(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】サイドリンクフィードバック情報送信方法および通信装置
(51)【国際特許分類】
H04L 1/16 20230101AFI20240524BHJP
H04L 1/1607 20230101ALI20240524BHJP
H04L 1/1812 20230101ALI20240524BHJP
H04L 1/1822 20230101ALI20240524BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240524BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240524BHJP
H04W 72/12 20230101ALI20240524BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20240524BHJP
H04W 72/40 20230101ALI20240524BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240524BHJP
【FI】
H04L1/16
H04L1/1607
H04L1/1812
H04L1/1822
H04W28/04 110
H04W72/0446
H04W72/12
H04W72/25
H04W72/40
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2022510213
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(86)【国際出願番号】 CN2020105841
(87)【国際公開番号】W WO2021031820
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-03-30
(31)【優先権主張番号】201910760454.1
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 帆
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲興▼▲ウェイ▼
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109792369(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109792594(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0189642(US,A1)
【文献】CATT,On Mode 1 resource allocation in NR V2X[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906315,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906315.zip>,2019年05月04日,pp. 1-4
【文献】vivo,Enhancements of Uu link to control sidelink[online],3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1901688,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96/Docs/R1-1901688.zip>,2019年02月15日,pp. 1-8
【文献】Lenovo, Motorola Mobility,Discussion on physical layer procedures for NR sidelink[online],3GPP TSG RAN1 WG #96b R1-1904579,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904579.zip>,2019年04月03日,pp. 1-6
【文献】Qualcomm Incorporated,Summary#5 of CRs on UCI multiplexing on PUSCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1- 1907944,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907944.zip>,2019年05月20日,pp. 1-5
【文献】Intel Corporation,On multi-TRP/multi-panel transmission[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907559,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907559.zip>,2019年05月07日,pp. 1-21
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16
H04W 92/18
H04W 72/12
H04W 28/04
H04W 72/0446
H04W 72/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置により実施されるサイドリンクフィードバック情報送信方法であって、前記方法は、
物理ダウンリンク制御チャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を受信するステップであって、前記サイドリンクスケジューリング情報が、第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用される、ステップと、
前記サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を前記第2の端末デバイスから物理サイドリンクフィードバックチャネル上で受信するステップと、
前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの時間領域の位置およびHARQ
時間オフセットに基づいて、前記HARQ情報を送信するための物理アップリンク制御チャネルの時間領域の位置を決定し、前記物理アップリンク制御チャネル上で前記HARQ情報を送信するステップであって、前記HARQ
時間オフセットが、前記物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置と前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記時間領域の位置との間のオフセット値であり、前記HARQ
時間オフセットは、前記物理ダウンリンク制御チャネルを通じて受信される、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記HARQ
時間オフセットが、特に、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの最後のシンボルが位置するスロットと、前記物理アップリンク制御チャネルの開始シンボルが位置するスロットとの間のスロットの量である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サイドリンクスケジューリング情報が、ダウンリンク制御情報である請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
前記物理アップリンク制御チャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、前記方法が、
サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの処理能力情報と、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルとに基づいて時間領域のオフセット値を決定するステップであって、前記時間領域のオフセット値が、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルと、前記物理アップリンク制御チャネルおよび前記第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値である、ステップをさらに含む請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記時間領域のオフセット値が、サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの処理能力情報と、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルとに基づいて決定されることが、
前記時間領域のオフセット値T
3が、次の式、すなわち、
【数1】
に従って決定されることを含み、
yが、正の整数であり、N
SL-to-ULが、前記サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの前記処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SL-to-ULが、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルおよび/または前記第1の端末デバイスの前記処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、κが、T
cに対するT
sの比であり、T
cが、第1の時間単位であり、T
sが、第2の時間単位であり、μ
2が、前記サブキャリア間隔である請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
通信装置により実施されるサイドリンクフィードバック情報受信方法であって、前記方法は、
物理ダウンリンク制御チャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信するステップであって、前記サイドリンクスケジューリング情報が、第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように前記第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用される、ステップと、
前記第1の端末デバイスから前記サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を受信するための物理アップリンク制御チャネルの時間領域の位置を決定するステップと、
前記物理アップリンク制御チャネル上で前記HARQ情報を受信するステップと
を含み
、
HARQ時間オフセットは、前記物理ダウンリンク制御チャネル上で前記第1の端末デバイス
に送信
され、前記HARQ
時間オフセットは、前記物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置と物理サイドリンクフィードバックチャネルの時間領域の位置との間のオフセット値であり、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルが、前記第2の端末デバイスから前記第1の端末デバイスに前記HARQ情報を運ぶために使用される
、方法。
【請求項7】
前記第1の端末デバイスから前記サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を受信するための物理アップリンク制御チャネルの時間領域の位置を決定する前記ステップが、
前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記時間領域の位置および前記HARQ
時間オフセットに基づいて、前記第1の端末デバイスから前記HARQ情報を受信するための物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置を決定することを含む請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記サイドリンクスケジューリング情報が、ダウンリンク制御情報である請求項
6または
7に記載の方法。
【請求項9】
サイドリンクフィードバック情報送信方法であって、前記方法は、
物理ダウンリンク制御チャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を第1の端末デバイスによって受信するステップであって、前記サイドリンクスケジューリング情報が、第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように前記第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用される、ステップと、
前記第2の端末デバイスによって前記第1の端末デバイスから前記サイドリンクデータを受信し、前記サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を物理サイドリンクフィードバックチャネル上で前記第1の端末デバイスに送信するステップと、
前記HARQ情報を前記第1の端末デバイスによって受信するステップと、
前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの時間領域の位置およびHARQ
時間オフセットに基づいて、前記HARQ情報を送信するための物理アップリンク制御チャネルの時間領域の位置を前記第1の端末デバイスによって決定し、前記物理アップリンク制御チャネル上で前記時間領域の位置において前記HARQ情報を送信するステップであって、前記HARQ
時間オフセットが、前記物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置と前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記時間領域の位置との間のオフセット値であり、前記HARQ
時間オフセットは、前記物理ダウンリンク制御チャネルを通じて前記第1の端末デバイスにより受信される、ステップと
を含む方法。
【請求項10】
前記HARQ
時間オフセットが、特に、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの最後のシンボルが位置するスロットと、前記物理アップリンク制御チャネルの開始シンボルが位置するスロットとの間のスロットの量である請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記サイドリンクスケジューリング情報が、ダウンリンク制御情報である請求項
9または
10に記載の方法。
【請求項12】
前記物理アップリンク制御チャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、前記方法が、
サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの処理能力情報と、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルとに基づいて前記第1の端末デバイスによって時間領域のオフセット値を決定するステップであって、前記時間領域のオフセット値が、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルと、前記物理アップリンク制御チャネルおよび前記第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値である、ステップをさらに含む請求項
9から
11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記時間領域のオフセット値が、サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの処理能力情報と、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルとに基づいて決定されることが、
前記時間領域のオフセット値T
3が、次の式、すなわち、
【数2】
に従って決定されることを含み、
yが、正の整数であり、N
SL-to-ULが、前記サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの前記処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SL-to-ULが、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルおよび/または前記第1の端末デバイスの前記処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、κが、T
cに対するT
sの比であり、T
cが、第1の時間単位であり、T
sが、第2の時間単位であり、μ
2が、前記サブキャリア間隔である請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
サイドリンクフィードバック情報送信装置であって、前記装置は、
物理ダウンリンク制御チャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を受信するように構成されたトランシーバユニットであって、前記サイドリンクスケジューリング情報が、第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用され、
トランシーバユニットが、前記サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を前記第2の端末デバイスから物理サイドリンクフィードバックチャネル上で受信するように構成される、トランシーバユニットと、
前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの時間領域の位置およびHARQ
時間オフセットに基づいて前記HARQ情報を送信するための物理アップリンク制御チャネルの時間領域の位置を決定し、前記物理アップリンク制御チャネル上で前記HARQ情報を送信するように構成された処理ユニットであって、前記HARQ
時間オフセットが、前記物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置と前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記時間領域の位置との間のオフセット値であり、前記HARQ
時間オフセットは、前記物理ダウンリンク制御チャネルを通じて受信される、処理ユニットと
を含む装置。
【請求項15】
前記HARQ
時間オフセットが、特に、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの最後のシンボルが位置するスロットと、前記物理アップリンク制御チャネルの開始シンボルが位置するスロットとの間のスロットの量である請求項
14に記載の装置。
【請求項16】
前記サイドリンクスケジューリング情報が、ダウンリンク制御情報である請求項
14または15に記載の装置。
【請求項17】
前記処理ユニットが、
前記物理アップリンク制御チャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの処理能力情報と、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルとに基づいて時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成され、前記時間領域のオフセット値が、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルと、前記物理アップリンク制御チャネルおよび前記第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値である請求項
14または15に記載の装置。
【請求項18】
前記時間領域のオフセット値が、サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの処理能力情報と、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルとに基づいて決定されることが、
前記時間領域のオフセット値T
3が、次の式、すなわち、
【数3】
に従って決定されることを含み、
yが、正の整数であり、N
SL-to-ULが、前記サブキャリア間隔および/または前記第1の端末デバイスの前記処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SL-to-ULが、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルおよび/または前記第1の端末デバイスの前記処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、κが、T
cに対するT
sの比であり、T
cが、第1の時間単位であり、T
sが、第2の時間単位であり、μ
2が、前記サブキャリア間隔である請求項
17に記載の装置。
【請求項19】
サイドリンクフィードバック情報受信装置であって、前記装置は、
物理ダウンリンク制御チャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信するように構成されたトランシーバユニットであって、前記サイドリンクスケジューリング情報が、第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように前記第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用される、トランシーバユニットと、
前記第1の端末デバイスから前記サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を受信するための物理アップリンク制御チャネルの時間領域の位置を決定するように構成された処理ユニットと
を含み、
前記トランシーバユニットが、前記物理アップリンク制御チャネル上で前記HARQ情報を受信するように構成され、
前記トランシーバユニットが、前記物理ダウンリンク制御チャネル上で前記第1の端末デバイスにHARQ
時間オフセットを送信するようにさらに構成され、前記HARQ
時間オフセットが、前記物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置と物理サイドリンクフィードバックチャネルの時間領域の位置との間のオフセット値であり、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルが、前記第2の端末デバイスから前記第1の端末デバイスに前記HARQ情報を運ぶために使用される装置。
【請求項20】
前記処理ユニットが、前記物理サイドリンクフィードバックチャネルの前記時間領域の位置および前記HARQ
時間オフセットに基づいて、前記第1の端末デバイスから前記HARQ情報を受信するための物理アップリンク制御チャネルの前記時間領域の位置を決定するように構成される請求項
19に記載の装置。
【請求項21】
前記サイドリンクスケジューリング情報が、ダウンリンク制御情報である請求項
19または
20に記載の装置。
【請求項22】
プロセッサを含み
、前記プロセッサが、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法を実行するため
のコンピュータプログラムを読むように構成される通信装置。
【請求項23】
プロセッサを含み
、前記プロセッサが、請求項
6から
8のいずれか一項に記載の方法を実行するため
のコンピュータプログラムを読むように構成される通信装置。
