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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-27
(45)【発行日】2024-06-04
(54)【発明の名称】制御装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/409 20060101AFI20240528BHJP
   B23Q 17/00 20060101ALI20240528BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20240528BHJP
【FI】
G05B19/409 C
B23Q17/00 E
G06F3/0484
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022526982
(86)(22)【出願日】2021-05-21
(86)【国際出願番号】 JP2021019348
(87)【国際公開番号】W WO2021241436
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】P 2020092861
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】尾関 真一
【審査官】尾形 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-66709(JP,A)
【文献】特開2013-123762(JP,A)
【文献】特開2016-81456(JP,A)
【文献】特開2016-112651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/409
B23Q 17/00
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
産業機械を制御する制御装置であって、
表示部に表示される画面を複数の領域に分割し、前記複数の領域の各々に前記産業機械の動作実行に係る表示をそれぞれ表示する表示制御部と、
複数の表示を組み合わせて表示する場合に前記産業機械の動作実行に係るユーザの操作、又は前記産業機械の動作実行に係る複数の表示の組み合わせを示す表示パターンが変化することなく表示された時間を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記産業機械の動作実行に係るユーザの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は前記検知部により検知された前記産業機械の動作実行に係る複数の表示の組み合わせを示す前記表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の前記表示パターンを所望の表示パターンとしてユーザが設定保存するための操作をすることなく、自動的に保存する保存部と、
を備える、制御装置。
【請求項2】
前記保存部は、前記表示パターンを所望の表示パターンとして自動保存する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記ユーザからの入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記保存部は、前記ユーザからの保存指示に基づいて前記表示パターンを保存する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記保存部は、前記表示パターンに含まれる前記複数の表示が少なくとも判別可能となる表示名を自動的に付けて保存する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記保存部が前記表示パターンを保存した場合、前記表示パターンを保存した旨のメッセージを前記表示部に表示する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記所定の操作は、少なくともNCデータへの設定、及びNC動作の実行のいずれか1つを含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
表示部を含むコンピュータにより実現される産業機械を制御する制御装置における表示動作の制御方法であって、
前記表示部に表示される画面を複数の領域に分割し、前記複数の領域の各々に前記産業機械の動作実行に係る表示をそれぞれ表示し、
複数の表示を組み合わせて表示する場合に前記産業機械の動作実行に係るユーザの操作、又は前記産業機械の動作実行に係る複数の表示の組み合わせを示す表示パターンが変化することなく表示された時間を検知し、
検知された前記産業機械の動作実行に係るユーザの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は検知された前記産業機械の動作実行に係る複数の表示の組み合わせを示す前記表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の前記表示パターンを所望の表示パターンとしてユーザが設定保存するための操作をすることなく、自動的に保存する
