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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】産物分配デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 3/16 20060101AFI20240527BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20240527BHJP
   B05C 5/00 20060101ALN20240527BHJP
【FI】
B65B3/16
B65D83/00 M
B05C5/00 101
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021523036
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 EP2019076978
(87)【国際公開番号】W WO2020094304
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】FR1871476
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515213881
【氏名又は名称】ジェーベー デヴェロップメント
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125221
【弁理士】
【氏名又は名称】水田 愼一
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】ブーレ,ギョーム
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/138230(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0124541(US,A1)
【文献】特開2003-118760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 3/16
B65D 83/00
B05C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
産物分配デバイス(1)を製造する方法であって、
供給ステップと、充填ステップと、閉鎖ステップとを備え、
- 前記供給ステップでは、変形可能なチャンバ(45)に接続され、充填開口(8)が設けられて成るリザーバ(3)を備えるデバイス(1)を供給し、前記変形可能なチャンバ(45)の内部は、少なくとも部分的に可動壁(13)によって画定され、その可動壁(13)の移動が前記変形可能なチャンバ(45)の容積の変動を引き起こし、前記変形可能なチャンバ(45)の内部は、
o 少なくとも供給弁(4)によって前記リザーバ(3)から分離されており、および/または、少なくとも分配弁(5)によって前記デバイスの出口(6)から分離され、および
o 前記リザーバ(3)または外部から充填弁(41)によって分離されており
- 前記充填ステップでは、前記充填弁(41)を開く手段によって前記充填弁(41)が開かれている間に前記変形可能なチャンバ(45)の充填パイプ(50)を用いて前記変形可能なチャンバ(45)の少なくとも一部を前記充填弁(41)を通して産物(16)で充填し
- 前記閉鎖ステップでは、前記リザーバ(3)の前記充填開口(8)が閉じられる。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記充填弁(41)が前記リザーバ(3)と前記変形可能なチャンバ(45)との間に配置される、ことを特徴とする。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記充填弁(41)が前記供給弁(4)と併合されている、ことを特徴とする。
【請求項4】
変形可能なチャンバ(45)と充填開口(8)が設けられて成るリザーバ(3)とを備えて分配される産物(16)が充填された分配デバイス(1)を製造する方法において、
- 前記変形可能なチャンバ(45)への充填ステップと、
- 前記リザーバ(3)への充填ステップと、そして、
- 前記変形可能なチャンバ(45)と前記リザーバ(3)との組み立てるステップと、を備え、
前記変形可能なチャンバ(45)の内部は、少なくとも部分的に可動壁(13)によって画定され、その可動壁(13)の移動が前記変形可能なチャンバ(45)の容積の変動を引き起こし、前記変形可能なチャンバ(45)の内部は、
o 少なくとも供給弁(4)によって前記リザーバ(3)から分離されており、および/または、少なくとも分配弁(5)によって前記分配デバイス(1)の出口(6)から分離され、および
o 前記リザーバ(3)または外部から充填弁(41)によって分離されており、
- 前記変形可能なチャンバ(45)への前記充填ステップでは、前記充填弁(41)を開く手段によって前記充填弁(41)が開かれている間に前記変形可能なチャンバ(45)の充填パイプ(50)を用いて前記変形可能なチャンバ(45)の少なくとも一部を前記充填弁(41)を通して前記産物(16)で充填し、
