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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】米処理機管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240527BHJP
   G06Q 10/20 20230101ALI20240527BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/20
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020219143
(22)【出願日】2020-12-28
(65)【公開番号】P2022104127
(43)【公開日】2022-07-08
【審査請求日】2022-12-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110003041
【氏名又は名称】安田岡本弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】志賀 隆之
(72)【発明者】
【氏名】中西 正洋
【審査官】前田 侑香
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-163195(JP,A)
【文献】特開2020-056569(JP,A)
【文献】特開2001-258726(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103838160(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗のそれぞれに設置された米処理機に含まれる複数の機器の稼働情報を収集する収集部と、
前記収集部の収集した稼働情報に基づいて、前記複数の店舗毎に前記米処理機のエラー状況を表示する第1エラー表示部と、
前記第1エラー表示部において、複数の店舗から所定の店舗を選択した場合に、所定の店舗に設置された前記米処理機である対象処理機の複数の機器のそれぞれの稼働情報を表示する第2エラー表示部と、
を備えている米処理機管理装置。
【請求項2】
前記対象処理機に対する前記エラーに関する内容を入力する入力部と、
前記入力された内容を、現地調査を行う会社又は担当の端末に向けて送信する通信部と、
を備えている請求項1に記載の米処理機管理装置。
【請求項3】
前記収集部は、前記対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を収集する請求項2に記載の米処理機管理装置。
【請求項4】
前記対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を表示する履歴表示部を備えている請求項3に記載の米処理機管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米処理機管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、米を処理する処理装置において、メンテナンスに関する技術として特許文献1が知られている。特許文献1の炊飯用洗米機は、洗米タンクに給水ポンプの駆動で上部給水管から給水する炊飯用洗米機において、炊飯用洗米機の液晶表示画面のメンテナンスを行うメンテナンス画面に給水ポンプのオン・オフを行うポンプ制御スイッチを設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5249869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の炊飯用洗米機は、メンテナンス画面が設けられているため、炊飯用洗米機におけるメンテナンスに関する情報を取得することができる。しかしながら、炊飯用洗米機のメンテナンス画面に表示された情報(稼働情報)などを、炊飯用洗米機を設置した以外の場所で確認することができないのが実情である。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、店舗に設置された米処理機のエラーについて、別の場所で詳細に把握することができる米処理機管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
米処理機管理装置は、複数の店舗のそれぞれに設置された米処理機に含まれる複数の機器の稼働情報を収集する収集部と、前記収集部の収集した稼働情報に基づいて、前記複数
の店舗毎に前記米処理機のエラー状況を表示する第1エラー表示部と、前記第1エラー表示部において、複数の店舗から所定の店舗を選択した場合に、所定の店舗に設置された前記米処理機である対象処理機の複数の機器のそれぞれの稼働情報を表示する第2エラー表示部と、を備えている。
【0006】
米処理機管理装置は、前記対象処理機に対する前記エラーに関する内容を入力する入力部と、前記入力された内容を、現地調査を行う会社又は担当の端末に向けて送信する通信部と、を備えている。
前記収集部は、前記対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を収集する。
米処理機管理装置は、前記対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を表示する履歴表示部を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、店舗に設置された米処理機のエラーについて、別の場所で詳細に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】米管理システムの全体図を示す図である。
