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特許7495953無線ネットワークにおける通信デバイスおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】無線ネットワークにおける通信デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/512 20230101AFI20240529BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20240529BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240529BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20240529BHJP
【FI】
H04W72/512
H04W72/1268
H04W72/0446
H04W72/21
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022028321
(22)【出願日】2022-02-25
(62)【分割の表示】P 2019555127の分割
【原出願日】2018-05-04
(65)【公開番号】P2022084639
(43)【公開日】2022-06-07
【審査請求日】2022-03-28
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2017/083334
(32)【優先日】2017-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ミン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファーソン, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ジンファ
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,SR and BSR Procedure in Short TTI,3GPP TSG RAN WG2#97bis R2-1703643,フランス,3GPP,2017年03月25日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Remaining details on PRACH formats,3GPP TSG RAN WG1#92 R1-1802021,フランス,3GPP,2018年02月16日
【文献】Ericsson,Logical Channel Prioritization with short TTI,3GPP TSG RAN WG2#97 R2-1701609,フランス,3GPP,2017年02月03日
【文献】ETRI,Details of BSR formats,3GPP TSG RAN WG2#99bis R2-1711119,フランス,3GPP,2017年09月29日
【文献】Huawei, HiSilicon,BSR enhancements with multiple numerologies,3GPP TSG RAN WG2#98 R2-1705626,フランス,3GPP,2017年05月06日
【文献】Intel Corporation,Scheduling request design for NR,3GPP TSG RAN WG1#88b R1-1704760,フランス,3GPP,2017年03月25日
【文献】Panasonic,Evaluation results on processing time reduction in physical layer,3GPP TSG-RAN WG1#86 R1-166967,フランス,3GPP,2016年08月12日
【文献】Ericsson,SR and BSR,3GPP TSG RAN WG2#99bis R2-1710493,フランス,3GPP,2017年09月28日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおける通信デバイス(1)のための方法であって、
・ アップリンクグラントにより構成される、第1のタイムスロット期間を有する第1のタイムスロット(TS1)において、少なくとも第1の論理チャネル(LCHa)と第2の論理チャネル(LCHb)とを含む複数の論理チャネルについてバッファステータスレポート、BSR、を送信することを有する第1の送信を実行することと、
・ 前記複数の論理チャネルのうちの前記第1の論理チャネル(LCHa)に関連した遅延に敏感なサービスが、前記第1のタイムスロット期間よりも短い第2のタイムスロット期間を用いるコンフィギュレーションを必要としていることを判定することと、
・ 前記第2のタイムスロット期間を有する第2のタイムスロット(TS2)において、前記第1の論理チャネルについてスケジューリングリクエスト、SR、を送信することを有する第2の送信を実行することと、を有する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の送信は、周波数バンドの第1の部分(FR1)で実行され、前記第2の送信は、前記周波数バンドの第2の部分(FR2)で実行される、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1の送信は、前記第1のタイムスロット期間とともにタイムスロットコンフィギュレーションを搬送する前記アップリンクグラントを受信したことに応じて、実行される、方法。
【請求項4】
請求項2または3に記載の方法であって、さらに、
・ 前記第1のタイムスロット(TS1)において前記第2の論理チャネル(LCHb)のペイロードデータと共に前記第1の論理チャネル(LCHa)のためのペイロードのバッファサイズを有する前記BSRを送信することによって、前記第1の送信を実行することと、
・ 前記第2のタイムスロット(TS2)において前記第1の論理チャネル(LCHa)のための前記SRを送信することと、を有する方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、さらに、
・ 前記第1の送信を実行した後であって、かつ、前記第2の送信を実行した後に、タイマーを開始することを有し、当該タイマーが動作している間であって、設定された時間の間は、前記第1の論理チャネル(LCHa)のための前記BSRおよび/または前記SRのさらなる送信が禁止される、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、さらに、
・ 前記第1の送信を実行した後であって、かつ、事前に設定された回数にわたり前記第2の送信を繰り返し実行した後に、タイマーを開始することを有し、当該タイマーが動作している間であって、設定された時間の間は、前記第1の論理チャネル(LCHa)のための前記BSRおよび/または前記SRのさらなる送信が禁止される、方法。
【請求項7】
請求項4から6のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、
・ 前記周波数バンドの前記第2の部分(FR2)において、前記第2のタイムスロット期間を有するタイムスロットを用いて、前記第1の論理チャネル(LCHa)の前記ペイロードデータを信すること、を有する方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記アップリンクグラントは、PUSCH送信リソースを示す、方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法であって、前記第2のタイムスロット期間は0.25ミリ秒であり、前記第1のタイムスロット期間は1ミリ秒である、方法。
【請求項10】
請求項1または2に記載の方法であって、前記第2の送信は、さらに、
・ 前記第2のタイムスロット期間の一つまたは複数の追加のタイムスロットにおいて、前記第1の論理チャネルのための一つまたは複数のSRを送信すること、を有する方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、
・ 第2の送信が終了した後、前記第1の論理チャネルのためのいずれかのさらなるBSRまたはSRが禁止される期間をタイマーに設定すること、を有する方法。
【請求項12】
請求項1または2に記載の方法であって、前記無線ネットワークは、前記通信デバイスが、バンドの第1の部分における前記第1のタイムスロット期間のタイムスロットにおいて動作するとともに、前記バンドの第2の部分における前記第2のタイムスロット期間のタイムスロットにおいて動作し、前記第1の部分と前記第2の部分とが異なる、新無線、NR、ネットワークである、方法。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法であって、前記無線ネットワークは、前記通信デバイスが、バンドの第1の部分において前記第1のタイムスロット期間のタイムスロットで動作するとともに、前記バンドの第2の部分において前記第2のタイムスロット期間のタイムスロットで動作し、前記第1の部分と前記第2の部分とは異なる、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークである、方法。
【請求項14】
無線ネットワークにおける通信デバイス(1)であって、
・ アップリンクグラントにより構成される、第1のタイムスロット期間を有する第1のタイムスロット(TS1)において、第1の論理チャネル(LCHa)と第2の論理チャネル(LCHb)とを含む複数の論理チャネルについてバッファステータスレポート、BSR、を送信することを有する第1の送信を実行するための第1のコンポーネント(701)と、