【請求項24】
プロセッサと、インターフェース回路とを含む通信装置であって、
前記インターフェース回路が、コード命令を受信し、前記コード命令を前記プロセッサに送信するように構成され、
前記プロセッサが、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法を実行するために前記コード命令を実行するように構成される、通信装置。
【請求項25】
プロセッサと、インターフェース回路とを含む通信装置であって、
前記インターフェース回路が、コード命令を受信し、前記コード命令を前記プロセッサに送信するように構成され、
前記プロセッサが、請求項
6から
8のいずれか一項に記載の方法を実行するために前記コード命令を実行するように構成される、通信装置。
【請求項26】
プログラムがコンピュータによって実行されるときに請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項27】
プログラムがコンピュータによって実行されるときに請求項
6から
8のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項28】
請求項
14から
18のいずれか一項に記載の装置と、請求項
19から
21のいずれか一項に記載の装置とを含む通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年8月16日に中国特許庁に出願した、「SIDELINK FEEDBACK INFORMATION TRANSMISSION METHOD AND COMMUNICATIONS APPARATUS」と題した中国特許出願第201910760454.1号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、通信の分野に関し、より詳細には、サイドリンクフィードバック情報送信方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0003】
車あらゆるもの間(vehicle to everything、V2X)通信は、車のインターネットにおいて環境認識および情報のやりとりを実施するための重要な主要テクノロジーである。異なるユーザ端末デバイス間の通信リンクは、サイドリンク(sidelink、SL)と呼ばれる場合がある。車と別のエンティティ(entity)との間の通信、すなわち、車あらゆるもの間(vehicle-to-everything、V2X)通信は、サイドリンク上で実行される場合がある。V2X通信における物理リソースの割り振りは、2つの割り振りモードを含む。第1の割り振りモードは、ネットワークデバイス(たとえば、基地局)によって実行されるスケジューリングに基づいており、V2X通信をするユーザ機器が、ネットワークデバイスのスケジューリング情報に基づいてスケジューリングされた時間周波数リソース上でV2X通信のための制御メッセージおよびデータを送信する。第2の通信モードにおいては、V2X通信をするユーザ機器が、事前構成されたV2X通信リソースプールに含まれる利用可能な時間周波数リソースから、V2X通信のために使用される時間周波数リソースを選択する。サイドリンク上で、サイドリンクデータを受信する端末デバイス(略して受信デバイスと呼ばれる)がサイドリンクデータを受信することに失敗する場合、受信デバイスは、サイドリンクデータを送信する端末デバイス(略して送信デバイスと呼ばれる)にハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request、HARQ)情報を送信する。HARQは、否定確認応答(negative acknowledgement、NACK)を含んでよい。NACKを受信した後、送信デバイスは、サイドリンクデータを再送信する。しかし、送信デバイスが第1のリソース割り振りモードで働く場合、再送信リソースも、ネットワークデバイスによってスケジューリングされる必要があり、送信デバイスは、サイドリンクハイブリッド自動再送要求(sidelink hybrid automatic repeat request、SL HARQ)情報をネットワークデバイスにフィードバックしてよい。
【0004】
しかし、ネットワークデバイスが送信デバイスによって送信されたSL HARQ情報を受信することを期待する時間と、送信デバイスがネットワークデバイスにSL HARQ情報を送信する必要がある時間とが、指定される必要がある。また、ネットワークデバイスのスケジューリング時間が端末デバイスの処理要件を満たすかどうかも、考慮される必要がある。そうでなければ、現在のサイドリンク上でデータ再送信メカニズムを事実上実施することが難しく、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が深刻な影響を受け、通信効率が影響を受ける。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、サイドリンクフィードバック情報送信方法および通信装置を提供する。サイドリンク上の端末デバイスがHARQ情報を時間通りに報告するように、受信デバイスにサイドリンクHARQ情報を報告するプロセスにおけるタイミング(timing)が設計される。一方で、端末デバイスは、HARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有する。他方で、受信デバイスは、HARQ情報を時間通りに受信することができる。このようにして、受信デバイスは、HARQ情報の受信時間を知ることができ、HARQ情報に対応する特定のスケジューリングおよび特定のHARQプロセスをさらに知ることができる。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0006】
第1の態様によれば、サイドリンクフィードバック情報送信方法が、提供される。方法は、第3の端末デバイスもしくはネットワークデバイスによって実行されてよく、または第3の端末デバイスもしくはネットワークデバイスに使用されるチップによって実行されてよい。方法は、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信するステップであって、サイドリンクスケジューリング情報が、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用され、サイドリンクは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信リンクである、ステップと、第2のチャネルを決定するステップであって、第2のチャネルが、サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を第1の端末デバイスから受信するために使用される、ステップとを含む。
【0007】
第1の態様において提供されるサイドリンクフィードバック情報送信方法によれば、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信した後、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスが、第2のチャネルの位置を決定し、したがって、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスは、第1のチャネル上でスケジューリングされたサイドリンクデータに関するHARQ情報が第2のチャネル上で受信されると判定しうる。このようにして、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスは、時間通りにHARQ情報を受信し、HARQ情報が、第1のチャネル上でスケジューリングが実行されるHARQプロセスに関するものであることが指定される。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0008】
第1の態様の可能な実装において、第2のチャネルを決定するステップは、第1のチャネルおよび第1のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定することを含み、第1のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第1のチャネルとの間のオフセット値である。この実装において、第2のチャネルの時間領域の位置を決定するとき、第2のチャネルの時間領域の位置は、第1のチャネルの時間領域の位置および第1のHARQタイミングに基づいて決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率が、改善され、第2のチャネルの時間領域の位置の精度が、保証される。
【0009】
第1の態様の可能な実装においては、第1の時間領域のオフセット値が、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定され、第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値以上であり、
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用され、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用され、
第1のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つである。
【0010】
この実装において、第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値以上であり、第1の時間領域のオフセット値は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。したがって、第1の端末デバイスがHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0011】
任意選択で、第3のチャネルは、第2の端末デバイスと第1の端末デバイスとの間の物理サイドリンクフィードバックチャネル(physical sidelink feedback channel)であってよく、または第3のチャネルは、第1の端末デバイスにデータを送信するために第2の端末デバイスによって使用される共有チャネルであってよく、または第3のチャネルは、第1の端末デバイスに制御シグナリングを送信するために第2の端末デバイスによって使用される制御チャネルであってよい。たとえば、第3のチャネルは、物理サイドリンクフィードバックチャネルであってよい。
【0012】
任意選択で、第1のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、または第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔であってよい。代替的に、第1のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、および第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔のうちで最小のサブキャリア間隔であってよい。
【0013】
第1の態様の可能な実装において、第1の時間領域のオフセット値が、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力
情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定されることは、
第1の時間領域のオフセット値T
0が、次の式、すなわち、
【数1】
に従って決定されることを含み、
式中、N
SLは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SLは、サイドリンク共有チャネル、第3のチャネル、および第1の端末デバイスの処理能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて決定されるシンボルの量であり、T
cは、第1の時間単位であり、T
sは、第2の時間単位であり、kは、T
cに対するT
sの比であり、μ
1は、第1のサブキャリア間隔である。
【0014】
この実装においては、第2のチャネルの時間領域の位置が上述の式を使用することによって決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率および精度が改善されることが可能であり、実施が容易であり、複雑さが少ない。
【0015】
第1の態様の可能な実装において、第2のチャネルを決定するステップは、第3のチャネルおよび第2のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定することを含み、第2のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第3のチャネルとの間のオフセット値であり、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用される。この実装において、第2のチャネルの時間領域の位置を決定するとき、第2のチャネルの時間領域の位置は、第3のチャネルの時間領域の位置および第2のHARQタイミングに基づいて決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率が、改善され、第2のチャネルの時間領域の位置の精度が、保証され、DCI内のPUCCHのリソースのインジケーションのビットの量が、削減される。
【0016】
第1の態様の可能な実装においては、第2の時間領域のオフセット値が、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定され、第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値以上であり、
第2のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、
第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つであり、サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用される。この実装において、第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値以上であり、第2の時間領域のオフセット値は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定される。したがって、第1の端末デバイスがHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0017】
任意選択で、第2のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、またはサイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔である。代替的に、第2のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値である。
【0018】
第1の態様の可能な実装において、第2の時間領域のオフセット値が、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定されることは、
第2の時間領域のオフセット値T
1が、次の式、すなわち、
【数2】
に従って決定されることを含み、
式中、N
SL-to-ULは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SL-to-ULは、第3のチャネルおよび/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、T
cは、第1の時間単位であり、T
sは、第2の時間単位であり、kは、T
cに対するT
sの比であり、μ
2は、第2のサブキャリア間隔である。この実装においては、第2のチャネルの時間領域の位置が上述の式を使用することによって決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率および精度が改善されることが可能であり、実施が容易であり、複雑さが少ない。
【0019】
第1の態様の可能な実装において、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルと、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、第3の時間領域のオフセット値は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。この実装においては、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第1のチャネルと、時間領域において第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の第3の時間領域のオフセット値が、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。第2のチャネルおよび第4のチャネルが多重化されるとき、第1の端末デバイスがチャネル多重化処理を実行するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、第2のチャネルと第4のチャネルとを多重化する信頼性を保証し、HARQ情報の正常な送信を保証する。
【0020】
任意選択で、第4のチャネルは、ネットワークデバイスにデータを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるPUSCHであってよく、またはネットワークデバイスに制御シグナリングを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるPUCCHであってよい。PUCCHは、第1の端末デバイスによってフィードバックされ、第1の端末デバイスがネットワークデバイスによって送信されたダウンリンクデータを正しく受信するかどうかを示すために使用されるACKまたはNACK情報を運ぶために使用されてよい。代替的に、第4のチャネルは、第3の端末デバイスにデータを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるPSSCHであってよい。
【0021】
第1の態様の可能な実装において、第3の時間領域のオフセット値が、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定されることは、
第3の
時間領域のオフセット値T
2が、次の式、すなわち、
【数2】
に従って決定されることを含み、
式中、xは、正の整数である。この実装において、第3の時間領域のオフセット値は、上述の式を使用することによって決定され、その結果、第3の時間領域のオフセット値を決定する効率および精度が、改善されうる。
【0022】
任意選択で、xは、変数または定数であってよい。xとサブキャリア間隔との間に対応関係があってもよい。たとえば、サブキャリア間隔が比較的大きいとき、xの値は、比較的大きい。
【0023】
第1の態様の可能な実装において、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第4の時間領域のオフセット値は、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、第4の時間領域のオフセット値は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定される。第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の第4の時間領域のオフセット値は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定される。第2のチャネルおよび第5のチャネルが多重化されるとき、第1の端末デバイスがチャネル多重化処理を実行するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、第2のチャネルと第5のチャネルとを多重化する信頼性を保証し、HARQ情報の正常な送信を保証する。
【0024】
任意選択で、第5のチャネルおよび第4のチャネルは、同じチャネルであってよい。
【0025】
第1の態様の可能な実装において、第4の時間領域のオフセット値が、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定されることは、
第4の
時間領域のオフセット値T
3が、次の式、すなわち、
【数3】
に従って決定されることを含み、
式中、yは、正の整数である。この実装において、第4の時間領域のオフセット値は、上述の式を使用することによって決定され、その結果、第4の時間領域のオフセット値を決定する効率および精度が、改善されうる。
【0026】
任意選択で、yは、変数または定数であってよい。yとサブキャリア間隔との間に対応関係があってもよい。たとえば、サブキャリア間隔が比較的大きいとき、yの値は、比較的大きい。
【0027】
第1の態様の可能な実装において、次の関係式、
T4 + TL,PSSCH + T5 + TL,CH3 + T1≦T0
が満たされるとき、
方法は、第2のチャネル上でHARQ情報を受信するステップをさらに含み、
T4は、第1のチャネルとサイドリンク共有チャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、T5は、サイドリンク共有チャネルと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、TL,PSSCHは、時間領域においてサイドリンク共有チャネルによって占有される時間の長さであり、TL,CH3は、時間領域において第3のチャネルによって占有される時間の長さである。この実装においては、第1の端末デバイスがHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0028】
第2の態様によれば、サイドリンクフィードバック情報送信方法が、提供される。方法は、第1の端末デバイスによって実行されてよく、または第1の端末デバイスに使用されるチップによって実行されてよい。方法が第1の端末デバイスによって実行される例が、使用される。方法は、第1のチャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を第1の端末デバイスによって受信するステップであって、サイドリンクスケジューリング情報が、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用され、サイドリンクは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信リンクである、ステップと、サイドリンクデータに関するものであり、第2の端末デバイスによって送信されるHARQ情報を第1の端末デバイスによって受信するステップと、第2のチャネルを第1の端末デバイスによって決定するステップであって、第2のチャネルが、HARQ情報を送信するために第1の端末デバイスによって使用される、ステップとを含む。
【0029】
第2の態様において提供されるサイドリンクフィードバック情報送信方法によれば、第1のチャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を受信した後、第1の端末デバイスが、第2のチャネルの位置を決定することによって、第1のチャネル上でスケジューリングされたサイドリンクデータに関するHARQ情報を第2のチャネル上で送信すると決定する。このようにして、第1の端末デバイスは、時間通りにHARQ情報を送信し、HARQ情報が、第1のチャネル上でスケジューリングが実行されるHARQプロセスに関するものであることが指定される。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0030】
