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特許7494368ゲーム装置、プログラム及びゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-24
(45)【発行日】2024-06-03
(54)【発明の名称】ゲーム装置、プログラム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/798 20140101AFI20240527BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240527BHJP
   A63F 13/537 20140101ALI20240527BHJP
【FI】
A63F13/798
A63F13/69
A63F13/537
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2023196269
(22)【出願日】2023-11-17
【審査請求日】2024-01-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 大祐
(72)【発明者】
【氏名】岡本 有莉
(72)【発明者】
【氏名】村上 朝咲
(72)【発明者】
【氏名】家鋪 淳史
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-058602(JP,A)
【文献】特開2018-068625(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0357367(US,A1)
【文献】LINEツムツムのハートの送り方と受け取り方、おねだりの仕方,LINEツムツム徹底攻略まとめ~高得点までの道のり~ [online],2014年10月30日,[2024年3月13日検索],<https://lineツムツム攻略法.net/?p=94>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、
ユーザによる、前記記憶手段に情報が記憶された前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価であって、当該キャラクタ自体に対する評価を受け付ける評価手段と、
前記キャラクタ群について前記評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された評価をサーバに一括送信する第1送信手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項2】
前記サーバは、前記キャラクタ群の情報を保持し、
前記ゲーム装置は、前記サーバから前記キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報を更新する更新手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記更新手段による更新がなされたことを条件として、前記ユーザによる前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価を受け付ける
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記ユーザに対応付けられたキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段と、
前記ユーザに対応付けられたキャラクタの情報を前記サーバに送信する第2送信手段と、
をさらに備え、
前記サーバは、各ユーザに対応付けられたキャラクタの情報を蓄積し、
前記更新手段は、前記サーバから複数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を、前記キャラクタ群の情報として取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報を更新する
請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価は、当該キャラクタに対応付けられた他のユーザに対する評価であり、
前記キャラクタ群の情報には、各キャラクタに対応付けられた他のユーザを特定するための情報が含まれる請求項3に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記キャラクタ群は、第1キャラクタ群と第2キャラクタ群を含み、
前記評価手段は、前記第1キャラクタ群及び前記第2キャラクタ群の少なくともいずれかのキャラクタについて、当該キャラクタに対応付けられた他のユーザに対する評価を受け付ける
請求項4に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記更新手段は、予め定められた時間的条件が満たされたことに応じて、前記ユーザの操作によらず、前記サーバから前記第1キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報のうちの、前記第1キャラクタ群の情報を更新する請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ユーザの操作に応じて、前記更新手段に前記サーバから前記第1キャラクタ群の情報を取得させて、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報のうちの、前記第1キャラクタ群の情報を更新させる手動更新手段と、
前記記憶手段に記憶される前記第1キャラクタ群の情報が初期状態である、または前記時間的条件が満たされたことに応じた前記更新手段による前記第1キャラクタ群の情報の更新がなされていないことに応じて、前記手動更新手段による情報更新を促す通知を行う通知手段と、
をさらに備える請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記第1キャラクタ群の情報は、前記サーバにおいて選択された所定数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を含む請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記更新手段は、他のユーザの評価機能の利用要求に係る操作がなされたことに応じて、前記サーバから前記第2キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報のうちの前記第2キャラクタ群の情報を更新する請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記第1送信手段により他のユーザに対する評価が一括送信されたことに応じて、当該他のユーザを特定するための情報と、当該評価を行った前記ユーザを特定するための情報とを関連付ける評価情報が、前記サーバに蓄積され、
前記第2キャラクタ群の情報は、前記ユーザに対する評価を行った、所定数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を含む
請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記評価情報は、該当の評価の一括送信がなされた時刻に関する時刻情報をさらに含み、
前記更新手段は、前記利用要求に係る操作がなされたことに応じて、前記ユーザに関連する直近の所定数の前記評価情報に基づく、前記ユーザに対する評価を行った当該所定数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を、前記第2キャラクタ群の情報として前記サーバから取得する請求項10に記載のゲーム装置。
【請求項12】
他のユーザに対する評価を受け付ける評価用画面を表示手段に表示させる表示制御手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記表示手段に表示された前記評価用画面を介して、前記キャラクタ群の各キャラクタが対応付けられた他のユーザに対する評価を受け付ける
請求項11に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記評価用画面は、評価対象の他のユーザに対応付けられたキャラクタの外観の表示と、当該キャラクタの紹介情報と、前記評価対象の他のユーザに対する評価受付用のGUIとが含まれる請求項12に記載のゲーム装置。
【請求項14】
前記紹介情報は、前記評価対象の他のユーザに対応付けられたキャラクタのニックネームを示す情報、当該キャラクタの挨拶文を示す情報、及び当該キャラクタの活動する前記ゲーム内の地域を示す情報の少なくともいずれかが含まれる請求項13に記載のゲーム装置。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記評価対象の他のユーザに対する評価が受け付けられたことに応じて、当該他のユーザに係る前記評価用画面において、前記評価受付用のGUIを非表示に制御する請求項13に記載のゲーム装置。
【請求項16】
前記表示制御手段は、
前記第2キャラクタ群のうちの複数体のキャラクタの一覧表示画面を前記表示手段にさらに表示させ、
前記一覧表示画面に表示されたキャラクタの選択により、当該キャラクタに対応付けられた他のユーザに係る前記評価用画面を前記表示手段に表示させる
請求項13に記載のゲーム装置。
【請求項17】
前記一覧表示画面は、前記第2キャラクタ群の各キャラクタについて、当該キャラクタの外観の簡易表示と、当該キャラクタのニックネームを示す情報とが含まれる請求項16に記載のゲーム装置。
【請求項18】
前記表示制御手段は、前記一覧表示画面を経て表示させる前記評価用画面において、前記評価対象の他のユーザに対応する前記時刻情報をさらに含める請求項17に記載のゲーム装置。
【請求項19】
前記更新手段は、前記キャラクタ群の情報の直近の更新から所定時間経過していることを条件として、前記サーバから前記キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報を更新する請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項20】
前記更新手段は、前記第1キャラクタ群の情報と前記第2キャラクタ群の情報の各々について、直近の更新からの経過時間を管理する請求項19に記載のゲーム装置。
【請求項21】
前記第1キャラクタ群は、前記ゲームに登場する一方で、前記第2キャラクタ群は、前記ゲームには登場しない請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項22】
前記第1送信手段は、直近の一括送信から所定時間経過していることを条件として、前記蓄積手段に蓄積された評価を前記サーバに一括送信する請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項23】
前記第1送信手段は、前記更新手段により前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報が更新されたことに応じて、直近の一括送信からの経過時間によらず、前記蓄積手段に蓄積された評価を一括送信する請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項24】
コンピュータを請求項1乃至2のいずれか1項に記載のゲーム装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項25】
ゲーム装置と、サーバとを含むゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、
ユーザによる、前記記憶手段に情報が記憶された前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価であって、当該キャラクタ自体に対する評価を受け付ける評価手段と、
