(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】画像形成装置及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/387 20060101AFI20240528BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240528BHJP
H04N 1/60 20060101ALI20240528BHJP
B41J 29/40 20060101ALI20240528BHJP
B41J 2/525 20060101ALI20240528BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
H04N1/387 110
H04N1/387
G06T1/00 510
H04N1/60
B41J29/40 Z
B41J2/525
B41J21/00 Z
(21)【出願番号】P 2020113749
(22)【出願日】2020-07-01
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内田 悠司
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-251956(JP,A)
【文献】特開2011-000860(JP,A)
【文献】特開2008-205574(JP,A)
【文献】特開2006-159914(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/387
G06T 1/00
H04N 1/46-62
B41J 29/40
B41J 2/525
B41J 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する取得手段と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成するスタンプ画像生成手段と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成する合成手段と、
前記スタンプ画像を前記RGB画像の属性プレーンとして参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記スタンプ画素と前記非スタンプ画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する色変換手段と、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う調整手段と、
前記スタンプ付きYMCK画像に基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
を備え
、
前記調整手段は、前記属性プレーンを参照して、前記非スタンプ画素のみに前記トーンカーブ調整を行う画像形成装置。
【請求項2】
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する取得手段と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成するスタンプ画像生成手段と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成するとともに、前記RGB画像の画素ごとに文字画素であるか又は非文字画素であるかを示す属性プレーンに、前記スタンプ画像の前記スタンプ画素を文字画素として合成する合成手段と、
前記属性プレーンを参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記文字画素と前記非文字画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する色変換手段と、
前記スタンプ付きYMCK画像に基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
を備える画像形成装置。
【請求項3】
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う調整手段を備え、
前記調整手段は、前記属性プレーンを参照して、前記非文字画素のみに前記トーンカーブ調整を行う請求項
2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する工程と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成する工程と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成する工程と、
前記スタンプ画像を前記RGB画像の属性プレーンとして参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記スタンプ画素と前記非スタンプ画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する工程と、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う工程と、
