(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】作業機
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20240529BHJP
B25B 23/18 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
B25F5/00 Z
B25F5/00 H
B25B23/18
(21)【出願番号】P 2020024619
(22)【出願日】2020-02-17
【審査請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】冨永 健太
(72)【発明者】
【氏名】村田 敦
【審査官】山村 和人
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-039401(JP,A)
【文献】特開2008-018498(JP,A)
【文献】国際公開第2016/194536(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 5/00 - 5/02
B25B 21/00 - 23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機であって、
作動部と、
前記作動部を駆動するモータと、
前記モータの少なくとも一部を覆っているモータハウジングと、
前記モー
タ、及び、前記モータハウジング
を収容するとともに、前記モータハウジングを覆っているアウタハウジングと、
前記モータハウジングにおいて、前記アウタハウジングによって覆われている部分に設けられている発光部と、を備え、
前記アウタハウジングにおいて、前記発光部と対向する部分には、前記発光部から発光される光を通過させるための開口部が設けられている、作業機。
【請求項2】
前記開口部には、前記開口部を遮蔽するとともに、前記発光部から発光される光を通過させる保護部材が設けられている、請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記発光部から放出される光は、前記作動部側に向けて放出される、請求項1又は2に記載の作業機。
【請求項4】
前記作業機は、さらに、
前記アウタハウジングに着脱可能なバッテリを備え、
前記モータ、及び、前記発光部は、前記バッテリから供給される電力によって動作する、請求項1から3のいずれか一項に記載の作業機。
【請求項5】
前記作業機は、さらに、
前記モータ及び前記発光部の動作を制御するコントローラを備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、作動部と、作動部を駆動するモータと、モータを支持するモータハウジングと、アウタハウジングと、アウタハウジングに設けられている発光部と、を備える作業機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アウタハウジングに発光部を設ける場合に、アウタハウジングの形状等によって、発光部を設ける場所が制限される場合がある。即ち、アウタハウジングにおいて、発光部を設けるのに適切な位置に発光部を設けることができない場合がある。本明細書では、作業機において、発光部のレイアウトの自由度を高めることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される作業機は、作動部と、前記作動部を駆動するモータと、前記モータの少なくとも一部を覆っているモータハウジングと、前記モータの少なくとも一部、及び、前記モータハウジングの少なくとも一部を覆っているアウタハウジングと、前記モータハウジングにおいて、前記アウタハウジングによって覆われている部分に設けられている発光部と、を備え、前記アウタハウジングにおいて、前記発光部と対向する部分には、前記発光部から発光される光を通過させるための開口部が設けられていてもよい。
【0006】
上記の構成によると、発光部は、アウタハウジングではなく、モータハウジングに設けられている。このため、アウタハウジングに発光部を設けることが制限されている場合であっても、発光部を適切な位置に配置させることができる。従って、作業機において、発光部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施例のパワーカッタ10を斜視図である。
【
図2】第1実施例のパワーカッタ10を上方から見た上面図である。
【
図3】
図2のIII-III線に沿った断面図である。
【
図5】第1実施例のパワーカッタ10の電気的構成を示す図である。
【
図7】
図6のVII-VII線に沿った断面図である。
【
図8】第2実施例の刈払機202の電気的構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1つ又はそれ以上の実施形態において、開口部には、開口部を遮蔽するとともに、発光部から発光される光を通過させる遮蔽部材が設けられている。
【0009】
