(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】検出装置、検体処理装置及び検体処理方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/04 20060101AFI20240527BHJP
【FI】
G01N35/04 G
(21)【出願番号】P 2020093091
(22)【出願日】2020-05-28
【審査請求日】2023-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】309007184
【氏名又は名称】あおい精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 照明
【審査官】草川 貴史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/021266(WO,A1)
【文献】特開平01-127517(JP,A)
【文献】特開2016-099142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
G01N 1/00- 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体容器の外形に沿う姿勢に傾斜可能に設けられ、傾斜情報を検出する傾斜センサと、
前記傾斜情報から前記検体容器の姿勢情報を検出する情報処理部と、
前記検体容器の外面に対向配置される検出面を有する傾動部材と、
前記傾動部材を傾斜可能に支持するとともに、前記検体容器の外面に対向する検出位置と、前記検体容器から退避した待機位置とで移動させる移動装置と、を備え、
前記傾斜センサは、前記傾動部材に設けられ、
前記検体容器は、軸方向における外径が異なり、
前記傾動部材は、プレート状部材であり、前記検体容器を支持する支持面に対して接離する方向に移動し、
前記移動装置は、前記プレート状部材に接続される支持シャフトと、前記支持シャフトを往復移動させる駆動部と、前記支持シャフトの移動方向を、前記検体容器の周面から接離する方向に案内するガイドレールと、を備える、検出装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の検出装置と、
前記検体容器を横臥状態で前記傾斜センサの検出位置に供給する搬送装置と、
前記検体容器の姿勢情報に基づき、前記検体容器の向きを揃える仕分け装置と、を備える、検体処理装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、前記姿勢情報に基づいて、前記検体容器の底部が下に配されるように前記仕分け装置の動作を制御する制御部であり、
前記仕分け装置は、前記横臥状態の前記検体容器を挟持可能、かつ開放可能に構成された保持機構部と、前記保持機構部を回動して前記検体容器を起立させる回動機構部と、を備えることを特徴とする請求項
2に記載の検体処理装置。
【請求項4】
所定の搬送路に沿って横臥状態の検体容器を搬送し、
前記検体容器の外面に対向配置される検出面を有するプレート状部材である傾動部材を傾斜可能に支持するとともに、前記プレート状部材に接続される支持シャフトと、前記支持シャフトを往復移動させる駆動部と、前記支持シャフトの移動方向を、前記検体容器の周面から接離する方向に案内するガイドレールと、を備える移動装置によって、前記検体容器を支持する支持面に対して接離する方向に、前記傾動部材を前記検体容器の外面に対向する検出位置と、前記検体容器から退避した待機位置とで移動させ、
前記傾動部材に設けられた傾斜センサにより
、軸方向における外径が異なる前記検体容器の外形に倣う検出状態の傾斜情報を検出し、
前記傾斜情報に基づき前記検体容器の姿勢情報を検出し、
横臥状態の前記検体容器を回動可能に構成された回動機構部により、前記検出された前記検体容器の姿勢情報に基づき前記検体容器の向きを揃える、ことを特徴とする検体処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置、検体処理装置及び検体処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば血液や血清などの検体の検査や分析などの検体処理において、検体容器を立位状態でホルダに保持して搬送し、搬送路に設置された各種検出装置によって様々な処理を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような検体処理において、検体容器の向きを検出して姿勢を揃える必要があり、処理効率の向上が要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態にかかる検出装置は、検体容器の外形に倣う検出状態において傾斜情報を検出する傾斜センサと、前記傾斜情報から前記検体容器の姿勢情報を検出する情報処理部と、前記検体容器の外面に対向配置される検出面を有する傾動部材と、前記傾動部材を傾斜可能に支持するとともに、前記検体容器の外面に対向する検出位置と、前記検体容器から退避した待機位置とで移動させる移動装置と、を備え、前記傾斜センサは、前記傾動部材に設けられ、前記検体容器は、軸方向における外径が異なり、前記傾動部材は、プレート状部材であり、前記検体容器を支持する支持面に対して接離する方向に移動し、前記移動装置は、前記プレート状部材に接続される支持シャフトと、前記支持シャフトを往復移動させる駆動部と、前記支持シャフトの移動方向を、前記検体容器の周面から接離する方向に案内するガイドレールと、を備える。
