(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】管腔内超音波検査のための撮像面の制御及び表示、並びに関連するデバイス、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
A61B8/12
(21)【出願番号】P 2023046189
(22)【出願日】2023-03-23
(62)【分割の表示】P 2021510405の分割
【原出願日】2019-08-28
【審査請求日】2023-03-31
(32)【優先日】2018-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】クラーク デイビッド ウェスレー
(72)【発明者】
【氏名】ダサリ ラマンジニ
(72)【発明者】
【氏名】イェニン イングリッド
(72)【発明者】
【氏名】ジアン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】マニアン サレシュ
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/065282(WO,A1)
【文献】特開2016-220849(JP,A)
【文献】特表2005-507273(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0201900(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性の細長い部材の遠位部に沿って配置されたトランスデューサアレイを含む、患者の体腔内に配置される管腔内超音波デバイスであって、前記トランスデューサアレイは、非対称の開口部を含み、1つ以上の撮像面に沿って撮像データを取得する、管腔内超音波デバイスと、
前記トランスデューサアレイと通信するプロセッサであって、
前記開口部の軸方向に対して第1の角度位置にある第1の撮像面に沿って前記トランスデューサアレイから第1の撮像データを受信し、
閾値角度位置を上回ると撮像性能が劣化する当該閾値角度位置と前記第1の角度位置とを比較し、
前記プロセッサと通信する表示デバイスに、前記第1の撮像データを出力し、
前記表示デバイスに、前記開口部の前記軸方向に対する前記第1の撮像面の前記第1の角度位置の視覚表現を出力する、プロセッサと、を含
み、
前記視覚表現は、前記第1の角度位置が前記閾値角度位置を超える場合に警告を含む、超音波撮像システム。
【請求項2】
可撓性の細長い部材の遠位部に沿って配置されたトランスデューサアレイを含む、患者の体腔内に配置される管腔内超音波デバイスであって、前記トランスデューサアレイは、非対称の開口部を含み、1つ以上の撮像面に沿って撮像データを取得する、管腔内超音波デバイスと、
前記トランスデューサアレイと通信するプロセッサであって、
前記開口部の軸方向に対して第1の角度位置にある第1の撮像面に沿って前記トランスデューサアレイから第1の撮像データを受信し、
閾値角度位置を上回ると撮像性能が劣化する当該閾値角度位置と前記第1の角度位置とを比較し、
前記プロセッサと通信する表示デバイスに、前記第1の撮像データを出力し、
前記表示デバイスに、前記開口部の前記軸方向に対する前記第1の撮像面の前記第1の角度位置の視覚表現を出力する、プロセッサと、を含み、
前記視覚表現は、前記第1の角度位置と前記閾値角度位置との間の差を表す色を含む
、超音波撮像システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、複数の撮像設定に基づいて前記撮像データを最適化し、前記プロセッサは、前記複数の撮像設定のうちの第1の選択をユーザから受信し、選択された前記撮像設定に対応する最適化された撮像データを有する撮像データを前記表示デバイスに表示する、請求項1
又は2に記載の超音波撮像システム。
【請求項4】
前記最適化は、利得、ダイナミックレンジ、グレーマップ、空間平滑化、ビーム形成、周波数、又は彩度の少なくとも1つを含む、請求項
3に記載の超音波撮像システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記表示デバイスから前記複数の撮像設定のうちの前記第1の選択を受信する、請求項
3に記載の超音波撮像システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記複数の撮像設定のうちの第1の選択及び第2の選択に対応する最適化された撮像データを前記表示デバイスに表示し、前記表示デバイスは、前記複数の撮像設定のうちの前記第1の選択に対応する最適化された撮像データと前記第2の選択に対応する最適化された撮像データとを切り替える、請求項
3に記載の超音波撮像システム。
【請求項7】
前記プロセッサはさらに、
前記開口部の前記軸方向に対して第2の角度位置にある第2の撮像面に沿って前記トランスデューサアレイから第2の撮像データを受信し、
前記第1の撮像データ及び前記第2の撮像データを並列表示で同時に示すことにより、前記第2の撮像データを前記表示デバイスに出力する、
請求項1
又は2に記載の超音波撮像システム。
【請求項8】
前記プロセッサはさらに、
前記開口部の前記軸方向に対して第3の角度位置にある第3の撮像面に沿って前記トランスデューサアレイから第3の撮像データを受信し、
前記開口部の前記軸方向に対して第4の角度位置にある第4の撮像面に沿って前記トランスデューサアレイから第4の撮像データを受信し、
前記第3の撮像データ及び前記第4の撮像データを前記表示デバイスに出力する、
請求項
7に記載の超音波撮像システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第1の撮像データ及び前記第2の撮像データの表示を、前記第3の撮像データ及び前記第4の撮像データに自動的に変更するための第2の選択を受信する、請求項
8に記載の超音波撮像システム。
【請求項10】
前記表示デバイスは、第1の選択に対応する前記撮像データと第2の選択に対応する前記撮像データとを切り替える、請求項
9に記載の超音波撮像システム。
【請求項11】
前記第3の角度位置は、前記開口部の前記軸方向に対して+45度であり、前記第4の角度位置は、前記開口部の前記軸方向に対して-45度である、請求項
10に記載の超音波撮像システム。
【請求項12】
前記第3の角度位置は、前記開口部の前記軸方向に対して0度であり、前記第4の角度位置は、前記開口部の前記軸方向に対して+60度である、請求項
11に記載の超音波撮像システム。
【請求項13】
患者の体腔内に配置され
、非対称の開口部を含み、1つ以上の撮像面に沿って撮像データを取得する管腔内超音波デバイスと通信するプロセッサに
、
前記管腔内超音波デバイスのトランスデューサアレイから第1の撮像データを受信するステップであって
、前記第1の撮像データは前記開口部の軸方向に対して第1の角度位置にある第1の撮像面に沿って取得される、受信するステップと、
閾値角度位置を上回ると撮像性能が劣化する当該閾値角度位置と前記第1の角度位置とを比較するステップと、
前記プロセッサと通信する表示デバイスに、前記第1の撮像データを出力するステップと、
前記表示デバイスに、前記開口部の前記軸方向に対する前記第1の撮像面の前記第1の角度位置の視覚表現を出力するステップと、を
実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記視覚表現は、前記第1の角度位置が前記閾値角度位置を超える場合に警告を含む、
コンピュータプログラム。
【請求項14】
患者の体腔内に配置され、非対称の開口部を含み、1つ以上の撮像面に沿って撮像データを取得する管腔内超音波デバイスと通信するプロセッサに、
前記管腔内超音波デバイスのトランスデューサアレイから第1の撮像データを受信するステップであって、前記第1の撮像データは前記開口部の軸方向に対して第1の角度位置にある第1の撮像面に沿って取得される、受信するステップと、
閾値角度位置を上回ると撮像性能が劣化する当該閾値角度位置と前記第1の角度位置とを比較するステップと、
