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特許7493596TIPSステントグラフト、およびTIPSステントグラフトを含むキット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】TIPSステントグラフト、およびTIPSステントグラフトを含むキット
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/07 20130101AFI20240524BHJP
【FI】
A61F2/07
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022524932
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-14
(86)【国際出願番号】 EP2019079639
(87)【国際公開番号】W WO2021083506
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】510294003
【氏名又は名称】アンジオメト・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・メディツィンテクニク・カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】ブライヤー,ピーア・ウーテ
(72)【発明者】
【氏名】ベルコウホ,アマル
【審査官】黒田 正法
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-501050(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0296317(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0371836(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
TIPSステントグラフト(10)を備える部品のキットであって、前記TIPSステントグラフトは、
中空のステントグラフト本体(12)であって、第1の長手方向端部と第2の長手方向端部との間に延在する内腔(14)を有し、流体に、前記第1の長手方向端部から前記第2の長手方向端部まで前記ステントグラフト本体を通過させるように構成される、中空のステントグラフト本体(12)
を備え、
前記内腔が、互いに分離された少なくとも2つのサブ内腔(16、18)を含み、前記サブ内腔(16、18)のそれぞれが、前記第1の長手方向端部から前記第2の長手方向端部まで延在し、前記サブ内腔のそれぞれが、前記TIPSステントグラフトを通る血流を減少させるために閉鎖されることが可能であり、
前記部品のキットは、更に、前記TIPSステントグラフトとは別体の閉塞デバイス(36)を備え、前記閉塞デバイスは、展開されたときに前記サブ内腔のうちの1つを通る血流を遮断するように配置され、これにより、留置後の前記TIPSステントグラフトにおける血流を制限する、部品のキット。
【請求項2】
前記ステントグラフト(10)が、3個または4個のサブ内腔を備える、請求項1に記載の部品のキット。
【請求項3】
前記ステントグラフト(10)が、少なくとも6個、好ましくは少なくとも8個、より好ましくは少なくとも10個のサブ内腔を備える、請求項1に記載の部品のキット。
【請求項4】
前記ステントグラフト(10)が、自己拡張型ステントグラフトである、請求項1から3までのいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項5】
前記サブ内腔(16、18)のうちの少なくとも1つが、前記ステント本体(12)の内表面に付着されるチューブ(15)で形成される、請求項1から4までのいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項6】
前記チューブが、前記チューブの内部を通って直径方向に延在する帯状部材を備える、請求項5に記載の部品のキット。
【請求項7】
前記サブ内腔(16、18)のうちの少なくとも1つが、前記ステントグラフト本体の1つの円周方向位置から前記ステントグラフト本体の別の円周方向位置まで延在するシート(17)によって形成される、請求項1から6までのいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項8】
少なくとも1つの、好ましくは全てのサブ内腔の断面積が、それぞれの前記サブ内腔の長さに沿って実質的に一定である、請求項1から7までのいずれか一項に記載の部品のキット。
【請求項9】
血流に利用可能な前記中空のステントグラフト本体の断面直径を調整するために前記サブ内腔を拡張させるように配置されたバルーンカテーテル(40)をさらに含む、請求項1から8までのいずれか一項に記載の部品のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、TIPSステントグラフト、すなわち経頸静脈性肝内門脈大循環短絡術(TIPS)で使用するためのステントグラフトに関する。
