(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】ピリジン-3-イル誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 401/12 20060101AFI20240527BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20240527BHJP
C07D 405/14 20060101ALI20240527BHJP
C07D 413/14 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/4427 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/443 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/497 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20240527BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20240527BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20240527BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240527BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240527BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240527BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20240527BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240527BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20240527BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240527BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240527BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
C07D401/14
C07D405/14
C07D413/14
A61K31/4427
A61K31/443
A61K31/4439
A61K31/4545
A61K31/497
A61K31/501
A61K31/506
A61K31/5377
A61P3/04
A61P3/10
A61P9/00
A61P11/00
A61P17/00
A61P25/00
A61P25/04
A61P29/00
A61P35/00
A61P43/00 105
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2021574814
(86)(22)【出願日】2020-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2020066767
(87)【国際公開番号】W WO2020254408
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-06-14
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2019/065963
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517248845
【氏名又は名称】イドルシア・ファーマシューティカルズ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IDORSIA PHARMACEUTICALS LTD
【住所又は居所原語表記】HEGENHEIMERMATTWEG 91, 4123 ALLSCHWIL, SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ボリ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーン ブロッチ
(72)【発明者】
【氏名】シリル レスコップ
【審査官】鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/234115(WO,A1)
【文献】米国特許第05712274(US,A)
【文献】特表2017-500287(JP,A)
【文献】特表2007-512251(JP,A)
【文献】国際公開第2011/037192(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩:
【化1】
(式中、
R
1は、水素、ハロゲン、メチル又はトリフルオロメチルであり;
R
2は、C
1-3-アルコキシ、シクロプロピルオキシ又はメトキシ-C
2-3-アルコキシであり
;
Ar
1は、フェニル又は1若しくは2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリールを表し;当該基Ar
1はR
3及びR
4により置換され、
- R
3は、n-プロピル、イソプロピル又はC
3-6-シクロアルキルであり;
- R
4は、独立に、水素、フルオロ、メチル及びメトキシから選択される1個の置換基を表し;
m及びnは、独立に、1又は2の整数を表し;
基-L-R
5は、
- 水素;
- -C
1-4-アルキル;
- -C
0-6-アルキレン-C
3-6-シクロアルキル;(C
3-6-シクロアルキル
は、独立に、未置換であるか又は1個のハロゲンにより置換される。);
- -CO-H;
- -L
1-CO-R
C11(R
C11は、独立に、ヒドロキシ;-O-ベンジル;-O-C
1-6-アルキル;C
1-フルオロアルキル;又は-NR
N11R
N12;(独立に、R
N11は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N12は、水素、C
1-4-アルキル、-SO
2-C
1-6-アルキル又は-O-R
O11(R
O11は、独立に、水素、C
1-6-アルキル又はベンジルを表す。)である。)を表し;
-L
1-は、独立に、
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
1-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C
1-6-アルキレンは、独立に、1個のヒドロキシ、C
1-3-アルコキシ、-O-CO-C
1-4-アルキル又は-NR
N13R
N14;(独立に、R
N13は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N14は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-C
2-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C
2-6-アルキレンは、独立に、2個の置換基により置換され、前記置換基は、ヒドロキシ及び-NR
N15R
N16;(独立に、R
N15は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N16は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)から独立に選択される。);
-- -C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-SO
2-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-CO-NH-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-又は-CO-O-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-;
-- -C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-CO-O-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-CO-NH-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-SO
2-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-;(Cy
1は、独立に、1個の環酸素原子又は1個の環窒素原子を有するC
3-6-ヘテロシクロアルキレンを表し、当該環窒素は、遊離価を有する場合には、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換される。);
-- -C
2-4-アルキレン-O-C
2-4-アルキレン-O-C
1-4-アルキレン-又は-CO-C
1-4-アルキレン-O-C
2-4-アルキレン-O-C
1-4-アルキレン-;
-- -C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-、-CO-O-C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-、-CO-NH-C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-;(X
11は、独立に、酸素又は窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換された、酸素又は窒素原子を表す。);
-- -CO-C
1-4-アルキレン-X
12-C
1-4-アルキレン-、-SO
2-C
1-4-アルキレン-X
12-C
1-4-アルキレン-又は-CO-C
1-4-アルキレン-X
12-C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-;(X
12は、独立に、酸素又は窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1
個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル、-CO-O-C
1-4-アルキル若しくはC
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキルにより置換された、酸素又は窒素原子を表す。);
-- -C
2-4-アルキレン-X
13-C
1-4-アルキレン-;(X
13は-NH-CO-を表し、当該C
2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);
-- -C
1-4-アルキレン-X
14-C
1-4-アルキレン-;(X
14は-CO-NH-を表す。);
-- -CO-C
2-6-アルケニレン-又は-SO
2-C
2-6-アルケニレン-;又は、
-- -CO-C
2-6-フルオロアルキレン-;
を表す。);
- -L
2-ヒドロキシ;(-L
2-は、
-- -CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C
1-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ、C
1-フルオロアルキル若しくは-NR
N21R
N22(独立に、R
N21は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N22は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-(これらの基において、当該C
2-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ、C
1-フルオロアルキル若しくは-NR
N23R
N24(独立に、R
N23は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N24は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-;
-- -C
0-4-アルキレン-Cy
2-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-Cy
2-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-C
0-4-アルキレン-Cy
2-C
0-4-アルキレン-;(Cy
2は、独立に、1個の環酸素原子又は1個の環窒素原子を有するC
3-6-ヘテロシクロアルキレン基を表し;当該環窒素は、遊離価を有する場合には、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換される。);
-- -C
2-4-アルキレン-(O-C
2-4-アルキレン)
p-又は-CO-C
1-4-アルキレン-(O-C
2-4-アルキレン)
p-;(pは、独立に、整数の1又は2を表す。);
-- -C
2-4-アルキレン-X
21-C
2-4-アルキレン-;(X
21は、窒素原子であって、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換された、窒素原子を表す。);
-- -CO-C
1-4-アルキレン-X
22-C
2-4-アルキレン-、-CO-C
1-4-アルキレン-X
22-C
1-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-又は-SO
2-C
1-4-アルキレン-X
22-C
2-4-アルキレン-;(X
22は、窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換された、窒素原子を表す。);
-- -C
2-4-アルキレン-X
23-C
1-4-アルキレン-;(X
23は-NH-CO-を表し、当該C
2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);
-- -C
1-4-アルキレン-X
24-C
2-4-アルキレン-;(X
24は-CO-
NH-を表し、当該C
2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);又は、
-- 3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1,2-ジイル;
を表す。);
- -L
3-O-R
O31(R
O31は、-C
1-4-アルキル、-CO-C
1-4-アルキル又は-CO-C
2-4-アルケニルであり;
-L
3-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
4-NR
N1R
N2(独立に、R
N1は、水素又はC
1-4-アルキルであり;R
N2は、水素;C
1-4-アルキル;C
1-3-フルオロアルキル;C
3-6-シクロアルキル;C
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキレン;-CO-C
1-4-アルキル;-SO
2-C
1-4-アルキル;又は-SO
2-C
1-フルオロアルキルであり;
-L
4-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;又は、
-- -C
0-4-アルキレン-Cy
4-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-Cy
4-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-C
0-4-アルキレン-Cy
4-C
0-4-アルキレン-;(Cy
4は、独立に、1個の環酸素原子を有するC
3-6-ヘテロシクロアルキレン基を表す。);
を表す。);
- -L
5-NR
N3R
N4(R
N3は、水素、C
1-4-アルキル又はC
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキレンであり;R
N4は、-CO-O-C
1-4-アルキル;-CO-NR
N51R
N52(R
N51及びR
N52は、独立に、水素及びC
1-4-アルキルから選択される。);又は-SO
2-NR
N53R
N54(独立に、R
N53は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N54は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-C
1-4-アルキルである。)であり;
-L
5-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
6-N(R
N61)-O-R
O61(R
N61は、水素、-CO-C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルであり;R
O61は、独立に、水素、C
1-6-アルキル又はベンジルを表し;
-L
6-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
7-NR
N5R
N6(R
N5は、水素又はC
1-4-アルキルであり;R
N6は、水素、C
1-4-アルキル、-CO-C
1-4-アルキル、C
1-3-フルオロアルキル又はC
3-6-シクロアルキルであり;
-L
7-は、独立に、
-- -CO-又は-SO
2-;
を表す。);
- -L
8-SO
2-R
S81(R
S81は、独立に、-C
1-6-アルキル;C
1-フ
ルオロアルキル;ヒドロキシ;-NR
N81R
N82(独立に、R
N81は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N82は、水素、C
1-4-アルキル、-CO-C
1-6-アルキルである。)を表し;
-L
8-は、独立に、
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
9-HET
1(HET
1は、5又は6員のヘテロアリールを表し、当該HET
1は、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基は、独立に、C
1-4-アルキル;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;ヒドロキシメチル;-C
0-2-アルキレン-Cy
91-COOR
O91(R
O91は、水素又はC
1-4-アルキルであり、Cy
91は、C
3-6-シクロアルキレン基を表す。);又は-C
0-2-アルキレン-COOR
O92(R
O92は、水素又はC
1-4-アルキルである。)から選択され;
-L
9-は、独立に、
-- -C
0-6-アルキレン-、-CO-C
0-6-アルキレン-、-SO
2-C
0-6-アルキレン-、-CO-O-C
1-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
10-C
4-6-ヘテロシクリル(C
4-6-ヘテロシクリルは、独立に、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を有し;これらの基において、当該C
4-6-ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1、2若しくは3個の置換基により置換され、前記置換基は:
-- それぞれが環窒素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する1又は2個のオキソ置換基;及び/又は、
-- 環窒素原子又は環酸素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する2個のメチル置換基;及び/又は、
-- 環硫黄環原子における2個のオキソ置換基;及び/又は、
-- 遊離価を有する環窒素原子に結合するC
1-4-アルキル、C
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキル、C
2-3-フルオロアルキル又は-CO-C
1-4-アルキル;から独立に選択され;
-L
10-は、独立に、
-- -C
0-6-アルキレン-、-CO-C
0-6-アルキレン-、-SO
2-C
0-6-アルキレン-、-CO-O-C
1-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
11-シアノ;(-L
11-は、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン又は-C
0-6-アルキレン-を表す。);
- -L
12-NO
2;(-L
12-は-C
2-6-アルキレン-を表す。);又は、
- -L
13-C
1-4-アルキル;(-L
13-は、-CO-、-CO-O-又は-SO
2-を表す。);
を表す。)。
【請求項2】
R
1がハロゲンである;請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
R
2がC
1-3-アルコキシである、請求項
1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Ar
1がフェニルを表し、当該フェニル基がR
3及びR
4により置換され、
- R
3がイソプロピルを表し;
- R
4が水素を表す;
請求項
1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
フラグメント:
【化2】
から選択される環を表す;
請求項
3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
m及びnがいずれも1である;請求項
5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
基-L-R
5が、
- 水素;
- -C
1-4-アルキル;
- -C
0-6-アルキレン-C
3-6-シクロアルキル;(C
3-6-シクロアルキルは、独立に、未置換であるか又は1個のハロゲンにより置換される。);
- -CO-H;
- -L
1-CO-R
C11(R
C11は、独立に、ヒドロキシ;又は-O-C
1-6-アルキルを表し;
-L
1-は、独立に、
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-CO-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
2-ヒドロキシ;(-L
2-は、
-- -CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-(これらの基において、当該C
2-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);又は、
-- 3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1,2-ジイル;
を表す。);
- -L
3-O-R
O31(R
O31は、-C
1-4-アルキル又は-CO-C
2-4-アルケニルであり;
-L
3-は、独立に、
-- -SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
4-NR
N1R
N2(独立に、R
N1は、水素又はC
1-4-アルキルであり;R
N2は、水素;C
1-4-アルキル;又は-SO
2-C
1-4-アルキルであり;
-L
4-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
5-NR
N3R
N4(R
N3は、水素又はC
1-4-アルキルであり;R
N4は-SO
2-NR
N53R
N54(独立に、R
N53は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N54は、水素又はC
1-4-アルキルである。)であり;
-L
5-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
7-NR
N5R
N6(R
N5は、水素又はC
1-4-アルキルであり;R
N6は、水素、C
1-4-アルキル又はC
3-6-シクロアルキルであり;
-L
7-は、独立に、
-- -CO-又は-SO
2-;
を表す。);
- -L
8-SO
2-R
S81(R
S81は、独立に、-C
1-6-アルキル;C
1-フルオロアルキル;又はヒドロキシを表し;
-L
8-は、独立に、
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
9-HET
1(HET
1は5又は6員のヘテロアリールを表し、当該HET
1は、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は、C
1-4-アルキル;ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;ヒドロキシメチル;-C
0-2-アルキレン-COOR
O92(R
O92は、水素又はC
1-4-アルキルである。)から独立に選択され;
-L
9-は、独立に、
-- -C
0-6-アルキレン-、-CO-C
0-6-アルキレン-、-SO
2-C
0-6-アルキレン;
を表す。);
- -L
10-C
4-6-ヘテロシクリル(C
4-6-ヘテロシクリルは、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を有し;これらの基において、当該C
4-6-ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、前記置換基は:
-- それぞれが環窒素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する1又は2個のオキソ置換基;及び/又は、
-- 環窒素原子又は環酸素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する2個のメチル置換基;
から独立に選択され;
-L
10-は、独立に、
-- -C
0-6-アルキレン-、-CO-C
0-6-アルキレン-、-SO
2-C
0-6-アルキレン-;
を表す。);又は、
- -L
13-C
1-4-アルキル;(-L
13-は、-CO-、-CO-O-又は-SO
2-を表す。);
を表す;
請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
基-L-R
5が、
- 水素;
- イソプロピル、イソブチル;
- シクロブチル;
- -CO-H;
- -L
1-COOH;(-L
1-は、
--
*-CH
2-C(CH
3)
2-、
*-CH
2-CH
2-C(CH
3)
2-、
*-CH
2-CH
2-CH
2-C(CH
3)
2-又は
*-CO-CH
2-C(CH
3)
2-;
を表す。);
- -L
2-ヒドロキシ;(-L
2-は、
-- -CH
2-CH
2-、
*-CH
2-CH(OH)-CH
2-;
--
*-CO-NH-CH
2-CH
2-;又は、
--
*-SO
2-CH
2-CH
2-;
を表す。);
- -L
3-O-CH
3又は-L
3-O-CO-C(CH
3)=CH
2;(-L
3-は、--
*-CO-NH-CH
2-CH
2-;
を表す。);
- -L
7-NH
2、-L
7-NH-CH
3、-L
7-NH-CH
2-CH
3、-L
7-NH-CH(CH
3)
2又は-L
7-NH-シクロプロピル;(-L
7-は、
-- -CO-又は-SO
2-;
を表す。);
- -L
9-HET
1;(-L
9-HET
1は、
【化3】
を表す。);
- -L
10-C
4-6-ヘテロシクリル;(-L
10-C
4-6-ヘテロシクリルは、
【化4】
を表す。);又は、
- -L
13-メチル;(-L
13-は、-CO-又は-SO
2-を表す。);
を表し;
これらの基において、アステリスクは、分子の残りの部分に結合する結合を示す;
請求項
6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
基-L-R
5が-SO
2-NH
2を表す;請求項
6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
当該化合物が、
N-(6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシピリジン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
(S)-N-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-メチルピリジン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-フルオロ-6-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(5-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(6-フルオロ-3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-シクロペンチルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-イソプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-イソブチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(1H-テトラゾール-5-イル)エチル)-N-(6-クロロ-4-メトキ
シピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(3-(1H-テトラゾール-5-イル)プロピル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)酢酸;
1-(2-アミノエチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-シクロブチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(オキセタン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
(R)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
(R)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-((1H-ピラゾール-3-イル)メチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-((1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
メチル 4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタノエート;
4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
メチル 4-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタノエート;
4-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
4-(3-((6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
メチル 4-(4-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタノエート;
4-(4-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
4-(3-((6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(
2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
エチル 5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタノエート;
5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタン酸;
エチル 5-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタノエート;
5-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタン酸;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(スルファモイルアミノ)エチル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロパノイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-アセチル-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-ホルミル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(オキセタン-3-カルボニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-カルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-ヒドロキシ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)アセチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アセチル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-(4-(ヒドロキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アセチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(2H-テトラゾール-2-イル)アセチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アセチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-(3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-4-イル)アセチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-(3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-5-イル)アセチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(スルファモイルグリシル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-((メチルスルフォニル)グリシル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(メチルスルフォニル)アセチル)アゼチジン-3-カルボキサミド;メチル 4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタノエート;
4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(3-((6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(4-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(3-((6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(メチルスルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-((2-メトキシエチル)スルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-((2-(ジメチルアミノ)エチル)スルフォニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(オキセタン-3-イルスルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
(S)-N-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルピペリジン-4-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-メチルピリジン-3-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-シクロペンチルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(N-メチルスルファモイル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(N-シクロプロピルスルファモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-フルオロ-6-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(5-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(6-フルオロ-3-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシピリジン-3-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(N-(2-メトキシエチル)スルファモイル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(N-(2-ヒドロキシエチル)スルファモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1-メチルアゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-エチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-イソプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
(S)-N3-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N1-シクロプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド
;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-シクロプロピル-3-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド)エチル メタクリレート;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1-(2-メトキシエチル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
エチル (3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボニル)グリシネート;
(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボニル)グリシン;
エチル 3-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド)プロパノエート;
3-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド)プロパン酸;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1,N1-ジメチルアゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(モルフォリン-4-カルボニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
メチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート;
