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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】給水装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 49/06 20060101AFI20240527BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
F04B49/06 321Z
G05B23/02 301V
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020172486
(22)【出願日】2020-10-13
(65)【公開番号】P2022064012
(43)【公開日】2022-04-25
【審査請求日】2023-07-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】坂谷 哲則
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 章太
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/090420(WO,A1)
【文献】特開2018-127997(JP,A)
【文献】特開2017-216839(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0211511(US,A1)
【文献】特開2020-143626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 49/06
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の給水用のポンプと、
給水圧を検出する圧力センサと、
複数の前記ポンプそれぞれの吐出し流量を検出する複数の流量センサと、
情報を記憶するための記憶部と、
複数の前記ポンプそれぞれの停止及び稼働を制御するとともに、前記圧力センサの検出値及び前記流量センサの検出値を前記記憶部に記憶させる履歴作成機能を実行可能な制御部とを備え、
前記制御部は、少なくとも、複数の前記ポンプのうちいずれかのポンプが起動した時、給水量が予め決められた流量まで低下したときに実行される小水量停止時、稼働している前記ポンプのみで十分な給水量を確保できなくなったときに、停止しているポンプを稼働させる増台時、及び稼働しているポンプの台数を漸次減らしていく減台時に前記履歴作成機能を開始し、
さらに、前記制御部は、前記履歴作成機能の開始後、予め決められた時間内の検出値を前記記憶部に記憶させる給水装置。
【請求項2】
複数の前記ポンプそれぞれを駆動する複数の電動モータと、
複数の電動モータを駆動する1つ又は複数のインバータ装置と、
前記インバータ装置の出力周波数及び出力電流、並びに当該インバータ装置に設けられたAC/DCコンバータ部の直流出力のうち少なくとも1つを検出するインバータ側センサとを備え、
前記制御部は、前記履歴作成機能の実行時には、前記インバータ側センサの検出値も前記記憶部に記憶させる請求項1に記載の給水装置。
【請求項3】
前記履歴作成機能により前記記憶部に記憶された検出値を外部に出力するための出力部を備える請求項1又は2に記載の給水装置。
【請求項4】
請求項に記載の給水装置と、
前記給水装置の出力部を介して前記履歴作成機能により前記記憶部に記憶された検出値を取得するデータ解析装置であって、当該取得した検出値を元にグラフを作成するグラフ作成機能を実行可能なデータ解析装置と
を備える給水装置のデータ解析システム。
【請求項5】
前記グラフ作成機能は、少なくとも時間軸を含む三次元グラフを作成可能である請求項に記載の給水装置のデータ解析システム。
【請求項6】
前記給水装置の前記履歴作成機能は、検出値と当該検出値の検出日時とを関連付けて前記記憶部に記憶させ、
さらに、前記グラフ作成機能は、前記検出日時を含むグラフを作成可能である請求項又はに記載の給水装置のデータ解析システム。
【請求項7】
前記データ解析装置は、携帯型コンピュータにて構成されており、
さらに、前記出力部は、無線通信にて前記データ解析装置に検出値を送信可能である請求項ないしのいずれか1項に記載の給水装置のデータ解析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の給水用のポンプを備える給水装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の給水用のポンプを備える給水装置では、例えば、特許文献1に記載されているように、複数のポンプのうちいずれかのポンプは、給水圧やポンプの吐出し流量等に応じて起動及び停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-217684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
