(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】飲食店システム、飲食物提供方法及び飲食店用プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240529BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2023189092
(22)【出願日】2023-11-06
【審査請求日】2023-11-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523387312
【氏名又は名称】合同会社ROW
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】弁理士法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077919
【氏名又は名称】井上 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100172638
【氏名又は名称】伊藤 隆治
(74)【代理人】
【識別番号】100153899
【氏名又は名称】相原 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100159363
【氏名又は名称】井上 淳子
(72)【発明者】
【氏名】矢部 雄次
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-173821(JP,A)
【文献】特開2013-175063(JP,A)
【文献】特開平08-180104(JP,A)
【文献】特開2009-266048(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、
引き渡し処理端末と、
引き渡し用表示装置と、を有し、
前記画像認識装置は、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させ
、
前記サーバは、前記引き渡し処理端末および前記引き渡し用表示装置とも通信可能であり、
前記引き渡し処理端末は、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をユーザの操作に応じて前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記準備完了情報を受信すると、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を前記調理用表示装置に停止させ、商品を提供する準備が完了したことを前記引き渡し用表示装置に表示させる飲食店システム。
【請求項2】
顧客の使用言語を示すための言語カードを更に有し、
前記画像認識装置は、前記言語カードを画像認識して得た使用言語情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記画像認識装置から送信された使用言語情報に対応した言語で前記顧客用表示装置に商品情報を表示させる
請求項1に記載の飲食店システム。
【請求項3】
顧客が使用する決済方法を示すための決済方法カードと、
決済処理端末と、を更に有し、
前記決済処理端末は、前記決済方法カードを画像認識して得た決済方法情報に対応した決済処理を行なう
請求項1に記載の飲食店システム。
【請求項4】
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、
引き渡し処理端末と、
引き渡し用表示装置と、を有し、
前記サーバは、前記引き渡し処理端末および前記引き渡し用表示装置とも通信可能である飲食店システムを用いた飲食物提供方法であって、
前記画像認識装置が、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させるステップと、
前記引き渡し処理端末が、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をユーザの操作に応じて前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記準備完了情報を受信すると、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を前記調理用表示装置に停止させ、商品を提供する準備が完了したことを前記引き渡し用表示装置に表示させるステップと、
を含む飲食物提供方法。
【請求項5】
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、
引き渡し処理端末と、
引き渡し用表示装置と、を有し、
前記サーバは、前記引き渡し処理端末および前記引き渡し用表示装置とも通信可能である飲食店システムを稼働させる飲食店用プログラムであって、
前記画像認識装置に、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信させ、
前記サーバに、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させ
、
前記引き渡し処理端末に、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をユーザの操作に応じて前記サーバへ送信させ、