図2】制御ブロック図を示す図である。
図3】米処理機1の正面を示す図である。
図4】排水ジャケット及び排水ボックスの詳細図である。
図5】表示装置の正面図である。
図6A】初期画面M1の一例を示す図である。
図6B】メニューセット画面M2の一例を示す図である。
図6C】予約画面M3の一例を示す図である。
図7】店舗の米の処理状況を示す図である。
図8A】状態管理画面M10の一例を示す図である。
図8B】入力部98を表示した状態管理画面M10の一例を示す図である。
図8C】受付部99を表示した状態管理画面M10の一例を示す図である。
図9】米の搬送ルートR1の一例を示す図である。
図10】稼働情報の一例を示す図である。
図11】メンテナンス画面M11の一例を示す図である。
図12】エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12の一例を示す図である。
図13】履歴画面(履歴表示部)M13の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、米管理システムの全体図を示している。米管理システムは、米に対して処理(米処理)の管理を行うシステムである。米処理の処理を行う米処理機1は、例えば、飲食店、企業の食堂、給食センター等の炊飯した米を処理場所H1に設置されている。米管理システムは、処理場所H1とは異なる場所H2に設置された外部機器2を備えている。処理場所H1に設置された米処理機1と、外部機器2とは、ネットワークを介して通信が行なえるようになっている。外部機器2は、固定型のパーソナルコンピュータ、サーバ等であり、この実施形態では、米処理機1の支援を行う管理装置である。以下、説明の便宜上、外部機器2のことを「管理装置2」として説明する。
【0010】
以下、飲食店を例にあげて、米管理システムについて詳しく説明する。
米処理機1は、処理場所H1である複数の店舗、例えば、店舗A、店舗B、店舗Cのそれぞれに設置されている。複数の店舗(店舗A、店舗B、店舗C)のそれぞれには、通信装置(第3通信装置)3が設置されている。第3通信装置3は、米処理機1と管理装置2との接続を中継する通信装置であって、第3通信装置3を介して、米処理機1と管理装置2との間でデータ(情報)の送受信を行うことが可能である。具体的には、第3通信装置3は、携帯電話通信網又はデータ通信網を介して管理装置2に接続する。また、第3通信装置3は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)、LPWA(Low Power, Wide Area)、LPWAN(Low-Power Wide-Area Network)等、又は、有線により米処理機1と接続する。複数の店舗のそれぞれには、1又は複数の米処理機1が設置され、1又は複数の米処理機1と、店舗毎に設置された第3通信装置3とが通信を行う。
【0011】
また、店舗A、店舗B、店舗Cのそれぞれには、第3表示装置4Aを有する店舗端末4が設置され、第3表示装置4Aには、第3通信装置3が受信した様々な情報が表示されるようになっている。
まず、米処理機1について説明する。
図3は、米処理機1を示している。図3に示す米処理機1は、米の貯米、米の洗米、米の炊飯が行うことができる装置である。米処理機1は、米を貯米する貯米庫12と、洗米装置13と、洗米装置13で洗米された米を炊飯する炊飯機14と、これら炊飯機14、貯米庫12、洗米装置13を支持する装置フレーム15、給排水装置16とを備えている。
【0012】
貯米庫12は、略箱型に形成されたケース12aと、このケース12a内に設けられた漏斗状の貯米タンク12bとを有している。ケース12aの上部には、蓋体10が開閉自在に設けられていて、蓋体10を開くことによって、貯米タンク12b内に米を補給することができる。ケース12aの前面には、各種設定を行う表示装置50が設けられている。
【0013】
貯米タンク12bの下部には、計量器19が設けられている。計量器19は、例えば、回転自在に支持された筒体を有している。筒体には貯米タンク12bからの米が導入される導入部が形成されていて、筒体を所定回数回転することで貯米タンク12b内の米を計量して洗米装置13へ送る構成となっている。
洗米装置13は、米を洗米する装置であって、米を洗米する洗米槽22を備えている。洗米槽22は、米が投入される洗米タンク22aと、この洗米タンク22a内の米を攪拌する攪拌部材22bとを備えている。洗米タンク22aは、貯米庫12(ケース12a)の下部側に設けられたフック部材21を操作するとによって着脱可能となっている。装着状態において、計量器19の筒体を回転させると、貯米庫12内に設けられた計量器19
により計量された米が、洗米タンク22aの上部から洗米タンク22a内に投入される。洗米タンク22aの下端には開口部22cが形成されている。
【0014】
給排水装置16は、洗米槽22に給排水する装置であって、洗米槽22の下部に設けられた排水ジャケット23と、排水ジャケット23に連通する排水ボックス24とを含んでいる。
排水ジャケット23は、洗米槽22の下部、即ち、開口部22cを覆うように洗米タンク22aの下部に着脱自在に設けられて、洗米タンク22aからの排水等を受けるものとなっている。即ち、この排水ジャケット23は、洗米タンク22aの下部に設けられたフック部材39において当該排水ジャケット23への係止を解除することにより洗米タンク22aから取り外しができるようになっている。
【0015】
攪拌部材22bは、洗米タンク22a内に設けられていて、垂直軸心回りに回転する部材であり、回転させたときに、洗米タンク22a内の米を洗米する。
