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特許7494682キャップユニット、キャップユニット組立体及びパンクシールキット
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  • 特許-キャップユニット、キャップユニット組立体及びパンクシールキット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】キャップユニット、キャップユニット組立体及びパンクシールキット
(51)【国際特許分類】
   B29C 73/02 20060101AFI20240528BHJP
【FI】
B29C73/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020161743
(22)【出願日】2020-09-28
(65)【公開番号】P2022054608
(43)【公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】川谷 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】河野 励
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-307860(JP,A)
【文献】特表2016-519094(JP,A)
【文献】特開2018-069496(JP,A)
【文献】特開2005-319615(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 73/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンクシール液を収容した容器の口部に装着されて使用されるキャップユニットであって、
外キャップと、内キャップとを含み、
前記外キャップは、
前記口部に固着される外キャップ本体と、
前記外キャップ本体から前記容器の側に延び、かつ、外部からの高圧空気を前記容器の内部に供給する空気吐出口が先端部に形成された筒状部とを備え、
前記内キャップは、一端側に開口を形成する裾部を有するサック形状を有し、
前記内キャップは、前記先端部の側から前記筒状部に被せられることで前記空気吐出口を閉じるように前記筒状部に固定され、かつ、前記高圧空気が前記空気吐出口から供給されることで前記筒状部から離脱可能であり、
前記筒状部は、前記内キャップの前記筒状部への装着時に、前記内キャップの前記裾部を徐々に拡径するように前記外キャップ本体に向かって拡径する円錐状面を備え
前記筒状部は、前記円錐状面に続いて、前記裾部が密着する取付ベースを備える、
キャップユニット。
【請求項2】
前記取付ベースは、同一の外径で前記筒状部の軸方向に延びている、請求項1に記載のキャップユニット。
【請求項3】
前記筒状部の前記先端部は、前記円錐状面から前記取付ベースとは逆側に配される、請求項1又は2に記載のキャップユニット。
【請求項4】
パンクシール液を収容した容器の口部に装着されて使用されるキャップユニットであって、
外キャップと、内キャップとを含み、
前記外キャップは、
前記口部に固着される外キャップ本体と、
前記外キャップ本体から前記容器の側に延び、かつ、外部からの高圧空気を前記容器の内部に供給する空気吐出口が先端部に形成された筒状部とを備え、
前記内キャップは、一端側に開口を形成する裾部を有するサック形状を有し、
前記内キャップは、前記先端部の側から前記筒状部に被せられることで前記空気吐出口を閉じるように前記筒状部に固定され、かつ、前記高圧空気が前記空気吐出口から供給されることで前記筒状部から離脱可能であり、
前記筒状部は、前記内キャップの前記筒状部への装着時に、前記内キャップの前記裾部を徐々に拡径するように前記外キャップ本体に向かって拡径する円錐状面を備え、
前記内キャップは、前記裾部から前記開口とは逆側に円錐状に延びる円錐状部を含み、
前記筒状部への装着時に、前記円錐状部は、前記円錐状面と向き合う、
キャップユニット。
【請求項5】
前記円錐状部は、前記円錐状面と接触する、請求項4に記載のキャップユニット。
【請求項6】
前記内キャップは、前記空気吐出口を塞ぐ封止部を含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のキャップユニット。
【請求項7】
パンクシール液を収容した容器の口部に装着されて使用されるキャップユニットであって、
外キャップと、内キャップとを含み、
前記外キャップは、
前記口部に固着される外キャップ本体と、
前記外キャップ本体から前記容器の側に延び、かつ、外部からの高圧空気を前記容器の内部に供給する空気吐出口が先端部に形成された筒状部とを備え、
前記内キャップは、一端側に開口を形成する裾部を有するサック形状を有し、
前記内キャップは、前記先端部の側から前記筒状部に被せられることで前記空気吐出口を閉じるように前記筒状部に固定され、かつ、前記高圧空気が前記空気吐出口から供給されることで前記筒状部から離脱可能であり、
前記筒状部は、前記内キャップの前記筒状部への装着時に、前記内キャップの前記裾部を徐々に拡径するように前記外キャップ本体に向かって拡径する円錐状面を備え、