前記サーバが前記準備完了情報を受信したとき、前記サーバに、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を前記調理用表示装置に停止させ、商品を提供する準備が完了したことを前記引き渡し用表示装置に表示させる飲食店用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店システム、飲食物提供方法及び飲食店用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
市中の飲食店やフードコート店舗などは、注文時の誤り防止、決済処理の効率化、人員削減等のために、注文や決済の処理を飲食物注文システムとして構築して利用している。
【0003】
飲食物注文システムとしては、ピーク時であっても、注文や決済の処理にボトルネックが生じないことが好ましい。
【0004】
従来、飲食店の券売機前の渋滞を緩和することができる飲食物注文システムとして、特許文献1では、利用者端末と二次元コードとを使用して事前に予約処理を行なっておくシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、システムから利用者端末に送信された二次元コードを使用するため、利用者が端末の操作に不慣れであると、かえって対応に時間を要することとなる。また、従来技術では、簡易化されたとはいえ、券売機と利用者端末とを操作する必要が残っているため、ピーク時のフードコートのように多数の顧客が一時に集中する場合は、券売機前の渋滞を緩和しきれない。
【0007】
本発明は、飲食店における待ち時間を軽減させる飲食店システム、飲食物提供方法及び飲食店用プログラムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の飲食店システムは、
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、
引き渡し処理端末と、
引き渡し用表示装置と、を有し、
前記画像認識装置は、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させ、
前記サーバは、前記引き渡し処理端末および前記引き渡し用表示装置とも通信可能であり、
前記引き渡し処理端末は、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をユーザの操作に応じて前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記準備完了情報を受信すると、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を前記調理用表示装置に停止させ、商品を提供する準備が完了したことを前記引き渡し用表示装置に表示させる。
【0009】
本願の飲食物提供方法は、
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、
引き渡し処理端末と、
引き渡し用表示装置と、を有し、
前記サーバは、前記引き渡し処理端末および前記引き渡し用表示装置とも通信可能である飲食店システムを用いた飲食物提供方法であって、
前記画像認識装置が、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させるステップと、
前記引き渡し処理端末が、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をユーザの操作に応じて前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記準備完了情報を受信すると、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を前記調理用表示装置に停止させ、商品を提供する準備が完了したことを前記引き渡し用表示装置に表示させるステップと、
を含む。
【0010】
本願の飲食店プログラムは、
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、
引き渡し処理端末と、
引き渡し用表示装置と、を有し、
前記サーバは、前記引き渡し処理端末および前記引き渡し用表示装置とも通信可能である飲食店システムを稼働させる飲食店用プログラムであって、
前記画像認識装置に、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信させ、
前記サーバに、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させ、
前記引き渡し処理端末に、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をユーザの操作に応じて前記サーバへ送信させ、
前記サーバが前記準備完了情報を受信したとき、前記サーバに、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を前記調理用表示装置に停止させ、商品を提供する準備が完了したことを前記引き渡し用表示装置に表示させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、飲食店における待ち時間を軽減させる飲食店システム、飲食物提供方法及び飲食店用プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの全体構成の例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る飲食店の店舗平面図の例である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る全体処理フローチャートの例である。
【
