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特許7495968タッチ駆動回路及びタッチディスプレイ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】タッチ駆動回路及びタッチディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240529BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/041 412
G06F3/044 120
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022159875
(22)【出願日】2022-10-04
(65)【公開番号】P2023058015
(43)【公開日】2023-04-24
【審査請求日】2022-10-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0135229
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヒョンファン
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジンボン
(72)【発明者】
【氏名】シン, スンキョン
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0320886(US,A1)
【文献】特開2019-101713(JP,A)
【文献】特開2017-102810(JP,A)
【文献】特開2017-167694(JP,A)
【文献】特開2017-187885(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0179273(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106095151(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105718125(CN,A)
【文献】特開2017-073054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極、及び
前記複数のタッチ電極を駆動するように構成されたタッチ駆動回路を含み、
前記タッチ駆動回路は、
第1のタッチ電極と電気的に接続された第1のセンシングユニット、
第2のタッチ電極と電気的に接続された第2のセンシングユニット、
前記第1のタッチ電極と、前記第1のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第1のセンシング制御スイッチ、
前記第2のタッチ電極と、前記第2のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第2のセンシング制御スイッチ、及び
一端は、前記第1のタッチ電極と前記第1のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、他端は、前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続された第1のグループセンシング制御スイッチを含み、
第1のセンシング期間の少なくとも一部の期間において、前記第1のセンシング制御スイッチ及び前記第2のセンシング制御スイッチのうち少なくとも1つは、ターンオン状態になるように構成され、
前記第1のセンシング期間中、前記第1のグループセンシング制御スイッチは、ターンオフ状態を保持するように構成され、
第2のセンシング期間の少なくとも一部の期間において、前記第1のグループセンシング制御スイッチは、ターンオン状態になるように構成され、
前記第1のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中、前記第1のセンシング制御スイッチ及び前記第2のセンシング制御スイッチのうちいずれか一つは、ターンオン状態となるように構成され、他の一つは、ターンオフ状態となるように構成されている、タッチディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中、前記第1のセンシングユニット及び前記第2のセンシングユニットのうちいずれか一つは、パワーオン状態になるように構成され、他の一つは、パワーオフ状態になるように構成されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項3】
前記タッチ駆動回路は、
前記第1のタッチ電極と、前記第1のセンシング制御スイッチとの間に電気的に接続された第1のマルチプレクサ、及び
前記第2のタッチ電極と、前記第2のセンシング制御スイッチとの間に電気的に接続された第2のマルチプレクサをさらに含み、
前記第1のグループセンシング制御スイッチの前記一端は、前記第1のマルチプレクサと前記第1のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、前記第1のグループセンシング制御スイッチの前記他端は、前記第2のマルチプレクサと前記第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続されている、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項4】
前記タッチ駆動回路は、
前記第1のマルチプレクサと前記第1のセンシング制御スイッチとの間に電気的に接続された第1の電荷調整部、及び
前記第2のマルチプレクサと前記第2のセンシング制御スイッチとの間に電気的に接続された第2の電荷調整部をさらに含み、
前記第1のグループセンシング制御スイッチの前記一端は、前記第1の電荷調整部と前記第1のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、前記第1のグループセンシング制御スイッチの前記他端は、前記第2の電荷調整部と前記第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中、前記第1の電荷調整部及び前記第2の電荷調整部のうちいずれか一つは、パワーオン状態になるように構成され、他の一つは、パワーオフ状態になるように構成されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項6】
前記タッチ駆動回路は、
第3のタッチ電極と電気的に接続された第3のセンシングユニット、
前記第3のタッチ電極と前記第3のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第3のセンシング制御スイッチ、及び
一端は、前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、他端は、前記第3のタッチ電極と前記第3のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続された第2のグループセンシング制御スイッチをさらに含む、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第2のグループセンシング制御スイッチは、前記第1のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中、ターンオン状態になるように構成されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1のグループセンシング制御スイッチ及び前記第2のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中に、前記第1のセンシング制御スイッチ、前記第2のセンシング制御スイッチ及び前記第3のセンシング制御スイッチのうちいずれか一つは、ターンオン状態になるように構成され、残りは、ターンオフ状態になるように構成されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第1のグループセンシング制御スイッチ及び前記第2のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中に、前記第1のセンシングユニット、前記第2のセンシングユニット及び前記第3のセンシングユニットのうちいずれか1つは、パワーオン状態になるように構成され、残りは、パワーオフ状態になるように構成されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第2のグループセンシング制御スイッチは、前記第1のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間の一部の期間に、ターンオン状態であり、他の一部の期間に、ターンオフ状態になるように構成されている、請求項に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項11】
前記第1のグループセンシング制御スイッチ及び前記第2のグループセンシング制御スイッチの両方が、ターンオン状態である期間と、前記第1のグループセンシング制御スイッチのみが、ターンオン状態である期間とは、連続的なセンシング期間である、請求項10に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項12】
第1のタッチ電極と電気的に接続された第1のセンシングユニット、
第2のタッチ電極と電気的に接続された第2のセンシングユニット、
前記第1のタッチ電極と、前記第1のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第1のセンシング制御スイッチ、
