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▶ エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】スマート製品ラベルプラットホーム
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/00 20060101AFI20240528BHJP
   G06K 19/02 20060101ALI20240528BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20240528BHJP
   G06K 19/07 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
G09F3/00 M
G09F3/00 Q
G06K19/02 070
G06K19/06 028
G06K19/06 037
G06K19/07 230
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018523001
(86)(22)【出願日】2016-11-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-02-28
(86)【国際出願番号】 US2016060504
(87)【国際公開番号】W WO2017079541
(87)【国際公開日】2017-05-11
【審査請求日】2019-10-03
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-13
(31)【優先権主張番号】62/251,933
(32)【優先日】2015-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518000176
【氏名又は名称】エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】AVERY DENNISON RETAIL INFORMATION SERVICES LLC
【住所又は居所原語表記】8080 Norton Parkway, Mentor, Ohio 44060 Uni-ted States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルガス ジュリー
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー キンバリー ケー
(72)【発明者】
【氏名】パーマー クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】チャマンディ ポール エイ
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】古屋野 浩志
【審判官】松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-154162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 3/00
G06K 19/00-19/18
G06Q 20/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服又はアクセサリ用の品質表示タグまたは取り扱い表示ラベルを有するシステムであって、
ディジタルマニュファクチュアリングプロセスを経て前記品質表示タグまたは前記取り扱い表示ラベルに埋め込まれた少なくとも1つの埋め込み型トリガ、及び前記少なくとも1つの埋め込み型トリガに対応した固有の識別子を備えた埋め込み型トリガ技術と、
ビジネス・ルール・エンジンを備え、データ項目を格納したデータ管理プラットホームと、を有し、
前記ビジネス・ルール・エンジンは、前記データ管理プラットホームに格納され、前記埋め込み型トリガ技術及び前記固有の識別子によってイネーブルにされたデータ項目を選択するように構成され、
さらに、
前記ビジネス・ルール・エンジンによって選択されたデータ項目からインバウンド及びアウトバウンドデータを受け取り、外部プリンタにインバウンド及びアウトバウンドデータを出力する機密保持ブラックボックス、を有するシステム。
【請求項2】
前記埋め込み型トリガ技術は、RFID、二次元バーコード、データマトリックス(Data Matrix)またはバーコードのうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記品質表示タグおよび前記取り扱い表示ラベルは、前記埋め込み型トリガを介してデータ結合をイネーブルにする、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記埋め込み型トリガ技術は、走査、視覚認識、またはUHF/NFC・RFIDを介してイネーブルにされる、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記埋め込み型トリガ技術がいったんイネーブルにされると、前記データ管理プラットホーム内のデータ項目がイネーブルにされる、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記データ管理プラットホーム内の前記データ項目は、持続可能性、消費者関与、認証/ブランド保護、マーチャンダイジング/マーケティング、およびデータ管理を含む、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記ディジタルマニュファクチュアリングプロセスは、温度転写プロセス、熱転写プロセス、ディジタル印刷プロセス、レーザエッチングプロセス、又はインクジェット印刷プロセスを含む、請求項1記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、縫い込み(sewn-in)型ラベル内への無線認証(RFID)トランスポンダまたは他の埋め込み型トリガ技術の追加に関する。RFIDトランスポンダの追加により、RFIDが効果的に衣服中に直接一体化される。本発明の内容は、衣類およびアクセサリに特に適している。したがって、本明細書は、かかる衣類およびアクセサリを特に参照する。しかしながら、本発明の観点は、他の同様な用途にも等しく利用可能であることは理解されるべきである。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本願は、2015年11月6日に出願された米国特許仮出願第62/251,933号の優先権および権益主張出願であり、この米国特許を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