【背景技術】
【0002】
門脈圧亢進症は、肝硬変を患っている患者にしばしば起こる病状であり、また、腸の大部分から肝臓へ液体を流す門脈とその枝とで構成された肝門脈系における高血圧症(血圧上昇)である。
【0003】
門脈圧亢進症は、患者の安寧および予後に大きな影響を与える腹水症や胃腸出血、肝性脳症、静脈瘤、脾腫などの他の複数の状態につながる。特に、静脈瘤は、突然の出血および死につながり得る。したがって、門脈圧亢進症は、治療される必要がある。
【0004】
門脈圧亢進症を有する患者を治療するために、経頸静脈性肝内門脈大循環短絡術(TIPS)がしばしば使用される。そのような短絡は、門脈と肝静脈との間に延在する、肝臓を通過する人工的なチャネルである。血液はその短絡を流れて肝臓を「迂回」することができ、それにより、肝臓がさらされる血圧が低下され、その結果、門脈圧亢進症が抑えられる。すると、それにより上述の状態が緩和され、したがって、患者の安寧および予後が改善される。
【0005】
しかし、TIPS短絡の断面積は正確に調整される必要があることが、明らかである-面積が過度に小さい場合、血液はほとんど短絡を流れず、その結果、短絡は、門脈圧亢進症を抑えるという意図された効果を有さない。面積が過度に大きい場合、過剰な量の血液が短絡を流れることになり、その結果、血液は、肝臓によって適切に濾過されず、これは、患者の健康への悪影響を有し、また、患者の20%から30%の事例では、肝性脳症につながる可能性があり、それにより、認知機能の損失、人格変化、嗜眠、および意識低下がもたらされる。
【0006】
この点において、TIPSステントグラフトが使用中に広がり、その結果、いったん適切に調整されたTIPSステントグラフトが使用中に拡大し、したがってその機能において最適ではなくなる場合があることが、留意されるべきである。さらに、現代のTIPSステントグラフトでは、必要に応じて、バルーンを導入してそれを膨張させることによりTIPSステントグラフト直径を大きくすることができる-しかし、断面積の減少は、残念ながら従来技術のTIPSステントグラフトでは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、減少させることができる断面積を有することにより上記の合併症を回避するTIPSステントグラフトを提供することが有利なはずであることを認識した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、請求項1に記載のTIPSステントグラフトにより、また、請求項9に記載の部品のキットにより、定められる。好ましい実施形態が、それぞれの従属請求項において定められる。
【0009】
本発明によれば、TIPSステントグラフト、つまりTIPS処置において使用するためのステントグラフトが、中空のステントグラフト本体を備える。このステントグラフト本体は、被覆ステント、つまり、例えばePTFEなどの被覆材料で覆われたステントで形成される。しかし、FEPもまた、一選択肢であろう。ステントグラフト本体は、ステントグラフト本体の第1の長手方向端部と第2の長手方向端部との間に延在する内腔を有して、流体に第1の長手方向端部から第2の長手方向端部までそのステントグラフト本体を通過させる。ステントグラフトは、その長手方向端部のうちの一方に、被覆されないステント部品を有し得る(すなわち、ステントグラフト本体は、グラフト材料を有さないベアステント(換言すれば、裸ステント)構成要素に移行する。このステント構成要素は、身体に埋め込まれたときにフレア状に広がるように配置されてよく、フレアが、TIPSステントグラフトを門脈の内側に保持する。
【0010】
ステントグラフト本体は、少なくとも2つのサブ内腔(sublumen)に分割される、その内腔を有する。それらのサブ内腔は、やはりステントグラフト本体の被覆材料で作られ得る膜により、互いに分離され得る。これらのサブ内腔のどちらも、ステントグラフト本体の第1の長手方向端部から第2の長手方向端部まで延在する。これらのサブ内腔のうちの少なくとも1つは、閉鎖された内腔を通る血流を不可能とするまたは著しく減少させるために、特定の閉塞デバイス(例えば、塞栓コイル)によって閉鎖されることが可能である。
【0011】
ステントグラフト本体の内腔を2つのサブ内腔に細分化することにより、必要に応じてサブ内腔のうちの一方を閉鎖することによりそれらの内腔を通る血流を減少させることが可能になる。それにより、患者が肝性脳症を患っていることが明らかになる場合、それらのサブ内腔のうちの一方を閉鎖することができる。これは、TIPSステントグラフトを通過する流量を減少させ、それにより、肝性脳症が緩和される。ステントグラフトの閉鎖の場合、別体の閉塞デバイスが必要とされるが、すでに説明されたようなTIPSステントグラフトは、部分的に閉塞される能力を有するという利点を提供する。ステントグラフト本体の分離された内腔を持たない通常のTIPSステントグラフトの場合、せいぜいTIPSステントグラフト全体を通る血流を妨げることしかできないので、上記のことは不可能であろう。
