(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】光学的ステータスインジケータを有する吸引ポンプ
(51)【国際特許分類】
A61M 1/00 20060101AFI20240527BHJP
A61M 1/06 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
A61M1/00 150
A61M1/06
(21)【出願番号】P 2021539591
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(86)【国際出願番号】 EP2020050090
(87)【国際公開番号】W WO2020144116
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-08-30
(32)【優先日】2019-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503465052
【氏名又は名称】メデラ ホールディング アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ベシュレル、 コーネル
(72)【発明者】
【氏名】イムホフ、 トーマス
(72)【発明者】
【氏名】エイラト、 ヒルマー
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-170117(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02371411(EP,A1)
【文献】国際公開第2018/074446(WO,A1)
【文献】特開2007-245637(JP,A)
【文献】中国実用新案第206594967(CN,U)
【文献】特表2020-523179(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0207768(US,A1)
【文献】特表2017-528187(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/00
A61M 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液を吸引するための吸引ポンプ(1)であって、
前記吸引ポンプ(1)の動作状態に応じて光信号を表示するための光学的ステータスインジケータ(5)と、
前記体液を受け入れるための容器(3)と、
前記吸引ポンプ(1)を流体採取デバイスに接続するための流れ経路(4)と
を含み、
前記光学的ステータスインジケータ(5)は前記容器(3)の外面及び/又は前記流れ経路(4)の外面の少なくとも2つの点に配置され、それらの面法線が互いに少なくとも5°の角度であり、
前記容器(3)の外壁及び/又は前記流れ経路(4)の外壁又はその一部が光導波路で作られ、前記吸引ポンプ(1)の内部に配置された光源が生成した光信号が前記光導波路に供給され、前記光導波路の光偏向構造を通って外部に向けられ、
前記吸引ポンプ(1)の動作状態は、前記容器(3)の充填レベル及び/又は前記吸引ポンプ(1)が内蔵バッテリにより電力を供給されている場合の前記吸引ポンプ(1)のバッテリ充電レベルを含む
2つ以上の動作パラメータに基づいて決定される、吸引ポンプ(1)。
【請求項2】
体液を吸引するための吸引ポンプ(1)であって、
前記吸引ポンプ(1)の動作状態に応じて光信号を表示するための光学的ステータスインジケータ(5)
と、
前記体液を受け入れるための容器(3)と、
を含み、
前記吸引ポンプ(1)はその下面に、支持面での支持のための少なくとも1つのスタンド(13)を有し、
前記ステータスインジケータ(5)は、前記光信号が前記支持面の方向に放射され、前記支持面から反射され、前記吸引ポンプ(1)の下面と前記支持面との間の隙間を通って前記吸引ポンプ(1)の周囲に導かれるように前記吸引ポンプ(1)の下面に配置され、
前記吸引ポンプ(1)の動作状態は、前記容器(3)の充填レベルを含む
2つ以上の動作パラメータに基づいて決定される、吸引ポンプ(1)。
【請求項3】
前記ステータスインジケータ(5)は前記吸引ポンプ(1)の表面の少なくとも5%を占める、請求項1又は2に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項4】
前記吸引ポンプ(1)は、上面(21)と、前面(22)と、それぞれ隣接する2つの側面(23)とを有するポンプハウジング(2)を含み、前記ステータスインジケータ(5)は少なくとも2つの前記面(21、22、23a、23b)の少なくとも2つの点に配置され、それらの面法線が互いに5°以上の角度である、請求項1から3のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項5】
前記ステータスインジケータ(5)は、少なくとも前記ポンプハウジング(2)の前面(22)及び2つの側面(23a、23b)に配置される、請求項4に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項6】
