(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】干渉を低減させつつ、信号を送信するための電気接続
(51)【国際特許分類】
H04B 3/28 20060101AFI20240527BHJP
【FI】
H04B3/28
(21)【出願番号】P 2021533163
(86)(22)【出願日】2019-12-10
(86)【国際出願番号】 GB2019053493
(87)【国際公開番号】W WO2020120950
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-11-11
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500331057
【氏名又は名称】センテック・リミテッド
【住所又は居所原語表記】Radio House,St Andrews Road,Cambridge CB4 1DL,UNITED KINGDOM
(74)【代理人】
【識別番号】100091904
【氏名又は名称】成瀬 重雄
(72)【発明者】
【氏名】デイムズ, アンドリュー ニコラス
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-057956(JP,A)
【文献】特開2013-111806(JP,A)
【文献】特開昭60-170336(JP,A)
【文献】特開2000-113740(JP,A)
【文献】米国特許第06265655(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
1つまたは複数の
アナログ信号源と、
少なくとも第1の入力及び第2の入力を有する測定前端部と、
第1の端部と第2の端部との間の長さを有し、前記第1の端部と前記第2の端部との間にわたる複数の導電体を支持する実質的に平滑なコネクタであって、前記第1の端部と前記第2の端部との間の各ポイントにおいて、前記導電体が、前記実質的に平滑なコネクタ内で互いから実質的に等しく離間しており、前記複数の導電体が、
前記
アナログ信号源を前記第1の入力に接続する少なくとも1つの信号線、及び、
前記1つまたは複数の
アナログ信号源に接続する少なくとも2つのさらなる導電体であって、前記2つのさらなる導電体の一方または両方が前記第2の入力にも接続されている、少なくとも2つのさらなる導電体
を備えている、前記実質的に平滑なコネクタと、を備え、
前記少なくとも1つの信号線と前記少なくとも2つのさらなる導電体との各々が、1つまたは複数の閉ループに属し、前記1つまたは複数の閉ループが、一様な時間変化する外部の磁界が前記装置に印加されることに応じて、前記第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、前記第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるように構成されたエリア及びインピーダンスを有する、前記装置。
【請求項2】
前記実質的に平滑なコネクタが、前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体を、前記実質的に平滑なコネクタの外部を起点とする電界との結合からシールドするように構成された静電気シールド層をさらに備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記実質的に平滑なコネクタの少なくとも一部が柔軟である、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体が、少なくとも部分的に2つ以上の閉ループを規定し、前記閉ループの少なくとも1つが、前記
アナログ信号源の1つを含んでいる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記1つまたは複数の閉ループの少なくとも1つの閉ループが、2つ以上のサブループを形成するように、それ自体で交差している、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
1つまたは複数の抵抗であって、各抵抗が、前記少なくとも1つの信号線と前記少なくとも2つのさらなる導電体との1つと直列に接続されている、前記1つまたは複数の抵抗をさらに備え、前記1つまたは複数の抵抗の各抵抗が、その抵抗を含む対応する閉ループまたは複数のループの相対インピーダンスを調整するように構成されている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記1つまたは複数の抵抗の抵抗値が、前記対応する導電体の抵抗値より大である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つまたは複数の閉ループが、一様な空間的勾配の時間変化する外部の磁界が前記装置に印加されることに応じて、前記第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、前記第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるようにさらに構成されたエリア及びインピーダンスを有する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記1つまたは複数の
閉ループが、空間座標とともに二次的に変化する大きさを有する、時間変化する外部の磁界が前記装置に印加されることに応じて、前記第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、前記第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるようにさらに構成されたエリア及びインピーダンスを有する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体を囲む前記複数の導電体の1つまたは複数の導電体が、接地または基準電位に接続されている、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記実質的に平滑なコネクタがねじられる、折り曲げられる、曲げられる、及び/または別様に変形される際に、起電力のキャンセリングが維持される、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数の閉ループが、
アナログ信号源を含まない少なくとも1つの閉ループを含んでいる、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、少なくとも1つの電流センサを含んでいる、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、少なくとも1つのマイクを含んでいる、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、少なくとも1つの超音波変換器を含んでいる、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、少なくとも1つのピックアップコイルを含んでいる、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、第1の端子及び第2の端子を有する
アナログ信号源を含み、
前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体が、
前記第1の入力を前記第1の端子に接続する第1の信号線と、
第2の信号線及び第3の信号線であって、前記第2の信号線と前記第3の信号線との両方が前記第2の入力を前記第2の端子に接続する、前記第2の信号線及び前記第3の信号線と、を備えており、
前記第1の信号線が、前記第2の信号線と前記第3の信号線との間にある、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体が、前記第1の入力を前記第1の端子に接続する第4の信号線をさらに備えており、
前記第4の信号線が、前記第2の信号線と前記第3の信号線との間に配置されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、正端子及び負端子を各々が有する第1のバランス
アナログ信号源及び第2のバランス
アナログ信号源を備え、
前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体が、
前記第1の入力を前記第1のバランス
アナログ信号源の前記正端子に接続する第5の信号線と、
前記第1のバランス
アナログ信号源の前記負端子を接地または基準電位に接続する第6の信号線と、
前記第2の入力を前記第2のバランス
アナログ信号源の前記負端子に接続する第7の信号線と、
前記第2のバランス
アナログ信号源の前記正端子を接地または基準電位に接続する第8の信号線と、
を備えており、
前記第5の信号線から前記第8の信号線が、単一の交差した閉ループに属する、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数の
アナログ信号源が、正端子及び負端子を有する第1の
アナログ信号源を備え、
前記少なくとも1つの信号線及び前記少なくとも2つのさらなる導電体が、
前記正端子に接続する第9の信号線及び第10の信号線と、
前記負端子に接続する第11の信号線及び第12の信号線と、
を備えており、
第9の信号線及び第10の信号線が、前記第11の信号線及び前記第12の信号線と交互に挟み込まれており、
第1の重みが、前記第9の信号線及び前記第11の信号線からの信号に適用され、第2の重みが、前記第10の信号線及び前記第12の信号線からの信号に適用される、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第9の信号線及び前記第10の信号線が前記第1の入力に接続されており、
前記第11の信号線及び前記第12の信号線が前記第2の入力に接続されており、
前記第1の重み及び前記第2の重みが、前記信号線とそれぞれの前記入力との間に接続された抵抗を使用して適用される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記第1の入力及び前記第2の入力が第1の出力に対応し、前記測定前端部が、第2の出力に対応する第3の入力及び第4の入力をさらに備え、
前記第9の信号線が前記第1の入力に接続されており、
前記第11の信号線が前記第2の入力に接続されており、
前記第10の信号線が前記第3の入力に接続されており、
前記第12の信号線が前記第4の入力に接続されており、
前記装置が、前記第1の重みと前記第2の重みとのそれぞれを使用して、前記第1の出力と前記第2の出力との加重和を計算するように構成されている、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
アナログ信号源の測定値を得るための、請求項1から請求項22のいずれか一項に記載の装置の使用。
【請求項24】
装置であって、
第1の端子及び第2の端子を有する
アナログ信号源と、
第1の入力及び第2の入力を有する信号受信機または負荷と、
第1の端部と第2の端部との間の長さを有し、前記第1の端部と前記第2の端部との間にわたる複数の導電体を支持する実質的に平滑なコネクタであって、前記第1の端部と前記第2の端部との間の各ポイントにおいて、前記導電体が、前記実質的に平滑なコネクタ内で互いから実質的に等しく離間しており、前記複数の導電体が、
前記第1の端子を前記第1の入力に接続する第1の信号線と、
第2の信号線及び第3の信号線であって、前記第2の信号線と前記第3の信号線との両方が前記第2の端子を前記第2の入力に接続する、前記第2の信号線及び前記第3の信号線と、
を備えている、前記実質的に平滑なコネクタと、を備え、
前記第1の信号線、前記第2の信号線、及び前記第3の信号線の各々が、1つまたは複数の閉ループに属し、前記1つまたは複数の閉ループが、一様な時間変化する外部の磁界が前記装置に印加されることに応じて、前記第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、前記第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるように構成されたエリア及びインピーダンスを有する、前記装置。
【請求項25】
第1の端部と第2の端部との間の長さを有し、前記第1の端部と前記第2の端部との間にわたる複数の導電体を支持する実質的に平滑なコネクタであって、