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械やロボット等の産業機械を制御する制御装置には、制御装置に含まれる表示器の画面を複数の領域に分割し、各動作軸の現在位置、主軸回転数、送り速度等の制御情報を領域毎に表示するものがある。
この点、オペレータに表示項目及び表示サイズの組み合せを選択させ、選択された表示サイズに対応する複数の分割画面を表示し、オペレータにより分割画面が指定されると、指定された分割画面の位置情報をオペレータにより選択された表示項目に対応付けして記憶し、記憶された位置情報及び表示項目に基づいて、位置情報が示す位置の分割画面に表示項目を表示することで、オペレータの意向に合わせて表示画面の構成を自由にカスタマイズすることができる技術が知られている。例えば、特許文献1参照。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-152882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、同じ段取り作業でも、オペレータ毎に作業手順、使用する表示の種類及び配置が異なる場合があり、各オペレータは、段取り作業を行う度に画面の設定を変更する必要があり、手間がかかるという問題がある。
【0005】
そこで、段取り作業を行う度に画面の設定を行うことなく、オペレータに応じた画面を表示することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の制御装置の一態様は、産業機械を制御する制御装置であって、表示部に表示される画面を複数の領域に分割し、前記複数の領域の各々に前記産業機械の動作実行に係る表示をそれぞれ表示する表示制御部と、複数の表示を組み合わせて表示する場合に前記産業機械に対するユーザの操作、又は前記複数の表示の組み合わせを示す表示パターンが変化することなく表示された時間を検知する検知部と、前記検知部により検知された前記ユーザの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は前記検知部により検知された前記表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の前記表示パターンを所望の表示パターンとして保存する保存部と、を備える。
【0007】
(2)本開示の制御方法の一態様は表示部を含むコンピュータにより実現される産業機械を制御する制御装置における表示動作の制御方法であって、前記表示部に表示される画面を複数の領域に分割し、前記複数の領域の各々に前記産業機械の動作実行に係る表示をそれぞれ表示し、複数の表示を組み合わせて表示する場合に前記産業機械に対するユーザの操作、又は前記複数の表示の組み合わせを示す表示パターンが変化することなく表示された時間を検知し、検知された前記ユーザの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は検知された前記表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の前記表示パターンを所望の表示パターンとして保存する。
【発明の効果】
【0008】
一態様によれば、段取り作業を行う度に画面の設定を行うことなく、オペレータに応じた画面を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る制御システムの機能的構成例を示す機能ブロック図である。
図2】識別テーブルの一例を示す図である。
図3】画面の一例を示す図である。
図4】ワーク座標の手動測定を行う場合の画面の一例を示す図である。
図5】段取り作業においてワーク座標の手動測定から自動測定を行う際の表示画面の切り替わりの一例を示す図である。
図6】段取り作業においてワーク座標の手動測定から自動測定を行う際の表示画面の切り替わりの一例を示す図である。
図7】段取り作業においてワーク座標の手動測定から自動測定を行う際の表示画面の切り替わりの一例を示す図である。
図8】表示パターンデータの一例を示す図である。
図9】制御装置の保存処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、一実施形態について図面を用いて説明する。ここでは、段取り作業として工作機械に配置されたワークの座標を手動で計測した後、自動でワークの座標を計測する場合を例示する。なお、本発明は、ワーク座標の手動計測及び自動計測の段取り作業に限定されず、ワーク座標の手動計測又は自動計測のみの段取り作業や、ワーク座標の計測以外の作業を含む段取り作業についても適用可能である。
また、産業機械として工作機械を、制御装置として数値制御装置を例示する。なお、本発明は、工作機械に限定されず、例えば産業用ロボット、サービス用ロボット等にも適用可能である。この場合、制御装置は、ロボット制御装置であり、段取り作業としてロボットの動作を教示する教示作業等が含まれてもよい。
【0011】
<一実施形態>
図1は、一実施形態に係る制御システムの機能的構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、制御システム1は、工作機械10、及び制御装置20を有する。
