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特許7495069サービス品質機能を提供するためのデバイス及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】サービス品質機能を提供するためのデバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/24 20090101AFI20240528BHJP
   H04W 4/40 20180101ALI20240528BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20240528BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240528BHJP
【FI】
H04W28/24
H04W4/40
H04W24/02
H04W92/18
【請求項の数】 22
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023026843
(22)【出願日】2023-02-24
(62)【分割の表示】P 2021514332の分割
【原出願日】2018-09-17
(65)【公開番号】P2023075163
(43)【公開日】2023-05-30
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コウサリダス、アポストロス
(72)【発明者】
【氏名】パテロミケラキス、エマヌイユ
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ、チャン
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, Hisilicon,Proposal for Solution to KI#2-Monitoring network situation and QoS by V2X application,3GPP TSG SA WG6 #22 S6-180416,2018年03月09日
【文献】Huawei, HiSilicon,Procedures for the provision of Network-controlled QoS for PC5 communication,3GPP TSG SA WG2 #128b S2-188309,2018年08月14日
【文献】Huawei, HiSilicon,Solution for KI#3: Enhancements for QoS Monitoring and Control,3GPP TSG SA WG2 #126 S2-181951,2018年02月20日
【文献】5GAA WG2,LS to 3GPP on QoS Prediction,3GPP TSG SA #80 SP-180252,2018年05月04日
【文献】LG Electronics,23.502: UE or SMF requested QoS modification,3GPP TSG SA WG2 #118b S2-170242,2017年01月10日
【文献】5GAA WG2,LS on Requirements to enable Predictive QoS for Automotive industry,3GPP TSG SA WG2 #128b S2-188359,2018年08月16日
【文献】Huawei, Orange,Consideration of 5GAA NESQO aspects,3GPP TSG SA WG2 #128b S2-188357,2018年08月14日
【文献】Huawei, Hisilicon,Proposal for evaluation of solution#7,3GPP TSG SA WG6 #24 S6-180843,2018年05月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のネットワークエンティティを備える通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を提供するためのデバイスであって、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプション要求に応じて、前記QoS機能に対する前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションを有効にすることと、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数に、モニタリング要求を伝送することであって、前記モニタリング要求は、特定のセル及び地理的な位置の報告を有する、伝送することと、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、前記少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、前記少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数からモニタリング応答を取得し、
前記取得したモニタリング応答に基づいて、前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティの前記少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を予測することであって、前記QoSにおける前記変化は、位置情報、タイミング情報及び確率情報のうちの少なくとも1つで説明されている、予測することと、
前記通信ネットワーク内の前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、前記複数のネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、前記QoSにおける前記予測した変化に基づいた情報を伝送することと
を行うように構成され、
前記QoS機能に対する前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティの前記サブスクリプションは、前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティから前記通信ネットワークに提供されるサブスクリプションパラメータに基づいて有効にされ、
前記サブスクリプションパラメータは、前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化の前記予測のためのエリアを含む、デバイス。
【請求項2】
前記QoSにおける前記予測した変化を示す追加のQoSを提供することにより、前記少なくとも1つのアプリケーション及び/又は前記複数のネットワークエンティティのうちの前記少なくとも1つに、前記QoSにおける前記予測した変化を通知するようにさらに構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記サブスクリプションパラメータは、
プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、
ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、
単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、
前記QoS機能に対する前記サブスクリプション要求のタイミングウィンドウ及び/又は頻度と、
前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化の前記予測のための計画対象時間と、
前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化の閾値と、
前記通信サービスの継続時間と、
前記QoS機能に対するセグメントベースのサブスクリプション又はエンドツーエンド(E2E)のサブスクリプションと、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに対して必要とされる性能及びモニタリングエクスポージャと、
前記通信サービスのために必要とされるQoSと、
プライマリQoSが利用可能ではないと予測された場合に用いられることができる少なくとも1つ又は複数の代替的なQoSレベルと、
サイドリンクPC5及び/又はセルラ通信Uuを含むリンクのタイプと
のうちの1つ又は複数をさらに含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記伝送されるモニタリング要求は
モニタリングパラメータと、
モニタリングレベルと、
前記モニタリング応答の継続時間及び粒度と、
前記モニタリング要求の位置情報と
のうちの1つ又は複数を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化は、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティのモビリティ情報と、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティの挙動と、
マップ情報と、
前記ユーザ機器及び/又は前記通信ネットワークの前記位置の組み合わせを表す履歴情報及び/又は無線情報と、
前記通信ネットワークの特性と
のうちの1つ又は複数に基づいて予測される、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記QoSにおける前記予測した変化を通知することは、サイドリンクPC5通信及びセルラ通信Uuのうちの少なくとも1つを含む前記通信サービスのタイプに基づいて、前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、前記複数のネットワークエンティティのうちの前記少なくとも1つに通知を提供することを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記QoSにおける前記予測した変化を通知することは、前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、前記複数のネットワークエンティティのうちの前記少なくとも1つに、
プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、
ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、
サイドリンクPC5及び/又はセルラ通信Uuを含むリンクのタイプと、
単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、
QoSパラメータと、
前記QoSの新たなレベルに対する提案と、
前記QoSにおける前記変化の前記タイミング情報と、
前記QoSにおける前記変化の前記位置情報と、
ユーザ機器(UE)ごとの前記QoSのレベルと、
前記UEのタイミング情報と、
前記QoSにおける前記変化に関する前記確率情報と
のうちの1つ又は複数を含む通知を提供することを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つの通信サービスは、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスを含み、及び/又は、
前記アプリケーションエンティティは、V2Xアプリケーションエンティティに基づいている、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記V2Xアプリケーションエンティティは、
V2X通信サービスのためのアプリケーションサーバと、
UEを表すV2Xアプリケーションクライアントと、
公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)独自のアプリケーション機能を表すアプリケーション機能(AF)と、
前記アプリケーションサーバと前記通信ネットワークとの間に位置付けられるミドルウェアアプリケーションエンティティと
のうちの1つ又は複数を含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記V2X通信サービスのための前記アプリケーションサーバは、
V2Xアプリケーションサーバ(V2X AS)と、
グループ通信システムアプリケーションサーバ(GCS-AS)と、
コンテンツプロバイダと
のうちの1つ又は複数を含む、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
スライスベースのアーキテクチャに基づいて、前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化を予測するようにさらに構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記通信サービスは、ダイレクト車車間(V2V)通信サービスに基づいており、前記アプリケーションエンティティは、UEに基づいている、請求項1から11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
サイドリンクPC5パラメータを前記UEに提供するために、ビークルツーエブリシング制御機能(V2XCF)を提供するようにさらに構成される、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記ビークルツーエブリシング制御機能(V2XCF)を介して、前記QoS機能のための進化型プロビジョニングポリシを表す通知メッセージを前記UEに提供するようにさらに構成される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記UEに提供される前記通知メッセージは、
-前記サイドリンクPC5パラメータと、
-パケット遅延バジェット(PDB)へのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)のサービス品質(PPPP/QoS)クラスのマッピングと、現在のQoS及び前記QoSにおける前記予測される変化に対するパケットエラー率(PER)と
-前記現在のQoS及び前記QoSにおける前記予測した変化に関する無線パラメータと、
-前記UEが、前記無線パラメータを変化させること、又は、サイドリンクPC5を介したビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスに関する前記パケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)(PPPP)をマッピングすることを示すタイマー情報と
のうちの1つ又は複数を含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