前記キャラクタ群について前記評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された評価を前記サーバに一括送信する第1送信手段と、
を備えるゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、プログラム及びゲームシステムに関し、特にキャラクタの表示を伴う電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
コンテストにエントリーしたユーザに対応付けられたアバター画像に対して、他のユーザの投票機能を設けたシステムがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6290505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなシステムは、多人数のユーザが参加した投票を実現可能なよう、ネットワークを介して接続可能なサーバを介して実現される。このようなサーバの規模は、投票に参加するユーザの想定数が大きくなるほど大規模に設定される。特に、特許文献1のシステムのように、複数のアバター画像を一覧で提示し、各々について任意のタイミングで投票を受け付け、投票がなされる度に該当のアバター画像について管理されている投票数の情報を更新する態様では、投票について設けられたサーバのAPI呼び出しが頻繁に発生するため、これを許容するような規模のサーバをシステムに導入する必要がある。
【0005】
しかしながら、規模の大きなサーバは、その分導入コストが大きくなる課題があった。
【0006】
本発明は、通信要素の興趣性を担保するゲーム装置、プログラム及びゲームシステムを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様のゲーム装置は、キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、ユーザによる、記憶手段に情報が記憶されたキャラクタ群の各キャラクタに関する評価を受け付ける評価手段と、キャラクタ群について評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に蓄積された評価をサーバに一括送信する第1送信手段と、を備える。
本発明の一態様のゲーム装置は、キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、ユーザによる、記憶手段に情報が記憶されたキャラクタ群の各キャラクタに関する評価であって、当該キャラクタ自体に対する評価を受け付ける評価手段と、キャラクタ群について評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に蓄積された評価をサーバに一括送信する第1送信手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、通信要素の興趣性を担保するゲーム装置、プログラム及びゲームシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムの構成を例示した図
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100のハードウェア構成を例示した図
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るサーバ200のハードウェア構成を例示した図
図4】本発明の実施形態及び変形例に係る交流ゲームを説明するための図
図5】本発明の実施形態及び変形例に係る交流ゲームを説明するための別の図
図6】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムで用いられる各種情報のデータ構成を例示した図
図7】本発明の実施形態及び変形例に係る評価機能の利用時に表示される評価メニュー画面を例示した図
図8】本発明の実施形態及び変形例に係る評価機能の利用時に表示される評価用画面及び一覧表示画面を例示した図
図9】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100で実行される評価機能処理を例示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、ユーザに対応付けられたキャラクタを育成するゲーム(以下、育成ゲームとして言及)を実行可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、通信機能を備え、キャラクタに関する評価を受け付けて当該評価をサーバに送信することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0012】
《ゲームシステムの構成》
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を示した図である。図示されるように、ゲームシステムにおいて、ゲーム装置100は、他のゲーム装置100及びサーバ200と無線通信可能に構成される。詳細は後述するが、ゲーム装置100は2種類の通信方法で通信可能に構成され、他のゲーム装置100と通信する場合とサーバ200と通信する場合とで異なる通信方法で情報の送受信を行う。図示されるように、ゲーム装置100とサーバ200との通信は、アクセスポイント(AP)300及びネットワーク400を介して行われる点で、ゲーム装置100間で直接行われる通信とは異なる。本実施形態では種々の地域に存在するユーザ間の交流を実現すべく、ネットワーク400はインターネット等の広域通信網(WAN)であるものとして説明するが、別の態様ではLANとしてもよい。
【0013】
本実施形態では、ゲーム装置100は携帯可能な玩具の態様で構成され、不図示のバッテリから供給された電力を使用して動作する。このため、AP300を介して行われるゲーム装置100とサーバ200の情報の送受信は、無線通信により行われる。ゲーム装置100は、電源に接続可能な不図示の端子を具備し、当該端子に給電ケーブルを介して商用電源等が電気的に接続されることで、バッテリを充電可能に構成されるものとする。
【0014】
〈ゲーム装置のハードウェア構成〉
続いて、図2を用いてゲーム装置100のハードウェア構成を説明する。図2は、ゲーム装置100のハードウェア構成を例示したブロック図である。
【0015】
制御部101は、CPU等のプロセッサであり、ゲーム装置100が備える各ハードウェアの動作制御を含む各種制御を行う。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記憶されている必要なプログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより該当の制御を行う。また制御部101は、内蔵クロックを有し、現在の時刻を取得することが可能に構成される。
【0016】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリ等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。記憶装置102は、ゲーム装置100の動作に関するプログラムやゲーム装置100において実行される育成ゲームのプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報を記憶する。この他、記憶装置102は、育成ゲームに関する各種データのデータベース(キャラクタDB121及びアイテムDB122)としても機能する。またメモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0017】
キャラクタDB121は、育成ゲームにおいて育成可能なキャラクタに関する情報(キャラクタ情報)をレコードとして管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100において実行される育成ゲームでは、ユーザは複数の成長段階を経て成長するキャラクタを育成することができる。キャラクタは、成長段階が変わるごとにその外観が異なるよう構成される。キャラクタDB121は、各成長段階でキャラクタがとり得る外観のそれぞれについて各種の情報をレコードとして管理する。1レコードに係るキャラクタ情報は、例えば図6(a)に示されるように、キャラクタ(の外観)を一意に特定するキャラクタID601に関連付けて、当該キャラクタの外観を描画するためのグラフィックス情報602、キャラクタが当該外観となる成長段階を示す成長段階603、及びキャラクタが当該外観から成長し得る外観を示す成長先情報604を含んで構成される。成長先情報604は、該当するキャラクタID601の情報が格納されるものであってよい。
【0018】
またアイテムDB122は、育成ゲームにおいてキャラクタに装着可能なアイテムに関する情報(アイテム情報)をレコードとして管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100において実行される育成ゲームでは、育成しているキャラクタにアイテムを装着させることができる。アイテムは、例えば育成ゲーム内にて獲得可能であるものであってもよいし、所定の商品の購入によってDLC等の態様で取得可能であるものであってもよい。キャラクタは、上述したように成長段階ごとに外観が変わり、成長段階が進むことによって装着可能なアイテムが増える。アイテムDB122の1レコードに係るアイテム情報は、例えば図6(b)に示されるように、アイテムを一意に特定するアイテムID611に関連付けて、当該アイテムの外観を描画するためのグラフィックス情報612、当該アイテムを装着可能なキャラクタの部位を示す装着部位613、当該アイテムが装着可能となる成長段階を示す装着可能段階614、及び当該アイテムに付された属性を示すアイテム属性615を含んで構成される。
【0019】
GPU104は、ゲーム装置100に係る表示画面の生成に係る、各種の描画処理を実行する描画装置である。GPU104は、不図示のGPUメモリを含み、記憶装置102から読み出された各種グラフィックスデータを展開し、所定の演算を行って育成ゲームに係る各種の画像(画面)を生成する。GPU104により生成された画面や画像は、例えばゲーム装置100が具備するディスプレイ110に表示されることで、ユーザに提示される。ディスプレイ110は、例えば液晶ディスプレイ等の、ゲーム装置100が備える情報表示を行う装置である。
【0020】
操作I/F105は、ゲーム装置100が備える操作入力を受け付けるユーザインタフェースである。操作I/F105は、操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。1つの態様において、操作I/F105は、例えばゲーム装置100の外装に設けられたボタン等の操作部材や各種センサ等を含む。またディスプレイ110はタッチ入力を検出可能に構成される態様では、操作I/F105は、当該ディスプレイ110に設けられた、タッチ入力検出センサを含む。
【0021】
通信I/F106は、ゲーム装置100が備える外部装置との通信インタフェースである。上述したように、本実施形態のゲーム装置100は、2種類の通信方法で他の装置との無線情報通信を行う。1つの通信方法は、ゲーム装置100がAP300に接続されていることを条件とせず、ゲーム装置100と他のゲーム装置100の一方がホストとなり他方がこれに接続する形で装置間で直接の情報送受信を行うアドホックモードの通信(以下、アドホック通信として言及)である。もう1つの通信方法は、各ゲーム装置100が対応付けられたAP300に接続し、当該AP300とネットワーク400を介してゲーム装置100とサーバ200との間で情報送受信を行うインフラストラクチャモードの通信(以下、インフラストラクチャ通信として言及)である。なお、本実施形態では通信I/F106が利用可能な2種類の通信方法を、アドホック通信とインフラストラクチャ通信として説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、他の種類の通信を含んでもよいことは言うまでもない。
