(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】取付装置及び取付方法
(51)【国際特許分類】
B23K 9/12 20060101AFI20240527BHJP
【FI】
B23K9/12 C
B23K9/12 331E
B23K9/12 331F
(21)【出願番号】P 2020129942
(22)【出願日】2020-07-31
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】工藤 智士
(72)【発明者】
【氏名】市田 拓也
【審査官】柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-047870(JP,U)
【文献】特開2013-094786(JP,A)
【文献】特開平09-267172(JP,A)
【文献】実開昭55-106593(JP,U)
【文献】特開2019-214071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 9/12
B23K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に延在するとともに前記所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置される複数の伝熱管及び前記交差方向に並ぶ前記伝熱管同士を接続するフィンを有する伝熱管パネルに対して、付着金物を取り付ける取付装置であって、
前記付着金物を搬送する搬送部と、
前記交差方向における前記伝熱管パネルの表面形状を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記表面形状に基づいて、前記交差方向における前記付着金物の取付け位置を決定する第1決定部と、
前記付着金物を前記伝熱管パネルに溶接する際の前記伝熱管パネルの前記所定方向の縮み量を考慮して、前記所定方向における前記付着金物の取付け位置を決定する第2決定部と、
前記第1決定部及び前記第2決定部が決定した位置へ前記付着金物を搬送するように前記搬送部を制御する搬送制御部と、を備える取付装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記表面形状として、前記伝熱管の頂点の位置を検出する請求項1に記載の取付装置。
【請求項3】
前記搬送部が搬送した前記付着金物の周囲を、前記伝熱管パネルの取付け位置に対して、点溶接を行う点溶接部を備える請求項1または請求項2に記載の取付装置。
【請求項4】
前記点溶接部は、前記付着金物の隅部分に位置する第1点溶接部を点溶接し、次に前記第1点溶接部の対角に位置する第2点溶接部を点溶接する請求項3に記載の取付装置。
【請求項5】
前記搬送部が搬送した前記付着金物の周囲を、前記伝熱管パネルの取付け位置に対して、複数箇所点溶接する点溶接部と、
所定寸法におけるジョブデータである基準ジョブデータを記憶する記憶部と、
前記点溶接部の溶接対象の前記付着金物である溶接対象付着金物の寸法が、前記所定寸法と異なっている場合に、前記基準ジョブデータを補正して、前記溶接対象付着金物の寸法に応じたジョブデータを作成する作成部と、
前記作成部が作成したジョブデータで点溶接を行うように前記点溶接部を制御する溶接制御部と、を備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の取付装置。
【請求項6】
前記搬送部が搬送するための前記付着金物を収容する収容部を備え、
前記付着金物は、一側に切欠きが形成されており、
前記収容部は、収容される前記付着金物の前記切欠きと係合する係合部を有する請求項1から請求項5のいずれかに記載の取付装置。
【請求項7】
所定方向に延在するとともに前記所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置される複数の伝熱管及び前記交差方向に並ぶ前記伝熱管同士を接続するフィンを有する伝熱管パネルに対して、付着金物を取り付ける取付方法であって、
検出部によって、前記交差方向における前記伝熱管パネルの頂点を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した前記頂点の位置に基づいて、前記交差方向における前記付着金物の取付け位置を決定する交差方向位置決定工程と、
前記付着金物を前記伝熱管パネルに溶接する際の前記伝熱管パネルの前記所定方向の縮み量を考慮して、前記所定方向における前記付着金物の取付け位置を決定する所定方向位置決定工程と、
前記交差方向位置決定工程及び前記所定方向位置決定工程で決定した位置へ前記付着金物を搬送する搬送工程と、を備える取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、取付装置及び取付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発電などに使用される大型のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数のバーナが火炉の周方向に沿って配設されている。また、ボイラは、火炉の鉛直方向上方に煙道が連結されており、この煙道に蒸気を生成するための熱交換器が配置されている。そして、バーナが火炉内に燃料と空気(酸化性ガス)との混合気を噴射することで火炎が形成され、燃焼ガスが生成されて煙道に流れる。燃焼ガスが流れる領域に熱交換器が設置され、熱交換器を構成する伝熱管内を流れる水や蒸気を加熱して過熱蒸気が生成される。
【0003】
このようなボイラの火炉壁などを構成する伝熱管パネルには、多数(多いもので一缶あたり一万点以上)の付着金物が取り付けられている。各付着金物は、その用途によって取付け位置や形状が種々異なっており、溶接により伝熱パネルに固定されている。付着金物を伝熱管パネルへ固定する作業は、伝熱管パネルの所定位置へ付着金物を搬送して配置する配材工程と、配置された付着金物を点溶接で仮止めする仮溶接工程と、仮止めされた付着金物の周囲を全周溶接で固定する本溶接工程を備えている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、本溶接工程を自動で行う装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
付着金物を伝熱管パネルへ固定する作業の工程のうち、本溶接工程は、仮止めされた付着金物に対して行われるため、他の工程より作業が容易である。このため、自動で溶接を行う装置(以下、「自動溶接装置」と称する。)によって容易に作業を行うことができる。
一方、伝熱管パネルを構成するフィンと伝熱管との接合部が隅肉溶接で接合されており、溶接による熱影響で伝熱管パネルに歪みや変形が生じる。このため、伝熱管パネルは、設計時の図面データとは異なる形状となっている場合があり、配材工程及び仮付け溶接工程において、設計時の図面データに基づいて自動で配材や溶接を行う装置で作業を行うと、適切な取付け位置に配材及び仮付け溶接を行えない可能性があった。