を含
み、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う工程は、前記属性プレーンを参照して、前記非スタンプ画素のみに前記トーンカーブ調整を行う画像処理方法。
【請求項5】
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する工程と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成する工程と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成するとともに、前記RGB画像の画素ごとに文字画素であるか又は非文字画素であるかを示す属性プレーンに、前記スタンプ画像の前記スタンプ画素を文字画素として合成する工程と、
前記属性プレーンを参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記文字画素と前記非文字画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する工程と、
を含む画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置における応用機能に、スタンプ機能がある。スタンプ機能は、ページ番号、部番号(ナンバリング)、印刷日時等のユーザーにより指定された種類のスタンプを原稿画像に合成して印刷する機能である。従来の画像形成装置では、スキャナー等から入力されたRGB画像をYMCK画像に変換してから、スタンプを合成していた。
【0003】
スタンプの合成は、印刷しながらASIC(Application Specific Integrated Circuit)でリアルタイムに実行され、
図8に示すように、ASIC内蔵RAMに対して指定されたスタンプに応じたスタンプ画像(
図8なら「P.1」部分)を書き込み、スタンプ合成座標とYMCK値をASICへ指定することで実現していた。
【0004】
また、例えば、特許文献1には、複数の色プレーンと属性プレーンとで構成される画像データを取得し、スタンプ等のオーバーレイオブジェクトを属性プレーンに描画し、オーバーレイオブジェクトが描画されていない画素には、CMYで表される色成分をCMYKで表される印刷用の色成分に変換し、オーバーレイオブジェクトが描画されている画素には、属性プレーンの色成分(CMYK値)を出力することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ASIC内蔵RAMに対してスタンプ画像を書き込んでおく手法では、ASIC内蔵RAMはデータサイズに制約があるため、スタンプ画像のデータサイズの大きいスタンプは使用することができない。そこで、スタンプ画像のデータサイズの大きいスタンプを使用可能とするには、印刷しながらスタンプを合成するのではなく、
図9に示すように、RGB画像にスタンプ画像を合成してからYMCK画像に変換し、印刷を行うことが考えられる。
【0007】
ここで、スタンプ色は、例えば、R、G、B、Y、M、C、Kの7色の中からユーザーが指定することができ、従来のようにYMCK画像への変換後にスタンプを合成する場合、
図10に示すように、ユーザー指定色に対応する色をYMCKで印刷することができる。一方、RGB画像にスタンプを合成してからYMCK画像に変換する場合、スタンプは、
図11に示すように、ユーザー指定色に対応したRGBで合成してからYMCKに変換することになる。
【0008】
しかし、RGB→YMCKの色変換は、原稿画像の入力デバイスの特性(例えば、スキャナーのCCD特性)と画像形成部のYMCK色特性を踏まえて、原稿の色を再現できるように設計されている。すなわち、入力がRG=100%、B=0%となるときの色は、加法混色により理論的にはYellowだが、例えば、RG=255、B=0になる原稿色の見た目が黄緑色である場合、黄緑を再現するために、RGB→YMCK変換後にYellowとCyanの混色となるように、RGB→YMCKの色変換が行われる。よって、スタンプをYellowにしようとして、理論的なRGB値(RG=255、B=0)でスタンプを合成しても、単色トナーのYellow色のスタンプにならない。
【0009】
特許文献1に記載の技術は、RGB画像にスタンプを合成してからYMCK画像に変換するものではないため、RGB画像で理論値のスタンプを合成してもYMCK画像への変換後にユーザーの意図した色にならない、という課題はなく、上記の問題を解決することはできない。
【0010】
本発明の課題は、RGB画像に対してスタンプを合成し、スタンプが合成されたRGB画像をYMCK画像に色変換する際に、スタンプをユーザーが意図した色に変換できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する取得手段と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成するスタンプ画像生成手段と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成する合成手段と、