第2の態様の可能な実装において、第2のチャネルを第1の端末デバイスによって決定するステップは、第1のチャネルおよび第1のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを第1の端末デバイスによって決定することを含み、第1のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第1のチャネルとの間のオフセット値である。
【0031】
第2の態様の可能な実装において、第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値以上であり、方法は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第1の時間領域のオフセット値を第1の端末デバイスによって決定するステップをさらに含み、
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用され、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用され、
第1のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つである。
【0032】
第2の態様の可能な実装において、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力
情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第1の時間領域のオフセット値を第1の端末デバイスによって決定するステップは、
第1の時間領域のオフセット値T
0を、次の式、すなわち、
【数4】
に従って決定することを含み、
式中、N
SLは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SLは、サイドリンク共有チャネル、第3のチャネル、および第1の端末デバイスの処理能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて決定されるシンボルの量であり、T
cは、第1の時間単位であり、T
sは、第2の時間単位であり、kは、T
cに対するT
sの比であり、μ
1は、第1のサブキャリア間隔である。
【0033】
第2の態様の可能な実装において、第2のチャネルを第1の端末デバイスによって決定するステップは、第3のチャネルおよび第2のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを第1の端末デバイスによって決定することを含み、第2のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第3のチャネルとの間のオフセット値であり、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用される。
【0034】
第2の態様の可能な実装において、第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値以上であり、方法は、
第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第2の時間領域のオフセット値を第1の端末デバイスによって決定するステップをさらに含み、
第2のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つであり、
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用される。
【0035】
第2の態様の可能な実装において、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第2の時間領域のオフセット値を第1の端末デバイスによって決定するステップは、
第2の時間領域のオフセット値T
1を、次の式、すなわち、
【数6】
に従って決定することを含み、
式中、N
SL-to-ULは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、d
SL-to-ULは、第3のチャネルおよび/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、T
cは、第1の時間単位であり、T
sは、第2の時間単位であり、kは、T
cに対するT
sの比であり、μ
2は、第2のサブキャリア間隔である。
【0036】
第2の態様の可能な実装において、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルと、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、第1の端末デバイスは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第3の時間領域のオフセット値を決定する。
【0037】
第2の態様の可能な実装において、第1の端末デバイスが、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第3の時間領域のオフセット値を決定することは、
第3の
時間領域のオフセット値T
2が、次の式、すなわち、
【数5】
に従って決定されることを含み、
式中、xは、正の整数である。
【0038】
第2の態様の可能な実装において、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第4の時間領域のオフセット値は、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、第1の端末デバイスは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第4の時間領域のオフセット値を決定する。
【0039】
第2の態様の可能な実装において、第1の端末デバイスが、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第4の時間領域のオフセット値を決定することは、
第4の
時間領域のオフセット値T
3が、次の式、すなわち、
【数6】
に従って決定されることを含み、
式中、yは、正の整数である。
【0040】
第2の態様の可能な実装において、次の関係式、
T4 + TL,PSSCH + T5 + TL,CH3 + T1≦T0
が満たされるとき、
方法は、第2のチャネル上でHARQ情報を第1の端末デバイスによって送信するステップをさらに含み、
T4は、第1のチャネルとサイドリンク共有チャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、T5は、サイドリンク共有チャネルと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、TL,PSSCHは、時間領域においてサイドリンク共有チャネルによって占有される時間の長さであり、TL,CH3は、時間領域において第3のチャネルによって占有される時間の長さである。
【0041】
第3の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つのステップを実行するように構成されたユニットを含む。
【0042】
第4の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、第2の態様または第2の態様の可能な実装のいずれか1つのステップを実行するように構成されたユニットを含む。
【0043】
第5の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するように構成される。
【0044】
第6の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、第2の態様または第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するように構成される。
【0045】
第7の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサと、インターフェース回路とを含み、少なくとも1つのプロセッサは、第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するように構成される。
【0046】
第8の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、少なくとも1つのプロセッサと、インターフェース回路とを含み、少なくとも1つのプロセッサは、第2の態様または第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するように構成される。
【0047】
第9の態様によれば、ネットワークデバイスが提供される。ネットワークデバイスは、第3の態様において提供される通信装置を含み、またはネットワークデバイスは、第5の態様において提供される通信装置を含み、またはネットワークデバイスは、第7の態様において提供される通信装置を含む。
【0048】
第10の態様によれば、第3の端末デバイスが提供される。第3の端末デバイスは、第3の態様において提供される通信装置を含み、または第3の端末デバイスは、第5の態様において提供される通信装置を含み、または第3の端末デバイスは、第7の態様において提供される通信装置を含む。
【0049】
第11の態様によれば、第1の端末デバイスが提供される。第1の端末デバイスは、第4の態様において提供される通信装置を含み、または第1の端末デバイスは、第6の態様において提供される通信装置を含み、または第1の端末デバイスは、第8の態様において提供される通信装置を含む。
【0050】
第12の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるとき、コンピュータプログラムは、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するか、または第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するように構成される。
【0051】
第13の態様によれば、コンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。実行されているとき、コンピュータプログラムは、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するか、または第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行するように構成される。
【0052】
第14の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、上述の第1の端末デバイスと、上述の第3の端末デバイスまたはネットワークデバイスのうちの少なくとも1つとを含む。
【0053】
本出願の実施形態において提供される方法によれば、サイドリンク上の端末デバイスがサイドリンクHARQ情報を時間通りにネットワークデバイスまたは別の端末デバイスに報告するように、SL HARQ情報を報告するプロセスにおけるタイミング(timing)が設計される。一方で、端末デバイスは、サイドリンクHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有する。他方で、ネットワークデバイスまたは別の端末デバイスは、サイドリンクHARQ情報を時間通りに受信することができる。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】本出願の実施形態に適用可能なモバイル通信システムの概略的なアーキテクチャの図の例を示す図である。
【
図2】本出願の実施形態に適用可能なモバイル通信システムの概略的なアーキテクチャの図の別の例を示す図である。
【
図3】本出願の実施形態に係るサイドリンクフィードバック情報送信方法の概略的なインタラクションの図の例の図である。
【
図4】本出願の実施形態に係るサイドリンクフィードバック情報送信方法の概略的なインタラクションの図の別の例の図である。
【
図5】本出願の実施形態に係るサイドリンクフィードバック情報送信方法の概略的なインタラクションの図の別の例の図である。
【
図6】本出願の実施形態に係る、ネットワークデバイスが第1のチャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を送信する時間から、ネットワークデバイスが第2のチャネル上でHARQ情報を受信する時間までのタイミング図の例の図である。
【
図7】本出願の実施形態に係るサイドリンクフィードバック情報送信方法の概略的なインタラクションの図の別の例の図である。
【
図8】本出願の実施形態に係る、第5のチャネルおよび第4のチャネルが同じチャネルであるときの第3の時間領域のオフセット値および第4の時間領域のオフセット値の概略図の例の図である。
【
図9】本出願の実施形態に係る通信装置の概略的なブロック図である。
【
図10】本出願の実施形態に係る通信装置の概略的なブロック図の別の例の図である。
【
図11】本出願の実施形態に係る通信装置の概略的なブロック図のさらに別の例の図である。
【
図12】本出願の実施形態に係る通信装置の概略的なブロック図の別の例の図である。
【
図13】本出願の実施形態に係る端末デバイスの概略的なブロック図である。
【
図14】本出願の実施形態に係る端末デバイスの概略的なブロック図の別の例の図である。
【
図15】本出願の実施形態に係るネットワークデバイスの概略的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下で、添付の図面を参照して本出願の技術的な解決策を説明する。
【0056】
本出願の実施形態の技術的な解決策は、様々な通信システム、たとえば、V2Xまたはデバイスデバイス間(device to device、D2D)通信システム、移動体通信用グローバルシステム(Global System of Mobile communication、GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)システム、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割復信(Time Division Duplex、TDD)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)通信システム、および将来の第5世代(5th Generation、5G)システムまたは新無線(New Radio、NR)システムにおいて使用されてよい。
【0057】
本出願の実施形態の端末デバイスは、V2X通信システムにおけるユーザ機器、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置、もしくは車、車載デバイスなどであってよく、または、端末デバイスは、セルラ電話、コードレス電話セット、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)局、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、ワイヤレス通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、ワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークの端末デバイス、将来の進化型公衆陸上モバイルネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)の端末デバイスなどであってよい。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0058】
本出願の実施形態のネットワークデバイスは、端末デバイスと通信するように構成されたデバイスであってよい。ネットワークデバイスは、移動体通信用グローバルシステム(Global System of Mobile communication、GSM)システムもしくは符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システムの無線基地局(Base Transceiver Station、BTS)であってよく、または広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システムのノードB(NodeB、NB)であってよく、またはLTEシステムの進化型ノードB(Evolutional NodeB、eNB、もしくはeNodeB)であってよく、またはクラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)のシナリオにおけるワイヤレスコントローラであってよく、またはサービング送受信ポイント(serving transmission reception point、Serving TRP)、中継局、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークのネットワークデバイス、将来の進化型PLMNのネットワークデバイスなどであってよい。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0059】
本出願の実施形態において、端末デバイスまたはネットワークデバイスは、ハードウェアレイヤ、ハードウェアレイヤよりも上で実行されるオペレーティングシステムレイヤ、およびオペレーティングシステムレイヤよりも上で実行されるアプリケーションレイヤを含む。ハードウェアレイヤは、中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、メモリ管理ユニット(memory management unit、MMU)、およびメモリ(主メモリとも呼ばれる)などのハードウェアを含む。オペレーティングシステムは、プロセス(process)を使用することによってサービスの処理を実施する任意の1つまたは複数の種類のコンピュータオペレーティングシステム、たとえば、Linuxオペレーティングシステム、Unixオペレーティングシステム、Androidオペレーティングシステム、iOSオペレーティングシステム、またはWindowsオペレーティングシステムであってよい。アプリケーションレイヤは、ブラウザ、アドレス帳、文書処理ソフトウェア、およびインスタントメッセージングソフトウェアなどのアプリケーションを含む。さらに、本出願の実施形態において提供される方法の実行体の特定の構造は、本出願の実施形態において提供される方法のコードを記録するプログラムが、本出願の実施形態において提供される方法に従って通信を実行するために実行されうるならば、本出願の実施形態において特に限定されない。たとえば、本出願の実施形態において提供される方法は、端末デバイスもしくはネットワークデバイス、または端末デバイスもしくはネットワークデバイス内にあり、プログラムを呼び出し、実行することができる機能モジュールによって実行されてよい。
【0060】
さらに、本出願の態様または特徴は、標準的なプログラミングおよび/もしくは工学テクノロジーを使用する製品、方法、または装置として実装されてよい。本出願において使用される用語「製品」は、任意のコンピュータ可読構成要素、担体、または媒体からアクセスされうるコンピュータプログラムを包含する。たとえば、コンピュータ可読媒体は、磁気ストレージ構成要素(たとえば、ハードディスク、フロッピーディスク、もしくは磁気テープ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(compact disc、CD)、もしくはデジタルバーサタイルディスク(digital versatile disc、DVD))、スマートカード、またはフラッシュメモリ構成要素(たとえば、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、カード、スティック、もしくはキードライブ)を含んでよいがこれらに限定されない。さらに、本明細書に記載の様々なストレージ媒体は、情報を記憶するように構成される1つまたは複数のデバイスおよび/またはその他の機械可読媒体を示す場合がある。用語「機械可読媒体」は、命令および/またはデータを記憶する、含む、および/または運ぶことができるワイヤレスチャネルおよび様々なその他の媒体を含んでよいがこれらに限定されない。
【0061】
5Gシステムにおいては、ネットワークデバイスが、ダウンリンクデータを物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)上で端末デバイスに配信し、端末デバイスは、対応するHARQ情報をネットワークデバイスにフィードバックする必要がある。HARQ情報の確認応答(acknowledgement、ACK)/否定確認応答(negative acknowledgement、NACK)情報に関して、ネットワークデバイスは、NACKがフィードバックされるときにのみ再送信を実行する必要がある。ネットワークデバイスがアップリンクデータ(たとえば、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH))を送信するように端末デバイスをスケジューリングするとき、端末デバイスも、時間内にアップリンクデータを準備し、送信する必要がある。HARQ情報およびアップリンクデータなどのすべての情報を正確に順序正しくスケジューリングし、受信するために、ネットワークデバイスは、端末デバイスがフィードバックおよび報告をいつ実行するかを決定するための異なるタイミング(timing)を設定する。しかし、処理のために端末デバイスによって必要とされる特定の時間が、さらに考慮され、したがって、タイミング(代替的に時間オフセットと呼ばれる場合がある)は、過度に小さな値に設定されえない。そうでなければ、端末デバイスは、時間内に処理を実行することができず、報告を行うことができない。したがって、タイミングは、ネットワークデバイスによって実行されるスケジューリングの順番および特定のスケジューリングの速度を反映し、さらに、端末デバイスの処理能力を反映しうる。たとえば、現在、ネットワークデバイスがPDSCHを送信する時間から端末デバイスがPDSCHに対応するHARQ情報を送信する時間までの最短時間が、規定されており、さらに、ネットワークデバイスがアップリンクデータPUSCHを送信するように端末デバイスをスケジューリングするときに、アップリンクデータをスケジューリングするためのダウンリンク制御情報(down control information DCI)を運ぶ物理ダウンリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)とPUSCHとの間のタイミングが運ばれることが、規定されている。
【0062】
V2X通信は、車のインターネットにおいて環境認識および情報のやりとりを実施するための重要な主要テクノロジーである。本明細書における別のデバイスは、別の車、別のインフラストラクチャ、歩行者、端末デバイスなどであってよい。V2X通信は、デバイスデバイス間(device to device、D2D)通信の特殊な場合と考えられてよい。異なるユーザ端末デバイス間の通信リンクは、SLと呼ばれる場合がある。たとえば、車の間の通信リンクが、SLであってよい。V2X通信システムでは、物理サイドリンク制御チャネル(physical sidelink control channel、PSCCH)が、V2X通信において制御情報を送信するために使用され、物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel、PSSCH)が、V2X通信においてデータを送信するために使用される。
【0063】
