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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】柱梁位置決め構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/21 20060101AFI20240528BHJP
   E04G 21/16 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
E04B1/21 B
E04G21/16
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019232772
(22)【出願日】2019-12-24
(65)【公開番号】P2021101069
(43)【公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-10-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】深沢 茂臣
(72)【発明者】
【氏名】掛 悟史
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-042156(JP,A)
【文献】実開平06-082295(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/00 - 1/36
E04G 21/14 - 21/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
梁が接合される柱と、
屈曲された一部材によって形成され、下端側が前記柱の側面に重ねられた状態で取り付けられ、上端側が前記柱の前記側面に沿って前記柱の上面よりも上方へ延出し、前記梁の側面が係合される柱側ガイド部材と、
を備える、
柱梁位置決め構造。
【請求項2】
平面視にて、間隔を空けた状態で前記柱に取り付けられる一対の前記柱側ガイド部材を備える、
請求項1に記載の柱梁位置決め構造。
【請求項3】
柱に接合される梁と、
前記梁に取り付けられ、前記梁の下面よりも下方へ延出し、前記柱における前記梁側の側面に係合される梁側ガイド部材を備える、
請求項1又は請求項2に記載の柱梁位置決め構造。
【請求項4】
前記柱に設けられ、前記梁の梁端部が載置される梁受け部を備える、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の柱梁位置決め構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱梁位置決め構造に関する。
【背景技術】
【0002】
柱に固定されたブラケットに取り付けられ、梁の高さを調整する高さ調整材が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
なお、柱に固定される金物としては、柱と梁とを接合する受け金物(例えば特許文献2参照)や、柱の高さを調整する建入れ治具が知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-268885号公報
【文献】特開2004-250932号公報
【文献】特開平10-204985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された高さ調整材では、柱に対する梁の高さを調整することができるが、柱に対して梁を水平方向に位置決めすることが難しく、梁の施工性が低下する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記の事実を考慮し、柱に対して梁を水平方向に容易に位置決めすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様に係る柱梁位置決め構造は、梁が接合される柱と、前記柱に取り付けられ、前記柱の上面よりも上方へ延出し、前記梁の側面が係合される柱側ガイド部材を備える。
【0008】
第1態様に係る柱梁位置決め構造によれば、柱には、梁が接合される。この柱には、柱側ガイド部材が取り付けられる。柱側ガイド部材は、柱の上面よりも上方へ延出される。この柱側ガイド部材に梁の側面を係合させることにより、柱に対して梁が梁幅方向(水平方向)に位置決められる。したがって、柱に対して梁を水平方向に容易に位置決めすることができる。
【0009】
第2態様に係る柱梁位置決め構造は、第1態様に係る柱梁位置決め構造において、平面視にて、間隔を空けた状態で前記柱に取り付けられる一対の前記柱側ガイド部材を備える。
【0010】
第2態様に係る柱梁位置決め構造によれば、一対の柱側ガイド部材は、平面視にて、間隔を空けた状態で柱に取り付けられる。この一対の柱側ガイド部材の間に梁を配置し、一方の柱側ガイド部材に梁の側面を係合させることにより、柱に対して梁が梁幅方向(水平方向)に位置決められる。
【0011】