少なくとも2つの前記面(21、22、23a、23b)上の前記ステータスインジケータ(5)は、それぞれ連続的な光の帯又は複数のセクションに分割された光の帯として設計される、請求項4又は5に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項7】
前記ステータスインジケータ(5)は、少なくとも前記ポンプハウジング(2)の前面(22)及び2つの側面(23a、23b)に延びる、連続的な光の帯又は複数のセクションに分割された光の帯として設計される、請求項4から6のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項8】
前記ステータスインジケータ(5)は、少なくとも2つの前記面(21、22、23a、23b)上で、それぞれ1つ以上の別個の照明要素の形態で設計される、請求項3から5のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項9】
前記ステータスインジケータは、自己完結型の曲線を形成する少なくとも1つの光の帯の形態で設計される、請求項1から8のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項10】
前記吸引ポンプ(1)は、ヒトの母乳を搾乳するための搾乳器である、請求項1から9のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項11】
前記吸引ポンプ(1)は、創部又は胸腔ドレナージ用のドレナージポンプである、請求項1から9のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項12】
前記吸引ポンプ(1)は、前記光信号を生成するための少なくとも1つの光源を含み、前記光信号は、1つ以上の光導波路によって前記ステータスインジケータ(5)に伝えられる、請求項1から11のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項13】
前記ステータスインジケータ(5)は、前記吸引ポンプの外面に配置された1つ以上のOLEDを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項14】
前記吸引ポンプは、周囲の明るさを測定し、前記光信号の強度を前記周囲の明るさに合わせるためのデバイスを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【請求項15】
前記光信号は、前記吸引ポンプの機能不良及び/又は予め定められたプロセスシーケンスからの逸脱の存在下で生成又は調整される、請求項1から14のいずれか一項に記載の吸引ポンプ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引ポンプ、特にヒトの母乳を搾乳するための搾乳器、又は体液を吸引するための、例えば胸腔ドレナージ用又は創部ドレナージ用のドレナージポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のタイプの吸引ポンプは、様々な分野で、特に体液の吸引のための医療用吸引ポンプとして使用されている。例えば、それらは、ヒトの母乳を搾乳するための搾乳器として、創部又は胸腔ドレナージ、又は体液を吸引するために使用される。
【0003】
医療用吸引ポンプは通常、真空ポンプと、1つ以上の流体採取容器と、患者と流体採取容器との間のホース接続部とを有する。ホース接続部は通常、患者の体の上に置かれた、乳房シールド又は真空包帯などの流体採取デバイスに接続される。真空ポンプは、流体採取デバイス内に真空を生成し、それによって流体を体からホース接続を介して流体採取容器内に引き込む。医療用吸引ポンプの一例は、特許文献1に開示されている。
【0004】
吸引ポンプの適切な動作を確実にするために、動作パラメータ、特に加えられる真空度及び流体採取容器の充填レベルを継続的に監視しなければならない。例えば、特許文献2には、流体採取容器の充填レベルを監視するための充填レベルセンサを備えた医療用吸引ポンプが記載されている。
【0005】
通常、既知の吸引ポンプは、吸引ポンプの現在の動作状態を読み取ることができるディスプレイを有する。しかしながら、このディスプレイは通常、近距離で特定の視野角からしか読み取ることができない。一方で、これは、多数の吸引ポンプの監視に伴う作業を増加させ、集中治療病棟又は隔離病棟のようなデリケートな領域の看護スタッフが患者に接近しなければならない場合があるという欠点もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2017/157691号
【文献】国際公開第2015/197462号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、離れた場所及び複数の視野角から動作状態を容易に読み取ることができる吸引ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1から3のいずれか一項の特徴を備えた吸引ポンプによって達成される。
【0009】
