(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240527BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20240527BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240527BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G1/137 A
G06N20/00
(21)【出願番号】P 2020105036
(22)【出願日】2020-06-18
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 健士
(72)【発明者】
【氏名】有田 雅比古
(72)【発明者】
【氏名】山下 佳一
(72)【発明者】
【氏名】麻生 聡
(72)【発明者】
【氏名】辛島 隆
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-153873(JP,A)
【文献】特開2019-162712(JP,A)
【文献】特開2005-111603(JP,A)
【文献】特開2020-033154(JP,A)
【文献】米国特許第10360531(US,B1)
【文献】特開2018-083246(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0284760(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/08
B65G 1/137
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倉庫施設に設置され、自律動作モードによりピッキング作業を行うことができるロボット装置と、
遠隔地に設置され、前記ロボット装置を用いて遠隔操作モードによりピッキング作業を行うことができる遠隔端末と、
前記倉庫施設に設置され、前記自律動作モードにより前記ロボット装置を制御するとともに前記遠隔端末からの遠隔操作指令を基に前記ロボット装置を制御するローカル管理装置と、を備え、
前記ローカル管理装置は、前記自律動作モード中に、ピッキング作業が可能かを判定できる判定手段を備えており、該判定手段がピッキング作業ができないことにより放棄条件を満たしたと判定した場合に、前記自律動作モードから前記遠隔操作モードに移行させるものであり、
前記ローカル管理装置は、前記遠隔操作モードによる前記ロボット装置の動作を学習し、前記自律動作モードによるピッキング作業の制御に反映させることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項2】
前記ローカル管理装置は、前記ロボット装置の前記自律動作モードに用いられる人工知能データを有する複数の学習機能付きコントローラと、前記ロボット装置の前記自律動作モードに用いられる人工知能データを有するローカル学習サーバとを備え、
前記学習機能付きコントローラはローカル学習サーバに接続され、
前記ローカル学習サーバは複数の前記学習機能付きコントローラから人工知能データを受付け、該ローカル学習サーバの人工知能データに反映するとともに、自身の人工知能データを複数の前記学習機能付きコントローラに送信することを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記ローカル管理装置は、前記ロボット装置の前記自律動作モードに用いられる人工知能データを有するローカル学習サーバを備え、
前記ローカル学習サーバは遠隔地に設置されたグローバル学習サーバに接続され、
前記グローバル学習サーバは複数の前記ローカル学習サーバから人工知能データを受付け、該グローバル学習サーバの人工知能データに反映するとともに、自身の人工知能データを複数の前記ローカル学習サーバに送信することを特徴とする請求項1または2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
倉庫施設に設置され、自律動作モードによりピッキング作業を行うことができるロボット装置と、
遠隔地に設置され、前記ロボット装置を用いて遠隔操作モードによりピッキング作業を行うことができる遠隔端末と、
前記倉庫施設に設置され、前記自律動作モードにより前記ロボット装置を制御するとともに前記遠隔端末からの遠隔操作指令を基に前記ロボット装置を制御するローカル管理装置と、
前記遠隔端末による遠隔操作モードのワークスコアと、前記自律動作モードのワークスコアと、をそれぞれ算出して管理するワークスコア管理部と、を備え、
前記ローカル管理装置は、前記遠隔操作モードによる前記ロボット装置の動作を学習し、前記自律動作モードによるピッキング作業の制御に反映させることを特徴とする自動倉庫システム。
【請求項5】