また、適切な取付け位置に配材及び仮付け溶接を行えない場合には、自動溶接装置で適切な本溶接工程が実施できず、伝熱管パネルの完成品に不具合が生じるおそれがあった。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、正確な取付け位置に付着金物を搬送することができる取付装置及び取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の取付装置及び取付方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る取付装置は、所定方向に延在するとともに前記所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置される複数の伝熱管及び前記交差方向に並ぶ前記伝熱管同士を接続するフィンを有する伝熱管パネルに対して、付着金物を取り付ける取付装置であって、前記付着金物を搬送する搬送部と、前記交差方向における前記伝熱管パネルの頂点を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記頂点の位置に基づいて、前記交差方向における前記付着金物の取付け位置を決定する第1決定部と、前記付着金物を前記伝熱管パネルに溶接する際の前記伝熱管パネルの前記所定方向の縮み量を考慮して、前記所定方向における前記付着金物の取付け位置を決定する第2決定部と、第1決定部及び第2決定部が決定した位置へ前記付着金物を搬送するように前記搬送部を制御する搬送制御部と、を備える。
【0008】
また、本開示の一態様に係る取付方法は、所定方向に延在するとともに前記所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置される複数の伝熱管及び前記交差方向に並ぶ前記伝熱管同士を接続するフィンを有する伝熱管パネルに対して、付着金物を取り付ける取付方法であって、検出部によって、前記交差方向における前記伝熱管パネルの頂点を検出する検出工程と、前記検出工程で検出した前記頂点の位置に基づいて、前記交差方向における前記付着金物の取付け位置を決定する交差方向位置決定工程と、前記付着金物を前記伝熱管パネルに溶接する際の前記伝熱管パネルの前記所定方向の縮み量を考慮して、前記所定方向における前記付着金物の取付け位置を決定する所定方向位置決定工程と、前記交差方向位置決定工程及び前記所定方向位置決定工程で決定した位置へ前記付着金物を搬送する搬送工程と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、正確な取付け位置に付着金物を搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第1実施形態に係るボイラを示す概略構成図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係る自動組立装置を示す斜視図である。
【
図3】
図2の自動組立装置に設けられたハンドリングロボット及び溶接ロボットの拡大図である。
【
図4】
図2のハンドリングロボットの要部拡大図である。
【
図5】
図2の自動組立装置に設けられたラグ収容部を示す斜視図である。
【
図6】
図2の自動組立装置に設けられたパッド収容部を示す斜視図である。
【
図7】本開示の第1実施形態に係る制御装置を示すブロック構成図である。
【
図8】本開示の第1実施形態に係る伝熱管パネルの要部拡大斜視図である。
【
図9】本開示の第1実施形態に係る伝熱管パネルの要部拡大断面図である。
【
図10】本開示の第1実施形態に係る伝熱管パネルの要部拡大断面図である。
【
図11】本開示の第1実施形態に係るパッドの正面図である。
【
図12】本開示の第1実施形態に係る伝熱管パネルの平面図であって、縮み代を考慮した付着金物の取付け位置を示す図である。
【
図13】本開示の第1実施形態に係る伝熱管パネルの要部拡大平面図である。
【
図14】
図13の伝熱管パネルにおける仮付け点と変位量との関係を示すグラフである。
【
図15】本開示の第2実施形態に係る伝熱管パネルの要部拡大斜視図である。
【
図16】本開示の第2実施形態に係る伝熱管パネルの要部拡大斜視図である。
【
図17】本開示の第2実施形態に係る自動組立装置の処理を示すフローチャートである。
【
図18】
図17の変形例に係る処理を示すフローチャートである。
【
図19】本開示の第2実施形態に係る自動組立装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下に添付図面を参照して、本開示に係る好適な第1実施形態を図面を参照して説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。以降の説明で、上や上方とは鉛直方向上側を示し、下や下方とは鉛直方向下側を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
【0012】
図1は、本実施形態のボイラを表す概略構成図である。
【0013】
本実施形態のボイラ10は、例えば、石炭(炭素含有固体燃料)を粉砕した微粉炭を微粉燃料として用い、この微粉燃料をバーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成する。
【0014】
本実施形態において、
図1に示すように、ボイラ10は、火炉11と燃焼装置12と燃焼ガス通路13を有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉11を構成する火炉壁101は、複数の伝熱管111とこれらを接続するフィン112とで構成され、微粉燃料の燃焼により発生した熱を伝熱管111の内部を流通する水や蒸気と熱交換して、火炉壁101の温度上昇を抑制している。
【0015】
燃焼装置12は、火炉11を構成する火炉壁101の下部側に設けられている。本実施形態では、燃焼装置12は、火炉壁101に装着された複数のバーナ(例えば21,22,23,24,25)を有している。例えばバーナ21,22,23,24,25は、火炉11の周方向に沿って均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って複数段(例えば、
図1では5段)配置されている。但し、火炉の形状や一つの段におけるバーナの数、段数、配置などはこの実施形態に限定されるものではない。
【0016】
バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して複数の粉砕機(ミル)31,32,33,34,35に連結されている。この粉砕機31,32,33,34,35は、例えば、粉砕機のハウジング内に粉砕テーブル(図示省略)が駆動回転可能に支持され、この粉砕テーブルの上方に複数の粉砕ローラ(図示省略)が粉砕テーブルの回転に連動回転可能に支持されて構成されている。石炭が、複数の粉砕ローラと粉砕テーブルとの間に投入されると、粉砕され、搬送用ガス(一次空気、酸化性ガス)により粉砕機のハウジング内の分級機(図示省略)に搬送されて、所定の粒径範囲内に分級された微粉燃料を、微粉炭供給管26,27,28,29,30からバーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
【0017】
また、火炉11は、バーナ21,22,23,24,25の装着位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト(風道)37の一端部が連結されている。空気ダクト37は、他端部に押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)38が設けられている。
【0018】
燃焼ガス通路13は、