工作機械10、及び制御装置20は、図示しない接続インタフェースを介して互いに直接接続されてもよい。なお、工作機械10、及び制御装置20は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して相互に接続されていてもよい。この場合、工作機械10、及び制御装置20は、かかる接続によって相互に通信を行うための図示しない通信部を備えてもよい。
なお、制御装置20は、工作機械10に含まれてもよい。
【0012】
工作機械10は、当業者にとって公知の工作機械であり、制御装置20からの動作指令に基づいて動作する。
【0013】
<制御装置20>
制御装置20は、当業者にとって公知の数値制御装置である。制御装置20は、制御装置20に含まれるキーボードやタッチパネル等の入力部(図示しない)を介して受け付けたオペレータからの指示、又は実行している加工プログラムに基づいて動作指令を生成し、生成した動作指令を工作機械10に送信する。これにより、制御装置20は、工作機械10の動作を制御する。
【0014】
図1に示すように、制御装置20は、制御部210、表示部220、及び記憶部230を有する。また、制御部210は、表示制御部211、検知部212、保存部213、及び処理監視部214を有する。また、記憶部230は、表示パターンデータ231(1)-231(N)、及び識別テーブル232を記憶する(Nは1以上の整数)。
【0015】
<表示部220>
表示部220は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であり、後述するように、表示制御部211からの制御指示に基づいて、オペレータに応じて配置された複数の表示を含む画面を表示する。
【0016】
<記憶部230>
記憶部230は、ROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等であり、各種の制御用プログラムとともに、表示パターンデータ231(1)-231(N)、及び識別テーブル232を記憶してもよい。
表示パターンデータ231(1)-231(N)は、例えば、後述する保存部213により保存された、段取り作業で用いる複数の表示の組み合わせを示す表示パターンを、オペレータ毎に記憶する。なお、表示パターンデータ231(1)-231(N)については後述する。
なお、表示パターンデータ231(1)-231(N)のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「表示パターンデータ231」ともいう。
【0017】
識別テーブル232は、後述するように、例えば、座標値の表示、移動軸方向の表示、ワーク座標の表、Gコードモーダルの表示、MDIプログラム編集の表示、送り軸速度の表示等の各種表示を識別する識別子を記憶する。
図2は、識別テーブル232の一例を示す図である。
図2に示すように、識別テーブル232は、例えば、段取り作業で用いられる工作機械10の動作実行に係る「表示」、及び「表示」を識別する「識別子」を含む。
識別テーブル232内の「表示」は、段取り作業に用いられる「座標値の表示」、「移動軸方向の表示」、「ワーク座標の表」、「Gコードモーダルの表示」、「MDIプログラム編集の表示」、「送り軸速度の表示」等を格納してもよい。
識別テーブル232内の「識別子」は、例えば、「座標値の表示」を示す「A」、「移動軸方向の表示」を示す「B」、「ワーク座標の表」を示す「C」、「Gコードモーダルの表示」を示す「D」、「MDIプログラム編集の表示」を示す「E」、及び「送り軸速度の表示」を示す「F」等、予め定められた識別子を格納してもよい。なお、識別子は文字で設定されたが、数字でもよく、文字と数字との組み合わせでもよい。
【0018】
<制御部210>
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM(Random Access Memory)、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)メモリ等を有し、これらはバスを介して相互に通信可能に構成される、当業者にとって公知のものである。
CPUは制御装置20を全体的に制御するプロセッサである。CPUは、ROMに格納されたシステムプログラム及びアプリケーションプログラムを、バスを介して読み出し、前記システムプログラム及びアプリケーションプログラムに従って制御装置20全体を制御する。これにより、図1に示すように、制御部210が、表示制御部211、検知部212、保存部213、及び処理監視部214の機能を実現するように構成される。RAMには一時的な計算データや表示データ等の各種データが格納される。また、CMOSメモリは図示しないバッテリでバックアップされ、制御装置20の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成される。
【0019】
以下、段取り作業において、オペレータが工作機械10に含まれるハンドル(図示しない)を手動で回して工作機械10に含まれタッチセンサが取り付けられた主軸(図示しない)を動かすことで工作機械10に配置されたワークの座標の手動計測を行い、次にMDIプログラムを用いてワーク座標の自動計測を行う場合について説明する。換言すれば、例えば、最初に計測用のMDIプログラムが用意されていない部分のワーク座標を手動で計測し、次に計測用のMDIプログラムが以前に作成され用意されていたものを利用することで残りの部分のワーク座標を自動で計測する場合について説明する。