前記スタンプ画像を前記RGB画像の属性プレーンとして参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記スタンプ画素と前記非スタンプ画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する色変換手段と、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う調整手段と、
前記スタンプ付きYMCK画像に基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
を備え、
前記調整手段は、前記属性プレーンを参照して、前記非スタンプ画素のみに前記トーンカーブ調整を行う。
【0013】
請求項2に記載の発明の画像形成装置は、
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する取得手段と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成するスタンプ画像生成手段と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成するとともに、前記RGB画像の画素ごとに文字画素であるか又は非文字画素であるかを示す属性プレーンに、前記スタンプ画像の前記スタンプ画素を文字画素として合成する合成手段と、
前記属性プレーンを参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記文字画素と前記非文字画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する色変換手段と、
前記スタンプ付きYMCK画像に基づいて記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
を備える。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う調整手段を備え、
前記調整手段は、前記属性プレーンを参照して、前記非文字画素のみに前記トーンカーブ調整を行う。
【0015】
請求項4に記載の発明の画像処理方法は、
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する工程と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成する工程と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成する工程と、
前記スタンプ画像を前記RGB画像の属性プレーンとして参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記スタンプ画素と前記非スタンプ画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する工程と、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う工程と、
を含み、
前記スタンプ付きYMCK画像に対してトーンカーブ調整を行う工程は、前記属性プレーンを参照して、前記非スタンプ画素のみに前記トーンカーブ調整を行う。
【0016】
請求項5に記載の画像処理方法は、
RGB画像及び前記RGB画像に合成するスタンプの種類、位置、色の指定情報を取得する工程と、
前記指定情報に基づいて、画素ごとに前記スタンプを形成するスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示すスタンプ画像を生成する工程と、
前記スタンプ画像に基づいて、前記RGB画像に対して前記指定情報により指定された色に応じたRGB値で前記スタンプを合成してスタンプ付きRGB画像を生成するとともに、前記RGB画像の画素ごとに文字画素であるか又は非文字画素であるかを示す属性プレーンに、前記スタンプ画像の前記スタンプ画素を文字画素として合成する工程と、
前記属性プレーンを参照し、前記スタンプ付きRGB画像における前記文字画素と前記非文字画素に異なる色変換ルールを適用して色変換を行うことにより、スタンプ付きYMCK画像を生成する工程と、
を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、RGB画像に対してスタンプを合成し、スタンプが合成されたRGB画像をYMCK画像に色変換する際に、スタンプをユーザーが意図した色に変換することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明を適用した実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【
図2】画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態において
図2の制御部により実行されるスタンプ合成・色変換処理Aの流れを示すフローチャートである。
【
図4】スタンプ合成・色変換処理Aにおけるスタンプ合成の流れを模式的に示す図である。
【