2-メトキシエチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(3-メチルピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-フルオロピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-フルオロ-2-メチルピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロ-2-メチルピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-メチルピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(4-フルオロピリジン-2-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-シアノピリミジン-2-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-メチルピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(5-メチルピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(6-メチルピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(6-クロロ-2-メチルピリミジン-4-イル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロ-2-メチルピリミジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロピリミジン
-4-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロ-2-メチルピリミジン-4-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
メチル 5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキシレート;
5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸;
メチル 6-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ニコチネート;
メチル 2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキシレート;
2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸;
メチル 6-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピリダジン-3-カルボキシレート;
エチル 2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)オキサゾール-4-カルボキシレート
;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(1H-テトラゾール-5-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(4-オキソ-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;又は
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
当該化合物が、
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩;及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項13】
有効成分として、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、繊維症、皮膚疾患、疼痛、悪性、良性増殖性疾患、呼吸器疾患、神経系障害、心血管疾患、炎症性疾患、肥満又はインスリン抵抗性の予防
用又は治療
用の、
薬剤。
【請求項14】
繊維症の治療用である、請求項13に記載の薬剤。
【請求項15】
繊維症、皮膚疾患、疼痛、悪性、良性増殖性疾患、呼吸器疾患、神経系障害、心血管疾患、炎症性疾患、肥満又はインスリン抵抗性の予防又は治療のための医薬の製造における、請求項1~
11のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)のLPA1受容体アンタゴニスト及び医薬組成物の製造における活性成分としてのそれらの使用に関する。本発明はまた、当該化合物の製造方法、式(I)の化合物を有する医薬組成物及び繊維症の進行又はLPA1受容体が関与する他の障害を阻害する医薬としてのそれらの単独での又は他の活性化合物若しくは治療と組み合わせた使用を含む関連した側面に関する。
【背景技術】
【0002】
リゾリン脂質は、膜由来の生物活性を有する脂質メディエーターであり、その中でリゾホスファチジン酸(LPA)が医学的に最も重要なものの1つである。LPAは単分子体ではなく、種々の長さ及び飽和度の脂肪酸を有する内在性構造変異体の集合体である(Fujiwaraら、J.Biol.Chem.2005、280、35038-35050)。LPAの骨格は、ホスファチジルコリン(PC)又はホスファチジン酸(PA)等のグリセロール系リン脂質に由来する。LPAは、同クラスの7回膜貫通型Gタンパク質結合(GPCR)受容体に結合することにより種々の細胞シグナル伝達経路を制御する生理活性脂質(シグナル伝達脂質)である(Chun J.、Hla T.、Spiegel S.、Moolenaar W.、編集者、Lysophospholipid Receptors:Signaling and Biochemistry、2013、Wiley;ISBN:978-0-470-56905-4;Zhao Y.ら、Biochim.Biophys.Acta(BBA)-Mol.Cell Biol.Of Lipids、2013、1831、86-92)。現在知られているLPA受容体は、LPA1、LPA2、LPA3、LPA4、LPA5及びLPA6と呼ばれる(Choi J.W.、Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.2010、50、157-186)。ヒトLPA1受容体のヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は当該技術分野において既知であり、公開されている(Hechtら、1996 J.Cell.Biol.135:1071-83、Anら、1997 Biochem.Biophys.Res.Comm.231:619-622)。
【0003】
LPAは長い間、真核細胞と原核細胞の両方におけるリン脂質生合成の前駆体として知られていたが、LPAが、活性化細胞、特に血小板により速やかに産生及び放出され、特定の細胞表面受容体に作用することにより標的細胞に影響を与えるシグナル伝達分子であることが明らかになったのはごく最近である(例えば、Moolenaarら、BioEssays、2004、26、870-881及びvan Leewenら、Biochem.Soc.Trans.、2003、31、1209-1212を参照されたい。)。小胞体において合成され、より複雑なリン脂質にプロセッシングされる他、LPAは、細胞の活性化に続いて、既存のリン脂質の加水分解を介して産生され得る;例えば、sn-2位は通常脱アシル化により脂肪酸残基を欠いており、sn-1のみが脂肪酸にヒドロキシエステル化されたままである。さらに、多くのタイプの腫瘍がオートタキシンを上方制御することから、LPAの産生における重要な酵素であるオートタキシン(autotaxin)(リゾPLD/NPP2)は癌遺伝子の産生物かもしれない(Brindley D.、J.Cell Biochem.2004、92、900-12)。高感度及び特異的(sensitive and specific)LC/MS及びLC/MS/MS法を用いた測定を含む、ヒト血漿及び血清並びにヒト気管支肺胞洗浄液(BALF)のLPA濃度が報告されている(Bakerら、Anal.Biochem.2001、292、287-295;Onoratoら、J.Lipid Res.、2014、55、1784-1796)。
【0004】
LPAは、細胞増殖の誘導、細胞遊走及び神経突起退縮(neurite retraction)の刺激、ギャップ結合の閉鎖(gap junction closure)をはじめとする広範な生物学的応答に影響を与え、粘菌の走化性にさえも影響を与える(Goetzlら、Scientific World J.、2002、2、324-338、Chun J.、Hla T.、Spiegel S.、Moolenaar W.、編集者 Lysophospholipid Receptors:Signaling and Biochemistry、2013、Wiley;ISBN;978-0-470-56905-4)。より多くの細胞系がLPA応答について試験されるにつれ、LPAの生物学的知識は増大し続けている。例えば、現在では、細胞の成長及び増殖に対する刺激に加え、LPAが、創傷の修復及び再生において重要な事象であるcellular tension及び細胞表面フィブロネクチン結合を促進することが知られている(Moolenaarら、BioEssays、2004、26、870-881)。近年、抗アポトーシス活性もLPAに帰すものとされ、最近、PPARyがLPAの受容体/標的であることが報告された(Simonら、J.Biol.Chem.、2005、280、14656-14662)。
【0005】
繊維症は、組織治癒過程が制御されないことにより起こり、細胞該マトリクス(ECM)の過剰蓄積及び吸収不全が引き起こされ、最終的に終末器官不全を起こす(Rockeyら、New Engl.J.Med.、2015、372、1138-1149)。近年、突発性肺線維症(IPF)患者において、LPA1受容体が過剰発現していることが報告された。また、LPA1受容体ノックアウトマウスはブレオマイシン誘発肺線維症から保護されていた(Tagerら、Nature Med.、2008、14、45-54)。従って、LPA1受容体を中和することは、肺線維症、肝線維症、腎線維症、動脈線維症(arterial fibrosis)及び全身性硬化症等の繊維症(Stoddardら、Biomol.Ther.、2015、23(1)、1-11;Rancouleら、Expert.Opin.Inv.Drug 2011、20(85)、657-667;Yangら、IOVS 2009、50(3) 1290-1298;Prad閧窒・轣AJ.Am.Soc.Nephro.2007、18、3110-3118;Abu El-Asrarら、Acta Ophthalmol.2012、90、e84-e89)、従って、繊維症に起因する疾患(肺線維症-突発性肺線維症[IPF]、肝線維症-非アルコール性脂肪肝炎[NASH]、腎線維症-糖尿病性腎症、全身性硬化症-強皮症(Castellinoら、Arthritis Rheum.2011、63(5)、1405-1415)の治療に有用である可能性がある。
【0006】
副腎皮質ステロイドは、免疫抑制剤、細胞分裂阻害剤及び抗酸化剤と組み合わせてIPFの治療に使用されている。長期間の治療に使用すると、副腎皮質ステロイドは副作用を引き起こす可能性がある。ピルフェニドン(Pirfenidone)はIPFの治療に対して承認されているが、治療の作用機作は不明であり、また副作用はピルフェニドンの使用に関係している。従って、線維症の進行を特異的に標的とする、副作用が軽減された、経口で有効な化合物は、制御されていない線維症疾患の現行の治療を著しく改善するであろう。
【0007】
LPA1受容体アンタゴニストの使用は繊維症に限定されるものではなく、LPA/LPA1受容体系(receptor axis)がその病理に関与する他の障害、例えば、急性疼痛、慢性疼痛及び神経因性疼痛(Inoueら、Nat.Med.2004、10(7) 712-718;Kuner、Nat.\*_Hlk514161616Med.2010、16(11)、1258-1266)(繊維症が組織を結合させ、血流を阻害して疼痛を引き起こす_Hlk514161616、収縮(随意)筋における繊維質瘢痕組織の形成に起因する繊維筋痛症を含む。)並びに癌性疼痛を含む疼痛;癌(Stoddardら、Biomol.Ther.、2015、23(1)、1-11;Komachiら、Cancer S
ci.2012、103(6)、1099-1104;Zengら、The Prostate 2009、69、283-292)並びに腫瘍細胞の増殖の制御、癌腫の浸潤及び転移、胸膜中皮腫(Yamada、Cancer Sci.、2008、99(8)、1603-1610)、腹膜中皮腫又は骨転移(Boucharaba ら、J.Clin.Invest.、2004、1 14(12)、1714-1725;Boucharabaら、Proc.Natl.acad.Sci.、2006、103(25) 9643-9648)を含む悪性及び良性増殖性疾患;炎症(Liら、Kidney International 2017、91(6)、1362-1373;Linら、Am.J.Pathol.2018、188(2)、353-366;Watanabeら、J.Clin.Gastroenterol.2007、41(6)、616-623;Watanabeら、Life Sciences 2007、81、1009-1015);神経系障害(Stoddardら、Biomol.Ther.、2015、23(1)、1-11;Choiら、Biochim.Biophys.Acta 2013、1831、20-32;Nagaiら、Molecular Pain 2010、6、78);並びにアレルギー性呼吸器疾患及び低酸素症を含む呼吸器疾患(Georasら、Clin.Exp.Allergy 2007、37(3)、311-322)に適用することができる。LPAは、膀胱から単離した膀胱平滑筋細胞に対して収縮作用を有することが示され、前立腺由来上皮細胞(B.P.Kroppら、J.Urology、1999、162、1779-1784;C.Guoら、J.Urology、2000、163、1027-1032)及び間質細胞(Sakamotoら、J.Pharmacol.Exp.Ther。2018、366、390-396)の成長を促進する。LPAはさらに、イン ヴィトロで尿路及び前立腺を収縮させることが示され、イン ヴィヴォにおいて尿道内圧を増大させる(WO02/062389)。LPAはさらに肥満及びインスリン抵抗性に関連している(K.D’Souzaら、Nutrients 2018、10、399)。
【0008】
WO2013/096771は、糖尿病の治療に有効であると記載される、広く包括的な範囲のTGR5アゴニストを開示する。US2007/0078120(WO2005/037269)は、LDLコレステロールの血中濃度を下げることに有用であると記載される、広く包括的な範囲のピペリジン誘導体を開示する。WO2003/088908は、広く包括的な範囲のカリウムチャンネル阻害剤を開示し、数種のピペリジン誘導体を例示しているが、少なくとも本発明化合物において必須の置換基R3を有さない点で本発明化合物と相違する。WO2012/078805及びWO2009/135590は、LPA1受容体のアンタゴニストとして作用し、特定の抗線維症効果を示すと記載される、構造的に乖離した化合物を開示する。
【0009】
本発明は新規な式(I)の化合物を提供し、当該化合物はGタンパク質結合受容体LPA1のアンタゴニストであり、強力で持続性の抗繊維症効果を有する可能性があり、この効果は、血管漏出を阻害し、線維芽細胞の筋線維芽細胞への変換を阻害し、及び/又は、続いて起こる筋線維芽細胞による線維症促進サイトカインの放出を阻害することにより介在される。従って、本化合物は、例えば、制御不能な繊維性疾患並びにLPA1シグナル伝達に関連する他の疾患及び障害の治療に有用である可能性がある。
【発明の概要】
【0010】
1) 本発明の第1の側面は、式(I)の化合物に関する:
【化1】
(式中、
R
1は、水素、ハロゲン(特にクロロ)、メチル又はトリフルオロメチルであり;
R
2は、C
1-3-アルコキシ(特にメトキシ)、シクロプロピルオキシ又はメトキシ-C
2-3-アルコキシであり;又は、
Ar
1は、フェニル又は1若しくは2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表し;(特に、Ar
1はフェニルを表す。)、当該基Ar
1はR
3及びR
4により置換され、
- R
3は、n-プロピル、イソプロピル又はC
3-6-シクロアルキルであり;[当該置換基R
3は、分子の残りの部分の結合点に対してオルト位において結合するものとする。]、
- R
4は、水素、フルオロ、メチル及びメトキシから独立に選択される1個の置換基を表し[特に、R
4は水素又はフルオロ;とりわけ水素を表す。];
m及びnは、独立に、整数の1又は2を表し(特に、m及びnはいずれも整数の1を表す。);
基-L-R
5は、
- 水素;
- -C
1-4-アルキル;
- -C
0-6-アルキレン-C
3-6-シクロアルキル;(C
3-6-シクロアルキルは、独立に、未置換であるか又は1個のハロゲン(特にフルオロ)により置換される。);
- -CO-H;
- -L
1-CO-R
C11(R
C11は、独立に、ヒドロキシ;-O-ベンジル;-O-C
1-6-アルキル;C
1-フルオロアルキル;又は-NR
N11R
N12;(独立に、R
N11は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N12は、水素、C
1-4-アルキル、-SO
2-C
1-6-アルキル又は-O-R
O11(R
O11は、独立に、水素、C
1-6-アルキル又はベンジルを表す。)である。)を表し;
-L
1-は、独立に、
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
1-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C
1-6-アルキレンは、独立に、1個のヒドロキシ、C
1-3-アルコキシ、-O-CO-C
1-4-アルキル又は-NR
N13R
N14;(独立に、R
N13は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N14は
、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-C
2-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C
2-6-アルキレンは、独立に、2個の置換基により置換され、上記置換基は、ヒドロキシ及び-NR
N15R
N16;(独立に、R
N15は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N16は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)から独立に選択される。);
-- -C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-SO
2-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-CO-NH-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-又は-CO-O-C
0-4-アルキレン-C
3-8-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-;
-- -C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-CO-O-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-CO-NH-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-、-SO
2-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
0-4-アルキレン-Cy
1-C
0-4-アルキレン-;(Cy
1は、独立に、1個の環酸素原子又は1個の環窒素原子を有するC
3-6-ヘテロシクロアルキレンを表し、当該環窒素は、遊離価を有する場合には、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換される。);
-- -C
2-4-アルキレン-O-C
2-4-アルキレン-O-C
1-4-アルキレン-又は-CO-C
1-4-アルキレン-O-C
2-4-アルキレン-O-C
1-4-アルキレン-;
-- -C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-、-CO-O-C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-、-CO-NH-C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-4-アルキレン-X
11-C
1-4-アルキレン-;(X
11は、独立に、酸素又は窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換された、酸素又は窒素原子を表す。);
-- -CO-C
1-4-アルキレン-X
12-C
1-4-アルキレン-、-SO
2-C
1-4-アルキレン-X
12-C
1-4-アルキレン-又は-CO-C
1-4-アルキレン-X
12-C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-;(X
12は、独立に、酸素又は窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル、-CO-O-C
1-4-アルキル若しくはC
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキルにより置換された、酸素又は窒素原子を表す。);
-- -C
2-4-アルキレン-X
13-C
1-4-アルキレン-;(X
13は-NH-CO-を表し、当該C
2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);
-- -C
1-4-アルキレン-X
14-C
1-4-アルキレン-;(X
14は-CO-NH-を表す。);
-- -CO-C
2-6-アルケニレン-又は-SO
2-C
2-6-アルケニレン-;又は、
-- -CO-C
2-6-フルオロアルキレン-;
を表す。);
- -L
2-ヒドロキシ;(-L
2-は、
-- -CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C
1-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒド
ロキシ、C
1-フルオロアルキル若しくは-NR
N21R
N22(独立に、R
N21は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N22は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-(これらの基において、当該C
2-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ、C
1-フルオロアルキル若しくは-NR
N23R
N24(独立に、R
N23は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N24は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-C
0-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-C
0-4-アルキレン-;
-- -C
0-4-アルキレン-Cy
2-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-Cy
2-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-C
0-4-アルキレン-Cy
2-C
0-4-アルキレン-;(Cy
2は、独立に、1個の環酸素原子又は1個の環窒素原子を有するC
3-6-ヘテロシクロアルキレン基を表し;当該環窒素は、遊離価を有する場合には、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換される。);
-- -C
2-4-アルキレン-(O-C
2-4-アルキレン)
p-又は-CO-C
1-4-アルキレン-(O-C
2-4-アルキレン)
p-;(pは、独立に、整数の1又は2を表す。);
-- -C
2-4-アルキレン-X
21-C
2-4-アルキレン-;(X
21は、窒素原子であって、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換された、窒素原子を表す。);
-- -CO-C
1-4-アルキレン-X
22-C
2-4-アルキレン-、-CO-C
1-4-アルキレン-X
22-C
1-4-アルキレン-C
3-6-シクロアルキレン-又は-SO
2-C
1-4-アルキレン-X
22-C
2-4-アルキレン-;(X
22は、窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC
1-4-アルキル、C
3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C
1-4-アルキルにより置換された、窒素原子を表す。);
-- -C
2-4-アルキレン-X
23-C
1-4-アルキレン-;(X
23は-NH-CO-を表し、当該C
2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);
-- -C
1-4-アルキレン-X
24-C
2-4-アルキレン-;(X
24は-CO-NH-を表し、当該C
2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);又は、
-- 3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1,2-ジイル;
を表す。);
- -L
3-O-R
O31(R
O31は、-C
1-4-アルキル、-CO-C
1-4-アルキル又は-CO-C
2-4-アルケニルであり;-L
3-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
4-NR
N1R
N2(独立に、R
N1は、水素又はC
1-4-アルキルであり;R
N2は、水素;C
1-4-アルキル;C
1-3-フルオロアルキル;C
3-6-シクロアルキル;C
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキレン;-CO-C
1-4-アルキル;-SO
2-C
1-4-アルキル;又は-SO
2-C
1-フルオロアルキルであり;
-L
4-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;又は、
-- -C
0-4-アルキレン-Cy
4-C
0-4-アルキレン-、-CO-C
0-4-アルキレン-Cy
4-C
0-4-アルキレン-又は-SO
2-C
0-4-アルキレン-Cy
4-C
0-4-アルキレン-;(Cy
4は、独立に、1個の環酸素原子を有するC
3-6-ヘテロシクロアルキレン基を表す。);
を表す。);
- -L
5-NR
N3R
N4(R
N3は、水素、C
1-4-アルキル又はC
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキレンであり;R
N4は、-CO-O-C
1-4-アルキル;-CO-NR
N51R
N52(R
N51及びR
N52は、水素及びC
1-4-アルキルから独立に選択される。);又は-SO
2-NR
N53R
N54(独立に、R
N53は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N54は、水素、C
1-4-アルキル又は-CO-C
1-4-アルキルである。)であり;
-L
5-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
6-N(R
N61)-O-R
O61(R
N61は、水素、-CO-C
1-4-アルキル又は-CO-O-C
1-4-アルキルであり;R
O61は、独立に、水素、C
1-6-アルキル又はベンジルを表し;
-L
6-は、独立に、
-- -C
2-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
2-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
7-NR
N5R
N6(R
N5は、水素又はC
1-4-アルキル(特に水素)であり;R
N6は、水素、C
1-4-アルキル、-CO-C
1-4-アルキル、C
1-3-フルオロアルキル又はC
3-6-シクロアルキル(特に水素)であり;
-L
7-は、独立に、
-- -CO-又は-SO
2-;
を表す。);
- -L
8-SO
2-R
S81(R
S81は、独立に、-C
1-6-アルキル;C
1-フルオロアルキル;ヒドロキシ;-NR
N81R
N82(独立に、R
N81は、水素又はC
1-4-アルキルであり、R
N82は、水素、C
1-4-アルキル、-CO-C
1-6-アルキルである。)を表し;
-L
8-は、独立に、
-- -C
1-6-アルキレン-、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン-、-CO-O-C
2-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
9-HET
1(HET
1は、5又は6員のヘテロアリール(特に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル;チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル)を表し、
当該HET
1は、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は、C
1-4-アルキル(特にメチル);ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;ヒドロキシメチル;-C
0-2-アルキレン-Cy
91-COOR
O91(R
O91は、水素又はC
1-4-アルキルであり、Cy
91はC
3-6-シクロアルキレン基を表す。)
;又は-C
0-2-アルキレン-COOR
O92(R
O92は、水素又はC
1-4-アルキルである。)から独立に選択され;
-L
9-は、独立に、
-- -C
0-6-アルキレン-、-CO-C
0-6-アルキレン-、-SO
2-C
0-6-アルキレン-、-CO-O-C
1-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
10-C
4-6-ヘテロシクリル(C
4-6-ヘテロシクリルは、独立に、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を有し;これらの基において、当該C
4-6-ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1、2若しくは3個の置換基により置換され、上記置換基は:
-- それぞれが環窒素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する1又は2個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基、又は、環酸素がさらに隣接する場合にはカーバメート基、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合には尿素基を形成する。);及び/又は、
-- 環窒素原子又は環酸素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する2個のメチル置換基(すなわち、窒素と一緒に-C(CH
3)
2-N-又は酸素と一緒に-C(CH
3)
2-O-基を形成する。);及び/又は、
-- 環硫黄環原子における2個のオキソ置換基(すなわち、-SO
2-基を形成する。);及び/又は、
-- 遊離価を有する環窒素原子に結合するC
1-4-アルキル、C
1-3-アルコキシ-C
2-4-アルキル、C
2-3-フルオロアルキル又は-CO-C
1-4-アルキル;から独立に選択され;
-L
10-は、独立に、
-- -C
0-6-アルキレン-、-CO-C
0-6-アルキレン-、-SO
2-C
0-6-アルキレン-、-CO-O-C
1-6-アルキレン-、-CO-NH-C
1-6-アルキレン-又は-SO
2-NH-C
1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L
11-シアノ;(-L
11-は、-CO-C
1-6-アルキレン-、-SO
2-C
1-6-アルキレン又は-C
0-6-アルキレン-を表す。);
- -L
12-NO
2;(-L
12-は-C
2-6-アルキレン-を表す。);又は、
- -L
13-C
1-4-アルキル;(-L
13-は、-CO-、-CO-O-又は-SO
2-を表す。);
を表す。)。
【0011】
副態様において、本発明は、基-L-R5中のリンカーLが以下に(又は、必要な変更を加えて、以下の態様のいずれか1つにおいて)定義する通りであり、そのようなリンカーL(すなわち、具体的なリンカー基、-L1-、-L2-、-L3-、-L4-、-L5-、-L6-、-L7-、-L8-、-L9-、-L10-、-L11-、-L12-及び-L13-のそれぞれ)の長さは、基R5がLの結合する窒素原子から最大で9原子離れている(好ましくは、最大で5原子離れている)長さである、態様1)に定義する式(I)の化合物に特に関する。
【0012】
(-L1-、-L2-、-L3-、-L4-、-L5-、-L6-、-L7-、-L8-、-L9-、-L10-、-L11-、-L12-及び-L13-等の)基-L-R5中のリンカー基は左から右へと読むものとし:例えば、リンカー基、-CO-C0-6-アルキレン-は、当該リンカーの-CO-基部分において分子の残りの部分に結合する。
【0013】
式(I)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子等の、1又は2以上のキラル又は不斉中心を有してもよく、それにより(R)-並びに(S)-配置で存在できる。式(I)
の化合物はさらに、1又は2以上の二重結合を有する化合物を含んでもよく、それによりZ-並びにE-配置で存在でき、及び/又は、環系に置換基を有する化合物を含んでもよく、相互に相対的にシス(cis)-並びにトランス(trans)-配置で存在することができる。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は、好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0014】
特定の化合物(又は包括的構造)が(R)-又は(S)-エナンチオマーとして記載される場合、そのような記載は、富化された、特に本質的に純粋な、エナンチオマー形態の各化合物(又は包括的構造)を意味するものと解される。同様に、ある化合物の特定の不斉中心が(R)-又は(S)-配置にある、又は、特定の相対配置にあるものと記載される場合、そのような記載は、上記不斉中心の各配置に関し、富化された、特に本質的に純粋な形態の上記化合物を意味するものと解される。同様に、シス又はトランスの記載は、富化された、特に本質的に純粋な形態の各相対配置を有する各立体異性体を意味するものと解される。同様に、特定の化合物(又は包括的構造)がZ-又はE-立体異性体として記載される場合(又は、ある化合物中の特定の二重結合がZ-又はE-配置として記載される場合)、そのような記載は、富化された、特に本質的に純粋な立体異性体形態の各化合物(又は包括的構造)(又は、二重結合の各配置に関して、富化された、特に本質的に純粋な形態の化合物)を意味するものと解される。
【0015】
「富化(enriched)」という用語は、立体異性体に関連して使用される場合、本発明に関しては、それぞれの立体異性体が、それぞれ他の立体異性体/他のそれぞれの立体異性体の全体に対して、少なくとも70:30、特に少なくとも90:10の比率で(すなわち、少なくとも70重量%、特に少なくとも90重量%の純度で)で存在することを意味するものと解される。
【0016】
「本質的に純粋な」という用語は、立体異性体に関連して使用される場合、本発明に関しては、それぞれの立体異性体が、それぞれ他の立体異性体/他のそれぞれの立体異性体の全体に対して、少なくとも95重量パーセント、特に、少なくとも99重量パーセントの純度で存在すること意味するものと解される。
【0017】
本発明はまた、同位体標識された、特に2H(重水素)標識された態様1)~19)に従う式(I)の化合物をも含み、当該同位体標識された化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によってそれぞれ置き換えられていることを除いては、式(I)の化合物と同一である。同位体標識された、特に2H(重水素)標識された式(I)の化合物及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体2H(重水素)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in-vivoでの半減期が長くなり、あるいは、必要用量を減らすことができ、又は、チトクロームP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の1つの態様においては、式(I)の化合物は同位体標識されていないか、又は、それらは1若しくは2以上の重水素原子によってのみ標識されている。副態様においては、式(I)の化合物は全く同位体標識されていない。同位体標識された式(I)の化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してよい。
【0018】
本出願において、波線又は点線で描かれる結合は、記載された基の結合点を示す。例えば、下記の基
【0019】
【0020】
置換基R4が、それが結合するフェニル基の特定の位置にあると記載される場合は常に、置換基R3の結合点は当該フェニル基の2位であるものとする。
【0021】
場合によっては、式(I)の化合物は互変異性体を含むかもしれない。そのような互変異性体は本発明の範囲に含まれる。互変異性体が特定の残基に存在し、かつ、そのような残基の1つの形態のみが開示され又は定義されている場合、他の互変異性体はそのような開示された残基に包含されるものとする。例えば、基、3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-4-イルは、その互変異性体である3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-イルをも包含するものとする。同様に、基、3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-5-イルは、その互変異性体である3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-5-イルをも包含するものとする;基、3-ヒドロキシ-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルは、その互変異性体である3-ヒドロキシ-4H-1,2,4-トリアゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-3H-1,2,4-トリアゾール-5-イル並びに3-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル及び3-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルをも包含するものとする;基、3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-イルは、その互変異性体である3-オキソ-2,3-ジヒドロイソオキサゾール-5-イルをも包含するものとする;基、5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルは、その互変異性体である5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イルをも包含するものとし、基、5-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イルは、その互変異性体である5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イルをも包含するものとする;基、4-オキソ-4,5-ジヒドロ-オキサゾール-2-イルは、その互変異性体である4-ヒドロキシ-オキサゾール-2-イルをも包含するものとする;基、2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イルは、その互変異性体である2,4-ジヒドロキシ-イミダゾール-1-イルをも包含するものとする;そして、基、2,5-ジオキソイミダゾリジン-1-イルは、その互変異性体である2,5-ジヒドロキシ-イミダゾール-1-イルをも包含するものとする。
【0022】
化合物、塩、医薬組成物、疾患等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩等をも意味することが意図されている。
【0023】
態様1)~19)に従う式(I)の化合物に対するいかなる言及も、状況に応じて、そのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)をも指すものと解される。
【0024】
「薬学的に許容される塩」という用語は、対象化合物の所望の生物活性を保持し、かつ最小の望ましくない毒性作用を示す塩を意味する。そのよう塩としては、対象化合物中の塩基性基及び/又は酸性基の存在に応じた、無機又は有機の酸及び/又は塩基付加塩が挙げられる。参考としては、例えば、「Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties、Selection and Use.」、P.Heinrich Stahl、Camille G.Wermuth(Eds.