前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第2のセンシング制御スイッチ、
端は、前記第1のタッチ電極と前記第1のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、他端は、前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続されたグループセンシング制御スイッチ
前記第1のタッチ電極と電気的に接続された第1のマルチプレクサ、
前記第1のマルチプレクサと前記第1のセンシング制御スイッチとの間に電気的に接続された第1の電荷調整部:
前記第2のタッチ電極と電気的に接続された第2のマルチプレクサ、及び
前記第2のマルチプレクサと前記第2のセンシング制御スイッチとの間に電気的に接続された第2の電荷調整部、を含み、
前記グループセンシング制御スイッチの前記一端は、前記第1の電荷調整部と前記第1のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、前記グループセンシング制御スイッチの前記他端は、前記第2の電荷調整部と前記第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続されている、タッチ駆動回路。
【請求項13】
前記グループセンシング制御スイッチは、センシングモードに応じて、前記第1のセンシング制御スイッチ及び前記第2のセンシング制御スイッチのうちいずれかと同時にターンオン状態になるように構成されている、請求項12に記載のタッチ駆動回路。
【請求項14】
前記第1のセンシング制御スイッチ及び前記第2のセンシング制御スイッチのうちいずれかが、ターンオン状態である期間は、前記グループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間と重ならないように構成されている、請求項12に記載のタッチ駆動回路。
【請求項15】
第1のタッチ電極と第2のタッチ電極とを含む複数のタッチ電極を含むディスプレイパネル、及び
複数のタッチ電極を駆動するように構成されたタッチ駆動回路を含み、
前記タッチ駆動回路は、
前記第1のタッチ電極と前記第2のタッチ電極との間で、前記第1のタッチ電極と前記第2のタッチ電極とをともに電気的に接続するか、又は、前記第1のタッチ電極と前記第2のタッチ電極とを電気的に分離するように構成されたグループセンシング制御スイッチ、及び
前記ディスプレイパネルのタッチを感知するように構成された第1のセンシングユニットを含み、
前記グループセンシング制御スイッチがターンオフされる第1のモードの間に、前記第1のセンシングユニットは、前記第1のタッチ電極のタッチを感知するように、前記第1のタッチ電極と電気的に接続され、前記第2のタッチ電極と電気的に接続されず、
前記グループセンシング制御スイッチがターンオンされる第2のモードの間に、前記第1のセンシングユニットは、前記第1のタッチ電極と前記第2のタッチ電極とのタッチを感知するように、前記第1のタッチ電極及び前記第2のタッチ電極と電気的に接続される、タッチディスプレイ装置。
【請求項16】
前記タッチ駆動回路は、
前記ディスプレイパネルのタッチを感知するように構成された第2のセンシングユニット、
前記第1のタッチ電極と前記第1のセンシングユニットとの間で、前記第1のタッチ電極と前記第1のセンシングユニットとをともに電気的に接続するか、又は、前記第1のタッチ電極と前記第1のセンシングユニットとを電気的に分離するように構成された第1のセンシング制御スイッチ、及び
前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシングユニットとの間で、前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシングユニットとをともに電気的に接続するか、又は、前記第2のタッチ電極と前記第2のセンシングユニットとを電気的に分離するように構成された第2のセンシング制御スイッチをさらに含む、請求項15に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項17】
前記第1のモードの間に、前記第1のセンシング制御スイッチは、前記第1のセンシングユニットを、前記第1のタッチ電極に電気的に接続するようにターンオンされ、前記第2のセンシング制御スイッチは、前記第2のセンシングユニットを、前記第2のタッチ電極に電気的に接続するようにターンオンされ、
前記第2のモードの間に、前記第1のセンシング制御スイッチは、前記第1のセンシングユニットを、前記第1のタッチ電極及び前記第2のタッチ電極に電気的に接続するようにターンオンされ、前記第2のセンシング制御スイッチは、前記第2のセンシングユニットが、前記第2のタッチ電極から電気的に分離されるようにターンオフされる、請求項16に記載のタッチディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[1]本開示の実施形態は、タッチ駆動回路及びタッチディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[2]ディスプレイ装置は、ユーザにより多様な機能を提供するために、ディスプレイパネルに接触したユーザによるタッチを認識し、認識されたタッチに基づいて、入力処理を行うことができる。
【0003】
[3]タッチ認識の可能なディスプレイ装置は、一例として、ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極を含むことができる。ディスプレイ装置は、ユーザによるタッチ発生時のタッチ電極のキャパシタンス変化をセンシングし、ユーザのタッチの有無と、タッチ座標とを検出することができる。
【0004】
[4]このようなディスプレイ装置において、センシングされるキャパシタンスの変化が小さい場合、タッチ感度が弱くなり、ディスプレイ装置のタッチセンシングの性能が低下する可能性がある。
【0005】
[5]したがって、ディスプレイ装置のタッチセンシングの精度を向上させ、様々な駆動環境でタッチセンシングが可能であるように、ディスプレイ装置のタッチ感度を改善できる方案が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[6]本開示の実施形態は、タッチディスプレイ装置のタッチセンシングの解像度を保持し、タッチ感度を向上させ、タッチセンシング性能が改善され、様々な駆動環境でタッチセンシングが可能なタッチ駆動回路と、タッチディスプレイ装置とを提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[7]本開示の実施形態は、ディスプレイパネルに配置された複数のタッチ電極、及び複数のタッチ電極を駆動するように構成された(configured to)タッチ駆動回路を含むタッチディスプレイ装置を提供することができる
【0008】
[8]タッチ駆動回路は、第1のタッチ電極と電気的に接続された第1のセンシングユニット、第2のタッチ電極と電気的に接続された第2のセンシングユニット、第1のタッチ電極と第1のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第1のセンシング制御スイッチ、第2のタッチ電極と第2のセンシングユニットとの間に電気的に接続された第2のセンシング制御スイッチ、及び一端は、第1のタッチ電極と第1のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続され、他端は、第2のタッチ電極と第2のセンシング制御スイッチとの間のノードに電気的に接続された第1のグループセンシング制御スイッチを含むことができる。
【0009】
[9]第1のセンシング期間の少なくとも一部の期間において、第1のセンシング制御スイッチ及び第2のセンシング制御スイッチのうち少なくとも1つは、ターンオン状態になるように構成され、第1のセンシング期間中に、第1のグループセンシング制御スイッチは、ターンオフ状態を保持するように構成され得る。
【0010】
[10]第2のセンシング期間の少なくとも一部の期間において、第1のグループセンシング制御スイッチは、ターンオン状態になるように構成され、第1のグループセンシング制御スイッチが、ターンオン状態である期間中に、第1のセンシング制御スイッチ及び第2のセンシング制御スイッチのうちいずれか一つは、ターンオン状態になるように構成され、他の一つは、ターンオフ状態になるように構成されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
[11]本開示の実施形態によれば、センシングユニット間に配置されたグループセンシング制御スイッチの動作に応じて、他のセンシングユニットによって駆動されるタッチ電極を用いたグループタッチセンシングが可能であるため、タッチセンシングの解像度を保持し、タッチ感度を改善できるタッチ駆動回路と、タッチディスプレイ装置とを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置の構成を概略的に示す図である。
図2a】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置のタッチセンシング方式の一例を示す図である。
図2b】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置のタッチセンシング方式の一例を示す図である。
図2c】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置のタッチセンシング方式の一例を示す図である。
図3】本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置のタッチセンシングモードのタイミングの一例を示す図である。