前記ワークスコア管理部は、それぞれ算出した前記自律動作モードのワークスコアと前記遠隔操作モードのワークスコアとから、所定の期間における前記ロボット装置と前記遠隔端末との構成比率を算出し、管理することを特徴とする請求項4に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記ローカル管理装置は、前記ワークスコア管理部にて管理された前記自律動作モードのワークスコアと前記遠隔操作モードのワークスコアを出力できる出力手段を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
前記出力手段は、ワークスコア管理部にて算出された、所定の期間における前記ロボット装置と前記遠隔端末との構成比率を出力することを特徴とする請求項6に記載の自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倉庫内に配置されたロボットを自律動作または遠隔操作により動作させ、物品のピッキング作業を行うことができる自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流倉庫には、物品を収容する物品収容体であるコンテナを大量に収容可能なラックが設置されており、様々な物品が種類や大きさ等によってそれぞれのラック用コンテナに分別されている。このような物流倉庫では、様々な作業(開梱・荷姿変換・ピッキング・検品・梱包等)が行われており、例えばピッキング作業の段階においては、まずラック用コンテナはラックの収容位置から作業員の待つラックの出入口に設けられた作業スペースまでスタッカクレーンを用いて搬出され、次いで作業スペースでは、作業員によって搬出されたラック用コンテナから指定の物品が取り出され、仕分け用コンテナに移されるピッキング作業が行われている。近年、Eコマースの急速な普及により物流倉庫の拡充や増設が活発であり、それに伴い物流倉庫で行われる作業を自動化する試みが実施されている。
【0003】
このピッキング作業を自動化するにあたって、物品が収容されているラック用コンテナ内を撮像する撮像手段と、実際に指定の物品を把持や吸着等の手段を用いて取り出すロボットアームと、を備える自動ピッキング手段により、撮像手段の撮像に基づきロボットアームによりラック用コンテナ内の物品を取り出せるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-188308号公報(第6頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自動ピッキング手段による物品を取り出す技術は学習制御等によって日々進歩しているものの、未だ人間の技量には到達しておらず、ロボットアームの自律動作では上手く物品を取り出せない場合や、撮像手段により撮像された画像から適切に対象物を検出できない場合がある。このような事態が発生した場合において特許文献1のような自動倉庫システムにあっては、ロボットアームが物品を取り出せるまで何度も試行する、若しくはこの物品の取り出しを諦めてピッキング作業を中止する判断を行う必要があり、いずれにせよ次々に入るピッキング作業のオーダーが中断されてしまい、迅速に遂行することができない問題がある。このように、現状では、完全に自律動作に任せてピッキング作業を行うことは難しい。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、確実かつ迅速にピッキング作業を行うことができる自動倉庫システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の自動倉庫システムは、
倉庫施設に設置され、自律動作モードによりピッキング作業を行うことができるロボット装置と、
遠隔地に設置され、前記ロボット装置を用いて遠隔操作モードによりピッキング作業を行うことができる遠隔端末と、
前記倉庫施設に設置され、前記自律動作モードにより前記ロボット装置を制御するとともに前記遠隔端末からの遠隔操作指令を基に前記ロボット装置を制御するローカル管理装置と、を備え、
前記ローカル管理装置は、前記自律動作モード中に、ピッキング作業が可能かを判定できる判定手段を備えており、該判定手段がピッキング作業ができないことにより放棄条件を満たしたと判定した場合に、前記自律動作モードから前記遠隔操作モードに移行させるものであり、
前記ローカル管理装置は、前記遠隔操作モードによる前記ロボット装置の動作を学習し、前記自律動作モードによるピッキング作業の制御に反映させることを特徴としている。
この特徴によれば、倉庫施設に配置されたローカル管理装置の自律動作モードによってロボット装置を制御し、インターネットなどのインフラの通信速度に左右されずに高い効率でピッキング作業を行うことができるとともに、自律動作モード時に指定の物品の取り出し作業に失敗するような事態が発生した場合にあっては、自律動作モードに代わり遠隔操作モードにより指定の物品のピッキング作業を遂行することができる。加えて、遠隔端末からの遠隔操作モードによるロボット装置の動作も、倉庫施設に配置されたローカル管理装置にて学習されるため、学習した内容を自律動作モードによるピッキング作業の制御に迅速に反映させることができ、ピッキング作業の精度を高め、ひいては作業効率を高めることができる。