・ 前記複数の論理チャネルのうちの前記第1の論理チャネル(LCHa)に関連した遅延に敏感なサービスが、前記第1のタイムスロット期間よりも短い第2のタイムスロット期間を用いるコンフィギュレーションを必要としていると判定した後に、当該第2のタイムスロット期間を有する第2のタイムスロット(TS2)において、前記第1の論理チャネル(LCHa)について、スケジューリング要求、SR、を送信することを有する第2の送信を実行するための第2のコンポーネント(702)と、を有する通信デバイス。
【請求項15】
請求項14に記載の通信デバイスであって、さらに、
・ 前記第2の送信が終了した後に、前記第1の論理チャネルのためのいずれかのさらなるBSRまたはSRの送信が禁止される期間をタイマーに設定するための第3のコンポーネント(705)、を有する通信デバイス。
【請求項16】
請求項14に記載の通信デバイスであって、前記無線ネットワークは、前記通信デバイスが、バンドの第1の部分における前記第1のタイムスロット期間のタイムスロットにおいて動作するとともに、前記バンドの第2の部分における前記第2のタイムスロット期間のタイムスロットにおいて動作し、前記第1の部分と前記第2の部分とは異なるものである、新無線ネットワークである、通信デバイス。
【請求項17】
請求項14に記載の通信デバイスであって、前記無線ネットワークは、前記通信デバイスが、バンドの第1の部分における前記第1のタイムスロット期間のタイムスロットにおいて動作するとともに、前記バンドの第2の部分における前記第2のタイムスロット期間のタイムスロットにおいても動作し、前記第1の部分と前記第2の部分とは異なるものである、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワークである、通信デバイス。
【請求項18】
無線ネットワークにおいて動作可能な通信デバイス(1)であって、
・ データおよび命令を記憶するように適合した記憶装置と、
・ 請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行するように適合したプロセッシングシステムと、
・ 前記無線ネットワークにおける他のエンティティとデータを通信するように適合したネットワークインターフェースと、
・ 少なくとも前記記憶装置、前記プロセッシングシステム、および前記ネットワークインターフェースの間の通信を容易にするように適合した通信媒体と、を有する通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信ネットワークに関し、特に、無線ネットワークにおいてバッファステータスレポートおよびスケジューリング要求を送信するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project) TS 36.321は、バッファステータスレポート(バッファ状態報告)のためのフレームワークを指定する。バッファステータスレポートは、ユーザ機器(UE)が、送信のためにそのバッファに格納されたデータの量をeNBにレポートするために使用される。eNBは、これらのレポートを使用して、UEにリソースを割り当て、異なるUE間のリソース割り当てに優先度を付ける。
【0003】
UEは、アップリンク(UL)データが送信のために利用可能になり、データが、バッファ内に既に存在するデータの優先度よりも高い優先度を有する論理チャネルグループ(LCG) (または無線ベアラグループ)に属する場合、またはUEバッファが、この新しいデータが送信のために利用可能になる直前に空であった場合、レギュラーBSRをトリガする。ULグラントが利用可能でない場合、SR送信がトリガされる。
【0004】
SRは、ランダムアクセスチャネル(RACH)、すなわち、ランダムアクセススケジューリング要求(RA-SR)、または物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、すなわち、専用スケジューリング要求(D-SR)上の専用リソースのいずれかで送信される。D-SRは、典型的には、UEアップリンクが時間同期されるときに使用される。その目的は、UEがアップリンクデータ送信のためのリソースを迅速に要求することを可能にすることである。3GPPでは、スケジューリング要求のための専用の解決策が合意されている。専用アプローチの場合、各アクティブユーザには、スケジューリング要求を実行するための専用チャネルが割り当てられる。この方法の利点は、UEが使用チャネルによって識別されるので、UE IDを明示的に送信する必要がないことである。さらに、コンテンションベースのアプローチとは対照的に、セル内衝突は発生しない。
【0005】
D-SRは、UEが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上でULグラントを受信するまで、PUCCH上で連続するSR機会上で繰り返し送信される。少なくとも、UEがPDCCH上でULグラントを受信していなくても、PUCCHリソースが解放され、および/またはUL同期が失われたときに、送信が停止される。端末は、D-SRの送信を停止した後、RA-SRを送信する(すなわち、RACHを介してシステムにアクセスする)。
【0006】
RA-SRは、UEがUL同期を失ったとき、またはUEがD-SRリソースを有していない場合に使用される。
【0007】
バッファステータスレポート(BSR)については、ショート(短い)BSRレポートとロング(長い)BSRレポートがある。長いBSRレポートの場合、4つの論理チャネルグループ(LCG)のバッファ状態は、一つの媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)に統合されてもよい。短いBSRの場合、選択された物理チャネルが長いBSRのために十分な容量を提供できないとき、または短いBSRが十分である(たとえば、一つのLCGのみが送信のためのデータを有する)ときに使用される。BSRを報告するよう、eNBをトリガするための様々な条件が存在する。一例では、BSRレポートは、データが新しい論理チャネルのために利用可能になったときにトリガされてもよい。別の例では、事前設定されたタイマーの満了時に周期的にトリガすることができる。さらに、BSRはまた、MAC PDUにおいて利用可能な十分な容量が依然として存在する場合にレポートされてもよく、この場合、それはパディングBSRと呼ばれる。LogicalChannelSR-ProhibitTimer(論理チャネルSR禁止タイマー)が上位レイヤによって設定されている論理チャネルで送信されることになるデータが利用可能になることによって、BSRがトリガされる場合、タイマーが満了するまでの期間内におけるSRの送信を禁止するための、論理チャネルSR禁止タイマーがスタートまたはリスタートされる。LogicalChannelSR-ProhibitTimerが計時中である間は、UEは、SRを送信することが禁止され、これは、この論理チャネルについてのBSRがそれ以上送信されることが禁止されることを意味する。
【0008】
3GPPの議論において、PDUセッションは、UEとコアネットワークとの間で確立される。端末は、コアネットワークと無線ネットワークとの間にユーザプレーントンネルが確立される多数のPDUセッションを有することができる。各PDUセッションは、いくつかのPDUフローを有することができる。パケットは、フィルタ、たとえばTFT(5タプル)に従って「フロー」にグループ分けされる。各フローは、「フローID」を関連付けられる。この「フローID」は、コアネットワークから無線アクセスネットワークへのPDUセッション当たりのユーザプレーントンネルで受信されるパケットヘッダーに含まれることが予想され、これは、ニューレディオ(新無線)、NR、と呼ぶことができる。
【0009】
次いで、フローは、無線アクセスネットワーク内のデータ無線ベアラにマッピングされる。無線アクセスネットワークは、フローをデータ無線ベアラにマッピングする決定を担当する。複数のフローは、同一のデータ無線ベアラにマッピングされてもよい。また、異なるPDUセッションからのフローは、同一のデータ無線ベアラにマッピングされてもよい。
【0010】
どのフローがどのデータ無線ベアラに属するかをUEに指示する必要がある。このインジケーションは、UEへの制御シグナリングを使用して、ダウンリンク送信において、無線アクセスネットワークによって、それぞれのユーザデータパケットに、フローIDおよび場合によってはPDUセッションID(またはユーザデータトンネルID)をマークすることによって行われ得る。同様に、UEは、アップリンク送信においてユーザデータパケットに印を付ける必要があり、その結果、無線アクセスネットワークは、パケットをコアネットワークに向かう正しいフローおよびPDUセッションにマッピングすることができる。PDUセッションIDおよびフローIDの一意性に応じて、IDの値がとりうる範囲は変化する。
【0011】
複数のサービスサポート:
【0012】
UEのフローは、レイヤ2の論理チャネルにマッピングされ、各論理チャネルに優先度(すなわち、論理チャネル優先度、LCP)が割り当てられている。次に、MACスケジューラは、論理チャネルのLCPの降順に従って論理チャネルの送信をスケジュールする。ユーザエクスペリエンスを最適化するために、差別化された遅延要件を満たすよう、好ましいヌメロロジー/スロット期間で論理チャンネルをさらに構成することができることが合意された。
【発明の概要】
【0013】