本発明による吸引ポンプは、ヒトの母乳を搾乳するための搾乳器、創部又は胸腔ドレナージ用のドレナージポンプなどの体液を吸引するためのポンプである。例えば、一般的な吸引ポンプが、特許文献2及び特許文献1に開示されている。特に好ましい実施形態は、創部又は胸腔ドレナージ用のドレナージポンプである。
【0010】
本発明による吸引ポンプは、吸引ポンプの動作状態に応じて光信号を表示するための光学的ステータスインジケータを含む。したがって、本発明によれば、吸引ポンプは、光信号を生成するための少なくとも1つの光源を含む。光学的ステータスインジケータは、それ自体が光源の形態であることができ、又は光学的ステータスインジケータは、吸引ポンプの異なる位置に配置された光源に、光を伝導するように接続することができる。
【0011】
本発明の第1の変形例によれば、このステータスインジケータは吸引ポンプの外面の少なくとも2つの点に配置され、それらの面法線が互いに少なくとも5°の角度であることを特徴とする。面法線は、外面のそれぞれの点に垂直でありかつ吸引ポンプから見て外側に向けられたベクトルとして定義される。
【0012】
本発明によるステータスインジケータの配置を説明するために、
図10A及び10Bを参照する。
【0013】
図10Aは、八角形の底面と、それぞれが互いに45°の角度である8つのそれぞれ平坦な側面とを有する吸引ポンプ1を概略的に示す。ステータスインジケータ5は、すべての側面に連続的な光の帯の形態で配置される。このステータスインジケータはこのように、特に、吸引ポンプの外面の4つの例示的に選択された点に配置され、それらの点の面法線6a~6dがプロットされている。面法線6a及び6bは互いに45°の角度であり、面法線6a及び6cは90°の角度であり、面法線6a及び6dは180°の角度である。外向きのベクトル間の角度は、いずれの場合にも決定的に重要である。
【0014】
図10Bは、円形の底面と円筒形の基本形状とを有する吸引ポンプ1を概略的に示す。ステータスインジケータ5は、吸引ポンプの外周全体に沿って連続的な光の帯の形態で配置される。このステータスインジケータはこのように、特に、吸引ポンプの外面の3つの例示的に選択された点に配置され、それらの点の面法線6a~6cがプロットされている。面法線6a及び6bは互いに90°の角度であり、面法線6a及び6cは180°の角度である。
【0015】
本発明による吸引ポンプとは対照的に、従来の吸引ポンプは動作状態を示すためのディスプレイ又は照光式スイッチを有し、それらはポンプハウジングの単一の平坦面にのみ、したがって、それらの面法線が互いに平行であり、したがって互いに5°未満の角度である外面の点にのみ配置される。
【0016】
本発明による吸引ポンプの外面の少なくとも2点にステータスインジケータを配置することにより、光信号は広い視野角範囲で放射されるため、より離れた場所からでも容易に見ることができる。これにより、吸引ポンプの動作状態を確認することが容易になる。
【0017】
ステータスインジケータは、本発明によれば、吸引ポンプの外面の少なくとも2つの点に配置され、それらの面法線は互いに少なくとも5°、好ましくは少なくとも5°の整数倍から最大180°の角度であり、2つの面法線の間に囲まれたそれぞれより小さい角度を考慮する。例えば、面法線は、互いに少なくとも10°、さらに好ましくは少なくとも15°、少なくとも20°、少なくとも25°、少なくとも30°、少なくとも35°、少なくとも40°、少なくとも45°、少なくとも50°、少なくとも60°、少なくとも70°、少なくとも80°、少なくとも90°、少なくとも110°、少なくとも130°、少なくとも150°、又は少なくとも170°の角度である。特に有利な視野角は、それらの面法線が少なくとも45°、好ましくは少なくとも90°、特に好ましくは互いに180°の角度である、吸引ポンプの外面の少なくとも2つの点に配置されたステータスインジケータによって達成される。さらに、ステータスインジケータが、それらの面法線がいずれの場合にも互いに少なくとも45°、好ましくは少なくとも90°の角度である、吸引ポンプの外面の少なくとも3つの点に配置される場合が特に好ましい。
【0018】
好ましくは、ステータスインジケータが配置される点は、吸引ポンプハウジングの一部である。ステータスインジケータは、ハウジングの前面、すなわち使用者に面するハウジングの表面、背面、上面、下面、又は側面に配置することができる。ハウジングは、吸引ポンプの外側エンクロージャを形成する。本発明の範囲内では、ステータスインジケータ自体は、吸引ポンプの外面の一部ではなく、したがって2つの点のうちの少なくとも1つが配置されるポンプハウジングの一部ではないと考えられる。ステータスインジケータは、必ずしも表面と面一である必要はなく、例えば照光式スイッチ又は突出した照明要素の形態で、表面から空間的に突き出ることもできる。
【0019】
例えば、八角形の底面を有するポンプハウジングでは、ステータスインジケータは、2つの隣接する側面に配置され得る。隣接する側面の面法線は、それぞれ互いに45°の角度である。正方形の底面を有し、隣接する側面の面法線が互いに90°の角度であるポンプハウジングの場合、ステータスインジケータは、例えば、2つの異なる隣接する側面又は反対側の側面に配置することができる。ステータスインジケータは、必ずしも側面に配置する必要はなく、例えばポンプハウジングの上面に配置することもできる。