【0006】
実施形態にかかる検体処理装置は、前記検出装置と、前記検体容器を横臥状態で前記傾斜センサの検出位置に供給する搬送装置と、前記検体容器の姿勢情報に基づき、前記検体容器の向きを揃える仕分け装置と、を備える。
【0007】
実施形態にかかる検体処理方法は、所定の搬送路に沿って横臥状態の検体容器を搬送し、前記検体容器の外面に対向配置される検出面を有するプレート状部材である傾動部材を傾斜可能に支持するとともに、前記プレート状部材に接続される支持シャフトと、前記支持シャフトを往復移動させる駆動部と、前記支持シャフトの移動方向を、前記検体容器の周面から接離する方向に案内するガイドレールと、を備える移動装置によって、前記検体容器を支持する支持面に対して接離する方向に、前記傾動部材を前記検体容器の外面に対向する検出位置と、前記検体容器から退避した待機位置とで移動させ、前記傾動部材に設けられた傾斜センサにより、軸方向における外径が異なる前記検体容器の外形に倣う検出状態の傾斜情報を検出し、前記傾斜情報に基づき前記検体容器の姿勢情報を検出し、横臥状態の前記検体容器を回動可能に構成された回動機構部により、前記検出された前記検体容器の姿勢情報に基づき前記検体容器の向きを揃える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、検体容器の向きを検出する処理において処理効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る検体処理装置の平面図。
【
図9】同実施形態にかかる起立装置の一部を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態にかかる検体処理装置10について、
図1乃至
図9を参照して説明する。なお、各図において適宜構成を拡大、縮小、省略して示している。図中矢印X,Y,Zは互いに直交する3方向をそれぞれ示す。一例として本実施形態において、矢印Xは搬送装置20の搬送方向に沿い、矢印Yはホルダ搬送装置60の搬送方向に沿い、矢印Zは上下方向に沿う。
【0011】
図1は、検体処理装置10を示す平面図、
図2は検体処理装置10の正面図を示す。図
3は検体処理装置10の搬入装置40の断面図である。
【0012】
検体処理装置10は、各種検査に先だって複数の検体容器11を立位状態として所定のホルダ搬送路にセットする装置であり、例えば分析装置の前処理装置の1つとして用いられる。
【0013】
検体処理装置10は、横臥状態で載置された検体容器11を所定の経路に沿って案内して搬送する搬送装置20と、検体容器11を横臥状態で所定の搬送路に搬入する搬入装置40と、横臥状態の検体容器11の姿勢情報を検出する検出装置50と、検体容器11を保持するホルダ12を所定の経路に沿って搬送するホルダ搬送装置60と、検体容器11を回動して起立させてホルダ12に挿入する起立部である起立装置80と、搬送経路における検体容器11の有無を検出し、検体容器11が所定位置へ到着したことを検出する複数のセンサSと、各部の動作を制御する制御装置90と、を備えている。
【0014】
制御装置90は、複数の装置20、40,50、60、80、及び複数の位置センサSに接続されている。制御装置90は、各種情報を記憶する記憶部91と、識別情報などに基づき演算・判定などのデータ処理を行い、各部の動作を制御する制御部93(データ処理部)と、を備える。制御部93は、例えばプロセッサを含む処理回路を有し、オペレーティングシステムまたはアプリケーションプログラムに従って検体処理装置10の各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0015】
検体容器11は、例えば透明な樹脂材やガラスから形成されたチューブ型の容器である。検体容器11は、例えば試験管や採血管である。検体容器11は、底部11aを有するとともに頭部11bが開口し、内部に検体を収容する空間を有する有底円筒形状に形成されている。その外面は軸方向の位置によって、径が異なり、横臥状態としたときに、軸方向の位置によって高さに差が生じる形状である。検体容器11は、例えば射出成型により形成され、開口に向けて径が大きくなっている。
【0016】
