(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】コーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用
(51)【国際特許分類】
C23C 16/458 20060101AFI20240524BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20240524BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
C23C16/458
C23C16/44 B
C23C16/44 F
H05H1/46 M
(21)【出願番号】P 2022517936
(86)(22)【出願日】2020-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2020082798
(87)【国際公開番号】W WO2021051779
(87)【国際公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】201910893117.X
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910893933.0
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521497279
【氏名又は名称】チャンスー フェイヴァード ナノテクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】ゾン ジアン
【審査官】宮脇 直也
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-070428(JP,U)
【文献】特開2014-154630(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106637140(CN,A)
【文献】中国実用新案第2716283(CN,Y)
【文献】中国実用新案第201116306(CN,Y)
【文献】中国特許出願公開第103114276(CN,A)
【文献】米国特許第04694779(US,A)
【文献】中国特許出願公開第109183002(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00 -16/56
H05H 1/46
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の反応キャビティを含む一のコーティング装置に適用される一の可動スタンド装置であって、
運動電極であり、前記反応キャビティ内に前記反応キャビティに対して運動可能に設けられる1つまたは複数の電極と、
可動スタンドであって、
該可動スタンドの中心の第1軸線周りに前記反応キャビティに対して回動可能に該反応キャビティに取り付けられ、少なくとも1つの電極が前記可動スタンドに追従して一緒に運動可能に設けられ、前記少なくとも1つの電極が前記可動スタンドと一緒に運動する場合に前記可動スタンドと相対的に固定される位置を有する一の可動スタンドと、
コーティング対象ワークを置くことに適した少なくとも一のステージであって、前記第1軸線周りに前記可動スタンドに追従して一緒に
回動可能
に且つ前記ステージの中心の第2軸線周りに回動可能に設けられる少なくとも一のステージと、を含
み、
少なくとも1つの前記電極は、隣り合う前記ステージの間に位置する、ことを特徴とする可動スタンド装置。
【請求項2】
前記電極は一の放電表面を有し、前記放電表面は前記可動スタンドの中心軸線または前記ステージに向けて設けられて前記電極は前記ステージの周向側に保持される、ことを特徴とする請求項1に記載の可動スタンド装置。
【請求項3】
前記可動スタンドに前記第2軸線周りに回動可能に取り付けられる一のステージ支持フレームをさらに含み、複数の前記ステージは前記ステージ支持フレームに高さ方向に沿って間隔をあけて積み重ねて置かれ、前記電極は隣り合う2つの前記ステージ支持フレームの間に位置する、ことを特徴とする請求項
1に記載の可動スタンド装置。
【請求項4】
前記電極は一の弧形の放電表面を有し、前記ステージは円形ステージであり、それに、前記電極の弧度と前記円形ステージの弧度とは同じである、ことを特徴とする請求項1に記載の可動スタンド装置。
【請求項5】
少なくとも2つの前記電極は前記第1軸線または第2軸線の周囲に対称的に配置される、ことを特徴とする請求項
3に記載の可動スタンド装置。
【請求項6】
前記ステージ支持フレームは一の上支持部と、一の下支持部と、一の側支持部とを含み、前記上支持部は前記側支持部によって前記下支持部に支持され、前記第2軸線は前記上支持部、前記ステージ及び前記下支持部を通り、少なくとも1つの前記電極は前記側支持部の外側に位置する、ことを特徴とする請求項
3に記載の可動スタンド装置。
【請求項7】
少なくとも2つの前記ステージ支持フレームは前記第1軸線の周囲に対称的に設けられ、少なくとも2つの前記電極は前記ステージ支持フレームの内側に位置する、ことを特徴とする請求項
3に記載の可動スタンド装置。
【請求項8】
前記電極と前記可動スタンドとは互いに対極であることにより、前記電極は前記可動スタンドに対して放電する、ことを特徴とする請求項1~
7のいずれか一項に記載の可動スタンド装置。
【請求項9】
前記可動スタンドは接地する、ことを特徴とする請求項
8に記載の可動スタンド装置。
【請求項10】
各前記電極は一の電極板であり、前記可動スタンドは、各前記電極と相対して設けられた一の導電板を有する、ことを特徴とする請求項
8に記載の可動スタンド装置。
【請求項11】
一の第1導電部材と一の第2導電部材とを含む一の導電ユニットをさらに含み、前記第1導電部材は該反応キャビティに設けられ、前記第2導電部材は前記可動スタンドに設けられ、それに、第1導電部材は前記第2導電部材に導通可能に接続され、前記第2導電部材は前記電極に導通可能に接続されており、前記可動スタンドが該反応キャビティに対して前記第1軸線周りに回動する場合、前記第1導電部材に対して回動する前記第2導電部材は前記第1導電部材との導通を保持し、該反応室の外部からの電気エネルギーは前記第1導電部材を経て前記第2導電部材に伝達し、そして前記電極に伝達する、ことを特徴とする請求項1~
7のいずれか一項に記載の可動スタンド装置。
【請求項12】
前記可動スタンドは一の上支持材と一の下支持材とを含み、前記上支持材は前記下支持材の上方に保持されるとともに一の載物空間を形成し、前記第2導電部材は前記上支持材に位置し、前記第1導電部材は前記第2導電部材にしっかりと押し付けられて支持される、ことを特徴とする請求項
11に記載の可動スタンド装置。
【請求項13】
各前記ステージは一のステージ伝動材を含み、前記可動スタンドは一の可動スタンド噛合材を含み、前記可動スタンド噛合材と前記ステージ伝動材とは、互いに噛み合うとともに相対運動を発生できるギアとして実施される、ことを特徴とする請求項
12に記載の可動スタンド装置。
【請求項14】
各前記電極はそれぞれ一の電極板であり、該可動スタンドには各前記電極と相対して設けられた少なくとも一の導電板が設けられ、それに、夾角をなす隣り合う2つの前記導電板と、それと相対して設けられた前記電極板とは三角構造を形成する、ことを特徴とする請求項1~
3のいずれか一項に記載の可動スタンド装置。
【請求項15】
一の反応室を有する一の反応キャビティと、
前記反応キャビティに連通可能に接続された一の抽気装置と、
前記反応キャビティが有する、前記反応室に連通する一の原料供給口に連通する一の原料供給装置と、
少なくとも一のコーティング対象ワークが、可動スタンド装置の可動スタンドに保持されて前記可動スタンドに従って運動することに適する、請求項1~
14のいずれか一項に記載の一の可動スタンド装置と、を含む、ことを特徴とする一のコーティング装置。
【請求項16】
少なくとも1つの前記電極は前記可動スタンドの周方向または径方向に位置する、ことを特徴とする請求項
15に記載のコーティング装置。
【請求項17】
少なくとも1つの前記電極は一の放電表面を有し、前記放電表面の向き方向は、前記可動スタンドの中心軸線に向けて、または該コーティング対象ワークに向けて設けられる、ことを特徴とする請求項
15に記載のコーティング装置。
【請求項18】
隣り合う前記ステージの間に位置する各前記電極の向き方向は、前記ステージに向けることである、ことを特徴とする請求項
15に記載のコーティング装置。
【請求項19】
隣り合う2つの前記電極は一のV字型構造を形成し、それに、V字型は外に開口し、2つの前記電極はそれぞれに、隣り合う2つの前記ステージに対応して向ける、ことを特徴とする請求項
18に記載のコーティング装置。
【請求項20】
前記電極は一の放電表面を有し、前記可動スタンドは、各前記電極と相対して設けられた少なくとも一の導電板が設けられ、前記導電板は一の導電面を有し、それに、夾角をなす隣り合う2つの前記導電板の前記導電面と、それと相対して設けられた前記電極の前記放電表面とは1つの三角放電エリアを形成する、ことを特徴とする請求項
15に記載のコーティング装置。
【請求項21】
少なくとも一の前記電極は、少なくとも一の内側電極とするように、複数の前記ステージの内側に位置し、あるいは、少なくとも一の前記電極は、少なくとも一の外側電極とするように、前記可動スタンドの円周方向に沿って配置するとともに、隣り合う2つの前記ステージの間に位置する、ことを特徴とする請求項
15に記載のコーティング装置。
【請求項22】
複数の前記電極は前記第1軸線の周囲に中心対称的に配置される、ことを特徴とする請求項
18に記載のコーティング装置。
【請求項23】
前記可動スタンドは、各前記電極のサイズに合わせる一の導電面を有する、ことを特徴とする請求項
15~
22のいずれか一項に記載のコーティング装置。
【請求項24】
前記反応キャビティ内に前記反応キャビティに対して運動可能に設けられることができる一の電極ホルダーをさらに含み、前記電極は前記電極ホルダーに取り付けられる、ことを特徴とする請求項
15~
22のいずれか一項に記載のコーティング装置。
【請求項25】
前記電極ホルダーと前記可動スタンドとは互いに独立しており、あるいは、一体構造である、ことを特徴とする請求項
24に記載のコーティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコーティング分野に関し、特にコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用に関する。
【背景技術】
【0002】
コート層は材料表面をガードでき、材料に良好な物理的、化学的耐久性を付与できる。一部のコート層、例えば、ポリマーコート層は一定の防腐性能を有し、電子機器、回路基板等の電子部品の表面に保護フィルム層を形成し、腐食環境で浸食、破壊から回路を有効に保護できることにより、電子部品の信頼性を向上させる。