【0020】
本発明の第2の変形例によれば、本発明による吸引ポンプは、支持面での支持のために1つ以上のスタンドを有する。これらのスタンドによって、吸引ポンプの下面と支持面との間に一定の距離が生じる。この変形例では、吸引ポンプは、ステータスインジケータが吸引ポンプの下面に配置され、光信号が支持面の方向に放射されるようになっていることを特徴とする。この場合、光信号は、支持面から反射され、吸引ポンプの下面と支持面との間のギャップを通って吸引ポンプの周囲に導かれる。このようにして、光信号は広範囲の視野角にわたって放射されるため、より離れた場所からでもはっきりと見ることができる。これにより、吸引ポンプの動作状態を確認することが容易になる。好ましい実施形態では、ステータスインジケータは、支持面から反射された光が、吸引ポンプの周囲の水平面において少なくとも45°、好ましくは少なくとも90°、特に好ましくは180°、最も好ましくは360°の視野角範囲で放射されるように、吸引ポンプの下面に配置される。
【0021】
本発明の更なる代替的な設計によれば、ステータスインジケータは、吸引ポンプの表面の少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、さらに好ましくは少なくとも20%、特に好ましくは少なくとも30%以上、最大100%を占める。表面は、吸引ポンプの全表面であると理解され、すなわち、吸引ポンプが立つ下面を形成するか、又は支持面の下面が反対になるようにスタンドから突き出るため、通常の動作中には見えない表面の部分でもある。したがって、代替手段は、吸引ポンプの外側の比較的大きな表面に設けられたステータスインジケータを指定し、これによりステータスインジケータが発するステータス信号の視認性が向上する。ステータスインジケータは、外側から見えるポンプの側面、例えばハウジングの直方体又は箱形の設計の場合は側面又は表面の1つにのみ設けることができる。
【0022】
好ましい実施形態では、吸引ポンプは、前面と、2つの隣接する側面と、上面とを含むポンプハウジングを有する。ポンプハウジングの使用者側を前面とする。側面は前面に横方向に続き、上面はポンプハウジングを上方で閉じる。ここで、ステータスインジケータは、それらの面法線が互いに少なくとも5°又は少なくとも5°の整数倍であるが180°以下の角度である、少なくとも2つの前記面の少なくとも2つの点に配置される。面法線は、互いに好ましくは少なくとも45°、特に好ましくは少なくとも90°の角度で配置される。
【0023】
ステータスインジケータの特に良好な視認性は、ステータスインジケータが指定された表面のうちの少なくとも3つ、例えば前面及び両側面に配置されることによって得られる。
【0024】
前記表面自体は好ましくは平坦であるが、少なくとも部分的に丸みを帯びることができる。
【0025】
一実施形態では、記載されたハウジングは、前面、隣接する側面及び上面が互いに直角であるように直方体又は箱形である。この実施形態の変形例では、上面は傾斜し、例えば、前面又は側面の1つに対して90°より大きい又は小さい角度であることもできる。
【0026】
前記表面の間に延びるエッジは、必ずしも直角である必要はなく、面取りするか又は丸みを付けることができる。エッジは、前記表面の2つ以上の間に、エッジと同様に、ステータスインジケータ又はその一部を備えることができる追加の傾斜面が存在するように、全体的に又は部分的に面取りすることができる。
【0027】
ポンプハウジングは、少なくとも部分的に円形の外面を有することもできる。例えば、ポンプハウジングは、円筒形、円錐形、球形又は半球形であることができる。この場合にも、ステータスインジケータは、それらの面法線が、互いに少なくとも5°、好ましくは少なくとも5°の整数倍、特に好ましくは少なくとも45°、さらに好ましくは少なくとも90°、最も好ましくは180°の角度である、外面の少なくとも2つの点に取り付けられる。
【0028】
ポンプハウジングは、例えば、プラスチック又はアルミニウムで作られている。特に、ポンプハウジングは、ハウジングの露出面がポンプハウジング内に配置されたコンポーネントのための全周封止クロージャを形成するように設計される。通常、ホースとスイッチがポンプの一部である場合、ホースとスイッチのみがポンプハウジングから突き出る。任意選択で、対応するホースを接続するためのホースコネクタのみがハウジングから突き出ることができる。それ以外には、ハウジングは通常、洗浄及び消毒が容易なように平坦である。ハウジングは、自立電源を収容し、かつ/又は主電源へのポンプの電気的接続のための接続ケーブルを備える。
【0029】