図4】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路の構造の一例を示す図である。
図5】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路が一般センシングモードで動作する方式の一例を示す図である。
図6】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路がグループセンシングモードで動作する方式の一例を示す図である。
図7】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路がグループセンシングモードで動作する方式の一例を示す図である。
図8】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路がグループセンシングモードで動作する方式の一例を示す図である。
図9】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路にセンシングユニットが配置された構造の一例を示す図である。
図10】本開示の実施形態によるタッチ駆動回路にセンシングユニットが配置された構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[13]以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「構成される」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0014】
[14]また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0015】
[15]構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0016】
[16]構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0017】
[17]一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0018】
[18]以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0019】
[19]図1は、本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100の構成を概略的に示す図である。
【0020】
[20]図1を参照すると、タッチディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110と、ディスプレイパネル110を駆動するためのゲート駆動回路120と、データ駆動回路130と、コントローラ140などを含むことができる。タッチディスプレイ装置100は、タッチセンシングのために、ディスプレイパネル110に配置された複数のタッチ電極TEを含むことができる。タッチディスプレイ装置100は、タッチ電極TEを駆動する少なくとも1つのタッチ駆動回路150を含むことができる。
【0021】
[21]ディスプレイパネル110は、複数のサブピクセルSPが配置されるアクティブ領域AAと、アクティブ領域AAの外側に位置するノンアクティブ領域NAとを含むことができる。複数のタッチ電極TEの各々は、2つ以上のサブピクセルSPと対応する領域に配置することができる。
【0022】
[22]ディスプレイパネル110には、複数のゲートラインGLと複数のデータラインDLとが配置され、ゲートラインGLとデータラインDLとが交差する領域に、サブピクセルSPが位置することができる。ディスプレイパネル110には、タッチ電極TEと電気的に接続される複数のタッチラインTLが配置され得る。
【0023】
[23]タッチディスプレイ装置100でディスプレイ駆動のための構成を先に説明すると、ゲート駆動回路120は、コントローラ140によって制御され、ディスプレイパネル110に配置された複数のゲートラインGLに、スキャン信号を順次出力して、複数のサブピクセルSPの駆動タイミングを制御する。
【0024】
[24]ゲート駆動回路120は、1つ以上のゲートドライバ集積回路(GDIC:Gate Driver Intergated Circuit)を含むことができ、駆動方式に応じて、ディスプレイパネル110の一方の側にのみ位置してもよく、両側に位置してもよい。
【0025】
[25]各ゲートドライバ集積回路GDICは、テープオートメチドボンディング(TAB:Tape Atomated Bonding)方式又はチップオンガラス(COG:Chip On Glass)方式で、ディスプレイパネル110のボンディングパッドに接続することができる。あるいは、各ゲートドライバ集積回路GDICは、GIP(Gate In Panel)タイプで具現され、ディスプレイパネル110に直接配置されてもよい。あるいは、各ゲートドライバ集積回路GDICは、ディスプレイパネル110に集積化されて配置されてもよい。あるいは、各ゲートドライバ集積回路GDICは、ディスプレイパネル110に連結されたフィルム上に実装されるチップオンフィルム(COF:Chip On Film)方式で具現されてもよい。
【0026】
[26]データ駆動回路130は、コントローラ140から映像データを受信し、映像データをアナログ形式のデータ電圧に変換する。データ駆動回路130は、ゲートラインGLを介して、スキャン信号が印加されるタイミングに合わせて、データ電圧を各データラインDLに出力し、各サブピクセルSPが映像データに応じた明るさを表現するようにする。
【0027】
[27]データ駆動回路130は、1つ以上のソースドライバ集積回路(SDIC:Source Driver Integrated Circuit)を含むことができる。
【0028】
[28]各ソースドライバ集積回路SDICは、シフトレジスタ、ラッチ回路、デジタルアナログコンバータ、出力バッファなどを含むことができる。
【0029】
[29]各ソースドライバ集積回路SDICは、テープオートメチドボンディング(TAB)方式又はチップオンガラス(COG)方式で、ディスプレイパネル110のボンディングパッドに接続することができる。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に直接配置できる。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に集積化されて配置されてもよい。あるいは、各ソースドライバ集積回路SDICは、チップオンフィルム(COF)方式で実現することができる。この場合、各ソースドライバ集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に接続されたフィルム上に実装され、フィルム上の配線を介して、ディスプレイパネル110と電気的に接続され得る。
【0030】
[30]コントローラ140は、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130とに各種制御信号を供給し、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130との動作を制御することができる。
【0031】
[31]コントローラ140は、プリント回路基板、又はフレキシブルプリント回路などに実装され、プリント回路基板、又はフレキシブルプリント回路などを介して、ゲート駆動回路120及びデータ駆動回路130と電気的に接続することができる。
【0032】
[32]コントローラ140は、各フレームで設定されたタイミングに応じて、ゲート駆動回路120がスキャン信号を出力させ、外部から受信した映像データを、データ駆動回路130で使用するデータ信号形式に合わせて変換し、変換された映像データをデータ駆動回路130に出力する。
【0033】
[33]コントローラ140は、映像データとともに、垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC、入力データイネーブル信号(DE:Data Enable)、クロック信号CLKなどを含む各種タイミング信号を外部(例:ホストシステム)から受信する。
【0034】
[34]コントローラ140は、外部から受信した各種タイミング信号を用いて、各種制御信号を生成し、ゲート駆動回路120及びデータ駆動回路130に出力することができる。
【0035】
[35]一例として、コントローラ140は、ゲート駆動回路120を制御するために、ゲートスタートパルス(GSP:Gate Start Pulse)、ゲートシフトクロック(GSC:Gate Shift Clock)、ゲート出力イネーブル信号(GOE:Gate Output Enable)などを含む各種ゲート制御信号GCSを出力する。
【0036】
[36]ゲートスタートパルスGSPは、ゲート駆動回路120を構成する1つ以上のゲートドライバ集積回路GDICの動作スタートタイミングを制御する。ゲートシフトクロックGSCは、1つ以上のゲートドライバ集積回路GDICに共通に入力されるクロック信号であり、スキャン信号のシフトタイミングを制御する。ゲート出力イネーブル信号GOEは、1つ以上のゲートドライバ集積回路GDICのタイミング情報を指定している。
【0037】
[37]また、コントローラ140は、データ駆動回路130を制御するために、ソーススタートパルス(SSP:Source Start Pulse)、ソースサンプリングクロック(SSC:Source Sampling Clock)、ソース出力イネーブル信号(SOE:Source Output Enable)などを含む各種データ制御信号DCSを出力する。
【0038】