【0003】
コーティング過程では、コーティング対象ワークを反応チャンバ内に置き、そして反応ガスを通す必要がある。プラズマの作用により、反応ガスはコーティング対象ワークの表面に化学気相成長を行ってコート層を形成する。この過程では、反応材料がワークの表面に絶えず反応し発生した抽気ガスが除去されることができるように、真空化を持続して行う必要があることにより、安定したコーティング圧力条件を維持する。しかしながら、反応ガスを原料供給口に通す時、反応原料が原料供給口の近傍に集まりやすいことにより、原料供給口のガス濃度が高い一方、抽気口位置ではガス濃度が低く、よって、反応チャンバ内の反応ガスの濃度が同じでないことに起因して、反応キャビティ内の異なる位置でのコーティングワークナノコート層の厚さムラという状況が現れやすい。現在、業界内の一部のメーカーは、コーティング対象ワークを置くための回動する載物ステージを採用する。載物ステージは、撹拌の作用を奏するように反応チャンバに対して回動でき、反応ガスの濃度平衡に役立つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のコーティング装置では、一般的には、ワークが電極の間に置かれるか否かに応じて2種類のプラズマコーティング方式に分けることができる。1つは、コーティングワークを直接に電極板の間(電界内)に置き、電極板が、相対する2つ以上の電極によって反応チャンバ内に固定設置され、各対の電極の一方の電極板が高周波電源に接続し、相対する他方の電極板が接地し、または電源の他方の極に接続することである。電源を投入する場合、一対の電極板の間に電界が発生し、その中に位置するガス原料を活性化してプラズマを形成する。一般的には、大規模の工業生産装置の多くは平行板電極を採用し、平行板電極は放電が安定し、効率が高く、大面積の加工処理能力が得られる。しかし、実際の応用に発見するように、電極間のプラズマエネルギーが一般的に大きいため、その中に置かれたワークの表面に直接に衝撃すれば、ワークの表面が損傷し易くなる。比較的に典型的なのは電子製品のスクリーン、例えば、携帯電話、電子時計、PAD等のスクリーンは往々にして事前に指紋防止処理され、その表面に一の非常に薄い指紋防止塗料層がある。この塗料層はプラズマの衝撃で損傷することにより、指紋防止効果の損失になる。
【0005】
もう1つのプラズマコーティング方式は、ワークを電極外に置き、活性化された反応原料(プラズマを含有する)が、ワークの表面に拡散し、そして堆積反応することによりガードコート層を形成することである。ワークを直接に電極板の間に置かないから、プラズマは、エネルギーが電界領域から離間した後の運動過程では絶えず減衰し、ワークの表面に到達したときにプラズマのエネルギーが既に比較的に低くなり、このような電極設計は前者と比較すると、ワークの表面への衝撃が比較的に弱い。しかし、同時に実際の応用にも発見するように、このような電極設置により、堆積レートが遅くなり、高エネルギープラズマで活性化する必要がある幾つかのモノマーはプラズマ状態に有効に励起されることができないから、その用途が制限される。また、市場では、現在の大部分のプラズマパネルコーティング装置の、電極と反応チャンバとの間の位置が相対的に固定され、電極の放電位置が固定され、反応チャンバ内のみに固定の放電環境を提供する。それに、載物ステージが回動する場合、電極の放電が載物ステージに影響される可能性があり、回動する載物ステージはシールドの作用を奏し、最後に製品の歩留りに影響を与える可能性がある。
【0006】
CN206775813は、固定回転電極群付きのプラズマ誘起重合装置を開示し、該装置では、固定金属ストレートロッドは絶縁台座を介して真空室内壁に真空室の軸方向に沿って等間隔で固定接続され、固定金属ストレートロッドは導線を介して直列に接続して固定電極を構成し、回動金属ストレートロッドは金属可動スタンドに真空室の軸方向に沿って等間隔で固定接続され、回動電極を構成しており、固定電極は高周波電源の出力端に接続され、回動電極は接地する。動作時に、高周波電源をオンにして高周波電力を連続的に出力させ、回動電極を回動させる。回動電極が周期的に固定電極に近づいたり離れたりすることにより、周期的に燃え尽きるプラズマを発生する。このような装置の利点は、接触放電により、パルス変調を必要とせずに周期的な間隔放電を実現できるという効果を達成することであり、該装置では、回動電極と基材とは相対的に静止し、かつプラズマは拡散によってさらに基材表面に堆積してポリマーコート層を形成し、異なる空間位置でのプラズマ濃度は依然として勾配の問題がある。
【0007】
本発明の一の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、前記コーティング装置の1つまたは複数の電極は、前記コーティング装置の反応室において相対的に均一な放電環境を提供するように、回動できる。
【0008】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、前記コーティング装置の前記電極は、回動できる一の可動スタンドに位置するコーティング対象ワークに放電でき、即ち、回動する前記電極は運動するコーティング対象ワークに放電することにより、コーティングの均一性を向上させる。
【0009】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、従来のコーティング装置における固定設置された電極に対して、本発明の前記コーティング装置の前記電極は前記可動スタンドに従って一緒に回動でき、それに、コーティング対象ワークを担持するための一のステージは前記可動スタンドに従って回動する時にさらにその中軸周りに自転することにより、前記コーティング装置の前記電極とコーティング対象ワークとの間に発生された相対移動は前記ステージの自転により引き起こされ、これにより、前記電極はこれらのコーティング対象ワークに対して相対的に均一な放電環境を提供する。
【0010】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、前記コーティング装置におけるコーティング対象ワークは、電極との相対運動により、コーティング過程では相対する電極内部にあってもよいし、相対する電極内部領域から離れてもよく、ワークが長期間に電極内部領域に位置することによるワークの表面の損傷を回避することができる。
【0011】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、前記コーティング装置におけるコーティング対象ワークは、前記電極との相対運動により、コーティング過程では相対する電極内部にあってもよいし、相対する電極内部領域から離れてもよく、プラズマが拡散のみによりコーティング対象ワークの表面に堆積することに起因して堆積速度が遅くなることを回避することができる。
【0012】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、従来のコーティングにおける腔壁上に固定設置された電極に対して、本発明の前記コーティング装置の前記電極は、前記ステージのコーティング対象ワークとの距離がより近い。
【0013】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、前記可動スタンド装置の前記電極は運動でき、このような運動電極は、コーティングを均一にさせるだけでないことができ、しかも、コーティング原料ガスは、放電エリアを通って十分に電離されることができる部分があるが、前記電極の放電エリアを通らなくて不完全に電離される部分があるから、このように、電離形態を必要としない原料はコーティングパラメータの調節で、より豊富なコーティング構造及びより安定したコーティング品質を得ることができる。
【0014】
本発明の別の利点は、一のコーティング装置及びその運動電極装置、可動スタンド装置並びに応用を提供することにあり、前記電極と前記可動スタンドとの間の相対位置が固定され、前記コーティング装置の前記可動スタンドは電極の放電を干渉しないことができる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様によれば、本発明は、
一の反応室を有する一の反応キャビティと、
前記反応キャビティに連通可能に接続された一の抽気装置と、
前記反応キャビティが有する、前記反応室に連通する一の原料供給口に連通する一の原料供給装置と、
前記反応室に収容された一の可動スタンド装置であって、前記可動スタンド装置が少なくとも一の電極と一の可動スタンドとを含み、前記可動スタンドが前記反応キャビティに対して運動可能であり、少なくとも1つの前記電極が前記可動スタンドに追従して一緒に運動可能に設けられ、少なくとも一のコーティング対象ワークが、前記可動スタンドに保持されて前記可動スタンドに従って運動することに適する、一の可動スタンド装置と、を含む一のコーティング装置を提供する。
【0016】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極は前記可動スタンドの周方向に位置する。
【0017】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極は一の放電表面を有し、前記放電表面の向き方向は、前記可動スタンドの中心軸線に向けて設けられる。
【0018】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極は一の放電表面を有し、前記放電表面の向き方向は、該コーティング対象ワークに向けて設けられる。
【0019】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極は前記可動スタンドの径方向に位置する。
【0020】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記コーティング装置は、前記可動スタンドに設けられた少なくとも一のステージをさらに含み、該コーティング対象ワークは、前記ステージに置かれることに適し、それに、前記ステージは、前記電極が該コーティング対象ワークに対して相対運動を有するように、前記可動スタンドに対して相対運動を有するように取り付けられることができる。
【0021】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも一の前記電極は隣り合う前記ステージの間に位置する。
【0022】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、隣り合う前記ステージの間に位置する各前記電極の向き方向は、前記ステージに向けることである。
【0023】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、隣り合う2つの前記電極は一のV字型構造を形成し、それに、V字型は外に開口し、2つの前記電極はそれぞれに、隣り合う2つの前記ステージに対応して向ける。