光信号の特に良好な視認性は、前記表面上のステータスインジケータが、好ましくは表面の2つのエッジ間に延びる、光の帯の形態で形成されることによって得られる。光の帯は、この場合、少なくとも前記表面及び/又はエッジ上の複数の領域に延在する。好ましくは、光の帯は、前記表面の2つのエッジ間で連続的に延びる。特に好ましくは、光の帯は、前記表面の少なくとも2つにわたって連続的に延びる。光の帯は、例えば、水平、垂直、又は斜めに一直線に延びていることができる。代わりに、光の帯は、波線などの曲線状の輪郭をたどることができる。好ましくは、ステータスインジケータは、前面及び2つの側面にわたって連続的に延びる単一の光の帯の形状を有する。この光の帯は、例えば、一直線に又は波線に沿って水平に延びていることができる。好ましくは、光の帯は自己完結型の曲線を形成する。
【0030】
代替的な実施形態では、前記表面上のステータスインジケータは、1つ以上の別個の照明要素の形態である。好ましくは、これらは、平坦で点状でない照明要素である。照明要素は、好ましくは、光信号が通過するディフューザ要素を含み、その結果、光強度が照明要素の照明された表面全体に均一に分布する。別個の照明要素は、例えば、円形、楕円形、又は矩形の形状であることができる。別個の照明要素はまた、自己完結型の光の帯の形態、すなわちリング状であることができる。好ましくは、ポンプハウジングの2つの側面のそれぞれに少なくとも2つの別個の照明要素がある。
【0031】
ステータスインジケータは、好ましくは、広い範囲をカバーするように設計され、吸引ポンプの外面の少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、特に好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも30%を占める。吸引ポンプの外面全体がステータスインジケータで覆われることが考えられるが、ステータスインジケータは、実際には外面の90%を超えず、好ましくは70%を超えず、特に好ましくは50%を超えない。
【0032】
例えば、円形のハウジングの場合、ステータスインジケータは、円形の外面の外周にわたって複数の別個の照明要素の形態で分散させることができる。しかしながら、好ましくは、ステータスインジケータは、5°以上、好ましくは45°以上の角度範囲にわたってハウジングの外周の少なくとも一部に沿って延びている連続的な光の帯として設計される。好ましくは、光の帯は全周にわたって延びている。
【0033】
ポンプハウジング自体は、単一部品であることができ、又は相互接続された複数のハウジング部品で構成することもできる。好ましい設計では、ポンプハウジングは、各々が前面及び2つの隣接する側面を有し、水平に延びる継ぎ目に沿って互いに接合された2つの構成要素を含む。ここで、継ぎ目自体を、内側から照明されて光学的ステータスインジケータを形成する透光性材料で作ることができる。
【0034】
更なる実施形態では、吸引ポンプは、液体を受け入れるための容器を含む。詳細には、これは、ポンプで排出される体液の採取のための流体採取容器である。この容器は、好ましくは、吸引ポンプに取り外し可能に接続される。詳細には、容器は好ましくは消耗品であり、使用後に新しい容器に交換される。好ましくは、取り付けられた状態では、容器の外壁は吸引ポンプの外面の一部を形成する。例えば、容器は、吸引ポンプの外面の一部を共に形成する背面及び2つの隣接する側面を形成することができる。
【0035】
好ましい実施形態では、ステータスインジケータは、容器の外面に配置される。上記のように、ステータスインジケータは、例えば、1つ以上の光の帯又は別個の照明要素の形態であることができる。
【0036】
しかしながら、容器の外壁又はその一部が内側から照明される透光性材料で作られている場合が特に好ましい。容器は、面法線が互いに上記の角度である容器の外面の少なくとも2つの点で光信号が外向きに出るように、本発明に従って照明される。容器の外壁又はその一部は、例えば、光導波路で作ることができ、吸引ポンプの内部に配置された光源が生成した光信号が光導波路に供給され、光導波路の光偏向構造を通って外部に向けられる。容器は、内側及び/又は外側から照明される透明なプラスチック材料で作ることもでき、光源は通常、ポンプのハウジング内又はハウジング上に収容される。これは、使用後に廃棄される使い捨てプラスチック容器に特に有利である。
【0037】
更なる実施形態では、吸引ポンプは、吸引ポンプを流体採取デバイスに接続するための流れ経路を含む。流れ経路によって、液体は、流体採取デバイスによって患者から排出され、例えば上述の容器に採取され得る。流体採取デバイスは、例えば、冒頭で述べた乳房シールド又は真空包帯である。流れ経路は、好ましくは、流体採取デバイス又は更なるホース片に接続するためのカップリングを含む。カップリングは、例えば、ルアー又はルアーロック接続として設計される。流れ経路は、例えば、円形又は矩形の断面を有することができ、円形の断面が好ましい。
【0038】
好ましい構成では、ステータスインジケータは、それらの面法線が互いに少なくとも5°、好ましくは少なくとも5°の整数倍、特に好ましくは少なくとも45°、最も好ましくは少なくとも90°の角度である、外面の少なくとも2点に配置されるように、流れ経路の外面に取り付けられる。ステータスインジケータは、例えば、上記のように、1つ以上の光の帯又は別個の照明要素の形態であることができる。光の帯は、例えば、流れ経路の周囲に巻き付けることができる。ステータスインジケータが流れ経路の外周を完全に囲む光の帯として設計されている場合が特に好ましい。また、流れ経路の外壁又はその一部が内側から照明される透光性材料で作られている場合も特に好ましい。流れ経路の外壁又はその一部は、例えば、光導波路で作ることができ、吸引ポンプの内部に配置された光源が生成した光信号が光導波路に供給され、光導波路の光偏向構造を通って外部に向けられる。例えば、流れ経路は、光導波路として機能し、内側及び/又は外側から照明される透明プラスチックで構成することができる。ここでも、光源は通常、ポンプハウジング内又はポンプハウジング上に収容される。