前記第1の端部と前記第2の端部との間の各ポイントにおいて、前記導電体が、前記実質的に平滑なコネクタ内で互いから実質的に等しく離間しており、
第1の端部領域が、前記長さの10%だけ前記第1の端部から延びる領域に対応し、第2の端部領域が、前記長さの10%だけ前記第2の端部から延びる領域に対応し、
前記導電体の少なくとも一対が、前記第1の端部領域と前記第2の端部領域との一方または両方内で
互いに電気的に接続されている、前記実質的に平滑なコネクタ。
【請求項26】
少なくとも一対の導電体が、前記第1の端部と前記第2の端部との一方または両方で電気的に接続されている、請求項25に記載の実質的に平滑なコネクタ。
【請求項27】
前記実質的に平滑なコネクタが、フラットフレキシブルケーブル、リボンケーブル、またはフレキシブルプリント回路基板を備えている、請求項25または請求項26に記載の実質的に平滑なコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時間変化する電磁界からの干渉を低減または除去しつつ、信号を送信するためのコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの用途では、搬送される信号の干渉の影響を最小にしつつ、1つのポイントから別のポイントに小信号を搬送することが望ましいか必要とされている。干渉は、ときには、磁気成分及び静電気成分を含むものとして見られる場合がある。そのような用途の一実施例は電気メータであり、この電気メータでは、電流検知要素が、通常、幅広い動的レンジ(1000:1の電流)にわたり高い正確さ(<0.2%)で作動することが必要とされる場合がある。電流検知要素から検出されることが望ましい最小の信号は、非常に小さい場合がある(たとえば、1μVの大きさ)。たとえば、電圧低下、及びそれによる加熱を低減するため、または、dI/dtタイプのセンサをオンにする必要な回数を最小にするために、信号は小さい場合がある。これら感度のレベルは、低電流の端部における必要な精度の測定を与えるために、線形周波数(たとえば、幹線周波数)では、干渉レベルが10nVの大きさであることを必要とする場合がある。電気メータは、1つまたは複数の導電体のかなり近位に配置され、たとえば、ケーブルがメータに直接的または間接的に、場合によってはメータのバスバーに隣接して接続される。さらに、いくつかの例では、メータによっては監視されていない、さらなる電流を運ぶ導電体が存在する場合がある。たとえば、フラット/アパートメントへの供給のための電気メータは、メータのかなり近くに設置される場合があり、同じ建物内で他のフラット/アパートメントに供給する。この設置及び類似の設置では、線形周波数で顕著な電流を運ぶ(著しい、潜在的に干渉する磁界を生成する)近位の導電体が存在する状態でも、電気メータは依然として正確でなければならず、相対相のライン電圧(著しい、潜在的に干渉する電界を生成する)でも同様である。したがって、良好な性能が、時間変化する磁界によって印加される起電力(EMF)を除去することと、容量結合電位を除去することとの両方のために必要である。
【0003】
外部の電気的な時間変化する磁界からの干渉を低減させるためのアプローチは、ねじられるか、ともに編み込まれた同軸ケーブル、及び星形ケーブルである接続ワイヤを使用することが含まれる。
【発明の概要】
【0004】
このため、本発明の第1の態様によれば、1つまたは複数の信号源を含む装置が提供される。本装置は、少なくとも第1の入力及び第2の入力を有する測定前端部をも含んでいる。本装置は、第1の端部と第2の端部との間の長さを有し、第1の端部と第2の端部との間にわたる複数の導電体を支持する実質的に平滑なコネクタをも含んでいる。第1の端部と第2の端部との間の各ポイントにおいて、導電体は、実質的に平滑なコネクタ内で互いから実質的に等しく離間している。導電体は、信号源を第1の入力に接続する少なくとも1つの信号線を含んでいる。導電体は、1つまたは複数の信号源に接続する少なくとも2つのさらなる導電体をも含んでいる。2つのさらなる導電体の一方または両方は、第2の入力にも接続されている。少なくとも1つの信号線と、少なくとも2つのさらなる導電体との各々は、1つまたは複数の閉ループに属している。1つまたは複数の閉ループは、一様な時間変化する外部の磁界が装置に印加されることに応じて、第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるように構成されたエリア及びインピーダンスを有する。
【0005】
少なくとも1つの信号線は、信号源を第1の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。少なくとも2つのさらなる導電体は、1つまたは複数の信号源に、直接的または間接的に接続する場合がある。2つのさらなる導電体の一方または両方は、直接的または間接的に第2の入力に接続されている場合がある。実質的に平滑は、並行ではない第1の方向と第2の方向とにおける実質的に平滑なコネクタの範囲(長さ、幅)が、実質的に平滑なコネクタの厚さの少なくとも5倍であることを意味する場合がある。実質的に平滑なコネクタは、導電体を支持するフラットフレキシブルケーブル(FFC)、リボンケーブル、またはフレキシブルもしくは剛性の基板の形態を取る場合がある。実質的に平滑な導電体は、曲げられるか、折り曲げられるか、変形されるか、3次元の中で別様にルーティングされた場合であっても、実質的に平滑なままであるように解される。たとえば、FFCは、曲げられるか、折り曲げられるか、ねじられるか、巻かれるか、別様に構成された場合であっても実質的に平滑であり、それにより、任意の2点をともに結合するFFCは、実質的に平滑なコネクタであるようになっている。
【0006】
フラットな水平表面上に置かれた場合、実質的に平滑なコネクタの導電体は、0.5mm以下、0.1mm以下、0.05mm以下、または0.01mm以下の、共通の平面の垂直の距離内にすべて置かれる場合がある。
【0007】
導電体は、隣接する導電体の任意の対の間の間隔が、導電体間の平均間隔の15%未満、平均間隔の10%未満、平均間隔の5%未満、または平均間隔の1%未満である場合、互いから実質的に等しい間隔にある場合がある。
【0008】
第1の望ましくない起電力及び第2の望ましくない起電力は、1つまたは複数の信号源に追加的に生成される、印加された電位に対応する場合がある。そのような追加的に印加された電位は、相殺されていない限り、信号源に重ねられたノイズまたは疑似信号として記録される場合がある。換言すると、第1の望ましくない起電力及び第2の望ましくない起電力は、実質的に平滑なコネクタの導電体、及び/または、導電体と信号源(複数可)との間の接続、及び/または第1の入力及び第2の入力から基本的に来る、印加された電位に対応する場合がある。第1の望ましくない起電力は、第1の望ましくない起電力と第2の望ましくない起電力との間の差異が、第1の望ましくない起電力及び第2の望ましくない起電力の大である方の、15%未満、10%未満、8%未満、5%未満、1%未満、または0.5%未満である場合、第2の望ましくない起電力に実質的に等しい場合がある。
【0009】
測定前端部は、第1の入力と第2の入力との間の差異の測定を実施する場合がある。この方法で、実質的に等しい第1の望ましくない起電力と第2の望ましくない起電力とが、共通モードの電位として記録される場合がある。この電位は、測定前端部の差異の測定によって除去される場合がある。
【0010】
少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体以外の1つまたは複数の導電体は、1つまたは複数の信号源を起点としない1つまたは複数のデジタル信号及び/またはアナログ信号を送信するために使用される場合がある。
【0011】
本装置及び/または実質的に平滑なコネクタは、少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体を、実質的に平滑なコネクタの外部を起点とする電界との結合からシールドするように構成された静電気シールド層をも含む場合がある。
【0012】
静電気シールド層は、複数の導電体を、実質的に平滑なコネクタの外部を起点とする電界との結合からシールドするように構成されている場合がある。静電気シールド層は、複数の導電体の1つを使用して接地される場合がある。静電気シールド層は、少なくとも2つのさらなる導電体の1つを使用して接地される場合がある。
【0013】
実質的に平滑なコネクタの少なくとも一部は柔軟である場合がある。
【0014】
実質的に平滑なコネクタは、フレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態を取る場合がある。実質的に平滑なコネクタは、リボンケーブルの形態を取る場合がある。実質的に平滑なコネクタは、剛性または柔軟な基板上に支持された複数のトラックの形態を取る場合がある。実質的に平滑なコネクタは、剛性または柔軟な基板の対の間に挟まれた複数のトラックの形態を取る場合がある。
【0015】
少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、少なくとも部分的に2つ以上の閉ループを規定する場合があり、閉ループの少なくとも1つが、信号源の1つを含んでいる。
【0016】
1つまたは複数の閉ループの少なくとも1つの閉ループは、2つ以上のサブループを形成するように、それ自体で交差している場合がある。
【0017】
それ自体で交差する閉ループは、そのように幾何学的及び/または位相的であるが、電気的ではないように交差する。換言すると、それ自体で交差する閉ループは、交差部において短絡しない。1つまたは複数のサブループの方向は、1つまたは複数の他のサブループとは異なる場合がある。少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、実質的に等しいエリアと、逆の方向と、を有する2つのサブループを形成するようにそれ自体で交差する、単一の閉ループを形成する場合がある。閉ループまたはサブループは、一様な時間変化する磁界に応じてこれら閉ループまたはサブループに印加された起電力が、逆の符号を有するようになる場合に、逆の方向を有する場合がある。
【0018】
本装置は、1つまたは複数の抵抗をも含む場合があり、各抵抗は、少なくとも1つの信号線と少なくとも2つのさらなる導電体との1つと直列に接続されている。1つまたは複数の抵抗の各抵抗は、その抵抗を含む対応する閉ループまたは複数のループの相対インピーダンスを調整するように構成されている場合がある。
【0019】
1つまたは複数の抵抗の抵抗値は、対応する導電体の抵抗値より大である場合がある。
【0020】
1つまたは複数の閉ループは、一様な空間的勾配の時間変化する外部の磁界が装置に印加されることに応じて、第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるようにさらに構成されたエリア及びインピーダンスを有する場合がある。
【0021】
1つまたは複数のループは、空間座標とともに二次的に変化する大きさを有する、二次的に(空間的勾配)時間変化する外部の磁界が装置に印加されることに応じて、第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるようにさらに構成されたエリア及びインピーダンスを有する場合がある。
【0022】
少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体を囲む複数の導電体の1つまたは複数の導電体は、接地または基準電位に接続されている場合がある。
【0023】
実質的に平滑なコネクタがねじられる、折り曲げられる、曲げられる、及び/または別様に変形される際に、起電力のキャンセリングは維持される場合がある。
【0024】
閉ループの1つまたは複数は、信号源を含まない少なくとも1つの閉ループを含んでいる場合がある。
【0025】
1つまたは複数の信号源は、少なくとも1つの電流センサを含む場合がある。
【0026】
1つまたは複数の信号源は、少なくとも1つのマイクを含む場合がある。
【0027】
1つまたは複数の信号源は、少なくとも1つの超音波変換器を含む場合がある。
【0028】
1つまたは複数の信号源は、少なくとも1つのピックアップコイルを含む場合がある。
【0029】
信号源は、デジタルまたはアナログの回路の信号出力である場合がある。信号源は、デジタル信号出力である場合がある。信号源は、アナログ信号出力である場合がある。
【0030】
