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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20240528BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
G03G15/08 342
G03G21/00 386
G03G21/00 510
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020053224
(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公開番号】P2021152605
(43)【公開日】2021-09-30
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】中川 僚
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-198359(JP,A)
【文献】特開2000-347492(JP,A)
【文献】特開2019-082606(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/08
G03G 13/095
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/08
G03G 15/095
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを用いてシートに画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部に補給する前記トナーを収容するトナー収容部と、前記トナー収容部内で前記トナーを前記画像形成部に向けて搬送するトナー搬送部と、を有するユニットと
前記トナー搬送部が前記トナーを搬送するための駆動力を発生する駆動モーターと、
御部と
を備え、
前記制御部は、
前記ユニットが新品であるか否かを判定する新品判定と、
前記新品判定で前記ユニットが新品であると判定した場合、前記駆動モーターの回転速度を示す情報に基づいて前記駆動モーターを制御する制御信号を生成する駆動処理と、
記制御信号に基づいて、前記駆動モーターの動作を停止させるか否かを判定する判定処理と、を実行し、
前記新品判定で前記ユニットが新品でないと判定した場合、前記駆動処理と前記判定処理とを実行しない、画像形成装置。
【請求項2】
前記トナー収容部が装着される装着部と、
前記装着部に前記トナー収容部が装着されているか否かを検出する検出部と
を更に備え、
前記トナー収容部は、前記装着部に着脱自在であり、
前記制御部は、前記装着部に前記トナー収容部が装着されたことに応じて、前記制御信号を生成して前記判定処理を実行する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記判定処理を、前記トナー収容部が前記装着部に装着されてから所定の時間の間、実行する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
ユーザーに情報を通知する通知部を更に備え、
前記制御部は、前記判定処理を実行して、前記駆動モーターの動作を停止させた場合、エラーメッセージを前記通知部に通知させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像に、現像装置からトナーを供給して、現像処理を行う。トナーは、トナー収容部(トナーコンテナ)に収容される。トナー収容部内には、回転羽根を有するトナー搬送部が配置されている。
【0003】
トナー搬送部は、駆動モーターにより駆動される。トナーは、駆動モーターの駆動により回転するトナー搬送部により、攪拌されつつ搬送される。回転搬送されたトナーは、トナー収容部に設けられた開口から、現像装置に補給される。
【0004】
ところで、トナー収容部内のトナーには、ユーザーの元に輸送する途中で、凝集が発生する可能性がある。トナーが凝集すると、それを攪拌する駆動モーターに、過大な負荷(過負荷)がかかる。この過負荷により、駆動モーターに、過電流が流れるおそれがある。
【0005】
特許文献1には、駆動モーターに対する駆動指令信号を送信後、所定時間内に駆動モーターの回転を検知できない場合、駆動モーターを停止させる画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2012-198359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載の発明は、駆動モーター及び回転羽根が回転していないことの判定に、時間がかかる。そのため、判定までの間に、駆動モーターに、過電流が流れてしまう可能性がある。従って、駆動モーターを停止させる処理には、改善の余地がある。
【0008】