【0022】
〈サーバのハードウェア構成〉
図3は、本実施形態に係るサーバ200のハードウェア構成を示したブロック図である。なお、以下の説明において、ゲーム装置100と同様の機能を実現するハードウェア構成については、ゲーム装置100の構成と峻別すべく「サーバ」の接頭文字を付すものとする。
【0023】
サーバ制御部201は、CPU等のプロセッサであり、サーバ200が備える各ハードウェアの動作制御、育成ゲームに係るユーザ管理や交流機能を含む各種機能の実現に係る制御を行う。具体的にはサーバ制御部201は、例えばサーバ記憶装置202に記憶されている必要なプログラムを読み出し、サーバメモリ203に展開して実行することにより該当の制御を行う。
【0024】
サーバ記憶装置202は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的な情報記憶が可能な装置である。サーバ記憶装置202は、サーバ200を動作させるためのオペレーティングシステムやマッチングに係るプログラムに加え、各種制御の実現に必要となるパラメータの情報や必要な各種データを記憶する。この他、サーバ記憶装置202は、ゲーム装置100を使用するユーザに関する各種データのデータベースとしても機能する。またサーバメモリ203は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。サーバメモリ203は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各種ハードウェアの動作や各種制御の過程で出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられるものであってよい。
【0025】
本実施形態のサーバ200では、サーバ記憶装置202は、ゲーム装置100を使用する各ユーザに関する情報(ユーザ情報)を管理するデータベースであるユーザDB211と、各ユーザに対して他のユーザによってなされた評価の情報(評価情報)を管理するデータベースである評価DB212としても機能する。これらデータベースで管理される情報の詳細は、各情報を利用する機能の説明に関連付けて後述する。
【0026】
サーバ通信I/F204は、サーバ200が備える外部装置との通信インタフェースである。サーバ通信I/F204と外部装置との間の情報通信は、インターネット等の広域通信網(WAN)を介して行われるものであってもよいし、LAN等を介して行われるものであってもよい。サーバ通信I/F204が行う情報通信は、有線及び無線のいずれで行われるものであってもよい。
【0027】
《ゲーム概要》
以下、本実施形態のゲーム装置100においてプレイ体験が提供されるゲームについてその概要を説明する。本実施形態では、当該ゲームはキャラクタの育成要素、ユーザとキャラクタとのコミュニケーション要素、及びキャラクタ間の交流要素を興趣要素として提供する育成ゲームであるものとして説明する。しかしながら、育成ゲームは、あくまでもキャラクタが登場するゲームの一態様であり、本発明の実施はこれに限られるものではない。本発明は、ユーザにより行われた操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタが登場するゲームであれば適用可能である。ここで、動作制御とは、キャラクタをユーザが直接的に操作するものに限らず、ユーザが行った操作入力が評価された結果としてパラメータや環境が変化したことに応じて、キャラクタの行動や動作が間接的に変化することも含む。
【0028】
育成ゲームでは、ユーザは、キャラクタの世話に係る操作入力を行うことで、キャラクタを育成することができる。育成ゲームは、例えば卵を孵化させるところから開始し、順次必要な世話に係る操作入力を行うことで成長段階が進み、外観を異ならせながらキャラクタが成長する様を提示する。
【0029】
キャラクタには、アイテムを装着することが可能に構成され、ユーザは育成ゲームにおいて獲得したアイテム等をキャラクタに装着することで、キャラクタの外観に装飾を加えることができる。アイテムを装着できる部位は、成長段階が進むことに応じて増加するよう構成されており、所定の成長段階に至るまではアイテムを装着できる部位は一部に限定される。装着可能な部位には、例えばキャラクタの頭、顔、胴、脚、手が設けられ、それぞれ帽子アイテム、眼鏡アイテム、被服アイテム、靴アイテム、アクセサリ(持ち物)等を装着することが可能に構成されるものであってよい。
【0030】
キャラクタに関する操作入力は、このような世話や装着させるアイテムの選択に係る操作入力等の直接的にキャラクタを制御するものに限られるものではなく、例えばキャラクタの居住空間に配置するアイテムの決定や与えるプレゼントの選択等、間接的にキャラクタに影響を及ぼす制御を発生させるものも含まれてよい。
【0031】
また本実施形態の育成ゲームでは、キャラクタを生き物としてユーザに知覚させるべく、成長段階や状態の推移だけでなく、時間帯に応じてキャラクタや振る舞い等が変化するよう構成される。例えば、朝7時(起床時間)~7時14分には、キャラクタはリビングルームにて欠伸することを含む起床時の振る舞いをし、7時15分~7時29分には、キャラクタはバスルームにて歯磨きをすることを含む朝支度の振る舞いをするよう制御される。また例えば、15時~15時29分には、キャラクタはリビングルームにてお腹が空いておやつを催促する振る舞いをするよう制御される。また予め設定された就寝時間(例えば21時)の30分前~就寝時間には、キャラクタはリビングルームにて欠伸をすることを含む眠くなった振る舞いをし、就寝時間~翌朝6時59分には寝室に移動して就寝の準備や就寝する振る舞いをするよう制御される。
【0032】
このような時間帯に応じたキャラクタの振る舞いは、例えば児童等のユーザの生活リズムを整えたり、生き物を育てるという知識を与えたりすることにも効果がある。また就寝状態となったキャラクタは、それ以外の状態において受け付けられていたキャラクタに関する操作入力を受け付けない状態に制御される。即ち、就寝状態となったキャラクタは、キャラクタに関する操作入力がなされたとしても、当該操作入力に応じてキャラクタに係る各種の制御がなされないよう制御される。このようにすることで、ユーザが育成ゲームをプレイし過ぎることを予防することができる。
【0033】
〈通信要素〉
育成ゲームは、外部装置と通信することにより、他のユーザにより育成されたキャラクタを登場させることが可能に構成され、ゲーム上におけるキャラクタ間の交流に係る興趣要素を提供可能である。このため、ゲーム装置100では、通信I/F106を介して他のユーザが育成中のキャラクタに関する情報を取得する。上述したように、通信I/F106は2種類の通信方法で情報通信が可能であり、それぞれでキャラクタに関する情報を取得することができる。より詳しくは、通信I/F106は、他のゲーム装置100からはアドホック通信で、当該他のゲーム装置100において育成中のキャラクタに関する情報を取得する。また通信I/F106は、サーバ200からはインフラストラクチャ通信で、サーバ200と通信接続したことがあるいずれかのゲーム装置100において育成中のキャラクタに関する情報を取得する。
【0034】
以下では、ゲーム装置100において育成中のキャラクタを「自機キャラクタ」、他のゲーム装置100からアドホック通信において情報取得した、他のゲーム装置100において育成中のキャラクタを「友達キャラクタ」、サーバ200からインフラストラクチャ通信において情報取得した、サーバ200と接続したいずれかのゲーム装置100において育成中のキャラクタを「他ユーザキャラクタ」として言及し、峻別する。即ち、自機キャラクタは、ゲーム装置100で実行される育成ゲームにおいて、当該ゲーム装置100のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである。また、友達キャラクタは、アドホック通信で接続した他のゲーム装置100で実行される育成ゲームにおいて、当該ゲーム装置100のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである。また、他ユーザキャラクタは、サーバ200と通信接続したいずれかのゲーム装置100で実行される育成ゲームにおいて、当該ゲーム装置100のユーザの操作入力に応じて動作制御が行われるキャラクタである。
【0035】
本実施形態のゲームシステムでは、ゲーム装置100同士を直接接続しない方式でもキャラクタ同士が交流する興趣要素を提供可能なよう、ゲーム装置100を使用する各ユーザについて、当該ユーザが育成中のキャラクタに関する情報(育成状況)がユーザ情報に含められてサーバ200で管理される。つまり、サーバ200において各ユーザの育成中のキャラクタに関する情報が管理されることで、ゲーム装置100がインフラストラクチャ通信によってサーバ200に接続した際に、当該ゲーム装置100に他ユーザキャラクタに関する情報を送信することができる。ユーザ情報は、上述したようにサーバ200のユーザDB211において管理され、ユーザDB211の1レコードが1人のユーザに関する各種情報を保持する。
【0036】
ユーザDB211の1レコードに係るユーザ情報は、例えば図6(c)に示されるように、ユーザを一意に特定するユーザID621に関連付けて、当該ユーザが自身について設定したゲームにおけるユーザニックネーム622、当該ユーザの使用するゲーム装置100で設定されている言語設定623、及び当該ユーザがゲーム装置100において育成中のキャラクタに関するゴースト情報624を含んで構成される。ここで、ユーザID621は、例えばユーザの使用するゲーム装置100の個体識別番号やMACアドレス等のユニークな情報を利用することができる。
【0037】
またユーザDB211に管理される各ゲーム装置100で育成中のキャラクタに関する情報は、当該情報の受信時点においてゲーム装置100で育成中のキャラクタの状態を示すものであり、当該情報がサーバ200等において利用される時点では厳密には当該ゲーム装置100で育成中のキャラクタと異なっている可能性がある。このため、本実施形態ではユーザDB211にて管理されるキャラクタに関する情報を、ある時点において育成中であったキャラクタの面影との意で「ゴースト」と表現し、ゴースト情報624として管理する。
【0038】
本実施形態ではゴースト情報624は、育成中のキャラクタについて、その外観を示すキャラクタID631、当該キャラクタへのアイテムの装着状況を示す装着情報632、当該キャラクタの性別を示す性別情報633、育成状況によって変動し得る当該キャラクタのパラメータ634、及びユーザによって当該キャラクタに固有に設定されるプロフィールを示す紹介情報635を含んで構成される。図の例では、紹介情報635は、育成中のキャラクタに対して設定されたキャラクタニックネーム641、当該キャラクタが他のユーザの使用するゲーム装置100に表示された際に表示される挨拶文642、及び当該キャラクタのゲーム内での居住地(地域)を示す仮想居住地設定643を含む。
【0039】
紹介情報635に含まれるこれらの情報は、ユーザ間のコミュニケーションの安全性の担保や公序良俗の維持、あるいはサーバ200において管理すべき情報量の削減の観点から、ユーザ独自のものを設定可能とするのではなく、予め定められた文言(定型句、定型文)を組み合わせることで設定可能とすることもできる。なお、本実施形態では、紹介情報635として3種類の情報が設定可能であるものとして説明するが、本発明の実施がこれに限られるものではなく、紹介情報635はこれらのうちの少なくともいずれかを含むよう構成してもよいし、これに加えて/代えて他の情報を含むよう構成してもよい。
【0040】
即ち、本実施形態のゲームシステムにおいて、各ゲーム装置100を使用するユーザには、育成中のキャラクタが対応付けられており、ユーザ情報によってその対応付けが把握可能に構成されている。つまり、ユーザ情報において、ユーザID621により特定されるユーザと、ゴースト情報624によって示される1体のキャラクタ(ゴースト)とは、対応付けがなされた状態として管理される。