検体処理装置10は太さ、長さの異なる試験管を処理可能に構成されている。例えば、太さがφ13mmまたはφ16mmであり、長さが75mm、または100mmである、数種類の試験管が対象となる。
【0017】
検体容器11の頭部11bの開口には、開口を塞ぐ着脱可能なキャップ11cが設けられる。キャップ11cは例えば様々な色のヘモガード栓またはゴム栓で構成される。検体容器11の外周側面には例えば識別情報を含むバーコードが貼付されている。
【0018】
搬送装置20は、例えばベルトコンベヤ式の搬送機構部21と、検体容器11を所定方向に押圧して移動可能に構成された押し出し機構部22と、搬送路上の2カ所に設けられ、検体容器11の移動を規制可能に構成されたストッパ機構部23、24と、を備えて構成されている。
【0019】
搬送機構部21は、所定の搬送経路に沿って一定幅に設置された一対のガイドレール25と、ガイドレール25間において搬送経路にわたって配置された例えばゴム製の搬送ベルト26と、搬送ベルト26の裏側に設けられる複数の搬送ローラ27と、搬送ローラ27を回転駆動する駆動源となるモータ28と、を備える。なお、この搬送機構部21の搬送経路は搬送ベルト26上に形成された検体容器11の通路であり、図中X方向に沿って設定されている。搬送機構部21は、搬入装置40の排出口41bの下部を含む所定の搬送経路に沿って検体容器を横臥状態で搬送可能に構成される。
【0020】
搬送ローラ27の回転に伴う搬送ベルト26の送り移動により、一対のガイドレール25間において搬送ベルト26上に載置された検体容器11が横臥状態のまま搬送経路に沿って案内され、搬送される。
【0021】
図4は、押し出し機構部22を示す側面図である。押し出し機構部22は、回動動作により搬送経路内に進入し、あるいは退避することが可能に構成されたブレード31と、搬送経路の側部に設けられ、回転可能に構成されたガイドスクリュ32と、ガイドスクリュ32の外周に形成されたらせん状のガイド用の係合突起32aに係合してブレード31を支持する支持部33と、を備える。
【0022】
ブレード31は制御部93の制御によって所定のタイミングで回動動作可能であり、所定の軸を中心に正逆方向に回動することで、搬送経路内に進入して検体容器11に干渉する進入位置と、搬送経路から外れて検体容器11に干渉しない退避位置と、の間で往復動作可能に構成されている。
【0023】
ガイドスクリュ32は、搬送方向に沿う軸と、軸周りにらせん状に形成されたガイド用の係合突起32aと、を備えている。ガイドスクリュ32は、制御部93の制御によって所定のタイミングで軸が正逆回転と停止を繰り返し行うことで、支持部33を搬送方向に沿って前後方向に往復移動させる。
【0024】
支持部33を介して係合突起32aに係合支持されたブレード31は、ガイドスクリュ32の回転動作によって、搬送経路の前後方向に往復移動する。ブレード31が搬送経路内に進入した状態でガイドスクリュ32に案内されて搬送方向先方に移動することで、搬送ベルト26が停止している状態においても、検体容器11を搬送方向先方に押し出し移動させる。また、ブレード31が退避した状態でガイドスクリュ32に案内されて搬送方向後方に移動することで、元の位置に戻る。
【0025】
図5は、ストッパ機構部23、24を搬送方向後方向から見た側面図である。搬入装置40の近傍に設けられた一方のストッパ機構部23は、所定の軸36を中心として回動動作可能に構成されたブレード34を備える。ブレード34は回動動作により、搬送経路内に進入し、あるいは搬送経路外に退避することが可能に構成されている。ブレード34は搬送経路に進入可能な位置に設けられている。
【0026】
ブレード34は制御部93の制御によって所定のタイミングで回転動作可能であり、所定の軸36を中心に正逆方向に回動することで、搬送経路内に進入して検体容器11に干渉する進入位置と、搬送経路から例えば上方に外れて検体容器11に干渉しない退避位置と、の間で往復動作可能に構成されている。ブレード34が搬送経路内に進入している場合には、搬送ベルト26が送り運動をしても、ブレード34によって検体容器11の移動が規制され、検体容器11が停止する。
【0027】
搬送方向の先端部分に設けられた他方のストッパ機構部24は、
図5に示すように、所定の軸36を中心として回動動作可能に構成されたブレード34を備える。ブレード34は回転動作により、搬送経路内に進入し、あるいは搬送経路外に退避することが可能に構成されている。ブレード34は搬送経路に進入可能な位置に設けられている。
【0028】
図1に示すようにブレード34の搬送方向後方側には突き当てブロック35が設けられている。突き当てブロック35は例えば直方体状のブロックであり、その搬送方向後ろ側の端面は検体容器11が突き当たる突き当て面35aを形成する。突き当て面35aは搬送方向に直交する平面を形成している。
【0029】