【0012】
本発明によるステントグラフトが2つのサブ内腔を有することだけが必要であるが、ステントグラフトが3つまたは4つのサブ内腔を有することが、好ましい。それらのサブ内腔は、それぞれ、ステントグラフトの断面積の少なくとも20%を占めることが好ましい。サブ内腔のそれぞれがかなりの断面比を示す形で3つまたは4つのサブ内腔を有することにより、閉塞デバイスをサブ内腔内に導入することが比較的容易になり、これは、留置後の手術中に特に関連する。これは、閉塞デバイスをより狭いサブ内腔へ正確に操作することが難しくなるためである。サブ内腔のそれぞれがTIPSステントグラフトの断面積のかなりの部分に及ぶ形で3つまたは4つのサブ内腔を有するステントグラフト本体を有することにより、それらのサブ内腔のうちの1つに閉塞デバイスを導入することが、相当に容易に可能である。
【0013】
あるいは、少なくとも6個、好ましくは少なくとも8個、より好ましくは少なくとも10個のサブ内腔が存在することも望ましい。そのそれぞれが内腔自体のおおよそ等しい断面積を有する、そのような多くのサブ内腔を有することは、ステントグラフト本体の断面積の非常に正確な調整を可能にし、したがって、肝性脳症の非常に的確な処置を可能にする。
【0014】
ステントグラフトが、体温(すなわち、約37℃)で自己拡張する自己拡張型ステントグラフトであることも、好ましい。そのようなステントグラフトは、典型的には、ニチノールなどの記憶合金金属を使用して作られる。それらは、患者の身体内に留置されると、患者の血流中の血液によって暖められるために拡張する。したがって、拡張のためのPTAカテーテルはもはや必要とされず、そのため、TIPSステントグラフトの留置は、より容易である。
【0015】
少なくとも1つのサブ内腔が、ステント本体の内表面に付着されるチューブとして形成されることも、好ましい。好ましくは円形の断面を有するチューブとしてサブ内腔を形成すると、ステントグラフト本体内腔を横切って延在する膜を使用することと比較して、そのチューブの設計における自由度がより大きくなる。
【0016】
チューブの開口を維持するために、帯状部材がチューブの内部を直径方向に横切って延在することが、好ましい。これは、チューブがつぶれるのを回避するのに役立つ。
サブ内腔のうちの少なくとも1つが、ステントグラフト本体の1つの円周方向位置からステントグラフト本体の別の円周方向位置まで延在するシートによって形成されることも、一選択肢である。それにより、このシートは、1つのサブ内腔をステントグラフト本体の内腔の残りから分離する。そのようなTIPSステントグラフトは、製造するのが比較的容易である。
【0017】
少なくとも1つの、好ましくは全てのサブ内腔の断面積が、それぞれのサブ内腔の長さに沿って実質的に一定であることが、好ましい。つまり、断面積は、ステントグラフトの一方の端部からステントグラフトの他方の端部へ移行するときに著しく変化することがない。これは、流体が、当然ながらそれぞれのサブ内腔が閉塞されない限りは、基本的に邪魔されることなくステントグラフトを通って流れることができることを確実にする。
【0018】
本発明の別の態様によれば、閉塞デバイスと一緒にすでに説明されたTIPSステントグラフトを含む部品のキットが存在する。閉塞デバイスは、そのサブ内腔を通る血流を遮断するかまたは少なくとも著しく減少させるように、サブ内腔のうちの1つに配置され得る。すなわち、閉塞デバイスは、そのサブ内腔を閉塞するように設計される。そのような部品のキットにより、留置後のTIPSステントグラフトにおける血流を制限することが可能になる。
【0019】
部品のキットがバルーンカテーテルをさらに含むことが、さらに好ましい。このバルーンカテーテルは、血流に利用可能である中空のステント本体の断面直径を調整するために、サブ内腔のうちの1つまたは複数を拡張するために配置される。この調整は、例えば、閉塞デバイスによって閉塞されるサブ内腔に隣接するサブ内腔を拡張させることによって起こり得る。それにより、閉塞デバイスは、全体に、血流に利用可能な断面積が増大されるように、圧縮される。他方では、閉塞されるサブ内腔の直径を増大することも可能であり、これは、血流に利用可能な断面積を減少させる傾向がある。したがって、そのような部品のキットを使用すると、血流に利用可能な断面積は、正確に調整され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1の実施形態によるTIPSステントグラフトの図である。
図2】本発明の第2の実施形態によるTIPSステントグラフトの図である。
図3図3aは、本発明の第3の実施形態によるTIPSステントグラフトの図である。図3bは、本発明の第4の実施形態によるTIPSステントグラフトの図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1a)~c)は、第1の実施形態によるTIPSステントグラフト10を示す。TIPSステントグラフト10は、基本的に管状の形状を有するステントグラフト本体12を備える。膜17により、ステントグラフト10の内側内腔14は、第1および第2のサブ内腔16、18に分割される。概略図から分かるように、第2のサブ内腔18は、第1のサブ内腔よりもある程度小さな断面直径および断面積を有する。