図4に示すように、排水ジャケット23は、筒状に形成された外周壁23aと、外周壁23aの下部から径内方向に突出する底壁23bとを備えている。底壁23bには、洗米タンク22aの開口部22cからの米等を炊飯機14へと通す排米口27が設けられている。この排米口27に円錐状の排米弁28が挿入されている。この排米弁28は、垂直方向に延びる上下軸29の下端に昇降自在に設けられ、上下軸29の昇降により排米口27を開閉するようになっている。排米口27が開放状態(排米弁開位置)であるか、排米口27が閉鎖状態(排米弁閉位置)であるかはセンサにより検知することが可能である。
【0016】
また、底壁23bには、側壁部分に複数の孔が形成された筒状の漏斗部材(じょうご部材)31が載置されている。排水ジャケット23の外周壁23aの一方には、排水ジャケット23内の液体を排水ボックス24側に流すための排水口32が形成されている。
排水ボックス24は、箱型に形成されたもので、例えば、排水ボックス24の前面側は着脱自在な蓋37となっており、この蓋37を取り外すことにより、排水ボックス24内の洗浄(掃除)が行えるようになっている。排水ボックス24には、排水ジャケット23の排水口32と対向する側に入水口33が形成されている。そして、入水口33にパイプ(配管)34の一端が接続されて、排水ジャケット23の排水口32にパイプ34の他端が接続されることにより、排水ボックス24と排水ジャケット23とは連通している。
【0017】
排水ボックス24には、排水ジャケット23から排水ボックス24へと至る連通路(例えば、パイプ34内)を開閉するための開閉部材35が設けられている。例えば、開閉部材35は、開閉部40と、開閉部40が取り付けられ且つ揺動自在なリンク部材36とを有している。開閉部40及びリンク部材36は、排水ボックス24内に設けられていて、リンク部材36の基端側に取付けられた連動部材41を下方に下げると、リンク部材36の揺動によって、開閉部40が入水口33から離れて開放状態になり、連動部材41を上方に上げると、リンク部材36の揺動によって、開閉部40が入水口33に近接して閉鎖状態にすることができる。
【0018】
なお、リンク部材36は、スプリングなどの付勢部材42により右側に付勢(連動部材41は上方に向けて付勢されている)しているため、連動部材41を下へ向けて移動させないときは、開閉部40は入水口33を開放した状態である。また、排水ボックス24には、排水口43が形成されていて、当該排水口43には、排水を外部へと導く排水ホース(図示省略)が着脱自在に接続されている。また、排水ボックス24の上部と洗米タンク22aとの間には、オーバフロー管38が接続されていて、洗米タンク22aからオーバフローした排水等がオーバフロー管38を介して排水ボックス24内へ流入する。
【0019】
図3に示すように、給排水装置16は、洗米タンク22aの上部側に設けられた給水ノズル25aと、水道水蛇口等の給水源を給水ノズル25aに供給するための給水路(配管)25bと、給水路25bに設けられた第1開閉弁(電磁開閉バルブ)25cと、給水路25bに設けられた流量センサ75cと、手動により給水路25bを開閉する第2開閉弁(蛇口)25eと、第2開閉弁25eを介して給水ノズル25a側に装着されたストレーナ(給水コシ網)25fと、を有している。なお、排水ボックス24、排水ジャケット23も給排水装置16の一部である。
【0020】
炊飯機14は、米を炊飯する炊飯釜17と、炊飯釜17を加熱するガスコンロ、IHヒータ等の加熱部18とを有している。炊飯釜17は、上端開口状の内釜17aと、この内釜17aが上方から挿脱自在に挿入されて収納される外釜17bと、内釜17aの上端開口を開閉自在に閉塞する蓋体17cとを含んでいる。加熱部18は、内釜17aの下方に配置されていて内釜17aを加熱することによって炊飯することができる。また、蓋体17cの上面は開口していて、蓋体17cの上部には揺動自在なシャッタ17dが設けられている。シャッタ17dによって、蓋体17cの開口を閉鎖したり開放することができる。
【0021】
図5に示すように、米処理機1は、表示装置50を備えている。表示装置50は、表示部50Aと、操作部51Bとを有している。表示部50Aは、様々な情報を表示する部分であって、例えば、液晶パネルから構成されている。操作部51Bは、様々な操作を行う部分であって、スイッチ等から構成されている。操作部51Bは、設定スイッチ51と、スタートスイッチ52と、予約スイッチ54と、取消スイッチ55と、上スイッチ56、下スイッチ57、左スイッチ58、右スイッチ59とを含んでいる。
【0022】
図6Aに示すように、表示部50Aは、米処理機1の起動時等には、炊飯の状態を示す初期画面M1を表示する。また、図6Bに示すように、表示部50Aは、設定スイッチ51が操作された場合にメニューセット画面M2を表示する。
図6Aに示すように、初期画面M1は、様々な工程を表示する。例えば、初期画面M1では、米を計量器19により計量中である計量工程S1、米を洗米装置13内で洗米中である洗米工程S2、洗米装置13内で洗米後に米のザル上げを行うザル上げ工程S3、所定の水を計算して洗米装置13内に水加減水を給水する水加減工程S4、洗米装置13内の米及び水加減水を炊飯機14に投入する排米工程S5、炊飯機14内でお米を浸している浸し工程S6、炊飯機14にて炊飯を行っている炊飯工程S7、お米を炊飯機14内で蒸らすむらし工程S8、米の炊きあがりを示す炊きあがり工程S9を表示する。初期画面M1においては、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9)を示す文字等を他の工程を示す文字と反転したり、或いは、工程を示す文字の色を他の文字と変えたり、各工程を示す文字又は図形を他の工程と異ならせることによって、現在の工程が視認できるようになっている。
【0023】
図6Bに示すように、メニューセット画面M2は、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8)の処理時での設定を行う画面である。
