(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】センサ管理システム、センサ管理装置、センサ管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 11/30 20060101AFI20240529BHJP
G08C 15/00 20060101ALI20240529BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
G06F11/30 158
G08C15/00 E
H04M11/00 302
(21)【出願番号】P 2023108865
(22)【出願日】2023-06-14
【審査請求日】2023-08-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504268124
【氏名又は名称】株式会社ゼネックコミュニケーション
(72)【発明者】
【氏名】浦島 勲
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 諒
【審査官】坂庭 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-523626(JP,A)
【文献】特開2009-223821(JP,A)
【文献】特許第7233619(JP,B1)
【文献】特開2017-120472(JP,A)
【文献】国際公開第2020/240937(WO,A1)
【文献】特開2018-142247(JP,A)
【文献】特開2017-040963(JP,A)
【文献】特開2018-059829(JP,A)
【文献】特開2019-149081(JP,A)
【文献】特開2020-008921(JP,A)
【文献】特開2022-029243(JP,A)
【文献】特開2022-035674(JP,A)
【文献】生田朋広,M5StickC Plus(ESP32)とプログラミング・ツールUIFLOWで作る、外出先からスマホで確認/操作できる環境センサ内蔵USB扇風機,トランジスタ技術 臨時増刊 エレキジャックIoT No.6,日本,CQ出版株式会社,2021年09月01日,pp.58-70
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/30
G08C 15/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、
過去に利用者により選択された少なくとも1つのセンサ
から構成されるセンサ群により計測して得られる計測値の前記端末装置における表示態様を示すテンプレート情報を、
対応する少なくとも1つの前記センサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報に対応づけて記憶するテンプレート情報記憶部と、
前記端末装置から送信される、利用者が使用する少なくとも1つの前記センサそれぞれを識別するセンサ
グループ識別情報を含み、選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を取得すると、前記テンプレート情報記憶部が記憶する、前記テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ
グループ識別情報
で識別されるセンサ群を構成する少なくとも1つのセンサのうちの少なくとも1つ
を含むセンサ群を識別するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する推奨テンプレート選出部と、を備える、
センサ管理システム。
【請求項2】
複数の前記センサに対して同一の設定を行うための設定情報を、複数の前記センサそれぞれを識別するセンサ識別情報に対応づけて記憶する設定記憶部と、
複数の前記センサと通信を行う際に使用する予め設定された通信プロトコルを示すプロトコル情報を、複数の前記センサそれぞれのセンサ識別情報に対応づけて記憶するプロトコル記憶部と、
前記端末装置から送信される、複数の前記センサそれぞれのセンサ識別情報と、複数の前記センサに対して行う同一の設定内容を示す設定情報と、を含む設定通知情報を取得すると、取得した前記設定通知情報に含まれる前記センサ識別情報および前記設定情報を抽出して互いに対応づけて前記設定記憶部に記憶させる設定通知取得部と、
前記プロトコル記憶部が記憶する、前記設定記憶部が記憶する複数の前記センサそれぞれの前記センサ識別情報それぞれに対応する前記プロトコル情報を特定し、前記設定記憶部が記憶する複数の前記センサそれぞれの前記センサ識別情報に対応づけられた設定情報を、特定した前記プロトコル情報が示す通信プロトコルにより、複数の前記センサそれぞれ
へ送信するセンサ設定部と、を更に備える、
請求項1に記載のセンサ管理システム。
【請求項3】
複数の前記センサにより計測された前記計測値に基づいて、複数の前記センサそれぞれに対応する計測値とは異なるパラメータを算出し、算出したパラメータを含む前記端末装置に表示される表示情報を生成する表示情報生成部と、
生成された前記表示情報を前記端末装置へ送信する表示情報通知部と、を備える、
請求項1または2に記載のセンサ管理システム。
【請求項4】
少なくとも1つの前記センサそれぞれに対応する前記計測値を示す計測値情報を含む計測値通知情報を、少なくとも1つの前記センサとの通信を行う際に使用する予め設定された通信プロトコルにより取得し、取得した前記計測値通知情報に含まれる前記計測値情報を抽出する計測値取得部と、
少なくとも1つの前記センサそれぞれについて予め設定された前記計測値のフォーマットを示すフォーマット情報に基づいて、前記計測値情報を予め設定された共通のフォーマットに変換する変換部と、
変換後の前記計測値情報を含む前記端末装置に表示される表示情報を生成する表示情報生成部と、を備える、
請求項1または2に記載のセンサ管理システム。
【請求項5】
過去に利用者により選択された少なくとも1つのセンサ
から構成されるセンサ群により計測して得られる計測値の端末装置における表示態様を示すテンプレート情報を、
対応する少なくとも1つの前記センサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報に対応づけて記憶するテンプレート情報記憶部と、
前記端末装置から送信される、利用者が使用する少なくとも1つの前記センサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報を含み、選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を取得すると、前記テンプレート情報記憶部が記憶する、前記テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ
グループ識別情報
で識別されるセンサ群を構成する少なくとも1つのセンサの組み合わせのうちの少なくとも1つ
を含むセンサ群を識別するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する推奨テンプレート選出部と、を備える、
センサ管理装置。
【請求項6】
センサ管理装置が、過去に利用者により選択された少なくとも1つのセンサ
から構成されるセンサ群により計測して得られる計測値の端末装置における表示態様を示すテンプレート情報を、
対応する少なくとも1つの前記センサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報に対応づけてテンプレート情報記憶部に記憶させるステップと、