無線認証(Radio-frequency identification:RFID)は、それ自体を識別し、場合によっては、追加的に記憶されたデータを提供するための応答型デバイス(RIFD「タグ」またはトランスポンダと呼ばれている)を刺激する電磁エネルギー(「EMエネルギー」)の使用である。RFIDタグは、典型的には、アンテナに接続された動作回路付きのメモリが形成される「チップ」と通称されている半導体デバイスを含む。典型的には、RFIDタグは、質問器とも呼ばれている読み取り装置から受け取った無線周波数(“RF”)質問信号に応答してチップメモリ内に記憶されている情報を提供するトランスポンダとして働く。
【0004】
RFIDタグは、追跡されるべき物品に組み込まれまたはこれに取り付けられている場合がある。場合によっては、タグは、物品の外側に取り付けられる場合があり、場合によっては、タグは、物品の内側に挿入され、例えば包装材内に設けられ、物品の容器内に設けられ、または衣服に縫い込まれる場合もある。RFIDタグは、典型的には、検査数字付きの数バイトの単純なシリアル番号である固有の識別番号を備えた状態で製造される。この識別番号は、製造中、タグに組み込まれる。ユーザは、このシリアル/識別番号を変更することはできず、製造業者は、各シリアル番号が一度だけ用いられることを保証している。RFIDタグは、読み取り専用であり、その識別番号を含む問い合わせ信号にのみ応答する。かかる読み取り専用RFIDタグは、典型的には、追跡されるべき物品に永続的に取り付けられ、そしていったん取り付けられると、タグのシリアル番号は、コンピュータデータベース中のそのホスト物品と関連づけられる。
【0005】
しかしながら、品質表示タグ、取り扱い表示ラベル、および他の製造ラベルは、典型的には、衣服の外部に取り付けられるチケット、タグ、またはステッカである。これらタグは、雑な取り扱いで外れるようになる場合があり、または故意に取り外される場合がある。さらに、典型的な取り扱い表示ラベルは、慣例上の要件に起因して複数の言語の翻訳を含む多量の情報を含むことが要件とされている。かくして、この情報の全てを取り扱い表示ラベルまたは品質表示タグに盛ることはますます困難になっており、さらに、取り扱い表示ラベル/品質表示タグは、多量の情報を盛るために大きくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、RFIDトランスポンダが内蔵されまたは他の埋め込み型トリガ技術を備えた縫い込み型ラベルが要望されている。かくして、RFIDトランスポンダは、追跡および損失防止をイネーブルにするとともに取り扱い説明書および言語翻訳にアクセスするために多量の情報を全て、品質表示タグまたは取り扱い表示ラベルのサイズを大きくしないで備えるのが良い。
【0007】
本発明は、RFIDトランスポンダまたは他の埋め込み型トリガ技術が内蔵された縫い込み型ラベルを開示する。RFIDトランスポンダまたは他の埋め込み型トリガ技術により、取り扱い表示ラベルまたは品質表示タグは、データベース内に記憶されている多量の情報を備えることができる。データベースおよび情報は、品質表示タグ/取り扱い表示ラベルの全体サイズを大きくしないで、多量の情報に対するディジタル参照を備え、かかる情報は、取扱説明書および言語翻訳を含む。RFIDトランスポンダまたは埋め込み型トリガ技術はまた、損失防止手段となることも可能であり、しかも追跡をイネーブルにするとともに消費者体験を向上させるための他の行為を促進することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下の内容は、開示する本発明の幾つかの観点の基本的な理解を提供するために発明の概要を提供する。この発明の概要は、広範な外観ではなく、重要な/必須の要素を識別しまたはこれらの範囲を定めるものではない。その唯一の目的は、後で提供される詳細な説明の導入部として単純化された形態で幾つかの観点を提供することにある。
【0009】
開示するとともに本明細書においてクレーム請求される本発明は、その一観点において、埋め込み型トリガ技術、例えばRFID、QRコード、データマトリックス(Data Matrix )コードまたはバーコードなどを組み込んだタグまたはラベルを含む。代表的には、埋め込み型トリガ技術は、ディジタルマニュファクチュアリングプロセス、例えば熱転写IPPS、インディゴディジタルHTL、織物ラベル(ミューラー織機)、インディゴディジタルタグ、レーザエッチング、およびインクジェットなどにより埋め込まれる。取り扱い表示ラベルおよび品質表示タグは、埋め込み型トリガを介してデータ結合をイネーブルにする。具体的に説明すると、取り扱い表示ラベルおよび品質表示タグ付きの衣服またはアクセサリは、埋め込み型技術によりトリガされる対応の固有の識別子を有する。固有の識別子は、データ管理プラットホーム内に記憶されているデータ項目をイネーブルにする。データ管理プラットホームは、加工・流通過程の管理をコントロールし、更にビジネス・ルール・エンジンを含む。ビジネス・ルール・エンジンは、どのデータ項目が選択されるべきであるかを判定するためのルールを識別する。例えば、データ項目は、ブランドカタログ、ファクトリ電子商取引(eコマース)、コンテンツデリバリ、シリアル化エンジン、トラック・アンド・トレース(track and trace)イベント、および他のインバウンド/アウトバウンドデータを含む。製品一体化後、インバウンド/アウトバウンドデータは、セキュリティ証明書ならびにビジネスルールおよびロジックに基づいてトリガにより最終使用者によって思い起こされるのが良い。他のインバウンド/アウトバウンドデータは、機密保持ブラックボックスに送られ、次に、この機密保持ブラックボックスは、外部プリンタと通信する。
【0010】
好ましい実施形態では、開示するシステムおよび方法は、ブランドの価値を高めるとともにグローバルなサプライチェーン全体を通じて性能を促進するよう設計されている。このシステムは、チケット、ラベル、および品質表示タグに偽造防止およびセキュリティラベル、ブランド装飾物、および持続可能な包装ソリューションを提供することによってブランドの価値を高めることができる。このシステムは、グローバル・コンプライアンス、ブランド保護、ならびに在庫精度および損失防止を提供することによって性能を高めることができる。