なお、段取り作業は、ワーク座標の手動計測及び自動計測に限定されず、ワーク座標の手動計測又は自動計測のみの段取り作業や、ワーク座標の計測以外の作業を含む段取り作業についても同様である。
【0020】
表示制御部211は、表示部220に表示される画面を複数の領域に分割し、複数の領域の各々に工作機械10の動作実行に係る表示をそれぞれ表示する。
図3は、画面100の一例を示す図である。
図3に示すように、画面100は、例えば、オペレータにより選択された工作機械10の動作実行に係る表示を表示する領域(以下、「表示画面110」ともいう)を有する。また、画面100は、ソフトキー121(1)-121(m)を縦一列に表示する領域(以下、「縦キー表示領域120」ともいう)と、ソフトキー131(1)-131(n)を横一列に表示する領域(以下、「横キー表示領域130」ともいう)とを有する。なお、m、nは、正の整数である。なお 、画面100内にキーを表示するケースを例示しているが、これに限られない。キーを画面100内に表示せず、ハードキーとして備えるようにしてもよい。
以下、m=8及びn=10として説明するが、mが8以外、及びnが10以外の数でも同様に動作する。また、ソフトキー121(1)-121(8)のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「ソフトキー121」ともいう。また、ソフトキー131(1)-131(10)のそれぞれを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「ソフトキー131」ともいう。
【0021】
表示制御部211は、例えば、表示画面110を複数の領域に分割する。
図4は、ワーク座標の手動測定を行う場合の画面100の一例を示す図である。
図4に示すように、表示制御部211は、例えば、ワーク座標の手動測定を行う場合、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて、表示画面110を3つの領域111、112、113に分割する。表示制御部211は、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて、領域111に座標値の表示、領域112に移動軸方向の表示、及び領域113にワーク座標の表をそれぞれ配置した画面100を表示部220に表示する。
【0022】
また、表示制御部211は、例えば、図4に示すように、表示画面110の領域111、112、113等の各々を、Gコードモーダル、ワーク座標一覧、軸移動方向図、MDI編集、送り軸速度等の工作機械10の動作実行に係る表示に切り替える機能をソフトキー131に割り当ててもよい。また、表示制御部211は、表示毎に応じた画面操作の機能を、ソフトキー121に割り当ててもよい。
なお、ソフトキー131に、画面操作の機能が割り当てられてもよく、ソフトキー121に、表示を切り替える機能が割り当てられてもよい。
【0023】
また、図4に示すように、例えば、表示パターン選択の機能がソフトキー131(6)割り当てられてもよい。これにより、オペレータによりソフトキー131(1)が押下された場合、表示制御部211は、後述するように、オペレータに対応する表示パターンデータ231に保存されている表示画面110に表示される複数の表示の組み合わせを示す表示パターンの表示名を一覧形式画面(図示しない)により表示部220に表示してもよい。そして、表示制御部211は、オペレータによるソフトキー121、131の操作に基づいて、ワーク座標の手動測定を行う図4の表示パターンの表示画面110が選択された場合、図4の表示画面110を表示部220に表示してもよい。
一方、表示制御部211は、オペレータによるソフトキー121、131の操作に基づいて、オペレータにとって所望の表示パターンがなく、例えば、「新規の表示パターン」や「キャンセル」等が選択された場合、初期状態の表示画面110又は直近の段取り作業で用いた表示画面110を表示部220に表示してもよい。この場合、表示制御部211は、オペレータによるソフトキー121、131の操作に基づいて、図4の表示画面110に切り替えてもよい。
【0024】
図5から図7は、段取り作業においてワーク座標の手動測定から自動測定を行う際の表示画面110の切り替わりの一例を示す図である。
図5に示すように、表示制御部211は、例えば、自動計測においてMDIプログラムを実行させることから、実行されるGコードモーダルを見る必要があるため、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて領域112を移動軸方向の表示からGコードモーダルの表示に切り替える。
次に、表示制御部211は、図6に示すように、例えば、自動計測においてMDIプログラムを作成/編集するため、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて領域113を、領域114と領域115とに分割する。そして、表示制御部211は、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて、領域114にワーク座標の表を、及び領域115にMDIプログラム編集の表示をそれぞれ表示する。
なお、表示制御部211は、領域114に表示されるワーク座標の表が横に長いため、スクロールバーとともにワーク座標の表を表示してもよい。
【0025】