UEが異なる優先度の複数の論理チャネルを有する場合、論理チャネル優先度のみがBSRレポート構築において考慮され、すなわち、最も高い優先度を有する論理チャネルグループのバッファ状態は、BSRレポートに含まれるべきである、より高い優先度を有する。それは、異なる論理チャネルの要求されるスロット期間/ヌメロロジーの差異を考慮しない。たとえば、長いスロットを使用する論理チャネルのための以前のSR/BSR送信のために、論理チャネルのための短いスロットを使用するSR/BSR送信を禁止することは、論理チャネルの遅延増加(または遅延バジェットを超えることによるパケット廃棄)をもたらす可能性がある。
【0014】
本開示の目的は、上述した問題の少なくとも一つを解決または軽減することである。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、無線ネットワークにおける通信デバイスのための方法が提供され、この方法は、第1の期間の第1のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルについて第1のバッファステータスレポートBSRまたは第1のスケジューリング要求SRを送信することを有する第1の送信を実行するステップと、第2の期間の第2のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分について第2のBSRまたは第2のSRを送信することを有する第2の送信を実行するステップとを有する。
【0016】
本発明の別の実施形態によれば、無線ネットワークにおいて、第1の期間の第1のタイムスロットにおいて第1の送信を実行するための第1のコンポーネントであって、一つまたは複数の論理チャネルについて第1のバッファステータスレポートBSRまたは第1のスケジューリングレポートSRを送信することを有する第1の送信を実行するための第1のコンポーネントと、第2の期間の第2のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分について第2のBSRまたは第2のSRを送信することを有する第2の送信を実行するための第2のコンポーネントと、を有する、通信デバイスが提供される。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、データおよび命令を記憶するように適合された記憶装置と、実施形態の方法を実行するように適合されたプロセッシングシステムと、無線ネットワーク内の他のエンティティとデータを通信するように適合されたネットワークインターフェースと、少なくとも記憶装置、プロセッシングシステム、およびネットワークインターフェースの間の通信を容易にするように適合された通信媒体とを有する、無線ネットワーク内の通信デバイスが提供される。
【0018】
本発明の別の実施形態によれば、コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに実施形態の方法を実施させる、コンピュータ実行可能命令を格納する一つまたは複数のコンピュータ可読ストレージが提供される。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、実施形態の方法を実行するように適合されたデバイスが提供される。
【0020】
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも一つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも一つのプロセッサに実施形態による方法を実行させる命令を有するコンピュータプログラムが提供される。
【0021】
このようにして、全体として、本開示の実施形態は、事前設定された条件が満たされたときに、以前のBSR/SR送信に起因するいくつかの高優先度および遅延に敏感な論理チャネルのためのBSR/SR送信を禁止しないことを提案する。言い換えると、タイマーの動作中にBSR/SR送信を禁止する、logicalChannelSR-ProhibitTimerなどのタイマーを開始/再開するための条件が変更され、その結果、UEなどの通信デバイスは、禁止タイマーが起動される前に、同じまたはサブセットの論理チャネルに対して1回より多くBSR/SRを送信することが許可される。シナリオによって、URLLCのためのSR/BSR送信ダイバーシチ利得が向上し、URLLCのためのBSR/BSR送信のカバレッジが増加する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の例示的な特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、本発明、その実施形態、他の目的、特徴、および利点は、添付の図面を参照して、例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことによって、より良く理解されるであろう。
図1】は、無線ネットワーク内のネットワーキング環境を概略的に示す。
図2】は、無線ネットワークにおける通信デバイスのためのアップリンク送信手順を概略的に示す。
図3】は、本発明の一つまたは複数の実施形態による通信デバイスのための方法のフローチャートを概略的に示す。
図4】は、本発明の一つまたは複数の実施形態による複数のBSR/SR送信のための例示的な時間および周波数配置を概略的に示す。
図5】は、本発明の一つまたは複数の実施形態による、複数BSR/SR送信の別の例示的な時間および周波数配置を概略的に示す。
図6】は、本発明の一つまたは複数の実施形態による、複数のBSR/SR送信の別の例示的な時間および周波数配置を概略的に示す。
図7】は、本発明の一つまたは複数の実施形態による通信デバイスのための方法のフローチャートを概略的に示す。
図8】は、本発明の実施形態に係る通信デバイスの例示的な物理的コンポーネントのブロック図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、実施形態が描画されている添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本明細書のこれらの実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。図面の要素は、互いに対して必ずしも一定の縮尺ではない。同じ参照符号は全体を通して同じ要素を指す。
【0024】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、限定することを意図しない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が別段の明確な指示をしない限り、複数形も有することを意図する。さらに、本明細書で使用される場合、「有する」、「有する」、および/または「有する」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/またはコンポーネントの存在を指定するが、一つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことが理解されるであろう。
【0025】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を有する)は、一般に理解されているのと同じ意味を有する。さらに、本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的にそのように定義されない限り、理想化された、または過度に形式的な意味で解釈されないことが理解されよう。
【0026】
本公開は、本実施形態に係る方法、ノード、装置及び/又はコンピュータプログラムプロダクトのブロック図及び/又はフローチャートを参照して以下に説明される。ブロック図および/またはフローチャートのブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートのブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、特定用途コンピュータ、および/または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ、コントローラ、または制御部に提供されて、コンピュータおよび/または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、ブロック図および/またはフローチャートブロックで指定された機能/動作を実装するための手段を作成するように、マシンを生成することができる。
【0027】
したがって、本技術は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを有する)で具現化されてもよい。さらに、本テクノロジは、命令実行システムによって、またはそれとコネクションで使用するために、媒体内に具現化されたコンピュータ利用可能またはコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータ利用可能またはコンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータプログラムプロダクトの形成をとることができる。本明細書の文脈では、コンピュータ利用可能またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、機器、または装置によって、またはそれらとコネクションで使用するためのプログラムを有し、記憶し、通信し、伝播し、または移送することができる任意の媒体とすることができる。
【0028】