- 前記リザーバ(3)への前記充填ステップでは、前記リザーバ(3)の充填パイプ(60)を用いて、前記リザーバ(3)の内部を前記充填開口(8)を通して前記産物(16)で充填し、
- 前記組み立てるステップでは、前記それぞれの充填ステップによって充填された前記リザーバ(3)および前記変形可能なチャンバ(45)を組み立てて前記分配デバイス(1)とする、ことを特徴とする。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記変形可能なチャンバ(45)および前記リザーバ(3)の組み立て中に前記リザーバ(3)の前記充填開口(8)を閉じる閉鎖ステップを含む、ことを特徴とする。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、前記変形可能なチャンバ(45)を前記リザーバ(3)と組み立てるため、前記閉鎖ステップの前に、少なくとも前記変形可能なチャンバ(45)の上下を反転させる「回転」ステップを含む、ことを特徴とする。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法において、前記充填弁(41)を開く前記手段は前記充填弁(4)の少なくとも一部を前記変形可能なチャンバ(45)の内部に向けて移動させることを特徴とする。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法において、前記変形可能なチャンバ(45)の前記充填中に、最初に前記変形可能なチャンバ(45)内にあったガスが、前記変形可能なチャンバ(45)の充填開口(71)を通って前記変形可能なチャンバ(45)から出て行く、ことを特徴とする。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法において、前記充填弁(41)を開く前記手段は、前記変形可能なチャンバ(45)の内部に入るように構成された前記変形可能なチャンバ(45)の前記充填パイプ(50)である、ことを特徴とする。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記変形可能なチャンバ(45)の前記充填パイプ(50)は、前記充填弁(41)を直接押圧して開くように、および前記変形可能なチャンバ(45)の前記充填パイプ(50)を流れる前記産物(16)によって、前記変形可能なチャンバ(45)を少なくとも部分的に充填するように構成されている、ことを特徴とする。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、前記リザーバ(3)の充填パイプ(60)を用いて、前記リザーバ(3)の前記充填開口(8)を通して、前記リザーバ(3)を充填することをさらに含み、
前記リザーバ(3)の前記充填パイプ(60)端部(61)の断面積が前記変形可能なチャンバ(45)の前記充填パイプ(50)の端部(51)断面積の少なくとも2倍である、ことを特徴とする。
【請求項12】
請求項1から1のいずれか一項に記載の方法において、前記リザーバ(3)から前記変形可能なチャンバ(45)に追加の前記産物(16)を入れるため、前記変形可能なチャンバ(45)を排気する追加ステップを含むことを特徴とする。
【請求項13】
請求項4から6のいずれか一項に記載の方法において、
前記変形可能なチャンバ(45)への前記充填ステップの前に、
- 前記変形可能なチャンバ(45)をリング(43)の内側に通し、前記分配弁(5)のための挿入開口(461)に対する前記分配弁(5)のアクセスを可能にした状態で、前記リング(43)が前記変形可能なチャンバ(45)を取り囲むように、前記変形可能なチャンバ(45)を前記リング(43)に組み付けるステップと、次に
- 前記分配弁(5)のための前記挿入開口(461)に前記分配弁(5)を挿入することにより、前記分配弁(5)を前記変形可能なチャンバ(45)に組み付けるステップと、を含み、
さらに、前記組み立てるステップの中で、前記リング(43)を前記リザーバ(3)に固定し、前記変形可能なチャンバ(45)を前記リザーバ(3)上に前記リング(43)によって組み付けるステップとを含む、ことを特徴とする。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の方法において、
前記変形可能なチャンバ(45)への前記充填ステップは、ゲルまたは液体を含み、前記産物(16)とは異なる、前処理用のプライミング産物を少なくとも部分的に充填するステップを含み、
前記プライミング産物を充填するステップは、
- 前記プライミング産物が、前記リザーバ(3)側からおよび/または前記変形可能なチャンバ(45)側から、前記充填弁(41)と接触するように、および
- 前記プライミング産物が、前記充填弁(41)の可動膜と前記充填弁(41)の座との間に含まれるように、前記変形可能なチャンバ(45)が少なくとも部分的にガスまたはガスのみで満たされている間に行われる、ことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、産物を分配するためのデバイスを製造する方法に関する。
