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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-23
(45)【発行日】2024-05-31
(54)【発明の名称】自動車のサンルーフ防水構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/82 20160101AFI20240524BHJP
【FI】
B60J10/82
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023170061
(22)【出願日】2023-09-29
(65)【公開番号】P2024056631
(43)【公開日】2024-04-23
【審査請求日】2023-09-29
(31)【優先権主張番号】63/415,065
(32)【優先日】2022-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519012792
【氏名又は名称】福州明芳汽車部件工業有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】500059575
【氏名又は名称】信昌機械廠股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】邱子恆
(72)【発明者】
【氏名】藍翌任
(72)【発明者】
【氏名】カリム ダユブ
(72)【発明者】
【氏名】クリス ペリーノ
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3244789(JP,U)
【文献】特開2018-47823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 7/02- 7/057
10/00-10/90
B60R 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントガラスパネル(110)と、前枠体(120)と、後端部(101)とを有し、前記前枠体(120)が前記フロントガラスパネル(110)の周縁に配置されるフロントウインドウ組立体(100)と、
リアガラスパネル(210)と、リア防水ストリップ(230)と、一対の側縁(202)と、前記一対の側縁(202)間に連結する前端部(201)とを有し、前記リア防水ストリップ(230)が前記一対の側縁(202)及び前記前端部(201)を囲んで配置されるリアウインドウ組立体(200)と、
前記リアウインドウ組立体(200)の各前記側縁(202)にそれぞれに隣接するように配置され、前記後端部(101)に向かって延びる凸部(310)をそれぞれ有する一対のウインドウサイドフレームストリップ(300)と、を含み、
前記後端部(101)の両端から一対のカバー部分(121)が延在し、前記一対のカバー部分(121)は、前記リアウインドウ組立体(200)の前記前端部(201)の両端に対応して配置され、前記後端部(101)が前記前端部(201)に近づくと、前記前枠体(120)は前記リア防水ストリップ(230)に当接し、各前記カバー部分(121)は前記リア防水ストリップ(230)及び各前記凸部(310)をそれぞれ覆っている、
自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項2】
前記リアウインドウ組立体(200)は、前記リアガラスパネル(210)の周縁に外嵌される後枠体(220)を有し、前記リア防水ストリップ(230)は、前記後枠体(220)に組み付けられている、請求項1に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項3】
前記リア防水ストリップ(230)は、前記前枠体(120)と前記後枠体(220)との間に挟持されている、請求項2に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項4】
各前記カバー部分(121)は、前記フロントウインドウ組立体(100)の前記後端部(101)と前記リアウインドウ組立体(200)の各前記側縁(202)との交差部を覆っている、請求項1に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項5】
前記リア防水ストリップ(230)は中空管状である、請求項1に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項6】
前記フロントウインドウ組立体(100)はフロント防水ストリップ(130)を有し、前記フロント防水ストリップ(130)は、前記前枠体(120)を取り囲み、前記フロントウインドウ組立体(100)の前記後端部(101)が露出している、請求項1に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項7】
前記フロント防水ストリップ(130)は、前記前枠体(120)に組み付けられている、請求項6に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項8】
前記フロント防水ストリップ(130)は中空管状である、請求項7に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【請求項9】