【0024】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記電極は一の放電表面を有し、前記可動スタンドは、各前記電極と相対して設けられた少なくとも一の導電板が設けられ、前記導電板は一の導電面を有し、それに、夾角をなす隣り合う2つの前記導電板の前記導電面と、それと相対して設けられた前記電極の前記放電表面とは1つの三角放電エリアを形成する。
【0025】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも一の前記電極は、少なくとも一の内側電極とするように、複数の前記ステージの内側に位置する。
【0026】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも一の前記電極は、少なくとも一の外側電極とするように、前記可動スタンドの円周方向に沿って配置するとともに、隣り合う2つの前記ステージの間に位置する。
【0027】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンドはその中心の第1軸線周りに回動可能に前記反応キャビティに取り付けられる。
【0028】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記ステージはその中心の第2軸線周りに回動可能に前記可動スタンドに取り付けられ、それに、前記第2軸線は第1軸線の周向側に位置し、前記可動スタンドはその中心の前記第1軸線周りに回動可能に前記反応キャビティに取り付けられる。
【0029】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンド装置は一のステージ支持フレームをさらに含み、前記ステージ支持フレームは前記可動スタンドに前記第2軸線周りに回動可能に取り付けられ、複数の前記ステージは前記ステージ支持フレームに高さ方向に沿って間隔をあけて積み重ねて置かれ、前記電極は隣り合う2つの前記ステージ支持フレームの間に位置する。
【0030】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記コーティング装置は一の導電ユニットをさらに含み、前記導電ユニットは一の第1導電部材と一の第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は前記反応キャビティに設けられ、前記第2導電部材は前記可動スタンドに設けられ、それに、第1導電部材は前記第2導電部材に導通可能に接続され、前記第2導電部材は前記電極に導通可能に接続されており、前記可動スタンドが前記反応キャビティに対して前記第1軸線周りに回動する場合、前記第1導電部材に対して回動する前記第2導電部材は前記第1導電部材との導通を保持し、前記反応室の外部からの電気エネルギーは前記第1導電部材を経て前記第2導電部材に伝達し、そして前記電極に伝達する。
【0031】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンドは一の上支持材と一の下支持材とを含み、前記上支持材は前記下支持材の上方に保持されるとともに一の載物空間を形成し、前記第2導電部材は前記上支持材に位置し、前記第1導電部材は前記第2導電部材にしっかりと押し付けられて支持される。
【0032】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、各前記ステージは一のステージ伝動材を含み、前記可動スタンドは一の可動スタンド噛合材を含み、前記可動スタンド噛合材と前記ステージ伝動材とは、互いに噛み合うとともに相対運動を発生できるギアとして実施される。
【0033】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、各前記電極はそれぞれ電極板であり、前記可動スタンドには各前記電極と相対して設けられた少なくとも一の導電板が設けられ、それに、夾角をなす隣り合う2つの前記導電板と、それと相対して設けられた前記電極板とは三角構造を形成する。
【0034】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、複数の前記電極は前記第1軸線の周囲に中心対称的に配置される。
【0035】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極の前記放電表面は平面または弧面である。
【0036】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極は弧状電極である。
【0037】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記電極と前記可動スタンドとは互いに対極であることにより、前記電極は前記可動スタンドに対して放電する。
【0038】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンドは接地する。
【0039】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンドは、各前記電極のサイズに合わせる一の導電面を有する。
【0040】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、各前記電極は一の電極板であり、前記可動スタンドは、各前記電極と相対して設けられた一の導電板を有する。
【0041】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記コーティング装置は、前記反応キャビティ内に前記反応キャビティに対して運動可能に設けられることができる一の電極ホルダーをさらに含み、前記電極は前記電極ホルダーに取り付けられる。
【0042】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記電極ホルダーと前記可動スタンドとは互いに独立している。
【0043】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記電極ホルダーと前記可動スタンドとは一体構造であり、前記電極ホルダーは前記可動スタンドの一部である。
【0044】
本発明の一態様によれば、本発明はさらに、一の反応キャビティを含む一のコーティング装置に適用される一の運動電極装置であって、前記運動電極装置は1つまたは複数の電極を含み、前記電極は運動電極であり、前記反応キャビティ内に前記反応キャビティに対して運動可能に設けられる運動電極装置を提供する。
【0045】
本発明の少なくとも1つの実施例において、該コーティング装置は、前記反応キャビティ内に該反応キャビティに対して運動可能に設けられることができる一の可動スタンドをさらに含み、少なくとも一のコーティング対象ワークは、該可動スタンドに保持されて該可動スタンドに従って運動することに適し、前記電極は該可動スタンドに取り付けられる。
【0046】
本発明の少なくとも1つの実施例において、該ステージはその中心の第2軸線周りに回動可能に該可動スタンドに取り付けられ、それに、該第2軸線は該第1軸線の周向側に位置する。
【0047】
本発明の少なくとも1つの実施例において、複数の前記電極は該第1軸線の周囲に中心対称的に配置される。
【0048】
本発明の少なくとも1つの実施例において、少なくとも1つの前記電極の前記放電表面は平面または弧面である。
【0049】
本発明の少なくとも1つの実施例において、少なくとも1つの前記電極は弧状電極である。
【0050】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極と該可動スタンドとは互いに対極であることにより、前記電極は該可動スタンドに対して放電する。
【0051】
本発明の少なくとも1つの実施例において、該可動スタンドは接地する。
【0052】
本発明の少なくとも1つの実施例において、該可動スタンドは、各前記電極のサイズに合わせる一の導電面を有する。
【0053】
本発明の少なくとも1つの実施例において、各前記電極は電極板であり、該可動スタンドには、各前記電極と相対して設けられた一の導電板を有する。
【0054】
本発明の少なくとも1つの実施例において、該コーティング装置は一の可動スタンドをさらに含み、少なくとも一のコーティング対象ワークは、該可動スタンドに保持されて該可動スタンドに従って運動することに適し、前記運動電極装置は、前記反応キャビティ内に該反応キャビティに対して運動可能に設けられることができる一の電極ホルダーをさらに含み、前記電極は前記電極ホルダーに取り付けられる。
【0055】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極ホルダーと前記可動スタンドとは互いに独立している。
【0056】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極ホルダーと該可動スタンドとは一体構造であり、前記電極ホルダーは前記可動スタンドの一部である。
【0057】
本発明の別の態様によれば、本発明は、一の反応キャビティを含む一のコーティング装置に適用される一の可動スタンド装置であって、
少なくとも一の電極と、
該反応キャビティに対して運動可能である一の可動スタンドであって、少なくとも1つの前記電極が前記可動スタンドに追従して一緒に運動可能に設けられる一の可動スタンドと、
前記可動スタンドに追従して一緒に運動可能に設けられる少なくとも一のステージと、を含む可動スタンド装置を提供する。
【0058】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記可動スタンドは該反応キャビティに第1軸線周りに回動可能に取り付けられ、少なくとも1つの前記電極は前記可動スタンドに追従して一緒に回動可能に設けられ、前記ステージは前記可動スタンドに追従して一緒に前記第1軸線周りに回動可能に設けられ、それに、それぞれの前記ステージは前記可動スタンドに第2軸線周りに回動可能に保持される。
【0059】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極は一の放電表面を有し、前記放電表面は前記可動スタンドの中心軸線に向けて設けられ、或いは、前記電極は一の放電表面を有し、前記放電表面は前記ステージに向けて設けられて前記電極は前記ステージの周向側に保持される。
【0060】
本発明の少なくとも1つの実施例において、少なくとも1つの前記電極は前記可動スタンドの周縁位置に保持される。
【0061】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記可動スタンドに前記第2軸線周りに回動可能に取り付けられる一のステージ支持フレームをさらに含み、複数の前記ステージは前記ステージ支持フレームに高さ方向に沿って間隔をあけて積み重ねて置かれ、前記電極は隣り合う2つの前記ステージ支持フレームの間に位置する。