通信システムは、5G通信システムに基づいている、請求項1から15のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
特定のQoSレベルを維持するために、前記QoSにおける前記予測した変化に基づいて、ネットワーク再構成をトリガするようにさらに構成される、請求項1から16のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項18】
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、前記複数のネットワークエンティティのうちの前記少なくとも1つに、前記QoSにおける前記予測した変化の精度を示すアラート通知を提供するようにさらに構成される、請求項1から17のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記QoS機能に対する前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティの前記サブスクリプションを無効にする及び/又は修正するようにさらに構成される、請求項1から18のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項20】
前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化の前記予測のための前記エリアに基づいて、QoSダウングレード/アップグレードが、xメートル又はx、y、zの座標を用いた位置で行われる、請求項1から19のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項21】
複数のネットワークエンティティを備える通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を提供するための方法であって、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプション要求に応じて、前記QoS機能に対する前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションを有効にする段階と、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数に、モニタリング要求を伝送する段階と、
前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、前記少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、前記少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数からモニタリング応答を取得する段階と、
前記取得したモニタリング応答に基づいて、前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティの前記少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を予測する段階であって、前記QoSにおける前記変化は、位置情報、タイミング情報及び確率情報のうちの少なくとも1つで説明されている、段階と、
前記通信ネットワーク内の前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、前記複数のネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、前記QoSにおける前記予測した変化に基づいた情報を伝送する段階と
を備え、
前記QoS機能に対する前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティの前記サブスクリプションは、前記少なくとも1つのアプリケーションエンティティから前記通信ネットワークに提供されるサブスクリプションパラメータに基づいて有効にされ、
前記サブスクリプションパラメータは、前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化の前記予測のための予め定められた地理的エリアを含む、方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの通信サービスの前記QoSにおける前記変化の前記予測のための前記予め定められた地理的エリアに基づいて、QoSダウングレード/アップグレードが、xメートル又はx、y、zの座標を用いた位置で行われる、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、通信ネットワークにおけるサービス品質(QoS)を提供する分野に関する。より具体的には、本開示は、複数のネットワークエンティティを含む通信ネットワーク内のアプリケーションエンティティ(例えば、車両、アプリケーションサーバ)の通信サービス(例えば、ビークルツーエブリシング(V2X)サービス)のQoSを判定するためのデバイス及び方法に関する。本発明はまた、判定したQoS(例えば、QoSにおいて予想される変化)をアプリケーションエンティティ及び/又はネットワークエンティティに伝送するデバイス及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の進化型ビークルツーエブリシング(eV2X)サービスは、特別なタイプの第5世代(5G)サービスとして説明され、参照番号"TS 22.186"の技術仕様書に係る安全性及び非安全性サービスの両方を含む。
【0003】
eV2Xサービスに関するいくつかのキーとなる要件は、要約すると以下のようになり得る。
・3~10msの範囲内の重要なレイテンシ及び99.999%より高い信頼性の重要業績評価指標(KPI)、これらは、要求に応じて、例えば、新たなアプリケーション要求(例えば、自動化変化のレベル、動的なグループ-ユーザ機器(UE)フォーメーション)又はネットワーク変化(すなわち、コアネットワーク及び/又はアクセスネットワークエンティティへのネットワーク輻輳)、伝送のモード又はオペレーション変化)に起因して、適合される必要があり得る。これらの変化のもと、キーとなる課題は、任意の一時的なサービス損失又はパケット損失のないV2X通信のサービス継続性を保証することである。
・環境のダイナミシティ(例えば、高モビリティ、頻繁なハンドオーバ、チャネル状態、干渉など)は、短い時間尺度で(例えば、ミリ秒で)、性能サービス品質(QoS)又はユーザ体感品質(QoE)の変動を結果的もたらし得る。重要でないサービスでは、これは、時間ウィンドウにわたる性能を平均化することにより許容され得るが、しかしながら、V2Xの重要な通信では、動的なQoS変化が捕らえられる必要があり、そうしないと、これはネットワーク要件を満たさないということにつながるかもしれない(アプリケーションの観点から、これは、セルラ通信システムに信頼を置きすぎることに起因する自動車事故の可能性につながるかもしれない)。
・コネクテッドカーの密集したネットワークを想定すると、通信システムのすべてのセグメントにわたるUE(又は、複数のUE)のQoSの動的なモニタリング及び制御に関する処理の複雑性及びシグナリングの負荷が高くなることが予想される。
・多様なKPIが入り混じったグループベースの通信が設定又は適合される必要がある。トラフィックの効率又は安全性を保証するためには、近接する他の自動車のKPI/QoSを考慮する必要がある。
【0004】
eV2Xサービスに対する上記の要件を考慮すると、例えば、最小の制御プレーンレイテンシを有する安全性又は非安全性V2Xサービスと、リアルタイムシグナリングとの融合を達成することを保証するためには、予測QoS構成又は適合が不可欠である。
【0005】
従来、各ユーザ機器(UE)に対する無線アクセスネットワーク(RAN)は、プロトコルデータユニット(PDU)セッションごとに1つ又は複数のデータ無線ベアラ(DRB)を確立している。RANは、アップリンクトラフィック(UL)及びダウンリンクトラフィック(DL)QoSフローをDRBと関連付ける。DRBは、無線インタフェース(Uu)上のパケット処理を規定する。DRBは、同一のパケット転送処理を用いてパケットを供給する。"3GPP(登録商標)-38804"に規定されるように、異なるパケット転送処理を必要とするQoSフローのために、別個のDRBが確立され得る。予想されるQoSが実現されることを確認するために、承認制御の出力に基づいて適切なDRBが確立される。さらに、ネットワークは、「修正ベアラコンテキスト要求」メッセージを介して、確立されたベアラにおける動的なQoS修正を提供し、詳細な説明は、3GPP-36331及び3GPP-24301のリファレンスと共に3GPP仕様書において確認され得る。これは、例えば、予想されるQoS及び/又はカバレッジ変化に関する、ネットワークからUE(又は、それらのグループ)への「早期の」通知スキームを提供しないという難しい判断である。この機能は、アプリケーション又はUEが、予想されるQoS変化に関して十分に早く通知され、ネットワークとネゴシエートし、例えば、実際のQoS修正の前に、アプリケーション層構成を適合することができない。
【0006】
さらに、従来のスキーム(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)、第5世代(5G))では、特定の時間及び/又は特定の位置においてQoSパラメータの値の予測を全く提供しておらず、結果として、それらは、アプリケーションエンティティに対する予測又は素早い通知を有効にするサブスクリプションメカニズムを全く提供していない。
【0007】
従来のデバイス及び方法のさらなる課題は以下のとおりである。
・QoS機能の予測の構成及び有効化に関する手順をどのように確立し、何が現在の5Gアーキテクチャに影響を与えるのかが今のところ判定されていない。
・QoS変化の予測(P-QoS)は、例えば、予測の粒度又は精度、及び、V2Xサービスに対する要件に基づいて、ネットワーク及びQoSの異なるモニタリングを要求する。さらに、異なる可能な配置又は分散されたP-QoS要素を仮定すると、例えば、どのエンティティにより、異なるV2Xサービスの抽象化のどのレベルで、どのモニタリングが必要とされるかが今のところ判定されていない。
・QoS変化の予測に関する機能は、管理プレーン(MP)及びMP-to-CPインタフェース(例えば、SBI)にも影響を与え得る。例えば、P-QoSの事前運用(すなわち、どのようにNEの管理が、P-QoSネットワーク機能(NF)をサポートするように拡張される必要があるか)に対するMPの役割、及び、運用又は保守フェーズが判定される必要がある。
【0008】
さらに、従来のデバイス及び方法には、(例えば、UE(例えば、車両)のモビリティ情報、アプリケーションの挙動、マップ情報、及び、ネットワーク情報に基づいた)QoS及び/又はカバレッジにおける変化の予測をサポートしていないというデメリットがある。
【0009】
さらに、従来のデバイス及び方法は、例えば、QoS変化の予測のためのサービスに対するサブスクリプション、予測を有効する対応するモニタリング要求、アプリケーションとネットワーク(例えば、車両側におけるV2Xアプリケーション)との間のQoSネゴシエーション、提供されるQoS及び/又はカバレッジの変化のための関連するアプリケーションの早期通知などをサポートしていない。
【0010】
説明される特徴及び機能は、特定の将来の5Gサービス、例えば、V2Xの安全性及び効率性により必要とされ、従来のデバイス及び方法によりサポートされていない。
【発明の概要】
【0011】
上述した課題及びデメリットを考慮して、本発明の目的は、通信ネットワークにおける通信サービスのためのQoS機能を提供するために、従来の解決手段を改善することである。
【0012】
本発明の目的は、添付の独立請求項において提供される解決手段により実現される。本発明の有利な実装は、従属請求項においてさらに規定されている。
【0013】
特に、本発明は、通信ネットワーク内のアプリケーションエンティティの通信サービスに関するQoS機能を提供するためのデバイスを提案する。具体的には、デバイスは、アプリケーションエンティティの通信サービスのQoS及び/又はQoSにおける変化を判定し得る。
【0014】
いくつかの実施形態において、QoS機能(これ以降、予測QoS「P-QoS」機能とも称される)は、例えば、QoSを判定し、QoSを予測し、QoSにおける変化を判定し、QoSにおける変化、及び/又は、アプリケーションエンティティ(例えば、V2Xアプリケーションエンティティ)の特定の通信サービスのためのカバレッジを予測(及び/又は、非常に速く検出)し、(例えば、履歴情報又は統計に基づいて)QoSの潜在的な変化を識別することを可能にする通信システム内の予測機能に基づき得る。以下では、用語「QoS機能」及び「P-QoS機能」は、区別することなく用いられる。
【0015】
本開示を特定の機能に限定することなく、QoS機能(例えば、P-QoS機能)は、個別のネットワーク機能であってよく、異なるネットワークエンティティ間で分散されてよく、既存の機能又はネットワークエンティティ(例えば、第5世代(5G)通信システムのポイント調整機能(PCF)、セッション管理機能(SMF)、ネットワーク及びデータ分析機能(NWDAF)、V2X制御機能、アプリケーション機能(AF))などの一部であってよい。例えば、QoS機能は、プロトコルデータユニット(PDU)セッションのための予想されるQoSの安定性又は変化を判定する(例えば、トラフィック分散に関するQoS変動を判定する)こと、予想されるカバレッジ変化、グループベースのQoS予想、推定されるネットワーク状況(例えば、抽象化されたチャネル状態、ネットワークの利用可能性、輻輳状況、負荷状況など)を判定すること、特定のエリア内の平均の干渉レベルを判定すること、平均の単一又はグループベースのモビリティを判定すること、ハンドオーバ失敗率の確率を判定することなどを含んでよい、又は、含まなくてよい。
【0016】
例として、QoS機能(例えば、P-QoS機能)は、通信のタイプ、例えば、サイドリンク(PC5)通信、セルラ(Uu)通信、両方の通信の組み合わせ、デュアルコネクティビティモードなどの通知を提供してよい。さらに、QoS機能は、RAN側、及び/又は、(例えば、コア及びRAN側)形成されたエンドツーエンド通信経路のいずれかに適合されてよい。
【0017】
これにより、主な利点は、要約すると以下のとおりとなり得る。
・提供される通信サービスの信頼性及び利用可能性を高める。
・特に、通信ネットワークにおける重要なサービスに対する通信サービスのQoSにおける変化の影響を減らす。
・通信ネットワーク及びV2Xサービス又はV2Xアプリケーションの柔軟性を高める。
・安全性に関連するV2X通信に対して不可欠な要件であるV2Xアプリケーションに対して予想されるQoSリンク品質(すなわち、予測可能又は保証された遅延、信頼性及びスループット)を維持及び/又は保証する。