【0041】
各ユーザが育成中のキャラクタに関する情報を、インフラストラクチャ通信で取得してユーザ情報に反映することを可能ならしめるために、各ゲーム装置100は、例えば所定の時刻に至った場合や所定の時間帯にある場合等、予め定められた時間的条件が満たされた場合に、インフラストラクチャ通信でサーバ200に接続して、育成中の自機キャラクタに関する情報をアップロードするように構成される。ここで、予め定められた時間的条件は、例えば1日に1回等のペースで定期的に満たされるよう設定することができる。アップロードされた自機キャラクタに関する情報は、該当のユーザについて管理されるユーザ情報のゴースト情報624の更新に用いられる。従って、ゲーム装置100はサーバ200に対し、ユーザ情報に含まれる情報のうちの、ユーザID、言語設定、及び自機キャラクタに関するゴースト情報を定期的にアップロードするよう構成される。サーバ200にアップロードされるこれらの情報は、例えばゲーム装置100の記憶装置102に保持され、当該ゲーム装置100において実行されている育成ゲームの進行状況(自機キャラクタの育成状況)に応じて順次更新される。
【0042】
また自機キャラクタに関する情報のアップロード時、各ゲーム装置100は、後述する交流ゲームにて利用するために、サーバ200から他ユーザキャラクタに関する情報を取得する。サーバ200は、各ゲーム装置100から自機キャラクタに関する情報を受信すると、ユーザDB211に管理されている当該ゲーム装置100のユーザ以外のユーザのユーザ情報うちから無作為に所定数(例えば10レコード)を選択する。そしてサーバ200は、選択した所定数のユーザ情報を、他ユーザキャラクタに関する情報として当該ゲーム装置100に送信する。
【0043】
インフラストラクチャ通信にて所定数の他ユーザキャラクタに関する情報を受信すると、制御部101は、本発明に係る第1キャラクタ群の情報としての、他ユーザリストにこれらを登録する。ここで、他ユーザリストは、交流ゲームにおいて他ユーザキャラクタを表示するための情報を管理するリストであり、例えば記憶装置102に保持される。
【0044】
対して、友達キャラクタに関する情報は、ゲーム装置100において、ユーザが他のゲーム装置100と通信する操作入力を行ったことを条件として、当該他のゲーム装置100から取得される。またこのときゲーム装置100は、通信相手の他のゲーム装置100に対して、同様に自機キャラクタに関する情報を送信する。
【0045】
本実施形態のゲームシステムでは、他ユーザキャラクタに関する情報と友達キャラクタに関する情報とは、図6(c)に示したユーザ情報と同様のデータ構成であるものとして説明する。しかしながら、インフラストラクチャ通信は、アドホック通信のように対面したユーザ同士が互いのゲーム装置100を同時期に通信可能な状態として直接的に情報の送受信を行う方式ではなく、情報が送信されるゲーム装置100のユーザが知人や友人でないことが想定され得るものである。このため、他ユーザキャラクタに関する情報には、例えばユーザニックネーム622等の、ユーザ情報のうちのユーザ個人の特定に繋がるような一部の情報が含まれないように構成することもできる。
【0046】
アドホック通信にて友達キャラクタに関する情報を受信すると、制御部101は、友達リストに受信日時の情報と共にこれを登録する。ここで、友達リストは、交流ゲームにおいて友達キャラクタを表示するための情報を管理するリストであり、例えば記憶装置102に保持される。
【0047】
また友達リストと他ユーザリストとは、リストの更新条件が異なる。本実施形態では友達リストは、アドホック通信で通信した最大8人のユーザに係る友達キャラクタに関する情報を管理可能に構成される。制御部101は、アドホック通信にて友達キャラクタに関する情報を受信すると、同一の友達キャラクタに関する情報が友達リストに既に登録されているか否かを判断する。当該判断は、例えば受信した情報に含まれるユーザIDに基づいて、同一のユーザIDを有する情報が友達リストに登録されているか否かを確認することにより行うことができる。制御部101は、同一の友達キャラクタに関する情報が既に登録されている場合には、友達リストに登録された同一の友達キャラクタに関する情報を新たに受信した情報で更新する。これにより、以前にアドホック通信を行ったことのあるユーザが育成中のキャラクタ(友達キャラクタ)の情報を最新の状態に更新することができる。また制御部101は、同一の友達キャラクタに関する情報が登録されていない場合には、新たに受信した情報を友達リストに追加登録する。このとき、友達リストに既に上限8体の友達キャラクタに関する情報が登録されている場合には、制御部101は、このうちの最も古くに友達リストに登録された情報を、新たに受信した情報で置換することにより友達リストに登録する。
【0048】
一方、他ユーザリストは、サーバ200から受信した所定数の他ユーザキャラクタに関する情報を管理可能に構成される。制御部101は、インフラストラクチャ通信にて所定数の他ユーザキャラクタに関する情報を受信すると、当該情報で現在他ユーザリストに登録されている全ての情報を置換することにより他ユーザリストに登録する。即ち、本実施形態のゲーム装置100では、他ユーザリストの情報は、インフラストラクチャ通信が行われるたびに全て更新される。これは、他ユーザキャラクタは友達キャラクタと異なり、知人・友人等に関連するキャラクタでないから長期的に保持されていなくてもよく、頻繁に更新されることで多くのユーザと共にゲームを行っているとの興趣要素をユーザに提供できるからである。
【0049】
なお、全てのユーザに対して交流ゲームの興趣要素を提供可能なよう、工場出荷時等のゲーム装置100の初期状態においても、記憶装置102にはデフォルトのキャラクタ(いずれかのユーザに育成されたキャラクタではなく、予め設けられたNPC(Non-Player Character))の情報が登録された他ユーザリストが記憶されているものとする。従って、他ユーザリストは、ゲーム装置100にAP300等の情報が登録され、その後インフラストラクチャ通信が行われて他ユーザキャラクタに関する情報が取得される度に、当該情報で登録内容が更新される。
【0050】
《交流ゲーム》
本実施形態の育成ゲームは、1体のキャラクタを育成し続けることもできるが、例えば他のキャラクタと結婚することにより誕生した新たな世代のキャラクタを育成可能とする要素を含んで構成される。当該要素により、ユーザを飽きさせず、育成ゲームに対して高い関心を維持させることができる。
【0051】
本実施形態のゲーム装置100は、アドホック通信を行った場合に通信相手のゲーム装置100において育成中の友達キャラクタを表示して自機キャラクタと交流する様を示す通信ゲームを実行することができる。従って、当該通信ゲームを利用して自機キャラクタと友達キャラクタとを結婚させ、新たな世代のキャラクタの育成要素を開放することもできる。一方で、このような通信ゲームに係る興趣要素は、通信相手となる他のゲーム装置100の所有者が身近に存在することが必要となる。また結婚相手となるキャラクタが、身近な知人や友人が育成したキャラクタに限定されると、誕生し得るキャラクタの種類が限られる可能性がある。
【0052】
このため、本実施形態のゲーム装置100では、他のキャラクタとの結婚も含めた、種々のキャラクタとの交流要素を提供すべく、交流ゲームの実行機能を有する。交流ゲームは、オフラインの状況でもプレイ可能なよう、予め保持している友達リスト及び他ユーザリストに情報が登録されたキャラクタ(友達キャラクタ、他ユーザキャラクタ)を登場させるよう構成される。また、様々な個性のキャラクタ(多様なアイテムで装飾されたキャラクタ)が表示されることによる興趣性や、上記結婚に係る興趣性を提供可能なよう、交流ゲームにおいて表示される友達キャラクタ及び他ユーザキャラクタは、所定の成長段階に至ったキャラクタに限定されているものとする。同様に、交流ゲームは、自機キャラクタが当該所定の成長段階に至っていることを条件としてプレイ可能に構成される。
【0053】
交流ゲームは、図4に示されるような交流エリアを用いて展開される。図示されるように、本実施形態では交流エリアは5つの領域で構成され、領域移動に係る操作入力がなされることで順次異なる領域が表示される(領域401→領域402→領域403→領域404→領域405→領域401→・・・)よう構成される。所定エリアには、友達リストに情報が登録された友達キャラクタ及び他ユーザリストに情報が登録された他ユーザキャラクタのうちから選択されたキャラクタが、各領域に分離されて配置される。選択されたキャラクタは、いずれか1つの領域に配置され、当該領域において自機キャラクタと交流が可能に構成される。
【0054】
交流ゲームの開始時には、例えば全領域を表示した後に、自機キャラクタが交流エリアに移動してくる演出が表示される。5つの領域のうちの1つの領域401には、交流エリアのエントランスゲートが設けられ、交流ゲームの開始時には当該領域401が表示されるように制御され、図5に示されるように自機キャラクタ501はまず領域401に当該領域に配置された友達キャラクタや他ユーザキャラクタと共に表示される。ユーザは、自機キャラクタ501を他の領域に移動させたい場合、領域移動に係る操作入力を行うことで、表示順が次である領域(領域401の次は領域402)に自機キャラクタ501を移動させて表示することができる。
【0055】
交流エリアにおいて、配置される友達キャラクタや他ユーザキャラクタの動作は、ゲーム装置100を使用するユーザの操作入力に基づかずに制御される。本実施形態の交流ゲームでは、交流エリアに配置された友達キャラクタや他ユーザキャラクタが行う動作には、自機キャラクタに対する挨拶演出を伴う動作が含まれる。挨拶演出は、多様な国のユーザとの交流の興趣性をユーザに伝えるべく、友達キャラクタや他ユーザキャラクタに対応付けられた言語設定の情報に基づいて表示が異なる。例えば、英語の言語設定が関連付けられた他ユーザキャラクタについては、「Hi!」との吹き出し表示を含む挨拶演出が表示され、仏語の言語設定が関連付けられた他ユーザキャラクタについては「Salut!」との吹き出し表示を含む挨拶演出が表示される。
【0056】
〈表示されるキャラクタの選択制御〉
交流エリアに配置されるキャラクタの数は予め定められており、本実施形態では友達キャラクタについて1体、他ユーザキャラクタについて10体が配置される。従って、制御部101は、交流ゲームの実行に際し、例えば友達リストに登録されている情報のうちから1つの情報を抽選で選択し、当該情報に対応する1体の友達キャラクタを所定のエリアに配置する。また制御部101は、交流のゲームの実行に際し、他ユーザリストに登録されている全ての情報(10レコード)を選択し、当該情報に対応する10体の他ユーザキャラクタを所定のエリアに配置する。
【0057】
《自動更新》
このように多様なキャラクタとの交流を可能ならしめる交流ゲームの興趣性を向上させるためには、各ユーザについてサーバ200で管理されるユーザ情報が更新され、さらに更新後の内容のキャラクタに関する情報が各ゲーム装置100に提供されることが必要である。このため本実施形態のゲームシステムでは、ゲーム装置100とサーバ200との間のインフラストラクチャ通信は、ユーザの通信開始要求に係る操作入力を要さずに実行されるよう構成される。即ち、ゲーム装置100は、ユーザによる操作入力がなくとも、特定の時間的条件が満たされた場合にサーバ200とインフラストラクチャ通信を行って情報の送受信を行う「自動更新」機能を備える。
【0058】