このように隣り合う一対の柱側ガイド部材の間に梁を配置することにより、柱に対する梁の水平方向の位置決め精度を高めることができる。
【0012】
第3態様に係る柱梁位置決め構造は、柱に接合される梁と、前記梁に取り付けられ、前記梁の下面よりも下方へ延出し、前記柱における前記梁側の側面に係合される梁側ガイド部材を備える。
【0013】
第3態様に係る柱梁位置決め構造によれば、梁は、柱に接合される。この梁には、梁側ガイド部材が取り付けられる。梁側ガイド部材は、梁の下面よりも下方へ延出する。この梁側ガイド部材を柱における梁側の側面に係合させることにより、梁が材軸方向(水平方向)に位置決められる。したがって、柱に対して梁を水平方向に容易に位置決めすることができる。
【0014】
第4態様に係る柱梁位置決め構造は、第1態様第3態様の何れか1つに係る柱梁位置決め構造において、前記柱に設けられ、前記梁の梁端部が載置される梁受け部を備える。
【0015】
第4態様に係る柱梁位置決め構造によれば、柱には、梁受け部が設けられる。この梁受け部に梁の梁端部を載置することにより、柱に対して梁が上下方向に位置決められる。したがって、柱に対する梁の位置決めがさらに容易になる。
【0016】
また、柱に梁受け部を設けることにより、梁を支持する支保工等を省略することができる。したがって、梁の施工性が向上する。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、柱に対して梁を水平方向に容易に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一実施形態に係る柱梁位置決め構造が適用された一対のフルプレキャスト梁及び一対のハーフプレキャスト梁を示す平面図である。
図2図1の2-2線断面図である。
図3図1の3-3線断面図である。
図4図2に示されるプレキャスト柱、梁受けブラケット、及び柱側ガイド部材を示す分解立面図である。
図5図1に示されるフルプレキャスト梁の施工方法を説明する立面図である。
図6】(A)及び(B)は、一実施形態における柱側ガイド部材の変形例を示す平断面図である。
図7】一実施形態に係る柱梁位置決め構造が適用されたプレキャスト柱及びフルプレキャスト梁を示す平面図である。
図8】一実施形態に係る柱梁位置決め構造が適用されたプレキャスト柱及びフルプレキャスト梁を示す平面図である。
図9】一実施形態に係る柱梁位置決め構造が適用されたプレキャスト柱及びフルプレキャスト梁を示す立面図である。
図10】一実施形態に係る柱梁位置決め構造が適用されたプレキャスト柱及びフルプレキャスト梁を示す立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る柱梁位置決め構造について説明する。
【0020】
図1図2、及び図3に示されるように、本実施形態に係る柱梁位置決め構造は、プレキャスト柱10(図2参照)と、一対のフルプレキャスト梁20と、一対のハーフプレキャスト梁40と、複数の梁受けブラケット70と、複数の柱側ガイド部材80とを備えている。
【0021】
なお、プレキャスト柱10は、柱の一例であり、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40は、梁の一例である。また、梁受けブラケット70は、梁受け部の一例であり、柱側ガイド部材80は、ガイド部材の一例である。
【0022】
(プレキャスト柱)
図2及び図3に示されるように、プレキャスト柱10は、プレキャストコンクリートによって形成されている。また、プレキャスト柱10の断面形状は、矩形状とされている。このプレキャスト柱10の外周部には、複数の柱主筋12が埋設されている。なお、プレキャスト柱10の断面形状は、適宜変更可能である。
【0023】
複数の柱主筋12は、プレキャスト柱10の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の柱主筋12は、プレキャスト柱10の周方向に間隔を空けて配置されている。これらの柱主筋12の上端側は、プレキャスト柱10の上面10Uの外周部から上方へ突出されている。なお、プレキャスト柱10の上面10Uは、平面視にて矩形状に形成されている。
【0024】
(フルプレキャスト梁)
図2に示されるように、フルプレキャスト梁20は、プレキャストコンクリートによって形成されている。また、フルプレキャスト梁20は、普通コンクリートによって形成される。このフルプレキャスト梁20の断面形状は、矩形状とされている。なお、フルプレキャスト梁20の梁端部は、後述する梁受けブラケット70の上に載置されている。
【0025】
フルプレキャスト梁20には、複数の下端梁主筋22、複数の上端梁主筋24、複数のせん断補強筋26が埋設されている。なお、下端梁主筋22及び上端梁主筋24は、梁主筋の一例である。
【0026】
複数の下端梁主筋22及び上端梁主筋24は、フルプレキャスト梁20の材軸方向に沿って埋設されている。複数の下端梁主筋22は、フルプレキャスト梁20の下端側に埋設されている。また、複数の下端梁主筋22は、フルプレキャスト梁20の梁幅方向に間隔を空けて配置されている。これらの下端梁主筋22の一端側は、フルプレキャスト梁20の端面20Aから突出されている。