【0011】
RFIDトランスポンダまたは他の埋め込み型トリガ技術がRFIDを効果的に衣服またはアクセサリに一体化するよう取り扱い表示ラベルまたは品質表示タグ中に組み込まれる。RFIDトランスポンダまたは埋め込み型トリガ技術は、衣服またはアクセサリについて固有の識別子を生成し、かかる固有の識別子は、データ管理プラットホーム内のデータ項目をイネーブルにする。かくして、トリガ技術が走査、視覚認識、UHF/NFC・RFIDなどを介していったんイネーブルにされると、データ管理プラットホーム内のデータ項目がイネーブルにされる。具体的に言えば、データ管理プラットホーム内のデータ項目は、持続可能性、消費者関与、認証/ブランド保護、マーチャンダイジング/マーケティング、およびデータ管理を含み、かかるデータ項目を活用すると対話型消費者体験を向上させることができる。
【0012】
上記目的および関連目的の達成のため、開示する本発明のある特定の例示の観点を以下の説明および添付の図面と関連して本明細書において説明する。しかしながら、これら観点は、本明細書において開示する原理を具体化することができる種々のやり方のうちのほんの2、3の例示であり、これは、かかる全ての観点および均等範囲を含むものである。他の利点および新規な特徴は、図面と関連して考慮されると、以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】開示するアーキテクチャによる開示するシステムの埋め込み型トリガ技術の流れ図である。
図2】開示するアーキテクチャによる開示するシステムの埋め込み型トリガ技術へのデータ結合の流れ図である。
図3A】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのトランザクショナルデータベースの流れ図である。
図3B】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのトランザクショナルデータベースの流れ図である。
図4】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのデータ管理プラットホームの流れ図である。
図5】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのユーザサイクルの流れ図である。
図6】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのブランド保護の流れ図である。
図7】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのデータ管理プラットホームの流れ図である。
図8】開示するアーキテクチャによる開示するシステムのブランド保護モバイルアプリケーションの流れ図である。
図9】開示するアーキテクチャによる開示するシステムの認証アプリケーションの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、図面を参照して本発明について説明するが、図中、同一の参照符号は、全体を通じて同一の要素を意味するために用いられている。以下の説明において、説明の目的上、多くの特定の細部が本発明の十分な理解を提供するために記載される。しかしながら、本発明をこれら特定の細部なしで実施することができるということは明白であると言える。他の場合、周知の構造および装置が本発明の説明を容易にするためにブロック線図の形態で示されている。
【0015】
本発明は、埋め込み型トリガ技術、例えばRFID、QRコード、またはバーコードを搭載したタグまたはラベルがRFIDまたはトリガを効果的に衣服中に直接組み込んだタグまたはラベルを開示する。代表的には、埋め込み型技術は、ディジタル製造プロセスを経て埋め込まれ、ラベルおよびタグは、埋め込み型トリガおよび埋め込み型トリガに対応した固有の識別子を介してデータ接続をイネーブルにする。かくして、トリガ技術が走査、視覚認識、UHF/NFC・RFIDなどを介していったんイネーブルにされると、データ管理プラットホーム内のデータ項目がイネーブルにされる。具体的に言えば、データ管理プラットホーム内のデータ項目は、持続可能性、消費者関与、認証/ブランド保護、マーチャンダイジング/マーケティング、およびデータ管理を含み、かかるデータ項目を活用すると対話型消費者体験を向上させることができる。
【0016】
最初に、図面を参照すると、図1および図2は、埋め込み型トリガ技術102、例えばRFID、QRコード、バーコードなどを組み込んだタグまたはラベル100を示している。代表的には、埋め込み型技術102は、ディジタルマニュファクチュアリングプロセス104、例えば熱転写IPPS、インディゴディジタルHTL、織物ラベル(ミューラー織機)、インディゴディジタルタグ、レーザエッチング、およびインクジェットなどにより埋め込まれる。ラベルおよびタグ100は、埋め込み型トリガ102および埋め込み型トリガに対応した固有の識別子によりデータ結合をイネーブルにする。具体的に説明すると、データ管理プラットホーム内に記憶されているデータ項目は、固有識別子および埋め込み型トリガ技術によってイネーブルにされる。データ管理プラットホーム106は、保管チェーンをコントロールし、更にビジネス・ルール・エンジンを含む。ビジネス・ルール・エンジンは、どのデータ項目が選択されるべきであるかを判定するためのルールを識別する。データ項目は、ブランドカタログ、ファクトリ電子商取引(eコマース)、コンテンツデリバリ、シリアル化エンジン、トラック・アンド・トレースイベント、および他のインバウンド/アウトバウンドデータを含む。他のインバウンド/アウトバウンドデータは、機密保持ブラックボックスに送られ、次に、この機密保持ブラックボックスは、外部プリンタと通信する。
【0017】