現在、V2X通信における物理リソースの割り振りは、2つの割り振りモードを含み、V2X通信は、2つの通信モードを含む。第1のリソース割り振りモードは、ネットワークデバイス(たとえば、基地局)によって実行されるスケジューリングに基づいており、V2X通信をするユーザ機器(たとえば、車または車載デバイス)が、ネットワークデバイスのスケジューリング情報に基づいてスケジューリングされた時間周波数リソース上でV2X通信のための制御メッセージおよびデータを送信する。第2のリソース割り振りモードにおいては、V2X通信をするユーザ機器が、事前構成されたV2X通信リソースプール(代替的にV2Xリソースセットと呼ばれる場合がある)から、V2X通信のために使用される時間周波数リソースを選択する。第1のリソース割り振りモードにおいては、すべてのサイドリンクリソースが、ネットワークデバイスによって割り振られる。さらに、同様のHARQフィードバックメカニズムが、サイドリンクデータ(たとえば、PSSCH)が成功裏に送信されるかどうかを判定するために、サイドリンク上の端末デバイス間の通信のためにさらに使用される。サイドリンク上で、データを受信する端末デバイス(簡潔に受信デバイスと呼ばれる)がデータを受信しないか、またはデータに対する巡回冗長検査(cyclic redundancy check、CRC)が失敗する場合、受信デバイスは、NACK情報をフィードバックする。受信デバイスによってフィードバックされたNACKを受信した後、データを送信する端末デバイス(簡潔に送信デバイスと呼ばれる)は、サイドリンクデータPSSCHを再送信する。しかし、送信デバイスが第1の通信モードで働く場合、送信デバイスのPSSCH再送信リソースが、ネットワークデバイスによってさらにスケジューリングされる必要がある。送信デバイスがPSSCH再送信リソースを必要とすることをネットワークデバイスが知ることをいかにして可能にすべきだろうか?最も直接的な方法は、送信デバイスがネットワークデバイスにサイドリンクハイブリッド自動再送要求(sidelink hybrid automatic repeat request、SL HARQ)情報をフィードバックし、SL HARQ情報を受信した後に、ネットワークデバイスが送信デバイスが再送信リソースを知る必要があるかどうかを知ることである。
【0064】
しかし、現在、ネットワークデバイスが送信デバイスによって送信されたSL HARQ情報を受信することを期待する時間と、送信デバイスがネットワークデバイスにSL HARQ情報を送信する必要がある時間とが、指定される必要がある。そうでなければ、たとえネットワークデバイスがSL HARQ情報を受信したとしても、ネットワークデバイスは、SL HARQ情報に対応する特定のスケジューリングおよび特定のHARQプロセスを知ることができず、確かに、送信デバイスのためにスケジューリングされる必要がある再送信リソースの量を決定することができない。その結果、現在のサイドリンク上でデータ再送信メカニズムを事実上実施することが難しく、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が深刻な影響を受け、通信効率が影響を受ける。
【0065】
このことに鑑みて、本出願は、サイドリンクフィードバック情報送信方法を提供する。サイドリンク上の端末デバイスがSL HARQ情報を時間通りにネットワークデバイスに報告するように、SL HARQ情報を報告するプロセスにおけるタイミング(timing)が設計される。一方で、端末デバイスは、SL HARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有する。他方で、ネットワークデバイスは、SL HARQ情報を時間通りに受信することができる。このようにして、ネットワークデバイスは、SL HARQ情報の受信時間を知ることができ、SL HARQ情報に対応する特定のスケジューリングおよび特定のHARQプロセスをさらに知ることができる。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0066】
本出願の実施形態の理解を容易にするために、本出願の実施形態が適用可能である通信システムが、
図1および
図2を参照して最初に簡潔に説明される。
【0067】
図1は、本出願の実施形態の通信方法が適用可能である通信システム100の概略図である。
図1に示されるように、通信システム100は、4つの通信デバイス、たとえば、ネットワークデバイス110および端末デバイス121から123を含む。ネットワークデバイス110と端末デバイス121から123のうちの少なくとも1つとの間のデータ通信は、ワイヤレス接続を通じて実行されてよい。端末デバイス121から123に関して、端末デバイス121から123のうちのどの2つの間に形成されるリンクも、SLである。たとえば、端末デバイス121が端末デバイス122にサイドリンクデータを送信し、端末デバイス122からフィードバックされたHARQ情報を受信した後、端末デバイス121は、本出願において提供されるサイドリンクフィードバック情報送信方法を使用することによってネットワークデバイス110にサイドリンクフィードバック情報を送信してよい。別の例として、端末デバイス122が端末デバイス123にサイドリンクデータを送信し、端末デバイス123からフィードバックされたHARQ情報を受信した後、端末デバイス122は、本出願において提供されるサイドリンクフィードバック情報送信方法を使用することによって端末デバイス121にサイドリンクフィードバック情報を送信する。HARQ情報を受信した後、端末デバイス121は、HARQ情報をネットワークデバイス110にフィードバックしてよい。
【0068】
図2は、本出願の実施形態の通信方法が適用可能である別の通信システム120の概略図である。
図2に示されるように、通信システム120は、3つの通信デバイス、たとえば、端末デバイス121から123を含む。端末デバイスは、D2D通信モードまたはV2X通信モードでデータ通信を実行してよい。端末デバイス121から123に関して、端末デバイス121から123のうちのどの2つの間に形成されるリンクも、SLである。たとえば、端末デバイス122が端末デバイス123にサイドリンクデータを送信し、端末デバイス123からフィードバックされたHARQ情報を受信した後、端末デバイス122は、本出願において提供されるサイドリンクフィードバック情報送信方法を使用することによって端末デバイス121にサイドリンクフィードバック情報を送信する。
【0069】
図1および
図2に示された通信システムは、より多くのネットワークノード、たとえば、端末デバイスまたはネットワークデバイスをさらに含む場合があることを理解されたい。
図1および
図2に示された通信システムの各々に含まれるネットワークデバイスまたは端末デバイスは、上述の様々な形態のいずれかのネットワークデバイスまたは端末デバイスであってよい。本出願の実施形態の上述の様々な形態のネットワークデバイスまたは端末デバイスは、図中に1つずつ示されない。
【0070】
本出願の実施形態においては、実施形態の方法が端末デバイスおよびネットワークデバイスによって実行される例が、実施形態の方法を説明するために使用されることを理解されたい。限定ではなく例として、方法は、代替的に、端末デバイスにおいて使用されるチップと、基地局において使用されるチップとによって実行されてよい。端末デバイスは、V2X通信においては、車、車載デバイス、モバイル電話端末などであってよい。
【0071】
図3に示されるように、
図3に示される方法200は、ステップS210からステップS230を含んでよい。以下で、方法200のステップを
図3を参照して詳細に説明する。
【0072】
S210: ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスが、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信し、サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用され、サイドリンクは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信リンクである。
【0073】
S220: ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスが、第2のチャネルを決定し、第2のチャネルは、サイドリンクデータに関するHARQ情報をネットワークデバイスもしくは第3の端末デバイスに送信するために第1の端末デバイスによって使用され、または第2のチャネルは、サイドリンクデータに関するHARQ情報を第1の端末デバイスから受信するためにネットワークデバイスもしくは第3の端末デバイスによって使用される。
【0074】
S210においては、第1の端末デバイスが第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信する必要があるときに、第1の端末デバイスが、まず、サイドリンクデータによって占有される時間周波数リソースを決定する。第1の端末デバイスは、ネットワークデバイスにリソース要求を送信して時間周波数リソースを要求するか、またはリソースプール内の時間周波数リソースを決定してよい。リソース要求を受信した後、ネットワークデバイスは、時間周波数リソースを第1の端末デバイスに割り振り、リソース要求に応答して、サイドリンクスケジューリング情報を第1のチャネル上で第1の端末デバイスに送信する。サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンクデータによって占有される時間周波数リソースの構成情報を含んでよく、サイドリンクは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信リンクである。たとえば、サイドリンクスケジューリング情報は、第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するために第1の端末デバイスによって使用される時間リソースおよび/または周波数リソースおよび/またはマスク、サイドリンクデータを送信するために使用される変調方式、サイドリンクデータを送信するために使用される符号化率、ならびにサイドリンクデータを送信するために使用される電力情報のうちの1つまたは複数を含んでよい。サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用される。代替的に、ネットワークデバイスは、最初に、サイドリンクスケジューリング情報を第3の端末デバイスに送信してよく、第3の端末デバイスが、サイドリンクスケジューリング情報を第1のチャネル上で第1の端末デバイスに送信する。代替的に、第1の端末デバイスが、第3の端末デバイスに時間周波数リソースを要求してよく、第3の端末デバイスが、リソース要求をネットワークデバイスに転送する。時間周波数リソースを決定した後、ネットワークデバイスは、まず、サイドリンクスケジューリング情報を第3の端末デバイスに送信し、第3の端末デバイスが、サイドリンクスケジューリング情報を第1のチャネル上で第1の端末デバイスに送信する。代替的に、第1の端末デバイスが、第3の端末デバイスに時間周波数リソースを要求してよく、時間周波数リソースを決定した後、第3の端末デバイスが、サイドリンクスケジューリング情報を第1のチャネル上で第1の端末デバイスに送信する。ネットワークデバイスが第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信するとき、第1のチャネルは、PDCCHであってよく、またはPDSCHであってよく、サイドリンクスケジューリング情報は、DCIであってよい。第3の端末デバイスが第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信するとき、第1のチャネルは、PSCCHであってよく、またはPSSCHであってく、サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンク制御情報(sidelink control information、SCI)であってよい。
【0075】
S220において、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスが第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信した後、第1の端末デバイスは、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信してよく、第1の端末デバイスは、第2の端末デバイスからサイドリンクデータに関するHARQ情報を受信する。HARQ情報は、第2の端末デバイスがサイドリンクデータを正しく受信することを示すACK情報、または第2の端末デバイスがサイドリンクデータを誤って受信することを示すNACK情報を含む。第1の端末デバイスは、HARQ情報がNACKを含むときにサイドリンクデータを再送信するか、またはHARQ情報がACKを含むときに新しいサイドリンクデータを送信するために、HARQ情報をネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスにフィードバックする必要がある。したがって、第1の端末デバイスは、第2のチャネルを決定する必要があり、第2のチャネルは、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスにHARQ情報を送信するために第1の端末デバイスによって使用される。ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスも、第2のチャネルを決定する必要があり、第2のチャネルは、第1の端末デバイスからHARQ情報を受信するためにネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスによって使用される。第2のチャネルを決定することは、第2のチャネルの時間周波数位置を決定することとして理解されてよい。第1の端末デバイスが第2のチャネル上でネットワークデバイスにHARQ情報を送信するとき、第2のチャネルは、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)または物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)であってよい。第1の端末デバイスが第2のチャネル上で第3の端末デバイスにHARQ情報を送信するとき、第2のチャネルは、第1の端末デバイスと第3の端末デバイスとの間のPSCCH、または第1の端末デバイスと第3の端末デバイスとの間のPSSCH、または第1の端末デバイスと第3の端末デバイスとの間の物理サイドリンクフィードバックチャネル(physical sidelink feedback channel、PSFCH)であってよい。第2のチャネルの時間周波数位置が決定された後、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスは、HARQ情報を正しく受信してよい。任意選択で、第2のチャネル上でHARQ情報を受信した後、第3の端末デバイスは、HARQ情報をネットワークデバイスに転送してよい。
【0076】
本出願において提供されるサイドリンクフィードバック情報送信方法によれば、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信した後、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスが、第2のチャネルの位置を決定し、したがって、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスは、第1のチャネル上でスケジューリングされたサイドリンクデータに関するHARQ情報が第2のチャネル上で受信されると判定しうる。このようにして、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスは、時間通りにHARQ情報を受信し、HARQ情報が、第1のチャネル上でスケジューリングが実行されるHARQプロセスに関するものであることが指定される。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0077】
本出願の一部の実施形態においては、
図4が、例として使用される。
図3に示された方法のステップに基づいて、方法200は、S230、S240、S250、およびS260をさらに含んでよい。
【0078】
S230: 第1の端末デバイスが、サイドリンクスケジューリング情報に基づいて、第1の端末デバイスと第2の端末との間のPSSCH上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信する。PSSCHは、サイドリンクデータによって占有される時間周波数リソースとして理解されてよい。
【0079】
S240: 第2の端末デバイスが、PSSCH上でサイドリンクデータを受信し、第2の端末デバイスがサイドリンクデータを正しく解析するかどうかに応じて、サイドリンクデータに関するHARQ情報を生成する。HARQ情報は、第2の端末デバイスがサイドリンクデータを正しく受信することを示すACK情報、または第2の端末デバイスがサイドリンクデータを誤って受信することを示すNACK情報を含む。
【0080】
S250: 第2の端末デバイスが、第3のチャネル上で第1の端末デバイスにHARQ情報を送信し、第3のチャネルは、第2の端末デバイスがHARQ情報を第1の端末デバイスに送信するチャネルとして理解されてよい。
【0081】
S260: 第1の端末デバイスが、HARQ情報を受信し、第2のチャネル上でネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスにHARQ情報を送信する。それに対応して、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスは、第1の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を第2のチャネル上で受信する。
【0082】
図4に示されたS210およびS220の説明に関しては、S210およびS220の上述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0083】
S230において、第1の端末デバイスは、サイドリンクスケジューリング情報に含まれる時間周波数リソースなどの情報に基づいて、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間のPSSCH上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信してよい。S240において、第2の端末デバイスは、サイドリンクデータを受信し、解析する。サイドリンクデータが成功裏に受信される(CRC検査が成功する)場合、ACK情報が、生成される。サイドリンクデータが誤って受信または解析される場合、NACK情報が生成される。NACK情報は、第1の端末デバイスが第2の端末デバイスにサイドリンクデータを再送信する必要があることを示すためにさらに使用されてよい。S250において、第2の端末デバイスは、第3のチャネル上で第1の端末デバイスにHARQ情報を送信する。たとえば、第3のチャネルは、第2の端末デバイスと第1の端末デバイスとの間のPSFCHであってよく、または第3のチャネルは、第1の端末デバイスにデータを送信するために第2の端末デバイスによって使用される共有チャネルであってよく、または第3のチャネルは、第1の端末デバイスに制御シグナリングを送信するために第2の端末デバイスによって使用される制御チャネルであってよい。たとえば、第3のチャネルは、物理サイドリンク制御チャネル(physical sidelink control channel、PSCCH)であってよい。HARQ情報は、NACK情報またはACK情報を含む。S260において、第1の端末デバイスは、HARQ情報を受信し、第2のチャネル上でネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスにHARQ情報を送信する。HARQ情報がNACK情報を含む場合、ネットワークデバイスは、さらに、サイドリンクデータのための再送信リソースを再割り振りする必要がある。再送信リソースは、S210のサイドリンクスケジューリング情報を使用することにより、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスによって送信されてよく、その結果、第1の端末デバイスは、サイドリンクデータを再送信するための再送信リソースを取得し、それによって、サイドリンクデータ送信の信頼性を保証し、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0084】
本出願の一部の実施形態においては、
図5が、例として使用される。
図3に示された方法のステップに基づいて、方法200の、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスによって第2のチャネルを決定するS220は、S221を含む。
【0085】
S221: ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスが、第1のチャネルおよび第1のHARQタイミングに基づいて第2のチャネルの時間領域の位置を決定し、第1のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第1のチャネルとの間のオフセット値である。
【0086】
図5に示されたS210の説明に関しては、S210の上述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0087】
S221においては、第2のチャネルの時間領域の位置を決定するとき、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスが、第1のHARQタイミングについての情報および第1のチャネルの時間領域の位置に基づいて第2のチャネルの時間領域の位置を決定してよい。第1のHARQタイミングの値は、時間領域における第2のチャネルと第1のチャネルとの間のオフセット値である。
【0088】
第1のHARQタイミングの値の単位は、スロット、シンボル、サブフレームなどであってよく、または絶対的な時間単位であってよいことを理解されたい。たとえば、第1のHARQタイミングの値は、Dマイクロ秒(μs)またはRミリ秒(ms)を使用することによって表されてよく、DおよびRは、ともに正の数である。
【0089】
任意選択で、第1のHARQタイミングは、第1のチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位と、第2のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。シンボルが位置する時間単位は、シンボル、サブフレーム、スロットなどを含んでよい。
【0090】
第2のチャネルの時間領域の位置を決定するとき、第2のチャネルの時間領域の位置は、第1のチャネルの時間領域の位置および第1のHARQタイミングに基づいて決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率が、改善され、第2のチャネルの時間領域の位置の精度が、保証される。
【0091】
第1のHARQタイミングについての情報は、プロトコルにおいて事前定義されるか、もしくは事前構成されてよく、またはネットワークデバイスもしくは第3の端末デバイスによって第1の端末デバイスに直接送信されてよいことを理解されたい。たとえば、第1のHARQタイミングについての情報は、第1のチャネル上で第1の端末デバイスに送信されてよい。代替的に、ネットワークデバイスが、第1のHARQタイミングについての情報を第3の端末デバイスに送信してよく、第3の端末デバイスが、第1のHARQタイミングについての情報を第1の端末デバイスに転送する。