図5】ユーザーが指定したスタンプの色と、その色に対応するスタンプRGB値及びRGB→YMCKの色変換ルール2による変換後のYMCK値の対応関係を示す図である。
【
図6】第2の実施形態において
図2の制御部により実行されるスタンプ合成・色変換処理Bの流れを示すフローチャートである。
【
図7】第3の実施形態において
図2の制御部により実行されるスタンプ合成・色変換処理Cの流れを示すフローチャートである。
【
図8】従来技術においてRGB画像にスタンプ合成を行って印刷する場合の流れを模式的に示す図である。
【
図9】RGB画像にスタンプ画像を合成してからYMCK画像に色変換し、印刷を行う場合の流れを模式的に示す図である。
【
図10】YMCK画像への変換後にスタンプを合成する場合のユーザー指定色と合成色(YMCK値)の対応関係を示す図である。
【
図11】RGB画像にスタンプを合成してからYMCK画像に色変換する場合のユーザー指定色と合成色(RGB値)の対応関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の画像形成装置に係る実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0020】
<第1の実施形態>
(画像形成装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図2は、画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
【0021】
画像形成装置1は、CPU101(Central Processing Unit)、RAM102(Random Access Memory)及びROM103(Read Only Memory)を有する制御部10、記憶部11、操作部12、表示部13、インターフェース14、スキャナー15、画像処理部16、画像形成部17、定着部18及び搬送部19等を備える。
制御部10は、バス21を介して記憶部11、操作部12、表示部13、インターフェース14、スキャナー15、画像処理部16、画像形成部17、定着部18及び搬送部19と接続されている。
【0022】
CPU101は、ROM103又は記憶部11に記憶されている制御用プログラムを読み出して実行し、各種演算処理を行う。
【0023】
RAM102は、CPU101に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
【0024】
ROM103は、CPU101により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM103に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
【0025】
これらのCPU101、RAM102及びROM103を備える制御部10は、上述の各種制御用プログラムに従って画像形成装置1の各部を統括制御する。
例えば、制御部10は、画像処理部16に画像データに対する所定の画像処理を行わせる。また、制御部10は、搬送部19に用紙を搬送させ、画像処理済みの画像データに基づいて画像形成部17により用紙に画像を形成させる。
【0026】
記憶部11は、半導体メモリーであるDRAM(Dynamic Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段により構成され、スキャナー15により取得された画像データや、インターフェース14により取得された画像データ、スタンプ指定情報を始めとする各種設定情報等が記憶される。なお、これらの画像データ等はRAM102に記憶されてもよい。
【0027】
また、記憶部11には、スタンプ機能で用いることのできる複数種類のスタンプ(定型スタンプ、ウォーターマーク、ウォーターマークナンバリング等)のスタンプのデータが記憶されている。
また、記憶部11には、RGB→YMCKの色変換時に用いられる色変換ルール1及び色変換ルール2(詳細後述)が記憶されている。
【0028】
操作部12は、操作キーや表示部13の画面に重ねられて配置されたタッチパネル等の入力デバイスを備え、これらの入力デバイスに対する入力操作を操作信号に変換して制御部10に出力する。
【0029】
表示部13は、LCD(Liquid crystal display)等の表示装置を備え、画像形成装置1の状態や、タッチパネルへの入力操作の内容を示す操作画面等を表示する。
【0030】
インターフェース14は、NIC(Network interface card)又はシリアルインターフェース等により構成され、PC(Personal Computer)等の外部装置との間でデータの送受信を行う。
【0031】
スキャナー15は、光源、光学系、CCD(Charge Coupled Device)センサーを備え、用紙に形成された原稿画像を読み取り、R(赤)、G(緑)及びB(青)の色成分毎の単色画像データを有する画像データ(RGB画像)を取得する。
【0032】
画像処理部16は、例えば、ラスタライズ処理部、スタンプ合成部、色変換部等を備え、スキャナー15又はインターフェース14により取得され、記憶部11に記憶された画像データに各種画像処理を施して、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びK(黒)の色成分ごとの画像データを有する画像データ(YMCK画像)を生成する。