図7】顧客用表示装置における予約情報の表示例を示す図である。
【
図8】顧客用表示装置における予約情報の英語記述による表示例を示す図である。
【
図10】調理用表示装置における調理情報の表示例を示す図である。
【
図11】調理用表示装置における調理情報の表示例を示す図である。
【
図13】引き渡し用表示装置における注文番号の表示例を示す図である。
【
図15】日本語と英語とで併記されたレシートの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明の技術的範囲に含まれる形態は以下に記述する実施形態に限られるものではない。
図1は、一実施形態に係るシステムの全体構成の例を示すブロック図である。
本実施形態に係る飲食店システムは、
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
商品カードを画像認識する画像認識装置400と、
商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置501と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置502と、
画像認識装置400、顧客用表示装置501および調理用表示装置502と通信可能なサーバ100と、を有し、
画像認識装置400は、商品カードを画像認識して得た商品カード情報をサーバ100へ送信し、
サーバ100は、画像認識装置400から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置501に表示させ、画像認識装置400から送信された商品カード情報に対応した調理情報を調理用表示装置502に表示させる。
【0014】
サーバ100を構成するハードウェアやソフトウェアは、所定の手段を実装できるものであれば、特に制限はない。具体的には、例えば、ハードウェアは、単独または複数のサーバ基板ボードやその周辺機器で実装されていてよい。また、例えば、ソフトウェアは、上述の各種ハードウェア上で動作するプログラム等であってよい。また、各手段をソフトウェアとして実装するときにOS(Operating System)やミドルウェア等を使用する場合も、特にOSやミドルウェア等の種類は限定されない。
【0015】
サーバ100は、クラウドプラットフォームを使用して実装されてもよい。
【0016】
決済処理端末200を構成するハードウェアやソフトウェアも、所定の手段を実装できるものであれば、特に制限はない。具体的には、例えば、ハードウェアは、PC(Personal Computer)、あるいは、スマートフォンやタブレットなどの携帯型情報端末が使用されていてもよい。ハードウェアは、作業用データ、管理用データ、辞書的なデータを記憶し読み出すことができる。決済処理端末200のハードウェアは、画像認識機能、ICカードリーダー機能を備え、更に、レシート印字機能を備えていることが好ましい。また、例えば、ソフトウェアは、上述の各種ハードウェア上で動作するプログラム等であってよい。また、各手段をソフトウェアとして実装するときにOSやミドルウェア等を使用する場合も、特にOSやミドルウェア等の種類は限定されない。
【0017】
引き渡し処理端末300を構成するハードウェアやソフトウェアも、所定の手段を実装できるものであれば、特に制限はない。具体的には、例えば、ハードウェアは、PC、あるいは、スマートフォンやタブレットなどの携帯型情報端末が使用されていてもよい。ハードウェアは、作業用データ、管理用データ、辞書的なデータを記憶し読み出すことができる。引き渡し処理端末300のハードウェアは、音声発生機能を備えていることが好ましい。また、例えば、ソフトウェアは、上述の各種ハードウェア上で動作するプログラム等であってよい。また、各手段をソフトウェアとして実装するときにOSやミドルウェア等を使用する場合も、特にOSやミドルウェア等の種類は限定されない。
【0018】
画像認識装置400を構成するハードウェアやソフトウェアも、所定の手段を実装できるものであれば、特に制限はない。画像認識装置400は、汎用的なWebカメラ等を使用するものであってよい。
【0019】
顧客用表示装置501、調理用表示装置502を構成するハードウェアやソフトウェアも、所定の手段を実装できるものであれば、特に制限はない。顧客用表示装置501、調理用表示装置502は、汎用的な液晶ディスプレイ等を使用するものであってよい。
【0020】
情報通信網600は、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを用いることができる。情報通信網600は、サーバ100と、複数の画像認識装置400、複数の顧客用表示装置501、複数の調理用表示装置502、決済処理端末200、引き渡し処理端末300とを、相互アクセス可能な状態で接続している。なお、本実施形態においては、画像認識装置400、顧客用表示装置501および調理用表示装置502をそれぞれ複数設けているが、これに限らず、それぞれ1つとすることもできる。また、決済処理端末200、引き渡し処理端末300を複数設けることもできる。
【0021】
サーバ100は、記憶手段101と、データ制御手段102と、を有している。記憶手段101は、メモリ、ソリッドステートドライブ及びハードディスクドライブ等であり、種々の情報及びプログラムを記憶することができる。サーバ100のデータ制御手段102が登録する情報は、記憶手段101に読み出しが可能な状態で記憶される。本システムで使用する各種情報としては、例えば、商品情報、商品カード情報、調理情報、言語カード情報、予約情報、決済情報等がある。予約情報とは、顧客が注文した商品に関する情報であって、例えば、モニタ番号、商品画像、商品コード、言語コード等から構成される。決済情報とは、顧客が決済した商品に関する情報であって、例えば、注文番号、調理ステータス、商品画像、商品コード、言語コード等から構成される。