本実施形態のゲーム装置100では、自動更新機能によるゲーム装置100とサーバ200とは、基本的には1日1回の頻度で情報通信を行うよう構成される。より詳しくは、ゲーム装置100は、予め定めた時間帯にあり、かつ、自機キャラクタの状態が就寝状態であることを条件として自動更新を行うよう構成される。自動更新について予め定めた時間帯(以下、更新時間帯として言及)は、例えば毎日21時~翌朝6時59分等、1日周期で訪れるように設定することができる。これは、当該時間帯においてユーザによるゲーム装置100の操作がなされにくく、各種情報の変更も生じにくいことに依る。上述したように、自機キャラクタが就寝状態となっている場合には、当該自機キャラクタに関する操作入力を受け付けないようにゲーム装置100は制御されるため、このタイミングを利用して自動更新を行うよう構成することで、ユーザの操作入力によって自機キャラクタの状態やパラメータが変化したことにより最新の情報がサーバ200で管理されない状況を回避することができる。またサーバ200から受信した情報によりゲーム装置100が情報更新や本体更新を行う場合に、ユーザが行っている操作入力が中断される、更新作業が適切に行われないといった状態を回避することができる。
【0059】
ここで、自機キャラクタが就寝している状態(就寝状態)とは、例えば現在時刻がユーザにより設定された就寝時間に至り、かつ、就寝準備に係る演出や就寝に係る演出を経て就寝状態への設定が完了している状態であるものとする。つまり、ディスプレイ110に表示された自機キャラクタの画像から就寝状態となったことをユーザが認識でき、かつ、ゲーム装置100が自機キャラクタに関する操作入力を受け付けない状態となっている場合において、自機キャラクタが就寝している状態として管理される。
【0060】
従って、更新時間帯になったとしても、まだ自機キャラクタの状態が就寝状態となっていない場合には、制御部101は自動更新機能を実行せず、実行のための条件がみたされるまで待機する。本実施形態の例では、制御部101は、自機キャラクタの状態が就寝状態に完全に移行するまで、自動更新機能の実行を待機する。
【0061】
自動更新機能が実行されると、制御部101は、通信I/F106を介してサーバ200との通信可能な状態にゲーム装置100を制御する。ゲーム装置100とサーバ200との通信はインフラストラクチャ通信で行われるため、当該機能は前提として通信するAP300の情報が設定されているものとする。
【0062】
自動更新機能では、以下の情報の送受信が行われる。
【0063】
ゲーム装置100からは、自機キャラクタに関する情報がサーバ200に送信される。自機キャラクタに関する情報は、上述したように、ゲーム装置100に保持されているユーザID、言語設定、及び自機キャラクタに関するゴースト情報を含んで構成される。自機キャラクタに関する情報は、主として自機キャラクタのゴースト情報を更新するために送信されるものである。
【0064】
サーバ200からは、交流ゲームへの表示候補となる他ユーザキャラクタに関する情報がゲーム装置100に送信される。当該送信される情報は、ゲーム装置100との情報送受信を行うたびに、サーバ制御部201により所定数のゴースト情報が選択されて構成される。他ユーザキャラクタに関する情報は、上述したように各他ユーザキャラクタを育成したユーザのユーザID、言語設定、及び当該他ユーザキャラクタに関するゴースト情報を含んで構成される。
【0065】
またサーバ200からは、ゲーム装置100本体のファームウェアの更新データもゲーム装置100に送信される。ゲーム装置100の機能追加や不具合修正等の一部は、本体ファームウェアを更新することよって行われる。この他、機能追加は、ゲーム装置100で実行されるゲームコンテンツ(育成ゲーム)の追加コンテンツデータ(新規イベントデータや新規ダウンロードコンテンツ(DLC)データ)がサーバ200からゲーム装置100に送信され、ゲーム装置100において育成ゲームの実行中に参照されるデータが変化することによっても行われる。ここで、新規DLCデータは、新規に追加されるコンテンツの販売用のデータや描画用のデータを含むものであってよい。従って、サーバ200からは、これら追加コンテンツデータもゲーム装置100に送信される。さらに、育成ゲームの処理には直接的に作用しない、告知情報等のゲームシステム運営側からの各種の新着情報も、サーバ200からゲーム装置100に送信される。
【0066】
従って、自動更新機能によれば、ゲーム装置100は、自機キャラクタに関する情報の送信、ゲーム装置100の本体更新データの受信、新着情報の受信、追加コンテンツデータの受信、及び、他のゲーム装置に対応するキャラクタの情報の受信を、サーバ200との通信接続中に行う。
【0067】
なお、これらの情報送受信の全てが、自動更新に係る1回の通信接続中に行われる必要はない。例えば、自機キャラクタのゴースト情報は、ゲーム装置100において自機キャラクタの外観に変化がない場合には更新する必要がないため、自機キャラクタに関する情報を送信する必要はない。また本体更新データや追加コンテンツデータ、新着情報も、サーバ200側に送信すべきものが存在しない(新規に更新された情報が存在しない)場合、あるいは存在していたとしても既にゲーム装置100が受信している場合には、受信する必要がない。つまり、自動更新機能では、上記情報送受信のうちの少なくともいずれかが行われればよい。このようにすることで、ゲーム装置100が行うデータ通信量を低減させ、バッテリ消費を抑えることができる。
【0068】
《評価機能》
また本実施形態のゲーム装置100では、ユーザ間のコミュニケーションに係る興趣要素を提供すべく、対応付けられたキャラクタがゲーム装置100において表示された他のユーザを、当該ゲーム装置100を使用するユーザが評価する評価機能が設けられる。評価機能は、例えば交流ゲームの実行中において利用可能に構成されており、その利用要求に係る操作がなされたことに応じて交流ゲームから遷移して機能提供がなされる。
【0069】
本実施形態のゲーム装置100では、ユーザは、例えば交流ゲームにおいて表示された好みの外観を有する他ユーザキャラクタ等について、当該キャラクタが対応付けられた他のユーザ、即ち、当該キャラクタを育成した他のユーザに対し、評価機能を利用することで好評価を投票することができる。発明の理解を容易にすべく、以下では、評価機能において受け付け可能な他のユーザの評価が「好評価」に限定されるものとして説明するが、他のユーザの評価には好評価以外の評価項目が存在してもよいことは言うまでもない。
【0070】
また、以下の説明ではいずれのユーザであるかを明示するべく、ゲーム装置100を使用して他のユーザの評価を行うユーザを「評価ユーザ」、当該評価ユーザにより評価がなされる対象のユーザを「対象ユーザ」として言及する。
【0071】
〈評価対象〉
評価機能の利用要求に係る操作がなされたことに応じて、ディスプレイ110の表示は、図7に示されるような評価対象の選択を受け付ける評価メニュー画面700に遷移する。本実施形態のゲーム装置100では、評価機能における評価対象である対象ユーザは2種類に分類することができ、評価ユーザは、評価メニュー画面700において項目701または項目702を選択する操作を行うことで、以下の2種類に分類される対象ユーザの評価をそれぞれ行うことができる。
【0072】
(1)他ユーザキャラクタを育成したユーザ
評価対象の一方の種類に分類される対象ユーザは、交流ゲームにおいて交流エリアに配置された他ユーザキャラクタを育成したユーザ、即ち、当該他ユーザキャラクタに対応付けられたユーザである。換言すれば、本分類の対象ユーザは、記憶装置102の他ユーザリストに情報が登録されている複数体の他ユーザキャラクタの各々に対応付けられたユーザである。以下、本分類の対象ユーザを、「第1対象ユーザ」として言及する。評価ユーザは、評価メニュー画面700において項目701を選択する操作を行うことで、各第1対象ユーザの評価を受け付ける画面に、ディスプレイ110の表示を遷移させることができる。
【0073】
(2)評価ユーザに対する好評価を行ったユーザ
評価対象の他方の種類に分類される対象ユーザは、他のゲーム装置100において評価機能を利用して「評価ユーザ」に対して好評価を投票したユーザである。即ち、評価機能においては、対応付けられたキャラクタが交流ゲームに登場していなくとも、評価ユーザに好評価を投票したユーザ(第2対象ユーザ)であれば評価ユーザが評価可能なよう構成される。以下、本分類の対象ユーザを、「第2対象ユーザ」として言及する。評価ユーザは、評価メニュー画面700において項目702を選択する操作を行うことで、各第2対象ユーザの評価を受け付ける画面に、ディスプレイ110の表示を遷移させることができる。
【0074】
第2対象ユーザの評価を受け付けるために、各ゲーム装置100において好評価が投票された対象ユーザの情報は、サーバ200に送信されて蓄積される。このような好評価に関する情報は、評価DB212にて各ユーザについて管理される評価情報に反映される。評価DB212は、1レコードにおいて、1人のユーザに対して他のユーザにより投票された好評価の情報を蓄積及び管理するデータベースである。
【0075】
評価DB212の1レコードに係る評価情報は、例えば図6(d)に示されるように、ユーザを一意に特定するユーザID651に関連付けて、当該ユーザに対して他のユーザによりなされた好評価の累計評価数652、及び当該ユーザに対して他のユーザによりなされた好評価の履歴を示す評価履歴情報653を含んで構成される。本実施形態では評価履歴情報653は、ユーザに対して投票された好評価の各々について、当該好評価を投票したユーザを一意に特定する評価ユーザID661と、当該好評価がゲーム装置100から送信された時刻に関する時刻情報662とを含む。以下では、時刻情報662は、評価ユーザによる対象ユーザに対する好評価が投票されたことを示す情報がゲーム装置100からサーバ200に送信された時刻を示すものとして説明するが、当該情報をサーバ200が受信した時刻等を採用することもできる。
【0076】
例えば、同日に実行される交流ゲームにおいて、評価ユーザが同一の他ユーザキャラクタに繰り返し遭遇可能な興趣要素等を提供するために、第1対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報は、基本的に1日に1回行われる自動更新において他ユーザリストに登録され、次の自動更新がなされるまで保持される。一方で、第2対象ユーザについては、好評価が投票されたことを評価ユーザに知らしめる側面ももつ。即ち、評価ユーザ自身に対してなされた評価の情報は、例えば、現在の自機キャラクタの外観が他のユーザにより好適に評価されているか否かの尺度ともなり得る情報であり、評価ユーザにとって最新の情報を入手できることが好ましい情報である。故に、第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報は、第1対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報とは異なるタイミングでサーバ200からゲーム装置100に送信される。
【0077】
本実施形態のゲーム装置100は、評価機能の利用要求に係る操作がなされたことに応じて、その時点で最新の第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報をサーバ200に要求する。当該要求に応じて、サーバ200は、要求を行ったゲーム装置100のユーザに係る評価情報を参照し、評価履歴情報653のうちの直近の所定数(例えば10件)の好評価に係る評価ユーザID661を参照して、ゲーム装置100に返送する情報(第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報)を構成する。返送する情報において1体のキャラクタに関する情報は、他ユーザキャラクタに関する情報に含まれる各種情報に加え、該当する時刻情報662を含む構成であってよく、サーバ制御部201は、該当の評価履歴情報653のうちの時刻情報662が新しい方から所定数の情報の評価ユーザID661を参照し、同一のユーザIDが関連付けられたユーザ情報と時刻情報662とに基づいて返送する情報を構成する。構成された情報が返送されると、制御部101は、当該情報を第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報として、本発明に係る第2キャラクタ群の情報としての、評価ユーザリストに登録する。
【0078】
