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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】サニタリ空調装置
(51)【国際特許分類】
   F24D 15/00 20220101AFI20240528BHJP
   F24F 11/52 20180101ALI20240528BHJP
【FI】
F24D15/00 B
F24F11/52
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019126520
(22)【出願日】2019-07-05
(65)【公開番号】P2021011980
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 梨佐
(72)【発明者】
【氏名】寺尾 慶子
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-110455(JP,A)
【文献】特開2015-228560(JP,A)
【文献】特開2014-110456(JP,A)
【文献】国際公開第2019/064533(WO,A1)
【文献】特開2019-078414(JP,A)
【文献】特開2016-129596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24D 15/00
F24F 11/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
暖房運転モードおよび換気運転モードを含む第1の運転モード群の中からいずれかの運転モードを選択可能な操作手段と、
サウナモードおよびカビ抑制モードを含み、前記第1の運転モード群と異なる運転モードからなる第2の運転モード群の中からいずれかの運転モードを選択可能であり、通信手段を介して接続された外部装置の外部操作手段と、
前記第1の運転モード群、または、前記第2の運転モード群から選択された運転モードを実行する制御手段と
を備えたサニタリ空調装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記外部装置から受信した情報を、前記操作手段で表示により出力する
請求項1に記載のサニタリ空調装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記外部装置から受信した情報の中から前記操作手段で選択された情報を、前記操作手段で表示により出力する
請求項2に記載のサニタリ空調装置。
【請求項4】
第1の運転モード群で選択可能な運転モードの数より、第2の運転モード群で選択可能な運転モードの数が多く構成される
請求項1~請求項3の何れか1項に記載のサニタリ空調装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記操作手段で運転モードを選択するタイミングと重なるタイミングで前記外部操作手段で第2の運転モード群から運転モードが選択されると、前記操作手段で選択された運転モードを優先して実行する
請求項1~請求項4の何れか1項に記載のサニタリ空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室の暖房、乾燥、浴室及び他室の換気等を行うサニタリ空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、浴室の天井等に設置され、浴室等のサニタリ室の暖房、浴室等のサニタリ室及び他室の換気、浴室等のサニタリ室及び浴室内にある被乾燥物の乾燥等の機能を実現したサニタリ空調装置が提案されている。
【0003】
このようなサニタリ空調装置の一例である浴室換気乾燥暖房機としては、浴室に隣接した洗面所に設けた操作スイッチで操作される構成である。この浴室換気乾燥暖房機の操作を、ワイヤレスのリモートコントロール装置(ワイヤレスリモコン)で行えるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、台所に設置された給湯器のリモコンから浴室換気乾燥暖房機を操作できるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。更に、浴室内にリモコンを設置した技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-22361号公報
【文献】特開2002-106873号公報
【文献】特開2004-177101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