【0062】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記可動スタンドに前記第2軸線周りに回動可能に取り付けられる一のステージ支持フレームをさらに含み、複数の前記ステージは前記ステージ支持フレームに高さ方向に沿って間隔をあけて積み重ねて置かれ、前記電極は隣り合う2つの前記ステージ支持フレームの間に位置する。
【0063】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記ステージは円形ステージであり、それに、前記電極の弧度と前記円形ステージの弧度とは同じである。
【0064】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記第2軸線は前記ステージの中心軸線である。
【0065】
本発明の少なくとも1つの実施例において、少なくとも2つの前記電極は前記第1軸線の周囲に対称的に配置される。
【0066】
本発明の少なくとも1つの実施例において、少なくとも2つの前記電極は前記第2軸線の周囲に対称的に配置される。
【0067】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記ステージ支持フレームは一の上支持部と、一の下支持部と、一の側支持部とを含み、前記上支持部は前記側支持部によって前記下支持部に支持され、前記第2軸線は前記上支持部、前記ステージ及び前記下支持部を通り、少なくとも1つの前記電極は前記側支持部の外側に位置する。
【0068】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極は一の放電表面を有し、該可動スタンドには、各前記電極と相対して設けられた少なくとも一の導電板が設けられ、前記導電板は一の導電面を有し、それに、夾角をなす隣り合う2つの前記導電板の前記導電面と、それと相対して設けられた前記電極の前記放電表面とは1つの三角放電エリアを形成する。
【0069】
本発明の少なくとも1つの実施例において、少なくとも2つの前記ステージ支持フレームは前記第1軸線の周囲に対称的に設けられ、少なくとも2つの前記電極は前記ステージ支持フレームの内側に位置する。
【0070】
本発明の少なくとも1つの実施例において、一の第1導電部材と一の第2導電部材とを含む一の導電ユニットをさらに含み、前記第1導電部材は該反応キャビティに設けられ、前記第2導電部材は前記可動スタンドに設けられ、それに、第1導電部材は前記第2導電部材に導通可能に接続され、前記第2導電部材は前記電極に導通可能に接続されており、前記可動スタンドが該反応キャビティに対して前記第1軸線周りに回動する場合、前記第1導電部材に対して回動する前記第2導電部材は前記第1導電部材との導通を保持し、該反応室の外部からの電気エネルギーは前記第1導電部材を経て前記第2導電部材に伝達し、そして前記電極に伝達する。
【0071】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記可動スタンドは一の上支持材と一の下支持材とを含み、前記上支持材は前記下支持材の上方に保持されるとともに一の載物空間を形成し、前記第2導電部材は前記上支持材に位置し、前記第1導電部材は前記第2導電部材にしっかりと押し付けられて支持される。
【0072】
本発明の少なくとも1つの実施例において、各前記ステージは一のステージ伝動材を含み、前記可動スタンドは一の可動スタンド噛合材を含み、前記可動スタンド噛合材と前記ステージ伝動材とは、互いに噛み合うとともに相対運動を発生できるギアとして実施される。
【0073】
本発明はさらに、
少なくとも一のコーティング対象ワークが一の可動スタンドに従って一の反応キャビティに対して運動する場合、前記反応キャビティに対して運動する少なくとも一の電極は前記反応キャビティ内に前記可動スタンドに対して放電するステップを含む一の電極放電方法を提供する。
【0074】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極放電方法は、前記電極と前記コーティング対象ワークとを一緒に前記可動スタンドに従って運動するステップを含む。
【0075】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極と前記コーティング対象ワークとがさらに相対運動を発生するステップを含む。
【0076】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記コーティング対象ワークを担持する少なくとも一のステージが前記可動スタンドによって駆動されて運動するステップを含む。
【0077】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記ステージが前記可動スタンド中心の第1軸線周りに回動するとともに前記ステージ中心の一の第2軸線周りに回動し、それに、前記電極が前記第1軸線周りに回動するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【
図1】本発明の一の好適な実施例による一のコーティング装置の模式図である。
【
図2】本発明の一の好適な実施例による一の可動スタンド装置の模式図である。
【
図3】本発明の上記好適な実施例による前記可動スタンド装置の模式図である。
【
図4】本発明の上記好適な実施例による前記可動スタンド装置の平面模式図である。
【
図5A】本発明の上記好適な実施例による前記可動スタンド装置の放電模式図である。
【
図5B】本発明の別の好適な実施例による一の可動スタンド装置の放電模式図である。
【
図5C】本発明の別の好適な実施例による一の可動スタンド装置の放電模式図である。
【
図5D】本発明の別の好適な実施例による一の可動スタンド装置の放電模式図である。
【
図5E】本発明の別の好適な実施例による一の可動スタンド装置の放電模式図である。
【
図6】本発明の上記好適な実施例による前記コーティング装置の電極導電模式図である。
【
図7】本発明の上記好適な実施例による前記コーティング装置の別の電極導電方式模式図である。
【
図8】本発明の上記好適な実施例による前記コーティング装置の供給模式図である。
【
図9】本発明の上記好適な実施例による前記コーティング装置の応用模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
以下の記載は、当業者が本発明を実現できるように本発明を開示するためである。以下の記載中の好ましい実施例は例示とするだけであり、当業者は、他の自明な変形を想到できる。以下の記載中に定められる本発明の基本原理は他の実施案、変形案、改善案、均等案、及び本発明の精神、範囲を逸脱しない他の技術案に適用されることができる。
【0080】
当業者が理解すべきことは、本発明の開示において、用語である「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等が指示する方位または位置関係は、添付図面に示す方位または位置関係に基づくものであり、示す装置または素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構造し操作されることを指示または暗示することがなく、本発明の記載を便利にさせて記載を簡単化するためだけであり、よって、上記用語は、本発明への制限と理解できない。
【0081】
理解するように、用語である「一の」は、「少なくとも一の」または「1つまたは複数」と理解すべきであり、即ち、1つの実施例において、1つの素子の数量は1つであってもよく、他の実施例において、該素子の数量は複数であってもよく、用語である「一の」は、数量への制限と理解できない。
【0082】
図1~
図4の示すことを参照すれば、本発明の一の好適な実施例による一の可動スタンド装置30と一のコーティング装置1とはそれぞれに明らかにされる。
図9を参照すれば、前記コーティング装置1の一の応用模式図である。
【0083】
前記コーティング装置1はコーティング対象ワークの表面に対してコーティングでき、コーティングは、コーティング対象ワークの表面で保護作用を奏することができるので、コーティング対象ワークの使用寿命を延ばすことに有利である。
【0084】
前記コーティング装置1は、一の原料供給装置10と、一の抽気装置20と、前記可動スタンド装置30と、一の反応キャビティ40と、一の運動電極装置50とを含み、前記反応キャビティ40は一のハウジング41を含み、一の反応室400を有し、前記ハウジング41は前記反応室400を取り囲んで形成する。
【0085】
前記原料供給装置10は原料供給のためのものであり、例えば、反応ガスであり、前記反応ガスは、直接にガス源からのものであるか、または液体原料の気化によって生成されたものである。前記原料供給装置10は前記ハウジング41に前記反応室400に連通可能に接続される。
【0086】
前記抽気装置20は抽気のためのものであることで、前記反応室400が予期の負圧環境にあることを保証する。前記抽気装置20は前記ハウジング41に前記反応室400に連通可能に接続される。
【0087】
前記可動スタンド装置30はコーティング対象ワークを置くためのものであり、前記可動スタンド装置30に保持されたコーティング対象ワークは前記反応キャビティ40内でコーティングされてもよい。前記可動スタンド装置30は前記反応室400に収容されるとともに、前記ハウジング41に回動可能に接続される。
【0088】
前記運動電極装置50は放電するとともにコーティング対象ワークに対して運動することができることで、コーティング対象ワークのコーティング効果に有利である。前記運動電極装置50は複数の電極36を含み、少なくとも1つの前記電極36と前記反応キャビティ40との間に相対運動を発生できる。
【0089】
任意に選べることとして、前記反応キャビティ40は一の対称構造、例えば、円柱形を有することで、反応ガスの前記反応室400内での均一分布に役立つ。
【0090】
前記可動スタンド装置30は一の可動スタンド31を含み、前記可動スタンド装置30の前記可動スタンド31は前記反応キャビティ40に対して運動でき、それに、コーティング対象ワークは前記可動スタンド装置30に保持されることができることで、前記反応キャビティ40に対して運動する。
【0091】
前記可動スタンド31は前記反応キャビティ40に対して回動するように運動してもよいが、これに制限されなく、例えば、回動、往復運動、揺動等の方式である。
【0092】
前記電極36は放電でき、例えば、前記反応キャビティ40に対して運動する前記電極36は陰極であり、前記反応キャビティ40は、陽極とするように導電金属によって製造されてもよいことにより、前記反応室400内で放電する。本発明のこの実施例において、前記可動スタンド31と前記電極36とは互いに対極であることにより、前記電極36は前記可動スタンド31へ放電でき、前記可動スタンド31はさらに接地してもよい。
【0093】