ここで、評価ユーザリストは、第2対象ユーザと当該第2対象ユーザに対応付けられた他ユーザキャラクタを評価機能用に表示するための情報を管理するリストであり、例えば記憶装置102に保持される。評価ユーザリストは、評価ユーザに対して好評価を投票した他のユーザを知らしめるものであり、他ユーザリストのように全てのユーザに交流ゲームの興趣要素を提供する側面はもたないため、ゲーム装置100の初期状態では記憶装置102に記憶されない。評価ユーザリストは、例えば評価機能の利用要求に係る操作の受け付けに応じてサーバ200から有意な情報を初めて取得した際に記憶装置102に記憶され、その後に同情報が受信される度に更新される。
【0079】
これらの情報の流れの例示は、例えば以下のようになる。任意の評価ユーザが、第1対象ユーザに対して好評価を投票した情報がサーバ200に送信されると、当該第1対象ユーザに係る評価情報に、当該評価ユーザによる好評価がなされたことを示す情報が蓄積される。また同様に、任意の評価ユーザが、第2対象ユーザに対して好評価を投票した情報がサーバ200に送信されると、当該第2対象ユーザに係る評価情報に、当該評価ユーザによる好評価がなされたことを示す情報が蓄積される。また、1人の対象ユーザに係る評価情報に蓄積された、当該対象ユーザに対して好評価を投票したユーザの情報は、当該対象ユーザの使用するゲーム装置100において評価機能の利用要求に係る操作がなされた際に、サーバ200から取得されて評価ユーザリストに登録される。
【0080】
このように、本実施形態のゲーム装置100では、評価機能によって2種類の対象ユーザを評価することが可能に構成される。要約すると、ゲーム装置100では、サーバ200によりランダムに選択され、日ごとに登場する他ユーザキャラクタが変化する交流ゲームにて遭遇した各キャラクタに対応付けられたユーザについて、第1対象ユーザとして評価を受け付けることができる。またゲーム装置100では、評価ユーザに対して好評価を投票したユーザについて、第2対象ユーザとして評価を受け付けることができる。つまり、第1対象ユーザと第2対象ユーザとは、前者に対応付けられたキャラクタのみが交流ゲームに登場するよう制御される点で異なる。また第1対象ユーザと第2対象ユーザとは、前者は評価ユーザに対する好評価の投票の有無によらず選択されるのに対し、後者は評価ユーザに対する好評価の投票がなされていることを条件として選択される点で異なる。換言すれば、第1対象ユーザについては、交流ゲームにおける偶然の巡り合わせという演出を経て、当該第1ユーザとのコミュニケーション要素を評価ユーザに提供する側面がある。他方、第2対象ユーザについては、既に評価ユーザを好意的に評価したユーザについて、当該第2対象ユーザとのコミュニケーション要素を評価ユーザに提供する側面がある。
【0081】
〈評価の受け付け方法〉
評価メニュー画面700において項目701または項目702を選択する操作を評価ユーザが行うと、対象ユーザの各々に対応付けられたキャラクタを確認しながら、当該対象ユーザに対する評価を受け付けることが可能となる。
【0082】
項目701の選択により、ゲーム装置100のディスプレイ110には、図8(a)に示されるような、他ユーザリストに情報が登録された他ユーザキャラクタの各々を表示しつつ、当該キャラクタに対応付けられた第1対象ユーザに対する評価を受け付ける評価用画面が表示される。評価用画面は、他ユーザキャラクタの各々について設けられ、例えば画面送り操作によって、他のキャラクタに係る評価用画面に切り替わるよう表示順序が定められる。
【0083】
図示されるように、1体の他ユーザリストに係る評価用画面には、当該キャラクタの外観を示す表示801と、本評価用画面における評価対象である、当該キャラクタに対応付けられた第1対象ユーザに対する評価受付用のGUI802とが配置される。GUI802は、例えば選択状態にされた後に決定に係る操作がなされたことをもって、評価対象の第1対象ユーザに対する好評価の投票がなされたことを示す情報がメモリ103に格納されるよう構成される。またGUI802は、評価対象の第1対象ユーザに対する好評価の投票がなされると、二重の好評価を受け付けないようにするため、また評価が完了したことを評価ユーザに知らしめるため、評価用画面において非表示に制御される。
【0084】
また図示されるように、評価用画面には該当の他ユーザキャラクタの紹介情報も含まれる。図の例では、紹介情報として、当該キャラクタのニックネーム803、当該キャラクタの挨拶文804、及び当該キャラクタの活動するゲーム内地域805の情報が含められている。これらの情報はそれぞれ、当該キャラクタについて他ユーザリストに登録されている情報の、紹介情報635の対応する情報(キャラクタニックネーム641、挨拶文642、仮想居住地設定643)に基づいて表示が構成される。
【0085】
一方、評価ユーザが第2対象ユーザの評価を所望する状況は、評価ユーザが、自身に対する好評価がなされたか否かの確認を所望していることも想定される。このため本実施形態のゲーム装置100では、項目702を選択する操作がなされたことに応じて、ゲーム装置100のディスプレイ110には、図8(b)に示されるような、評価ユーザリストに情報が登録された第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタの一覧表示画面が表示される。図の例では、一覧表示画面には評価ユーザリストに情報が登録されている10体のキャラクタのうちの、2体のキャラクタが表示されている。
【0086】
一覧表示画面では、各キャラクタに割り当てられる表示領域が評価用画面よりも狭いため、各キャラクタについての情報表示は評価用画面よりも簡素になっている。図の例では、各キャラクタに係る領域には、当該キャラクタの外観を簡略して示した簡易表示811と、当該キャラクタのニックネーム812とが配置されている。また、評価用画面よりも1体のキャラクタに対して割り当てられる表示領域が狭いため、当該一覧表示画面には各キャラクタに対する評価受付用のGUIは配置されない。このため、本実施形態のゲーム装置100では評価ユーザは、当該一覧表示画面において詳細な情報の確認を所望するキャラクタを選択することで、当該キャラクタに対応付けられた第2対象ユーザに対する評価を受け付ける評価用画面に表示を遷移させることができる。
【0087】
第2対象ユーザに係る評価用画面は、図8(c)に示されるように、第1対象ユーザに係る評価用画面に含まれていた表示要素に加え、さらに当該第2対象ユーザによる評価に係る時刻情報821を含む。評価ユーザは、当該時刻情報821を参照することで、第2対象ユーザによる評価がいつ頃なされたものであるかを把握することができる。評価ユーザは、第1対象ユーザに係る評価用画面と同様、第2対象ユーザに係る評価用画面においてGUI802に対する操作を行うことで、当該第2対象ユーザに対して好評価の投票を行うことができる。
【0088】
〈評価の送信〉
第1対象ユーザ及び第2対象ユーザに対して受け付けられた評価の情報は、好評価が投票されたユーザに最新の評価の情報を提供するとの観点では、速やかにサーバ200に送信されて該当の評価情報に反映されることが好ましい。一方で、ゲーム装置100において評価が受け付けられる都度、その情報をサーバ200に送信する態様では、例えば評価送信用に設けられたAPIの呼び出しが高頻度に発生し得、サーバ200の処理負荷が増大する。またゲーム装置100においても、評価が受け付けられる都度、情報送受信を行う必要があるため、高頻度に対象ユーザに対する好評価が投票されることで通信処理が頻繁に発生することになる。特に、本実施形態のゲーム装置100のようにバッテリで駆動する機器では、高頻度な通信処理の発生は電力消費量の増大に直結するため、ゲーム装置100の駆動可能時間が短くなって育成ゲームがプレイできなくなる等、好適なプレイ体験の提供が担保されない可能性がある。
【0089】
このため、本実施形態のゲーム装置100は、評価機能の利用中に対象ユーザに対してなされた評価の情報をメモリ103に蓄積しておき、評価機能の利用が終了すると、蓄積していた評価の情報をサーバ200に一括送信するよう制御される。より詳しくは、評価機能の利用の終了は、例えば図7に示した評価メニュー画面700において項目703を選択する操作がなされたことに応じて受け付けられるものとし、利用の終了に係り、当該操作がなされるまでに第1対象ユーザや第2対象ユーザについて受け付けられて蓄積された評価の情報が、メモリ103から読み出されてサーバ200に一括送信される。このようにすることで、評価ユーザにより第1対象ユーザ及び第2対象ユーザの少なくともいずれかに対して受け付けられた評価の情報が、一括でサーバ200に送信されるため、サーバ200の処理負荷を増大させることなく、1回の通信処理によって評価の情報をサーバ200に伝送して評価情報に反映させることができる。なお、項目703は、例えば評価機能を終了して交流ゲームに再度復帰するために設けられた項目である。
【0090】
また評価機能の利用と終了を繰り返すことで各利用の終了時にゲーム装置100とサーバ200との通信処理が実行され、結果として、ゲーム装置100とサーバ200との通信頻度が増大してしまうこともあり得る。このため、評価の情報の一括送信がなされた後は、所定時間が経過するまで、評価の情報の一括送信の処理が実行されないよう制御される。
【0091】
一態様では、評価機能の利用に係る評価の情報の一括送信を、例えば1日1回の頻度で実行可能とすべく、直近の一括送信から22時間以上経過していることを条件として、評価の情報の一括送信が可能となるよう構成することができる。このような態様では、対象ユーザの評価の過程において、評価ユーザが誤って通信機能の利用を終了させてしまった場合に、評価ユーザが投票をし損ねた対象ユーザについての評価が評価情報に反映させることができなくなり得る。従って、項目703を選択する操作がなされた際には、例えば対象ユーザの評価の送信が1日1回までとなることを通知した上で、本当に評価機能の利用を終了するか否かを確認する構成としてもよい。
【0092】
〈その他の通信制御〉
この他、ゲーム装置100とサーバ200との通信頻度を抑えるべく、以下の制御も行われる。
【0093】
まず、他ユーザリストに登録されている情報が初期状態(デフォルトのキャラクタの情報)である場合には、評価を受け付けたとしても、当該評価の情報を反映すべきユーザの評価情報が存在しない。このため、制御部101は、自動更新により他ユーザキャラクタの更新がなされていることを条件として、評価機能において対象ユーザに対する評価を受け付けるよう制御する。
【0094】
また評価ユーザリストの更新を評価機能の利用要求に係る操作がなされたことに応じて行うものとして上述したが、評価機能の利用と終了を繰り返すことで、各利用の開始時にゲーム装置100とサーバ200との通信処理が実行され、結果として、ゲーム装置100とサーバ200との通信頻度が増大することもあり得る。このため、評価ユーザリストの更新がなされた後は、所定時間が経過するまで、第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報の取得要求が行われないよう制御される。
【0095】
一態様では、評価ユーザに対してなされた評価の情報の取得が、例えば1日1回の頻度で実行可能とすべく、直近の評価ユーザリストの更新から22時間以上経過していることを条件として、評価ユーザに対してなされた評価の情報の取得が可能となるよう構成することができる。
【0096】
《評価機能処理》
以下、本実施形態のゲーム装置100において評価機能に係り実行される評価機能処理について、図9のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記憶装置102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本更新処理は、例えば評価機能の利用要求に係る操作が検出された際に実行されるものとして説明する。
【0097】
