(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】自動二輪車アセンブリの電子部品アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B62J 15/00 20060101AFI20240524BHJP
B62J 11/19 20200101ALI20240524BHJP
B62J 6/04 20200101ALI20240524BHJP
B62J 6/055 20200101ALI20240524BHJP
B62J 50/26 20200101ALI20240524BHJP
B62J 45/00 20200101ALI20240524BHJP
B62J 43/30 20200101ALI20240524BHJP
B62J 9/40 20200101ALI20240524BHJP
【FI】
B62J15/00 C
B62J11/19
B62J6/04
B62J6/055
B62J50/26
B62J45/00
B62J43/30
B62J9/40
(21)【出願番号】P 2022547701
(86)(22)【出願日】2021-01-27
(86)【国際出願番号】 US2021015299
(87)【国際公開番号】W WO2021158410
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-09-20
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505125314
【氏名又は名称】インディアン・モーターサイクル・インターナショナル・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】ラングロワ,ブライアン・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】レントン,ライアン・ピー
(72)【発明者】
【氏名】ボルンドラン,ロナルド・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ベネット,アダム・ディー
(72)【発明者】
【氏名】スタイドル,キース・ビー
(72)【発明者】
【氏名】ライリー・ニコル・エイ
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-102392(JP,U)
【文献】特開昭57-191174(JP,A)
【文献】特開2010-120626(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0179486(US,A1)
【文献】再公表特許第2014/136658(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 15/00
B62J 11/19
B62J 6/04
B62J 6/055
B62J 50/26
B62J 45/00
B62J 43/30
B62J 9/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと前記フレームに回転自在に結合されている車輪とを有する自動車両であって、
前記フレームに取り付けられた第1のフェンダーハウジングと、
前記第1のフェンダーハウジングに結合された第2のフェンダーハウジングであって、前記第1のフェンダーハウジングと前記第2のフェンダーハウジングとの間に容積が画定される、第2のフェンダーハウジングと、
前記容積内に配置された電子部品と、
ナンバープレートホルダを前記第1のフェンダーハウジングに回転自在に結合する第1のアームと、
前記第1のアームと方向指示器ワイヤとに結合された方向指示器と、
を含み、
前記ナンバープレートホルダはナンバープレートランプワイヤに結合されており、前記方向指示器ワイヤ及び前記ナンバープレートランプワイヤは少なくとも部分的に前記第1のアーム内に配置されている、
自動車両。
【請求項2】
前記電子部品は
セルラーモデムを含む、請求項1に記載の自動車両。
【請求項3】
前記電子部品は車体制御モジュールを含む、請求項1に記載の自動車両。
【請求項4】
前記電子部品は
セルラーモデム及び車体制御モジュールを含む、請求項1に記載の自動車両。
【請求項5】
フレームと前記フレームに回転自在に結合されている車輪とを有する自動車両であって、
前記フレームに取り付けられた第1のフェンダーハウジングと、
前記第1のフェンダーハウジングに結合された第2のフェンダーハウジングであって、前記第1のフェンダーハウジングと前記第2のフェンダーハウジングとの間に容積が画定される、第2のフェンダーハウジングと、
前記容積内に配置された電子部品と、
ナンバープレートホルダを前記第1のフェンダーハウジングに回転自在に結合する第1のアームと、
前記第1のアームに結合された方向指示器と、
を含み、
前記ナンバープレートホルダは、前記ナンバープレートホルダの表面の凹部に配置されたセルラーアンテナを含み、
前記セルラーアンテナは、アンテナ接続ワイヤに結合されており、前記アンテナ接続ワイヤは、少なくとも部分的に前記第1のアーム内に配置されている、
自動車両。
【請求項6】
前記フレームに結合されたバッテリーボックスを更に含み、前記バッテリーボックスはバッテリーを収容している、請求項1に記載の自動車両。
【請求項7】
前記バッテリーボックスは前記自動車両のシートの下に配置されている、請求項6に記載の自動車両。
【請求項8】
前記バッテリーボックスはカバーを含む、請求項6に記載の自動車両。
【請求項9】
フレームと前記フレームに回転自在に結合されている車輪とを有する自動車両であって、
前記フレームに取り付けられた第1のフェンダーハウジングと、
前記第1のフェンダーハウジングに結合された第2のフェンダーハウジングであって、前記第1のフェンダーハウジングと前記第2のフェンダーハウジングとの間に容積が画定される、第2のフェンダーハウジングと、
前記容積内に配置された電子部品と、
前記フレームに結合され、バッテリーを収容しているバッテリーボックスであって、前記バッテリーボックスはカバーを含み、前記カバーはキーフォブアンテナを含む、バッテリーボックスと、
ナンバープレートホルダを前記第1のフェンダーハウジングに回転自在に結合する第1のアームと、を含み、
前記ナンバープレートホルダはナンバープレートランプワイヤに結合されている、
自動車両。
【請求項10】
前記第1のアームは方向指示器に更に結合されている、請求項9に記載の自動車両。
【請求項11】
前記ナンバープレートホルダは、前記ナンバープレートホルダに結合された第2の電子通信部品を含む、請求項9に記載の自動車両。
【請求項12】
前記カバーは前記バッテリーボックスにスナップ嵌合されている、請求項9に記載の自動車両。