)、Wiley-VCH、2008;及び「Pharmaceutical Salts
and Co-crystals」、Johan Wouters and Luc Quere(Eds.)、RSC Publishing、2012を参照されたい。
【0025】
ここに記載される定義は、態様1)~18)のいずれか1つに定義されるような式(I)の化合物に対して一律に適用されるものであり、特段の定義によってより広い又はより狭い定義が与えられない限り本明細書及び請求項を通じて必要な変更を加えて適用される。当然ながら、ある用語の定義又は好ましい定義が、ここに定義されるいずれか又は他のすべての用語のいずれか又は好ましい定義におけるそれぞれの用語を、独立して(及びそれらと共に)定義し置き換えるものであってよい。
【0026】
置換基が任意であると記載されている場合は常に、そのような置換基は存在しなくてもよく(すなわち、各残基はそのような任意の置換基に関して未置換であり)、その場合、(例えば、芳香族環における、遊離価を有する環炭素原子及び/又は環窒素原子等の、そのような任意の置換基が結合し得る)遊離価を有するすべての部位は状況に応じて水素により置換されているものと理解される。\*_Hlk512608943同様に、「任意に」という用語が(環)ヘテロ原子に関して使用される場合、この用語は、各任意のヘテロ原子等が存在しないか(すなわち、ある基が、ヘテロ原子を有さず/炭素環である/等)、又は、各任意のヘテロ原子等が明示的に定義されるように存在する\*_Hlk512608943ことを意味する。
【0027】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素又は臭素、好ましくは、フッ素又は塩素を意味する。
【0028】
「アルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1~6個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を意味する。「Cx-y-アルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、先に定義したアルキル基を意味する。例えば、C1-6-アルキル基は1~6個の炭素原子を有する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert.-ブチル、3-メチル-ブチル、2,2-ジメチル-プロピル及び3,3-ジメチル-ブチルである。疑義を避けるために、ある基が例えばプロピル又はブチルと記載されている場合には、それは、それぞれn-プロピル又はn-ブチルであることを意味する。好ましくは、メチル及びエチルである。最も好ましくはメチルである。-C1-4-アルキルを表す基L-R5については、好ましくはイソプロピル及びイソブチルである。
【0029】
「-Cx-y-アルキレン-」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、x~y個の炭素原子を有する、2箇所で結合した(bivalently bound)、先に定義したアルキル基を意味する。「-C0-y-アルキレン-」という用語は、直接結合又は先に定義した-(C1-y)アルキレン-を意味する。好ましくは、-C1-y-アルキレン基の結合点は、1,1-ジイル、1,2-ジイル又は1,3-ジイル配置である。好ましくは、-C2-y-アルキレン基の結合点は、1,2-ジイル又は1,3-ジイル配置である。C0-y-アルキレン基が別の置換基と組み合わせて使用される場合には、この用語は、当該置換基がC1-y-アルキレン基を介して分子の残りの部分に結合するか、又は、それが分子の残りの部分に直接結合する(すなわち、C0-アルキレン基は、当該置換基を分子の残りの部分に結合させる直接結合を表す。)ことを意味する。明示的に別段の記載がなければ、アルキレン基-C2H4-は-CH2-CH2-を意味する。-C0-4-アルキレン-基の例は、特に、メチレン、エチレン及びプロパン-1,3-ジイルである。-C0-6-アルキレン-基の例は、特に、メチレン、エチレン、プロパン-1,3-ジイル及び3-メチルブタン-1,3-ジイル
(とりわけ、メチレン、エチレン及びプロパン-1,3-ジイル)である。-C1-6-アルキレン-基の例は、特に、メチレン、エチレン、エタン-1,1-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、プロパン-2,2-ジイル、2-メチルプロパン-1,2-ジイル、2-メチルプロパン-1,1-ジイル、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、3-メチルブタン-1,3-ジイル及び4-メチルペンタン-1,4-ジイルである。-C1-4-アルキレン-基の例は、特に、メチレン、エチレン、プロパン-2,2-ジイル及び2-メチルプロパン-1,2-ジイル(とりわけメチレン)である。-C2-6-アルキレン-基の例は、特に、エチレン、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、2-メチルプロパン-1,2-ジイル、3-メチルブタン-1,3-ジイル及び4-メチルペンタン-1,4-ジイル(最も好ましくは、エチレン、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、2-メチルプロパン-1,2-ジイル、3-メチルブタン-1,3-ジイル及び4-メチルペンタン-1,4-ジイル)である。-C2-4-アルキレン-基の例は、特に、エチレン、プロパン-1,2-ジイル及びプロパン-1,3-ジイルである。
【0030】
-L2-が、1個のヒドロキシにより置換されたC2-6-アルキレンを表す、基-L2-ヒドロキシの例は、2,3-ジヒドロキシプロピルである。
【0031】
「アルケニル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、2から5個の炭素原子及び1個の炭素-炭素二重結合を有する直鎖又は分岐した炭化水素鎖を意味する。「Cx-y-アルケニル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する先に定義したアルケニル基を意味する。例えば、C2-5-アルケニル基は2から5個の炭素原子を有する。アルケニル基の例は特にプロパ-1-エン-2-イルである。
【0032】
「-Cx-y-アルケニレン-」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、x~y個の炭素原子を有する、2個所で結合した、先に定義したアルケニル基を意味する。-C2-6-アルケニレン-基の例は、特に、エテン-1,2-ジイル、プロパ-1-エン-2,3-ジイル及びプロパ-1-エン-1,3-ジイルである。
【0033】
「フルオロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1~3個の炭素原子を有する、先に定義したアルキル基を意味する。「Cx-y-フルオロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、先に定義したフルオロアルキル基を意味する。例えば、C1-3-フルオロアルキル基は、1~3個の炭素原子を有し、1~7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルキル基の代表的な例としては、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル及び2,2,2-トリフルオロエチルが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメチル等のC1-フルオロアルキル基である。
【0034】
「フルオロアルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、1又は2以上の(場合によってはすべての)水素原子がフッ素で置き換えられた、1~3個の炭素原子を有する、先に定義したアルコキシ基を意味する。「Cx-y-フルオロアルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、先に定義したフルオロアルコキシ基を意味する。例えば、C1-3-フルオロアルコキシ基は、1~3個の炭素原子を有し、1~7個の水素原子がフッ素で置き換えられている。フルオロアルコキシ基の代表的な例としては、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ及び2,
2,2-トリフルオロエトキシが挙げられる。好ましくは、トリフルオロメトキシ及びジフルオロメトキシ等のC1-フルオロアルコキシ基並びに2,2,2-トリフルオロエトキシである。
【0035】
「シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、3から8個の炭素原子を有する、飽和した単環式、又は、縮合、架橋若しくはスピロ-二環式炭化水素環を特に意味する。「Cx-y-シクロアルキル」(x及びyはそれぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、先に定義したシクロアルキル基を意味する。例えば、C3-6-シクロアルキル基は、3~6個の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル、並びに、二環式基であるビシクロ[1.1.1]ペンタンである。好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル及びシクロペンチルであり、特にシクロプロピルである。
【0036】
「環酸素原子を任意に有するCx-y-シクロアルキル」という用語は、x~y個の炭素原子を有し、当該Cx-y-シクロアルキルの1個の環炭素原子が酸素原子により置き換えられていてもよい、先に定義したシクロアルキル基を意味する。そのような基は、未置換であるか又は明示的に定義されるように置換される。例は特に、C3-6-シクロアルキル基であるシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル;並びに、オキセタニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルである。「1個の環酸素原子を有するC3-6-シクロアルキル」は、特にテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルである。
【0037】
「-Cx-y-シクロアルキレン-」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、x~y個の炭素原子を有する、2個所で結合した、先に定義したシクロアルキル基を意味する。好ましくは、2個所で結合したシクロアルキル基の結合点は、1,1-ジイル又は1,2-ジイル配置である。-C3-6-シクロアルキレン-基の例は、特にシクロプロパン-1,1-ジイルである。-C3-8-シクロアルキレン-基の例は、特に、シクロプロパン-1,1-ジイル、シクロプロパン-1,2-ジイル、シクロブタン-1,1-ジイル、ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1,3-ジイル、シクロヘキサン-1,3-ジイル及びシクロヘキサン-1,4-ジイル(とりわけ、シクロプロパン-1,1-ジイル、シクロプロパン-1,2-ジイル及びシクロブタン-1,1-ジイル)である。
【0038】
「アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、アルキル基が先に定義した通りである、アルキル-O-基を意味する。「Cx-y-アルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x~y個の炭素原子を有する、先に定義したアルコキシ基を意味する。例えば、C1-4-アルコキシ基は、「C1-4-アルキル」という用語が前記の意味を有する、式C1-4-アルキル-O-の基を意味する。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec.-ブトキシ及びtert.-ブトキシである。好ましくはエトキシ及び特にメトキシである。
【0039】
置換基R2について使用されるメトキシ-C2-3-アルコキシ基の例は、2-メトキシ-エトキシ及び2-メトキシ-1-メチル-エトキシである。
【0040】
「ヘテロシクリル」という用語は、明示的により広い又はより狭い定義がされない限り、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子(特に、1個の酸素原子、1個の硫黄原子、1個の窒素原子、2個の窒素原子、2個の酸素原子、1個の窒素原子及び1個の酸素原子)
を有する、飽和又は不飽和非芳香族単環式炭化水素環を意味する。「Cx-y-ヘテロシクリル」という用語は、x~y個の環原子を有するそのようなヘテロサイクルを意味する。基-L10-C4-6-ヘテロシクリルにおいて使用されるヘテロシクリル基の例は、特に、オキセタン-3-イル、チエタン-3-イル、イミダゾリジン-1-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル、1,3-ジオキソラン-4-イル、ピペリジン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ピペラジン-2-イル、モルフォリン-3-イル、モルフォリン-4-イル及びモルフォリン-2-イル(特に、オキセタン-3-イル、4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル、1,3-ジオキソラン-4-イル及びモルフォリン-4-イル)である。ヘテロシクリル基は、未置換であるか、又は明示的に定義するように置換される。
【0041】
「-Cx-y-ヘテロシクロアルキレン-」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、x~y個の環原子を有する、2個所で結合した、先に定義したヘテロシクリル基を意味する。基Cy1、Cy2及び、必要な変更を加えてCy4において使用される、1個の環酸素原子を有し又は1個の環窒素原子を有するC3-6-ヘテロシクロアルキレンの例は、特に、窒素含有基であるアゼチジン-1,3-ジイル、アゼチジン-3,3-ジイル、ピロリジン-2,4-ジイル、ピペリジン-1,4-ジイル及びピペリジン-4,4-ジイル;並びに酸素含有基であるオキセタン-3,3-ジイル、テトラヒドロフラン-3,3-ジイル及びテトラヒドロ-2H-ピラン-4,4-ジイルである。
【0042】
「アリール」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、ナフチル又はフェニル基、特にフェニルを意味する。
【0043】
「ヘテロアリール」という用語は、単独で使用される場合も、組み合わせて使用される場合も、それぞれが酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される、1から最大で4個のヘテロ原子を有する、5~10員の単環式又は二環式芳香環を意味する。そのようなヘテロアリール基の例は、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、シノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリダジニル及びイミダゾチアゾリルである。上記のヘテロアリール基は、未置換であるか、又は、明示的に定義するように置換される。「1又は2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール」を表す置換基Ar1に対して、この用語は、それぞれ上記の6員の基;特に、ピリジニル;とりわけ、ピリジン-2-イルを意味する。「5又は6員のヘテロアリール」を表す置換基HET1に対して、この用語は、上記の5又は6員の基を意味する。特に、この用語は、フラニル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル若しくはテトラゾリル等の1~4個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール(特に、ピラゾリル、トリアゾリル若しくはテトラゾリル);又は、とりわけ、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル若しくはピリジニル等の1若しくは2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリールを意味する。HET1に対して使用される5員のヘテロアリールの具体的な例は、フラン-2-イル、1H-イミダゾール-2-イル、1H-イミダゾール-4-イル、1H-ピロール-2-イル、1H-ピラゾール-3-イル、1H-ピラゾール-4-イル、1H-ピラゾール-5-イル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、イソオキサゾール-5-
イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル、1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル、1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル、4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル、1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル、1H-テトラゾール-1-イル、2H-テトラゾール-2-イル及び1H-テトラゾール-5-イルである。HET1に対して使用される6員のヘテロアリールの具体的な例は、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-4-イル、ピリジン-3-イル、ピリダジン-3-イル及びピラジン-2-イルである。
【0044】
疑義を避けるために、(例えば、3-ヒドロキシ-イソオキサゾリル、5-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、3-ヒドロキシ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-4-イル又は2-ヒドロキシ-[1,3,4]オキサジアゾリル基等の)芳香族が支配的であると考えられ得る互変異性体を有する特定の基は、たとえそれらの対応する互変異性体(3-オキソ-2,3-ジヒドロ-2H-イソオキサゾリル、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル、3-オキソ-4,5-ジヒドロ-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル、3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾール-4-イル、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-3H-[1,3,4]オキサジアゾリル)が非芳香族ヘテロシクリル基とも考えられるとしても、本明細書においてヘテロアリール基HET1と定義される。同様に、置換基-L10-C4-6-ヘテロシクリルに対して定義されるような、(2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-イル、4-オキソ-4,5-ジヒドロ-オキサゾール-2-イル等の)非芳香族が支配的であると考えられ得る互変異性体を有する特定の基は、たとえそれらの対応する互変異性体(4-ヒドロキシ-オキサゾール-2-イル、又は、2,4-ジヒドロキシ-イミダゾール-1-イル)がヘテロアリール基HET1とも考えられるとしても、本明細書においては、HET1に対して定義される置換されたヘテロアリール基の一部ではないものと定義される。対応する互変異性体は、定義するように、-L9-HET1、又は、-L10-C4-6-ヘテロシクリルの各範囲に包含されるものと理解される。
【0045】
「シアノ」という用語は基-CNを意味する。
【0046】
「オキソ」という用語は、例えばカルボニル基-(CO)-又はスルフォニル基-(SO2)-中等の、好ましくは、鎖又は環炭素若しくは硫黄原子に結合する基=Oを意味する。
【0047】
数値の範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれるものとする。これは、例えば、温度範囲が40℃から80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に含まれることを意味し;あるいは、可変数が1から4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0048】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X-Xの10%からX+Xの10%の間、好ましくはX-Xの5%からX+Xの5%の間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」という用語は、この出願において、温度Y-10℃からY+10℃の間、好ましくはY-5℃からY+5℃の間を表す。さらに、本明細書において使用される「室温」という用語は約25℃の温度を意味する。
【0049】
本発明のさらなる態様を以下に記述する:
2) 第2の態様は、R1がハロゲン(特にクロロ)である、態様1)に従う化合物に
関する。
【0050】
3) 別の態様は、R2が、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、2-メトキシ-エトキシ又は2-メトキシ-1-メチル-エトキシ(特にメトキシ)である、態様1)又は2)に従う化合物に関する。
【0051】
4) 別の態様は、R2がC1-3-アルコキシ(特に、メトキシ、イソプロポキシ、とりわけメトキシ)である、態様1)又は2)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0052】
5) 別の態様は、Ar1がフェニルを表す[当該フェニルは、明示的定義されるようにR3及びR4により置換されるものとする。]、態様1)~4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0053】
6) 別の態様は、Ar1が、1又は2個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール(特にピリジニル)を表す[当該ヘテロアリールは、明示的定義されるようにR3及びR4により置換されるものとする。]、態様1)~4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0054】
7) 別の態様は、R3がイソプロピルを表す、態様1)~6)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0055】
8) 別の態様は、R4がフルオロを表す、態様1)~7)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0056】
9) 別の態様は、R4が水素を表す、態様1)~7)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0057】
10) 別の態様は、フラグメント:
【0058】
【化3】
を表す、態様1)~4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0059】
11) 別の態様は、m及びnがいずれも1であるか、又は、m及びnがいずれも2で
ある、態様1)~10)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0060】
12) 別の態様は、m及びnがいずれも1である、態様1)~10)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0061】
13) 別の態様は、基-L-R5が、
- 水素;
- -C1-4-アルキル;
- -C0-6-アルキレン-C3-6-シクロアルキル;(C3-6-シクロアルキルは、独立に、未置換であるか又は1個のハロゲン(特にフルオロ)により置換される。);
- -CO-H;
- -L1-CO-RC11(RC11は、独立に、ヒドロキシ;-O-ベンジル;-O-C1-6-アルキル;C1-フルオロアルキル;又は-NRN11RN12;(独立に、RN11は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN12は、水素、C1-4-アルキル、-SO2-C1-6-アルキル又は-O-RO11(RO11は、独立に、水素、C1-6-アルキル又はベンジルを表す。)である。)を表し;
-L1-は、独立に、
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C1-6-アルキレン-、-CO-NH-C1-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C1-6-アルキレン-;
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C1-6-アルキレンは、独立に、1個のヒドロキシ、C1-3-アルコキシ、-O-CO-C1-4-アルキル又は-NRN13RN14;(独立に、RN13は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN14は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-O-C1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C2-6-アルキレン-又は-SO2-C2-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C2-6-アルキレンは、独立に、2個の置換基により置換され、上記置換基は、ヒドロキシ及び-NRN15RN16;(独立に、RN15は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN16は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-O-C1-4-アルキルである。)から独立に選択される。);
-- -C0-4-アルキレン-C3-8-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-、-CO-C0-4-アルキレン-C3-8-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-、-SO2-C0-4-アルキレン-C3-8-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-、-CO-NH-C0-4-アルキレン-C3-8-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-又は-CO-O-C0-4-アルキレン-C3-8-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-;
-- -C0-4-アルキレン-Cy1-C0-4-アルキレン-、-CO-C0-4-アルキレン-Cy1-C0-4-アルキレン-、-CO-O-C0-4-アルキレン-Cy1-C0-4-アルキレン-、-CO-NH-C0-4-アルキレン-Cy1-C0-4-アルキレン-、-SO2-C0-4-アルキレン-Cy1-C0-4-アルキレン-又は-SO2-NH-C0-4-アルキレン-Cy1-C0-4-アルキレン-;(Cy1は、独立に、1個の環酸素原子又は1個の環窒素原子を有するC3-6-ヘテロシクロアルキレンを表し、当該環窒素は、遊離価を有する場合には、独立に、未置換であるか又は1個のC1-4-アルキル若しくは-CO-O-C1-4-アルキルにより置換される。);
-- -CO-C1-4-アルキレン-X12-C1-4-アルキレン-、-SO2-C1-4-アルキレン-X12-C1-4-アルキレン-又は-CO-C1-4-アルキレン-X12-C0-4-アルキレン-C3-6-シクロアルキレン-C0-4-アルキレ
ン-;(X12は、独立に、酸素又は窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル、-CO-O-C1-4-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ-C2-4-アルキルにより置換された、酸素又は窒素原子を表す。);
-- -C2-4-アルキレン-X13-C1-4-アルキレン-;(X13は-NH-CO-を表し、当該C2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);
-- -CO-C2-6-アルケニレン-又は-SO2-C2-6-アルケニレン-;又は、
-- -CO-C2-6-フルオロアルキレン-;
を表す。);
- -L2-ヒドロキシ;(-L2-は、
-- -CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C1-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ、C1-フルオロアルキル若しくは-NRN21RN22(独立に、RN21は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN22は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-O-C1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-(これらの基において、当該C2-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ、C1-フルオロアルキル若しくは-NRN23RN24(独立に、RN23は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN24は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-O-C1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C0-4-アルキレン-C3-6-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-、-CO-C0-4-アルキレン-C3-6-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-又は-SO2-C0-4-アルキレン-C3-6-シクロアルキレン-C0-4-アルキレン-;