浴室換気乾燥暖房機の操作部には、時間を表示できる表示部を備える構成が知られている。しかし、表示できる情報が限られているので、表示部を有効に活用できていなかった。
【0007】
一方、浴室換気乾燥暖房機の高機能化に伴い、操作部に設けられる運転モードボタンの数が増え、表示される情報が増えると、操作方法が複雑化する。このため、高機能を求める使用者にとっては使い勝手が向上するものの、高機能を求めない使用者や、高齢者にとっては使い勝手が悪いものとなっていた。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、高機能化に伴い表示される情報が増えても、表示による情報出力を有効に活用でき、また、使い勝手が向上するサニタリ空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するため、本発明は、暖房運転モードおよび換気運転モードを含む第1の運転モード群の中からいずれかの運転モードを選択可能な操作手段と、サウナモードおよびカビ抑制モードを含み、第1の運転モード群と異なる運転モードからなる第2の運転モード群の中からいずれかの運転モードを選択可能であり、通信手段を介して接続された外部装置の外部操作手段と、第1の運転モード群、または、第2の運転モード群から選択された運転モードを実行する制御手段とを備えたサニタリ空調装置である。
【0012】
本発明では、サニタリ空調装置を操作する操作手段で選択可能な運転モードと異なる運転モードが外部装置で選択可能であり、選択可能な運転モードの種類を増やすまたは減らすことができる。
【0014】
本発明では、所望の運転モード群が選択された操作手段を使用して、サニタリ空調装置の操作が可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、表示による情報出力を有効に活用できる。また、選択可能とする運転モードを変更でき、使用者の要望に対応して使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の一例を示す機能ブロック図である。
図2】浴室換気乾燥暖房機を備えた浴室等のサニタリ室の一例を示す構成図である。
図3】浴室換気乾燥暖房機の操作部の一例を示す構成図である。
図4】浴室換気乾燥暖房機の操作部の他の例を示す構成図である。
図5】端末装置の一例を示す構成図である。
図6】端末装置の一例を示す構成図である。
図7】端末装置の一例を示す構成図である。
図8】端末装置の一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明のサニタリ空調装置の一例である換気、乾燥、暖房等の空調機能を有する浴室空調装置としての浴室換気乾燥暖房機の実施の形態について説明する。
【0018】
<本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の構成例>
図1は、本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の一例を示す機能ブロック図、図2は、浴室換気乾燥暖房機を備えた浴室等のサニタリ室の一例を示す構成図である。
【0019】
浴室換気乾燥暖房機1Aを備えた住宅200について説明すると、住宅200は、浴室201、洗面所202等のサニタリ室200Aを有する。サニタリ室200Aは、図2に示すように、浴室201と洗面所202が隣接する構成となっているものが多く、ドア201dの開閉で洗面所202から浴室201への出入りが可能である。浴室換気乾燥暖房機1Aは、浴室201の天井や壁に設置される。なお、サニタリ室200Aは、トイレや脱衣室を含むこともある。
【0020】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、浴室201から空気を吸い込んで、屋外に排気する換気手段としての換気ファン10aと、浴室201から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を循環させて浴室201に吹き出す送風手段としての循環ファン10bを備える。なお、浴室201内の空気の循環と、屋外への排気を行う機能を、2つのファンで行う構成でも良く、また、1つのファンと風路を切り替えるダンパで行う構成としても良い。換気ファン10aは、図2に示すダクト100dで屋外と接続される。また、浴室換気乾燥暖房機1Aは、循環ファン10bで浴室201に吹き出される空気を加熱する加熱手段としてのヒータ10cを備える。更に、浴室換気乾燥暖房機1Aは、循環ファン10bで浴室201に吹き出される空気にイオンを供給するイオン発生器10dを備えても良い。