【0008】
前記ローカル管理装置は、前記ロボット装置の前記自律動作モードに用いられる人工知能データを有する複数の学習機能付きコントローラと、前記ロボット装置の前記自律動作モードに用いられる人工知能データを有するローカル学習サーバとを備え、
前記学習機能付きコントローラはローカル学習サーバに接続され、
前記ローカル学習サーバは複数の前記学習機能付きコントローラから人工知能データを受付け、該ローカル学習サーバの人工知能データに反映するとともに、自身の人工知能データを複数の前記学習機能付きコントローラに送信することを特徴としている。
この特徴によれば、ローカル学習サーバは各倉庫に配置された複数の学習機能付きコントローラから人工知能データを受付けることで、ローカルな環境下で多くのデータから学習を行え、当該ローカルな環境に適合した学習によりローカル学習サーバの人工知能データを飛躍的にかつ効率的に成長させることができる。加えて、ローカル学習サーバの人工知能データが複数の学習機能付きコントローラに分配されることで、自律動作モードによるピッキング作業の成功率とピッキング作業の効率とを向上させることができる。
【0009】
前記ローカル管理装置は、前記ロボット装置の前記自律動作モードに用いられる人工知能データを有するローカル学習サーバを備え、
前記ローカル学習サーバは遠隔地に設置されたグローバル学習サーバに接続され、
前記グローバル学習サーバは複数の前記ローカル学習サーバから人工知能データを受付け、該グローバル学習サーバの人工知能データに反映するとともに、自身の人工知能データを複数の前記ローカル学習サーバに送信することを特徴としている。
この特徴によれば、グローバル学習サーバは各倉庫に配置された複数のローカル学習サーバから人工知能データを受付けることで、膨大なデータから学習を行え、グローバル学習サーバの人工知能データを飛躍的に成長させることができる。加えて、グローバル学習サーバの人工知能データが複数のローカル学習サーバに分配されることで、全てのローカル管理装置において、自律動作モードによるピッキング作業の成功率とピッキング作業の効率とを向上させることができる。
【0010】
倉庫施設に設置され、自律動作モードによりピッキング作業を行うことができるロボット装置と、
遠隔地に設置され、前記ロボット装置を用いて遠隔操作モードによりピッキング作業を行うことができる遠隔端末と、
前記倉庫施設に設置され、前記自律動作モードにより前記ロボット装置を制御するとともに前記遠隔端末からの遠隔操作指令を基に前記ロボット装置を制御するローカル管理装置と、
前記遠隔端末による遠隔操作モードのワークスコアと、前記自律動作モードのワークスコアと、をそれぞれ算出して管理するワークスコア管理部と、を備え、
前記ローカル管理装置は、前記遠隔操作モードによる前記ロボット装置の動作を学習し、前記自律動作モードによるピッキング作業の制御に反映させることを特徴としている。
この特徴によれば、自動倉庫システムを使用する事業者や倉庫等の使用者は、ワークスコア管理部で管理された遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアとを利用して、例えば自律動作モードによるピッキング作業が難しく、遠隔操作モードによるピッキング作業が行われやすい特定の物品については、ラック内の物品の整頓を厳格に行うことで当該物品を取り出しやすくするなどの改善を行えるため、ピッキング作業の効率化を図ることができる。
【0011】
前記ワークスコア管理部は、それぞれ算出した前記自律動作モードのワークスコアと前記遠隔操作モードのワークスコアとから、所定の期間における前記ロボット装置と前記遠隔端末との構成比率を算出し、管理することを特徴としている。
この特徴によれば、ワークスコアから自律動作モードの所要数や所要時間に対して必要となる遠隔操作モードの所要数や所要時間を適時に判断できることから、定の倉庫施設において確実かつ迅速にピッキング作業を行うのに必要となる遠隔端末の数を把握することができる。
【0012】
前記ローカル管理装置は、前記ワークスコア管理部にて管理された前記自律動作モードのワークスコアと前記遠隔操作モードのワークスコアを出力できる出力手段を更に備えることを特徴としている。
この特徴によれば、ローカル管理装置内において、自動倉庫システムを使用する事業者や倉庫等の使用者は、ワークスコア管理部で管理された遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアとを確認でき、独自にピッキング作業の効率化を試行することができる。
【0013】
前記出力手段は、ワークスコア管理部にて算出された、所定の期間における前記ロボット装置と前記遠隔端末との構成比率を出力することを特徴としている。