【0027】
複数の上端梁主筋24は、フルプレキャスト梁20の上端側に埋設されている。また、複数の上端梁主筋24は、フルプレキャスト梁20の梁幅方向に間隔を空けて配置されている。これらの上端梁主筋24の一端側は、フルプレキャスト梁20の端面20Aから突出されている。
【0028】
下端梁主筋22及び上端梁主筋24の一端部(先端部)には、定着体28がそれぞれ設けられている。定着体28は、例えば、プレートナット等の機械式定着とされており、後述する現場打ちコンクリート16(柱梁仕口部18)に埋設される。
【0029】
(ハーフプレキャスト梁)
図3に示されるように、ハーフプレキャスト梁40は、ハーフプレキャストコンクリートによって形成されている。このハーフプレキャスト梁40は、その上に打設されるトップコンクリート58と共に梁60を形成する。
【0030】
梁60は、普通コンクリートによって形成される。また、梁60(ハーフプレキャスト梁40)の断面形状は、矩形状とされている。このハーフプレキャスト梁40の梁端部は、後述する梁受けブラケット70の上に載置されている。
【0031】
梁60には、複数の下端梁主筋42、複数の上端梁主筋44、及び複数のせん断補強筋46が埋設されている。なお、下端梁主筋42及び上端梁主筋44は、梁主筋の一例である。
【0032】
複数の下端梁主筋42及び上端梁主筋44は、梁60の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の下端梁主筋42は、梁60の下端側、すなわちハーフプレキャスト梁40の下端側に埋設されている。これらの下端梁主筋42は、ハーフプレキャスト梁40の梁幅方向に間隔を空けて配置されている。また、各下端梁主筋42の一端側は、ハーフプレキャスト梁40の端面40Aから突出されている。
【0033】
複数の上端梁主筋44は、梁60の上端側、すなわちトップコンクリート58に埋設される。また、複数の上端梁主筋44は、ハーフプレキャスト梁40の上面40U上に、ハーフプレキャスト梁40の梁幅方向に間隔を空けて配置されている。これらの上端梁主筋44は、ハーフプレキャスト梁40の上面40Uから突出する複数のせん断補強筋46に保持されている。
【0034】
上端梁主筋44の一端部は、平面視にて、ハーフプレキャスト梁40の端面40Aから突出されている。ここで、上端梁主筋44は、2本の梁主筋44A,44Bと、2本の梁主筋44A,44Bを連結する機械式継手44Cとを有している。
【0035】
機械式継手44Cは、平面視にて、ハーフプレキャスト梁40の端面40Aから突出しないように配置されている。この機械式継手44Cには、梁主筋44A,44Bが連結されている。梁主筋44Aは、平面視にて、ハーフプレキャスト梁40の端面40Aから突出されている。
【0036】
下端梁主筋42及び上端梁主筋44の一端部(先端部)には、定着体48がそれぞれ設けられている。定着体48は、例えば、プレートナット等の機械式定着とされており、後述する現場打ちコンクリート16に埋設される。
【0037】
(柱梁仕口部)
図2に示されるように、一対のフルプレキャスト梁20は、各々の端面20Aを対向させた状態で配置されている。また、一対のフルプレキャスト梁20は、各々の下端梁主筋22を対向(近接対向)させるとともに、各々の上端梁主筋24を対向(近接対向)させた状態で配置される。
【0038】
これと同様に、図3に示されるように、一対のハーフプレキャスト梁40は、各々の端面40Aを対向させた状態で配置される。また、一対のハーフプレキャスト梁40は、各々の下端梁主筋42を対向(近接対向)させるとともに、各々の上端梁主筋44を対向(近接対向)させた状態で配置されている。
【0039】
図1に示されるように、一対のフルプレキャスト梁20と一対のハーフプレキャスト梁40とは、互いに交差した状態で配置される。そして、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の梁端部によって囲まれた空間14に、現場打ちコンクリート16が打設される。これにより、柱梁仕口部18が形成される。
【0040】
現場打ちコンクリート16は、繊維補強コンクリートとされている。なお、本実施形態における繊維補強コンクリートは、例えば、鋼繊維やガラス繊維、炭素繊維、有機系繊維等が混入されたコンクリートである。また、現場打ちコンクリート16は、コンクリートの一例である。
【0041】
(梁受けブラケット)
図4に示されるように、プレキャスト柱10の上部の各側面10Sには、一対の梁受けブラケット70が着脱可能に取り付けられている。一対の梁受けブラケット70は、側面視にて略三角形状に形成されている。各梁受けブラケット70は、取付部72と、受け部74と、連結部76とを有している。
【0042】
取付部72、受け部74、及び連結部76は、例えば、L形鋼やC形鋼等の形鋼によって形成されている。取付部72は、プレキャスト柱10の側面10Sに上下方向に沿って配置され、ボルト78によってプレキャスト柱10の側面10Sに着脱可能に取り付けられる。なお、プレキャスト柱10の側面10Sには、ボルト78が締結されるナット部材79が埋設されている。