ブレード34は制御部93の制御によって所定のタイミングで回動動作可能であり、所定の軸36を中心に正逆方向に回動することで、搬送経路内に進入して検体容器11に干渉する進入位置と、搬送経路から例えば上方に外れて検体容器11に干渉しない退避位置と、の間で往復動作可能に構成されている。ブレード34が搬送経路内に進入している場合には、搬送ベルト26が送り運動をしても、ブレード34によって検体容器11の移動が規制され、停止する。
【0030】
搬入装置40は、複数の検体容器11を収容可能な収容空間41cを形成する収容部としての収容ボックス41と、収容ボックス41の側部に形成された排出口41bに設けられた開閉扉42と、収容ボックス41内で昇降して検体容器11を一本ずつ排出口41bに供給する押し上げプレート43と、押し上げプレート43を昇降動させるエアシリンダ等の駆動源と、押し上げプレート43の近傍で昇降動することで検体容器11の移動を促す補助ブロック44と、補助ブロック44を昇降動させるエアシリンダ機構等の駆動源と、備える。
【0031】
収容ボックス41は、搬送部の搬送路に隣接して設けられている。収容ボックス41は、四方の側壁及び底壁を有する筐体であって、内部に検体容器11を複数収容する空間を形成する。収容ボックス41の上面には供給口41aが形成されている。搬送路の側部に配される側壁の上部には排出口41bが形成されている。排出口41bの上縁には排出口41bを開閉する開閉扉42が回動可能に設けられている。排出口41bの下縁は搬送ベルト26より僅かに上に位置している。排出口41bの直下の位置には、搬送装置20の搬送路が配置されており、開閉扉42の下端縁の下方に対応して搬送ベルト26が配設されている。
【0032】
収容ボックス41の内部空間には、供給口41a側から排出口41b側に向かって下降するように傾斜する底面を形成する傾斜プレート45が設けられている。この傾斜プレート45によって、ランダムに投入された検体容器11が排出口41b側に集められる。
【0033】
押し上げプレート43は、収容ボックス41の排出口41bのある側壁の内側に隣接して設けられている。押し上げプレート43は駆動源により図中矢印で示す上下方向に昇降動作可能に構成されている。押し上げプレート43の上端面43aは検体容器11を1本のみ配置可能な幅を有し、例えば検体容器11の直径より大きく、直径の2倍より小さくなっている。また上端面43aは排出口41b側が下降する傾斜面を形成している。押し上げプレート43の昇降動作に伴い1本ずつ検体容器11が押し上げられ、上端面43aの傾斜によって排出口41bを通って搬送ベルト26上の搬送経路へ供給される。
【0034】
補助ブロック44は、押し上げプレート43の後側に隣接して設けられる。押し上げプレート43はエアシリンダ等の駆動源により図中矢印で示す上下方向に昇降動作可能に構成されている。補助ブロック44の上端面44aは、下降した状態において、傾斜プレート45の上面45aと連続するとともに、下降した状態の押し上げプレート43の上端面43aに連続する斜面を形成している。なお、傾斜プレート45の上面45aの傾斜角は、補助ブロック44の上端面44aの傾斜角と同等の角度あるいは上端面44aよりもわずかに急な傾斜となるように設定されている。また、補助ブロック44の上端面44aは、押し上げプレート43の上端面43aより僅かに緩やかな傾斜となっている。補助ブロック44は昇降動することで、収容空間41cにおいて様々な方向を向いてランダムに配された複数の検体容器11は、一本ずつ順番に、押し上げプレート43上の細長い隙間に移動する。このとき、長手方向がX方向に沿う姿勢に揃えられる。そして、検体容器11は一本ずつ個別に押し上げプレート43の上昇により、排出口41bへ送られ、開閉扉42の開放によって搬送ベルト26上に供給される。
【0035】
図6及び
図7は、検出処理装置50による検出処理の説明図である。
図6は、頭部11bが搬送方向先方にある場合の待機状態(待機位置)及び検出状態(検出位置)を示す。
図7は底部11aが搬送方向先方にある場合の、待機状態(待機位置)及び検出状態(検出位置)を示す。
図6及び
図7に示すように、検出装置50は、傾斜センサ51が搭載された傾動部材52と、傾動部材52を傾斜可能に移動する移動装置53と、傾斜センサ51の出力電圧を変換するA/D変換器54と、を備える。検出装置50は制御部93に接続されている。
【0036】
検出装置50は、情報処理部であり、横臥状態で搬送される検体容器11に傾斜センサ51が搭載された傾動部材52を押し当てて傾斜させ、検体容器11の底部11a側と頭部11b側の外形の情報としての傾動部材52の傾斜情報から、検体容器11の姿勢情報を検出し、姿勢の判別を行う。
【0037】