1つまたは複数の信号源は、第1の端子及び第2の端子を有する信号源を含む場合がある。少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、第1の入力を第1の端子に接続する第1の信号線を含む場合がある。少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、第2の信号線及び第3の信号線であって、第2の信号線と第3の信号線との両方が第2の入力を第2の端子に接続する、第2の信号線及び第3の信号線をも含む場合がある。第1の信号線は、第2の信号線と第3の信号線との間にある場合がある。
【0031】
第1の入力は、接地または基準電位に直接的または間接的に接続されている場合がある。第2の入力は、接地または基準電位に直接的または間接的に接続されている場合がある。
【0032】
少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、第1の入力を第1の端子に接続する第4の信号線をも含む場合がある。第4の信号線は、第2の信号線と第3の信号線との間に配置されている場合がある。第4の信号線は、第1の入力を第1の端子に直接的または間接的に接続する場合がある。
【0033】
1つまたは複数の信号源は、正端子及び負端子を各々が有する第1のバランス信号源及び第2のバランス信号源を含む場合がある。少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、第1の入力を第1のバランス信号源の正端子に接続する第5の信号線と、第1のバランス信号源の負端子を接地または基準電位に接続する第6の信号線と、第2の入力を第2のバランス信号源の負端子に接続する第7の信号線と、第2のバランス信号源の正端子を接地または基準電位に接続する第8の信号線と、を含む場合がある。第5の信号線から第8の信号線は、単一の交差した閉ループに属する場合がある。
【0034】
第5の信号線は、第1の入力を第1のバランス信号源の正端子に直接的または間接的に接続する場合がある。第6の信号線は、第1のバランス信号源の負端子を接地または基準電位に直接的または間接的に接続する場合がある。第7の信号線は、第2の入力を第2のバランス信号源の負端子に直接的または間接的に接続する場合がある。第8の信号線は、第2のバランス信号源の正端子を接地または基準電位に直接的または間接的に接続する場合がある。
【0035】
1つまたは複数の信号源は、正端子及び負端子を有する第1の信号源を含む場合がある。少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体は、正端子に接続する第9の信号線及び第10の信号線と、負端子に接続する第11の信号線及び第12の信号線と、を含む場合がある。第9の信号線及び第10の信号線は、第11の信号線及び第12の信号線と交互に挟み込まれている場合がある。第1の重みは、第9の信号線及び第11の信号線からの信号に適用される場合があり、第2の重みは、第10の信号線及び第12の信号線からの信号に適用される場合がある。
【0036】
第9の信号線は、正端子に直接的または間接的に接続する場合がある。第10の信号線は、正端子に直接的または間接的に接続する場合がある。第11の信号線は、負端子に直接的または間接的に接続する場合がある。第12の信号線は、負端子に直接的または間接的に接続する場合がある。
【0037】
第10の信号線は、第11の信号線と第12の信号線との間にある場合がある。第11の信号線は、第9の信号線と第10の信号線との間にある場合がある。
【0038】
第9の信号線及び第10の信号線は、第1の入力に接続されている場合がある。第11の信号線及び第12の信号線は、第2の入力に接続されている場合がある。第1の重み及び第2の重みは、信号線とそれぞれの入力との間に接続された抵抗を使用して印加される場合がある。
【0039】
第1の入力及び第2の入力は、第1の出力に対応する場合がある。測定前端部は、第2の出力に対応する第3の入力及び第4の入力をも含む場合がある。第9の信号線は第1の入力に接続されている場合がある。第11の信号線は第2の入力に接続されている場合がある。第10の信号線は第3の入力に接続されている場合がある。第12の信号線は第4の入力に接続されている場合がある。装置は、第1の重みと第2の重みとのそれぞれを使用して、第1の出力と第2の出力との加重和を計算するように構成されている場合がある。
【0040】
第9の信号線は、第1の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。第11の信号線は、第2の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。第10の信号線は、第3の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。第12の信号線は、第4の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。
【0041】
本装置は、さらなる絶縁性及び剛性を提供するように、実質的に平滑なコネクタの外部に適用された1つまたは複数の絶縁層をも含む場合がある。絶縁層(複数可)は、熱収縮材料を含むか、この形態を取る場合がある。実質的に平滑なコネクタは、装置に設置する前に、あらかじめ形成されるか曲げられている場合がある。
【0042】
本装置は、時間変化する磁界の任意の予期される領域から離れるように実質的に平滑なコネクタをルーティングするように構成されている場合がある。本装置は、実質的に平滑なコネクタを実質的に単一の平面内に維持するように構成されている場合がある。換言すると、装置内の実質的に平滑なコネクタの平滑さを最大にするように構成されている。装置内での実質的に平滑なコネクタのルーティングは、装置の幾何学的特徴または構造、たとえばケーシングまたはケーブルガイドを使用して規定される場合がある。適切なクリップ、タイ、または他の締結手段が、装置に対する定位置に実質的に平滑なコネクタを固定するために設けられる場合がある。
【0043】
本発明の第2の態様によれば、信号源の測定値を得るための第1の態様に係る装置の使用が提供される。
【0044】
本発明の第3の態様によれば、第1の端子及び第2の端子を有する信号源と、第1の入力及び第2の入力を有する信号受信機または負荷と、を含む装置が提供される。本装置は、第1の端部と第2の端部との間の長さを有し、第1の端部と第2の端部との間にわたる複数の導電体を支持する実質的に平滑なコネクタをも含んでいる。第1の端部と第2の端部との間の各ポイントにおいて、導電体は、実質的に平滑なコネクタ内で互いから実質的に等しく離間している。導電体は、第1の端子を第1の入力に接続する第1の信号線を含んでいる。導電体は、第2の信号線及び第3の信号線であって、第2の信号線と第3の信号線との両方が第2の端子を第2の入力に接続する、第2の信号線及び第3の信号線をも含んでいる。第1信号線、第2信号線、及び第3の信号線は、1つまたは複数の閉ループに属している。1つまたは複数の閉ループは、一様な時間変化する外部の磁界が装置に印加されることに応じて、第1の入力に印加される第1の望ましくない起電力が、第2の入力に印加される第2の望ましくない起電力に実質的に等しくなるように構成されたエリア及びインピーダンスを有する。
【0045】
第1の信号線は、第1の端子を第1の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。第2の信号線は、第2の端子を第2の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。第3の信号線は、第2の端子を第2の入力に直接的または間接的に接続する場合がある。
【0046】
外部の時間変化する磁界に応じて印加された起電力のバランスは、信号が信号源から信号受信機に送信される際に、第1の信号線、第2の信号線、及び第3の信号線によって生成された時間変化する磁界のバランスに対応する。この方法で、実質的に平滑なコネクタからの電磁放出が低減される場合がある。
【0047】
第1の信号線、第2の信号線、及び第3の信号線以外の1つまたは複数の導電体は、信号源を起点としない1つまたは複数のデジタル信号及び/またはアナログ信号を送信するため、及び/または、第1の態様に関して記載したように、1つまたは複数の信号源を測定前端部に接続するために使用される場合がある。
【0048】
第2の態様に係る装置は、本発明の第1の態様の任意の特徴に対応する特徴を含む場合がある。
【0049】
本発明の第4の態様によれば、第1の端部と第2の端部との間の長さを有し、第1の端部と第2の端部との間にわたる複数の導電体を支持する実質的に平滑なコネクタが提供される。第1の端部と第2の端部との間の各ポイントにおいて、導電体は、実質的に平滑なコネクタ内で互いから実質的に等しく離間している。第1の端部領域は、長さの10%だけ第1の端部から延びる領域に対応する。第2の端部領域は、長さの10%だけ第2の端部から延びる領域に対応する。導電体の少なくとも一対は、第1の端部領域と第2の端部領域との一方または両方内で電気的に接続されている。
【0050】
実質的に平滑なコネクタは、本発明の第1の態様及び/または第2の態様の任意の特徴に対応する特徴を含む場合がある。
【0051】
少なくとも一対の導電体は、第1の端部と第2の端部との一方または両方で電気的に接続されている場合がある。
【0052】
実質的に平滑なコネクタは、フラットフレキシブルケーブル、リボンケーブル、またはフレキシブルプリント回路基板を含むか、この形態を取る場合がある。
【0053】
本発明の第5の態様によれば、フラットフレキシブルケーブルに沿って電気信号を送信するための3以上の導電体の使用が提供される。
【0054】
測定された電気信号は、ケーブルが通る一様な交流(AC)磁界からの干渉の影響を受けない場合がある。
【0055】
測定された電気信号は、線形勾配の場の影響も受けない場合がある。
【0056】
測定された電気信号は、二次的な勾配の場の影響も受けない場合がある。
【0057】
測定された電気信号は、ケーブルが通る一様な交流(AC)電界からの干渉の影響も受けない場合がある。
【0058】
イミュニティは、通常のケーブルのねじれの下で維持される場合がある。
【0059】
導電性ループは、ケーブルによって形成される場合があり、信号源を含まない。
【0060】
複数のアナログ-デジタル変換器(ADC)チャンネルは、同じソースからの信号を測定するために使用される場合がある。
【0061】
レジスタディバイダは、信号を回復するために使用される場合がある。
【0062】
短絡した導電体は、ケーブル内の電磁干渉から信号を回復するために使用される場合がある。
【0063】
信号源は、電流センサである場合がある。
【0064】
信号源は、マイクである場合がある。
【0065】
信号源は、超音波変換器である場合がある。
【0066】
本明細書に記載の態様は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)を採用する任意の用途で使用される場合がある。本明細書に記載の態様は、同軸ケーブルを採用する任意の用途で使用される場合がある。本明細書に記載の態様は、ケーブル織機を採用する任意の用途で使用される場合がある。本明細書に記載の態様は、ねじられたワイヤ及び/またはねじられたケーブルを採用する任意の用途で使用される場合がある。本明細書に記載の態様は、敏感な信号の送信を同様に必要としつつ、高い磁界環境を生成するか、この高い磁界内に配置された設備及び/またはシステムを伴う任意の用途で使用される場合がある。
【0067】
本明細書に記載の態様は、モータの近く、電気メータ内、スイッチまたはリレー内、質量分光計設備内、粒子加速器内、研究設備内などのラップトップ、磁気共鳴映像法(MRI)設備、融合装置、センサで使用される場合がある。本明細書に記載の態様は、スピーカ、ラウドスピーカ、マイク、ミキシングデスク、音楽設備などのオーディオ設備で使用される場合がある。
【0068】
多くのセンサが、システム内の電子機器に接続する必要がある低レベルの信号を生成する。そのような信号は、特にそれらの初期の調整電子機器への過程において、磁気及び静電気による干渉からの損傷から保護する必要がある。フラットフレキシブルケーブル(たとえばFFC)などの線形フォーマットのコネクタは、今日、非常に一般的な低コストのパーツである。本明細書に記載の態様は、磁気及び静電気による干渉を良好に除外しつつ、異なる場所間で信号を送信するために、これら標準的なコネクタのフォーマットを使用するための技術を実施する。
【0069】