この特徴によれば、倉庫の使用者は、特定の倉庫施設において確実かつ迅速にピッキング作業を行うのに必要となる遠隔端末の数を把握することができるため、ピッキング作業の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施例における自動倉庫システムの構成を示す概念図である。
【
図2】ローカル管理装置の構成を示す概念図である。
【
図4】自律動作モードを示すフローチャートである。
【
図5】遠隔操作モードを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る自動倉庫システムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0016】
実施例に係る自動倉庫システムにつき、
図1から
図7を参照して説明する。
【0017】
図1に示されるように、自動倉庫システム1は、倉庫内に複数設置されるロボット装置3,3,…と、倉庫毎に配置されてこれらロボット装置3を統括するローカル管理装置2,2,…と、遠隔地に配置される遠隔管理サーバ4と、グローバル学習サーバ5と、遠隔端末6,6,…と、から主に構成されている。ローカル管理装置2,2,…、遠隔管理サーバ4、グローバル学習サーバ5、とはインターネットを通じて相互に接続されている。グローバル学習サーバ5と遠隔端末6,6,…とはインターネットを通じて相互に接続されている。
【0018】
図2に示されるように、ローカル管理装置2は、中央管理装置7と、ロボット装置3の自律動作モードに用いられる人工知能データを有するローカル学習サーバ8と中央管理装置7とにそれぞれ接続されて人工知能データをロボット装置3の動作に変換する複数の学習機能付きコントローラ9と、を備えて構成されており、全て倉庫内に設置されている。
【0019】
中央管理装置7には、倉庫内の全ての学習機能付きコントローラ9とコンベア11(
図3参照)等の各種装置がLAN接続されている。中央管理装置7は、倉庫内の棚と、棚に収納されるコンテナ10(
図3参照)と、コンテナ10に保管される物品と、を逐次更新管理しており、受け付けた出庫指示に基づき、各種装置に適宜指示し、出庫準備・流通加工・出庫等の業務を行う。ピッキング作業が必要であれば、その指示を学習機能付きコントローラ9に送信する。
【0020】
図3に示されるように、ロボット装置3はピッキング作業を行う作業スペースに配置され、ロボットアーム13と撮像手段14とを備えて構成されている。ロボットアーム13は、種々の構成を採用することができるが、ここでは、例えば人間の肘や肩に相当する複数の関節(ジョイント)を備えるとともに、人間の手の指のような部材を備えたマニュピレーターであり、対象の物品を把持して持ち上げ、他の場所に移動可能なタイプのロボットアームである。
【0021】
倉庫内においてロボット装置3は、対象物を把持して持ち上げ、他の場所に移動させるという様々な場面で利用可能である。本実施例では、倉庫で行われる入庫・棚入れ・保管・出庫準備・流通加工・出庫等の業務のうち、特に出庫準備作業にて用いられる場合を例に取り説明する。出庫準備作業は、指定の物品を保管された棚から取り出し、流通加工を行う前までを指し、ロボット装置3は、この移動されてきたコンテナ10から撮像手段14により指定の物品を検知し、ロボットアーム13を用いて物品が保管されたコンテナ10から対象の物品を把持して持ち上げ、梱包用のコンテナ12まで移動させ、コンテナ12内に載置させるというピッキング作業を行う。
【0022】
ローカル学習サーバ8は、MPUと記憶媒体等を備えたコンピュータであり、記憶媒体にはロボット装置3のロボットアーム13の動作態様やその手順等の操作情報、撮像手段14により撮像された画像の解析を行うプログラム、画像の解析により対象物を検知する際の検知条件、複数の操作情報から対象となる物品のピッキングに適した操作情報を選定するため選定情報(例えば、対象となる物品が分類されるカテゴリーや物品のコンテナ10内における保管状況に適した操作情報の組み合わせテーブル)等の人工知能データが記憶され、かつ学習が可能となっている。学習機能付きコントローラ9は、ローカル学習サーバ8と同様に、MPUと記憶媒体等を備えたコンピュータであり、記憶媒体にはロボット装置3のロボットアーム13の動作態様やその手順等の操作情報、撮像手段14により撮像された画像の解析を行うプログラム、画像の解析により対象物を検知する際の検知条件、複数の操作情報から対象となる物品のピッキングに適した操作情報を選定するため選定情報等の人工知能データが記憶され、かつ学習が可能となっている。また、学習機能付きコントローラ9は、ロボット装置3の動作を制御する機能、特に自身の有する人工知能データを用いてロボットアーム13の操作指令を生成し、その動作を制御する機能を備える。
【0023】
倉庫から物品が配送される場合、中央管理装置7にて、まず出庫指示により指定された指定の物品が保管されているコンテナ10がデータベースにて割り出され、当該コンテナ10が棚から取り出されてロボット装置3が配置されている作業スペースまでコンベア11(
図3参照)により移動される。
【0024】