・5G通信システムによる継続的なサービスを提供し、サービス低下率を抑える。
などである。
【0018】
本発明の第1態様は、複数のネットワークエンティティを備える通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を提供するためのデバイスを提供し、デバイスは、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数に、モニタリング要求を伝送し、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数からモニタリング応答を取得し、取得したモニタリング応答に基づいて、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を判定し、通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化に基づいた情報を伝送するように構成される。
【0019】
例えば、デバイスは、異なるタイプの通信サービス及び異なるタイプの通信リンク(Uu、PC5)をサポートする通信システムにおいて、QoS機能を提供してよい(例えば、エンドツーエンドのQoS及び/又はカバレッジレベル変化の判定、予測、通知及びネゴシエーションを有効にする)。
【0020】
いくつかの実施形態において、V2Xアプリケーションエンティティは、サブスクライブするように構成されてよく、さらに、QoS機能(例えば、予測サービスを有効にし、QoSを判定し、QoSにおける変化を判定し、カバレッジレベルにおける変化を判定する、など)を提供するよう、デバイス(及び/又は、通信ネットワーク)に要求してよい。さらに、複数のネットワークエンティティ(例えば、RAN、コアネットワーク)、UE及びアプリケーションエンティティは、情報(例えば、アプリケーション層、ネットワーク層、無線層など)をデバイスに、及び/又は、デバイスのQoS機能に報告するように構成されてよい。さらに、デバイスは、(例えば、個々のエンティティとして、又は、別のコアネットワーク機能の一部として、)通信ネットワーク内にあってよく、さらに、QoS機能、QoS変化及びカバレッジの予測などを提供するように構成されてよい。さらに、QoS機能の結果に基づいて、デバイス及び/又は通信ネットワークは、最初に合意されたQoSにおける予想される変化、及び/又は、カバレッジレベルにおける変化について、V2Xアプリケーションエンティティに通知してよい。例えば、デバイスは(例えば、そのQoS機能)は、(すなわち、別のQoSレベルが利用可能である場合)QoSに関する別の提案などを提供してよい。通知は、QoSにおける変化及び/又はカバレッジプロビジョンを説明するために、位置情報、タイミング情報及び確率情報を含んでよい。
【0021】
例えば、適切なQoSに対する合意のために、V2Xアプリケーションエンティティと通信ネットワークとの間のネゴシエーションが行われ得る。QoS変化に関する通知は、QoSの維持のための再構成を可能するために、アプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティ(RAN、コアネットワーク)のうちの少なくとも1つに報告されてよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、2つの異なるモバイルネットワークオペレータ(MNO)の通信ネットワーク又はPLMNは、第1MNOから第2MNOへとローミングするUE(又は、それらのグループ)のためのQoS機能(例えば、予測サービス)を構成するようにインタラクトしてよい。さらに、2つ又はそれより多くのMNOは、例えば、同一のサービスに加わるUEが異なるMNOに所属させられ、予測サービスが有効にされる実施形態において、QoS変化に関する通知及び/又は構成を交換してよい。MNOのネットワーク管理プレーン(NMS)は、MNOがサポートできるQoS及び/又はカバレッジレベル変化の予測サービスをさらに構成してよい。
【0023】
第1態様の実装形式において、デバイスは、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を判定するために、少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプション要求に応じて、QoS機能に対する少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションを有効するようにさらに構成される。
【0024】
(通信ネットワーク内にあり得る、又は、通信ネットワークに入り得る)異なるアプリケーションエンティティがデバイスのQoS機能に対するサブスクリプションを要求し得るので、これは有益である。さらに、異なるアプリケーションエンティティのサブスクリプションが有効にされてよい。
【0025】
デバイス及び/又は通信ネットワークは、選択的に有効になってよく、結果として、QoS機能に対する異なるアプリケーションエンティティのサブスクリプションを制御してよい。
【0026】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、QoSにおける判定した変化を示す追加のQoSを提供することにより、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化を通知するようにさらに構成される。これは、QoSにおける判定した変化、特に、そのようなQoSにおける変化に基づいた情報を伝送することにより行われ得る。
【0027】
特定の将来の5Gサービス、例えば、V2Xの安全性では、QoS及び/又はカバレッジにおける変化の早期通知を関連するアプリケーションエンティティに要求し得るので、これは有益である。デバイスは、QoSを判定し、QoSにおける変化を判定してよく、さらに、例えば、QoSにおける判定した変化が示される追加の通知を提供してよく、アプリケーションエンティティ及び/又はネットワークエンティティが通知されてよい。
【0028】
第1態様のさらなる実装形式において、QoS機能に対する少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションは、少なくとも1つのアプリケーションエンティティから通信ネットワークに提供されるサブスクリプションパラメータに基づいて有効にされる。
【0029】
アプリケーションエンティティがサブスクリプションパラメータを提供してよく、デバイス、例えば、そのQoS機能及び/又は通信ネットワークは、QoS機能に対するアプリケーションエンティティのサブスクリプションを有効にしてよいので、これは有益である。
【0030】
第1態様のさらなる実装形式において、サブスクリプションパラメータは、プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、QoS機能に対するサブスクリプション要求のタイミングウィンドウ及び/又は頻度と、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の判定のための計画対象時間と、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の判定のための予め定められた地理的エリアと、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の閾値と、通信サービスの継続時間と、QoS機能に対するセグメントベースのサブスクリプション又はエンドツーエンド(E2E)サブスクリプションと、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに対して必要とされる性能及びモニタリングエクスポージャと、通信サービスのために必要とされるQoSと、プライマリQoSが利用可能ではないと判定された場合に用いられることができる少なくとも1つ又は複数の代替的なQoSレベルと、サイドリンク(PC5)及び/又はセルラ通信(Uu)を含むリンクのタイプとのうちの1つ又は複数を含む。
【0031】
アプリケーションエンティティからデバイス及び/又は通信ネットワークに異なるサブスクリプションパラメータが提供されるので、これは有益である。さらに、QoS機能に対するアプリケーションエンティティのサブスクリプションが有効されてよい。
【0032】
第1態様のさらなる実装形式において、伝送されるモニタリング要求は、モニタリングパラメータと、モニタリングレベルと、モニタリング応答の継続時間及び粒度と、モニタリング要求の位置情報とのうちの1つ又は複数を含む。
【0033】
QoS機能を提供すること(例えば、QoSを判定すること)は、通信ネットワーク及び/又はQoSの異なるモニタリングを要求してよいので、これは有益である。例えば、モニタリングは、予測の粒度/精度及びV2Xサービスに基づいている。
【0034】
第1態様のさらなる実装形式において、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティのモビリティ情報と、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの挙動と、マップ情報と、UE及び/又は通信ネットワークの位置の組み合わせを表す履歴情報及び/又は無線情報と、通信ネットワークの特性とのうちの1つ又は複数に基づいて判定される。
【0035】
マップ情報、位置情報、アプリケーションエンティティの挙動など異なるパラメータがQoSにおいて変化し得るので、これは有益である。さらに、QoSにおける変化が判定されてよく、通知が提供されてよい。
【0036】
第1態様のさらなる実装形式において、QoSにおける判定した変化を通知することは、サイドリンク(PC5)通信及びセルラ通信(Uu)のうちの少なくとも1つを含む通信サービスのタイプに基づいて、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに通知を提供することを有する。
【0037】
QoS機能が、通信のタイプ、例えば、サイドリンク(PC5)、セルラ(Uu)、両方の組み合わせ、デュアルコネクティビティモードなどに基づき得る通知を提供し得るので、これは有益である。さらに、判定したQoS及び/又はQoSにおける判定した変化が提供されてよい。
【0038】
第1態様のさらなる実装形式において、QoSにおける判定した変化を通知することは、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、
プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、サイドリンク(PC5)及び/又はセルラ通信(Uu)を含むリンクのタイプと、単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、QoSパラメータと、QoSにおける新たなレベルに対する提案と、QoSにおける変化のタイミング情報と、QoSにおける変化の位置情報と、ユーザ機器(UE)ごとのQoSのレベルと、UEのタイミング情報と、QoSにおける変化に関する確率情報とのうちの1つ又は複数を含む通知を提供することを有する。QoSにおける判定した変化が提供され得るので、これは有益である。
【0039】
第1態様のさらなる実装形式において、少なくとも1つの通信サービスは、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスを含む。
【0040】
通信サービスがV2X通信サービスであってよいので、これは有益である。例えば、車両は、当該車両に影響を与え得る別のネットワークエンティティと通信する必要があり得る。さらに、V2XサービスのQoSが判定などされ得る。
【0041】
第1態様のさらなる実装形式において、アプリケーションエンティティは、V2Xアプリケーションエンティティに基づいている。例えば、アプリケーションエンティティは、車両又はモバイルデバイスなどであってよい。
【0042】
第1態様のさらなる実装形式において、V2Xアプリケーションエンティティは、V2X通信サービスのためのアプリケーションサーバと、UEを表すV2Xアプリケーションクライアントと、公衆陸上移動体ネットワークPLMN独自のアプリケーション機能を表すアプリケーション機能(AF)と、アプリケーションサーバと通信ネットワークとの間に位置付けられるミドルウェアアプリケーションエンティティとのうちの1つ又は複数を含む。
【0043】
本開示は、特定のタイプのアプリケーションエンティティに限定されることはない。異なるタイプのアプリケーションエンティティ、例えば、V2Xアプリケーションエンティティ、アプリケーションサーバ、AFなどは、異なるタイプの通信サービスを有してよく、さらに、QoS機能に対するサブスクリプションを要求してよい。さらに、異なるタイプのアプリケーションエンティティの通信サービスのためのQoS機能が提供されてよい。
【0044】
第1態様のさらなる実装形式において、V2X通信サービスのためのアプリケーションサーバは、V2Xアプリケーションサーバ(V2X AS)と、グループ通信システムアプリケーションサーバ(GCS-AS)と、コンテンツプロバイダとのうちの1つ又は複数を含む。
【0045】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、スライスベースのアーキテクチャに基づいて、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を判定するようにさらに構成される。
【0046】
特定のスライスに対して適切な量のネットワークリソースが割り当てられ得るので、これは有益である。
【0047】
第1態様のさらなる実装形式において、通信サービスは、ダイレクト車車間(V2V)通信サービスに基づいており、アプリケーションエンティティは、UEに基づいている。
【0048】
例えば、アプリケーションエンティティは、車両などのUEであってよく、さらに、車両は、別の車両とさらに通信してよい。
【0049】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、サイドリンク(PC5)パラメータをUEに提供するためのビークルツーエブリシング制御機能(V2XCF)を提供するようにさらに構成される。サイドリンク(PC5)パラメータがUEに提供され得るので、これは有益である。
【0050】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、ビークルツーエブリシング制御機能(V2XCF)を介して、QoS機能のための進化型プロビジョニングポリシを表す通知メッセージをUEに提供するようにさらに構成される。例えば、いくつかの実施形態において、ダイレクト車車間通信が提供されてよい。
【0051】