メニューセット画面M2には、複数の設定項目61が表示される。複数の設定項目61は、炊飯量の設定を示す炊飯項目61a、水加減水量の設定を示す水加減項目61b、洗米の仕方の設定を示す洗い方項目61c、炊き方(炊飯方法)及び炊飯回数の設定を示すモード項目61d、浸し時間の設定を示す浸し項目60e、むらし時間の設定を示すむらし項目61fを含んでいる。
【0024】
また、メニューセット画面M2には、複数の設定項目61に対応する設定情報が表示される。複数の設定情報には、炊飯項目61aに対応した炊飯量62a、水加減項目61bに対応した水加減水量62b、洗い方項目61cに対応した洗い方の度合62c、モード項目61dに対応した炊き方(白米、酢飯)、及び炊飯回数(1回、2回)を示す設定値62d、浸し項目60eに対応した浸し時間62e、むらし項目61fに対応したむらし時間62fが含まれている。
【0025】
メニューセット画面M2には、カーソル63等が表示されて、カーソル63の位置を上スイッチ56、下スイッチ57、左スイッチ58、右スイッチ59のいずれかで移動させることにより、各種設定を行うことができる。説明の便宜上、上スイッチ56、下スイッチ57、左スイッチ58、右スイッチ59のことを単に変更スイッチということがある。
例えば、炊飯項目61aにカーソル63を合わした後、変更スイッチの操作を行うと、炊飯量を増減させることができる。水加減項目61bにカーソル63を合わした後、変更スイッチの操作を行うと、水加減水量62bを増減することができる。なお、図6Bの水
加減項目61bには、水加減水量62bに対応する値をレベルゲージ64で示し、レベルゲージ64の中心に示された基準値Q1よりも一方側が少ないことを示す「少」が示され、水加減水が予め定められた基準値Q1よりも他方側が多いことを示す「多」が示され、レベルゲージ64に対して指し示したカーソル63の位置によって水加減水量62bが設定できるようになっている。例えば、レベルゲージ64に対してカーソル63を多い側に位置させると、水加減水量を8段階(H1~H8)で基準値Q1から増量することができ、レベルゲージ64に対してカーソル63を少ないに位置させると、水加減水量を8段階(L1~L8)で減量させることができる。なお、上述した実施形態では、水加減水量62bを段階的に増減させているが、炊飯量62aと同様に、水加減水量62bを数値で入力できるようにしてもよい。
【0026】
洗い方項目61cにカーソル63を合わせた後、変更スイッチを操作すると、洗い方(念入りに洗うか軽く洗うか)を設定することができる。モード項目61dにカーソル63を合わせた後、変更スイッチを操作すると、炊き方(白米、酢飯)及び炊飯回数(1回、2回)を変更することができる。浸し項目60eにカーソル63を合わせた後、変更スイッチを操作すると、浸し時間を増減することができる。
【0027】
以上のように、表示装置50においては、店舗(店舗A、B、C)のそれぞれのスタッフ(店長、社員、アルバイト)等が操作を行うことによって、設定情報(炊飯量62a、水加減水量62b、洗い方の度合62c、炊き方(白米、酢飯)及び炊飯回数(1回、2回)、浸し時間62e、むらし時間62f)を設定することができる。
図2に示すように、米処理機1は、制御装置70を備えている。制御装置70は、CPU、電気電子回路、CPU等に格納されたプログラムから構成されている。制御装置70は、設定情報に基づいて米処理機1の制御が可能である。制御装置70には、計量駆動部71aと、洗米駆動部71bと、排出駆動部71cと、シャッタ駆動部71dと、排水駆動部71eが接続されている。計量駆動部71aは、例えば、計量器19の筒体を回転させるモータと開閉するシャッタとを含んでいる。洗米駆動部71bは、例えば、攪拌部材22bを回転させるモータを含んでいる。排出駆動部71cは、回転を垂直方向の移動に変換する変換機構と、変換機構に回転動力を伝達することで上下軸29を昇降させるモータを含んでいる。シャッタ駆動部71dは、シャッタ17dを揺動させるモータを含んでいる。排水駆動部71eは、回転を垂直方向の移動に変換する変換機構と、変換機構に回転動力を伝達することで連動部材41を昇降させるモータを含んでいる。
【0028】
制御装置70には、貯米庫12、洗米装置13(洗米槽22)、排米弁28、炊飯機14、計量駆動部71a、洗米駆動部71b、排出駆動部71c、シャッタ駆動部71d及び排水駆動部71e、給排水装置16、洗米槽22、等の機器の稼働状態を検出する複数のセンサ75が接続されている。複数のセンサ75は、計量駆動部71aのシャッタの開閉を検出する計量センサ75a、攪拌部材22bを回転させるモータの回転を検出する回転センサ75b、水量を検出する流量センサ75c、洗米槽22に設けられた水位リミットセンサ75d、排米弁28の開閉を検出する第1開閉センサ75e、炊飯機14の蓋体17cの開閉を検出する第2開閉センサ75f等を含んでいる。
【0029】
例えば、設定情報が設定されて、スタートスイッチ52が選択されると、制御装置70は、米処理機1における米処理を実行する。具体的には、制御装置70は、計量駆動部71aを駆動して計量器19を回転させることで計量工程S1を行う。計量工程S1で計量された米は、洗米槽22に投入され、制御装置70は、計量器19で計量した米の量が炊飯量62aになると、計量工程S1を終了する。
【0030】
制御装置70は、第1開閉弁(電磁開閉バルブ)25c、洗米駆動部71b及び排水駆動部71eを駆動することで洗米工程S2を行う。制御装置70は、第1開閉弁25cに制御信号を出力して第1開閉弁25cを開放し、且つ、洗米駆動部71bを駆動して攪拌部材22bを回転させることで洗米を行う。洗米が終了すると、制御装置70は、排水駆動部71eを駆動させることで洗米タンク22a内の水を排出することで洗米工程S2を終了する。
【0031】