本発明の特定の実施形態は、ここで、実施例として、添付図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【
図1】導電体のアレイを含む実質的に平滑なコネクタを示す概略図である。
【
図3】2つの導電体の接続のための等価回路の図である。
【
図4】
図2に示す第1の装置のための等価回路の図である。
【
図15】第1の装置から第11の装置で使用するための、静電気的にシールドされた、実質的に平滑なコネクタを通る断面図である。
【
図16】フラットフレキシブルケーブルの形態の実質的に平滑なコネクタのねじれを示す概略図である。
【
図17】基板上で支持された導電体トラックの形態の、実質的に平滑なコネクタの投影図である。
【
図18】実質的に平滑なコネクタ及び同軸ケーブルの磁気性能を評価するために使用される装置の平面図である。
【
図19】
図18でK-K'とラベルが付された線に沿う断面図である。
【
図20】空間的に一様な時間変化する磁界から得られる実験データを示す図である。
【
図21】空間的勾配を有する、時間変化する磁界から得られる実験データを示す図である。
【
図22】よじれを含む導電体のアレイを含んでいる、実質的に平滑なコネクタの一部を示す概略図である。
【
図23】角を含む導電体のアレイを含んでいる、実質的に平滑なコネクタの一部を示す概略図である。
【
図24】折曲げ部を含むフラットフレキシブルケーブル(FFC)の形態の実質的に平滑なコネクタを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
本明細書は、時間変化する磁界からの干渉が低減されたか除去された、信号源(複数可)の測定を可能にするために、信号源を測定前端部に接続する装置の分野に関する。本明細書に係る多くの実施例も、電界からの干渉が低減または除去されているか、されている場合がある。
【0072】
いくつかのケースでは、磁界及び電界からの干渉を良好に除去することを必要とする用途は、高容量部品に関する場合がある。高容量部品である電気メータの実施例に戻ると、そのような干渉の性能は、好ましくは、低コストで、わかりやすい構成要素及び製造技術を使用して提供される。
【0073】
電磁結合を制御するための1つのアプローチは、同じプリント回路基板(PCB)上で、ともに近接して信号源と対応する測定電子装置とを支持することである。しかし、ときには、このことは不可能であり、有線/ケーブルの接続が必要である。このことは、しばしば、撚り合わせられたワイヤ、たとえば撚り合わせられた対を使用して達成される場合がある。撚り合わせられたワイヤを使用することにより、ねじれの不完全性または非一様性に起因して、異なる方向における正味のエリアに関する顕著な不確実性が導入される場合がある。不確実性のさらなるソースは、撚り合わせられたワイヤから基板または中間コネクタへの終端に関する、個別の部品間の差異にある。概して、信号源を、この信号源に対して異なる平面及び/または任意の向きに置かれる場合がある測定電子装置に接続することが必要である場合がある。
【0074】
撚り合わせられたワイヤバンドルに対する代替物には、同軸ケーブル、星形ケーブルなどが含まれる。しかし、そのようなケーブルは、複雑な構造を有し、比較的大型であることに加え、これらの生産及び接続が高価になる。さらに、同軸ケーブル、星形ケーブルなどは、必要な接続の数とともには良好に拡縮されない。この理由は、追加の大型のケーブルが、各々の追加の信号を必要とする場合があるためである。
【0075】
本明細書は、柔軟であるか剛性である場合がある導電体のアレイを使用して、電磁干渉を著しく低減させる、信号源の測定のための装置に関する。アレイの一対の導電体を使用した慣習的な方式で信号源を測定前端部に接続することが利点を与えない一方、本発明者は、より多くの数の導電体を使用すること、すなわち、3以上の導電体を使用することで、導電体のアレイが、(慣習的な2つの導電体の接続に比べ)時間変化する磁界からの干渉が著しく低減された状態で、測定前端部により、信号源からの信号の測定を許容するように構成される場合があることを理解した。本明細書に記載の実施例のいずれも、たとえば静電気的にシールドされた実質的に平滑なコネクタ46(
図15)を使用して、電界からの干渉を低減させるように追加的に構成することができる。
【0076】
同軸ケーブルが通常は、高い信頼性の電気信号の送信のために「標準」であると解されるが、本発明者は、驚くべきことに、本明細書に従って構成された実施例が、一様な時間変化する磁界(
図20)、及び、空間的勾配を有する時間変化する磁界(
図21)においてさえも、ノイズのイミュニティに関して同軸ケーブルにマッチするか、同軸ケーブルより優れてさえいる場合があることを見出した。
【0077】
本明細書の教示を電気メータの前述の実施例に適用可能であるが、本明細書の教示はそれら用途には限定されない。概して、本明細書の教示は、限定ではないが、モータのかなり近く、電気メータ内、スイッチまたはリレー内、質量分光計設備内、電子顕微鏡内、粒子加速器内、研究設備内のラップトップ、磁気共鳴映像法(MRI)設備、融合装置、センサなどを含む装置で使用される場合がある。本明細書の教示は、スピーカ、ラウドスピーカ、マイク、ミキシングデスク、音楽設備などのオーディオ機器で使用される場合もある。
【0078】
図1を参照すると、実質的に平滑なコネクタ1が図示されている。
【0079】
実質的に平滑なコネクタ1(以下では、簡潔にするために「平滑コネクタ1」とも称される)は、第1の端部1aと第2の端部1bとの間の長さLだけ延び、複数の導電体3を含んでいる。各導電体3は、第1の端部1aと第2の端部1bとの間にわたっている。導電体3は、第1の端部1aと第2の端部1bとの間の各ポイントにおいて、導電体が、平滑コネクタ1内で互いから実質的に等しく離間しているように支持されている。換言すると、導電体3は、平滑コネクタ1のローカル基準フレーム内でアレイを形成している。
図1では線形であるものとして示されているが、平滑コネクタ1が柔軟であり、変形される、ねじられるなどする場合、アレイは線形から逸脱している場合がある。いずれにしろ、任意の所与の導電体3に隣接する1つまたは2つの導電体3の識別は、平滑コネクタ1がどのように曲げられているか、ねじられているか、及び/または変形されているかなどに関わらず、長さLに沿う任意のポイントにおいて同じままである。
図1に示す実施例では、導電体3は、絶縁材料4内に埋め込まれている。しかし、導電体3が平滑コネクタ1内での互いからのそれらの相対距離を(たとえば、10%以上だけ)実質的に変化させることが防止されている場合、支持手段は重要ではなく、他の実施例では、導電体3は、基板5(
図17)上、または任意の他の適切な支持手段によって支持されている場合がある。
【0080】
好ましくは、平滑コネクタ1は、長さLの少なくとも一部に沿って柔軟であり、幅広い様々な用途及び幾何学形状でコネクタ1を使用することを容易にするために、曲げ及び/またはねじれを許容する。柔軟な平滑コネクタ1の実施例には、限定ではないが、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、リボンケーブル、フレキシブルプリント回路(FPC)基板上にパターンが付された導電体トラックなどが含まれる。しかし、いくつかの実施例では、平滑コネクタ1は剛性である場合があり、たとえば、絶縁材料4は、導電体3の周りに成型され、硬化される場合があるか、または導電体トラックは、剛性の基板(たとえば、慣習的なプリント回路基板、PCB)上か、複数層のPCBの内部の導電性層として、パターンが付される場合がある。
【0081】
図1では円形断面で図示されているが、導電体3は、しばしば、他の断面形状、たとえば矩形を有する場合がある。
【0082】
図2をも参照すると、第1の装置2が図示されている。
【0083】
装置2は、信号源6、測定前端部7、及び平滑コネクタ1を含んでいる。信号源6は、限定ではないが、電流センサ(たとえば、ホール、相互インダクタンスなど)、マイク、光検出器、超音波変換器、ピックアップコイル、集積回路のデジタル出力またはアナログ出力などを含む、任意のアナログまたはデジタルの信号源の形態を取る場合がある。
【0084】
測定前端部7は、各信号に関し、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを含んでいる。有効な入力インピーダンスRmeasは、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを接続しており、この入力インピーダンスは、たとえば、10kΩより大、100kΩより大、1MΩより大、または10MΩより大など、大であることが好ましい(電圧測定、電流測定のために使用される場合、電磁干渉が通常はそれほど問題ではない)。概して、測定前端部7は、たとえば、測定前端部7が測定する必要がある各信号源6に対応する少なくとも1つの入力など、より多数の入力を含む場合がある。
【0085】
第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinは、入力間の差異の測定を実施するために使用される場合がある。代替的には、第2の入力-Vinは、シングルエンド測定に対する概算のための接地(または別の基準電位)に接続される場合がある。
【0086】
平滑コネクタ1は、信号源6の第1の端子9を測定前端部7の第1の入力+Vinに接続する第1の信号線8を含む複数の導電体3を含んでいる。概して、平滑コネクタ1は、信号源6を測定前端部7に接続するために使用される少なくとも2つのさらなる導電体3をも含んでいる。第1の装置2の実施例では、第2の信号線10と第3の信号線11との各々が、信号源6の第2の端子12を測定前端部7の第2の入力-Vinに接続している。平滑コネクタ1内の導電体3のアレイでは、第2の信号線10及び第3の信号線11が第1の信号線8を囲んでいる。好ましくは、必須ではないが、第2の信号線10及び第3の信号線11は、導電体3のアレイ内で、第1の信号線8に隣接している。
【0087】
導電体3の終端のタイプは重要ではないが、以下に述べるように、信号源6及び/または測定前端部7への接続のループエリア及びインピーダンスに対する寄与は考慮すべきである。導電体3は、たとえば、はんだ付け、クリンプ、端子コネクタ(たとえば、FFCヘッダ)、プラグとソケットとの構成などの、任意の適切な方式で信号源6及び/または測定前端部7に接続される場合がある。たとえば、平滑コネクタ1がフラットフレキシブルケーブル(FFC)である場合、信号源6及び/または測定前端部7への接続部は、FFCヘッダを備える場合がある。
【0088】
概して、信号源6及び測定前端部7は、異なる平面に、互いに対して任意の向きにある場合があり、また、依然として平滑コネクタ1を使用して接続されている場合がある。たとえば、平滑コネクタ1の第1の端部及び第2の端部における導電体3は、同一平面にあるか、平行な平面にある必要はない。信号源6及び測定前端部7を接続する平滑コネクタ1によって取られる経路は、コネクタ1が基本的に平滑である(たとえば、平滑コネクタ1のローカル基準フレーム内にある)事実は変わらずに、曲げ、ねじれなどを含む場合がある。
【0089】
平滑コネクタ1は、任意選択的に、さらなる導電体3、13を含む場合がある。これら導電体3、13は、他の信号源6への接続、及び/または、1つまたは複数のデジタル及び/またはアナログの信号のさらなる慣習的な送信のために、使用される場合がある。この方法で、平滑コネクタ1は、2つの電気デバイス間により多くの慣習的な接続が介在されて、1つまたは複数の信号源6と測定前端部7との間の高い電磁イミュニティ接続を組み込む場合がある。1つまたは複数のさらなる導電体3、13は、第1の信号線8と、第2の信号線10及び第3の信号線11との間に介在される場合があるが、このことは好ましくなく、第1の信号線8と第2の信号線10との間の空間と、第1の信号線8と第3の信号線11との間の空間とが、常にほぼ等しくなっているべきである。
【0090】
少なくとも1つの信号線及び少なくとも2つのさらなる導電体以外の1つまたは複数のさらなる導電体3、13は、1つまたは複数のデジタル信号及び/またはアナログ信号を送信するために使用される場合がある。
【0091】
第1の信号線8、第2の信号線10、及び第3の信号線11は、以下の3つの閉ループ(明確化のために、A1からC2のラベルを参照しつつ記載する)を形成する。
【0092】
1.A1-A2-C2-C1-A1。この第1の閉ループは、信号源6または入力インピーダンスRmeasを含んでいない。
2.A1-A2-S-B2-B1-Rmeas-A1。この第2の閉ループは、信号源6及び入力インピーダンスRmeasを含んでいる。