【0043】
取付部72は、プレキャスト柱10の上面10Uから上方へ突出しないように配置される。この取付部72の上端部から、受け部74がプレキャスト柱10の外側へ略水平に延出されている。この受け部74と取付部72とは、ブレース状の連結部76によって連結される。
【0044】
ここで、受け部74の上には、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の施工時に、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の梁端部が一時的に載置(仮置き)される。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40が上下方向に位置決められる。
【0045】
なお、梁受けブラケット70の受け部74の上面は、プレキャスト柱10の上面10Uと面一に限らず、プレキャスト柱10の上面10Uよりも上側に配置されても良いし、下側に配置されても良い。また、梁受けブラケット70の形状や配置、数は、適宜変更可能である。
【0046】
(柱側ガイド部材)
図1に示されるように、プレキャスト柱10の上部の各側面には、一対の柱側ガイド部材80が着脱可能に取り付けられる。一対の柱側ガイド部材80は、L形鋼等の形鋼によって形成されている。また、一対の柱側ガイド部材80は、平面視にて、間隔を空けた状態でプレキャスト柱10に取り付けられる。より具体的には、一対の柱側ガイド部材80は、プレキャスト柱10の側面10Sにおける幅方向の両側に、上下方向に沿って配置される。
【0047】
なお、一対の柱側ガイド部材80は、一対の梁受けブラケット70の両側に配置される。換言すると、一対の梁受けブラケット70は、一対の柱側ガイド部材80の間に配置される。
【0048】
柱側ガイド部材80は、平面視にて、L字状に屈曲されている。図4に示されるように、柱側ガイド部材80は、取付部82及びガイド部84を有している。取付部82は、プレキャスト柱10の側面10Sに重ねられた状態で、ボルト88によってプレキャスト柱10の側面10Sに着脱可能に取り付けられる。なお、プレキャスト柱10の側面10Sには、ボルト88が締結されるナット部材89が埋設されている。
【0049】
ガイド部84は、取付部82からプレキャスト柱10の外側へリブ状に延出されている。このガイド部84の上部は、プレキャスト柱10の上面10Uよりも上方へ延出されている。また、一対の柱側ガイド部材80は、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の側面20S,40S(図1参照)が係合されるガイド面84Gを有する。
【0050】
図5に示されるように、一対の柱側ガイド部材80は、各々のガイド面84Gを梁幅方向(矢印W)に対向させた状態で、プレキャスト柱10に取り付けられる。この一対のガイド面84Gの間には、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40(図1参照)が挿入される。この状態で、一方の柱側ガイド部材80のガイド面84Gに、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の側面20S,40Sを係合(面接触)させる。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40が梁幅方向(水平方向)に位置決められる。
【0051】
なお、一対のガイド面84Gとフルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の両側の側面20S,40Sとの間には、施工誤差吸収用の隙間があっても良い。
【0052】
(柱梁位置決め構造の施工方法)
次に、柱梁位置決め構造の施工方法の一例について説明する。
【0053】
先ず、図4に示されるように、プレキャスト柱10の各側面10Sに、一対の梁受けブラケット70をボルト78によって着脱可能に取り付けるとともに、一対の柱側ガイド部材80をボルト88によって着脱可能に取り付ける。
【0054】
なお、梁受けブラケット70及び柱側ガイド部材80は、プレキャスト柱10の建て方前にプレキャスト柱10に取り付けても良いし、プレキャスト柱10の建て方後にプレキャスト柱10に取り付けても良い。
【0055】
次に、図3に示されるように、図示しないクレーン等によって一対のハーフプレキャスト梁40を順に吊り上げ、プレキャスト柱10の上方から一対のハーフプレキャスト梁40の梁端部を梁受けブラケット70の受け部74の上にそれぞれ載置する。これにより、プレキャスト柱10に対して、一対のハーフプレキャスト梁40が上下方向に位置決められる。
【0056】