本発明は、トナー搬送部を駆動する駆動モーターに過電流が流れることを抑制する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像形成装置は、画像形成部と、トナー収容部と、トナー搬送部と、駆動モーターと、制御部とを備える。前記画像形成部は、トナーを用いてシートに画像を形成する。前記トナー収容部は、前記画像形成部に補給する前記トナーを収容する。前記トナー搬送部は、前記トナーを搬送する。前記駆動モーターは、前記トナー搬送部が前記トナーを搬送するための駆動力を発生する。前記制御部は、前記駆動モーターの回転速度を示す情報に基づいて前記駆動モーターを制御する制御信号を生成する。前記制御部は、前記制御信号に基づいて、前記駆動モーターの動作を停止させるか否かを判定する判定処理を実行する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、トナー搬送部を駆動する駆動モーターに過電流が流れることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態の画像形成装置におけるトナーを補給する構造を示す図である。
図4】ユニット交換の際に行われる判定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0013】
図1及び図2を参照して、本実施形態の画像形成装置100の構成及び動作について説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置100の構成を示す図であり、図2は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。
【0014】
画像形成装置100は、例えば、複写機又は複合機である。図1に示す画像形成装置100は、シートSに画像を形成して定着させる装置本体1と、画像読取部2と、操作パネル60とを備える。
【0015】
画像読取部2は、例えば画像読取装置(スキャナー)である。画像読取部2は、装置本体1に接続されている。操作パネル60は、表示部61と、操作受付部62とを含む。
【0016】
装置本体1は、図1及び図2に示すように、画像の形成に関連する構成として、シート給送部10、シート搬送部11、画像形成部20、定着部30、及び排出部31を備える。また、装置本体1は、画像形成部20へトナーを補給する構成として、トナー補給部41、トナー収容部42、トナー搬送部43、駆動モーター70、及びコード読取部45を備える。更に、画像形成装置100は、制御部50、記憶部51を備える。
【0017】
シート給送部10は、シートSをシート搬送部11に給送する。シート給送部10は、リフトアップ式の用紙トレイと、ピックアップローラー対とを含む。
【0018】
用紙トレイは、複数枚のシートSを収容する。ピックアップローラー対は、用紙トレイからシートSを1枚ずつピックアップして、シート搬送部11に給送する。
【0019】
シート搬送部11は、複数のガイド板と、複数の搬送ローラー対とを含む。複数のガイド板及び複数の搬送ローラー対は、シートSの搬送経路に沿って配置される。
【0020】
シート搬送部11は、シート給送部10から給送されたシートSを、画像形成部20及び定着部30を経由して、排出部31まで搬送する。
【0021】
画像形成部20は、シートSに画像を形成する。本実施形態において、画像形成部20は、電子写真方式によって、シートSに画像を形成する。具体的には、画像形成部20は、感光体ドラム21(像担持体)、帯電装置、露光装置、現像部22、転写装置、クリーニング装置、及び除電装置を有する。
【0022】
シート搬送部11は、画像形成後のシートSを定着部30に搬送する。
【0023】
定着部30は、シートSに画像を定着させる。定着部30は、加圧部材と加熱部材とを含む。定着部30は、シートSを加熱及び加圧して、シートSに画像を定着させる。
【0024】
シート搬送部11は、画像定着後のシートSを排出部31に搬送する。
【0025】
排出部31は、シートSを装置本体1の外部に排出する。排出部31は、排出ローラー対を含む。
【0026】
図1図2、及び図3を参照して、画像形成部20へトナーを補給する構成について説明する。図3は、本実施形態の画像形成装置100においてトナー補給部41から画像形成部20へトナーを補給する構造を示す図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、ユニット40と、ユニット装着部44とを備える。ユニット40は、ユニット装着部44に着脱自在に装着される。ユニット40は、画像形成装置100の交換部品である。
【0028】
ユニット40は、ユニットケース40aと、画像形成部20の一部である現像部22と、トナー補給部41とを含む。ユニットケース40aは、現像部22とトナー補給部41とを収容する。ユニットケース40aは、例えば、樹脂製のケースである。ユニット装着部44には、ユニットケース40aが装着される。
【0029】
トナー補給部41は、現像部22にトナーを補給する。具体的には、トナー補給部41は、トナー収容部42と、トナー搬送部43とを有する。
【0030】
トナー収容部42は、トナーを収容する。トナー搬送部43は、スクリュー43aを含む。スクリュー43aが回転することにより、トナー収容部42から現像部22へトナーが供給される。また、スクリュー43aが回転することにより、トナー収容部42内のトナーが攪拌される。
【0031】