前記プロセッサと通信する表示デバイスに、前記第1の撮像データを出力するステップと、
前記表示デバイスに、前記開口部の前記軸方向に対する前記第1の撮像面の前記第1の角度位置の視覚表現を出力するステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記視覚表現は、前記第1の角度位置と前記閾値角度位置との間の差を表す色を含む、コンピュータプログラム。
【請求項15】
複数の撮像設定のうちの第1の選択をユーザから受信するステップと、
前記複数の撮像設定のうちの前記第1の選択に基づいて前記撮像データを最適化するステップと、
を前記プロセッサにさらに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
前記第1の撮像データを出力するステップは、前記複数の撮像設定のうちの前記第1の選択に対応する最適化された撮像データを前記表示デバイスに表示するステップを含む、請求項
13又は14に記載の
コンピュータプログラム。
【請求項16】
前記開口部の前記軸方向に対して第2の角度位置にある第2の撮像面に沿って前記トランスデューサアレイからの第2の撮像データを受信するステップと、
前記表示デバイスに、前記第2の撮像データを、前記第1の撮像データと同時に並列表示で出力するステップと、
を前記プロセッサにさらに実行させるための請求項
15に記載の
コンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項
13から
16のいずれか一項に記載の
コンピュータプログラムが保存され
ている、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、一般に、管腔内撮像システム、特に、心臓内心エコー検査(ICE)システムのためのユーザインターフェースに関する。ユーザインターフェースは、ICEシステムの開口部の軸方向に対する撮像面の角度を測定及び表示し得る。ユーザインターフェースはまた、撮像面の様々な角度を自動的に切り替えるための入力を受信し得る。ユーザインターフェースはまた、生体組織及びツールなどの異なる撮像設定のための最適化を切り替え得る。
【背景技術】
【0002】
[0002] 診断用及び治療用超音波カテーテルは、人体の多くの領域の内部で使用するために作られている。心血管系において、一般的な診断超音波法は、管腔内超音波撮像であり、心臓内心エコー検査(ICE)は管腔内撮像の具体例である。典型的には、単一の回転トランスデューサ又はトランスデューサ素子のアレイを使用して、カテーテルの先端から超音波を送信する。同じトランスデューサ(又は別個のトランスデューサ)を使用して、組織からのエコーを受け取る。エコーから生成された信号は、超音波関連データの処理、記憶、表示、又は操作を可能にするコンソールに転送される。
【0003】
[0003] 管腔内超音波カテーテルは、通常、身体の大小の血管(動脈又は静脈)内で使用され、ほとんどの場合、可撓性先端を有するガイドワイヤを介して送達される。ICEカテーテルなどの管腔内撮像カテーテルは、通常、例えば、経中隔管腔穿刺、左心耳閉鎖、心房細動アブレーション及び弁修復といった医療処置を誘導及び容易にするために、心臓及び周囲構造を撮像するために使用される。市販のICE撮像カテーテルは、ガイドワイヤを介して送達されるようには作られていないが、代わりに、カテーテルの近位端にあるハンドル内にあるステアリング機構によって関節運動が可能な遠位端部を有する。例えば、ICEカテーテルなどの管腔内撮像カテーテルは、解剖学的構造にアクセスするときに大腿静脈又は頸静脈を通して挿入され、心臓内でステアリングされて、医療処置の安全性に必要な画像を取得する。
【0004】
[0004] ICEカテーテルは、通常、音響エネルギーを生成及び受信する、超音波撮像のための撮像トランスデューサを含む。撮像コアは、トランスデューサ素子の線形アレイ又は任意の適切な構成に配置されたトランスデューサ素子を含む。撮像コアは、カテーテルの最遠位先端にある撮像アセンブリ内に収容される。撮像アセンブリは、音響接着材料で覆われている。電気ケーブルが撮像コアにはんだ付けされ、カテーテルの本体のコアを通って延在する。電気ケーブルは、制御信号及びエコー信号を搬送して、心臓の解剖学的構造の撮像を容易にする。アセンブリは、心臓の解剖学的構造の前面像、後面像、左側像、及び/又は右側像を撮像することができるように、回転式の2方向又は4方向のステアリング機構を提供する。
【0005】
[0005] 1Dアレイを有するICE撮像トランスデューサはよく知られている(例えば、SiemensのAcunav、St.JudeのViewFlex)。これらのトランスデューサは、カテーテルによって血管を介して心臓の内部に導入され、カテーテルの軸と整列した固定の平面内でしか画像を取得できない。様々な平面での2D画像、複数平面での同時2D画像(xPlane)、又は3D画像を取得可能な、2Dアレイを備えたICEトランスデューサが開発されている。2Dアレイは、開口部が一方向に長く、他方が短い、非対称開口部を有する長方形の形状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006] 本発明者らは、2Dアレイを備えたICEトランスデューサがより多種多様な撮像面を可能にし、3D撮像を可能にする一方で、非対称の開口部構成のために解像度の問題を引き起こす可能性があることを認識した。特に、2D撮像開口部の非対称性は、それぞれの角度に沿った異なる撮像面における画像内に異なる撮像解像度を生じさせ得る。例えば、撮像開口部は、撮像開口部に関して縦方向(0°)に第1の画像を取得し、横方向(90°)に第2の画像を取得する。この場合、第1及び第2の画像は、縦及び横方向における開口部の寸法が異なる結果、異なる撮像解像度を有する。異なる角度での撮像による解像度の変動は、オペレータにはすぐに分からない場合があり、解像度及び画質低下の補正が、最も熟練した臨床医にとってでさえ困難な作業となる。さらに、オペレータは、例えば血管の異なる部分に焦点を合わせるなど、異なる最適化設定で撮像データを見る必要がある場合がある。これらの最適化設定の変更は、撮像データのパラメータを手動で変更することを必要とする場合がある。これは、時間がかかり、実行が難しい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0007] 本発明は、このような2Dアレイの非対称開口部に関連する問題を考慮するシステム及び方法を提供し、これにより、ユーザが、非対称開口部によって生じる解像度及びワークフローの問題に妨げられることなく、2D及び3D撮像を活用できるようにする。具体的には、撮像開口部に対する撮像面の角度位置を示したり、より良い解像度の撮像面に自動的に切り替えたり、様々な撮像最適化に切り替えたりなどして、オペレータが撮像面の位置を理解し、制御するのを支援する、血管内撮像システムのためのユーザインターフェースが提供される。
【0008】
[0008] 一実施形態では、超音波撮像システムが提供される。超音波撮像システムは、患者の体腔内に配置される管腔内超音波デバイスであって、可撓性の細長い部材の遠位部に沿って配置されたトランスデューサアレイを含み、トランスデューサアレイは、開口部を含み、1つ以上の撮像面に沿って撮像データを取得する、管腔内超音波デバイスと、トランスデューサアレイと通信するプロセッサであって、開口部の軸方向に対して第1の角度位置にある第1の撮像面に沿ってトランスデューサアレイから第1の撮像データを受信し、プロセッサと通信する表示デバイスに、第1の撮像データを出力し、表示デバイスに、開口部の軸方向に対する第1の撮像面の第1の角度位置の視覚表現を出力する、プロセッサとを含む。
【0009】