この際、ハーフプレキャスト梁40の梁端部が、プレキャスト柱10の上面10U上に配置されないようにする。また、一対の柱側ガイド部材80の間に、ハーフプレキャスト梁40の梁端部を落とし込み、一方の柱側ガイド部材80のガイド面84G(図5参照)にハーフプレキャスト梁40の側面40Sを係合させる。これにより、プレキャスト柱10に対して、ハーフプレキャスト梁40が梁幅方向(水平方向)に位置決められる。
【0057】
なお、ハーフプレキャスト梁40の各上端梁主筋44の機械式継手44Cには、梁主筋44Bが連結されていない。
【0058】
次に、図2に示されるように、図示しないクレーンによって一対のフルプレキャスト梁20(図2参照)を順に吊り上げ、プレキャスト柱10の上方から一対のフルプレキャスト梁20の梁端部を梁受けブラケット70の受け部74の上に載置する。これにより、プレキャスト柱10に対して、一対のフルプレキャスト梁20が上下方向に位置決められる。
【0059】
この際、図5に示されるように、一対の柱側ガイド部材80の間に、フルプレキャスト梁20の梁端部を落とし込み、一方の柱側ガイド部材80のガイド面84Gにフルプレキャスト梁20の側面20Sを係合させる。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20が梁幅方向(水平方向)に位置決められる。
【0060】
ここで、前述したように、ハーフプレキャスト梁40の各上端梁主筋44の機械式継手44Cには、梁主筋44Bが連結されていない。そのため、ハーフプレキャスト梁40の上端梁主筋44に、フルプレキャスト梁20の下端梁主筋22が干渉することが抑制される。
【0061】
次に、図3に示されるように、ハーフプレキャスト梁40の各上端梁主筋44の機械式継手44Cに、梁主筋44Bを連結する。
【0062】
次に、図1に示されるように、隣接する柱側ガイド部材80の隙間を図示しない型枠等によって塞ぐ。又は、プレキャスト柱10から複数の柱側ガイド部材80を取り外し、隣り合うフルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の梁端部の隙間を図示しない型枠等によって塞ぐ。
【0063】
次に、ハーフプレキャスト梁40上に図示しない型枠を仮設する。次に、一対のフルプレキャスト梁20及び一対のハーフプレキャスト梁40の梁端部によって囲まれた空間14に現場打ちコンクリート(繊維補強コンクリート)16を打設する。これにより、柱梁仕口部18が形成される。
【0064】
また、図3に示されるように、一対のハーフプレキャスト梁40の上に、トップコンクリート(普通コンクリート)58を打設して梁60を形成する。
【0065】
その後、梁受けブラケット70及び柱側ガイド部材80を撤去する。
【0066】
なお、梁受けブラケット70及び柱側ガイド部材80は、撤去せずに残置しても良い。また、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40は、上方から一対の柱側ガイド部材80の間に落とし込むのではなく、横から一対の柱側ガイド部材80の間に挿入しても良い。また、上記した施工工程(手順)は、状況に応じて、その順序を適宜入れ替えても良い。
【0067】
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0068】
本実施形態に係る柱梁位置決め構造によれば、プレキャスト柱10の各側面10Sには、一対の梁受けブラケット70が着脱可能に取り付けられる。この一対の梁受けブラケット70の受け部74の上に、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の梁端部を載置することにより、プレキャスト柱10に対し、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40が上下方向に位置決められる。
【0069】
また、プレキャスト柱10の各側面10Sには、一対の柱側ガイド部材80が着脱可能に取り付けられる。そして、一方の柱側ガイド部材80のガイド面84Gにフルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の側面20S,40Sを係合させることにより、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40がプレキャスト柱10の幅方向に位置決められる。
【0070】
このように本実施形態では、プレキャスト柱10の各側面10Sに、一対の梁受けブラケット70及び一対の柱側ガイド部材80を取り付けることにより、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40を上下方向及び水平方向に容易に位置決めすることができる。したがって、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の施工性が向上する。
【0071】
