(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】自転車及び自転車の非電動化ユニット
(51)【国際特許分類】
B62K 19/34 20060101AFI20240528BHJP
【FI】
B62K19/34
(21)【出願番号】P 2020167684
(22)【出願日】2020-10-02
【審査請求日】2023-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000231350
【氏名又は名称】ジヤトコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 宗幸
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-067184(JP,A)
【文献】実開昭48-071543(JP,U)
【文献】実開昭50-038039(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0375949(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-0972987(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 19/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車であって、
前輪及び後輪が回転可能に取り付けられ、シートチューブの下端にて前後方向に延設されるブラケット部を有するフレームと、
前記ブラケット部に支持されて前記フレームの外部に吊り下げられ、ハンガラグが形成される取付部材と、
前記ハンガラグに挿通する回転軸によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランク部と、
を備え
、
前記ブラケット部は、側面に形成される複数の取付孔を有し、
前記取付部材は、
前記ハンガラグを有する円筒部と、
一端が前記円筒部に連結され他端が前記複数の取付孔に各々締結される複数の連結部と、を有する、
自転車。
【請求項2】
請求項1に記載の自転車であって、
前記ブラケット部は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、
前記複数の連結部は、一対の前記ブラケット部の間に挿入され、左右方向の両端部が各々の前記ブラケット部に取り付けられる、
自転車。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自転車であって、
前記複数の連結部は、左右方向に長径が位置する楕円形の断面形状を有する、
自転車。
【請求項4】
請求項1
から3のいずれか一つに記載の自転車であって、
前記回転軸は、前記シートチューブの延長線上に位置する、
自転車。
【請求項5】
自転車であって、
前輪及び後輪が回転可能に取り付けられ、シートチューブの下端にて前後方向に延設されるブラケット部を有するフレームと、
前記ブラケット部に支持されて前記フレームの外部に吊り下げられ、ハンガラグが形成される取付部材と、
前記ハンガラグに挿通する回転軸によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランク部と、
を備え、
前記ブラケット部は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、
前記取付部材は、一対の前記ブラケット部の間に挿入され、左右方向の両端部が各々の前記ブラケット部に取り付けられる、
自転車。
【請求項6】
自転車の非電動化ユニットであって、
シートチューブの下端にて前後方向に延設されるブラケット部を有するフレームの前記ブラケット部に支持されて前記フレームの外部に吊り下げられ、ハンガラグが形成される取付部材と、
前記ハンガラグに挿通する回転軸によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランク部と、を備え
、
前記ブラケット部は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、
前記取付部材は、一対の前記ブラケット部の間に挿入され、左右方向の両端部が各々の前記ブラケット部に取り付けられる、
自転車の非電動化ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車及び自転車の非電動化ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フレームのダウンチューブとシートパイプとの結合部に駆動ユニットを取り付けるためのモータブラケットが設けられる駆動自転車(電動アシスト自転車)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電動アシスト自転車では、駆動ユニットを取り付けるために専用のフレームが用いられている。そのため、電動アシストでない通常の自転車として使用することは困難である。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、電動アシスト自転車用のフレームを用いて電動アシストでない通常の自転車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、自転車は、前輪及び後輪が回転可能に取り付けられ、シートチューブの下端にて前後方向に延設されるブラケット部を有するフレームと、前記ブラケット部に支持されて前記フレームの外部に吊り下げられ、ハンガラグが形成される取付部材と、前記ハンガラグに挿通する回転軸によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランク部と、を備え、前記ブラケット部は、側面に形成される複数の取付孔を有し、前記取付部材は、前記ハンガラグを有する円筒部と、一端が前記円筒部に連結され他端が前記複数の取付孔に各々締結される複数の連結部と、を有する。