図1に示されるように、遠隔端末6は、所定の条件下においてロボット装置3に遠隔操作可能に接続されるとともに、ロボット装置3の撮像手段14の画像を受信可能に接続される端末である。遠隔端末6は、通信手段と表示手段と操作入力手段とを備えていればどのような構成でもよい。遠隔端末6は、操作者が後述するマニュアル操作時に利用する端末であり、各自の居住スペース内に配置されてもよいし、複数の操作者が出社するセンターに複数配置されてもよい。いずれにしても、ローカル管理装置2とは別の遠隔地に配置されている。
【0025】
ローカル管理装置2の学習機能付きコントローラ9は、中央管理装置7からピッキング作業の指示を受け付ける。学習機能付きコントローラ9には個々を判別可能な固有の識別情報が設定され、中央管理装置7は識別情報を用いて倉庫内全てのロボット装置3の稼働状況を把握しており、所定のルールから、当該ピッキング作業を担当させるロボット装置3を指定する。
【0026】
学習機能付きコントローラ9は、ピッキング作業の指示を受け付けると、自身が有する人工知能データを用いて、自律動作モードで対象となる物品のピッキング作業を行う。自律動作モードでは、例えばピッキング作業の対象となる物品が分類されるカテゴリーや、該物品の保管状況(物品が保管されるコンテナにともに保管される他の物品の情報など)などの情報や、撮像手段からの画像情報などを用い、人工知能データを効率よく利用して、対象の物品の把持、移動、載置を行う。
【0027】
自律動作モードについて、
図4のフローチャートを用いて説明する。学習機能付きコントローラ9は、自身の人工知能データを参照する(ステップSa01)。次いで参照した人工知能データを用いてロボットアーム13の操作指令を生成し、自律動作モードによりピッキング作業を開始し(ステップSa02)する。ピッキング作業中には、後に詳述する判定手段によりピッキング作業が可能かどうかの判定が行われ(ステップSa03)、問題なければピッキング作業が完了(ステップSa04)する。中央管理装置7は、当該物品の識別情報と、自律動作モードにてピッキング作業を完了したことを示す情報とを対応付けて記録管理する。
【0028】
このように、倉庫施設に配置された自身が有する人工知能データを用いて自律動作モードを調整し、ロボット装置3を調整された自律動作モードにより制御してピッキング作業を行う構成であるため、例えば人工知能データを有するサーバがインターネット上に配置されているようなクラウドコンピューティングのように、インターネット回線などの通信速度に左右されず、ピッキング作業の効率を高い水準で維持することができる。加えて、後述するように学習機能付きコントローラ9はローカルな環境下で学習を行うので、当該倉庫施設に適合した学習を効率よく行うことができる。
【0029】
学習機能付きコントローラ9は、自律動作モード中に、物品のピッキング作業が可能かを判定できる判定手段を備えており、物品を的確に把持できないなど、ピッキング作業を継続できないことを判断した場合には、インターネットを介し遠隔管理サーバ4に対して、遠隔操作を要請する信号を送信するようになっている。詳しくは、学習機能付きコントローラ9は、前述の物品を的確に取り出せないということを、例えば予定されるプロセスが進行しないなどの所定の放棄条件を満たしたことに基づき判定するようになっており、その時点で遠隔操作が必要な自身の識別情報を遠隔管理サーバ4に送信し、遠隔操作モードに移行する(ステップSa05)。
【0030】
所定の放棄条件には様々な条件を用いることができるが、例えば、撮像手段14によって撮像された画像情報に基づく条件としては、学習機能付きコントローラ9において、画像情報に基づき物品を安定して把持した状態を予め設定された所定時間以上継続できないことを所定の放棄条件とすることができる。
【0031】
各遠隔端末6を利用可能な操作者は、予め決められた自身の業務時間いわゆるシフト、または自身が決めた時間内で遠隔操作を請け負う業務を行うようになっている。操作者は、遠隔端末6の表示手段に表示されるログイン画面にて識別情報である予め登録された固有のユーザーIDとパスワードを入力し、ログインを行う。ログインが成功すると、当該ユーザーIDが遠隔管理サーバ4に送信され、遠隔管理サーバ4では当該ユーザーIDをロボット装置3の遠隔操作を可能な遠隔端末6として認識する。遠隔管理サーバ4は遠隔操作リストを用いて、各操作者のユーザーID毎に対応が可能か否かの状況を把握しておくことができる。
【0032】
次いで、遠隔操作モードについて
図5のフローチャートを用いて説明する。学習機能付きコントローラ9からに遠隔操作を要請する信号が遠隔管理サーバ4に送信される(ステップSb01)と、遠隔管理サーバ4は遠隔操作が要請されたロボット装置3に対する遠隔操作を行う操作者を任命する(ステップSb02)。
【0033】
詳しくは、遠隔管理サーバ4は、遠隔操作を任命したユーザーIDの遠隔端末6に対して、当該遠隔操作の情報として、遠隔操作を要請した学習機能付きコントローラ9の識別情報と、当該学習機能付きコントローラ9に外部から接続可能なIPアドレス及びポート番号等のアドレス情報と、当該学習機能付きコントローラ9が動作を制御するロボット装置3により行うピッキング作業の内容と、を送信する。