【請求項13】
フレームと前記フレームに回転自在に結合されている車輪とを有する自動車両であって、
前記フレームに取り付けられた第1のフェンダーハウジングと、
前記第1のフェンダーハウジングに結合された第2のフェンダーハウジングであって、前記第1のフェンダーハウジングと前記第2のフェンダーハウジングとの間に容積が画定される、第2のフェンダーハウジングと、
前記容積内に配置された電子部品と、
前記フレームに結合され、バッテリーを収容しているバッテリーボックスであって、前記バッテリーボックスは、前記バッテリーボックス内に配置されたワイヤレス制御モジュールを含む、バッテリーボックスと、
ナンバープレートホルダを前記第1のフェンダーハウジングに回転自在に結合する第1のアームと、
を含み、
前記ナンバープレートホルダはナンバープレートランプワイヤに結合されている、
自動車両。
【請求項14】
前記ワイヤレス制御モジュールは、キーフォブコントローラ及びタイヤ圧力モニタリングコントローラのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の自動車両。
【請求項15】
前記バッテリーボックスは、後輪のデブリシールドとして機能する下部面を含む、請求項6に記載の自動車両。
【請求項16】
フレームと前記フレームに回転自在に結合されている車輪とを有する自動車両であって、
前記フレームに取り付けられた第1のフェンダーハウジングと、
前記第1のフェンダーハウジングに結合された第2のフェンダーハウジングであって、前記第1のフェンダーハウジングと前記第2のフェンダーハウジングとの間に容積が画定される、第2のフェンダーハウジングと、
前記容積内に配置された電子部品と、
前記フレームに結合され、バッテリーを収容しているバッテリーボックスと、
ツールホルダを含むトレイと、
ナンバープレートホルダを前記第1のフェンダーハウジングに回転自在に結合する第1のアームと、
を含み、
前記ナンバープレートホルダはナンバープレートランプワイヤに結合されている、
自動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動二輪車に関し、より具体的には、自動二輪車の電子部品を収容するための後部構成に関する。
【背景技術】
【0002】
この章は、必ずしも従来技術ではない、本開示に関連する背景情報を提供する。
【0003】
自動二輪車の設計は1800年代後半から存在している。1900年代半ばのレトロスタイルの自動二輪車は自動二輪車の愛好家に人気がある。
【0004】
レトロスタイルの自動二輪車は人気があるが、自動二輪車の愛好家は、自動車車両の多くの現代的な側面にも慣れ親しんでいる。ナビゲーション、アンチロックブレーキ、及び他の特徴などの電子的な特徴は、自動二輪車の愛好家にとっても望ましい。このような特徴を実装する複雑さは複雑である。様々な機能を提供するために様々なワイヤハーネス及び流体ホースが使用される。多くの現代的な機能を設けるには、相当量の電子回路を車体に組み込む必要がある。現代的な特徴のワイヤ及び電子部品が自動二輪車に組み込まれる場合、車体のレトロなスタイリングを維持することは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
この章は、本開示の全般的な概要を提供するものであり、その全範囲又はその全特徴の包括的な開示ではない。
【0006】
本開示は、現代的な電気部品をパッケージに組み込み、そのような部品が見えるのを隠すことを可能にする自動二輪車アセンブリを提供する。
【0007】
本開示の一態様において、フレームとフレームに回転自在に結合されている車輪とを有する自動車両用のシステムは、フレームに取り付けられた第1のフェンダーハウジングと、第1のフェンダーハウジングに結合された第2のフェンダーハウジングであって、第1のフェンダーハウジングと第2のフェンダーハウジングとの間に容積が画定される、第2のフェンダーハウジングと、容積内に配置された電子部品とを有する。
【0008】
本明細書に提供される説明から更なる適用領域が明らかになるであろう。本発明の概要の記述及び特定例は、単なる説明を意図するものであり、本開示の範囲の限定を意図するものではない。
【0009】
本明細書に記載される図面は、考えられる全ての実装形態ではなく、選択した実施形態のみを例示するためのものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1E】自動二輪車の第2の設計の左側面図である。
【
図2E】フロントエンジンマウント及びヘッドキャスティング130の拡大図である。
【
図4A】特に構成要素のいくつかを取り外した自動二輪車の部分右側面斜視図である。
【
図4B】
図4Aのトリプルクランプに結合されたフォークの拡大図である。
【
図4C】車体の前部の照明アセンブリに対するフォークの上部の詳細な斜視図である。
【
図4E】フォークカバーに結合されている下部トリプルクランプの斜視図である。
【
図4F】トリプルクランプに対するフォークの上部の部分組立図である。
【
図4G】フォークの上部用のクランプの斜視図である。
【
図4H】フォークの上部に部分的に組み付けられた
図4Gのクランプの斜視図である。
【
図4J】トリプルクランプ及び
図4Gのクランプが取り付けられたフォークの上部の斜視図である。
【
図4L】フォークの上部に取り付けられた
図4Kのナセルの斜視図である。
【
図4M】フロントナセル及び
図4Gのクランプに対する上部トリプルクランプの上部の拡大斜視図である。
【
図4N】後部ナセル部分を有するフォークの上部の後部側面斜視図である。
【
図4P】自動二輪車の前部に取り付けられたフォグランプの斜視図である。
【
図5A】ウインドスクリーンが取り付けられた自動二輪車の正面図である。
【
図5B】車体の前端部のウインドスクリーンマウントの部分斜視正面図である。
【
図6A】燃料タンク82取付システムの断面図である。
【
図6B】内部の取付システムを示す燃料タンクの斜視図である。
【
図6C】燃料タンクマウントの側面図及び斜視図である。
【
図6D】燃料タンクマウントの側面図及び斜視図である。
【
図6E】燃料タンクマウントの側面図及び斜視図である。
【
図6F】燃料タンクマウントの側面図及び斜視図である。
【
図7A】自動二輪車のリアサスペンションの斜視図である。
【
図7B】明確化のために車体から取り外された自動二輪車のリアサスペンションの斜視図である。
【
図7D】ショックアブソーバに結合するための刻み付き締結具を保持するための延長部の拡大斜視図である。
【
図8A】自動二輪車のブレーキシステムの斜視図である。
【
図8B】ブレーキマニホールドに結合されたヘッドキャスティングの拡大図である。
【
図8C】リアアンチロックブレーキセンサ及びリアブレーキキャリパの斜視図である。