本実施例において、前記可動スタンド装置30は前記ハウジング41に第1軸線A周りに回動可能に接続され、前記ハウジング41は一の上ハウジング411と、一の下ハウジング412と、一の側壁413とを含み、前記側壁413は前記上ハウジング411と前記下ハウジング412との間に延び、前記上ハウジング411と、前記下ハウジング412と、前記側壁413とは前記反応室400を取り囲んで形成する。前記上ハウジング411と前記下ハウジング412とは対向して設けられた。
【0094】
前記原料供給装置10は前記ハウジング41の前記上ハウジング411、前記下ハウジング412または前記側壁413に接続されてもよい。前記抽気装置20は前記ハウジング41の前記上ハウジング411、前記下ハウジング412または前記側壁413に接続されてもよい。任意に選べることとして、前記反応キャビティ40の一の原料供給口401と一の抽気口とは対称的に設けられる。ここでは例示の説明だけであり、当業者が自分の要求に応じて設けてもよいことは勿論である。
【0095】
任意に選べることとして、前記第1軸線Aは前記反応キャビティ40の中心軸線であり、前記第1軸線Aは前記可動スタンド装置30の中心軸線であってもよい。
【0096】
コーティング対象ワークは前記第1軸線Aの周囲に配置されるとともに、前記第1軸線A周りに回動するように、前記可動スタンド装置30の回動に追従してもよい。この過程では、前記可動スタンド装置30は前記反応キャビティ40内のガス流れを動かし、前記可動スタンド装置30自体は1つの撹拌器の作用を奏し、前記反応キャビティ40内の反応ガスの均一な混合に有利である。そして、コーティング対象ワークは前記反応キャビティ40に対して移動するように前記可動スタンド装置30によって動かされ、コーティング対象ワークと前記反応キャビティ40の各位置の反応ガスとの接触確率を増加することにより、最後の製膜の均一性に有利である。
【0097】
特筆に値するのは、コーティング対象ワークは第1軸線Aだけでなく、第2軸線B周りに回動してもよい。前記第2軸線Bは前記第1軸線Aの周向側に位置し、それに、前記ステージ32の数目が複数である場合、それぞれの前記ステージ32は1つの前記第2軸線Bに対応する。好ましくは、前記第1軸線Aは前記可動スタンド31の中心軸線であり、前記第2軸線Bは前記ステージ32の中心軸線である。
【0098】
理解するように、コーティング対象ワークはその中心軸周りに自転する以外に、他の実施例において、他の方式の運動、例えば、往復運動、楕円円周運動、球面運動、遊星運動等であってもよい。前記電極36は前記反応キャビティ40に対して運動すると同時にも、コーティング対象ワークに対して相対運動を行う。
【0099】
具体的には、前記可動スタンド装置30は前記可動スタンド31と少なくとも一のステージ32とを含み、前記ステージ32は前記可動スタンド31に取り付けられる。前記ステージ32はコーティング対象ワークを収容するためのものである。単一の前記可動スタンド31は複数の前記ステージ32が取り付けられてもよく、前記ステージ32はタイリングされてもよいし、重なって置かれてもよい。つまり、前記可動スタンド31は予定の高さを有し、多いコーティング対象ワークを収容するように、高さ方向において複数の前記ステージ32を置いてもよい。
【0100】
前記ステージ32は前記第1軸線A周りに回動するように前記可動スタンド31に追従してもよい。前記ステージ32はさらに前記第2軸線B周りに回動してもよい。言い換えると、前記ステージ32は前記第1軸線A周りに回動してもよいと同時に、さらに前記第2軸線B周りに回動してもよい。このような方式により、前記可動スタンド31の装置30の、前記反応キャビティ40全体内の反応ガスに対する撹拌強度の増大に有利であり、そして、前記ステージ32に位置するコーティング対象ワークの各部位と前記反応キャビティ40内の反応ガスとの接触確率の増大に有利であることで、コーティング対象ワークの各位置のコーティングの均一性に有利である。
【0101】
詳しくは、前記可動スタンド31は一の上支持材311と、一の下支持材312と、複数のコラム313とを含み、前記上支持材311の位置は前記下支持材312よりも高く、前記上支持材311は前記ハウジング41の前記上ハウジング411に近づけ、前記下支持材312は前記ハウジング41の前記下ハウジング412に近づける。前記コラム313はそれぞれ前記上支持材311と前記下支持材312とに接続される。前記上支持材311は前記コラム313によって前記下支持材312に支持される。
【0102】
前記可動スタンド31は、前記反応室400に位置するとともに前記反応室400に連通する少なくとも一の載物空間310を有する。前記ステージ32は前記載物空間310のプリセット高さ位置に保持されるとともに、前記載物空間310に回動可能に保持される。
【0103】
より具体的には、前記可動スタンド装置30は一のステージ支持フレーム33をさらに含み、前記ステージ支持フレーム33はそれぞれ前記可動スタンド31の前記上支持材311及び前記下支持材312に接続されるとともに、前記可動スタンド31の前記上支持材311及び前記下支持材312に前記第2軸線B周りに回動可能に接続される。前記ステージ支持フレーム33の数目は複数であってもよく、複数の前記ステージ支持フレーム33は前記可動スタンド31に前記第1軸線Aを取り囲んで取り付けられる。
【0104】
前記可動スタンド装置30の前記可動スタンド31は前記第1軸線A周りに回動するように駆動される場合、前記可動スタンド装置30の前記ステージ支持フレーム33は前記第2軸線B周りに回動するように駆動されることができることにより、前記可動スタンド装置30に置かれたコーティング対象ワークは前記第1軸線A周りに回動すると同時にも、前記第2軸線B周りに回動する。
【0105】
さらには、複数の前記ステージ32は単一の前記ステージ支持フレーム33に設けられてもよく、それに、前記ステージ支持フレーム33に高さ方向において積み重ねて置かれる。任意に選べることとして、前記第2軸線Bは単一の前記ステージ32支持材のそれぞれの前記ステージ32の中心を通る。つまり、前記ステージ32は前記反応室400内に前記第1軸線A周りに公転してもよいし、前記第2軸線B周りに自転してもよい。
【0106】
任意に選べることとして、前記ステージ32の形状は円形、三角形、矩形等の形状であってもよい。前記ステージ32が不規則な形状であってもよいことは勿論である。当業者が理解すべきことは、ここでは例示の説明だけであり、本発明を制限することがない。
【0107】
本実施例において、前記ステージ支持フレーム33は一の上支持部331と、一の下支持部332と、一の側支持部333とを含み、前記上支持部331と前記下支持部332とは相対して設けられ、前記上支持部331と前記下支持部332とは前記側支持部333によって接続される。前記ステージ32は前記側支持部333に固定され、前記側支持部333には複数の前記ステージ32が設けられてもよい。
【0108】
前記ステージ支持フレーム33全体は、前記可動スタンド31の前記上支持材311、前記下支持材312、及び前記ステージ支持フレーム33の前記上支持部331、前記下支持部332を通る前記第2軸線B周りに回動するように駆動されることができる。
【0109】
前記ステージ支持フレーム33は、予め設計されることで前記ステージ32が前記反応室400に十分に露出されていることにより、前記ステージ32に置かれたコーティング対象ワークと前記反応室400内の反応ガスとの接触に有利である。任意に選べることとして、前記ステージ支持フレーム33は一の矩形構造である。任意に選べることとして、前記ステージ支持フレーム33は一の透かし彫り構造である。
【0110】
本実施例において、前記ステージ支持フレーム33の数目は4つであり、前記第1軸線Aの周囲にそれぞれに配置される。好ましくは、前記ステージ支持フレーム33は前記第1軸線Aの周囲に均一に配列される。
【0111】
理解するように、前記ステージ支持フレーム33の数目は1つ、2つまたはそれ以上にしてもよく、当業者は実際の要求に応じて前記ステージ支持フレーム33の数目を合理的に調整してもよい。
【0112】
さらには、前記可動スタンド装置30の前記可動スタンド31が前記第1軸線A周りに回動すること、及び前記ステージ支持フレーム33が前記第2軸線B周りに回動することは、連動されることができる。
【0113】
図4を参照可能であり、具体的には、前記可動スタンド装置30は一の可動スタンド噛合材34と少なくとも一のステージ伝動材35とをさらに含み、前記ステージ伝動材35はギア構造として実施され、前記可動スタンド噛合材34は、対応する前記ステージ伝動材35と噛み合う1つの中間ギアであり、前記可動スタンド噛合材34は前記可動スタンド31に固定し取り付けられ、それぞれの前記ステージ伝動材35は前記可動スタンド噛合材34と相対回転を発生でき、それに、前記ステージ伝動材35は前記可動スタンド噛合材34の周囲に位置する。
【0114】
言い換えると、前記可動スタンド噛合材34の回動は前記ステージ伝動材35によって制限され、前記ステージ支持フレーム33の回動材の回動は前記可動スタンド噛合材34によって制限される。前記可動スタンド噛合材34と前記ステージ伝動材35とは相互に影響する。前記可動スタンド噛合材34は前記可動スタンド31に固定され、前記可動スタンド噛合材34及び前記可動スタンド31は共同で前記第1軸線A周りに回動できる。前記ステージ伝動材35は前記ステージ支持フレーム33に固定され、前記ステージ伝動材35及び前記ステージ支持フレーム33は共同で前記第2軸線B周りに回動できる。よって、前記可動スタンド噛合材34と前記ステージ伝動材35とを制御することによって前記可動スタンド31と前記ステージ支持フレーム33との相対運動を制御してもよい。このように、コーティング対象ワークは前記第1軸線A周りに公転するとともに、前記第2軸線B周りに自転してもよく、前記可動スタンド装置30の具体的な構造について、ZL201611076982,8をさらに参照可能であり、その内容が援用されるように本出願に結合される。
【0115】
任意に選べることとして、前記可動スタンド噛合材34と前記ステージ伝動材35とはそれぞれに一のギアとして実施され、それに、前記ステージ伝動材35に前記可動スタンド噛合材34は噛み合っている。前記可動スタンド31と前記ステージ支持フレーム33との相対運動は、前記可動スタンド噛合材34と前記ステージ伝動材35との関連パラメータの大きさを制御することによって制御されることができ、例えば、前記可動スタンド31と前記ステージ支持フレーム33との運動レート比である。
【0116】
特筆に値するのは、前記可動スタンド31と前記ステージ支持フレーム33との同時回動は、前記可動スタンド噛合材34及び前記ステージ伝動材35を介して、前記可動スタンド31または1つの前記ステージ支持フレーム33を駆動することによって実現されることができる。
【0117】
本実施例において、前記可動スタンド噛合材34は、前記可動スタンド31と相対的に固定されるように実施され、そして、前記可動スタンド噛合材34と各前記ステージ伝動材35との間の伝動関係により、各前記ステージ伝動材35の運動を制御し、例えば、各前記ステージ伝動材35の運動の平衡性を保持する。