第1態様のさらなる実装形式において、UEに提供される通知メッセージは、サイドリンク(PC5)パラメータと、パケット遅延バジェット(PDB)へのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)のサービス品質(PPPP/QoS)クラスのマッピングと、現在のQoS及びQoSにおける予測される変化に対するパケットエラー率(PER)と、現在のQoS及びQoSにおける判定した変化に関する無線パラメータと、UEが、無線パラメータを変化すること、又は、サイドリンク(PC5)を介したビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスのためのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)(PPPP)をマッピングすることを示すタイマー情報(Txxxx)とのうちの1つ又は複数を含む。
【0052】
デバイスがUEに通知してよく、当該通知がV2XCFにより提供され得るので、これは有益である。
【0053】
第1態様のさらなる実装形式において、通信システムは、5G通信システムに基づいている。
【0054】
本開示を限定することなく、いくつかの実施形態において、通信システムは5Gに基づいてよい。
【0055】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、特定のQoSレベルを維持するために、QoSにおける判定した変化に基づいて、ネットワーク再構成をトリガするようにさらに構成される。
【0056】
例えば、QoS機能は、特定のQoSレベルを維持するために、ネットワーク再構成をトリガするために用いられてよい。
【0057】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化の精度を示すアラート通知を提供するようにさらに構成される。
【0058】
例えば、予め定められた基準に対して、予測がより低い精度を有する場合、QoS変化について、急速な通知が伝送され得るので、これは有益である。
【0059】
第1態様のさらなる実装形式において、デバイスは、QoS機能に対する少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションを無効にする及び/又は修正するようにさらに構成される。
【0060】
例えば、位置の変化がQoS機能に関する精度の異なるレベルを表し得るので、これは有益である。さらに、既存のサブスクリプションが更新及び/又は修正されてよい。
【0061】
本発明の第2態様は、複数のネットワークエンティティを備える通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を提供するための方法を提供し、方法は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数に、モニタリング要求を伝送する段階と、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数からモニタリング応答を取得する段階と、取得したモニタリング応答に基づいて、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスのサービス品質(QoS)における変化を判定する段階と、通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化を伝送する段階とを備える。
【0062】
第2態様の実装形式において、方法は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を判定するために、少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプション要求に応じて、QoS機能に対する少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションを有効する段階をさらに備える。
【0063】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、QoSにおける判定した変化を示す追加のQoSを提供することにより、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化を通知する段階をさらに備える。
【0064】
第2態様のさらなる実装形式において、QoS機能に対する少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションは、少なくとも1つのアプリケーションエンティティから通信ネットワークに提供されるサブスクリプションパラメータに基づいて有効にされる。
【0065】
第2態様のさらなる実装形式において、サブスクリプションパラメータは、プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、QoS機能に対するサブスクリプション要求のタイミングウィンドウ及び/又は頻度と、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の判定のための計画対象時間と、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の判定のための予め定められた地理的エリアと、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の閾値と、通信サービスの継続時間と、QoS機能に対するセグメントベースのサブスクリプション又はエンドツーエンド(E2E)サブスクリプションと、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに対して必要とされる性能及びモニタリングエクスポージャと、通信サービスのために必要とされるQoSと、プライマリQoSが利用可能ではないと判定された場合に用いられることができる少なくとも1つ又は複数の代替的なQoSレベルと、サイドリンク(PC5)及び/又はセルラ通信(Uu)を含むリンクのタイプとのうちの1つ又は複数を含む。
【0066】
第2態様のさらなる実装形式において、伝送されるモニタリング要求は、モニタリングパラメータと、モニタリングレベルと、モニタリング応答の継続時間及び粒度と、モニタリング要求の位置情報とのうちの1つ又は複数を含む。
【0067】
第2態様のさらなる実装形式において、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティのモビリティ情報と、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの挙動と、マップ情報と、UE及び/又は通信ネットワークの位置の組み合わせを表す履歴情報及び/又は無線情報と、通信ネットワークの特性とのうちの1つ又は複数に基づいて判定される。
【0068】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、サイドリンク(PC5)通信及びセルラ通信(Uu)のうちの少なくとも1つを含む通信サービスのタイプに基づいて、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに通知を提供すう段階をさらに備える。
【0069】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、サイドリンク(PC5)及び/又はセルラ通信(Uu)を含むリンクのタイプと、単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、QoSパラメータと、QoSの新たなレベルに関する提案と、QoSにおける変化のタイミング情報と、QoSにおける変化の位置情報と、ユーザ機器(UE)ごとのQoSのレベルと、UEのタイミング情報と、QoSにおける変化に関する確率情報とのうちの1つ又は複数を含む通知を提供する段階をさらに備える。
【0070】
第2態様のさらなる実装形式において、少なくとも1つの通信サービスは、ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスを含む。
【0071】
第2態様のさらなる実装形式において、アプリケーションエンティティは、V2Xアプリケーションエンティティに基づいている。
【0072】
第2態様のさらなる実装形式において、V2Xアプリケーションエンティティは、V2X通信サービスのためのアプリケーションサーバと、UEを表すV2Xアプリケーションクライアントと、公衆陸上移動体ネットワークPLMN独自のアプリケーション機能を表すアプリケーション機能(AF)と、アプリケーションサーバと通信ネットワークとの間に位置付けられるミドルウェアアプリケーションエンティティとのうちの1つ又は複数を含む。
【0073】
第2態様のさらなる実装形式において、V2X通信サービスのためのアプリケーションサーバは、V2Xアプリケーションサーバ(V2X AS)と、グループ通信システムアプリケーションサーバ(GCS-AS)と、コンテンツプロバイダとのうちの1つ又は複数を含む。
【0074】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、スライスベースのアーキテクチャに基づいて、少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化を判定する段階をさらに備える。
【0075】
第2態様のさらなる実装形式において、通信サービスは、ダイレクト車車間(V2V)通信サービスに基づいており、アプリケーションエンティティは、UEに基づいている。
【0076】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、サイドリンク(PC5)パラメータをUEに提供するためのビークルツーエブリシング制御機能(V2XCF)を提供する段階をさらに備える。
【0077】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、ビークルツーエブリシング制御機能(V2XCF)を介して、QoS機能のための進化型プロビジョニングポリシを表す通知メッセージをUEに提供する段階をさらに備える。
【0078】
第2態様のさらなる実装形式において、UEに提供される通知メッセージは、サイドリンク(PC5)パラメータと、パケット遅延バジェット(PDB)へのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)のサービス品質(PPPP/QoS)クラスのマッピングと、現在のQoS及びQoSにおける予測される変化に対するパケットエラー率(PER)と、現在のQoS及びQoSにおける判定した変化に関する無線パラメータと、UEが、無線パラメータを変化すること、又は、サイドリンク(PC5)を介したビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスのためのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)(PPPP)をマッピングすることを示すタイマー情報(Txxxx)とのうちの1つ又は複数を含む。
【0079】
第2態様のさらなる実装形式において、通信システムは、5G通信システムに基づいている。
【0080】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、特定のQoSレベルを維持するために、QoSにおける判定した変化に基づいて、ネットワーク再構成をトリガする段階をさらに備える。
【0081】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化の精度を示すアラート通知を提供する段階をさらに備える。
【0082】
第2態様のさらなる実装形式において、方法は、QoS機能に対する少なくとも1つのアプリケーションエンティティのサブスクリプションを無効にする及び/又は修正する段階をさらに備える。
【0083】
本願において説明されるすべてのデバイス、要素、ユニット及び手段は、ソフトウェアもしくはハードウェア要素又はこれらの任意の種類の組み合わせにおいて実装され得ることを留意されたい。本願において説明されるさまざまなエンティティにより実行されるすべての段階、同様に、さまざまなエンティティにより実行されるように説明される機能は、それぞれのエンティティが、それぞれの段階及び機能を実行するように適合される、又は、そのように構成されることを意味することを目的としている。具体的な実施形態の以下の説明において、外部のエンティティにより実行される特定の機能又は段階が、特定の段階又は機能を実行するそのエンティティの特定の詳細な要素の説明において反映されていない場合であっても、これらの方法及び機能は、それぞれのソフトウェアもしくはハードウェア要素、又は、これらの任意の種類の組み合わせにおいて実装され得ることが当業者に明らかとなるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0084】
本発明の上述した態様及び実装形式は、添付の図面に関連して具体的な実施形態についての以下の説明において説明される。
図1】本発明の実施形態に係る通信ネットワーク内のアプリケーションエンティティの通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を提供するためのデバイスの概略図を示す。
図2】本発明の実施形態に係るアプリケーションエンティティの通信サービスに関するサービス品質機能を有効にし、プロビジョニングするためのデバイスを含むシステムの概略図を示す。
図3】QoS機能の有効化、通信ネットワークの構成及びQoS機能の提供に関する例示的な手順のフロー図を示す。
図4】QoS機能に対するモニタリングの有効化に関する例示的な手順のフロー図を示す。
図5】QoS機能のローカル予測に対するモニタリングの有効化に関する例示的な手順のフロー図を示す。
図6a】アプリケーション機能及びアプリケーションサーバのそれぞれに、QoSにおける変化を通知するためのメッセージシーケンスチャート(MSC)の例を概略的に示す。
図6b】アプリケーション機能及びアプリケーションサーバのそれぞれに、QoSにおける変化を通知するためのメッセージシーケンスチャート(MSC)の例を概略的に示す。
図7a】ユーザ機器(UE)のV2Xアプリケーションエンティティに、QoSにおける変化を通知するためのMSCの例を概略的に示す。
図7b】ユーザ機器(UE)のV2Xアプリケーションエンティティに、QoSにおける変化を通知するためのMSCの例を概略的に示す。
図8】スライス管理システムによるP-QoS機能の構成のための手順を概略的に示す。
図9】P-QoS機能に関するPC5パラメータの構成のための手順を概略的に示す。
図10】ローミングサービスを用いて、マルチMNO環境において、NEF間インタラクションに基づいてP-QoSサブスクリプション要求を伝送するための手順を概略的に示す。
図11a】ローミングサービスを用いて、マルチMNO環境において、PLMN間制御プレーンに基づいてP-QoSサブスクリプション要求を伝送するための手順を概略的に示す。