【
図8D】アンチロックブレーキセンサハウジングの側面図である。
【
図9A】車体のシートの下に取り付けられた電気ボックスの斜視図である。
【
図9B】電気ボックス及びリアフェンダーアセンブリの斜視図である。
【
図9C】リアフェンダーモジュールマウント及び電気ボックスカバーの部分分解図である。
【
図10A】ナンバープレートマウントを有するリアフェンダーアセンブリの斜視図である。
【
図10B】リアフェンダーアセンブリに結合されたナンバープレートマウントの背面図である。
【
図10C】ナンバープレートホルダ及び車体の左アームの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面のいくつかの図において、対応する参照番号は対応する部品を示す。
【0012】
ここで、例示的な実施形態について、添付の図面を参照してより詳細に説明する。以下の説明は自動二輪車への適用を含むが、本明細書の特徴は、スノーモービル、全地形対応車、ユーティリティ車、原動機付き自転車及びスクータなどの任意の適切な車両に適用することができると理解される。以下に開示される実施形態は、網羅的であること、又は本発明を以下の詳細な説明に開示される厳密な形態に限定することを意図するものではない。むしろ、実施形態は、当業者がその教示を利用することができるように選択され、記載される。
【0013】
本開示で使用される相対的な用語は、通常の運転姿勢の自動二輪車10に対するものである。通常の移動方向に対応する長手方向軸線12を有する
図1の車体方向。右、左、前、後、下、及び上は全て、路面上で通常の直立姿勢にある車体の相対位置を指す。
【0014】
本例は自動二輪車に関して示すが、本明細書で示す教示の多くは、スクータ及びユーティリティ車などの他のオープン車設計にも適用される。
【0015】
ここで
図1A~
図1Eを参照すると、様々な二輪車設計が示されている。自動二輪車10は、ツーリングスタイルの自動二輪車として示されている。しかしながら、本例は、他の種類の二輪車のみならず、スノーモービル、スクータ、ユーティリティ車、及びオフロード車を含むがこれらに限定されない他の種類の車両にも適用可能である。
【0016】
自動二輪車10は、前輪16及び後輪18を含む車体構成要素を支持するために使用されるフレーム14を含む。前輪16はフォーク20に結合されている。フォーク20はフレーム14に対して回転し、車体の操舵を提供する。フォーク20は、フレーム14に対してフォーク20を回転させるために使用されるハンドルバー22に結合されている。
【0017】
後輪18は、フレーム14及びパワートレインアセンブリ30に結合されている。この例では、パワートレインアセンブリ30は、後輪18に回転力を提供するために使用される。当然ながら、車体の全車輪又は選択したいくつかの車輪がパワートレインアセンブリ30に結合されてもよい。パワートレインアセンブリ30は、エンジン32及びトランスミッション34を含む。エンジン32は、フロントシリンダバンク36及びリアシリンダバンク38を有する。フロントシリンダバンク36及びリアシリンダバンク38の双方は、シリンダ及びピストン(図示せず)を収容する。燃焼プロセスはシリンダ内で起こる。クランクシャフト(図示せず)のシリンダの回転力はトランスミッション34に提供され、トランスミッション34は回転し、その結果、チェーン又はベルトを回転させて後輪を駆動する。
【0018】
図1Cに最も良く示されるように、後輪18は、リアサスペンション44を介してフレーム14に結合されている。フレーム14に配置されたピボットマウント46は、リアサスペンション44をフレームに結合するために使用される。ショックアブソーバ48は、フレーム上の異なる位置に配置されたショックマウント50から延びる。ショックマウント50は、ピボットマウント46の上方及び後方に取り付けられている。ショックマウント50は、ショックアブソーバ48の一端をフレーム14に結合している。エクステンションマウント52は、ショックアブソーバの他端をフレーム14に結合している。エクステンションマウント52はスイングアーム56に配置されている。スイングアーム56は、ピボットマウント46と後輪18とに取り付けられている。
図1Eに最も良く示されるように、ショックアブソーバ48は、車体が走行する水平面に対して、フレームの上部ツイン部分62とほぼ同じの、角度θで配置されている。ショックアブソーバは、フレーム14の上部ツイン部分62の角度βから10°以内又はより好ましくは5°以内であり得る。
【0019】
エンジン32は、燃焼プロセス中にエンジン32に空気を供給するためのエアボックス40を含む。
【0020】
自動二輪車10は、第1の着座位置72及び第2の着座位置74を有するシート70を有する。第2の着座位置74はバックレスト76を含む。様々なモデルの自動二輪車10に対して様々なシート構成が使用されてもよい。すなわち、フロントシートのみ、サスペンション式のフロントシート、又は第2の着座位置74がないものが提供されてもよい。また、バックレスト76も排除されてよい。第1の着座位置72及び第2の着座位置74は
図1Eに示されるようにフレームに取り付けられてもよく、後部着座位置は
図1Eに最も良く示されるようにリアフェンダーアセンブリ100に取り付けられてもよい。
【0021】
サドルバッグ78(このうちの2つが示されている)は車体フレームに取り付けられている。サドルバッグ78は、様々な合成又は天然材料で形成されてもよい。例えば、布、ビニール、プラスチック、革は全て、サドルバッグ材料に使用され得る。後部乗員が何か掴むものを有するように、グラブストラップ80が第2の着座位置74に配置されてもよい。
【0022】
燃料タンク82はフレーム14に取り付けられている。燃料タンク82の取り付けの詳細は以下に更に詳細に記載される。フレーム14に取り付けられる他の特徴としては、ハイウェイバー84、フットレスト86、乗員用フットペグ88、及び
図1Eに示される運転者用フットペグ90などのいくつかの様式的特徴が挙げられる。
図1A~
図1Eに示されるように、様々な着座用フットペグ及び他のフットレスト位置が、様々な構成の自動二輪車10に対して提供されてもよい。
【0023】
車体の前端部は、ウインドスクリーン92、ヘッドライト94、フォグライト96、及び方向指示器98を含んでもよい。
【0024】
フロントフォーク20はフロントフェンダー102を支持してもよい。フォークカバー104は、フロントフォーク20の少なくとも一部分にわたって配置されてもよい。フォークカバー104は「カウベル」と呼ばれることがある。
【0025】
ここで
図2A~
図2E及び
図3A~