-- -C0-4-アルキレン-Cy2-C0-4-アルキレン-、-CO-C0-4-アルキレン-Cy2-C0-4-アルキレン-又は-SO2-C0-4-アルキレン-Cy2-C0-4-アルキレン-;(Cy2は、独立に、1個の環酸素原子又は1個の環窒素原子を有するC3-6-ヘテロシクロアルキレン基を表し;当該環窒素は、遊離価を有する場合には、独立に、未置換であるか又は1個のC1-4-アルキル若しくは-CO-O-C1-4-アルキルにより置換される。);
-- -CO-C1-4-アルキレン-X22-C2-4-アルキレン-、-CO-C1-4-アルキレン-X22-C1-4-アルキレン-C3-6-シクロアルキレン-又は-SO2-C1-4-アルキレン-X22-C2-4-アルキレン-;(X22は、窒素原子であって、独立に、未置換であるか又は1個のC1-4-アルキル、C3-6-シクロアルキル若しくは-CO-O-C1-4-アルキルにより置換された、窒素原子を表す。);
-- -C2-4-アルキレン-X23-C1-4-アルキレン-;(X23は-NH-CO-を表し、当該C2-4-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);又は、
-- 3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1,2-ジイル;
を表す。);
- -L3-O-RO31(RO31は、-C1-4-アルキル、-CO-C1-4-アルキル又は-CO-C2-4-アルケニルであり;
-L3-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L4-NRN1RN2(独立に、RN1は、水素又はC1-4-アルキルであり;RN2は、水素;C1-4-アルキル;C1-3-フルオロアルキル;C3-6-シクロアルキル;C1-3-アルコキシ-C2-4-アルキレン;-CO-C1-4-アルキル;-SO2-C1-4-アルキル;又は-SO2-C1-フルオロアルキルであり;
-L4-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;又は、
-- -C0-4-アルキレン-Cy4-C0-4-アルキレン-、-CO-C0-4-アルキレン-Cy4-C0-4-アルキレン-又は-SO2-C0-4-アルキレン-Cy4-C0-4-アルキレン-;(Cy4は、独立に、1個の環酸素原子を有するC3-6-ヘテロシクロアルキレン基を表す。);
を表す。);
- -L5-NRN3RN4(RN3は、水素、C1-4-アルキル又はC1-3-アルコキシ-C2-4-アルキレンであり;RN4は、-CO-O-C1-4-アルキル;-CO-NRN51RN52(RN51及びRN52は、水素及びC1-4-アルキルから独立に選択される。);又は-SO2-NRN53RN54(独立に、RN53は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN54は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-C1-4-アルキルである。)であり;
-L5-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L6-N(RN61)-O-RO61(RN61は、水素、-CO-C1-4-アルキル又は-CO-O-C1-4-アルキルであり;RO61は、独立に、水素、C1-6-アルキル又はベンジルを表し;
-L6-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L7-NRN5RN6(RN5は、水素又はC1-4-アルキル(特に水素)であり;RN6は、水素、C1-4-アルキル、-CO-C1-4-アルキル、C1-3-フルオロアルキル又はC3-6-シクロアルキル(特に水素)であり;
-L7-は、独立に、
-- -CO-又は-SO2-;
を表す。);
- -L8-SO2-RS81(RS81は、独立に、-C1-6-アルキル;C1-フルオロアルキル;ヒドロキシ;-NRN81RN82(独立に、RN81は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN82は、水素、C1-4-アルキル、-CO-C1-6-アルキルである。)を表し;
-L8-は、独立に、
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C1-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L9-HET1(HET1は5又は6員のヘテロアリール(特に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオ
キサゾリル;チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル)を表し、
当該HET1は、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は、C1-4-アルキル(特にメチル);ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;ヒドロキシメチル;-C0-2-アルキレン-Cy91-COORO91(RO91は、水素又はC1-4-アルキルであり、Cy91はC3-6-シクロアルキレン基を表す。);又は-C0-2-アルキレン-COORO92(RO92は、水素又はC1-4-アルキルである。)から独立に選択され;
-L9-は、独立に、
-- -C0-6-アルキレン-、-CO-C0-6-アルキレン-、-SO2-C0-6-アルキレン-、-CO-O-C1-6-アルキレン-、-CO-NH-C1-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L10-C4-6-ヘテロシクリル(C4-6-ヘテロシクリルは、独立に、窒素、硫黄及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を有し;これらの基において、当該C4-6-ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1、2若しくは3個の置換基により置換され、上記置換基は:
-- それぞれが環窒素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する1又は2個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基、又は、環酸素がさらに隣接する場合にはカーバメート基、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合には尿素基を形成する。);及び/又は、
-- 環窒素原子又は環酸素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する2個のメチル置換基(すなわち、窒素と一緒に-C(CH3)2-N-又は酸素と一緒に-C(CH3)2-O-基を形成する。);及び/又は、
-- 環硫黄環原子における2個のオキソ置換基(すなわち、-SO2-基を形成する。));及び/又は、
-- 遊離価を有する環窒素原子に結合するC1-4-アルキル、C1-3-アルコキシ-C2-4-アルキル、C2-3-フルオロアルキル又は-CO-C1-4-アルキル;から独立に選択され;
-L10-は、独立に、
-- -C0-6-アルキレン-、-CO-C0-6-アルキレン-、-SO2-C0-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L13-C1-4-アルキル;(-L13-は、-CO-、-CO-O-又は-SO2-を表す。);
を表す、態様1)~12)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0062】
14) 別の態様は、基-L-R5が、
- 水素;
- -C1-4-アルキル;
- -C0-6-アルキレン-C3-6-シクロアルキル;(C3-6-シクロアルキルは、独立に、未置換であるか又は1個のハロゲン(特にフルオロ)により置換される。);
- -CO-H;
- -L1-CO-RC11(RC11は、独立に、ヒドロキシ;-O-C1-6-アルキル;又はC1-フルオロアルキルを表し;
-L1-は、独立に、
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C1-6-アルキレン-、-CO-NH-C1-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L2-ヒドロキシ;(-L2-は、
-- -CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-;(これらの基において、当該C1-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ、C1-フルオロアルキル若しくは-NRN21RN22(独立に、RN21は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN22は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-O-C1-4-アルキルである。)により置換される。);
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-(これらの基において、当該C2-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシ若しくはC1-フルオロアルキルにより置換される。);又は、
-- 3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1,2-ジイル;
を表す。);
- -L3-O-RO31(RO31は、-C1-4-アルキル、-CO-C1-4-アルキル又は-CO-C2-4-アルケニルであり;-L3-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L4-NRN1RN2(独立に、RN1は、水素又はC1-4-アルキルであり;RN2は、水素;C1-4-アルキル;C1-3-フルオロアルキル;C3-6-シクロアルキル;C1-3-アルコキシ-C2-4-アルキレン;-CO-C1-4-アルキル;-SO2-C1-4-アルキル;又は-SO2-C1-フルオロアルキルであり;
-L4-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L5-NRN3RN4(RN3は、水素、C1-4-アルキル又はC1-3-アルコキシ-C2-4-アルキレンであり;RN4は、-CO-O-C1-4-アルキル;-CO-NRN51RN52(RN51及びRN52は、水素及びC1-4-アルキルから独立に選択される。);又は-SO2-NRN53RN54(独立に、RN53は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN54は、水素、C1-4-アルキル又は-CO-C1-4-アルキルである。)であり;
-L5-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L7-NRN5RN6(RN5は、水素又はC1-4-アルキル(特に水素)であり;RN6は、水素、C1-4-アルキル、-CO-C1-4-アルキル、C1-3-フルオロアルキル又はC3-6-シクロアルキル(特に水素)であり;
-L7-は、独立に、
-- -CO-又は-SO2-;
を表す。);
- -L8-SO2-RS81(RS81は、独立に、-C1-6-アルキル;C1-フルオロアルキル;ヒドロキシ;-NRN81RN82(独立に、RN81は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN82は、水素、C1-4-アルキル、-CO-C1-6-アルキルである。)を表し;
-L8-は、独立に、
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C1-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L9-HET1(HET1は、5又は6員のヘテロアリール(特に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル;チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル)を表し、
当該HET1は、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は、C1-4-アルキル(特にメチル);ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;ヒドロキシメチル;-C0-2-アルキレン-Cy91-COORO91(RO91は、水素又はC1-4-アルキルであり、Cy91はC3-6-シクロアルキレン基を表す。);又は-C0-2-アルキレン-COORO92(RO92は、水素又はC1-4-アルキルである。)から独立に選択され;
-L9-は、独立に、
-- -C0-6-アルキレン-、-CO-C0-6-アルキレン-、-SO2-C0-6-アルキレン-、-CO-O-C1-6-アルキレン-、-CO-NH-C1-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L10-C4-6-ヘテロシクリル(C4-6-ヘテロシクリルは、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を有し;これらの基において、当該C4-6-ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は:
-- それぞれが環窒素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する1又は2個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基、又は、環酸素がさらに隣接する場合にはカーバメート基、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合には尿素基を形成する。);及び/又は、
-- 環窒素原子又は環酸素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する2個のメチル置換基(すなわち、窒素と一緒に-C(CH3)2-N-又は酸素と一緒に-C(CH3)2-O-基を形成する。);
から独立に選択され;
-L10-は、独立に、
-- -C0-6-アルキレン-、-CO-C0-6-アルキレン-、-SO2-C0-6-アルキレン-;
を表す。);又は、
- -L13-C1-4-アルキル;(-L13-は、-CO-、-CO-O-又は-SO2-を表す。);
を表す、態様1)~12)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0063】
15) 別の態様は、基-L-R5が、
- 水素;
- -C1-4-アルキル;
- -C0-6-アルキレン-C3-6-シクロアルキル;(C3-6-シクロアルキルは、独立に、未置換であるか又は1個のハロゲン(特にフルオロ)により置換される。);
- -CO-H;
- -L1-CO-RC11(RC11は、独立に、ヒドロキシ;又は-O-C1-6-アルキルを表し;
-L1-は、独立に、
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-CO-NH-
C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L2-ヒドロキシ;(-L2-は、
-- -CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-;
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-(これらの基において、当該C2-6-アルキレンは、独立に、未置換であるか又は1個のヒドロキシにより置換される。);又は、
-- 3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1,2-ジイル;
を表す。);
- -L3-O-RO31(RO31は、-C1-4-アルキル又は-CO-C2-4-アルケニルであり;
-L3-は、独立に、
-- -SO2-C1-6-アルキレン-、-CO-O-C2-6-アルキレン-、-CO-NH-C2-6-アルキレン-又は-SO2-NH-C2-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L4-NRN1RN2(独立に、RN1は、水素又はC1-4-アルキルであり;RN2は、水素;C1-4-アルキル;又は-SO2-C1-4-アルキルであり;
-L4-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L5-NRN3RN4(RN3は、水素又はC1-4-アルキルであり;RN4は-SO2-NRN53RN54(独立に、RN53は、水素又はC1-4-アルキルであり、RN54は、水素又はC1-4-アルキルである。)であり;
-L5-は、独立に、
-- -C2-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-又は-SO2-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L7-NRN5RN6(RN5は、水素又はC1-4-アルキル(特に水素)であり;RN6は、水素、C1-4-アルキル又はC3-6-シクロアルキル(特に水素)であり;
-L7-は、独立に、
-- -CO-又は-SO2-;
を表す。);
- -L8-SO2-RS81(RS81は、独立に、-C1-6-アルキル;C1-フルオロアルキル;又はヒドロキシを表し;
-L8-は、独立に、
-- -C1-6-アルキレン-、-CO-C1-6-アルキレン-、-SO2-C1-6-アルキレン-;
を表す。);
- -L9-HET1(HET1は5又は6員のヘテロアリール(特に、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル;チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル)を表し、当該HET1は、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は、C1-4-アルキル(特にメチル);ハロゲン;シアノ;ヒドロキシ;ヒドロキシメチル;-C0-2-アルキレン-COORO92(RO92は、水素又はC1-4-アルキルである。)から独立に選択され;
-L9-は、独立に、
-- -C0-6-アルキレン-、-CO-C0-6-アルキレン-、-SO2-C0-
6-アルキレン;
を表す。);
- -L10-C4-6-ヘテロシクリル(C4-6-ヘテロシクリルは、独立に、窒素及び酸素から独立に選択される1又は2個の環ヘテロ原子を有し;これらの基において、当該C4-6-ヘテロシクリルは、独立に、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換され、上記置換基は:
-- それぞれが環窒素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する1又は2個のオキソ置換基(すなわち、窒素と一緒にアミド基、又は、環酸素がさらに隣接する場合にはカーバメート基、又は、第2の環窒素がさらに隣接する場合には尿素基を形成する。);及び/又は、
-- 環窒素原子又は環酸素原子に対してアルファ位において環炭素原子に結合する2個のメチル置換基(すなわち、窒素と一緒に-C(CH3)2-N-又は酸素と一緒に-C(CH3)2-O-基を形成する。);
から独立に選択され;
-L10-は、独立に、
-- -C0-6-アルキレン-、-CO-C0-6-アルキレン-、-SO2-C0-6-アルキレン-;
を表す。);又は、
- -L13-C1-4-アルキル;(-L13-は、-CO-、-CO-O-又は-SO2-を表す。);
を表す、態様1)~12)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0064】
16) 別の態様は、基-L-R5が、
- 水素;
- イソプロピル、イソブチル;
- シクロブチル;
- -CO-H;
- -L1-COOH;(-L1-は、
-- *-CH2-C(CH3)2-、*-CH2-CH2-C(CH3)2-、*-CH2-CH2-CH2-C(CH3)2-又は*-CO-CH2-C(CH3)2-;
を表す。);
- -L2-ヒドロキシ;(-L2-は、
-- -CH2-CH2-、*-CH2-CH(OH)-CH2-;
-- *-CO-NH-CH2-CH2-;又は、
-- *-SO2-CH2-CH2-;
を表す。);
- -L3-O-CH3又は-L3-O-CO-C(CH3)=CH2;(-L3-は、-- *-CO-NH-CH2-CH2-;
を表す。);
- -L7-NH2、-L7-NH-CH3、-L7-NH-CH2-CH3、-L7-NH-CH(CH3)2又は-L7-NH-シクロプロピル;(-L7-は、
-- -CO-又は-SO2-;
を表す。);
- -L9-HET1;(-L9-HET1は、
【0065】
【化4】
を表す。);
- -L
10-C
4-6-ヘテロシクリル;(-L
10-C
4-6-ヘテロシクリルは、
【0066】
【化5】
を表す。);又は、
- -L
13-メチル;(-L
13-は、-CO-又は-SO
2-を表す。);
を表し;
これらの基において、アステリスクは、分子の残りの部分に結合する結合(bond)を示す;
態様1)~12)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0067】
17) 別の態様は、基-L-R5が-SO2-NH2を表す、態様1)~12)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0068】
18) 従って、本発明は、態様1)に定義する式(I)の化合物、又は、そのような化合物であって、それぞれの従属関係に従って態様2)~17)のいずれか1つの特徴によってさらに限定される化合物;その薬学的に許容される塩;及び以下にさらに記載されるそのような化合物の使用に関する。いかなる疑義をも避けるために、式(I)の化合物に関して特に下記の態様が可能であり、意図されており、そして個々の形態としてここに具体的に開示される:
1、2+1、4+1、4+2+1、5+1、5+2+1、5+4+1、5+4+2+1、7+1、7+2+1、7+4+1、7+4+2+1、7+5+1、7+5+2+1、7+5+4+1、7+5+4+2+1、8+1、8+2+1、8+4+1、8+4+2+1、8+5+1、8+5+2+1、8+5+4+1、8+5+4+2+1、8+7+1、8+7+2+1、8+7+4+1、8+7+4+2+1、8+7+5+1、8+7+5+2+1、8+7+5+4+1、8+7+5+4+2+1、9+1、9+2+1、9+4+1、9+4+2+1、9+5+1、9+5+2+1、9+5+4+1、9+5+4+2+1、9+7+1、9+7+2+1、9+7+4+1、9+7+4+2+1、9+7+5+1
、9+7+5+2+1、9+7+5+4+1、9+7+5+4+2+1、10+1、10+2+1、10+4+1、10+4+2+1、11+1、11+2+1、11+4+1、11+4+2+1、11+5+1、11+5+2+1、11+5+4+1、11+5+4+2+1、11+7+1、11+7+2+1、11+7+4+1、11+7+4+2+1、11+7+5+1、11+7+5+2+1、11+7+5+4+1、11+7+5+4+2+1、11+8+1、11+8+2+1、11+8+4+1、11+8+4+2+1、11+8+5+1、11+8+5+2+1、11+8+5+4+1、11+8+5+4+2+1、11+8+7+1、11+8+7+2+1、11+8+7+4+1、11+8+7+4+2+1、11+8+7+5+1、11+8+7+5+2+1、11+8+7+5+4+1、11+8+7+5+4+2+1、11+9+1、11+9+2+1、11+9+4+1、11+9+4+2+1、11+9+5+1、11+9+5+2+1、11+9+5+4+1、11+9+5+4+2+1、11+9+7+1、11+9+7+2+1、11+9+7+4+1、11+9+7+4+2+1、11+9+7+5+1、11+9+7+5+2+1、11+9+7+5+4+1、11+9+7+5+4+2+1、11+10+1、11+10+2+1、11+10+4+1、11+10+4+2+1、12+1、12+2+1、12+4+1、12+4+2+1、12+5+1、12+5+2+1、12+5+4+1、12+5+4+2+1、12+7+1、12+7+2+1、12+7+4+1、12+7+4+2+1、12+7+5+1、12+7+5+2+1、12+7+5+4+1、12+7+5+4+2+1、12+8+1、12+8+2+1、12+8+4+1、12+8+4+2+1、12+8+5+1、12+8+5+2+1、12+8+5+4+1、12+8+5+4+2+1、12+8+7+1、12+8+7+2+1、12+8+7+4+1、12+8+7+4+2+1、12+8+7+5+1、12+8+7+5+2+1、12+8+7+5+4+1、12+8+7+5+4+2+1、12+9+1、12+9+2+1、12+9+4+1、12+9+4+2+1、12+9+5+1、12+9+5+2+1、12+9+5+4+1、12+9+5+4+2+1、12+9+7+1、12+9+7+2+1、12+9+7+4+1、12+9+7+4+2+1、12+9+7+5+1、12+9+7+5+2+1、12+9+7+5+4+1、12+9+7+5+4+2+1、12+10+1、12+10+2+1、12+10+4+1、12+10+4+2+1、
14+1、14+2+1、14+4+1、14+4+2+1、14+5+1、14+5+2+1、14+5+4+1、14+5+4+2+1、14+7+1、14+7+2+1、14+7+4+1、14+7+4+2+1、14+7+5+1、14+7+5+2+1、14+7+5+4+1、14+7+5+4+2+1、14+8+1、14+8+2+1、14+8+4+1、14+8+4+2+1、14+8+5+1、14+8+5+2+1、14+8+5+4+1、14+8+5+4+2+1、14+8+7+1、14+8+7+2+1、14+8+7+4+1、14+8+7+4+2+1、14+8+7+5+1、14+8+7+5+2+1、14+8+7+5+4+1、14+8+7+5+4+2+1、14+9+1、14+9+2+1、14+9+4+1、14+9+4+2+1、14+9+5+1、14+9+5+2+1、14+9+5+4+1、14+9+5+4+2+1、14+9+7+1、14+9+7+2+1、14+9+7+4+1、14+9+7+4+2+1、14+9+7+5+1、14+9+7+5+2+1、14+9+7+5+4+1、14+9+7+5+4+2+1、14+10+1、14+10+2+1、14+10+4+1、14+10+4+2+1、14+11+1、14+11+2+1、14+11+4+1、14+11+4+2+1、14+11+5+1、14+11+5+2+1、14+11+5+4+1、14+11+5+4+2+1、14+11+7+1、14+11+7+2+1、14+11+7+4+1、14+11+7+4+2+1、14+11+7+5+1、14+11+7+5+2+1、14+11+7+5+4+1、14+11+7+5+4+2+1、14+11+8+1、14+11+8+2+1、14+11+8+4+1、14+11+8+4+2+1、14+11+8+5+1、14+11+8+5+2+1、14+11+8+5+4+1、14+11+8+5+4+2+1、14+11+8+
7+1、14+11+8+7+2+1、14+11+8+7+4+1、14+11+8+7+4+2+1、14+11+8+7+5+1、14+11+8+7+5+2+1、14+11+8+7+5+4+1、14+11+8+7+5+4+2+1、14+11+9+1、14+11+9+2+1、14+11+9+4+1、14+11+9+4+2+1、14+11+9+5+1、14+11+9+5+2+1、14+11+9+5+4+1、14+11+9+5+4+2+1、14+11+9+7+1、14+11+9+7+2+1、14+11+9+7+4+1、14+11+9+7+4+2+1、14+11+9+7+5+1、14+11+9+7+5+2+1、14+11+9+7+5+4+1、14+11+9+7+5+4+2+1、14+11+10+1、14+11+10+2+1、14+11+10+4+1、14+11+10+4+2+1、14+12+1、14+12+2+1、14+12+4+1、14+12+4+2+1、14+12+5+1、14+12+5+2+1、14+12+5+4+1、14+12+5+4+2+1、14+12+7+1、14+12+7+2+1、14+12+7+4+1、14+12+7+4+2+1、14+12+7+5+1、14+12+7+5+2+1、14+12+7+5+4+1、14+12+7+5+4+2+1、14+12+8+1、14+12+8+2+1、14+12+8+4+1、14+12+8+4+2+1、14+12+8+5+1、14+12+8+5+2+1、14+12+8+5+4+1、14+12+8+5+4+2+1、14+12+8+7+1、14+12+8+7+2+1、14+12+8+7+4+1、14+12+8+7+4+2+1、14+12+8+7+5+1、14+12+8+7+5+2+1、14+12+8+7+5+4+1、14+12+8+7+5+4+2+1、14+12+9+1、14+12+9+2+1、14+12+9+4+1、14+12+9+4+2+1、14+12+9+5+1、14+12+9+5+2+1、14+12+9+5+4+1、14+12+9+5+4+2+1、14+12+9+7+1、14+12+9+7+2+1、14+12+9+7+4+1、14+12+9+7+4+2+1、14+12+9+7+5+1、14+12+9+7+5+2+1、14+12+9+7+5+4+1、14+12+9+7+5+4+2+1、14+12+10+1、14+12+10+2+1、14+12+10+4+1、14+12+10+4+2+1、15+1、15+2+1、15+4+1、15+4+2+1、15+5+1、15+5+2+1、15+5+4+1、15+5+4+2+1、15+7+1、15+7+2+1、15+7+4+1、15+7+4+2+1、15+7+5+1、15+7+5+2+1、15+7+5+4+1、15+7+5+4+2+1、15+8+1、15+8+2+1、15+8+4+1、15+8+4+2+1、15+8+5+1、15+8+5+2+1、15+8+5+4+1、15+8+5+4+2+1、15+8+7+1、15+8+7+2+1、15+8+7+4+1、15+8+7+4+2+1、15+8+7+5+1、15+8+7+5+2+1、15+8+7+5+4+1、15+8+7+5+4+2+1、15+9+1、15+9+2+1、15+9+4+1、15+9+4+2+1、15+9+5+1、15+9+5+2+1、15+9+5+4+1、15+9+5+4+2+1、15+9+7+1、15+9+7+2+1、15+9+7+4+1、15+9+7+4+2+1、15+9+7+5+1、15+9+7+5+2+1、15+9+7+5+4+1、15+9+7+5+4+2+1、15+10+1、15+10+2+1、15+10+4+1、15+10+4+2+1、