図11b】ローミングサービスを用いて、マルチMNO環境において、PLMN間制御プレーンに基づいてP-QoSサブスクリプション要求を伝送するための手順を概略的に示す。
図12a】アプリケーションエンティティが異なるMNOに所属させられているマルチMNO環境において、QoS機能を提供するための例示的なMSCを概略的に示す。
図12b】アプリケーションエンティティが異なるMNOに所属させられているマルチMNO環境において、QoS機能を提供するための例示的なMSCを概略的に示す。
図12c】アプリケーションエンティティが異なるMNOに所属させられているマルチMNO環境において、QoS機能を提供するための例示的なMSCを概略的に示す。
図13】本発明の実施形態に係る通信ネットワーク内のアプリケーションエンティティの通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を提供するための方法の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0085】
図1は、本発明の実施形態に係る通信ネットワーク1内のアプリケーションエンティティ110の通信サービス111に関するサービス品質(QoS)機能を提供するためのデバイス100を示す。
【0086】
通信ネットワークは、さらに、ユーザ機器120及び複数のネットワークエンティティ112、113及び114を含んでよい。いくつかの実施形態において、デバイス及び/又はアプリケーションエンティティ及び/又はネットワークエンティティ及び/又はユーザ機器120は、互いに通信するように構成されてよく、1つ又は複数の通信ネットワークにあってよく、特定のネットワーク構成に本開示を限定することなく、1つ又は複数のPLMNなどにあってよい。さらに、複数のネットワークエンティティ112、113及び114は、無線アクセスネットワーク(RAN)ノード(例えば、基地局)又はコアネットワーク(CN)エンティティ(例えば、NWDAF、SMF、PCF、UPF、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)など)に基づいてよい。
【0087】
デバイス100は、アプリケーションエンティティ110、少なくとも1つのネットワークエンティティ(例えば、図1における112)及びユーザ機器120のうちの1つ又は複数にモニタリング要求101を伝送するように構成される。例えば、モニタリング要求101は、異なるネットワークノードに伝送されてよく、さらに、通信サービスのQoS、QoSにおける変化などを判定するための情報の収集のために用いられてよい。
【0088】
さらに、モニタリング要求101は、例えば、直接、又は、別のネットワークエンティティを介して、アプリケーションエンティティ110及び/又はUE120に伝送されてよい。
【0089】
デバイス100は、アプリケーションエンティティ110、少なくとも1つのネットワークエンティティ112及びユーザ機器120のうちの1つ又は複数からモニタリング応答102を取得するようにさらに構成される。
【0090】
説明されたように、デバイス100は、アプリケーションエンティティ110(例えば、車両であり得る)にモニタリング要求101を伝送してよい。さらに、デバイス100は、さらに、例えば、車両の経路、車両の軌道などであり得るアプリケーションエンティティ110からモニタリング応答102を取得してよい。
【0091】
さらに、デバイス100は、モニタリング要求101をUE120(例えば、車両)に伝送してよい。さらに、デバイス100はさらに、例えば、車両の経路、車両の軌道などであり得るUE120からモニタリング応答102を取得してよい。
【0092】
デバイス100は、取得したモニタリング応答102に基づいて、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ110の少なくとも1つの通信サービス111のサービス品質103の変化を判定するようにさらに構成される。
【0093】
例えば、デバイスは、モニタリング要求がそれらに伝送されるネットワークエンティティのうちの1つ又は複数からモニタリング応答を取得してよい。さらに、例えば、通信サービスのQoS、通信サービスのQoSにおける変化、カバレッジにおける変化などが判定されてよい。
【0094】
デバイス100は、通信ネットワーク1内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティ110に、及び/又は、ネットワークエンティティ112、113及び114のうちの少なくとも1つにQoS103における判定した変化を伝送するようにさらに構成される。
【0095】
例えば、デバイスは、QoSにおける変化を判定してよく、さらに、アプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの1つ又は複数などに、QoSにおける変化(例えば、QoS、QoSにおける変化、カバレッジレベルなど)を伝送してよい。
【0096】
図2は、本発明の実施形態に係るアプリケーションエンティティ110の通信サービスに関するサービス品質(QoS)機能を有効にし、提供するためのデバイス100を含むシステム200の概略図を示す。
【0097】
システム200におけるデバイス100は、QoS機能(例えば、P-QoS機能)を有効にするために必要とされ得るいくつかの手順を実行する。
【0098】
システム200は、デバイス100のQoS機能にサブスクリプション要求を送信するアプリケーションエンティティ110を含む。
【0099】
デバイス100は、アプリケーションエンティティ110のサブスクリプション要求に応じて、すべてのタイプのリンク及び/又はサービスに対する予測の有効化を実行する。サブスクリプション要求を有効にするために、例えば、アプリケーションエンティティの通信サービスのQoS及び/又はQoSにおける変化が判定されてよい。
【0100】
デバイス100は、さらに、QoS機能を有効にするために、及び/又は、提供するために、すべてのタイプのリンク及び/又はサービスに対して適切なノードへのモニタリング報告の有効化を実行する。例えば、デバイス100は、RAN201に、及び、通信ネットワーク1のCN202におけるNWDAF、SMF、PCF、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)及びUPFを含むいくつかのネットワークエンティティに、モニタリング要求を伝送する。さらに、デバイス100は、RAN201から、及び、CN202におけるNWDAF、SMF、PCF、AMF及びUPFを含むネットワークエンティティのうちの1つ又は複数から、モニタリング応答を取得する。
【0101】
デバイス100は、さらに、取得したモニタリング応答に基づいて、アプリケーションエンティティ110の通信サービスのQoSにおける変化を判定して、アプリケーションエンティティ110のQoSにおける判定した変化を伝送する。
【0102】
例えば、デバイス100は、タイミング位置、確率情報などを用いて、QoS変化及び/又はカバレッジの通知を提供することにより、アプリケーションエンティティを通知する。
【0103】
システム200は、第1のモバイルネットワークオペレータMNO1を含む2つの異なるオペレータが第2のモバイルネットワークオペレータMNO2とインタラクトしているマルチオペレータに基づいている。インタラクションは、ローミング及び非ローミングの場合に基づいてよい。図2の実施形態において、デバイス100、CN202におけるネットワークエンティティ、アプリケーションエンティティ110、及び、RAN201は、本開示を異なるエンティティの特定の位置に限定することなく、第1MNO1に含まれる。
【0104】
デバイス100(及び/又はシステム200)は、さらに、例えば、管理プレーンによりP-QoSの構成を実行する。
【0105】
以下では、本開示を通信システムの特定のタイプに限定することなく、例示的な5G通信システムとして用いて、QoS機能(例えば、ネットワークQoSの予測機能)を有効にし、提供するためのいくつかの例示的な手順が説明される。
【0106】
図3は、QoS機能の有効化、通信ネットワークの構成及びQoS機能の提供に関する例示的な手順のフロー図を示す。図3に示されるエンティティは、UE300、AN301、AMF302、SMF303、UPF304、NWDAF305、QoS機能(例えば、P-QoS機能)を提供するように構成されるデバイス100、PCF306、ネットワークエクスポージャ機能(NEF)307、及び、アプリケーション機能110の形式のアプリケーションエンティティである。
【0107】
本開示を限定することなく、UE300は、図1のUE120と同様であってよい、及び/又は、機能的に同様であってよい。例えば、図1のUE120及び図3のUE300は、同一の車両又は異なるタイプの車両などに基づき得る。
【0108】
QoS機能(例えば、P-QoS機能)を提供するために、V2Xアプリケーションエンティティは、予測QoS(P-QoS)機能をサポートするために、5G通信ネットワークにサブスクライブする。
【0109】
アプリケーションエンティティは、P-QoSサブスクリプションパラメータを5Gシステムに送信する。サブスクリプションパラメータは、
・プロトコルデータユニット(PDU)セッション識別番号(ID)と、
・ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、
・単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、
・QoS機能に対するサブスクリプション要求のタイミングウィンドウ及び/又は頻度と、
・通信サービスのQoSにおける変化の判定のための計画対象時間(例えば、QoSは通信ネットワークが次のx秒を提供することを保証し、QoSダウングレード又はQoSアップグレードがX秒において行われる、など)と、
・通信サービスのQoSにおける変化の判定のために予め定められた地理的エリア(例えば、QoSダウングレード/アップグレードが、xメートル又はx、y、zの座標を用いた位置で行われる、など)と、
・少なくとも1つの通信サービスのQoSにおける変化の閾値(例えば、通知対象の閾値)
・通信サービスの継続時間と、
・特定の予測能力(例えば、QoS変化、カバレッジの外部、5GからLTEへの移行など)と、
・QoS機能に対するセグメントベースのサブスクリプション又はエンドツーエンド(E2E)サブスクリプション(この情報は、例えば、ローカル又はグローバル予測のための要件を識別するために必要とされ得る)と、
・少なくとも1つのアプリケーションエンティティに対して必要とされる性能及びモニタリングエクスポージャ(この情報は、サブスクリプション要求が有効にされ得るか否かを判定するために、通信ネットワークにより用いられてよい)と、
・通信サービスのために必要とされるQoSと、
・プライマリQoSが利用可能ではないと判定された場合に用いられ得る少なくとも1つ又は複数の代替的なQoSレベルと、
・サイドリンク(PC5)及び/又はセルラ通信(Uu)を含むリンクのタイプと
のうちの1つ又は複数を含む。
【0110】
図3の実施形態において、QoS機能の有効化(例えば、P-QoS機能の有効化)は、例えば、アプリケーション機能(AF)に基づいており、5Gシステムを考慮したV2Xサービスのためのアプリケーションエンティティのサブスクリプション要求に応じて、有効にされ得る特徴として説明される。手順は、すべてのタイプのアプリケーションエンティティに対してより広く適用され得ることに留意されたい。例えば、アプリケーションエンティティは、アプリケーションサーバ、アプリケーション機能、ミドルウェアアプリケーションなどに基づいてよい。さらに、通信システムは、任意のタイプの(例えば、セルラ)通信システムであってもよい。
【0111】
段階3aにおいて、最初に、AF110が、
・1つ又は複数のV2XサービスID、
・サブスクリプションパラメータのうちの1つ又は複数
を含むサービス要求メッセージを送信する。
【0112】
例えば、AF110は、サービスIDと、時間、エリア及び周期情報とを、NEF307及びPCF306にそれぞれ送信する。
【0113】
次に、段階3bにおいて、PCF306(又は、ポリシ制御及び課金の役割を担ってよい任意の関連するネットワーク機能)は、AF110の要求を受信した後に、P-QoS有効化要求メッセージをデバイス100(例えば、そのP-QoS論理ユニット)に送信する。P-QoS有効化要求メッセージは、
・1つ又は複数のV2XサービスID、
・1つ又は複数のV2X UE ID、
・P-QoSサブスクリプションパラメータ(例えば、時間、地理的エリア及び周期又はモニタリング要件に関連するパラメータ)のうちの1つ又は複数
を含む。
【0114】
段階3cにおいて、デバイス100(例えば、そのP-QoSユニット)は、モニタリング有効化/サブスクリプション手順(図4において以下で詳細に説明される)を開始する。モニタリング有効化/サブスクリプション手順は、(例えば、リアルタイムのUEモニタリングのために)NWDAF305への、及び、AMF302及びUE300を介したRANへの分析有効化メッセージを要求に応じて含んでよい。
【0115】
次に、段階3dにおいて、通信ネットワークがこの機能をサポートでき、モニタリング応答が確認(ACK)されていることを保証するために、デバイス100(例えば、そのP-QoS承認制御)は、おそらくPCF306と一緒に、QoS機能に対するAF110のサブスクリプションを有効にする。
【0116】
承認制御の結果として、段階3dでは、デバイス100のP-QoS機能は、P-QoS有効化応答メッセージをアプリケーションエンティティ110に直接又はNEF307を介して送信する。このメッセージは、ACK(承諾の場合)又はNACK(拒否の場合)、又は、ネットワークパラメータのネゴシエーション(例えば、必ずしもすべてのP-QoSパラメータがシステムにより満たされることができるわけではない、などの場合)を含んでよい。
【0117】
段階3eにおいて、AF110は、例えば、P-QoSサブスクリプションパラメータをネゴシエートする場合、ACK/NACKにより応答する。
【0118】
さらに、段階3fにおいて、ポイント調整機能(PCF)306(ルールに従って、動的又は予め設定されたSMF303のいずれか)により、ポリシ及び課金(PCC)ルールが送信されるので、デバイス100(例えば、P-QoS機能)は、メッセージをPCF306及び/又はSMF303に送信することにより、PCCルールを無効にする又は拡張する役割を担ってよい。例えば、デバイス100のP-QoSからSMF303に、予め設定された拡張PCCルールメッセージが伝送されてよく、及び/又は、デバイス100のP-QoSからPCF306に、動的な拡張PCCルールメッセージが伝送されてよい。さらに、両方のメッセージは、P-QoS有効化パラメータを含んでよい。いくつかの実施形態において、P-QoS機能の位置に応じて、例えば、PCF306又はSMF303において、又は、新たな機能としてなど、異なるインタフェースが影響を受け得る。