図3に示されているように、ディジタル技術をサポートするトランザクショナルデータベース300がセキュリティ用途と非セキュリティの両方のために用いられる。非ディジタル製品302のためのトランザクショナルデータベースもまた用いられる。これは、ディジタル方式で製造されていないがベンダーモニタリングおよびコンプライアンスツールに必要な製品に関するデータを提供する。シリアライゼーション(シリアル化)マネージャ304が全てのディジタルマニュファクチュアリングプロセス306、例えば熱転写IPPS、インディゴディジタルHTL、織物ラベル(ミューラー織機)、インディゴディジタルタグ、レーザエッチング、およびインクジェット(将来のプロセス)に関するセキュリティのためのシリアライゼーションを管理する。シリアライゼーションマネージャ304は、機密保持データに関する実際のデータおよびシリアル番号でデータベースをアップデートする。非機密保持ディジタルプロセスは、シリアライゼーションマネージャ304をバイパスし、ディジタルマニュファクチュアリングプロセス306に直行する。ディジタルマニュファクチュアリングプロセス306は、次に、実際のデータおよびシリアル番号が印刷された状態でデータベースをアップデートする。次に、データベースのデータマネジャ308が、アドレス指定および追加データベース記録が特定用途向け機能を含むことができるようにするための構造を提供する。具体的に説明すると、アプリケーションアドレス指定データは、ブランド認証310、返品処理312、およびトラック・アンド・トレース機能314ならびにデータ収集および記録ツール316およびデベロッパーのためのソフトウェア開発キット(SDK)318のためのモバイルアプリケーションを含む。
【0018】
アプリケーションは、どの時点においても多数のユーザを考慮に入れるのに十分な帯域幅を(グローバルに)必要とし、かかるアプリケーションは、ユーザの数および未定義SDK開発アプリケーションの成長に応じて拡張トラフィックをサポートしなければならない。具体的に説明すると、ブランド認証のためのモバイルアプリケーションは、収益保護をもたらす。例えば、ブランド認証モバイルアプリケーションは、販売プロセスを加速するとともに最小限の顧客の期待(既存の顧客および将来の見込み客)の維持を助ける製品強化をもたらす。返品処理モバイルアプリケーションは、既存の収益を更に保護するよう既存の顧客に価値を付加する潜在的可能性を有する。トラック・アンド・トレースモバイルアプリケーションは、サプライチェーン可視化のための基本的な要望に応えるためのエントリーレベル・トラック・アンド・トレースソリューションを提供するためのバーコードおよびRFIDを利用した「ライト」ソリューションを生じさせる。データ収集および記録ツールは、ベンダーコンプライアンスを監視するためのツールを提供し、かかるベンダーコンプライアンスは、非ディジタル製造タグ、ラベル、HTL、および装飾物を含む全ての製品に関するグローバル・プリント・マネジメント(“GPM”)からのデータの捕捉を含む。デベロッパー向きのSDKは、第三者デベロッパーアプリケーションをサポートするとともにRBO自体のアプリケーションをサポートする。これにより、第三者デベロッパーおよびRBOは、バックボーンとしてADデータベースを利用する興味のあるアプリケーションを作ることができる。
【0019】
加うるに、開示するシステムおよび方法は、ブランドの価値を高めるとともにグローバル・サプライチェーン全体を通じて性能を加速するよう設計されている。このシステムは、チケット、ラベル、および品質表示タグに偽造防止およびセキュリティラベル、ブランド装飾物、および持続可能な包装ソリューションを提供することによってブランドの価値を高めることができる。このシステムは、グローバル・コンプライアンス、ブランド保護、ならびに在庫精度および損失防止を提供することによって性能を高めることができる。グローバル・コンプライアンスは、集中データ管理、法令遵守、翻訳案内、およびサービスビューロまたはファクトリ内で印刷するフレキシビリティを提供する。ブランド保護は、公然のおよび非公然なセキュリティ技術および製品トレーサビリティおよび認証を提供する。在庫精度および損失防止は、製造から顧客への一体型RFIDソリューションを提供し、スピード、精度、可視性、およびマージンを高める。
【0020】
例えば、衣服およびアクセサリ向きの取り扱い表示ラベルは、通関用の特定の翻訳ならびに他の法令遵守イシューを必要とする。ディジタルタグまたはラベルは、ラベルに詰め込んだ状態で書き込みを行わないで所要量の翻訳ならびに通関および他の法令遵守イシューを許容する。ディジタルタグは、社会的かつ環境上の持続可能性および責任あるソーシングを提供する。ディジタルタグはまた、複雑なデータ要件の最終段階におけるデータアップデート、および安全な伝送を取り扱うことができる。さらに、ディジタルタグは、フレキシビリティ、スピード、順序づけのしやすさ、耐久性、およびブランドアライメントをもたらす。
【0021】
開示するシステムおよび方法は、ユーザが新たなプログラムを効果的かつ時宜にかなった仕方で開発することができるようにするグローバル取り扱い表示ラベルをサポートするある範囲のツールおよびサービスを提供する。これらツールは、ラベル設計および構成、法的要件、ならびに関連用語および語句の外国語翻訳に関する指針を含む。このシステムはまた、国家法律制定プロフィール、翻訳データベース能力、パーマネントまたはリムーバブルアプリケーション、ラベル設計および最適化およびイノベーションを提供する。
【0022】
国家法律制定プロフィールには、100を超える互いに異なる国家について、国家による重要な要件および国家による現在のラベル表示の分析が提供される。システムはまた、外部ソース情報へのリンクを提供するとともに新たなかつ審理中の法律を維持するとともにアップデートする。
【0023】
翻訳データベース能力は、40を超える言語で表現された取り扱い表示ラベル用語および語句ならびに新たな語句および言語のための第三者翻訳機を含み、ユーザの特定の語句および規則に関するカスタムデータベースを提供する。具体的に説明すると、グローバルデータベースは、衣服またはアクセサリに関するケア、コンテンツ、原産地、サイズ、記述子、およびケア・シンボル・アソシエーション(Ginetex 、NAFTA、ISO、ASTM、日本、韓国、および台湾)を含む。
【0024】
永続的アプリケーションは、返品に関する追跡情報および衣服について残っている他のメトリックスを含む。幾つかのコンプライアンス要件は、衣服の寿命の間、ケア情報が残るようにするよう解釈可能であり、あるいは、ユーザは、洗濯時、利用できる取り扱い説明書を有する場合がある。取り外せるアプリケーションは、それほどデザイン的に懸念の少ないラベル審美性(ラベルを取り外せるので審美上、特段の問題は生じないの意)を提供するとともにラベルに関する快適さに関する問題をなくす(ラベルを取り外せるので着用時の問題は生じないの意)。
【0025】