前記センサ管理装置が、前記端末装置から送信される、利用者が使用する少なくとも1つの前記センサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報を含み、選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を取得すると、前記テンプレート情報記憶部が記憶する、前記テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ
グループ識別情報
で識別されるセンサ群を構成する少なくとも1つのセンサの組み合わせのうちの少なくとも1つ
を含むセンサ群を識別するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出するステップと、を含む、
センサ管理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
端末装置から送信される、利用者が使用する少なくとも1つのセンサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報を含み、選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を取得すると、過去に利用者により選択された少なくとも1つのセンサ
から構成されるセンサ群により計測して得られる計測値の前記端末装置における表示態様を示すテンプレート情報を、少なくとも1つの前記センサ
から構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサ
グループ識別情報に対応づけて記憶するテンプレート情報記憶部が記憶する、前記テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ
グループ識別情報
で識別されるセンサ群を構成する少なくとも1つのセンサの組み合わせのうちの少なくとも1つ
を含むセンサ群を識別するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する推奨テンプレート選出部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ管理システム、センサ管理装置、センサ管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
製造現場対応の拠点内の各工程に分散配置され、各工程の品質状況を測定する複数の測定源から送信されるそれぞれ異なるフォーマットの測定データを収集する手段と、収集した異なるフォーマットの測定データを共通フォーマットの測定データに変換する手段と、拠点それぞれ送信される共通フォーマットの測定データを受信し、測定データベースに集積処理する手段と、集積処理した共通フォーマットの測定データを拠点毎に集計分析処理する手段と、集計分析処理の結果を表示処理し、閲覧者利用端末からの表示要求に応じて、表示処理結果を閲覧者利用端末に送信する手段と、を含むクラウドコンピューティングシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載されたシステムにおいて、使用する測定源の種類に応じて、閲覧者利用端末に表示させる測定データを適切な表示態様で表示させることにより、各工程について測定源により測定された測定データの監視を適切に行うことを抑制することが要請されている。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、センサにより計測された計測値をその表示態様のトレンドに基づいて適切に設定することができるセンサ管理システム、センサ管理装置、センサ管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るセンサ管理システムは、
端末装置と、
過去に利用者により選択された少なくとも1つのセンサから構成されるセンサ群により計測して得られる計測値の前記端末装置における表示態様を示すテンプレート情報を、対応する少なくとも1つの前記センサから構成されるセンサ群それぞれを識別するセンサグループ識別情報に対応づけて記憶するテンプレート情報記憶部と、
前記端末装置から送信される、利用者が使用する少なくとも1つの前記センサそれぞれを識別するセンサグループ識別情報を含み、選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を取得すると、前記テンプレート情報記憶部が記憶する、前記テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報で識別されるセンサ群を構成する少なくとも1つのセンサのうちの少なくとも1つを含むセンサ群を識別するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する推奨テンプレート選出部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、推奨テンプレート選出部が、端末装置から送信される前述のテンプレート推奨要求情報を取得すると、テンプレート情報記憶部が記憶する、取得したテンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ識別情報のうちの少なくとも1つに対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する。これにより、利用者が少なくとも1つのセンサにより計測される計測値の監視を行う際、利用者が使用しようとしている少なくとも1つのセンサについて選択されているテンプレートのトレンドに基づいて、テンプレートを選択することができるので、利用者が適切なテンプレートを用いたセンサによる計測値の監視を行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態に係るセンサ管理システムの概略構成図である。
【
図2】実施の形態に係るセンサ管理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態に係るセンサ管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図4】(A)は実施の形態に係るプロトコル記憶部が記憶する情報の一例を示す図であり、(B)は実施の形態に係るフォーマット記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図5】(A)は実施の形態に係るテンプレート記憶部が記憶する情報の一例を示す図であり、(B)は実施の形態に係るセンサ情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図6】実施の形態に係る機器管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【
図7】実施の形態に係る端末装置の表示部に表示される設定画面画像を示し、(A)は一例を示す図であり、(B)は他の一例を示す図である。
【
図8】実施の形態に係る機器管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【
図9】実施の形態に係る端末装置の表示部に表示されるダッシュボード画像を示し、(A)は温湿度管理用の一例を示す図であり、(B)はCO
2濃度管理用の一例を示す図である。
【