図3Bを参照すると、フレーム14は、更に詳細に示される複数のフレーム部材から形成されている。フレームは、バックボーンフレーム部材110を有する。バックボーンフレーム部材110は、上記の長手方向軸線12によって画定される自動二輪車10の長手方向に配置された中空管である。以下に更に詳細に記載するように、バックボーンフレーム部材110は、中空であることで、ワイヤをその中に通すために使用されてもよい。バックボーンフレーム部材110は、ネック112などの別のフレーム部材に結合されている。ネック112は、バックボーンフレーム部材110に溶接又は他の手法で取り付けられてもよい。ネック112は静止構成要素であり、ネック内で回転して自動二輪車10を所望の方向に曲げる操舵アセンブリを受け入れる。ネック112は、更に、フロントレール114と呼ばれる一対のフレーム部材に接続されている。フロントレール114は、別のフレーム部材である下部レール116へと続いている。
【0026】
一対のフレーム部材であるクロスメンバー118は、バックボーンフレーム部材110からフロントレール114に延びる。同じくフレーム部材である上部ツイン部分62は、バックボーンフレーム部材110から延び、他のフレーム部材である下部リアレール120に続いている。下部リアレール120は下部レール116と接合している。一対の追加的なフレーム部材であるクロスレール122は、フロントレール114、上部ツイン部分62、及びクロスレール122の交差点から延びる。
【0027】
様々なレールとフレーム部材は、互いに直接締結若しくは溶接されてもよい、又は接合具を介して互いに溶接されてもよい。特に、クロスメンバー118は、第1の接合具124によってバックボーンフレーム部材110に接合している。接合具124はまた、開口部128を有するフランジ126を有する。以下に更に詳細に記載するように、開口部128は、そこを通る電線を受け入れてもよい。
【0028】
クロスメンバー118は、ヘッドキャスティング130によってフロントレール114に接合してもよい。ヘッドキャスティング130はまた、フロントエンジンマウント132を結合してもよい。フロントエンジンマウント132は、エンジン32、特に、エンジンブロック又はハウジングに結合している。
【0029】
リアエンジンマウント134はクロスレール122に結合されている。エンジンマウント134はまた、エンジンブロック又はハウジングに取り付けられている。
【0030】
後部接合具140は、バックボーンフレーム部材110、クロスレール122、及び上部ツイン部分62を接続している。後部接合具140は、開口部142を有する鋳造部材であってもよい。ワイヤは、開口部128からバックボーンフレーム部材110を通って延び、開口部142から出てもよい。
【0031】
クロスレール122はマウント46を含む。以下に更に詳細に記載するように、マウント46は、スイングアームなどのサスペンション部品素を取り付けるために使用される。
【0032】
エンジン32はまた、下部レール116の取り外し可能部分148を取り外すことによって取り付けられてもよい。取り外し可能部分148は、締結具150を介して下部レール116に結合されてもよい。エンジン32に直接結合するためにブラケット152が使用されてもよい。
【0033】
下部フェンダー154は、リアフェンダーアセンブリ100の一部である。下部フェンダー154は、下部リアレール120と上部ツイン部分62の交差点に取り付けられている。すなわち、下部フェンダー154は、上部ツイン部分62と下部リアレール120との間の空間内に取り付けられている。締結具156は、ショックアブソーバ48に関して上述したショックマウント50とともに使用される。
【0034】
ここで特に
図2Eを参照すると、フロントレール114に結合されたヘッドキャスティング130が更に詳細に示されている。フロントレール114は、フロントエンジンマウント132を支持するために、ヘッドキャスティング130に結合されている。特に、ヘッドキャスティング130は、ヘッドキャスティング130の下面から締結具164を受け入れるクロスメンバー162を有する。締結具164は、概して、ヘッドキャスティング130に上向きに挿入される。
【0035】
締結具166は、エンジン又はエンジンブロックに直接結合する。締結具166は、ブシュ及びねじ付き締結具を含んでもよい。ヘッドキャスティング130のクロスメンバー162はまた、1つ以上のブレーキマニホールドマウント168を含んでもよい。この例では、2つのブレーキマニホールドマウント168について説明する。
【0036】
ここで特に
図3Bを参照すると、リアエンジンマウント134が更に詳細に示されている。リアエンジンマウント134の各側面に位置する締結具136は、エンジン32に直接結合されている。
【0037】
ここで
図4A~
図4Pを参照すると、自動二輪車10の前端部が更に詳細に示されている。しかしながら、自動二輪車10の後部もまた、後部の一部を詳細に示すためにいくつかの構成要素が取り外された状態で示されている。この例では、トランスミッション34は、ギア190を介して後輪に結合されている。ギア190は、ベルト192を介してトランスミッション34に結合されている。当然ながら、後部ギア190及びベルト192は、スプロケット及びチェーンと交換されてもよい。
【0038】
上述のように、車体の前部はフォーク20を有する。上述のように、フォーク20は、それに結合されたフォークカバー104を有する。フォークは、第1のトリプルクランプ200及び第2のトリプルクランプ202によって分離されて保持されている。ネック112は、第1のトリプルクランプ200と、第2のトリプルクランプ202と、フォーク20との間に配置されている。ハンドルバー22は、ネック112によって画定される軸線204上で回転する。ネック112は、
図4Bに最も良く示されるステアリングステム206を有する。フォーク20は、固定部分20A及びアクティブ部分20Bを有する。アクティブ部分20Bは、油圧チャンバと呼ばれる場合がある。
【0039】
下部フォーク20Bは、油圧チャンバ間に延びるアクスル208を有する。アクスル208はそれに固定された前輪16を有する。
【0040】
構成要素マウント210が、ヘッドライト、フォグライト及び/又は方向指示器などの様々な構成要素を固定するために使用される。この例では、構成要素マウント210は、構成要素マウント210にヘッドライト又は他の構成要素を固定するための締結具を受け入れるための3つの開口部を有する。
【0041】
上部トリプルクランプ202は、車体の長手方向軸線12に対し角度を成したクロック用開口部212を有する。これは、長手方向軸線12に対し角度を成して内側に向かう角度Aである。組み立て中、締結具214が、トリプルクランプ202をフォーク20に固定するために使用される。同様に、締結具216が、下部トリプルクランプ200をフォーク20に固定するために使用される。
【0042】