15+11+1、15+11+2+1、15+11+4+1、15+11+4+2+1、15+11+5+1、15+11+5+2+1、15+11+5+4+1、15+11+5+4+2+1、15+11+7+1、15+11+7+2+1、15+11+7+4+1、15+11+7+4+2+1、15+11+7+5+1、15+11+7+5+2+1、15+11+7+5+4+1、15+11+7+5+4+2+1、15+11+8+1、15+11+8+2+1、15+11+8+4+1、15+11+8+4+2+1、15+11+8+5+1、15+11+8+5+2+1、15+11+8+5+4+1、15+11+8+5+4+2+1、15+11+8+7+1、15+11+8+7+2+1、15+11+8+7+4+1、15+11+8+7+4+2+1、15+11+8+
7+5+1、15+11+8+7+5+2+1、15+11+8+7+5+4+1、15+11+8+7+5+4+2+1、15+11+9+1、15+11+9+2+1、15+11+9+4+1、15+11+9+4+2+1、15+11+9+5+1、15+11+9+5+2+1、15+11+9+5+4+1、15+11+9+5+4+2+1、15+11+9+7+1、15+11+9+7+2+1、15+11+9+7+4+1、15+11+9+7+4+2+1、15+11+9+7+5+1、15+11+9+7+5+2+1、15+11+9+7+5+4+1、15+11+9+7+5+4+2+1、15+11+10+1、15+11+10+2+1、15+11+10+4+1、15+11+10+4+2+1、15+12+1、15+12+2+1、15+12+4+1、15+12+4+2+1、15+12+5+1、15+12+5+2+1、15+12+5+4+1、15+12+5+4+2+1、15+12+7+1、15+12+7+2+1、15+12+7+4+1、15+12+7+4+2+1、15+12+7+5+1、15+12+7+5+2+1、15+12+7+5+4+1、15+12+7+5+4+2+1、15+12+8+1、15+12+8+2+1、15+12+8+4+1、15+12+8+4+2+1、15+12+8+5+1、15+12+8+5+2+1、15+12+8+5+4+1、15+12+8+5+4+2+1、15+12+8+7+1、15+12+8+7+2+1、15+12+8+7+4+1、15+12+8+7+4+2+1、15+12+8+7+5+1、15+12+8+7+5+2+1、15+12+8+7+5+4+1、15+12+8+7+5+4+2+1、15+12+9+1、15+12+9+2+1、15+12+9+4+1、15+12+9+4+2+1、15+12+9+5+1、15+12+9+5+2+1、15+12+9+5+4+1、15+12+9+5+4+2+1、15+12+9+7+1、15+12+9+7+2+1、15+12+9+7+4+1、15+12+9+7+4+2+1、15+12+9+7+5+1、15+12+9+7+5+2+1、15+12+9+7+5+4+1、15+12+9+7+5+4+2+1、15+12+10+1、15+12+10+2+1、15+12+10+4+1、15+12+10+4+2+1、16+1、16+2+1、16+4+1、16+4+2+1、16+5+1、16+5+2+1、16+5+4+1、16+5+4+2+1、16+7+1、16+7+2+1、16+7+4+1、16+7+4+2+1、16+7+5+1、16+7+5+2+1、16+7+5+4+1、16+7+5+4+2+1、16+8+1、16+8+2+1、16+8+4+1、16+8+4+2+1、16+8+5+1、16+8+5+2+1、16+8+5+4+1、16+8+5+4+2+1、16+8+7+1、16+8+7+2+1、16+8+7+4+1、16+8+7+4+2+1、16+8+7+5+1、16+8+7+5+2+1、16+8+7+5+4+1、16+8+7+5+4+2+1、16+9+1、16+9+2+1、16+9+4+1、16+9+4+2+1、16+9+5+1、16+9+5+2+1、16+9+5+4+1、16+9+5+4+2+1、16+9+7+1、16+9+7+2+1、16+9+7+4+1、16+9+7+4+2+1、16+9+7+5+1、16+9+7+5+2+1、16+9+7+5+4+1、16+9+7+5+4+2+1、16+10+1、16+10+2+1、16+10+4+1、16+10+4+2+1、16+11+1、16+11+2+1、16+11+4+1、16+11+4+2+1、16+11+5+1、16+11+5+2+1、16+11+5+4+1、16+11+5+4+2+1、16+11+7+1、16+11+7+2+1、16+11+7+4+1、16+11+7+4+2+1、16+11+7+5+1、16+11+7+5+2+1、16+11+7+5+4+1、16+11+7+5+4+2+1、16+11+8+1、16+11+8+2+1、16+11+8+4+1、16+11+8+4+2+1、16+11+8+5+1、16+11+8+5+2+1、16+11+8+5+4+1、16+11+8+5+4+2+1、16+11+8+7+1、16+11+8+7+2+1、16+11+8+7+4+1、16+11+8+7+4+2+1、16+11+8+7+5+1、16+11+8+7+5+2+1、16+11+8+7+5+4+1、16+11+8+7+5+4+2+1、16+11+9+1、16+11+9+2+1、16
+11+9+4+1、16+11+9+4+2+1、16+11+9+5+1、16+11+9+5+2+1、16+11+9+5+4+1、16+11+9+5+4+2+1、16+11+9+7+1、16+11+9+7+2+1、16+11+9+7+4+1、16+11+9+7+4+2+1、16+11+9+7+5+1、16+11+9+7+5+2+1、16+11+9+7+5+4+1、16+11+9+7+5+4+2+1、16+11+10+1、16+11+10+2+1、16+11+10+4+1、16+11+10+4+2+1、
16+12+1、16+12+2+1、16+12+4+1、16+12+4+2+1、16+12+5+1、16+12+5+2+1、16+12+5+4+1、16+12+5+4+2+1、16+12+7+1、16+12+7+2+1、16+12+7+4+1、16+12+7+4+2+1、16+12+7+5+1、16+12+7+5+2+1、16+12+7+5+4+1、16+12+7+5+4+2+1、16+12+8+1、16+12+8+2+1、16+12+8+4+1、16+12+8+4+2+1、16+12+8+5+1、16+12+8+5+2+1、16+12+8+5+4+1、16+12+8+5+4+2+1、16+12+8+7+1、16+12+8+7+2+1、16+12+8+7+4+1、16+12+8+7+4+2+1、16+12+8+7+5+1、16+12+8+7+5+2+1、16+12+8+7+5+4+1、16+12+8+7+5+4+2+1、16+12+9+1、16+12+9+2+1、16+12+9+4+1、16+12+9+4+2+1、16+12+9+5+1、16+12+9+5+2+1、16+12+9+5+4+1、16+12+9+5+4+2+1、16+12+9+7+1、16+12+9+7+2+1、16+12+9+7+4+1、16+12+9+7+4+2+1、16+12+9+7+5+1、16+12+9+7+5+2+1、16+12+9+7+5+4+1、16+12+9+7+5+4+2+1、16+12+10+1、16+12+10+2+1、16+12+10+4+1、16+12+10+4+2+1、17+1、17+2+1、17+4+1、17+4+2+1、17+5+1、17+5+2+1、17+5+4+1、17+5+4+2+1、17+7+1、17+7+2+1、17+7+4+1、17+7+4+2+1、17+7+5+1、17+7+5+2+1、17+7+5+4+1、17+7+5+4+2+1、17+8+1、17+8+2+1、17+8+4+1、17+8+4+2+1、17+8+5+1、17+8+5+2+1、17+8+5+4+1、17+8+5+4+2+1、17+8+7+1、17+8+7+2+1、17+8+7+4+1、17+8+7+4+2+1、17+8+7+5+1、17+8+7+5+2+1、17+8+7+5+4+1、17+8+7+5+4+2+1、17+9+1、17+9+2+1、17+9+4+1、17+9+4+2+1、17+9+5+1、17+9+5+2+1、17+9+5+4+1、17+9+5+4+2+1、17+9+7+1、17+9+7+2+1、17+9+7+4+1、17+9+7+4+2+1、17+9+7+5+1、17+9+7+5+2+1、17+9+7+5+4+1、17+9+7+5+4+2+1、17+10+1、17+10+2+1、17+10+4+1、17+10+4+2+1、17+11+1、17+11+2+1、17+11+4+1、17+11+4+2+1、17+11+5+1、17+11+5+2+1、17+11+5+4+1、17+11+5+4+2+1、17+11+7+1、17+11+7+2+1、17+11+7+4+1、17+11+7+4+2+1、17+11+7+5+1、17+11+7+5+2+1、17+11+7+5+4+1、17+11+7+5+4+2+1、17+11+8+1、17+11+8+2+1、17+11+8+4+1、17+11+8+4+2+1、17+11+8+5+1、17+11+8+5+2+1、17+11+8+5+4+1、17+11+8+5+4+2+1、17+11+8+7+1、17+11+8+7+2+1、17+11+8+7+4+1、17+11+8+7+4+2+1、17+11+8+7+5+1、17+11+8+7+5+2+1、17+11+8+7+5+4+1、17+11+8+7+5+4+2+1、17+11+9+1、17+11+9+2+1、17+11+9+4+1、17+11+9+4+2+1、17+11+9+5+1、17+11+9+5+2+1、17
+11+9+5+4+1、17+11+9+5+4+2+1、17+11+9+7+1、17+11+9+7+2+1、17+11+9+7+4+1、17+11+9+7+4+2+1、17+11+9+7+5+1、17+11+9+7+5+2+1、17+11+9+7+5+4+1、17+11+9+7+5+4+2+1、17+11+10+1、17+11+10+2+1、17+11+10+4+1、17+11+10+4+2+1、17+12+1、17+12+2+1、17+12+4+1、17+12+4+2+1、17+12+5+1、17+12+5+2+1、17+12+5+4+1、17+12+5+4+2+1、17+12+7+1、17+12+7+2+1、17+12+7+4+1、17+12+7+4+2+1、17+12+7+5+1、17+12+7+5+2+1、17+12+7+5+4+1、17+12+7+5+4+2+1、17+12+8+1、17+12+8+2+1、17+12+8+4+1、17+12+8+4+2+1、17+12+8+5+1、17+12+8+5+2+1、17+12+8+5+4+1、17+12+8+5+4+2+1、17+12+8+7+1、17+12+8+7+2+1、17+12+8+7+4+1、17+12+8+7+4+2+1、17+12+8+7+5+1、17+12+8+7+5+2+1、17+12+8+7+5+4+1、17+12+8+7+5+4+2+1、17+12+9+1、17+12+9+2+1、17+12+9+4+1、17+12+9+4+2+1、17+12+9+5+1、17+12+9+5+2+1、17+12+9+5+4+1、17+12+9+5+4+2+1、17+12+9+7+1、17+12+9+7+2+1、17+12+9+7+4+1、17+12+9+7+4+2+1、17+12+9+7+5+1、17+12+9+7+5+2+1、17+12+9+7+5+4+1、17+12+9+7+5+4+2+1、17+12+10+1、17+12+10+2+1、17+12+10+4+1、17+12+10+4+2+1。
【0069】
上記のリスト中、数字は上記の番号に応じた態様を意味し、「+」は他の態様からの従属関係を表す。種々の態様は読点により個々に分けられている。換言すると、例えば「16+11+9+1」は、態様1)に従属する態様9)に従属する態様11)に従属する態様16)を意味し、すなわち、態様「16+11+9+1」は、態様9)、11)及び16)のすべての構成的特徴によりさらに限定された態様1)に定義する式(I)の化合物に相当する。
【0070】
19) 別の態様は、下記の化合物から選択される、態様1)に従う式(I)の化合物に関する:
N-(6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシピリジン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
(S)-N-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジ
ン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-メチルピリジン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-フルオロ-6-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(5-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(6-フルオロ-3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-シクロペンチルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-イソプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-イソブチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(1H-テトラゾール-5-イル)エチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(3-(1H-テトラゾール-5-イル)プロピル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)酢酸;
1-(2-アミノエチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-シクロブチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(オキセタン-3-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-((1-フルオロシクロプロピル)メチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
(R)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-((2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
(R)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-((1H-ピラゾール-3-イル)メチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-((1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリ
ジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-((1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
メチル 4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタノエート;
4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
メチル 4-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタノエート;
4-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
4-(3-((6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
メチル 4-(4-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタノエート;
4-(4-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
4-(3-((6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルブタン酸;
エチル 5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタノエート;
5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタン酸;
エチル 5-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタノエート;
5-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチルペンタン酸;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(スルファモイルアミノ)エチル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロパノイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-アセチル-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-ホルミル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(オキセタン-3-カルボニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-カルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-ヒドロキシ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチ
ジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(2H-1,2,3-トリアゾール-2-イル)アセチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(4-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アセチル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-(4-(ヒドロキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アセチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(2H-テトラゾール-2-イル)アセチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(2-(1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アセチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-(3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-4-イル)アセチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-(3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-5-イル)アセチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(スルファモイルグリシル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-((メチルスルフォニル)グリシル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(メチルスルフォニル)アセチル)アゼチジン-3-カルボキサミド;メチル 4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタノエート;
4-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(3-((6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(4-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(3-((6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
4-(3-((6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)-2,2-ジメチル-4-オキソブタン酸;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(メチルスルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-((2-メトキシエチル)スルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-((2-(ジメチルアミノ)エチル)スルフォニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(オキセタン-3-イルスルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-エトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-シクロプロポキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
(S)-N-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルピペリジン-4-カルボキサミド;
N-(6-ブロモ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-メチルピリジン-3-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-シクロペンチルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(N-メチルスルファモイル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(N-シクロプロピルスルファモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-フルオロ-6-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(5-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(6-フルオロ-3-イソプロピルピリジン-2-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;3-(2-イソプロピルフェニル)-N-(4-メトキシピリジン-3-イル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(N-(2-メトキシエチル)スルファモイル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(N-(2-ヒドロキシエチル)スルファモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1-メチルアゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-エチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-イソプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
(S)-N3-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N1-シクロプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
(S)-N3-(6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-イル)-N1-シクロプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-シクロプロピル-3-(3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド)エチル メタクリレート;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-N1-(2-ヒドロキシエチル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1-(2-メトキシエチル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
エチル (3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボニル)グリシネート;
(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボニル)グリシン;
エチル 3-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド)プロパノエート;
3-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキサミド)プロパン酸;
N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1,N1-ジメチルアゼチジン-1,3-ジカルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(モルフォリン-4-カルボニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
メチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート;
2-メトキシエチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(3-メチルピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-フルオロピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-フルオロ-2-メチルピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロ-2-メチルピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-メチルピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(4-フルオロピリジン-2-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-シアノピリミジン-2-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-2-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(ピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-メチルピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(5-メチルピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(6-メチルピリミジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
1-(6-クロロ-2-メチルピリミジン-4-イル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロ-2-メチルピリミジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-4-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(5-フルオロ-2-メチルピリミジン-4-イル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボキサミド;
メチル 5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピラジン-2-カルボキシレート;
5-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピラジン-2-カルボン酸;
メチル 6-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ニコチネート;
メチル 2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキシレート;
2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸;
メチル 6-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)ピリダジン-3-カルボキシレート;
エチル 2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)オキサゾール-4-カルボキシレート;
エチル 2-(3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)
-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-イル)オキサゾール-4-カルボキシレート;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(1H-テトラゾール-5-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(4-オキソ-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド;及び
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド。
【0071】