次に、表示制御部211は、図7に示すように、例えば、自動計測において干渉の事故が起きないように十分に確認したい場合、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて領域114に送り速度の表示に切り替える。その後、制御装置20は、オペレータの操作に基づいてMDIプログラムを実行することにより、ワーク座標を自動計測する。
ここで、座標値の表示は、図示しない主軸に取り付けられたタッチセンサの座標値に基づいて主軸の座標位置を確認する、手動測定及び自動測定において必須の表示である。また、移動軸方向の表示は、オペレータが工作機械10のハンドル(図示しない)を回して図示しない主軸を動かす際、+X軸方向、-X軸方向、+Y軸方向、-Y軸方向、+Z軸方向、及び-Z軸方向の移動方向を確認する、手動計測において必須の表示である。また、Gコードモーダルの表示は、MDIプログラムを実行させるため、実行されるGコードモーダルを確認する、自動計測において必須の表示である。また、MDIプログラム編集の表示は、MDIプログラムを作成/編集する、自動計測において必須の表示である。
一方、送り軸速度の表示は、干渉事故等が起きないように、送り軸の速度を監視したい場合に表示する、自動計測において任意の表示である。また、ワーク座標の表は、手動計測では測定毎に測定したワーク座標を入力する必要がある、手動計測において必須の表示である。しかしながら、ワーク座標の表は、自動測定ではMDIプログラムの組み方によりワーク座標を測定後に自動でワーク座標の表に入力させることができるため、自動計測では任意の表示である。このため、オペレータによっては、図6の表示画面110を用いて自動測定を行う場合がある。
【0026】
検知部212は、例えば、図4から図7のいずれかに示すように、座標値やワーク座標の表等の複数の表示を組み合わせて表示画面110に表示されている場合に工作機械10に対するオペレータの操作を検知する。また、検知部212は、例えば、制御装置20に含まれるクロック(図示しない)のクロック信号に基づいて、図4から図7の各々の表示画面110の表示パターンが変化することなく表示された時間を検知してもよい。
【0027】
保存部213は、検知部212により検知されたオペレータの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は検知部212により検知された表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の表示パターンを所望の表示パターンとして保存する。
具体的には、例えば、手動計測(すなわち、図4の表示画面110が表示されている場合)においてオペレータが工作機械10のハンドル(図示しない)を回す操作(以下、「NC動作」ともいう)の実行が所定の操作として検知部212により検知された場合、保存部213は、図4の表示画面110における複数の表示の表示パターンを、手動測定における所望の表示パターンとしてオペレータに対応する表示パターンデータ231に自動的に保存する。あるいは、手動計測において手動測定されたワーク座標の値をワーク座標の表に設定するNCデータへの設定(以下、「write処理」ともいう)が所定の操作として検知部212により検知された場合、保存部213は、図4の表示画面110の表示パターンを、手動測定における所望の表示パターンとしてオペレータに対応する表示パターンデータ231に自動的に保存してもよい。
また、例えば、自動計測(すなわち、図7の表示画面110が表示されている場合)において、MDIモードにてMDIプログラムのNC動作が所定の操作として検知部212により検知された場合、保存部213は、図7の表示画面110における複数の表示の表示パターンを、自動測定における所望の表示パターンとしてオペレータに対応する表示パターンデータ231に自動的に保存してもよい。
【0028】
なお、新規に作成したMDIプログラムを実行させる場合、図7に示すように、送り軸速度の表示まで表示させる場合が多い。しかしながら、以前に少なくとも1回動作させたことがあるMDIプログラムを実行させる場合、安全に実行させた実績があるので、送り軸速度の表示を表示させない場合もある。すなわち、図6の画面100が表示されている場合の自動計測において、MDIモードにてMDIプログラムのNC動作が所定の操作として検知部212により検知された場合、保存部213は、図6の表示画面110の表示パターンを、自動測定における所望の表示パターンとしてオペレータに対応する表示パターンデータ231に自動的に保存してもよい。
そして、保存部213により表示パターンが保存された場合、表示制御部211は、「表示パターンが保存されました」等のメッセージを表示部220に表示してもよい。そうすることで、オペレータは、どの表示パターンが保存されたかを知ることができる。
【0029】
ここで、所定の操作には、オペレータが工作機械10のハンドル(図示しない)を回すNC動作や、ワーク座標の値をワーク座標の表に設定するwrite処理、及びMDIモードにてMDIプログラムのNC動作が含まれたが、これに限定されない。例えば、所定の操作には、工具オフセットの設定(工具長、工具径)や、カスタムマクロ変数の値の設定等のwrite処理が含まれてもよく、MEMモードで加工プログラムをシングルブロック運転で実行するNC処理等が含まれてもよい。