給水装置の新規開発、不具合の発生原因究明、又は設置された給水装置の調整には、過去の給水装置及び現在運転中の給水装置の挙動を示すデータの解析が肝要である。しかし、当該データを収集するには、膨大な時間と労力とを必要とする。
【0005】
本開示は、上記点に鑑み、上記データを容易に収集可能な給水装置等の一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
給水装置は、例えば、複数の給水用のポンプ(P1、P2)と、給水圧を検出する圧力センサ(Ps)と、複数のポンプ(P1、P2)それぞれの吐出し流量を検出する複数の流量センサ(Fs1、Fs2)と、情報を記憶するための記憶部(Me)と、複数のポンプ(P1、P2)それぞれの停止及び稼働を制御するとともに、圧力センサ(Ps)の検出値及び流量センサ(Fs1、Fs2)の検出値のうち少なくとも一方の検出値を記憶部(Me)に記憶させる履歴作成機能を実行可能な制御部(CTL)とを備え、制御部(CTL)は、少なくとも、複数のポンプ(P1、P2)のうちいずれかのポンプが停止又は起動したタイミングで履歴作成機能を開始することが望ましい。これにより、上記データの収集が容易になり得る。
【0007】
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る給水装置を示す図である。
図2】第1実施形態に係る給水装置の作動を示すフローチャートである。
図3】第1実施形態に係る給水装置の作動を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態に係るデータ解析システムを示す図である。
図5】第1実施形態に係るデータ解析装置にて作成されたグラフの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されない。
【0010】
少なくとも符号が付されて説明された機器や部材等の構成要素は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該構成要素は2以上設けられていてもよい。本開示に示された給水装置は、少なくとも符号が付されて説明された構成要素等を備える。
【0011】
(第1実施形態)
<1.給水装置の概要>
本実施形態は、例えば、マンションや商業ビル等の建物に適用される給水装置に本開示に係る給水装置の一例が適用されたものである。図1に示されるように、本実施形態に係る給水装置1は、複数(例えば、2つ)の電動ポンプP1、P2及び制御部CTL等を少なくとも備える。
【0012】
各電動ポンプP1、P2は、全て同一構造である。具体的には、各電動ポンプP1、P2は、ポンプ部Pp及びモータ部Pmを有する電動式のポンプである。以下、電動ポンプP1、P2のうち任意の電動ポンプを意図する場合又はこれら総称する場合には電動ポンプPと記す。
【0013】
各電動ポンプPの吐出し口から吐出された水は、連結管(図示せず。)を介して交流管(図示せず。)に集合する。なお、交流管は建物の配水管(図示せず。)に接続される。給水装置1の給水量とは、交流管から配水管に供給される給水量をいう。
【0014】
各電動ポンプPは、制御部CTLより制御される。つまり、制御部CTLは電動ポンプPのモータ部Pmを制御する。当該制御部CTLは、各モータ部Pmを駆動するインバータ装置DRV1、DRV2を介して各電動ポンプP制御する。
【0015】
各インバータ装置DRV1、DRV2は、制御部CTLから出力される指令周波数に応じた周波数を有する駆動電流を対応するモータ部Pmに供給する。これにより、モータ部Pmの回転数が制御部CTLにより可変制御される。
【0016】
なお、各インバータ装置DRV1、DRV2は同一構成である。具体的には、各インバータ装置DRV1、DRV2は、コンバータ回路Cnv及びインバータ回路Inv等を有する。
【0017】
各コンバータ回路Cnvは、交流の商用電源を直流電圧に変換するAC/DCコンバータ部である。各インバータ回路Invは、コンバータ回路Cnvの直流出力を指令周波数に応じた周波数を有する駆動電力を生成する。
【0018】
制御部CTLには、流量センサFs1、Fs2それぞれの検出値及び圧力センサPsの検出値が入力されている。各流量センサFs1、Fs2は、対応する電動ポンプPの吐出し流量を検出する。圧力センサPsは、給水装置1の給水圧を検出する。具体的には、圧力センサPsは、合流官内の水圧を検出する。
【0019】
制御部CTLには、インバータ側センサVs1、Vs2それぞれの検出値も入力されている。各インバータ側センサVs1、Vs2は、対応するコンバータ回路Cnvの直流出力、つまり電圧又は電流を検出する。以下、流量センサFs1、Fs2、圧力センサPs及びインバータ側センサVs1、Vs2を総称する際には、センサSと記す。
【0020】
<2.制御部の制御>
<2.1 ポンプ制御>
制御部CTLは、各電動ポンプPの停止及び稼働を制御する。つまり制御部CTLは、各インバータ装置DRV1、DRV2の出力を制御する。制御部CTLは、例えば、CPU、ROM及びRAM等を有するマイクロコンピュータ等にて構成されている。当該制御部CTLは、ROM等の不揮発性記憶部(図示せず。)に予め記憶されたプログラムに従って各電動ポンプPを制御する。
【0021】