ラベル設計および最適化は、衣服に適した小さな消費者が手軽に使えるラベル上に多くの情報を載せる仕方を提供するが、依然として、消費者とっての読みやすさを損なわないで法上の要求を満たす。ラベル設計は、言語およびカテゴリー、ラベルレイアウト、および形式、サイズ、印刷品質、審美性、スピードおよびコストによる最適化された取り扱い表示ラベルによる情報配置を提供する。
【0026】
イノベーションにより、スマートラベルおよびQRコードが提供される。スマートフォンがますます普及するのに伴い、元々大型取扱表示ラベルに印刷された複雑なデータを呼び出し、その後に衣類から切り取るために機械可読コードを使用することができる。機械可読コードは、ロイヤルティ、ソーシャルメディアまたは製品/ブランド教育に関連するモバイル顧客体験を開始するために使用することができる。QRコードは、物品レベルの追跡を提供し、かつブランド保護のための可視性をトレースするためにシリアル化することができる。各QRコードには、内部データベースにおいて製品および製造情報に対応する固有の番号が割り当てられる。これは、サプライチェーン全体で個々の製品を検証するための能力をブランド所有者に提供する。データ管理に加えて、開示されたシステムはまた、偽造行為、転用および他の形態の知的財産権侵害からブランドを保護することができる物理的要素を提供するとともに、フットプリントが主要な衣類の場所に移動されるのを可能とする。
【0027】
RFID取扱表示ラベルは、直接衣類にRFIDを効果的に組み込む縫い込み型ラベルに対するRFIDトランスポンダの追加を提供する。衣類の外側に貼付されたチケットまたはステッカは、取り扱いが粗いと外れることがあるが、縫い込まれたRFIDラベルは、意図的に取り除かれない限り、衣類にとどまる。RFID取扱表示ラベルは、店舗またはDCにおいて迅速かつ正確な在庫チェックを提供し、消費者の体験価値を高めるためにマルチメディアデバイスの範囲をトリガすることができる。例えば、ファッションアイテムは、キャットウォークのビデオをトリガすることができ、スポーツウェアは、シミュレートされたスタジアム環境を呼び出すことができ、試着室において、消費者は、提案された揃いの物品または衣類の原産地の詳細を提示されることができる。これらの能力以外にも、永続的に貼付されたRFIDラベルは、損失防止の目的で追加の利点を有する。例えば、万引きをしようとする人は、外部の盗難防止タグを取り外すことがあるが、縫い込まれたバージョンはそれよりも目立たず、衣類に損傷を与えることなく取り外すのが困難である。さらに、店舗の出口に適切なリーダを取り付けていれば、RFID取扱表示ラベルは、従来のEASタグの機能を果たすことができる。さらに、RFID取扱表示ラベルは、サプライチェーン全体での衣類の追跡を可能とするため、ラベルはまた、正確な在庫管理のために、迂回販売防止デバイスとして、および小売店への不正なリターンを防止するために、ならびにビッグデータ:モノのインターネット(Internet of things:IoT)とともに使用することもできる。
【0028】
持続可能な取扱表示ラベルは、グローバル監査基準(すなわち、BV、BSCI、Higg、SA8000、SMETA、WRAP)に対して検証されている監査基準およびプロトコルによる社会的なコンプライアンスプログラムを組み込んでいる。持続可能な取扱表示ラベルはまた、選択された顧客と第三者の監査を共有するICAPプログラムも組み込んでおり、下請けの監査および原材料サプライヤの監査を促進する。取扱表示ラベルは、織物および印刷生地ラベル用のリサイクルポリエステル糸、ならびにステッカおよび品質表示タグ、およびリサイクルファスナー用のリサイクルされたFSC認定の紙素材を組み込んでいる。具体的には、(後首部に配置された)両面黒色サテンテープ:ポリエステル(PET)糸(染色)を有するオリジナルの印刷生地ラベルは、(サイドシームに再配置された)両面白色サテン724Eテープ:リサイクルポリエステル(PET)糸(未加工)を有する印刷生地ラベルとして再設計される。
【0029】
開示されたシステムに対する焦点は、ラベルの最適化であり、マルチパネルラベルの新たな概念は、審美性を維持しながら多くの情報を伝達し、より多くのオプションを提供する。言語および法的要件の追加などのコンテンツが増加するのに伴い、衣類に適しており、かつ顧客の判読性を損なうことなく法的要件を満たす消費者が利用しやすい小さなラベル上により多くの情報を提供することが課題である。開示されたRFIDラベルは、そのようなラベルの取扱表示、コンテンツ、およびコンプライアンスに焦点をあてて、最適化されたラベルを提供する。
【0030】
開示されたシステムはまた、従来の湿式インク印刷ならびにディジタル熱製造をサポートする。従来の湿式インク印刷は、工業印刷機を含み、物理的印刷版および液体(湿潤)インクの使用を必要とする。実際の印刷は、一般に、植字および製版などの多くの印刷前プロセスが先行し、ベーキング/乾燥および切断/折り畳みを含む仕上げ作業が続く。ベンチトップ電子プリンタは、印刷されることになるラベルデザインおよび変数データを制御するホストコンピュータによって直接駆動されるため、ディジタル熱製造は版を含まない。熱転写は、使用される最も一般的な技術である。インクは、キャリアフィルムから生地上に転写され、そこで直ちに乾燥する。切断および積み重ね作業は、一般に、印刷機自体が実行し、ファクトリ内印刷能力および熱転写サービスビューロの場所を広げる。開示されたシステムは、最大限のサプライチェーンの柔軟性のためにサービスビューロ製造およびファクトリ内印刷の双方をサポートし、ベンダーは、特定のニーズおよび状況に合わせて最良のオプションを選択する。それゆえに、融合した解決策は、最大限の柔軟性、グローバル整合性を提供し、成長に合わせて拡張可能である。
【0031】
データ管理はまた、リテーナから受け取った異なるファイルタイプを購入注文とともに転送することによって柔軟になる。例えば、拡張可能マークアップ言語(extensible markup language:XML)が好ましいが、固定位置テキストファイル(ファイルが固定位置フィールド列を含む)、区切り文字を有するテキストファイル(区切り文字は、これらに限定されるものではないが、カンマ区切り値(comma separated value:csv)、タブ、パイプ、またはアンパサンドを含む)、ヘッダおよび可変詳細関係を有するテキストファイル、ならびに電子データ交換(electronic data interchange:EDI)などの他のファイルタイプも使用可能である。そして、開示されたシステムは、HTTPを介してセキュアなデータ交換を保証する適用性基準2(applicability standard:AS2)、ファイル転送プロトコル(file transfer protocol:FTP)、セキュアファイル転送プロトコル(secured file transfer protocol:SFTP)、および付加価値通信網(value added network:VAN)などの、定期的にファイルをチェックするための共通ファイル転送方法を実行し、サービスは、EDIファイルを転送するために使用され、料金は、VANプロバイダに応じたバイトレートで適用される。