上記の構成によれば、アウタハウジングの開口部を異物が通過することが防止される。従って、アウタハウジングの内部に異物が侵入することを防止することができる。
【0010】
1つ又はそれ以上の実施形態において、発光部から発光される光は、作動部側に向けて発光されてもよい。
【0011】
作動部が駆動している状態において、作業者は、作動部側の様子を把握できることが望ましい。上記の構成によれば、作業者は、発光部から発光される光によって、作動部側の様子を正確に把握することができる。
【0012】
1つ又はそれ以上の実施形態において、作業機は、さらに、アウタハウジングに着脱可能なバッテリパックを備え、モータ、及び、発光部は、バッテリパックから供給される電力によって動作してもよい。
【0013】
上記の構成によれば、作業機は、外部からの電力を取り入れるための電源コード等を有さなくてもよい。このため、作業者が作業機を利用しているときに、電源コードが邪魔になることがない。従って、作業性を向上させることができる。
【0014】
1つ又はそれ以上の実施形態において、作業機は、さらに、モータ及び発光部の動作を制御するコントローラを備えてもよい。
【0015】
一般的に、モータの動作は、コントローラによって制御される。上記の構成によれば、モータの動作を制御するコントローラを利用して、発光部の動作を適切に制御することができる。
【0016】
(第1実施例)
図1~
図5を参照して、パワーカッタ10について説明する。パワーカッタ10は、手持ち式の動力工具であり、主に石材や鉄材といった切断対象物を切断するために用いられる。
図1、
図2に示すように、パワーカッタ10は、ディスクブレード12と、アウタハウジング14と、金属製のブレードアーム16と、ブレードカバー18と、バッテリケース20を備えている。アウタハウジング14は、右側アウタハウジング14aと、左側アウタハウジング14bを備えている。ブレードアーム16は、右側アウタハウジング14aから前方に延びている。
【0017】
ディスクブレード12は、円板形状を有するブレードであり、その外周縁に複数の刃先又は研削砥石を有している。ディスクブレード12は、ブレードアーム16に対して着脱可能に取り付けられている。ディスクブレード12の回転軸は、ブレードアーム16の長手方向に対して垂直(即ち左右方向)に伸びている。
【0018】
パワーカッタ10は、ブレードカバー18をさらに備えている。ブレードカバー18は、ブレードアーム16に組み付けられており、ディスクブレード12の一部を覆っている。ブレードカバー18は、ディスクブレード12によって発生する粉塵が、ユーザに向けて飛散することを防止する。
【0019】
パワーカッタ10は、前方グリップ30と後方グリップ32をさらに備えている。前方グリップ30は、アウタハウジング14の前部に設けられている。後方グリップ32は、アウタハウジング14に設けられている。後方グリップ32は、アウタハウジング14の後部に位置しており、アウタハウジング14から後方に向けて伸びている。
【0020】
バッテリケース20は、前方グリップ30と後方グリップ32との間に設けられている。バッテリケース20は、開閉可能なバッテリカバー40を有している。
図3に示すように、バッテリケース20内には、複数のバッテリパック42(
図5参照)を着脱可能に受け入れる複数のバッテリインタフェース(図示省略)が設けられている。
【0021】
図1に示すように、後方グリップ32には、メインスイッチ50が設けられている。ユーザがメインスイッチ50を操作すると、後述するモータ72(
図3、
図5参照)はディスクブレード12を駆動する。ユーザがメインスイッチ50の操作を解除すると、モータ72はディスクブレード12の駆動を中止する。
【0022】
パワーカッタ10は、後述する照明器92(
図3、
図4参照)をオン及びオフするための照明スイッチ52をさらに備えている。照明スイッチ52は、後方グリップ32の上面に位置しており、ユーザが後方グリップ32を把持したまま操作できるように構成されている。
【0023】
パワーカッタ10は、過負荷インジケータ54とバッテリインジケータ56をさらに備えている。過負荷インジケータ54は、パワーカッタ10を使用中のユーザにとって、視認しやすい位置に配置されている。バッテリインジケータ56は、複数のバッテリパック42の各々の充電レベルをユーザに報知する報知器である。本実施例のバッテリインジケータ56は、各々のバッテリパック42に対して複数のLEDを有しており、各々のバッテリパック42の充電レベルに応じて、発光させるLEDの数を変更するように構成されている。
【0024】
図2に示すように、パワーカッタ10は、給水ホース60をさらに備えている。給水ホース60は、アウタハウジング14に組み付けられており、ブレードカバー18内へ水を供給するように構成されている。給水ホース60の基端には、給水コネクタ62が設けられている。給水コネクタ62は、アウタハウジング14によって保持されており、例えば水道の蛇口といった外部の給水源に、図示しないホースを介して接続される。
【0025】