[38]ソーススタートパルスSSPは、データ駆動回路130を構成する1つ以上のソースドライバ集積回路SDICのデータサンプリングスタートタイミングを制御する。ソースサンプリングクロックSSCは、ソースドライバ集積回路SDICのそれぞれにおけるデータのサンプリングタイミングを制御するクロック信号である。ソース出力イネーブル信号SOEは、データ駆動回路130の出力タイミングを制御する。
【0039】
[39]タッチディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110、ゲート駆動回路120、データ駆動回路130などに各種電圧又は電流を供給するか、供給する各種電圧又は電流を制御する電源管理集積回路をさらに含むことができる。
【0040】
[40]タッチディスプレイ装置100におけるタッチセンシングのための構成を説明すると、タッチ駆動回路150は、ディスプレイパネル110に配置された複数のタッチ電極TEを駆動することができる。タッチ駆動回路150は、タッチラインTLを介して、タッチ駆動信号をタッチ電極TEに供給し、タッチ電極TEからタッチセンシング信号を受信することができる。
【0041】
[41]タッチ電極TEは、ディスプレイパネル110の外部に位置してもよく、ディスプレイパネル110の内部に位置してもよい。タッチ電極TEが、ディスプレイパネル110の内部に位置する場合、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための電極とは別に配置された電極であってもよい。あるいは、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための電極のうち1つであってもよい。
【0042】
[42]一例として、タッチ電極TEは、ディスプレイ駆動のための共通電極が分割されて配置された電極であってもよい。この場合、タッチ電極TEは、タッチセンシングのための電極と、ディスプレイ駆動のための電極との機能を実行することができる。
【0043】
[43]一例として、タッチ電極TEは、時間的に分割された期間に、タッチ電極TEと共通電極として駆動することができる。あるいは、タッチ電極TEは、タッチ電極TEの機能と、共通電極の機能とを同時に行うことができる。この場合、ディスプレイ駆動期間に、タッチ電極TEにタッチ駆動信号が印加されるため、ディスプレイ駆動のための信号(例えば、データ電圧、スキャン信号など)が、タッチ駆動信号に基づいて、変調された形態で供給できる。
【0044】
[44]タッチ駆動回路150は、前述のように、ディスプレイ駆動期間又はディスプレイ駆動期間と時間的に分割された期間に、タッチ電極TEにタッチ駆動信号を供給して、タッチセンシングを行うことができる。タッチ駆動回路150は、タッチセンシング信号を、デジタル形態のタッチセンシングデータに変換した後、タッチコントローラに伝送することができる。タッチコントローラは、タッチセンシングデータに基づいて、タッチの有無とタッチ座標とを検出することができる。
【0045】
[45]タッチ駆動回路150は、複数のタッチ電極TEのそれぞれと電気的に接続されたタッチラインTLを介して、複数のタッチ電極TEのそれぞれを個別に駆動し、タッチセンシングを行うことができる。
【0046】
[46]タッチ駆動回路150は、場合によっては、2つ以上のタッチ電極TEを、1つのタッチラインTLを介して駆動し、タッチセンシングを行うこともできる。この場合、タッチ駆動回路150は、2つ以上のタッチ電極TEを介して検出されたキャパシタンスの変化を利用して、タッチセンシングを行うため、タッチ感度が向上できる。
【0047】
[47]図2a~図2cは、本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100のタッチセンシング方式の一例を示す図である。図3は、本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100のタッチセンシングモードのタイミングの一例を示す図である。
【0048】
[48]図2a~図2cは、ディスプレイパネル110に隣接して配置された6つのタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、TE6を例示的に示す。6つのタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、TE6のそれぞれは、6個のタッチラインTL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6によって駆動できる。
【0049】
[49]タッチ駆動回路150は、隣接して配置されたタッチ電極TEを、一般センシングモード及びグループセンシングモードに応じて駆動することができる。
【0050】
[50]一般センシングモードは、各タッチ電極TEを個別に駆動し、タッチセンシングを行うモードを意味することができる。グループセンシングモードは、2つ以上のタッチ電極TEから検出されたタッチセンシング信号に基づいて、1つのタッチセンシングデータを出力し、タッチセンシングを行うモードを意味することができる。
【0051】
[51]本明細書において、一般センシングモードで行われるタッチセンシングを、個別タッチセンシングと呼び、グループセンシングモードで行われるタッチセンシングを、グループタッチセンシングと呼ぶことができる。
【0052】
[52]一例として、図2a~図2cを参照すると、タッチ駆動回路150は、一般センシングモードで、6個のタッチラインTL1、TL2、TL3、TL4、TL5、TL6のそれぞれによって、6個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4、TE5、TE6を個別に駆動し、個別のタッチセンシングを行うことができる。
【0053】
[53]タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードで、隣接して位置するタッチ電極TEから受信されるタッチセンシング信号を、1つのタッチセンシングデータで処理し、グループタッチセンシングを行うことができる。
【0054】
[54]タッチ駆動回路150は、2つ以上のタッチラインTLを介して検出されるタッチセンシング信号を、タッチ駆動回路150内で統合して処理することにより、2つ以上のタッチ電極TEを、1つのタッチ電極TEで駆動することができる。1つのタッチセンシングデータを生成するために使用されるタッチ電極TEのサイズが増加され得る。
【0055】
[55]一例として、図2aに示されているケース1のように、タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードにおいて、第1のタッチ電極TE1、第2のタッチ電極TE2、第4のタッチ電極TE4、及び第5のタッチ電極TE5から検出されるタッチセンシング信号を、統合して処理することができる。
【0056】
[56]このようなセンシング方式により、第1のタッチ電極TE1、第2のタッチ電極TE2、第4のタッチ電極TE4及び第5のタッチ電極TE5の全体のサイズと同一の1つのタッチ電極TEによって、タッチセンシングが行われるのと同じ感度が提供され得る。
【0057】
[57]又は、図2bに示されているケース2のように、タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードにおいて、第1のタッチ電極TE1及び第2のタッチ電極TE2から検出されるタッチセンシング信号を統合して処理することができる。
【0058】
[58]又は、図2cに示されているケース3のように、タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードにおいて、第1のタッチ電極TE1及び第4のタッチ電極TE4から検出されるタッチセンシング信号を統合して処理することができる。
【0059】
[59]タッチ駆動回路150は、前述の例に加えて、グループセンシングモードで、隣接して位置する2つ以上のタッチ電極TEから検出されるタッチセンシング信号を、様々な方式で統合して処理することができる。
【0060】
[60]また、場合によっては、タッチ駆動回路150は、タッチ電極TEを挟んで隣接して位置する2つ以上のタッチ電極TEから検出されるタッチセンシング信号を統合して処理し、グループタッチセンシングを行うこともできる。
【0061】
[61]タッチ駆動回路150が、2つ以上のタッチ電極TEから検出されるタッチセンシング信号を統合して処理し、タッチセンシングを行うので、グループセンシングモードで、タッチ感度が改善できる。
【0062】
[62]グループセンシングモードと、一般センシングモードとで駆動が可能であるので、タッチセンシングの解像度を保持し、駆動環境に応じてタッチ感度の向上が求められる期間に、タッチ感度を向上することもできる。
【0063】
[63]一例として、タッチ駆動回路150は、ディスプレイパネル110に接触せずに、近接して位置する物体のセンシング(例えば、ホバータッチ)が要求される場合、グループセンシングモードで駆動し、タッチディスプレイ装置100のタッチ感度を向上させることができる。
【0064】
[64]タッチ駆動回路150は、図3に示されているケースAやケースBのように、一般センシングモードと、グループセンシングモードとを交代して、タッチセンシングを行うことができる。
【0065】
[65]一般センシングモードと、グループセンシングモードとは、周期的に交互にすることができる。
【0066】
[66]又は、ケースAのように、タッチ駆動回路150は、一般センシングモードで駆動中に、ディスプレイパネル110へのタッチが終了すると、グループセンシングモードで駆動し、ホバータッチのように、ディスプレイパネル110に近接して位置する物体に対するタッチ感知機能を実行することができる。
【0067】