【0032】
開示されたシステムはまた、ベンダーが迅速かつ正確に複雑なトリム注文を提出することができる集中型のオンラインプラットホームを提供する。このセットアップは、我々の幅広い取扱指示、取扱表示シンボル、および翻訳データベースと、貴方のデータフィードとを組み合わせる。オンラインプラットホームはまた、あらゆるサービスビューロまたはファクトリ内印刷場所に対して、変数データなしで全ての製品の注文を促す。さらに、オンラインプラットホームは、製品ライフサイクルの後期に変数データ情報を変更するために柔軟性をRBOに与え、変数データレイアウトのプレビューをベンダーに提供する。急送、分割出荷、出荷レート、RBOセールス、および注文追跡を取り扱うために、アカウントプログラムで設定された専用のCSRも各グローバル場所にある。
【0033】
開示されたシステムおよび方法は、多言語取扱表示ラベリングの進化し、レベルが上がった要求を満たすために完全に統合されたエンドツーエンドの自動化ソリューションを提供する。具体的には、開示されたシステムおよび方法は、可能な限り多くのフィールドを自動化するためにデータ管理システムを活用する。システムはまた、注文入力を単純化するためにオンラインカタログまたはコールアウト注文を提供する。さらに、最新のデータソースからの要求に応じて印刷ファイルが作成され、ラベルフォーマットは、データマップを正確に保証するために一元管理されて更新される。さらに、印刷ファイルは、いかなる場所でもデータの完全性のためにグローバルに配布され、グローバルサービスビューロは、最大限のサプライチェーンの柔軟性のためにファクトリ内印刷ソリューションと組み合わされる。
【0034】
図4に示すように、RFIDトランスポンダまたは他のトリガ技術は、RFIDを直接衣類に効果的に統合するために取扱表示ラベルに組み込まれる。RFIDトランスポンダまたはトリガ技術は、衣類またはアクセサリの固有識別子400を生成する。それゆえに、走査、視覚認識、UHF/NFC RFIDなどを介してトリガ技術402がイネーブルにされると、データ管理プラットホーム404内の項目は、固有識別子400を介してイネーブルにされる。具体的には、データ管理プラットホーム404内の項目は、持続可能性406、消費者関与408、認証/ブランド保護410、マーチャンダイジング/マーケティング412、およびデータ管理414を含む。
【0035】
持続可能性406は、アイコ(I:CO)サイクル500(購入および返却走査)、リサイクルのためのコンテンツ識別、材料調達、既存のアプリケーションファッションのフットプリント、HIGGインデックス、トレーサビリティ(製造サプライチェーン)、出所/設計の詳細(カーボンフットプリント)、および寿命の識別を含む。
【0036】
図5に示すように、ソエックス(SOEX)グループの一部であるアイコから入手可能なアイコサイクル500システムは、衣類および履物を店内のドロップボックスに返すことによって使用済みの衣類および履物をリサイクルしたことによるクレジットまたは割引をユーザが得るのを可能とする。アイコサイクルは、寄付された衣類および履物の除去、選別、および再利用を手配する。ユーザは、まず、モバイルデバイス上にブランドアプリケーションをダウンロードする(502)。そして、ユーザは、製品(すなわち、衣類または履物)を購入し(504)、アプリケーションを関与させ、かつモバイルデバイス上のアプリケーションに製品を登録するために製品内のRFIDタグを走査する。ユーザが製品をリサイクル(寄付)する準備ができた場合、衣類または履物をアイコ回収ボックスに預ける(506)。アイコは、(寿命が切れた)製品を走査し(508)、使用済みの衣類および履物をリサイクルしたことに対して、モバイルデバイス上のアプリケーションを介してクーポンまたは他のクレジットまたは割引をユーザに送る。そして、ユーザは、ソーシャルメディア上で自己の体験を共有する(510)。そして、これらの体験は、意識向上キャンペーンを作成するためにブランドが使用できる(512)。
【0037】
消費者関与408は、取扱表示およびコンテンツ情報、ビデオコンテンツ(ランウェイ、ブランドなど)、製品/消費者登録、ソーシャルメディア(すなわち、スナップチャット(Snapchat)、フェイスブック(Facebook)、インスタグラム(Instagram )、ツイッター(Twitter ))、製品の詳細(すなわち、特徴、保証など)、小売/ブランドアプリケーション、購入履歴、ディジタルクローゼット、割引、ロイヤルティプログラム、およびデザインフィードバックを含む。
【0038】
図6に示すように、消費者関与はまた、抱き合わせ販売機会および拡張製品情報などの消費者接続機能600も含むことができる。抱き合わせ販売機会は、開示されたデータベースに結び付けられた項目レベルのシリアル化を使用して、消費者を製品に関するコンテンツ固有情報とリンクさせる。拡張製品情報は、消費者が具体的に何を見ているのかの理解を含み、それらが特徴および利益に関する拡張製品情報、取扱表示情報および特別な取扱指示、持続可能性情報、ならびにRBOの製品に対する消費者のロイヤルティを高める任意の他の事前または事後販売情報を供給するのを可能とするデータをRBOに提供する。消費者関与はまた、消費者認証602および第三者アプリケーション604も含む。消費者認証は、エンドツーエンドのサプライチェーン可視性を提供し、RBOを自己のアプリケーションに統合させるのを可能とし、RBOが顧客および他の市場情報についてより多く知ることができる製品登録を提供する。第三者アプリケーションは、他のソフトウェア開発者の物品レベル追跡ソリューションに対するバックボーンとして、開示されたデータベースを利用する。
【0039】
認証/ブランド保護410は、ブランド認証、トラック・アンド・トレース、ライセンス/ロイヤルティコンプライアンス、電子商取引の監視、返品プロセス、ベンダー監視、訴訟(グレー/ブラックマーケット)、および走査情報の地理タグ付けを含む。