態様1)~19)に従う式(I)の化合物及びこれらの薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば、(例えば錠剤又はカプセル剤の形態で、特に経口等の)経腸又は(局所的適用又は吸入を含む)非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0072】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者にもよく知られた方法で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[Lippincott Williams&Wilkinsにより出版]参照。)、既述の式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上適合性のある固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0073】
本発明はまた、薬学的に有効な量の態様1)~19)に従う式(I)の化合物を、対象に投与することを有する、本明細書に記載の疾患又は障害の予防又は治療方法に関する。
【0074】
いかなる疑義をも避けるために、化合物がある疾患の予防又は治療について有用であると記載されている場合には、そのような化合物は、同様に当該疾患の予防又は治療のための医薬の製造における使用に適している。同様に、そのような化合物は、効果的な量のそのような化合物をそれを必要とする対象(哺乳類、特にヒト)に投与することを有する、そのような疾患の予防又は治療のための方法においても適している。
【0075】
態様1)~19)に従う式(I)の化合物は、繊維症(及び繊維症と関連する疾患又は障害)又はLPA1受容体シグナル伝達により介在される他の障害の予防及び/又は治療に有用である。
【0076】
「繊維症」という用語は、器官における細胞及び/若しくはフィブロネクチン及び/若しくはコラーゲンの異常な蓄積並びに/又は線維芽細胞動員の増大に関連する状態を意味し;心臓、腎臓、肝臓、関節、肺、肋膜組織、腹膜組織、皮膚、角膜、網膜、筋骨格及び消化管等の個別の器官又は組織の繊維症を含む。
【0077】
繊維症という用語は特に、
- 突発性肺線維症;関節リウマチ、強皮症(全身性硬化症;SSc)、狼瘡(全身性エリテマトーデス;SLE)等の全身性炎症性疾患の二次疾患である肺線維症;特発性線維化性肺胞炎;サルコイドーシスの二次疾患である肺線維症;放射線誘発繊維症を含む医原性肺線維症;ケイ肺症(ケイ肺誘発肺線維症);アスベスト誘発肺線維症;及び胸膜線維症を含む繊維症に関連する肺疾患を含む肺線維症;
- CKD、慢性腎不全、尿細管間質性腎炎、及び/又は、(原発性)糸球体腎炎及び狼瘡及び強皮症等の全身性炎症性疾患の二次疾患である糸球体腎炎等の慢性腎症、糖尿病、
巣状分節性糸球体硬化症、IgA腎症、高血圧、腎移植並びにAlport症候群に関連する腎線維症を含む腎線維症;
- 強皮症の二次疾患である消化管線維症及び放射線誘発消化管線維症を含む消化管線維症(gut fibrosis);
- 肝硬変、アルコール誘発性肝線維症、非アルコール性脂肪肝炎、胆管損傷、(原発性胆汁性胆管炎としても知られる)原発性胆汁性肝硬変、感染症若しくはウイルス誘発性肝線維症(例えば、慢性HCV感染症)及び自己免疫性肝炎を含む肝線維症;
- 放射線誘発頭頚部線維症を含む頭頚部線維症;
- LASIK(レーシック)、角膜移植及び線維柱帯切除の続発症を含む角膜瘢痕;
- 熱傷誘発性又は外科的肥厚性瘢痕及びケロイドを含む肥厚性瘢痕及びケロイド;
- 並びに、他の繊維性疾患、例えば、子宮内膜症、脊髄線維症、骨髄線維症、心筋線維化(cardiac fibrosis)、血管周囲線維化(perivascular
fibrosis);並びに、瘢痕組織の形成、Peyronie病、腹部又は腸の癒着、膀胱線維症(bladder fibrosis)、鼻孔の繊維症及び線維芽細胞により介在される繊維症;
を含むものとして定義してよい。
【0078】
「繊維症の予防(prevention/prophylaxis)」という用語は、器官又は組織の繊維症のリスク、特に肺、肝又は腎線維症のリスクを増大させることが知られている1又は2種以上の環境条件に暴露された対象における;又は、器官又は組織の繊維症を発症する遺伝的素因を有する対象における繊維症の予防;並びに、外科手術を含む損傷後の瘢痕の予防又は最小化を含む。
【0079】
LPA1受容体シグナル伝達により介在される他の障害は、特に、皮膚疾患、疼痛、悪性及び良性増殖性疾患、呼吸器疾患、神経系障害、心血管疾患及び炎症性疾患、肥満及びインスリン抵抗性を含む。
【0080】
「皮膚(dermatological)疾患」という用語は、皮膚(skin)疾患を意味する。そのような皮膚疾患は、全身性硬化症、アトピー性皮膚炎、水疱性疾患、膠原病、乾癬、強皮症、乾癬病巣、皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹、じんましん、酒さ、創傷治癒、瘢痕(scarring)、肥厚性瘢痕、ケロイド、川崎病、Sjogren-Larsso症候群等の皮膚の増殖性又は炎症性疾患;特に全身性硬化症を含む。
【0081】
「疼痛」という用語は、急性疼痛、慢性疼痛及び神経因性疼痛を意味する。具体的な例は、繊維筋痛症、特に、収縮筋内の繊維質瘢痕組織の形成から生じる繊維筋痛症及び癌性疼痛である。
【0082】
「悪性及び良性増殖性疾患」という用語は、特に、癌並びに腫瘍細胞の増殖、癌腫の浸潤及び/又は転移の制御を意味する。
【0083】
「癌」という用語は、癌腫;腺癌;白血病;肉腫;リンパ腫;骨髄腫;転移性癌;脳腫瘍;神経芽細胞腫;膵臓癌;消化器癌;肺癌;乳癌;前立腺癌;子宮体癌;皮膚癌;膀胱癌;頭頸部癌;神経内分泌腫瘍;卵巣癌;子宮頚部癌;口腔腫瘍;上咽頭腫瘍;胸部癌;及びウイルス誘発性腫瘍等のすべての種類の癌を意味する。特に、この用語は、胸膜中皮腫、腹膜中皮腫及び骨転移、並びに、脳転移、悪性神経膠腫、多形膠芽腫、髄芽腫、髄膜腫を含む脳腫瘍;神経芽細胞腫;膵臓腺癌/膵管腺癌を含む膵臓癌;結腸癌、大腸腺腫、大腸腺癌、転移性大腸癌、家族性大腸腺腫症(FAP)、胃癌、胆嚢癌、胆管癌、肝細胞癌を含む消化器癌;カポジ肉腫;急性骨髄性白血病、成人T細胞白血病を含む白血病;バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫、MALTリンパ腫及び原発性眼内B細胞リンパ腫を含むリンパ腫;非小細胞性肺癌を含む肺癌;トリプル・ネガティブ乳癌を含む乳癌;横
紋筋肉腫;去勢抵抗性前立腺癌を含む前立腺癌;食道扁平上皮癌;(口腔)扁平上皮癌;子宮体癌;甲状腺乳頭癌を含む甲状腺癌;転移性癌;肺転移;黒色腫及び転移性黒色腫を含む皮膚癌;膀胱癌(urinary bladder cancer)、尿路上皮癌を含む膀胱癌;多発性骨髄腫;骨肉腫;頭頸部癌;及び腎細胞癌、腎明細胞癌、転移性腎細胞癌、転移性腎明細胞癌を含む腎癌;並びに神経内分泌腫瘍;卵巣癌;子宮頚部癌;口腔腫瘍;上咽頭腫瘍;胸部癌;絨毛癌;ユーイング肉腫;及びウイルス誘発性腫瘍を意味する。
【0084】
「呼吸器疾患」という用語は、鼻、喉、喉頭、エウスタキオ管、気管、気管支、肺、関連筋(例えば、横隔膜及び肋間)及び神経等の呼吸に関与する器官に影響与える疾患を意味する。呼吸器疾患は、間質性肺炎、喘息(いかなる原因(内因性、外因性又は両方;アレルギー性又は非アレルギー性)によるかを問わない気道狭窄に関連する肺の気体流動の変化により特徴づけられるいかなる肺の障害をも意味し、成人呼吸窮迫症候群及びアレルギー性(外因性)喘息、非アレルギー性(内因性)喘息、急性重篤喘息、慢性喘息、臨床性喘息(clinical asthma)、夜間性喘息、アレルゲン誘発性喘息、アスピリン喘息、運動誘発喘息、等炭酸ガス性過換気症(isocapnic hyperventilation)、小児発症性喘息、成人発症性喘息、咳喘息、職業性喘息、ステロイド抵抗性喘息、季節性喘息(seasonal asthma)を含む。);季節性アレルギー性鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎を含む鼻炎;慢性気管支炎又は肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD);気道炎症、サルコイドーシス、嚢胞性繊維症、低酸素症及び急性肺損傷及び急性呼吸窮迫症(細菌性肺炎誘発性、外傷誘発性、ウイルス性肺炎誘発性、換気装置誘発性、非肺性敗血症(non-pulmonary sepsis)誘発性及び誤嚥誘発性を含む。)を含む。
【0085】
「神経系障害」という用語は、脳、脊髄又は末梢神経系の構造又は機能を変化させる疾患を意味し、アルツハイマー病、脳浮腫、多発性硬化症、ニューロパチー、パーキンソン病、鈍的又は外科手術による外傷(blunt or surgical trauma)による神経系障害(手術後認知機能障害及び脊髄又は脳幹損傷及び頭部損傷を含む)、偏頭痛並びに変性椎間板疾患及び坐骨神経痛等の障害の神経学的側面を含むが、これらに限定されるものではない。
【0086】
本明細書で使用される「心血管系疾患」という用語は、心臓又は血管又は両方に影響を与える疾患を意味し:不整脈(心房又は心室又は両方);アテローム性動脈硬化及びその続発症;脳虚血、発作、狭心症(angina);心調律異常;心筋虚血;心筋梗塞;大動脈瘤を含む心臓又は血管瘤;網膜虚血;脳、心臓又は他の器官若しくは組織の虚血後の再灌流傷害;再狭窄;四肢、器官又は組織の抹消閉塞性動脈症;内毒性、外科手術性又は外傷性ショック;高血圧、心臓弁疾患、心不全、血圧異常;ショック;血管狭窄(偏頭痛に関連するものを含む。);血管異常、血栓症、単一の器官又は組織に限定された機能不全を含むが、これらに限定されるものではない。
【0087】
「炎症性疾患」という用語は、乾癬、関節リウマチ、血管炎、炎症性腸疾患、皮膚炎、骨関節炎、炎症性筋疾患、膣炎、間質性膀胱炎、強皮症、湿疹、同種又は異種移植(器官、骨髄、幹細胞並びに他の細胞及び組織)片拒絶、移植片対宿主病、混合性結合組織疾患、紅斑性狼瘡、I型糖尿病、皮膚筋炎、静脈炎、シェーグレン症候群、多発血管炎性肉芽腫症(GPA、Wegener肉芽腫症)、甲状腺炎(例えば、橋本及び自己免疫性甲状腺炎)、重症筋無力症、自己免疫性溶血性貧血、慢性再発性肝炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、副鼻腔炎及び好中球介在炎症を含む。
【0088】
LPA1受容体が関与するさらなる障害は、特に、前立腺肥大症等の前立腺及び膀胱障害、好酸球及び/又は好塩基球及び/又は樹状細胞及び/又は好中球及び/又は単球及び
/又はT細胞動員に関連する疾患、心筋症、心筋リモデリング、血管リモデリング、血管透過性障害(vascular permeability disorders)、腎疾患、腎乳頭壊死、腎不全、腫瘍成長、代謝疾患、掻痒、眼疾患、黄斑変性症、内分泌疾患、甲状腺機能亢進症、骨粗鬆症、糖尿病関連疾患(腎症、網膜症)を含む。
【0089】
本発明はさらに、本明細書で言及した疾患及び障害の治療において使用するための(特に、繊維症の治療のための)式(I)の化合物であって、式(I)の化合物が(単一の医薬組成物中において又は別個の治療において)1又は数種の抗線維症剤と組み合わせて使用されることが意図される、式(I)の化合物に関する。そのような抗線維症剤の例は、副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤、B細胞アンタゴニスト及びウテログロビン(uteroglobin)を含む。
【0090】
式(I)の化合物の製造
式(I)の化合物は、周知の文献的方法によって、以下の方法によって、下記の実験の項に記載された方法によって、又は、類似の方法によって製造することができる。最適反応条件は、使用する具体的反応物又は溶媒によって変わるが、このような条件は、当業者により、ルーチンの最適化手順によって決定することができる。場合によっては、反応を容易にしたり又は不要な反応生成物を回避したりするために、下記の反応スキーム及び/又は反応工程の実行順序を変更してもよい。以下に概説した一般的反応シークエンスにおいて、包括的な基、R1、R2、R3、R4及びL-R5は、式(I)について定義した通りである。本明細書で使用される他の略語は、明示的に定義されるか、又は、実験の項において定義される通りである。場合によっては、当該包括的な基、R1、R2、R3、R4及びL-R5は、下記のスキームに図示した製法に適合しないかもしれず、保護基(PG)の使用が必要となるであろう。保護基の使用は、当技術分野において周知である(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Wiley-Interscience、1999;P.J.Kocienski、Protecting Groups、Thieme Stuttgart、1994参照)。この目的のために、そのような保護基が必要に応じて導入されているものと仮定する。場合によっては、最終生成物をさらに改変してもよく、例えば、置換基を操作することにより新たな最終生成物が得られる。こうした操作は、当業者に周知の還元、酸化、アルキル化、アシル化、加水分解及び遷移金属触媒クロスカップリング反応を含むが、これらに限定されるものではない。得られた化合物は、当該技術分野において知られた方法により、塩、特に薬学的に許容される塩に変換してもよい。
【0091】
式(I)の化合物は、以下の方法によって、実験の項に記載された方法によって、又は、類似の方法によって製造することができる。最適反応条件は、使用する具体的反応物又は溶媒によって変わるが、このような条件は、当業者により、ルーチンの最適化手順によって決定することができる。
【0092】
本発明の式(I)の化合物は、以下に概説した一般的反応シークエンスに従って製造することができる。式(I)の化合物を生じる合成の可能性のうちの少数のみを記述してある。
【0093】
式(I)の化合物は、DMF、THF、DCM、EtOAc等の溶媒中、SOCl2、(COCl)2、POCl3、EDC、HOBt、HBTU、TBTU、DCC、CDI、T3P等の1又は2種以上のカルボキシレート活性化剤の存在下、及び、TEA、DIPEA、NaH、K2CO3等の塩基の存在下又は非存在下にて、構造1の化合物を構造2の化合物と反応させることにより製造される(Montalbetti CA.、Falque V. Tetrahedron 2005(46)10827-10852;
Valeur E.、Bradley M. Chem.Soc.Rev.2009(389)606-31)。残基R3は、カップリング段階で存在してもよく、又は、当業者に既知のNegishi条件下又はSuzuki/水素化シークエンスを介して、Br又はClをアルキル基で置き換えることにより、後の工程で導入してもよい(Matsushita LH.、Negishi E. J.Org.Chem.1982(47)4161-4165;Kerins F.ら、J.Org.Chem. 2002(67)4968-4971)。
【0094】
式(I)の化合物において、構造1の構造2とのカップリングは、既に存在する側鎖L-R5=X、又は、Nが保護基=Xを有する構造2を用いて行ってよい。次いで、脱保護の後、当業者に既知の方法により、例えば、アミン、アミド、スルフォンアミド、カーバメート、尿素又はスルファミドリンカー(L)の形成により、官能基R5を導入する。
【0095】
【化6】
構造1の化合物は、市販されているか、あるいは、THF、MeOH、EtOH、iPrOH等の溶媒中、H
2/Pd/C又はH
2/Pt+V/C又はFe等の存在下にて、構造3の化合物を還元することにより製造してもよい(Dolle V.ら、Tetrahedron 1997(53)12505-12524;Moebus K.ら、Top.Catal. 2010(53)、1126-1131;WO2012/055995)。
【0096】
【化7】
構造2の化合物は、水、EtOH等の溶媒中、高温で、構造4の化合物を、25%NaOH又は濃H
2SO
4/AcOH又は濃HClと反応させることにより製造してもよい(US20120232026;WO2005/049605;US20080319188)。構造2の化合物は、水、MeOH、EtOH、THF等の溶媒中で、NaOH又はLiOH等の水溶液を用いて、構造5の化合物を加水分解することにより製造してもよい。
【0097】
【化8】
構造3の化合物は、市販されているか、あるいは、(R
1が、H、ハロゲン、メチル、トリフルオロメチルを表す場合)THF、DMF等の溶媒中、構造6の化合物をNaOMe、NaOiPr等のアルコラートと反応させることにより製造してもよい。
【0098】
【化9】
構造4及び構造5の化合物は、市販されているか、あるいは、(n及び/又はm>1については)適切な2-(2-ハロ(ヘテロ)アリール)アセトニトリル(構造7)又はメチル 2-(2-ハロ(ヘテロ)アリールアセテート)(構造8)を、THF等の溶媒中、NaOH、NaH等の塩基の存在下、60℃又はそれよりも高い温度で、それぞれN-ベンジル-N,N-ビス(2-クロロエチル)アミン又はN-boc-N,N-ビス(2-クロロエチル)アミンと反応させることにより製造してもよい。構造4及び構造5の化合物は、DMF等の溶媒中、K
2CO
3等の塩基の存在下にて、2-(2-ブロモフェニル)アセトニトリルをパラホルムアルデヒドと反応させ、次いで、市販のN-(メトキシメチル)-N-(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミンとDCM中でTFA-触媒1,3-双極子付加環化反応を行うことにより製造してもよい(Lit:JP2008110971)。n=m=1については、構造4の化合物は、構造9、10又は11の化合物を、THF等の溶媒中、KHMDS等の塩基の存在下にて、1-ブロモ-2-フルオロベンゼン等の1,2-ジハロ(ヘテロ)アリールと反応させることにより合成してもよい(WO2012/017359)。あるいは、ブロモ置換基は、続く工程において、当業者に既知のNegishi条件下又はSuzuki-水素化シークエンスを介して、R
3=アルキルで置き換えることもできる。構造7及び8は、市販されているか、あるいは、当業者に既知の方法で製造してもよい。
【0099】
式(I)中の残基L-R5内に存在する官能基の性質によっては、これらの官能基は一時的な保護を要するかもしれない。適切な保護基は当業者に既知であり、例えば、アルコールを保護するベンジル、アセチル又はトリアルキルシリル基、ジオールを保護するケタール、酸を保護するエステル等を含む。これらの保護基は標準的な方法論に従って使用してよい。
【0100】
式(I)の化合物が、特にエナンチオマー等の立体異性体の混合物の形態で得られる場
合には常に、立体異性体は、当業者に知られた方法:例えばジアステレオマー塩の形成及び分離により、又は、Daicel ChiralPak AD-H(5μm)カラム、Daicel ChiralCel OD-H(5μm)カラム、Daicel ChiralCel OD(10μm)カラム、Daicel ChiralPak IA若しくはIB若しくはIC若しくはID若しくはIE(5μm)カラム、Daicel ChiralPak AS-H(5μm)カラム又は(R,R)-Whelk-01(5μm)カラム等のキラル固定相上のHPLCにより分離することができる。キラルHPLCの典型的な条件は、溶出液A(EtOH。TEA及び/又はジエチルアミン等の塩基又はTFA等の酸の存在下又は非存在下で)及び溶出液B(ヘプタン)の無勾配混合物である。Supercritical Fluid Chromatography(SFC)条件において、溶出液AはCO2であり、溶出液Bはイソプロパノールである。
【0101】
実験の項
下記の実施例は本発明を説明するが、その範囲を限定するものではまったくない。
【0102】
温度はすべて℃で示す。市販の出発物質は、さらに精製を行うことなく、入手した状態で使用した。別段の記載が無い限り、すべての反応は、窒素又はアルゴン雰囲気下で行った。化合物は、シリカゲル(Biotage)上のフラッシュクロマトグラフィーにより、又は、分取用TLC(MerckのTLCプレート、Silica gel 60 F254)により、又は、分取用HPLCにより精製した。本発明に記載した化合物は、1H-NMR(400MHz又は500MHz Bruker;化学シフトは、使用する溶媒に対するppmで示す;多重度:s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、quint=五重項、hex=六重項、hept=七重項、m=多重項、br=広域;結合定数はHzで示す。)及び/又はLC-MS(保持時間tRはmin.で示す;質量分析から得られた分子量はg/molで示す。)によって、以下に記載した条件を用いて特徴を明らかにする。
【0103】
酸性条件でのLC-MS
LCMS-1:Waters Acquity Binary、Solvent Manager、MS:Waters SQ Detector、DAD:Acquity UPLC PDA Detector、ELSD:Acquity UPLC ELSD。カラム:Acquity UPLC Column Manager内で60℃に温度制御されたWaters製Acquity UPLC CSH C18 1.7μm 2.1x50mm。溶出液:A:H2O+0.05%ギ酸;B:AcCN+0.045%FA。方法:勾配:2.0minにわたって2%B 98%B。流速:1.0mL/min。検出:UV214nm及びELSD。
【0104】
LCMS-2:質量分析検出を備えたAligent 1100シリーズ(MS:Finniganシングル四重極)。カラム:Zorbax RRHD SB-Aq(1.8μm、3.0x50mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.04%TFA[溶出液B]。勾配:5minにわたって95%Bから5%Bへ(流速:4.5mL/min)。
【0105】
酸性条件での分取用HPLC
Prep-HPLC-1:カラム:Waters Zorbax SB-Aq(5μm、75x30mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.5%ギ酸[溶出液B]。勾配:5minにわたって95%Bから5%Bへ(流速:75mL/min)。検出:UV/Vis+MS。
【0106】
塩基性条件での分取用HPLC
Prep-HPLC-2:カラム:Waters XBridge C18(10μm、75x30mm)。条件:MeCN[溶出液A];水+0.5%NH4OH[溶出液B]。勾配:6.5minにわたって90%Bから5%Bへ(流速:75mL/min)。検出:UV/Vis+MS。
【0107】
(本明細書において使用される)略語:
AcOH 酢酸
aq. 水溶液
Boc tert-ブトキシカルボニル
BSA 牛血清アルブミン
Bu tert.-Bu(=3級ブチル)等におけるブチル
CDI カルボニルジイミダゾール
Cs2CO3 炭酸セシウム
DBU 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンDCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピル-エチルアミン、Huenig塩基、エチル-ジイソプロピルアミン
DMA ジメチルアセトアミド
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルフォキシド
EDC N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチル-カルボジイミド
Et (OEt:エトキシ等における)エチル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Ex. 実施例
h 時間
HBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフロオロホスフェート
HCl 塩酸
HOBt 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
H2SO4 硫酸
iPr イソプロピル
K2CO3 炭酸カリウム
LC-MS 液体クロマトグラフィー-質量分析
LPA リゾホスファチジン酸
LPAR1 リゾホスファチジン受容体1(lysophosphatidic receptor 1)
Me (OMe:メトキシ等における)メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MgSO4 硫酸マグネシウム
NaH 水素化ナトリウム
NaOtBu ナトリウム tert-ブトキシド
POCl3 塩化ホスフォリル
Pd(OH)2/C 水酸化パラジウム炭素
prep. 分取用
r.t. 室温
sat. 飽和
TBME tert-ブチル メチル エーテル
TBTU 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,2,3,3-テトラメチルウロニウム テトラフロオロボレート
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
T3P プロピルホスホン酸無水物
tR 保持時間
【0108】
中間体の製造
中間体1.A: 6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-アミン
2-クロロ-4-メトキシ-5-ニトロピリジン(440mg、2.33mmol)、塩化アンモニウム(624mg、11.7mmol)及び鉄粉末(526mg、11.7mmol)の、EtOH(12mL)及び水(1.2mL)中の混合物を、80℃で2日間加熱する。反応混合物を冷却し、Whatmannガラスフィルターを通してろ過し、蒸発させる。残渣をEtOAcと飽和NaHCO3水溶液の間で分画する。相を分離する。水相をEtOAcで抽出し、有機抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、表題化合物1.Aを茶色がかった固体(253mg、72%)として得る。1H
NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.61(s、1H)、6.89(s、1H)、5.02(s、2H)、3.86(s、3H)。
【0109】
中間体1.B: 6-クロロ-4-イソプロポキシピリジン-3-アミン
2-クロロ-4-イソプロポキシ-5-ニトロピリジン(1g、4.62mmol)のEtOAc(40mL)中の溶液に、白金1%及びバナジウム2%-活性炭(50-70%含水粉末)(75mg)、並びに白金3%-活性炭(25mg)を加える。反応混合物をrtで5日間水素化し、次いでCeliteのパッドを通してろ過し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、表題化合物I-1.Bを黄色のオイル(0.87g、定量的収率)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.61(s、1H)、6.89(s、1H)、4.92(s、2H)、4.74(hept、J=6.0Hz、1H)、1.29(d、J=6.0Hz、6H)。
【0110】
中間体1.C: (S)-6-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-アミン
工程1. (S)-(+)-1-メトキシ-2-プロパノール(162μl、1.63mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、NaH(60wt%、93mg、2.33mol)を加える。10min後、2,4-ジクロロ-ニトロピリジン(300mg、1.55mmol)の溶液をこの懸濁液に加え、混合物をrtで3h撹拌する。揮発物を蒸発させ、残渣をEtOAc(50mL)中に取り、NaHCO3(25mL)、次いで塩水(brine)(25mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製の化合物をprep.HLPC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、(S)-2-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)-5-ニトロピリジンを茶色の固体(198mg、収率52%)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:8.86(s、1H)、7.73(s、1H)、5.14(td、J1=3.6Hz、J2=6.3Hz、1H)、3.58-3.47(m、2H)、3.28(s、3H)、1.28(d、J=6.3Hz、3H)。
【0111】
工程2. (S)-2-クロロ-4-((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)-5-ニトロピリジン(198mg、0.80mmol)を中間体I-1.Aと同様に還
元して、(S)-6-クロロ-4((1-メトキシプロパン-2-イル)オキシ)ピリジン-3-アミン I-1.Cを薄茶色のオイル(160mg、92%)として得る。 1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:7.94(s、1H)、6.84(s、1H)、4.71-4.62(m、1H)、3.62(dd、J1=6.4Hz、J2=10.5Hz、1H)、3.56(dd、J1=3.8Hz、J2=10.5Hz、1H)、3.41(s、3H)、1.40(d、J=6.3Hz、3H)。
【0112】
中間体1.D: 6-クロロ-4-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-アミン
6-クロロ-4-(2-メトキシエトキシ)ピリジン-3-アミン I-1.Dを中間体I-1.Cと同様に製造する。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:7.80(s、1H)、6.74(s、1H)、4.24-4.19(m、2H)、3.83-3.77(m、2H)、3.41(s、3H)。
【0113】
中間体1.E: 6-クロロ-4-シクロプロポキシピリジン-3-アミン
6-クロロ-4-シクロプロポキシピリジン-3-アミン I-1.Eを中間体I-1.Cと同様に製造する。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:7.69(s、1H)、7.02(s、1H)、3.85-3.65(m、3H)、0.90-0.75(m、4H)。
【0114】
中間体1.F: 4-メトキシ-6-メチルピリジン-3-アミン
6-クロロ-4-メトキシ-6-メチル-3-ニトロピリジン(190mg、0.92mmol)のMeOH/THF 1:1(20mL)中の溶液に、10%パラジウム-炭素-50%含水(30mg)を加える。反応混合物をr.t.で1h水素化し、アルゴンで脱気し、次いでCeliteのパッドを通してろ過し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製物をMeCN中で結晶化して、表題化合物I-1.Fを灰白色の固体(121mg、収率95%)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6)
δ:7.76(s、1H)、7.30(s、1H)、5.82(s、2H)、4.03(s、3H)。
【0115】
中間体2: 1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸
工程1. 市販の1-ブロモ-2-フルオロベンゼン(5g、28.6mmol)のTHF(60mL)中の溶液に、1-ベンズヒドリルアゼチジン-3-カルボニトリル(10.6g、42.9mmol)及びKHMDS 95%(10.3mL、42.9mmol)を加える。反応混合物をr.t.にて一晩撹拌したままにする。次いで、反応混合物を真空下で濃縮してオイルとし、EtOAc(100mL)で希釈し、水(2x50mL)で洗浄する。有機相をMgSO4上で乾燥し、真空下で濃縮する。粗製物をprep.HPLC(Prep-HPLC-1条件)で精製して、1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボニトリルをベージュ色の固体(7.64g、収率66%)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.70(d、J=7.9Hz、1H)、7.47-7.42(m、6H)、7.36-7.31(m、5H)、7.25-7.21(m、2H)、4.56(s、1H)、3.98(d、J=8.0Hz、2H)、3.49-3.42(m、2H)。
【0116】
工程2. 1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボニトリル(7.2g、17.9mmol)のエタノール(80mL)中の溶液に、NaOH 25%(40mL)を加える。反応混合物を80℃で3-4日間撹拌し(LCMSで反応をモニター)、次いで0℃に冷却し、aq.2M HClで酸性化する。混合物をEtOAc(2x200mL)で抽出し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製物をカラムクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH 9:1)で精製して、1
-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-2を黄色のフォーム(6.37g、収率84%)として得る。LCMS-2:tR=0.83min、[M+1]+ 423.99;1H NMR(400MHz、DMSO D6)
δ:7.54(d、J=7.8Hz、1H)、7.43-7.41(m、4H)、7.37(d、J=4.2Hz、2H)、7.29(t、J=7.3Hz、4H)、7.21-7.17(m、3H)、4.47(s、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、2H)、3.36(d、J=7.7Hz、2H)。
【0117】
中間体3: 1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボニルクロリド
1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-3(538mg、1.38mmol)をDCM(10mL)中に溶解する。3滴のDMF、次いで塩化チオニル(0.5mL、6.9mmol)を加え、反応液を50℃で1h撹拌する(LCMSでモニター)。次いで、反応混合物を蒸発させて、粗製の1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボニルクロリド I-3をワックス(620mg)として得、それをそのまま使用する。
【0118】
中間体4: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸
工程1. 市販の2-ブロモフェニルアセトニトリル(10g、51mmol)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.77g、5.1mmol)の、60mLのTHF及び90mLの50%NaOH水溶液中の混合物を、還流下で10min加熱する。その後、N-ベンジル-N,N-ビス(2-クロロエチル)アミン塩酸塩(15g、56.1mmol)をr.t.にて加え、混合物を一晩還流する。r.t.に冷却し、次いで水(120mL)で希釈し、EtOAc(2x200mL)で抽出する。有機抽出物を合わせて塩水(100mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮する。粗製の化合物をアセトニトリル中で結晶化して、1-ベンジル-4-(2-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボニトリル(12.6g、収率69%)を白色の結晶性固体として得る。1H
NMR(500MHz、DMSO D6) δ:7.75(dd、J1=1.3Hz、J2=7.9Hz、1H)、7.55(dd、J1=1.6Hz、J2=8.1Hz、1H)、7.48(td、J1=1.3Hz、J2=7.4Hz、1H)、7.35-7.32(m、5H)、7.30-7.25(m、1H)、3.58(s、2H)、3.01-2.98(m、1H)、2.98-2.95(m、1H)、2.54-2.52(m、2H)、2.43-2.39(m、2H)、2.00(td、J1=3.4Hz、J2=12.8Hz、2H)。
【0119】
工程2. 1-ベンジル-4-(2-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボニトリル(29.4g、82.9mmol)、酢酸(75mL)及び濃硫酸(75mL)の水(75mL)中の混合物を、還流下で4日間撹拌する(LCMSで反応をモニター)。次いで、反応混合物を水(50mL)及び25%HCl水溶液(50mL)で希釈し、15min撹拌する。TBME(100mL)を加える。混合物をさらに15min撹拌し、4℃で一晩貯蔵する。白色の沈殿物をろ過し、TBMEでリンスし、真空下で乾燥して、1-ベンジル-4-(2-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸(22.1g、収率71%)を白色の粉末として得る。LCMS-2:tR=0.72min、[M+1]+ 374.17及び376.18。
【0120】
工程3. 1-ベンジル-4-(2-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸(10g、26.7mmol)及びイソプロペニルボロン酸 ピナコールエステル(15.1mL、80.2mmol)を、ジオキサン(120mL)及び水(60mL)中に溶解する。次いで、リン酸三カリウム(29.9g、134mmol)、次に酢酸パラジウム
(300mg、1.34mmol)及びジ(1-アダマンチル)-n-ブチルホスフィン(969mg、2.67mmol)を加える。脱気した反応混合物を100℃にて一晩加熱する(LCMSで反応をモニター)。反応液をEtOAc(200mL)で希釈し、2N HCl(20mL)で抽出する。酸性の水相をEtOAcで抽出する(3x150mL)。有機相をすべて合わせて(650mL)、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥しろ過し、蒸発させて、粗製の化合物を得、それをprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、1-ベンジル-4-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸をベージュ色の固体(8.4g、収率93%)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:12.70(s、1H)、7.44(d、J=7.9Hz、1H)、7.33-7.18(m、7H)、7.01(dd、J1=1.2Hz、J2=7.3Hz、1H)、5.10(s、1H)、4.71(s、1H)、2.43-2.38(m、4H)、2.34-2.31(m、2H)、2.13-2.11(m、2H)、2.01(s、3H)。
【0121】
工程4. 1-ベンジル-4-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸(8.4g、24.8mmol)及びPd/C10%-50%水(2g)の、MeOH/THF 1:1(200mL)中の脱気した混合物を、r.t.で4日間水素化する(LC-MSで反応をモニター)。混合物をアルゴンで脱気し、Celiteのパッド上でろ過し、THFでリンスし、MgSO4上で乾燥し、蒸発させて、4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸(5.6g、収率92%)を白色の固体として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:9.06(s br、1H)、7.38(dd、J1=1.4Hz、J2=7.8Hz、1H)、7.31-7.27(m、2H)、7.24-7.16(m、1H)、3.44(s
br、1H)、3.27-3.12(m、5H)、2.38(m、2H)、2.20-2.12(m、2H)、1.14(d、J=6.7Hz、6H)。
【0122】
工程5. 4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸(5.65g、23.2mmol)、DIPEA(13.6mL、79.7mmol)及びBoc2O(4.8g、21.9mmol)の混合物を、r.t.で24h撹拌する。次いで、水、次に1N HClを加えて、pHを1に調整する。反応混合物をDCMで4回抽出する(4x200mL)。抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、乾燥し、ろ過し、蒸発させて、1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸 I-4(9g、定量的収率)を黄色のオイルとして得る。1H
NMR(400MHz、DMSO D6) δ:12.73(s、1H)、7.36-7.31(m、2H)、7.26-7.23(m、1H)、7.18-7.14(m、1H)、3.75-3.65(m、2H)、3.32-3.25(m、3H)、2.28-2.20(m、2H)、1.89-1.77(m、2H)、1.41(s、9H)、1.14(d、J=6.6Hz、6H)。
【0123】
あるいは、I-4は、市販の4-(2-ブロモフェニル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸から製造することができる。
【0124】
工程1. 1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸を、市販の4-(2-ブロモフェニル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸から、工程3中のI-4について記載した方法に従って製造する(収率59%)。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.44(dd、J1=1.5Hz、J2=8.0Hz、1H)、7.30-7.22(m、2H)、7.05(dd、J1=1.8Hz、J2=7.2Hz、1H)、5.14(t、J=1.6Hz、1H)、4.75(d、J=1.0Hz、1H)、3.54-3.48(m、2H)、3.32-3.15(m、2H)
、2.27-2.23(m、2H)、2.06-2.00(m、5H)。
【0125】
工程2. 1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸(986mg、2.85mmol)及びPd/C10%-50%水(100mg)の、MeOH/THF 1:1(60mL)中の脱気した混合物を、r.t.で1h水素化する(LC-MSで反応をモニター)。混合物をアルゴンで脱気し、Celiteのパッド上でろ過し、THFでリンスし、MgSO4上で乾燥し、蒸発させて、1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-(2-イソプロピルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸 I-4を白色のフォーム(923mg、収率93%)として得る。
【0126】
中間体5: 1-ベンジル-3-(2-ブロモフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸工程1. パラホルムアルデヒド(2.17mL、14.8mmol)及びK2CO3(1.37g、9.9mmol)を、市販の2-ブロモフェニルアセトニトリル(1.32mL、9.9mmol)のDMF(60mL)中の溶液に加える。反応液を80℃にて1晩撹拌する。R.t.に冷却した後、水(100mL)を加え、水層をEtOAc(150mL、50mL)で抽出する。有機抽出物を合わせて塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製の化合物をprep.HLPC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、2-(2-ブロモフェニル)アクリロニトリル(561mg、収率27%)をオレンジ色のオイルとして得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.77-7.74(m、1H)、7.53-7.48(m、2H)、7.42(ddd、J1=2.9Hz、J2=6.3Hz、J3=8.0Hz、1H)、6.61(s、1H)、6.36(s、1H)。
【0127】
工程2. 2-(2-ブロモフェニル)アクリロニトリル(461mg、2.22mmol)及びN-(メトキシメチル)-N-(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(1.18mL、4.43mmol)をDCM(10mL)中に溶解する。この溶液にTFA(208μl、2.66mmol)を氷冷下で加える。rtに戻した後、反応液を一晩撹拌する。次いで反応混合物を水(25mL)中に注ぎ、DCMで抽出する(2x50mL)。有機抽出物を合わせてNaHCO3、次いで塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製の化合物をprep.HLPC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、1-ベンジル-3-(2-ブロモフェニル)ピロリジン-3-カルボニトリル(495mg、収率65%)を黄色のオイルとして得る。LCMS-2:tR=0.74min、[M+1]+ 341.22及び343.20。
【0128】
工程3. 1-ベンジル-3-(2-ブロモフェニル)ピロリジン-3-カルボニトリル(495mg、1.45mmol)を、I-4について記載した加水分解条件に付して、1-ベンジル-3-(2-ブロモフェニル)ピロリジン-3-カルボン酸 I-5をベージュ色の固体(293mg、収率56%)として得る。LCMS-2:tR=0.64min、[M+1]+ 360.16及び362.16。
【0129】
中間体6: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸
工程1. I-2(5.0g、11.8mmol)のMeOH(30mL)中の溶液に、濃硫酸(10mL)を加える。反応混合物を75℃で24h撹拌し、次いで蒸発させる。残渣をEtOAc(100mL)中に溶解し、sat.NaHCO3で洗浄する。相を分離し、有機相を塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗製の化合物をクロマトグラフィー(CombiFlash Hept/EtOAc 9:1)で精製して、メチル 1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボキシレートを黄色のオイル(4.12g、収率80%)として得る。1
H NMR(400MHz、CDCl3) δ:7.54(dd、J1=1.1Hz、J2=8.0Hz、1H)、7.49-7.41(m、4H)、7.38-7.32(m、1H)、7.32-7.26(m、5H)、7.24-7.19(m、2H)、7.17(td、J1=1.9Hz、J2=7.9Hz、1H)、4.43(s、1H)、4.08(d、J=8.3Hz、2H)、3.74(s、3H)、3.51(d、J=8.2Hz、2H)。
【0130】
工程2. メチル 1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボキシレート(4.12g、9.44mmol)のジオキサン(50mL)中の溶液に、イソプロペニルボロン酸 ピナコールエステル(2.5g、14.2mmol)、次いでK2CO3(6.5g)及び水(25mL)を加える。次いでPd(PPh3)4(327mg、0.28mmol)を加え、反応混合物を80℃で15h撹拌する。水をr.t.で加え、反応混合物をEtOAcで抽出する。有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗生成物をクロマトグラフィー(Combiflash、Hept/EtOAc 9:1)で精製して、メチル 1-ベンズヒドリル-3-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)アゼチジン-3-カルボキシレートを黄色のオイル(3.64g、収率97%)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.40-7.38(m、4H)、7.30-7.23(m、7H)、7.21-7.17(m、2H)、7.12-7.10(m、1H)、5.06(s、1H)、4.59(s、1H)、4.42(s、1H)、3.82(d、J=7.7Hz、2H)、3.66(s、3H)、3.21(d、J=7.7Hz、2H)、1.92(s、3H)。
【0131】
工程3. メチル 1-ベンズヒドリル-3-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)アゼチジン-3-カルボキシレート(3.64g、9.16mmol)のMeOH/THF 1:1(20mL)中の溶液に、aq.2M LiOH(10mL)を加える。反応混合物を50℃で2日間撹拌し、次いで5℃に冷却し、2M HClでpH4に酸性化する。反応混合物をEtOAcで抽出する。有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、1-ベンズヒドリル-3-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)アゼチジン-3-カルボン酸をベージュ色の固体(3.35g、収率95%)として得る。 1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:7.39(d、J=7.3Hz、4H)、7.28(t、J=7.4Hz、4H)、7.23-7.17(m、5H)、7.11-7.09(m、1H)、5.06(s、1H)、4.71(s、1H)、4.39(s、1H)、3.82(d、J=7.6Hz、2H)、3.14(d、J=7.5Hz、2H)、1.95(s、3H)。
【0132】
工程4. 1-ベンズヒドリル-3-(2-(プロパ-1-エン-2-イル)フェニル)アゼチジン-3-カルボン酸(3.35g、8.74mmol)、25%HCl溶液(18mL)及びPd(OH)2/C20%(1.6g)の、MeOH(100mL)中の混合物を脱気し、次いで1barで18h水素化する(LCMSで反応をモニター)。次いで反応混合物をアルゴンで脱気し、Celiteのパッド上でろ過し、それをMeOHでリンスする。揮発物を蒸発させ、残渣をMeCN中で結晶化して、3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸の塩酸塩を白色の固体(1.17g、収率61%)として得る。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:13.55(s br、1H)、9.40(s br、1H)、9.15(s br、1H)、7.39(d、J=6.9Hz、1H)、7.34(t、J=7.2Hz、1H)、7.24(t、J=7.0Hz、1H)、7.18(d、J=7.6Hz、1H)、4.57-4.54(m、2H)、4.39-4.35(m、2H)、1.13(d、J=6.7Hz、6H)。
【0133】
工程5. 3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸 塩酸塩(1.17g、4.57mmol)のDCM(25mL)中の懸濁液に、DIPEA(5.9mL、34.4mmol)、次いでBoc2O(1.1g、5.02mmol)を加える。混合物を室温で24h撹拌する。1N HClを5℃にて加えてpHを1に調整し、反応混合物をDCM(4回)で抽出する。有機抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をクロマトグラフィー(CombiFlash Hept/EtOAc 1.5:1)で精製して、1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-6を白色の固体(0.85g、収率58%)として得る。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:7.36-7.31(m、2H)、7.26-7.21(m、1H)、7.18(d、J=7.0Hz、1H)、4.64(d、J=8.5Hz、2H)、4.37(d、J=8.5Hz、2H)、2.61-2.51(m、1H)、1.46(s、9H)、1.19(d、J=6.7Hz、6H)。
【0134】
中間体7: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-フルオロ-6-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸
中間体I-7を、1-ブロモ-2,3-ジフルオロ-ベンゼンから、中間体I-6について記載した方法に従って製造する。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:7.24(dd、J1=13.8Hz、J2=7.9Hz、1H)、7.10(d、J=7.8Hz、1H)、6.86(dd、J1=11.3Hz、J2=8.3Hz、1H)、4.58(d、J=8.6Hz、2H)、4.32(d、J=8.6Hz、2H)、2.64-2.54(m、1H)、1.45(s、9H)、1.19(d、J=6.6Hz、6H)。
【0135】
中間体8: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(5-フルオロ-2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸
中間体I-8を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロ-ベンゼンから、中間体I-6について記載した方法に従って製造する。 1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:10.30(s br、1H)、7.30-7.24(m、1H)、7.02(td、J1=2.5Hz、J2=8.3Hz、1H)、6.87(dd、J1=2.6Hz、J2=10.1Hz、1H)、4.62(d、J=8.6Hz、2H)、4.31(d、J=8.6Hz、2H)、2.61-2.51(m、1H)、1.45(s、9H)、1.15(d、J=6.7Hz、6H)。
【0136】
中間体9: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-シクロペンチルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸
1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-シクロペンチルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-9を、1-ベンズヒドリル-3-(2-ブロモフェニル)アゼチジン-3-カルボニトリル及びシクロペンテン-1-イルボロン酸を出発物質として、I-6と同様に製造する。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:13.15-12.90(s br、1H)、7.33(d、J=7.6Hz、1H)、7.30-7.24(m、1H)、7.22(d、J=7.6Hz、1H)、7.20-7.14(m、1H)、4.42(d、J=7.9Hz、2H)、4.21(d、J=7.9Hz、2H)、2.63-2.53(m、1H)、1.98-1.89(m、2H)、1.83-1.74(m、2H)、1.65-1.59(m、2H)、1.52-1.45(m、2H)、1.39(s、9H)。
【0137】
中間体10: 3-(3-ブロモピリジン-2-イル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)アゼチジン-3-カルボン酸
3-(3-ブロモピリジン-2-イル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)アゼチ
ジン-3-カルボン酸 I-10を、1-Boc-3-シアノアゼチジン及び3-ブロモ-2-フルオロピリジンを出発物質として、I-6について記載した手順と同様に製造する。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:8.45(dd、J1=1.4Hz、J2=4.7Hz、1H)、7.91(dd、J1=1.4Hz、J2=7.9Hz、1H)、7.14(dd、J1=4.7Hz、J2=7.9Hz、1H)、4.31-4.16(m、4H)、1.37(s、9H)。
【0138】
中間体11: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(6-フルオロ-3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボン酸
1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(6-フルオロ-3-イソプロピルピリジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-11を、エチル 1-Boc-アゼチジン-3-カルボキシレート及び3-ブロモ-2,6-ジフルオロピリジンを出発物質として、I-6と同様に製造する。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:8.02(t、J=8.3Hz、1H)、7.15(dd、J1=2.5Hz、J2=8.8Hz、1H)、4.42-4.27(m、4H)、2.48-2.42(m、1H)、1.39(s、9H)、1.14(d、J=6.6Hz、6H)。
【0139】
中間体12: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(3-クロロピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボン酸
1-(Tert-ブトキシカルボニル)-3-(3-クロロピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-12を、1-Boc-3-シアノアゼチジン及び3-クロロ-4-シアノピリジンを出発物質として、I-6について記載した手順と同様に製造する。 1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ: 8.42(s、1H)、8.38(d、J=4.9Hz、1H)、7.33(d、J=4.9Hz、1H)、4.44-4.19(m、4H)、1.37(s、9H)。
【0140】
中間体13: 1-ベンジル-4-(2-ブロモピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボン酸
1-ベンジル-4-(2-ブロモピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボン酸 I-13を、中間体I-4について記載した手順に従って製造する。LCMS-2:tR=0.55min、[M+1]+ 374.99及び377.06。
【0141】
中間体14: 1-ベンジル-4-(4-クロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボン酸
1-ベンジル-4-(4-クロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボン酸 I-14を、中間体I-4について記載した手順に従って製造する。LCMS-2:tR=0.49min、[M+1]+ 331.11。
【0142】
中間体15: 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(3-クロロピラジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボン酸
1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(3-クロロピラジン-2-イル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-15を、1-Boc-3-シアノアゼチジン及び2,3-ジクロロピラジンを出発物質として、I-6について記載した手順と同様に製造する。1H
NMR(400MHz、DMSO D6) δ:8.70(d、J=2.5Hz、1H)、8.52(d、J=2.5Hz、1H)、4.49(d、J=8.6Hz、2H)、4.41-4.25(m、2H)、1.37(s、9H)。
【0143】
中間体16: 4-(5-ブロモピリミジン-4-イル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸
4-(5-ブロモピリミジン-4-イル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペ
リジン-4-カルボン酸 I-16は、tert-ブチル ビス(2-クロロエチル)カーバメート及び2-(5-クロロピリミジン-4-イル)アセトニトリルを出発物質として、WO2009051715中に記載の手順と同様に製造することができる。
【0144】
中間体17: 4-(4-ブロモピリミジン-5-イル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸
4-(4-ブロモピリミジン-5-イル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸 I-17は、tert-ブチル ビス(2-クロロエチル)カーバメート及び2-(4-ブロモピリミジン-5-イル)アセトニトリルを出発物質として、WO2009051715中に記載の手順と同様に製造することができる。2-(4-ブロモピリミジン-5-イル)アセトニトリルは、シアン化ナトリウムの4-ブロモ-5-(ブロモメチル)ピリミジンに対する求核置換により合成することができる。
【0145】
実施例