【0033】
画像処理部16の各部の機能は、専用のハードウエアにより実現されることとしてもよいが、本実施形態では、制御部10のCPU101とROM103に記憶されているプログラムとの協働により実行される。画像処理部16は、スタンプ合成部及び色変換部として、後述するスタンプ合成・色変換処理A(
図3参照)を実行し、本発明のスタンプ画像生成手段、合成手段、色変換手段としての機能を実現する。
【0034】
画像形成部17は、画像処理済みの画像データ(YMCK画像)に基づき、用紙に画像を形成する。画像形成部17は、Y、M、C、Kの色成分に各々対応する4組の露光部171、感光体172及び現像部173を備えている。また、画像形成部17は、像担持体としての中間転写ベルト174、1次転写ローラー175、2次転写ローラー176を備えている。
【0035】
露光部171は、発光素子としてのLD(Laser Diode)を備えている。露光部171は、画像データに基づいてLDを駆動し、帯電する感光体172上にレーザー光を照射、露光して感光体172上に静電潜像を形成する。現像部173は、露光された感光体172上に帯電する現像ローラーにより所定の色(Y、M、C及びKのいずれか)のトナー(色材)を供給して、感光体172上に形成された静電潜像を現像する。
【0036】
Y、M、C、Kに対応する4つの感光体172上に各々Y、M、C及びKのトナーで形成された画像(単色画像)は、各感光体172から中間転写ベルト174上に順次重ねられて転写される。
中間転写ベルト174は、中間転写駆動ローラー41を始めとする複数のローラーに懸架され回転可能に支持された半導電性エンドレスベルトであり、ローラーの回転に伴って回転駆動される。中間転写ベルト174は、トナー像の転写時に各ローラーの回転に従って回転する。
【0037】
この中間転写ベルト174は、1次転写ローラー175により、対向するそれぞれの感光体172に圧接される。1次転写ローラー175のそれぞれには印加された電圧に応じた転写電流が流れる。これにより各感光体172の表面に現像された各トナー像は、それぞれ各1次転写ローラー175により順次中間転写ベルト174に転写(1次転写)される。
【0038】
2次転写ローラー176は、中間転写ベルト174に圧接して回転することで、中間転写ベルト174に転写されて形成されたY、M、C、K各色のトナー像を給紙部から搬送されてきた用紙に転写(2次転写)する。中間転写ベルト174の残留トナーは、図示しないクリーニング部により除去される。
【0039】
定着部18は、加熱手段を備える定着上部材181、及び定着下部材182を有し、トナーが転写された用紙を加熱及び加圧してトナーを用紙に定着させる定着処理を行う。
【0040】
搬送部19は、
図1に示すように、用紙を挟持した状態で回転することで用紙を搬送する用紙搬送ローラーを複数備え、所定の搬送経路で用紙を搬送する。
【0041】
(画像形成装置1の動作)
次に、第1の実施形態における画像形成装置1の動作について説明する。
原稿画像にスタンプを付与(合成)した画像をコピーしたい場合、ユーザーは、操作部12の操作によりスタンプ機能の指定画面(図示せず)を表示部13に表示させ、付与するスタンプの種類、スタンプを付与する位置、スタンプの色を指定する。スタンプの色としては、R、G、B、Y、M、C、Kの中からいずれかを指定することができる。スタンプは、複数種類を付与することができ、それぞれのスタンプに異なる色を指定することができる。スタンプの指定が終了すると、ユーザーは、原稿画像をスキャナー15にセットして読み取らせる。これにより、スキャナー15により原稿画像が読み取られRGB画像が取得されるとともに、操作部12により指定されたスタンプの指定情報が取得される。
【0042】
スタンプの指定情報及び原稿のRGB画像が取得されると、制御部10は、画像処理部16にスタンプ合成・色変換処理Aを実行させ、スタンプが合成されたYMCK画像を生成する。
図3は、スタンプ合成・色変換処理Aの流れを示すフローチャートである。
図4は、スタンプ合成・色変換処理Aにおけるスタンプ合成の流れを模式的に示す図である。
【0043】
まず、画像処理部16は、スタンプの指定情報において指定された種類のスタンプのデータを記憶部11から読み出し、読み出したスタンプを指定された位置に配置したスタンプ画像を生成し、属性プレーンとしてRAM103に書き込む(ステップS1)。
スタンプ画像は、取得されたRGB画像と同じサイズの画像であり、スタンプ画素(スタンプを構成する画素)には1、スタンプ画素ではない非スタンプ画素には0が格納されている。すなわち、スタンプ画像は、各画素がスタンプ画素であるか又は非スタンプ画素であるかを示す画像であり、RGB画像の属性プレーンとして使用される。
【0044】
次いで、画像処理部16は、変数nに1を、NにRGB画像の画素数を設定する(ステップS2)。
【0045】
次いで、画像処理部16は、スタンプ画像(属性プレーン)の画素nがスタンプ画素であるか否かを判断する(ステップS3)。