図10】実施の形態に係るクラウドサーバが実行するセンサ管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】実施の形態に係るクラウドサーバが実行するセンサ管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係るセンサ管理システムについて、添付図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係るセンサ管理システムは、端末装置と、過去に利用者により選択された少なくとも1つのセンサにより計測して得られる計測値の表示態様を示すテンプレート情報を、少なくとも1つのセンサそれぞれを識別するセンサ識別情報に対応づけて記憶するテンプレート情報記憶部と、端末装置から送信される、利用者が使用する少なくとも1つのセンサそれぞれを識別するセンサ識別情報を含み、選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を取得すると、テンプレート情報記憶部が記憶する、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ識別情報のうちの少なくとも1つに対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する推奨テンプレート選出部と、選出されたテンプレート情報を含むテンプレート通知情報を生成して端末装置へ送信する推奨テンプレート通知部と、を備える。
【0010】
本実施の形態に係るセンサ管理システムは、
図1に示すように、クラウドサーバ1と、利用者が所持し、クラウドサーバ1とインターネットのような広域ネットワークNW1を介して通信可能な端末装置2と、を備える。クラウドサーバ1は、広域ネットワークNW1およびゲートウェイ装置8を介してセンサ3と通信可能であり、センサ3から取得した計測情報およびセンサ3の設定内容を管理するセンサ管理装置として機能する。また、センサ3とゲートウェイ装置8とは、局所ネットワークNW2を介して通信可能となっている。局所ネットワークNW2は、例えば無線LAN(Local Area Network)または有線LANである。
【0011】
センサ3は、例えば温度センサ、湿度センサ、CO2センサ、圧力センサ、人感センサ、位置センサ等である。センサ3は、計測値をクラウドサーバ1へ通知する予め設定された計測値通知時期が到来する毎に、計測して得られた計測値を示す計測値情報を含むクラウドサーバ1を宛先とする計測値通知情報を生成し、生成した計測値通知情報を、ゲートウェイ装置8を介してクラウドサーバ1へ送信する。計測値通知時期は、例えば数min毎に定期的に到来するように設定される。
【0012】
ゲートウェイ装置8は、センサ3から送信される計測値通知情報を取得すると、クラウドサーバ1との通信の際に使用する通信プロトコルに適合させるべくカプセル化処理を実行し、カプセル化された計測値通知情報をクラウドサーバ1へ送信する。また、ゲートウェイ装置8は、クラウドサーバ1から送信される後述の設定通知情報を取得すると、取得した設定通知情報に含まれるクラウドサーバ1からゲートウェイ装置8へ設定通知情報を送信するためのヘッダ情報を解除する非カプセル化処理を実行し、非カプセル化処理された設定通知情報をセンサ3へ送信する。ここで、クラウドサーバ1とゲートウェイ装置8との間での通信に使用される通信プロトコルとして、例えばREST、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)、sigfox、LoRa等が挙げられる。
【0013】
端末装置2は、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータであり、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、表示部204と、入力部205と、通信部206と、これらを互いに接続するバス209と、を備える。主記憶部202は、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを有し、CPU201の作業領域として使用される。補助記憶部203は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、CPU201が各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。表示部204は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。入力部205は、例えばキーボードのような入力装置である。通信部206は、広域ネットワークNW1に接続され、CPU201から転送される情報を、広域ネットワークNW1を介してクラウドサーバ1へ送信したり、クラウドサーバ1から広域ネットワークNW1を介して取得した情報をCPU201へ転送したりする。通信部206は、例えばHTTP(Hypertext Transfer Protocol)、MQTT等の通信プロトコルに基づいて、クラウドサーバ1との間で通信を行う。
【0014】
CPU201は、補助記憶部203が記憶するプログラムを主記憶部202に読み出して実行することにより、
図3に示すように、表示情報取得部211、表示制御部212、プロトコル・フォーマット通知部213、テンプレート通知部214、推奨テンプレート取得部215および設定通知部216として機能する。また、
図2に示す補助記憶部203は、
図3に示すように、表示部204に表示させるダッシュボード画像を形成するために必要な表示情報を記憶する表示情報記憶部231と、利用者が入力部205を介して入力したセンサ3の設定内容を示す設定情報を記憶する設定記憶部232と、を有する。
【0015】
表示情報取得部211は、利用者が入力部205を介して表示部205にダッシュボード画像を表示させるためのダッシュボード画像表示操作を行うと、当該ダッシュボード画像表示操作を受け付けて、クラウドサーバ1に対してダッシュボード画像を形成するための表示情報の送信を要求する表示情報要求情報を生成する。この表示情報要求情報には、利用者を識別する利用者識別情報が含まれる。ここで、ダッシュボード画像は、センサ3により計測された計測値を、後述するテンプレート情報が示すテンプレートに則った表示態様で表示する画像である。そして、表示情報取得部211は、生成した表示情報要求情報をクラウドサーバ1へ送信することにより、クラウドサーバ1から送信される表示情報を取得し、取得した表示情報を表示情報記憶部231に記憶させる。
【0016】
表示制御部212は、利用者が入力部205を介して表示部205にダッシュボード画像を表示させるためのダッシュボード画像表示操作を行うと、当該ダッシュボード画像表示操作を受け付けて、表示情報記憶部231が記憶する表示情報を用いて、ダッシュボード画像を形成する。そして、表示制御部212は、形成したダッシュボード画像を表示部204に表示させる。
【0017】
プロトコル・フォーマット通知部213は、利用者が入力部205を介してセンサ3とクラウドサーバ1との間での通信する際の通信プロトコルを指定するプロトコル設定操作を行うと、当該プロトコル設定操作を受け付けて、センサ3とクラウドサーバ1との間で通信する際の通信プロトコルを示すプロトコル情報を含むプロトコル通知情報を生成する。そして、プロトコル・フォーマット通知部213は、生成したプロトコル通知情報をクラウドサーバ1へ送信する。また、プロトコル・フォーマット通知部213は、利用者が入力部205を介してセンサ3の計測値情報のフォーマットを指定するためのフォーマット設定操作を行うと、当該フォーマット設定操作を受け付けて、センサ3の計測値のフォーマットを示すフォーマット情報を含むフォーマット通知情報を生成する。そして、プロトコル・フォーマット通知部213は、生成したフォーマット通知情報をクラウドサーバ1へ送信する。
【0018】