前記一対のカバー部分(121)は、前記フロントウインドウ組立体(100)の前記後端部(101)の両端に配置されている、請求項1に記載の自動車のサンルーフ防水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のサンルーフに関し、特に自動車のサンルーフ防水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車のサンルーフと車体との間は、車体板金に合わせてゴムストリップで密閉されることがほとんどである。また、前後2枚ガラスを用いた自動車のサンルーフでは、フロントガラスが可動で、リアガラスが窓に固設されるため、フロントガラスと車体との間のシール構造は、リアガラスと車体との間のシール構造とは異なる。各ゴムストリップとその相手部材との間には、継ぎ目が形成されている。フロントガラスが閉位置にあるとき、各継ぎ目はゴムストリップの弾性力によって密に接合されているが、フロントガラスとリアガラスとの継ぎ目の交差点は、ゴムストリップの弾性力に確実に耐えられず、水が浸入しやすい。
【0003】
これに鑑み、本発明者は、上記の従来技術の欠陥に対し、鋭意研究を重ねると共に学理の運用を組み合わせ、上記問題点を解決することに努めた結果、本発明者の改良の目標となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、自動車のサンルーフ防水構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
自動車のサンルーフ防水構造は、フロントウインドウ組立体と、リアウインドウ組立体と、一対のウインドウサイドフレームストリップとを含み、前記フロントウインドウ組立体は、フロントガラスパネルと、前記フロントガラスパネルの周縁に配置される前枠体とを備え、後端部を有し、前記リアウインドウ組立体は、リアガラスパネルとリア防水ストリップとを備え、一対の側縁と前記一対の側縁間に連結する前端部とを有し、前記リア防水ストリップは、前記一対の側縁及び前記前端部を囲んで配置され、前記一対のウインドウサイドフレームストリップは、前記リアウインドウ組立体の各前記側縁にそれぞれに隣接して配置され、前記後端部に向かって延びる凸部をそれぞれ有し、前記後端部の両端から一対のカバー部分が延びており、前記一対のカバー部分は、前記リアウインドウ組立体の前記前端部の両端に対応して配置され、前記後端部が前記前端部に近づくと、前記前枠体は前記リア防水ストリップに当接し、各前記カバー部分は前記リア防水ストリップ及び各前記凸部をそれぞれ覆っている。
【0006】
本発明の一実施形態において、前記リアウインドウ組立体は、前記リアガラスパネルの周縁に外嵌される後枠体を備え、前記リア防水ストリップは、前記後枠体に組み付けられている。前記リア防水ストリップは、前記前枠体と前記後枠体との間に挟持されている。
【0007】
本発明の一実施形態において、各前記カバー部分は、前記フロントウインドウ組立体の前記後端部と前記リアウインドウ組立体の各前記側縁との交差部を覆っている
【0008】
本発明の一実施形態において、前記リア防水ストリップは中空管状である。
【0009】
本発明の一実施形態において、前記フロントウインドウ組立体は、フロント防水ストリップを備え、前記フロント防水ストリップは、前記前枠体を囲み、前記フロントウインドウ組立体の前記後端部が露出している。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記フロント防水ストリップは、前記前枠体に組み付けられている。前記フロント防水ストリップは中空管状である。
【0011】
前記一対のカバー部分は、前記フロントウインドウ組立体の前記後端部の両端に配置されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る自動車のサンルーフ防水構造では、フロントウインドウ組立体とリアウインドウ組立体とが閉じ合わされたとき、各カバー部分がそれぞれフロントウインドウ組立体の後端部とリアウインドウモ組立体の各側縁との各継ぎ目交差部を覆って漏れを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る自動車のサンルーフ防水構造の閉状態を示す概略斜視図である。
図2】本発明に係る自動車のサンルーフ防水構造の閉状態を示す概略斜視図である。
図3】本発明に係る自動車のサンルーフ防水構造におけるフロントウインドウ組立体を示す概略斜視図である。
図4図3の領域4の拡大図である。
図5図1の領域5の拡大図である。
図6図5の6-6線断面図である。
図7】本発明に係る自動車のサンルーフ防水構造の開状態を示す概略斜視図である。
図8図7の領域8の拡大図を示す。
図9図8の9-9線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る自動車のサンルーフ防水構造は、フロントウインドウ組立体100と、リアウインドウ組立体200と、一対のウインドウサイドフレームストリップ300とを含む。本発明に係る自動車のサンルーフ防水構造は、ルーフ10上の窓11内に配置されている。窓11は略矩形状であり、フロントウインドウ組立体100は窓11内に移動可能に配置され、リアウインドウ組立体200は窓11内に固定的に配置されている。リアウインドウ組立体200は、窓11の半分を遮蔽し、フロントウインドウ組立体100は、リアウインドウ組立体200に合わせて窓11の残りの半分を遮蔽し、窓11を閉じることができる。具体的には、フロントウインドウ組立体100及びリアウインドウ組立体200は略矩形状であり、フロントウインドウ組立体100の移動ストロークに対して、フロントウインドウ組立体100は後端部101を有し、リアウインドウ組立体200は前端部201を有し、フロントウインドウ組立体100の後端部101は、リアウインドウ組立体200の前端部201の輪郭に合わせて閉じ合わせることができ、フロントウインドウ組立体100及びリアウインドウ組立体200の一部の輪郭は窓11の内縁の輪郭に合わせる。具体的には、ルーフ10は、一般的にルーフ板金12と補強枠13とを含み、窓11はルーフ板金12に形成され、補強枠13は、窓11に対応してルーフ板金12の内部に設けられてフロントウインドウ組立体100及びリアウインドウ組立体200を取り付けるために用いられ、補強枠13はルーフ板金12に直接溶接されてもよい。