図1は、無線ネットワークにおけるネットワーキング環境を概略的に示す。一般性を失うことなく、図1には3つの基地局(BS)、すなわち基地局110、120、および130があると仮定する。それぞれの基地局は、無線通信システムの一つまたはいくつかのセルにサービスを提供するか、またはそれらをカバーすることができる。すなわち、基地局は、セル(一つまたは複数)において無線カバレッジを提供し、エアインターフェースを介してユーザ機器と通信し、UEは、その範囲内の無線周波数バンドで動作する。図1に示すように、基地局110は、たとえば、2つのUE、すなわち、そのセル内のUE 1およびUE 2にサービスを提供している。
【0029】
いくつかの無線通信システムにおけるBSは、使用されるテクノロジおよび用語に応じて、たとえばセルラ通信システムにおいて、「eNB」、「eNodeB」、「NodeB」、「Bノード」、または「gNB」と呼ばれることもある。本開示では、送信機は基地局(BS)とも呼ばれる。送信機は、たとえば、送信電力に基づいて、それによってセルサイズに基づいて、マクロeノードB、ホームeノードB、またはピコ基地局、または異種または同種の無線ネットワークにおける中継ノードのような、様々なクラスのものであってもよい。
【0030】
本発明では、UEは、移動端末としても知られている通信デバイス、および/または、セルラ無線システムとしても呼ばれることがある無線通信ネットワーク内の送信機と無線で通信することが可能な無線端末であってもよい。たとえば、通信デバイスは、携帯電話、スマートフォン、センサデバイス、メータ、車両、家庭用電化製品、医療機器、メディアプレーヤ、カメラ、または、たとえば、テレビ、無線、照明装置、タブレットコンピュータ、ラップトップ、またはパーソナルコンピュータ(PC)などの任意の種類の家庭用電子機器であってもよいが、これらに限定されない。通信デバイスは、無線コネクションを介してボイスおよび/またはデータを通信することが可能な、携帯型、ポケット格納型、ハンドヘルド型、コンピュータ搭載型、または車両搭載型の移動装置であってもよい。
【0031】
図2は、無線ネットワーク内の通信デバイスに関するアップリンク送信手順を概略的に示す。一例として、アップリンク送信手順は、図1のUE1および基地局BS 110について示されている。UE1は、ある周波数バンドにおいてBS 110へのアップリンク送信を実行していると仮定する。送信されるアップリンクデータがある場合、UE 1は、スケジューリング要求(SR)を開始し、スケジューリング要求は、ランダムアクセスチャネル(RACH)上で、または物理アップリンク制御チャネル上の専用リソース上で送信される。一例として、SRは、1ビット長のみであり、UE 1からBS 110に送信されるアップリンクデータが存在するか否かを示すことができる。別の例では、SRは、バッファ内で送信されるべき特定の論理チャネルのためのアップリンクデータがあるかどうかを示すことができる。たとえば、特定のアプリケーションシナリオでは、特定の論理チャネルは、たとえば緊急呼に使用されるような、高い優先度を有する論理チャネルであり得る。
【0032】
SRを受信すると、BS 110は、BS 110において採用される特定のスケジューリングおよびリソース割り当てメカニズムに基づいて、通信デバイスのためのアップリンク送信リソースを割り当てるアップリンクグラントシグナリングを送信するかどうかを決定する。次いで、UE 1は、BS 110にバッファステータスレポート(BSR)を送信して、アップリンク送信されるべき一つまたは複数の論理チャネルに関する一つまたは複数のペイロードサイズをレポートすることができる。このBSRレポートメカニズムは、様々な方法で実施することができる。たとえば、BSRは、一つまたは複数の論理チャネルをその中に有する一つの論理チャネルグループ(LCG)のみを有する短いBSRであってもよい。別の例では、BSSは、2つ以上のLCGを有する長いBSRであり得る。BSR内の2つ以上のLCGにおける各LCGに関連するバッファ・サイズ・フィールドもあり、これはUE 1のバッファ内の各LCGのペイロードのサイズを示す。さらに別の例では、BSRは、特定の論理チャネルのためのペイロードのバッファサイズを示すことができ、これは、いくつかの高優先度サービスに向けられてもよい。アプリケーションシナリオおよび特有のシステム設計要件に応じて、様々なBSR送信メカニズムまたはアルゴリズムが実装され得ることに留意されたい。
【0033】
BSRを受信すると、BS 110は、アップリンク送信リソースを割り当てるアップリンクグラントシグナリングを送信すべきかどうかを決定する。UE 1は、論理チャネルに関連するサービスまたはトラフィックフローの優先度に従って、一つまたは複数の論理チャネルのためのアップリンク送信を実行する。これは、アップリンク・スケジューリングと呼ばれることがある。
【0034】
本開示では、ワイヤレス無線ネットワークは、新無線ネットワークとすることができ、アップリンク送信のための異なるタイムスロット構成(コンフィギュレーション)が存在することができ、たとえば、一つのタイムスロット構成は、第1の期間の第1のタイムスロットに関連し、他のスロット構成は、第2の期間の第2のタイムスロットに関連する。たとえば、第1の期間の第1のタイムスロットの構成はバンドの第1の部分に適用可能であり、第2の期間の第2のタイムスロットの構成はバンドの第2の部分に適用可能である。
【0035】
一実施形態では、ワイヤレス無線ネットワークは、異なる/可変送信時間間隔(TTI)構成を有する3GPPにおけるロングタームエボリューション(LET)ネットワークであり得る。バンドの2つの部分は、2つの別個のキャリアにそれぞれ配置されてもよく、本開示に記載された方法は、このようなシナリオに依然として適用可能であることに留意されたい。遅延に敏感なトラフィックフローまたはサービスには短いタイムスロットが望ましいため、好ましくは、第2の期間の第2のタイムスロットは第1の期間の第1のタイムスロットよりも短くてもよい。
【0036】
本発明の一つまたは複数の実施形態では、一つまたは複数の論理チャネルのSRおよび/またはBSR送信は、物理層(PHY)におけるタイムスロット構成と、異なる論理チャネルの優先度との両方を考慮に入れて、より効率的かつ信頼性の高いアップリンク送信ストラテジーを実施することができる。たとえば、UEが、タイムスロット構成(たとえば、第1の期間の第1のタイムスロットまたは第2の期間の第2のタイムスロット)を搬送するアップリンクグラントを受信するとき、論理チャネルのタイムスロット構成が、アップリンクグラントで示されるまたは搬送されるものと一致しない場合、論理チャネルに関連するBSRは、アップリンクグラントによって示されるアップリンク送信リソースで送信されない。
【0037】
別の例では、論理チャネルに関連する遅延敏感サービスは、第2のタイムスロット構成を必要とすることがあり、一方、現在のアップリンク送信リソースは、第1のタイムスロット送信を必要とする。このような場合、遅延に敏感なサービスの優先度は他の論理チャネルよりも高いかもしれないが、それでも、タイムスロット構成が一致しないために送信されない。
【0038】
図3は、本発明の一つまたは複数の実施形態による通信デバイスのための方法のフローチャートを概略的に示す。以下の説明も図1が参照される。ステップ302から開始して、一つまたは複数のターゲット論理チャネルが、無線リソース制御(RRC)シグナリングなどによって、通信デバイス、たとえば、UE (たとえば、UE1)内で事前設定される。
【0039】
次にフローチャートはフォーク(分岐)する。一つのフォークでは、ステップ304で、通信デバイスは、一つまたは複数の論理チャネルのためのULグラントメッセージが検出されたかどうかを判定する。一つまたは複数の論理チャネルに関するULグラントメッセージが検出された場合(「Yes」分岐)、ブロック306で、通信デバイスは、ULグラントメッセージに示されたスロット期間が、第1のBSRによって必要とされるものと一致するかどうかを判定する。「Yes」の場合、ブロック308において、通信デバイスは、第1の期間の第1のタイムスロット、たとえば、1ミリ秒(ms)の期間を有するタイムスロットで第1のBSRを送信する。非限定的な一例では、第1のBSRは、4つの論理チャネルのそれぞれのBSRを多重化してなるロングBSRである。別の非限定的な例では、BSRは、ただ一つの論理チャネルのための短いBSRである。一般に、BSRの送信は、それぞれの優先度に基づく。
【0040】
ブロック302から出てくる別のフォークでは、SRが送信されようとしているので、一般にULグラントメッセージは必要とされず、一般にスロット一致は判定されるべきではない。ブロック310では、通信デバイスは、第1の期間の第1のタイムスロットにおいて第1のSRを直接送信する。ここまでで、第1の送信段階が終了する。
【0041】
次に、フォークは次の段階に合流し、次の段階のフローチャートもまたフォーク(分岐)している。一つのフォークでは、ステップ312において、通信デバイスは、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも一部のためのULグラントメッセージが検出されたかどうかを判断する。一つまたは複数の論理チャネルの前記少なくとも一部は、一つまたは複数の論理チャネルのすべてとすることができ、または一つまたは複数の論理チャネルのサブセット(一部)、たとえば、より高い優先度を有する選択された一つまたは複数の論理チャネルとすることができる。より高い優先度を有する一つまたは複数の論理チャネルにおけるULグラントメッセージが検出された場合(「Yes」分岐)、ブロック314において、通信デバイスは、ULグラントメッセージに示されるスロット期間が第2のBSRによって要求されるものと一致するかどうかを判定する。「Yes」の場合、ブロック316において、通信デバイスは、第2の期間の第2のタイムスロット、たとえば、0.25msの期間のタイムスロットで第2のBSRを送信する。一つの非限定的な例では、第2のBSRはまた、ブロック308で送信されたものの4つの論理チャネルのそれぞれのBSRのすべてを多重化する長いBSRである。別の非限定的な例では、第2のBSRは、ただ一つの論理チャネルのための短いBSRである。再び、BSRの送信は、それぞれの優先度に基づく。