【0022】
決済処理端末200は、決済処理手段201と、在庫管理手段202と、を有していることが好ましい。決済処理手段201と在庫管理手段202は、種々の文字、記号及び画像等の表示と入力が可能であり、各種機能実行ボタンの押下あるいはタップ等も可能であることが好ましい。また、決済処理手段201は、決済処理端末200にハードウェアとして実装されている画像認識機能、ICカードリーダー機能、レシート印字機能等を使用することができることが好ましい。
【0023】
引き渡し処理端末300は、引き渡し処理手段301を有している。引き渡し処理手段301は、種々の文字、記号及び画像等の表示と入力が可能であり、各種機能実行ボタンの押下あるいはタップ等も可能であることが好ましい。また、引き渡し処理手段301は、引き渡し処理端末300にハードウェアとして実装されている音声発生機能を使用することができることが好ましい。
【0024】
画像認識装置400は、画像認識手段401を有している。画像認識手段401は、画像認識装置400にハードウェアとして使用されているWebカメラ等の設定や制御を行う。
【0025】
顧客用表示装置501、調理用表示装置502は、それぞれ表示手段501a、502aを有している。表示手段501a、502aは、顧客用表示装置501、調理用表示装置502のハードウェアとして使用されている液晶ディスプレイ等の設定や制御を行うことができる。表示手段501a、502aは、顧客用表示装置501、調理用表示装置502のそれぞれに対して、それぞれの利用目的に応じた用途種別の設定を行う。サーバ100からは、顧客用表示装置501、調理用表示装置502に対して、表示するための情報が送信される。
顧客用表示装置501、調理用表示装置502をそれぞれ複数設ける場合、顧客用表示装置501、調理用表示装置502には、それぞれモニタ番号が設定されることが好ましい。モニタ番号とは、システムで使用している顧客用表示装置501、調理用表示装置502を一意に識別する番号である。モニタ番号は、特定の規則に則って設定してよい。例えば、顧客用表示装置501のモニタ番号は「001」から始まる整数、調理用表示装置502のモニタ番号は「031」から始まる整数としてよい。
また、モニタ番号は、設置位置による規則に則って設定してもよい。例えば、顧客用表示装置501に対しては、レジ口から近い順に、モニタ番号を昇順に設定することとしてよい。
【0026】
図2は、一実施形態に係る飲食店の店舗平面図の例である。
図2を参照して、本実施形態に係る飲食店システムを使用する場合の流れを、顧客と店員(ユーザ)の動きを含めて記述する。
【0027】
図2は、フードコートにおいて、冷凍食品を電子レンジ700で調理して提供する業態を想定している。本願発明はこのような業態に適用することが好ましいが、設置場所、提供食品、調理方法等はこれに限定されない。
【0028】
図2に向かって左側が顧客エリアであり、右側が調理場である。顧客エリアと調理場は壁で仕切られている。
【0029】
顧客エリアには、お盆置き場、カード置き場、お盆用スペースがある。カード置き場には、複数の商品カード、言語カード、決済方法カードが置かれている。カード類の詳細に関しては後述する。顧客は、それぞれ、お盆を取り、商品見本などを参考に購入する商品カードをお盆の上に載せて、お盆用スペースに沿って列をなしてレジ口に向かって進んでいく。顧客は、外国語を使用する場合には言語カード、利用する決済方法が現金以外の場合には決済方法カードを、商品カードと併せてお盆に載せるものとしてもよい。
【0030】
お盆用スペースの上部には、例えばWebカメラなどの画像認識装置400と、例えば液晶モニタなどの顧客用表示装置501とが一対になって、列に沿って複数設置されている。各画像認識装置400は、お盆に載せられている商品カード等のカードを画像認識して得た商品カード情報をサーバ100に送信する。サーバ100は、必ずしも店舗内や店舗近傍に設置されている必要はない。サーバ100は送信された商品カード情報に基づいて、それぞれ、予約情報を作成し、商品情報を画像認識装置400と一対になっているそれぞれの顧客用表示装置501に送信する。その結果、それぞれの顧客用表示装置501に顧客が選択した商品の商品情報が表示される。予約情報や顧客用表示装置501に表示される商品情報の詳細は後述する。
【0031】
顧客が調理場のレジ口に到着した際、店員(ユーザ)が決済処理端末200を使用して決済処理を行う。店員は、決済処理端末200にて、商品カード等のカードを画像認識してカードに示された情報に基づいて決済処理を行なう。決済処理の詳細は後述する。
【0032】
調理場には、例えば、冷凍庫、食器棚、食洗機、配膳用スペース、電子レンジ700が配置され、その他、レジ口、引き渡し口、食器返却口が配置される。電子レンジ700の上部には、液晶モニタなどの調理用表示装置502が複数設置される。レジ口には決済処理端末200が設置される。引き渡し口には引き渡し処理端末300が設置される。引き渡し口の上部には、例えば液晶モニタなどの引き渡し用表示装置503が設置される。
図2においては、引き渡し用表示装置503は1台の設置であるが、顧客の便宜のために少し離れた場所に更に設置して、複数台を設置することとしてもよい。
【0033】