図3に示すように、駆動モーター70は、トナー搬送部43を駆動する駆動力を発生する。駆動モーター70から発生した駆動力は、スクリュー43aの一端に伝達されて、スクリュー43aを回転させる。
【0032】
具体的には、画像形成装置100は、駆動力伝達機構71を更に備える。駆動力伝達機構71は、駆動モーター70から発生した駆動力を、スクリュー43aの一端部に伝達する。
【0033】
詳しくは、駆動力伝達機構71は、例えば、複数の歯車(ギア)を有する。駆動力伝達機構71の複数の歯車は、駆動モーター70の駆動軸の先端に配置された歯車を含む。
【0034】
ユニット40は、スクリュー43aの一端部に連結する駆動連結部40bを有する。駆動力伝達機構71の複数の歯車のうちの一つ(以下、「連結歯車」)は、駆動連結部40bに対向する。
【0035】
駆動力伝達機構71は、連結歯車に結合するシャフト71aを有する。ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されると、シャフト71aの一端は、駆動連結部40bに連結する。そして、連結歯車の駆動(回転)がスクリュー43aに伝達される。
【0036】
図3に示すように、トナー収容部42の一端部には、開口42aが設けられている。具体的には、開口42aは、スクリュー43aの他端部側に設けられている。スクリュー43aは、回転軸部(シャフト)と、スパイラル状の回転羽根(搬送羽根又は攪拌羽根)とを備える。回転羽根は、軸部の外周面に設けられている。
【0037】
軸部は、トナー収容部42の長手方向に沿って延びる。駆動モーター70の駆動力が、駆動力伝達機構71を介して、スクリュー43aの一端部に伝達されると、その駆動力によって、スクリュー43aが回転する。
【0038】
スクリュー43aが回転すると、スクリュー43aの搬送羽根又は攪拌羽根が、トナー収容部42内のトナーを一方向(図3では左方向)へ搬送する。
【0039】
具体的には、スクリュー43aは、スクリュー43aの他端部側に、トナーを搬送する。従って、トナーは、開口42a側に搬送される。開口42aまで搬送されたトナーは、開口42aを介して、現像部22に補給される。
【0040】
図3に示すコード読取部45は、ユニット装着部44に装着されたユニットケース40aの所定の一面に隣接する位置に配置される。コード読取部45は、ユニット40の識別情報を読み取る。
【0041】
コード読取部45は、例えば、磁気的に識別情報を読み取る。識別情報は、例えば、ユニット40に固有のシリアルナンバーである。コード読取部45が、磁気的に識別情報を読み取る場合、ユニットケース40aの一面に、例えば、ICタグが配置される。ICタグは、識別情報を記憶している。
【0042】
この場合、コード読取部45は、RFIDリーダーを有する。RFIDリーダーは、ICタグと対向する位置に配置される。RFIDリーダーは、ICタグに対向する位置に配置されると、ICタグから識別情報を読み取る。
【0043】
従って、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されると、コード読取部45のRFIDリーダーは、ユニットケース40aのICタグから、識別情報を読み取る。
【0044】
RFIDリーダーは、ICタグから読み出した情報を示す信号を、制御部50へ送信する。コード読取部45は、検出部の一例である。
【0045】
なお、コード読取部45は、光学的に識別情報を読み取ってもよい。この場合、ユニットケース40aの一面には、例えば、識別情報を示す二次元バーコードが印字されたシールが貼り付けられる。
【0046】
二次元バーコードを使用する場合、コード読取部45は、撮像装置を有する。制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されると、コード読取部45に、二次元バーコードを撮像させる。コード読取部45は、二次元バーコードを撮像すると、撮像画像を示す信号を、制御部50へ出力する。
【0047】
あるいは、二次元バーコードは、一次元バーコードであってもよい。ユニットケース40aに一次元バーコードが貼り付けられている場合、コード読取部45は、バーコードリーダーを有する。
【0048】
図3に示すように、駆動モーター70は、モーター本体70aと、回転数検出部70bとを備える。モーター本体70aは、例えば、直流ブラシモーター、あるいは、直流ブラシレスモーターである。なお、制御部50は、モーター本体70aの回転を調整するための駆動回路を備える。
【0049】
回転数検出部70bは、例えば、インクリメンタル形のエンコーダーである。回転数検出部70bは、モーター本体70aに関する単位時間あたり回転数(rpm)又は回転速度を検出する。
【0050】
回転数検出部70bは、検出したモーター本体70aに関する単位時間あたり回転数(rpm)又は回転速度を示す信号を、制御部50に出力する。制御部50は、モーター本体70aに関する単位時間あたり回転数(rpm)又は回転速度を示す信号に基づいて、モーター本体70aをフィードバック制御する。
【0051】
図2に示すように、画像形成装置100は、制御部50、記憶部51を備える。また、操作パネル60は、表示部61、及び操作受付部62を含む。
【0052】