[0009] プロセッサはさらに、閾値角度位置を上回ると撮像性能が劣化する当該閾値角度位置と第1の角度位置とを比較する。視覚表現は、第1の角度位置と閾値角度位置との比較である。視覚表現は、第1の角度位置が閾値角度位置を超える場合に警告を含む。視覚表現は、第1の角度位置と閾値角度位置との間の差を表す色を含む。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、プロセッサは、複数の撮像設定に基づいて撮像データを最適化し、プロセッサは、複数の撮像設定のうちの第1の選択をユーザから受信し、選択された撮像設定に対応する最適化された撮像データを有する撮像データを表示デバイスに表示する。最適化は、利得、ダイナミックレンジ、グレーマップ、空間平滑化、ビーム形成、周波数、又は彩度のうちの少なくとも1つを含む。プロセッサは、表示デバイスから複数の撮像設定のうちの第1の選択を受信する。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態では、プロセッサは、複数の撮像設定のうちの第1及び第2の選択に対応する最適化された撮像データを表示デバイスに表示し、表示デバイスは、複数の撮像設定の第1の選択に対応する最適化された撮像データと第2の選択に対応する最適化された撮像データとを切り替える。プロセッサはさらに、開口部の軸方向に対して第2の角度位置にある第2の撮像面に沿ってトランスデューサアレイから第2の撮像データを受信し、第2の撮像データを表示デバイスに出力する。
【0012】
[0012] 表示デバイスは、第1及び第2の撮像データを並列表示で同時に示す。プロセッサはさらに、開口部の軸方向に対して第3の角度位置にある第3の撮像面に沿ってトランスデューサアレイから第3の撮像データを受信し、開口部の軸方向に対して第4の角度位置にある第4の撮像面に沿ってトランスデューサアレイから第4の撮像データを受信し、第3及び第4の撮像データを表示デバイスに出力する。
【0013】
[0013] プロセッサは、第1及び第2の撮像データの表示を、第3及び第4の撮像データに自動的に変更するための第2の選択を受信する。表示デバイスは、第1の選択に対応する撮像データと第2の選択に対応する撮像データとを切り替える。第3の角度位置は、開口部の軸方向に対して+45度であり、第4の角度位置は、開口部の軸方向に対して-45度である。いくつかの実施形態では、第3の角度位置は、開口部の軸方向に対して0度であり、第4の角度位置は、開口部の軸方向に対して+60度である。
【0014】
[0014] また、超音波撮像方法も提供される。方法は、患者の体腔内に配置された管腔内超音波デバイスと通信するプロセッサにおいて、管腔内超音波デバイスのトランスデューサアレイから第1の撮像データを受信するステップであって、トランスデューサアレイは、開口部を含み、1つ以上の撮像面に沿って撮像データを取得し、第1の撮像データは、開口部の軸方向に対して第1の角度位置にある第1の撮像面に沿って取得される、受信するステップと、プロセッサと通信する表示デバイスに第1の撮像データを出力するステップと、表示デバイスに開口部の軸方向に対する第1の撮像面の第1の角度位置の視覚表現を出力するステップとを含む。
【0015】
[0015] 本方法はさらに、プロセッサにおいて、第1の角度位置を、それを上回ると撮像性能が劣化する閾値角度位置と比較するステップを含み、視覚表現は、第1の角度位置が閾値角度位置を超える場合に警告を含む。方法はさらに、複数の撮像設定のうちの第1の選択をユーザから受信するステップと、複数の撮像設定のうちの第1の選択に基づいて撮像データを最適化するステップとを含み、第1の撮像データを出力するステップは、複数の撮像設定のうちの第1の選択に対応する最適化された撮像データを表示デバイスに表示するステップを含む。方法はまた、プロセッサにおいて、開口部の軸方向に対して第2の角度位置にある第2の撮像面に沿ってトランスデューサアレイからの第2の撮像データを受信するステップと、表示デバイスに、第2の撮像データを、第1の撮像データと同時に並列表示で出力するステップとを含む。
【0016】
[0016] 本開示のさらなる態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
[0017] 本開示の例示的な実施形態を、添付の図面を参照しながら説明する。
【0018】
【
図1】[0018]
図1は、本開示の態様による管腔内撮像システムの概略図である。
【
図2】[0019]
図2は、本開示の態様による撮像アセンブリの斜視図である。
【
図3】[0020]
図3は、本開示の態様による先端部材の上面図である。
【
図4A】[0021]
図4Aは、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部の縦軸に対して斜め角度で延在する2つの撮像面を示す概略図である。
【
図4B】[0022]
図4Bは、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部の縦軸に対して同一平面上に及び直角に延在する2つの撮像面を示す概略図である。
【
図5】[0023]
図5は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して0度及び90度の平面における超音波画像を示す。
【
図6】[0024]
図6は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して0度及び+45度の平面における超音波画像を示す。
【
図7】[0025]
図7は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して±45度の平面における超音波画像を示す。
【
図8】[0026]
図8は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して±60度の平面における超音波画像を示す。
【
図9】[0027]
図9は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して0度及び-110度の平面における超音波画像を示す。
【
図10】[0028]
図10は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して0度の平面における超音波画像を示す。
【
図11】[0029]
図11は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して-61度の平面における超音波画像を示す。
【
図12】[0030]
図12は、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部に対して61度の平面における超音波画像を示す。
【
図13】[0031]
図13は、本発明の態様による、撮像パラメータを制御するためのユーザインターフェースを示す。
【
図14】[0032]
図14は、本発明の態様による、撮像パラメータを制御するための別のユーザインターフェースを示す。
【
図15】[0033]
図15は、本開示の態様による、管腔内デバイスを用いて管腔内撮像を行う方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0034] 本開示の原理の理解を促進する目的のために、ここで、図面に示される実施形態を参照し、それを説明するために特定の言語を使用する。しかしながら、本開示の範囲への限定は意図されないことが理解される。説明されるデバイス、システム、及び方法に対する任意の変更及びさらなる修正、並びに本開示の原理の任意のさらなる用途は、本開示が関係する技術分野の当業者に通常想起されるように、本開示内に十分に企図され、含まれている。例えば、ICEシステムは、管腔内撮像に関して説明されているが、この用途に限定されることを意図しないことが理解される。特に、本開示の一実施形態に関して説明される特徴、構成要素、及び/又はステップは、他の実施形態に関して説明される特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わせ得ることが十分に企図されている。しかしながら、簡潔さのために、これらの組合せの多数の反復は、個別には説明しない。
【0020】
[0035]