本発明の分野は、より具体的には、例えば製薬または化粧品または農産食品産業のための液体、ゲル、またはクリームなどの産物を分配する分野である。
【背景技術】
【0002】
流体分配デバイスは、例えば文書WO2015/155318によって開示されるデバイスのようなものが知られている。このようなデバイスは、
- 変形可能なチャンバ、
- リザーバ、
- チャンバからデバイスの外部への産物の出口である分配弁、
- リザーバから変形可能なチャンバへの産物の通路である供給弁、を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このデバイスは優れているが、なおも技術的な問題を有しているので、さらに改善することができる。
第1の問題は、プライミング(priming、始動、呼び水動作)の問題、つまり、デバイスが新しくてチャンバが空気で満たされているとき、ユーザが、チャンバを押してリザーバから産物をポンプで送ってチャンバを満たそうとするときの問題である。
【0004】
第2の問題は、変形可能なチャンバの総体積に対するその変形率が低いとき、変形可能なチャンバのデッドゾーンを埋めるためにリザーバの体積の一部を用いることにある。
【0005】
本発明の目的は、これらの問題を解決、または改善することを可能にする産物分配デバイスの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、以下のステップを備える産物分配デバイスの製造方法で達成される:
- デバイスの供給ステップ、このステップにおいて、デバイスは、変形可能なチャンバ(および好ましくはリザーバ、このリザーバは、変形可能なチャンバに接続され、充填開口を有する)を備え、変形可能なチャンバの内部は、少なくとも部分的に可動壁によって区切られて、その可動壁の移動は変形可能なチャンバの容積の変動を引き起こし、変形可能なチャンバの内部は、
o 少なくとも供給弁によって、リザーバ(存在する場合)から分離され、および/または
o 少なくとも分配弁によって、デバイスの出口から分離され、および/または
o 充填弁によって、リザーバ(存在する場合)から、またはデバイスの外部から分離され、および/または、
- 充填ステップ、このステップにおいて、
o 変形可能なチャンバの少なくとも一部を充填弁を通して産物で充填し、および/または
o 産物が、リザーバ(存在する場合)の側、および/または変形可能なチャンバの側で、充填弁と接触するように、好ましくはチャネル内に、少なくとも部分的に産物を充填する、
- および、好ましくは閉鎖ステップ、このステップにおいて充填開口が閉じられる。
【0007】
異なる実施形態によれば、
- 本発明に係る方法は、デバイスを形成してデバイスを供給するステップを実行できるように、変形可能なチャンバを充填するステップ、次にリザーバを充填するステップ、次いで変形可能なチャンバおよびリザーバを組み立てる前にリザーバに対して変形可能なチャンバを「回転」させるステップを備えるものであってもよく、閉鎖ステップは、好ましくは、変形可能なチャンバとリザーバの組み立ての間に実施される、または、
- 本発明に係る方法は、以下のステップを備えて産物を分配するためのデバイスを製造する方法であってもよい:
o リザーバを備えるデバイスを供給するステップ、そのリザーバは、変形可能なチャンバに接続され、充填開口を備えており、変形可能なチャンバの内部は、可動壁によって少なくとも部分的に区画され、その可動壁の移動は、変形可能なチャンバの容積の変動を生じさせ、デバイスは、出口を有し、変形可能なチャンバの内部は、少なくとも1つの充填弁によってリザーバから分離され、かつ、少なくとも1つの分配弁によってデバイスの出口から分離され、次いで、
o 変形可能なチャンバの充填ステップ、および、
o 充填開口を密閉または閉鎖する閉鎖ステップ。
【0008】
充填ステップにおいて、本方法は、充填パイプが充填弁を押すように構成されていてもよい。
充填ステップにおいて、デバイスは、充填パイプが変形可能なチャンバに入るように構成されていてもよい。
この方法は、変形可能なチャンバの充填パイプが、リザーバの充填パイプよりも細いパイプになるように構成されていてもよい。
【0009】
変形可能なチャンバの充填ステップにおいて、変形可能なチャンバに最初に含まれていたガスは、充填開口を通って出てもよい。
本発明に係るデバイスは、充填弁が変形可能なチャンバの供給弁と併合されているように構成されてもよい。
【0010】
本発明に係る方法は、追加の産物をリザーバから変形可能なチャンバの内部に運ぶために、変形可能なチャンバ内に大気圧に対する低圧を形成する排気ステップをさらに備えてもよい。
【0011】
充填弁は、リザーバと変形可能なチャンバの間に配置してもよい。
充填弁は、供給弁と併合されてもよい。
【0012】
本発明に係る方法は、
- 変形可能なチャンバの充填ステップと、
- リザーバの充填ステップと、
その後:
- デバイスを形成してデバイス供給ステップを実行ため、変形可能なチャンバとリザーバとを組み立てるステップと、を備えてもよい。
【0013】
閉鎖ステップは、変形可能なチャンバとリザーバの組み立て中に実行してもよい。
本発明に係る方法は、変形可能なチャンバとリザーバとが組み立てられるように、閉鎖ステップの前に、変形可能なチャンバおよび/またはリザーバを回転する「回転」ステップを備えてもよい。