【0039】
光信号は、1つ以上の光源によって生成される。例えば、吸引ポンプは単一の光源を有し、その光は1つ以上の光導波路を通って吸引ポンプの外面上の関連する点に伝送され、そこで透光性要素を通って外部に移動する。この場合、ステータスインジケータは、吸引ポンプの表面に配置された透光性要素によって形成される。この場合、LEDは特に好適な光源である。
【0040】
一実施形態では、吸引ポンプの外面の一部が透光性材料で構成され、吸引ポンプの内部に配置された光源が生成した光信号が透光性材料に結合される。次いで、光信号は、透光性材料内の好適な光偏向構造によって外側に向けられる。
【0041】
吸引ポンプはまた、外面の関連する点に並んで配置され、共にステータスインジケータを形成する複数の光源を含むことができる。例えば、点状のLEDを使用することができる。これらは、例えば、1列に又はグリッド状に配置することができる。
【0042】
他の適切な光源はOLEDであり、これらは薄膜技術を用いて外面の関連する点に平らな形状で貼り付けられるという特別な利点を有する。好ましい実施形態では、ステータスインジケータは、吸引ポンプの外面に配置された1つ以上のOLEDを含む。
【0043】
本発明によるステータスインジケータを生成するための好適な導光要素又は光源は、先行技術から知られており、例えば、欧州特許出願公開第3228931号明細書、欧州特許出願公開第3326863号明細書、国際公開第2014/033686号、国際公開第2015/116743号、独国特許出願公開第102009051234号明細書及び米国特許第6728464号明細書に記載されている。
【0044】
好ましくは、光信号は、光強度がステータスインジケータの表面全体に均一に分布するように、ディフューザ要素を通して導かれる。これにより、光信号の明るさが均一になり、様々な視野角からの光信号の知覚が容易になる。代替的な実施形態では、光強度は、ステータスインジケータの表面上に不均一に分布する。この場合、例えば、光信号は縞模様を形成することができる。
【0045】
一実施形態では、吸引ポンプは、周囲の明るさを測定し、光信号の強度を周囲の明るさに合わせるためのデバイスを含む。デバイスは、好ましくは明るさセンサを含み、明るさセンサのセンサ信号は、吸引ポンプの制御ユニットによって処理され、測定された周囲の明るさに応じて光信号の強度を制御する。このようにして、ステータスインジケータの明るさは、エネルギーを節約し、患者の睡眠を妨げないように、夜間に下げることができる。同時に、日中の明るさを自動的に増して、ステータスインジケータの良好な視認性を確実にすることができる。
【0046】
ステータスインジケータが示す光信号は、吸引ポンプの動作状態に応じて生成又は調整される。動作状態は、好ましくは、1つ以上の動作パラメータに基づいて決定される。例えば、これらのパラメータは、体液を受け入れるための上記の容器の充填レベル、上記の流れ経路又は流れ経路に接続されたホース接続部又は流体採取デバイスに存在する真空、流れ経路又は流れ経路に接続されたホース接続部で測定された流量、又はバッテリ駆動の吸引ポンプのバッテリ充電レベルを含む。測定された動作パラメータを所与の基準値と比較することによって、吸引ポンプの機能不良及び/又は所与のプロセスシーケンスからの逸脱があるか否かを判定することができる。
【0047】
動作障害は、例えば、容器の充填レベルが予め定められた最大値を超えた場合、ポンプユニットが予め定められたポンプ容量で動作しない場合、又は存在するいずれかのバッテリの充電レベルが予め定められた最小値を下回った場合に発生する。予め定められたプロセスシーケンスからの逸脱は、例えば、流れ経路又は流れ経路に接続されたホース接続部における漏れ、又は真空包帯における漏れが流量の変化をもたらす場合に存在する。
【0048】
光信号は、好ましくは、吸引ポンプ内に配置された制御ユニットによって自動的にトリガ又は調整される。好ましくは、光信号は、動作障害及び/又は予め定められたプロセスシーケンスからの逸脱の場合に、例えば、容器の最大充填レベルを超えた場合、流れ経路又は流れ経路に接続されたホース接続部の流量、又は流れ経路に存在する真空が予め定められた基準値から逸脱するか又は予め定められた制限値を超え又は下回る場合にトリガ又は調整される。
【0049】
光信号の強度は、経時的に一定であることも、周期的に変化する(点滅する)こともできる。好ましくは、制御デバイスは、機能不良の重大度に応じて、これら2つの選択肢を切り替えることができる。例えば、容器の充填レベルが最大に近づいたときに一定の光信号を発生させ、充填レベルが最大を超えたときに点滅する光信号を発生させることができる。点滅周波数を増加して、特に深刻な機能不良を示すこともできる。
