてもよい。
【0109】
図9A図9Cに示すように、パッシベーション層(PAS)のエッチング後、フォトレジストパターン(PR)が除去されると、補助電源電極210が露出する露出領域とアンダーカット構造物(OC_P、 PAS_P、PAS_B)を形成することができる。
【0110】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、補助電源電極210の一部分上に配置され、アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の周辺周りの一部に補助電源電極210の露出領域を形成することができる。
【0111】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の第1パターン(OC_P)は、補助電源電極210の一部分上にアイランドパターンで形成することができ、端下の一部にアンダーカット領域(UC)を形成することができる。
【0112】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)の第2パターン(PAS_P)及び第3パターン(PAS_B)は、平面上に第1パターン(OC_P)と少なくとも一部重畳する格子形状に形成され得る。第2パターン(PAS_P)は、格子形状の中心に配置され、第3パターン(PAS_B)は、格子形状の中心に配置された第2パターン(PAS_P)から十字形状(または「+」形状)に延長するように形成することができる。
【0113】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、図9Bに示すように、第1パターン(OC_P)の端の下の一部にアンダーカット領域(UC)を形成することができる。
【0114】
アンダーカット構造物(OC_P、PAS_P、PAS_B)は、図9Cに示すように、第3パターン(PAS_B)が第1パターン(OC_P)の下面と互いに接して同じ高さを有し、第2パターン(PAS_P)は、アンダーカット領域(UC)が形成されないように、周辺パッシベーション層(PAS)の間を連結するように形成される。
【0115】
本明細書の実施例による発光表示装置は、以下のように説明することができる。
【0116】
本明細書の実施例による発光表示装置は、基板上に配置された補助電源電極を有する回路層、前記回路層を覆う保護層、前記補助電源電極の一部分を露出させるコンタクト部、及び前記補助電源電極の一部分の上に配置されアンダーカット領域を有するアンダーカット構造物を含み、アンダーカット領域は、アンダーカット構造物の周辺の周りの少なくとも一部に形成することができる。
【0117】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記アンダーカット構造物は、前記補助電源電極の一部分上に配置された第1パターン、及び前記補助電源電極の上面に配置され、前記第1パターンを支持する第2パターンを含み、アンダーカット領域は、第1パターンの端の少なくとも一部の下に形成することができる。
【0118】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第1パターンの端の少なくとも一部は、前記補助電源電極の露出領域と少なくとも一部重畳することができる。
【0119】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、アンダーカット構造物は、有機絶縁物質および無機絶縁物質の中の少なくとも一方を含むことができる。
【0120】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第1パターンは有機絶縁物質からなり、前記第2パターンは無機絶縁物質からなり得る。
【0121】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第1パターンはアイランドパターンで構成され、前記コンタクト部は前記第1パターンの周辺周りの少なくとも一部に前記補助電源電極の露出領域を形成することができる。
【0122】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、アンダーカット領域は、第1パターンの端の少なくとも一部の下と第2パターンの側面とを含むことができる。
【0123】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記アンダーカット構造物は、前記補助電源電極の上面に配置され、前記第1パターンと一部重畳し、前記第2パターンから延長される第3パターンをさらに含むことができる。
【0124】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、アンダーカット領域は、第1パターンの端部分で第3パターンと重畳する部分を除く残りの端部分の下に形成することができる。
【0125】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、第3パターンは、第2パターンを挟んで少なくとも両側に延長するように形成することができる。
【0126】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第2パターン及び前記第3パターンは、平面上に前記第1パターンと少なくとも一部重畳する格子形状に形成することができる。
【0127】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第2パターンは、前記格子形状の中心に配置され、前記第3パターンは、前記格子形状の中心に配置された前記第2パターンから十字形状に延長するように形成することができる。
【0128】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第1パターンの下面は、前記第3パターンの上面と接し、前記第2パターンと前記第3パターンは同じ高さを有することができる。
【0129】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記保護層は、有機絶縁物質からなる第1保護層、及び前記第1保護層と前記補助電源電極の間に配置され、無機絶縁物質からなる第2保護層を含むことができる。
【0130】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記アンダーカット構造物は、前記第1保護層と同じ層に同じ物質からなる第1パターン、及び前記第2保護層と同じ層に同じ物質からなる第2パターンを含み、前記コンタクト部は、前記第1パターンの周辺の周りの少なくとも一部の前記第2パターンと前記第2保護層の間に前記補助電源電極の露出領域を形成することができる。
【0131】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、アンダーカット領域は、第1パターンの端の少なくとも一部の下と第2パターンの側面を含むことができる。
【0132】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記アンダーカット構造物は、前記第1パターンと一部重畳し、前記第2パターンから延長され、前記第2パターンと同じ層に同じ物質からなる第3パターンを含むことができる。
【0133】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記第3パターンは、前記第2パターンと前記第2保護層の間を連結することができる。
【0134】
本明細書の実施例による発光表示装置によれば、前記基板上の回路層に配置された薄膜トランジスタ、前記保護層上に配置され、前記薄膜トランジスタに結合したピクセル電極、前記ピクセル電極上に配置された発光層、そして、発光層上に配置された共通電極を含み、共通電極は、アンダーカット構造のアンダーカット領域で補助電源電極に直接に接することができる。
【0135】
本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法は、基板上に補助電源電極を有する回路層を形成する工程、前記回路層を覆う有機絶縁物質及び無機絶縁物質の少なくとも一方を含む保護層を形成する工程、および補助電源電極の一部分を露出させ、補助電源電極の一部分上にアンダーカット領域を有するアンダーカット構造を形成する工程とを含み、アンダーカット領域は、アンダーカット構造の周辺の周りの少なくとも一部に形成することができる。
【0136】
本明細書の実施例による発光表示装置の製造方法によれば、前記アンダーカット構造物を形成する工程は、前記保護層の有機絶縁物質からなる第1保護層を前記保護層の無機絶縁物質である前記第2保護層の上部にパターンを形成し、前記アンダーカット構造物の前記第1パターンと前記第1パターン周辺の前記第2保護層の一部が露出するように形成する工程、前記第1パターンの中心を基準に格子形状を有するフォトレジストパターンを形成する工程、及びフォトレジストパターン及び第1パターンをマスクとして第2保護層をエッチングして、アンダーカット構造物の第2パターン及び第3パターン及び第2パターン及び第3パターンの周辺の補助電源電極の一部分が露出するように形成する工程を含み、アンダーカット領域は、前記第1パターンの端で前記第3パターンと重畳する部分を除く残りの端の下と前記第2パターンの側面を含むことができる。
【0137】
以上で説明した本明細書は、前述の実施例及び添付の図に限定されるものではなく、本明細書の技術的事項から逸脱しない範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であることが、本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者には明らかであろう。したがって、本明細書の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、およびその等価概念から導出されるすべての変更または変形形態が、本明細書の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0138】
100:発光表示装置
110:表示パネル
CA:コンタクト部
OC:オーバーコート層
OC_P:第1パターン
PAS:パッシベーション層
PAS_P:第2パターン
PAS_B:第3パターン
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C