(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】磁気探査装置
(51)【国際特許分類】
G01V 3/08 20060101AFI20240529BHJP
【FI】
G01V3/08 A
(21)【出願番号】P 2020083185
(22)【出願日】2020-05-11
【審査請求日】2023-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】505372538
【氏名又は名称】株式会社京岡
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】京岡 義照
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 慶治
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】特許第5461894(JP,B2)
【文献】特開2009-174906(JP,A)
【文献】実開昭61-193389(JP,U)
【文献】特開平11-083963(JP,A)
【文献】特公昭44-980(JP,B1)
【文献】特開2011-020225(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0048635(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0285206(US,A1)
【文献】実公平07-042153(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性の対象の所定位置に磁気マーカーを配置し、前記磁気マーカーが形成する磁場を前記対象を介して探査し前記所定位置に相応する位置を特定するための磁気探査装置であって、
前記対象の表面に配置される本体と、
2軸ジンバル機構を介して回転中心が前記本体に位置固定される磁気探査子と、
前記磁気探査子の姿勢を表示する表示部と、
を具備し、
前記磁気探査子は、
前記2軸ジンバル機構に支持される支持シャフトと、
前記支持シャフトの一端に固定され前記磁気マーカーが形成する磁場および地磁気と相互作用する磁場発生器と、
前記支持シャフトの他端に固定され地磁気と相互作用する補償磁場発生器と、
を備え、
前記磁場発生器と補償磁場発生器は地磁気と相互作用して前記磁気探査子の回転中心のまわりのトルクを相殺するように構成されることを特徴とする磁気探査装置。
【請求項2】
前記磁場発生器および補償磁場発生器は強磁性体であることを特徴とする請求項1記載の磁気探査装置。
【請求項3】
前記磁場発生器および補償磁場発生器は永久磁石であることを特徴とする請求項1記載の磁気探査装置。
【請求項4】
前記表示部は前記本体に位置固定され前記補償磁場発生器の磁気を検出する磁気センサを具備し、検出された磁気に基づいて前記磁気探査子の姿勢を表示することを特徴とする請求項3記載の磁気探査装置。
【請求項5】
前記磁気センサは複数のフラックスゲートにより磁気を検出することを特徴とする請求項4記載の磁気探査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象の加工面の裏面に配置した磁気マーカーの加工面における位置を探査する磁気探査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
船舶、航空機、自動車等の組立技術において、外部パネルと内部の部品の組み付けをする場合に、内部部品の穴と同芯の位置を外部パネル上で特定し、パネルに穴加工してボルト等で結合する必要がある。そのため、通常は結合する断面方向より穴の同芯位置を目視にて特定し加工する。近年船舶、航空機、自動車等の材料として、軽量かつ高強度のカーボンファイバーが使用されるようになり、部材の一枚板化、大型化が進んでいる。その結果、穴加工の位置の特定が困難となり、また、部材が厚くなるとさらに高精度な探査が困難となる。
【0003】
日本国特許公報第5461894号(特許文献1)に開示されるように、磁気探査精度を高めるべく、磁気探査子の支持シャフトを揺動自在に支持するジンバル機構の回動軸にベアリング機構を採用して磁気探査子の回動に伴う摩擦を低減したものが開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
磁気探査精度を向上させるためには、磁気探査装置本体に固定される回動機構の摩擦、固定具のブレ等を極力低減させて磁気測定感度を向上させる必要がある。ところが測定感度が向上しても測定誤差が生じて測定精度に限界があることが明らかになった。すなわち、磁気マーカーと磁気的に相互作用しうるような磁性体を含む工具、治具等を一切排除した測定環境において磁気探査測定をしても、磁気探査子の指向する方向が磁気マーカーの位置からずれる傾向が見いだされた。
【0005】