また、自転車は、前輪及び後輪が回転可能に取り付けられ、シートチューブの下端にて前後方向に延設されるブラケット部を有するフレームと、前記ブラケット部に支持されて前記フレームの外部に吊り下げられ、ハンガラグが形成される取付部材と、前記ハンガラグに挿通する回転軸によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランク部と、を備え、前記ブラケット部は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、前記取付部材は、一対の前記ブラケット部の間に挿入され、左右方向の両端部が各々の前記ブラケット部に取り付けられる。
【0007】
本発明の他の態様によれば、自転車の非電動化ユニットは、シートチューブの下端にて前後方向に延設されるブラケット部を有するフレームの前記ブラケット部に支持されて前記フレームの外部に吊り下げられ、ハンガラグが形成される取付部材と、前記ハンガラグに挿通する回転軸によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランク部と、を備え、前記ブラケット部は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、前記取付部材は、一対の前記ブラケット部の間に挿入され、左右方向の両端部が各々の前記ブラケット部に取り付けられる。
【発明の効果】
【0008】
上記態様では、フレームのブラケット部にハンガラグを有する取付部材が支持され、ハンガラグにクランク部が支持される。そのため、電動アシスト自転車では電動モータを含む電動アシストユニットが取り付けられるブラケット部に取付部材とクランク部とを取り付けることで、電動アシストでない通常の自転車にすることができる。したがって、電動アシスト自転車用のフレームを用いて電動アシストでない通常の自転車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る非電動化ユニット及び自転車の概要を説明する側面図である。
【
図2】
図2は、ブラケット部及び取付部材の側面図である。
【
図3】
図3は、ブラケット部に電動アシストユニットを取り付けた場合の側面図である。
【
図4】
図4は、ブラケット部への取付部材の取付態様を説明する概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、
図1から
図5を参照して、本発明の実施形態に係る自転車1及び自転車1の非電動化ユニット(以下、単に「非電動化ユニット」と称する。)60について説明する。
【0011】
まず、自転車1の全体構成について説明する。
【0012】
図1は、非電動化ユニット60及び自転車1の概要を説明する側面図である。
図2は、ブラケット部18及び取付部材20の側面図である。
図3は、ブラケット部18に電動アシストユニット30を取り付けた場合の側面図である。
図4は、ブラケット部18への取付部材20の取付態様を説明する概要図である。
図4は、ハンガラグ28を含む鉛直方向の平面における断面を自転車1の前方から見た図である。
図5は、取付部材20の斜視図である。
【0013】
図1に示すように、自転車1は、フレーム10と、取付部材20と、前輪51と、後輪52と、ハンドル53と、サドル54と、駆動スプロケット55と、被駆動スプロケット56と、チェーン57と、クランク部としての一対のクランクアーム58と、一対のペダル59と、を備える。非電動化ユニット60は、取付部材20とクランクアーム58とによって構成される。
【0014】
自転車1は、運転者が跨ってサドル54に着座し、ペダル59を介してクランクアーム58を漕いで運転するものである。自転車1は、運転者によるクランクアーム58からの入力トルクによって後輪52を駆動する電動アシストではない通常の自転車である。
【0015】
フレーム10は、トップチューブ11と、ヘッドチューブ12と、ダウンチューブ13と、シートチューブ14と、チェーンステイ15と、シートステイ16と、ブラケット部18と、を有する。フレーム10は、シートチューブ14を対角線とする略平行四辺形状のいわゆるダイヤモンド型フレームである。フレーム10には、前輪51及び後輪52が回転可能に取り付けられる。フレーム10は、電動アシスト自転車用のフレームであり、ブラケット部18に電動アシストユニット30(
図3参照)を取り付け可能である。
【0016】
トップチューブ11は、ヘッドチューブ12とシートチューブ14の上端とを連結する。
【0017】
ヘッドチューブ12には、トップチューブ11の前端とダウンチューブ13の上端(前端)とが連結される。ヘッドチューブ12には、ステアリングコラム(図示省略)が挿通する。
【0018】
ダウンチューブ13は、ヘッドチューブ12とブラケット部18の前端とを連結する。
【0019】
シートチューブ14は、トップチューブ11の後端とブラケット部18の前後方向略中央とを連結する。シートチューブ14の上端には、運転者が着座するサドル54が設けられる。シートチューブ14の下端には、ブラケット部18が形成される。
【0020】
チェーンステイ15は、ブラケット部18の後端と後輪52の回転軸とを連結する。チェーンステイ15は、後輪52の回転軸の両端を支持するように二股に形成される。
【0021】
シートステイ16は、シートチューブ14の上端と後輪52の回転軸とを連結する。