【0118】
本実施例において、前記可動スタンド噛合材34は前記可動スタンド31の前記上支持材311の上方に位置する。前記可動スタンド噛合材34は前記上支持材311に支持されてもよい。前記ステージ伝動材35は前記可動スタンド31の前記上支持材311の上方に位置する。前記ステージ伝動材35と前記上支持材311とは一定の距離を保持することにより、前記上支持材311に対する前記ステージ伝動材35の回動に有利である。
【0119】
さらには、
図4及び
図5Aを参照可能であり、前記可動スタンド装置30は、前記可動スタンド31に設けられる複数の前記電極36を含む。前記電極36は通電後に前記反応キャビティ40内に前記可動スタンド31に対して放電できることで、反応ガスが電離環境で反応し、そしてコーティング対象ワークの表面に堆積してコート層を形成する。
【0120】
言い換えると、本実施例において、前記電極36は、前記反応キャビティ40に対して運動できるように、前記可動スタンド31と一緒に回動できることで、コーティング対象ワークへのコーティングの均一性に有利である。
【0121】
具体的には、前記コーティング装置1の使用過程では、前記反応キャビティ40の前記ハウジング41は固定保持され、前記可動スタンド装置30の前記可動スタンド31は前記第1軸線A周りに回動し、前記可動スタンド31に位置する前記電極36及び前記ステージ32は一緒に前記第1軸線A周りに回動すると同時に、前記ステージ32は前記第2軸線B周りに回動する。つまり、前記電極36と前記ステージ32との間に相対運動がある。前記電極36は放電することでプラズマ環境を生成し、前記ステージ32に置かれたコーティング対象ワークに対して、運動する前記電極36は、コーティング対象ワークのために比較的に均一なコーティング環境を提供することに有利である。
【0122】
尚、前記電極36は均一なプラズマ環境を提供することに有利であるように、前記ステージ32の周囲に均一に配置されてもよい。特に両面コーティングのコーティング対象ワークにとって、コーティング対象ワークは前記ステージ32に立てられてもよく、前記ステージ32の周向側に位置する1つの前記電極36はコーティング対象ワークの正面に向けてもよく、前記ステージ32の周向側に位置する他の前記電極36はコーティング対象ワークの裏面に向けてもよいことにより、コーティング対象ワークの両面コーティングの均一に有利である。
【0123】
詳しくは、少なくとも1つのコラム313は前記上支持材311と前記下支持材312との周縁位置に配置され、前記電極36は前記コラム313に配置されるとともに、前記可動スタンド31の中間位置に向ける。
【0124】
前記電極36は一の電極板であってもよく、それに、前記上支持材311と前記下支持材312との間に立てられる。本実施例において、前記電極36は前記コラム313により、前記可動スタンド31の前記上支持材311と前記下支持材312との間に保持される。
【0125】
本実施例において、前記ステージ支持フレーム33の2つごとの間に1つの前記電極36が配置される。前記ステージ支持フレーム33の数目が4つである場合、前記可動スタンド31の周縁位置に位置する前記電極36の数目は4つであってもよい。
【0126】
さらには、前記可動スタンド装置30は一の電極ホルダー37を含んでもよく、前記電極ホルダー37は前記反応キャビティ40の前記ハウジング41に取り付けられるとともに、前記反応キャビティ40に対して運動できる。前記電極36は前記電極ホルダー37に追従して一緒に運動するように、前記電極ホルダー37に配置される。尚、前記電極ホルダー37に追従して運動する前記電極36は前記反応キャビティ40に対して運動できるだけでなく、前記コーティング対象ワークに対して運動してもよい。
【0127】
尚、前記電極36は一の負極または一の正極であってもよく、前記電極36は別の導電板51と共働できることで放電することにより、電界を提供する。前記導電板51は前記電極ホルダー37または前記反応チャンバ40の前記ハウジング41に設けられてもよい。
【0128】
前記導電板51は、前記電極36の一の放電表面361に向ける一の導電面511を有する。尚、前記導電面511及び前記放電表面361は一の平面であってもよいし、一の弧面であってもよい。本実施例において、前記導電面511と前記放電表面361とはそれぞれに一の弧面として実施され、それに、前記導電面511と前記放電表面361との間に一定の距離を保持して一の放電エリア360を形成する。任意に選べることとして、前記導電面511から前記放電表面361までの間の距離は同じである。
【0129】
本発明のこの実施例において、前記導電板51は、接地する前記可動スタンド31に一体的に設けられ、或いは、前記可動スタンド31は、明らかな板体を有しなく、対応する前記電極36の位置に前記電極36のサイズに合わせる導電面511を形成してもよい。
【0130】
前記反応チャンバ40の前記ハウジング41の少なくとも一部が導電できることにより、前記電極36と前記反応チャンバ40の前記ハウジング41との間に放電してもよい。
【0131】
本実施例において、前記電極ホルダー37は前記可動スタンド31に取り付けられるとともに、少なくとも1つの前記コラム313を含む。あるいは、前記電極ホルダー37は前記可動スタンド31の一部であることにより、前記電極36は前記可動スタンド31に直接に取り付けられる。他の可能な変形実施例において、前記電極ホルダー37と前記可動スタンド31とは互いに独立してもよく、即ち、本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極ホルダー37は、前記反応キャビティ40の前記ハウジング41に直接に取り付けられてもよく、それに、前記電極ホルダー37は前記ハウジング41に回動するように取り付けられてもよいが、これに制限されない。
【0132】
本発明のこの実施例において、前記電極36と前記導電板51とは前記可動スタンド31に取り付けられるとともに、相互の間に絶縁してもよい。前記導電板51は前記電極36の内側に位置し、前記電極36と前記導電板51とがそれぞれに導電される場合、前記導電板51の外側に位置する前記電極36は前記導電板51に向けて放電する。当業者が理解すべきことは、ここでの放電方式が例示の説明だけであることは勿論である。
【0133】
尚、前記電極36は隣り合う前記ステージ支持フレーム33の間、つまり、隣り合う前記ステージ32の間に配置されるとともに、前記可動スタンド31の周縁位置に位置する。前記電極36が前記可動スタンド31に配置されていない場合、隣り合う前記ステージ支持フレーム33の間の空間は空いている。よって、前記電極36が前記可動スタンド31に配置されることは、前記可動スタンド31の有効空間を占めず、前記可動スタンド31も、前記電極36の配置のためにサイズを拡大する必要がない。
【0134】
尚、前記電極36は前記可動スタンド31の周縁位置に位置し、前記電極36が前記可動スタンド31の周縁位置に設けられて前記上支持材311と前記下支持材312との間に位置することであってもよいし、前記電極ホルダー37が前記可動スタンド31の周縁位置に設けられて前記上支持材311と前記下支持材312との間に位置し、前記電極36が前記電極ホルダー37に取り付けられて前記電極ホルダー37を介して前記可動スタンド31の周縁位置に配置されることであってもよい。
【0135】
本発明の少なくとも1つの実施例において、それぞれの前記ステージ支持フレーム33は1つの前記電極36に対応してもよく、前記電極36は前記ステージ支持フレーム33の外側に配置されてもよい。
【0136】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極36は隣り合う前記ステージ支持フレーム33の間に配置されてもよく、それに、前記電極36から前記可動スタンド31の中間位置までの距離は前記可動スタンド31の半径よりも小さい。当業者が理解するように、前記可動スタンド31の断面は一の円形、三角形または他の形状であってもよいことは勿論である。
【0137】
本発明の少なくとも1つの実施例において、前記電極36は前記ステージ支持フレーム33に配置されてもよい。つまり、前記電極36は、前記第1軸線A周りに回動すると同時に、前記第2軸線B周りに回動してもよい。
【0138】
さらには、少なくとも一部の前記電極36は前記可動スタンド31の中間位置に配置される。具体的には、少なくとも一部の前記電極36は複数の前記ステージ支持フレーム33の間に配置され、前記第1軸線Aを取り囲んで配置される。つまり、前記電極36は、前記第1軸線Aに近づけるように、前記ステージ支持フレーム33の内側に配置されてもよい。
【0139】
1つの前記コラム313または複数の前記コラム313は前記上支持材311と前記下支持材312との中間位置に取り付けられてもよく、前記電極36は前記コラム313に取り付けられて前記上支持材311と前記下支持材312との間に位置してもよい。
【0140】
前記可動スタンド31の中間位置に位置する前記電極36の数目は複数、例えば、4つであってもよい。前記可動スタンド31の中間位置に位置する前記電極36は向かい合って設けられ、通電後に前記可動スタンド31の中間位置で放電できる。他の前記電極36は前記可動スタンド31の中間位置の外側、例えば、前記可動スタンド31の周縁位置に配置されてもよい。
【0141】
好ましくは、前記電極36は前記第1軸線Aの周囲に対称的に配置される。尚、本実施例において、少なくとも一部の前記電極36は内側に位置し、少なくとも一部の前記電極36は外側に位置し、外側に位置する前記電極36は前記可動スタンド31の中間位置に向けるとともに、前記可動スタンド31の中間位置に向けて放電できることにより、前記可動スタンド31全体が1つのプラズマ環境を形成する。内側に位置する前記電極36は内側電極36bと呼ばれ、外側に位置する前記電極36は外側電極36aと呼ばれ、前記内電極36bは前記外側電極36aに対して前記第1軸線Aに近づける。
【0142】
前記内側電極36bは中間位置に位置する前記コラム313に向けて放電でき、少なくとも一部の前記コラム313は導電材料によって製造されてもよい。前記外側電極36aは内側に位置する前記導電板51に向けて放電でき、前記導電板51は前記電極ホルダー37に絶縁的に取り付けられてもよい。つまり、前記コラム313は前記導電面511を提供してもよく、前記電極36と共働して放電するように、前記導電板51の少なくとも一部として使用されてもよい。
【0143】
前記電極36は一の平面の電極板であってもよく、透かし彫りの電極板であってもよく、弧度を帯びる一の電極板であってもよく、例えば、
図5Bの示すことを参照する。
【0144】
例示で説明すれば、一部の前記電極36は前記可動スタンド31の周縁位置に配置され、それに、前記電極36の弧度は、前記可動スタンド31の円周にマッチングする弧度に設けられてもよい。
【0145】
言い換えると、前記電極36は、前記可動スタンド31の中間位置または他の位置に向けてもよい一の放電表面361を有する。