【0042】
別のフォークでは、再び、SRが送信されようとしているので、一般に、ULグラントメッセージは必要とされず、一般に、スロット一致は判定されるべきでない。ブロック318において、通信デバイスは、第2の期間(たとえば、0.25ms)の第2のタイムスロットにおいて第2のSRを直接送信する。ここまでで、第2の送信段階が終了する。
【0043】
一実施形態では、期間は、上記の例とは異なることがあり、例として、第1のタイムスロットは、0.25msの期間を有することがあり、第2のタイムスロットは、1msの期間を有することがある。
【0044】
また、SRは、単に単一ビットであってもよいが、その送信リソースによって、関連する一つまたは複数の論理チャネルを示すことができることに留意されたい。代替として、SRは、複数のビットを有することができ、関連する一つまたは複数の論理チャネルをそれ自体のために示すことができる。さらに、第2のBSRは、第1のBSR全体または第1のBSRのサブセットを有することができ、あるいはその逆も可能であり、同様のことがSRに適用されることに留意されたい。
【0045】
さらに、第2のSRは、たとえば、アップリンクグラントが受信されない場合、周期的に繰り返し送信されてもよい。あるいは、一つまたは複数の論理チャネルの別の部分のための一つまたは複数のSRは、第2の送信の後に送信されることが必要とされてもよい。これは、ブロック320で行われ、依然として第2の期間のタイムスロット内で行われる。
【0046】
第1の期間のタイムスロットおよび第2の期間のタイムスロットは、図1および/または2を参照して説明したように、異なるバンドで送信されることに留意されたい。通信デバイスは、新無線ネットワークまたはロングエボリューション(LTE)ネットワークなどの無線ネットワークにおいて動作し、通信デバイスは、バンドの第1の部分における第1の期間のタイムスロットにおいて動作し、バンドの第2の部分における第2の期間のタイムスロットにおいても動作し、第1の部分および第2の部分は異なる。
【0047】
第1のBSRおよび第2のBSRのためのULグラントメッセージは、同時に、または異なる時間に、たとえば、順次受信され得ることに留意されたい。
【0048】
第2の送信の後、またはブロック320の後に、タイマーの動作中にBSR/SR送信を禁止する、logicalChannelSR-ProhibitTimerなどのタイマーが設定される。
【0049】
全体として、上述の方法は、4つの可能性、すなわち、第1にBSRを送信して第2にSRを送信すること、第1にSRを送信して第2にBSRを送信すること、第1にBSRを送信して第2にBSRを送信すること、または第1にSRを送信して第2にSRを送信することを提供する。
【0050】
上述のように、前のBSR/SR送信によるさらなるBSR/SR送信を実行することの禁止は、事前設定された条件が満たされるときに、高優先度(および遅延に敏感である)論理チャネルのサブセットについて、解除されてもよい。言い換えると、タイマーの動作中にBSR/SR送信を禁止する、logicalChannelSR-ProhibitTimerなどのタイマーを開始/再開するための条件は、現在の3GPP規格を考慮して、論理チャネルのサブセットについて変更され、その結果、UEなどの通信デバイスは、禁止タイマーを開始する前に、論理チャネルのサブセットについて1回を超えてBSR/SRを送信することを許可される。このようなシナリオによって、SR/BSR送信のダイバーシチ利得、ならびにBSR/BSR送信のカバレッジが向上されてもよい。
【0051】
図4は、本発明の一つまたは複数の実施形態による複数のBSR/SR送信のための例示的な時間および周波数配置である。図示されているように、通信デバイスの周波数バンドの2つの部分FR1およびFR2があり、すなわち、周波数領域またはバンドの下部として示されているバンドの第1の部分FR1と、周波数領域またはバンドの上部として示されているバンドの第2の部分FR2である。たとえば、バンドの第1の部分におけるタイムスロットは、以下では第1のタイムスロットTS1とも呼ばれ、第1の期間を有するように構成され、バンドの第2の部分におけるタイムスロットは、以下では第2の期間を有するように構成され、第2のタイムスロットTS2とも呼ばれる。たとえば、第2の期間の第2のタイムスロットTS2は、時間領域において、第1の期間の第1のタイムスロットTS1よりも短い。第1のタイムスロットTS1はロングタイムスロットと呼ばれ、第2のタイムスロットTS2はショートタイムスロットと呼ばれる。上述したように、第2の期間を有する短い第2のタイムスロットTS2は、リアルタイムトラフィック制御又はリアルタイム監視又は監視アプリケーションシナリオのような遅延に敏感なアプリケーション又はサービスフローにとって望ましい場合がある。本発明の一つまたは複数の実施形態では、より信頼性が高く、時間効率のよい送信ストラテジーを達成するために、送信のための異なる期間の短いタイムスロットおよび長いタイムスロット、ならびに異なるサービスのための異なる論理チャネルの優先度を考慮に入れることが有利である。
【0052】
図4を参照すると、第1の論理チャネルLC aおよび第2の論理チャネルbが示されており、第1の論理チャネルLC aは、周波数バンドの第1の部分または周波数範囲FR1にわたって延在し、第2の論理チャネルLC bは、UEに割り当てられるか、またはUEによって使用される周波数バンドの第2の部分または周波数範囲FR2にわたって延在する。
【0053】
第1の論理チャネルLCHaは、たとえば、緊急アプリケーションに関連する高優先度論理チャネルであると仮定される。第2の論理チャネルLCHbは、(優先度が第1の論理チャネルLCHaよりも低い)低優先度論理チャネルであってもよい。
【0054】
第1の論理チャネルLCHaのためのペイロードのバッファサイズを有するBSRは、他の論理チャネル、たとえば図4に示されるような第2の論理チャネルLCHbのペイロードデータと共に、時間領域における第1の期間の第1のタイムスロットTS1において、および周波数領域におけるバンドの第1の部分FR1において送信される。
【0055】
第1の期間の第1のタイムスロットTS1は、長い送信タイムスロット(たとえば、1ms)であり得る。したがって、アップリンク送信リソースは、長い第1のタイムスロット送信のために遅れて割り当てられることがある。送信遅延を低減するために、第1の論理チャネルLCHaのためのSRは、バンドの第2の部分FR2において第2の期間(たとえば、0.25ms)を有するより短い第2のタイムスロットTS2において送信されてもよい。送信時間間隔は、第2のタイムスロットについて短いので、第1の論理チャネルLCHaは、より早く、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)においてアップリンク送信リソースを許可されてもよく、これは、第1の論理チャネルLCHaの高優先度サービスまたは遅延に敏感なアプリケーションに望ましい。
【0056】
第1の論理チャネルLCHaのためのSRが送信された後、図4の例では、タイマーが開始され、その間、LCHaのためのBSRおよび/またはSRのさらなる送信は、構成されたまたは設定された時間の間禁止される。このタイマーは、たとえば、3GPP 36321、V15.1.0に規定されているように、logicalChannelSR-ProhibitTimer(論理チャネルSR-禁止タイマー)として実現することができる。例として示されるように、LCHaのためのSRがネットワーク側によって受信された後、第1の期間の第1のタイムスロットにおけるバンドの第2の部分におけるPUSCH送信リソースが、第1の論理チャネルLCHaのために許可される。したがって、第1の論理チャネルLCHaに関連するサービスのペイロードは、より短いタイムスロット構成でバンドの第2の部分で送信することができ、これは、遅延に敏感なサービスにとって有利である。
【0057】
この例によれば、UEは、以下を実行することができる。
【0058】
・ 第1の論理チャネルLCHaのバッファサイズを有するBSRを、第2の論理チャネルLCHbのペイロードデータと共に、時間領域における第1の期間の第1のタイムスロットTS1で、かつ、周波数領域におけるバンドの第1の部分FR1で送信し、
【0059】
・ バンドの第2の部分において第2の期間の第2のタイムスロットTS2で第1の論理チャネルLCHのためのSRを送信し、第2のタイムスロットは第1のタイムスロットよりも短いものであり、
【0060】
・ 第1の論理チャネルLCHaのためのBSRおよび/またはSRのさらなる送信が(あらかじめ設定された時間の間)禁止されるタイマーを開始する。
【0061】
なお、図4では、複数の論理チャネルの中で、優先度の高い一つの論理チャネル、すなわち第1の論理チャネルLCHaのみが考慮されているが、優先度の高い2つ以上の論理チャネルがあってもよく、したがって、複数の論理チャネルについて、長いタイムスロットおよび短いタイムスロットにおける重複したBSR/SR送信を実行してもよい。第1のタイムスロットTS1および第2のタイムスロットTS2の両方において遅延に敏感なバッファ状態情報を送信することは、ネットワーク側が高優先度チャネル、たとえば第1の論理チャネルLCHaのバッファ状態情報を復号するためのダイバーシチ利得をもたらす。
【0062】