図3に示すように、アウタハウジング14内には、モータハウジング70、モータ72、及び、制御基板74が収容されている。本実施例では、モータハウジング70は、右側アウタハウジング14aを貫通するボルト76によって、ブレードアーム16に取付けられている。このような構成によると、右側アウタハウジング14a、ブレードアーム16、及び、モータハウジング70を1回の工程で組付けることができる。従って、ブレードアーム16、モータハウジング70のそれぞれが、右側アウタハウジング14aに取付けられている場合と比較して、右側アウタハウジング14a、ブレードアーム16、及び、モータハウジング70の組付工程を簡略化することができる。また、モータハウジング70が金属製のブレードアーム16に取付けられているため、モータハウジング70をブレードアーム16にしっかりと取付けることができる。なお、変形例では、モータハウジング70は、右側アウタハウジング14aに取付けられていてもよい。モータ72は、モータハウジング70に収容されている。モータ72は、インナロータ型のモータであり、ステータ80と、ロータ82と、モータ軸84を備えている。モータ72は、例えば伝達ベルト(図示省略)を介して、ディスクブレード12に接続されている。
【0026】
制御基板74は、例えば電力変換回路やマイクロプロセッサを有する。制御基板74は、モータハウジング70の後方に配置されている。制御基板74は、複数のバッテリパック42からモータ72に供給される電力を制御することで、モータ72の動作を制御する。モータ72が駆動されると、ディスクブレード12が駆動される。
【0027】
モータハウジング70の上方前部には、照明器92が収容されている照明収容部90が設けられている。
図4に示すように、照明器92は、LED基板94と、LED96を備えている。LED基板94は、制御基板74に電気的に接続されている。
図1の照明スイッチ52が押下されると、制御基板74からLED基板94に電力が供給され、LED96が発光する。LED96の照度は、バッテリインジケータ56に設けられているLEDの照度よりも大きく、1900ミリカンデラ[mcd]である。照明用のLEDとしては、例えば、照度が1000ミリカンデラ[mcd]以上であることが望ましく、照度が1500ミリカンデラ[mcd]以上であることがさらに望ましい。
【0028】
LED96の前方には、第1開口100と、第1開口100よりも前側に位置する第2開口102が設けられている。第1開口100は、モータハウジング70に設けられている。第2開口102は、左側アウタハウジング14bに設けられている。左側アウタハウジング14bには、第2開口102を遮蔽する保護部材110が設けられている。保護部材110は、透明の材料で形成されている。
図2に示すように、保護部材110は、左右方向において、パワーカッタ10の中央部に設けられているディスクブレード12よりも左側に設けられている。従って、保護部材110の後側に設けられている照明器92も、ディスクブレード12よりも左側に設けられている。LED96から発光される光は、第1開口100、第2開口102、及び、保護部材110を通過して、パワーカッタ10の前方、即ち、ディスクブレード12側に照射される。
【0029】
以上のように、一実施形態に係るパワーカッタ10は、
図1~
図5に示すように、ディスクブレード12と、ディスクブレード12を駆動するモータ72と、モータ72の少なくとも一部を覆っているモータハウジング70と、モータ72の少なくとも一部、及び、モータハウジング70の少なくとも一部を覆っているアウタハウジング14と、モータハウジング70において、アウタハウジング14によって覆われている照明収容部90に設けられている照明器92を備えている。アウタハウジング14において、照明器92と対向する部分には、照明器92から発光される光を通過させるための第2開口102が設けられている。上記の構成によれば、アウタハウジング14に照明器92を設けることが制限されている場合であっても、照明器92を適切な位置に配置させることができる。従って、パワーカッタ10において、照明器92のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0030】
一実施形態に係るパワーカッタ10では、
図3、
図4に示すように、第2開口102には、第2開口102を遮蔽するとともに、照明器92から発光される光を通過させる保護部材110が設けられている。上記の構成によれば、アウタハウジング14の第2開口102を異物が通過することが防止される。従って、アウタハウジング14の内部に異物が侵入することを防止することができる。
【0031】
一実施形態に係るパワーカッタ10では、
図3、
図4に示すように、照明器92から発光される光は、ディスクブレード12側に向けて発光される。上記の構成によれば、作業者は、照明器92から発光される光によって、ディスクブレード12側の様子を正確に把握することができる。
【0032】
一実施形態に係るパワーカッタ10では、