【0034】
こうして遠隔操作の情報を受信した遠隔端末6とロボット装置3を制御する学習機能付きコントローラ9とが接続されると、学習機能付きコントローラ9はロボット装置3の撮像手段14で撮像される画像を、遠隔端末6の表示手段に表示される操作画面に表示させる。同時に、ロボット装置3がローカル学習サーバ8の人工知能データを用いる自律動作モードから、遠隔端末6の操作入力手段からの操作データを用いる遠隔操作モードに切り替えられる。
【0035】
自律動作モードから遠隔操作モードに切り替えられると、遠隔端末6により、遠隔操作でのピッキング作業が開始される(ステップSb03)。
【0036】
遠隔操作モードでは、遠隔管理サーバ4からピッキング作業の遠隔操作を任命された操作者の熟練度が足りず、ピッキング作業を遂行できない場合があり、操作者は割り振られたピッキング作業を諦めることを遠隔管理サーバ4に送信することができる。遠隔管理サーバ4は遠隔端末6からピッキング作業を諦める情報を受付可能な状態で待機(ステップSb04)し、遠隔管理サーバ4は遠隔端末6からピッキング作業を諦める情報を受けたことに基づき操作者のユーザーIDから、当該ユーザーIDよりも高い熟練度のスコアの操作者に対して当該ピッキング作業を代行させるように再任命する処理を行う(ステップSb05)。
【0037】
操作者は割り振られたピッキング作業を諦めることを遠隔管理サーバ4に送信していない状態、すなわち遠隔操作モードによるピッキング作業の進行中において、学習機能付きコントローラ9では、判定手段によりピッキング作業が可能かどうかの判定が行われ(ステップSb06)、判定手段により自律動作モードに引き継ぎが可能であると判定された場合には、遠隔操作モードから自律動作モードに切り替わる(ステップSb07)。例えば遠隔操作モードでは、ロボット装置3が物品を掴むまでを担当し、物品の移動、載置は自律動作モードに引き継がせるなどの態様で切り替えが行われる。判定手段により自律動作モードに引き継ぎが可能であると判定されない場合には、遠隔操作モードによりピッキング作業が完了される(ステップSb08)。
【0038】
また、ステップSb03~Sb08において、遠隔操作モードによる操作画像は、ロボット装置3の撮像手段14で撮像されて学習機能付きコントローラ9に送信されるとともに、遠隔操作されたロボット装置3の制御データは学習機能付きコントローラ9送信される。当該ピッキング作業が遠隔操作モードのみで、または遠隔操作モードと自律動作モードが混在して完了すると(ステップSb08)、学習機能付きコントローラ9はピッキング作業におけるロボット装置3の動作をこれら画像データ、制御データにより逐次観察・解析し、遠隔操作モードでのロボットアーム13の動作をデータ化し、自身の人工知能データに反映する。各学習機能付きコントローラ9で学習された人工知能データは、ローカル学習サーバ8に送信し、ローカル学習サーバ8が人工知能データに反映する。
【0039】
ローカル学習サーバ8は倉庫に配置された各学習機能付きコントローラ9,9,…から人工知能データを受付け、ローカル学習サーバ8にて統合し人工知能データを反映するとともに、自身の人工知能データを複数の学習機能付きコントローラ9,9,…に送信し、学習機能付きコントローラ9,9,…は受信した人工知能データを学習する。これによれば、複数の学習機能付きコントローラ9,9,…から人工知能データを受付けることで、膨大なデータから学習を行え、ローカル学習サーバ8の人工知能データを飛躍的に成長させることができ、このローカル学習サーバ8の人工知能データが複数の学習機能付きコントローラ9,9,…に分配されることで、自律動作モードによるピッキング作業の成功率とピッキング作業の効率とを向上させることができることになる。また、ローカル学習サーバ8はローカルな環境下で学習を行うので、当該倉庫施設に適合した学習を効率よく行うことができる。
【0040】
このように、遠隔操作モードによるロボット装置3の動作は、倉庫施設に配置されたローカル管理装置2を構成する学習機能付きコントローラ9及びローカル学習サーバ8にて学習されるため、例えば人工知能データを有するサーバがインターネット上に配置されているようなクラウドコンピューティングのように、インターネット回線などの通信速度に左右されず、学習した内容を自律動作モードによるピッキング作業の制御に迅速に反映させることができ、ピッキング作業の精度を高め、ひいては作業効率を高めることができる。
【0041】
また、ローカル学習サーバ8は遠隔地に設置されたグローバル学習サーバ5にインターネットを通じて接続され、所定のタイミングで人工知能データをグローバル学習サーバ5に送信する。これによれば、ピッキング作業が頻繁に行われるコアタイムを外した、例えば夜間などでグローバル学習サーバ5と通信することで、コアテイムにおいて学習機能付きコントローラ9はピッキング作業に集中して演算処理を行うことができ、グローバル学習サーバ5の通信がピッキング作業の作業効率を下げることがない。