[67]又は、ケースBのように、タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードで駆動中に、ディスプレイパネル110に対するタッチが感知されると、一般センシングモードで駆動し、タッチセンシングの解像度を高めて、タッチセンシングを行うこともできる。
【0068】
[68]又は、場合によっては、タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードで駆動中、グループを構成するタッチ電極TEの数を変更し、グループタッチセンシングを行うこともできる。
【0069】
[69]一例として、ケースCのように、タッチ駆動回路150は、グループセンシングモードにおいて、図2aに示されているケース1のように、4つのタッチ電極TEを用いて、グループタッチセンシングを行うことができる。タッチ駆動回路150は、タッチセンシングによるタッチ感度が増加するにつれて、グループセンシングモードのうち、図2bに示されているケース2のように、2つのタッチ電極TEを用いて、グループタッチセンシングを行うことができる。その後、タッチ駆動回路150は、ディスプレイパネル110に接触されたタッチが感知された場合、一般センシングモードでタッチセンシングを行うことができる。
【0070】
[70]このように、タッチ駆動回路150は、センシングモードに応じて、1つのタッチセンシングデータを取得するために用いられるタッチ電極TEの数を変更し、タッチセンシングを行うことができる。
【0071】
[71]一般センシングモードでは、各タッチ電極TEから受信したタッチセンシング信号に基づいて、タッチセンシングデータを生成するので、タッチセンシングの高解像度を保持することができる。
【0072】
[72]グループセンシングモードで、1つのタッチセンシングデータを生成するために使用されるタッチ電極TEの数を増やして、グループタッチセンシングを行うため、タッチ電極TEのサイズを増加させて、タッチセンシングを行うのと同じ効果を提供することができる。
【0073】
[73]したがって、本開示の実施形態によれば、タッチセンシングの高解像度を保持し、駆動環境に応じてタッチセンシングの性能を向上することができる。
【0074】
[74]前述の一般センシングモードと、グループセンシングモードとは、タッチ駆動回路150に含まれたセンシングユニットSUと、タッチ電極TEとの間の電気的接続を調整することによって制御できる。
【0075】
[75]図4は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路150の構造の一例を示す図である。
【0076】
[76]図4を参照すると、ディスプレイパネル110のアクティブ領域AAに配置されたタッチ電極TEと、タッチ駆動回路150に含まれたセンシングユニットSUとの間の接続構造の一例を示す。
【0077】
[77]図4は、アクティブ領域AAに配置された10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10を例示的に示す。10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10は、アクティブ領域AAにおいて、上下又は左右に隣接して配置されたタッチ電極TEであってもよい。場合によっては、10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10間に、少なくとも1つのタッチ電極TEが位置してもよい。
【0078】
[78]タッチ駆動回路150は、複数のセンシングユニットSU1、SU2、SU3、…、SU9、SU10を含むことができる。
【0079】
[79]センシングユニットSUは、タッチラインTLを介して、タッチ電極TEと電気的に接続することができる。
【0080】
[80]センシングユニットSUは、一例として、アンプAMP、フィードバックキャパシタCfb及びリセットスイッチSWrを含むことができる。アンプAMPの(+)入力段に、タッチ駆動信号TDSが入力され得る。タッチ駆動信号TDSは、一例として、パルス状の交流電圧であってもよい。タッチセンシング期間と、ディスプレイ駆動期間とが、時間的に分割されている場合、ディスプレイ駆動期間に、アンプAMPの(+)入力段に共通電圧が入力され得る。共通電圧は、一例として、定電圧であり得る。アンプAMPの(-)入力段は、タッチ電極TEと電気的に接続することができる。
【0081】
[81]アンプAMPの(+)入力段に入力されたタッチ駆動信号TDSが、タッチ電極TEに印加できる。タッチ電極TEのキャパシタンス変化が、アンプAMPの(-)入力段に入力できる。アンプAMPの出力信号Voutに基づいて、デジタル形式のタッチセンシングデータが生成され得る。
【0082】
[82]タッチ駆動回路150は、センシングユニットSUと、タッチ電極TEとの間に、電気的に接続された複数のセンシング制御スイッチSW1、SW2、SW3、…、SW9、SW10を含むことができる。
【0083】
[83]センシング制御スイッチSWは、センシングユニットSUと、タッチ電極TEとの間の電気的な接続を制御することができる。センシング制御スイッチSWの動作に応じて、センシングユニットSUが、タッチ電極TEと電気的に接続され、タッチ電極TEを用いたタッチセンシングが行われる。
【0084】
[84]タッチ駆動回路150は、センシング制御スイッチSWと、タッチ電極TEとの間に、電気的に接続された複数の電荷調整部CR1、CR2、CR3、…、CR9、CR10と、複数のマルチプレクサMUX1、MUX2、MUX3、…、MUX9、MUX10とを含むことができる。
【0085】
[85]電荷調整部CRは、タッチラインTLを介して検出されるキャパシタンスの量を調整することができる。一例では、電荷調整部CRは、タッチ電極TE又はタッチラインTLに形成される寄生キャパシタンスを除去するために駆動されてもよい。電荷調整部CRが、タッチラインTLを介して検出されるキャパシタンスの一部を放電させ、タッチセンシング時に寄生キャパシタンスによって、タッチセンシングの精度が低下することを防止することができる。
【0086】
[86]マルチプレクサMUXは、2つ以上のタッチ電極TEと、1つのセンシングユニットSUとの間の電気的接続を制御することができる。マルチプレクサMUXの制御により、1つのセンシングユニットSUは、2つ以上のタッチ電極TEを順次駆動することができる。タッチ電極TEの駆動のために求められるセンシングユニットSUの数が減少され得る。
【0087】
[87]タッチ駆動回路150は、センシングユニットSUと、タッチ電極TEとの間のノードに、電気的に接続された複数のグループセンシング制御スイッチGSW1、GSW2、…、GSW9を含むことができる。
【0088】
[88]グループセンシング制御スイッチGSWは、センシング制御スイッチSWとタッチ電極TEとの間のノードに、電気的に接続することができる。グループセンシング制御スイッチGSWは、センシング制御スイッチSWとマルチプレクサMUX及び電荷調整部CRとの間のノードに電気的に接続されてもよい。
【0089】
[89]一例として、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1の一端は、第1のセンシング制御スイッチSW1と第1の電荷調整部CR1との間のノードに電気的に接続され得る。第1のグループセンシング制御スイッチGSW1の他端は、第2のセンシング制御スイッチSW2と第2の電荷調整部CR2との間のノードに電気的に接続され得る。
【0090】
[90]グループセンシング制御スイッチGSWは、ある一つのセンシングユニットSUと、他のセンシングユニットSUとによって駆動されるタッチ電極TEとの間の電気的接続を制御することができる。
【0091】
[91]一例として、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1により、第1のセンシングユニットSU1と、第2のタッチ電極TE2とが、電気的に接続できる。第1のグループセンシング制御スイッチGSW1により、第2のセンシングユニットSU2と、第1のタッチ電極TE1とが、電気的に接続できる。
【0092】
[92]グループセンシング制御スイッチGSWにより、1つのセンシングユニットSUが、2つ以上のタッチ電極TEと同時に電気的に接続され、タッチセンシングを行うことができる。1つのセンシングユニットSUが、2つ以上のタッチ電極TEからタッチセンシング信号を受信し、グループタッチセンシングを実行することができる。
【0093】
[93]このように、タッチ駆動回路150に含まれたセンシング制御スイッチSWと、グループセンシング制御スイッチGSWとの動作により、タッチ駆動回路150は、一般センシングモードと、グループセンシングモードとに応じて、タッチセンシングを行うことができる。
【0094】
[94]図5は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路150が、一般センシングモードで動作する方式の一例を示す図である。図6図8は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路150が、グループセンシングモードで動作する方式の一例を示す図である。
【0095】
[95]図5を参照すると、一般センシングモードにおいて、タッチ駆動回路150に含まれた複数のセンシング制御スイッチSW1、SW2、SW3、…、SW9、SW10は、同時に又は順次にターンオン状態になり得る。センシング制御スイッチSWが、ターンオン状態になるので、複数のセンシングユニットSU1、SU2、SU3、…、SU9、SU10の各々は、複数のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10のそれぞれと電気的に接続することができる。
【0096】