【0092】
図4に示されたステップが、S221をさらに含んでよいことをさらに理解されたい。
【0093】
任意選択で、本出願のいくつかの場合に、第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値以上である。第1の時間領域のオフセット値は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。
【0094】
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用され、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用され、
第1のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔との間で小さい方の値、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つである。
【0095】
第1の端末デバイスの処理手順は、サイドリンクスケジューリング情報に対して第1の端末デバイスによって実行されるブラインド検出(blind detection)、チャネル推定、サイドリンクデータの符号化、変調、スクランブル、リソースマッピング、および送信、第3のチャネル上でHARQ情報に対して第1の端末デバイスによって実行される受信、復調、および復号、HARQ情報の符号化および変調、ならびに第2のチャネル上のHARQ情報のマッピングなどを含む。第1の端末デバイスの処理能力情報は、端末デバイスの処理能力を含む。たとえば、第1の端末デバイスのより高い処理能力は、上述の処理手順を実行するために第1の端末デバイスによって必要とされるより短い時間(たとえば、シンボルの量)を示し、または第1の端末デバイスのより低い処理能力は、上述の処理手順を実行するのに第1の端末デバイスによって必要とされるより長い時間(たとえば、シンボルの量)を示す。
【0096】
第1のサブキャリア間隔Kは、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、サイドリンク共有チャネル(PSSCH)に対応するサブキャリア間隔、または第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔であってよい。任意選択で、第1のサブキャリア間隔は、代替的に、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、PSSCHに対応するサブキャリア間隔、および第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔のうちで最大のサブキャリア間隔であってよい。任意選択で、第1のサブキャリア間隔は、代替的に、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、PSSCHに対応するサブキャリア間隔、および第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔のうちで最小のサブキャリア間隔であってよい。代替的に、第1のサブキャリア間隔は、第1の時間領域のオフセット値T0を最も大きくするサブキャリア間隔であってよい。PSSCHは、サイドリンクデータのサイズまたはサイドリンクデータによって占有されるリソースのサイズとして理解されてよく、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用される。
【0097】
第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値T0以上であり、T0は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。したがって、第1の端末デバイスがHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0098】
本出願の一部の可能な実装においては、第1の時間領域のオフセット値T
0が第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力
情報と、PSSCHおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定されるとき、第1の時間領域のオフセット値は、次の式(1)に従って決定されてよい。
【数7】
【0099】
式(1)において、N
SLは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量である。特に、N
SLの値は、サブキャリア間隔が大きくなるにつれて大きくなり、より大きなサブキャリア間隔は、シンボルのより多くの量に対応する。端末のより高い処理能力は、必要とされるシンボルのより少ない量およびN
SLのより小さな値を示す。たとえば、端末能力2が、より高い端末の処理能力に対応し、端末デバイス能力1が、より低い端末デバイスの処理能力に対応する。この場合、端末能力1は、N
SLのより大きな値に対応し、端末デバイス能力2は、N
SLのより小さな値に対応する。たとえば、表1は、異なるサブキャリア間隔および端末能力の種類に対応するシンボルの量の表の例を示す。
【表1】
【0100】
表1は、例であるに過ぎず、本出願に対するいかなる限定も成すべきでないことを理解されたい。
【0101】
dSLは、PSSCH、第3のチャネル、および第1の端末デバイスの処理能力情報のうちの1つまたは複数に基づいて決定されるシンボルの量である。たとえば、dSLは、PSSCHおよび/または第3のチャネルの時間領域のシンボルの量、リソースマッピング関係、復調基準信号(demodulation reference signal)の位置、および復調基準信号の量のうちの1つまたは複数に基づいて決定されるシンボルの量であってよい。PSSCHおよび/または第3のチャネルのシンボルの量が比較的多いとき、dSLの値は、比較的小さい。PSSCHおよび/または第3のチャネルのシンボルの量が比較的少ないとき、dSLの値は、比較的大きい。別の例として、PSSCHおよび/または第3のチャネルの復調基準信号(demodulation reference signal、DMRS)のシンボルの量が比較的多いとき、dSLの値は、比較的大きい。別の例として、PSSCHのDMRSおよび/または第3のチャネルのDMRSが、PSSCHが位置する時間周波数リソースおよび/または第3のチャネルが位置する時間周波数リソースの最初の3つのシンボルに位置するとき、たとえば、PSSCHのDMRSおよび/または第3のチャネルのDMRSが最初のシンボルに位置するとき、dSLの値は、DMRSが別のシンボルに位置するときのdSLの対応する値よりも小さい。別の例として、端末デバイスのより高い処理能力は、必要とされるシンボルのより少ない量およびdSLのより小さな値を示す。別の例として、端末デバイス能力2が、より高い端末の処理能力に対応し、端末デバイス能力1が、より低い端末の処理能力に対応する。この場合、端末能力1は、dSLのより大きな値に対応し、端末能力2は、dSLのより小さな値に対応する。
【0102】
Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ1は、第1のサブキャリア間隔である。Ts = 1/(Δfref・Nf,ref)であり、Δfref = 15×103Hzであり、Nf,ref = 2048であり、Tsは、LTEシステムにおける基本的な時間単位として理解されてよい。
【0103】
Tc = 11/(Δfmax×Nf)であり、Δfmax = 480×103Hzであり、Nf = 4096であり、Tcは、NRシステムにおける基本的な時間単位として理解されてよい。
【0104】
上述の式(1)は、例であるに過ぎないことを理解されたい。本出願の実施形態において、T0、NSL、およびdSLは、代替的に、別の関数関係、たとえば、指数関数関係または対数関数関係を満たす場合がある。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0105】
本出願の実施形態において、シンボルは、時間領域のシンボルとも呼ばれる場合があり、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)シンボルまたはシングルキャリア周波数分割多元接続(single carrier frequency division multiple access、SC-FDMA)シンボルであってよいことをさらに理解されたい。SC-FDMAは、変換プリコーディング付き直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing with transform precoding、OFDM with TP)とも呼ばれる。
【0106】
第2のチャネルの時間領域の位置が上述の式(1)を使用することによって決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率および精度が改善されることが可能であり、実施が容易であり、複雑さが少ない。
【0107】
図6が、例として使用される。
図6は、ネットワークデバイスが第1のチャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を送信する時間から、ネットワークデバイスが第2のチャネル上でHARQ情報を受信する時間までのタイミング図である。
図6において、サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンク許可(sidelink grant、SL Grant)を使用することによって表され、SL Grantは、第1のチャネルの時間領域の位置をさらに示してよい。たとえば、サイドリンクデータは、PSSCHを使用することによって表され、第2のチャネルは、PUCCHを使用することによって表される。第1の時間領域のオフセット値は、T
0を使用することによって表される。
図6において、T
1は、時間領域における第2のチャネルと第3のチャネルとの間のオフセット値(第2の時間領域のオフセット値)を表す。T
4は、サイドリンクデータを準備するために第1の端末デバイスによって使用される時間を表す。T
4は、第1のチャネルとサイドリンク共有チャネルとの間の時間領域のオフセット値である。T
4は、第1のチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位と、PSSCHの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。T
L,PSSCHは、サイドリンクデータを運ぶサイドリンク共有チャネルによって時間領域において占有される時間の長さである。T
5は、PSSCHと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値である。代替的に、T
5は、サイドリンクデータを処理し、HARQ情報を生成するために第2の端末デバイスによって使用される時間である。T
5は、PSSCHの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位と、第3のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。第2の端末デバイスがサイドリンクデータを処理することは、PSSCH上でのチャネル推定、CRC検査、データ復号などを含んでよい。第2の端末デバイスがHARQ情報を生成することは、HARQコードブックの生成、HARQ情報の符号化、変調、スクランブル、およびマッピングなどを含んでよい。T
L,CH3は、HARQ情報を運ぶ第3のチャネルによって時間領域において占有される時間の長さである。T
1は、HARQ情報を準備するために第1の端末デバイスによって使用される時間である。T
1は、第3のチャネルから受信されたHARQ情報を復調し、復号するために第1の端末デバイスによって使用される時間と、HARQ情報を符号化し、変調し、第2のチャネル上でHARQ情報をマッピングするために第1の端末デバイスによって使用される時間とを含んでよい。さらに、T
1は、第3のチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位と、第2のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。第1のオフセット値T
0は、ネットワークデバイスがサイドリンクスケジューリング情報の送信を完了する時間からネットワークデバイスがHARQ情報を受信する時間までの時間の長さであってよく、または第1のオフセット値T
0は、第1のチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位と、第2のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。
【0108】
任意選択で、本出願の実施形態において、第2のチャネルの開始シンボルは、シンボルP0よりも前にない可能性があり、シンボルP0は、第1のチャネルの終了シンボルから始まるT0の時間の後の次のシンボルである。たとえば、第1のチャネルの終了シンボルから始まるT0の時間の後の時点が、あるシンボル(n番目のシンボルであると仮定される)の終了時点、すなわち、シンボルの境界である場合、第1のチャネルの終了シンボルから始まるT0の時間の後の次のシンボルは、(n+1)番目のシンボルであり、つまり、シンボルP0は、(n+1)番目のシンボルである。つまり、第2のチャネルの開始シンボルは、(n+1)番目のシンボル、または(n+1)番目のシンボルよりも後のシンボルである。たとえば、第2のチャネルの開始シンボルは、(n+2)番目のシンボルまたは(n+3)番目のシンボルである。第1のチャネルの終了シンボルから始まるT0の時間の後の時点が、あるシンボル(m番目のシンボルであると仮定される)の中間の位置であり、はっきり言えば、シンボルの境界でなく、本明細書における中間の位置が、m番目のシンボルの開始時点から(開始時点を含む)m番目のシンボルの終了時点まで(終了時点を除く)の範囲に収まる時点として理解されてよい場合、第1のチャネルの終了シンボルから始まるT0の時間の後の次のシンボルは、(m+1)番目のシンボルであり、シンボルP0は、(m+1)番目のシンボルである。つまり、第2のチャネルの開始シンボルは、(m+1)番目のシンボル、または(m+1)番目のシンボルよりも後のシンボルである。たとえば、第2のチャネルの開始シンボルは、(m+2)番目のシンボルまたは(m+3)番目のシンボルである。
【0109】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、第1のHARQタイミングの単位がスロットである場合、第1のHARQタイミングの値は、nスロットであってよく、nは、正の整数である。
【0110】
本出願の一部の実施形態においては、
図7が、例として使用される。
図3に示された方法のステップに基づいて、方法200の、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスによって第2のチャネルを決定するS220は、S222を含む。
【0111】
S222: ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスが、第3のチャネルおよび第2のHARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定し、第2のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第3のチャネルとの間のオフセット値であり、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用される。
【0112】
第2のHARQタイミングの値の単位は、スロット、シンボル、サブフレームなどであってよく、または絶対的な時間単位であってよいことを理解されたい。たとえば、第2のHARQタイミングの値の単位は、マイクロ秒(μs)またはミリ秒(ms)を使用することによって表されてよい。
【0113】
任意選択で、第2のHARQタイミングは、第3のチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位と、第2のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値であってよい。シンボルが位置する時間単位は、シンボル、サブフレーム、スロットなどを含んでよい。
【0114】
第2のチャネルの時間領域の位置を決定するとき、第2のチャネルの時間領域の位置は、第3のチャネルの時間領域の位置および第2のHARQタイミングに基づいて決定され、その結果、第2のチャネルの時間領域の位置を決定する効率が、改善され、第2のチャネルの時間領域の位置の精度が、保証される。
【0115】
第2のHARQタイミングは、プロトコルにおいて事前定義されるか、または事前構成されてよいことを理解されたい。たとえば、第2のHARQタイミングは、第1のチャネル上で第1の端末デバイスに送信されてよい。代替的に、ネットワークデバイスが、第2のHARQタイミングを第3の端末デバイスに送信してよく、第3の端末デバイスが、第2のHARQタイミングを第1の端末デバイスに転送する。
【0116】
図4に示されたステップが、S222をさらに含んでよいことをさらに理解されたい。
【0117】
任意選択で、本出願のいくつかの場合に、第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値以上である。第2の時間領域のオフセット値は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定される。
【0118】
第2のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
PSSCHに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、PSSCHに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つであり、
PSSCHは、第2の端末デバイスに第1の端末デバイスによって送信されたサイドリンクデータを運ぶために使用される。
【0119】
第1の端末デバイスの処理能力情報、第3のチャネル、およびPSSCHの説明に関しては、第1の端末デバイスの処理能力情報、第3のチャネル、およびPSSCHの上述の関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0120】
第2のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、またはPSSCHに対応するサブキャリア間隔である。代替的に、第2のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、PSSCHに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値である。代替的に、第2のサブキャリア間隔は、第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、PSSCHに対応するサブキャリア間隔とのうちで最大の値である。代替的に、第2のサブキャリア間隔は、第2の時間領域のオフセット値T1を最も大きくするサブキャリア間隔であってよい。
【0121】
第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値T1以上であり、T1は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定される。したがって、第1の端末デバイスがHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0122】
図6に示された例を参照すると、T
1は、HARQ情報を準備するために第1の端末デバイスによって使用される時間の長さであってよい。T
1は、HARQ情報を復調し、復号するために第1の端末デバイスによって使用される時間と、HARQ情報を符号化し、変調し、第2のチャネル上でHARQ情報をマッピングし、第2のチャネル上でHARQ情報を送信するために第1の端末デバイスによって使用される時間とを含んでよい。
【0123】
本出願の一部の可能な実装においては、第2の時間領域のオフセット値T
1が第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力
情報と、第3のチャネルとに基づいて決定されるとき、第2の時間領域のオフセット値は、次の式(2)に従って決定されてよい。
【数8】
【0124】
NSL-to-ULは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量である。特に、NSL-to-ULは、サブキャリア間隔が大きくなるにつれて大きくなり、より大きなサブキャリアは、シンボルのより多くの量に対応する。端末のより高い処理能力は、必要とされるシンボルのより少ない量およびNSL-to-ULのより小さな値を示す。たとえば、端末能力2が、より高い端末の処理能力に対応し、端末能力1が、より低い端末の処理能力に対応する。この場合、端末能力1は、NSL-to-ULのより大きな値に対応し、端末能力2は、NSL-to-ULのより小さな値に対応する。
【0125】
dSL-to-ULは、第3のチャネルおよび/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量である。たとえば、dSL-to-ULは、第3のチャネルの時間領域のシンボルの量、リソースマッピング関係、復調基準信号の位置、および復調基準信号の量のうちの1つまたは複数に基づいて決定されるシンボルの量であってよい。第3のチャネルのシンボルの量が比較的多いとき、dSL-to-ULの値は、比較的小さい。第3のチャネルのシンボルの量が比較的少ないとき、dSL-to-ULの値は、比較的大きい。別の例として、第3のチャネルのDMRSのシンボルの量が比較的多いとき、dSL-to-ULの値は、比較的大きい。別の例として、第3のチャネルのDMRSが、第3のチャネルが位置する時間周波数リソースの最初の3つのシンボルに位置するとき、たとえば、第3のチャネルのDMRSが最初のシンボルに位置するとき、dSL-to-ULの値は、DMRSが別のシンボルに位置するときのdSL-to-ULの対応する値よりも小さい。別の例として、端末デバイスのより高い処理能力は、必要とされるシンボルのより少ない量およびdSL-to-ULのより小さな値を示す。別の例として、端末デバイス能力2が、より高い端末の処理能力に対応し、端末デバイス能力1が、より低い端末の処理能力に対応する。この場合、端末能力1は、dSL-to-ULのより大きな値に対応し、端末能力2は、dSL-to-ULのより小さな値に対応する。
【0126】
Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ2は、第2のサブキャリア間隔である。Tc、Ts、およびkの説明に関しては、Tc、Ts、およびkの上述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0127】
上述の式(2)は、例であるに過ぎないことを理解されたい。本出願の実施形態において、T1、NSL-to-UL、およびdSL-to-ULは、代替的に、別の関数関係、たとえば、指数関数関係または対数関数関係を満たす場合がある。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0128】