3.C1-C2-S-B2-B1-Rmeas-C1。この第3の閉ループも、信号源6及び入力インピーダンスRmeasを含んでいる。
【0093】
第1の閉ループ、第2の閉ループ、及び第3の閉ループは、一様な時間変化する外部の磁界が装置2に印加されることに応じて、第1の入力+Vinに印加される第1の望ましくない起電力+Vemfが、第2の入力-Vinに印加される第2の望ましくない起電力-Vemfに実質的に等しくなるようにマッチされたエリア及びインピーダンスを有する。換言すると、+Vemf≒-Vemfである。第1の望ましくない起電力+Vemf及び第2の望ましくない起電力-Vemfは、信号源6に対応する所望の信号Vsに追加的に生成される、印加された電位に対応する。そのような望ましくない起電力+Vemf、-Vemfは、キャンセルされるか別様に対処されない限り、信号源6からの電位Vsに重ね合わせられたノイズまたは疑似信号として記録される。
【0094】
第1の望ましくない起電力+Vemf及び第2の望ましくない起電力-Vemfは、平滑コネクタ1の導電体3、8、10、11、及び/または、導電体3、8、10、11と信号源6との間の接続、及び/または、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinから基本的に来る、印加された電位に対応する。第1の望ましくない起電力+Vemfは、第1の望ましくない起電力+Vemfと第2の望ましくない起電力-Vemfとの間の差異が、第1の望ましくない起電力+Vemfと第2の望ましくない起電力-Vemfとの大きい方の、15%未満、10%未満、8%未満、5%未満、1%未満、または0.5%未満である場合、第2の望ましくない起電力-Vemfに実質的に等しいと解される場合がある。
【0095】
閉ループは、平滑コネクタ1の導電体3、8、10、11によって規定されたエリアが優位である場合があるが、少なくとも1つの閉ループは、信号源6及び入力インピーダンスRmeasを含むことになる。導電体3、8、10、11の終端、ならびに、導電体3、8、10、11と信号源(複数可)6、及び/または測定前端部7との間の接続インピーダンス、ならびに、これらによって寄与されるループエリアは、同様に時間変化する外部の磁界による干渉を相殺するために閉ループのバランスを取る場合に、好ましくは対処されるものとする。
【0096】
図3をも参照すると、慣習的な、信号源6への2つの導電体の接続に関する等価回路14が図示されている。
【0097】
図4をも参照すると、第1の装置2の実施例に関する等価回路15が図示されている。
【0098】
等価回路14、15を参照すると、第1の装置2を使用した、電磁的に印加された起電力(EMF)に起因する干渉の相殺(または少なくとも低減)が説明される。
【0099】
等価回路14の2つの導電体3のケースでは、第2の入力-Vinが基準電位Vrefに接続されている。閉ループA1-A2-S-B2-B1-Rmeas-A1に対して垂直な成分を有する、時間変化する磁界が存在する場合、第1のEMF1が印加され、通常はRmeas>>RLA≒RLBであることから、EMF1が、入力+Vin、-Vinにわたってほぼ全体的に記録され、それにより、入力+Vin、-Vinにわたって測定される信号が、ソース6と、印加された電位EMF1との合計、すなわちVs+EMF1に等しくなる。追加の電圧EMF1は、信号源6に対応する所望の信号Vsにおける誤差を示す。
【0100】
第1の装置2の等価回路15を参照すると、第1の閉ループ(A1-A2-C2-C1-A1)、第2の閉ループ(A1-A2-S-B2-B1-Rmeas-A1)、及び第3の閉ループ(C1-C2-S-B2-B1-Rmeas-C1)が存在する。図の平面に対して垂直な成分を有する、時間変化する磁界が存在する場合、第1のEMF1は、第1の閉ループ(A1-A2-C2-C1-A1)周りに印加され、第2のEMF2は、第2の閉ループ(A1-A2-S-B2-B1-Rmeas-A1)周りに印加され、第3のEMF3は、第3の閉ループ(C1-C2-S-B2-B1-Rmeas-C1)周りに印加される。
【0101】
入力インピーダンスRmeasは、(電圧測定に関して)通常は高く、第2の信号線10、第1の信号線8、及び第3の信号線11の線形抵抗RLA、RLB、RLCは、互いに対してほぼ等しく、一方、入力インピーダンスRmeasよりもかなり低い。すなわち、RLA≒RLB≒RLC<<Rmeasである。したがって、第1の信号線8に沿っての電流I2は、非常に低いか無視することができる電流I2≒0が存在し、第2の印加された電位EMF1及び第3の印加された電位EMF3は、基本的に入力インピーダンスRmeasにわたって記録される。第2の印加された電位EMF1と第3の印加された電位EMF3とは、逆の符号を有することになり、導電体8、10、11が等しく離間していることから(ループA1-A2-S-B2-B1-Rmeas-A1とループC1-C2-S-B2-B1-Rmeas-C1とは、ほぼ等しいフラックスに結びつく)、互いに対してほぼ相殺されることになる。第1の閉ループ(A1-A2-C2-C1-A1)が、RLA=RLCでバランスが取られている場合、入力+Vin、-Vinにわたって測定された信号は、時間変化する、空間的に一様な磁界が存在する中でさえも、常に所望の信号Vsとなる。別様に表現すると、第2の入力-Vinは、第2の望ましくない起電力が-Vref=0にならなければならないように基準電位Vrefにクランプされ、一方、閉ループのインピーダンス及びエリアは、第1の入力+Vinにおける印加された電位EMF1、EMF2、EMF3の正味の影響が、+Vref≒0の正味の第1の望ましくない起電力であるように、バランスが取られる。
【0102】
隣接する導電体間の間隔は、通常は小さくなり(たとえば、1mm以下または250μm以下)、したがって、導電体3の間隔に比べて大である空間的変化を有する、時間変化する磁界の影響も実質的に低減される場合がある。実際、時間変化する磁界のいくつかの影響は残ったままである場合があり、この理由は、RLA=RLCの完全なバランスが実用上不可能であり、RLA≒RLCがより現実的であるためであり、また、実際は、時間変化する磁界が通常は全体的に一様ではないためでもある。
【0103】
この方法で、平滑コネクタ1内に支持された導電体3の等しい空間のアレイの一部を形成する3つの導電体8、10、11を使用することにより、信号源6から測定前端部7への信号VSの送信が達成される場合があり、一方、完全に近いイミュニティを、一様な(遠距離の)、時間変化する電磁干渉のソースに与え、向上されたイミュニティを、空間的に変化する(近距離の)、時間変化する電磁干渉のソースに与える。循環電流が閉ループ(A1-A2-C2-C1-A1)周りに生成されるが、導電体の配置に起因して、このことは、第1の入力+Vinと第2の入力-Vinとの間での測定値の正味の誤差には繋がらない。
【0104】
さらに、第2の装置2は、フラットフレキシブルケーブル(FFC)、リボンケーブル、または、フレキシブルプリント回路(FPC)基板上にパターンが付された導電体3など、シンプルな、幅広く利用可能である、安価な線形フォーマットの平滑コネクタを使用することで、これら利点を得ることを可能にする場合がある。
【0105】
FFCケーブルの使用は、FFCケーブル内のピッチ(隣接する導電体3間の間隔)が通常、密な公差に保持されていることから、特に有利である場合がある。隣接する導電体3の中心から中心までの間隔の通常の差異は、1%より良好である場合があり、たとえば、1mmのピッチで数ミクロンである。
【0106】
第2の装置2は、等しい間隔に配置されたアレイの複数の導電体を含む、平滑コネクタ1のより多くの導電体3の内の3つを使用することの一実施例に過ぎない。一般的なケースでは、平滑コネクタ1は、1、2、またはそれより多くの信号源6を、少なくとも一対の入力+Vin、-Vinを有する測定前端部7に接続するために使用される場合がある。一般的なケースでは、平滑コネクタ1は、信号源6の1つを測定前端部7の入力+Vin、-Vinの1つに接続する少なくとも1つの信号線3と、1つまたは複数の信号源6に接続する少なくとも2つのさらなる導電体3と、を含むことになり、2つのさらなる導電体の一方または両方も、測定前端部7の一対の入力+Vin、-Vinに接続している。少なくとも1つの信号線3と、少なくとも2つのさらなる導電体3とは、1つまたは複数の閉ループに属することになる(いくつかの閉ループは、1つまたは複数の信号源6を含む場合があり、一方、他のものは、任意の信号源(複数可)6が省略される場合がある)。また、そのように形成された閉ループは、一様な時間変化する外部の磁界が装置2に印加されることに応じて、第1の入力+Vinに印加される第1の望ましくない起電力+Vemfが、第2の入力-Vinに印加される第2の望ましくない起電力-Vemfに実質的に等しくなるように構成されたエリア及びインピーダンスを有するものとする。
【0107】
測定前端部7は、少なくとも1つの信号線3に接続された第1の入力+Vinと、少なくとも2つのさらなる導電体3の1つである第2の信号線3に接続された第2の入力-Vinとの間の差異の測定を実施する。この方法で、実質的に等しい第1の望ましくない起電力+Vemfと第2の望ましくない起電力-Vemfとが、共通モードの電位+Vemf≒-Vemf=Vcmとして記録される場合がある。この電位は、測定前端部7の差異の測定では除去される場合がある。
【0108】
第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinの1つは、おおむねシングルエンドの測定を提供するために、接地、または別の基準電位Vrefに接続されている場合がある。しかし、真のシングルエンドの測定は、発展できない。この理由は、このことが、共通のグラウンド電極(平滑コネクタ1を通らない)を介する追加のループを伴い、潜在的に、ループエリア及びインピーダンスの制御を非現実的であるか、不可能であるものとするためである。
【0109】
少なくとも1つの信号線と、少なくとも2つのさらなる導電体とは、1つまたは複数の信号源6及び測定前端部7と組み合わせて、2以下の閉ループ、たとえば2つの閉ループまたは単一の閉ループを形成する場合がある。代替的には、少なくとも1つの信号線と、少なくとも2つのさらなる導電体とは、1つまたは複数の信号源6及び測定前端部7と組み合わせて、4以上の閉ループを形成する場合がある。少なくとも1つの閉ループは、任意の信号源6及び/または入力インピーダンスRmeasを省略する場合がある。任意の閉ループは、それ自体と交差して、2つ以上のサブループ(ねじれたループ)を形成する場合がある。たとえば、単一のループが交差して、数字の8のトポロジを有する2つのサブループを形成する。それ自体で交差する閉ループは、幾何学的及び/または位相的であるように交差するが、電気的には交差しない。換言すると、それ自体で交差する閉ループは、交差部において短絡しない。閉ループまたはサブループは、逆の方向を有する場合があり、それにより、起電力(EMF)が、一様な時間変化する磁界に応じてこれら閉ループまたはサブループに印加された際に、対応するEMFが逆の符号を有するようになっている。
【0110】
いくつかの実施例では、1つまたは複数の閉ループは、一様な空間的勾配の時間変化する、または、空間座標とともに二次的に変化する大きさを有する、外部の磁界が、装置2に印加されることに応じて、第1の入力+Vinに印加される第1の望ましくない起電力+Vemfが、第2の入力-Vinに印加される第2の望ましくない起電力-Vemfに実質的に等しくなるようにさらに構成された(たとえば、第4及び追加の導電体3を加えることによる)エリア及びインピーダンスを有する。
【0111】
これら原理のさらなる実施例は、
図5から
図14に関して記載される。
【0112】
図5をも参照すると、第2の装置16が図示されている。
【0113】
第2の装置16は、第1の抵抗R1と第2の抵抗R2とが、それぞれ第2の信号線10と第3の信号線11とに直列に接続されていることを除き、第1の装置2と同じである。第2の装置16は、(抵抗R1、R2の追加を除き)第1の装置2に関して規定されたものと同じである3つの閉ループを含んでいる。
【0114】