制御装置70は、所定時間毎に第1開閉弁25cに制御信号を出力して第1開閉弁25
cを開放と閉鎖を繰り返すことでザル上げ工程S3を行う。制御装置70は、例えば、第1開閉弁25cを開放することによって、洗米タンク22a内に水加減水量62bを供給することで水加減工程S4を行う。洗米タンク22a内に供給した水加減水の量(流量センサ75cが検出した水量)が設定された水加減水量62bになると、水加減工程S4を終了する。
【0032】
制御装置70は、排出駆動部71c及びシャッタ駆動部71dを駆動することで排米工程S5を行う。制御装置70は、排出駆動部71cを駆動して上下軸29を上昇させることで排米弁28を開くと共に、シャッタ駆動部71dを駆動してシャッタ17dを開放することで、洗米タンク22a内の米及び水加減水を炊飯機14に投入する。制御装置70は、炊飯機14への洗米タンク22a内の米及び水加減水が完了すると排米工程S5を終了する。
【0033】
制御装置70は、炊飯機14内の米を投入完了後、浸し時間62eが経過するまで米を浸す浸し工程S6を行う。即ち、制御装置70は、浸し工程S6では、炊飯機14に米及び水加減水を投入後、浸し時間62eが経過するまで加熱部18による加熱を行わない。制御装置70は、浸し時間62eが経過後、加熱部18に制御信号を出力して加熱を行う、即ち、炊飯工程S7を実行する。制御装置70は、炊飯工程S7において米が炊き上がると加熱を停止して、むらし時間62fが経過するまで、炊飯機14内に米を留めるむらし工程S8を行い、むらし時間62fが経過するとブザー等の報知装置に対して炊飯が終了したことを音声又は音等により知らせる信号を出力することで炊き上がり工程S9を行う。
【0034】
以上のように、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)のいずれにおいても、スタッフによって設定した設定情報に基づいて計量、洗米、炊飯を行うことができる。
なお、上述した各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9)における制御装置70等の米処理機1の動作は一例であり限定されない。
【0035】
図2に示すように、制御装置70は、予約受付部70Aを備えていてもよい。予約受付部70Aは、処理時間及び米処理量の予約を受け付ける。例えば、米処理機1において、所定の操作を行うと、図6Cに示すように、予約受付部70Aは、予約画面M3を表示する。予約受付部70Aは予約画面M3に、例えば、米が炊き上がる時間(炊き上がり工程S9が終了する時間)を入力する予約入力部95を表示する。予約入力部95では、予約画面M3を表示した日(今日)を基準として、明日、明後日、3日後の米処理を行う予約日と、炊き上がり工程S9が終了する時間(処理終了時間)とを入力可能である。例えば、予約画面M3を表示した日(今日)が2019年5月24日であり、予約入力部95に、明後日し且つ9:30を入力した場合、予約受付部70Aは、2019年5月26日を予約日、9:30を処理終了時間として設定し、炊飯量を6.0kg入力した場合は、入力した6.0kgを米処理量(炊飯量)として設定する。つまり、店舗A、店舗B、店舗Cのいずれの米処理機1においても、予約画面M3を表示することによって店舗側で予約を行うことができる。当然のごとく、制御装置70は、予約受付部70Aにおいて予約を受け付けている場合は、予約日の処理終了時間に炊き上がり工程S9が終了するように米処理機1を制御する。予約日、予約時間及び炊飯量を含む予約情報は、通信装置(第3通信装置)3によって管理装置2に送信され、予約情報を受信すると管理装置2は、店舗A、店舗B、店舗C毎の予約情報を記憶する。
【0036】
図2に示すように、米処理機1は、記憶装置73を備えている。記憶装置73は、不揮発性のメモリ等から構成されていて様々な情報(データ)を記憶する。記憶装置73は、識別情報及び米処理実績を記憶可能である。識別情報は、米処理機1を識別するための情報であって、米処理機1に割り当てられた特有の英数字等の文字等により割り当てられた情報である。なお、図7に示すように、識別情報は、管理者等が視認しやすいように店舗名に関連付けた名称などであってもよい。
【0037】
米処理実績とは、米処理機1によって実際に米を処理した実績を示す情報であって、例えば、炊飯終了後に記憶する情報である。記憶装置73は、米を処理した処理時間、例え
ば、計量工程S1を開始した時間(処理開始時間)と、炊き上がり工程S9が終了する時間(処理終了時間)と、計量器19によって計量した米の量、即ち、炊飯量62aとを米処理実績として記憶する。上述した米処理実績は、一例であり限定されない。例えば、炊飯量62a、水加減水量62b、(白米、酢飯)、炊飯回数(1回、2回)、浸し時間62e、むらし時間62fなどを米処理実績としてもよい。また、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9の時間(時刻)を米処理実績としてもよい。
【0038】
図2に示すように、米処理機1は、通信装置(第1通信装置)72を有している。第1通信装置72は、例えば、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)に設置された第3通信装置3を介して管理装置2に接続可能な装置である。例えば、第1通信装置72は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)、LPWA(Low Power, Wide Area)、LPWAN(Low-Power Wide-Area Network)等である。第1通信装置72は、第3通信装置3に有線により接続する装置であってもよい。また、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)において、複数台の米処理機1を設置している場合には、複数台の米処理機1のそれぞれに設けた第1通信装置72と、第3通信装置3により、LAN(Local Area Network)を構築してもよい。なお、第1通信装置72は、携帯電話通信網又はデータ通信網を介して直接、管理装置2に接続する通信装置であってもよい。