ハンドルバーレシーバ218は、上部トリプルクランプ202内に配置されている。
【0043】
ここで特に
図4Cを参照すると、自動二輪車10の詳細な前端部図が示されている。この例では、ヘッドライト94は、締結具222を使用して構成要素マウント210に結合されている。この例では、2つの締結具222が示されている。方向指示器
98は、フォーク20の側面に取り付けられている。
【0044】
自動二輪車の前端部を組み立てる方法を説明する。
図4Dにおいて、下部トリプルクランプ
200は、締結具226によって下部トリプルクランプ200に結合されたフォークカバー104を有する。次いで、フォーク20が開口部228内に受け入れられるように、下部トリプルクランプ200はフォーク20上に挿入される。フォークカバー104及びトリプルクランプアセンブリは
図4Eに示されている。
図4Eに示されるように、ステアリングステム206は下部トリプルクランプ200に結合されている。フォークチューブグロメット230は、円筒状部分232及びフランジ234を有する。円筒状部分232は、フォーク20の周りに配置される。ステアリングステム206はまた、下部トリプルクランプ200に結合される。グロメット230がフォーク20に結合された後、上部トリプルクランプ202は、グロメット230のフランジ234に載るようにフォーク20上に配置される。締結具214は、上部トリプルクランプをフォーク20に固定する。締結具216は、下部トリプルクランプ200をフォーク20に固定する。
【0045】
ここで
図4G及び
図4Hを参照すると、フォークチューブクランプ240が示されている。チューブクランプ240は、いくつかの自動二輪車構成で示されている。フォークチューブクランプ240は、下部トリプルクランプ200と上部トリプルクランプ202との間でフォーク20に巻き付く中央部分242を有する。以下に更に詳細に記載するように、フォークチューブクランプ240は、フロントナセル、ウインドスクリーン、方向指示器、又はフォグライト、又は他の構成要素を固定するために使用される。この例では、2つのフォークチューブクランプ240が示されている。フォークチューブクランプ240は、フォークチューブ20の上部の周囲に直接又は少なくとも部分的に中央部分242を有する。フォークチューブクランプ240は、フォークチューブクランプ240を上部トリプルクランプ202に固定するための締結具246を受け入れる固定アーム244を有する。この例では、締結具246は、フォーク20に平行な軸線に沿って取り付けられている。
【0046】
フォークチューブクランプ240はスロット248を含む。スロット248は、スロット248に結合される様々な構成要素の締結具を受け入れるために使用されてもよい。
図4I及び
図4Jに最も良く示されるように、クランプ240は、締結具252によって互いに固定された2つの部分240A及び240Bを含んでもよい。
図4Iでは、
図4Jと同様に正面から見ると図の左側にある最も右側のフォークチューブクランプ240が示されている。スロット248はまた、第1の部分240Aを第2の部分240Bに結合している。フロントナセル260の前部分が示されている。フロントナセル260は、自動二輪車10の前部に取り付けられている。いくつかの構成では、方向指示器98は、フロントナセル260の側面を貫通するボルト262に取り付けられてもよい。ボルト262は、フロントナセル260の内側に取り付けられている。これは
図4Kに示されている。フロントナセル260はまた、グロメット264を含む。グロメット264は、フロントナセル260から上向きに延び、上部トリプルクランプ202内の開口部に挿入されている。
図4Lに示されるように、方向指示器98が結合されたフロントナセル260は、フォーク20に配置され、矢印266で示されるような上向きの動きで摺動される。これにより、グロメット264が上部トリプルクランプ202の底面の開口部内に着座することが可能になる。フロントナセル260は、締結具268によって下部トリプルクランプ200に結合されてもよい。締結具268は、
図4Lでフロントナセル260の後方に配置されている構成要素マウント210内に受け入れられている。
【0047】
ここで
図4Mを参照すると、フロントナセル260は、グロメット230のフランジ234が上部トリプルクランプ202からフロントナセル260の上部を分離するように配置されている。
【0048】
図4Nを参照すると、リアナセル270A、270Bが取り付けられている。
図4Jに最も良く示されるように、2つの締結具272が開口部274に受け入れられている。側面締結具276が、フロントナセル260をリアナセル270A、270Bに結合している。この例では、3つの締結具276が使用されている。次いで、ヘッドライトアセンブリが、締結具268に隣接する締結具によって構成要素マウント210に取り付けられてもよい。
【0049】
図4Oにおいて、開口部278は、ヘッドライトバケット282を構成要素マウント210に取り付けるために構成要素マウント210と位置合わせされている。締結具によって形成されたアクセス280により、ヘッドライトバケット282をアクセス280の周りで回転させることを可能にする。したがって、ヘッドライト94は、次いで、ヘッドライトバケット282内に取り付けられ得る。
【0050】
ここで
図4Pを参照すると、構成要素マウント210は別の実施形態で示されている。いくつかの自動二輪車構成において、フォグライト96の使用が望ましい。フォグライト96は、アーム284に取り付けられてもよい。アーム284は、締結具286によって固定されている。ヘッドライト94はマウント288に固定されてもよい。
【0051】
ここで
図5A及び
図5Bを参照すると、ウインドスクリーン92を取り付けるためのシステムが示されている。ウインドスクリーン92は、締結具292によってウインドスクリーン92に固定されたウインドスクリーン取付用ブラケット290を有する。ウインドスクリーン取付用ブラケット290は長手方向に延びる。取付用ブラケット290は、ウインドスクリーン取付用ブラケット290をフォークチューブクランプ240のスロット248に取り付けるために、長手方向に配置された2つの締結具294を使用する。ウインドスクリーンは、2つのウインドスクリーン取付用ブラケット290を含み、したがって、4つの締結具
294を使用してウインドスクリーンをフォークチューブクランプ240に結合する。ウインドスクリーンを備える例では、ナセルは使用されないことに留意されたい。すなわち、フロントナセル260もリアナセル270A、270Bも使用されない。
【0052】
ここで
図6A及び