【0021】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、浴室201の温度を検出する温度センサ11aを備える。温度センサ11aは温度検知手段の一例で、例えば、循環ファン10bの図示しない吸込口に設けられ、循環ファン10bで吸い込まれる浴室201内の空気の温度を検知する。また、浴室換気乾燥暖房機1Aは、浴室201の湿度を検出する湿度センサを備えても良い。
【0022】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、報知手段としてブザー、スピーカ等、音を出力する報知器12aを備えても良い。
【0023】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、インターネット等の通信ネットワーク300a、住宅200に設置された無線LAN等の宅内ネットワーク300b等と接続される通信部13を備える。通信部13は通信手段の一例で、有線または無線で通信ネットワーク300a、宅内ネットワーク300bと接続される。浴室換気乾燥暖房機1Aは、通信可能な携帯型の端末装置301、住宅200に設置された通信可能な各種宅内機器302、クラウドとも称される外部のサーバ303等と、通信部13を介して接続可能である。端末装置301.宅内機器302及びサーバ303を、外部装置とも称す。なお、浴室換気乾燥暖房機1Aは、宅内ネットワーク300bを介さず、宅内機器302が接続される構成でも良い。
【0024】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、換気ファン10a、循環ファン10b、ヒータ10c及びイオン発生器10d等を制御する本体制御部100Aを備える。本体制御部100Aは制御手段の一例で、運転モードに応じて換気ファン10a及び循環ファン10bの回転の有無、回転数、ヒータ10cの駆動の有無、出力、イオン発生器10dの駆動の有無、出力が設定される。また、図示しないが、空気の吹出口をモータ等の駆動力で切り替えるルーバが備えられている構成では、空気を吹き出す方向等が設定される。
【0025】
本体制御部100Aは、第1のモード群である基本運転モードとして、例えば、暖房運転モード、換気運転モード、24時間換気運転モード、乾燥運転モード及び涼風運転モードが実行可能に設定される。
【0026】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、運転モードを選択する情報の入出力が可能な操作部20を備える。操作部20は操作手段の一例で、図2に示すように、浴室換気乾燥暖房機1Aと独立して洗面所202に設けられ、有線または無線で浴室換気乾燥暖房機1Aと接続される。
【0027】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、操作部20に操作部制御部102Aを備える。操作部制御部102Aは制御手段の一例で、選択された運転モードに応じた制御情報を本体制御部100Aに出力する。
【0028】
図3は、操作部の一例を示す構成図で、基本運転モードが選択可能な操作部20Aの一例を示す。操作部20Aは、運転モードの選択を行う運転モードボタン21を備える。運転モードボタン21は入力手段の一例で、暖房運転モードの実行の有無を選択する暖房運転モード選択ボタン21aと、換気運転モードの実行の有無を選択する換気運転モード選択ボタン21bと、乾燥運転モードの実行の有無を選択する乾燥運転モード選択ボタン21cと、涼風運転モードの実行の有無を選択する涼風運転モード選択ボタン21dを備える。また、運転モードボタン21は、24時間換気運転モードの実行の有無を選択する24時間換気運転モード選択ボタン21eと、運転を停止する停止ボタン21fと、運転を開始、停止する時間を指定するタイマー切替ボタン21gを備える。
【0029】
また、操作部20Aは、各運転モードボタン21で選択された運転モードを示すランプ21hを備える。ランプ21hは出力手段の一例で、消灯、点灯、点滅等で所定の状態を示す。
【0030】
<本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の動作例>
次に、本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機1Aの動作例について説明する。まず、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード及び涼風運転モードについて説明する。
【0031】