図1は、本開示の実施形態による超音波撮像システム100の概略図である。システム100は、超音波撮像デバイス110と、コネクタ124と、コンソール及び/又はコンピュータなどの制御及び処理システム130と、モニタ132とを含む。システム100は、管腔内撮像デバイス110を含む管腔内撮像システムであり得る。デバイス110は、カテーテル、ガイドワイヤ、又はガイドカテーテルであり得る。管腔内撮像デバイス110は、可撓性の
細長い部材108の先端にある撮像アセンブリ102と、ハンドル120とを含む。可撓性の
細長い部材108は、遠位部104及び近位部106を含む。遠位部104の遠位端は、撮像アセンブリ102に取り付けられる。近位部106の近位端は、管腔内撮像デバイス110の操作及び管腔内撮像デバイス110の手動制御のために、例えば弾性ひずみ緩和器112によってハンドル120に取り付けられる。撮像アセンブリ102は、超音波トランスデューサ素子及び関連回路を有する撮像コアを含み得る。ハンドル120は、アクチュエータ116と、クラッチ114と、本明細書でより詳細に説明するように、撮像アセンブリ102及び遠位部104を偏向させるなど、管腔内撮像デバイス110をステアリングするための他のステアリング制御構成要素とを含み得る。
【0021】
[0036] ハンドル120は、別のひずみ緩和器118及び接続ケーブル122を介してコネクタ124に接続される。コネクタ124は、撮像アセンブリ102における撮像コアによって生成された信号から得られたデータを処理、記憶、分析、操作、及び表示するために、制御及び処理システム130及びモニタ132と相互接続するための任意の適切な構成である。制御及び処理システム130は、1つ以上のプロセッサ、メモリ、キーボードなどの1つ以上の入力デバイス、及び任意の適切なコマンド制御インターフェースデバイスを含み得る。制御及び処理システム130は、本明細書に説明される管腔内撮像システム100の特徴を容易にするように動作可能である。例えば、プロセッサは、非一時的な有形コンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ可読命令を実行する。モニタ132は、液晶ディスプレイ(LCD)パネルなどの任意の適当な表示デバイスである。
【0022】
[0037] 動作中、医師又は臨床医は、可撓性の細長い部材108を心臓の解剖学的構造内の血管内へと前進させる。医師又は臨床医は、ハンドル120上のアクチュエータ116及びクラッチ114を制御することによって、撮像されるべき関心領域の近くの位置まで、可撓性の細長い部材108をステアリングする。例えば、本明細書でより詳細に論じるように、1つのアクチュエータ116が撮像アセンブリ102及び遠位部104を左右平面内で偏向させ、別のアクチュエータ116が、撮像アセンブリ102及び遠位部104を前後平面内で偏向させる。クラッチ114は、関心領域を撮像している間に、アクチュエータ116の位置、従って、可撓性の細長い部材の偏向をロックするロック機構を提供する。
【0023】
[0038] 撮像プロセスは、撮像アセンブリ102上の超音波トランスデューサ素子を作動させて、超音波エネルギーを生成することを含み得る。超音波エネルギーの一部は、関心領域及び周囲の解剖学的構造によって反射され、超音波エコー信号は超音波トランスデューサ素子によって受信される。コネクタ124は、受信したエコー信号を制御処理システム130に転送し、そこで超音波画像が再構成され、モニタ132に表示される。いくつかの実施形態では、処理システム130は、超音波トランスデューサ素子の作動及びエコー信号の受信を制御する。いくつかの実施形態では、制御及び処理システム130及びモニタ132は、同じシステムの一部であってもよい。
【0024】
[0039] システム100は、経中隔管腔穿刺、左心耳閉鎖、心房細動アブレーション及び弁修復などの様々な用途で利用され、生体内の血管及び構造を撮像するために使用され得る。システム100は、管腔内撮像手順のコンテキストで説明されるが、システム100は、任意のカテーテル処置、例えばICEと共に使用するのに適している。さらに、撮像アセンブリ102は、診断、処置、及び/又は治療のための任意の適切な生理学的センサ又は構成要素を含み得る。例えば、撮像アセンブリは、撮像構成要素、焼灼構成要素、切断構成要素、細切除構成要素、圧力感知構成要素、流量感知構成要素、温度感知構成要素、及び/又はこれらの組合せを含む。
【0025】
[0040] いくつかの実施形態では、管腔内撮像デバイス110は、血管内に配置し得る可撓性の細長い部材108を含む。可撓性の細長い部材108は、遠位部104及び近位部106を有する。管腔内撮像デバイス110は、可撓性の細長い部材108の遠位部104内に取り付けられた撮像アセンブリ102を含む。
【0026】
[0041] いくつかの実施形態では、管腔内撮像システム100は、2D画像及び3D画像を生成するために使用される。いくつかの例では、管腔内撮像システム100は、通常は互いに垂直である2つの異なる観察方向で同時xPlane画像を生成するために使用される。xPlaneは、3つ以上の画像に一般化されてもよい。管腔内撮像システム100はまた、xPlane画像の撮像角度を表示し、撮像角度の角度を自動的に調整するオプションを提供し、様々な撮像最適化間で切り替えるオプションを提供してもよい。
【0027】
[0042]
図2は、本開示の実施形態による、結合のために配置された撮像アセンブリ102の斜視図である。撮像アセンブリ102は、先端部材200内の適所にある撮像コア262と共に示されている。撮像コア262は、電気相互接続部264を介して電気ケーブル266に結合される。電気ケーブル266は、内部空洞250の整合部244及び連絡部246を通って延在する。電気ケーブル266はさらに、
図1に示すように、可撓性の
細長い部材108を通って延在する。
【0028】
[0043] 上述の先端部材200の構成及び構造は、カテーテル挿入のための安全かつ容易な送達、ステアリング又はナビゲーションのための引張強度の向上、一貫した又は自動的な位置合わせ、及び画質の向上などのいくつかの利点を提供する。例えば、先端部材200の外部形状は、小さい半径と共に滑らかな表面及び滑らかなエッジを提供するように構成されている。滑らかなエッジは、先端部材200が挿入中に血管を横切るときの摩擦を減少させる。滑らかな表面は、挿入中の組織構造の裂傷及び/又は損傷を防ぐ。さらに、滑らかなエッジ及び滑らか表面は、カテーテル処置中の隔壁又は他の解剖学的特徴の交差を容易にする。先端部材200の材料の種類及び壁厚は、音響歪み、減衰、及び/又は反射を最小限に抑えるように選択される。先端部材200の内部形状は、製造中の位置合わせを容易にするように構成されている。先端部材200はまた、他の特徴、例えば、ガイドワイヤ用管腔、穴、又は圧力センサ、薬物送達機構、及び/又は任意の適切な介入特徴などの追加のデバイス又は特徴を収容するための他の幾何学的形状を含み得る。
【0029】
[0044]
図3は、本開示の実施形態による撮像アセンブリ102の上面図である。撮像アセンブリ102は、音響素子302のアレイと、音響素子302のアレイに結合されたマイクロビームフォーマIC304とを有する撮像コア262と共に示されている。また、撮像アセンブリ102は、電気相互接続部264に結合されている電気ケーブル266を示す。いくつかの例では、電気ケーブル266は、インターポーザ310を介してマイクロビームフォーマIC304に結合される。いくつかの例では、インターポーザ310は、ワイヤボンディング320を介してマイクロビームフォーマIC304に接続される。いくつかの例では、撮像アセンブリ102は、電気ケーブル266がマイクロビームフォーマIC304に直接結合されるように構成される。
【0030】