前記筒状部は、前記容器内の前記パンクシール液を外部に取り出すための取出口を備える、
キャップユニット。
【請求項8】
前記取出口は、前記円錐状面に設けられる、請求項7に記載のキャップユニット。
【請求項9】
前記パンクシール液を収容した前記容器の前記口部に、請求項1ないし8のいずれか1項に記載されたキャップユニットが装着されたキャップユニット組立体。
【請求項10】
請求項9に記載されたキャップユニット組立体と、前記高圧空気を供給するためのコンプレッサとを含むパンクシールキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップユニット、キャップユニット組立体及びパンクシールキットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、パンク修理用のキャップユニットが記載されている。前記キャップユニットは、パンク修理液を収容したボトル容器に取り付けられ、そして、コンプレッサからの圧縮空気を前記ボトル容器に取り込むことで、パンクしたタイヤに前記パンク修理液と前記圧縮空気とを供給する。
【0003】
このようなキャップユニットは、前記コンプレッサからの圧縮空気を取り込むための上開口部を含むキャップ本体と、前記上開口部を閉じるインナーキャップとを含んでいる。インナーキャップは、キャップ本体の環状リブと嵌合する下円筒部を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-69496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では、インナーキャップを環状リブに篏合するときに、インナーキャップの下円筒部が捲れて、きちんと環状リブに取り付けることができないという問題がった。
【0006】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、内キャップをきちんと外キャップに取り付けることができるキャップユニット、キャップユニット組立体及びパンクシールキットを提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、パンクシール液を収容した容器の口部に装着されて使用されるキャップユニットであって、外キャップと、内キャップとを含み、前記外キャップは、前記口部に固着される外キャップ本体と、前記外キャップ本体から前記容器の側に延び、かつ、外部からの高圧空気を前記容器の内部に供給する空気吐出口が先端部に形成された筒状部とを備え、前記内キャップは、一端側に開口を形成する裾部を有するサック形状を有し、前記内キャップは、前記先端部の側から前記筒状部に被せられることで前記空気吐出口を閉じるように前記筒状部に固定され、かつ、前記高圧空気が前記空気吐出口から供給されることで前記筒状部から離脱可能であり、前記筒状部は、前記内キャップの前記筒状部への装着時に、前記内キャップの前記裾部を徐々に拡径するように前記外キャップ本体に向かって拡径する円錐状面を備える。
【0008】
本発明に係るキャップユニットは、前記筒状部が、前記円錐状面に続いて、前記裾部が密着する取付ベースを備える、のが望ましい。
【0009】
本発明に係るキャップユニットは、前記取付ベースが、同一の外径で前記筒状部の軸方向に延びている、のが望ましい。
【0010】
本発明に係るキャップユニットは、前記筒状部の前記先端部が、前記円錐状面から前記取付ベースとは逆側に配される、のが望ましい。
【0011】
本発明に係るキャップユニットは、前記内キャップが、前記裾部から前記開口とは逆側に円錐状に延びる円錐状部を含み、前記筒状部への装着時に、前記円錐状部は、前記円錐状面と向き合う、のが望ましい。
【0012】
本発明に係るキャップユニットは、前記円錐状部が、前記円錐状面と接触する、のが望ましい。
【0013】
本発明に係るキャップユニットは、前記内キャップが、前記空気吐出口を塞ぐ封止部を含む、のが望ましい。
【0014】
本発明に係るキャップユニットは、前記筒状部が、前記容器内の前記パンクシール液を外部に取り出すための取出口を備える、のが望ましい。
【0015】
本発明に係るキャップユニットは、前記取出口が、前記円錐状面に設けられる、のが望ましい。
【0016】
本発明は、前記パンクシール液を収容した前記容器の前記口部に、請求項1ないし9のいずれか1項に記載されたキャップユニットが装着されたキャップユニット組立体である。
【0017】
本発明は、請求項10に記載されたキャップユニット組立体と、前記高圧空気を供給するためのコンプレッサとを含むパンクシールキットである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のキャップユニット、キャップユニット組立体及びパンクシールキットは、上記の構成を採用したことによって、内キャップをきちんと外キャップに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明のキャップユニットを用いたパンクシールキットの一実施形態の斜視図である。
図2図1のキャップユニット組立体の部分断面図である。
図3図1のキャップユニットの断面図である。