テンプレート通知部214は、利用者が入力部205を介して表示部204に表示させるダッシュボード画像の表示態様を示すテンプレートを選択するテンプレート選択操作を行うと、当該テンプレート選択操作を受け付けて、選択されたテンプレートを示すテンプレート情報と利用者が使用するセンサ群を識別するセンサグループ識別情報と利用者識別情報とを含む使用テンプレート通知情報を生成する。そして、テンプレート通知部214は、生成した使用テンプレート通知情報をクラウドサーバ1へ送信する。
【0019】
推奨テンプレート取得部215は、利用者が入力部205を介して表示部204に推奨するテンプレートの種類を表示させるための推奨テンプレート表示操作を行うと、当該推奨テンプレート表示操作を受け付けて、利用者が利用する少なくとも1つのセンサ3から構成されるセンサ群を識別するセンサグループ識別情報を含み、利用者による選択を推奨されるテンプレートを示すテンプレート情報の送信を要求するテンプレート推奨要求情報を生成する。また、推奨テンプレート取得部215は、生成したテンプレート推奨要求情報をクラウドサーバ1へ送信することにより、クラウドサーバ1から送信される、選択を推奨されるテンプレート情報を含む推奨テンプレート通知情報を取得する。そして、推奨テンプレート取得部215は、取得した推奨テンプレート通知情報に含まれるテンプレート情報を表示制御部212に通知する。このとき、表示制御部212は、通知されたテンプレート情報を用いて、利用者に対して推奨されるテンプレートを通知する推奨テンプレート通知画像を形成して表示部204に表示させる。
【0020】
設定通知部216は、利用者が入力部205を介してセンサ3の設定内容を変更するためにセンサ3の変更後の設定内容を示す設定情報を入力するセンサ設定変更操作を行うと、当該センサ設定変更操作を受け付けて、変更後のセンサ3の設定内容を示す設定情報を含む設定通知情報を生成する。そして、設定通知部216は、生成した設定通知情報をクラウドサーバ1へ送信する。
【0021】
図2に戻って、クラウドサーバ1は、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、通信部106と、計時部108と、各部を接続するバス109と、を備え、センサ3を管理するセンサ管理装置として機能する。CPU101は、例えばマルチコアプロセッサである。主記憶部102は、揮発性メモリから構成され、CPU101の作業領域として用いられる。補助記憶部103は、大容量の不揮発性メモリから構成され、クラウドサーバ1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。通信部106は、広域ネットワークNW1に接続されている。計時部108は、例えばリアルタイムクロックを有し、センサ3から計測値通知情報を取得する時期を計時する。
【0022】
CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み込んで実行することにより、
図3に示すように、計測値取得部111、変換部112、表示情報生成部113、表示情報通知部114、プロトコル取得部115、フォーマット取得部116、テンプレート取得部117、推奨テンプレート選出部118、テンプレート通知部119、設定通知取得部120およびセンサ設定部121として機能する。また、
図2に示す補助記憶部103は、
図3に示すように、プロトコル記憶部131と、変換前計測値記憶部132と、フォーマット記憶部133と、変換後計測値記憶部134と、テンプレート情報記憶部135と、表示情報記憶部136と、設定記憶部137と、を有する。プロトコル記憶部131は、例えば
図4(A)に示すように、クラウドサーバ1とセンサ3との間での通信の通信プロトコルを示すプロトコル情報を、センサ3を識別するセンサ識別情報を含むセンサ情報と、カプセル化された計測値通知情報の送信元のゲートウェイ装置8を識別する送信元識別情報と、に対応づけて記憶している。
【0023】
変換前計測値記憶部132は、センサ3により計測された計測値を示す計測値情報を、対応するセンサ情報に対応づけて記憶する。フォーマット記憶部133は、例えば
図4(B)に示すように、センサ3の計測値情報のフォーマットを示すフォーマット情報を、対応するセンサ3のセンサ情報に対応づけて記憶する。ここで、フォーマット情報は、例えば計測値情報の形式を示す形式情報と、計測値情報における計測値の格納位置を示す格納位置情報、計測値情報がJSONに対応する場合におけるJSONキー情報と、計測値の型を示す型情報と、を含む。
図4(B)に示す例では、センサ情報IDS[0]に対応するセンサ3から取得した計測値情報は、形式が16進数文字列であり、格納開始位置が先頭バイトでありそこから4バイト分に相当する部分が格納位置であり、型が「BIN10」であることを示している。この場合、計測値情報が、「010C01F91E」を示す場合、計測値が「BIN10」の型で表現された「010C」であることを示している。また、センサ情報IDS[1]に対応するセンサ3から取得した計測値情報は、形式が16進数文字列であり、格納開始位置が3バイト目でありそこから4バイト分に相当する部分が格納位置であり、型が「BCD10」であることを示している。この場合、計測値情報が、「01010C33」を示す場合、計測値が「BCD10」の型で表現された「010C」であることを示している。更に、センサ情報IDS[2]に対応するセンサ3から取得した計測値情報は、形式がJSON文字列であり、文字列「temperature:」に続く部分が格納位置であり、型が「CHAR」であることを示している。この場合、計測値情報が、「temperature:26.8」を示す場合、計測値が「CHAR」の型で表現された「26.8」であることを示している。
【0024】
図3に戻って、変換後計測値記憶部134は、センサ3により計測された計測値を示す計測値情報を前述のフォーマット情報を用いて共通のフォーマットに変換した変換後の計測値情報を、対応するセンサ情報に対応づけて記憶する。テンプレート情報記憶部135は、例えば
図5(A)に示すように、過去に利用者により選択されたセンサ3の計測値の表示態様を示すテンプレート情報を、対応する少なくとも1つのセンサ3から構成されるセンサ群を識別するセンサグループ識別情報と、センサ3の利用者の利用者識別情報と、に対応づけて記憶する。
図5(A)に示す例では、センサグループ識別情報IDG[0]で識別させるセンサ群を利用する利用者識別情報IDU[0]で識別される利用者が、テンプレート情報DAT[0]、DAT[1]、DAT[2]、DAT[i]を選択したことを示している。センサ情報記憶部138は、例えば
図5(B)に示すように、各センサ群を構成する少なくとも1つのセンサ3それぞれのセンサ情報を、利用者識別情報と、センサ群を識別するセンサグループ識別情報と、に対応づけて記憶する。
図5(B)に示す例では、センサ情報DAS[0]、DAS[1]、DAS[2]に対応するセンサ3から構成されるセンサ群が、グループ識別情報IDG[0]で識別されることを示している。ここで、各センサ群に付与されるセンサグループ識別情報は、例えばセンサ管理システムお運用する管理者により予め設定されたものすることができる。
【0025】
図3に戻って、表示情報記憶部136は、テンプレート情報と変換後計測値情報とに基づいて生成された、端末装置2の表示部204に表示されるダッシュボード画像に含まれる表示情報を、利用者識別情報に対応づけて記憶する。設定記憶部137は、センサ3の設定内容を示す設定情報を、設定対象となるセンサ3のセンサ情報に対応づけて記憶する。ここで、設定記憶部137は、複数のセンサ3に対して同一の設定を行うための設定情報が存在する場合、当該設定情報を、複数のセンサ3それぞれのセンサ情報に対応づけて記憶している。
【0026】