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御部50は、記憶部51に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、画像形成装置100の各要素を制御する。
【0053】
制御部50は、駆動モーター70に関する単位時間あたり回転数(rpm)又は回転速度を示す信号に基づいて、駆動モーター70を制御する。具体的には、制御部50は、駆動モーター70の回転数(rpm)に基づいて、駆動モーター70の回転数が目標値に近づくよう、モーター本体70aを制御する制御信号を生成する。
【0054】
より詳しくは、制御部50は、モーター本体70aに供給される電流の電流値を制御する制御信号を生成する。
【0055】
また、制御部50は、制御信号に基づいて、駆動モーター70の動作及び駆動モーター70により駆動されるスクリュー43aの動作を停止させるか否かを判定する判定処理を実行する。
【0056】
具体的には、制御部50は、モーター本体70aに供給される電流の電流値を監視する。以下、モーター本体70aに供給される電流を「モーター駆動電流」と記載する場合がある。また、モーター駆動電流の電流値を、「モーター駆動電流値」と記載する場合がある。
【0057】
制御部50は、モーター駆動電流値が、閾値よりよりも大きいか否かを判定する。ここで、閾値は、モーター本体70aを過負荷状態にする電流値よりも低い値を示す。閾値は、記憶部51に記憶されている。
【0058】
更に、制御部50は、ユニット装着部44に、ユニットケース40aが装着されたことに応じて制御信号を生成して、駆動モーター70を駆動させる。
【0059】
換言すると、制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されたことに対応して、トナー搬送部43のスクリュー43aを回転させる。従って、制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されたことに応じて、判定処理を実行する。
【0060】
すなわち、制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されたことに応じて、モーター駆動電流値が所定値以上であるか否かを判定する。
【0061】
具体的には、制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されたことに応じて、コード読取部45がユニット40の識別情報を読み取ると、ユニット40が新品のユニット40に交換されたか否かを判定する。
【0062】
制御部50は、ユニット40が、新品のユニット40に交換されたと判定した場合、制御信号を生成して、スクリュー43aを回転させると共に、判定処理を実行する。
【0063】
制御部50は、スクリュー43aの回転を開始してから、所定の時間が経過する前に、モーター駆動電流値が閾値以上になった場合、制御信号の生成を停止して、駆動モーター70の駆動を停止させる。換言すると、制御部50は、モーターに過電流が流れる前に、トナー搬送部43の動作(スクリュー43aの回転)を停止させる。
【0064】
制御部50は、判定処理の結果、トナー搬送部43の動作を停止させた場合、表示部61にエラーメッセージを表示させる。エラーメッセージは、例えば、トナー収容部42内のトナーが凝集している可能性がある旨を通知する。表示部61は、本発明の通知部の一例である。
【0065】
なお、制御部50は、所定の時間の間に、モーター駆動電流値が所定値以上とならなかった場合でも、所定の時間経過後に、制御信号の生成を停止して、駆動モーター70を停止させる。
【0066】
制御部50は、モーター本体70aがDCモーターである場合、モーター本体70aに供給される電圧(以下、モーター駆動電圧)の電圧値を制御する制御信号を生成して、モーター駆動電圧の電圧値を監視してもよい。
【0067】
記憶部51は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置を含む。記憶部51は、HDD(Hard Disk Drive)のような補助記憶装置を含み得る。記憶部51は、種々のコンピュータープログラムと、種々のデータとを記憶する。
【0068】
また、記憶部51は、駆動モーター70の回転数(rpm)又は回転速度の目標値を記憶する。
【0069】
更に、記憶部51は、コード読取部45が読み取ったユニット40の識別情報を記憶する。
【0070】
制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されたことに応じて、コード読取部45がユニット40の識別情報を読み取ると、記憶部51に記憶されている識別情報のうちに、今回読み取られた識別情報と一致する識別情報があるか否かを判定する。
【0071】
制御部50は、記憶部51に、一致する識別情報の記憶があれば、今回装着されたユニット40は新品でないと判定する。
【0072】
一方、制御部50は、記憶部51に記憶されている識別情報のうちに、今回読み取られた識別情報と一致する識別情報がない場合、今回装着されたユニット40は新品であると判定する。
【0073】