傾動部材52は、平板であり、移動装置53によって、待機位置と検出位置との間で移動する。例えば傾動部材52はZ軸に交差するとともに、検体容器11の上から検体容器11の外周面に押し当てられる対向面(検出面)を有している。傾動部材52はX方向及びY方向において検体容器11の全長と同等の長さを有するプレート状あるいはブロック状に形成される。傾動部材52は、移動装置53によって、傾斜可能に支持されている。検体容器11の上から検体容器11に押し当てられ、検体容器11の外面の形状に倣った姿勢に傾動する。すなわち、傾動部材52は、検体容器11の外形に倣う部位となる対向面を有する。
【0038】
傾斜センサ51は、傾動部材52の上面に設置される。傾斜センサ51は傾動部材52の傾斜に伴って姿勢が変化すると、傾斜角度に応じた電圧を出力する。すなわち、傾斜センサ51は、検体容器11の外形に倣う対向面を有する傾動部材52の傾斜角度を、検体容器11の外形情報として、検出する。例えば傾斜センサ51は例えばY方向に沿う回転軸C1の軸周りの回動角度を検出可能であり、検出角度範囲は360°である。傾斜センサ51は傾斜角度に応じたアナログ電圧を出力する。出力電圧はPLCのA/D変換器54を経て制御部93へ入力される。
【0039】
例えば傾斜センサ51として、TURCK社B1N360V-Q20L60-2LU3-H1151を用いた。例えば傾斜センサ51は初期設定として0°~360°の角度範囲で0.1V~4.9Vの電圧を出力する。一例として、傾斜センサ51は、ティーチング機能を有し、特定の範囲の分解能を設定可能である。例えば所望の角度範囲(±数度)で0.1V~4.9Vの電圧を出力するように特定の角度範囲で高い分解能を設定することができ、試験管の形状に応じた角度範囲を設定することで高精度に傾斜情報を検出できる。
【0040】
移動装置53は、ガイドシャフト53a(支持シャフト)と、ガイドレール53bと、駆動部と、を備えるフローティング機構を構成する。移動装置53は制御部93に接続され、傾動部材52の両端を回動可能支持するとともに、所定の移動方向に移動させる。
【0041】
ガイドシャフト53aは、Z方向に延び、その下端部が傾動部材52のX方向両端にそれぞれ回動可能に接続される。ガイドシャフト53aは、ガイドレール53bに係合し、搬送ベルト26の載置面に直交するZ方向において往復移動可能に支持される。すなわち、すなわち検体容器11を支持する支持面に対して接離する方向において傾動部材52が移動する。
【0042】
移動装置53は、ガイドレール53bに沿ってガイドシャフト53aをZ方向に往復移動させることで、傾動部材52を、待機位置と、検出位置との間で移動させる。傾動部材52は、検出時には検体容器11の形状に倣う姿勢に傾斜する。すなわち、例えば検体容器11の径が大きい側のガイドシャフト53aと、検体容器11の径が小さい側のガイドシャフト53aの位置の違いにより、傾動部材52が傾斜する。
【0043】
本実施形態では一例として、検体容器11の底部11aとキャップ11cが設けられた頭部11bの外径が異なることを利用し、状態から姿勢を判定可能に構成されている。
【0044】
例えば
図6に示すように、径が大きい頭部11b側が先頭側にある場合、検出時に傾斜センサ51が時計回り(CW方向)に傾斜し基準電圧より高い電圧を出力する。
一方、例えば
図7に示すように、径が小さい底部11a側が先頭側にある場合、検出時に傾斜センサ51が反時計回り(CCW方向)に傾斜し基準電圧より低い電圧を出力する。
【0045】
したがって、制御部93において、待機位置での傾斜センサ51の出力電圧を基準電圧とし、検出時の出力電圧と基準電圧の差分を検出し、差分の正負に基づいて、頭部11bと底部11aのどちらが先頭側に配置されているかを検出し、検体容器11の姿勢を検出する。
【0046】
ホルダ搬送装置60は、搬送装置20と同様のコンベヤ式の搬送機構であり、起立装置80におけるガイド部材86の下方に位置する挿入位置P6を通る所定のホルダ搬送経路が設定されている。なお、ホルダ搬送経路はホルダ搬送ベルト62上に形成されたホルダ12の通路であり、図中Y方向に沿って設定されている。ホルダ搬送装置60は、所定のホルダ搬送経路に沿って一定幅に設置された一対のガイドレール61と、一対のガイドレールの間に配置された搬送ベルト62と、搬送ベルトの裏側で回転駆動して搬送ベルトを移動させる搬送ローラと、搬送ローラを駆動する駆動源としてのモータ等を備えて構成されている。
【0047】
ホルダ12は、上部に開口する挿入孔を有する保持部12aと、保持部12aの外周の上端から上方に向かって立設される複数の保持ピン12bと、複数の保持ピン12bの周りを保持する保持リング12cと、を備えている。保持部12aの外周にはガイドレールに係合する複数の係合溝12dが形成されている。ホルダ搬送装置60の搬送ベルト上には、予め空のホルダ12がセットされており、搬送ベルトの移動により上流側から下流側に送られる。ホルダ搬送経路の途中の挿入位置P6において保持機構81によりホルダ12が停止され、このホルダの挿入孔12eに検体容器11が1つずつ挿入される。
【0048】