図1に示すように、火炉11の鉛直方向上部に連結されている。燃焼ガス通路13は、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器として、過熱器102,103,104、再熱器105,106、節炭器107が設けられており、火炉11で発生した燃焼ガスと各熱交換器の内部を流通する給水や蒸気との間で熱交換が行われる。
【0019】
燃焼ガス通路13は、
図1に示すように、その下流側に熱交換を行った燃焼ガスが排出される煙道14が連結されている。煙道14は、空気ダクト37との間にエアヒータ(空気予熱器)42が設けられ、空気ダクト37を流れる空気と、煙道14を流れる燃焼ガスとの間で熱交換を行い、バーナ21,22,23,24,25に供給する燃焼用空気を昇温することができる。
【0020】
また、煙道14は、エアヒータ42より上流側の位置に脱硝装置43が設けられている。脱硝装置43は、アンモニア、尿素水等の窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を煙道14内に供給し、還元剤が供給された燃焼ガス中の窒素酸化物と還元剤との反応を、脱硝装置43内に設置された脱硝触媒の触媒作用により促進させることで、燃焼ガス中の窒素酸化物を除去、低減するものである。
煙道14に連結されるガスダクト41は、エアヒータ42より下流側の位置に、電気集塵機などの集塵装置44、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)45、脱硫装置46などが設けられ、下流端部に煙突50が設けられている。
【0021】
一方、複数の粉砕機31,32,33,34,35が駆動すると、生成された微粉燃料が搬送用ガス(一次空気、酸化性ガス)と共に微粉炭供給管26,27,28,29,30を通してバーナ21,22,23,24,25に供給される。また、煙道14から排出された排ガスとエアヒータ42で熱交換することで、加熱された燃焼用空気(二次空気、酸化性ガス)が、空気ダクト37から風箱36を介してバーナ21,22,23,24,25に供給される。バーナ21,22,23,24,25は、微粉燃料と搬送用ガスとが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉11に吹き込み、このときに微粉燃料混合気が着火することで火炎を形成することができる。火炉11内の下部で火炎が生じ、高温の燃焼ガスがこの火炉11内を上昇し、燃焼ガス通路13に排出される。なお、酸化性ガスとして、本実施形態では空気を用いる。空気よりも酸素割合が多いものや逆に少ないものであってもよく、燃料流量との適正化を図ることで使用可能になる。
【0022】
その後、燃焼ガスは、
図1に示すように、燃焼ガス通路13に配置される第2過熱器103、第3過熱器104、第1過熱器102、(以下単に過熱器と記載する場合もある)、第2再熱器106、第1再熱器105(以下単に再熱器と記載する場合もある)、節炭器107で熱交換した後、脱硝装置43により窒素酸化物が還元除去され、集塵装置44で粒子状物質が除去され、脱硫装置46にて硫黄酸化物が除去された後、煙突50から大気中に排出される。なお、各熱交換器は燃焼ガス流れに対して、必ずしも前記記載順に配置されなくともよい。
【0023】
次に、ボイラ10を構成する火炉壁101について詳細に説明する。火炉壁101は、上述のように、複数の伝熱管111と、フィン112とによって構成されている。また、火炉壁101は、複数の伝熱管パネル110を組み合わせることで構成されている。各伝熱管パネル110は、火炉壁101と同様に、複数の伝熱管111と、複数のフィン112とを有している。詳細には、
図8に示すように、複数の伝熱管111は、所定方向に延在するとともに、所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置されている。また、フィン112は、交差方向に隣接する伝熱管111同士を接続している。伝熱管111とフィン112とは、溶接部Wによって固定されている。
【0024】
また、伝熱管パネル110には、ラグ、パッド、タイプレート、ウォールストッパー、シールボックスなどの複数種類の付着金物が取り付けられる。以下では、伝熱管パネル110に、付着金物を取り付ける方法について説明する。付着金物は、それぞれ用途によって形状が異なる。以下では、特に、伝熱管パネル110に、ラグ及びパッドを取り付ける方法について説明するが、本開示は他の付着金物にも適用可能である。
【0025】
まず、
図2に示すように、付着金物は、自動組立装置200(取付装置)によって、伝熱管パネル110に取り付けられる。
自動組立装置200は、伝熱管パネル110の長手方向(伝熱管111の延在する方向)に沿って延びる一対のガイドレール210と、ガイドレール210上を移動する走行部220と、走行部220に設けられるハンドリングロボット(搬送部)230と、溶接ロボット240と、付着金物を収容する金物パレット(収容部)250と、を備えている。
【0026】
一対のガイドレール210は、伝熱管パネル110を配置可能な間隔をもって配置される。走行部220は、門型形状をしている。具体的には、走行部220は、各ガイドレール210に設置される脚部221と、伝熱管パネル110上で2つの脚部221を接続する接続部222と、を有する。走行部220は、ガイドレール210に沿って移動する。
【0027】
ハンドリングロボット230は、
図2から
図4に示すように、接続部222に固定されるアーム部231と、アーム部231の先端に設けられ付着金物を把持するチャッキング機構232と、伝熱管パネル110の表面形状を検出するレーザセンサ(検出部)233と、を有する。チャッキング機構232は、把持部234によって付着金物を挟み込むことで、付着金物を把持する。レーザセンサ233は、伝熱管パネル110に向かってレーザを送信することで伝熱管パネル110の表面形状を検出する。
【0028】
溶接ロボット240は、
図2及び
図3に示すように、接続部222に固定されるアーム部241と、アーム部241の先端に設けられて、付着金物を伝熱管パネル110に溶接する溶接装置242と、を有する。溶接装置242は、点溶接(仮溶接)及び全周溶接(本溶接)のどちらも可能とされている。なお、溶接装置は複数用いても良い。例えば、点溶接(仮溶接)及び全周溶接(本溶接)で、それぞれ別の溶接装置を用いても良いし、それぞれ複数の溶接装置を用いても良い。
【0029】
金物パレット250は、走行部220に設けられ、伝熱管パネル110上で2つの脚部221を接続するように設けられている。金物パレット250は、複数種類の付着金物を収容可能とされている。本実施形態の金物パレット250は、ラグ300を収容可能なラグ収容部251と、パッド310を収容可能なパッド収容部252と、を有している。なお、ラグ300やパッド310以外の種類の付着金物を収容可能な収容部を有していても良い。
【0030】
図5を用いてラグ収容部251について説明する。
図5では、上下方向をZ軸方向として図示し、Z軸方向の直行する方向のうちの一方向をX軸方向として図示し、Z軸方向及びX軸方向と直行する方向をY軸方向として図示している。
【0031】
ラグ収容部251は、例えば、
図5に示すように、上下方向に延在する4本の柱部251aと、柱部251aが固定される一対の固定部251bと、固定部251bが載置される載置部251cと、載置部251c上をスライド移動する押出板251dと、を備えている。
【0032】