スタンプ画像の画素nがスタンプ画素ではないと判断した場合(ステップS3;NO)、画像処理部16は、RGB画像の画素nをRGB→YMCKの色変換ルール1でYMCK値に色変換し(ステップS4)、ステップS7に移行する。
【0046】
ここで、RGB→YMCKの色変換ルール1は、原稿の入力デバイスの特性(例えば、スキャナー15のCCD特性)と画像形成部17のYMCK色特性を踏まえて、原稿の色を再現できるように定められたルールであり、加法混色の理論値による変換ルールとは異なる。
例えば、R、G=255、B=0になる原稿色の見た目が黄緑色である場合、変換ルール1では、黄緑を再現するために、RGB→YMCKの色変換後の色がYellowとCyanの混色となるように規定されている。
【0047】
一方、スタンプ画像の画素nがスタンプ画素であると判断した場合(ステップS3;YES)、画像処理部16は、RGB画像の画素nのRGB値をスタンプの指定情報で指定された色に対応するRGB値(スタンプRGB値という)に置き換える(ステップS5)。これにより、RGB画像にスタンプを合成することができる。そして、RGB画像の画素nをRGB→YMCKの色変換ルール2でYMCK値に変換し(ステップS6)、ステップS7に移行する。
【0048】
図5は、ユーザーが指定したスタンプの色と、その色に対応するスタンプRGB値及びRGB→YMCKの色変換ルール2による変換後のYMCK値の対応関係を示す図である。
図5に示すように、ユーザーが指定したスタンプの色(Y、M、C、Kの場合)とスタンプRGB値との変換は、加法混色および減法混色の理論値に基づいて行われる。RGB画像に合成されたスタンプRGB値とYMCK値との変換についても、減法混色および加法混色の理論値に基づいて行われる。
このように、スタンプを合成したRGB画像のYMCK画像への色変換は、非スタンプ画素については、原稿の色を再現する色変換ルール1で行われ、スタンプ画素については、色変換ルール1とは異なる、混色の理論値に基づく色変換ルール2により行われる。
【0049】
ステップS7において、画像処理部16は、n≧Nであるか否かを判断する(ステップS7)。
n≧Nではないと判断した場合(ステップS7;NO)、画像処理部16は、nを1インクリメントし(ステップS8)、ステップS3に戻る。
n≧Nであると判断した場合(ステップS7;YES)、画像処理部16は、スタンプ合成・色変換処理Aを終了する。
【0050】
上記スタンプ合成・色変換処理Aにより、スタンプ付きYMCK画像が生成されると、制御部10は、スタンプ付きYMCK画像に基づいて、画像形成部17により用紙にスタンプ付きの画像を印刷させる。
【0051】
このように、第1の実施形態では、スタンプ画像を属性プレーンとして利用し、RGB画像にスタンプを合成したRGB画像の各画素の属性がスタンプ画素である場合と非スタンプ画素である場合とでRGB→YMCKの色変換ルールを独立させ、スタンプ画素については混色の理論値に基づくRGB→YMCKの色変換を行うので、ユーザーが意図したとおりの色のスタンプが付いた画像を印刷することが可能となる。
【0052】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、RGB→YMCKの色変換のみに着目したが、YMCK変換後にもトーンカーブ調整による色変換が行われる。このとき、スタンプ画素にもトーンカーブ調整を適用すると、ユーザーが意図したスタンプ色が得られない。
そこで、第2の実施形態では、スタンプ画素についてはトーンカーブ調整を適用しないようにする。
【0053】
第2の実施形態における画像形成装置1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第2の実施形態の動作について説明する。
【0054】
スタンプの指定情報及び原稿のRGB画像が取得されると、制御部10は、画像処理部16に、スタンプ合成・色変換処理Bを実行させる。
図6は、スタンプ合成・色変換処理Bの流れを示すフローチャートである。画像処理部16は、スタンプ合成・色変換処理Bを実行することにより、本発明のスタンプ画像生成手段、合成手段、色変換手段、調整手段としての機能を実現する。
【0055】
まず、画像処理部16は、スタンプの指定情報において指定された種類のスタンプのデータを記憶部11から読み出し、読み出したスタンプを指定された位置に配置したスタンプ画像を生成し、属性プレーンとしてRAM103に書き込む(ステップS11)。
ステップS11の処理は、
図3のステップS1と同様の処理である。
【0056】
次いで、画像処理部16は、変数nに1を、NにRGB画像の画素数を設定する(ステップS12)。
【0057】
次いで、画像処理部16は、スタンプ画像の画素nがスタンプ画素であるか否かを判断する(ステップS13)。
スタンプ画像の画素nがスタンプ画素ではないと判断した場合(ステップS13;NO)、画像処理部16は、RGB画像の画素nをRGB→YMCKの色変換ルール1でYMCK値に変換し(ステップS14)、トーンカーブ調整を行い(ステップS15)、ステップS18に移行する。
【0058】