【0022】
フロントフォーク17は、前輪51の回転軸の両端を支持し、前輪51をフレーム10に固定する。フロントフォーク17は、ヘッドチューブ12内を軸方向に貫通するステアリングコラムと連結されている。フロントフォーク17は、ヘッドチューブ12に対して周方向に回動可能である。
【0023】
ブラケット部18は、シートチューブ14の下端に設けられる。ブラケット部18は、ダウンチューブ13の下端とシートチューブ14の下端とチェーンステイ15の前端とを連結する。ブラケット部18は、円弧状に形成され、前後方向に延設される。ブラケット部18は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられる(
図4参照)。ブラケット部18は、取付部材20を支持する。なお、
図2では、手前側のブラケット部18を省略して示している。
【0024】
ここで、自転車1が電動アシスト自転車として用いられる場合には、
図3に示すように、ブラケット部18は、内周側に電動アシストユニット30を支持する。ブラケット部18は、下方に位置する電動アシストユニット30の上部外周縁を支持する。ブラケット部18の側面には、電動アシストユニット30に締結するためのボルト26(
図4参照)が挿通する複数(ここでは4個)の取付孔としてのボルト孔19が形成される。
【0025】
電動アシストユニット30は、トルクセンサ(図示省略)と、電動モータ(図示省略)と、減速機(図示省略)と、クランクシャフト35と、を有する。電動アシストユニット30を設ける場合には、コントローラ(図示省略)と蓄電部(図示省略)とが、併せて設けられる。
【0026】
図4に示すように、自転車1が電動アシストでない通常の自転車として用いられる場合には、ボルト孔19には、取付部材20に締結するためのボルト26が挿通する。このように、電動アシストユニット30を取り付けるためのボルト孔19を用いて取付部材20をブラケット部18に取り付けることができるので、電動アシスト自転車用のフレーム10を用いて電動アシストでない通常の自転車1を容易に提供することができる。
【0027】
図1に示すように、前輪51は、運転者のハンドル53の操作によってフロントフォーク17が回動することで左右に転舵される。
【0028】
後輪52には、被駆動スプロケット56が取り付けられる。被駆動スプロケット56には、後述するクランクシャフト35に取り付けられる駆動スプロケット55との間に掛け回されたチェーン57を介して駆動トルクが伝達される。
【0029】
図2に示すように、取付部材20は、ブラケット部18に支持されてフレーム10の外部に吊り下げられる。取付部材20は、円筒部21と、複数(ここでは3個)の連結部22と、を有する。
【0030】
円筒部21は、中心軸が左右方向を向く円筒状に形成される。円筒部21の内周には、ハンガラグ28が形成される。
【0031】
ハンガラグ28には、回転軸としてのクランクシャフト35が挿通する(
図1参照)。ハンガラグ28は、ボトムブラケットシェルとも呼ばれるものである。
【0032】
連結部22は、円筒部21から外周に突出して形成される。連結部22は、一端22aが円筒部21に連結され他端22bがボルト孔19と締結される。連結部22の他端22bは、内周に雌ねじを有する円筒状に形成される。連結部22の他端22bには、取付部材20をブラケット部18に取り付けるためのボルト26(
図4参照)が締結される。
【0033】
図4に示すように、連結部22は、一対のブラケット部18の間に挿入され、左右方向の両端部22c,22dが各々のブラケット部18に取り付けられる。これにより、ブラケット部18に対する連結部22の取付剛性が向上するので、運転者が左右のペダル59を介して左右のクランクアーム58を交互に漕ぐことによって作用するねじり荷重に対する耐久性を向上させることができる。
【0034】
図5に示すように、連結部22は、左右方向に長径が位置する楕円形の断面形状を有する。これにより、連結部22自体の剛性が向上するので、運転者が左右のペダル59を介して左右のクランクアーム58を交互に漕ぐことによって作用するねじり荷重に対する耐久性を向上させることができる。
【0035】
図1に示すように、クランクシャフト35には、クランクアーム58及びペダル59が取り付けられる。また、クランクシャフト35には、駆動スプロケット55が取り付けられる。クランクシャフト35には、クランクアーム58からの入力トルクが伝達される。
【0036】
図1及び
図2に示すように、クランクシャフト35は、シートチューブ14の延長線上に位置するように設けられる。
図3に示すように、取付部材20に電動アシストユニット30を取り付けて電動アシスト自転車とした場合にも同様に、クランクシャフト35は、シートチューブ14の延長線上の同じ位置に設けられる。これにより、運転者は、自転車1を電動アシスト自転車とした場合にも、自転車1を電動アシストでない通常の自転車とした場合にも、同じ姿勢でペダル59を漕ぐことができる。
【0037】
また、クランクシャフト35が同じ位置に設けられるので、自転車1を電動アシスト自転車とした場合にも、自転車1を電動アシストでない通常の自転車とした場合にも、駆動スプロケット55は、同じ位置に設けられる。よって、チェーン57の長さを変更する必要がないので、同じ駆動スプロケット55,被駆動スプロケット56,及びチェーン57を用いることができる。したがって、電動アシスト自転車用のフレーム10を用いて電動アシストでない通常の自転車1を容易に提供することができる。
【0038】
ペダル59は、運転者が駆動トルクを入力するものである。ペダル59は、クランクアーム58を介してクランクシャフト35に回転自在に支持されている。
【0039】