浴室換気乾燥暖房機1Aの本体制御部100Aは、操作部20Aで暖房運転モード選択ボタン21aが操作されることで暖房運転モードが選択され、操作部制御部102Aから制御情報が入力されると、循環ファン10b及びヒータ10cを制御して、浴室201内に加熱された空気を吹き出す暖房運転を行う。暖房運転では、温度センサ11aで検知した浴室201内の温度に基づき、循環ファン10bの風量、ヒータ10cの出力が制御される。
【0032】
また、本体制御部100Aは、操作部20Aで換気運転モード選択ボタン21bが操作され、換気運転モードが選択されると、換気ファン10aを制御して、浴室201内の空気を屋外に排気する換気運転を行う。なお、本体制御部100Aは、操作部20Aで24時間換気運転モード選択ボタン21eが操作され、24時間換気運転モードが選択されると、所定の換気風量となるように換気ファン10aを制御して、浴室201内の空気を屋外に排気する換気運転を行う。
【0033】
更に、本体制御部100Aは、操作部20Aで乾燥運転モード選択ボタン21cが操作され、乾燥運転モードが選択されると、換気ファン10a、循環ファン10b及びヒータ10cを制御して、浴室201内に加熱された空気を吹き出しながら、浴室201内の空気を屋外に排気する乾燥運転を行う。
【0034】
また、本体制御部100Aは、操作部20Aで涼風運転モード選択ボタン21dが操作され、涼風運転モードが選択されると、循環ファン10bを制御して、浴室201内に室温に応じた空気を吹き出す涼風運転を行う。
【0035】
<本実施の形態の浴室換気乾燥暖房機の作用効果例>
(1)操作部での情報出力機能
浴室換気乾燥暖房機1Aは、外部装置より情報を取得し、取得した情報に基づく運転、取得した情報の出力等を行う。浴室換気乾燥暖房機1Aは、外部装置から取得した情報を図示しない記憶部に記憶、更新するようにしても良い。
【0036】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、サイトのアドレスが設定されることで、サイトを介してサーバ303と接続し、情報を取得する。例えば、浴室換気乾燥暖房機1Aが設置された住宅200が建てられた地域の現在の温度、予測される最高温度、最低温度、天気予報、花粉の飛散量、PM2.5の飛散量等の気象情報を、気象情報を提供する外部のサーバ303から取得する。
【0037】
また、浴室換気乾燥暖房機1Aは、使用電気代情報を、住宅200に設置された宅内機器302である電気メータ、または、電力会社のサーバ303から取得する。なお、使用電気代情報は、本体制御部100Aが図示しない電流検知手段で検知した電流値情報に基づいて取得するようにしても良い。
【0038】
更に、浴室換気乾燥暖房機1Aは、温度センサ14aで検知した浴室201内の温度情報を取得してもよい。
【0039】
また、浴室換気乾燥暖房機1Aは、法定点検が定められているため、法定点検の時期、法定点検までの日数等の法定点検日時情報を取得しても良い。法定点検日時情報は、本体制御部100A、操作部制御部102Aに備えたカレンダ機能を利用して算出しても良いし、浴室換気乾燥暖房機1Aの管理等を行う外部のサーバ303から取得しても良い。
【0040】
更に、浴室換気乾燥暖房機1Aは、ヒータ10c、イオン発生器10d等の交換が必要な部品について、部品交換の時期、部品交換までの日数等の交換日時情報を取得しても良い。部品点検日時情報は、カレンダ機能を利用して算出しても良いし、外部のサーバ303から取得しても良い。
【0041】
図4は、操作部の他の例を示す構成図で、情報の表示機能を備えた操作部20Bの一例を示す。操作部20Bは、運転モードの選択を行う運転モードボタン21と、各運転モードボタン21で選択された運転モードを示すランプ21hを備える。また、操作部20Bは、情報を表示する表示部22を備える。表示部22は出力手段の一例で、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成される。
【0042】
浴室換気乾燥暖房機1Aは、操作部20Bの表示部22に表示可能な情報が予め設定され、例えば、図4に示すように、気象情報22a、使用電気代情報22b及び時刻情報22cが、表示部22に表示される。
【0043】
また、操作部20Bの所定の操作で、表示部22に表示する情報を選択できるようにしても良い。更に、操作部20Aで選択された運転モードに応じて、表示部22に表示する情報が切り替えられるようにしても良い。これにより、表示による情報出力を有効に活用することができ、また、表示内容を、使用者の要望等に応じてカスタマイズすることができる。
【0044】
(2)選択可能な運転モードを変更する機能