押出板251dは、図示しないシリンダ等の駆動源からの駆動力によって、X軸方向にスライド移動する。
一対の固定部251bは、Y軸方向に離間して配置された状態で載置部251cに立設されている。各固定部251bの対向面(固定部251b同士が対向する面)には、2本ずつ柱部251aがボルトによる締結や溶接等で固定されている。
【0033】
4本の柱部251aは互いに離間し、内側に平面視で多角形状の空間を形成するように、並んで配置されていている。また、4本の柱部251aの内側の空間(以下、「ラグ収容空間」と称する。)にラグ300が積載されて収容される。各柱部251aの下端と載置部251cの上面との間には、隙間が形成されている。この隙間の上下方向の長さは、ラグ300の厚さ以上であり、かつ、ラグ300の厚さの2倍よりも短い。これにより、ラグ収容空間に収容されるラグ300のうち、もっとも下段のラグ300(すなわち、載置部251cの上面に載置されるラグ300)を押出板251dで押し出すことで、隙間を介してラグ300がラグ収容空間から排出される。ラグ収容空間から排出されたラグ300は、ハンドリングロボット230のチャッキング機構232によって把持され、伝熱管パネル110の取付け位置まで搬送される。
【0034】
また、ラグ収容部251は、ラグ収容空間内に配置されるガイド部(係合部)251eを備えている。ガイド部251eは、上下方向に延在する柱状の部材である。ガイド部251eは、例えば、上下方向と直行する面(X-Y平面)で切断した際の断面の形状が三角形状とされている。ガイド部251eは、ラグ収容空間のX軸方向及びY軸方向の端部に配置されている。すなわち、ラグ収容空間を平面視した際の多角形状の一角を削るように配置されている。換言すれば、ラグ収容空間を平面視した際の形状が、ラグ300の形状と対応するように、ガイド部251eは配置されている。ガイド部251eは、後述するラグ300の切欠き部と係合するように形成されている。
【0035】
ラグ300は、
図5に示すように、矩形の板状部材であって、略中央に開口301が形成されている。また、ラグ300は、矩形の一角を削るように切欠き部302が形成されている。ラグ300は、例えば、
図10に示すように、伝熱管111の頂点の位置Aに取り付けられる。詳細には、ラグ300は、伝熱管111の頂点に、所定方向(例えば、伝熱管111の長手方向)に沿って立設するように、取り付けられる。ラグ300は、伝熱管パネル110をボイラ10の所定の位置に設置する際に、伝熱管パネル110を吊り下げるための接続金物として使用される。
【0036】
ラグ収容部251にラグ300を収容する際には、
図5に示すように、ラグ300の板面が水平となる状態で、上方からラグ収容空間へ収容する。このとき、ラグ300の切欠き部302と、ラグ収容部251のガイド部251eとが係合するように収容する。
【0037】
図6を用いてパッド収容部252について説明する。
図6では、上下方向をZ軸方向として図示し、Z軸方向の直行する方向のうちの一方向をX軸方向として図示し、Z軸方向及びX軸方向と直行する方向をY軸方向として図示している。
【0038】
パッド収容部252は、
図6に示すように、一対の壁部252aと、壁部252aが載置される載置部252bと、載置部252b上をスライド移動するスライド部252cと、収容されたパッド310を上昇させる上昇部252dと、を備えている。
一対の壁部252aは、X軸方向が長手方向となるように延在する板状の部材であって、Y軸方向に離間して配置された状態で載置部252bに立設されている。一対の壁部252aの対向面(壁部252a同士が対向する面)の間には、空間(以下、「パッド収容空間」と称する。)が形成されている。パッド収容空間には、X軸方向に並ぶようにパッド310が収容されている。
【0039】
また、一対の壁部252aは、Y軸方向に移動可能とされている。詳細には、一方の壁部252aと他方の壁部252aとは、パッド収容空間のY軸方向の長さを伸縮するように、各々反対方向へ移動する。このように構成することで、Y軸方向の長さが異なるパッドであっても、パッド収容空間に収容することができる。
また、一対の壁部252aは、一方の壁部252aと他方の壁部252bとの移動距離は同じ距離となるように移動する。すなわち、一対の壁部252aは、パッド収容空間のY軸方向における中心が変動しないように移動する。これにより、Y軸方向の長さが異なるパッド310であっても、パッド310のY軸方向の中心が同位置となるので、把持部234がパッド310の中心を把持することができる。
【0040】
スライド部252cは、図示しないシリンダ等の駆動源からの駆動力によって、パッド収容空間内に収容されたパッド310をX軸方向にスライド移動する。パッド収容空間のX軸方向の端部には、上昇部252dが設けられている。上昇部252dは、図示しないシリンダ等の駆動源からの駆動力によって、上下方向に移動する。これによって、スライド部252cによってX軸方向の端部へ移動させられたパッド310を上昇部252dが上昇させる。上昇部252dによって上昇させられたパッド310は、ハンドリングロボット230のチャッキング機構232によって把持され、伝熱管パネル110の取付け位置まで搬送される。
【0041】
パッド310は、
図9に示すように、隣接する伝熱管111同士に架かるように溶接で取り付けられる。パッド310は、伝熱管パネル110とボイラ10を構成するその他の部品とが接触する部位もしくは接触する可能性のある部位などに、伝熱管パネル110表面の凹凸を平滑化する目的で取り付けられる。すなわち、伝熱管111の頂点の高さと、パッド310の上面との高さが略一致するように取り付けられる。また、パッド310は、パッド310の幅方向の中点が、隣接する伝熱管111の頂点同士(位置Aと位置B)を結ぶ直線の中心点Cと重なるように取り付けられる。
【0042】
パッド310は、
図11に示すように、平板状の平板部311と、平板部311の両端から曲折して延びるリップ部312を有している。なお、パッド310の形状はこれに限定されない。例えば、平板部311の一方側の端部のみにリップ部312を設けた形状であってもよい。また、平板部311のみの平板形状であってもよい。
なお、
図6では、平板部311の一方側の端部のみにリップ部312を設けたパッド310を用いた例について図示している。また、
図9では、平板部311のみの平板形状のパッド310を用いた例について図示している。
【0043】
また、自動組立装置200は、制御装置260を備えている。
制御装置260は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0044】
制御装置260は、レーザセンサ233が検出した伝熱管パネル110の表面形状に基づいて、伝熱管パネル110の所定方向(例えば、伝熱管パネル110の長手方向)と交差する交差方向における付着金物の取付け位置を決定する第1決定部261と、付着金物を伝熱管パネル110に溶接する際の伝熱管パネル110の所定方向の縮み量を考慮して、所定方向における付着金物の取付け位置を決定する第2決定部262と、第1決定部261及び第2決定部262が決定した位置へ付着金物を搬送するようにハンドリングロボット230を制御する搬送制御部263と、を有している。
【0045】
第1決定部261は、
図8に示すように、レーザセンサ233が検出した伝熱管111の頂点の位置Aを受信する。また、第1決定部261は、受信した伝熱管111の頂点の位置に基づいて、付着金物の取付け位置を決定する。伝熱管111の頂点とは、伝熱管111の所定方向(例えば、伝熱管111の長手方向)と交差する交差方向における最も高い部分を意味する。