【0146】
前記放電表面361は、均一な電気環境の提供に有利であるように、一の平面または一の弧面であってもよい。
【0147】
前記電極36全体は一の弧状電極、例えば、円弧電極、または波浪起伏の放電表面付きの電極であってもよい。
【0148】
尚、前記コーティング対象ワークにとって、前記コーティング対象ワークは前記第1軸線A及び前記第2軸線Bに従って回動する過程では、時には、外側に位置する前記電極36と内側に位置する前記電極36との間の位置、つまり、2つの相対する前記電極36の内部領域に回動できることで、プラズマが電界作用で前記コーティング対象ワークの表面に速く堆積することに有利である。時には、外側に位置する前記電極36と内側に位置する前記電極36との内部領域以外の位置に回動できることで、相対する2つの前記電極36の間に長期間に位置することに起因する前記コーティング対象ワークの表面への損失を回避する。
【0149】
理解するように、本発明の前記反応キャビティ40内に、前記反応キャビティ40に固定設置されてもよい他の電極をさらに有してもよい。これらの電極は固定位置で放電し、本発明の運動可能な前記電極36と共働することで、前記反応キャビティ40内に適宜な放電環境を提供する。
【0150】
特筆に値するのは、前記可動スタンド装置30の前記電極36は運動でき、このような運動の前記電極36はコーティングを均一にさせられるだけでなく、しかも、コーティング原料ガスのうちの一部が放電エリアを通って十分に電離されることができ、一部が前記電極36と前記導電板51との間の放電エリアを通らず不完全に電離されるから、このように、電離形態を使用しない原料はコーティングパラメータの調節で、より豊富なコーティング構造及びより安定したコーティング品質を得ることができる。
【0151】
前記電極36は他の方式に応じて配置されてもよく、例えば、
図5Cの示すことを参照すれば、本発明の上記好適な実施例による前記可動スタンド装置30の前記電極36の別の配置方式は明らかにされる。
【0152】
本実施例において、少なくとも一部の前記電極36は前記ステージ32に向けて配置される。つまり、少なくとも一部の前記電極36の放電表面361は前記ステージ32に向ける。
【0153】
前記可動スタンド31は前記載物空間310を有し、1つの前記ステージ支持フレーム33は前記載物空間310を仕切る。
【0154】
少なくとも1つの前記電極36は1つの前記ステージ支持フレーム33に対応する前記ステージ32の周囲に配置されるとともに、前記可動スタンド31の前記上支持材311と前記下支持材312との間に立てられる。
【0155】
前記電極36は前記載物空間310内の前記ステージ32に向けて放電できる。前の実施例との相違点は、前の実施例において、外側に位置する前記電極36がいずれも前記可動スタンド31の中間位置に向けて放電し、前記可動スタンド31全体が1つの大きなプラズマ環境であることにある。
【0156】
本実施例において、前記電極36は対応する前記ステージ32に隣接する箇所で放電し、異なる前記電極36は異なる1つまたは複数の前記ステージ32に隣接し、それぞれの前記載物空間310のコーティングの均一性の制御に有利である。
【0157】
さらには、それぞれの前記ステージ支持フレーム33は少なくとも2つの前記電極36に対応する。好ましくは、前記電極36は前記第2軸線Bの周囲に対称的に配置される。
【0158】
具体的には、前記電極36は前記可動スタンド31の周縁位置から内に延びて前記ステージ32の周囲を取り囲む。前記電極36と前記ステージ支持フレーム33、前記ステージ32とはそれぞれに一定の距離を有することで、前記電極36は、前記ステージ支持フレーム33が回動する時に、前記ステージ支持フレーム33及び前記ステージ32の回動を阻害しない。
【0159】
前記ステージ支持フレーム33及び前記ステージ32は、前記第2軸線B周りに回動する場合、前記電極36に対して運動することで、前記電極36が放電後に生成されたプラズマの前記ステージ32での均一拡散に有利である。
【0160】
尚、前記コーティング対象ワークにとって、前記コーティング対象ワークは前記第1軸線A及び前記第2軸線Bに従って回動する過程では、時には、前記ステージ32の両側に位置する前記電極36の間の位置、つまり、2つの相対する前記電極36の内部領域に回動できることで、プラズマが電界作用で前記コーティング対象ワークの表面に速く堆積することに有利である。時には、前記ステージ32の両側に位置する前記電極36の内部領域以外の位置に回動できることで、相対する2つの前記電極36の間に長期間に位置することに起因する前記コーティング対象ワークの表面への損失を回避する。
【0161】
さらには、前記電極36は前記電極ホルダー37の前記コラム313に取り付けられ、前記コラム313は前記電極36の内側に位置するとともに、透かし彫り形状であることで、前記電極36の放電に有利である。
【0162】
特筆に値するのは、本実施例において、外側に位置する前記電極36は一定の弧度を有することで、前記電極36の放電の均一性に有利である。前記電極ホルダー37は、前記電極36と同じ弧度を有するように設けられる。
【0163】
具体的には、前記ステージ32に置かれるコーティング対象ワークが前記第2軸線B周りに回動する時の運動軌跡は一の円形軌跡であり、前記電極36は、放電がコーティング対象ワークの運動軌跡と共働できるように円弧電極36に設けられることにより、コーティング対象ワークのために均一なコーティング環境を作ることに有利である。
【0164】
好ましくは、コーティング対象ワークの円形軌跡の弧度は前記電極36の弧度と同じであるとともに、同じ円心を有する。
【0165】
さらには、本実施例において、前記ステージ支持フレーム33の数目は4つであり、隣り合う前記ステージ支持フレーム33の間に前記電極36が配置され、それに、隣り合う前記ステージ支持フレーム33の前記電極36は同一前記電極ホルダー37の一部に取り付けられる。隣り合う前記電極36は相互に接続して1つのV字型と類似する構造を形成してもよく、それに、V字型は外に開口する。
【0166】
図5Dの示すことを参照すれば、本発明による前記可動スタンド装置30の別の実施形態は明らかにされる。本実施例において、前記電極36と相対して設けられた前記導電板51は前記ステージ32に向けて設けられる。前記電極36の前記放電表面361と前記導電板51の前記導電面511とは前記放電エリア360を形成し、それに、前記放電エリア360は1つの三角チャンバである。
【0167】
隣り合う前記導電板51は一のV字型構造を形成する。前記電極36は電極板であるとともに、V字型構造を構成する前記導電板51に向けることで一の三角構造を形成する。
【0168】
具体的には、前記導電板51は前記可動スタンド31に設けられてもよく、それに、前記導電板51は接地するように設けられる。隣り合う前記導電板51は2つの前記ステージ32の間に位置し、それに、1つの前記導電板51は1つの前記ステージ32に向け、隣り合う他の前記導電板51は隣り合う他の前記ステージ32に向ける。隣り合う2つの前記導電板51の間に1つの夾角を形成し、それに、この夾角は前記電極36に向ける。
【0169】
前記電極36の一端は1つの前記ステージ32に近づけ、前記電極35の他端は他の前記ステージ32に近づける。前記電極36の一端から他端まで、前記電極36と前記導電板51との間の距離は徐々に拡大してから、徐々に縮小することになる。つまり、前記電極36の一端から他端までに対応し、前記放電エリア360のサイズは徐々に拡大してから、徐々に縮小することになる。
【0170】
尚、前記導電板51は、平面構造に設けられてもよいし、弧面構造であってもよい。本実施例において、前記導電板51は、前記ステージ32に向けて湾曲するように設けられる。
【0171】
言い換えると、前記電極36と前記導電板51とは相対して設けられ、前記電極36と前記導電板51とが三角構造を形成するから、前記電極36と接地する前記導電板51との間の接地距離は変化する。前記電極36が放電する場合、放電は、前記電極36と前記導電板51との間の前記放電エリア360の最適なチャネルを自主的に選択してもよく、放電過程全体はより安定で信頼であってもよい。
【0172】
特筆に値するのは、放電過程で発生されたプラズマは、前記電極36と前記導電板51とによって形成された前記放電エリア360内に拘束されることができることにより、外部の均一性の改善に有利である。
【0173】
さらには、
図5Eの示すことを参照すれば、前記電極36は前記可動スタンド31の径方向の方向に沿って配置されてもよい。具体的には、前記電極36は、前記第1軸線Aに近づける位置から、前記可動スタンド31の周縁位置に近づける位置に向けて延びる。
【0174】
前記電極36は隣り合う前記ステージ32の間に位置する。任意に選べることとして、2つごとの隣り合う前記ステージ32の間に、1つの前記電極36が設けられる。前記ステージ32の数目が4つである場合、前記電極36の数目も4つである。任意に選べることとして、それぞれの前記電極36の放電方向は同じであり、例えば、平面視したときに、いずれも時計回転方向または反時計回転方向に沿う。
【0175】
好ましくは、複数の前記電極36は前記第1軸線Aの周囲に均一に配置されることで、それぞれの前記ステージ32の複数のコーティング対象ワークのために均一な電界を提供することに有利である。
【0176】
さらには、
図3及び
図6の示すことを参照すれば、本発明の上記好適な実施例による前記可動スタンド装置30の一の導電ユニット38は明らかにされる。
【0177】
前記導電ユニット38は一の第1導電部材381と一の第2導電部材382とを含み、前記第1導電部材381は前記反応キャビティ40の前記ハウジング41に取り付けられ、前記第2導電部材382は前記可動スタンド31に取り付けられるとともに、前記可動スタンド31に追従して運動することができる。
【0178】
前記第1導電部材381と前記第2導電部材382とは相対移動できることにより、前記可動スタンド装置30の前記可動スタンド31が前記反応キャビティ40に対して回動する場合、外接する電源は、前記反応キャビティ40内での前記可動スタンド31に追従して一緒に回動する前記電極36のために給電できる。
【0179】
本実施例において、前記第1導電部材381は、前記ハウジング41の前記上ハウジング411に設けられるとともに、前記可動スタンド31の前記上支持材311に支持される。つまり、前記導電ユニット38の前記第1導電部材381は前記上ハウジング411と前記可動スタンド31との間に位置する。前記第1導電部材381は、前記反応キャビティ40外部の電力を、前記反応キャビティ40内に位置する前記可動スタンド31に伝達するためのものである。前記第2導電部材382は前記可動スタンド31に設けられ、前記第2導電部材382からの電力を前記可動スタンド31に設けられる前記電極36に伝達するためのものである。
【0180】