また、一対の柱側ガイド部材80は、平面視にて、間隔を空けた状態でプレキャスト柱10に取り付けられる。この一対の柱側ガイド部材80の間にフルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40を配置し、一方の柱側ガイド部材80のガイド面84Gにフルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の側面20S,40Sを係合させる。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40が梁幅方向の位置決められる。
【0072】
したがって、本実施形態では、例えば、プレキャスト柱10の側面10Sに1本の柱側ガイド部材80を取り付ける場合と比較して、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の梁幅方向の位置決め精度を高めることができる。
【0073】
また、柱側ガイド部材80は、現場打ちコンクリート16の型枠としても機能する。したがって、現場打ちコンクリート16(柱梁仕口部18)の施工性が向上する。
【0074】
さらに、本実施形態では、プレキャスト柱10に取り付けられた梁受けブラケット70によってフルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40の梁端部を支持することにより、フルプレキャスト梁20又はハーフプレキャスト梁40を支持する支保工等を省略することができる。したがって、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の施工性がさらに向上する。
【0075】
しかも、梁受けブラケット70及び柱側ガイド部材80は、プレキャスト柱10に着脱可能に取り付けられる。したがって、梁受けブラケット70及び柱側ガイド部材80を使い回すことができるため、コスト削減を図ることができる。
【0076】
また、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の下端梁主筋22,42及び上端梁主筋24,44の先端部には、現場打ちコンクリート16に埋設される定着体28,48がそれぞれ設けられている。また、現場打ちコンクリート16は、繊維補強コンクリートとされている。これにより、下端梁主筋22,42及び上端梁主筋24,44と現場打ちコンクリート16との接合強度が高められる。
【0077】
そのため、本実施形態では、一対のフルプレキャスト梁20の下端梁主筋22同士を接続する機械式継手、及び上端梁主筋24同士を接続する機械式継手等を省略することができる。これと同様に、一対のハーフプレキャスト梁40の下端梁主筋42同士を接続する機械式継手、及び上端梁主筋44同士を接続する機械式継手等を省略することができる。したがって、柱梁仕口部18の施工性が向上する。
【0078】
また、現場打ちコンクリート16は、前述したように、繊維補強コンクリートとされている。これにより、柱梁仕口部18の割裂強度が高められるため、柱梁仕口部18に埋設するせん断補強筋等を省略することができる。したがって、柱梁仕口部18の構成を単純化することができるため、柱梁仕口部18の施工性がさらに向上する。
【0079】
なお、柱梁仕口部18に埋設するせん断補強筋を省略するためには、柱梁仕口部18の全体又は略全体を繊維補強コンクリートによって形成することが望ましい。
【0080】
ここで、比較例として、例えば、プレキャスト柱10の上面10Uによってフルプレキャスト梁20の梁端部を支持し、梁受けブラケット70を省略することが考えられる。
【0081】
しかし、本実施形態では、フルプレキャスト梁20が普通コンクリートによって形成されている。そのため、プレキャスト柱10の上面10Uにフルプレキャスト梁20の梁端部を載置すると、柱梁仕口部18が部分的に普通コンクリートによって形成され、柱梁仕口部18の割裂強度等が低下する可能性がある。
【0082】
この対策として、例えば、プレキャスト柱10の上面10Uに載置されるフルプレキャスト梁20の梁端部のみを繊維補強コンクリートによって形成し、それ以外の部位を普通コンクリートによって形成することが考えられる。しかし、この場合、フルプレキャスト梁20の梁端部とそれ以外の部位とで、繊維補強コンクリート及び普通コンクリートを打ち分ける必要があるため、フルプレキャスト梁20の制作に手間がかかる。
【0083】
これに対して本実施形態では、フルプレキャスト梁20の梁端部を梁受けブラケット70で支持することにより、柱梁仕口部18の全体を繊維補強コンクリートによって形成することができる。したがって、柱梁仕口部18の割裂強度等を確保することができる。
【0084】
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0085】
図6(A)に示される変形例では、平面視にて、柱側ガイド部材90がZ字状(クランク状)に屈曲されている。具体的には、柱側ガイド部材90は、取付部92及びガイド部94を有している。
【0086】
取付部92は、L字状に屈曲されている。この取付部92は、プレキャスト柱10の角部に沿って配置された状態で、ボルト88によってプレキャスト柱10に着脱可能に取り付けられている。また、ガイド部94は、ガイド面94Gを有し、取付部92からプレキャスト柱10の外側へリブ状に延出されている。