第1決定部261は、例えば、ラグ300のように伝熱管111の頂点に取り付ける付着金物の場合には、少なくとも伝熱管111の頂点の位置Aを用いて取付け位置を決定する。なお、好ましくは位置Aから所定方向に沿って間隔を空けた位置にある位置A´も用いることで、付着金物の取付角度のズレを抑制し、より適切に付着金物の取付け位置を決定できる。
また、第1決定部261は、例えば、パッド310の場合には、伝熱管111の頂点の位置Aと、隣接する伝熱管111の頂点の位置Bと、位置Aと位置Bとを結ぶ直線の中心点Cの少なくとも3点を用いて取付け位置を決定する。
【0046】
第2決定部262は、伝熱管パネル110の所定方向(例えば、伝熱管パネル110の長手方向)の取付け位置を決定する。付着金物を伝熱管パネル110に本溶接すると、溶接に伴って伝熱管パネル110が所定方向に縮む。したがって、第2決定部262は、縮み量(「縮み代」ともいう。)を考慮して、所定方向の取付け位置を決定する。
詳細には、第2決定部262は、取付け位置を決定する付着金物が、伝熱管パネル110の所定方向において基準点から数えて何番目の付着金物群であるかと、1つの付着金物群における予想される縮み量と、に基づいて、所定方向の取付け位置を決定する。
具体的には、以下の(1)式によって、所定方向の取付け位置の縮み量を算出する。
【0047】
(n-1)×α・・・(1)
ただし:n=基準点から数えた付着金物群の順番
α=1つの付着金物群における予想される縮み量
【0048】
上記(1)式で算出した縮み量を、本溶接後における第1付着金物群321のFL(フロアレベル。基準点とは逆側の端部からの距離)から減じる。
このようにして、所定方向の取付け位置を決定する。
【0049】
第2決定部262の決定方法の一例について、
図12を用いて説明する。
図12の例では、伝熱管パネル110に取り付けられる付着金物を、概念上、FL(フロアレベル)ごとに5つの集団に分けている。以下では、基準点に近い集団から順番に、第1付着金物群321、第2付着金物群322、第3付着金物群323、第4付着金物群324、第5付着金物群325として説明する。
【0050】
図12の例では、本溶接後における第1付着金物群321のFLが、25,000mmとされている。同様に、本溶接後における第2付着金物群322のFLは、23,000mmとされている。また、本溶接後における第3付着金物群323のFLは、21,000mmとされている。また、本溶接後における第4付着金物群324のFLは、18,000mmとされている。また、本溶接後における第5付着金物群325のFLは、16,000mmとされている。
また、
図12の例では、1つの付着金物群を本溶接することで発生する縮み量(α)を、約2mmとしている。縮み量(α)の長さはこの例に限定されない。
【0051】
図12の例では、第1付着金物群321は、基準点から数えた数(n)が、1である。したがって、上記式(1)より、縮み量が0となる。よって、第2決定部262は、第1付着金物群321について、縮み量を考慮せずに(すなわち、縮み代を0mmとして)、所定方向の位置を決定する。具体的には、本溶接後のFLが25,000mmであるので、第2決定部262は、本溶接後のFLと同じ数値であるFL25,000mmに決定する。
【0052】
また、
図12の例では、第2付着金物群322は、基準点から数えた数(n)が、2である。したがって、上記式(1)より、縮み量が2mmとなる。よって、第2決定部262は、第2付着金物群322について、縮み量が2mmとして、所定方向の位置を決定する。具体的には、本溶接後のFLが23,000mmであるので、第2決定部262は、所定方向の取付け位置を本溶接後のFLから2mm減じた数値であるFL22,998mmに決定する。
【0053】
同様の方法で、第2決定部262は、第3付着金物群323の所定方向の取付け位置をFL20,996mmに決定する。また、第4付着金物群324の所定方向の取付け位置をFL17,994mmに決定する。また、第5付着金物群325の所定方向の取付け位置をFL15,992mmに決定する。
【0054】
図12の例では、このように、第2決定部262は、各付着金物群の所定方向(例えば、伝熱管パネル110の長手方向)の取付け位置を決定する。なお、第2決定部262の取付け位置の決定方法は、これに限定されない。1つの付着金物群を本溶接することで発生する縮み量(α)の数値は、経験則や実験等に基づいて設定されればよく、2mm以外の数値であってもよい。また、縮み量(α)の数値は、各FLで変化させても良い。これは縮み量(α)の数値が、各FL間に取り付けられる付着金物の寸法や数等によって変化するためである。すなわち、縮み量(α)は、各FL間に取り付けられる付着金物の寸法や数等に応じて変化させてもよい。
【0055】
次に、自動組立装置200を用いて、伝熱管パネル110に、付着金物(ラグ300及びパッド310)を取り付ける方法について説明する。
付着金物を伝熱管パネル110へ取り付ける作業は、載置された伝熱管パネル110の取付け位置へ付着金物を搬送して配置する配材工程と、配置された付着金物を点溶接で仮止めする仮溶接工程と、仮止めされた付着金物の周囲を全周溶接する本溶接工程と、を備えている。
【0056】
配材工程では、まずハンドリングロボット230が、伝熱管パネル110に取り付ける付着金物を金物パレット250から取り出す。次に、ハンドリングロボット230は、第1決定部261及び第2決定部262が決定した取付け位置へ、付着金物を搬送する。取付け位置まで搬送すると、次に仮溶接工程へ移行する。
【0057】
仮溶接工程では、
図2及び
図3に示すように、取付け位置において、伝熱管に接触又は若干の隙間を空けてハンドリングロボット230に把持されている状態の付着金物を、溶接ロボット240が伝熱管パネル110に仮溶接(点溶接)する。このとき、溶接ロボット240は、溶接ロボット240に取り付けられたセンサ(図示省略)で配材された付着金物の配置位置を検知して点溶接を行う。この検知には、例えば溶接装置242先端の溶接トーチ(図示省略)を付着金物に接触させて検知するタッチセンシングなどが用いられる。
図13に示すように、溶接ロボット240は、付着金物(
図13では、リップ部312を有さないパッド310)の周囲を所定の間隔で複数箇所点溶接する。
図13の例では、P1~P8まで8箇所点溶接している。
【0058】
このとき、溶接ロボット240は、P1、P8、P7、P6、P5、P4、P3、P2の順番で点溶接を行う。すなわち、溶接ロボット240は、最初に付着金物の隅部分に位置するP1を点溶接し、次にP1の対角に位置するP8を点溶接する。
【0059】
本溶接工程では、溶接ロボット240によって、仮止めされた状態の付着金物の周囲を全周溶接する。
【0060】
このようにして、自動組立装置200を用いて、伝熱管パネル110に、付着金物(ラグ300及びパッド310)を取り付ける。
【0061】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、自動組立装置200によって付着金物を取付け位置まで搬送している。また、自動組立装置200によって仮溶接を行っている。これにより、作業者が手作業で付着金物を搬送及び仮溶接する場合と比較して、作業時間を大幅に短縮することができる。これにより、伝熱管パネル110の製作期間を短期間化することができるとともに、製作コストを低減することができる。また、付着金物の搬送を自動で行うので、作業者の熟練度等に依存することなく、付着金物を正確な取付け位置へ搬送及び仮溶接することができる。