また、航空機の機体修理で部材を交換したり補修において機体に補強材を取り付ける際に、治具がない状況で短期間に板状部材等を取り付けなければならない場合がある。たとえば整備ハンガー等において運行スケジュール等の制約のなかで作業する事情により効率よくかつ的確な位置決めが求められることがある。このような場合にも部材の穴位置に種々の制約があることを踏まえ、整合がとれるように迅速に加工位置を決定しなければならない。このような要求に応えるべく高精度で種々の要求に即応できる磁気探査装置の開発が急がれる状況にある。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、本発明によれば対象が厚い非磁性材料であってもさらに高精度で迅速な加工位置の磁気探査が可能な磁気探査装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の技術的側面によれば、非磁性の対象の所定位置に磁気マーカーを配置し、前記磁気マーカーが形成する磁場を前記対象を介して探査し前記所定位置に相応する位置を特定するための磁気探査装置であって、前記対象表面の所定位置に配置される本体と、2軸ジンバル機構を介して回転中心が前記本体に位置固定される磁気探査子と、磁気探査子の姿勢を表示する表示部とを具備し、前記磁気探査子は、前記2軸ジンバル機構に支持される支持シャフトと、前記支持シャフトの一端に固定され前記磁気マーカーが形成する磁場および地磁気と相互作用する磁場発生器と、前記支持シャフトの他端に固定され地磁気と相互作用する補償磁場発生器とを備え、前記磁場発生器と補償磁場発生器は地磁気と相互作用して前記磁気探査子の回転中心のまわりのトルクを相殺するように構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、磁気探査子の一端に磁場発生器、他端に補償磁場発生器を備えるため、磁場発生器は磁気マーカーの磁場および背景磁場と磁気的に作用し、補償磁場発生器は背景磁場と磁気的に相互作用するので、背景磁場の作用が相殺されて磁気探査精度が向上する。また、補償磁場発生器はカウンタウェイトとしても作用するため磁気探査子の重心調整が容易になる。さらに表示部は補償磁場発生器の磁場を利用して磁気センサにより磁気探査子の傾動を検出するため微弱な磁場であっても迅速に探査を誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】磁気センサと磁気探査子の関係を示す概念図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の好適な実施形態を示す図面を参照して説明する。
【0011】
<測定誤差と背景磁場の検証(
図2参照)>
磁気マーカー5と磁気探査子110の磁気的相互作用を利用して磁気探査子の姿勢により磁気マーカー5の形成する磁場が規定する磁気基準軸Lmを探査する場合に、それを阻害する要因である磁気探査子の揺動機構における摩擦力等を極力低減することによって磁気探査感度が向上する。ところが、磁気探査感度が向上しても磁気探査子110の主軸が指向する方向Lpと磁気基準軸Lmが一致しないという問題が生じた。すなわち、磁気マーカーが規定する磁気基準軸Lm上に磁気探査子の回転中心TCが位置づけられているにもかかわらず磁気探査子110の主軸Lpが傾斜して磁気基準軸Lmと一致しない課題が明らかになった。このずれに一定の傾向があることから、磁気マーカー5と磁気探査子110の磁気的相互作用は磁気探査可能な程度に有意な大きさでありながら、他の磁気的要因がバイアスになってずれが生じている可能性が見いだされた。
【0012】
そこで、磁気マーカー5と磁気的に相互作用しうるような磁性体を含む工具、治具等を一切排除した測定環境において磁気探査測定をして他の原因を鋭意検討した結果、高精度の磁気探査をする環境においては地磁気Bgと磁気探査子110の磁気的相互作用が無視できないことが明らかとなった。
【0013】
図2において磁気マーカー5は磁気モーメントMmの永久磁石を備え紙面上の上面をS極、下面をN極としている。磁気マーカー5の発生する磁場は磁力線Bmで表され、磁力線Bmは磁極(S,N)から仮想的な磁気基準軸Lm方向に伸びる。磁気探査子110の磁場発生器111は永久磁石を備え便宜上紙面における上面をS極、下面をN極としている。磁気発生器111は磁気探査子110のメインシャフト115に沿った方向を向く磁気モーメントMpを有し磁力線Bmと磁気的に相互作用して磁気探査子110の主軸(メインシャフト115方向)が磁気マーカー5の基準軸Lmを指向するように磁気力が作用する。したがって、磁気探査子110の回転中心TCが磁気基準軸Lm上に位置しているときには磁場発生器111も紙面上真下の磁気マーカー5を指向するはずである。
【0014】
ところが、背景磁場として地磁気が有意に作用する場合には磁気探査子110がわずかに傾動することがある。すなわち、