【0022】
図1a)における図面は、サブ内腔16、18の全てが開口している、使用されていないときのTIPSステントグラフトを示すが、図1b)は、第2のサブ内腔18が閉塞デバイス36によって閉塞されたときのTIPSステントグラフトを示す。そのような閉塞デバイスは、例えば、1つまたは複数の閉塞渦巻き(occlusion spiral)の形状であってよい。第2のサブ内腔18を通る血流は妨げられるので、血流のためのTIPSステントグラフト10の有効断面積は、減少される。前述のように、これは、肝性脳症を処置するために使用され得る。
【0023】
図1c)は、第1の実施形態によるTIPSステントグラフト10のさらに別の使用状態を示す。この場合もやはり、閉塞デバイス36が、第2のサブ内腔18の内側に設けられている。しかし、第2のサブ内腔18の断面積を増大させるために、カテーテル(図示せず)によって膨張および収縮され得るバルーン拡張ステント40が、設けられている。バルーン拡張ステント40により、第2のサブ内腔18の断面積は、それによって第1のサブ内腔16の断面積をさらに効果的に減少させるように、増大され得る。これは、TIPSステントグラフトの血流に利用可能な断面積を調整するために使用され得る。
【0024】
図2は、本発明の第2の実施形態によるTIPSステントグラフトを示す。図2は、そのようなステントグラフトの断面図を示しており、ここで、断面は、ステントグラフトの長手軸に垂直な面において取られている。
【0025】
図に示すように、ステントグラフト本体12は、第1のサブ内腔16および第2のサブ内腔18を備える。ステントグラフト本体12自体は、内側ePTFE層34と外側ePTFE層32とによって覆われたステント30を備える。内側ePTFE層34の内側には、第2のサブ内腔18として機能するチューブ15が付着される。チューブ15の内側には、チューブ15の開口を維持するために、帯状部材26が設けられる。帯状部材26は、チューブ15が内側ePTFE層34に付着される位置とは一致しない位置間に延在するように配置される。
【0026】
ステントグラフト12の内側のチューブ15は、以下の通り、ステント30の被覆プロセス中にステントグラフト12の内側ePTFE層34の内表面上に組み込まれ得る。FEPまたはPTFEで作られたチューブ15が、被覆の焼結プロセス中に被覆の内側層34の内側およびマンドレル上に配置される。追加の内腔の開口を維持するために、チューブ15によって画定されたサブ内腔18の内側に銀の帯状部材26が設けられる。次いで、内側ePTFE層34、ステント30、および外側ePTFE層32が、マンドレル上に配置され、次いで、PTFEテープ材料とともに圧迫される。
【0027】
そのような実施形態を使用すると、展開シート(deployment sheet)の内側でのステントグラフトの装填プロセス中、展開シース(deployment sheath)の内側カテーテルは、サブ内腔18の内側に配置されることが可能であり、装填プロセスが行われ得る。これは、潜在的ガイドワイヤがステントグラフト展開後にサブ内腔18の内側に位置することになるという利点を有する。ステントをその直径まで膨張させるために、第2のガイドワイヤが、ステントグラフト12の内側に配置され得る。単にそれを膨らませて内腔を開口させるかまたはバルーン拡張ステントを配置するために、すでに内腔の内側に配置されたガイドワイヤ上で第2のバルーンが前進された後。
【0028】
図3a)および3b)は、本発明によるTIPSステントグラフトの第3および第4の実施形態を示す。
図3a)を最初に参照すると、TIPSステントグラフトの第3の実施形態が、TIPSステントグラフトの長手軸に垂直な断面において示されている。ステントグラフト12の内側内腔14が、膜17により、第1のサブ内腔16、第2のサブ内腔18、および第3のサブ内腔20に分割されている。TIPSステントグラフト12の一方の長手方向端部に設けられたベアステント構成要素24も示されており、このベアステント構成要素24は、埋め込まれたときに、TIPSステントグラフト12を所定の位置に維持するためにフレア状に広がる。
【0029】
図3b)は、第4の実施形態によるTIPSステントグラフトを示す。この場合もやはり、2つの膜17により、TIPSステントグラフト本体12の内腔が、第1のサブ内腔16、第2のサブ内腔18、第3のサブ内腔20、および第4のサブ内腔22に分割されている。この場合もやはり、TIPSステントグラフトのために使用されるステントのベア部分24が、ステントグラフトの一方の端部に設けられる。
【0030】
図3a)および3b)の両方において、第1のサブ内腔16から第3のサブ内腔20、または第1のサブ内腔16から第4のサブ内腔22は、血液がTIPSステントグラフトを通って流れるのに利用可能な有効直径を減少させるために、適切な閉塞デバイスによって閉塞され得る。
図1a)】
図1b)】
図1c)】
図2
図3a)】
図3b)】