なお、シングルブロック運転は、加工プログラムを1行ずつ実行しては停止する運転である。後述する処理監視部214は、シングルブロック運転モードの信号を検知した際、加工プログラムチェックの段取り作業(初回の試し加工や、エアカットによる加工軌跡の確認等)を行っていると判断してもよい。
また、図5の表示画面110は、図4の表示画面110から図6又は図7の表示画面110に切り替わる途中の画面であり、所定の操作が行われないことから、保存部213は、図5の表示画面110の表示パターンを所望の表示パターンとして保存しない。しかしながら、検知部212が所定の時間以上の図5の表示画面110の表示時間を検知した場合、保存部213は、図5の表示画面110の表示パターンを所望の表示パターンとして保存してもよい。
【0030】
<表示パターンデータ231>
図8は、表示パターンデータ231(1)の一例を示す図である。なお、表示パターンデータ231(1)の場合について説明するが、表示パターンデータ231(2)-231(N)の場合についても表示パターンデータ231(1)と同様である。また、表示パターンデータ231(1)では、表示画面110が3又は4の領域に分割される場合を示すが、2又は5以上の複数の領域に分割される場合も同様である。
【0031】
図8に示すように、表示パターンデータ231(1)は、例えば、工作機械10に対して段取り作業を行うオペレータの「ユーザID」を含む。また、表示パターンデータ231(1)は、オペレータが行った段取り作業に含まれるワーク座標の手動計測や自動計測等の作業毎に、保存部213により保存された「表示パターン」及び「表示名」を含む。
表示パターンデータ231(1)内の「ユーザID」は、表示パターンデータ231(1)に格納される表示パターンのオペレータを識別する識別子「100」が格納される。なお、「ユーザID」は、数字に限定されず、文字でもよく、数字と文字との組み合わせでもよい。
【0032】
表示パターンデータ231(1)内の「表示パターン」は、表示画面110が3又は4に分割された際の複数の領域それぞれを示す「領域111」、「領域112」、「領域113」、「領域114」、及び「領域115」を含む。「表示パターン」には、例えば、手動計測において保存部213が図4の表示画面110の表示パターンを保存した場合、識別テーブル232に基づいて「領域111」に座標値の表示を示す識別子「A」、「領域112」に移動軸方向の表示を示す識別子「B」、及び「領域113」にワーク座標の表を示す識別子「C」がそれぞれ格納される。なお、「領域114」及び「領域115」には空欄を示す「-」が格納される。
また、「表示パターン」には、例えば、自動計測において保存部213が図7の表示画面110の表示パターンを保存した場合、識別テーブル232に基づいて「領域111」に座標値の表示を示す識別子「A」、「領域112」にGコードモーダルの表示を示す識別子「D」、「領域114」に送り軸速度の表示を示す識別子「F」、及び「領域115」にMDIプログラム編集の表示を示す識別子「E」がそれぞれ格納される。
なお、自動計測において保存部213が図6の表示画面110の表示パターンを保存した場合、「表示パターン」には、識別テーブル232に基づいて「領域111」に座標値の表示を示す識別子「A」、「領域112」にGコードモーダルの表示を示す識別子「D」、「領域114」にワーク座標の表を示す識別子「C」、及び「領域115」にMDIプログラム編集の表示を示す識別子「E」がそれぞれ格納されてもよい。
【0033】
表示パターンデータ231(1)内の「表示名」は、保存された複数の表示の表示パターンがオペレータにとって判別可能な名称を格納する。例えば、「表示名」には、「表示ABC」、「表示ADFE」、「表示ADCE」等が格納されてもよい。すなわち、「表示ABC」は、表示画面110が領域111、112、113の3つに分割され、領域111に識別子「A」の座標値の表示、領域112に識別子「B」の移動軸方向の表示、及び領域113に識別子「C」のワーク座標の表の組み合わせで表示されることを示す。
また、「表示ADFE」は、表示画面110が領域111、112、114、115の4つに分割され、領域111に識別子「A」の座標値の表示、領域112に識別子「D」のGコードモーダルの表示、領域114に識別子「F」の送り軸速度の表示、及び領域115に識別子「E」のMDIプログラム編集の表示の組み合わせで表示されることを示す。
また、「表示ADCE」は、表示画面110が領域111、112、114、115の4つに分割され、領域111に識別子「A」の座標値の表示、領域112に識別子「D」のGコードモーダルの表示、領域114に識別子「C」のワーク座標の表、及び領域115に識別子「E」のMDIプログラム編集の表示の組み合わせで表示されることを示す。
なお、「表示名」は、「表示ABC」等としたが、これに限定されず、文字、数字、記号等を用いて、オペレータが判別可能な任意の名称でもよい。また、「表示名」は、制御装置20の入力部(図示しない)を介して、オペレータにより入力されてもよい。
【0034】
処理監視部214は、工作機械10及び制御装置20において実行されている処理を監視する。
具体的には、処理監視部214は、例えば、段取り作業に含まれるワーク座標の手動測定や自動測定等の作業を監視し、前記作業が終了したか否か、また段取り作業において次の作業があるか否か等を判定してもよい。
【0035】
<制御装置20の保存処理>