[96]マルチプレクサMUXは、センシングユニットSUと、タッチ電極TEとの接続を制御することができる。電荷調整部CRは、タッチ電極TEやタッチラインTLに形成される寄生キャパシタンスに応じた電荷を放電させて、センシングユニットSUに入力される電荷量を調整することができる。
【0097】
[97]一般センシングモードにおいて、タッチ駆動回路150に含まれた複数のグループセンシング制御スイッチGSW1、GSW2、…、GSW9は、ターンオフ状態になり得る。
【0098】
[98]グループセンシング制御スイッチGSWが、ターンオフ状態であるため、センシングユニットSUは、他のセンシングユニットSUによって駆動されるタッチ電極TEと電気的に接続されないこともある。
【0099】
[99]各々のセンシングユニットSUは、センシングユニットSUとマルチプレクサMUXとを介して、電気的に接続されたタッチ電極TEを駆動し、個別のタッチセンシングを行うことができる。各タッチ電極TE別にタッチセンシングデータが取得されるので、高解像度でタッチセンシングが行われ得る。
【0100】
[100]グループセンシングモードでは、タッチ駆動回路150に含まれたグループセンシング制御スイッチGSWの少なくとも一部が動作し、2つ以上のタッチ電極TEを用いたグループタッチセンシングが実行され得る。
【0101】
[101]図6に示されているEX1を参照すると、グループセンシングモードで1つのグループを構成するタッチ電極TE間を接続するグループセンシング制御スイッチGSWが、ターンオン状態になり得る。
【0102】
[102]図6は、10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE10が1つのグループを構成する例を示す。
【0103】
[103]グループセンシングモードで、複数のグループセンシング制御スイッチGSW1、GSW2、…、GSW9が、ターンオン状態になり得る。
【0104】
[104]グループセンシングモードで、複数のセンシング制御スイッチSW1、SW2、SW3、…、SW9、SW10のうちいずれか1つは、ターンオン状態になり得る。複数のセンシング制御スイッチSW1、SW2、SW3、…、SW9、SW10の残りは、ターンオフ状態になり得る。
【0105】
[105]グループセンシングモードで、グループセンシング制御スイッチGSWがターンオン状態である期間に、グループタッチセンシングを行うセンシングユニットSUと電気的に接続されたセンシング制御スイッチSWのみが、ターンオン状態になり得る。センシングユニットSUと電気的に接続されたセンシング制御スイッチSWは、センシングユニットSUと、タッチラインTLとの間を電気的に接続するスイッチを意味することができる。なお、センシングユニットSUと電気的に接続されたセンシング制御スイッチSWは、センシングユニットSUによるタッチセンシングの実行時に、ターンオン状態となるスイッチを意味することができる。
【0106】
[106]残りのセンシング制御スイッチSWは、グループセンシング制御スイッチGSWがターンオン状態である期間中、ターンオフ状態であり得る。残りのセンシング制御スイッチSWは、一般センシングモードでターンオン状態となるので、残りのセンシング制御スイッチSWが、ターンオン状態である期間は、グループセンシングモードでターンオン状態となるグループセンシング制御スイッチGSWと、ターンオン状態の期間と重ならない可能性がある。
【0107】
[107]一例として、グループセンシングモードでは、第1のセンシングユニットSU1と電気的に接続された第1のセンシング制御スイッチSW1が、ターンオン状態になり得る。第1のセンシング制御スイッチSW1を除いた残りのセンシング制御スイッチSW2、SW3、…、SW9、SW10は、ターンオフ状態になり得る。
【0108】
[108]第2のセンシングユニットSU2~第10のセンシングユニットSU10は、タッチ電極TE2、TE3、…、TE9、TE10と電気的に接続されなくてもよい。
【0109】
[109]10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10は、複数のグループセンシング制御スイッチGSW1、GSW2、…、GSW9と、第1のセンシング制御スイッチSW1とにより、第1のセンシングユニットSU1と電気的に接続することができる。
【0110】
[110]第1のセンシングユニットSU1は、第1のタッチ電極TE1~第10のタッチ電極TE10からタッチセンシング信号を受信することができる。第1のセンシングユニットSU1は、10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10におけるキャパシタンスの変化を検出することができる。
【0111】
[111]第1のセンシングユニットSU1は、10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10から検出されたキャパシタンスの変化に基づいた出力信号Voutを出力することができる。
【0112】
[112]10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10から同時に検出されたキャパシタンスの変化に応じた出力信号Voutに基づいて、タッチセンシングデータが生成され得る。10個のタッチ電極TE1、TE2、TE3、…、TE9、TE10の大きさに対応するタッチ電極TEを用いて行われたタッチセンシングと同一又は類似のタッチ感度が提供され得る。
【0113】
[113]したがって、グループセンシングモードで、向上されたタッチ感度によるタッチセンシングが行われることができ、タッチセンシングの性能が改善できる。
【0114】
[114]グループセンシングモードでタッチセンシングを行う第1のセンシングユニットSU1以外のセンシングユニットSU2、SU3、…、SU9、SU10は、パワーオフ状態になり得る。
【0115】
[115]一例として、センシングユニットSUで使用される高電位電源と、低電位電源とが、第2のセンシングユニットSU2~第10のセンシングユニットSU10に供給されなくてもよい。第1のセンシングユニットSU1によって、センシングが行われるグループセンシングモードにおいて、第2のセンシングユニットSU2~第10のセンシングユニットSU10に含まれたアンプAMPを、パワーオフ状態になるようにすることで、消費電流を低減することができる。
【0116】
[116]また、グループセンシングモードで、複数の電荷調整部CR1、CR2、CR3、…、CR9、CR10の一部は、パワーオフ状態となり得る。
【0117】
[117]図6に示されているEX1を先に参照すると、電荷調整部CRは、グループセンシング制御スイッチGSWと、タッチ電極TEとの間の経路に電気的に接続され得る。
【0118】
[118]電荷調整部CRは、一例として、電荷調整スイッチSWcと、電荷調整キャパシタCcrとを含むことができる。電荷調整部CRに電荷調整電源Vcrが供給され得る。
【0119】
[119]電荷調整部CRが、タッチ電極TEと、グループセンシング制御スイッチGSWとの間の経路に接続されるので、グループセンシングモードで、各タッチ電極TEに接続された電荷調整部CRによって、寄生キャパシタンスが除去され得る。
【0120】
[120]又は、図7に示されているEX2のように、グループセンシングモードで、グループタッチセンシングを行う第1のセンシングユニットSU1と電気的に接続された第1の電荷調整部CR1のみが、パワーオン状態になることができる。
【0121】
[121]第2の電荷調整部CR2~第10の電荷調整部CR10は、パワーオフ状態となり得る。
【0122】
[122]電荷調整部CRのパワーオフ状態は、電荷調整電源Vcrが、電荷調整部CRに供給されない状態を意味することができる。また、電荷調整部CRの動作のために求められる全ての電源が、電荷調整部CRに供給されない状態を意味することができる。
【0123】
[123]電荷調整部CRに含まれた電荷調整キャパシタCcrの容量が、複数のタッチラインTLを介して検出される寄生キャパシタンスを除去できるほどの容量であり得る。この場合、グループセンシングモードで、グループタッチセンシングを行うセンシングユニットSUと電気的に接続された電荷調整部CR以外の電荷調整部CRを、パワーオフ状態になるようにすることで、グループセンシングモードで消費電流を減らすことができる。
【0124】
[124]また、タッチ駆動回路150は、複数のグループセンシング制御スイッチGSW1、GSW2、…、GSW9を含む構造において、グループセンシング制御スイッチGSWと、センシング制御スイッチSWとの動作状態に応じて、様々な方式でグループタッチセンシングを行うことができる。
【0125】
[125]図8に示されているEX3を参照すると、グループセンシングモードで、一部のセンシング制御スイッチSWが、ターンオン状態になってもよい。一例として、第1のセンシング制御スイッチSW1、第3のセンシング制御スイッチSW3、… 、第9のセンシング制御スイッチSW9が、ターンオン状態になり得る。第2のセンシング制御スイッチSW2、… 、第10のセンシング制御スイッチSW10は、ターンオフ状態になり得る。
【0126】
[126]第1のセンシングユニットSU1と、第2のセンシングユニットSU2との間に接続される第1のグループセンシング制御スイッチGSW1が、ターンオン状態になり得る。
【0127】
[127]第1のセンシングユニットSU1により、第1のタッチ電極TE1及び第2のタッチ電極TE2を用いたグループタッチセンシングが行われてもよい。これと同様に、第9のセンシングユニットSU9により、第9のタッチ電極TE9及び第10のタッチ電極TE10を用いたグループタッチセンシングが行われてもよい。
【0128】
[128]一部のセンシングユニットSUによって、2つのタッチ電極TEを用いたグループタッチセンシングが行われてもよい。