[0045] いくつかの例では、撮像アセンブリ102は、800を超える音響素子のアレイの形態の音響素子302のアレイを含む。この点に関して、音響素子302は、より多くの音響素子302がアレイの幅よりも長さに沿って延在するように、幅よりも大きい長さを有する2次元アレイに配置され得る。結果として、音響素子302のアレイは、非対称の開口部を有する。いくつかの実施形態では、音響素子302のアレイは、マイクロビームフォーマIC304に直接フリップチップ実装されている超音波撮像トランスデューサのアレイである。超音波撮像トランスデューサの送信器及び受信器は、マイクロビームフォーマIC304上にあり、トランスデューサに直接取り付けられている。いくつかの例では、音響素子のマス終端がマイクロビームフォーマIC304で行われる。
【0031】
[0046] いくつかの実施形態では、マイクロビームフォーマIC304は、音響素子302のアレイの直ぐ下に存在し、それらに電気的に接続される。音響素子302のアレイは、圧電型又は微細加工された超音波トランスデューサ(MUT)素子であり得る。圧電素子は、通常は、音響層のアセンブリをフリップチップ実装し、個々の素子にソーイングすることによって取り付けることによって、ICに取り付けられる。MUT素子は、1つの単位としてフリップチップ実装されてもよく、又はマイクロビームフォーマIC304の上に直接成長させられてもよい。いくつかの例では、ケーブル束がマイクロビームフォーマIC304に直接終端されても、又は、剛性若しくは可撓性プリント回路アセンブリなどの適切な材料のインターポーザ310に終端されてもよい。次いで、インターポーザ310は、ワイヤボンディング320などの任意の適切な手段を介してマイクロビームフォーマIC304に接続されてもよい。
【0032】
[0047] いくつかの例では、マイクロビームフォーマ集積回路(IC)304は、音響素子302のアレイを制御して、音響素子302のアレイのためのビーム形成を行うことができる。マイクロビームフォーマIC304は、制御及び処理システム130などのプロセッサによって制御される。
【0033】
[0048] いくつかの実施形態では、電気ケーブル266はさらに、マイクロビームフォーマIC304に給電するための1つ以上の電力線と、マイクロビームフォーマIC304に制御信号を通信するための1つ以上の制御線と、撮像信号を転送するための1つ以上の信号線とを含む。
【0034】
[0049] いくつかの実施形態では、音響素子302のアレイは2次元アレイである。いくつかの例では、音響素子302のアレイは対称であり、等しい数の音響素子の行及び音響素子の列を有する。いくつかの他の例では、音響素子302のアレイは非対称であり、異なる数の音響素子の行及び音響素子の列を有する。
【0035】
[0050] いくつかの実施形態では、使用される遅延素子がいくつかの反復素子からなり、これらの素子の数が、最大利用可能遅延を決定する。音響アレイはマイクロビームフォーマIC304にフリップチップ実装され得るので、任意の所与の素子についての、遅延を含む処理のすべてはその1つの素子によって占められる領域に存在する。
【0036】
[0051] いくつかの例では、音響素子のアレイによって受け取られた複数の撮像信号がビーム形成される。複数の画像信号の各々は、第1の平面と第2の平面との間の撮像面に関連付けられている。3D画像が第1の平面と第2の平面との間のボリューム画像に対応するように、複数の撮像信号から3Dボリューム画像が生成される。
【0037】
[0052] 本開示の態様は、2016年10月3日に出願された米国特許仮出願第62/403,431号に説明されているものと同様の特徴を含むことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
[0053] 撮像素子302は、1つ以上の音響素子を含み得る。例えば、複数の素子をアレイ状に配置する。例えば、超音波トランスデューサアレイは、2個の音響素子、4個の音響素子、36個の音響素子、64個の音響素子、128個の音響素子、500個の音響素子、812個の音響素子といった値、及び/又は、より大きい及びより小さい値の両方を含む他の値を含む、2個の音響素子と5000個の音響素子との間の任意の適切な数の個々の音響素子302を含む。音響素子302を有する超音波トランスデューサアレイは、平面アレイ、曲面アレイなどを含むフェーズドアレイなど、任意の適切な構成であってよい。例えば、音響素子302を有する超音波トランスデューサアレイは、場合によっては、1次元アレイや、1.5次元アレイなどの1.x次元アレイや、2次元アレイとすることができる。その意味で、超音波トランスデューサアレイは、患者の解剖学的構造の1次元、2次元、及び/又は3次元画像を得られる。音響素子302を有する超音波トランスデューサアレイは、均一に又は独立して制御及び作動させられ得る超音波素子の1つ以上のセグメント(例えば、1つ以上の行、1つ以上の列、及び/又は1つ以上の向き)を含むマトリクスアレイであってもよい。超音波撮像素子302は、圧電型微細加工超音波トランスデューサ(PMUT)、容量型微細加工超音波トランスデューサ(CMUT)、単結晶、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、PZT複合体、他の適切なトランスデューサタイプ、及び/又はこれらの組合せを含む、任意の適切なトランスデューサタイプを含み得る。
【0039】
[0054] 超音波撮像デバイス110の可撓性の細長い部材108(例えば、遠位部104)は、患者の体腔内に配置されるような大きさ及び形状で、構造的に配置され、及び/又は他のやり方で構成される。体腔は、天然及び人工の両方の流体で満たされた又は囲まれた構造を表す。体腔は、患者の体内にある。体腔は、心臓血管系、末梢血管系、神経血管系、腎臓血管系及び/又は体内の任意の他の適切な管腔を含む患者の血管系の動脈又は静脈といった血管である。例えば、撮像デバイス110は、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む臓器や、管や、腸や、脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系構造や、尿路だけでなく、血液内の弁、心腔又は心臓の他の部分、及び/又は、身体の他の器官を含むがこれらに限定されない任意の数の解剖学的位置及び組織型を検査するために使用される。デバイス110は、天然の構造に加えて、次に限定しないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ及び他のデバイスといった人工構造を検査するために使用される。
【0040】
[0055]
図4Aは、本開示の態様による、撮像アレイの非対称開口部の縦軸に対して斜め角度で延在する2つの撮像面を示す概略
図400である。具体的には、
図4Aは、開口部404の縦軸(軸方向とも呼ぶ)430に対して、+45度の角度で延在する撮像面410及び-45度の角度で延在する撮像面420を示す。他の実施形態では、撮像面410及び420は、縦軸430及び/又は縦軸430に対して垂直に延在する開口部404の短軸440に対して他の斜め角度で延在してもよい。いくつかの例では、撮像面410及び420は、xPlane及び/又は3D撮像を容易にするために、互いに対して垂直な角度にある。いくつかの例では、撮像面410及び420は、互いに対して斜め角度で延在する。
図400は、
図2の先端200と一致するカテーテル先端402を示し、また、2次元矩形アレイに配置された音響素子アレイの開口部404を示す。しかしながら、
図400は、管腔内撮像のための撮像アレイの任意の非対称開口部を表すものであってよい。
【0041】
[0056]
図4Bは、撮像アレイの非対称開口部の縦軸に対して、同一平面上に及び直角に延在する2つの撮像面を示す概略
図450である。具体的には、
図4Bは、音響素子のアレイの開口部404の方向軸430に対して、+90度の角度で延在する撮像面460及び0度の角度で延在する撮像面470を示す。
【0042】
[0057] いくつかの例では、開口部404の縦軸430に対して90度に近づく角度の向き有する撮像面について、撮像データの解像度が減少する。例えば、撮像データの解像度は、60度までの撮像面では、著しく悪いが許容可能であり、60度から90度まで急速に劣化する。いくつかの例では、45度から90度までの排除角度範囲において、著しい解像度劣化が生じる。いくつかの他の例では、排除角度範囲は60度から90度である。