計測値取得部111は、プロトコル記憶部131が記憶するプロトコル情報の中から、取得する計測値通知情報の送信元に対応するプロトコル情報を特定する。そして、計測値取得部111は、センサ3から送信される前述の計測値通知情報を、特定したプロトコル情報が示す通信プロトコルにより取得すると、取得した計測値通知情報に含まれる計測値情報を抽出する。そして、計測値取得部111は、抽出した計測値情報を、変換前計測値記憶部132に、計測値要求情報の送信先のセンサ3のセンサ情報に対応づけて記憶する。
【0027】
変換部112は、変換前計測値記憶部132が記憶する計測値情報の中から、予め設定された共通のフォーマットに変換する対象となる計測値情報と対応するセンサ情報とを特定する。また、変換部112は、フォーマット記憶部133が記憶するフォーマット情報の中から、特定したセンサ情報に対応するフォーマット情報を特定する。そして、変換部112は、特定したフォーマット情報に基づいて、特定した計測値情報を前述の共通のフォーマットに変換する。変換部112は、フォーマットが変換された計測値情報を変換後計測値記憶部134に記憶させる。
【0028】
表示情報生成部113は、端末装置2から送信される前述の表示情報要求情報を取得すると、これに応じて、テンプレート情報と変換後の計測値情報とに基づいて、変換後の計測値情報を含む端末装置2の表示部204に表示されるダッシュボード画像に含まれる表示情報を生成する。具体的には、表示情報生成部113は、表示情報要求情報を取得すると、取得した表示情報要求情報に含まれる利用者識別情報を抽出し、テンプレート記憶部135が記憶するテンプレート情報の中から、抽出した利用者識別情報に対応するテンプレート情報を特定するとともに、センサ情報記憶部138が記憶するセンサ情報の中から、抽出した利用者識別情報に対応するセンサ情報を特定する。そして、表示情報生成部113は、特定したテンプレート情報と、変換後計測値記憶部134が記憶する、特定したセンサ情報に対応する計測値情報と、に基づいて、表示情報を生成する。なお、表示情報生成部113は、複数のセンサ3により計測された計測値に基づいて、複数のセンサ3それぞれに対応する計測値とは異なるパラメータを算出し、算出したパラメータを含む表示情報を生成する。パラメータとしては、例えばセンサ3により計測された温度と湿度とから算出される不快指数のような温熱指標が挙げられる。そして、表示情報生成部113は、生成した表示情報を、取得した表示情報要求情報に含まれる端末装置2の利用者を識別する利用者識別情報に対応づけて表示情報記憶部136に記憶させる。表示情報通知部114は、表示情報記憶部136が記憶する、取得した表示情報要求情報に含まれる利用者識別情報に対応する表示情報を特定し、特定した表示情報を端末装置2へ送信する。
【0029】
プロトコル取得部115は、端末装置2から送信されるプロトコル通知情報を取得すると、取得したプロトコル通知情報に含まれるプロトコル情報、センサ情報およびゲートウェイ装置8を識別する送信元識別情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてプロトコル記憶部131に記憶させる。フォーマット取得部116は、端末装置2から送信されるフォーマット情報を取得すると、取得したフォーマット通知情報に含まれるフォーマット情報およびセンサ情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてフォーマット記憶部133に記憶させる。テンプレート取得部117は、端末装置2から送信される前述の使用テンプレート通知情報を取得すると、取得した使用テンプレート通知情報に含まれるテンプレート情報、センサグループ識別情報および利用者識別情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてテンプレート情報記憶部135に記憶させる。
【0030】
推奨テンプレート選出部118は、端末装置2から送信される前述のテンプレート推奨要求情報を取得すると、テンプレート情報記憶部135が記憶する、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する。ここで、推奨テンプレート選出部118は、例えば、まず、テンプレート情報記憶部135が記憶するテンプレート情報の中から、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報と一致するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の組み合わせを選出する。そして、推奨テンプレート選出部118は、選出したテンプレート情報の組み合わせの中から、最も選択されている頻度の高いテンプレート情報の組み合わせを選出する。また、推奨テンプレート選出部118は、テンプレート情報記憶部135が記憶するテンプレート情報の中に、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報と一致するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の組み合わせが存在しない場合、センサ情報記憶部138が記憶する、当該センサグループ識別情報に対応する少なくとも1つのセンサ情報の組み合わせを特定し、特定したセンサ情報の組み合わせの一部と一致するセンサ群に対応するセンサグループ識別情報を特定する。そして、推奨テンプレート選出部118は、特定したセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の組み合わせを選出する。そして、推奨テンプレート選出部118は、選出したテンプレート情報の組み合わせの中から、最も選択されている頻度の高いテンプレート情報の組み合わせを選出する。テンプレート通知部119は、推奨テンプレート選出部118により選出されたテンプレート情報を含むテンプレート通知情報を生成して端末装置2へ送信する。
【0031】
設定通知取得部120は、端末装置2から送信される設定通知情報を取得すると、取得した設定通知情報に含まれるセンサ情報と設定情報とを互いに対応づけて設定記憶部137に記憶させる。また、設定通知取得部120は、複数のセンサ3それぞれのセンサ情報と複数のセンサ3に対して行う同一の設定内容を示す設定情報とを含む設定通知情報を取得すると、取得した設定通知情報に含まれる複数のセンサ3それぞれのセンサ情報と設定情報とを抽出して互いに対応づけて設定記憶部137に記憶させる。センサ設定部121は、プロトコル記憶部131が記憶する、設定記憶部127が記憶するセンサ3のセンサ情報に対応するプロトコル情報を特定し、設定記憶部137が記憶するセンサ3のセンサ情報に対応づけられた設定情報を、特定したプロトコル情報が示す通信プロトコルにより、センサ情報に対応するセンサ3へ送信する。また、センサ設定部121は、プロトコル記憶部131が記憶する、設定記憶部137が記憶する複数のセンサ3それぞれのセンサ情報それぞれに対応するプロトコル情報を特定し、設定記憶部が記憶する複数のセンサ3それぞれのセンサ情報の組み合わせに対応づけられた設定情報を、特定したプロトコル情報が示す通信プロトコルにより、複数のセンサ3それぞれへ送信する。
【0032】
次に、本実施の形態に係るセンサ管理システムの動作について
図6乃至
図9を参照しながら説明する。まず、
図6に示すように、利用者が端末装置2の入力部205を介してプロトコル設定、フォーマット設定準備操作を行うと、端末装置4は、プロトコル設定、フォーマット設定を行うための設定画面画像を形成して表示部204に表示させる(ステップS1)。ここで、端末装置4は、例えば