具体的には、前記第1導電部材381は一の導電アセンブリ3812を含み、それに、前記導電アセンブリ3812には一の絶縁アセンブリ3811が設けられ、前記絶縁アセンブリ3811は一の絶縁空間を形成し、それに、前記導電アセンブリ3812は、前記絶縁アセンブリ3811が形成した前記絶縁空間に位置する。
【0181】
前記導電アセンブリ3812は一の第1導電端38121と一の第2導電端38122とを有し、前記第1導電端38121は外部電源を接続するためのものであり、前記第1導電端は前記絶縁空間の外に晒されている。前記第2導電端38122は前記第2導電アセンブリ382を導通するためのものであり、前記絶縁空間の外に露出されている。
【0182】
前記第1導電部材381の前記導電アセンブリ3812の前記第2導電端38122は、外部電力を前記電極36に伝達するように、前記第2導電部材382に導通可能に接続される。
【0183】
具体的には、前記第2導電部材382が前記第1導電部材381の前記第2導電端38122に対して移動する過程では、前記第1導電部材381の前記第2導電端は、前記電極36の給電の安定性を保持するように、前記第2導電部材382に常時導通可能に接続される。前記反応キャビティ40の前記ハウジング41の前記上ハウジング411は、前記第1導電部材381の前記第2導電端38122が晒されているように開孔されてもよいことにより、前記第1導電部材381は外部と導電できる。
【0184】
前記第1導電部材381は、前記ハウジング41の前記側壁413に近づける位置まで延びてもよく、そして、前記ハウジング41の前記側壁413は、前記第2導電端38122が前記ハウジング41の前記側壁413により外部と導通できるように、開孔されてもよい。
【0185】
本実施例において、前記第1導電部材381は、前記第1導電部材381の前記第2導電端3812が一の遠い位置に位置するように、前記可動スタンド31の中心軸線から離れる方向へ延びる。
【0186】
前記第2導電部材382の少なくとも一部は、前記可動スタンド31の前記上支持材311に位置するとともに、前記第1導電部材381に導通されるように、少なくとも一部が前記上支持材311の頂側に晒されている。前記第2導電部材382の一端は前記第1導電部材381に導通され、それに、前記第2導電部材382の他端は、外部からの電気エネルギーを前記導電ユニット38により前記電極に伝達するように、それぞれの前記電極36に導通される。
【0187】
尚、本実施例において、前記導電ユニット38は前記可動スタンド31の中心軸位置に取り付けられるが、前記可動スタンド噛合材34もこの位置に位置する。
【0188】
前記可動スタンド噛合材34はギア構造として実施されるとともに、複数のチャネル340を有し、前記第1導電部材381の少なくとも一部は、前記可動スタンド噛合材34の下方に位置する前記第2導電部材382の前記導電パッド3821に導通可能にマッチングするように、前記可動スタンド噛合材34のチャネル340を上から下へ通る。
【0189】
さらには、本実施例において、前記可動スタンド噛合材34の前記チャネル340は相互に独立して互いに連通しないことにより、前記可動スタンド噛合材34の回動は前記第1導電部材381の前記導電伝達材38126によって制限される。
【0190】
前記可動スタンド31が前記反応キャビティ40に対して回動する場合、前記可動スタンド噛合材34は、自転が制限されてもよい。前記可動スタンド噛合材34の周囲に位置する前記ステージ伝動材35は依然として前記可動スタンド噛合材34周りに回動することができ、前記第1軸線A周りに回動すると同時にも前記第2軸線B周りに回動することができる。
【0191】
前記ステージ伝動材35の回動は前記可動スタンド噛合材34に制限され、前記可動スタンド噛合材34により、複数の前記ステージ伝動材35が均一な回動を保持できることにより、コーティングの均一性に有利である。
【0192】
尚、前記導電ユニット38は、前記導電ユニット38の交換及びメンテナンスを便利にさせるように、前記反応キャビティ40の前記ハウジング41に係脱可能に接続される。
【0193】
図7の示すことを参照し、同時に
図3を参照すれば、本発明の上記好適な実施例による前記導電ユニット38Aの別の実施形態は明らかにされる。
【0194】
本実施例において、前記導電ユニット38Aは一の第1導電部材381Aと一の第2導電部材382Aとを含み、前記第1導電部材381Aは前記反応キャビティ40の前記ハウジング41の前記上ハウジング411に設けられ、前記第2導電部材382Aは前記可動スタンド31に設けられる。
【0195】
前記第1導電部材381Aは前記第2導電部材382Aに導通可能に接続され、それに、前記第2導電部材382Aが前記可動スタンド31に追従して回動する場合、相対移動を発生する前記第1導電部材381Aと前記第2導電部材382Aとは、前記反応キャビティ40内の前記電極36が持続給電されることできるように、依然として導通を保持できる。
【0196】
具体的には、前記第1導電部材381Aは一の導電アセンブリ3812Aを含み、それに、前記導電アセンブリ3812Aには一の絶縁アセンブリ3811Aが設けられ、前記絶縁アセンブリ3811Aは一の絶縁空間を形成し、それに、前記導電アセンブリ3812Aは前記絶縁アセンブリ3811が形成した前記絶縁空間に位置する。
【0197】
前記導電アセンブリ3812Aは一の第1導電端38121Aと一の第2導電端38122Aとを有し、前記第1導電端38121Aは外部電源を接続するためのものであり、前記第1導電端被は前記絶縁空間の外に晒されている。前記第2導電端38122Aは前記第2導電アセンブリ382Aを導通するためのものであり、前記絶縁空間の外に晒されている。
【0198】
前記第1導電部材381Aの前記第2導電端38122Aは、外部電力を前記電極36に伝達するように、前記第2導電部材382Aに導通可能に接続される。
【0199】
本実施例と上記実施例との相違点は、本実施例において、前記第1導電部材381Aの前記第1導電端38121Aが前記第2導電端38122Aの上方に位置することにある。
【0200】
さらには、前記可動スタンド噛合材34は少なくとも一の前記チャネル340を有し、前記第1導電部材381Aの少なくとも一部は前記可動スタンド噛合材34の前記チャネル340を通って前記第2導電部材382Aに導通される。
【0201】
前記可動スタンド噛合材34は絶縁材料によって製造されてもよい。任意に選べることとして、前記第2導電部材382Aは、前記可動スタンド噛合材34の下方に位置するとともに、第2導電部材382Aと前記可動スタンド噛合材34との接触を減少するように、少なくとも一部が前記可動スタンド噛合材34の前記チャネル340に対向してもよいことにより、前記可動スタンド噛合材34と前記第2導電部材382Aとの間の摩擦の減少に有利である。
【0202】
さらには、
図8を参照すれば、前記可動スタンド装置30は少なくとも一の接続軸39を含んでもよく、前記接続軸39は前記可動スタンド31に接続してもよく、前記接続軸39を駆動すれば、前記可動スタンド31を動かして回動させられる。
【0203】
本実施例において、前記接続軸39の数目は2つであり、1つの前記接続軸39は前記可動スタンド31の前記上支持材311に位置し、他の前記接続軸39は前記可動スタンド31の前記下支持材312に位置する。2つの前記接続軸39は前記可動スタンド31の中心軸線に位置する。
【0204】
前記コーティング装置1の前記反応キャビティ40は一の原料供給口401を有し、前記原料供給口401は、前記反応キャビティ40の前記ハウジング41の前記上ハウジング411の一の中間位置または前記上ハウジング411のプリセット位置に設けられてもよく、例えば、前記第1軸線Aを取り囲んで対称的に設けられる。
【0205】
前記中間位置に位置する前記原料供給口401は前記可動スタンド装置30内の一の供給チャネル402を連通し、前記供給チャネル402は前記可動スタンド装置30の一の中間位置に位置し、例えば、複数の前記電極36の間に位置し、前記電極36は、反応ガスが通過するように、一部が透かし彫りであるように設けられてもよい。前記接続軸39は前記導電ユニット38を通してもよい。
【0206】
本発明の上記実施例によれば、本発明は、
ステージ32が前記第1軸線A及び前記第2軸線B周りに回動する場合、前記可動スタンド31に取り付けられた前記電極36は、前記可動スタンド31が前記第1軸線A周りに回動する場合に前記可動スタンドに対して放電するステップを含む一の電極放電方法を提供する。
【0207】
理解するように、コーティングプロセスにおいて、前記電極36は前記第1軸線A及び前記第2軸線B周りに回動するコーティング対象ワークに向けて放電でき、それに、コーティング対象ワークと前記電極36との相対運動は、コーティング対象ワークの前記第2軸線B周りの回動のみがあることにより、前記電極36は、前記ステージ32上の複数のコーティング対象ワークのコーティングの均一性を向上させるように、前記ステージ32に担持される複数のコーティング対象ワークへ均一な電離環境を発生することができる。
【0208】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンド31の周縁位置に配置された前記電極36は前記可動スタンド31の中間位置に向けて放電し、コーティング対象ワークは前記可動スタンド31の前記上支持材311と前記下支持材312との間に置かれる。
【0209】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンド31の周縁位置に配置された前記電極36はコーティング対象ワークに向けて放電する。
【0210】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記可動スタンド31の周縁位置に均一に配置された複数の前記電極36はコーティング対象ワークに向けて放電する。
【0211】
本発明の別の態様によれば、本発明は、
電気エネルギーを前記電極36まで伝達するように、外部電気エネルギーを前記第1導電部材381から、前記第1導電部材381に対して回動する、前記電極36に導通される前記第2導電部材382まで伝達するステップを含む一の電極給電方法を提供する。
【0212】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、前記第2導電部材382と前記電極36とは共同で前記第1軸線A周りに回動する。
【0213】
本発明の少なくとも1つの実施例によれば、少なくとも1つの前記電極36は前記可動スタンド31の中間位置に位置し、少なくとも1つの前記電極36は前記可動スタンド31の周縁位置に位置する。
【0214】
当業者が理解すべきことは、前記の記載および添付図面に示す本発明の実施例は、あくまでも例示であって、本発明を限定するものではない。本発明の利点は、完全に効果的に達成される。本発明の機能および構成原理は、実施例に示されて説明したが、本発明の実施形態は、前記原理を逸脱しない範囲において、様々な変形または修正を行なうことができる。