【0043】
[0058]
図5は、0度及び90度の角度におけるxPlane画像を示す。画像500は、0度ビュー及び90度ビューからの並列画像として表示され、0度ビュー画像510が左側にある。画像510に示されるように、0度ビューは、右側の90度ビュー画像520と比較して、より良い解像度を有する。
【0044】
[0059]
図6は、0度及び+45度の角度におけるxPlane画像を示す。画像600は、0度ビュー及び+45度ビューからの並列画像であってよく、0度ビュー画像610が左側にある。
図6の例に示されるように、0度ビュー画像610及び+45度ビュー画像620は、同等の解像度性能を有する。いくつかの例では、+45度ビュー画像及び-45度ビュー画像の一方又は両方を表示する場合、これらと並んで0度ビュー画像又は90度ビュー画像の一方も表示されてユーザが向きを理解するのを助ける。
【0045】
[0060]
図7は、ディスプレイ700上の+45度及び-45度の角度におけるxPlane画像を示す。画像710、720は並列画像で、+45度ビュー画像710が左側にある。図示のように、+45度ビュー画像710及び-45度ビュー画像720は、同等の解像度性能を有する。ディスプレイ700は、アイコン又はグラフィックス730などの視覚インジケータ、及び/又は画像710、720に使用される画像面の角度を示すテキストを含み得る。
図7の例では、画像面を表したものがグラフィックス730上に示され、これは、異なる画像面間の角度距離の推定を示す。これは、ユーザが、撮像面に関連する撮像データを理解するのを助け、また、このデータに解像度の問題がある場合にユーザに警告することができる。撮像面の角度測定値が、グラフィックス730に含まれていてもよい。
【0046】
[0061]
図8は、ディスプレイ800上の+65度及び-65度の角度におけるxPlane画像を示す。画像810、820は並列画像で、+65度ビュー画像810が左側にある。図示のように、+65度ビュー画像810及び-65度ビュー画像820は、同等の解像度性能を有する。ディスプレイ800上のグラフィックス830は、画像810、820に示される画像データの解像度が減少していることをユーザに通知することができる。例えば、グラフィックス830の様々な部分の色が、撮像面の角度に応じて変化する。
図8の例では、グラフィックス830の撮像面は赤色である。この色は、撮像面がトランスデューサの軸方向から±60度を超えて方向付けられていることを示す。グラフィックス830は他の色で、様々な角度での潜在的な解像度の問題を示すことができる。例えば、第1の色を使用して±45度を超える角度の撮像面を示し、第2の色を使用して±60度を超える撮像面を示し、第3の色を使用して±90度に近い撮像面を示す。他の実施形態では、第1の色から第2の色までの範囲のスペクトルを使用して、±90度に近づく角度を示すことができる。
【0047】
[0062] いくつかの実施形態では、グラフィックス830は、所定の位置にロックされた撮像面を示すインジケータ832を含んでもよい。この場合、別の撮像面をロックされた撮像面に対して動かすことができる。例えば、ある撮像面を、ロックされた撮像面から±90度、±60度、±45度、及び他の角度などの所定の角度距離に配置することができる。
図8の例では、インジケータ832は、-65度に位置決めされた撮像面がロックされていることを示す。
【0048】
[0063] グラフィックス830はまた、撮像面間の角度を示すこともできる。例えば、使用される撮像面が(
図7の例のように)直交している場合、グラフィックス730は、白色又は他の表示を示す。撮像面が(
図8の例のように)直交していない場合、グラフィックス830は、赤色又は他の表示を示す。グラフィックス830はまた、ユーザに撮像面の相対角度及び可能な解像度問題を知らせるための他のテキスト、色、テクスチャ、ハイライト、画像、又はシェーディングを含んでもよい。
【0049】
[0064]
図9は、ディスプレイ900上の0及び-110度におけるxPlane画像を示す。画像910、920は並列画像であり、0度ビュー画像910が左側にある。ディスプレイ800上のグラフィックス930は、ユーザに、(白色の画像面に対応する)画像810に示される撮像データには解像度の問題がないこと、及び、(白色の画像面に対応する)画像820に示される撮像データには解像度の問題がある可能性があることを通知することができる。
図9の例では、グラフィックス930は、-110度画像面のテキストの周りに円を含み、ユーザに、-110度画像面に関連する撮像データには解像度の問題が生じる可能性があることをさらに知らせる。
【0050】
[0065]
図10~
図12は、撮像面の角度の向きを示すインジケータを有するxPlaneディスプレイを示す。インジケータの色及び位置は、撮像面に関連する撮像データにおける可能な解像度問題のレベルを示す。
図10の例では、ディスプレイ1000は、0度に向けられた撮像面を有するインジケータ1030を含む。インジケータ1030は、白色にされ、90度と-90度との間の中心に配置され、画像1010が解像度の問題を含まない可能性が高いことを示す。
図11の例では、ディスプレイ1100は、-61度に向けられた撮像面を有するインジケータ1130を含む。インジケータ1130は、赤色にされ、下向きに配置されて、画像1110が解像度の問題を含む可能性が高いことを示す。
図12の例では、ディスプレイ1200は、+61度に向けられた撮像面を有するインジケータ1230を含む。インジケータ1230は、赤色にされ、上向きに配置されて、画像1210が解像度問題を含む可能性が高いことを示す。インジケータ1030、1130、1230はまた、ユーザに撮像面の相対角度及び可能な解像度問題を知らせるための他のテキスト、色、テクスチャ、ハイライト、画像、又はシェーディングを含んでもよい。
【0051】
[0066]
図13は、xPlane画像を制御するためのユーザインターフェース1300を示す。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1300は、
図1に示す制御及び処理システム130に通信可能に接続される。例えば、ユーザインターフェース1300は、制御及び処理システム130に電気的に又は無線で接続される。ユーザインターフェース1300は、ユーザからの選択を受信し、撮像アレイに信号を送信することができる。特に、ユーザインターフェース1300は、撮像面の数及び向きを制御するために使用されてもよい。ユーザインターフェース1300はまた、1つ以上の手順及び1人以上の患者に関する情報を入力、格納、及び表示するために使用されてもよい。例えば、ユーザインターフェース1300は、
図5~
図12に示されるような1つ以上の画像を表示するために使用されてもよい。ユーザインターフェース1300は、コンピュータ、タブレット、患者インターフェースモジュール(PIM)、又は他のタイプの表示デバイス上で操作され得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1300は、タッチスクリーンインターフェースである。他の実施形態では、ユーザインターフェース1300は、1つ以上の選択可能なボタン、スイッチ、トグル、キー、ペダル、フットスイッチ、又は他の入力デバイスを含む。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1300は、撮像データをリアルタイムで表示するために使用されてもよい。例えば、ユーザは、撮像面の角度を変更するオプションを選択して、撮像面に関連する撮像データを同時に見ることができる。
【0052】
[0067] いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1300は、2D選択領域1310を含む。2D選択領域は、
図10~