【0042】
また、グローバル学習サーバ5は各倉庫に配置された複数のローカル学習サーバ8,8,…から人工知能データを受付け、グローバル学習サーバ5の人工知能データに反映するとともに、自身の人工知能データを複数のローカル学習サーバ8,8,…に送信し、ローカル学習サーバ8,8,…は受信した人工知能データを学習する。これによれば、複数のローカル学習サーバ8,8,…から人工知能データを受付けることで、膨大なデータから学習を行え、グローバル学習サーバ5の人工知能データを飛躍的に成長させることができ、このグローバル学習サーバ5の人工知能データが複数のローカル学習サーバ8,8,…に分配されることで、全てのローカル管理装置2,2,…において、自律動作モードによるピッキング作業の成功率とピッキング作業の効率とを向上させることができることになる。
【0043】
中央管理装置7は、ロボット装置3を使用する事業者、倉庫等の使用者ID毎に、ロボット装置3によるピッキング作業の自律動作モードのワークスコアと遠隔操作モードのワークスコアとをそれぞれ算出して管理している。自律動作モードのワークスコアとは、例えばピッキング作業に要した時間や、自律動作モードでのピッキング作業の回数、各ピッキング作業の難易度をスコア化したものを用いて、所定のルールで演算されたものである。遠隔操作モードのワークスコアとは、例えばピッキング作業に要した時間や、遠隔操作モードでのピッキング作業の回数、遠隔操作を行った人物の熟練度をスコア化したものを用いて、所定のルールで演算されたものである。前述したようにピッキング作業が諦められ、他の操作者が再任命された場合にあっては、ピッキング作業を実際に行った操作者の熟練度スコアが遠隔操作モードのワークスコアに反映される。
【0044】
中央管理装置7は、中央管理装置7に接続されたコンピュータ17のディスプレイに、使用者ID毎に算出した自律動作モードのワークスコアと遠隔操作モードのワークスコアとの内訳を出力することができる(出力手段)。
図6は出力された出力画面20を示す。出力画面20には、使用者IDと、期間(ここでは2020年10月分)における、ピッキング作業の総数と、ピッキング作業に要した総時間数と、ピッキング作業の総数における自律動作モードのワークスコアと遠隔操作モードのワークスコアがそれぞれ占める割合が表示される。
図6及び
図7においては、自律動作モードのワークスコアと遠隔操作モードのワークスコアは、ピッキング作業を行ったピッキング数の割合を示している。尚、例えば一部が自律動作モードで行われたピッキング作業においては、当該1つのピッキング作業において自律動作モードが担当した割合(例えば0.3)が算出されるようになっている。中央管理装置7は、全ての自律動作モードが担当した割合を合算し、全て自律動作モードで行われたピッキング作業を1として除算することで、自律動作モードが担当したピッキング数を算出するようにしている。
【0045】
これによれば、自動倉庫システム1を使用する事業者や倉庫等の使用者は、中央管理装置7(ワークスコア管理部)で管理された遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアとを利用して、例えば自律動作モードによるピッキング作業が難しく、遠隔操作モードによるピッキング作業が行われやすい特定の物品については、コンテナ10内の物品の整頓を厳格に行うことで当該物品を取り出しやすくするなどの改善を行えるため、ピッキング作業の効率化を図ることができる。
【0046】
また、
図6に示されるように、出力画面20には、所定の期間においてそれぞれ算出した自律動作モードのワークスコアと遠隔操作モードのワークスコアとを、所定の期間におけるロボット装置3と遠隔端末6との構成比率として、言い換えると、遠隔操作モードを行う遠隔端末1台につき何台のロボット装置3の遠隔操作を担当したかという表現に変換して出力する表示22を有している。これによれば、遠隔操作モードを行う遠隔端末6がピッキング作業を担当したロボット装置3の台数が多く表現されているほど、遠隔操作モードの占める割合が小さくなったことが判断できる。そのため、これら遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアとの所定の期間における比率を視覚的に把握しやすい。
【0047】
また、
図7のように、中央管理装置7は、比較出力画面21を出力することもでき、時系列的に遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアとの所定の期間における比率を比較し、改善内容がピッキング作業の効率化に与えた影響を簡易的に確認することができる。
【0048】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0049】