また、本実施形態では、自動組み立て装置によって、配材工程、仮溶接工程及び本溶接工程を全て自動で行っている。これにより、付着金物の取付け作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0062】
また、本実施形態では、レーザセンサ233が検出した伝熱管111の表面形状に基づいて、交差方向における付着金物の取付け位置を決定している。このように、レーザセンサ233が検出した実際の伝熱管パネル110の形状に基づいて取付け位置を決定することで、伝熱管パネル110が製作時の変形、歪み、製作誤差により図面寸法と形状が一致していない場合であっても、交差方向において、正確な取付け位置に付着金物を搬送することができる。
【0063】
また、本実施形態では、付着金物を伝熱管パネル110に本溶接する際の伝熱管パネル110の長手方向の縮み量を考慮して、長手方向における付着金物の取付け位置を決定している。これにより、付着金物を本溶接した後である伝熱管パネル110において、付着金物の長手方向の位置が正確な位置となるように付着金物を搬送及び仮溶接することができる。
【0064】
また、本実施形態では、伝熱管111の頂点の位置に基づいて、所定方向の取付け位置を決定している。伝熱管パネル110の表面において、伝熱管111の頂点の位置は特徴的な形状であり検出し易い。このように比較的検出が容易な部分に基づいて取付け位置を決定することで、正確に取付け位置を決定することができる。
【0065】
また、本実施形態では、仮溶接する際に、最初に付着金物の隅部分である第1点溶接部分P1を点溶接し、次に第1点溶接部分P1の対角に位置する第2点溶接部分P8を点溶接している。これにより、付着金物の長手方向及び短手方向の位置決めを最初の2回の点溶接で行うことができる。したがって、点溶接に伴う付着金物の変位を抑制することができるので、適切な箇所に付着金物を点溶接することができる。よって、仮に、点溶接を行った後に、伝熱管パネル110に対して付着金物を隅肉溶接等する場合には、適切な隅肉溶接を行うことができる。
【0066】
詳細な効果について
図14のグラフを用いて説明する。
図14では、横軸が点溶接を行うポイントであるP1からP8を示し、縦軸が各部分における交差方向(
図13における上下方向)の変位量を示している。また、
図14の比較例は、P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8の順番で点溶接を行った場合を示している。
図14からわかるように、本実施形態では、各ポイントにおける変位量がいずれも比較例よりも小さくなっている。したがって、
図14からも点溶接に伴う付着金物の変位を抑制することができることがわかる。
【0067】
また、本実施形態では、ラグ300の一側に切欠き部302が形成されていて、ラグ収容部251は切欠き部302と係合するガイド部251eを有している。これにより、ラグ収容部251にラグ300を収容する際に、ラグ300を正常な向きとは異なる向きの状態で収容しようとすると、切欠き部302とガイド部251eとが係合せずに、ラグ300とガイド部251eとが干渉する。したがって、この場合には、ラグ300をラグ収容部251へ収容することができない。よって、ラグ300を正常な向きとは異なる向きの状態で収容する事態を発生し難くすることができる。よって、ラグ300を正常な向きとは異なる向きに伝熱管パネル110に取り付ける事態の発生を抑制することができる。
【0068】
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について
図15~
図18等を用いて説明する。
本実施形態は、
図7の破線で示すように、制御装置260が記憶部264、作成部265及び溶接制御部266を備えている点で、上記第1実施形態と異なっている。また、搬送制御部263及び溶接制御部266が行う処理が異なる点で、第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施形態では、一例として、
図15及び
図16に示すように、伝熱管パネル110にパッド310(平板部311のみのパッド310)を取り付ける場合を説明する。
【0069】
記憶部264は、設計情報及び所定寸法の付着金物に対応したジョブデータである基準ジョブデータを記憶している。設計情報とは、例えば、取り付けられる付着金物の、形状(種類)、寸法、座標等である。また、ジョブデータとは、例えば、溶接ロボット240が溶接を行う際の溶接装置242の移動経路である。
作成部265は、溶接対象のパッド310であるパッド310の寸法が、所定寸法と異なっている場合に、基準ジョブデータを補正して、溶接対象のパッド310の寸法に応じたジョブデータを作成する。
溶接制御部266は、作成部265が作成したジョブデータで溶接(本溶接及び/又は仮溶接)を行うように溶接ロボット240を制御する。
【0070】
記憶部264は、付着金物の種類ごとに基準ジョブデータを記憶している。例えば、パッド310の場合、
図15に示すような、所定方向の長さが100mmのパッド310のジョブデータを基準ジョブデータとして記憶している。すなわち、パッド310の場合には、100mmが所定寸法とされている。
100mmのパッド310を伝熱管パネル110に取り付ける場合には、基準ジョブデータを用いて溶接等を行えばよい。一方、
図16に示すように、寸法が異なるパッド310を伝熱管パネル110に取り付ける場合には、基準ジョブデータを補正し、寸法に応じたジョブデータを作成する必要がある。なお、
図16では、基準ジョブデータに対応する寸法のパッド310を基準として、所定方向の両側に50mm長くなったパッド310(所定方向の長さが200mmのパッド310)を図示している。
【0071】
本実施形態におけるジョブデータの作成処理について、
図17のフローチャートを用いて説明する。
【0072】
まず、ステップS1で付着金物情報を抽出する。詳細には、オペレータが設計情報から本ジョブを適用する付着金物を選択すると、制御装置260は選択された付着金物の情報を記憶部264から抽出する。付着金物の情報とは、形状(種類)、寸法、座標等である。なお、例えば、予め適用可能な付着金物の種類をデータベースに保管しておく等して、制御装置260によって自動的に付着金物が選別されてもよい。
【0073】
次に、ステップS2に進み、基準ジョブデータを割り当てる。詳細には、ステップS1で選択された付着金物の種類の基準ジョブデータを記憶部264から抽出する。この付着金物に応じた基準ジョブデータを割り当てる。このとき、溶接ロボット240における本溶接動作及び/又は仮溶接動作に係る基準ジョブデータを割り当てる。
【0074】
次に、ステップS3に進む。ステップS3では、割り当てられた基準ジョブデータに対応する寸法(すなわち、所定寸法)と、取り付ける付着金物の寸法とが一致しているか否かを判断する。一致している場合には、基準ジョブデータを維持する。一方、寸法が一致していない場合には、制御装置260が、基準ジョブデータを基にジョブデータを自動で補正し、補正後のジョブデータを割り当てる。
【0075】