【0014】
本発明に係る方法は、変形可能なチャンバを開くため、充填弁の少なくとも一部を変形可能なチャンバの内側に向けて移動させるための手段を備えてもよく、変形可能なチャンバの開きは、この移動させる手段によって充填弁の少なくとも一部を変形可能なチャンバの内部に向けて移動させることによる。
【0015】
充填中に、最初に変形可能なチャンバ内のガスが充填開口を通って変形可能なチャンバから出てもよい。
【0016】
本発明に係る方法は、変形可能なチャンバの内部に入るように構成された、チャンバの充填パイプを備えてもよく、本方法は、好ましくはチャンバの充填弁を開きチャンバの充填パイプを流れる産物によってチャンバを少なくとも部分的に充填するために、このチャンバの充填パイプの使用を含むことが好ましい。
【0017】
本発明に係る方法は、リザーバの充填パイプをさらに備えてもよく、その端部の断面は、変形可能なチャンバの充填パイプの端部の断面積の、少なくとも2倍の大きさであり、本方法は、リザーバの充填パイプを流れる産物によって、好ましくは充填開口を通してリザーバを充填するために、このリザーバの充填パイプの使用を含むことが好ましい。
【0018】
本発明に係る方法は、変形可能なチャンバを排気する追加ステップ、次いで、リザーバから変形可能なチャンバ内に追加の産物を入れるためリザーバを閉じる閉鎖ステップを備えてもよい。
【0019】
本発明に係る方法は、
- 変形可能なチャンバをリングの内側に通し、分配弁のための挿入開口に対する分配弁のアクセスを可能にした状態で、リングが変形可能なチャンバを取り囲むように、変形可能なチャンバをリングに組み付けるステップと、次に
- 分配弁のための挿入開口に分配弁を挿入することにより、分配弁を変形可能なチャンバに組み付けるステップと、を備えてもよく、
本発明に係る方法は、さらに、リングがリザーバに固定されるように、変形可能なチャンバをリザーバ上にリングによって組み付けるステップを備えてもよい。
【0020】
充填ステップは、チャンバがガスまたはガスのみで少なくとも部分的に満たされているとき、プライミング産物が、リザーバの側および/または変形可能なチャンバの側で、充填弁(または供給弁)と接触するように、また、プライミング産物が、充填弁(または供給弁)の可動膜と、充填弁(または供給弁)の座との間におけるゲルまたは液体を含むように、プライミング産物を少なくとも部分的に充填するステップであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の他の利点および特徴は、実施の詳細な説明および限定的でない実施形態、ならびに以下の添付図面を読むことにより明らかになるであろう。
図1】デバイス1を製造する本発明に係る第1の実施形態におけるデバイス供給という最初のステップを示す側面断面図。
図2】本発明に係る第1の実施形態における変形可能なチャンバを充填するステップを示す側面断面図。
図3】本発明に係る方法の第1の実施形態におけるリザーバを充填するステップを示す側面断面図。
図4】デバイス102を製造する本発明に係る第2の実施形態におけるデバイスのリザーバを供給する最初のステップを示す側面断面図。
図5】本発明に係る第2の実施形態におけるデバイスのヘッドを供給する最初のステップを示す側面断面図。
図6】本発明に係る第2の実施形態における変形可能なチャンバを充填するステップを示す側面断面図。
図7】本発明に係る方法の第2の実施形態におけるリザーバを充填するステップを示す側面断面図。
図8】本発明に係る方法の第2の実施形態における閉鎖ステップを示す側面断面図。
図9】本発明に係る第1の実施形態の方法を実施するためのシステムまたは設備10の斜視図。
図10】デバイス102の変形例を示す図。
図11】デバイス102の別の変形例を示す図。
図12図10または図11の変形例の個別のる要素の組立を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特に、以下に記載され図示された複数の特徴から選択され、その他の特徴から孤立した特徴を1つしか備えていない本発明の変形例も、(その選択された特徴がその他の複数の特徴を備えた文の中で孤立していたとしても)、その選択された特徴が、技術的な有利性を議論したり、本発明を従来技術と区別するのに十分であるならば、本発明であると見なすことができる。この選択は、構造的な詳細がなくても、或いは、構造的な詳細の一部分しかなくとも、その一部分だけでも、技術的な有利性を議論したり、本発明を従来技術と区別するのに十分であるならば、少なくとも1つの好ましい機能的な特徴を備えているものとみなすことができる。
【0023】
最初に、図1から図3を参照して、産物16を分配するデバイス1を製造するための本発明に係る方法の第1の実施形態を説明する。
この方法を実施するために説明される様々な技術的手段は、本発明に係る製造システム10を構成する。
【0024】
この方法の最初のステップは、図1図9に示すように、リザーバ3およびヘッド2を備えるデバイス1を提供するステップである。
ヘッド2は、ストッパ22によって閉じられ、少なくとも1つの柔軟性部分を有するキャップ21を備え、ストッパは、そのキャップ21と共に変形可能なチャンバ45を形成する。