【0119】
次に、段階3gにおいて、PCCルールを更新し、要求に応じてモニタリングを有効化した後に、デバイス100のP-QoS機能を、例えば、サービス又はセッションベースの方式で作動してよい。
【0120】
通信ネットワークは、予測サービス(例えば、無線アクセス技術(RAT)又はセルの変化)がこれ以上サポートされていない場合、又は、予測サービス(すなわち、QoS機能)の構成における任意の変化が必要とされる場合に、アプリケーションエンティティ110を通知してよい。その結果、予測サービスは、アプリケーションエンティティにより、及び/又は、デバイスにより、及び/又は、通信ネットワークなどのいずれかにより、例えば、解除、修正及び更新されてよい。
【0121】
代わりに、予測サービスを有効にするためのサブスクリプション要求は、UE(又は、UEのグループ)のアプリケーションエンティティにより、制御プレーンシグナリング(無線リソース制御(RRC))、非アクセス層(NAS)を用いてネットワークに、又は、ユーザプレーンシグナリングを用いてアプリケーション機能(例えば、5GSのAF)に送信されてよい。
【0122】
図4は、QoS機能に対するモニタリングの有効化に関する例示的な手順のフロー図を示す。
【0123】
段階4aにおいて、デバイス100(例えば、そのP-QoS機能)は、ネットワークエンティティに、例えば、通信ネットワーク内のAN301、及び/又は、アプリケーションエンティティ110、及び/又は、UE300に、モニタリング要求を伝送する。P-QoSサブスクリプション要求(例えば、P-QoSサブスクリプションパラメータ、V2Xサービスのタイプ)によれば、異なるモニタリングサブスクリプション又は構成要求は、V2Xサービスのタイプ及び合意されたP-QoS要件に応じて、例えば、異なるネットワークノード(例えば、gNB、UPF)により必要とされ、伝送され、収集されてよい。これらの要求は、例えば、サブスクリプション要求を有効にし、QoSを判定し、QoSにおける変化を判定し、及び/又は、QoS変化の予測を有効にするなどのために、必要とされ得る異なるタイプの情報の収集を可能にし得る。
【0124】
異なるタイプの情報は、
・NWDAFを介して、又は、対応するネットワークノードを介して直接取り出され得るノード(BS、UPF)ごと又はリンク(例えば、5GにおけるN3)ごとの一般的な情報(例えば、平均的なセルの負荷、平均ビットレート、信頼性、負荷、カバレッジ情報)と、
・対応するノード(RAN、CN、UE)を介して取り出され得るQoSフローごとの特定の情報、例えば、パケット遅延情報と、
・分析又は履歴データ、例えば、ハンドオーバ失敗率、拒否されたPDUセッションなどに対する統計と、
・同じ又は異なる隣接UEを介して取り出され得るUEごとの特定の情報(例えば、RRC測定報告、無線リンク品質、UEの速度、UEのモビリティ情報)と、
・アプリケーションエンティティ又はサードパーティーのいずれかにより提供されるアプリケーション層情報(例えば、車両の計画された経路/進路/軌跡、アプリケーションの挙動及び/又は構成、道路交通情報、道路施設情報)と、
・イベントをモニタリング及び検出する対応するノードにより報告され得るイベント(例えば、UEの接続可能性、通信障害)と
のうちの1つ又は複数であってよい。
【0125】
さらに、キーとなるQoSパラメータ及び予測イベントを識別する手順は、例えば、サービスのタイプ、用いられる通信リンクのタイプ(例えば、セルラ(Uu)、サイドリンク(PC5))、及び、P-QoSサブスクリプション要求の構成により影響が与えられ得る。
【0126】
デバイス(例えば、そのP-QoS機能)は、(例えば、直接、又は、別のCN機能を介して)適切なモニタリングサブスクリプション要求メッセージを適切なノード(例えば、UE、RANノード、CNノード、V2Xアプリケーションエンティティ)に伝送してよい。
【0127】
伝送されるモニタリング要求は、
・モニタリングパラメータ:パラメータ(例えば、レイテンシ、データレート、パケットエラー率、ビットレート、信頼性、ジッタ、信号対干渉雑音電力比(SINR)、カバレッジ)及び/又は測定タイプ(例えば、平均、実際の値など)と、
・モニタリングレベル:QoSフロー、リンク、UE及びネットワークノードと、
・報告の時間粒度:1回の報告、周期的な(値)報告、条件ベースの報告(例えば、閾値を上回る/下回る値を有する)と、
報告のエリア:特定のセル及び地理的な位置と
のうちの1つ又は複数を含んでよい。
【0128】
段階4bにおいて、予測サービスに対するモニタリング要求を受信したノードは、ACK又はNACKにより応答する。NACKの場合、ノードは、利用可能であれば、代替的なモニタリング構成を示してよい。
【0129】
段階4c、モニタリングフェーズのサブスクリプション又は有効化に成功した後、次に、実際のモニタリング(情報の収集)が開始されてよく、例えば、デバイス100のP-QoS機能により、モニタリング開始メッセージが、(例えば、直接又は別のCN機能を介して)送信されてよい。さらに、モニタリングは、(例えば、モニタリング拒否メッセージ)に伴って停止され又は一時停止されてよく、V2Xサービスの存続期間中に、モニタリング構成が修正されてよい。
【0130】
さらに、デバイス100及び/又はそのP-QoS機能は、オンデマンド分析有効化要求メッセージを伝送してよい。例えば、P-QoS機能100は、オンデマンド分析有効化要求メッセージをNWDAF305に伝送してよい。さらに、NWDAF305は、分析有効化応答(例えば、ACK又はNACK)をデバイス100のP-QoS機能に提供してよい。
【0131】
説明されるように、デバイス100は、アプリケーションエンティティ(すなわち、図4におけるAF110)にモニタリング要求を伝送してよい。さらに、デバイス100は、さらに、例えば、車両の経路、車両の軌道などであり得るAF110からモニタリング応答を取得してよい。
【0132】
さらに、デバイス100は、車両であり得るUE300にモニタリング要求を伝送してよい。さらに、デバイス100は、さらに、例えば、車両の経路、車両の軌道などであり得るUE120からモニタリング応答を取得してよい。
【0133】
さらに、デバイス100及び/又はそのP-QoS機能は、モビリティ情報ステータスサブスクリプションを、例えば、AMF302に伝送してよく、AMF302は、さらに、モビリティ情報ステータス応答をデバイス100に伝送してよい。
【0134】
図5は、QoS機能のローカル予測に関するモニタリングの有効化に関する例示的な手順のフロー図を示す。
【0135】
いくつかの実施形態において、P-QoS機能(又は、任意の他のCN機能)は、例えば、QoSにおける変化、個別のネットワークエンティティ(例えば、基地局(BS)、UPF)又はUEにより要求され、及び/又は、割り当てられ得るイベントの「ローカル」予測に基づいてよい。
【0136】
例として、PC5/サイドリンク通信のためのQoSにおける変化の予測の割り当ては、RAN側で行う方が早い可能性がある。予測サブスクリプション要求メッセージを受信したノードは、ACK又はNACKにより応答してよい。さらに、NACKの場合、ノードは、可能であれば、代替的な予測構成を示してよい。
【0137】
段階5aにおいて、デバイス100及び/又はそのP-QoS機能は、ローカル予測メッセージをアプリケーションエンティティAF110に、及び/又は、ネットワークエンティティに伝送する。
【0138】
段階5bにおいて、AN301は、予測通知メッセージ(例えば、無線品質の予想される劣化、Uu及び/又はPC5無線リンクのパスロスの増加)をデバイス100のP-QoS機能に伝送する。
【0139】
予測サブスクリプション要求メッセージは、受信ノード(又は、ローカルP-QoS機能)により予測されるべきパラメータのタイプ、(例えば、フロー、ノード、セッションごとなどの)報告のタイプ、予測及び報告の時間粒度、予測及び報告の位置などを含んでよい。
【0140】
(成功した)サブスクリプション又は「ローカル」予測の有効化の後、次に、実際の「ローカル」予測結果(情報の収集)が開始されてよく、例えば、P-QoS機能により(直接、又は、別のCN機能を介して)、予測開始メッセージが伝送される。「ローカル」予測は、さらに、停止され又は一時停止されてよく、一方、V2Xサービスの存続期間中に「ローカル」予測構成が修正される。
【0141】
「ローカル」予測結果(すなわち、予測通知メッセージ)は、
・サービス又は通信リンクに対する「e2e」予測結果を生成するためのセントラルP-QoSエンティティと、
・(既存の3GPPの主旨に近い)5Gネットワーク内のSMFと、
・迅速な通知が必要とされる場合、(例えば、特定のサービスに対するULレイテンシ値をモニタリングするために、又は、予測するために)V2Xアプリケーションエンティティに直接伝送することと
のうちの1つ又は複数に送信されてよい。
【0142】
QoSにおける判定した変化は、アプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの1つに伝送されてよい。例えば、デバイス100は、サイドリンク(PC5)通信及びセルラ通信(Uu)のうちの少なくとも1つを含む通信サービスのタイプに基づいて、アプリケーションエンティティ110に、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの1つに通知を提供してよい。QoS機能(例えば、P-QoS機能)の結果は、それが集中型P-QoS機能に基づいているか、異なるネットワークエンティティ間で分散されているかにかかわらず、V2Xアプリケーションエンティティ(例えば、UE、アプリケーションサーバなど)に、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの1つ又は複数に伝送されてよい。
【0143】
さらに、通知のタイプ及び記述は、初期のP-QoSサブスクリプションに依存し得る。例えば、通知は、
・UE1がX秒でカバレッジの外にあること、
・UE1が(x、y、z)の座標を用いた位置におけるカバレッジの外にあること、
・UE1のQoS(例えば、レイテンシ)がX秒でダウングレードされること、
・UE1のQoS(例えば、レイテンシ)が(x、y、z)の座標を用いた位置及びX秒でダウングレードされること、
・グループ通信(グループ-キャスト)のQoSがセル番号xにおいてダウングレードされること、
・UE1のQoS(例えば、レイテンシ)が(x、y、z)の座標を用いた位置において、X%の確率(信頼区間)でダウングレードされること、
・特定の確率及び/又は信頼区間を用いたQoS(例えば、ビットレート)における潜在的な変化
であってよい。
【0144】
さらに、QoS機能(例えば、予測機能)は、P-QoS結果に基づいて、QoSにおける変化の通知を提供してよく、
・(PDUセッションP-QoSごとの)PDUセッションID、PDUセッションタイプ、フローIDと、
・(サービス/QoSフローごとの)ビークルツーエブリシング(V2X)通信サービスIDと、
・サイドリンク(PC5)及び/又はセルラ通信(Uu)を含むリンクのタイプと、
・単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器(V2X-UE)IDと、
・QoSパラメータ(例えば、パケット遅延バジェット、ビットレート)及び/又は変化する5QI ID、及び/又は、トリガされるイベント(例えば、カバレッジ外)と、
・サポートされ/提供され得るQoSの新たなレベルに対する提案と、
・QoSにおける変化のタイミング情報、又は、適用され得るイベントのトリガと
・QoSにおける変化の位置情報、及び/又は、QoSの変化に関するセル情報、及び/又は、適用され得る識別されたイベントと、
・ユーザ機器(UE)ごとのQoSのレベル、例えば、<現在のQoS、新たな1 QoS、新たな2 QoSなど>と、
・UEのタイミング情報、例えば、<開始1、終了1、開始2、終了2>と、
・QoS及び/又はカバレッジにおける変化に関する確率情報と
のうちの1つ又は複数をさらに含んでよい。
【0145】
図6a、図6b、図7a及び図7bは、制御プレーン及び/又はユーザプレーンメッセージのいずれかを用いて、デバイス100及び/又はそのP-QoS機能100からV2Xアプリケーションエンティティに通知を提供するための実装についての異なる形式を示す。
【0146】
通知は、例えば、サービスID、V2X-UE ID、QoSパラメータ(例えば、QoSの古い値、QoSの新しい値、イベント、QoSにおける変化が適用されるタイミング情報)、QoSにおける変化が適用される地理的エリア、QoS変化の確率などであってよい。通知応答は、例えば、ACK、NACK、パラメータのネゴシエーションなどであってよい。
【0147】
図6a及び図6bは、5GネットワークにおけるNEF601を介したシグナリングオプションについての2つの例を概略的に示す。通知された宛先ノードは、AF110にあるV2Xアプリケーションエンティティであり、PLMN独自のアプリケーション又はサードパーティーアプリケーションであり得る。
【0148】
図7a及び図7bは、通知された宛先ノードがUE300にあるV2Xアプリケーションエンティティであるシグナリングオプションについての2つの例を概略的に示す。この場合、通知は、AF110又はRANインタフェース(例えば、NAS、RRC)のいずれかを介して送信されてよい。図7bのMSCの例では、QoSフローに関するQoSターゲットが、(「3GPP-23503」に従って)を満たすことができず、さらに、早期通知情報などと共に更新し得る場合、SMF303はPCF306を通知することができる。
【0149】
上記の例のすべてについて、P-QoS機能は、SMF303エンティティに通知してよく、後者は、QoS又はカバレッジレベルの任意の変化に関する通知をPCF306に転送してよい。そして、PCF306は、NEF601、AMF302、及び/又は、任意の他の機能又はネットワークエンティティに通知メッセージを伝送する役割を担う。
【0150】
(例えば、あらゆる潜在的なシグナリングオプション)に関して、V2Xアプリケーションエンティティを受信することは、通知応答メッセージで応答してよく、通知を確認してよく、及び/又は、例えば、(すなわち、新たに提案されるQoSレベルが提供された場合)新たに提案されるQoSレベルを承諾又は拒否してよい。拒否の場合、ネットワーク側とV2Xアプリケーションエンティティとの間でのQoS値のネゴシエーションが開始されてよく、その後、より好ましい代替的なQoSレベルを提案してよい。
【0151】
代わりに、予想されるQoS及び/又はカバレッジ変化に関するP-QoS通知の結果は、ネットワークエンティティ(例えば、5GシステムのBS、UPF、AMF、SMF、PCF、V2X-CFなど)に伝送されてよい。さらに、例えば、通知のタイプに基づいて、及び、初期の合意されたQoSレベルを維持する及び/又はネットワーク性能を最適化するためなどで、適切な再構成動作がトリガされ、ネットワークにより判定されてよい。