【0015】
図1及び図7図9を参照すると、フロントウインドウ組立体100は、上方に移動してリアウインドウ組立体200から離れることで、窓11を開くことができる。
【0016】
図1図3及び図7を参照すると、フロントウインドウ組立体100は、フロントガラスパネル110と前枠体120とを備え、本実施形態において、フロントウインドウ組立体100は、フロント防水ストリップ130をさらに備える。フロントガラスパネル110は略矩形状であり、前枠体120は、硬質プラスチック材料(例えば、ポリウレタン(PU)であるが、本発明はこれに限定されない)で作られた矩形枠体であり、ガラスパネルの周縁に外嵌されている。フロント防水ストリップ130は、弾性ゴム材料(例えば、シリコン又はゴムであるが、本発明はこれに限定されない)で作られた中空管体であり、前枠体120の外縁に組み付けられている。具体的には、図3及び図4を参照すると、フロント防水ストリップ130は、前枠体120を取り囲み、前枠体120をフロントウインドウ組立体100の後端部101において露出させるようにフロントウインドウ組立体100の後端部101まで延びていない。図1図5及び図6を参照すると、フロントウインドウ組立体100がリアウインドウ組立体200に接近したとき、フロントウインドウ組立体100の後端部101は、リアウインドウ組立体200の前端部201に当接することができる。
【0017】
図7図9を参照すると、リアウインドウ組立体200は、リアガラスパネル210とリア防水ストリップ230とを備え、本実施形態において、リアウインドウ組立体200は、後枠体220をさらに備える。後枠体220は、硬質プラスチック材料(例えば、ポリウレタン(PU)であるが、本発明はこれに限定されない)で作られた矩形枠体である。リアウインドウ組立体200は、一対の側縁202を有し、リアウインドウ組立体200の前端部201は、一対の側縁202の間に連結されている。後枠体220は、リアガラスパネル210の周縁に外嵌され、リア防水ストリップ230は、弾性ゴム材料(例えば、シリコン又はゴムであるが、本発明はこれに限定されない)で作られた中空管体であり、後枠体220の外縁に組み付けられている。リア防水ストリップ230は、少なくともリアウインドウ組立体200の側縁202及び前端部201の周りに巻き付けられている。図1図5及び図6を参照すると、リアウインドウ組立体200の前端部201がフロントウインドウ組立体100の後端部101に近づくと、前枠体120がリア防水ストリップ230に当接し、リア防水ストリップ230は、前枠体120及び後枠体220によって挟持されて圧縮され、密に接合されている。
【0018】
図1図2及び図7を参照すると、ウインドウサイドフレームストリップ300は、硬質プラスチック材料(例えば、ポリウレタン(PU)であるが、本発明はこれに限定されない)で作られ、一対のウインドウサイドフレームストリップ300は、リアウインドウ組立体200の各側縁202に対応して窓11の内縁に対向して配置されている。一対のウインドウサイドフレームストリップ300は、それぞれリアウインドウ組立体200の各側縁202に取り付けられている。図5及び図8を参照すると、各ウインドウサイドフレームストリップ300は、フロントウインドウ組立体100に向けて配置された端部301を有し、各ウインドウサイドフレームストリップ300は、それぞれ凸部310を有し、各凸部310は、それぞれが位置するウインドウサイドフレームストリップの端部301からフロントウインドウ組立体100の後端部101に向けて延びている。また、図1図2及び図5に示すように、フロントウインドウ組立体100がリアウインドウ組立体200に接近すると、各ウインドウサイドフレームストリップ300の端部301は、それぞれ凸部310によって前枠体120に当接する。
【0019】
図3及び図4を参照すると、前枠体120から一対のカバー部分121が延在し、一対のカバー部分121は、リアウインドウ組立体200の前端部201の両端に対応してフロントウインドウ組立体100の後端部101の両端に配置されている。図1図2及び図5図6を参照すると、フロントウインドウ組立体100とリアウインドウ組立体200が閉じ合わされたとき、一対のカバー部分121は、前枠体120、リア防水ストリップ230及び対応する各ウインドウサイドフレームストリップ300の凸部310をそれぞれ覆っている。フロントウインドウ組立体100とリアウインドウ組立体200とが閉じ合わされたとき、リア防水ストリップ230は、その各取付構造(フロントウインドウ組立体100、ウインドウサイドフレームストリップ300)との間にそれぞれ継ぎ目が形成され、各カバー部分121は、フロントウインドウ組立体100の後端部101とリアウインドウ組立体200の各側縁202との継ぎ目交差部をそれぞれ覆って漏れを回避することができる。
【0020】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の特許請求の範囲を限定するものではなく、本発明の思想を利用して他の同等の変更を行ったとしても、いずれも本発明の範囲に属すると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0021】
10 ルーフ
11 窓
12 ルーフ板金
13 補強枠
100 フロントウインドウ組立体
101 後端部
110 フロントガラスパネル
120 前枠体
121 カバー部分
130 フロント防水ストリップ
200 リアウインドウ組立体
201 先端部
202 側縁
210 リアガラスパネル
220 後枠体
230 リア防水ストリップ
300 ウインドウサイドフレームストリップ
301 端部
310 凸部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9