実際には、第2の信号線10及び第3の信号線11のライン抵抗RLA、RLCは、第2の導電体10及び第3の信号線11に入る、及び出る接触抵抗が考慮される場合に特に、わずかにアンバランスになっている場合がある。あらゆる不均衡が、外部の時間変化する磁界が存在する中で信号源6の測定に誤差を生じる場合があることから、第2の信号線10及び第3の信号線11に沿う抵抗間の割合が、実際に、1:1(一様)に近いように形成されるものとする。第2の信号線10及び第3の信号線11と直列に第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2(好ましい高い公差)を追加することにより、第2の信号線10と第3の信号線11との間のあらゆる差異の相対的な重要性が低減される場合がある。第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2は、大きい必要はなく、通常は、1Ωの大きさである場合がある。このことは、隣接する導電体3間に1mmのピッチを有するフラットフレキシブルケーブル(FFC)の、30cmの長さの導電体3に関し、約100mΩ未満の抵抗と比較される場合がある。
【0115】
任意選択的には、第3の抵抗R3は、第1の信号線8と直列に配置される場合がある。第3の抵抗R3は、より長い長さLを有する平滑コネクタ1内の、第1の信号線8と、並行な第2の信号線10及び第3の信号線11との間の抵抗の著しいミスマッチを避けるために有用である場合がある。
【0116】
一般的なケースでは、任意の以下の実施例(
図6に続く)は、それぞれの導電体3と直列に接続された1つまたは複数の抵抗を含むように変更される場合があり、それにより、異なる閉ループ間、及び/またはねじれたループのサブループ間のバランスを(インピーダンスを調整することによって)向上させるようになっている。概して、そのような抵抗は、対応する導電体3(導電体3に入る/出る接触抵抗を含む)の抵抗より大であるものとする。
【0117】
図6をも参照すると、第3の装置17が図示されている。
【0118】
第3の装置17は、第3の装置17が第1の端子9を第1の入力+Vinに接続する第4の信号線18をさらに含むことを除き、第1の装置2と同じである。第4の信号線18は、第1の信号線8に隣接し、第2の信号線10と第3の信号線11との間にあるように、導電体3のアレイ内に配置されている。換言すると、第2の信号線10及び第3の信号線11は、第1の信号線8及び第4の信号線18を囲んでいる。
【0119】
任意選択的に第3の抵抗R3を含む第2の装置16と同様に、第3の装置17は、第1の端子9及び第2の端子12への接続の間のバランスを取る、向上されたインピーダンスを提供する場合がある。任意選択的に第3の抵抗R3を含む第2の装置16が抵抗のバランスを取ることを可能にする場合がある一方、第3の装置18は、第1の信号線8及び第4の信号線18と、第2の信号線10及び第3の信号線11との間のインピーダンス(抵抗、自己インダクタンス、及び静電容量)のバランスの向上を可能にする。
【0120】
第1の抵抗R1と第2の抵抗R2とは、第2の装置16に関するものと同じ方法で、それぞれ、第2の信号線10と第3の信号線11とに対して直列に配置されている場合がある。
【0121】
第3の装置17は、以下の4つの閉ループを含んでいる。
【0122】
1.A1-A2-D2-D1-A1
2.B1-B2-C2-C1-B1
3.A1-A2-S-B||C-Rmeas-A1(B||Cとの表記法は、B2-B1がC2-C1と並行であることを示している)
4.D1-A2-S-B||C-Rmeas-D1(B||Cとの表記法は、B2-B1がC2-C1と並行であることを示している)
【0123】
リスト内の第2のループB1-B2-C2-C1-B1が、純粋に内部にあり、測定前端部7に影響しないことが留意される場合がある。
【0124】
図7をも参照すると、第4の装置19が図示されている。
【0125】
第4の装置19は、一対のバランス信号源20a、20bと、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを有する測定前端部7との間を接続する平滑コネクタ1を含んでいる。一対のバランス信号源20a、20bの一実施例は、dI/dt電流センサの一対のコイルである。
【0126】
第5の信号線21は、第1の入力+Vinを第1のバランス信号源20aの正端子に接続する。第6の信号線22は、第1のバランス信号源20aの負端子を接地または基準電位Vrefに接続する。第7の信号線23は、第2の入力-Vinを第2のバランス信号源20bの負端子に接続する。第8の信号線24は、第2のバランス信号源20bの正端子を接地または基準電位Vrefに接続する。
【0127】
第6の信号線22及び第7の信号線23は、平滑コネクタ1内の導電体3のアレイ内で隣接しており、第5の信号線21及び第8の信号線24によって囲まれている。第5の信号線21及び第8の信号線24は、好ましくは、必須ではないが、平滑コネクタ1内の導電体3のアレイにおいて第6の信号線22及び第7の信号線23に隣接している。
【0128】
第5の信号線から第8の信号線21、22、23、24は、単一の閉ループA1-A2-Sb-B2-B1-Rmeas-D1-D2-Sa-C2-C1-A1に属している。この閉ループは、第1のソース20aを含む第1のサブループと、第2のソース20bを含む第2のサブループと、を有する数字の8のトポロジを形成するように交差している。一対のサブループは、第1の入力+Vinにおいて記録する第1の望ましくないEMF+Vemfが、第2の入力-Vinにおいて記録する第2の望ましくないEMF-Vemfに実質的に等しくなるように、マッチされるエリア及びインピーダンスを有する。
【0129】
この方法で、時間変化する一様な磁界の影響が、共通モードの電位+Vemf≒+Vemf≒+Vcmとして測定前端部7に現れる。このことは、第1の入力+Vinと第2の入力-Vinとの間の差異の測定によって除外される。
【0130】
第5の信号線から第8の信号線21、22、23、24のいずれかは、第2の装置16に関して記載したようにバランスを取るインピーダンスを向上させるために、抵抗(図示せず)と直列に置かれる場合がある。
【0131】
図8をも参照すると、第5の装置255が図示されている。
【0132】
第5の装置25は、導電体3のアレイ内の第5の信号線から第8の信号線21、22、23、24の順番が変更されていることを除き、第4の装置19と同じである。第5の装置では、第5の信号線21と第7の信号線23とが互いに隣接しており、第6の信号線22と第8の信号線24とが互いに隣接している。第4の装置19のように、第5の装置25は、単一の閉ループA1-A2-Sb-C2-C1-Rmeas-D1-D2-Sa-B2-B1-A1を規定する。この閉ループは、それ自体が交差して、バランスが取れた反対のサブループを規定する。
【0133】
第5の信号線から第8の信号線21、22、23、24のいずれかは、第2の装置16に関して記載したようにバランスを取るインピーダンスを向上させるために、抵抗(図示せず)と直列に置かれる場合がある。
【0134】
図9をも参照すると、第6の装置26が図示されている。
【0135】
第6の装置26は、第4の装置19の実施例であり、第1のバランス信号源20a及び第2のバランス信号源20bを提供するために、第1のコイルL1及び第2のコイルL2を使用して実施されている。第1のコイルL1及び第2のコイルL2は、供給部27から負荷28に供給される電流の監視を可能にするために、第3のコイルL3に誘導的に結合されている。たとえば、供給部27は、メインの電源とすることができ、負荷28は、家庭用、商業用、または産業用の建物の1つまたは複数の器具及び/またはライトとすることができ、第6の装置26は、電気メータとすることができる。
【0136】
第6の装置26は、平滑コネクタ1の接地線30を使用して接地された静電気シールド29をも含んでいる。静電気シールド29は、コイルL1、L2が、供給部27の時間変化する出力電圧に静電結合されることを防止する場合がある。
【0137】
この方法で、第6の装置26の平滑コネクタ1は、ローカル環境における時間変化する磁界と電界との両方からの干渉を防止する(または、少なくとも低減する)ように構成されている。
【0138】
第5の信号線から第8の信号線21、22、23、24のいずれかは、第2の装置16に関して記載したようにバランスを取るインピーダンスを向上させるために、抵抗(図示せず)と直列に置かれる場合がある。
【0139】
図10をも参照すると、第7の装置31が図示されている。
【0140】
第7の装置31は、空間的に一様な場、及び/または、一様な空間的勾配を有する磁界として良好に概算されない、近い/近位の時間変化する場のソースによって印加されるEMFを除外することにおいて、向上された性能を提供する場合がある。第7の装置31は、(平滑コネクタ1の領域内の)空間座標とともに二次的に変化する大きさを有する時間変化する磁界に対し、優れた性能を提供する場合がある。
【0141】
第7の装置31は、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを有する測定前端部7に、平滑コネクタ1によって結合された第1の端子9及び第2の端子12を有する信号源6を含んでいる。第9の信号線32及び第10の信号線33は、第1の端子9を第1の入力+Vinに接続している。第11の信号線34及び第12の信号線35は、第2の端子12を第2の入力-Vinに接続している。第9の信号線32及び第10の信号線33は、第11の信号線34及び第12の信号線35と交互に挟み込まれている。第10の信号線33は、第11の信号線34と第12の信号線35との間にあり、第11の信号線34は、第9の信号線32と第10の信号線33との間にある。
【0142】
第9の信号線32と直列に接続された第4の抵抗R4は、第10の信号線33と直列に接続された第5の抵抗R5の抵抗値の3分の1である。第11の信号線34と直列に接続された第6の抵抗R6は、第12の信号線35と直列に接続された第7の抵抗R7の抵抗値の3分の1である。第4の抵抗から第7の抵抗R4、R5、R6、R7は、第9の信号線から第12の信号線32、33、34、35を含む閉ループによって結合されたエリア内の差異を相殺するために、第9の信号線から第12の信号線32、33、34、35に沿って印加されたEMSに重み付けする役割を果たす。
【0143】
第7の装置31は、以下の3つの顕著な閉ループを含んでいる。
【0144】
1.R5-A1-A2-C2-C1-R4-R5
2.R6-B1-B2-D2-D1-R7-R6
3.A||C-S-B||D-Rmeas-A||C
【0145】
この中で、たとえばA||Cは、第9の信号線32及び第10の信号線33と、それぞれの抵抗R4、R5とが、並行に接続されていることを示し、B||Dは、第11の信号線34及び第12の信号線35と、それぞれの抵抗R6、R7とが並行に接続されていることに関して類似である。
【0146】
第7の装置31は、抵抗の良好なバランスを必要とし、第4の抵抗から第7の抵抗R4、R5、R6、R7は、それぞれの導電体32、33、34、35のライン抵抗及び接触抵抗より大であるものとする。
【0147】
第7の装置31は、空間的に一様であるか、一様な空間的勾配を有するか、空間座標で二次的に変化する大きさを有する、時間変化する磁界からの干渉に対する良好なイミュニティを提供し、また、近位の交流電圧からの干渉を低減させるように、静電気的にバランスがとられてもいる。
【0148】
図11をも参照すると、第8の装置36が図示されている。
【0149】
第8の装置36は、第9の信号線から第12の信号線32、33、34、35に沿って印加されるEMFの重み付けが、第4の抵抗から第7の抵抗R4、R5、R6、R7を使用する代わりに、デジタルドメインで達成されることを除き、第7の装置31と類似である。
【0150】
第8の装置36は、信号源6を、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを有する測定前端部7a、ならびに第3の入力+V'in及び第4の入力-V'inを有する測定前端部7bに接続する平滑コネクタ1を含んでいる。測定前端部7a、7bは、別々のデバイスである場合があるか、単一の測定前端部7として組み込まれている場合がある。第1の入力及び第2の入力+Vin、-Vinは、第1の出力V1outに対応し、第3の入力+V'in及び第4の入力-V'inは、第2の出力V2outに対応する。装置は、0.75V1out+0.25V2outの組合せに基づいて最終的な信号を計算する。
【0151】
特定の重み付け0.75及び0.25は、第9の信号線から第12の信号線32、33、34、35の相対位置(そしてひいては、エリア)が、平滑コネクタ1内の導電体3のアレイ内で互いに対して変化した場合、変化する場合がある。
【0152】
第8の装置36は、以下の3つの閉ループを含んでいる。