【0039】
図1及び図2に示すように、管理装置2は、複数の店舗(店舗A、店舗B、店舗C)を統括する本部(本社などのエリア統括本部)に設置されている。管理装置2は、複数の店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の米処理機1の支援を行う。
図2に示すように、管理装置2は、制御装置80と、表示装置(第2表示装置)81と、記憶装置82と、第2通信装置83とを備えている。制御装置80は、CPU、電気電子回路、当該CPU等に格納されたプログラムから構成されている。制御装置80は、管理装置2の様々な処理を行う。表示装置(第2制御装置)81は、液晶パネル、モニタなどのから構成され、様々な情報を表示する。記憶装置82は、不揮発性のメモリ等から構成され、様々な情報を記憶する。第2通信装置83は、ネットワークに接続する通信装置であって、上述した第3通信装置3又は第1通信装置72と同様の構成であり、複数の店舗の様々な情報を取得可能である。第2通信装置83は、第3通信装置3を介して米処理機1の第1通信装置72に接続する間接通信を行う装置であっても、第3通信装置3を介さずに直接、米処理機1の第1通信装置72に接続する直接通信を行う装置であっても限定されない。
【0040】
管理装置2は、処理場所H1に設置された米処理機1で処理している処理状況を収集する。処理状況とは、米処理実績、予約情報を含む情報である。制御装置80は、情報収取部80Aを備えている。情報収取部80Aは、処理状況(米処理実績、予約情報)を取得する。制御装置80は、情報収取部80Aは、図2に示すように、例えば、情報収取部80Aは、店舗(店舗A、店舗B、店舗C)の第3通信装置3に接続(G1)し、当該第3通信装置3を介して各店舗の米処理機1の第1通信装置72に処理状況(米処理実績、予約情報)の要求を行う(G2)。各店舗の米処理機1の第1通信装置72は、情報収取部80Aの要求に応じて、第3通信装置3を介して管理装置2に処理状況(米処理実績、予約情報)を送信する(G3)。
【0041】
例えば、図7に示すように、情報収取部80Aは、2020年12月2日の店舗Aの3台の米処理機1(店舗A1号機、店舗A2号機、店舗A3号機)、店舗Bの2台の米処理機1(店舗B1号機、店舗B2号機)、店舗Cの1台の米処理機1(店舗B1号機)に対して処理状況(米処理実績、予約情報)を要求し、処理時間(処理開始時間、処理終了時間)及び米処理量(炊飯量)を含む米処理実績及び予約状況を、各店舗A、B、Cのそれぞれの米処理機1から取得することができる。情報収取部80Aが取得した処理状況(米処理実績、予約情報)は、記憶装置82に記憶することができる。
【0042】
表示装置(第2表示装置)81は、管理装置2(情報収取部80A)で収集された処理
場所H1における処理状況と、処理場所H1とを地図MP1上に表示する。
図8Aに示すように、表示装置(第2表示装置)81に対して所定動作を行うと、当該第2表示装置81は、状態管理画面M10を表示する。状態管理画面M10には、道路、建物、河川などを含む地図MP1と、処理場所H1を含む店舗A、B、Cを模した図形D1、D2、D3とが表示される。第2表示装置81は、記憶装置82に記憶された処理状況(米処理実績、予約情報)を参照し、店舗A、B、Cを模した図形D1、D2、D3の近傍に状況表示部90を表示する。
【0043】
表示装置81は、状況表示部90に、所定時間(例えば、現在)における店舗Aの1号機、2号機、3号機、店舗Bの1号機、2号機、店舗Cの1号機の米処理実績(炊飯量)又は、炊飯を予約したときの炊き上がり時刻と炊飯量を表示する。なお、表示装置81に表示した同一の情報は、店舗A、B、Cに設置された第3通信装置3に送信され、店舗端末4の第3表示装置4Aにも状態管理画面M10が同時に表示される。即ち、店舗A~Cの従業員も店舗端末4の第3表示装置4Aにて状態管理画面M10を見ることができる。
【0044】
さて、店舗A、B、Cが飲食店などの米を提供する場合、店舗A~Cのそれぞれで米が不足する場合がある。この場合、店舗端末4を操作すると、炊飯した米が不足している旨を表示することが可能である。例えば、店舗Cにおいて米が不足している場合、店舗Cの店舗端末4を操作すると、状態管理画面M10の図形D3に対応するところに、米不足を示す米不足表示部91が表示される。即ち、第2表示装置81及び第3表示装置4Aの状態管理画面M10には、米不足表示部91が表示されることから、店舗Cが米不足であることは把握することができる。
【0045】
第3表示装置4Aには、複数の店舗(店舗A~店舗C)の中から所定の店舗へ米の要求を行う入力部98を備えている。図8Bに示すように、第3表示装置4Aにおいて所定の操作を行うと、入力部98は、第3表示装置4Aの状態管理画面M10に表示される。入力部98によって、米の要求を行いたい店舗及び米の要求量(米の供給してもらう量)を入力すると、管理装置2は、米を要求された要求店舗に、米の要求があったことを通知する。例えば、店舗Cの第3表示装置4Aの入力部98に、店舗Aを入力すると、管理装置2は第3通信装置3を介して、店舗Aに対して店舗Cから米の要求があったことを通知する。図8Aに示すように、店舗Cから店舗Aに米の要求があった場合、表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、状態管理画面M10の通知表示部92に店舗Cから店舗Aに米の要求があったことを表示する。
【0046】