【0152】
図8は、管理プレーンによるP-QoS機能の構成に関する手順、及び、特に、スライスベースのアーキテクチャ(例えば、V2Xスライス)のシナリオを概略的に示す。すでに述べたように、P-QoS機能は、例えば、要求に応じて必要とされる特徴であってよい、又は、特定のサービスに対してデフォルトで有効にされてよい。
【0153】
ネットワークスライシングは、例えば、ネットワークオペレータとの合意の後に、垂直市場がエンドツーエンド論理サブネットワーク上で運用することを可能にするためにキーとなる5G要件である。5Gシステムにとって、自動車部門はキーとなる垂直市場であり、5G-V2Xは、キーとなるスライシングシナリオとして想定されている。
【0154】
オペレータは、サードパーティー又は顧客(例えば、OEM)のカスタマイズされたサービス要件を満たすために、必要とされるネットワークの特徴を提供してよい。ネットワークの特徴は、スライスKPI及び関連する機能及びリソースを満たすために必要とされ得る。P-QoS機能は、ある特定の機能であってよく、デフォルトで、又は、要求に応じてV2Xスライスに提供されてよい。
【0155】
最初に、サードパーティー801(又は、顧客)は、管理の観点から、サービス要件をネットワーク要件に変換するエンティティであるCSMF802に、いくつかのサービス要件を伝送する。次に、ネットワークスライス管理機能(NSMF)800は、ネットワークスライスインスタンスを作成及び/又は修正し、さらに、それらをポリシ(例えば、無線リソース管理(RRM)ポリシ、ネットワーク機能(NF)配置、スケールイン/アウト、スライスカバレッジなど)にマッピングする。通信サービス管理機能(CSMF)802、NSMF800、及び、ネットワークスライスサブネット管理システム(NSSMF)803は、参照番号「3GPP-28530」の技術仕様書において規定されているような、スライス管理システムを備えるスライス管理機能である。
【0156】
プロセスは、要約すると以下のようになり得る。
・段階8aにおいて、P-QoSの特徴を有するアプリケーション要件に基づいて、ネットワークスライスインスタンス(NSI)が作成される。
・段階8bにおいて、NSMF800は、最初に、例えば、要求に応じて、NWDAF305から必要とされる分析を(有効化msg0として)有効にする。
・段階8cにおいて、NWDAF305は、関連するネットワーク機能(QoS、リソースステータス及びイベントをモニタリングすることに関連するコア及び/又はRAN制御機能)からの分析を収集する。
・段階8dにおいて、NSMF800は、要求に応じた分析を受信し、これに応じて、5GSの異なるセグメント(例えば、RAN、TN、CN)を構成する。
・段階8eにおいて、NSMF800は、P-QoSを有効にするために、セグメントごとの構成をNSSMF803に送信し、これは、P-QoS有効化及び管理のためのパラメータを含む。
・段階8fにおいて、NSSMF803は、この情報を管理されるネットワークエレメント(NE)804、例えば、制御パネル(CP)機能に送信する。NE804は、(例えば、制御プレーンの観点から)異なるドメイン(例えば、CN、RAN)に対してポリシを提供する役割を担うPCFであり得る。
・段階8g(図示されていない)において、NE804又はPCFは、基本的な5GSに対する構成又はポリシを適用する。
【0157】
図9は、P-QoS機能に関するPC5パラメータの構成のための手順を概略的に示す。
【0158】
いくつかの実施形態において、例えば、V2V通信の場合、V2X制御機能(V2XCF)900が提供される。V2XCF900は、UE300に対するサイドリンク(PC5)パラメータのプロビジョンに関するネットワーク機能である。さらに、PC5に関するQoS機能(例えば、QoSモデル)は、サイドリンクオペレーションのためのUE300に対するパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)(PPPP)及び信頼性(PPPR)プロビジョニングを含む。
【0159】
以下では、QoS機能(例えば、P-QoS機能)に関するPC5パラメータの構成についての実施形態が説明される。さらに、Uu及びPC5のインターワーキングがあってもよく、統一されたQoSモデルが提供され得る。この目的で、P-QoS機能は、PC5セッションに関して予測又は予想される変化(QoS特性/PPPP/5QI、及び、QoS属性へのマッピング)を含むP-QoSパラメータをプロビジョニングする。
【0160】
デバイス100(例えば、そのP-QoS機能)から、V2XCF900及び/又はアプリケーションサーバ901及び/又は(V2XCF900を介して)UE300に、メッセージが伝送される。メッセージは、P-QoSメッセージに関する進化型プロビジョニングポリシを表し、参照番号「3GPP-24386」及び「3GPP-23786」の技術仕様書において規定されているような、PC5プロビジョニングパラメータを含む。
【0161】
伝送されるメッセージは、
・サイドリンクPC5パラメータと、
・パケット遅延バジェットPDBへのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)のサービス品質(PPPP/QoS)クラスのマッピング及び現在のQoS及びQoSにおける予測される変化に対するパケットエラー率PERと、
・現在のQoS及びQoSにおける判定した変化に関する無線パラメータと、
・UEが、無線パラメータを変化すること、又は、サイドリンクPC5を介したビークルツーエブリシングV2X通信サービスのためのパケット優先度ごとの近接サービス(ProSE)(PPPP)をマッピングすることを示すタイマー情報Txxxxと
のうちの1つ又は複数を含む。
【0162】
図10は、マルチMNO環境においてP-QoS機能を提供するための手順を概略的に示す。
【0163】
いくつかの実施形態において、UE(例えば、車両)は、P-QoS機能を有効にしてよい。さらに、V2XサービスのQoS機能(例えば、P-QoS機能)に対するそのサブスクリプションが有効にされてよく、及び/又は、QoS機能を用いてMNOに接続されてよい。UEは、さらに、第2MNO(例えば、国のMNO、国境を越えたMNO)へと移動してよい。そのような場合、例えば、(P-QoS機能のサービス継続性、信頼性及び利用可能性のための)実際のローミング前に、同一のP-QoS能力及び/又は構成がサポートされているか否かを第2MNO(すなわち、ターゲットMNO)に要求する必要があり得る。すなわち、サブスクリプションの延長が要求され得る。
【0164】
MNO間のインタラクションは、例えば、
・両方のMNOが有するNEFインタフェース、又は、この目的のために専用のAFのいずれかを介して、又は、
・PLMN間-制御プレーンシグナリングを介して、
行われてよい。
【0165】
図10は、ローミングサービスを用いて、マルチMNO環境におけるNEF間インタラクションに基づいて、P-QoSサブスクリプション要求を伝送するための手順を概略的に示す。
【0166】
説明されるように、第1通信ネットワークにおけるアプリケーションエンティティのサブスクリプション要求は、第2通信ネットワークにおけるネットワークエンティティに伝送されてよい。サブスクリプション要求は、第1通信ネットワークから第2通信ネットワークにアプリケーションエンティティのローミングの際に、アプリケーションエンティティの通信サービスに関するQoS機能が第2通信ネットワークにおいてサポートされているか否かを判定するためのQoSサービス要求メッセージを含んでよい。
【0167】
図10において、PLMN/MNO1は、UEが第2のPLMN/MNO2に移動した場合に、1つ又は複数のUEのV2Xサービスに関するP-QoSサブスクリプションパラメータがサポートされ得るか否かをP-QoSサービス要求メッセージを介して尋ねる。
【0168】
PLMN1は、PCFポイント座標機能(1000)(又は、P-QoS1)、及び、ネットワークエクスポージャ機能(NEF)1001(NEF PLMN1)を含む。さらに、PLMN2は、PCF1002(又は、P-QoS2)及びNEF1003(NEF PLMN2)を含む。
【0169】
PLMN/MNO2は、ACK又はNACKを用いて応答する。NACK(すなわち、P-QoSサービス応答メッセージ)の場合、オプションの代替的にサポートされる構成を提案してよい。説明されるように、MNO間のインタラクションは、NEF又はAFを介して行われてよい。
【0170】
図11a及び図11bは、ローミングサービスを用いて、マルチMNO環境におけるPLMN間制御プレーンに基づいて、P-QoSサブスクリプション要求を伝送するための手順を概略的に示す。
【0171】
図11a及び図11bにおいて、すなわち、第2MNOによりサポートされ得るP-QoS能力及び/又は構成の要求に関するMNO間のインタラクションは、PLMN間インタフェースを介して実行される。
【0172】
例として、図11aでは、5GシステムアーキテクチャのN24及びN32の基準点は、参照番号「3GPP-23501」の技術仕様書にしたがって、例えば、別のMNO/PLMNへのP-QoSサービス要求、応答メッセージ、及び、P-QoS能力のサブスクリプションのために用いられてよい。
【0173】
さらに、図11bでは、N27(NRF間)は、PLMN間のP-QoSサービスディスカバリ機能(例えば、クエリ、応答)のために用いられてよい。例えば、PLMN/MNO2が任意のP-QoSサービスを提供するかどうかをPLMN/MNO1がチェックする必要がある場合がある。
【0174】
いくつかの実施形態において、例えば、2つ又はそれより多くのUEが異なるMNOに所属させられ、それらがセルラ(Uu)及び/又はサイドリンク(PC5)インタフェース(すなわち、同一の又は異なる周波数帯)を介して通信する場合に、QoS機能(例えば、QoSの予測)が提供されてよい。
【0175】
例として、異なるMNOに所属させられている2つ又はそれより多くの車両間で、例えば、センサ共有、協調操作など、車車間の基地局経由(V2N2V)通信が実行されてよい。さらに、QoSにおける変化の予測は、異なるMNOに所属させられている車両に関するV2Xサービスのセッションのために、(例えば、通知により)予測結果の交換を要求してよい。
【0176】
例えば、PLMN1は、その個々のP-QoS計算に基づいて、QoSの予想される変化を検出してよい。さらに、PLMN1は、独自のネットワークに所属させられている車両の両方に通知してよく、PLMN2に所属させられている他の関連する車両に通知してもよい。
【0177】
QoSにおける変化の通知を表すメッセージは、提案され、サポートされるQoSレベルを含んでよい。QoS変化の通知についての詳細な説明は、上記(例えば、図6a、図6b、図7a及び図7bにおいて)説明されている。同様に、(同一又は他のMNOの)他の車両は、例えば、対応するMNOをトリガすることにより、サポートされ得る新たなQoSを承諾又は拒否、及び/又は、ネゴシエートしてよい。
【0178】
図12a、図12b及び図12cは、アプリケーションエンティティが異なるMNOに所属させられているマルチMNO環境において、QoS機能を提供するためのメッセージシーケンスチャートを概略的に示す。
【0179】
図12a、図12b及び図12cでは、異なるMNO間のインタラクション、結果として、異なるMNOへと所属させられる(例えば、UEにおける)V2Xアプリケーションエンティティへの通知メッセージの伝送に関して、MSCの3つの代替的な実装形式が示される。
【0180】
図12aは、AFのNEFインタフェースに基づいた異なるMNO間のインタラクションを示す。PCF1200(又は、P-QoS1)、及び、PLMN2とのNEF1201(NEF PLMN1)コミュニティを含むPLMN1は、PCF12002(又は、P-QoS2)、及び、NEF1203(NEF PLMN2)を含む。NEFインタフェースに基づいて、MNO間の通信が実行される。
【0181】
図12bは、制御プレーンインタフェースに基づいた異なるMNO間のインタラクションを示し、N24及びN32(すなわち、図11aにおいて説明されたような、5Gシステムアーキテクチャの基準点「3GPP-23501」)であってよい。制御プレーンインタフェースは、他のMNO/PLMNへの通知及び通知応答メッセージのために用いられてよい。例えば、第2MNOは、第1MNOへと所属させられる(例えば、UEの)適切なV2Xアプリケーションエンティティに通知を転送する役割を担ってよい。
【0182】
図12bにおいて、PLMN1は、P-QoS1 1204と、P-QoS21206及びPCF1207を含むPLMN2とのPCF1205コミュニティとを含む。制御プレーンインタフェースに基づいて、MNO間の通信が実行される。
【0183】
図12cは、サイドリンクインタフェース(PC5)に基づいた異なるMNO間のインタラクションを示す。車両は、それらのMNO(すなわち、それらが所属させられるMNO)から受信した通知メッセージを交換する。同様に、対応する通知応答は、サイドリンク制御プレーン(例えば、RRC)及び/又はユーザプレーンメッセージのいずれかを用いて、サイドリンクインタフェースを介して伝送される。
【0184】
いくつかの実施形態では、2つ又はそれより多くのUE間のセルラUu(V2N2V)又はサイドリンク/PC5通信のいずれかのために、図12a、図12b及び図12cについての説明された3つの実装形式が用いられてよい。
【0185】
図13は、複数のネットワークエンティティ112、113、114を備える通信ネットワーク1内のアプリケーションエンティティ110の通信サービス111に関するサービス品質(QoS)機能を提供するための本発明の実施形態に係る方法1300を示す。上述したように、方法1300は、デバイス100により実行されてよい。
【0186】
方法1300は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ、及び、少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数にモニタリング要求を伝送する段階1301を備える。
【0187】
方法1300は、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ、少なくとも1つのネットワークエンティティ及び少なくとも1つのユーザ機器のうちの1つ又は複数からモニタリング応答を取得する段階1302をさらに備える。
【0188】
方法1300は、取得したモニタリング応答に基づいて、少なくとも1つのアプリケーションエンティティの少なくとも1つの通信サービスのサービス品質(QoS)における変化を判定する段階1303をさらに備える。
【0189】
方法1300は、通信ネットワーク内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティに、及び/又は、ネットワークエンティティのうちの少なくとも1つに、QoSにおける判定した変化を伝送する段階1304をさらに備える。