【0129】
[129]各センシングユニットSUに接続されたセンシング制御スイッチSWと、センシングユニットSUとの間に接続されたグループセンシング制御スイッチGSWの制御により、多様な数のタッチ電極TEを用いたグループタッチセンシングが実行され得る。
【0130】
[130]EX3のようなグループセンシングモードで、グループタッチセンシングを行わない第2のセンシングユニットSU2、… 、第10のセンシングユニットSU10は、パワーオフ状態となり得る。また、場合によっては、第2のセンシングユニットSU2、… 、第10のセンシングユニットSU10に電気的に接続された第2の電荷調整部CR2、… 、第10の電荷調整部CR10は、パワーオフ状態となり得る。
【0131】
[131]グループセンシングモードで、グループタッチセンシングを行わないセンシングユニットSUと、これに接続された電荷調整部CRとを、パワーオフ状態になるように制御することにより、グループタッチセンシングの実行時に、タッチ駆動回路150を駆動するための消費電流を低減することができる。
【0132】
[132]このように、タッチ駆動回路150は、二つ以上のタッチ電極TEから様々な方式で検出されるキャパシタンスの変化に基づいて、グループタッチセンシングを行うことができ、これにより、グループセンシングモードにおけるタッチ感度を向上することができる。
【0133】
[133]図5に示されている一般センシングモードと、図6に示されているグループセンシングモードとのEX1を例として比較すると、一般センシングモードで、センシングユニットSUにより出力される出力信号Voutは、下記数式1のように算出することができる。
【0134】
[134](数式1)
【0135】
[135]
【0136】
[136]ここで、Cpは、寄生キャパシタンスを意味する。Cfingerは、タッチされた指による電荷を意味する。タッチによるキャパシタンスの変化量から電荷調整部CRによって除去された電荷量を引いた値に基づいて、出力信号Vouが出力され得る。
【0137】
[137]グループセンシングモードで、2つ以上のタッチ電極TEを用いて、グループタッチセンシングを行うセンシングユニットSUにより出力される出力信号Voutは、以下の数式2のように算出することができる。
【0138】
[138](数式2)
【0139】
[139]
【0140】
[140]複数のタッチ電極TEからタッチセンシング信号を受信するので、寄生キャパシタンスのサイズが大きくなるが、電荷調整部CRによって寄生キャパシタンスは、除去できる。
【0141】
[141]ユーザのタッチにより発生されるキャパシタンスの変化量であるCfinger1+Cfinger2+... +Cfigner10が、一般センシングモードで取得されるキャパシタンスの変化量よりも大きくなるため、グループセンシングモードにおけるタッチ感度が向上できる。
【0142】
[142]したがって、本開示の実施形態によれば、ディスプレイパネル110に配置されたタッチ電極TEの構造を保持し、タッチセンシングに用いられるタッチ電極TEの数を変更して、タッチディスプレイ装置100の駆動環境に応じたタッチ感度を向上させ、タッチセンシングの性能を改善することができる。
【0143】
[143]一般センシングモードと、グループセンシングモードとで駆動するタッチ駆動回路150は、グループセンシングモードにおける駆動のために求められるグループセンシング制御スイッチGSWの数又はタイプに応じて、グループセンシング制御スイッチGSWが配置される領域を含むことができる。
【0144】
[144]図9及び図10は、本開示の実施形態によるタッチ駆動回路150に、センシングユニットSUが配置された構造の一例を示す図である。
【0145】
[145]図9を参照すると、隣接して配置された4つのタッチ電極TEが、1つのグループを構成する例を示す。一例として、第1のタッチ電極TE1、第2のタッチ電極TE2、第9のタッチ電極TE9及び第10のタッチ電極TE10が、第1のグループG1を構成することができる。同様に、隣接する4つのタッチ電極TEが、第2のグループG2、第3のグループG3及び第4のグループG4を構成することができる。
【0146】
[146]同じグループを構成するタッチ電極TEに電気的に接続され、当該タッチ電極TEを駆動するセンシングユニットSUに接続された配線間に、グループセンシング制御スイッチGSWが配置され得る。
【0147】
[147]一例として、第1のグループG1を構成する第1のタッチ電極TE1を駆動する第1のセンシングユニットSU1と、第2のタッチ電極TE2を駆動する第2のセンシングユニットSU2のそれぞれに接続された配線間に、第1のグループG1の第1のグループセンシング制御スイッチGSW11が配置されてもよい。
【0148】
[148]第1のグループG1を構成する第9のタッチ電極TE9を駆動する第9のセンシングユニットSU9と、第10のタッチ電極TE10を駆動する第10のセンシングユニットSU10のそれぞれに接続された配線間に、第1のグループG1の第3のグループセンシング制御スイッチGSW13が配置され得る。
【0149】
[149]第1のグループG1を構成する第2のタッチ電極TE2を駆動する第2のセンシングユニットSU2と、第9のタッチ電極TE9を駆動する第9のセンシングユニットSU9のそれぞれに接続された配線間に接続される第1のグループG1の第2のグループセンシング制御スイッチGSW12は、901が示すように別の領域に配置できる。901が指示する領域は、一例として、タッチ駆動回路150の内部で、センシングユニットSUに接続されたセンシング制御スイッチSW及び一部のグループセンシング制御スイッチGSWが配置される領域と、タッチラインTLがタッチ駆動回路150と接続される支点間の領域を意味することができる。また、901が指示する領域は、センシングユニットSUに接続されたセンシング制御スイッチSW及び一部のグループセンシング制御スイッチGSWが配置される領域と、タッチ駆動回路150内の他の回路素子(例えば、電荷調整部CR、マルチプレクサMUX)が配置される領域との間の領域を意味することができる。第1のグループG1のグループセンシング制御スイッチGSW11、GSW12、GSW13のうち、第1のグループセンシング制御スイッチGSW11と第3のグループセンシング制御スイッチGSW13とは、隣接するセンシングユニットSU間に位置するので、別の領域を追加しないか、別の領域の追加を最小限にして配置できる。第1のグループG1の第2のグループセンシング制御スイッチGSW12は、第1のグループG1の第1のグループセンシング制御スイッチGSW11及び第3のグループセンシング制御スイッチGSW13とタッチラインTLがタッチ駆動回路150と接続される支点間に追加された領域に配置され、隣接していないセンシングユニットSUによって駆動されるタッチ電極TEを用いたグループタッチセンシングが可能にすることができる。
【0150】
[150]これと同様に、第2のグループG2の第2のグループセンシング制御スイッチGSW22、第3のグループG3の第2のグループセンシング制御スイッチGSW32、及び第4のグループG4の第2のグループセンシング制御スイッチGSW42は、901が指示する領域に配置されてもよい。
【0151】
[151]タッチ駆動回路150の内部に、グループセンシング制御スイッチGSWの一部が配置される領域が位置することにより、隣接しないように位置するセンシングユニットSUによって駆動されるタッチ電極TEを用いたグループタッチセンシングが行われ得る。
【0152】
[152]又は、タッチ駆動回路150の内部で、グループセンシング制御スイッチGSWの効率的な配置のために、同じグループを構成するタッチ電極TEを駆動するセンシングユニットSUが、隣接して位置することもできる。
【0153】
[153]図10を参照すると、図9に示された例のように、隣接して位置する4つのタッチ電極TEが、グループセンシングモードで1つのグループを構成することができる。
【0154】
[154]第1のグループG1は、一例として、第1のタッチ電極TE1、第2のタッチ電極TE2、第9のタッチ電極TE9、及び第10のタッチ電極TE10を含むことができる。第1のグループG1に含まれたタッチ電極TE1、TE2、TE9、TE10を駆動する第1のセンシングユニットSU1、第2のセンシングユニットSU2、第9のセンシングユニットSU9及び第10のセンシングユニットSU10は、タッチ駆動回路150内に隣接して配置されてもよい。
【0155】
[155]第1のグループG1を構成するタッチ電極TE1、TE2、TE9、TE10を駆動するセンシングユニットSU1、SU2、SU9、SU10が隣接して位置するので、第1のグループG1のグループタッチセンシングを制御するための第1のグループG1のグループセンシング制御スイッチGSW11、GSW12、GSW13の配置のための別の領域が要求されない場合がある。
【0156】
[156]グループタッチセンシングのためのグループセンシング制御スイッチGSWの配置のための追加領域が求められないので、一般センシングモード及びグループセンシングモードで駆動できるタッチ駆動回路150が容易に実現できる。
【0157】
[157]又は、図10に示された構造において、図9に示された901が指示する領域のように、追加領域にグループセンシング制御スイッチGSWをさらに配置して、1つのグループに含まれるタッチ電極TEの数を変更し、グループタッチセンシングの可能な構造も実現できる。
【0158】
[158]一例として、第1のグループG1の第1のセンシングユニットSU1と第3のセンシングユニットSU3のそれぞれに接続された配線間に接続されるグループセンシング制御スイッチGSWがさらに配置できる。また、第1のグループG1の第2のセンシングユニットSU2と第4のセンシングユニットSU4のそれぞれに接続された配線間に接続されるグループセンシング制御スイッチGSWがさらに配置できる。