図5は、本発明の一つまたは複数の実施形態による複数のBSR/SR送信の別の例示的な時間および周波数配置である。図4と同様に、通信デバイスまたはUEの周波数バンドの2つの部分FR1およびFR2が示される。さらに、同様に、第1の部分FR1内のタイムスロット(第1のタイムスロットTS1)は、第2の部分FR2内のタイムスロット(第2のタイムスロットTS2)よりも長い期間を有するように構成される。図5は、UEに割り当てられた、またはUEによって使用される周波数バンドの第1の部分または周波数範囲FR1にわたって延在する第1の論理チャネルLCaと、周波数バンドの第2の部分または周波数範囲FR2にわたって延在する第2の論理チャネルChbとをさらに例示的に示す。
【0063】
さらに、図4と同様に、第1の論理チャネルLCHaのバッファ状態情報は、PUSCH内のMACプロトコルデータユニット(PDU)内のトラフィックデータのペイロードとともに、第1の期間を有する第1のタイムスロットTS1内で送信されていると仮定する。図5と以前の図4との間の差は、LCHaのためのSRが、ネットワーク側から、たとえば、BSまたはeNBまたはアクセスノードからグラントが受信されない場合、第2の期間を有する追加の第2のタイムスロットTS2において、ある回数または所定の回数(1より大きい)にわたって送信され得ることである。これは、第1の論理チャネルLCHaのためのSRが、重複して送信され得ることを意味し、これは、図4に与えられた例と比較して、ネットワーク側におけるSRのための復号品質をさらに改善し得る。SRが、アップリンクグラントが受信される前に、所定の回数の間、UEによって送信された場合、UEは、タイマーに関連するある設定時間の間、第1の論理チャネルLCHのためのBSR/SRのさらなる送信を禁止するために、タイマーを開始する。この実施形態は、緊急アプリケーションまたは非常に遅延に敏感なアプリケーションに有利である。
【0064】
この例によれば、UEは、以下を実行することができる。
【0065】
・ アップリンクグラントを受信するまで、第1の論理チャネルLCHaのペイロードのバッファサイズを有するBSRを、第1の論理チャネルLCHbのペイロードデータとともに、時間領域における第1の期間の第1のタイムスロットTS1および周波数領域におけるバンドの第1の部分FR1において送信し、
【0066】
・ バンドFR2の第2の部分における第2の期間の第2のタイムスロットTS2において、第1の論理チャネルLCHaのためのSRを繰り返し送信し、ここで第2のタイムスロットは、第1のタイムスロットより短いものであり、
【0067】
・ 所定の回数SRを送信した後、タイマーを開始し、タイマーが稼働している間(構成された時間の間)は、第1の論理チャネルLCHaのためのBSRおよび/またはSRのさらなる送信は禁止される。
【0068】
図6は、本発明の一つまたは複数の実施形態による複数のBSR/SR送信の別の例示的な時間および周波数配置である。図4および図5と同様に、通信デバイスまたはUEの周波数バンドの2つの部分FR1およびFR2が示されている。さらに、同様に、第1の部分FR1内のタイムスロット(第1のタイムスロットTS1)は、第2の部分FR2内のタイムスロット(第2のタイムスロットTS2)よりも長い期間を有するように構成される。図5は、UEに割り当てられた、またはUEによって使用される周波数バンドの第1の部分または周波数範囲FR1にわたって延在する第1の論理チャネルLCaと、周波数バンドの第2の部分または周波数範囲FR2にわたって延在する第2の論理チャネルChbとをさらに例示的に示す。
【0069】
さらに、図4および図5と同様に、第1の論理チャネルLCHaのBSR内のバッファ状態情報は、バンドの第1の部分FR1内の第1の期間の第1のタイムスロットのPUSCH内で送信されている。図示されるように、第1の論理チャネルLCHaのBSRは、好ましくは、バンドの第1の部分における第1の期間の第1のタイムスロットにおけるBSRの送信中に、バンドの第2の部分のPUSCHにおける第2の期間の第2のタイムスロットにおいて送信される。これは、第1の論理LCHaのBSRが第1のタイムスロットと第2のタイムスロットの両方で送信されることを意味し、これはBSRのかなりのダイバーシチ利得をもたらすことができる。第1のタイムスロット内のBSRが突然の干渉波によって干渉される場合、ネットワーク側が異なるタイムスロット構成内のPUSCH内のBSRを正しく検出する確率は依然として高い。PUSCH送信は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)再送信メカニズムを利用することもでき、その結果、より良好な復号性能が得られる。
【0070】
別の例では、タイマーは、第2のタイムスロットにおけるLCHaのためのBSRが送信された後に予め設定された時間期間が経過した後に、開始される。また、図4図6の例では、例示のためだけに、第2のタイムスロットにおけるBSR/SRの送信は、バンドの第1の部分における第1のタイムスロットにおけるBSRの送信とオーバーラップされることに留意されたい。
【0071】
さらに別の例では、高い優先度を有する、または遅延に敏感なサービスに関連する2つ以上の論理チャネルが存在し得る。高優先度チャネルの対応するリストは、たとえば、PDCCH上の無線リソース制御(RRC)シグナリングまたはMAC CEまたはダウンリンク制御情報(DCI)を介して、静的な(事前設定された)方法で、または動的な方法で、通信デバイスのためにネットワーク側によって、設定されてもよい。
【0072】
図7は、本発明の一つまたは複数の実施形態による通信デバイスのブロック図を概略的に示す。通信デバイス1は、UE、たとえば、図1に示されるようなUE 1であり得るか、またはUEによって構成されてもよい。図7において、通信デバイス1は、第1のコンポーネント701、第2のコンポーネント702、第3のコンポーネント703、第4のコンポーネント704、第5のコンポーネント705、および第6のコンポーネント706を有する。通信デバイス1は、示された要素に限定されず、他の従来の要素および他の目的のために実装された追加の要素を有することができることを理解されたい。
【0073】
第1のコンポーネントは、第1の期間の第1のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルのために第1のBSRまたは第1のSRを送信することを有する第1の送信を実行するように構成され、第2のコンポーネントは、第2の期間の第2のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分のために第2のBSRまたは第2のSRを送信することを有する第2の送信を実行するように構成される。第3のコンポーネントは、第1のBSRまたは第2のBSRを送信するためのスロット期間を有するアップリンクグラントメッセージを受信するように構成される。第4のコンポーネントは、以下のステップを実行するように構成される:第1のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、要求されるスロット期間がアップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合に、一つまたは複数の論理チャネルの優先度に基づいて第1のコンポーネントに第1のBSRを送信することを要求すること、第2のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、要求されるスロット期間がアップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合に、第2のコンポーネントに、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分の優先度に基づいて第2のBSRを送信することを要求すること。第5のコンポーネントは、第2の送信が終了した後に、一つまたは複数の論理チャネルのための任意のさらなるBSRまたはSRが禁止される期間を計時するよう、タイマーを設定するように構成される。第6のコンポーネントは、無線リソース制御、RRC、シグナリングを介して一つまたは複数の論理チャネルのリストを事前設定するように構成される。
【0074】
コンポーネント701から706は、図7では別個のコンポーネントとして示されているが、これは単に機能が分離されていることを示すためである。コンポーネントは、別個のコンポーネントとして提供されてもよい。しかしながら、他の構成も可能である。コンポーネントの任意の組み合わせは、任意の適切な位置におけるソフトウェア、ハードウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせで実装されてもよい。たとえば、それぞれのシステムが示された一つまたは複数のコンポーネントを有する、ネットワークを介して共に結合された、いくつかの装置の間で、共に動作する、局所的に実施される、又は分散される、より多くのシステムが存在することができる。
【0075】
コンポーネントは、マシン、たとえば、可読媒体内に具現化されたマシン実行可能命令を構成することができ、マシンによって実行されると、マシンに、説明された動作を実行させることになる。また、各コンポーネントは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアとして実現されてもよい。
【0076】
さらに、本明細書で説明されるこの構成および他の構成は、単に例として記載されることを理解されたい。他の配置およびコンポーネント(たとえば、ユーザインターフェースなど)が、示されたものに加えて、またはその代わりに使用され得、いくつかのコンポーネントは、完全に省略されてもよい。
【0077】
これらのコンポーネント間の機能および協働は、以下で詳細に説明される。
【0078】