図2において紙面上左側を北方向(S極側)とすると地磁気の磁力線Bgは磁場発生器111に対して横方向から作用する。そのため磁場発生器(磁気モーメントMpの永久磁石)111は紙面上時計回りのトルクNpが作用しそれに対応して磁気探査子110に回転中心TCのまわりの時計方向のトルクが発生するので、磁場発生器111の位置が左方向にオフセットして測定誤差の原因となる。関連する磁気探査装置ではこのようなオフセットの問題は生じていなかったが、その後の改良により磁気検出感度が向上してより小さな磁場を探知することができるようになった結果、背景磁場としての地磁気の影響が測定誤差として顕在化したものと理解された。そこでこのような磁気探査誤差に影響を与える背景磁場の存在を考慮してさらに高精度化した磁気探査装置を開発するに到った。
【0015】
ここで背景磁場とは磁気探査するエリアにおいて空間的に一様と見なせる磁場環境をいい、典型的には地磁気である。なお、地磁気は水平方向を向いているとは限らないが探査エリア内で一様な磁場であればよい。
【0016】
<磁気探査装置の構成>
図1に本実施形態にかかる磁気探査装置1の概念図を示す。加工対象7は所定の厚さを有しカーボンファイバー等の非磁性材料から成る。加工対象7の第1面(裏面)7bにおいて穴加工位置が決定されると当該位置に磁気マーカー5が配置される。加工対象7の第1面7bにはスペーサー(板材)7sが挿入され磁気マーカー5を穴加工位置に位置固定するための貫通孔7shに磁気マーカー5の凸部5pが係合する。磁気マーカー5は永久磁石を内蔵し磁力線は磁極(S)から磁気基準軸Lm方向に伸びる。
【0017】
磁気探査装置1は加工対象7を介して磁気マーカー5が配置される第1面7bに対向する第2面(表面)7aにおいて磁気マーカー5が発生する磁場を探査する。磁気探査装置1は本体2の底面2aが磁気探査面であり探査面7a上を移動しながら探査する。
【0018】
磁気探査装置1は本体2、磁気マーカー5が発生する磁場を検知するための磁気探査子10、磁気探査子10を本体1の内部に揺動可能に支持するための軸受アセンブリ(x,y)、磁気探査子10の姿勢を表示するための表示部20a,20bを有する。
【0019】
磁気探査子10はメインシャフト15上に存在する回転中心TCにおいて図示しない軸受アセンブリ(x、y)によって揺動自在に支持され、回転中心TCは本体1に対して位置固定されている。また回転中心TCは磁気探査子10の重心と一致するように構成される。具体的には磁場発生器11の重量は後述する補償磁場発生器12や標識20aなどにより重量補償される。
【0020】
本体底面2aに垂直に位置固定された仮想基準線L0は回転中心TCを通り、基準線L0が磁気マーカー5の磁気基準軸Lmと一致するように磁気探査する。
【0021】
軸受アセンブリ(x、y)は図示しない2軸ジンバル(ジャイロ)機構を有し、本体1の内部に位置固定された回転軸xのまわりに揺動自在に支持される外側ジンバルと外側ジンバルに位置固定されx軸に直交するy軸のまわりに揺動自在に支持される内側ジンバルを含み、内側ジンバルは磁気探査子10のメインシャフト(支持シャフト)15を支持する。これにより磁気探査子10は重心位置でもある回転中心TCのまわりに揺動自在となり、磁気探査子10の姿勢(傾動)の原因は実質的に磁気探査子10が感受する磁場のみとなる。なお、軸受アセンブリの回動軸にはベアリング機構が採用される。
【0022】
磁気探査子10はメインシャフト15の一端側に磁場発生器11が他端側に補償磁場発生器12が取り付けられている。また、補償磁場発生器12の端部には磁気探査子10の傾動を視認するための標識20aが取り付けられ、本体2の窓部20bとともに表示部20を構成する。
【0023】
磁場発生器11と補償磁場発生器12は典型的には永久磁石であるが鉄、コバルト、ニッケルやこれらを含む合金の強磁性材料でもよい。永久磁石ではない強磁性材料を使用する場合には探査の前に磁化を調整して背景磁場の影響の低減効果を確認することが好ましい。
【0024】
<背景磁場の相殺>
図3を参照すると、磁気マーカー5から拡がる磁場Bmは磁場発生器11を基準軸Lmに向かって吸引する方向に作用する。このとき背景磁場としての地磁気Bgが存在するため磁場発生器11に紙面上時計回りのトルクNpを発生してこれが磁気探査子10を時計方向に回転するように作用する。一方、補償磁場発生器12は典型的には回転中心TCに対して磁場発生器11と同じ距離に位置づけられ、磁気モーメントMsは大きさがMpと同一で向きが反対である。すると、補償磁場発生器12には地磁気の磁場Bgのみが作用するため紙面上反時計回りのトルクNcが発生してこれが磁気探査子10を反時計方向に回転するように作用するため磁場発生器11のトルクNpの効果を相殺する。
【0025】