調理場の店員(ユーザ)は、調理用表示装置502に表示される情報に基づいて、調理用表示装置502のそれぞれに対応して調理用表示装置502の近くに配置された電子レンジ700によって商品の調理を行う。調理用表示装置502に表示される情報の詳細は後述する。調理が完了した商品は、店員によって引き渡し口に運ばれる。
【0034】
引き渡し処理端末300は、店員の操作に応じて、商品を提供する準備が完了したことを示す準備完了情報をサーバ100へ送信する。サーバ100は、準備完了情報を受信すると、提供する準備が完了した商品に対応した調理情報の表示を調理用表示装置502に停止させる。また、サーバ100は、サーバ100は商品を提供する準備が完了したことを引き渡し用表示装置503に表示させる。顧客は、引き渡し口から、購入した調理済みの商品を受け取る。引き渡し処理端末300は、店員の操作に応じて、該当する商品をお渡し済の調理ステータスに変更する処理を行う。引き渡し処理と引き渡し用表示装置503に表示される情報の詳細は後述する。
【0035】
図3は、本実施形態の全体処理フローチャートの例である。
【0036】
まず、
図3のステップST301として、それぞれの画像認識手段401は、顧客がお盆に載せた商品カードと言語カードを画像認識して、認識した画像データと対応するモニタ番号を使用して商品カード情報と言語カード情報を作成しサーバ100に送信する。対応するモニタ番号は、それぞれの画像認識装置400と一対になって設置されている顧客用表示装置501のモニタ番号とする。
図4は、商品カードの例を示す図である。商品カードには、商品画像、二次元コードが記載されている。二次元コードは、商品コードを二次元化して表示したものである。商品コードは、商品種を一意に識別するための数値コードであり、独自に作成したものでも、既存のJANコード(Japanese Article Number)等を利用するものであってもよい。
図5は、言語カードの例を示す図である。言語カードには、使用言語として「English」の表記、二次元コードが記載されている。二次元コードは、言語コードを二次元化して表示したものである。言語コードは、言語種を一意に識別するための数値コードであり、独自に作成したものであっても、既存コード等を利用したものであってもよい。
したがって、商品カード情報は、例えば、モニタ番号、商品画像、二次元コード画像を含む。言語カード情報は、言語カードの二次元コード画像を含む。
【0037】
図3のステップST302として、データ制御手段102は、それぞれの画像認識手段401から送信された商品カード情報と言語カード情報に基づいて予約情報を作成する。 予約情報は、例えば、モニタ番号、商品画像、商品コード、商品情報、言語コード、集計数値を含む。
モニタ番号は上述した番号である。商品画像は、商品カード情報から直接得られる。商品コードは上述した数値コードである。商品コードは、商品カードの二次元コード画像を解析して得られる。商品情報は、それぞれの商品コードに対応するデータであって、例えば、商品名、価格、保管冷凍庫番号、原材料、カロリー値、アレルギー情報、調理方法等を含む。商品データのベースとなる基本情報は、マスターデータとして記憶手段101に予め記憶され、複製データとして決済処理端末200にも予め記憶されている。言語コードは上述した数値コードである。言語コードは、言語カードの二次元コード画像を解析して得られる。集計数値とは、合計価格、合計カロリー値である。したがって、集計数値は、複数の商品データから得られる、それぞれの価格やそれぞれのカロリー値を合計した値となる。
予約情報におけるモニタ番号は、上述したように、それぞれの画像認識装置400と一対になって設置されている顧客用表示装置501のモニタ番号である。予約情報における商品画像、商品コード、商品データは、顧客のお盆に載せられている商品カードの数だけ存在する。予約情報における言語コードは、顧客のお盆に載せられている言語カードが1枚の場合は、その言語カードに該当するコード値となる。言語カードが載せられていない場合と複数種類の言語カードが載せられている場合は、システムに標準として設定されている言語のコード値となる。予約情報における集計数値は、顧客のお盆に載せられている商品カードに対応する商品データ内の価格やカロリー値をそれぞれ合計した数値となる。
データ制御手段102は、作成した予約情報を記憶手段101に登録する。また、データ制御手段102は、モニタ番号に対応する顧客用表示装置501へ言語コードで示される言語により商品情報、集計数値を送信する。また、データ制御手段102は、1つ前の商品が準備完了の調理ステータスにある調理用表示装置502へ調理情報を送信する。1つ前の商品が準備完了の調理ステータスになっている調理用表示装置502が複数ある場合、引き渡し口により近い調理用表示装置502に調理情報を送信することが好ましい。
【0038】
図3のステップST303として、商品情報、集計数値を受信した顧客用表示装置501の表示手段501aは、それぞれの画面に商品情報、集計数値を表示させる。
図7は、顧客用表示装置501の表示例を示す図である。
図7では、合計価格や合計カロリー値、各商品の画像、価格、原材料、カロリー値、アレルギー情報が表示されている。
図8は、顧客用表示装置501における予約情報の英語記述による表示例を示す図である。
図5に示す1枚の言語カードがお盆に載せられている場合は、顧客の使用言語は英語であるため、顧客用表示装置501における予約情報の表示は、
図8で示すような表示となる。
【0039】
また、調理情報を受信した調理用表示装置502の表示手段502aは、それぞれの画面に調理情報を表示させる。
図10、
図11は、調理用表示装置502における調理情報の表示例を示す図である。