図4図1のキャップユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づいて、詳細に説明される。
図1は、本発明のパンクシールキットKの一実施形態の斜視図である。このパンクシールキットKは、パンクしたタイヤT(図2に示す)にパンクシール液と高圧空気とを順次注入してパンクを応急的に修理するためのものである。本実施形態のパンクシールキットKは、キャップユニット組立体K1とコンプレッサ8とを具えている。キャップユニット組立体K1は、パンクシール液が収容された容器2にキャップユニット1が装着されたものである。コンプレッサ8は、例えば、高圧空気を供給するための吐出口8aを備えた周知構造のものである。
【0021】
図2は、キャップユニット組立体K1の部分断面図である。図2に示されるように、キャップユニット組立体K1は、本実施形態では、キャップユニット1が容器2の下方に配された状態で使用される。本実施形態の容器2は、パンクシール液を取り出すための口部2Aを含む周知構造のものである。口部2Aは、例えば、キャップユニット1側に突出する円筒状に形成されている。口部2Aの外周面には、例えば、外ネジ部2aが設けられている。以下、キャップユニット1については、容器2が取り付けられた状態で説明される。
【0022】
本実施形態のキャップユニット1は、容器2の口部2Aと接続される外キャップ3と、外キャップ3に取り付けられる内キャップ4とを含んでいる。
【0023】
外キャップ3は、本実施形態では、円柱状をなす外キャップ本体9と、外キャップ本体9から容器2の側に延びる筒状部10とを含んでいる。外キャップ3は、さらに、例えば、外キャップ本体9の側面から突出する接続部11を含んでいる。
【0024】
接続部11は、例えば、コンプレッサ8と接続するための第1接続部11aと、タイヤTと接続するための第2接続部11bとを含んでいる。第1接続部11aは、本実施形態では、コンプレッサ8の吐出口8aに直接接続される。第2接続部11bは、例えば、樹脂性のホース(図示省略)を介してタイヤTと接続される。
【0025】
本実施形態の外キャップ本体9は、容器2側へ突出する環状のリブ12を具えている。リブ12は、本実施形態では、筒状部10の半径方向の外側に設けられている。リブ12は、例えば、その内周面に口部2Aの外ネジ部2aと固定される内ネジ部12aが設けられている。これにより、容器2のパンクシール液が口部2Aとリブ12との間から漏れることなく、キャップユニット1と容器2とを着脱可能に固定することができる。
【0026】
図3は、キャップユニット1の断面図である。図3では、便宜上、内キャップ4が一点鎖線で示される。図3に示されるように、本実施形態の筒状部10は、外キャップ本体9から容器2の側に延びている。筒状部10は、外キャップ本体9に向かって拡径する円錐状面18と、円錐状面18よりも容器2側に配される先端部19とを含んでいる。先端部19は、本実施形態では、円錐状面18に接続されている。筒状部10は、例えば、円錐状面18に続く取付ベース20をさらに含んでいる。
【0027】
本実施形態の先端部19は、実質的に同一の外径d1で筒状部10の軸方向に延びている。前記「実質的」とは、例えば、外キャップ3と内キャップ4との取り付けを強固にするために先端部19に形成された切り欠き部や突起部によって、先端部19の外径が一部異なる部分を含むものである。
【0028】
先端部19には、本実施形態では、高圧空気を容器2の内部に供給する空気吐出口22が設けられている。空気吐出口22は、本実施形態では、先端部19の容器2側の端面19aに配されている。
【0029】
先端部19は、例えば、リブ12よりも容器2の側に配されている。先端部19は、本実施形態では、その外キャップ本体9側の一端19eがリブ12の容器2側の一端12eよりも容器2の側に配されている。換言すると、本実施形態の空気吐出口22は、リブ12の一端12eよりも容器2の側に配されている。
【0030】
本実施形態の円錐状面18には、容器2内のパンクシール液を外部に取り出すための取出口23が設けられている。取出口23は、本実施形態では、リブ12の一端12eよりも容器2側に配されている。なお、取出口23は、空気吐出口22から離れていれば、筒状部10のいずれの位置に設けられるかを限定されるものではない。
【0031】
前記「円錐状」とは、本明細書では、第1直線上の一点と交差する第2直線を、第1直線周りで回転させたときに第2直線で得られる曲面をいう。また、前記「円錐状」とは、本明細書では、第1直線上の一点と交差する円弧(第1直線から遠ざかる向きに凸)からなる曲線を、第1直線周りで回転させたときに円弧で得られる曲面でもよい。
【0032】
円錐状面18は、本実施形態では、リブ12の一端12eを挟んで筒状部10の軸方向の内外に延びている。なお、円錐状面18は、リブ12の一端12eよりも外キャップ本体9側に位置していてもよい。
【0033】
円錐状面18の軸方向の長さL1は、筒状部10の軸方向の長さLの40%~60%であるのが望ましい。これにより、内キャップ4を先端部19の側から筒状部10にきちんと被せることができる。筒状部10の長さLは、先端部19、円錐状面18及び取付ベース20からなる長さである。