【0025】
チャンバ45は、少なくとも供給開口7に接続された供給弁4によってリザーバ3から分離されている。チャンバ45は、充填開口71に接続された充填弁41によってデバイスの外部またはリザーバから分離されている。充填弁は、変形可能なチャンバ45を充填することを可能にし、それを押すと開くように、そしてそれを押さないときに閉じるように、またはより一般的には過圧、例えば産物16の過圧の影響下で開くように構成され、過圧がなくなったときに再び閉じる。供給弁は、押すと開き、押さないと閉じる。本発明の好ましい実施形態において、充填弁41は、供給弁と併合されているか、または一緒にある。
【0026】
このデバイスは、分配弁5によって変形可能なチャンバ45から分離された出口6を備えている。
リザーバは、柔軟性があり、単層、またはガスおよび/または光に対するバリアを形成する他の層を有してもよい複数層を備えて、典型的にはポリエチレン製の柔軟性フィルムまたは押し出し管によって形成される。
【0027】
リザーバ3は、充填開口8を備え、ヘッド2に固定され、充填弁41を介して充填開口71によって変形可能なチャンバ45と連通している。図面では、充填開口71と供給開口7が併合されており、同様に、充填弁41と供給弁4が併合されている。しかしながら、図示されていない別の実施形態において、本発明に係るデバイスは、充填弁41および供給弁4が分離されるように構成されてもよく、この場合、供給開口7および71は分離されていても、されなくてもよい。
【0028】
この最初の供給ステップにおいて、デバイスは好ましくは大気圧にあり、デバイスはステーションp0に到着する。
充填開口8は、リザーバ3の内部とデバイス1の外部との間の直接連絡を成す。
変形可能なチャンバ45の内部は、壁13によって少なくとも部分的に区切られ、その壁の移動は、変形可能なチャンバ45の容積の変動を引き起こす。
【0029】
この最初のステップでは、デバイス1は空である。この最初のステップにおいて、リザーバ3は産物16を含まず、好ましくはガスのみで、好ましくは空気および/または窒素などの不活性ガスで満たされている。この最初のステップにおいて、充填開口8が存在してまだ閉じられていないので、デバイス1は、未閉と呼ばれる初期状態にある。
【0030】
チャンバ45は、少なくとも供給弁4および/または充填弁41によって、リザーバ3から分離されている。好ましくは、充填弁は、リザーバ3と変形可能なチャンバ45との間に配置される。
【0031】
充填弁41は、押されたときに変形可能なチャンバの外部から開けられるように、またはより一般的に、圧力または過圧を受けたときに開き、この圧力または過圧が消えたときに閉じるように、構成されている。本発明の好ましい実施形態において、充填弁41と供給弁4とが併合され、デバイスは、充填弁41と供給弁4とが同一であるように構成される。
【0032】
供給および充填弁4は、柔軟であり、典型的には熱可塑性エラストマ-(TPE)または80ショアAの熱可塑性ポリウレタンエラストマ-である。
【0033】
チャンバ45は、少なくともチャンバ45が産物16で(好ましくは完全に)満たされているとき(これは、この最初のステップではまだ当てはまらない)、チャンバ45の容積の減少(例えば、壁13を押すことによる)が供給弁4を閉じるように、構成されている。
【0034】
チャンバ45は、少なくともチャンバ45が産物16で(好ましくは完全に)満たされているときに(この最初のステップではまだ当てはまらない)、チャンバ45の容積の増加(例えば、壁13を解放状態にすることによる)が供給弁4を開くように、構成されている。充填弁41が供給弁4から分離されている場合、それは変形可能なチャンバ45の容積の増加中に閉じたままであってもよく、特に、それがリザーバ3内にない場合に変形可能なチャンバ45の容積の増加中に閉じたままであることが好ましい。充填弁が、チャンバ45を、デバイスの外部に対して分離する本発明の一実施形態において、充填の後にチャンバ45を塞ぐため、充填弁41は、供給弁4よりも剛性が高くなるように構成してもよく、この場合、充填弁41はストッパとして機能する。
【0035】
チャンバ45は、少なくとも分配弁5によってデバイス1の出口6から分離される。
出口6は、ヘッドの伸長軸に実質的に平行な方向に流体を分配するように構成される。
分配弁5は、柔軟性があり、典型的には熱可塑性エラストマ-(TPE)または80ショアAの熱可塑性ポリウレタンエラストマ-でがある。
【0036】
チャンバ45は、少なくともチャンバ45が産物16で(好ましくは完全に)満たされているとき(これは、この最初のステップではまだ当てはまらない)、チャンバ45の容積の減少(例えば、壁13を押すことによる)が分配弁5を開くように構成されている。
【0037】
チャンバ45は、少なくともチャンバ45が産物16で(好ましくは完全に)満たされているとき(これは、この最初のステップではまだ当てはまらない)、チャンバ45の容積の増加(例えば、壁13を解放状態にすることによる)が分配弁5を閉じるように構成されている。
【0038】
開いているとき、供給弁4は、通常、リザーバ3からチャンバ45まで産物を通過させる。閉じているとき、供給弁4は、産物を通過させない。