次に、図9を参照しながら、制御装置20の保存処理の流れを説明する。
図9は、制御装置20の保存処理について説明するフローチャートである。ここで示すフローは、段取り作業が行われる度に実行される。
【0036】
ステップS11において、表示制御部211は、オペレータにより表示パターン選択のソフトキー131(6)が押下された場合、オペレータに対応する表示パターンデータ231に基づいて、保存されている表示画面110の表示パターンの表示名を一覧形式画面(図示しない)により表示部220に表示する。
【0037】
ステップS12において、処理監視部214は、オペレータによるソフトキー131の操作に基づいて段取り作業に含まれる今から行う作業(以下、「現在の作業」ともいう)に対する表示パターンがオペレータにより選択されたか否かを判定する。表示パターンが選択された場合、処理はステップS17に進む。一方、表示パターンが選択されなかった場合、表示制御部211は、初期状態の表示画面110又は直近の作業で用いた表示画面110を表示部220に表示する。そして、処理はステップS13に進む。
【0038】
ステップS13において、表示制御部211は、オペレータによるソフトキー121、131の操作に基づいて、現在の作業に応じて表示画面110を複数の領域111等に分割し、各領域の表示を切り替える。
【0039】
ステップS14において、処理監視部214は、現在の作業に対する所定の操作を検知部212により検知されたか否かを判定する。所定の操作が検知された場合、処理はステップS15に進む。一方、所定の操作が検知されない場合、検知部212が所定の操作を検知するまでステップS14で待機する。
【0040】
ステップS15において、保存部213は、ステップS14で所定の操作が検知された場合、検知された時の表示画面110の表示パターンを所望の表示パターンとしてオペレータに対応する表示パターンデータ231に保存する。
【0041】
ステップS16において、表示制御部211は、表示パターンを保存した旨のメッセージを画面100内のメッセージ表示欄(図示しない)に表示する。
【0042】
ステップS17において、表示制御部211は、ステップS12で選択された表示パターンの表示画面110を表示部220に表示する。
【0043】
ステップS18において、処理監視部214は、現在の作業が終了したか否かを判定する。現在の作業が終了した場合、処理はステップS19に進む。一方、現在の作業が終了していない場合、処理は現在の作業が終了するまでステップS18で待機する。
【0044】
ステップS19において、処理監視部214は、段取り作業において次の作業があり、オペレータにより表示パターン選択のソフトキー131(6)が押下されたか否かを判定する。表示パターン選択のソフトキー131(6)が押下された場合、処理はステップS11に戻る。一方、表示パターン選択のソフトキー131(6)が押下されてない場合、処理は終了する。
【0045】
以上により、一実施形態の制御装置20は、段取り作業において表示画面110を複数の領域111等に分割し、複数の領域111等の各々に座標値等の各種表示を含む表示画面110を表示する。制御装置20は、画面100が表示された状態で、ワーク座標の値の設定等のwrite処理やMDIモードにてMDIプログラムのNC動作等の予め定められた所定の操作を検知した場合、検知された時の表示画面110の表示パターンを所望の表示パターンとして保存する。これにより、制御装置20は、段取り作業を行う度に表示画面110の設定を行うことなく、オペレータに応じた表示画面110を表示することができる。そして、制御装置20は、同様の段取り作業を行う際に所望の表示パターンの表示画面110を素早く再表示させることができ、オペレータの負担を軽減することができる。
また、制御装置20は、必要な表示パターンのみ記憶部230に記憶するため、記憶部230を圧迫しないとともに、記憶媒体の書込み寿命回数を圧迫しないようにすることができる。
【0046】
以上、一実施形態について説明したが、制御装置20は、上述の実施形態に限定されるものではなく、目的を達成できる範囲での変形、改良等を含む。
【0047】
<変形例1>
上述の実施形態では、保存部213は、検知部212が所定の操作を検知した場合、検知された時の画面100の表示パターンを自動的に保存したが、これに限定されない。例えば、保存部213は、制御装置20の入力部(図示しない)を介して、オペレータから表示パターンの保存指示を受け付けた場合、表示画面110の表示パターンを保存するようにしてもよい。
そうすることで、制御装置20は、オペレータが所望する表示パターンを確実に保存することができる。
【0048】
<変形例2>
また例えば、上述の実施形態では、保存部213は、表示画面110の表示パターンの表示名を表示パターンデータ231に保存したが、これに限定されない。例えば、保存部213は、表示画面110の表示パターンの表示名とともに、当該表示パターンのサムネイル画像を表示パターンデータ231に保存してもよい。
そうすることで、オペレータは表示名とサムネイル画像とに基づいて所望の表示パターンを容易に見つけ出すことができる。
【0049】
<変形例3>