【0034】
上述のような作用を効果的に発揮させるために、円錐状面18の軸方向に対する角度θは、例えば、10~35度が望ましい。角度θは、本明細書では、円錐状面18の軸方向の両端間を繋いだ直線の角度である。
【0035】
取付ベース20は、同一の外径d2で筒状部10の軸方向に延びている。取付ベース20は、本実施形態では、円錐状面18の最大外径と同じ外径d2を有している。
【0036】
また、本実施形態の外キャップ3は、第1流路13と第2流路14とを含んでいる。第1流路13は、例えば、外部からの高圧空気を容器2の内部に供給するための流路である。前記高圧空気は、本実施形態では、コンプレッサ8から供給される。第2流路14は、例えば、容器2に収容されたパンクシール液と容器2内に供給された高圧空気とをタイヤTへ取り出すための流路である。
【0037】
第1流路13は、例えば、第1縦部13Aと第1横部13Bとを有する。第1縦部13Aは、例えば、筒状部10の内部に配され、筒状部10の軸方向に延びている。本実施形態の第1縦部13Aは、空気吐出口22を含んでいる。第1横部13Bは、第1接続部11aの先端で開口する第1開口部24から筒状部10の半径方向にのび、かつ第1縦部13Aの下端に接続されている。
【0038】
第2流路14は、例えば、第2縦部14Aと第2横部14Bとを有する。第2縦部14Aは、筒状部10の内部に配され、筒状部10の軸方向に延びている。第2縦部14Aは、本実施形態では、第1縦部13Aと平行に延びている。本実施形態の第2縦部14Aは、取出口23を含んでいる。第2横部14Bは、第2接続部11bの先端で開口する第2開口部25から筒状部10の半径方向にのび、かつ第2縦部14Aの下端と接続される。
【0039】
内キャップ4は、本実施形態では、樹脂材料で形成されている。このような内キャップ4は、弾性変形が容易であり、外キャップ3と密に接着することができる。
【0040】
図4は、キャップユニット1の断面図である。図4に示されるように、内キャップ4は、一端側に開口4aを有するサック形状を有している。このような内キャップ4は、開口4aを塞ぐと、内キャップ4の内側を密閉状態として、内キャップ4の外側と内側とを遮断する機能を発揮する。
【0041】
内キャップ4は、開口4aを形成する裾部30と、裾部30から開口4aとは逆側に円錐状に延びる円錐状部31と、空気吐出口22を塞ぐ封止部32とを含んでいる。
【0042】
内キャップ4は、本実施形態では、先端部19の側から筒状部10に被せられて装着されている。この装着時、裾部30は、円錐状面18によって、徐々に拡径されるように外キャップ本体9に向かって拡径する。これにより、裾部30は、捲り上がることなく、きちんと筒状部10に密着する。また、キャップユニット1に容器2を装着した場合でも、容器2に収容されたパンクシール液が取出口23や空気吐出口22を介して第1接続部11aの第1開口部24及び第2接続部11bの第2開口部25から漏れでることが抑制される。さらに、取付ベース20が同一の外径であるので、裾部30が一層きちんと取付ベース20に密着する。
【0043】
裾部30は、例えば、その内面30aに、筒状部10に向かって突出しかつ筒状部10の周方向に延びる環状突部33が設けられていてもよい。このような環状突部33は、取付ベース20との密着の程度を高めるのに役立つ。
【0044】
また、内キャップ4の筒状部10への装着時、円錐状部31は、円錐状面18と向き合う位置に配される。これにより、一層、きちんと内キャップ4を外キャップ3に取り付けることができる。例えば、円錐状部31が円錐状面18と接触する場合、キャップユニット1に容器2を装着した場合において、パンクシール液の取出口23からの漏れが、一層抑制される。
【0045】
封止部32は、内キャップ4の筒状部10への装着時、その内面32aが空気吐出口22を覆っている。これにより、コンプレッサ8の高圧空気を容器2に供給するときに、空気吐出口22から吐出される高圧空気の圧力が封止部32に効率よく作用して、内キャップ4がパンクシール液の収容された容器2内へ、スムーズに離脱する。
【0046】
封止部32は、本実施形態では、その外面32bが、容器2側に向かって凸の突状に形成されている。封止部32の外面32bは、例えば、円錐状となる部分を含んでいる。このような外面32bは、内キャップ4のパンクシール液中の抵抗を小さくして、上述の離脱をさらにスムーズにするという効果を発揮する。なお、外面32bは、円錐状のものに限定されるものではなく、例えば、平坦状のものでもよいし、球状のものでもよい(図示省略)。
【0047】
このように、本実施形態の円錐状面18を有するキャップユニット1を採用することによって、内キャップ4をきちんと外キャップ3に装着することができる。これにより、内キャップ4の裾部30の捲れによる不良品の発生が抑制され、生産効率が向上する。
【0048】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【符号の説明】
【0049】
1 キャップユニット
2 容器
3 外キャップ
4 内キャップ
2A 口部
9 外キャップ本体
10 筒状部
18 円錐状面
19 先端部
22 空気吐出口
30 裾部
図1
図2
図3
図4