【0087】
ここで、プレキャスト柱10の角部には、隣接する柱側ガイド部材90の取付部92が重ねられた状態で取り付けられている。これにより、現場打ちコンクリート16の打設時に、プレキャスト柱10の角部から現場打ちコンクリート16が漏れることが抑制される。したがって、プレキャスト柱10の角部に仮設する型枠等を省略することができるため、施工性が向上する。
【0088】
また、図6(B)に示される変形例では、平面視にて、柱側ガイド部材100がW字状に屈曲されている。具体的には、柱側ガイド部材100は、取付部102及び一対のガイド部104を有している。
【0089】
取付部102は、L字状に屈曲されており、プレキャスト柱10の角部に沿って配置された状態で、ボルト88によってプレキャスト柱10に着脱可能に取り付けられている。また、一対のガイド部104は、ガイド面104Gを有し、取付部102の横幅方向の両側からプレキャスト柱10の外側へリブ状にそれぞれ延出されている。
【0090】
ここで、柱側ガイド部材100の取付部102は、プレキャスト柱10の角部に沿って配置される。これにより、現場打ちコンクリート16の打設時に、プレキャスト柱10の角部から現場打ちコンクリート16が漏れることが抑制される。したがって、プレキャスト柱10の角部に仮設する型枠等を省略することができるため、施工性が向上する。
【0091】
また、柱側ガイド部材100は、一対のガイド部104を有している。これにより、本変形例では、上記実施形態と比較して、柱側ガイド部材100の本数が低減される。したがって、プレキャスト柱10に対する柱側ガイド部材100の取付作業の手間が低減される。
【0092】
次に、上記実施形態では、プレキャスト柱10に柱側ガイド部材80が取り付けられる。しかし、ガイド部材は、プレキャスト柱10及びプレキャスト梁(フルプレキャスト梁20、ハーフプレキャスト梁40)の少なくとも一方に設けることができる。
【0093】
例えば、図7に示される変形例では、プレキャスト柱10に柱側ガイド部材110が着脱可能に取り付けられ、フルプレキャスト梁20に梁側ガイド部材120が着脱可能に取り付けられている。なお、柱側ガイド部材110及び梁側ガイド部材120は、ガイド部材の一例である。
【0094】
柱側ガイド部材110は、平面視にて十字状に形成されている。この柱側ガイド部材110は、取付部112及び一対のガイド部114を有している。取付部112は、L字状に屈曲されており、プレキャスト柱10の角部に沿って配置された状態で、ボルト88によってプレキャスト柱10に着脱可能に取り付けられている。また、取付部112の外面は、ガイド面114Gとされている。一対のガイド部114は、ガイド面114Gを有し、取付部112の屈曲部からプレキャスト柱10の外側へリブ状にそれぞれ延出されている。
【0095】
梁側ガイド部材120は、平面視にてL字状に屈曲されている。この梁側ガイド部材120は、取付部122及びガイド部124を有している。取付部122は、フルプレキャスト梁20の側面20Sに重ねられた状態で、ボルト128によってフルプレキャスト梁20の側面20Sに着脱可能に取り付けられている。なお、フルプレキャスト梁20の側面20Sには、ボルト128が締結されるナット部材129が埋設されている。
【0096】
ガイド部124は、取付部112からフルプレキャスト梁20の外側へリブ状に延出されている。このガイド部124の先端部124Tは、柱側ガイド部材110のガイド面114Gに係合される。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20が梁幅方向に位置決められる。
【0097】
また、ガイド部124におけるプレキャスト柱10側の面は、ガイド面124Gとされている。このガイド面124Gは、柱側ガイド部材110の取付部112のガイド面114Gに係合される。これにより、フルプレキャスト梁20が、材軸方向(矢印X方向)に位置決められる。
【0098】
このように図7に示される変形例では、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20を梁幅方向及び材軸方向に位置決めすることができる。
【0099】
次に、図8及び図9に示される変形例では、プレキャスト柱10に柱側ガイド部材80が着脱可能に取り付けられ、フルプレキャスト梁20に梁側ガイド部材140が着脱可能に取り付けられている。なお、梁側ガイド部材140は、ガイド部材の一例である。
【0100】
柱側ガイド部材80は、フルプレキャスト梁20の梁幅方向の一方側に配置される。この柱側ガイド部材80のガイド面84Gには、フルプレキャスト梁20の一方側の側面20Sが係合(面接触)される。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20が梁幅方向に位置決められる。
【0101】
梁側ガイド部材140は、フルプレキャスト梁20の梁幅方向の他方側に配置されている。また、梁側ガイド部材140は、平面視にてL字状に屈曲されている。この梁側ガイド部材140は、取付部142及びガイド部144を有している。