起立装置80は、横臥状態の検体容器11を挟持可能、かつ開放可能に構成された保持機構部81と、検体容器11を底部11aが下に位置するように回転させることで起立させる回動機構部82と、立位状態の検体容器11をホルダ12に挿入する挿入機構部83と、を備える。
【0049】
保持機構部81は、互いに対向配置され、その間に検体容器11を保持可能な一対の保持プレート84,85を備えている。一対の保持プレート84,85は例えば制御部93の制御に応じてZ方向において互いに接離するように開閉動作可能に構成されている。すなわち、例えば上側の保持プレート84が上下動することで、保持プレート84,85間の距離が小さく検体容器11を挟持する状態と、一対の保持プレート84,85間の距離が大きく検体容器11を開放する状態とで切り替え可能に構成されている。
【0050】
回動機構部82はY方向に沿う回動軸C2を中心として、矢印A1,A2の両方向に検体容器11を保持する保持機構部81を回動させることが可能に構成されている。回動機構部82の回動動作は制御部93によって制御される。回動の方向は、検出部50で検出された情報に基づいて決定される。すなわち、検出された検体容器11の向きに応じて、90度回動することで、検体容器11の底部11aが下、キャップ11cが配された頭部11bが上に位置する姿勢となるように、矢印A1,A2のいずれかの方向に決定される。
【0051】
図8は起立装置80の挿入機構部83を一部断面で示す側面図である。
図9は挿入機構部83の上面図である。
図8及び
図9に示すように、挿入機構部83は、検体容器11の移動方向をZ方向に沿う下方に規制するガイド機構部87と、検体容器11を下方に押し込む押込機構部88と、を備える。ガイド機構部87は、回動機構部82の下方に設けられた筒状のガイド部材86と、ガイド部材86の下方に設けられた支持部89と、を備えている。ガイド部材86はZ方向に延びる孔86aを有する円筒状であって、周壁の一部には、ブレード88aの運動を許容するために縦に切り欠かれたスリット86bが形成されている。
【0052】
支持部89は、回動により開閉する一対の保持片89a,89bを備え、制御部93の制御によって所定のタイミングで開閉動作可能に構成されるチャック機構である。支持部89は、押込機構部88により下方に押し込まれる検体容器11の周囲を支持し、移動方向を上下方向に規制する。
【0053】
押込機構部88は、進退可能に構成されたブレード88aと、ブレード88aを昇降させるエアシリンダなどの駆動源88bと、を備えている。ブレード88aはガイド機構部87で支持された検体容器11の搬送経路に対して進入する進入位置と搬送経路から退避する退避位置とで移動可能に構成されている。ブレード88aが進入状態で、下降することにより、検体容器11の頭部11bに設けられたキャップ11cが下方に押し込まれ、下方のホルダ搬送装置60にセットされた空のホルダ12に挿入される。
【0054】
次に、本実施形態に係る検体処理方法について説明する。本実施形態の検体処理方法は、搬入装置40により複数の検体容器11を一本ずつ搬送経路に搬入する搬入処理と、搬送装置20により検体容器11を横臥状態で一本ずつ各処理位置に順次送り込む搬送処理と、検出装置50により横臥状態の検体容器11の姿勢を検出する検出処理と、起立装置80の保持機構部81により検体容器11を保持し、回動機構部82により回動させて起立させる起立処理と、起立装置80の挿入機構部83により起立状態の検体容器11を下方のホルダ12に挿入する挿入処理と、を備えている。これらの処理は制御部93によって制御され、一本の検体に対して、搬入、搬送、検出、保持、回動、開放、ホルダ挿入、の一連の処理が順次行われる。
【0055】
収容ボックス41の収容空間41cには、複数の検体容器11が収容されている。検体容器11は例えば採血後にて手作業などによって供給口41aから複数ランダムに投入される。このとき、収容空間41c内の傾斜プレート45によって、検体容器11は排出口41b側の下端部分の収集位置P1に集められる。
【0056】
搬入、搬送の処理として、制御部93は、所定の時間間隔で押し上げプレート43及び補助ブロック44を昇降動作させるとともに、所定の時間間隔で開閉扉42を開閉動作させる。押し上げプレート43の上昇により、収容空間41cの排出口41b側の底部に集まった検体容器11が一本ずつ上昇し、開閉扉42の裏側の上昇位置P2に送られる。そして、検体容器11は開閉扉42の開放によって落下し、排出口41bの下側に配された搬送ベルト26上の供給位置P3に供給される。
【0057】
また、押し上げプレート43と補助ブロック44の昇降動作により、検体容器11の移動が促され、順次押し上げプレート43の上端面43aに一本ずつ検体容器11が送り込まれる。この動作を繰り返すことで、ランダムに収容された検体容器11が一定の時間間隔で一本ずつ順番に、その長手方向がX方向に沿うように姿勢が揃えられ、供給位置P3に自動的に送られる。検体容器11は、頭部11bと底部11aのどちらか一方が搬送方向先頭側となっているが、底部11aと頭部11bのどちらが先頭となるかは、定まっていない。