図1~5に示すように、アウタハウジング14に着脱可能なバッテリパック42を備え、モータ72、及び、照明器92は、バッテリパック42から供給される電力によって動作する。上記の構成によれば、パワーカッタ10は、外部からの電力を取り入れるための電源コード等を有さなくてもよい。このため、作業者がパワーカッタ10を利用しているときに、電源コードが邪魔になることがない。従って、作業性を向上させることができる。
【0033】
一実施形態に係るパワーカッタ10は、
図5に示すように、モータ72及び照明器92の動作を制御する制御基板74を備えている。上記の構成によれば、モータ72の動作を制御する制御基板74を利用して、照明器92の動作を適切に制御することができる。
【0034】
(対応関係)ディスクブレード12が、「作動部」の一例である。照明器92が、「発光部」の一例である。第2開口102が、「発光部から発光される光を通過させるための開口部」の一例である。制御基板74が、「コントローラ」の一例である。
【0035】
(第2実施例)
図6~
図8を参照して、本実施例の刈払機202について説明する。
図6に示すように、刈払機202は、支持棹204と、支持棹204の前端204aに設けられた前端ユニット206と、支持棹204の後端204bに設けられた後端ユニット208と、支持棹204の中間部に設けられたループハンドル210と、支持棹204のループハンドル210と後端ユニット208の間に設けられたグリップ212を備えている。支持棹204は、中空のパイプ状であって、前端204aから後端204bまで直線状に伸びている。
【0036】
前端ユニット206は、アウタハウジング216と、モータハウジング218と、コードホルダ220と、安全カバー222を備えている。
図6、
図7に示すように、アウタハウジング216は、モータハウジング218全体を覆っておらず、モータハウジング218の上部、及び、前部218aを覆っている。コードホルダ220は、紐状のカッターコード224を保持している。カッターコード224の先端は、コードホルダ220から引き出されており、コードホルダ220ともに回転する。
【0037】
ループハンドル210は、中空のパイプ状であって、支持棹204の上方および側方に膨らむループ形状に形成されている。ループハンドル210は、支持棹204に固定されている。
【0038】
グリップ212は、支持棹204の外周を覆うように形成されている。グリップ212は、上面に設けられたロックオフレバー230と、下面に設けられたトリガスイッチ232を備えている。トリガスイッチ232は、後述するモータ250(
図8参照)を駆動させるためのスイッチである。トリガスイッチ232が押し込まれていない状態では、モータ250への電力の供給が遮断されている。トリガスイッチ232が押し込まれた状態では、モータ250へ電力が供給される。ロックオフレバー230は、トリガスイッチ232の押し込み操作の規制および規制の解除を行うためのレバーである。ロックオフレバー230が押し込まれていない状態では、トリガスイッチ232の押し込み操作が規制される。ロックオフレバー230が押し込まれた状態では、トリガスイッチ232の押し込み操作の規制が解除される。
【0039】
グリップ212の上面の、ロックオフレバー230よりも前方側には、操作パネル234と表示パネル236が設けられている。作業者は、操作パネル234を操作することで、モータ250の駆動および停止の切り換え、後述するLED274(
図7参照)のオンおよびオフの切り換え等を行うことができる。表示パネル236には、モータ250の動作状態を表示する表示ランプ(図示省略)が取り付けられている。
【0040】
後端ユニット208は、制御基板244(
図8参照)が収容された後端ハウジング240と、後端ハウジング240に着脱可能に取り付けられたバッテリ242を備えている。
【0041】
図7に示すように、前端ユニット206のモータハウジング218は上部が開口している。アウタハウジング216は、モータハウジング218の上部の開口を覆っている。また、アウタハウジング216のカバー部216aは、モータハウジング218の前部218aの外周を覆っている。
【0042】
アウタハウジング216及びモータハウジング218によって画定される空間Sには、アウタロータ型のモータ250が収容されている。モータ250は、ステータ252と、ロータ254と、モータ軸256を備えている。モータ250は、電気配線(図示省略)を介して、後端ハウジング240に収容されている制御基板244と電気的に接続されている。当該電気配線は、空間S内のモータ250から、アウタハウジング216及びモータハウジング218の後方に設けられている第1開口260、及び、支持棹204内を通って、後端ハウジング240に収容されている制御基板244まで延びている。
【0043】
ステータ252は、ステータベース258に嵌合されている。ステータベース258がアウタハウジング216及びモータハウジング218に固定されることで、ステータ252はアウタハウジング216及びモータハウジング218に固定される。
【0044】