開いているとき、分配弁5は、典型的にはチャンバ45から出口6への産物の通過を許し、閉じているとき、分配弁5は、そのような産物の通過をさせない。
【0039】
供給弁4は、この供給弁4の閉状態では、供給開口を閉じるため供給開口に押し付けられ、この供給弁4の開状態では、供給開口を開くため供給開口から離れるように移動する膜を備えており、供給弁4は、ヘッド2から独立した部分であり、(少なくともその膜が)チャンバ45の側に収容されている。
【0040】
供給弁4(その閉位置と開位置の間で移動可能)は、その閉状態において、チャンバ45の内壁の、好ましくは、動かない部分(供給座と呼ばれ、それは関連する供給開口の周囲を少なくとも部分的に取り囲んでいる)かつ「剛性」の部分(すなわち柔軟材料製でない)に、押し付けられたままである。より具体的には、供給弁4は、供給弁4の閉状態において供給座に押し付けられた状態に保たれ、その開状態において供給座から離れる、可動膜を備えている。
供給座はチャンバ45の内側にある。
【0041】
分配開口は、チャンバ45を分配導管に接続する。
分配弁5は、ヘッド2から独立した部品であり、分配導管内に(完全に)収容されている。
【0042】
分配弁5は、この分配弁5の閉状態では分配開口を閉じるため分配開口に押し付けられ、この分配弁5の開状態では分配開口を開くため分配開口から離れるように移動する、膜を備えている。
【0043】
分配開口は、分配導管の側壁に配置されており、分配開口、分配導管、および分配弁5は、産物がグローバルに(すなわち、産物16の微粒子の旋回運動よりも大きなスケールで)移動するように、すなわち、分配弁5の入口における産物の移動方向と分配弁5の出口における産物の移動方向とが直角または実質的に直角となる状態で、チャンバ45から分配導管に向けて産物が通過するように、配置されている。
【0044】
分配弁5(その閉位置と開位置の間で移動可能)は、その閉状態において、分配弁を収容する分配導管の内壁の不動部分(分配座と呼ばれ、関連する分配開口の周囲を少なくとも部分的に囲む)かつ「剛性」部分(すなわち、柔軟材料製ではない)に対し、(例えば、特許WO2015/155318に記載されているように、弁5の戻り手段または戻りばねによって、十分にしっかりと)押し付けられて保持されている。より具体的には、分配弁は、分配弁の閉状態において分配座に押し付けられて保持され、その開状態においてはこの座から離れる、膜を備えている。また、分配座は、分配導管の側方部分であり、この座は、分配導管の内壁の一面、好ましくは平面に限定されており、分配導管の伸び方向に垂直な平面において分配導管を一周しないことに注意。分配座は、チャンバ45の外部にある。
【0045】
図9は、複数のデバイス1または102の搬送を伴う設備10を示し、ヘッド2は、搬送バケット35の空洞36に挿入される。
【0046】
次に、図2および図9を参照すると、充填ステーションp1は、充填パイプ50を備えており、本発明に係る方法のこの第1の実施形態において、充填パイプ50による直接の押圧によって充填弁71を開くことにより変形可能なチャンバ45を少なくとも部分的に産物16で充填するステップが含まれ、より具体的には、充填パイプ50は、リザーバ3そして充填開口71を通って来て、その端部51を用いて充填弁41を開けるため押圧し、充填弁71を通して充填を実行する。従って、変形可能なチャンバのこの充填は、プライミングを改善することを可能にし、好ましくは、変形可能なチャンバの容積の少なくとも20%、さらには50%が充填され、好ましくは、完全に充填される。
【0047】
好ましくは、充填パイプ50は、変形可能なチャンバ45に入る。充填パイプ50は、変形可能なチャンバ45を開くためその充填端部51を用いて充填弁を変形可能なチャンバ45の内部に向かって動かすように構成されており、充填パイプの圧力下で、少なくとも充填弁の一部が、変形可能なチャンバ45内に移動する。変形可能なチャンバ45に最初に含まれていたガスが充填開口71から出るように、変形可能なチャンバ45が開く。
【0048】
図2において、充填弁はデバイス1の供給弁4であり、同様に、充填開口は供給弁4の供給開口である。本方法は、供給弁4を通してチャンバ45を充填するように構成されている。
【0049】
充填パイプは、その端部51におけるニードルの出口に、弁のどの部分も面しないように、弁をチャンバ45に十分に押し込む。示されていない別の実施形態において、充填パイプ50は、直線的でない産物出口を有するように、角度の付いた出口を備えることが好ましい。好ましくは、充填弁41は、柔軟であり、端部51に面する舌状の可動部分を備え、さらにストッパ22の横部に固定される部品を備えている。変形可能なチャンバ45は、充填された後、充填パイプ50が引き抜かれることにより、充填弁41の形状記憶によって閉じられる。
【0050】
好ましくは、充填パイプ50の端部51は、40mm未満から20mm未満の断面を有する細さである。充填パイプ50はニードル状の形をしている。
【0051】
変形可能なチャンバ45の充填ステップの後、リザーバ3を充填するステップが、図9に示されるように、ステーションp2で実行される。しかしながら、リザーバ3に充填される産物の量が少ない場合、変形可能なチャンバを充填するステップとリザーバを充填するステップは、同じ充填ステーションで行われてもよく、その場合、デバイス1は移動されず、充填パイプ50と60は同じになる。