第1に、第6のコンポーネント706は、無線リソース制御(RRC)シグナリングなどによって、図3の方法に関与することになる一つまたは複数のターゲット論理チャネルを事前に構成する。次に、第3のコンポーネント703が、第1のBSRまたは第2のBSRを送信するためのスロット期間を有するアップリンクグラントメッセージを受信した後、第4のコンポーネント704は、以下のステップを実行する:第1のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、要求されるスロット期間が、アップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合に、第1の送信として、一つまたは複数の論理チャネルの優先度に基づいて第1のBSRを送信するよう第1のコンポーネントに要求すること、第2のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、アップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合に、第2のコンポーネントに、第2の送信として、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分の優先度に基づいて第2のBSRを送信するよう第2のコンポーネントに要求すること。
【0079】
非限定的な一例では、第1のBSRは、4つの論理チャネルのそれぞれのBSRを多重化してなるロングBSRである。別の非限定的な例では、BSRは、ただ一つの論理チャネルのための短いBSRである。
【0080】
第1の送信コンポーネントはまた、第1の送信として第1の期間(たとえば、1ms)の第1のタイムスロットにおいて第1のSRを直接送信するように構成される。
【0081】
第2の送信コンポーネントはまた、第2の送信として第2の期間(たとえば、0.25ms)の第2のタイムスロットにおいて第2のSRを直接送信するように構成される。
【0082】
スロット期間は、たとえば、第1のタイムスロットTS1の期間が0.25msであり、第2のタイムスロットの期間が1msであるように、異なって選択されてもよいことに留意されたい。SRは、単一ビットであってもよいが、その送信リソースによって一つまたは複数の関連する論理チャネルを示してもよいことにも留意されたい。代替として、SRは、複数のビットであってもよく、それ自体について一つまたは複数の関連する論理チャネルを示すことができる。さらに別の例では、第2のBSRは、第1のBSRの全体またはサブセットを有することができ、またはその逆であり、同様にSRに適用される。
【0083】
さらに、第2の送信コンポーネントは、たとえば、アップリンクグラントが受信されない場合に、周期的に、第2の送信として、第2のSRを繰り返し送信することができる。あるいは、第2の送信コンポーネントは、第2のBSRまたは第2のSRが送信された後に、第2の送信として、一つまたは複数の論理チャネルの別の部分のために一つまたは複数のSRを送信することができる。これらの第2の送信は、依然として第2の期間のタイムスロット内にある。
【0084】
図1および/または図2を参照して説明したように、第1の期間のタイムスロットおよび第2の期間のタイムスロットは異なるバンドで送信されることに留意されたい。また、通信デバイスは、新無線ネットワークまたはロングエボリューション(LTE)ネットワークなどの無線ネットワークで動作し、通信デバイスは、バンドの第1の部分において第1の期間のタイムスロットで動作し、バンドの第2の部分において第2の期間のタイムスロットで動作し、第1の部分および第2の部分は異なることにも留意されたい。
【0085】
第1のBSRおよび第2のBSRのためのULグラントメッセージは、同じまたは異なる、たとえば、連続する時間に受信され得ることに留意されたい。
【0086】
第2の送信が行われた後、第5のコンポーネントは、タイマーの動作中にBSR/SR送信を禁止することになる、logicalChannelSR-ProhibitTimerなどのタイマーを設定する。
【0087】
全体として、上述の通信デバイスは、4つの可能性、すなわち、第1にBSRを送信して第2にSRを送信すること、第1にSRを送信して第2にBSRを送信すること、第1にBSRを送信して第2にBSRを送信すること、または第1にSRを送信して第2にSRを送信することを提供する。このようにして、全体として、本方法は、新しい事前設定された条件が満たされたときに、以前のBSR/SR送信に起因するいくつかの高優先度および遅延に敏感な論理チャネルのためのBSR/SR送信を禁止しすることができる。言い換えると、タイマーの動作中にBSR/SR送信を禁止する、logicalChannelSR-ProhibitTimerなどのタイマーを開始/再開するための条件が変更され、その結果、UEなどの通信デバイスは、禁止タイマーが起動される前であれば、同じまたはサブセットの論理チャネルに対して1回より多くBSR/SRを送信することが許可される。このシナリオによって、URLLCのためのSR/BSR送信ダイバーシチ利得は、増強され、URLLCのためのBSR/BSR送信のカバレッジも、増強される。
【0088】
図8は、本発明の実施形態に係る通信デバイス1の例示的な物理的コンポーネントのブロック図を概略的に示す。図7に示されるように、通信デバイスは、一般に、ユーザ機器、たとえば図1のUE1であり得る。
【0089】
図8において、通信デバイス1は、記憶装置801と、プロセッシングシステム 802と、ネットワークインターフェース803と、通信媒体804とを有する。
【0090】
記憶装置801は、データおよび/またはコンピュータ実行可能命令を記憶することができる一つまたは複数のコンピュータ利用可能またはコンピュータ可読記憶媒体を有する。記憶媒体は、好ましくは、非一時的記憶媒体であることを理解されたい。記憶装置801は、各種のデータ及び/又はソフトウェア命令を保存する。たとえば、図8の例では、記憶装置801内の命令は、プロセッシングシステムで実行されるときに、ネットワークデバイス1に、図3を参照して本明細書で説明される方法を実装させる命令を有することができる。いくつかの実施形態では、いくつかの別個の記憶媒体が、図3を参照して本明細書で説明される方法および関連するデータをそれぞれ実装するための符号を記憶するために使用される。このような記憶装置801の例としては、ハードドライブ、コンパクトディスクドライブ、ブルーレイ・ディスク・ドライブ、RAID システム、デジタル汎用ディスク(DVD)・ドライブなどが挙げられる。
【0091】
プロセッシングシステム 802は一つまたは複数のプロセッシング(処理)ユニットを有する。処理ユニットは、記憶装置801などのコンピュータ可読媒体からデータおよび命令を読み取り、命令を選択的に実行する一つまたは複数の集積回路を有する物理デバイスまたは製造品である。様々な実施形態では、プロセッシングシステム 802は、様々な方法で実装され、任意の所望のファミリまたは製造業者からの一つまたは複数の集積回路、ロジック回路、マイクロプロセッサまたはコントローラによって実装することができる。たとえば、プロセッシングシステム 802は、一つまたは複数のプロセッシング(処理)コアとして実装されてもよい。別の実施形態では、プロセッシングシステム 802は、一つまたは複数の別個のマイクロプロセッサを有することができる。さらに別の例示的な実施形態では、プロセッシングシステム 802は、特定の機能性を提供する特定用途向け集積回路(ASIC)を有することができる。さらに別の実施形態では、プロセッシングシステム 802は、ASICを使用し、コンピュータ実行可能命令を実行することによって、具体的な機能を提供する。
【0092】
ネットワークインターフェース803は、イーサネット(登録商標)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)、および/またはPCIエクスプレスインターフェースなど、任意の種類のインターフェース規格によって実装されてもよい。ネットワークインターフェース803は、ネットワーク(たとえば、イーサネット(登録商標)コネクション、デジタル加入者回線(DSL)、電話回線、同軸ケーブル、携帯電話システムなど)を介した外部マシン(たとえば、任意の種類のSTB)とのデータのやり取りを容易にするために、送信機、受信機、送受信機、モデム、および/またはネットワークインターフェースカードのうちの任意の一つ以上を有する。
【0093】
図8の実施例では、通信媒体804は、記憶装置801、プロセッシングシステム 802、およびネットワークインターフェース803の間の通信を容易にする。通信媒体804は、様々な方法で実装することができる。たとえば、通信媒体804は、PCIバス、PCIエクスプレスバス、アクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)バス、シリアルアドバンストテクノロジアタッチメント(ATA)相互接続、パラレルATA相互接続、ファイバチャネル相互接続、USBバス、スモールコンピューティングシステムインターフェース(SCSI)インターフェース、または外部記憶装置に接続することができる任意の他の種類の通信媒体または任意のコネクションの媒体を有することができる。
【0094】
本発明の一実施形態によれば、コンピュータ実行可能命令を格納する一つまたは複数のコンピュータ可読記憶装置が提供され、コンピュータ実行可能命令は、コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに、図3を参照する方法を実装させる。
【0095】
本発明の別の実施形態によれば、図3を参照して方法を実行するように適合された装置が提供される。
【0096】
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも一つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも一つのプロセッサに、図3を参照して方法を実行させる命令を有するコンピュータプログラムが提供される。