【0050】
一実施形態では、光信号は、動作状態に応じて異なる色で生成される。例えば、障害のない動作中にある色(例えば、緑色)の光信号が生成され、機能不良及び/又は予め定められたプロセスシーケンスからの逸脱がある場合は別の色(例えば、赤色)の光信号が生成される。このようにして、オペレータは吸引ポンプの動作状態を容易に確認することができる。
【0051】
ステータスインジケータは、その表面全体にわたって均一な光信号を表示することができ、光信号は、単一のステータス情報を伝達する。この場合、例えば、ステータスインジケータは、動作状態に障害があるか否かを示す。代わりに、ステータスインジケータは、それぞれが異なる光信号を表示する異なるセクションに分割することもできる。このようにして、異なるステータス情報を伝達することができる。例えば、これは異なるタイプの機能不良を区別するために使用することができる。
【0052】
吸引ポンプは、主電源接続部又は内部バッテリを介して電力を供給することができる。バッテリの場合、吸引ポンプは持ち運び可能であるように構成することができ、必ずしも定置状態で動作させる必要はない。バッテリの場合、吸引ポンプは、好ましくは、バッテリを充電するために使用することができる電源接続部を有する。
【0053】
本発明の他の好ましい特徴は、従属請求項及び以下に記載される実施形態から生じる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
以下では、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明するが、図面は本発明を説明するのに役立つだけであり、限定的に解釈されるべきではない。
【
図1】第1の実施形態による吸引ポンプの概略図である。
【
図3】ポンプハウジングの前面及び2つの側面に連続した光の帯の形態のステータスインジケータを有する吸引ポンプの概略図である。
【
図4】ポンプハウジングの前面及び2つの側面に連続した光の帯の形態のステータスインジケータを有する吸引ポンプの概略図である。
【
図5】ポンプハウジングの2つの側面に光の帯の形態のステータスインジケータを有する吸引ポンプの概略図である。
【
図6】別個の照明要素の形態のステータスインジケータを有する吸引ポンプの概略図である。
【
図7】別個の照明要素の形態のステータスインジケータを有する吸引ポンプの概略図である。
【
図8】流れ経路の外面に取り付けられたステータスインジケータを有する吸引ポンプの概略図である。
【
図9】吸引ポンプの下面に取り付けられたステータスインジケータを有する本発明の第2の変形例による吸引ポンプの概略図である。
【
図10】
図10A及び
図10Bは、八角形の底面又は円形の底面を有する本発明の第1の変形例による2つの吸引ポンプの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1は、本発明の第1の変形例による創部ドレナージ用の吸引ポンプ1を示す。ポンプは、オン/オフスイッチ11と、電源接続部12とを有する。吸引ポンプ1を支持面上に配置するために、吸引ポンプ1の下面に
図1に図示しない1つ以上のスタンド13を設けることができる。
【0056】
図示の吸引ポンプ1では、電力供給は、好ましくは、主電源ケーブルを介して主電源に接続することができる電源接続部12を介して提供される。代わりに又は加えて、吸引ポンプ1は、電力供給用バッテリを有することもできる。この場合、吸引ポンプ1は持ち運び可能であるように構成することができ、必ずしも定置状態で動作させる必要はない。この場合、バッテリは、好ましくは、電源接続部12を介して充電することができる。
【0057】
吸引ポンプ1は、上面21と、前面22と、前面22に隣接する2つの側面23a、23bとを有する箱形のポンプハウジング2を有する。前面22、上面21及び側面23a、23bの面法線(プロットされていない)は、それぞれ互いに90°又は180°の角度である。ポンプハウジング2は、例えば、プラスチック又はアルミニウムで作られ得る。ポンプハウジングは、好ましくはプラスチックで作られる。上面21はまた、様々な動作パラメータを表示するためのディスプレイ及び/又は動作パラメータを設定するための制御パネルを有することができる。
【0058】
吸引ポンプ1の背面に容器3が取り付けられる。容器3は、ポンプで送り込まれた体液を受け取るために使用される。容器は、その外壁で吸引ポンプ1の外面の一部を形成し、ポンプハウジング5の上面21及び2つの側面23b、23cと面一である。容器3は、有利には、交換又は空にするために吸引ポンプ1に取り外し可能に接続される。このために、吸引ポンプ1はロック解除機構を有する。有利には、吸引ポンプ1は、容器3に採取された液体の量を連続的に測定することができ、その測定結果を制御ユニットに送信することができる、充填レベルセンサを含む。
【0059】
吸引ポンプ1の上側には、
図1に図示しない流れ経路4が設けられている。流れ経路4は、有利には円形の断面を有する。流れ経路4は、吸引ポンプ1を、真空包帯などの
図1に図示しない液体採取デバイスに接続するためのものである。流れ経路4は、ポンプハウジング2の内部で、