【0052】
充填速度の理由から、リザーバ3の充填パイプ60は、充填パイプ50よりも大きな流量を有するように設計されることが好ましい。充填パイプ60のその端部61での断面は、充填パイプ50のその端部51での断面よりも、少なくとも2倍大きい。
【0053】
次に、図3および図9を参照すると、本発明に係る方法の第1の実施形態は、ステーションp3に示される充填開口8が密封または閉鎖される閉鎖ステップを備えている。
【0054】
閉鎖は、例えば、超音波溶接用または熱間溶接用のクランプ14によって実施される。
【0055】
次に、図4から図8を参照して、産物を分配するためのデバイス102を製造するための、本発明に係る方法の、第2の実施形態を説明する。
【0056】
この第2の実施形態は、本発明に係る方法の第1の実施形態との違いについてだけ説明され、すでに上で説明した数値参照のすべては、必ずしも再度説明されない。
【0057】
図4および図5を参照すると、この第2の実施形態において、図4および図5に示されるこの方法の最初のステップは、リザーバ3とヘッド2を備えるデバイス102を供給するステップであり、ヘッド2とリザーバ3は、別々に供給される。リザーバ3は、変形可能であるが、ピストンと中空シリンダによって形成された剛性プラスチック壁を備えており、また、底部39を備えている。ヘッド2は、開口8においてリザーバ3と組み立てられる開口端28と、出口側の端部29と、を備えている。デバイスは、リザーバの底部39とヘッドの端部29とが地面に向くように設備(不図示)内に置かれ、従って、リザーバの開口8とヘッドの開口端28は、設備内で上向きである。
【0058】
次に、図6および図7を参照すると、変形可能なチャンバ45とヘッド2とを充填するステップが、独立して実行される得る。変形可能なチャンバ45の充填パイプ50は、リザーバを通過しない。設備は、ヘッドとリザーバを交互に同じ充填ステーションに移動する構成としてもよく、または2つの充填ステーション(または2つの出口を備えた充填ステーションであって、1つの出口はパイプ50に接続され、もう1つはパイプ60に接続)であって、ヘッドに充填するための、より具体的には充填弁4を介して変形可能なチャンバ45の少なくとも一部に充填するための第1のステーションと、リザーバ3に充填するための第2のステーションとを備える構成としてもよい。変形可能なチャンバ45とヘッド2とを充填するステップは、好ましくは同じ充填ステップで実行してもよく、設備10の搬送システムは、ヘッド2およびリザーバ3を受け入れるために、少なくとも2つの置き場手段、より具体的には少なくとも2つの空洞36、を有する複数の搬送バケット35を備えてもよい。
【0059】
本方法は、閉鎖ステップの前に、ヘッドおよび/またはリザーバを回転させてヘッドとリザーバを組み立てる「回転」ステップを備える。本方法は、変形可能なチャンバとリザーバとを組み立てる前に、リザーバに対して変形可能なチャンバを回転させるステップを備える。好ましくは、変形可能なチャンバ(従ってヘッド2)のみが、リザーバとの組み立て前に、約180°回転する。
【0060】
次に、図8を参照すると、この第2の実施形態は、デバイス102を形成し、デバイス102を供給するステップを実施するために、変形可能なチャンバ45とリザーバ3の組み立てを備えている。閉鎖ステップは、変形可能なチャンバ45とリザーバ3の組み立ての間に実行され、より正確には、例えば、スナップ止めまたはねじ込みによって、開口8をヘッド2で塞ぐことによって実行される。
【0061】
製造方法の別のモードにおいて、変形可能なチャンバ45を充填するステップの前に、供給開口から吸引が行われ、変形可能なチャンバからガスを引き出すことが可能とされ、次に、充填ニードルが変形可能なチャンバに産物を注入し、好ましくは、この操作の間、ニードルは供給開口に封止状態で接続されている。
【0062】
本発明に係る方法は、変形可能なチャンバ45を真空下(外部に対して低圧が生成される)に置く追加のステップおよび、リザーバ3から変形可能なチャンバ45に追加の産物を入れるための閉鎖ステップをさらに備えてもよい。
【0063】
この排気ステップでは、ヘッド2の出口6は、好ましくは柔軟性のある部材によって塞がれてもよく、その部材は、弁モジュール上または出口開口内に配置され、ヘッド2を覆うキャップ(不図示)によって押さえつけられる。
【0064】
さらに、実施形態の変形例において、変形可能な可動壁13は剛性ピストンなどのような可動壁によって置き換えられてもよく、その剛性ピストンはチャンバ45の容積を変動させるために剛性ピストンを動かすように構成された作動ボタンに接続されている。
【0065】
次に、図10から図12を参照して、デバイス102(既に図4から図8を参照して説明)の異なる変形例および上記の製造方法が適用されるものについて説明する。
【0066】
デバイス102のこれらの変形例および関連する製造方法の説明は、前の説明との違いについてのみ与えられる。
これらの変形例において、ヘッド2は、壁13の押圧面46を備えている。
【0067】