図6Bを参照すると、燃料タンク82がバックボーンフレーム部材110に対して示されている。燃料タンク82は、その内部にトンネル300を画定するように成形されている。この例では、トンネル300は、上部部分302及び一対のサイドローブ304を有する。上部部分302は、バックボーンフレーム部材110の上にある。組み立て後、サイドローブ304はバックボーンフレーム部材110の両側にある。トンネル300は、燃料タンク82内に長手方向に延びる略U字形のチャネルである。以下に記載するように、燃料タンク82をバックボーンフレーム部材110に固定するために目に見える締結具は使用されていない。特に
図6Aを参照すると、トンネル300は、燃料タンク82の締結具を隠している。また、トンネル300は、燃料ライン及び他の電気配線を隠すために使用されてもよい。
図6Aは、接合具124のフランジ126内の開口部128を示す。上で述べたように、接合具124はクロスメンバー118をバックボーンフレーム部材110に接合している。フランジ126は、配線又は燃料ラインの損傷を防ぐために、開口部128に滑らかな縁部を形成していることが好ましい。開口部128は、プラスチック又は軟質材料でライニングされていてもよい。配線及び/又は燃料ラインをバックボーンフレーム部材110の下面の近くに更に維持するために、トレイ310が使用されている。トレイ310は、バックボーンフレーム部材110の周囲に又は一部周囲に延びるトレイストラップ312を有する。トレイストラップ312は、開口部128に隣接するトレイダイバータ314を固定する。トレイダイバータ314は、配線がその中に載置されることを可能にする。すなわち、トレイダイバータ314は、バックボーンフレーム部材110に直接隣接する配線及び/又は燃料ラインを維持するために望ましい距離に配置されている。トレイダイバータ314はまた、クロスメンバー118に隣接して延びる。したがって、配線及び/又は燃料ラインは、クロスメンバー118に直接隣接する。配線316は、車体の前端部の方に向けられており、ユーザディスプレイのような構成要素と連通している。配線316は、フランジ126の開口部128に延び、バックボーンフレーム部材110内を後部接合具140に向かって走行してもよい。
後部接合具140の開口部142は、上で述べたように、配線316がバックボーンフレーム部材110を出ることを可能にする。燃料ライン318もまた、トンネル300内に維持されてもよい。
【0053】
ここで
図6A~
図6Fを参照すると、バックボーンフレーム部材110は、バックボーンフレーム部材110に固定されたポスト320を含む。この例では、4つのポスト320が使用されている。ポスト320は長手方向に離隔しており、2つがバックボーンフレーム部材110の右側、2つが左側にある。この例では、最後部のポストは、接合具124と接合具140との間でバックボーンフレーム部材110上に配置されている。前部のポスト320は、ネック112とクロスメンバー118との間に配置されている。しかしながら、異なる自動二輪車構成では、ポストはフレーム上の異なる位置にあってもよい。ポスト320は、その周囲に配置されたアイソレータ322を含んでもよい。アイソレータ322は、燃料タンクを金属同士の接触から絶縁するゴムなどの弾性材料で形成されてもよい。トンネル300は、その内部に静止ブラケットを固定するために使用される第1の内壁324及び第2の内壁326(これらは連続的な内壁であってもよい)を有する。この例では、内壁324及び第2の内壁326はそれぞれ、そのそれぞれに固定された後部静止ブラケット328を有する。構成要素は金属の場合があるため、後部静止ブラケット328は第1の内壁324及び第2の内壁326にて燃料タンク82に溶接され得る。後部静止ブラケット328は、その内部に後部ポスト320及びアイソレータ322を受け入れるためにC字形であってもよい。後部静止ブラケット328は、自動二輪車10の前部に向かって開口する「C」字形の開口部を有してもよい。
【0054】
第1の内壁324及び第2の内壁326はまた、前部静止ブラケット330を含んでもよい。前部静止ブラケット330は、各内壁324に固定又は溶接されてもよい。前部静止ブラケット330は、後部静止ブラケット328と異なる形状を有する。前部静止ブラケット330は、開口部334を有する第1のフランジ332を有する。以下に更に詳細に記載するように、開口部334は特殊な形状にされてもよい。前部静止ブラケット330はまた、第2のフランジ336と、第1のフランジ332と第2のフランジ336との間に配置された中央部分338とを含んでもよい。中央部分338は湾曲しており、
図6Fに示されるように、組み立てられると、部分的にアイソレータ322の周囲にある。この例では、第2のフランジ336は、それに固定されたナット340を有する。ナット340は、第2のフランジ336に溶接されてもよい。
【0055】
補助ブラケット342は、前部静止ブラケット330に結合されており、ポスト320及びアイソレータ322の周囲に部分的に延びる。
図6Fに示されるように組み立てられると、補助ブラケット342及び前部静止ブラケット330の組み合わせはポスト320のアイソレータ322を完全に取り囲む。燃料タンク82の組み立て中、燃料タンクの後部部分は、ポスト320及びアイソレータ322と位置合わせされている。後部静止ブラケット328は、アイソレータ322の周囲に部分的に配置されている。すなわち、アイソレータ322及びポスト320は、バックボーンフレーム部材110の両側の後部静止ブラケット328内に受け入れられている。利便性のため、燃料タンク82は、燃料タンク82を適切な位置に便利に移動させるためのアクセスを可能にするために、組み立て角度を超える角度にされ得る。アイソレータ322は丸みを帯び、後部静止ブラケット328はC字形であるため、燃料タンク82は、組立プロセス中にアイソレータ322の周囲で部分的に回転する可能性がある。燃料タンクは、
図6Aに示されるように自動二輪車10の左側から見た場合に反時計回り位置(positon)に回転される。燃料タンク82の動きは、前部静止ブラケット330の中央部分338が前部アイソレータ322に接触するようなものである。次いで、補助ブラケット342は前部静止ブラケット330に取り付けられる。このプロセスは
図6C~
図6Dに示される。
【0056】
補助ブラケット342は細長く、タブ346を有する第1の端部344を有する。タブ346は、中央部分350に結合されたネック348を含む。
【0057】
第1の組立工程時、タブ346は開口部334に挿入される。タブ346は、開口部334に完全に挿入され、ネック348は第1のフランジ332に係合する。補助ブラケット342は、ネック348が第1のフランジ332に係合するように、開口部334内で回転させてもよい。開口部334は、実際には中央部分338の一部分に延びる場合がある。これらの工程は、
図6C~
図6Eに最も良く示される。次いで、補助ブラケット342は回転し、締結具352によってナット340に固定される。締結具352は、例えば、ドッグポイント締結具であってもよい。補助ブラケット342及びタブ346は、完全に組み立てられると、