図1に図示しない真空を生成するためのポンプユニットと容器3とに接続される。流れ経路4は、吸引ポンプ1の上側にあるホース受入口41を通ってハウジングから引き出される。その遠位端で、流れ経路4は、好ましくは更なるホースラインを介した、液体採取デバイスへの接続に役立つカップリングを有することができる。
【0060】
光学的ステータスインジケータ5が、前面22及び2つの側面23b、23cに連続した光の帯の形態で配置される。この光の帯は、一方の側面23aの後縁から反対側の側面23bの後縁まで延びている。
【0061】
ステータスインジケータ5は、例えば、吸引ポンプ1に障害があるときに点灯する。これは、例えば、好適な充填レベルセンサが、容器3の最大充填レベルを超えたことを検出した場合、又は好適な圧力センサが、流れ経路4内の負圧が予め定められた限界値から逸脱したことを検出した場合である。
【0062】
ステータスインジケータ5の有利な設計では、前記インジケータは、動作状態に応じて異なる色で光る。例えば、ステータスインジケータ5は、障害がない場合は特定の色で、障害が検出された場合は異なる色で光る。
【0063】
ステータスインジケータ5は、有利には、ポンプハウジング5の材料に組み込まれ、例えば、ポンプハウジングの一部は透光性材料で作られ、透光性材料に、内部光源、例えばLEDによって生成された光信号が光導波路を介して結合される。光信号は、有利には、光強度がステータスインジケータ5の全長にわたって均一に分布するように結合される。代わりに、光強度は、ステータスインジケータ5の全長にわたって不均一に分布させることもできる。例えば、光はバンドパターンを有することができる。
【0064】
吸引ポンプ1は、有利には、周囲の明るさを測定するための明るさセンサ(図示せず)と、明るさセンサに接続され、ステータスインジケータ5の明るさをそれぞれの周囲の明るさに合わせる制御ユニットとを含む。
【0065】
【0066】
図2によれば、吸引ポンプ1は、斜めに延びる上面21を有するポンプハウジング2を有する。ステータスインジケータ5は、ハウジングの上面21と側面23bの両方に光の帯の形態で配置される。また、ディスプレイ14を上面21に配置することができる。ディスプレイ14は、吸引ポンプ1の動作状態に関する更なる情報を表示するために使用することができる。ディスプレイは、使用者が吸引ポンプ1の機能を制御することを可能にするタッチセンシティブスクリーンとして設計することもできる。
図1に示す吸引ポンプ1の変形例として、容器3は吸引ポンプ1の背面ではなく側面に配置される。
【0067】
図3及び
図4は、ポンプハウジング2の前面22及び2つの側面23a、23bにわたって光の帯の形態で延びるステータスインジケータ5を示す。
図3では、ステータスインジケータ5は、2つの側面23a、23bの上を斜めの線で、前面22の上を水平の線で延びている。
図4では、ステータスインジケータ5は波線に沿っている。
【0068】
図5は、2つの側面23a及び23b上に2つの連続した垂直な光の帯の形態でそれぞれ設けられたステータスインジケータを示す。前面22にはステータスインジケータはない。
【0069】
図6及び
図7は、多数の別個の照明要素の形態のステータスインジケータ5を示す。
図6では、これらの照明要素は、丸みを帯びた端を有する細長い長方形の形状を有し、2つの側面23a、23b及び前面22にも取り付けられている。
図7では、照明要素は円形であり、2つの側面23a、23bにのみ取り付けられている。
【0070】
図8は、流れ経路4が内側から照明される透光性材料で作られている、本発明の別の実施形態を示す。流れ経路4は円形の断面を有する。吸引ポンプ1の内部に配置された光源(
図8に図示せず)により生成された光信号は、光導波路を介して透光性材料に供給される。透光性材料は、流れ経路4の全長にわたって延びることができ、又は流れ経路4の一部、例えばホース受入口41とカップリング42との間の部分のみを透光性材料で作ることができる。このようにして、流れ経路4の外面の少なくとも一部が、外周全体にわたる光学的ステータスインジケータ5として機能する。
【0071】
図9は、本発明の第2の変形例による吸引ポンプ1を示す。吸引ポンプは、
図1の吸引ポンプについて既に説明したように、ハウジング2と、容器3と、流れ経路4と、オン/オフスイッチ11と、電源接続部12とを含む。吸引ポンプ1はまた、その下面に、吸引ポンプ1を支持面上に配置するために使用することができるスタンド13を有する。スタンド13は、支持面と吸引ポンプ1の下面との間に一定の距離が形成されるという効果を有する。光学的なステータスインジケータ5が吸引ポンプ1の下面に取り付けられ、ステータスインジケータ5が示す光信号が支持面の方向に放射されるようになっている。点線の矢印で示される光信号は、支持面によって反射され、吸引ポンプ1と支持面との間のギャップを通って外側に向けられる。
【符号の説明】
【0072】
1 吸引ポンプ
11 オン/オフスイッチ
12 電源接続部
13 スタンド
14 ディスプレイ
2 ポンプハウジング
21 上面
22 前面
23a、23b 側面
3 容器
4 流れ経路
41 ホース受入口
5 ステータスインジケータ
6a~d 面法線