また例えば、上述の実施形態では、ソフトキー131(6)に表示パターン選択の機能を割り当てたがこれに限定されない。例えば、ソフトキー131(6)に表示パターン選択の機能が割り当てられなくてもよい。この場合、表示制御部211は、例えば、オペレータが制御装置20にログインした時や、段取り作業を開始した時、又は処理監視部214が段取り作業の現在の作業の終了を検知し次の作業の開始を検知した時に、オペレータの表示パターンデータ231に基づいて表示画面110の表示パターンの表示名を一覧形式画面(図示しない)により表示部220に表示するようにしてもよい。
【0050】
なお、一実施形態における、制御装置20に含まれる各機能は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせによりそれぞれ実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0051】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(Non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(Tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は、無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0052】
なお、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0053】
以上を換言すると、本開示の制御装置、及び制御方法は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
【0054】
(1)本開示の制御装置20は、工作機械10を制御する制御装置であって、表示部220に表示される画面100を複数の領域に分割し、複数の領域の各々に工作機械10の動作実行に係る表示をそれぞれ表示する表示制御部211と、複数の表示を組み合わせて表示する場合に工作機械10に対するオペレータの操作、又は複数の表示の組み合わせを示す表示パターンが変化することなく表示された時間を検知する検知部212と、検知部212により検知されたオペレータの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は検知部212により検知された表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の表示パターンを所望の表示パターンとして保存する保存部213と、を備える。
この制御装置20によれば、段取り作業を行う度に画面の設定を行うことなく、オペレータに応じた画面を表示することができる。
【0055】
(2) (1)に記載の制御装置20において、保存部213は、表示パターンを所望の表示パターンとして自動保存してもよい。
そうすることで、制御装置20は、オペレータに負担をかけることなく、オペレータが所望する表示パターンを保存することができる。
【0056】
(3) (1)に記載の制御装置20において、オペレータからの入力を受け付ける入力部をさらに備え、保存部213は、オペレータからの保存指示に基づいて表示パターンを保存してもよい。
そうすることで、制御装置20は、オペレータが所望する表示パターンを確実に保存することができる。
【0057】
(4) (1)から(3)のいずれか記載の制御装置20において、保存部213は、表示パターンに含まれる複数の表示が少なくとも判別可能となる表示名を自動的に付けて保存してもよい。
そうすることで、オペレータは保存された複数の表示パターンから所望の表示パターンを選択することができる。
【0058】
(5) (1)から(4)のいずれか記載の制御装置20において、表示制御部211は、保存部213が表示パターンを保存した場合、表示パターンを保存した旨のメッセージを表示部220に表示してもよい。
そうすることで、オペレータはどの表示パターンの画面が保存されたかを知ることがでる。
【0059】
(6) (1)から(5)のいずれか記載の制御装置20において、所定の操作は、少なくともNCデータへの設定、及びNC動作の実行のいずれか1つを含んでもよい。
そうすることで、制御装置20は、段取り作業において重要な画面の表示パターンを保存することができる。
【0060】
(7)本開示の制御方法は、表示部220を含むコンピュータにより実現される工作機械10を制御する制御装置20における表示動作の制御方法であって、表示部220に表示される画面を複数の領域に分割し、複数の領域の各々に工作機械10の動作実行に係る表示をそれぞれ表示し、複数の表示を組み合わせて表示する場合に工作機械10に対するオペレータの操作、又は複数の表示の組み合わせを示す表示パターンが変化することなく表示された時間を検知し、検知されたオペレータの操作が予め定められた所定の操作である場合、又は検知された表示パターンの表示時間が予め設定された所定の時間以上の場合、検知された時の表示パターンを所望の表示パターンとして保存する。
この制御方法によれば、(1)と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 制御システム
10 工作機械
20 制御装置
210 制御部
211 表示制御部
212 検知部
213 保存部
214 処理監視部
220 表示部
230 記憶部
231(1)-231(N) 表示パターンデータ
232 識別テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9