【0159】
[159]このような場合、第1のグループG1を制御する4つのセンシングユニットSU1、SU2、SU9、SU10に接続されたグループセンシング制御スイッチGSWの動作状態に応じて、第1のグループG1を構成する4つのタッチ電極TE1、TE2、TE3、TE4のうち4つのタッチ電極TE1/TE2/TE3/TE4を用いたグループタッチセンシング又は2つのタッチ電極TE1/TE2、TE9/TE10、TE1/TE9、TE2/TE10を用いたグループタッチセンシングを行うことができる。
【0160】
[160]同一グループを構成するタッチ電極TEを駆動するセンシングユニットSUが、隣接して配置された構造で、グループセンシング制御スイッチGSWを配置する領域の追加により、グループセンシングモードで、タッチ感度又はタッチセンシング状態に応じて、グループを構成するタッチ電極TEの数を変更し、グループタッチセンシングが実行され得る。
【0161】
[161]以上から説明した本開示の実施形態を簡単に説明すると、以下の通りである。
【0162】
[162]本開示の実施形態によるタッチディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110に配置された複数のタッチ電極TEと、複数のタッチ電極TEを駆動するように構成されたタッチ駆動回路150とを含むことができる。
【0163】
[163]タッチ駆動回路150は、第1のタッチ電極TE1と電気的に接続された第1のセンシングユニットSU1、第2のタッチ電極TE2と電気的に接続された第2のセンシングユニットSU2、第1のタッチ電極TE1と第1のセンシングユニットSU1との間に電気的に接続された第1のセンシング制御スイッチSW1、第2のタッチ電極TE2と第2のセンシングユニットSU2との間に電気的に接続された第2のセンシング制御スイッチSW2、及び一端は、第1のタッチ電極TE1と第1のセンシング制御スイッチSW1との間のノードに電気的に接続され、他端は、第2のタッチ電極TE2と第2のセンシング制御スイッチSW2との間のノードに電気的に接続された第1のグループセンシング制御スイッチGSW1を含むことができる。
【0164】
[164]第1のセンシング期間の少なくとも一部の期間において、第1のセンシング制御スイッチSW1及び第2のセンシング制御スイッチSW2のうち少なくとも1つは、ターンオン状態となるように構成され、第1のセンシング期間中に、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1は、ターンオフ状態を保持するように構成されてもよい。
【0165】
[165]第2のセンシング期間の少なくとも一部の期間において、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1は、ターンオン状態になるように構成され、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1が、ターンオン状態である期間中に、第1のセンシング制御スイッチSW1、及び、第2のセンシング制御スイッチSW2のうちいずれか一つは、ターンオン状態となるように構成され、他の一つは、ターンオフ状態となるように構成されてもよい。
【0166】
[166]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1が、ターンオン状態である期間中、第1のセンシングユニットSU1及び第2のセンシングユニットSU2のうちいずれか一つは、パワーオン状態になるように構成され、他の一つは、パワーオフ状態となるように構成され得る。
【0167】
[167]タッチ駆動回路150は、第1のタッチ電極TE1と第1のセンシング制御スイッチSW1との間に電気的に接続された第1のマルチプレクサMUX1、及び第2のタッチ電極TE2と第2のセンシング制御スイッチSW2との間に電気的に接続された第2のマルチプレクサMUX2をさらに含むことができる。
【0168】
[168]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1の一端は、第1のマルチプレクサMUX1と第1のセンシング制御スイッチSW1との間のノードに電気的に接続され、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1の他端は、前記第2のマルチプレクサMUX2と第2のセンシング制御スイッチSW2との間のノードに電気的に接続され得る。
【0169】
[169]タッチ駆動回路150は、第1のマルチプレクサMUX1と第1のセンシング制御スイッチSW1との間に、電気的に接続された第1の電荷調整部CR1、及び第2のマルチプレクサMUX2と第2のセンシング制御スイッチSW2との間に電気的に接続された第2の電荷調整部CR2をさらに含むことができる。
【0170】
[170]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1の一端は、第1の電荷調整部CR1と第1のセンシング制御スイッチSW1との間のノードに電気的に接続され、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1の他端は、第2の電荷調整部CR2と第2のセンシング制御スイッチSW2との間のノードに電気的に接続され得る。
【0171】
[171]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1が、ターンオン状態である期間中、第1の電荷調整部CR1及び第2の電荷調整部CR2のうちいずれか一つは、パワーオン状態となるように構成され、他の一つは、パワーオフ状態になるように構成され得る。
【0172】
[172]タッチ駆動回路150は、第3のタッチ電極TE3と電気的に接続された第3のセンシングユニットSU3、第3のタッチ電極TE3と第3のセンシングユニットSU3との間に電気的に接続された第3のセンシング制御スイッチSW3、及び一端は、第2のタッチ電極TE2と第2のセンシング制御スイッチSW2との間のノードに電気的に接続され、他端は、第3のタッチ電極TE3と第3のセンシング制御スイッチSW3との間のノードに電気的に接続された第2のグループセンシング制御スイッチGSW2をさらに含むことができる。
【0173】
[173]第2のグループセンシング制御スイッチGSW2は、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1が、ターンオン状態である期間中にターンオン状態になるように構成されてもよい。
【0174】
[174]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1、及び、第2のグループセンシング制御スイッチGSW2が、ターンオン状態の期間中、第1のセンシング制御スイッチSW1、第2のセンシング制御スイッチSW2、及び第3のセンシング制御スイッチSW3のうちいずれかは、ターンオン状態となるように構成され、残りは、ターンオフ状態になるように構成され得る。
【0175】
[175]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1、及び、第2のグループセンシング制御スイッチGSW2が、ターンオン状態である期間中、第1のセンシングユニットSU1、第2のセンシングユニットSU2、及び第3のセンシングユニットSU3のうちいずれかは、パワーオン状態になるように構成され、残りは、パワーオフ状態になるように構成され得る。
【0176】
[176]第2のグループセンシング制御スイッチGSW2は、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1がターンオン状態である期間の一部の期間に、ターンオン状態であり、他の一部期間に、ターンオフ状態となるように構成され得る。
【0177】
[177]第1のグループセンシング制御スイッチGSW1及び第2のグループセンシング制御スイッチGSW2が共に、ターンオン状態である期間と、第1のグループセンシング制御スイッチGSW1のみが、ターンオン状態である期間とは、連続的なセンシング期間であり得る。
【0178】
[178]第3のセンシングユニットSU3は、第2のセンシングユニットSU2に隣接して配置されてもよい。
【0179】
[179]又は、第3のタッチ電極TE3は、第2のタッチ電極TE2に隣接して位置し、第3のセンシングユニットSU3と第2のセンシングユニットSU2との間に、少なくとも1つのセンシングユニットSUが配置され得る。
【0180】
[180]前述した本開示の実施形態によれば、タッチ駆動回路150の内部に、センシングユニットSUに接続された配線間に接続されるグループセンシング制御スイッチGSWを配置して、いずれかのセンシングユニットSUが、他のセンシングユニットSUによって駆動されるタッチ電極TEを駆動することができる構造を提供することができる。
【0181】
[181]グループセンシング制御スイッチGSWの動作状態に応じて、いずれかのセンシングユニットSUが、2つ以上のタッチ電極TEを同時に駆動し、グループタッチセンシングを行うことができる。
【0182】
[182]グループタッチセンシングによりタッチ感度を向上させ、様々な駆動環境でタッチセンシングの性能を向上することができる。
【0183】
[183]また、グループセンシング制御スイッチGSWの動作状態に応じて、一般センシングモードで駆動することができる。したがって、タッチセンシングの解像度を保持し、タッチセンシングモードに応じて、タッチ電極TEの大きさを変更にしたタッチセンシングを行うことができるタッチディスプレイ装置100を提供することができる。
【0184】
[184]以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10