次に、ステップS4に進む。ステップS4では、縮み量を設定する。詳細には、フロアレベルが異なる2点以上の縮み代を入力する。なお、縮み代の入力は、手動で行ってもよく、制御装置260が行ってもよい。制御装置260が行う場合には、予めフロアレベルに応じた縮み代を記憶部264に記憶しておく。入力した縮み代を基に、縮み代を演算して設定する。
【0076】
次に、ステップS5に進む。ステップS5では、システム確認画面にて寸法等を確認する。具体的には、これまで設定した条件でプレビュー画面を表示し、確認する。寸法等に間違いがなければステップS6に進む。寸法等に間違いがあった場合には、ステップS2に戻る。
【0077】
ステップS6では、ハンドリングロボット230のジョブデータである設置ジョブデータを割り当てる。具体的には、付着金物に応じて、金物パレット250の設置箇所と、予め記憶に保管された設置ジョブデータとを割り当てる。設置ジョブデータとは、ハンドリングロボット230の金物取り動作・置き動作等である。
【0078】
次に、ステップS7に進む。ステップS7では、実行する動作を選択する。具体的には、組立(付着金物の配材及び仮溶接)のみを行う動作か、組立に加えて本溶接も行う動作のいずれかを選択する。
【0079】
このようにして、各ロボット(溶接ロボット240、ハンドリングロボット230)のジョブデータを作成し、本処理は終了する。
【0080】
[変形例]
なお、制御装置260は、
図18のフローチャートに示すように、本溶接のジョブデータを作成する処理と、組立(配材及び仮溶接)のジョブデータを作成する処理とを個別に行ってもよい。この場合には、本溶接を行う溶接ロボット240と、仮溶接を行う溶接ロボット240とは別のロボットとなる。以下では、
図19に示すように、本溶接を行う溶接ロボット240を本溶接ロボット240aと称し、仮溶接を行う溶接ロボット240を仮溶接ロボット240bと称する。
仮溶接ロボット240bの構成は、上述の溶接ロボット240の構成と略同一であるので詳細な説明は省略する。本溶接ロボット240aは、仮溶接ロボット240bよりも後流側に設けられている。本溶接ロボット240aは、走行部260に設けられている。走行部260は、ガイドレール210上を、ガイドレール210に沿って移動する。走行部260の構造は、仮溶接ロボット240bが設けられる走行部220の構造と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0081】
図18のステップS11からステップS15は、
図17のステップS1からステップS5までと略同一であるので、説明は省略する。なお、ステップS12では、ステップS2と異なり、本溶接ロボット240aの溶接動作のみを割り当てる。すなわち、仮溶接ロボット240bの溶接動作は割り当てない。
【0082】
ステップS15を終えると、ステップS16に進み、本溶接のジョブデータが完成する。次に、ステップS17に進み、本溶接のジョブデータを取り込む。本溶接のジョブデータを取り込むと、ステップS18に進む。ステップS18及びステップS19は、
図17のステップS6及びステップS7と略同一であるので、説明は省略する。なお、ステップS18では、ハンドリングロボット230のジョブデータと仮溶接ロボット240bのジョブデータとを割り当てる。
【0083】
このようにして、各ロボット(本溶接ロボット240a、仮溶接ロボット240b、ハンドリングロボット230)のジョブデータを作成し、本処理は終了する。
【0084】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、基準ジョブデータに基づいて取付け対象の付着金物の寸法に応じたジョブデータを自動で作成している。これにより、基準ジョブデータを手作業で作成するだけでよいので、各寸法に応じたジョブデータを手作業で作成する場合と比較して、作業効率を向上させることができる。
【0085】
また、変形例のように、本溶接のジョブデータを作成する処理と、組立(配材及び仮溶接)のジョブデータを作成する処理とを個別に行う場合には、本溶接のジョブデータを作成する処理のみを有する既存の装置に対して、組立のジョブデータを作成する処理を容易に追加することができる。
【0086】
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、伝熱管パネル110の表面形状を検出するセンサとして、レーザセンサ233を用いる例について説明したが、本開示はこれに限定されない。伝熱管111の表面形状を検出するセンサは、他のセンサ(例えば、タッチセンサ等)であってもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、レーザセンサ233で伝熱管111の頂点を検出する例について説明したが、本開示はこれに限定されない。レーザセンサ233で伝熱管111の頂点以外の伝熱管パネル110の表面形状を検出してもよい。
【0088】
また、上述した実施形態では、本開示のボイラを石炭焚きボイラとしたが、燃料としては、バイオマス燃料や石油精製時に発生するPC(石油コークス:Petroleum Coke)燃料、石油残渣などの固体燃料を使用するボイラであってもよい。また、燃料として固体燃料に限らず、重油、軽油、重質油などの石油類や工場廃液などの液体燃料も使用することができ、更には、燃料として気体燃料(天然ガス、副生ガスなど)も使用することができる。さらに、これら燃料を組み合わせて使用する混焼焚きボイラにも適用することができる。
【0089】
以上説明した実施形態に記載の取付装置及び取付方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る取付装置は、所定方向に延在するとともに前記所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置される複数の伝熱管(111)及び前記交差方向に並ぶ前記伝熱管(111)同士を接続するフィン(112)を有する伝熱管パネル(110)に対して、付着金物(300,310)を取り付ける取付装置(200)であって、前記付着金物(300,310)を搬送する搬送部(230)と、前記交差方向における前記伝熱管パネル(110)の表面形状を検出する検出部(233)と、前記検出部(233)が検出した前記表面形状に基づいて、前記交差方向における前記付着金物(300,310)の取付け位置を決定する第1決定部(261)と、前記付着金物(300,310)を前記伝熱管パネル(110)に溶接する際の前記伝熱管パネル(110)の前記所定方向の縮み量を考慮して、前記所定方向における前記付着金物(300,310)の取付け位置を決定する第2決定部(262)と、前記第1決定部(261)及び前記第2決定部(262)が決定した位置へ前記付着金物(300,310)を搬送するように前記搬送部(230)を制御する搬送制御部(263)と、を備える。
【0090】
上記構成では、装置によって付着金物を取付け位置まで搬送している。これにより、作業者が手作業で付着金物を搬送する場合と比較して、作業時間を大幅に短縮することができる。これにより、伝熱管パネルの製作コストを低減することができる。また、付着金物の搬送を自動で行うので、作業者の熟練度等に依存することなく、付着金物を正確な取付け位置へ搬送することができる。
また、上記構成では、検出部が検出した伝熱管の表面形状に基づいて、交差方向における付着金物の取付け位置を決定している。これにより、検出部が検出した実際の伝熱管パネルの形状に基づいて、取付け位置を決定することができる。したがって、伝熱管パネルが、製作時の変形、歪み、製作誤差により図面寸法と形状が一致していない場合であっても、交差方向において、正確な取付け位置に付着金物を搬送することができる。