浴室換気乾燥暖房機1Aは、操作部20で選択可能とされた1つまたは複数の運転モードからなる第1の運転モード群に加え、端末装置301で選択可能とされた1つまたは複数の運転モードからなる第2の運転モード群から選択された運転モードが実行される
【0045】
第1の運転モード群は、基本運転モード群であり、例えば、上述した暖房運転モード、24時間換気を含む換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードからなる。
【0046】
第2の運転モード群は、拡張運転モード群であり、例えば、サウナモード、しわ取り乾燥モード、布団乾燥モード、アラーム通知モード、リラクゼーションモード、カビ抑制モード、ファン自動洗浄モード、給湯器連動モード等からなる。
【0047】
サウナモードは、循環ファン10bとヒータ10cを駆動して温風を吹き出すと共に、図示しないルーバを駆動して温風の吹出方向を浴槽に向け、かつ、湯気が浴室201内に循環するように、温風の吹出方向を自動制御する運転モードである。
【0048】
しわ取り乾燥モードは、換気ファン10aと循環ファン10bとヒータ10cを駆動し、衣類のしわ部分を霧吹き等で濡らした状態で、温風を通常の乾燥モード以上の風速で吹き出し、衣類のしわを除去する運転モードである。
【0049】
布団乾燥モードは、換気ファン10aと循環ファン10bとヒータ10cを駆動し、または、循環ファン10bとヒータ10cを駆動し、布団のダニが死滅する50℃以上に浴室内を30分以上維持する温風循環モードである。イオン発生器10dを駆動してイオンの発生を連動させても良い。布団乾燥モードでは、温度センサ11aで検知した浴室201内の温度に基づき、循環ファン10bの風量、ヒータ10cの出力を制御することで、浴室201内を所定の温度に保つことができる。
【0050】
カビ抑制モードは、換気ファン10aと循環ファン10bとヒータ10cとイオン発生器10dを駆動し、通常運転よりも循環風量を増やし、イオンの発生量を増加させた運転モードである。更に、温風を吹き出し、浴室201内の水分を蒸発させるのに加え、浴室内温度をカビが死滅する50℃に維持しながらイオン放出、または、イオン放出の前または後に環境温度を50℃に維持する運転モードでも良い。
【0051】
リラクゼーションモードは、浴室換気乾燥暖房機1Aの図示しない吹出口近傍にアロマオイルをしみ込ませたフィルタを設置可能な構成とし、循環ファン10bとヒータ10cを駆動し、アロマの放出に最適な大風量の循環風または温風をアロマフィルタに当て、浴室201内をアロマ空間にする運転モードである。なお、アロマオイルを蓄えたアロマタンクの中のアロマに循環風または温風を当てるようにしても良い。また、イオン発生器10dを駆動し、高濃度のイオンを発生させて、リラックス効果を得られるようにしても良い。
【0052】
アラーム通知モードは、入浴者の居眠り防止の対応として、端末装置301で設定した時刻に浴室換気乾燥暖房機1Aの報知器12aから浴室201内にアラームや音声アナウンスをする運転モードである。
【0053】
給湯器連動モードは、循環ファン10bとヒータ10cを駆動し、暖房運転開始と同時に、宅内機器302である給湯器へ湯張り指示を出力し、浴槽への湯張りを開始する運転モードである。
【0054】
図5は、端末装置の一例を示す構成図で、第1の運転モード群に加え、第2の運転モード群を選択可能とした操作画面の一例を示す。端末装置301は、外部操作手段としてタッチパネル301aを備える。また、端末装置301は、浴室換気乾燥暖房機1Aを操作可能なアプリケーションがインストールされる。
【0055】
端末装置301は、タッチパネル301aに運転モードを選択する運転モードボタン310等が表示され、運転モードボタン310が操作されることで、選択された運転モードに応じた制御情報が浴室換気乾燥暖房機1Aに出力される。
【0056】
図5に示す例では、暖房運転モード、換気運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モードに加え、サウナモード、布団乾燥モード、カビ抑制モードが選択可能である。端末装置301は、運転モードボタン310の内容、配置等の変更が容易であり、使用者の要望等に応じて、選択可能な運転モードをカスタマイズできるようにして、端末装置301を、様々な用途に合わせた操作部として提供できる。
【0057】
なお、操作部20で運転モードが選択されたとき、この操作部20で運転モードを選択するタイミングと重なるタイミングで、端末装置301で運転モードが選択された場合、操作部20で選択された運転モードを優先して実行する。これにより、入浴者等の意図しない運転モードの実行、停止を抑制する。
【0058】
(3)操作部を変更可能する機能