第3表示装置4Aには、受付部99を備えている。図8Cに示すように、第3表示装置4Aにおいて所定の操作を行うと、入力部98は、第3表示装置4Aの状態管理画面M10に表示される。受付部99は、所定の店舗が米の供給が行えるか否かの回答を受け付ける。受付部99によって、米を要求された要求店舗(所定の店舗)が米の供給が行えるか否かの回答、例えば、受付可又は受付不可を受け付けることができる。例えば、店舗Aの第3表示装置4Aの受付部99に、受付可を入力すると、管理装置2は第3通信装置3を介して、店舗Cに対して店舗Aから米の要求に対して受け付けることが可能であることを通知する。受付部99による米の要求に対する結果(受付可/受付不可)は、状態管理画面M10の通知表示部93に表示される。
【0047】
図9に示すように、表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、米を要求された要求店舗(所定の店舗)が米の供給が行える場合に、要求店舗(所定の店舗)を米供給元Z1とし、要求店舗(所定の店舗)から米の供給を受ける店舗を供給先Z2とし、米供給元Z1及び供給先Z2を表示する。また、表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、米供給元Z1から供給先Z2に米を搬送する搬送ルートR1を表示する。
【0048】
米管理システムは、米を処理する処理場所H1に設置された米処理機1で処理している処理状況を収集する管理装置2と、管理装置2で収集された処理場所H1における処理状況と、処理場所H1とを地図MP1上に示す表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)と、を備えている。これによれば、表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)に店舗A~Cなどの処理場所H1における処理状況を簡単に把握することができる。
【0049】
米処理機1は、米を炊飯する炊飯機を含み、管理装置2は、処理場所H1において炊飯
機の炊飯量を処理状況として取得し、表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、処理場所H1毎の炊飯した炊飯量又は炊飯予約の炊飯量を地図MP1上に表示する。これによれば、店舗A~Cなどで炊飯している炊飯量を簡単に把握することができる。
処理場所H1は、炊飯した米を消費する店舗であり、表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、店舗で炊飯した米が不足していることを地図MP1上に表示する。これによれば、店舗A~Cなどで炊飯している炊飯量を把握できている中で、所定の店舗が、米が不足していることを、他の店舗A~Cに知らせることができる。
【0050】
表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、複数の店舗の中から所定の店舗へ米の要求を行う入力部98を備え、管理装置2は、所定の店舗へ米の要求があったことを通知する。これによれば、米が不足している店舗から、炊飯量が多い店舗などに米の要求を行うことができ、米の要求をされた店舗も米を供給してほしいことを簡単に把握することができる。
【0051】
表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、通知が行われた場合、所定の店舗が米の供給が行えるか否かの回答を受け付ける受付部99を備え、管理装置2は、受付部で受け付けた回答を、米の要求を行った店舗に送信する。これによれば、米を要求した店舗に対して、米の供給が行えるかを簡単に知らせることができる。
表示装置(第2表示装置81、第3表示装置4A)は、所定の店舗が米の供給が行える場合に、所定の店舗を米供給元とし、所定の店舗から米の供給を受ける店舗を供給先とし、米供給元及び供給先を表示する。これによれば、米の供給先と米の供給元を簡単に把握することができる。
【0052】
管理装置(米処理機管理装置)1は、収集部85を備えている。収集部85は、複数の店舗のそれぞれに設置された米処理機1の複数の機器の稼働情報を収集する。図10に示すように、収集部85は、例えば、各工程(計量工程S1、洗米工程S2、ザル上げ工程S3、水加減工程S4、排米工程S5、浸し工程S6、炊飯工程S7、むらし工程S8、炊きあがり工程S9)のそれぞれの開始時間及び終了時間を稼働情報として収集する。また、収集部85は、複数のセンサ75の状態、計量センサ75a、回転センサ75b、流量センサ75c、水位リミットセンサ75d、第1開閉センサ75e、第2開閉センサ75fが動作したときの状態を稼働情報として収集する。収集部85は、稼働情報を収集する際に米処理機1の識別情報も取得する。収集部85が収集した識別情報及び稼働情報は、記憶装置82にデータベースとして記憶される。
【0053】
図11に示すように、第2表示装置81において、所定動作を行うと、当該第2表示装置81は、メンテナンス画面M11を表示する。メンテナンス画面M11は、第1エラー表示部111を含んでいる。第1エラー表示部111は、記憶装置82を参照し、管理装置2が収集した稼働情報に基づいて、複数の店舗毎に米処理機1のエラー状況を表示する。第1エラー表示部111は、店舗と、店舗においてエラーが発生している米処理機1の識別情報、型式、場所等を表示する。メンテナンス画面M11には、エラーの詳細を表示させる詳細ボタン112が表示されている。図12に示すように、複数の店舗に対応する詳細ボタン112を選択すると、選択した詳細ボタン112に対応する店舗及び米処理機1のエラーの詳細が表示されるエラー詳細画面(第2エラー表示部)M12を第2表示装置81は表示する。図11に示すように、例えば、店舗Aの店舗A2号機に対応する詳細ボタン112aが選択されると、図12に示すように、店舗Aの店舗A2号機のエラーに関する詳細な情報がエラー詳細画面(第2エラー表示部)M12に表示される。