図7(A)に示すようなフォーマット設定用の設定画面画像GA1を表示部204に表示させる。設定画面画像GA1は、例えば5つの入力欄画像B11、B12、B13、B14、B15と、釦画像BU11、BU12と、を含む。入力欄画像B11は、フォーマットの設定対象である「フォーマット項目名」を指定するための入力欄を表し、入力欄画像B12、B13は、計測値情報における計測値の格納位置を指定するため「開始桁」、「文字数」を入力する入力欄を表す。また、入力欄画像B14は、計測値情報に含まれる計測値の型を指定するための入力欄を表し、入力欄画像B15は、計測値情報に対応する観測項目を指定するための入力欄を表す。釦画像BU11は、入力内容を確定する際に選択され、釦画像BU12は、入力欄画像B11、B12、B13、B14、B15に対応する入力内容をクリアする場合に選択される。
【0033】
或いは、端末装置4は、例えば
図7(B)に示すようなフォーマット設定用の設定画面画像GA2を表示部204に表示させる。設定画面画像GA2は、例えば4つの入力欄画像B21、B22、B23、B24と、釦画像BU11、BU12と、を含む。入力欄画像B21は、フォーマットの設定対象である「フォーマット項目名」を指定するための入力欄を表し、入力欄画像B22は、JSON形式で表現された計測値の格納位置を指定するための「JSONキー」を入力する入力欄を表す。また、入力欄画像B23は、計測値情報に含まれる計測値の型を指定するための入力欄を表し、入力欄画像B24は、計測値情報に対応する観測項目を指定するための入力欄を表す。
【0034】
図6に戻って、次に、利用者が端末装置2の入力部205を介して前述のプロトコル設定操作、フォーマット操作を行うと、端末装置4は、プロトコル通知情報、フォーマット通知情報を生成する(ステップS2)。ここで、フォーマット設定操作は、例えば、端末装置4が
図7(A)、(B)に示すような設定画面画像GA1、GA2を表示した状態で、利用者が入力部205を介して釦画像BU11を選択する操作である。続いて、生成されたプロトコル通知情報、フォーマット通知情報が、端末装置2からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS3)。一方、クラウドサーバ1は、プロトコル通知情報を取得すると、取得したプロトコル通知情報に含まれるプロトコル情報、センサ情報およびゲートウェイ装置8を識別する送信元識別情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてプロトコル記憶部131に記憶させる。また、クラウドサーバ1は、フォーマット情報を取得すると、取得したフォーマット通知情報に含まれるフォーマット情報およびセンサ情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてフォーマット記憶部133に記憶させる(ステップS4)。
【0035】
その後、利用者が端末装置2の入力部205を介して前述のテンプレート選択操作を行うと、端末装置4は、前述の使用テンプレート通知情報を生成する(ステップS5)。次に、生成された使用テンプレート通知情報が、端末装置2からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS6)。一方、クラウドサーバ1は、使用テンプレート通知情報を取得すると、取得した使用テンプレート通知情報に含まれるテンプレート情報、センサグループ識別情報および利用者識別情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてテンプレート情報記憶部135に記憶させる(ステップS7)。
【0036】
また、前述の計測値通知時期が到来すると、センサ3は、計測して得られる計測値情報を含む計測値通知情報を生成する(ステップS8)。続いて、生成された計測値通知情報が、センサ3からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS9)。
【0037】
一方、クラウドサーバ1は、計測値通知情報を取得すると、取得した計測値通知情報に含まれる計測値情報を抽出し、抽出した計測値情報を、変換前計測値記憶部132に、計測値要求情報の送信先のセンサ3のセンサ情報に対応づけて記憶する(ステップS10)。その後、クラウドサーバ1は、変換前計測値記憶部132が記憶する計測値情報の中から共通のフォーマットに変換する対象となる計測値情報と対応するセンサ情報とを特定するとともに、フォーマット記憶部133が記憶するフォーマット情報の中から特定したセンサ情報に対応するフォーマット情報を特定する。そして、クラウドサーバ1は、特定したフォーマット情報に基づいて、特定した計測値情報を共通のフォーマットに変換してから変換後計測値記憶部134に記憶させる(ステップS11)。
【0038】
次に、利用者が端末装置2の入力部205を介して前述のダッシュボード画像表示操作を行うと、端末装置4が、前述の表示情報要求情報を生成し(ステップS12)、生成された表示情報要求情報が、端末装置2からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS13)。一方、クラウドサーバ1は、表示情報要求情報を取得すると、これに応じて、テンプレート情報と変換後計測値情報とに基づいて、前述の表示情報を生成する(ステップS14)。ここで、クラウドサーバ1は、生成した表示情報を、取得した表示情報要求情報に含まれる利用者識別情報に対応づけて表示情報記憶部136に記憶させる。続いて、表示情報記憶部136が記憶する表示情報が、クラウドサーバ1から、表示情報に対応する利用者識別情報に対応づけられた端末装置2へ送信される(ステップS15)。
【0039】
一方、端末装置2は、表示情報を取得すると、
図8に示すように、取得した表示情報を用いてダッシュボード画像を形成して表示部204に表示させる(ステップS16)。ここで、端末装置4は、例えば
図9(A)に示すようなダッシュボード画像GA3を表示部204に表示させる。ダッシュボード画像GA3は、各センサ3により計測される計測値を表示する計測値表示ボックス画像GA31と、センサ3の計測値から算出されたパラメータである不快指数の推移を表すグラフ画像GA32と、を含む。また、ダッシュボード画像GA3には、選択されたテンプレートの名称を示すテンプレート名称表示画像TN1も含まれている。或いは、端末装置4は、例えば
図9(B)に示すようなダッシュボード画像GA4を表示部204に表示させる。ダッシュボード画像GA4は、センサ3の計測値の推移を表すグラフ画像GA41と、選択されたテンプレートの名称を示すテンプレート名称表示画像TN2と、を含む。
【0040】
図8に戻って、その後、利用者が端末装置2の入力部205を介して前述のセンサ情報を含む推奨テンプレート表示操作を行うと、端末装置4が、前述のテンプレート推奨要求情報を生成し(ステップS17)、生成されたテンプレート推奨要求情報が、端末装置2からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS18)。一方、クラウドサーバ1は、テンプレート推奨要求情報を取得すると、テンプレート情報記憶部135が記憶する、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する(ステップS19)。次に、クラウドサーバ1が、選出したテンプレート情報を含むテンプレート通知情報を生成し(ステップS20)、生成されたテンプレート通知情報が、クラウドサーバ1から端末装置2へ送信される(ステップS21)。一方、端末装置2は、推奨テンプレート通知情報を取得すると、取得した推奨テンプレート通知情報に含まれるテンプレート情報を用いて、前述の推奨テンプレート通知画像を形成して表示部204に表示させる(ステップS22)。
【0041】