また、上記構成では、付着金物を伝熱管パネルに溶接する際の伝熱管パネルの長手方向の縮み量を考慮して、長手方向における付着金物の取付け位置を決定している。これにより、付着金物を溶接した後である伝熱管パネルにおいて、付着金物の長手方向の位置が正確な位置となるように付着金物を搬送することができる。
【0091】
また、本開示の一態様に係る取付装置は、前記検出部(233)は、前記表面形状として、前記伝熱管(111)の頂点の位置を検出する。
【0092】
上記構成では、伝熱管の頂点に基づいて、所定方向の取付け位置を決定している。伝熱管パネルの表面において、伝熱管の頂点の位置は特徴的な形状であり検出し易い。このように比較的検出が容易な部分に基づいて取付け位置を決定することで、正確に取付け位置を決定することができる。
【0093】
また、本開示の一態様に係る取付装置は、前記搬送部(230)が搬送した前記付着金物(300,310)の周囲を、前記伝熱管パネル(110)の取付け位置に対して、点溶接を行う点溶接部(240)を備える。
【0094】
上記構成では、点溶接部を備えている。これにより、搬送部が搬送した付着金物を取付け位置に対して点溶接することができる。したがって、仮に、点溶接を行った後に、伝熱管パネルに対して付着金物を隅肉溶接等する場合には、適切な隅肉溶接を行うことができる。
【0095】
また、本開示の一態様に係る取付装置は、前記点溶接部(240)は、前記付着金物(300,310)の隅部分に位置する第1点溶接部(P1)を点溶接し、次に前記第1点溶接部(P1)の対角に位置する第2点溶接部(P8)を点溶接する。
【0096】
上記構成では、付着金物の隅部分である第1点溶接部を点溶接し、次に第1点溶接部の対角に位置する第2点溶接部を点溶接している。すなわち、付着金物の長手方向及び短手方向において、第1溶接部と第2溶接部とは、異なる端部に位置している。これにより、第1溶接部及び第2溶接部を点溶接することで、付着金物の長手方向及び短手方向の位置決めを行うことができる。すなわち、2回の点溶接によって、付着金物の位置決めを行うことができる。したがって、簡易に付着金物の位置決めを行うことができる。
なお、付着金物に対して、複数箇所点溶接を行う場合において、最初に第1点溶接部分の点溶接を行い、2番目に第2点溶接部の点溶接を行ってもよい。このようにすることで、3番目以降の点溶接に伴って生じる熱伸び等の付着金物の変位を抑制することができるので、適切な箇所に付着金物を点溶接することができる。よって、仮に、点溶接を行った後に、伝熱管パネルに対して付着金物を隅肉溶接等する場合には、より適切に隅肉溶接を行うことができる。
【0097】
また、本開示の一態様に係る取付装置は、前記搬送部(230)が搬送した前記付着金物(300,310)の周囲を、前記伝熱管パネル(110)の取付け位置に対して、複数箇所点溶接する点溶接部(240)と、所定寸法におけるジョブデータである基準ジョブデータを記憶する記憶部(264)と、前記点溶接部(240)の溶接対象の前記付着金物(300,310)である溶接対象付着金物の寸法が、前記所定寸法と異なっている場合に、前記基準ジョブデータを補正して、前記溶接対象付着金物の寸法に応じたジョブデータを作成する作成部(265)と、前記作成部(265)が作成したジョブデータで点溶接を行うように前記点溶接部(240)を制御する溶接制御部(266)と、を備える。
【0098】
上記構成では、基準ジョブデータに基づいて溶接対象付着金物の寸法に応じたジョブデータを自動で作成している。これにより、基準ジョブデータを手作業で作成するだけでよいので、各寸法に応じたジョブデータを手作業で作成する場合と比較して、作業効率を上昇させることができる。
なお、ジョブデータとは、例えば、点溶接部の移動経路等であってもよい。
【0099】
また、本開示の一態様に係る取付装置は、前記搬送部(230)が搬送するための前記付着金物(300,310)を収容する収容部(250)を備え、前記付着金物(300,310)は、一側に切欠き(302)が形成されており、前記収容部(250)は、収容される前記付着金物(300,310)の前記切欠き(302)と係合する係合部(251e)を有する。
【0100】
上記構成では、付着金物の一側に切欠きが形成されていて、収容部は切欠きと係合する係合部を有している。これにより、収容部に付着金物を収容する際に、付着金物を所定の状態とは異なる状態で収容しようとすると、切欠きと係合部とが係合せずに、係合部と付着金物とが干渉する。したがって、付着金物を収容部へ収容することができない。よって、付着金物を所定状態とは異なる状態で収容する事態の発生を抑制することができる。
【0101】
本開示の一態様に係る取付方法は、所定方向に延在するとともに前記所定方向と交差する方向である交差方向に並んで配置される複数の伝熱管(111)及び前記交差方向に並ぶ前記伝熱管(111)同士を接続するフィン(112)を有する伝熱管パネル(110)に対して、付着金物(300,310)を取り付ける取付方法であって、検出部(233)によって、前記交差方向における前記伝熱管パネル(110)の頂点を検出する検出工程と、前記検出工程で検出した前記頂点の位置に基づいて、前記交差方向における前記付着金物(300,310)の取付け位置を決定する交差方向位置決定工程と、前記付着金物(300,310)を前記伝熱管パネル(110)に溶接する際の前記伝熱管パネル(110)の前記所定方向の縮み量を考慮して、前記所定方向における前記付着金物(300,310)の取付け位置を決定する所定方向位置決定工程と、前記交差方向位置決定工程及び前記所定方向位置決定工程で決定した位置へ前記付着金物(300,310)を搬送する搬送工程と、を備える。
【符号の説明】
【0102】
10 :ボイラ
11 :火炉
12 :燃焼装置
13 :燃焼ガス通路
14 :煙道
21~25:バーナ
26~30:微粉炭供給管
31~35:粉砕機
36 :風箱
37 :空気ダクト
41 :ガスダクト
42 :エアヒータ
43 :脱硝装置
44 :集塵装置
46 :脱硫装置
50 :煙突
101 :火炉壁
102 :第1過熱器
103 :第2過熱器
104 :第3過熱器
105 :第1再熱器
106 :第2再熱器
107 :節炭器
110 :伝熱管パネル
111 :伝熱管
112 :フィン
200 :自動組立装置
210 :ガイドレール
220 :走行部
221 :脚部
222 :接続部
230 :ハンドリングロボット(搬送部)
231 :アーム部
232 :チャッキング機構
233 :レーザセンサ
234 :把持部
240 :溶接ロボット
240a :本溶接ロボット
240b :仮溶接ロボット
241 :アーム部
242 :溶接装置
250 :金物パレット
251 :ラグ収容部
251a :柱部
251b :固定部
251c :載置部
251d :押出板
251e :ガイド部
252 :パッド収容部
252a :壁部
252b :載置部
252c :スライド部
252d :上昇部
260 :制御装置
261 :第1決定部
262 :第2決定部
263 :搬送制御部
264 :記憶部
265 :作成部
266 :溶接制御部
300 :ラグ
301 :開口
302 :切欠き部
310 :パッド
311 :平板部
312 :リップ部
321 :第1付着金物群
322 :第2付着金物群
323 :第3付着金物群
324 :第4付着金物群
325 :第5付着金物群
W :溶接部