以上のように、フレーム10のブラケット部18にハンガラグ28を有する取付部材20が支持され、ハンガラグ28にクランクアーム58が支持される。そのため、電動アシスト自転車では電動モータを含む電動アシストユニット30が取り付けられるブラケット部18に取付部材20とクランクアーム58とを取り付けることで、電動アシストでない通常の自転車1にすることができる。したがって、電動アシスト自転車用のフレーム10を用いて電動アシストでない通常の自転車1を提供することができる。
【0040】
また、自転車1が電動アシスト自転車として用いられる場合にも、電動アシストでない通常の自転車として用いられる場合にも、駆動スプロケット55やクランクアーム58の位置は同じである。そのため、無駄なスペースを使うことなく自転車1の電動化又は非電動化が可能であり、電動化又は非電動化の際の部品の交換も容易である。
【0041】
また、取付部材20を用いることで、必要最小限の部材を用いて自転車1の非電動化が可能であるため、自転車1の重量の増加を抑制することができる。
【0042】
また、取付部材20は、ボルト26を締結するだけでブラケット部18に取り付けられる。そのため、非電動化ユニット60の取り付け及び取り外しが容易である。
【0043】
以上の本実施形態の構成及び作用効果について、まとめて説明する。
【0044】
自転車1は、前輪51及び後輪52が回転可能に取り付けられ、シートチューブ14の下端にて前後方向に延設されるブラケット部18を有するフレーム10と、ブラケット部18に支持されてフレーム10の外部に吊り下げられ、ハンガラグ28が形成される取付部材20と、ハンガラグ28に挿通するクランクシャフト35によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランクアーム58と、を備える。
【0045】
また、自転車1の非電動化ユニット60は、シートチューブ14の下端にて前後方向に延設されるブラケット部18を有するフレーム10の前記ブラケット部18に支持されて前記フレーム10の外部に吊り下げられ、ハンガラグ28が形成される取付部材20と、ハンガラグ28に挿通するクランクシャフト35によって回転自在に支持され、運転者が駆動トルクを入力するクランクアーム58と、を備える。
【0046】
これらの構成によれば、フレーム10のブラケット部18にハンガラグ28を有する取付部材20が支持され、ハンガラグ28にクランクアーム58が支持される。そのため、電動アシスト自転車では電動モータを含む電動アシストユニット30が取り付けられるブラケット部18に取付部材20とクランクアーム58とを取り付けることで、電動アシストでない通常の自転車1にすることができる。したがって、電動アシスト自転車用のフレーム10を用いて電動アシストでない通常の自転車1を提供することができる。
【0047】
また、クランクシャフト35は、シートチューブ14の延長線上に位置する。
【0048】
この構成によれば、取付部材20に電動アシストユニット30を取り付けて電動アシスト自転車とした場合と同じシートチューブ14の延長線上の位置にクランクシャフト35が位置するので、運転者は、自転車1を電動アシスト自転車とした場合にも、自転車1を電動アシストでない通常の自転車とした場合にも、同じ姿勢でペダル59を漕ぐことができる。
【0049】
また、ブラケット部18は、側面に形成される複数のボルト孔19を有し、取付部材20は、ハンガラグ28を有する円筒部21と、一端22aが円筒部21に連結され他端22bが複数のボルト孔19に各々締結される複数の連結部22と、を有する。
【0050】
この構成によれば、電動アシストユニット30を取り付けるためのボルト孔19を用いて取付部材20をブラケット部18に取り付けることができるので、電動アシスト自転車用のフレーム10を用いて電動アシストでない通常の自転車1を容易に提供することができる。
【0051】
また、ブラケット部18は、左右方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、複数の連結部22は、一対のブラケット部18の間に挿入され、左右方向の両端部22c,22dが各々のブラケット部18に取り付けられる。
【0052】
この構成によれば、ブラケット部18に対する連結部22の取付剛性が向上するので、運転者が左右のペダル59を介して左右のクランクアーム58を交互に漕ぐことによって作用するねじり荷重に対する耐久性を向上させることができる。
【0053】
また、複数の連結部22は、左右方向に長径が位置する楕円形の断面形状を有する。
【0054】
この構成によれば、連結部22自体の剛性が向上するので、運転者が左右のペダル59を介して左右のクランクアーム58を交互に漕ぐことによって作用するねじり荷重に対する耐久性を向上させることができる。
【0055】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0056】
例えば、上記実施形態では、4個のボルト孔19に対して、3個の連結部22が設けられる。そのため、4個のうち1個のボルト孔19は使用されていない。これに代えて、4個の連結部22を設けてすべてのボルト孔19を使用してもよく、また2個の連結部22を設けて2個のボルト孔19のみを使用してもよい。すなわち、連結部22は、少なくとも複数設けられればよい。
【符号の説明】
【0057】
1 自転車
10 フレーム
14 シートチューブ
18 ブラケット部
19 ボルト孔(取付孔)
20 取付部材
21 円筒部
22 連結部
22a 一端
22b 他端
22c 端部
22d 端部
28 ハンガラグ
35 クランクシャフト(駆動軸)
51 前輪
52 後輪
58 クランクアーム(クランク部)
60 非電動化ユニット