図10では、注文番号、商品の数、商品画像、保管冷凍庫番号、調理方法が表示されている。保管冷凍庫番号と調理方法は、決済情報に含まれるそれぞれの商品データの内容を使用して表示される。
図11の例では、調理情報として、モニタ番号、商品の数、商品画像、保管冷凍庫番号、調理方法が表示されている。モニタ番号等の各情報は、決済情報を表示する場合と同様に、予約情報に含まれる内容を使用して表示される。店員は、調理情報が表示された調理用表示装置502を参照して、保管冷凍庫番号で示される保管冷凍庫から調理対象の商品を取り出し、調理情報が表示された調理用表示装置502に対応する電子レンジ700を使用して調理情報に従った調理を行う。なお、調理対象商品の現物に対して、商品画像と調理方法とが簡易表示されているカードを付属させることとして、調理中の電子レンジ700に張り付ける等の運用を行ってもよい。調理が完了した商品は、厨房の店員によって引き渡し口に運ばれる。
【0040】
図3のステップST304として、レジ口の店員は、決済処理端末200を使用して決済処理の操作を行う。決済処理手段201は、例えばWebカメラなどの画像認識手段によりお盆に載せられている商品カード、言語カード、決済方法カードを画像認識して、それぞれの画像データを解析することにより、決済処理端末200の画面に決済する内容を表示する。
図6は、決済方法カードの例を示す図である。決済方法カードには、使用する決済方法として「クレジットカード」の表記、対象となるクレジットカード類の画像イメージ、二次元コードが記載されている。二次元コードは、決済方法コードを二次元化して表示したものである。したがって、決済方法コードは、決済方法カードの二次元コード画像を解析して得られる。
決済方法コードは、決済方法の種類を一意に識別するための数値コードであり、決済方法の種類として「現金」、「クレジットカード」「交通系ICカード」「電子マネー」等を識別できるものであればよい。
図9は、決済処理画面の例を示す図である。
図9に示す例では、注文番号は「004」であり、購入商品は2点、合計価格は990円、決済方法はクレジットカード、使用言語は日本語であること等が表示されている。
注文番号とは、決済処理手段201が決済処理毎に発行する数値であり、1ずつ加算されていく。注文番号により、それぞれの決済処理は一意に識別される。
レジ口の店員が確定ボタンをタップすると、決済内容が確定し、顧客のクレジットカードを決済処理端末200で読み込むことにより決済処理が実施される。
【0041】
決済処理端末200は、レシート発行機能を有していることが好ましい。決済処理手段201は、レシート発行機能を使用して顧客に対するレシートを発行する。レシートには、注文番号が記載される。
顧客の使用言語が外国語である場合、すなわち、決済処理手段201が言語カードを画像認識して使用言語が特定の外国語であると判断した場合は、決済処理手段201は、日本語と当該外国語とによる併記がされたレシートを発行することが好ましい。
図15は、日本語と英語とで併記されたレシートの例を示す図である。
【0042】
決済処理において、決済処理手段201は、実施された決済処理の内容に基づいて、決済情報を作成する。決済情報は、例えば、注文番号、調理ステータス、商品画像、商品コード、商品情報、言語コードを含む。
注文番号は、上述の決済処理毎に発行された数値である。調理ステータスは、それぞれの決済情報に含まれる商品の調理状態を示すものであり、「準備中」、「準備完了」、「お渡し済」の3つの状態がある。決済情報に複数の商品が含まれる場合、調理ステータスは、調理の進行が最も遅い商品の調理状態に設定される。調理ステータスの初期値は、「準備中」である。
商品画像、商品コード、商品情報、言語コードに関しては、上述した、データ制御手段102が予約情報を作成する場合と同様である。
決済情報における商品画像、商品コード、商品情報は、同一の決済処理に含まれる商品の数だけ存在する。決済処理手段201は、作成した決済情報をサーバ100に送信する。
【0043】
図3のステップST305として、データ制御手段102は、決済情報を記憶手段101に登録して、引き渡し処理端末300に決済情報を送信する。
【0044】
図3のステップST306として、引き渡し処理端末300が決済情報を表示する。具体的な表示については、引き渡しフェーズの処理とあわせて後述する。
【0045】
図3のステップST307として、引き渡し口の店員は、引き渡し処理端末300を使用して引き渡し処理の操作を行う。引き渡し処理手段301は、データ制御手段102から送信された決済情報に対して、注文番号、商品の数、商品画像、調理ステータスの表示と調理ステータスの変更とを実施する。
引き渡し処理手段301は、引き渡し口の店員の操作に応じて、調理が完了した注文番号に対応する調理ステータスを「準備完了」に変更する。これにより、後述するように引き渡し用表示装置503上の表示が更新されるので、注文した顧客を引き渡し口に呼び出すこととなる。
引き渡し口の店員は、顧客に商品を引き渡した後、商品を引き渡した注文番号に対応する調理ステータスを引き渡し処理手段301によって「お渡し済」に変更する。
図12は、引き渡し処理画面の例を示す図である。
図12では、「準備中」または「準備完了」の調理ステータスにある注文番号の引き渡し処理画面が示されている。注文番号「005」、注文番号「006」等の商品は「準備中」の状態であり、注文番号「004」の商品は「準備完了」であることが表示されている。引き渡し口の店員が、注文番号「005」の表示画面をタップすると、引き渡し処理手段301は、注文番号「005」の調理ステータスを「準備中」から「準備完了」に更新するとともに、引き渡し処理端末300の表示画面も更新する。