例えば、前記実施例では、ローカル管理装置2を構成する中央管理装置7で管理された遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアをローカル管理装置2内の出力手段により出力する構成で説明したが、これに限らず、遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアは、インターネット上に配置された自動倉庫システム1を提供する提供者のサーバに送られ、提供者が自動倉庫システム1の使用者に対して、改善点などを提案するのに用いられてもよい。また、この場合には遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアは、前述した出力画面のように出力されなくてもよい。
【0050】
また、中央管理装置7または提供者のサーバは、遠隔操作モードのワークスコアと自律動作モードのワークスコアと、ピッキング作業毎の物品の種別などを用いて、特定のアイテムの遠隔操作の割合が多い傾向であることを導き出し、出力手段などを用いて使用者に提示できるようにしてもよい。
【0051】
また、中央管理装置7または提供者のサーバは、遠隔操作モードによるピッキング作業を担当した操作者のユーザーIDの熟練度のスコア、作業時間などに基づき、当該ピッキング作業に難易度ランクを付し、遠隔操作モードによるピッキング作業の総数における各難易度ランクのピッキング作業数を、出力手段などを用いて使用者に提示できるようにしてもよい。これによれば、使用者は遠隔操作モードのワークスコアに、いずれの難易度ランクのピッキング作業が大きく影響しているかを把握することができる。
【0052】
また、学習機能付きコントローラ9による所定の放棄条件は、前記実施例で例示したように画像情報に基づく条件に限らず、例えばロボットアーム13に圧力センサを備え、この圧力センサによって計測された圧力、すなわち物品を把持したときに掛けた握力が予め設定した値よりも大きいことを条件としてもよい。この予め設定した値は的確に物品を取り出せたときの圧力を参考にしておく。これによれば無理のない力でのみ物品を的確に取り出すことができるため、物品の破損を防止できる。加えて、圧力センサが予め設定した値よりも大きい値を計測した場合には、他の物品やコンテナ等にロボットアーム13が接触している可能性もあり、この場合も的確に取り出し作業を行えないと判断できることになる。
【0053】
また、ロボットアーム13は、人間の肘や肩、人間の手の指のような部材を備えた構成に限らず、対象物を把持して持ち上げ、他の場所に移動可能なタイプのロボットアームであればどのような構成でもよく、例えば吸着等で物品を持ち上げる構成でもよい。
【0054】
また、前記実施例では、学習機能付きコントローラ9にそれぞれ固有の識別情報を付与して、遠隔管理サーバ4がそれぞれの稼働状況を把握できることを説明したが、これに限らず、例えばロボット装置3が帰属する中央管理装置7に固有の識別情報があれば、いずれの中央管理装置7に属するロボット装置3であるかでロボット装置3を特定できるため、帰属する中央管理装置7の中でそれぞれを判別できれば、自動倉庫システム1全体において固有の識別情報が付与される構成でなくてもよい。
【0055】
また、2つのロボットアームがある場合、自律動作モードと遠隔操作モードでは2つのロボットアームを共同させて操作されるが、これに限らず、自律動作モードにのみ用いられるロボットアームと、遠隔操作モードにのみ用いられるロボットアームとで、それぞれ完全に独立して動作する構成としてもよい。
【0056】
また、ローカル管理装置2の構成としては、例えば学習機能付きコントローラ9の人工知能データ及び学習機能を省略し、人工知能データを用いてロボットアーム13の操作指令を生成し、その動作を制御する機能のみを担当させ、ロボット装置3の自律動作モードは常にローカル学習サーバ8の人工知能データを参照して行われ、学習についてもローカル学習サーバ8で行われる構成であってもよい。
【0057】
また、前記実施例では、ロボット装置3は出庫準備作業にて用いられる場合を例に説明したが、これに限らず、例えば入庫作業等の別のセクションにて用いられてもよい。
【0058】
また、前記実施例では、遠隔端末6は学習機能付きコントローラ9のアドレス情報に基づき直接接続される、所謂ピアツーピアで接続する構成で説明したが、これに限らず、例えば遠隔管理サーバ4または中央管理装置7を中継して操作信号等をやり取りするようにし、遠隔端末6とロボット装置3とを直接接続しないようにすることで、ネットワーク上のセキュリティを高めてもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 自動倉庫システム
2 ローカル管理装置
3 ロボット装置
4 遠隔管理サーバ
5 グローバル学習サーバ
6 遠隔端末
7 中央管理装置(ワークスコア管理部)
8 ローカル学習サーバ
9 学習機能付きコントローラ
10 コンテナ
11 コンベア
13 ロボットアーム
14 撮像手段
17 コンピュータ
20 出力画面
21 比較出力画面
22 表示