【0058】
搬送処理として、制御部93は所定の時間間隔で搬送ベルト26の送り運動及び停止を繰り返すとともに、ストッパ機構部24及び押し出し機構部22のブレード31、34の進退動作、及びブレード31の前後運動を行う。供給位置P3にある検体容器11は、ストッパ機構部24のブレード34の退避と搬送ベルト26の送り運動により先方に送られ、検出位置P4に至ると、ストッパ機構部24によりブレード34に設けられた突き当てブロック35の突き当て面35aに突き当たり、停止する。この停止状態において制御部93は検出装置50を制御して、傾動部材を当接位置に移動させ、フローティング機構によって傾斜する傾動部材とともに傾斜する傾斜センサ51の出力電圧を検出する。
【0059】
待機位置での傾斜センサの出力電圧を基準電圧として、基準電圧と検出時の傾斜センサの出力電圧との差分を算出し、傾斜センサ51の傾斜方向を判別する。そして、傾斜センサ51の出力結果から、検体容器11の姿勢、すなわち頭部11bと底部11aのいずれが先頭側に有るかを判定(検出)する。
【0060】
例えば待機位置にあるときの水平な姿勢を基準値として設定した場合には、
図6に示すように、キャップ11cが配された頭部11bが先頭側にある場合、傾斜センサ51からの電圧値と基準値との差分が正の値となる。一方、
図7に示すように、底部11aが先頭側にある場合、傾斜センサ51からの電圧値と基準値との差分は負の値となる。この場合、正である場合には、頭部11bが先頭側に位置する姿勢であると判定し、負である場合には底部11aが先頭側に配されている姿勢であると判定する。なお検出値と姿勢との対応関係は設定によって適宜変更可能である。もちろん正負と姿勢との対応関係が逆であってもよい。
【0061】
制御部93は、この検出装置50の検出結果に基づき、検体容器11の底部11aが下になるように、起立装置で80の回転方向を決定する。
【0062】
検出処理が終了したタイミングで、ストッパ機構部24を解除してブレード34を退避させるとともに、押し出し機構部22のブレード31を進入位置に配した状態でガイドスクリュ32を回転させ、検体容器11を先方の保持位置P5に押し出して送り込む。
【0063】
制御部93は、保持機構部81を制御し、一定のタイミングで検体容器11の保持と開放を繰り返すとともに、検体容器11を保持した状態の回動機構部82を所望の方向に90度回動する回動動作を行うことで、検体容器11を起立姿勢とする。
【0064】
このとき、制御部93は検出装置50で検出した検体容器11の姿勢に応じ、回動後に底部11aが下に位置する配置となるように回動方向を制御する。例えば、搬送方向先方側に頭部11bがある姿勢であれば、時計回りである第1の回転方向A1に回転させる。搬送方向の先方に底部11aがある姿勢であれば、反時計回りである第2の回転方向A2に回転させる。
【0065】
検体容器11は、回動機構部82での回動によって立位状態となり、保持機構部81により保持状態が解除されることで、下方に落下する。検体容器11は、保持機構部81の下方に設けられたガイド部材86のガイド孔86aに案内されて挿入位置P6に送られる。挿入位置P6にはホルダ搬送装置60の搬送ベルトが配され、予め空のホルダ12がセットされている。
【0066】
制御部93は、ホルダ搬送装置60を制御して一定のタイミングでホルダ搬送路の送り動作と停止を繰り返す。また、制御部93は、挿入機構部83のガイド機構部87を制御して検体容器11の外周を保持し、あるいは開放する動作を繰り返すとともに、押込機構部88を制御してブレード88aの進退動作及び昇降動作を行う。この動作により立位状態で挿入位置P6に送られた検体容器11を、下方に案内しながら押込み、ホルダ搬送経路の上流から送られる空のホルダ12に、検体容器11が順次挿入される。さらに、ホルダ搬送装置60の送り運動に伴い、検体容器11が挿入されたホルダ12が下流に送られる。
【0067】
本実施形態にかかる検体処理装置10及び検体処理方法によれば傾斜センサ51を用いることで、検体容器11の向きを高速にて検出することができ、処理効率を向上できる。すなわち、搬送ベルト26上にある検体容器11に、傾斜センサ51を搭載した傾動部材52をあてるだけで簡単に検体容器の向きを検出できるため、検出のための動作が少なく、また正確な検出が可能となる。検体容器11の底部11aと頭部11bを区別するため、単純な装備で容易に検体容器11の姿勢を検出することが可能となる。このため、多数の検体容器11の向きを揃えてその後の各種処理を効率良く行うことができる。また、検体処理装置10によれば、ランダムに投入された多数の検体容器11を、搬入装置40によって自動で横臥状態として搬送し、さらに検出装置50によって向きを検出することで、自動で仕分けし、向きを揃えて立てることができ、検体処理の処理効率が向上する。