制御部CTL内又は制御部CTL外(本実施形態では、制御部CTL内)には、記憶部Meが設けられている。記憶部Meは、複数のセンサSそれぞれの検出値を記憶するための不揮発性記憶装置である。
【0022】
制御部CTLは、各電動ポンプPの制御モードとして、小水量停止制御、目標圧力制御、増台制御、減台制御、及びローテション制御等が実行可能である。
【0023】
<小水量停止制御>
小水量停止制御は、流量センサFs1、Fs2の検出流量が予め決められた流量(以下、停止流量という。)まで低下したときに、検出した流量が停止流量となった流量センサに対応する電動ポンプPを停止させる制御である。
【0024】
なお、下記の減台制御により、稼働している電動ポンプPの台数が漸次減少し、最後の1台の電動ポンプPから吐き出される流量が停止流量まで低下すると、複数の電動ポンプPの全てが停止する。
【0025】
制御部CTLは、全ての電動ポンプPが停止した後、圧力センサPsの検出圧力が予め決められた圧力以下となったときに、予め決められた規則に従って、複数の電動ポンプPのうちいずれかの電動ポンプPを起動させる。
【0026】
<目標圧力制御>
目標圧力制御は、圧力センサPsの検出圧力が目標とする圧力(以下、目標圧力という。)となるように稼働している1つ又は複数の電動ポンプPを調整する制御である。つまり、制御部CTLは、検出圧力が目標圧力に近づくように指令周波数を変化させる。
【0027】
<増台制御 減台制御>
増台制御は、稼働している電動ポンプPのみで十分な給水量を確保できなくなったときに、停止している電動ポンプPを稼働させる制御である。減台制御は、増台制御と逆に、稼働している電動ポンプPの台数を漸次減らしていく制御である。
【0028】
なお、十分な給水量を確保できなくなったときとは、例えば、稼働している電動ポンプPに対する指令周波数が予め決められた上限周波数に到達している状態で、圧力センサPsの検出圧力が目標圧力を下回っているとき等である。
【0029】
<ローテション制御>
ローテション制御とは、全ての電動ポンプPが停止している状態から最初に起動させる電動ポンプP(以下、先発ポンプという。)を予め決められた規則に従って順次変更する制御をいう。
【0030】
なお、本実施形態に係るローテション制御では、原則として、電動ポンプP1→電動ポンプP2→電動ポンプP1→電動ポンプP2→電動ポンプP1→・・・・の順に先発ポンプが変更されていく。
【0031】
<2.2 履歴作成機能>
制御部CTLは、複数の電動ポンプP1、P2のうちいずれかの電動ポンプが停止又は起動したタイミングで複数のセンサSそれぞれの検出値を記憶部Meに記憶させる。このとき、制御部CTLは、履歴作成機能の開始後、少なくとも予め決められた時間(例えば、3秒間)の検出値を記憶部Meに記憶させる。
【0032】
なお、電動ポンプが停止又は起動したタイミングとは、例えば、各電動ポンプPの起動時、小水量停止時、増台時、減台時等である。つまり、当該タイミングとは、圧力、流量及びインバータ装置の負荷が大きく変動する可能性が高いタイミングである。
【0033】
本実施形態に係る制御部CTLは出力部Cdを備える。出力部Cdは、履歴作成機能により記憶部Meに記憶された検出値を外部に出力するための通信装置である。本実施形態に係る出力部Cdは、無線通信及び有線通信のいずれも可能な通信装置である。
【0034】
なお、図2は、履歴作成機能の作動を示すフローチャートの一例である。当該作動を実行するためのプログラムは、ROM等の不揮発性記憶部に予め記憶されている。そして、当該制御は、給水装置1の電源スイッチ(図示せず。)の投入とともに起動され、かつ、当該電源スイッチが遮断されると停止する。
【0035】
電源スイッチが投入されて当該制御が起動されると、制御部CTLは、先ず、複数の電動ポンプP1、P2のうちいずれかの電動ポンプが停止又は起動したか否かを判断する(S1)。停止又は起動のいずれも発生しなかった場合には(S1:NO)、制御部CTLは、再び、S1を実行する。
【0036】
電動ポンプP1、P2のうちいずれかの電動ポンプが停止又は起動した場合には(S1:YES)、制御部CTLは、複数のセンサSそれぞれの検出値を記憶部Meに記憶させ始める(S2)。なお、このとき、制御部CTLは、検出値と当該検出値の検出日時とを関連付けて記憶部Meに当該検出値を記憶させていく。
【0037】
次に、制御部CTLは、記憶を開始した時から所定時間(例えば、3秒間)が経過したか否かを判断する(S3)。そして、制御部CTLは、記憶を開始した時から所定時間が経過したときに検出値の記憶を停止した後(S4)、再び、S1を実行する。
【0038】
ところで、目標圧力制御を実行するために、制御部CTLには圧力センサPsの検出圧力が上記所定時間に比べて十分に小さい周期で入力されている。なお、十分に小さい周期とは、目標圧力制御を制度よく実行可能な程度の周期(時間)である。
【0039】
そして、制御部CTLは、いずれかの電動ポンプPが稼働している場合において、現時における最高給水圧及び最低給水圧を記憶部Meに記憶させる。
【0040】
具体的には、制御部CTLは、図3に示されるように、検出圧力を取得した時点において、当該取得した検出圧力が記憶部Meに記憶されている最高給水圧より大きいか否かを判断する(S10)。