また、利用者が端末装置2の入力部205を介して前述のセンサ設定変更操作を行うと、端末装置4が、前述の設定通知情報を生成し(ステップS23)、生成された設定通知情報が、端末装置2からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS24)。一方、クラウドサーバ1は、設定通知情報を取得すると、取得した設定通知情報に含まれるセンサ情報と設定情報とを抽出し、抽出したセンサ情報と設定情報とを互いに対応づけて設定記憶部137に記憶させる(ステップS25)。続いて、クラウドサーバ1は、プロトコル記憶部131が記憶する、設定記憶部127が記憶するセンサ3のセンサ情報に対応するプロトコル情報を特定し、設定記憶部137が記憶するセンサ3のセンサ情報に対応づけられた設定情報が、特定したプロトコル情報が示す通信プロトコルにより、クラウドサーバ1から、センサ情報に対応するセンサ3へ送信される(ステップS26)。一方、センサ3は、設定情報を取得すると、取得した設定情報に基づいて設定を変更する(ステップS27)。
【0042】
次に、本実施の形態に係るクラウドサーバ1が実行するセンサ管理処理について
図10および
図11を参照しながら説明する。このセンサ管理処理は、例えばクラウドサーバ1において、センサ管理処理を実行するためのプログラムが起動されたことを契機として開始される。まず、プロトコル取得部115は、端末装置2から送信されるプロトコル通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、プロトコル取得部115が、プロトコル通知情報を取得していないと判定すると(ステップS101:No)、後述のステップS103の処理が実行される。一方、プロトコル取得部115が、プロトコル通知情報を取得したと判定すると(ステップS101:Yes)、取得したプロトコル通知情報に含まれるプロトコル情報、センサ情報およびゲートウェイ装置8を識別する送信元識別情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてプロトコル記憶部131に記憶させる(ステップS1202)。次に、フォーマット取得部116は、端末装置2から送信されるフォーマット情報を取得したか否かを判定する(ステップS103)。ここで、フォーマット取得部116が、フォーマット情報を取得していないと判定すると(ステップS103:No)、後述のステップS105の処理が実行される。一方、フォーマット取得部116は、フォーマット情報を取得したと判定すると(ステップS103:Yes)、取得したフォーマット通知情報に含まれるフォーマット情報およびセンサ情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてフォーマット記憶部133に記憶させる(ステップS104)。
【0043】
続いて、テンプレート取得部117は、端末装置2から送信される前述の使用テンプレート通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、テンプレート取得部117が、使用テンプレート通知情報を取得していないと判定すると(ステップS105:No)、後述のステップS107の処理が実行される。一方、テンプレート取得部117が、使用テンプレート通知情報を取得したと判定すると(ステップS105:Yes)、取得した使用テンプレート通知情報に含まれるテンプレート情報、センサグループ識別情報および利用者識別情報を抽出し、抽出した各情報を互いに対応づけてテンプレート情報記憶部135に記憶させる(ステップS106)。
【0044】
その後、計測値取得部111は、前述の計測値通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS107)。ここで、計測値取得部111は、計測値通知情報を取得していないと判定すると(ステップS107:No)、後述のステップS112の処理が実行される。一方、計測値取得部111は、計測値通知情報を取得したと判定すると(ステップS107:Yes)、取得した計測値通知情報に含まれる計測値情報を抽出し、抽出した計測値情報を、変換前計測値記憶部132に、計測値要求情報の送信先のセンサ3のセンサ情報に対応づけて記憶する(ステップS108)。
【0045】
次に、変換部112は、変換前計測値記憶部132が記憶する計測値情報の中から、予め設定された共通のフォーマットに変換する対象となる計測値情報と対応するセンサ情報とを特定するとともに、フォーマット記憶部133が記憶するフォーマット情報の中から、特定したセンサ情報に対応するフォーマット情報を特定する。そして、変換部112は、特定したフォーマット情報に基づいて、特定した計測値情報を前述の共通のフォーマットに変換し、フォーマットが変換された計測値情報を変換後計測値記憶部134に記憶させる(ステップS109)。
【0046】
続いて、表示情報生成部113は、端末装置2から送信される前述の表示情報要求情報を取得したか否かを判定する(ステップS110)。ここで、表示情報生成部113が、表示情報要求情報を取得していないと判定すると(ステップS110:No)、後述のステップS114の処理が実行される。一方、表示情報生成部113は、表示情報要求情報を取得したと判定すると(ステップS110:Yes)、テンプレート情報と変換後計測値情報とに基づいて、変換後の計測値情報を含む端末装置2の表示部204に表示されるダッシュボード画像に含まれる表示情報を生成する。このとき、表示情報生成部113は、生成した表示情報を、取得した表示情報要求情報に含まれる端末装置2の利用者を識別する利用者識別情報に対応づけて表示情報記憶部136に記憶させる。そして、表示情報通知部114は、表示情報記憶部136が記憶する、取得した表示情報要求情報に含まれる利用者識別情報に対応する表示情報を特定し、特定した表示情報を端末装置2へ送信する(ステップS111)。
【0047】
その後、
図11に示すように、推奨テンプレート選出部118は、端末装置2から送信される前述のテンプレート推奨要求情報を取得したか否かを判定する(ステップS112)。ここで、推奨テンプレート選出部118が、テンプレート推奨要求情報を取得していないと判定すると(ステップS112:No)、後述のステップ115の処理が実行される。一方、推奨テンプレート選出部118は、テンプレート推奨要求情報を取得したと判定すると(ステップS112:Yes)、テンプレート情報記憶部135が記憶する、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報、または、対応するセンサ情報の一部が、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサグループ識別情報に対応するセンサ情報の一部と一致するセンサグループ識別情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する(ステップS113)。次に、テンプレート通知部119は、推奨テンプレート選出部118により選出されたテンプレート情報を含むテンプレート通知情報を生成して端末装置2へ送信する(ステップS114)。
【0048】