同様に、引き渡し口の店員が注文番号「004」の表示画面をタップすると、引き渡し処理手段301は、注文番号「004」の調理ステータスを「準備完了」から「お渡し済」に更新するとともに、引き渡し処理端末300の表示画面も更新する。調理ステータスが「お渡し済」となった注文番号「004」に関する表示は、「お渡し済」用の画面に表示されることとなり、「準備中」または「準備完了」の調理ステータスを示す画面には表示されなくなる。
引き渡し処理手段301は、更新した決済情報をサーバ100に送信する。サーバ100のデータ制御手段102は、受信した決済情報を記憶手段101に登録する。
【0046】
図3のステップST308として、して、サーバ100は、調理ステータスが「準備完了」となった商品の調理情報を表示する調理用表示装置502が有する表示手段502aは、調理ステータスが「準備完了」に更新された決済情報に対応する調理情報の表示を停止する。
また、更新された決済情報を受信した引き渡し用表示装置503が有する表示手段503aは、画面に決済情報を編集して表示する。具体的には、各決済情報の調理ステータス毎に、注文番号が表示されることとなる。
図13は、引き渡し用表示装置503における注文番号の表示例を示す図である。
図13では、調理ステータスが「準備中」である注文番号は、「お待ち番号」のフィールドに表示され、調理ステータスが「準備完了」である注文番号は、「お呼び出し中の番号」のフィールドに表示される。顧客への商品の引き渡しが完了して、調理ステータスが「お渡し済」となった注文番号は、引き渡し用表示装置503には表示されなくなる。
それぞれの注文番号に着目すると、表示の流れは、次のようになる。まず、それぞれの注文番号は、上述のステップST305の際に、引き渡し用表示装置503に送信された決済情報に含まれている。このときの調理ステータスは「準備中」である。したがって、引き渡し用表示装置503において、それぞれの注文番号は、「お待ち番号」として表示されることから始まる。
その後、更新された決済情報の調理ステータスに応じて、「お待ち番号」としての表示から、「お呼び出し中の番号」としての表示となり、更に、調理ステータスが「お渡し済」となれば表示されなくなるという順序となる。
【0047】
引き渡し処理端末300は、音声発生機能を有することが好ましい。引き渡し処理手段301は、決済情報の調理ステータスの更新内容に基づいて、調理ステータスを新たに「準備完了」に更新する決済情報の注文番号を、音声発生機能を使用して音声アナウンスすることができる。この音声アナウンスは、決済情報に含まれる言語コードによって示される言語で行う。すなわち、言語コードが英語を示す場合は英語によって、言語コードが中国語を示す場合は中国語によって、注文番号が新たに「お呼び出し中の番号」となるタイミングで音声アナウンスが行われる。また、レシートに2次元コードを記載し、顧客がスマートフォン等でこれを読み込むことで専用ウェブサイトを表示させ、引き渡し用表示装置503と同様の画面が顧客のスマートフォン等に表示されるものとしても良い。この場合、商品が準備完了のステータスに更新されたときに、スマートフォンのバイブレータや音声、画面上で表示の点滅などで、座席で商品を待っている顧客へ通知するものとしても良い。
【0048】
決済処理端末200は、在庫管理手段202を有することが好ましい。
在庫管理手段202は、店員の操作に応じて、商品種毎の在庫数を含む在庫情報をサーバ100に送信する。サーバ100のデータ制御手段102は、送信された在庫情報を記憶手段101に登録する。商品種の識別は、商品コードを使用することとしてよい。この際、商品種毎の在庫数は、商品カードの枚数と整合がとれた数値とする。
さらに、データ制御手段102は、決済処理手段201から決済情報が送信されてくる度に在庫情報を更新して記憶手段101に登録し、更新された在庫情報を決済処理端末200に送信する。
これにより、在庫管理手段202は、常に、更新された最新の在庫情報を表示する。
【0049】
また、在庫管理手段202は、商品種毎のアラーム在庫数を記憶し、更新された最新の在庫情報にアラーム在庫数の以下の数値があった場合には、決済処理端末200に在庫アラーム表示をすることが好ましい。
【0050】
図14は、在庫管理画面の例を示す図である。
図14においては、商品種毎の在庫数と、商品種毎のアラーム在庫数とが表示されている。商品種毎の在庫数は、上述のように、まず、在庫管理手段202によって初期登録され、以後、データ制御手段102、決済処理手段201、在庫管理手段202によって最新の状態の表示となっている。
図14において、商品種「zzzzz」の在庫数が「9」となり、在庫アラーム表示がされている。これは、在庫管理手段202が設定した商品種「zzzzz」のアラーム在庫数が「10」であり、商品の決済処理の結果、当該商品種の最新の在庫数が「9」となったことによる。店員は、この在庫アラーム表示を契機として当該商品の発注作業等を行うことができる。
【0051】
本実施形態に係る飲食物提供方法は、
前記商品カードを画像認識する画像認識装置と、
前記商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置と、
前記画像認識装置、前記顧客用表示装置および前記調理用表示装置と通信可能なサーバと、を有する飲食物提供方法であって、
前記画像認識装置が、前記商品カードを画像認識して得た商品カード情報を前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、前記画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を前記調理用表示装置に表示させるステップと、を含む。