【0041】
当該取得した検出圧力が記憶部Meに記憶されている最高給水圧より大きい場合には(S10:YES))、制御部CTLは、記憶部Meに記憶されている最高給水圧を当該取得した検出圧力に更新した後(S11)、再び、S10を実行する。
【0042】
当該取得した検出圧力が記憶部Meに記憶されている最高給水圧より大きくない場合には(S10:NO)、制御部CTLは、当該取得した検出圧力が記憶部Meに記憶されている最低給水圧より小さいか否かを判断する(S12)。
【0043】
当該取得した検出圧力が記憶部Meに記憶されている最低給水圧より小さい場合には(S12:YES)、制御部CTLは、記憶部Meに記憶されている最低給水圧を当該取得した検出圧力に更新した後(S13)、再び、S10を実行する。
【0044】
<3.データ解析システムについて>
データ解析システム3は、図4に示されるように、本実施形態に係る給水装置1及びデータ解析装置2等を備えて構成されたシステムである。当該データ解析システム3は、作業者又は開発者の作業を補助するためのシステムである。
【0045】
なお、作業者とは、給水装置1の据え付け又は保守・管理を行う者である。開発者とは、給水装置の開発・改良を行う者である。作業を補助するとは、例えば、給水装置1に不具合等が発生したときの原因究明作業時の利便性を向上させること等をいう。
【0046】
データ解析装置2は、給水装置1の出力部Cdを介して履歴作成機能により記憶部Meに記憶された検出値を取得し、当該取得した検出値を元にグラフを作成するグラフ作成機能を実行可能である。
【0047】
本実施形態に係るデータ解析装置2は、無線通信可能な携帯型コンピュータにより構成されている。なお、給水装置1又はデータ解析装置2は、データ解析装置2が検出値を取得したときに、最高給水圧及び最低給水圧を除き、取得した検出値を記憶部Meから削除する。
【0048】
本実施形態に係るグラフ作成機能は、二次元グラフ(図5参照)、少なくとも時間軸を含む三次元グラフ、及び検出日時を含むグラフ等のグラフを自動作成可能である。なお、データ解析装置2は、作成されたグラフをデータ解析装置2に記憶させる機能、及び当該グラフを無線通信を介して他のデータ解析装置に送信する機能も発揮可能である。
【0049】
<4.本実施形態に係る給水装置1及びデータ解析システムの特徴>
制御部CTLは、少なくとも、複数のポンプP1、P2のうちいずれかのポンプが停止又は起動したタイミングで履歴作成機能を開始する。これにより、給水装置1の挙動を示すデータの収集が容易になり得る。延いては、当該データを収集する必要な時間と労力とを削減でき得る。
【0050】
制御部CTLは、履歴作成機能の開始後、予め決められた時間内の検出値を記憶部Meに記憶させる。これにより、記憶部Meに必要以上のデータが記憶されることが抑制され得る。
【0051】
データ解析システム3は、記憶部Meに記憶された検出値を取得し、当該取得した検出値を元にグラフを作成する機能を有している。これにより、作業者又は開発者の作業負担が軽減され得る。
【0052】
(その他の実施形態)
上述の実施形態に係る制御部CTLは、複数の電動ポンプP1、P2のうちいずれかの電動ポンプが停止又は起動したタイミングで複数のセンサSそれぞれの検出値を記憶部Meに記憶させた。しかし、本開示はこれに限定されない。
【0053】
すなわち、当該開示は、例えば、複数のセンサSそれぞれが検出したタイミングで当該検出値の全てを記憶部Meに記憶させる構成、当該タイミングで当該検出値を出力部Cdを介して外部に出力する構成、又は給水装置1に異常が発生した時等のイベントが発生時に検出値を記憶部Meに記憶させる構成等であってもよい。
【0054】
上述の実施形態では、流量センサFs1、Fs2、圧力センサPs及びインバータ側センサVs1、Vs2の検出値を記憶部Meに記憶させた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、それら検出値のうち少なくとも1つ、又はそれら検出値以外のデータを記憶部Meに記憶させてもよい。
【0055】
上述の実施形態では、履歴作成機能の開始後、予め決められた時間内の検出値を記憶部Meに記憶させた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、全ての検出値を連続的に記憶部Meに記憶させてもよい。また、連続的に記憶された全ての検出値のうちデータ解析装置2(作業者又は開発者)が必要とする検出値のみを取得してグラフを作成する構成であってもよい。
【0056】
上述の実施形態では、2つの電動ポンプPを備える給水装置であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、1つ又は3つ以上の電動ポンプPを備える給水装置であってもよい。
【0057】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
1… 給水装置
2… データ解析装置
3… データ解析システム
P… 電動ポンプ
CTL… 制御部
図1
図2
図3
図4
図5