【0153】
1.A1-A2-S-D2-D1-Rmeas-A1(V2outに対応する)
2.B1-B2-S-C2-C1-Rmeas-B1(V1outに対応する)
3.A1-A2-C2-C1-Rmeas-B1-B2-D2-D1-Rmeas-A1(それ自体で交差するループ)
【0154】
図12をも参照すると、第9の装置37が図示されている。
【0155】
第9の装置37では、第1の信号線から第3の信号線8、10、11を囲む導電体3が、システムグラウンド(または別の基準電位Vref)に接続され、電気的干渉のさらなるシールドのために使用される。一方、他の導電体3は、第2の入力-Vinに接続され、静電結合の影響を最小にするために、正のパーツと負のパーツとの間のピックアップを均等にするために使用される。
【0156】
第9の装置37は、平滑コネクタ1を使用して、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを有する測定前端部7に接続された信号源6を含んでいる。
【0157】
第1の装置2と同様に、平滑コネクタ1は、信号源6の第1の端子9に接続された第1の信号線8と、信号源6の第2の端子12に両方が接続された第2の信号線10及び第3の信号線11と、を含んでいる。測定前端部7側では、第1の信号線8が第1の入力+Vinに接続されており、一方、第2の導電体10及び第3の信号線11は、システムグラウンド(または他の基準電位Vref)に結合されている。第2の入力-Vinは、信号源6の抵抗に2倍であることが好ましい第8の抵抗R8を介して、第2の導電体10及び第3の信号線11に結合されている。
【0158】
第9の装置は、平滑コネクタ1の測定前端部7側で第2の入力-Vinに接続され、平滑コネクタ1の信号源6側で浮動している、第1のピックアップバランス導電体38及びピックアップバランス導電体39をも含んでいる。第1のピックアップバランス導電体38及び第2のピックアップバランス導電体39は、平滑コネクタ1内の導電体3のアレイの第1の信号線から第3の信号線8、10、11を囲んでいる。
【0159】
第9の装置は、平滑コネクタ1の測定前端部7側で接地(または他の基準電位Vref)に接続され、平滑コネクタ1の信号源6側で浮動している、第1のシールド導電体40及び第2のシールド導電体41をも含んでいる。第1のシールド導電体40及び第2のシールド導電体41は、導電体3のアレイ内の第1の信号線から第3の信号線8、10、11と、第1のピックアップバランス導電体38及び第2のピックアップバランス導電体39と、を囲んでいる。
【0160】
第9の装置37は、電磁イミュニティ(時間変化する磁界からの干渉の低減)に関して最適化され、第8の抵抗R8が信号源6の抵抗の2倍に等しい場合、第9の装置37も、空間的勾配を有する電界からの干渉を低減するものとする。
【0161】
第9の装置37は、以下の3つの閉ループを含んでいる。
【0162】
1.C1-C2-S-E2-E1-C1
2.C1-C2-S-D2-D1-Rmeas-R8-C1
3.E1-E2-S-D2-D1-Rmeas-R8-E1
【0163】
抵抗(図示せず)は、第2の装置16と同様の方法で、抵抗のバランスを向上させるために、第1の信号線8、第2の信号線10、及び/または第3の信号線11と直列に配置される場合がある。
【0164】
図13をも参照すると、第10の装置42が図示されている。
【0165】
第10の装置42は、平滑コネクタ1を使用して、第1の入力+Vin及び第2の入力-Vinを有する測定前端部7に接続された信号源6を含んでいる。
【0166】
第1の装置2と同様に、平滑コネクタ1は、信号源6の第1の端子9に接続された第1の信号線8と、信号源6の第2の端子12に両方が接続された第2の導電体10及び第2の導電体11と、を含んでいる。測定前端部7側では、第1の信号線8が第1の入力+Vinに接続されており、一方、第2の信号線10及び第3の信号線11は、システムグラウンド(または他の基準電位Vref)に結合されている。第2の入力-Vinは、信号源6の抵抗に2倍であることが好ましい第8の抵抗R8を介して、第2の信号線10及び第3の信号線11に結合されている。
【0167】
第10の装置42は、平滑コネクタ1の測定前端部7側で第2の入力-Vinに接続され、平滑コネクタ1の信号源6側で浮動している、第3のピックアップバランス導電体43及び第4のピックアップバランス導電体44をも含んでいる。第3のピックアップバランス導電体43及び第4のピックアップバランス導電体44は、第1の信号線8を囲み、次いで、導電体3のアレイ内で第2の信号線10及び第3の信号線11によって囲まれている。
【0168】
第10の装置42は、電界からの干渉に対するイミュニティに関して最適化され、第8の抵抗R8が信号源6の抵抗の2倍に等しい場合、第10の装置42も、空間的勾配を有する電界からの干渉を低減するものとする。第10の装置42は、遠位の一様な勾配の時間変化する磁界に対する良好な性能を提供することになる。
【0169】
第10の装置37は、以下の3つの閉ループを含んでいる。
【0170】
1.A1-A2-S-E2-E1-A1
2.A1-A2-S-C2-C1-Rmeas-R8-A1
3・E1-E2-S-C2-C1-Rmeas-R8-E1
【0171】
抵抗(図示せず)は、第2の装置16と同様の方法で、抵抗のバランスを向上させるために、第1の信号線8、第2の信号線10、及び/または第3の信号線11と直列に配置される場合がある。
【0172】
図14をも参照すると、第11の装置45が図示されている。
【0173】
第11の装置45は、直列に接続され、静電気的にシールドされた実質的に平滑なコネクタ46を使用して測定前端部7に接続された、一対のバランス信号源20a、20bを含んでいる。
【0174】
静電気的にシールドされた実質的に平滑なコネクタ46(以下では、簡潔にするために「静電気的にシールドされた平滑コネクタ46」でもある)は、静電気的にシールドされた平滑コネクタ46が、導電体3周りに巻かれ、静電気的にシールドされた平滑コネクタ46の長さLに沿って延びる導電性層47をも含むことを除き、平滑コネクタ1と同じである。
【0175】
図15をも参照すると、静電気的にシールドされた平滑コネクタ46を通る断面図が示されている。
【0176】
導電性層47は、システムグラウンド(または別の基準電位Vref)に、たとえば接地線48を使用して接続されている。この接地線48は、バランス信号源20a、20b間のノードをシステムグラウンド(または別の基準電位Vref)に接続する。
【0177】
接地された(または基準電位の)導電性層47は、静電気的にシールドされた平滑コネクタ46の外部を起点とする電界に結合することから、アレイを形成する導電体3をシールドする役割を果たす。
【0178】
第13の信号線49は、バランス信号源20a、20bの負端子を、測定前端部7の第2の入力-Vinに接続する。第14の信号線50及び第15の信号線51は、バランス信号源20a、20bの正端子を、測定前端部7の第1の入力+Vinに接続する。
【0179】
第11の装置45は、以下の3つの閉ループを含んでいる。
【0180】
1.B1-B2-D2-D1-B1
2.B1-B2-Sb-Sa-C2-C1-Rmeas-B1
3.D1-D2-Sb-Sa-C2-C1-Rmeas-D1
【0181】
図16では円形断面で図示されているが、導電体3は、しばしば、他の断面形状、たとえば矩形を使用する場合がある。
【0182】
図16をも参照すると、フラットフレキシブルケーブル(FFC)52の形態の平滑コネクタ1または静電気的にシールドされた平滑コネクタ46が示されている。
【0183】
FFC52は、信号源側53と測定前端部側54との間を接続し、また、前述の装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45のいずれかで使用される場合がある。
【0184】
FFC52の驚くべき特徴、特にアレイ内のいくつか(たとえば、10未満)のみの導電体3を有する細いものにおける驚くべき特徴は、導電体3と交差する(すなわち、ケーブルの長さLに対して垂直な)FFC52の平面が、FFC52が著しくねじられている場合であっても、導電体3にわたって比較的一定のままである場合があることである。換言すると、FFC52は、ケーブルの長さLに対して垂直であり、その中心周りにねじれている、接続された直線状の要素のストリングとして作用する場合がある。
【0185】
同じ結果が、いくつかのみ(たとえば10未満)の導電体3を有するリボンケーブルに関しても保持される場合がある。
【0186】
このことの結果は、望ましくない起電力+Vemf、-Vemfに関する相殺が、フラットフレキシブルケーブル(FFC)52の形態の平滑コネクタ1または静電気的にシールドされた平滑コネクタ46が、たとえば使用時にねじられる及び/または曲げられる場合であっても維持される場合があることである。このことは、1つまたは複数の信号源6と、1つまたは複数の対応する測定前端部7との間の接続をルーティングすることに関して有利である場合がある。
【0187】
図17をも参照すると、導電体トラック56の形態の導電体3を支持する、基板5の形態の平滑コネクタ1、55が示されている。
【0188】
基板5の材料に応じて、平滑コネクタ55は、(長さLの少なくとも一部に沿って)剛性であるか柔軟である場合がある。たとえば、基板は、フレキシブルプリント回路(FPC)基板、または慣習的な、剛性のプリント回路基板(たとえば、銅張りされ、樹脂が含浸されたファイバー)である場合がある。本明細書に係る装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45の利点は、FPCまたはPCB上のもので電磁干渉を低減するための代替的なアプローチに比べ、追加の層を必要とする、トラックを「ねじる」あらゆる必要性を除去したことである。
【0189】
基板5に基づく静電気的にシールドされた平滑コネクタ46は、たとえば、導電体トラック56に対し、基板5の反対側に支持された一様なシールド層(図示せず)を有することにより、かつ、導電体トラック56上に絶縁層(図示せず)を積層し(または堆積させ)、次いで第2の一様なシールド層(図示せず)を積層することにより、多層構造として製造される場合がある。
【0190】
図18をも参照すると、慣習的な同軸ケーブルと比較して、平滑コネクタ1、46、55の磁気性能を評価するために使用される装置57の平面図が示されている。
【0191】
図19をも参照すると、
図18でK-K'とラベルが付された線に沿う断面図が示されている。
【0192】
装置57は、一方が他方の頂部に同軸的に配置された、第1のヘルムホルツコイル58及び第2のヘルムホルツコイル59を含んでいる。ヘルムホルツコイルのワインディング60、61は、コイル58、59の両方で同じ方向である。テストコネクタ62は、コイル58、49の共通の中心にわたり、第1のヘルムホルツコイル58と第2のヘルムホルツコイル59との間に配置されている場合がある。
【0193】
第1の装置2に従って構成されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態の平滑コネクタ1と、慣習的な同軸ケーブルと、の2つのタイプのサンプルをテストコネクタ62として使用した。
【0194】
各ヘルムホルツコイル58、59は、60Hzにおいて、1mTの2乗平均(RMS)の場を生成することが可能であり、信号ジェネレータを、100VのRMS線形電圧をシミュレートするために使用した。アクティブ/リアクティブ出力を測定するように構成された測定前端部7を、テストコネクタ62に接続した。測定された出力は、有効なエリア及び均等な電流に変換した。有効なエリアは、ここでは、同じ場で同じV(t)を生成するループのエリアを意味している。均等な電流は、ここでは、70uTの場で(コイルの感度を考慮して)メータが伝えた電流を意味する。
【0195】
図20をも参照すると、空間的に一様な時間変化する場から得られた結果が示されている。
【0196】
空間的に一様な場は、同相の60Hzにおいて第1のコイル及び第2のコイルを駆動することにより、コイル58とコイル59との間に生成された(それにより、各コイル58、59からの磁界の極性が同じ方向となった)。
【0197】
同軸ケーブルの5つの異なるサンプルをテストし、第1の装置2に従って構成されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態の平滑コネクタ1の10の異なるサンプルをテストした。