【0052】
一実施形態に係る飲食店用プログラムは、
顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、
商品カードを画像認識する画像認識装置400と、
商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置501と、
商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置502と、
画像認識装置400、顧客用表示装置501および調理用表示装置502と通信可能なサーバ100と、を有する飲食店システムを稼働させる飲食店用プログラムであって、
画像認識装置400に、商品カードを画像認識して得た商品カード情報をサーバ100へ送信させ、
サーバに、画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を調理用表示装置502に表示させる。
【0053】
次に、本実施形態が奏する効果について説明する。なお、以下に記載する効果は一例であり、本実施形態が奏する効果は、以下に記載するものに限定されることはない。
【0054】
本実施形態によれば、飲食店の顧客は、購入する商品の商品カードをお盆に載せてレジ口に向かうという、極めて簡易な方法で商品の注文を行うことができる。利用者端末を使用した予約操作や券売機での発券操作も不要である。したがって、利用者端末や券売機は不要である。利用者端末での操作の煩わしさや、利用ピーク時における券売機待ちのストレスも発生することがない。
顧客は、レジ口に向かう際の列において、購入した商品の各種情報をモニタ表示で知ることができる。合計価格の情報は、決済の事前準備に便利である。事前準備は、決済処理の回転率アップにも繋がる。合計カロリー値の情報は、健康管理に有益である。原材料の情報は、宗教的、文化的な制約がある場合、例えば、牛、豚等の特定の原材料を使用した料理を食さない場合等、これらの制約を満たす原材料であるか否かの確認に有効である。顧客はこれらの情報を確認して、決済前にキャンセルすることもできる。
飲食店の店員は、厨房において、顧客の注文をモニタ表示でリアルタイムに確認することができる。したがって、調理作業の開始に関して、時間のロスを発生させることがない。飲食店の店員は、予約情報に基づいて調理作業を開始することで、決済処理の直後に調理済の商品を渡せる可能性がある。
飲食店の店員は、簡易で、分かりやすい操作で、決済処理や商品の引き渡し処理を行なうことができ、作業の省力化を図ることができる。
【0055】
また、本実施形態によれば、顧客は、言語カードを使用することにより、自分の使用する言語にて、購入した商品の各種情報をモニタ表示で知ることができる。特に、多くの顧客が外国語を使用しているような飲食店においては効果が高い。
【0056】
また、本実施形態によれば、顧客は、決済方法カードを使用することにより、自分の使用する決済方法を、飲食店の店員と会話することなく伝達することができる。決済方法カードには、例えば、使用するクレジットカードの画像が表示されており、日本語を使用しない者でも適切に選択することができる。外国語を使用する顧客や、飲食店の店員との会話に支障がある顧客の場合は、特に便利である。
【0057】
また、本実施形態によれば、顧客が言語カードを使用することにより、飲食店が日本語と外国語とで併記されたレシートを発行することができる。このレシートは、顧客の会計管理において利便性が高いものとなる。
【0058】
また、本実施形態によれば商品種毎の在庫数を常に最新の状態で知ることができる。これにより、飲食店の店員は、在庫数のリアルタイム監視ができる。
【0059】
また、本実施形態によれば、飲食店の店員は、商品種毎の在庫数が特定数値以下となった場合には、在庫アラーム表示で認識することができる。在庫アラーム表示に応じて発注作業を行うことにより、売れ筋の商品が欠品状態となることを防ぐことができ、商機が損なわれることを防ぐことができる。
【0060】
また、本実施形態によれば、顧客は、引き渡し用表示装置503での表示に加えて、音声によっても、自己が注文した商品の調理が完了したことを知ることができる。顧客は、自分が使用する言語によって注文番号の音声アナウンスを受けるので、確認ミスを減らし、タイムリーに調理済みの商品を受け取ることができる。
【符号の説明】
【0061】
100 サーバ
101 記憶手段
102 データ制御手段
200 決済処理端末
201 決済処理手段
300 引き渡し処理端末
301 引き渡し処理手段
400 画像認識装置
401 画像認識手段
501 顧客用表示装置
502 調理用表示手段
600 情報通信網
700 電子レンジ
【要約】
【課題】飲食店における待ち時間を軽減させる飲食店システム、方法及びプログラムを実現する。
【解決手段】 顧客が商品の購入意思を示すための商品カードと、商品カードを画像認識する画像認識装置400と、商品カードに対応した商品情報を表示する顧客用表示装置501と、商品に関する調理情報を表示する調理用表示装置502と、画像認識装置、顧客用表示装置および調理用表示装置と通信可能なサーバ100と、を有し、画像認識装置は、商品カードを画像認識して得た商品情報をサーバへ送信し、サーバは、画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した商品情報を顧客用表示装置に表示させ、画像認識装置から送信された商品カード情報に対応した調理情報を調理用表示装置に表示させる。
【選択図】
図1