壁13は、らせん形態のベローズ48を備えている。これは、その製造中に壁13の離型を容易にする。
ベローズ48とは別に、チャンバ45の内面は円筒形である(型からの離脱のため)。
【0068】
分配弁5は、もともとヘッド2から分離していたモジュール47の内部に統合される。
デバイス102は、ストッパ22(底壁を形成している)からリザーバ3の方向に現れるチャネル220を備えている。
【0069】
このチャネル220は、2つの端部を備えている:
- リザーバ3内に向けて開口し、産物16に浸漬されるように配置された端部221、および
- チャンバ45につながるもう一方の端部。
考えている変形例に応じて:
- 端部221に、入口弁4でもある充填弁41(図11に示されている)が装備されるか、または
- チャネル220のもう一方の端部に、入口弁4でもある充填弁41(図10に示されている)が装備される。
【0070】
従って、考えている変形例に応じて:
- チャンバ45には、充填ステップ用のチャネル221が備えられる(図11)か、または
- リザーバ3には、(組み立て後に)充填ステップ用のチャネル221が含まれる(図10)。
【0071】
これらの変形例には、前述の製造方法が適用されるが、以下の相違点で異なる。
【0072】
充填ステップは、好ましくはチャネル221内において、産物16またはプライミング産物の少なくとも部分的な充填(例えば、液滴)を備えており、その充填は、産物16またはプライミング産物が、少なくとも弁41/4の座の高さにおいて、充填弁41(これは入口弁4でもある)に接触するように、リザーバ3の側から(図10または図11の場合)、および/または変形可能なチャンバ45の側から(図10または図11の場合、典型的にはパイプ50による、弁41/4の移動または開放が必要)、行われる。
【0073】
プライミング産物を用いる場合:
- プライミング産物は、通常、カルボマーまたはアクリル酸の親水性合成ポリマーなどのゲルまたはオイル、液体(リザーバ3に充填される産物16とは異なる)であり、および/または
- 充填は、上記のようなプライミング産物の堆積を含み、さらに、任意選択で、リザーバ3から(弁4/41に接するプライミング産物とリザーバ内の産物16との間に存在するであろう空気または別のガスとともに)産物16によって行う充填をさらに備えてもよい。
【0074】
従って、この場合、充填ステップは、プライミング産物の少なくとも部分的な充填のステップであり、プライミング産物が、充填弁41に(リザーバ3の側からおよび/または変形可能なチャンバ45側から)接触するように、そして、プライミング産物が、供給弁4(この例では充填弁41でもある)の可動膜と供給弁4の座(この場合、充填弁41の座でもある)との間におけるゲルまたは液体を(好ましくはチャネル220内で)含むものであるように、チャンバ45が少なくとも部分的にガスまたはガスのみで満たされている間に、行われる。
【0075】
図12を参照すると、図10の変形例、同様に図11の変形例の場合、製造方法はさらに以下を含む:
- 挿入開口461へのアクセス可能にしたままで、リング43がチャンバ45を取り囲むように、変形可能なチャンバ45をリング43の内部に通し(より正確には、リング43の開口42に通し)、変形可能なチャンバ45を、リング43(底壁22(またはストッパ22)はリング43よりも先または後にチャンバ45に組み付けられる)に組み付けるステップ、そして、
- 弁5のみおよび/または分配弁5を備えるモジュール47を、好ましくはリング43を通過させずに、挿入することにより、分配弁5を変形可能なチャンバ45に組み付けるステップ。この挿入は、弁5のみを挿入して、および/または開口461内にモジュール47を挿入して行われる。モジュール47は、好ましくは、開口461を取り囲む溶接領域49においてヘッド2に(好ましくは超音波によって)固定される。
リング43は、円形または正方形などであってもよい。
【0076】
チャンバ45と壁22(またはストッパ22)が(弁5および/またはモジュール47の組み付けの前または後に)このように組み立てられたあと、製造方法は、リング43によって変形可能なチャンバ45をリザーバ3に組み付けるステップを備えており、チャンバ45および/またはリザーバ3における壁22の保持力が発揮されて、リング43がリザーバ3に固定される。
【0077】
典型的には、リング43は、リング43内の所定の位置に底壁22および/またはチャンバ45を維持する。
典型的には、リング43はねじ止めまたはクリップによってリザーバ3に留められる。
【0078】
さらに、上記の実施形態または変形例のそれぞれにおいて、変形可能なチャンバ45の内部が、充填弁41によって(および/またはそれぞれ追加の充填弁によって)外部から分離されるように、充填弁41(および/または追加の充填弁)が、ヘッド2(例えば壁46)に、および/またはチャンバ45に配置される。
【0079】
もちろん、本発明は、今説明された例に限定されず、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの例に多数の変形を加えてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12