任意選択で、本出願の実施形態において、第2のチャネルの開始シンボルは、シンボルP1よりも前にない可能性があり、シンボルP1は、第3のチャネルの終了シンボルから始まるT1の時間の後の次のシンボルである。たとえば、第3のチャネルの終了シンボルから始まるT1の時間の後の時点が、あるシンボル(z番目のシンボルであると仮定される)の終了時点、すなわち、シンボルの境界である場合、第3のチャネルの終了シンボルから始まるT1の時間の後の次のシンボルは、(z+1)番目のシンボルであり、つまり、シンボルP1は、(z+1)番目のシンボルである。つまり、第2のチャネルの開始シンボルは、(z+1)番目のシンボル、または(z+1)番目のシンボルよりも後のシンボルである。たとえば、第2のチャネルの開始シンボルは、(z+2)番目のシンボルまたは(z+3)番目のシンボルである。第3のチャネルの終了シンボルから始まるT1の時間の後の時点が、あるシンボル(L番目のシンボルであると仮定される)の中間の位置であり、はっきり言えば、シンボルの境界でなく、本明細書における中間の位置が、L番目のシンボルの開始時点から(開始時点を含む)L番目のシンボルの終了時点まで(開始時点を除く)の範囲に収まる時点として理解されてよい場合、第3のチャネルの終了シンボルから始まるT1の時間の後の次のシンボルは、(L+1)番目のシンボルであり、シンボルP1は、(L+1)番目のシンボルである。つまり、第2のチャネルの開始シンボルは、(L+1)番目のシンボル、または(L+1)番目のシンボルよりも後のシンボルである。たとえば、第2のチャネルの開始シンボルは、(L+2)番目のシンボルまたは(L+3)番目のシンボルである。
【0129】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、第2のHARQタイミングの単位がスロットである場合、第2のHARQタイミングの値は、mスロットであってよく、mは、正の整数である。
【0130】
任意選択で、本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルと、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、第3の時間領域のオフセット値は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。
【0131】
特に、第4のチャネルは、ネットワークデバイスにデータを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるPUSCHであってよく、またはネットワークデバイスに制御シグナリングを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるPUCCHであってよい。PUCCHは、第1の端末デバイスによってフィードバックされ、第1の端末デバイスがネットワークデバイスによって送信されたダウンリンクデータを正しく受信するかどうかを示すために使用されるACKまたはNACK情報を運ぶために使用されてよい。PUSCHは、ネットワークデバイスに第1の端末デバイスによって送信されたアップリンクデータを運ぶために使用されてよい。
【0132】
任意選択で、第4のチャネルは、代替的に、第3の端末デバイスにデータを送信するために第1の端末デバイスによって使用されるPSSCHであってよい。
【0133】
第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うことは、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において少なくとも1つの同じシンボル(たとえば、OFDMシンボル)を有すること、すなわち、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域のリソースの少なくとも一部を共有することとして理解されてよいことを理解されたい。
【0134】
さらに、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルは、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い開始位置を有するチャネルであってよいことを理解されたい。チャネルの開始位置は、チャネルの開始シンボル使用することによって表されてよく、したがって、より早い開始位置を有するチャネルは、より早い開始シンボルを有するチャネルであってよい。チャネルの開始シンボルの位置は、チャネルの開始シンボルが位置する時間単位のインデックスに基づいて決定されてよい。チャネルの開始シンボルが位置する時間単位のより小さなインデックスは、チャネルのより早い開始シンボルを示す。任意選択で、チャネルの開始シンボルが位置する時間単位は、シンボル、スロット、サブフレームなどであってよい。
【0135】
第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルと、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値である。第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位と、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。シンボルが位置する時間単位は、シンボル、サブフレーム、スロットなどを含んでよい。第3の時間領域のオフセット値は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。第1の端末デバイスの処理能力情報、第1のサブキャリア間隔、PSSCH、および第3のチャネルに関しては、上述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0136】
本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第1のチャネルと、時間領域において第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の第3の時間領域のオフセット値が、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、PSSCHおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定される。第2のチャネルおよび第4のチャネルが多重化されるとき、第1の端末デバイスがチャネル多重化処理を実行するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、第2のチャネルと第4のチャネルとを多重化する信頼性を保証し、HARQ情報の正常な送信を保証する。
【0137】
本出願の一部の可能な実装において、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスが第3の時間領域のオフセット値を第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて決定するとき、第3の
時間領域のオフセット値は、次の式(3)に従って決定されてよい。
【数9】
【0138】
T2は、第3の時間領域のオフセット値を表し、NSLは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、dSLは、PSSCH、第3のチャネル、および第1の端末デバイスの処理能力情報のうちの1つまたは複数に基づいて決定されるシンボルの量である。NSL、dSL、Tc、Ts、k、μ1、および第1のサブキャリア間隔の説明に関しては、上述の関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0139】
xは、正の整数である。xは、変数または定数であってよい。たとえば、xは、1、2、または3である場合がある。代替的に、xは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されてよい。代替的に、xは、PSSCHおよび/または第3のチャネルに基づいて決定されてよい。
【0140】
たとえば、xが1に等しいとき、上述の式(3)は、次の式(4)に変更される。
【数12】
【0141】
別の例として、xが2に等しいとき、上述の式(3)は、次の式(5)に変更される。
【数13】
【0142】
別の例として、xが3に等しいとき、上述の式(3)は、次の式(6)に変更される。
【数14】
【0143】
任意選択で、xは、サブキャリア間隔とともに変化してよい。サブキャリア間隔が比較的大きいとき、xの値は、比較的大きい。表2は、xとサブキャリア間隔との間の対応表の例を示す。
【表2】
【0144】
表2は、例であるに過ぎず、xとサブキャリア間隔との間の対応に対するいかなる限定も成すべきでないことを理解されたい。
【0145】
上述の式(3)は、例であるに過ぎないことを理解されたい。本出願の実施形態において、T2、NSL、dSL、およびxは、代替的に、別の関数関係を満たす場合がある。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0146】
第3の時間領域のオフセット値が、上述の式(3)を使用することによって決定され、その結果、第3の時間領域のオフセット値を決定する効率および精度が、改善されうる。
【0147】
任意選択で、本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第4の時間領域のオフセット値は、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、つまり、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値が、第4の時間領域のオフセット値である。第4の時間領域のオフセット値は、第3のチャネルの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位と、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。シンボルが位置する時間単位は、シンボル、サブフレーム、スロットなどを含んでよい。第4の時間領域のオフセット値は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定されてよい。第1の端末デバイスの処理能力情報、第2のサブキャリア間隔、および第3のチャネルに関しては、上述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0148】
第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うことは、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において少なくとも1つの同じシンボル(たとえば、OFDMシンボル)を有することとして理解されてよいことを理解されたい。
【0149】
さらに、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルは、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い開始位置を有するチャネルであってよいことを理解されたい。
【0150】
本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の第4の時間領域のオフセット値が、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定される。第2のチャネルおよび第5のチャネルが多重化されるとき、第1の端末デバイスがチャネル多重化処理を実行するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、第2のチャネルと第5のチャネルとを多重化する信頼性を保証し、HARQ情報の正常な送信を保証する。
【0151】
本出願の一部の可能な実装において、ネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスおよび第1の端末デバイスが第4の時間領域のオフセット値を第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて決定するとき、第4の
時間領域のオフセット値は、次の式(7)に従って決定されてよい。
【数10】
【0152】
T3は、第4の時間領域のオフセット値であり、NSL-to-ULは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、dSL-to-ULは、第3のチャネルおよび/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ2は、第2のサブキャリア間隔である。パラメータの意味に関しては、上述の説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0153】
yは、正の整数である。yは、変数または定数であってよい。たとえば、yは、1、2、または3である場合がある。代替的に、yは、第2のサブキャリア間隔および/または第2の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されてよい。代替的に、yは、第3のチャネルに基づいて決定されてよい。
【0154】
たとえば、yが1に等しいとき、上述の式(7)は、次の式(8)に変更される。
【数16】
【0155】
別の例として、yが2に等しいとき、上述の式(7)は、次の式(9)に変更される。
【数17】
【0156】
別の例として、yが3に等しいとき、上述の式(7)は、次の式(10)に変更される。
【数18】
【0157】
任意選択で、yは、サブキャリア間隔とともに変化してよい。サブキャリア間隔が比較的大きいとき、yの値は、比較的大きい。表3は、yとサブキャリア間隔との間の対応表の例を示す。
【表3】
【0158】
表3は、例であるに過ぎず、yとサブキャリア間隔との間の対応に対するいかなる限定も成すべきでないことを理解されたい。
【0159】
上述の式(7)は、例であるに過ぎないことを理解されたい。本出願の実施形態において、T3、NSL-to-UL、dSL-to-UL、およびyは、代替的に、別の関数関係を満たす場合がある。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0160】
第4の時間領域のオフセット値が、上述の式(7)を使用することによって決定され、その結果、第4の時間領域のオフセット値を決定する効率および精度が、改善されうる。
【0161】
本出願の実施形態においては、任意選択で、第5のチャネルおよび第4のチャネルが同じチャネルであってよく、または第5のチャネルおよび第4のチャネルが異なるチャネルであってよい。
【0162】
たとえば、
図8は、第5のチャネルおよび第4のチャネルが同じチャネルであるときの第3の時間領域のオフセット値および第4の時間領域のオフセット値の概略図の例である。
図8に示されるように、T
L,PSSCHは、第1のチャネル上でスケジューリングされたサイドリンクデータを運ぶサイドリンク共有チャネルによって時間領域において占有される時間の長さであり、T
4は、第1のチャネルとPSSCHとの間の時間領域のオフセット値であり、T
5は、PSSCHと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値である。第3の時間領域のオフセット値は、T
2であり、第4の時間領域のオフセット値は、T
3である。
【0163】
図8は、例であるに過ぎず、本出願の実施形態に対するいかなる限定も成すべきでないことを理解されたい。
【0164】
本出願の実施形態においては、第5のチャネルおよび第4のチャネルが同じチャネルであってよいとき、式(3)と式(7)との両方が満たされる場合があり、または式(3)もしくは式(7)のどちらかが満たされる場合があることを理解されたい。
【0165】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、
図6に示された例を参照すると、次の関係式(11)が満たされるとき、第1の端末デバイスは、第2のチャネル上で、HARQ情報をネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスに送信する。
T
4 + T
L,PSSCH + T
5 + T
L,CH3 + T
1≦T
0 (11)
【0166】
T4は、第1のチャネルとPSSCHとの間の時間領域のオフセット値であり、T4は、第1のチャネルの開始のシンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位と、PSSCHの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。T5は、PSSCHと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、T5は、PSSCHの開始シンボル(最初のシンボル)が位置する時間単位と、第3のチャネルの終了シンボル(最後のシンボル)が位置する時間単位との間の時間領域のオフセット値として理解されてよい。TL,CH3は、時間領域においてサイドリンク共有チャネルによって占有される時間の長さであり、TL,CH3は、時間領域において第3のチャネルによって占有される時間の長さである。
【0167】
特に、関係式(11)が満たされるとき、ネットワークデバイスがサイドリンクスケジューリング情報の送信を完了する時間からネットワークデバイスがHARQ情報を受信する時間までの時間の長さ、すなわち、第1の端末デバイスがサイドリンクスケジューリング情報の受信を完了する時間から第1の端末デバイスがネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスにHARQ情報を送信する時間までの時間の長さT0は、サイドリンクデータを準備するために第1の端末デバイスによって使用される時間の長さT4と、サイドリンクデータを運ぶPSSCHによって占有される時間の長さTL,PSSCHと、サイドリンクデータを処理し、HARQ情報を生成するために第2の端末デバイスによって使用される時間の長さT5と、HARQ情報を運ぶ第3のチャネルによって占有される時間の長さとの総和以上である。このようにして、第1の端末デバイスがHARQ情報を準備し、処理し、報告するのに十分な時間を有することが保証されることが可能であり、それによって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることを保証する。
【0168】
本出願の実施形態において、T0、T1、T2、およびT3のうち1つまたは複数は、タイミングアドバンス(timing advance、TA)を含んでよいことを理解されたい。
【0169】
本出願の実施形態におけるモード、ケース、種類、および実施形態の分割は、単に説明を容易にするためのものであり、いかなる特別な限定も成すべきでなく、様々なモード、種類、ケース、および実施形態の特徴が、矛盾がないときに組み合わされてよいことを理解されたい。
【0170】
さらに、本出願の実施形態において使用される数値記号は、単に説明を容易にするために差異を設けられているが、本出願の実施形態の範囲を限定するために使用されないことを理解されたい。上述のプロセスの連番は、実行の順番を示さない。プロセスの実行の順番は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきであり、本出願の実施形態の実施プロセスに対するいかなる限定も成すべきでない。
【0171】
さらに、上述の説明は、当業者が本出願の実施形態をより深く理解するのを助けるようにだけ意図され、本出願の実施形態の範囲を限定するように意図されていないことを理解されたい。当業者が上述の例に基づいて様々な均等な修正または変更を行ってよいことは、明らかである。たとえば、上述の方法200の一部のステップは、不要である場合があり、またはいくつかのステップが、新たに追加される場合がある。代替的に、上述の実施形態のうちの任意の2つ以上が、組み合わされる場合がある。そのような修正された、変更された、または組み合わされた解決策も、本出願の実施形態の範囲に収まる。
【0172】
さらに、本出願の実施形態の上述の説明は、実施形態の間の違いに焦点を当てることを理解されたい。言及されない同じまたは同様の部分に関しては、互いを参照されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0173】
さらに、本出願の実施形態において、「事前定義」は、対応するコードもしくは対応するテーブルをデバイス(たとえば、端末デバイスもしくはネットワークデバイス)に事前に記憶することによって、または関連する情報を示すために使用されうる別の方法で実施されてよいことを理解されたい。「事前定義」の特定の実装は、本出願において限定されない。
【0174】
本出願の実施形態の方法が、
図1から
図8を参照して上で詳細に説明されている。本出願の実施形態の通信装置が、
図9から
図15を参照して以下で説明される。
図9から
図15の通信装置は、本出願の実施形態の方法のステップを実行することができることを理解されたい。
【0175】
図9は、本出願の実施形態に係る通信装置300の概略的なブロック図である。装置300は、上述の方法の実施形態において説明された第3の端末デバイスもしくはネットワークデバイスに対応する場合があり、または第3の端末デバイスもしくはネットワークデバイスにおいて使用されるチップもしくは構成要素である場合がある。さらに、装置300内の各モジュールまたはユニットは、上述の方法200および実施形態において第3の端末デバイスまたはネットワークデバイスによって実行されるアクションまたは処理プロセスを実行するように構成される。
図8に示されるように、通信装置300は、トランシーバユニット310および処理ユニット320を含んでよい。
【0176】
トランシーバユニット310は、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信するように構成され、サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用され、サイドリンクは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信リンクである。
【0177】
処理ユニット320は、第2のチャネルを決定するように構成され、第2のチャネルは、サイドリンクデータに関するハイブリッド自動再送要求HARQ情報を第1の端末デバイスから受信するために使用される。
【0178】
本出願において提供される通信装置によれば、第1のチャネル上で第1の端末デバイスにサイドリンクスケジューリング情報を送信した後、通信装置が、第2のチャネルの位置を決定し、したがって、通信装置は、第1のチャネル上でスケジューリングされたサイドリンクデータに関するHARQ情報が第2のチャネル上で受信されると判定してよい。このようにして、通信装置は、時間通りにHARQ情報を受信し、HARQ情報が、第1のチャネル上でスケジューリングが実行されるHARQプロセスに関するものであることが指定される。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0179】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット320は、第1のチャネルおよび第1のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定するようにさらに構成され、第1のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第1のチャネルとの間のオフセット値である。