【0190】
本発明は、例及び実装例としてさまざまな実施形態と共に説明されてきた。しかしながら、他の変形例が当業者により理解及び達成され、図面、本開示及び独立請求項の研究から、特許請求の範囲に記載の発明を実施することができる。特許請求の範囲及び説明において、単語「備える(comprising)」は、他の要素又は段階を除外するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外するものではない。単一の要素又は他のユニットが、特許請求の範囲に記載されているいくつかのエンティティ又は事項の機能を実現し得る。特定の手段が相互に異なる独立請求項に記載されているからといって、これらの手段の組み合わせが有利な実装において用いられることができることを示しているわけではない。
[項目1]
複数のネットワークエンティティ(112、113、114)を備える通信ネットワーク(1)内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の少なくとも1つの通信サービス(111)に関するサービス品質QoS機能を提供するためのデバイス(100)であって、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)、少なくとも1つのネットワークエンティティ(112)、及び、少なくとも1つのユーザ機器(120)のうちの1つ又は複数に、モニタリング要求(101)を伝送し、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)、上記少なくとも1つのネットワークエンティティ(112)、及び、上記少なくとも1つのユーザ機器(120)のうちの1つ又は複数からモニタリング応答(102)を取得し、
上記取得したモニタリング応答(102)に基づいて、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の上記少なくとも1つの通信サービス(111)のサービス品質(103)QoSにおける変化を判定し、
上記通信ネットワーク(1)内の上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)に、及び/又は、上記ネットワークエンティティ(112、113、114)のうちの少なくとも1つに、上記QoS(103)における上記判定した変化に基づいた情報を伝送する
ように構成される、デバイス(100)。
[項目2]
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の上記少なくとも1つの通信サービス(111)の上記QoS(103)における上記変化を判定するために、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)のサブスクリプション要求に応じて、上記QoS機能に対する上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)のサブスクリプションを有効にする
ようにさらに構成される、項目1に記載のデバイス(100)。
[項目3]
上記QoSにおける上記判定した変化を示す追加のQoSを提供することにより、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)に、及び/又は、上記ネットワークエンティティ(112、113、114)のうちの上記少なくとも1つに、上記QoS(103)における上記判定した変化を通知する
ようにさらに構成される、項目1又は2に記載のデバイス(100)。
[項目4]
上記QoS機能に対する上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の上記サブスクリプションは、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)から上記通信ネットワーク(1)に提供されるサブスクリプションパラメータに基づいて有効にされる、項目2に記載のデバイス(100)。
[項目5]
上記サブスクリプションパラメータは、
プロトコルデータユニットPDUセッション識別番号IDと、
ビークルツーエブリシングV2X通信サービスIDと、
単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器V2X-UE IDと、
上記QoS機能に対する上記サブスクリプション要求のタイミングウィンドウ及び/又は頻度と、
上記少なくとも1つの通信サービスの上記QoSにおける上記変化の上記判定のための計画対象時間と、
上記少なくとも1つの通信サービスの上記QoSにおける上記変化の上記判定のための予め定められた地理的エリアと、
上記少なくとも1つの通信サービスの上記QoSにおける上記変化の閾値と、
上記通信サービスの継続時間と、
上記QoS機能に対するセグメントベースのサブスクリプション又はエンドツーエンドE2Eのサブスクリプションと、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティに対して必要とされる性能及びモニタリングエクスポージャと、
上記通信サービスのために必要とされるQoSと、
プライマリQoSが利用可能ではないと判定された場合に用いられることができる少なくとも1つ又は複数の代替的なQoSレベルと、
上記サイドリンクPC5及び/又は上記セルラ通信Uuを含む上記リンクの上記タイプと
のうちの1つ又は複数を含む、項目4に記載のデバイス(100)。
[項目6]
上記伝送されるモニタリング要求は
モニタリングパラメータと、
モニタリングレベルと、
上記モニタリング応答の継続時間及び粒度と、
上記モニタリング要求の位置情報と
のうちの1つ又は複数を含む、
項目1から5のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目7]
上記少なくとも1つの通信サービス(111)の上記QoS(103)における上記変化は、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)のモビリティ情報と、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の挙動と、
マップ情報と、
上記UE(120、300)及び/又は上記通信ネットワーク(1)の上記位置の組み合わせを表す履歴情報及び/又は無線情報と、
上記通信ネットワークの特性と
のうちの1つ又は複数に基づいて判定される、
項目1から6のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目8]
上記QoS(103)における上記判定した変化を通知することは、サイドリンクPC5通信及びセルラ通信Uuのうちの少なくとも1つを含む上記通信サービスのタイプに基づいて、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)に、及び/又は、上記ネットワークエンティティ(112、113、114)のうちの上記少なくとも1つに通知を提供することを有する、項目1から7のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目9]
上記QoS(103)における上記判定した変化を通知することは、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)に、及び/又は、上記ネットワークエンティティ(112、113、114)のうちの上記少なくとも1つに、
上記プロトコルデータユニットPDUセッション識別番号IDと、
上記ビークルツーエブリシングV2X通信サービスIDと、
上記サイドリンクPC5及び/又は上記セルラ通信Uuを含む上記リンクの上記タイプと、
上記単一又はグループの影響を受けるビークルツーエブリシングユーザ機器V2X-UE IDと、
QoSパラメータと、
上記QoSの新たなレベルに対する提案と、
上記QoSにおける上記変化のタイミング情報と、
上記QoSにおける上記変化の位置情報と、
ユーザ機器UE(120、300)ごとの上記QoSのレベルと、
上記UE(120、300)のタイミング情報と、
上記QoSにおける上記変化に関する確率情報と
のうちの1つ又は複数を含む通知を提供することを有する、
項目1から8のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目10]
上記少なくとも1つの通信サービス(111)は、ビークルツーエブリシングV2X通信サービスを含む、
項目1から9のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目11]
上記アプリケーションエンティティ(110)は、V2Xアプリケーションエンティティに基づいている、
項目1から10のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目12]
上記V2Xアプリケーションエンティティは、
上記V2X通信サービスのためのアプリケーションサーバ(901)と、
UE(120、300)を表すV2Xアプリケーションクライアントと、
公衆陸上移動体ネットワークPLMN独自のアプリケーション機能を表すアプリケーション機能AFと、
上記アプリケーションサーバと上記通信ネットワークとの間に位置付けられるミドルウェアアプリケーションエンティティと
のうちの1つ又は複数を含む、
項目11に記載のデバイス(100)。
[項目13]
上記V2X通信サービスのための上記アプリケーションサーバ(901)は、
V2XアプリケーションサーバV2X ASと、
グループ通信システムアプリケーションサーバGCS-ASと、
コンテンツプロバイダと
のうちの1つ又は複数を含む、
項目12に記載のデバイス(100)。
[項目14]
スライスベースのアーキテクチャに基づいて、上記少なくとも1つの通信サービス(111)の上記QoS(103)における上記変化を判定する
ようにさらに構成される、項目1から13のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目15]
上記通信サービス(111)は、ダイレクト車車間V2V通信サービスに基づいており、上記アプリケーションエンティティ(110)は、UE(120、300)に基づいている、
項目1から14のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目16]
サイドリンクPC5パラメータを上記UE(120、300)に提供するために、ビークルツーエブリシング制御機能V2XCF(900)を提供するようにさらに構成される、項目15に記載のデバイス(100)。
[項目17]
上記ビークルツーエブリシング制御機能V2XCF(900)を介して、上記QoS機能のための進化型プロビジョニングポリシを表す通知メッセージを上記UE(120、300)に提供する
ようにさらに構成される、項目16に記載のデバイス(100)。
[項目18]
上記UE(120、300)に提供される上記通知メッセージは、
-上記サイドリンクPC5パラメータと、
-パケット遅延バジェットPDBへのパケット優先度ごとの近接サービスProSEのサービス品質PPPP/QoSクラスごとののマッピングと、現在のQoS及び上記QoSにおける上記予測される変化に対するパケットエラー率PERと
-上記現在のQoS及び上記QoSにおける上記判定した変化に関する無線パラメータと、
-上記UEが、上記無線パラメータを変化すること、又は、上記サイドリンクPC5を介した上記ビークルツーエブリシングV2X通信サービスに関する上記パケット優先度ごとの近接サービスProSE PPPPをマッピングすることを示すタイマー情報Txxxxと
のうちの1つ又は複数を含む、
項目17に記載のデバイス(100)。
[項目19]
上記通信システムは、5G通信システムに基づいている、
項目1から18のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目20]
特定のQoSレベルを維持するために、上記QoS(103)における上記判定した変化に基づいて、ネットワーク再構成をトリガする
ようにさらに構成される、項目1から19のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目21]
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)に、及び/又は、上記ネットワークエンティティ(112、113、114)のうちの上記少なくとも1つに、上記QoSにおける上記判定した変化の精度を示すアラート通知を提供する
ようにさらに構成される、項目1から20のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目22]
上記QoS機能に対する上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の上記サブスクリプションを無効にする及び/又は修正する
ようにさらに構成される、項目1から21のいずれか一項に記載のデバイス(100)。
[項目23]
複数のネットワークエンティティ(112、113、114)を備える通信ネットワーク(1)内の少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の少なくとも1つの通信サービス(111)に関するサービス品質QoS機能を提供するための方法(1300)であって、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)、少なくとも1つのネットワークエンティティ(112)、及び、少なくとも1つのユーザ機器(120)のうちの1つ又は複数に、モニタリング要求(101)を伝送する段階(1301)と、
上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)、上記少なくとも1つのネットワークエンティティ(112)、及び、上記少なくとも1つのユーザ機器(120)のうちの1つ又は複数からモニタリング応答(102)を取得する段階(1302)と、
上記取得したモニタリング応答(102)に基づいて、上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)の上記少なくとも1つの通信サービス(111)のサービス品質QoS(103)における変化を判定する段階(1303)と、
上記通信ネットワーク(1)内の上記少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(110)に、及び/又は、上記ネットワークエンティティ(112、113、114)のうちの少なくとも1つに、上記QoS(103)における上記判定した変化に基づいた情報を伝送する段階と
を備える方法(1300)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11a
図11b
図12a
図12b
図12c
図13