図12に示されるような2D画像に関連するディスプレイの特徴を制御することができる。2D選択領域は、クイックアングルボタン1330を含む1つ以上の選択可能なオプションを含み得る。クイックアングルボタン1330は、撮像面を-45度、0度、又は45度などの所定の角度に自動的に向けるために使用される。クイックアングルボタン1330には、他の角度、例えば、-60度、60度、-90度、90度などの含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、クイックアングルボタン1330を1回タップすることによって、クイックアングルボタン1330上である角度を選択して、撮像面を選択された角度に向け、もう1度ボタンをタップすることによって、撮像面を元の角度に向けなおすことができる。
【0053】
[0068] ユーザインターフェース1300は、xPlaneボタン1320を選択することによってアクセスされるxPlaneモードを含んでいてもよい。xPlaneモードは、2つの画像を並列表示する。いくつかの実施形態では、xPlaneボタン1320を選択すると、2つの2D画像が、
図5~
図9に示されるような並列構成で自動的にコンパイルされる。例えば、第1の2D画像は、ユーザインターフェース1300の2D選択領域1310によって制御される2D画像である。xPlaneボタン1320を選択すると、xPlaneディスプレイ内の2D画像に関連する画像面の向きが維持される。これは、1つの画像を一定に保つことによって、ユーザが方向感覚を失って混乱することを最小限に抑えるのに役立つ。次に、第2の2D画像がxPlaneディスプレイに追加される。いくつかの実施形態では、第1及び第2の撮像面の撮像角度は、基準に基づいて予め定められている。所定の基準は、第1の画像と第2の画像との間の品質又は量の関係など、第1の画像と第2の画像との間の関係を構成することができる。例えば、基準は、2つの画像の解像度に関連する。上述したように、0度及び90度における典型的なxPlane画像は、音響素子302のアレイの開口部が対称でない場合(例えば、開口部は正方形ではなく、長方形である場合)、同様の解像度を有さない。いくつかの例では、第1及び第2の角度は、第1及び第2の画像が同等の解像度を有し、同時に、それらが、アレイの縦方向寸法に対して+45度及び-45度のように、互いに本質的に垂直であるように選択される。具体的には、第2の2D画像は、大きな解像度の問題を回避しながら、第1の2D画像に対して可能な限り直交する。特に、第2の2D画像は、60度と90度との間(又は-60度と-90度との間)の画像面に関連する解像度の問題の領域を回避するように方向付けられる。例えば、第1の2D画像は、0度画像面に関連する。ユーザがxPlaneモードを選択する(すなわち、xPlaneボタン1320を押す)と、xPlane画像が、0度画像面に関連する第1の2D画像と、60度画像面に関連する第2の2D画像と共に自動的に表示される。
【0054】
[0069] いくつかの実施形態では、xPlaneモードでは、撮像面の向きが自動的に変更される。例えば、ユーザインターフェース1300は、ユーザが撮像面を±45度などの所定の角度に自動的に変更することを可能にする。いくつかの実施形態では、xPlaneボタン1320を選択すると、2D選択領域内の追加のオプションが開く。例えば、
図14は、撮像面の向きを自動的に変更するためにユーザが選択できるクイックxPlaneボタン1410を含むユーザインターフェース1300を示す。撮像面を自動的に所定の角度に変更することにより、画質が向上される。例えば、所定の向きは、制限されたゾーン(すなわち、60度から90度又は-60度から-90度)内の画像面から生じる解像度の問題を最小限に抑えるように選択される。さらに、所定の向きは、より良い撮像データを提供するために、直交する(又は直交に近い)ように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、所定の向きは、+45度及び-45度、0度及び60度、0度及び-60度、60度及び-60度、並びに他の角度の組み合わせである。
【0055】
[0070] 撮像面の向きを自動的に変更するためにクイックxPlaneボタンを選択することは、ユーザの時間を節約し、明確な結果を提供できる。例えば、角度の自動変更は、ユーザが各撮像面の設定を手動で、時間及び経験が必要な調整をしなくても済むようになる。さらに、ユーザは、クイックxPlaneボタンを選択できるので、ユーザは撮像面の向き及び関連する撮像データが変化することを知っていることにより混乱が回避される。
【0056】
[0071] 撮像面が所定の向きに向けなおされると、ユーザインターフェース1300を使用して、撮像面の向きをさらに変更することができる。例えば、ユーザインターフェース1300は、ユーザからの選択を受信して、撮像面を独立して又はまとめて(すなわち、撮像面の直交性は維持しながら)更に調整できる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1300は、xPlaneモードから2Dモードに戻るように切り替えられる。この場合、ユーザインターフェース1300は、(xPlaneモードに変更される前の)撮像面の角度を復元する。
【0057】
[0072] いくつかの実施形態では、ユーザは、撮像データのための様々な最適化を自動的に切り替える選択を行うことができる。例えば、ユーザは、ユーザインターフェース1300上のボタン、トグル又はスイッチ(例えばボタン1450又は他のボタン)及び/又は(
図1に示す)管腔内撮像デバイス110上で選択を行い、軟質生体組織及び介入デバイスのための最適化を切り替える。最適化は、利得、ダイナミックレンジ、グレーマップ、空間平滑化、ビーム形成、周波数、及び彩度のうちの1つ以上など、撮像データの特徴に対する所定の変化であり得る。いくつかの実施形態では、最適化は、利得及びグレーマップの両方に対する変更、並びに他の変更を含む。これらの最適化は、所定のアルゴリズムを使用し、かつ、深度又は撮像面角度などの無関係な設定を変更することなく、自動的に行われる。いくつかの実施形態では、ユーザは、最適化の前に、最適化及び撮像データを切り替えることができる。例えば、ユーザがある最適化を選択すると、撮像設定は自動的にメモリに保存されて、これにより、ユーザは選択した最適化に迅速に戻ることができる。様々な最適化を迅速に選択することは、画質を向上させ、時間を節約できる。例えば、撮像データ内のある組織に焦点を合わせたい場合に、ユーザは、撮像データ内のガイドワイヤ、カテーテル、トランスデューサ、ステント、及び他のデバイスなどの介入デバイスをはっきりと見ることができないことがある。これは、これらのデバイスが、組織固有の設定において、撮像データに反射及び焦点ぼけを引き起こす可能性があるからである。同様に、デバイス固有の設定により、組織が歪んだり、鮮鋭さがなく見えてしまうことがある。したがって、これらの様々な設定間で切り替える方法及びシステムは、ユーザが設定を手動で調整するために時間を費やす必要なしに、所望のデータに容易に集中することを可能にする。
【0058】
[0073]
図15は、血管の管腔内撮像方法1500を示すフロー図を提供する。方法1500は、
図1~
図14を参照して行うことができる。ステップ1502において、方法は、撮像アレイにおいて撮像信号を送受信することを含む。撮像アレイは、超音波撮像アレイである。例えば、撮像信号は、
図2及び
図3に示す音響素子302のアレイといった音響素子の側方視アレイで送受信される。音響素子302のアレイは、管腔内撮像デバイス110の遠位部104内に配置される。いくつかの例では、マイクロビームフォーマIC304が音響素子302のアレイに直接結合され、撮像信号(例えば超音波信号)を送受信する。いくつかの例では、音響素子302のアレイは、超音波トランスデューサのアレイである。いくつかの実施態様では、接続ケーブル122が、可撓性の