補償磁場発生器12は典型的には磁場発生器11と同一形状、同一磁気モーメントを有する永久磁石を備える。また補償磁場発生器12は回転中心TCに対して磁場発生器11のカウンタウェイトでもある。地磁気の磁力線Bgは水平向きとは限らないが磁場発生器11と補償磁場発生器12に実質的に同一の磁場が作用する環境であれば地磁気の向きにかかわらず地磁気の影響はキャンセルされる。また、磁気探査子10は完全に重量バランスして軸受アセンブリ(x、y)に揺動自在に支持されているため、加工対象7の探査面7aが水平である必要はなく傾斜していても下向きでもいかなる角度でも磁気探査可能であることはいうまでもない。
【0026】
なお、背景磁場の作用を排除するためには磁場発生器11と補償磁場発生器12に作用するトルクが回転中心TCに関して相殺すればよいので、それぞれの磁気モーメントや回転中心TCからの距離を適宜変更してもよい。
【0027】
上記構成によれば、(i)磁場発生器11は磁気マーカー5の磁場Bmおよび背景磁場(地磁気)Bgと相互作用し、(ii)補償磁場発生器12は背景磁場Bgと相互作用し、なおかつ(iii)磁場発生器11と補償磁場発生器12の磁気モーメントは極性が逆でありそれぞれの磁気探査子に対する背景磁場の効果が相殺されるため背景磁場の影響を受けずに磁気探査することができる。すなわち、磁気探査において磁気マーカー5が形成する磁場が微弱となる距離(加工対象の厚さ)において磁場Bmが磁場発生器11に作用する力と背景磁場としての地磁気の影響が同程度である場合でも誤差を発生せず高精度探査をすることができる。
【0028】
<表示部>
図4、5に表示部20の構成を模式的に示す。
図4(a)は本体2の主軸(基準軸)L0方向からみた揺動可能な補償磁場発生器12と本体2に位置固定された磁気センサ21の位置関係を示し、
図4(b)は主軸L0に垂直な方向からみた補償磁場発生器12と磁気センサ21の関係を示す。磁気探査子10の傾動状態は一端に取り付けられた標識20aの位置を直接視認することにより行われてきたが、加工対象が厚い場合など探査する磁場Bmが弱い場合には視認が困難な場合があった。
【0029】
本実施形態の表示部20は補償磁場発生器12の磁場を利用して磁気センサ部21により非接触で磁気探査子10の傾動状態を検出しインジケータ27に出力する。磁気センサ部21は揺動可能な補償磁場発生器12と非接触の状態で本体内部の上部に位置固定され、複数のフラックスゲート22が本体2の主軸L0を取り囲むように配列している。なお、本実施形態では3個のフラックスゲートを用いたが6個としてもよい。また、磁気感受素子22はフラックスゲートのほかにホール素子、MR素子を用いてもよい。補償磁場発生器12が発生する磁場は磁力線が磁極(N)から磁気探査子10の主軸Lp方向に延びるように分布する。したがって、磁気探査子10の揺動に相応して各磁気感受素子22が感受する補償磁場発生器12の磁束密度の関係が変化するため、非接触で磁気探査子10の傾動状態を検出することができる。
【0030】
コントローラ23はマイクロコントロールユニット(MCU)を含んで構成され、本体2に位置固定された基準線L0から補助磁場発生器12がずれた場合にはその位置を検出して基準線L0を指向するように対応するインジケータ27を点灯または点滅して磁気探査装置1の探査操作を誘導する。磁気探査子10の姿勢の表示は磁気探査を誘導するための表示であって、磁気探査装置の移動すべき方向を示す。インジケータ27は本実施形態では本体に位置固定され主軸L0に垂直な平面上で直交するX軸、Y軸に沿って各表示素子が複数配列し、補償磁場発生器12が本体2の主軸L0から離れた状態のときに磁気探査装置1の移動すべき方向と距離を視認することができる。
【0031】
また、磁気探査装置1(基準軸L0)が磁気マーカー5の基準軸Lm上に収束して補助磁場発生器12が基準線L0上に位置した場合にはすべてのインジケータ27が点灯するように構成してもよい。インジケータ27は複数のLED等の発光灯を用いてもよいが液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ上に同等のデザインを表示してもよい。本実施形態の表示部20によれば探査磁場Mbが小さく磁気探査子10の傾動が視認しにくい場合でも迅速に磁気探査を誘導することができる。また、磁気探査においては磁気探査子10が揺動して振動しながら静止位置に収束していくが、本実施形態の表示部によれば磁気探査子10の揺動が収まらなくてもコントローラ23が振動幅から傾動量を推測して迅速に磁気探査を誘導することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 磁気探査装置 2 本体
10 磁気探査子
15 メインシャフト
11、111 磁場発生器
12 補助磁場発生器
20a,20b、120、20 表示部
TC 回転中心(磁気探査子)
x、y ジンバル機構の回動軸
7 加工対象
5 磁気マーカー
Lm 磁気基準軸(磁気マーカー)
L0 磁気探査装置の基準軸
21 磁気センサ部
22 磁気感受素子
23 コントローラ(MCU)
27 インジケータ