続いて、設定通知取得部120は、端末装置2から送信される設定通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS115)。ここで、設定通知取得部120が、設定通知情報を取得していないと判定すると(ステップS115:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、設定通知取得部120は、設定通知情報を取得したと判定すると(ステップS115:Yes)、取得した設定通知情報に含まれるセンサ情報と設定情報とを抽出し、抽出したセンサ情報と設定情報とを互いに対応づけて設定記憶部137に記憶させる(ステップS116)。ここで、設定通知取得部120は、複数のセンサ3それぞれのセンサ情報と複数のセンサ3に対して行う同一の設定内容を示す設定情報とを含む設定通知情報を取得すると、取得した設定通知情報に含まれる複数のセンサ3それぞれのセンサ情報と設定情報とを抽出して互いに対応づけて設定記憶部137に記憶させる。その後、センサ設定部121は、プロトコル記憶部131が記憶する、設定記憶部127が記憶するセンサ3のセンサ情報に対応するプロトコル情報を特定し、設定記憶部137が記憶するセンサ3のセンサ情報に対応づけられた設定情報を、特定したプロトコル情報が示す通信プロトコルにより、センサ情報に対応するセンサ3へ送信する(ステップS117)。ここで、センサ設定部121は、プロトコル記憶部131が記憶する、設定記憶部137が記憶する複数のセンサ3それぞれのセンサ情報それぞれに対応するプロトコル情報を特定し、設定記憶部が記憶する複数のセンサ3それぞれのセンサ情報の組み合わせに対応づけられた設定情報を、特定したプロトコル情報が示す通信プロトコルにより、複数のセンサ3それぞれへ送信する。次に、再びステップS101の処理が実行される。
【0049】
以上説明したように、本実施の形態に係るセンサ管理システムでは、推奨テンプレート選出部118が、端末装置2から送信されるテンプレート推奨要求情報を取得すると、テンプレート情報記憶部135が記憶する、取得したテンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ情報に対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する。これにより、利用者がセンサ3により計測される計測値の監視を行う際、利用者が使用しようとしているセンサ3について選択されているテンプレートのトレンドに基づいて、テンプレートを選択することができるので、利用者が適切なテンプレートを用いたセンサ3による計測値の監視を行い易くなる。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態によって限定されるものではない。例えば、クラウドサーバ1が、計測値取得部111、変換部112、表示情報生成部113、表示情報通知部114、プロトコル取得部115、フォーマット取得部116、テンプレート取得部117、推奨テンプレート選出部118、テンプレート通知部119、設定通知取得部120およびセンサ設定部121のうちの一部として機能する複数の仮想サーバから構成されているものであってもよい。或いは、複数の物理サーバによりクラウドサーバ1の機能全体が実現されているものであってもよい。
【0051】
実施の形態では、クラウドサーバ1において、推奨テンプレート選出部118が、テンプレート情報を選出すると、テンプレート通知部119が、選出されたテンプレート情報を含む推奨テンプレート通知情報を生成して端末装置2へ送信し、端末装置2が、推奨テンプレート通知情報を取得すると、取得した推奨テンプレート通知情報に含まれるテンプレート情報を用いて、推奨テンプレート通知画像を形成して表示部204に表示させる例について説明した。但し、これに限らず、例えば、推奨テンプレート選出部118が、テンプレート情報を選出すると、選出したテンプレート情報を表示情報生成部113に通知するものであってもよい。そして、表示情報生成部113が、通知されたテンプレート情報と変換後計測値情報とに基づいて、前述の表示情報を生成し、表示情報通知部114が、当該表示情報を端末装置2へ送信するものであってもよい。この場合、利用者が端末装置2において、テンプレート情報を選択する操作を行うまでもなく、推奨テンプレート選出部118により選出されたテンプレート情報に基づいて生成された表示情報が端末装置2へ送信される。これにより、端末装置2は、推奨テンプレート選出部118により選出されたテンプレート情報に基づくダッシュボード画像を自動的に表示部204に表示させることができる。
【0052】
また、本発明に係るクラウドサーバ1、端末装置2の各種機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。この場合、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、プログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータに読み込んでインストールすることにより、前述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各機能をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協働により実現する場合には、OS以外の部分のみを記録媒体に格納してもよい。
【0053】
さらに、搬送波に各プログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS,Bulletin Board System)に当該プログラムを掲示し、ネットワークを介して当該プログラムを配信してもよい。そして、これらのプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前述の処理を実行できるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、センサにより計測される計測値を示すダッシュボード画像を端末装置に表示させるサービスを提供するセンサ管理システムとして好適である。
【符号の説明】
【0055】
1:クラウドサーバ1:端末装置、3:センサ、8:ゲートウェイ装置、101,201:CPU、102,202:主記憶部、103,203:補助記憶部、106,206:通信部、108:計時部、109,209:バス、111:計測値取得部、112:変換部、113:表示情報生成部、114:表示情報通知部、115:プロトコル取得部、116:フォーマット取得部、117:テンプレート取得部、118:推奨テンプレート選出部、119:推奨テンプレート通知部、120:設定通知取得部、121:センサ設定部、131:プロトコル記憶部、132:変換前計測値記憶部、133:フォーマット記憶部、134:変換後計測値記憶部、135:テンプレート情報記憶部、136,231:表示情報記憶部、137,232:設定記憶部、138:センサ情報記憶部、204:表示部、205:入力部、211:表示情報取得部、212:表示制御部、213:プロトコル・フォーマット通知部、214:テンプレート通知部、215:推奨テンプレート取得部、216:設定通知部、B11,B12,B13,B14,B21,B22,B23,B24:入力欄画像、BU11,BU12:釦画像、GA1,GA2:設定画面画像、GA3,GA4:ダッシュボード画像、GA31:計測値表示ボックス画像、NW1:広域ネットワーク、NW2:局所ネットワーク、TN1,TN2:テンプレート名表示画像
【要約】
【課題】センサにより計測された計測値をその表示態様のトレンドに基づいて適切に設定することができるセンサ管理システム、センサ管理装置、センサ管理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】センサ管理システムは、端末装置2と、過去に利用者により選択されたテンプレート情報を、対応するセンサ3それぞれのセンサ識別情報に対応づけて記憶するテンプレート情報記憶部135と、端末装置2から送信される、利用者が使用するセンサ3のセンサ識別情報を含むテンプレート推奨要求情報を取得すると、テンプレート情報記憶部が記憶する、テンプレート推奨要求情報に含まれるセンサ識別情報のうちの少なくとも1つに対応するテンプレート情報の中から、選択される頻度が最も高いテンプレート情報を選出する推奨テンプレート選出部118と、を備える。
【選択図】
図3