一方、スタンプ画像の画素nがスタンプ画素であると判断した場合(ステップS13;YES)、画像処理部16は、RGB画像の画素nのRGB値をスタンプの指定情報で指定された色に対応するRGB値(スタンプRGB値)に置き換える(ステップS16)。これにより、RGB画像にスタンプを合成することができる。そして、RGB画像の画素nをRGB→YMCKの色変換ルール2でYMCK値に色変換し(ステップS17)、ステップS18に移行する。
色変換ルール1、色変換ルール2については、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用する。
【0059】
ステップS18において、画像処理部16は、n≧Nであるか否かを判断する(ステップS18)。
n≧Nではないと判断した場合(ステップS18;NO)、画像処理部16は、nを1インクリメントし(ステップS19)、ステップS13に戻る。
n≧Nであると判断した場合(ステップS18;YES)、画像処理部16は、スタンプ合成・色変換処理Bを終了する。
【0060】
上記スタンプ合成・色変換処理Bにより、スタンプ付きYMCK画像が生成され、スタンプ付きYMCK画像のスタンプ領域以外の領域にトーンカーブ調整が施されると、制御部10は、スタンプ付きYMCK画像に基づいて、画像形成部17により用紙にスタンプ付きの画像を印刷させる。
【0061】
第2の実施形態では、スタンプ画像を属性プレーンとして利用し、RGB画像にスタンプを合成したスタンプ付きRGB画像の各画素の属性がスタンプ画素である場合と非スタンプ画素である場合とでRGB→YMCKの色変換ルールを独立させ、スタンプ画素については混色の理論値によるRGB→YMCKの色変換を行うので、ユーザーが意図したとおりの色でスタンプを印刷することが可能となる。さらに、RGB→YMCKの色変換後、非スタンプ画素にのみトーンカーブ調整を行い、スタンプ画素にはトーンカーブ調整を行わない。したがって、トーンカーブ調整によりスタンプが意図しない色となることを防止することができる。
【0062】
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
実際の製品としての画像形成装置では、RGB→YMCKの色変換ルールは2種類までしか定義できないものがあり、一方は文字領域、もう一方はその他(非文字)領域の画素に適用されている。そのため、このような画像形成装置では、スタンプ画素だけの専用の色変換ルールを定義することはできない。
【0063】
文字領域の色変換ルールは、黒文字がなるべくYMCの混色とせず、Kトナー単色で印字されるように設計されている(RGB=0付近をK100%にしている)。これは、文字は黒が多いこと、YMCの混色とすると茶色がかった色になることから、黒文字をキレイに黒で打つための色変換ルールである。
そこで、第3の実施形態では、スタンプ画素の属性を文字領域(文字画素)とし、文字領域の色変換ルール(第3の色変換ルール)を、R、G、Bが255又は0付近の予め定められた範囲(例えば、±15までの範囲)の値をY、M、C、Kが255又は0に変換するものとする。具体的には、変換前のRGB値(スタンプRGB値)のそれぞれが
図5に示す値から予め定められた範囲(例えば、±15までの範囲)の値を
図5の変換後YMCK値に変換するルールとする。文字領域はグラデーションがなく、単色で構成されるためR、G、Bが255又は0付近とその他でYMCK出力値が大きく変化してもほとんど問題はない。
一方、非文字領域は写真やグラデーション図形などでありRGB値が連続的に変化するため、RGB=255or0付近の予め定められた範囲の値とその他でYMCK出力値を大きく変更するとグラデーションの一部で急激な色変化が発生するため、スタンプ画素と同じ色変換ルールとすることは好ましくない。そのため、非文字領域の画素(非文字画素)には文字領域とは異なる色変換ルールを適用する。
なお、上記では一定の範囲の色変換ルールを変更したが、範囲を設けずにR、G、Bが255又は0の場合のみ
図5の変換でもってYMCK値に変換しても良い。
【0064】
すなわち、第3の実施形態において、記憶部11には、非文字領域に適用する第1の色変換ルール(第1の実施形態で説明した第1の色変換ルールと同様)と、文字領域に適用する第3の色変換ルールが記憶されている。
その他の第3の実施形態における画像形成装置1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第3の実施形態の動作について説明する。
【0065】
スタンプの指定情報及び原稿のRGB画像が取得されると、制御部10は、画像処理部16にスタンプ合成・色変換処理Cを実行させ、スタンプ付きのYMCK画像を生成させるとともに、トーンカーブ調整を行わせる。
図7は、スタンプ合成・色変換処理Cの流れを示すフローチャートである。画像処理部16は、スタンプ合成・色変換処理Cを実行することにより、本発明のスタンプ画像生成手段、合成手段、色変換手段、調整手段としての機能を実現する。
【0066】
まず、画像処理部16は、スタンプの指定情報において指定された種類のスタンプのデータを記憶部11から読み出し、読み出したスタンプを指定された位置に配置したスタンプ画像を生成し、RAM103に書き込む(ステップS21)。