モータハウジング218の前部218aには、照明器270が設けられている。照明器270は、LED基板272と、LED274を備えている。LED基板272は、電気配線(図示省略)を介して、後端ハウジング240に収容されている制御基板244と電気的に接続されている。当該電気配線は、モータハウジング218の前部218aに設けられているLED基板272から、空間S、第1開口260、及び、支持棹204内を通って、後端ハウジング240に収容されている制御基板244まで延びている。
図6の操作パネル234が操作されると、制御基板244からLED基板272に電力が供給され、LED274が発光する。
【0045】
アウタハウジング216のカバー部216aのうち、LED274と対向する部分には、カバー部216aを前後方向に貫通する第2開口280が設けられている。第2開口280には、保護部材282が取付けられている。保護部材282は透明材料で形成されている。モータハウジング218の前部218aに設けられているLED274から発光される光は、保護部材282を通過して、刈払機202の前方に照射される。
【0046】
以上のように、一実施形態に係る刈払機202は、
図6~
図8に示すように、カッターコード224と、カッターコード224を駆動するモータ250と、モータ250の少なくとも一部を覆っているモータハウジング218と、モータ250の少なくとも一部、及び、モータハウジング218の少なくとも一部を覆っているアウタハウジング216と、モータハウジング218において、アウタハウジング216によって覆われている部分に設けられている照明器270を備えている。アウタハウジング216において、照明器270と対向する部分には、照明器270から発光される光を通過させるための第2開口280が設けられている。上記の構成によれば、アウタハウジング216に照明器270を設けることが困難な場合であっても、照明器270を適切な場所に配置することができる。従って、刈払機202において、照明器270のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0047】
(対応関係)カッターコード224が、「作動部」の一例である。照明器270が、「発光部」の一例である。第2開口280が、「発光部から発光される光を通過させるための開口部」の一例である。制御基板244が、「コントローラ」の一例である。
【0048】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0049】
(第1変形例)「作業機」は、パワーカッタ、刈払機に限定されず、モータハウジングとアウタハウジングとを有するブロワ、高圧洗浄機、電動工具等であってもよい。電動工具としては、例えば、電気ドリル等である。
【0050】
(第2変形例)「発光部」の用途は、照明用に限られず、「発光部」の用途は、例えば、作業機の動作状態を示すためであってもよい。
【0051】
(第3変形例)各実施例において、アウタハウジングの第2開口に保護部材が設けられていなくてもよい。また、別の変形例では、モータハウジングに設けられている照明器がアウタハウジング側に突出しており、照明器によって、第2開口が塞がれていてもよい。
【0052】
(第4変形例)各実施例において、パワーカッタ10及び刈払機202は、バッテリパックを備えていなくてもよい。例えば、パワーカッタ10及び刈払機202は、外部からの電力を取り入れるための電源コードを有していてもよい。
【0053】
(第5実施例)各実施例において、モータの種類は限定されない。例えば、モータは、ブラシ付きモータであってもよいし、ブラシレスモータであってもよい。また、モータは、アウタロータ型のモータであってもよいし、インナロータ型のモータであってもよい。
【0054】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0055】
10:パワーカッタ、12:ディスクブレード、14:アウタハウジング、14a:右側アウタハウジング、14b:左側アウタハウジング、16:ブレードアーム、18:ブレードカバー、20:バッテリケース、30:前方グリップ、32:後方グリップ、40:バッテリカバー、42:バッテリ、50:メインスイッチ、52:照明スイッチ、54:過負荷インジケータ、56:バッテリインジケータ、60:給水ホース、62:給水コネクタ、70:モータハウジング、72:モータ、74:制御基板、76:ボルト、80:ステータ、82:ロータ、84:モータ軸、90:照明収容部、92:照明器、94:LED基板、96:LED、100:第1開口、102:第2開口、110:保護部材、202:刈払機、204:支持棹、204a:前端、204b:後端、206:前端ユニット、208:後端ユニット、210:ループハンドル、212:グリップ、216:アウタハウジング、216a:カバー部、218:モータハウジング、218a:前部、220:コードホルダ、222:安全カバー、224:カッターコード、230:ロックオフレバー、232:トリガスイッチ、234:操作パネル、236:表示パネル、240:後端ハウジング、242:バッテリ、244:制御基板、250:モータ、252:ステータ、254:ロータ、256:モータ軸、258:ステータベース、260:第1開口、270:照明器、272:LED基板、274:LED、280:第2開口、282:保護部材