図6Fに示されるように、第1のフランジ332と面一に位置する。補助ブラケット342は好ましくは可撓性であるため、曲がってアイソレータ322の周囲に延びる。補助ブラケット342の第2の端部354は開口部356を有する。開口部356は、締結具352を受け入れるために使用される。締結具352は、ナット340内に受け入れられる。この例では、ナット340に係合するためにねじ山が使用されてもよい。
【0058】
代替的な構成では、ナット340及び締結具352以外の異なる締結具が使用されてもよい。押しピン、結束バンドなどが使用されてもよい。しかしながら、燃料タンク又は自動二輪車10の他の構成要素を保守する必要がある場合、取り外し可能な締結具を有することが望ましい。燃料タンク82の締結中、燃料タンク82の両側面は類似の手法でアイソレータ322及びポスト320に接続される。
【0059】
図6Bに最も良く示されるように、磁石358が燃料タンク82の各サイドローブ304内に組み込まれてもよい。タンクの取り外しの際に補助ブラケット342が取り外し中に落下しないように、磁石358は、燃料タンク82に、前部静止ブラケット330に直接隣接して、好ましくは静止ブラケット330の下に固定されてもよい。すなわち、補助ブラケット342が磁性材料で作製され、燃料タンク82が非磁性材料で作製されている場合、磁石358は、取り外し中に補助ブラケット342を保持するために燃料タンク82の内部に配置され得る。ポケット、締結具、又は接着剤により磁石358を燃料タンク82内に保持してもよい。バックボーンフレーム部材110の両側にあり、トンネル300に隣接する各サイドローブ304は、磁石358を有してもよい。同じ理由から、磁石358もまた、組み立て中に補助してもよい。
【0060】
ここで
図7A~
図7Dを参照すると、リアサスペンション44が更に詳細に示されている。上で述べたように、スイングアーム56は、締結具144を使用してピボットマウント46にて旋回自在に結合されている。スイングアーム56は、クロスレール122から後方に延びる。スイングアーム56は、リアアクスル400を使用してスイングアーム56に後輪を結合している。リアアクスル400は、締結デバイス
402によってスイングアーム56の各側面に固定されている。ショックアブソーバ48は、締結具156を使用してショックマウント50に取り付けられている。ショックアブソーバ58の第2の端部は、刻み付きスタッド締結具406によってエクステンションマウント52に結合されている。刻み付きスタッド締結具406の詳細は以下で提供される。刻み付きスタッド締結具406は、ショックアブソーバ58の端部をエクステンションマウント52に固定するために使用されるナット408を有する。
【0061】
図7Bに最も良く示されるように、スイングアーム56は、スイングアーム56の第1のアーム56Aから第2のアーム56Bまで延びるクロスメンバー410を含む。
【0062】
図7Cに最も良く示されるように、ナット414は、締結具144をクロスレール122に固定するために、締結具144に結合されている。
【0063】
ここで特に
図7Dを参照すると、刻み付きスタッド締結具406が更に詳細に示されている。刻み付きスタッド締結具406は、刻み付き部分420、ねじ付き部分422、及び滑らかな部分424を有する。滑らかな部分424は、刻み付き部分420とねじ付き部分422との間に配置されている。刻み付きスタッド締結具はまた、エクステンションマウント52に結合されたヘッド426を有する。ヘッド426は、エクステンションマウント52内に部分的に又は完全に凹設されていてもよい。
【0064】
ここで
図8A~
図8Cを参照して、自動二輪車10のブレーキシステムについて説明する。この例では、ブレーキマニホールド442と流体連通するマスターシリンダ440。ブレーキマニホールド442は、
図2Eに示されているヘッドキャスティング130に、及び特にブレーキマニホールドマウント168に結合されている。締結具444は、マスターシリンダ440をブレーキマニホールドマウント168に結合している。マスターシリンダ440は、ブレーキライン446を介してブレーキマニホールド442に結合されている。ブレーキライン448は、ハンドブレーキとマニホールド442の上部とに結合されている。ブレーキマニホールド442の底部は、非absシステム内のブレーキライン449を介してフロントブレーキキャリパ450に、又はABSシステム内のABSコントローラ466に結合されていてもよい。フロントブレーキキャリパ450は、フロントブレーキディスク452に直接隣接している。フロントアンチロックブレーキセンサ454が、フロントブレーキディスク452の他方の側に配置されている。ハンドルバー22は、自動二輪車10をカスタマイズするために変更してもよい。典型的には、ブレーキラインの交換は数時間かかる作業である。ブレーキマニホールド442をこの位置に設けることにより、ハンドルバー22を交換する際に、ブレーキライン448の短い部分しか交換する必要がない。したがって、カスタマイズのための時間が削減される。
【0065】
自動二輪車10の後部部分は、リアブレーキキャリパ460及びリアアンチロックブレーキセンサアセンブリ462を含む。リアディスク464がリアブレーキキャリパ460に隣接して配置されている。
【0066】
自動二輪車10のアンチロックブレーキシステムは、アンチロックブレーキシステムコントローラ466を含む。コントローラ466は、リアブレーキキャリパ460及びフロントキャリパ450の作動を制御する。
【0067】
リアABSセンサアセンブリ462は、
図8Dに最も良く示されている。リアABSセンサは、2セットの通信ワイヤ466A及び466Bを有する。
【0068】
ここで
図8Dを参照し、リアABSセンサアセンブリ462の詳細を更に詳細に説明する。リアABSセンサアセンブリ462は、円形の形状のハウジング468を有し、後輪/リアブレーキディスク464の中央に配置されている。ハウジングは、2つのABSセンサ470及び472を保持する。ABSセンサ470とABSセンサ472は異なる構成を有してもよく、したがって、1つは通信用の2つのワイヤを有してもよく、1つは通信用の木の(tree)ワイヤを有してもよく、又は両者は同じであり得る。ABSセンサハウジング468に関して後輪18が示されているが、前輪16もハウジング468を有してよい。
【0069】
ここで
図9Aを参照すると、車体の後部部分がより詳細に示されている。この例では、シートは取り外されており、電気ボックス500がクロスレール122と下部リアレール120との間に結合されている。電気ボックス500は、プラスチックなどの複合材料で形成されてもよい。電気ボックス500は、締結具502によって、各々のフレーム部材から延びるブラケット504に取り付けられている。