【0040】
ブランド認証はまた、製品の真正性を検証し、グレーマーケット監視のためのトラック・アンド・トレースを可能とし、電子商取引空間におけるブランド保護を可能とするトラック・アンド・トレース606を含むことができる。ベンダー監視608は、過剰生産に対する可視性を提供し、ベンダーのコンプライアンスを監視する。第三者アプリケーション610は、(図6に示すように)、ソフトウェア開発者の物品レベル追跡ソリューションに対するバックボーンとして、開示されたブランド保護データベースを提供する。
【0041】
ブランド保護はまた、RBO返品プロセス612、小売返品プロセス614、およびRBO/小売業者機会616を提供するRBO価値追加サービスを含む。RBO返品プロセス612は、真正性を検証し、開示されたデータベースに含まれるデータに結び付けられたシリアル化を利用するRBOの返品データ収集を支援するためにモバイルツールを提供することによって製品の問題を捉える。小売返品プロセス614は、消費者返品のUPCおよび販売情報を確認するためにシリアル番号および関連データを利用する自動化返品プロセスを提供し、真正性および盗難の結果としての無効返品を検証し、小売業者とそれらのベンダーとの間のより容易な返品プロセスを促進するためのアプリケーションを作成することによって製品の問題を捉える。RBO/小売業者機会616は、ブランドと小売顧客との間のQRコード管理を提供することによって販売前後のQRコードのシリアル化のリダイレクトを提供する。
【0042】
マーチャンダイジング/マーケティング412は、抱き合わせ販売/高額販売、小売場所において課せられる中立性、再注文ギフト、休日/特別プロモーションコンテンツ、テレビ/ユーチューブ(YouTube )接続キャンペーン、対話型店舗ディスプレイ、フレキシブル価格設定、および地域主導広告を含む。
【0043】
データ管理414は、消費者と製品との対話の詳細、消費者チャンネルの行動、トラック・アンド・トレース、転用、消費者ブランド関与、トラフィック/コンバージョン率、偽造コードを走査してそれらをチェックし、製品配置キャンペーンを追跡するときの偽造捕捉を含み、地理タグまたは他の地域属性を含むことができる。
【0044】
図7に示すように、固有識別子700は、HTL、取扱表示ラベル、品質表示タグ、グラフィックタグ、織物ラベルなどを介して生成された後、製品702に取り付けられ、RBOプラグイン(アプリケーション/API)704を介してアクセスされる。そして、RBOプラグインは、データ管理プラットホーム706にアクセスする。具体的には、データ管理プラットホーム内の項目は、消費者ダイアログ708(双方向共有を推進するための使用ケース)、消費者情報710(ディジタルコンテンツをプッシュするための使用ケース)、マーチャンダイジング/マーケティング712(ブランド認知度を高める使用ケース)、販売714(増分販売を推進するための使用ケース)、およびデータ716(消費者‐製品の対話からの分析における使用ケース)を含む。
【0045】
消費者ダイアログ708は、製品登録、ロイヤルティプログラム、設計フィードバック、消費者登録、およびソーシャルメディア接続を含む。
【0046】
消費者情報710は、取扱表示およびコンテンツ、ビデオコンテンツ(ランウェイ、ブランドなど)、HIGGインデックス、持続可能性情報、製品の詳細(すなわち、特徴、保証など)、出所の詳細、および返品を含む。
【0047】
マーチャンダイジング/マーケティング712は、広告、地域主導広告、くじ/コンテスト、およびバーコードの走査によって配信されるパーソナルコンテンツ(すなわち、父の日のツールの販売促進など)を含む。
【0048】
販売714は、抱き合わせ販売、小売場所において課せられる中立性、再注文ギフト、高額販売、抱き合わせ販売、ディジタルクローゼット、および柔軟な価格設定を含む。
【0049】
データ716は、消費者と製品の対話の詳細、消費者チャンネルの行動、トラック・アンド・トレース、転用、消費者ブランド関与、トラフィック/コンバージョン率、および偽造コードを走査してそれらをチェックするときの偽造捕捉を含む。
【0050】
さらに、開示されたシステムは、フィールド認証ツールとしてモバイルアプリケーションを利用する。モバイルアプリケーションは、調査およびレポート能力、ならびに手動入力およびバーコード走査を有する。モバイルアプリケーションは、ユーザをセキュアデータベースにリンクさせ、照会されているレコードを検証する。モバイルアプリケーションは、統合レポートを作成するために写真を添付してデータと合成する能力を有し、iOSおよびアンドロイド(Android)に準拠している。具体的には、モバイルアプリケーションは、電子トリガ(すなわち、RFID、バーコード、QRコードなど)を介して取扱表示ラベルおよび/または品質表示タグをアクティブ化した後、衣類またはアクセサリを認証し、消費者対話においてユーザを関与させる。
【0051】
開示されたシステムは、オブジェクトが情報システムになるのを可能とし、ディジタル出力は、接続された製品の固有接続によってトリガされる。具体的には、顧客は、2Dバーコード走査、RFID対応ディスプレイ、および他の認識技術を介して個々の物品に接続する。接続された製品との消費者対話により、店舗内体験および購入後関与のためのブランド認知度およびブランドに関する会話が高まる。
【0052】
例えば、開示されたシステムは、「シアター」を小売に持ち込み、UHF RFIDイネーブルにする。システムは、抱き合わせ販売および高額販売の能力を提供する店舗内対話型体験を提供する。システムは、ブランド所有者が自己のブランドストーリーを伝えるのを可能とし、試着室における行動および顧客の嗜好に関する知識を収集するのを可能とし、全ての商取引にわたってパーソナライズされた対話を提供するのを可能とする。
【0053】
開示されたシステムは、ロイヤルティプログラム、製品登録、抱き合わせ販売、消費者との接続、ウェアラブル技術、物品認証、およびオンデマンド消費者情報を介して消費者関与を可能とする。消費者情報は、製品特性、取扱表示およびコンテンツ、ならびにHIGGインデックス/持続可能性を含む。ロイヤルティプログラムは、データ収集、顧客保持、抱き合わせ販売/高額販売、および消費者インセンティブを含む。消費者インセンティブは、割引/クーポン、収益/報酬、独占/VIPステータス、および利便性の利益を含む。
【0054】