【0068】
また、検出装置50においては、搬送経路上に配される検体容器11に傾動部材52を当てる単純な構成としたことで、適用される検体容器11の形状に制約されず、様々な検体容器11の大きさや形状に対応できる。例えば適用される検体容器11の傾斜センサ51の角度と向きの対応を設定するだけで、種々の形の検体容器11に適用でき、汎用性が高い。また、設定により特定の角度範囲において分解能を上げるティーチング機能を有する傾斜センサ51を用いるにより、より正確な検出が可能となる。
【0069】
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではない。例えば、検体容器11の形状は上記に限られるものではない。姿勢に応じて、外面に当接した傾動部材の傾斜角度が異なる形状であれば、判別可能となる。例えば軸方向において開口側が漸次的に拡大する形状のほか、開口部のフランジが他よりも大径となっている場合にも頭側が高く位置する傾斜となるため、判別することができる。あるいはキャップの形状や口の形状によって開口側と底部側との外形が異なるものも、判別することが可能である。
【0070】
また、基準値を設けて基準値との差分の正負によって傾斜を検出したが、これに限られるものではなく、傾斜センサの仕様に応じて適宜変更可能である。また、上記実施形態においては検体容器11の外面との間にブロック状の傾動部材52を介して傾斜センサ51を配置したが、これに限られるものではない。例えば傾斜センサ51が、検体容器11の外面に対向配置され、フローティング機構によって検体容器11に接離可能かつ傾動可能に支持される構成であってもよい。この場合にも、傾斜センサ51の傾斜情報を検出することで、上記実施形態と同様に、検体容器11の姿勢を検出することができる。
【0071】
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更してもよい。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
(1)
検体容器の外形に沿う姿勢に傾斜可能に設けられ、傾斜情報を検出する傾斜センサと、 前記傾斜情報から前記検体容器の姿勢情報を検出する情報処理部と、を備える、検出装置。
(2)
前記傾斜センサは、前記検体容器の外面に対向配置される検出面を有する傾動部材に設けられ、
前記傾動部材を傾斜可能に支持するとともに、前記検体容器の外面に対向する検出位置と、前記検体容器から退避した待機位置とで移動させる、移動装置を備える、(1)に記載の検出装置。
(3)
前記検体容器は、軸方向における外径が異なり、
前記傾動部材はプレート状部材であり、
前記移動装置は、前記プレート状部材に接続される支持シャフトと、前記支持シャフトを往復移動させる駆動部と、前記支持シャフトの移動方向を、前記検体容器の周面から接離する方向に案内するガイドレールと、を備える、(2)に記載の検出装置。
(4)
(1)乃至(3)のいずれかに記載の検出装置と、
前記検体容器を横臥状態で前記傾斜センサの検出位置に供給する搬送装置と、
前記検体容器の姿勢情報に基づき、前記検体容器の向きを揃える仕分け装置と、を備える、検体処理装置。
(5)
前記情報処理部は、前記姿勢情報に基づいて、前記検体容器の底部が下に配されるように前記仕分け装置の動作を制御する制御部であり、
前記仕分け装置は、前記横臥状態の前記検体容器を挟持可能、かつ開放可能に構成された保持機構部と、前記保持機構部を回動して前記検体容器を起立させる回動機構部と、を備えることを特徴とする(4)に記載の検体処理装置。
(6)
所定の搬送路に沿って横臥状態の検体容器を搬送し、
傾斜センサにより前記検体容器の外形に倣う検出状態の傾斜情報を検出し、
前記傾斜情報に基づき前記検体容器の姿勢情報を検出し、
横臥状態の前記検体容器を回動可能に構成された回動機構部により、前記検出された前記検体容器の姿勢情報に基づき前記検体容器の向きを揃える、ことを特徴とする検体処理方法。
【符号の説明】
【0072】
10…検体処理装置、11…検体容器、11a…底部、11b…頭部、11c…キャップ、12…ホルダ、20…搬送装置(搬送部)、21…搬送機構部、22…押し出し機構部、23、24…ストッパ機構部、40…搬入装置(搬入部)、41…収容ボックス、41a…供給口、41b…排出口、41c…収容空間、42…開閉扉、43…押し上げプレート、50…検出装置(検出部)、51…傾斜センサ、52…傾動部材、53…移動装置、53a…ガイドシャフト、53b…ガイドレール、60…ホルダ搬送装置(ホルダ搬送部)80…起立装置(起立部)81…保持機構部、82…回動機構部、83…挿入機構部、84…保持プレート、85…保持プレート、86…ガイド部材、86a…ガイド孔、86b…スリット、87…ガイド機構部、88…押込機構部、89…支持部、89a…保持片、89b…保持片、90…制御装置、91…記憶部、93…制御部(データ処理部)。