【0097】
前述の明細書において、本発明の実施形態は、その特定の例示的な実施形態を参照して説明されてきた。以下の特許請求の範囲に記載された本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正を行うことができることが明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で見なされるべきである。
【0098】
説明全体を通して、本発明の実施形態は、流れ図を通して提示されている。これらのフロー図に記載されたトランザクションおよびトランザクションの順序は、例示の目的のみを意図したものであり、本発明を限定するものではないことが理解されよう。
【0099】
以下では、いくつかのさらなる実施形態が例示的に説明される。
【0100】
E1.無線ネットワークにおける通信デバイスのための方法であって、
【0101】
・第1の期間の第1のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルのために、第1のバッファステータスレポートBSRまたは第1のスケジューリング要求SRを送信することを有する第1の送信を実行することと、
【0102】
・一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分について、第2の期間の第2のタイムスロットにおいて、第2のBSRまたは第2のSRを送信することを有する、第2の送信を実行することと、を有する。
【0103】
E2.実施形態1の方法は、さらに、
【0104】
・第1のBSRまたは第2のBSRを送信するためのスロット期間を有するアップリンクグラントメッセージを受信することと、
【0105】
・第1のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、
【0106】
・要求されたスロット期間がアップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合、一つまたは複数の論理チャネルの優先度に基づいて第1のBSRを送信することを要求することと、
【0107】
・第2のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、
【0108】
・要求されたスロット期間がアップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分の優先度に基づいて第2のBSRを送信することを要求すること、を有する。
【0109】
E3.第1の期間よりも第2の期間が短いことを特徴とする実施形態1の方法。
【0110】
E4.一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分が、一つまたは複数の論理チャネルの他の部分よりも高い優先度を有する実施形態1の方法。
【0111】
E5.第2の送信は、さらに以下を有する、実施形態1に記載の方法。
【0112】
・第2の期間を有する一つまたは複数の追加のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第2の部分のための一つまたは複数のSRを送信すること。
【0113】
E6.以下をさらに有する、実施形態1または5の方法。
【0114】
・第2の送信が終了した後、一つまたは複数の論理チャネルのための任意のさらなるBSRまたはSRが禁止される期間をタイマーに設定すること。
【0115】
E7.無線ネットワークが、通信デバイスがバンドの第1の部分における第1の期間のタイムスロットで動作するとともに、バンドの第2の部分において第2の期間のタイムスロットで動作する、新無線ネットワークであることを特徴とする実施形態1の方法。
【0116】
E8.実施形態1の方法であって、無線ネットワークが、通信デバイスがバンドの第1部分において第1期間のタイムスロットで動作するとともに、バンドの第2部分において第2期間のタイムスロットで動作し、第1部分と第2部分が異なるものである、ロングタームエボリューション、LTE、ネットワークである。
【0117】
E9.実施形態1の方法は、さらに、
【0118】
・無線リソース制御、RRC、シグナリングを介して一つまたは複数の論理チャネルのリストを事前構成すること。
【0119】
E10.無線ネットワークにおける通信デバイスであって、次を有する。
【0120】
・第1の期間の第1のタイムスロットにおいて第1の送信を実行するための第1のコンポーネントであって、第1の送信は一つまたは複数の論理チャネルのために第1のバッファステータスレポートBSRまたは第1のスケジューリング要求SRを送信するものである、第1のコンポーネントと、
【0121】
・第2の期間の第2のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分のために、第2のBSRまたは第2のSRを送信することを有する第2の送信を実行するための第2のコンポーネント。
【0122】
E11.実施形態10のデバイスは、さらに次を有する。
【0123】
・第1のBSRまたは第2のBSRを送信するためのスロット期間を有するアップリンクグラントメッセージを受信するための第3のコンポーネントと、
【0124】
・以下のステップを実行するための第4のコンポーネント。
【0125】
・第1のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、
【0126】
・要求されたスロット期間がアップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合、一つまたは複数の論理チャネルの優先度に基づいて第1のBSRを送信するように第1のコンポーネントに要求することと、
【0127】
第2のBSRを送信するためのアップリンクグラントメッセージを受信したことに応答して、
【0128】
・必要なスロット期間がアップリンクグラントメッセージに含まれるスロット期間と一致する場合、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分の優先度に基づいて第2のコンポーネントに第2のBSRを送信するように要求すること。
【0129】
E12.実施形態10のデバイスであって、第1の期間よりも第2の期間が短い。
【0130】
E13.実施形態10のデバイスであって、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第1の部分が、一つまたは複数の論理チャネルの他の部分よりも高い優先度を有する。
【0131】
E14.実施形態10のデバイスであって、第2送信がさらに以下を含んでいる。
【0132】
・第2の期間を有する一つまたは複数の追加のタイムスロットにおいて、一つまたは複数の論理チャネルの少なくとも第2の部分のための一つまたは複数のSRを送信すること。
【0133】
E15.実施形態10又は14のデバイスであっては、さらに次を有する。
【0134】
-第2の送信が終了した後に、一つまたは複数の論理チャネルのための任意のさらなるBSRまたはSRが禁止される期間をタイマーに設定するための第5のコンポーネント。
【0135】
E16.実施形態10のデバイスであって、無線ネットワークが、通信デバイスがバンドの第1の部分における第1の期間のタイムスロットで動作するとともに、バンドの第2の部分においても第2の期間のタイムスロットで動作する、新無線ネットワークである。
【0136】
E17.実施形態10のデバイスであって、無線ネットワークが、通信デバイスがバンドの第1部分の第1期間のタイムスロットで動作するとともに、バンドの第2部分の第2期間のタイムスロットで動作し、第1部分と第2部分が異なる、ロングタームエボリューション、LTE、ネットワークである。
【0137】
E18.実施形態10のデバイスは、さらに次を有する。
【0138】
・無線リソース制御、RRC、シグナリングを介して一つまたは複数の論理チャネルのリストを事前構成するための第6のコンポーネント。
【0139】
E19.無線ネットワークにおける通信デバイスであって、次を有する。
【0140】
・データおよび命令を記憶するように適合した記憶装置と、
【0141】
・ 実施形態1から9のいずれかのステップを実行するように適合したプロセッシングシステムと、
【0142】
・無線ネットワーク内の他のエンティティとデータを通信するように適合したネットワークインターフェースと、
【0143】
・少なくとも記憶装置、プロセッシングシステム、およびネットワークインターフェースの間の通信を容易にするように適合した通信媒体。
【0144】
E20.コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに、実施形態1から9のいずれかの方法を実行させる、コンピュータ実行可能命令を格納した一つまたは複数のコンピュータ可読ストレージ。
【0145】
E21.実施形態1から9のいずれかに記載の方法を実行するように適合したデバイス。
【0146】
E22.コンピュータプログラムは、少なくとも一つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも一つのプロセッサに、実施形態1から9のいずれか一つによる方法を実行させる命令を有する。
【0147】
E23.実施形態222のコンピュータプログラムを有するキャリアであり、キャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ読み取り可能記憶媒体のいずれかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8