S901で、制御部101は、第2対象ユーザに対応付けられたキャラクタに関する情報の送信要求を通信I/F106を介してサーバ200に送信する。制御部101は、当該要求に対してサーバ200から該当の情報を取得するまで待機し、取得すると処理をS902に移す。
【0098】
S902で、制御部101は、S901において受信した情報で評価ユーザリストを更新する。
【0099】
S903で、制御部101は、評価機能に係る評価メニュー画面700をディスプレイ110に表示させ、評価ユーザが評価に係る操作を行う項目の選択操作を受け付ける。制御部101は、第1対象ユーザに対する評価に係る項目(項目701)の選択操作がなされた場合には処理をS904に移し、第2対象ユーザに対する評価に係る項目(項目702)の選択操作がなされた場合には処理をS909に移し、評価機能の利用終了に係る項目(項目703)の選択操作がなされた場合には処理をS916に移す。
【0100】
S904で、制御部101は、他ユーザリストに情報が登録されている1体の他ユーザキャラクタについて、当該キャラクタに対応付けられた第1対象ユーザ(評価対象のユーザ)に係る評価用画面をディスプレイ110に表示させる。
【0101】
S905で、制御部101は、評価対象のユーザに対する好評価の投票に係る操作がなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、S904において表示された評価用画面においてGUI802を選択する操作がなされたか否かに基づいて行われる。制御部101は、評価対象のユーザに対する好評価の投票に係る操作がなされたと判断した場合は処理をS906に移し、なされていないと判断した場合は処理をS908に移す。
【0102】
S906で、制御部101は、評価対象のユーザに対する好評価の投票がなされたことを示す情報をメモリ103に格納(蓄積)する。また制御部101は、評価用画面においてGUI802を非表示の状態に変更する。
【0103】
S907で、制御部101は、次の第1対象ユーザに係る評価用画面への移行操作がなされたか否かを判断する。制御部101は、次の第1対象ユーザに係る評価用画面への移行操作がなされたと判断した場合は処理をS904に戻し、表示順序において次の順位にある他ユーザキャラクタについて、対応付けられた第1対象ユーザに係る評価用画面をディスプレイ110に表示させる。また制御部101は、次の第1対象ユーザに係る評価用画面への移行操作がなされていないと判断した場合は処理をS908に移す。
【0104】
S908で、制御部101は、評価メニュー画面700に戻るための操作がなされたか否かを判断する。制御部101は、評価メニュー画面700に戻るための操作がなされたと判断した場合は処理をS903に戻し、なされていないと判断した場合は処理をS904に戻す。
【0105】
一方、S903において項目702の選択操作がなされた場合、制御部101はS909で、評価ユーザリストに登録されているキャラクタの情報を配置した一覧表示画面をディスプレイ110に表示させる。
【0106】
S910で、制御部101は、一覧表示画面中のいずれかのキャラクタの情報に対する選択操作がなされたか否かを判断する。制御部101は、いずれかのキャラクタの情報に対する選択操作がなされたと判断した場合は処理をS911に移し、なされていないと判断した場合は処理をS914に移す。
【0107】
S911で、制御部101は、S910において選択されたキャラクタに対応付けられた第2対象ユーザ(評価対象のユーザ)に係る評価用画面をディスプレイ110に表示させる。
【0108】
S912で、制御部101は、評価対象のユーザに対する好評価の投票に係る操作がなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、S911において表示された評価用画面においてGUI802を選択する操作がなされたか否かに基づいて行われる。制御部101は、評価対象のユーザに対する好評価の投票に係る操作がなされたと判断した場合は処理をS913に移し、なされていないと判断した場合は処理をS914に移す。
【0109】
S913で、制御部101は、評価対象のユーザに対する好評価の投票がなされたことを示す情報をメモリ103に格納(蓄積)する。また制御部101は、評価用画面においてGUI802を非表示の状態に変更する。
【0110】
S914で、制御部101は、一覧表示画面に戻るための操作がなされたか否かを判断する。制御部101は、一覧表示画面に戻るための操作がなされたと判断した場合は処理をS910に戻し、なされていないと判断した場合は処理をS915に移す。
【0111】
S915で、制御部101は、評価メニュー画面700に戻るための操作がなされたか否かを判断する。制御部101は、評価メニュー画面700に戻るための操作がなされたと判断した場合は処理をS903に戻し、なされていないと判断した場合は処理をS912に戻す。
【0112】
またS903において項目703の選択操作がなされた場合、制御部101はS916で、1以上の対象ユーザに対する評価の情報がメモリ103に蓄積されているか否かを判断する。制御部101は、1以上の対象ユーザに対する評価の情報が蓄積されていると判断した場合は処理をS917に移し、蓄積されていないと判断した場合は本評価機能処理を完了する。
【0113】
S917で、制御部101は、メモリ103に蓄積されている評価の情報を、通信I/F106を介してサーバ200に一括送信して本評価機能処理を完了する。本ステップにおいて一括送信される評価の情報は、例えばゲーム装置100を使用するユーザ(評価ユーザ)のユーザIDと、評価ユーザよって好評価の投票がなされた対象ユーザの各々のユーザIDとを含む構成とすることができる。
【0114】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置によれば、サーバの処理負荷の増大やゲーム装置とサーバとの通信頻度の増大を回避しつつ、通信要素の興趣性を担保することができる。
【0115】
なお、評価ユーザに対して好評価を投票したユーザの数によっては、一覧表示画面に表示されるキャラクタは、直近の評価機能の利用時に一覧表示画面に表示されたキャラクタと一部または全部が共通することがあり得る。しかしながら、このような場合には、直近の評価機能の利用時に既に好評価の投票を行った第2対象ユーザであっても、評価ユーザリストが更新されるため、再度好評価の投票が可能に取り扱われるものであってよい。
【0116】
[変形例1]
上述した実施形態では、他ユーザリストは自動更新機能によって更新され、日ごとにその内容が異なっているものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、AP300とゲーム装置100との通信の安定性が低下した場合や、サーバ200やネットワーク400において通信障害が発生している場合には、自動更新機能によって他ユーザリストが更新されないこともあり得る。
【0117】
このような場合、例えば第1対象ユーザが前日と同様になるため、交流ゲームの興趣性や、評価機能における第1対象ユーザに対するコミュニケーションの興趣性が低下し得る。例えば、11月17日の22時に自動更新機能によって他ユーザリストが更新された後に、翌18日の夜~19日の朝の期間に自動更新機能での他ユーザリストの更新が失敗した場合を考える。この場合、他ユーザリストの最終更新は11月17日の22時であるため、19日の朝の時点では18日に実行された交流ゲームにおいて交流エリアに配置された他ユーザキャラクタ、即ち、18日に利用された評価機能において第1対象ユーザとして評価可能であったユーザに対応付けられたキャラクタの情報がそのまま保持された状態である。つまり、19日における交流ゲームや第1対象ユーザに係る評価要素は、18日と同様の内容になってしまい、興趣性を欠いた印象をゲーム装置100のユーザに与え得る。
【0118】
本変形例では、評価ユーザの操作に応じて、手動で他ユーザリストの情報を更新する手動更新機能がゲーム装置100に設けられる。しかしながら、手動更新機能による他ユーザリストの情報の更新は、ゲーム装置100の通信頻度を増大させ得るものであるため、無制限に利用可能とされるものではない。他ユーザリストの手動更新機能は、交流ゲームの興趣性を担保する観点で必要とされる範囲で行われるよう、評価ユーザリストの更新と同様に、直近の他ユーザリストの更新から所定時間が経過していることを条件として利用可能に構成される。
【0119】
一態様では、交流ゲームにおいて交流エリアに配置される他ユーザキャラクタが日ごとに変化する様を演出すべく、直近の他ユーザリストの更新から22時間以上経過していることを条件として、手動更新機能の利用要求が受け付け可能となるよう構成することができる。即ち、通信頻度を制限する観点で設けられる情報更新のウェイト時間は、他ユーザリストと評価ユーザリストの各々について、直近の更新からの経過時間が独立して管理される。上記の例では、11月19日には、11月17日の22時から22時間以上経過した状態となっているため、手動更新機能が利用可能となり、ユーザはその利用要求に係る操作を行うことで、他ユーザリストの内容を更新させて11月18日とは異なる態様の交流ゲーム及び評価機能を利用することができる。
【0120】
一方で、自動更新はユーザが関与せずに実行されるものであるため、他ユーザリストを手動更新すべきか否かをユーザが判断することは難しい場合がある。このため、本変形例のゲーム装置100では、手動更新機能による他ユーザリストの情報更新を促すべき状態であるか否かを制御部101が判断し、更新すべき状態であると判断した場合に手動更新機能による情報更新を促す通知を行うことにより、ユーザにその必要性を提示する。
【0121】
ここで、手動更新機能による他ユーザリストの情報更新を促すべき状態であるか否かは、例えば以下の2種類のいずれかに該当するか否かに基づいて判断されるものであってよい。制御部101は、他ユーザリストに登録されている情報が初期状態(デフォルトのキャラクタの情報)である場合、または直近に自動更新機能に係る時間的条件が満たされた際に他ユーザリストの情報更新がなされなかった場合に、他ユーザリストの情報更新を促すべき状態であると判断する。
【0122】
このようにすることで、交流ゲーム及び特に第1対象ユーザに係る評価機能について、ユーザの好適な興趣体験を担保することができる。
【0123】
ところで、本変形例のように手動更新機能が設けられる態様では、手動更新を促す通知をユーザが看過する可能性もあり、例えば手動更新がなされない状態の他ユーザリストに基づく第1対象ユーザと、評価ユーザリストに基づく第2対象ユーザとについて評価がなされ、当該評価の情報のサーバ200への一括送信が行われる可能性がある。このとき、一括送信後にユーザが通知に気づき、手動更新機能を利用して他ユーザリストの情報更新を行った場合に、既に当日の1回の一括送信が行われていることを理由として、手動更新後の他ユーザリストに基づく第1対象ユーザの評価を行うことができないとすることは酷である。より詳しくは、本手動更新によって他ユーザリストに登録された他ユーザキャラクタは、一時的に交流ゲームにおいてその存在を確認することができるのに対し、対応付けられた第1対象ユーザを評価機能において評価することができないよう制御することは、その後の自動更新機能が正常に実行された場合に当該第1対象ユーザの評価機会を逸してしまうことを踏まえると、ユーザへの好適な興趣体験の提供を制限するものである。このため、少なくとも第1対象ユーザの評価の一括送信を制御については、他ユーザリストが更新された場合には、直近の一括送信からの経過時間によらず可能とするよう制御してもよい。
【0124】
[変形例2]
ところで、ユーザ間のコミュニケーションに係る興趣要素を持続的に提供するためには、ユーザが評価機能を継続的に利用するような仕組みを設けることが好ましい。このような仕組みの一態様は、例えばユーザに対する好評価の累計投票数を示す累計評価数652について、複数段階の閾値を設け、各閾値を超えるたびにゲーム内要素がユーザに付与される育成ゲームの補助要素で実現することができる。