ステップS21の処理は、
図3のステップS1と同様の処理である。
【0067】
次いで、画像処理部16は、変数nに1を、NにRGB画像の画素数を設定する(ステップS22)。
【0068】
次いで、画像処理部16は、スタンプ画像の画素nがスタンプ画素であるか否かを判断する(ステップS23)。
スタンプ画像の画素nがスタンプ画素ではないと判断した場合(ステップS23;NO)、画像処理部16は、ステップS26に移行する。
【0069】
スタンプ画像の画素nがスタンプ画素であると判断した場合(ステップS23;YES)、画像処理部16は、RGB画像の画素nのRGB値をスタンプの指定情報で指定された色に対応するRGB値(スタンプRGB値)に置き換える(ステップS24)。これにより、RGB画像にスタンプを合成することができる。
次いで、画像処理部16は、属性プレーンにおける画素nの属性を文字画素に設定し(ステップS25)、ステップS26に移行する。
【0070】
ステップS26において、画像処理部16は、画素nの属性が文字画素であるか否かを判断する(ステップS26)。
画素nの属性が文字画素ではないと判断した場合(ステップS26;NO)、画像処理部16は、RGB画像の画素nをRGB→YMCKの色変換ルール1でYMCK値に変換し(ステップS27)、トーンカーブ調整を行い(ステップS28)、ステップS30に移行する。
【0071】
一方、画素nの属性が文字画素であると判断した場合(ステップS26;YES)、画像処理部16は、RGB画像の画素nを文字用の色変換ルール3でYMCK値に変換し(ステップS29)、ステップS30に移行する。
【0072】
ステップS30において、画像処理部16は、n≧Nであるか否かを判断する(ステップS30)。
n≧Nではないと判断した場合(ステップS30;NO)、画像処理部16は、nを1インクリメントし(ステップS31)、ステップS23に戻る。
n≧Nであると判断した場合(ステップS30;YES)、画像処理部16は、スタンプ合成・色変換処理Cを終了する。
【0073】
上記スタンプ合成・色変換処理Cにより、スタンプ付きのYMCK画像が生成され、スタンプ付きのYMCK画像にトーンカーブ調整が施されると、制御部10は、スタンプ付きのYMCK画像に基づいて、画像形成部17により用紙にスタンプ付きの画像を印刷させる。
【0074】
第3の実施形態では、スタンプ画像のスタンプ画素を文字画素として属性プレーンに合成し、RGB画像の各画素の属性が文字画素である場合と非文字画素である場合とで異なるRGB→YMCKの色変換ルールを適用する。したがって、色変換ルールが文字領域とそれ以外の非文字領域の2種類しか定義できない場合であっても、スタンプ画素に混色の理論値によるRGB→YMCKの色変換を行うことができるので、ユーザーが意図したとおりの色で印刷することが可能となる。さらに、RGB→YMCKの色変換後、非文字画素である場合にのみトーンカーブ調整を行い、文字画素にはトーンカーブ調整を行わない。したがって、トーンカーブ調整によりスタンプが意図しない色となることを防止することができる。
【0075】
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、上記実施形態における記述は、本発明に係る画像形成装置の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0076】
例えば、上記実施形態では、本発明を、原稿画像をスキャナー15により読み取ることにより得られたRGB画像にスタンプを付与してコピーする場合に適用した例について説明したが、PC等の外部装置から送信されてきた原稿のRGB画像にスタンプを付与してプリントする場合に適用してもよい。例えば、外部装置のプリンタードライバーの設定画面上でユーザーが印刷対象のRGB画像に付与するスタンプの種類、位置、色を指定してRGB画像及びスタンプの指定情報を画像形成装置1に送信すると、画像形成装置1のインターフェース14は、RGB画像及びスタンプの指定情報を取得する。制御部10は、取得したRGB画像及びスタンプの指定情報に対して、画像処理部16により上述のスタンプ合成・色変換処理A、スタンプ合成・色変換処理B又はスタンプ合成・色変換処理Cを実行させ、生成されたスタンプ付きYMCK画像を画像形成部17により印刷させる。
【0077】
また、上記実施形態においては、電子写真方式の画像形成装置に本発明を適用した場合を例にとり説明したが、インクジェット方式等の他の方式の画像形成装置に本発明を適用してもよい。
【0078】
また、上記実施形態においては、画像を印刷する記録媒体が用紙であることとして説明したが、これに限定されず、OHPシートや布等であってもよい。
【0079】
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、制御内容や順番などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0080】
1 画像形成装置
10 制御部
11 記憶部
12 操作部
13 表示部
14 インターフェース
15 スキャナー
16 画像処理部
17 画像形成部
18 定着部
19 搬送部
21 バス