【0180】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値以上であり、処理ユニット320は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第1の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成され、サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用され、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用され、
第1のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つである。
【0181】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット320は、次の式(1)に従って第1の時間領域のオフセット値T
0を決定するようにさらに構成される。
【数19】
【0182】
NSLは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、dSLは、サイドリンク共有チャネル、第3のチャネル、および第1の端末デバイスの処理能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて決定されるシンボルの量であり、Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ1は、第1のサブキャリア間隔である。
【0183】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット320は、第3のチャネルおよび第2のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定するようにさらに構成され、第2のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第3のチャネルとの間のオフセット値であり、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用される。
【0184】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値以上であり、処理ユニット320は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第2の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成され、
第2のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、
第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つであり、
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用される。
【0185】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット320は、次の式(2)に従って第2の時間領域のオフセット値T
1を決定するようにさらに構成される。
【数20】
【0186】
NSL-to-ULは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、dSL-to-ULは、第3のチャネルおよび/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ2は、第2のサブキャリア間隔である。
【0187】
任意選択で、本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルと、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、処理ユニット320は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第3の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成される。
【0188】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット320は、次の式(3)に従って第3の
時間領域のオフセット値T
2を決定するようにさらに構成される。
【数11】
【0189】
xは、正の整数である。
【0190】
任意選択で、本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第4の時間領域のオフセット値は、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、処理ユニット320は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第4の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成される。
【0191】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット320は、次の式(7)に従って第4の
時間領域のオフセット値T
3を決定するようにさらに構成される。
【数12】
【0192】
yは、正の整数である。
【0193】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、次の関係式(11)、すなわち、
T4 + TL,PSSCH + T5 + TL,CH3 + T1≦T0 (11)
が満たされるとき、
トランシーバユニット310は、第2のチャネル上でHARQ情報を受信するようにさらに構成される。
【0194】
T4は、第1のチャネルとサイドリンク共有チャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、T5は、サイドリンク共有チャネルと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、TL,PSSCHは、時間領域においてサイドリンク共有チャネルによって占有される時間の長さであり、TL,CH3は、時間領域において第3のチャネルによって占有される時間の長さである。
【0195】
装置300のユニットが上述の対応するステップを実行する特定のプロセスに関しては、
図3から
図7に関連する上述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスまたは第3の端末デバイスの関連する説明を参照するものとすることを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0196】
任意選択で、トランシーバユニット310は、上述の方法の実施形態ならびに
図3、
図4、
図5、および
図7に示された実施形態において第3の端末デバイスまたはネットワークデバイスによって実行される情報を送信するステップおよび情報を受信するステップを実行するように構成された受信ユニット(モジュール)および送信ユニット(モジュール)を含んでよい。任意選択で、通信装置300は、トランシーバユニット310および処理ユニット320によって実行される命令を記憶するように構成されたストレージユニットをさらに含んでよい。トランシーバユニット310、処理ユニット320、およびストレージユニットは、通信接続されている。ストレージユニットは、命令を記憶する。処理ユニット320は、ストレージユニットに記憶された命令を実行するように構成される。トランシーバユニット310は、処理ユニット320に駆動されて特定の信号の送信および受信を実行するように構成される。
【0197】
トランシーバユニット310は、トランシーバを使用することによって実装されてよく、処理ユニット320は、プロセッサを使用することによって実装されてよく、ストレージユニットは、メモリを使用することによって実装されてよいことを理解されたい。
図10に示されるように、通信装置400は、プロセッサ410、メモリ420、およびトランシーバ430を含んでよい。
【0198】
図9に示された通信装置300または
図10に示された通信装置400は、上述の方法の実施形態ならびに
図3、
図4、
図5、および
図7に示された実施形態において第3の端末デバイスまたはネットワークデバイスによって実行されるステップを実施することができる。同様の説明に関しては、上述の対応する方法における説明を参照されたい。繰り返しを避けるために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0199】
さらに、
図9に示された通信装置300または
図10に示された通信装置400は、端末デバイスまたはネットワークデバイスであってよいことを理解されたい。
【0200】
図11は、本出願の実施形態に係る通信装置500の概略的なブロック図である。装置500は、上述の方法の実施形態において説明された第1の端末デバイスに対応する場合があり、または第1の端末デバイスもしくはネットワークデバイスにおいて使用されるチップもしくは構成要素である場合がある。さらに、装置500内の各モジュールまたはユニットは、上述の方法200および実施形態において第1の端末デバイスによって実行されるアクションまたは処理プロセスを実行するように構成される。
図11に示されるように、通信装置500は、トランシーバユニット510および処理ユニット520を含んでよい。
【0201】
トランシーバユニット510は、第1のチャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を受信するように構成され、サイドリンクスケジューリング情報は、サイドリンク上で第2の端末デバイスにサイドリンクデータを送信するように第1の端末デバイスをスケジューリングするために使用され、サイドリンクは、第1の端末デバイスと第2の端末デバイスとの間の通信リンクである。
【0202】
トランシーバユニット510は、サイドリンクデータに関するものであり、第2の端末デバイスによって送信されるHARQ情報を受信するようにさらに構成される。
【0203】
処理ユニット520は、第2のチャネルを決定するように構成され、第2のチャネルは、HARQ情報を送信するために第1の端末デバイスによって使用される。
【0204】
本出願において提供される通信装置によれば、第1のチャネル上でサイドリンクスケジューリング情報を受信した後、通信装置が、第2のチャネルの位置を決定し、したがって、通信装置は、第1のチャネル上でスケジューリングされたサイドリンクデータに関するHARQ情報を第2のチャネル上で送信すると決定してよい。このようにして、通信装置は、時間通りにHARQ情報を送信し、HARQ情報が、第1のチャネル上でスケジューリングが実行されるHARQプロセスに関するものであることが指定される。したがって、サイドリンク上のデータ再送信メカニズムが事実上実施されうることが保証され、サイドリンク上でのデータ送信の信頼性が保証され、通信効率が改善される。
【0205】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット520は、第1のチャネルおよび第1のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定するようにさらに構成され、第1のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第1のチャネルとの間のオフセット値である。
【0206】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、第1のHARQタイミングは、第1の時間領域のオフセット値以上であり、処理ユニット520は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第1の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成され、
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用され、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用され、
第1のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つである。
【0207】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット520は、次の式(1)に従って第1の時間領域のオフセット値T
0を決定するようにさらに構成される。
【数23】
【0208】
NSLは、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、dSLは、サイドリンク共有チャネル、第3のチャネル、および第1の端末デバイスの処理能力情報のうちの少なくとも1つに基づいて決定されるシンボルの量であり、Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ1は、第1のサブキャリア間隔である。
【0209】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット520は、第3のチャネルおよび第2のハイブリッド自動再送要求HARQタイミングに基づいて第2のチャネルを決定するようにさらに構成され、第2のHARQタイミングは、時間領域における第2のチャネルと第3のチャネルとの間のオフセット値であり、第3のチャネルは、第1の端末デバイスに第2の端末デバイスによって送信されたHARQ情報を運ぶために使用される。
【0210】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、第2のHARQタイミングは、第2の時間領域のオフセット値以上であり、処理ユニット520は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第2の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成され、
第2のサブキャリア間隔は、以下、すなわち、
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔、
第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔、
第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔、および
第1のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、サイドリンク共有チャネルに対応するサブキャリア間隔と、第3のチャネルに対応するサブキャリア間隔と、第2のチャネルに対応するサブキャリア間隔とのうちで最小の値のうちの1つであり、
サイドリンク共有チャネルは、サイドリンクデータを運ぶために使用される。
【0211】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット520は、次の式(2)に従って第2の時間領域のオフセット値T
1を決定するようにさらに構成される。
【数24】
【0212】
NSL-to-ULは、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、dSL-to-ULは、第3のチャネルおよび/または第1の端末デバイスの処理能力情報に基づいて決定されるシンボルの量であり、Tcは、第1の時間単位であり、Tsは、第2の時間単位であり、kは、Tcに対するTsの比であり、μ2は、第2のサブキャリア間隔である。
【0213】
任意選択で、本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第4のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第3の時間領域のオフセット値は、第1のチャネルと、第2のチャネルおよび第4のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、処理ユニット520は、第1のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、サイドリンク共有チャネルおよび/または第3のチャネルとに基づいて第3の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成される。
【0214】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット520は、次の式(3)に従って第3の
時間領域のオフセット値T
2を決定するようにさらに構成される。
【数13】
【0215】
xは、正の整数である。
【0216】
任意選択で、本出願の一部の実施形態では、第2のチャネルおよび第5のチャネルが時間領域において重なり合うとき、第4の時間領域のオフセット値は、第3のチャネルと、第2のチャネルおよび第5のチャネルの中でより早い時間領域の位置を有するチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、処理ユニット520は、第2のサブキャリア間隔および/または第1の端末デバイスの処理能力情報と、第3のチャネルとに基づいて第4の時間領域のオフセット値を決定するようにさらに構成される。
【0217】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、処理ユニット520は、次の式(7)に従って第4の
時間領域のオフセット値T
3を決定するようにさらに構成される。
【数14】
【0218】
yは、正の整数である。
【0219】
任意選択で、本出願の一部の実施形態において、次の関係式(11)、すなわち、
T4 + TL,PSSCH + T5 + TL,CH3 + T1≦T0 (11)
が満たされるとき、
トランシーバユニット510は、第2のチャネル上でHARQ情報を送信するようにさらに構成される。
【0220】
T4は、第1のチャネルとサイドリンク共有チャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、T5は、サイドリンク共有チャネルと第3のチャネルとの間の時間領域のオフセット値であり、TL,PSSCHは、時間領域においてサイドリンク共有チャネルによって占有される時間の長さであり、TL,CH3は、時間領域において第3のチャネルによって占有される時間の長さである。
【0221】
装置500のユニットが上述の対応するステップを実行する特定のプロセスに関しては、
図3から
図7に関連する上述の方法の実施形態における第1の端末デバイスの関連する説明を参照するものとすることを理解されたい。簡潔にするために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0222】
任意選択で、トランシーバユニット510は、上述の方法の実施形態ならびに
図3、
図4、
図5、および
図7に示された実施形態において第1の端末デバイスによって実行される情報を送信するステップおよび情報を受信するステップを実行するように構成された受信ユニット(モジュール)および送信ユニット(モジュール)を含んでよい。任意選択で、通信装置500は、トランシーバユニット510および処理ユニット520によって実行される命令を記憶するように構成されたストレージユニットをさらに含んでよい。トランシーバユニット510、処理ユニット520、およびストレージユニットは、通信接続されている。ストレージユニットは、命令を記憶する。処理ユニット520は、ストレージユニットに記憶された命令を実行するように構成される。トランシーバユニット510は、処理ユニット520に駆動されて特定の信号の送信および受信を実行するように構成される。
【0223】
トランシーバユニット510は、トランシーバを使用することによって実装されてよく、処理ユニット520は、プロセッサを使用することによって実装されてよく、ストレージユニットは、メモリを使用することによって実装されてよいことを理解されたい。
図12に示されるように、通信装置600は、プロセッサ610、メモリ620、およびトランシーバ630を含んでよい。
【0224】
図11に示された通信装置500または
図12に示された通信装置600は、上述の方法の実施形態ならびに
図3、
図4、
図5、および
図7に示された実施形態において第1の端末デバイスによって実行されるステップを実施することができる。同様の説明に関しては、上述の対応する方法における説明を参照されたい。繰り返しを避けるために、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0225】
さらに、
図11に示された通信装置500または
図12に示された通信装置600は、端末デバイスであってよいことを理解されたい。
【0226】
さらに、装置のユニットへの分割は、論理的な機能の分割であるに過ぎないことを理解されたい。実際の実装において、ユニットのすべてまたは一部は、1つの物理的なエンティティへと統合されてよく、または物理的に分けられてよい。加えて、装置のすべてのユニットは、処理要素によって呼び出されるソフトウェアの形態で実装されてよく、またはハードウェアの形態で実装されてよく、または一部のユニットが、処理要素によって呼び出されるソフトウェアの形態で実装されてよく、一部のユニットが、ハードウェアの形態で実装されてよい。たとえば、各ユニットは、別れて配置された処理要素であってく、または実装のために装置のチップに統合されてよい。代替的に、各ユニットは、ユニットの機能を実行するために装置の処理要素によって呼び出されるプログラムの形態でメモリに記憶されてよい。本明細書における処理要素は、プロセッサとも呼ばれる場合があり、信号処理能力を有する集積回路であってよい。実装プロセスにおいて、上述の方法のステップまたは上述のユニットは、プロセッサ要素のハードウェア集積論理回路を使用することによって実装されてよく、または処理要素によって呼び出されるソフトウェアの形態で実装されてよい。
【0227】
例において、上述の装置のうちのいずれか1つのユニットは、上述の方法を実施するように構成された1つまたは複数の集積回路、たとえば、1つもしくは複数の特定要素向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、1つもしくは複数のデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、または1つもしくは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、またはこれらの集積回路のうちの少なくとも2つの組み合わせであってよい。別の例として、装置のユニットが処理要素によってプログラムをスケジューリングすることによって実装されるとき、処理要素は、汎用プロセッサ、たとえば、中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、またはプログラムを呼び出すことができる別のプロセッサであってよい。さらに別の例として、ユニットは、システムオンチップ(system-on-a-chip、SOC)の形態で統合され、実装されてよい。
【0228】
図13は、本出願に係る端末デバイス700の概略的な構造図である。装置300、400、500、もしくは600は、端末デバイス700内に構成されてよく、または装置300、400、500、もしくは600は、端末デバイス700であってよい。言い換えると、端末デバイス700は、上述の方法200において第1の端末デバイスまたは第3の端末デバイスによって実行されるアクションを実行してよい。
【0229】
説明を容易にするために、
図13は、端末デバイスの主要な構成要素のみを示す。
図13に示されるように、端末デバイス700は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、および入力/出力装置を含む。
【0230】
プロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理し、端末デバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。たとえば、プロセッサは、方法の上述の実施形態においての説明されたアクションを実行する際に端末デバイスをサポートするように構成される。メモリは、主に、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶する、たとえば、上述の実施形態において説明されたコードブックを記憶するように構成される。制御回路は、主に、ベースバンド信号と無線周波数信号との間の変換を実行し、無線周波数信号を処理するように構成される。制御回路とアンテナとの組み合わせは、主に電磁波の形態の無線周波数信号を送信および受信するように構成されるトランシーバとも呼ばれる場合がある。タッチスクリーン、ディスプレイスクリーン、またはキーボードなどの入力/出力装置は、主にユーザによって入力されたデータを受け取り、ユーザに対してデータを出力するように構成される。
【0231】
端末デバイスが電源を入れられた後、プロセッサは、ストレージユニット内のソフトウェアプログラムを読み、ソフトウェアプログラムの命令を解釈および実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理してよい。データがワイヤレスモードで送信される必要があるとき、送信されるデータに対してベースバンド処理を実行した後、プロセッサは、無線周波数回路にベースバンド信号を出力する。ベースバンド信号に対して無線周波数処理を実行した後、無線周波数回路は、電磁波の形態でアンテナを通じて外部に無線周波数信号を送信する。データが端末デバイスに送信されるとき、無線周波数回路は、アンテナを通じて無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。
【0232】
当業者は、説明を容易にするために、
図13がただ1つのメモリおよび1つのプロセッサを示すことを理解するであろう。実際の端末デバイスは、複数のプロセッサおよび複数のメモリを有する場合がある。メモリは、ストレージ媒体、ストレージデバイスなどとも呼ばれる場合がある。これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0233】
たとえば、プロセッサは、ベースバンドプロセッサおよび中央演算処理装置を含んでよい。ベースバンドプロセッサは、主に、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。中央演算処理装置は、主に、端末デバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。
図13のプロセッサは、ベースバンドプロセッサおよび中央演算処理装置の機能を統合する。当業者は、ベースバンドプロセッサおよび中央演算処理装置が、代替的に、独立したプロセッサであってよく、バスなどのテクノロジーを使用することによって相互に接続されることを理解するであろう。当業者は、端末デバイスが異なるネットワーク規格に適応するために複数のベースバンドプロセッサを含む場合があり、端末デバイスが端末デバイスの処理能力を改善するために複数の中央演算処理装置を含む場合があり、端末デバイスの構成要素が様々なバスによって接続される場合があることを理解するであろう。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド処理回路またはベースバンド処理チップとして表現される場合もある。中央演算処理装置は、中央処理回路または中央処理チップとして表現される場合もある。通信プロトコルおよび通信データを処理する機能は、プロセッサに組み込まれる場合があり、またはソフトウェアプログラムの形態でストレージユニットに記憶される場合がある。プロセッサは、ベースバンド処理機能を実施するためのソフトウェアプログラムを実行する。
【0234】
たとえば、本出願のこの実施形態においては、送信機能および受信機能を有するアンテナおよび制御回路が、端末デバイス700のトランシーバユニット701と考えられてよく、処理機能を有するプロセッサが、端末デバイス700の処理ユニット702と考えられてよい。
図13に示されるように、端末デバイス700は、トランシーバユニット701および処理ユニット202を含む。トランシーバユニットは、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置などとも呼ばれる場合がある。任意選択で、トランシーバユニット701内にあり、受信機能を実施するように構成される構成要素が、受信ユニットと考えられてよく、トランシーバユニット701内にあり、送信機能を実施するように構成される構成要素が、送信ユニットと考えられてよい。言い換えると、トランシーバユニット701が、受信ユニットおよび送信ユニットを含む。たとえば、受信ユニットは、受信機マシン、受信機、受信回路などとも呼ばれる場合があり、送信ユニットは、送信機マシン、送信機、送信回路などと呼ばれる場合がある。
【0235】
図14は、本出願に係る端末デバイス800の概略的な構造図である。
図14において、端末デバイスは、プロセッサ810、データ送信プロセッサ820、およびデータ受信プロセッサ830を含む。上述の実施形態における処理ユニット320および処理ユニット520は、対応する機能を実施するために、
図14のプロセッサ810であってよい。上述の実施形態におけるトランシーバユニット510は、
図14のデータ送信プロセッサ820および/またはデータ受信プロセッサ830であってよい。チャネルエンコーダおよびチャネルデコーダが
図14に示されるが、モジュールが例であるに過ぎず、実施形態に対するいかなる限定も成さないことは、理解されるであろう。
【0236】
図15は、本出願の実施形態に係るネットワークデバイス900の概略的な構造図である。ネットワークデバイス900は、上述の方法におけるネットワークデバイスの機能を実施するように構成されてよい。ネットワークデバイス900は、リモート無線ユニット(remote radio unit、RRU)901などの1つまたは複数の無線周波数ユニットおよび1つまたは複数のベースバンドユニット(baseband unit、BBU)(デジタルユニット、digital unit、DUとも呼ばれる場合がある)902を含む。RRU 901は、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路、トランシーバなどと呼ばれる場合があり、少なくとも1つのアンテナ9011および無線周波数ユニット9012を含んでよい。RRU 901は、主に、無線周波数信号の送信および受信し、無線周波数信号とベースバンド信号との間の変換を実行するように構成される。たとえば、RRU 901は、上述の実施形態におけるシグナリングメッセージを端末デバイスに送信するように構成される。BBU 902は、主に、ベースバンド処理を実行し、基地局を制御するなどするように構成される。RRU 901およびBBU 902は、物理的に一緒に配置される場合があり、または物理的に分かれている、つまり、分散型の基地局内にある場合がある。
【0237】
BBU 902は、基地局の制御の中心であり、処理ユニットとも呼ばれる場合があり、主に、チャネル符号化、多重化、変調、または拡散などのベースバンド処理機能を完了するように構成される。たとえば、BBU(処理ユニット)902は、上述の方法の実施形態のネットワークデバイスに関連する動作手順を実行するように基地局900を制御するように構成されてよい。
【0238】
例において、BBU 902は、1つまたは複数の基板を含んでよく、複数の基板が、単一のアクセス規格の無線アクセスネットワーク(たとえば、LTEシステムもしくは5Gシステムなど)を一緒にサポートする場合があり、または異なるアクセス規格の無線アクセスネットワークを別々にサポートする場合がある。BBU 902は、メモリ9021およびプロセッサ9022をさらに含む。メモリ9021は、必要な命令をおよびデータを記憶するように構成される。たとえば、メモリ9021は、上述の実施形態のコードブックなどを記憶する。プロセッサ9022は、必要なアクションを実行するように基地局を制御するように構成される。たとえば、プロセッサ9022は、上述の方法の実施形態のネットワークデバイスに関連する動作手順を実行するように基地局を制御するように構成される。メモリ9021およびプロセッサ9022は、1つまたは複数の基板のために働く場合がある。つまり、メモリおよびプロセッサが、各基板に配置されていてよい。代替的に、複数の基板が、同じメモリおよび同じプロセッサを共有してよい。さらに、必要な回路が、各基板にさらに配置される場合がある。
【0239】
可能な実装においては、システムオンチップ(system-on-chip、SoC)テクノロジーの発展に伴い、BBU 902およびRRU 901のすべてのまたは一部の機能が、SoCテクノロジーを使用することによって実装されてよく、たとえば、基地局機能のチップを使用することによって実装されてよい。基地局機能のチップは、プロセッサ、メモリ、およびアンテナポートなどの構成要素を集積する。基地局に関連する機能のプログラムが、メモリに記憶される。プロセッサは、基地局に関連する機能を実施するためのプログラムを実行する。任意選択で、基地局機能のチップは、代替的に、基地局に関連する機能を実施するために、チップの外部のメモリを読む場合がある。
【0240】
図15に示されたネットワークデバイスの構造は、可能な形態であるに過ぎず、本出願の実施形態に対するいかなる限定も成すべきでないことを理解されたい。本出願においては、将来、別の形態の基地局の構造がある可能性がある。
【0241】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央演算処理装置(central processing unit、CPU)である場合があり、または別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェア構成要素などである場合があることを理解されたい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサである場合があり、またはプロセッサは任意の通常のプロセッサなどである場合がある。
【0242】
さらに、本出願の実施形態のメモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含んでよいことを理解されたい。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。限定的な説明ではなく例によって、多くの形態のランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、たとえば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスト同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびDirect Rambusランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が、使用される場合がある。
【0243】
実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてよい。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用されるとき、実施形態のすべてまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。コンピュータ命令またはコンピュータプログラムがコンピュータにロードされるかまたはコンピュータ上で実行されるとき、本出願の実施形態に係る手順または機能のすべてまたは一部が、生成される。コンピュータは、多目的コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラミング可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶される場合があり、または1つのコンピュータ可読ストレージ媒体から別のコンピュータ可読ストレージ媒体に送信される場合がある。たとえば、コンピュータ命令は、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターにワイヤレス(たとえば、赤外線、ラジオ波、またはマイクロ波)モードで送信される場合がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体の組を組み込むサーバもしくはデータセンターなどのデータストレージデバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気式媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学式媒体(たとえば、DVD)、または半導体媒体であってよい。半導体媒体は、ソリッドステートドライブであってよい。
【0244】
本明細書の実施形態は、通信システムをさらに提供する。通信システムは、上述の第1の端末デバイス、上述の第2の端末デバイス、上述の第3の端末デバイス、および/または上述のネットワークデバイスを含む。
【0245】
本出願の実施形態は、コンピュータプログラムコードを記憶するように構成されたコンピュータ可読媒体をさらに提供する。コンピュータプログラムコードは、本出願の方法200の実施形態のサイドリンクフィードバック情報送信方法を実行するために使用される命令を含む。可読媒体は、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0246】
本出願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、命令を含む。命令が実行されるとき、第1の端末デバイス、第3の端末デバイス、およびネットワークデバイスは、上述の方法における第1の端末デバイス、第3の端末デバイス、およびネットワークデバイスに対応する動作をそれぞれ行うことを可能にされる。
【0247】
本出願の実施形態は、システムチップをさらに提供する。システムチップは、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、たとえば、プロセッサであってよく、通信ユニットは、たとえば、入力/出力インターフェース、ピン、または回路であってよい。処理ユニットは、通信装置内のチップが本出願の上述の実施形態において提供された任意のサイドリンクフィードバック情報送信方法を実行するように、コンピュータ命令を実行してよい。
【0248】
任意選択で、本出願の上述の実施形態において提供された任意の通信装置が、システムチップを含んでよい。
【0249】
任意選択で、コンピュータ命令は、ストレージユニットに記憶される。
【0250】
任意選択で、ストレージユニットは、チップ内のレジスタまたはキャッシュなどのストレージユニットである。代替的に、ストレージユニットは、端末内にあり、チップ外にあるROM、静的情報および静的命令を記憶することができる別の種類の静的ストレージデバイス、またはRAMなどのストレージユニットであってよい。上のいずれかの箇所で述べられたプロセッサは、CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、またはフィードバック情報送信方法のプログラムの実行を制御するように構成された1つもしくは複数の集積回路であってよい。処理ユニットおよびストレージユニットは、切り離される場合があり、異なる物理デバイスに別々に配置され、上述の実施形態における様々な機能を実施する際にシステムチップをサポートするために、処理ユニットおよびストレージユニットのそれぞれの機能を実施するために有線またはワイヤレスモードで接続される。代替的に、処理ユニットおよびメモリは、同じデバイスに結合されてよい。
【0251】
本出願の実施形態において、メモリが揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含んでよいことは、理解されるであろう。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。限定的な説明ではなく例によって、多くの形態のランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、たとえば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスト同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびDirect Rambusランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が、使用される場合がある。
【0252】
用語「システム」および「ネットワーク」は、本明細書においては交換可能なように使用される場合がある。本明細書における用語「および/または」は、関連する対象を説明するための関連付けの関係のみを示し、3つの関係が存在する可能性があることを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、次の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBとの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表す可能性がある。加えて、本明細書における文字「/」は、通常、関連する対象の間の「または」の関係を示す。
【0253】
本出願における用語「アップリンク」および「ダウンリンク」は、特定のシナリオにおけるデータ/情報の送信方向を説明するために使用される。たとえば、「アップリンク」方向は、通常、データ/情報が端末からネットワーク側に送信される方向、またはデータ/情報が分散されたユニットから中央のユニットに送信される方向であり、「ダウンリンク」方向は、通常、データ/情報がネットワーク側から端末に送信される方向、またはデータ/情報が中央のユニットから分散されたユニットに送信される方向である。「アップリンク」および「ダウンリンク」が、データ/情報の送信方向を説明するために使用されるに過ぎず、それからデータ/情報の送信が始まる特定のデバイスも、それでデータ/情報の送信が止まる特定のデバイスも限定されないことは、理解されるであろう。
【0254】
様々なメッセージ/情報/デバイス/ネットワーク要素/システム/装置/アクション/動作/手順/概念などの本出願に登場する場合がある様々な対象に、名前が割り当てられる場合がある。これらの特定の名前が関連する対象に対する限定を成さず、割り当てられる名前がシナリオ、文脈、または使用習慣などの要因によって変わる場合があることは、理解されるであろう。本出願における技術用語の技術的な意味は、主に、技術的な解決策に反映される/技術的な解決策において実行される、技術用語の機能および技術的効果に基づいて理解され、決定されるべきである。
【0255】
当業者は、本出願で開示された実施形態において説明された例のユニットおよびアルゴリズムのステップと組み合わせて、本出願が電子ハードウェアまたは電子ハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせによって実装されうることに気付くであろう。機能がハードウェアによって実行されるのかまたはソフトウェアによって実行されるのかは、具体的な適用例、および技術的な解決策の設計の制約に応じて決まる。当業者は、異なる方法を使用してそれぞれの具体的な適用例のために説明された機能を実装してよいが、実装は、本出願の範囲を逸脱すると考えられるべきでない。
【0256】
当業者は、丁度よい簡潔な説明を目的として、上述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業工程に関しては、上述の方法の実施形態の対応するプロセスを参照するものとし、詳細が本明細書において再度説明されないことをはっきりと理解するであろう。
【0257】
本出願において提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置、および方法は別様に実装されてよいことを理解されたい。たとえば、説明された装置の実施形態は、例であるに過ぎない。たとえば、ユニットの分割は、論理的な機能の分割であるに過ぎず、実際の実装中はその他の分割であってよい。たとえば、複数のユニットもしくは構成要素が組み合わされるかもしくは別のシステムに統合されてよく、またはいくつかの特徴が無視されるかもしくは実行されなくてよい。加えて、示されるかまたは検討される相互の結合または直接的な結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装されてよい。装置またはユニットの間の間接的な結合または通信接続は、電気的、機械的、またはその他の形態で実装されてよい。
【0258】
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に分かれている場合があり、または物理的に分かれていない場合があり、ユニットとして示された部分は、物理的なユニットである場合があり、または物理的なユニットではない場合があり、1つの位置に置かれる場合があり、または複数のネットワークユニットに分散される場合がある。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択されてよい。
【0259】
加えて、本出願の実施形態の機能ユニットが、1つの処理ユニットに統合される場合があり、またはユニットの各々が、物理的に独立して存在する場合があり、または2つ以上のユニットが、1つのユニットに統合される場合がある。
【0260】
機能がソフトウェアの機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売されるかまたは使用されるとき、機能は、コンピュータ可読ストレージ媒体に記憶されてよい。そのような理解に基づいて、本出願の技術的な解決策は基本的にソフトウェア製品の形態で実装される場合があり、あるいは従来技術、または技術的な解決策の一部に寄与する部分はソフトウェア製品の形態で実装される場合がある。コンピュータソフトウェア製品は、ストレージ媒体に記憶され、本出願の実施形態において説明された方法のステップのすべてまたは一部を実行するための(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってよい)コンピュータデバイスを示すためのいくつかの命令を含む。上述のストレージ媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、およびランダムアクセスメモリを含む。
【0261】
上述の説明は、本出願の特定の実装であるに過ぎず、本出願の保護範囲を限定するように意図されていない。本出願において開示された技術的範囲内で当業者によって容易に想到されるすべての変更または置き換えは、本出願の保護範囲に収まる。したがって、本出願の保護範囲は、請求項の保護範囲に従う。
【符号の説明】
【0262】
100 通信システム
110 ネットワークデバイス
120 通信システム
121 端末デバイス
122 端末デバイス
123 端末デバイス
300 通信装置
310 トランシーバユニット
320 処理ユニット
400 通信装置
410 プロセッサ
420 メモリ
430 トランシーバ
500 通信装置
510 トランシーバユニット
520 処理ユニット
600 通信装置
610 プロセッサ
620 メモリ
630 トランシーバ
700 端末デバイス
701 トランシーバユニット
702 処理ユニット
800 端末デバイス
810 プロセッサ
820 データ送信プロセッサ
830 データ受信プロセッサ
900 ネットワークデバイス
901 リモート無線ユニット(RRU)
902 ベースバンドユニット(BBU)
9011 アンテナ
9012 無線周波数ユニット
9021 メモリ
9022 プロセッサ