【0054】
エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12は、第1エラー表示部111において、複数の店舗から所定の店舗(例えば、店舗A)を選択した場合に、所定の店舗(例えば、店舗A)に設置された米処理機1である対象処理機(例えば、店舗A2号機)の複数の機器のそれぞれの稼働情報を表示する。エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12は、概要表示部115、工程表示部116、センサ表示部117、宛先入力部118、入力部119を含んでいる。
【0055】
概要表示部115は、店舗、対象処理機の識別情報等が表示される。工程表示部116には、エラーが発生したときの工程と、エラーの簡単な内容がメッセージとして表示され
る。
センサ表示部117は、エラーの発生時のセンサの情報、例えば、計量センサ75aの開閉の情報(開状態の電圧、閉状態の電圧)、回転センサ75bの情報(回転数)、流量センサ75cの情報(水位)、水位リミットセンサ75dの情報(リミット時の電圧)、第1開閉センサ75eの開閉の情報(開状態の電圧、閉状態の電圧)、第2開閉センサ75fの情報(開状態の電圧、閉状態の電圧)が表示される。なお、センサ表示部117では、所定以上の電圧を「H」、所定未満の電圧を「L」と表示しているが、センサ自体が検出した電圧、電流などの実測値を表示してもよい。
【0056】
宛先入力部118は、店舗A2号機の対象処理機に対して現地調査を行う会社又は担当者の端末に情報を送信するためのアドレス等を入力する部分である。宛先入力部118にアドレスを入力し、エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12の完了ボタン(OKボタン)が選択されると、エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12に示された一部又は全ての情報が現地調査を行う会社又は担当者の端末130に送信される。
【0057】
入力部119は、エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12を管理する管理者等が、当該エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12を見て、エラーに関する補足情報を入力する部分である。入力部119には、文字及び英数字等の管理者のメッセージを入力することができ、入力部119に入力された内容は、現地調査を行う会社又は担当者の端末130に送信される。
【0058】
さて、収集部85は、対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報も収集している。収集部85は、例えば、図12に示すように、エラー13が発生する前後の稼働情報も収集している。
エラー詳細画面(第2エラー表示部)M12において、履歴ボタン120が選択されると、第2表示装置81は、記憶装置82を参照して、エラーが発生する前後の履歴を抽出し、図13に示すように、履歴画面(履歴表示部)M13を表示する。
【0059】
管理装置(米処理機管理装置)2は、複数の店舗のそれぞれに設置された米処理機1の複数の機器の稼働情報を収集する収集部85と、収集部85で収集された稼働情報に基づいて、複数の店舗毎に米処理機1のエラー状況を表示する第1エラー表示部111と、第1エラー表示部111において、複数の店舗から所定の店舗を選択した場合に、所定の店舗に設置された米処理機1である対象処理機の複数の機器のそれぞれの稼働情報を表示する第2エラー表示部M12と、を備えている。これによれば、第1エラー表示部111にて、複数の店舗で発生している米処理機1のエラー状況を把握できる一方で、第2エラー表示部M12によって、複数の店舗の中から所定の店舗の米処理機(対象処理機)1のエラー状況を詳しく把握することができる。
【0060】
米処理機管理装置は、対象処理機に対するエラーに関する内容を入力する入力部119と、入力された内容を、現地調査を行う会社又は担当の端末130に向けて送信する第2通信装置(通信装置)83と、を備えている。これによれば、所定の店舗の米処理機(対象処理機)1について、さらに詳しい情報を、現地調査を行う会社又は担当の端末130に知らせることができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0061】
収集部85は、対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を収集する。対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を表示する履歴表示部M13を備えている。これによれば、対象処理機のエラーが発生する前後の稼働情報を確認することができるため、エラーの原因を特定しやすくすることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0062】
上述した処理場所(店舗)H1は、寿司屋、ファミリーレストラン、牛丼屋等の同一の食事を提供する店舗だけでなく、買い物をするスーパー、デパート等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 :米処理機
2 :管理装置
50A :表示部
85 :収集部
98 :入力部
111 :第1エラー表示部
119 :入力部
130 :端末
M12 :第2エラー表示部
M13 :履歴表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
図12
図13