消費者対話は、彼らが物理的に店舗内にいる間に、彼らが誰であるか、ユーザ嗜好および購入履歴を店舗が知ること、店舗内にいるときにユーザが扱っているのが何の製品かを店舗が知ること、現在オンラインでみられる同じリッチブランドのストーリーテリングおよびソーシャルメディアの統合を店舗が提供すること、ならびに、ユーザの嗜好履歴に基づいてパーソナライズされた推薦を受け取るために店舗が顧客に店舗内技術と直接対話させることを含む。この消費者対話は、トラフィック、バスケットサイズ、およびコンバージョン率を増加させる。開示されたシステムは、顧客が店舗にいる間に顧客の場所および履歴に合わせてパーソナライズされた推薦、サービスおよびオファーを伝達する能力を提供する。また、これらの推薦、嗜好、および購入履歴を使用して、推薦、視覚的マーチャンダイジングプレゼンテーション、またはプロモーションを動的に変化させる。例えば、店舗は、試着室に持ち込まれた全ての物品を自動的に認識し、顧客が試着している衣服の異なるサイズを購入するのを可能とし、試着室内の照明を制御するのを可能とする対話型タッチスクリーンを装備することができる。対話型タッチスクリーンはまた、顧客の嗜好および購入履歴に応じて動的に変化するマーチャンダイジングプロモーションを提供し、画面上で衣類の組み合わせを閲覧する能力を提供する。
【0055】
さらに、モバイルアプリケーションは、図8に示されているようにブランド保護を提供する。方法は、ステップ802で始まる。ステップ804では、検査官が検査現場を訪れる。ステップ806では、モバイルアプリケーションは、検査現場データを収集する。ステップ808では、このモバイルアプリケーションは、シリアル番号を走査しまたは手動でエンターするために用いられる。ステップ810では、妥当性確認ルーチンを実施する。ステップ812では、製品、パッケージなどの写真を捕捉する。ステップ814では、記録が見つけられるかどうかを判定する。ノーであれば、この方法は、ステップ816に進み、イエスであれば、この方法はステップ818に進む。ステップ816でノーである場合、ステップ820において、検査官がその状態を不成功であると設定する。ステップ822では、モバイルアプリケーションは、不成功データを収集する。ステップ824では、同じ現場が走査されるかどうかを判定する。ノーであれば、ステップ826において、この方法が終了する。イエスであれば、この方法は、ステップ808に戻り、妥当性確認ルーチンを繰り返し実施する。ステップ814において記録が見つけられたかどうかについてイエス(818)であると判定された場合、この方法は、ステップ828に進み、タグデータを検査官に提示する。ステップ830では、検査官は、製品の信頼性を判定する。ステップ832では、製品が合格するかどうかを判定する。ノーであれば、この方法は、ステップ822に戻り、ここで、不成功データを収集し、同じ現場を走査したかどうか(824)を判定する。イエスであれば、ステップ834において、モバイルアプリケーションは、合格データを収集し、この方法は、ステップ824に戻り、ここで、再び、同じ現場を走査したかどうかを判定する。
【0056】
加うるに、モバイルアプリケーションは、図9に示されているように信頼性を提供する。ステップ902では、データエントリー方法、例えばテキスト入力、ドロップダウン、ラジオボタン、音声認識、カメラサービス、およびロケーションサービスが示されている。検査データがデータエントリー方法によっていったん収集されると、予備走査がステップ904で起こる。ステップ906では、走査が起こる。モバイルアプリケーションは、走査後ステップ908で起動化される。ステップ910では、アプリケーションサービス、例えばEメール検査報告、データベースルックアップ(問い合わせ)、およびレビュー履歴が起動化される。ステップ912では、インターフェース検査データがクラウド分析に進む。ステップ914では、ブランド保護ウェブ分析がブランド保護インテリジェンスを介して起動化される。具体的に言えば、ビジネスインテリジェンスシステム916がステップ918で、開示した製造システムから在庫および製造データを受け取る。
【0057】
かくして、アンドロイドおよびiOS上で利用できるモバイルアプリケーションは、検査データ要件のシームレス開発を提供し(検査サービス)、そして検査報告を即座にEメールすることができる。アプリケーションはまた、店舗、衣服、または包装写真を捕捉する能力を有しGPS存在場所がユーザ妨害なしで記憶され、バーコードシリアル番号をテキストまたは音声によってエンターすることができ、バーコードシリアル番号は、バーコードの質問を実施し、履歴走査をレビューし、5mmバーコードを走査し、プレビューで多数のバーコードを走査し、オートネクスト走査機能をレビューし、そして各サービスを個別調整して単一形式のバーコードを認識する。さらに、このアプリケーションは、走査をイネーブルにするためのデバイス上で後で(すなわち、負担低名インターネット接続中)セーブするオンデバイスバックアップを提供する。アプリケーションはまた、検査データ、CSVまたはウェブリンクに関してエクスポートテンプレートを作り、そして開示したブランド保護分析スイート上でデータを分析する。
【0058】
上述した内容は、クレーム請求された本発明の実施例を含む。当然のことながら、クレーム請求された本発明を説明する目的で考えられる全てのコンポーネントまたは方法論の組み合わせを説明することは可能ではなく、当業者であれば、クレーム請求された本発明の多くの別の組み合わせおよび順列が可能であることを認識することができる。したがって、クレーム請求された本発明は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲に含まれるかかる全ての変更例、改造例および変形例を含むものである。さらに、“includes”(訳文では「~を含む」としている場合が多い)という用語が原文明細書の詳細な説明または特許請求の範囲のいずれかに用いられている場合、かかる用語は、“comprising”(訳文では「~を有する」としている場合が多い)という用語に類似した仕方で包括的であることが意図されており、というのは、“comprising”は、特許請求の範囲において伝統的な用語として用いられる場合に解釈されるからである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
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