【0125】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例では、例えばユーザの育成するキャラクタが代替わりした場合にも引き継がれるよう、評価対象がユーザである態様を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。評価機能における評価対象は、キャラクタ自体とすることもできる。
【0126】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例では、ゲーム装置100が携帯可能な玩具の態様であり、無線通信によりサーバ200に接続するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ゲーム装置100は、携帯可能な玩具の態様である必要はなく、サーバ200との通信接続は有線で行われるものであってもよいことは言うまでもない。
【0127】
[実施形態のまとめ]
上記実施形態は以下のゲーム装置、プログラム及びゲームシステムを少なくとも開示する。
【0128】
(1) キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、
ユーザによる、前記記憶手段に情報が記憶された前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価を受け付ける評価手段と、
前記キャラクタ群について前記評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された評価をサーバに一括送信する第1送信手段と、
を備えるゲーム装置。
【0129】
(2) 前記サーバは、前記キャラクタ群の情報を保持し、
前記ゲーム装置は、前記サーバから前記キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報を更新する更新手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記更新手段による更新がなされたことを条件として、前記ユーザによる前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価を受け付ける、(1)に記載のゲーム装置。
【0130】
(3) 前記ユーザに対応付けられたキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段と、
前記ユーザに対応付けられたキャラクタの情報を前記サーバに送信する第2送信手段と、
をさらに備え、
前記サーバは、各ユーザに対応付けられたキャラクタの情報を蓄積し、
前記更新手段は、前記サーバから複数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を、前記キャラクタ群の情報として取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報を更新する、(2)に記載のゲーム装置。
【0131】
(4) 前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価は、当該キャラクタに対応付けられた他のユーザに対する評価であり、
前記キャラクタ群の情報には、各キャラクタに対応付けられた他のユーザを特定するための情報が含まれる(3)に記載のゲーム装置。
【0132】
(5) 前記キャラクタ群は、第1キャラクタ群と第2キャラクタ群を含み、
前記評価手段は、前記第1キャラクタ群及び前記第2キャラクタ群の少なくともいずれかのキャラクタについて、当該キャラクタに対応付けられた他のユーザに対する評価を受け付ける、(4)に記載のゲーム装置。
【0133】
(6) 前記更新手段は、予め定められた時間的条件が満たされたことに応じて、前記ユーザの操作によらず、前記サーバから前記第1キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報のうちの、前記第1キャラクタ群の情報を更新する(5)に記載のゲーム装置。
【0134】
(7) 前記ユーザの操作に応じて、前記更新手段に前記サーバから前記第1キャラクタ群の情報を取得させて、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報のうちの、前記第1キャラクタ群の情報を更新させる手動更新手段と、
前記記憶手段に記憶される前記第1キャラクタ群の情報が初期状態である、または前記時間的条件が満たされたことに応じた前記更新手段による前記第1キャラクタ群の情報の更新がなされていないことに応じて、前記手動更新手段による情報更新を促す通知を行う通知手段と、
をさらに備える(6)に記載のゲーム装置。
【0135】
(8) 前記第1キャラクタ群の情報は、前記サーバにおいて選択された所定数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を含む(6)または(7)に記載のゲーム装置。
【0136】
(9) 前記更新手段は、他のユーザの評価機能の利用要求に係る操作がなされたことに応じて、前記サーバから前記第2キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報のうちの前記第2キャラクタ群の情報を更新する(6)乃至(8)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0137】
(10) 前記第1送信手段により他のユーザに対する評価が一括送信されたことに応じて、当該他のユーザを特定するための情報と、当該評価を行った前記ユーザを特定するための情報とを関連付ける評価情報が、前記サーバに蓄積され、
前記第2キャラクタ群の情報は、前記ユーザに対する評価を行った、所定数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を含む、(9)に記載のゲーム装置。
【0138】
(11) 前記評価情報は、該当の評価の一括送信がなされた時刻に関する時刻情報をさらに含み、
前記更新手段は、前記利用要求に係る操作がなされたことに応じて、前記ユーザに関連する直近の所定数の前記評価情報に基づく、前記ユーザに対する評価を行った当該所定数の他のユーザに対応付けられたキャラクタの情報を、前記第2キャラクタ群の情報として前記サーバから取得する(10)に記載のゲーム装置。
【0139】
(12) 他のユーザに対する評価を受け付ける評価用画面を表示手段に表示させる表示制御手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記表示手段に表示された前記評価用画面を介して、前記キャラクタ群の各キャラクタが対応付けられた他のユーザに対する評価を受け付ける、(11)に記載のゲーム装置。
【0140】
(13) 前記評価用画面は、評価対象の他のユーザに対応付けられたキャラクタの外観の表示と、当該キャラクタの紹介情報と、前記評価対象の他のユーザに対する評価受付用のGUIとが含まれる(12)に記載のゲーム装置。
【0141】
(14) 前記紹介情報は、前記評価対象の他のユーザに対応付けられたキャラクタのニックネームを示す情報、当該キャラクタの挨拶文を示す情報、及び当該キャラクタの活動する前記ゲーム内の地域を示す情報の少なくともいずれかが含まれる(13)に記載のゲーム装置。
【0142】
(15) 前記表示制御手段は、前記評価対象の他のユーザに対する評価が受け付けられたことに応じて、当該他のユーザに係る前記評価用画面において、前記評価受付用のGUIを非表示に制御する(13)または(14)に記載のゲーム装置。
【0143】
(16) 前記表示制御手段は、
前記第2キャラクタ群のうちの複数体のキャラクタの一覧表示画面を前記表示手段にさらに表示させ、
前記一覧表示画面に表示されたキャラクタの選択により、当該キャラクタに対応付けられた他のユーザに係る前記評価用画面を前記表示手段に表示させる、(13)乃至(15)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0144】
(17) 前記一覧表示画面は、前記第2キャラクタ群の各キャラクタについて、当該キャラクタの外観の簡易表示と、当該キャラクタのニックネームを示す情報とが含まれる(16)に記載のゲーム装置。
【0145】
(18) 前記表示制御手段は、前記一覧表示画面を経て表示させる前記評価用画面において、前記評価対象の他のユーザに対応する前記時刻情報をさらに含める(17)に記載のゲーム装置。
【0146】
(19) 前記更新手段は、前記キャラクタ群の情報の直近の更新から所定時間経過していることを条件として、前記サーバから前記キャラクタ群の情報を取得して、前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報を更新する(9)乃至(18)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0147】
(20) 前記更新手段は、前記第1キャラクタ群の情報と前記第2キャラクタ群の情報の各々について、直近の更新からの経過時間を管理する(19)に記載のゲーム装置。
【0148】
(21) 前記第1キャラクタ群は、前記ゲームに登場する一方で、前記第2キャラクタ群は、前記ゲームには登場しない(9)乃至(20)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0149】
(22) 前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価は、当該キャラクタ自体に対する評価である(3)に記載のゲーム装置。
【0150】
(23) 前記第1送信手段は、直近の一括送信から所定時間経過していることを条件として、前記蓄積手段に蓄積された評価を前記サーバに一括送信する(2)乃至(22)のいずれか1つに記載のゲーム装置。
【0151】
(24) 前記第1送信手段は、前記更新手段により前記記憶手段に記憶される前記キャラクタ群の情報が更新されたことに応じて、直近の一括送信からの経過時間によらず、前記蓄積手段に蓄積された評価を一括送信する(23)に記載のゲーム装置。
【0152】
(25) コンピュータを(1)乃至(24)のいずれか1つに記載のゲーム装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【0153】
(26) ゲーム装置と、サーバとを含むゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、
ユーザによる、前記記憶手段に情報が記憶された前記キャラクタ群の各キャラクタに関する評価を受け付ける評価手段と、
前記キャラクタ群について前記評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された評価を前記サーバに一括送信する第1送信手段と、
を備えるゲームシステム。
【0154】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0155】
100:ゲーム装置、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:GPU、105:操作I/F、106:通信I/F、110:ディスプレイ、121:キャラクタDB、122:アイテムDB、200:サーバ、201:サーバ制御部、202:サーバ記憶装置、203:サーバメモリ、204:サーバ通信I/F、211:ユーザDB、212:評価DB、300:AP、400:ネットワーク
【要約】
【課題】通信要素の興趣性を担保する。
【解決手段】ゲーム装置は、キャラクタ群の情報を記憶する記憶手段と、ユーザによる、記憶手段に情報が記憶されたキャラクタ群の各キャラクタに関する評価を受け付ける評価手段と、キャラクタ群について評価手段により受け付けられた評価を蓄積する蓄積手段と、蓄積手段に蓄積された評価をサーバに一括送信する第1送信手段と、を備える。
【選択図】図9
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9