【0102】
取付部142は、フルプレキャスト梁20の側面20Sに重ねられた状態で、ボルト128によってフルプレキャスト梁20の側面20Sに着脱可能に取り付けられている。ガイド部144は、取付部142からフルプレキャスト梁20の外側へリブ状に延出されている。このガイド部144におけるプレキャスト柱10側の面は、ガイド面144Gとされている。
【0103】
ここで、図9に示されるように、梁側ガイド部材140の下部は、フルプレキャスト梁20の下面20Lよりも下方へ延出している。この梁側ガイド部材140の下部のガイド面144Gは、プレキャスト柱10におけるフルプレキャスト梁20側の側面10Sに係合される。これにより、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20が材軸方向(矢印X方向)に位置決められる。
【0104】
このように図8及び図9に示される変形例では、プレキャスト柱10に対して、フルプレキャスト梁20を梁幅方向及び材軸方向(水平方向)に位置決めすることができる。
【0105】
なお、ガイド部材(柱側ガイド部材及び梁側ガイド部材)は、柱に対して梁を梁幅方向及び材軸方向の少なくとも一方を位置決め可能であれば良い。
【0106】
次に、図10に示される変形例では、プレキャスト柱10に張出し部130が設けられている。張出し部130は、プレキャストコンクリートによってプレキャスト柱10と一体に形成されている。また、張出し部130は、プレキャスト柱10から外側へ張り出している。この張出し部130の上面(受け面)130Uに、例えば、ハーフプレキャスト梁40又はフルプレキャスト梁20(図1参照)の梁端部が載置される。これにより、ハーフプレキャスト梁40又はフルプレキャスト梁20が上下方向に位置決められる。
【0107】
このようにプレキャスト柱10には、張出し部130を一体に形成することも可能である。なお、張出し部130は、梁受け部の一例である。
【0108】
次に、上記実施形態では、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の梁端部が、プレキャスト柱10の上面10U上に配置されていない。しかし、フルプレキャスト梁20及びハーフプレキャスト梁40の梁端部は、プレキャスト柱10の上面10U上に配置されても良い。
【0109】
また、上記実施形態では、ハーフプレキャスト梁40の上端梁主筋44が、フルプレキャスト梁20の上端梁主筋24の下側に配置されている。しかし、ハーフプレキャスト梁40の上端梁主筋44は、フルプレキャスト梁20の上端梁主筋24の上側に配置しても良い。この場合、フルプレキャスト梁20の上端梁主筋24の上側で、ハーフプレキャスト梁40の機械式継手44Cに梁主筋44Bを連結することができるため、施工性が向上する。
【0110】
また、上記実施形態では、一対のフルプレキャスト梁20の下端梁主筋22同士、及び上端梁主筋24同士が接続されない。しかし、一対のフルプレキャスト梁20の下端梁主筋22同士、及び上端梁主筋24同士は、機械式継手や重ね継手によって接続しても良い。これと同様に、一対のハーフプレキャスト梁40の下端梁主筋42同士、及び上端梁主筋44同士は、機械式継手や重ね継手によって接続しても良い。
【0111】
また、上記実施形態では、現場打ちコンクリート16が、繊維補強コンクリートとされる。しかし、現場打ちコンクリート16は、普通コンクリートとされても良い。
【0112】
また、上記実施形態では、プレキャスト柱10に一対のフルプレキャスト梁20及び一対のハーフプレキャスト梁40が接合される。しかし、プレキャスト柱10には、4本のフルプレキャスト梁が接合されても良いし、4本のハーフプレキャスト梁が接合されても良い。さらに、プレキャスト柱には、2本又は3本のプレキャスト梁が接合されても良い。なお、プレキャスト梁とは、フルプレキャスト梁及びハーフプレキャスト梁を含む概念である。
【0113】
また、上記実施形態では、柱がプレキャスト柱10とされている。しかし、柱は、プレキャストコンクリートに限らず、現場打コンクリートによって形成されても良い。
【0114】
また、柱及び梁は、鉄筋コンクリート造に限らず、鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄骨造であっても良い。
【0115】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0116】
10 プレキャスト柱(柱)
10U 上面
20 フルプレキャスト梁(梁)
20L 下面
20S 側面
40 ハーフプレキャスト梁(梁)
40S 側面
70 梁受けブラケット(梁受け部)
80 柱側ガイド部材
90 柱側ガイド部材
100 柱側ガイド部材
110 柱側ガイド部材
120 梁側ガイド部材
130 張出し部(梁受け部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10