図20は、左手側の軸に均等な電流の平均値をプロットしており、右手側軸に250mAの%として均等な電流をプロットしている。エラーバーは、データベースの標準偏差を示している。これら結果は、ANSI C12.20に係るAccuracy Class 0.2のCurrent Class 20のメータに関して使用される200μV/A(60HzdI/dtにおいて)、センサに従ってスケーリングされる。これにより、メータが、10インチ(0.254m)の距離において100Aの干渉電界に曝される際に、0.25Aで1%の最大誤差に設定される。FFCサンプルがテストされる場合、ピックアップ電圧(望ましくないEMFに対応する)が測定された。この測定値は、電流センサ(この実験では、信号源6)の既知の感度を使用して、均等な電流に変換した。すなわち、望ましくないEMFが電流センサからの実際の信号であった場合、望ましくないEMFに対応する電流である。
【0198】
第1の装置2に従って構成されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態の平滑コネクタ1が、同軸ケーブルと同等に実施されるか、またはわずかに良好に実施されることが確認され得る。しかし、第1の装置2に従って構成されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態の平滑コネクタ1は、同軸ケーブルよりもコンパクトかつ安価である。
【0199】
図21をも参照すると、時間変化する勾配の場から得られた結果が示されている。
【0200】
0.0243mT/mmの勾配が、位相が異なった第1のコイル58及び第2のコイル59を駆動することによって生成された。それにより、コイル58、59に逆向きのエネルギが与えられる。
【0201】
同軸ケーブルの5つの異なるサンプルをテストし、第1の装置2に従って構成されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態の平滑コネクタ1の6つの異なるサンプルをテストした。
図21は、左手側の軸に均等な電流の平均値をプロットしており、右手側の軸に250mAの%として均等な電流をプロットしている。エラーバーは、データベースの標準偏差を示している。
【0202】
測定された標準偏差まで、第1の装置2に従って構成されたフレキシブルフラットケーブル(FFC)の形態の平滑コネクタ1が同軸ケーブルを凌ぐ性能が実施されることが確認され得る。
【0203】
変形形態
様々な変形形態が前述の実施形態に対して形成される得ることを理解されたい。そのような変形形態は、電気信号を送信するためのケーブルの設計、製造、及び使用においてすでに知られている均等の特徴及び他の特徴を伴う場合があり、本明細書においてすでに記載した特徴に対して代替的または追加的に使用される場合がある。一実施形態の特徴は、別の実施形態の特徴と置き換えられるか補足される場合がある。
【0204】
コネクタ1を参照して記載されているが、第1の装置から第10の装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42のいずれかは、平滑コネクタ1を静電気的にシールドされた平滑コネクタ46と置き換える場合がある。
【0205】
本明細書に記載の実施例が、外部の時間変化する磁界からの干渉を低減しつつ、信号源6の測定値を得ることに関して説明されているが、本明細書に係る平滑コネクタ1、46、55、構成2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45は、他の設備と干渉し得る磁界及び電界の生成を低減させるように、信号トランスミッションを駆動する場合に同等に使用される場合がある。これに関し、
図6に示す第3の装置17は、磁界の放出を低減させるために特に有用である場合がある。装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45のいずれかの平滑コネクタ1、46、55の構成が、磁界の放出を低減させるが、第3の装置17は、高周波数信号に関して特に良好な性能を示すことが予測される。この理由は、第4の信号線18の追加により、この構成を、容量と抵抗との両方でバランスが取れたものとするためである。
【0206】
高周波数信号は、相互接続が両方の端子においてロールオフを同じに維持することが重要である十分な静電容量を有する状況に関する場合がある。このことは、信号源インピーダンスにも依存する場合がある。たとえば、L=300mmのFFC上の静電容量をシールドする通常のラインは、100pFである場合があり、信号源6は100Ωの領域のインピーダンスを有する場合があり、15MHzの折点周波数に対応する。高い精度の用途では、折点周波数の少なくとも(周波数の)10桁より大だけ下に関し、静電容量にマッチすることが必要である場合がある。
【0207】
代替的には、高周波数は、平滑コネクタ1の長さLが、送信された周波数の波長に近付き始めるポイントに対応する場合がある。この条件下では、平滑コネクタ1を(ソースと負荷とのマッチングを伴う)伝達線として扱うことが好ましくなる場合があり、このことは、L=300mmのFFCの平滑コネクタ1に関して約50Mhzとなる。
【0208】
概して、外部の時間変化する磁界に応じて印加された起電力のバランスを提供する装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45の構成は、信号が信号源から信号受信機及び/または負荷に、同等に構成された平滑コネクタ1、46、55を越えて送信される場合、導電体3によって生成された磁界のバランスを取ることにも対応することになる。この方法で、平滑コネクタ1、46、55からの電磁放出が、本明細書の装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45に関して記載された構成などの構成を使用して低減される場合がある。
【0209】
本明細書に従って構成された装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45、及び/または平滑コネクタ1、46、55は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、リボンケーブル、同軸ケーブル、ケーブル織機、ねじられたワイヤ、ねじられたケーブルなどを採用する任意の用途で使用される場合がある。本明細書に従って構成された装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45、及び/または平滑コネクタ1、46、55は、敏感な信号の送信を同様に必要としつつ、高い時間変化する磁界環境を生成するか、この磁界環境内に配置された設備及び/またはシステムを伴う任意の用途で使用される場合がある。
【0210】
本明細書に従って構成された装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45、及び/または平滑コネクタ1、46、55は、限定ではないが、モータの近く、電気メータ内、スイッチまたはリレー内、質量分光計設備内、粒子加速器内、研究設備内などのラップトップ、磁気共鳴映像法(MRI)設備、融合装置、センサで使用される場合がある。本明細書に従って構成された装置2、16、17、19、25、26、31、36、37、42、45、及び/または平滑コネクタ1、46、55は、スピーカ、ラウドスピーカ、マイク、ミキシングデスク、音楽設備などのオーディオ機器で使用される場合がある。
【0211】
図22をも参照すると、よじれを含む導電体3のアレイを含んでいる、平滑コネクタ63の一部が示されている。
【0212】
第1の方向xにおける距離δxにわたり、導電体3の各々が、第1の方向xに対して垂直な第2の方向yにおいて、距離δyだけ線形的に変位されている。各導電体3は、ねじれの前、中、及び後に、隣接する導電体3から実質的に等しい間隔のままである。この方法で、閉ループのエリアとインピーダンスとのバランスが、導電体3が、(変形されていない状態では)単一の、直線状のラインではない平滑コネクタ63においてさえも維持されている場合がある。
【0213】
平滑コネクタ63は、(長さLの少なくとも一部に沿って)剛性であるか柔軟である場合があり、柔軟である場合、ねじられるか、曲げられるか、巻かれるか、別様に変形される場合がある。しかし、導電体3のサポートは、平滑コネクタ63内における、互いに対する導電体3の関係における実質的な変化が、平滑コネクタ63が変形される際に最小にされるようになっている。
【0214】
よじれの特定の形状が図示されているが、概して、導電体3の隣接する各対間のエリアが、導電体3の隣接する各対に関して実質的に等しい場合、導電体3のあらゆる経路が使用される場合がある。
【0215】
図23では、角を含む導電体3のアレイを含んでいる、平滑コネクタ64の一部が示されている。
【0216】
導電体3の各々は、この実施例では円の一部である角を通る環状経路を通っており、この環状経路は、原点65の共通の中心を有する。導電体3の隣接する対の各々の間のエリアが、角のためにわずかに異なっている場合があるが、この差異は、いくつかの用途における望ましくないEMF+Vemf、-Vemfに関する適切な比較を可能にするためには十分に小さい場合がある。より高精度の用途では、角によって与えられるエリアの差異は、たとえばマッチした角(たとえば、90度左の後の90度右)を使用すること、角の一方側の導電体の間隔をわずかに変化させること、または、直列に置かれた抵抗を使用したインピーダンスのバランスを使用して相殺するなどにより、相殺する必要がある場合がある。
【0217】
角が、共通の暗黙の原点65を有する環状部分として図示されているが、他の実施例では、異なるタイプの角が、導電体3に関して使用される場合がある。たとえば、各導電体は、単に所与の角度だけそらされている場合がある。
【0218】
図24では、折曲げ部分を含むフラットフレキシブルケーブル(FFC)66の形態の平滑コネクタ1が示している。
【0219】
折曲げ部分は、たとえば、互いに対して任意に向けられた信号源6と測定前端部7との間を接続するために平滑コネクタ1、46、55、63、64が使用される場合、当然に採用される場合がある、平滑コネクタ1、46、55、63、64の曲げ部またはねじれ部より鋭い。いずれにしろ、FFC66内の導電体3a、3bの対の相対位置は、折曲げ部分によって分離された第1の側部67と第2の側部68との間で維持される。
【0220】
平滑コネクタ1、46、55が、信号源6と測定前端部7との間に接続されている実施例が記載されてきたが、スタンドアロンの平滑コネクタ(図示せず)が、向上された電磁性能を提供するように独立して構成される場合がある。たとえば、スタンドアロンの平滑コネクタ(図示せず)は、第1の端部と第2の端部(図示せず)との間の長さである場合があり、また、第1の端部と第2の端部(図示せず)との間にわたる複数の導電体3を支持する場合がある。平滑コネクタ1、46、55に関し、第1の端部と第2の端部(図示せず)との間の各ポイントにおいて、導電体3は、スタンドアロンのコネクタ内で互いから実質的に等しく離間している場合がある。第1の端部領域は、長さの10%だけスタンドアロンのコネクタ(図示せず)の第1の端部から延びる領域に対応する場合があり、第2の端部領域は、長さの10%だけスタンドアロンの導電体の第2の端部から延びる領域に対応する場合がある。導電体3の少なくとも一対が、第1の端部領域(図示せず)と第2の端部領域(図示せず)との一方または両方内で電気的に接続されている(互いに対して短絡されている)場合がある。たとえば、一対の導電体3は、一方または両方において第1の端部と第2の端部(図示せず)と接続されている場合がある。
【0221】
スタンドアロンの平滑コネクタ(図示せず)は、フラットフレキシブルケーブル、リボンケーブル、またはフレキシブルプリント回路基板の形態を取る場合がある。
【0222】
本明細書では、特許請求の範囲が特徴の特定の組合せに対して本出願で明確に述べられてきたが、本発明の開示の範囲は、いずれかの請求項において本明細書で請求されるものと同じ発明に関するか、関していないかに関わらず、また、本発明がするように、同じ技術的課題のいずれかまたはすべてを軽減するか否かに関わらず、明確に、または暗黙の内に本明細書に開示された任意の新規の特徴、または任意の新規の特徴の組合せ、またはそれらの任意の一般化したものをも含んでいることを理解されたい。本出願人は、これにより、本出願の、または本出願から得られた任意のさらなる用途の実行の間、そのような特徴、及び/またはそのような特徴の組合せを明確に述べる場合がある新たな請求項の知識を与えている。