【0070】
図9Bに最も良く示されるように、電気ボックス500は、バッテリー510及びエンジン制御モジュール512を収容している。電気ボックス500内のバッテリー510を固定するために、ブラケットストラップ514が使用されている。
【0071】
ヒューズボックス520もまた、シートの下に配置されている。ヒューズボックス520は、ウェザーシールが施された構成要素であってもよく、上部ツイン部分62の間に延びる。
【0072】
蒸発キャニスター522もまた、上部ツイン部分62に結合されている。蒸発キャニスター522は任意の要素であり得、法律によって必要とされる場合に設けられる。
【0073】
電気ボックス500はカバー530を含む。カバー530は、電気ボックス500の少なくとも1つの壁に係合するタブ532を含む。
【0074】
スタータ534は、シート領域の下に電気ボックス500に隣接して配置されている。
【0075】
カバー530は、その上にアンテナも収容してよい。タイヤ圧力モニタリングシステムアンテナ536及びキーフォブアンテナ538はカバー530上に組み込まれてもよい。
【0076】
図9A及び
図9Bでは、下部フェンダー154が示されている。下部フェンダー154は、それに結合されたモジュールマウント550を有する。モジュールマウント550は、セルラーモデム552及び車体制御モジュール554を固定するために使用される。モジュールマウント550から延びるタブ
556は、車体制御モジュール554内のセルラーモデムをモジュールマウントに固定するために使用される。タブ556は、モジュールマウント550と一体成形されてもよい。代替的に、タブ556に加えて他の種類の締結具が使用されてもよい。例えば、モジュールをモジュールマウント550に取り付けるためにストラップ及び様々なタイプの締結具が使用されてもよい。
【0077】
ここで
図10A~
図10Dを参照すると、リアフェンダーアセンブリ100については上で簡潔に述べられている。リアフェンダーアセンブリ100は、モジュールマウント550、セルラーモデム552、車体制御モジュール554、下部フェンダー154、及び上部フェンダー570を含む。上部フェンダー570は下部フェンダー154に結合されており、上部フェンダー570と下部フェンダー154との間に容積を有し、セルラーモデム552、車体制御モジュール554、及び車体制御モジュール554に結合されたコネクタがその容積内に配置される。上部フェンダー570は、それに結合された上部反射鏡572を有してもよい。また、テールライト574もまた、リアフェンダーアセンブリ100、及びより具体的には、下部フェンダー154若しくは上部フェンダー570のいずれか、又はこれらの両方に結合されてもよい。テールライト574は、後部標識灯及び方向指示器として機能してもよい。テールライト574はそれぞれ、各々のアーム576、578に取り付けられてもよい。右アーム578は上部フェンダーに結合し、右アーム578内に通されるワイヤ580を有する。左テールライト574は左アーム576に取り付けられ、左アーム576もまた、その内部に配置されたワイヤ582を有する。支持物584が、テールライト574とアーム576、578との間に延びてもよい。左アーム576は、右アーム578と異なるように構成されてもよい。この例では、ナンバープレートホルダ586は、左アーム576に回転自在に結合されている。枢動するナンバープレートホルダ586は、地面又は他の妨害物に接触した場合に折り畳まれ得る。ナンバープレートホルダ586は1つ以上の凹部588を有する。この例では、凹部588はGPSアンテナ590を受け入れる。ナンバープレートホルダ586は、ナンバープレートホルダ586の上部から上向きに延びた延長部592を有する。延長部592は、ナンバープレートランプ594を収容してもよい。ナンバープレートランプ594は、ナンバープレートホルダ586の面に適切に取り付けられているときにナンバープレート(図示せず)の表面に光を照らす。ナンバープレートランプ594及びGPSアンテナ590のワイヤは左アーム576内に延びる。
【0078】
ナンバープレートホルダ586はまた、自動二輪車の外部のデバイスと通信するために使用される1つ以上の電子通信部品591を収容してもよい。電子通信部品591としては、RFIDタグ、NFC通信デバイス、グローバルポジショニングシステム、車両間通信デバイス、IoT通信デバイス、AM又はFM受信機又はアンテナなどが挙げられ得る。電子通信部品591は自動料金徴収用トランスポンダであってもよい。
【0079】
ここで
図10Dを参照すると、ライセンスホルダ586及び左アーム576が更に詳細に示されている。左アーム576は、任意のワイヤを保持するためのリテーナ596を更に含んでもよい。同様に、リテーナ598は右アーム578内のワイヤを保持する。ナンバープレートホルダ586は、枢軸602に対するナンバープレートホルダ586の回転を防ぐためにナンバープレートホルダ586内に配置されたバネ600を有してもよい。枢軸602は、左アーム576と一体形成されてもよい又は別個の構成要素として形成されてもよい。枢軸602は、ナンバープレートホルダ586がその周りを回転することができる軸線を形成する。自動二輪車10が倒れた場合、ナンバープレートホルダ586は邪魔にならないように枢動することができる。
図10Dはまた、ワイヤ及びナンバープレートランプ594用に使用される凹部589を示す。
【0080】
リテーナ604及びワッシャ605は、枢軸602も受け入れるチャネル606内にバネ600を保持する。凹部589の端部の部分608は、GPSアンテナのワイヤ及びナンバープレートワイヤを受け入れ、ワイヤを枢軸602に、次いで、左アーム576を通して連通させる。
【0081】
締結具610は、左アーム576及び右アーム578をフェンダーアセンブリに接合するために使用される。締結具612は、リテーナ596及びリテーナ598をそれぞれ左アーム576及び右アーム578に接合する。ナット614は、ナンバープレートランプ594をナンバープレートホルダ586に接合する。
【0082】
前述の例の記述は、例示及び説明の目的で提供されたものである。前述の例の記述は、網羅的であること又は本開示を限定することを意図していない。特定の例の個々の要素又は特徴はその特定の例に一般に限定されず、該当する場合には、具体的に示されたり説明されたりしていなくても、交換可能であり、選択された実施形態において使用され得る。これは様々に変化させることもできる。そのような変化は、本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、全てのそのような修正は本開示の範囲内に含まれるものとされている。