細長い部材を制御及び処理システム130に結合する。マイクロビームフォーマIC304は、第1の撮像信号及び第2の撮像信号を接続ケーブル122を通して、第1の画像及び第2の画像を構成する制御及び処理システム130に送る。いくつかの実施形態では、制御及び処理システム130は、ビーム形成コマンドを含む1つ以上のコマンドをマイクロビームフォーマ304に送る。
【0059】
[0074] ステップ1504において、方法1500は、第1の撮像角度に関連する第1の撮像データを受信することを含む。いくつかの実施形態では、第1の撮像信号は、音響素子302のアレイによって受信されて、ビーム形成される。マイクロビームフォーマIC304が、例えば下から音響素子302のアレイに結合され、必要なビーム形成遅延を提供することによって、
図3を参照して、ビーム形成が行われる。マイクロビームフォーマIC304は、アレイ音響素子302に命令して、信号(例えば超音波信号)を送受信することができる。また、マイクロビームフォーマIC304は、複数のマイクロチャネル遅延線を含む。マイクロビームフォーマIC304は、ビーム形成に必要な遅延を、1つ以上のマイクロチャネル遅延線から音響素子302のアレイに供給できる。いくつかの実施例では、ビーム形成は送信及び受信の両方の間に行われる。いくつかの他の例では、ビーム形成は受信の間に行われる。いくつかの例では、音響素子によって受信された超音波信号は、必要な遅延を適用することによってビーム形成されて、音響素子の側面視アレイの開口部の軸方向に対して第1の角度にある第1の撮像面に関連する第1のビーム形成信号が構成される。
【0060】
[0075] ステップ1506において、方法1500は、第2の撮像角度に関連する第2の撮像信号を受信することを含む。いくつかの実施形態では、第2の撮像信号は、音響素子302のアレイによって受信されて、ビーム形成される。上述したように、ビーム形成は、
図3を参照して行うことができる。マイクロビームフォーマIC304は、第2の撮像信号をビーム形成するのに必要な遅延を供給し、これにより、ビーム形成は、音響素子302のアレイの音響素子それぞれの信号に必要な遅延を適用することによって提供される。いくつかの例では、音響素子によって受信された超音波信号は、必要な遅延を適用することによってビーム形成されて、音響素子の側面視アレイの開口部の軸方向に対して第2の角度にある第2の面に関連する第2のビーム形成信号が構成される。
【0061】
[0076] ステップ1508において、方法1500は、第1及び第2の撮像データに基づいて第1及び第2の画像を生成することを含む。第1の画像が第1の平面におけるビューに対応し、第2の画像が第2の平面におけるビューに対応するように、第1の画像は第1の撮像信号から生成され、第2の画像は第2の撮像信号から生成される。いくつかの実施形態では、第1の角度は、この選択の直前に見た2D平面の角度に対応する角度として選択される。いくつかの例では、第1の角度は手動で選択される。いくつかの実施形態では、第2の角度は、第1の角度に対してできるだけ直交するように、さらに、上述の排除角度範囲を回避するように選択される。いくつかの例では、第1の平面及び第2の平面は本質的に直角にある。
【0062】
[0077] ステップ1510において、方法1500は、第1及び第2の画像を表示デバイスに表示することを含むこと。例えば、第1の画像は、第1の撮像データのグラフィカル/視覚的表現であり、第2の画像は、第2の撮像データのグラフィカル/視覚的表現である。いくつかの実施形態では、第1及び第2の画像は、
図6~
図9に示すようなxPlaneモードでは並べて表示される。第1及び第2の画像は、ポインタ、軸、ラベル、及び特定されたオブジェクトなどのグラフィックス又はテキストの情報と共に表示されてもよい。
【0063】
[0078] ステップ1512において、方法1500は、第1及び第2の撮像角度の視覚表現を表示することを含む。いくつかの実施形態では、撮像面の撮像角度の向きが、第1及び第2の画像と共に、グラフィックス又はインジケータで示される。第1及び第2の撮像角度の視覚表現は、第1及び第2の撮像角度に関連する可能性のある解像度の問題の指示を含み得る。例えば、視覚表現は、第1又は第2の撮像角度が±45度、±60度よりも大きい、又は±90度付近であるかどうかをユーザに知らせる。これは、これらの角度を有する撮像面から生じる可能性のある解像度の問題をユーザがより正しく理解するのに役立つ。解像度の問題の可能性があることの指示は、色(すなわち、赤色)、パターン、テキスト、アイコン、又は他のタイプのグラフィカルインジケータによって表される。いくつかの実施形態では、第1及び第2の撮像角度には、制限されたゾーン(すなわち、60度~90度の範囲)へのそれらの近接度を示すスペクトルに沿った色が割り当てられてもよい。例えば、0度の第1の撮像角度は白色で表示され、45度の第2の撮像角度はピンク色で表示され、80度の第3の撮像角度は赤色で表示される。問題領域の近く又は問題領域内の角度を示す他のグラフィカルインジケータを使用してもよい。グラフィカルインジケータ及び関連する色は、インジケータ、軸、ポインタ、又はカーソル上など、画像自体に表示されてもよい。
【0064】
[0079] いくつかの実施形態では、第1及び第2の撮像角度のグラフィック表現が第1及び第2の画像と同じ画面上に示されてもよい。例えば、グラフィック表現は、第1及び第2の画像上の軸又は他のラベルに沿って示される。これにより、ユーザはこの情報を簡単に見ることができ、それに応じて撮像角度を調整できる。
【0065】
[0080] ステップ1514において、方法1500は、任意選択で、1つ以上の撮像角度を自動的に変更するためにユーザ入力を受信することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ1514は、撮像角度を、0度、±45度、及び±60度などの所定の値に自動的に変更することを含んでよい。この変更は、タッチスクリーンなどのユーザインターフェース上のボタン又はスイッチを選択すると起こる。いくつかの実施形態では、第1及び第2の撮像角度の両方が共に変更されて、撮像解像度が最適化される。例えば、ユーザは、0度の第1の撮像面と90度の第2の撮像面とを含む2つの画像の並列表示から開始する。90度撮像面は解像度の問題がある可能性があるので、ユーザは、撮像角度を±45度にスナップするオプションを選択して解像度性能を向上させる。次いで、ユーザは、撮像面をさらに調整することができる。いくつかの実施形態では、これらのさらなる調整は、第1の撮像面と第2の撮像面との間の直交性に維持する。他の実施形態では、1つの撮像面がロックされるか、又は、両方が独立して動かされてもよい。調整された撮像面からの撮像データを見た後、ユーザは、0度及び90度の元の撮像面角度を復元するオプションを選択してもよい。
【0066】
[0081] ステップ1516において、方法1500は、任意選択で、撮像データを自動的に最適化するためにユーザ入力を受信することを含む。例えば、ユーザは、軟質生体組織及び介入デバイスのための最適化を切り替えるために、ユーザインターフェース上のオプションを選択する。各オプションは、利得、ダイナミックレンジ、グレーマップ、空間平滑化、ビーム形成、周波数、及び彩度などの撮像パラメータに対する1つ以上の自動変更を含み得る。ステップ1516は、最適化されたデータのための撮像設定を自動的に保存することを含み、これにより、ユーザは、最適化を切り替え、関連する撮像データをすぐに見ることができる。
【0067】
[0082] 当業者であれば、上述の装置、システム、及び方法を様々なやり方で修正できることを理解するであろう。したがって、当業者は、本開示によって包含される実施形態が上述の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。この点に関して、例示的な実施形態が示され、説明されたが、前述の開示において、広範囲の修正、変更、及び置換が企図される。このような変形は、本開示の範囲から逸脱することなく、上記になされ得ることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広くかつ本開示と一致するよう解釈されることが適切である。