浴室換気乾燥暖房機1Aでは、選択可能とする運転モードを、操作部の変更で切り替えられるようにしても良い。例えば、高齢者が使用する浴室換気乾燥暖房機1Aの場合、誤操作を抑制するため、選択可能な運転モードを減らすことが考えられる。
【0059】
図6は、操作部の他の例を示す構成図で、選択可能な運転モードを減らした操作部20Cの一例を示す。操作部20Cは、運転モードの選択を行う運転モードボタン21と、各運転モードボタン21で選択された運転モードを示すランプ21hを備える。
【0060】
運転モードボタン21としては、換気運転モード選択ボタン21bと、涼風運転モード選択ボタン21dと、24時間換気運転モード選択ボタン21eと、運転を停止する停止ボタン21fと、タイマー切替ボタン21gを備える。操作部20Cでは、ヒータ10cが駆動される運転モードを備えていない。
【0061】
図6に示す操作部20Cが接続された浴室換気乾燥暖房機1Aでは、暖房運転モード及び乾燥運転モードは実行されない。これに対し、図3に示す操作部20Aが接続された浴室換気乾燥暖房機1Aでは、暖房運転モード及び乾燥運転モードを実行することが可能である。
【0062】
図6では、選択可能な運転モードを減らした操作部について説明したが、運転モードボタンの数を増やす等により、選択可能な運転モードを増やした操作部を提供することも可能である。
【0063】
図7は、操作部の他の例を示す構成図で、選択可能な運転モードを増やした操作部20Dの一例を示す。操作部20Dは、運転モードの選択を行う運転モードボタン21と、各運転モードボタン21で選択された運転モードを示すランプ21hを備える。
【0064】
運転モードボタン21としては、暖房運転モード選択ボタン21aと、換気運転モード選択ボタン21bと、乾燥運転モード選択ボタン21cと、涼風運転モード選択ボタン21dと、24時間換気運転モード選択ボタン21eと、運転を停止する停止ボタン21fと、タイマー切替ボタン21gを備える。操作部20Dは、運転モードボタン21として、例えば上述した布団乾燥モードの実行の有無を選択する布団乾燥運転モード選択ボタン21iを備える。図7に示す操作部20Dが接続された浴室換気乾燥暖房機1Aでは、暖房運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モード、換気運転モード、24時間換気運転モードに加え、布団乾燥運転モードを実行することが可能である。
【0065】
図8は、操作部の他の例を示す構成図で、選択可能な運転モードを増やした操作部20Eの他の例を示す。操作部20Eは、運転モードの選択を行う運転モードボタン21と、各運転モードボタン21で選択された運転モードを示すランプ21hを備える。
【0066】
運転モードボタン21としては、暖房運転モード選択ボタン21aと、換気運転モード選択ボタン21bと、乾燥運転モード選択ボタン21cと、涼風運転モード選択ボタン21dと、24時間換気運転モード選択ボタン21eと、運転を停止する停止ボタン21fと、タイマー切替ボタン21gを備える。操作部20Eは、乾燥運転モード選択ボタン21cを押す回数で、温風を局所的に集中して吹き出すスポット乾燥運転モードと称す乾燥運転モードの選択が可能に構成される。図8に示す操作部20Eが接続された浴室換気乾燥暖房機1Aでは、暖房運転モード、乾燥運転モード、涼風運転モード、換気運転モード、24時間換気運転モードに加え、スポット乾燥運転モードを実行することが可能である。
【0067】
これにより、操作部20の種類に応じて選択可能な運転モードをカスタマイズできる。なお、操作部20の全面または一部をタッチパネルで構成し、使用者の要望等に応じて、選択可能な運転モードをカスタマイズできるようにして、1種類の操作部20を、様々な用途に合わせた操作部として提供できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0068】
1A・・・浴室換気乾燥暖房機、10a・・・換気ファン、10b・・・循環ファン、10c・・・ヒータ、10d・・・イオン発生器、11a・・・温度センサ、12a・・・報知器、13・・・通信部(通信手段)、100A・・・本体制御部(制御手段)、20、20A~20E・・・操作部(操作手段)、21・・・運転モードボタン、22・・・表示部(出力手段)、102A・・・操作部制御部(制御手段)、200・・・住宅、201・・・浴室、300a・・・通信ネットワーク、300b・・・宅内ネットワーク、301・・・端末装置(外部装置)、301a・・・タッチパネル(外部操作手段)、310・・・運転モードボタン、302・・・宅内機器(外部装置)、303・・・サーバ(外部装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8