実施例1: N-(6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
工程1. 1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボン酸 I-6(110mg、0.34mmol)及びDMF(0.3mL)のピリジン(3mL)中の溶液に、POCl3(47μl、0.52mmol)を35minにわたって滴下により加える(その塩化アシルへの完全な変換をLCMSでモニターし、MeOHでクエンチする。)。次に、6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-アミン(50.5mg、0.34mmol)のピリジン(1mL)中の溶液を、反応混合物に加える。数時間後、混合物を、水、次いでNaHCO3でクエンチする。次いで、水溶液をEtOAcで2回抽出する。有機抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。粗生成物をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、tert-ブチル 3-((6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート(77mg、収率50%)を薄黄色のオイルとして得る。LCMS-1:tR=1.28min、[M+1]+ 444.20。
【0146】
工程2. tert-ブチル 3-((6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート(76mg、0.17mmol)のジオキサン(2mL)中の溶液に、ジオキサン中の4N HCl(0.5mL)を加える。反応混合物をr.t.で一晩撹拌する。揮発物を蒸発させて、表題化合物Ex1の塩酸塩を白色の固体(70mg、定量的収率)として得る。LCMS-1:tR=0.58min、[M+1]+ 344.28。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:8.58(s、1H)、8.21(s、1H)、7.49-7.40(m、3H)、7.34(t、J=7.3Hz、1H)、6.90(s、1H)、4.66(d、J=10.4Hz、2H)、4.40(d、J=10.4Hz、2H)、3.74(s、3H)、2.50-2.40(m、1H)、1.12(d、J=6.5Hz、6H)。
【0147】
表1: 実施例2~17
実施例2~17を、市販の又は合成したピリジン-3-アミン及び中間体I-4、I-6、I-7、I-8、I-9、I-10又はI-11を用いて、Ex1について記載した方法と同様に製造する。I-10を使用する場合には、Suzuki/水素化(PtO2/H2)シークエンスを行って、iPr単位をアミドカップリング後に導入する。
【0148】
【0149】
【0150】
実施例18-1: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-イソプロピル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
Ex3(50mg、0.14mmol)及び2-ヨードプロパン(15.6μl、0.15mmol)の乾燥MeOH(2mL)中の溶液に、Cs2CO3(90mg、0.28mmol)を加える。反応液をr.t.で18h撹拌する。次いで、混合物を蒸発させ、prep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex18-1を白色の粉末(17mg、収率30%)として得る。LCMS-1:tR=0.68min、[M+1]+ 402.30。
【0151】
表2: 実施例18-2~18-7:
実施例18-2~18-7を、Ex3及び種々のハロアルカンを出発物質として、実施例Ex18-1について記載した方法を用いて、求核置換により合成する。酸、アミン又はアルコール等の官能基は適切な保護基で保護してもよい。例えば、ベンジルエステルは、N-アルキル化工程の後に2N LiOHでけん化される。
【0152】
【0153】
実施例18-8: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-シクロブチル-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
Ex3(50mg、0.14mmol)及びシクロブタノン(29.5mg、0.42mmol)の乾燥MeOH(2mL)中の溶液を、不活性雰囲気下で2h撹拌する。次いで、シアノ水素化ホウ素(43mg、0.70mmol)を加える。反応混合物を50℃で2h撹拌し(LCMSで反応をモニター)、次いで水(2mL)でクエンチする。混合物をMeCN(2mL)で希釈し、prep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex18-8を白色の固体(14mg、収率24%)として得る。LCMS-1:tR=0.70min、[M+1]+ 414.32。
【0154】
表3: 実施例18-9~18-27:
実施例18-9~18-27を、Ex18-8について記載した通りに、還元的アミノ化により、Ex3、Ex4、Ex5、Ex6又はEx10から合成する。酸又はアルコール等の官能基は適切な保護基で保護してもよい。例えば、エステルは、還元的アミノ化工程の後に2N LiOHでけん化される。
【0155】
【0156】
【0157】
Ex18-28: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(2-(スルファモイルアミノ)エチル)アゼチジン-3-カルボキサミド
1-(2-アミノエチル)-N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド Ex18-7(25mg、0.05mmol)のジオキサン(1mL)中の溶液に、TEA(22μl、0.16mmol)、次いでスルファミド(10mg、0.10mmol)を加える。反応混合物を100℃で2日間撹拌する。揮発物を蒸発させ、残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-1条件)で精製して、表題化合物Ex18-28を薄黄色のオイル(10mg、収率39%)として得る。LCMS-1:tR=0.63min、[M+1]+
482.30。
【0158】
実施例19-1: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロパノイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド Ex3(30mg、0.08mmol)及び3-ヒドロキシプロピオン酸(37.5mg、0.12mmol)のDMF(2mL)中の溶液に、EDC(21mg、0.11mmol)、HOBt(17mg、0.11mmol)及びDIPEA(43μl、0.25mmol)を加える。混合物をr.t.で18h撹拌した後、飽和NaHCO3水溶液で希釈し、EtOAcで2回抽出する。有機抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。粗生成物をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex19-1(7mg、収率19%)を白色の固体として得る;LCMS-1:tR=0.92min、[M+1]+ 432.29。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:9.23(s、1H)、
7.51-7.42(m、2H)、7.41-7.35(m、1H)、7.34(d、J=7.3Hz、1H)、7.26(s、1H)、6.73(s、1H)、5.10-4.98(m、1H)、7.73-4.63(m、1H)、4.62-4.52(m、1H)、4.49-4.37(m、1H)、4.00--3.93(m、1H)、3.91-3.84(m、1H)、3.68(s、3H)、2.55-2.43(m、1H)、2.42-2.34(m、2H)、1.19(d、J=6.6Hz、3H)、1.12(d、J=6.6Hz、3H)。
【0159】
表4: 実施例19-2~19-23:
実施例19-2~19-23を、Ex19-1について例示したように、EDC/HOBt又はT3P及び有機塩基(例えば、DIPEA、ピリジン)の存在下、塩化アシル又はカルボン酸とのアミドカップリングにより、Ex1、Ex3、Ex4、Ex5又はEx10から合成する。酸又はアルコール等の官能基は適切な保護基で保護してもよい。例えば、エステルは、還元的アミノ化工程の後に2N LiOHでけん化される。
【0160】
【0161】
【0162】
実施例20-1: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(メチルスルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
塩化メタンスルフォニル(22μL、0.28mmol)を、Ex3(50mg、0.14mmol)及びDIPEA(96μl、0.56mmol)のDCM(2mL)中の溶液に加える。反応混合物をr.t.で18h撹拌し、次いでDCM(50mL)で希釈し、sat.NaHCO3、次いで塩水で洗浄する。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex20-1を白色の粉末(41mg、収率67%)として得る。LCMS-1:tR=1.09min、[M+1]+ 438.26。
【0163】
表5: 実施例20-2~20-5:
実施例20-2~20-5を、Ex3及び種々の塩化スルフォニルから、Ex20-1と同様に合成する。
【0164】
【0165】
実施例21-1: N-(6-フルオロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-スルファモイルアゼチジン-3-カルボキサミド
Ex1(35mg、0.09mmol)及びTEA(39μl、0.28mmol)のジオキサン(1mL)中の溶液に、スルファミド(18mg、0.18mmol)を加える。反応混合物を100℃で18h撹拌し、次いで蒸発させる。粗製の化合物をprep.HPLC(Prep-HPLC-1条件)で精製して、表題化合物Ex21-1を白色の固体(15mg、収率39%)として得る。LCMS-1:tR=0.94min、[M+1]+ 423.29。1H NMR(400MHz、DMSO D6) δ:8.69(s、1H)、8.15(s、1H)、7.42-7.32(m、3H)、7.29-7.24(m、1H)、7.05(s、2H)、6.89(s、1H)、4.41(d、J=7.6Hz、2H)、4.14(d、J=7.6Hz、2H)、3.75(s、3H)、2.75-2.64(m、1H)、1.11(d、J=6.6Hz、6H)。
【0166】
表6: 実施例21-2~21-19
実施例21-2~21-19を、Ex2~Ex17を出発物質として、Ex21-1について記載した方法に従って合成する。
【0167】
【0168】
【0169】
実施例21-20: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(N-(2-メトキシエチル)スルファモイル)アゼチジン-3-カルボキサミド
工程1. イソシアン酸クロロスルフォニル(42μl、0.48mmol)のDCM(1mL)中の0℃に冷却した溶液に、2-ブロモエタノール(34μl、0.48mmol)のDCM(1mL)中の溶液を加える。反応混合物を0℃で1h撹拌し、次いで、2-メトキシエチルアミン(0.48mmol、0.42mmol)のDCM(1mL)中の溶液、次にTEA(200μl、1.43mmol)を加える。反応液を、r.t.で2h、次いで35℃で14h撹拌する。反応混合物を蒸発させて、粗製のN-(2-メトキシエチル)-2-オキソオキサゾリジン-3-スルフォンアミドを得、それを次の工程でそのまま使用する。
【0170】
工程2. N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド Ex3(49mg、0.14mmol)及びTEA(2mL)のDMF(2.5mL)中の溶液に、N-(2-メトキシエチル)-2-オキソオキサゾリジン-3-スルフォンアミド(86mg、0.41mmol)を加える。反応混合物を95℃で18h撹拌し、次いで蒸発させる。残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、Ex21-20を黄色のオイル(15mg、2工程にわたる収率22%)として得る。LCMS-1:tR=1.10min、[M+1]+ 497.26。1H NMR(400MHz、CD3OD) δ:8.83(s、1H)、7.47-7.41(m、3H)、7.39-7.34(m、1H)、7.12(s、1H)、4.52(d、J=8.0Hz、2H)、4.34(d、J=7.9Hz、2H)、3.80(s、3H)、3.49(t、J=5.5Hz、2H)、3.31(s、3H)、3.27(t、J=5.5Hz、2H)、2.57(hept、J=6.8Hz、1H)、1.16(d、J=6.7Hz、6H)。
【0171】
実施例21-21: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(N-(2-ヒドロキシエチル)スルファモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)ア
ゼチジン-3-カルボキサミド
工程1. イソシアン酸クロロスルフォニル(12μl、0.14mmol)のDCM(2mL)中の溶液を0℃に冷却し、2-ブロモエタノール(10μl、0.14mmol)のDCM(1mL)中の溶液を加える。反応混合物を0℃で1h撹拌し、次いでDCM(1mL)中のEx3(50mg、0.14mmol)、次にTEA(78μl、0.55mmol)を加える。反応液をr.t.で18h撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗製のN-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-((2-オキソオキサゾリジン-3-イル)スルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミドを得る。
【0172】
工程2. N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-((2-オキソオキサゾリジン-3-イル)スルフォニル)アゼチジン-3-カルボキサミドをMeOH(2mL)中に溶解し、1M NaOH(1mL)で処理する。反応混合物をr.t.にて18h撹拌し、次いで蒸発させ、prep HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex21-21を固体(43mg、2工程にわたる収率65%)として得る。LCMS-1:tR=0.99min、[M+1]+ 483.27。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:9.22(s、1H)、7.47-7.40(m、2H)、7.38-7.33(m、2H)、7.27-7.24(m、1H)、6.74(s、1H)、4.90(t、J=5.7Hz、1H)、4.62-4.52(m、2H)、4.49-4.38(m、2H)、3.84(t、J=4.9Hz、2H)、3.70(s、3H)、3.40-3.35(m、2H)、2.42(hept、J=6.7Hz、1H)、1.13(d、J=6.7Hz、6H)。
【0173】
実施例22-1: N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1,3-ジカルボキサミド
方法A
Ex3(40mg、0.11mmol)及びDIPEA(56μl、0.33mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、(トリメチルシリル)イソシアネート(26μl、0.16mmol)を滴下により加える。反応混合物をr.t.にて1h撹拌し(LCMSで反応の進行をモニター)、次いで濃縮する。残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex22-1を白色の固体(24mg、収率55%)として得る;LCMS-1:tR=0.91min、[M+1]+ 403.30。
【0174】
実施例22-2: N3-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-N1-メチルアゼチジン-1,3-ジカルボキサミド
方法B
Ex3(30mg、0.08mmol)及びDIPEA(42μl、0.25mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、N-スクシンイミジル-N-メチルカーバメート(22mg、0.12mmol)を加える。反応混合物をr.t.で1h撹拌し(LCMSで反応の進行をモニター)、次いで濃縮する。残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex22-2を白色の固体(9mg、収率28%)として得る。LCMS-1:tR=0.96min、[M+1]+ 417.33。
【0175】
表7: 実施例22-3~22-16
実施例22-3~22-16を、Ex3、Ex9又はEx15を出発物質として、それぞれEx22-1及びEx22-2について記載した方法A又はBを用いて合成する。方法Bについては、試薬N-スクシンイミジルカーバメートを、塩化ジメチルカルバモイル等の塩化カルバモイルで置き換えてもよい。酸又はアルコール等の官能基は適切な保護基で保護してもよい。例えば、エステルは、第2工程において2N LiOHでけん化される
。
【0176】
【0177】
【0178】
Ex23-1: メチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート
Ex3(30mg、0.08mmol)及びDIPEA(42μl、0.25mmol)のDCM(1mL)中の溶液に、クロロギ酸メチル(10μl、0.12mmol)を加える。反応混合物をr.t.で18h撹拌し、次いで濃縮する。残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex23-1を白色の固体(33mg、収率95%)として得る。LCMS-1:tR=1.14min、[M+1]+ 418.30。1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:9.25(s、1H)、7.48-7.42(m、2H)、7.38-7.31(m、2H)、7.25(s、1H)、6.73(s、1H)、4.85-4.63(m、2H)、4.56-4.32(m、2H)、3.72(s、3H)、3.67(s、3H)、2.42(hept、J=6.6Hz、1H)、1.13(d、J=6.6Hz、6H)。
【0179】
Ex23-2: 2-メトキシエチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート
2-メトキシエチル 3-((6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)カルバモイル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-1-カルボキシレート
Ex23-2を、クロロギ酸メトキシエチルから、Ex23-1について記載した方法に従って製造する。白色の固体。LCMS-1:tR=1.13min、[M+1]+ 462.31。
【0180】
実施例24-1: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(3-メチルピリジン-4-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド
Ex3(50mg、0.14mmol)のジオキサン(2mL)中の溶液に、4-ブロモ-3-メチルピリジン(95mg、0.55mmol)、NaOtBu(20mg、0.21mmol)及びPd触媒SK-C002-A(4.2mg、0.007mmol)を加える。得られた混合物を脱気し、100℃で4日間撹拌する。反応液をシリンジフィルター上でろ過し、次いでprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex24-1を茶色がかったオイル(1mg、収率2%)として得る。LCMS-1:tR=0.76min、[M+1]+ 451.33。
【0181】
実施例24-2: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(3-フルオロピリジン-4-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
Ex3(44mg、0.12mmol)、4-ブロモ-3-フルオロ-ピリジン(43mg、0.24mmol)及びCs2CO3(59mg、0.18mmol)をDMA中に懸濁し、混合物を90℃で18h撹拌する(LC-MSで反応をモニター)。混合物をr.t.に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、水及び塩水で順番に洗浄する。有機相をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させる。残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、表題化合物Ex24-2を灰白色の固体(20mg、収率36%)として得る。LCMS-1:tR=0.75min、[M+1]+ 455.28;1H NMR(400MHz、CDCl3) δ:9.28(s、1H)、8.15(d、J=4.1Hz、1H)、8.10(d、J=5.3Hz、1H)、7.45(s、2H)、7.43-7.35(m、3H)、6.75(s、1H)、6.45-6.36(m、1H)、5.00-4.85(m、2H)、4.61-4.49(m、2H)、3.70(s、3H)、2.56-2.46(m、1H)、1.17(d、J=6.6Hz、6H)。
【0182】
表8: 実施例24-3~24-26
実施例24-3~24-26を、Ex3又はEx10を出発物質として、Ex24-2について記載した方法に従って合成する。DMAはDMFで置き換えてもよく、Cs2CO3はDIPEAで置き換えてもよい。酸又はアルコール等の官能基は適切な保護基で保護してもよい。例えば、エステルは、第2工程において2N LiOHでけん化される。
【0183】
【0184】
【0185】
実施例25: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(1H-テトラゾール-5-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド
工程1. 臭化シアンのCH3CN中の5N溶液(164μl、0.04mmol)を、Ex3(48mg、0.13mmol)及び酢酸ナトリウムのMeOH中の溶液(2.5mL)に0℃で加える。反応混合物をr.t.で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAc(30mL)で希釈する。有機性溶液を飽和NaHCO3水溶液、次いで塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて、粗製のN-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-シアノ-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミドを黄色のオイル(78mg)として得る。
【0186】
工程2. 粗製のN-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-シアノ-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド(51mg、0.13mmol)のDMF(2.5mL)中の溶液に、塩化アンモニウム(11mg、0.2mmol)及びアジ化ナトリウム(13mg、0.2mmol)をr.t.にて加える。次いで、混合物を100℃に2h加熱する。反応混合物をprep.HLPC(Prep-HPLC-1条件)に注入して、表題化合物Ex25を白色の固体(2.4mg、2工程にわたる収率4%)として得る。LCMS-1:tR=0.97min、[M+1]+ 428.16。
【0187】
実施例26: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)-1-(4-オキソ-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)アゼチジン-3-カルボキサミド
Ex3(50mg、0.14mmol)のDCM(3mL)中の溶液に、クロロアセチルイソシアネート(17.5μl、0.14mmol)を加える。反応混合物をr.t.で1h撹拌する(LCMSで反応の進行をモニター)。混合物を水中に注ぎ、DCMで抽出する(2x15mL)。抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残渣をTHF(2mL)に溶解し、DBU(41μl、0.42mmol)を加える。反応混合物をr.t.で1日撹拌し、次いでaq.1N HCl中に注ぎ、EtOAc(2x20mL)で抽出する。抽出物を合わせてMgSO4上で乾燥し、ろ過し、濃縮する。粗生成物をprep.HPLC(Prep-HPLC-1条件)で精製して、Ex26を黄色のオイル(37mg、2工程にわたる収率67%)として得る。LCMS-1:tR=0.97min、[M+1]+ 443.28。
【0188】
実施例27: N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-ヒドロキシ-3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド
工程1. Ex3(40mg、0.11mmol)をEtOH(0.5mL)中に溶解し、TEA(46.4μl、0.33mmol)を加える。次いで混合物を、3,4-ジエトキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン(19.7μl、0.13mmol)のEtOH(0.5mL)中の溶液に滴下により加える。反応混合物をr.t.で一晩撹拌する。揮発物を蒸発させ、残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-2条件)で精製して、N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-エトキシ-3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミドを白色の固体(50mg、収率93%)として得る。
【0189】
工程2. N-(6-クロロ-4-メトキシピリジン-3-イル)-1-(2-エトキシ-3,4-ジオキソシクロブタ-1-エン-1-イル)-3-(2-イソプロピルフェニル)アゼチジン-3-カルボキサミド(50mg、0.10mmol)のジオキサン(2mL)中の溶液に、r.t.にて、ジオキサン中の4N HCl(1mL)及び1滴の水を加える。反応混合物をr.t.で一晩撹拌する。揮発物を蒸発させ、残渣をprep.HPLC(Prep-HPLC-1条件)で精製して、表題化合物Ex27を灰白色の固体(5mg、収率11%)として得る。LCMS-1:tR=1.12min、[M+1]+ 456.27。
【0190】
生物学的試験
ヒトLPAR1に対するIC50値を決定するためのベータ-アレスチン動員試験
Tango(登録商標) EDG2-bla U2OS細胞をInvitrogenから入手する。これらの細胞は、Tango(登録商標) GPCR-bla U2OS親株細胞中にインテグレートされたTEVプロテアーゼ部位及びGal4-VP16転写因子に結合したヒトLPA1受容体cDNAを有する。この親株細胞は、UAS応答エレメン
トの制御下で、ベータ-アレスチン/TEVプロテアーゼ融合タンパク質及びベータ-ラクタマーゼ(bla)レポーター遺伝子を安定に発現する。LPA(アゴニスト)が結合すると、LPA1受容体が活性化し、アレスチン-プロテアーゼ動員及び転写因子のタンパク質分解性放出を引き起こす:次いで、転写因子はベータ-ラクタマーゼレポーターコンストラクトの転写を制御し、これは生細胞基質(live-cell substrate)を添加して測定される。
【0191】
30μlのFreestyle 293 Expression Medium(Invitrogen)中の10’000個のTango(登録商標) EDG2-bla U2OS細胞を384ウェル黒色透明底プレートに播き、37℃、5%CO2において20hインキュベートする。アンタゴニスト試験については、1ウェル当たり5μlの試験化合物(DMSO/Freestyle 293 Expression培地/0.1%脂肪酸非含有BSA(Sigma)で段階希釈)又はバッファーコントロールを添加し、37℃、5%CO2において30minインキュベートする。1ウェル当たり5μlのLPA 18:1(最終濃度500nM)(Freestyle 293 Expression培地/0.1%脂肪酸非含有BSA(Sigma)中の溶液)を添加し、プレートを37℃、5%CO2において16hインキュベートする。次いで、細胞を暗所にてLiveBLAzer-FRET(登録商標) B/G Substrate(Invitrogen)で2hロードし、蛍光照射を460nm及び530nmでSynergyMxリーダー(BioTek)を用いて測定する。両チャンネルからバックグラウンドを差し引いた後、各ウェルについて460/530nm照射比を算出し、次いで、プロットし、4-パラメータロジスティック関数にあてはめ、IC50値を得る。IC50は最大応答の50%を阻害するアンタゴニストの濃度である。
【0192】
例示化合物のアンタゴニスト活性(IC50値)を測定した。アンタゴニスト活性を表9に示す。
【0193】
【0194】
【0195】
イン ヴィヴォにおける有効性の評価
式(I)の化合物のイン ヴィヴォにおける有効性は、マウスLPA誘発性皮膚血管漏出モデルを用いて決定することができる。雌性Balb/cマウスを、アルブミンマーカーエバンスブルー(Evans blue)(50mg/kg、i.v.、0.9%NaCl)の投与前に、ベヒクル又は(例えば、p.o.で30mg/kg又は100mg/kgの)試験化合物で少なくとも1h処理し、その後、LPA(5μg、i.d.)で刺激する。30分後、CO2吸入によりマウスを犠牲にする。注射部位から皮膚を円盤状に除き、ホルムアミド(500μl、37℃、24時間)中で処理し、比色分析法によりエバンスブルーの含量を定量する。結果を、円盤状皮膚片当たりの血管外に遊出したエバンスブルー(μg/disc)として表す。
【0196】
例として、ベヒクルのみで処理した動物群と比較して、本発明の選択した化合物、実施例21-2は、マウスに30mg/kgを経口投与した後、LPA誘発性血管漏出を効果的に減少させることができる。ベヒクル群と比較した血管漏出の減少は≧60%であった。