表示部61は、例えば、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)である。表示部61は、各種画面を表示する。
【0074】
表示部61が、タッチディスプレーである場合、指等のタッチにより、ユーザーの操作入力を受け付ける。
【0075】
操作受付部62は、例えば、ハードキーである。ハードキーは、ユーザーの各種操作を受け付ける。
【0076】
次に、図4を参照して、ユニット40を交換した際に制御部50が実行する判定処理について説明する。図4は、ユニット交換の際に行われる判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
図4に示す処理は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されたことに応じてスタートする。
【0078】
図4に示すように、制御部50は、ユニット装着部44にユニットケース40aが装着されると、ステップS1において、脱着により交換されたユニット40が新品であるか否かを判定する。
【0079】
ステップS1において、交換されたユニット40が新品でない(No)と判定すると、制御部50は、処理を終了する(エンド)。
【0080】
一方、ステップS1において、交換されたユニット40が新品である(Yes)と判定すると、処理はステップS2に進む。
【0081】
ステップS2において、制御部50は、トナー補給部41を動作させる。具体的には、スクリュー43aを回転させる。詳しくは、制御部50は、制御信号を生成し、駆動モーター70への電流の供給を開始して、駆動モーター70をフィードバック制御する。
【0082】
トナー補給部41の動作を開始させると、ステップS3において、制御部50は、モーター駆動電流値Wが、閾値Xよりも大きいか否か判定する。
【0083】
モーター駆動電流値Wは、ユニット40の輸送中にトナー収容部42内のトナーが凝集している場合、フィードバック制御によって上昇し続ける。
【0084】
具体的には、スクリュー43aを回転させてもトナーの凝集がほぐれない場合に、モーター駆動電流値Wは、上昇し続ける。その結果、駆動モーター70に過電流が流れて、駆動モーター70が過負荷状態となる可能性がある。
【0085】
既に説明したように、閾値Xは、モーター本体70aを過負荷状態とする電流値よりも低い値を示す。
【0086】
制御部50は、ステップS3において、モーター駆動電流値Wが閾値Xよりも大きいと判定した場合(Yes)、ステップS6において、トナー補給部41の動作を停止させる。具体的には、制御部50は、駆動モーター70の駆動を停止させ、スクリュー43aの動作を停止させる。
【0087】
制御部50は、スクリュー43aの動作を停止させると、ステップS7において、エラーメッセージを表示部61に表示させて、図4に示す判定処理を終了する(エンド)。
【0088】
一方、ステップS3において、制御部50は、モーター駆動電流値Wが閾値Xよりも大きくない(小さい、S3がNo)と判定した場合、ステップS4において、駆動モーター70の駆動を開始してから経過した時間(以下、「監視時間」)が、所定の時間Tを超えたか否かを判定する。
【0089】
なお、所定の時間Tは、例えば、3分以下である。本実施形態では、所定の時間Tは、60秒である。
【0090】
監視時間が所定の時間を超えていない(S4がNo)場合、制御部50は、処理をステップS3に戻す。換言すると、制御部50は、監視時間が所定の時間Tを超えるまで、モーター駆動電流値Wが閾値Xよりも大きいか否かを判定する処理を繰り返す。
【0091】
ステップS4において、監視時間が所定の時間Tを超えていた(Yes)場合、言い換えれば、トナーのほぐし時間が終了した場合、制御部50は、駆動モーター70の駆動を停止させ、ステップS5において、トナー補給部41の動作を停止させて、図4に示す処理を終了する(エンド)。
【0092】
以上の実施形態によれば、画像形成装置100は、ユニット40の交換時に、トナー収容部42内のトナーに凝集が発生していても、スクリュー43aを駆動する駆動モーター70に、過電流が流れることを抑制することができる。
【0093】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0094】
例えば、図1図4を参照して説明した実施形態では、ユニット40(トナーコンテナ)を交換した直後のトナーのほぐし時に行う判定処理について説明したが、本発明の判定処理は、トナーの凝集が懸念される他の機会に行ってもよい。例えば、画像形成装置100を長期間使用しなかった場合や、画像形成装置100の設置場所を移動して、装置本体1に振動が加わった際などに、実施形態の判定処理を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、画像形成装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0096】
1 装置本体
20 画像形成部
22 現像部
40 ユニット
41 トナー補給部
42 トナー収容部
43 トナー搬送部
44 ユニット装着部
45 コード読取部
50 制御部
70 駆動モーター
70a モーター本体
70b 回転数検出部
100 画像形成装置
図1
図2
図3
図4