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特許7496018エキソビボ臓器管理システムのための大動脈カニューレ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】エキソビボ臓器管理システムのための大動脈カニューレ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/10 20060101AFI20240529BHJP
   A61M 39/12 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
A61M39/10 100
A61M39/12
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023086950
(22)【出願日】2023-05-26
(62)【分割の表示】P 2021135114の分割
【原出願日】2016-09-07
(65)【公開番号】P2023099812
(43)【公開日】2023-07-13
【審査請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】62/215,825
(32)【優先日】2015-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513257720
【氏名又は名称】トランスメディクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】リッチー,グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ランバート ザ セカンド,ビンセント
(72)【発明者】
【氏名】ブリンガム,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】サリバン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハッサネイン,ワリード,エイチ.
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-518680(JP,A)
【文献】特表2014-517821(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0017661(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/10
A61M 39/12
A01N 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
臓器管理システムに繋がれるように構成される取付具、および
エキソビボ心臓の大動脈に接触するように構成される大動脈インターフェイス
を含むカニューレ本体;
ピボットアームストラップを含むピボットアーム、ここで、該ピボットアームストラップは、ピボットマウントに操作可能に繋がれ、該ピボットマウントは、大動脈を大動脈インターフェイス上に保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に接触させるように構成される;ならびに
大動脈カニューレを臓器チャンバーアセンブリに可逆的に固定するように構成される固定ナット
を含む、エキソビボ臓器管理システムにおいて使用するための大動脈カニューレ。
【請求項2】
カニューレ本体が、射出成形されたポリカーボネートを含む、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項3】
カニューレ本体が、実質的に円筒形である、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項4】
カニューレ本体が、先細りした中間部を含む、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項5】
先細りした中間部が、取付具の端から大動脈インターフェイスの端に延在し、先細りした中間部が、大動脈インターフェイスの端で取付具の端でより大きな直径を含む、請求項4記載の大動脈カニューレ。
【請求項6】
大動脈インターフェイスが、約1.3cm~5.1cmの直径を含む、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項7】
固定ナットが、外表面および該外表面から延在する複数の羽根を含み、該複数の羽根が、固定ナットをつかんで回すために構成される、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項8】
固定ナットが、端、および該端から内側に突出する唇部を含み、カニューレ本体が、固定隆起および固定溝を含み、該唇部が、カニューレ本体上の固定隆起上に、かつカニューレ本体上の固定溝に嵌るように構成される、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項9】
大動脈カニューレが、先端ホルダーを含み、先端ホルダーが、固定ナットがカニューレ本体にねじ式で嵌るように構成されるハンドルを含む、請求項1記載の大動脈カニューレ。
【請求項10】
請求項1~9いずれか記載の大動脈カニューレを含む、エキソビボ臓器管理システム。
【請求項11】
大動脈カニューレを含む、エキソビボ臓器管理システムであって、該大動脈カニューレが、
エキソビボ臓器管理システムに繋がれるように構成される取付具、および
エキソビボ心臓の大動脈に接触するように構成される大動脈インターフェイス
を含むカニューレ本体;ならびに
ピボットマウントに操作可能に繋がれるピボットアームストラップ、ここで、該ピボットマウントは、大動脈を大動脈インターフェイス上に保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に接触させるように構成される;および
ピボットアームストラップに、移動の範囲を通して大動脈との接触を維持させるように構成される摺動ピボット窓
を含むピボットアーム
を含む、エキソビボ臓器管理システム。
【請求項12】
ピボットアームが、グリップパッドを含む、請求項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項13】
グリップパッドが、複数の成形された隆起を含む、請求項12記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項14】
ピボットアームが、ダウエルピンを含み、該ダウエルピンが、ピボットアームがダウエルピンの周囲を回転することを可能にするように構成される、請求項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項15】
ピボットマウントが、開口部を含み、ピボットマウントの開口部が、ピボットアームのダウエルピンを受けるように構成される、請求項14記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項16】
カニューレ本体が、ばねポケットを含む、請求項14記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項17】
ばねポケットが、ねじりばねを受けるように構成される、請求項16記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項18】
ねじりばねが、ピボットアームが押し下げられた場合に圧縮されるように構成される、請求項17記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項19】
カニューレ本体が、先細りした中間部を含む、請求項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
【請求項20】
大動脈カニューレを臓器チャンバーアセンブリに可逆的に固定するように構成される固定ナットを含む、請求項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2015年9月9日に出願され、その全体において参照により本明細書に援用される発明の名称が「Aortic Cannula for Ex Vivo Organ Care System」である出願番号62/215,825に関連する。
【0002】
本発明は、エキソビボ臓器管理システムのための大動脈カニューレに関する。
【背景技術】
【0003】
技術分野
本発明は一般的に、エキソビボ臓器管理システムにおける使用のための医学デバイス、および特に大動脈カニューレに関する。具体的に、本発明は、臓器をエキソビボで生理学的またはほぼ生理学的な状態に維持しながらかん流液を心臓に戻す、またはかん流液を心臓から送達するために使用される大動脈カニューレに関する。
【0004】
背景
現在の臓器保存技術としては典型的に、氷上の化学的かん流溶液中での臓器の低温保存が挙げられる。しかしながら、従来のアプローチの使用により、臓器をエキソビボで維持する時間の長さの関数として増加する外傷が生じる。これらの時間的制約は、所定のドナーの場所から届けられ得るレシピエントの数を制限し、それにより採取された心臓についてのレシピエントプールが限定される。数時間の時間制限内であったとしても、心臓は大きく損傷を受けることがある。
【0005】
エキソビボ臓器の効果的な保存も、多くの他の利点を提供する。例えば、延長されたエキソビボ保存により、採取された臓器のより注意深いモニタリングおよび機能性試験が可能になる。これは次いで、採取された臓器における欠陥のより早期の検出およびあり得る修復、さらに移植の失敗の可能性の低減を可能にする。臓器において単純な修復を実行する能力も微小な欠陥を有する多くの臓器が救出されることを可能にするが、現在の移植技術ではかかる臓器を廃棄することが求められる。また、臓器と特定のレシピエントの間のより効果的な適合が達成され得、さらに最終的な臓器拒絶の可能性が低減され得る。
【0006】
向上されたエキソビボ臓器管理は、臓器を生理学的またはほぼ生理学的な状態で維持するエキソビボ臓器管理システムの使用により達成されている。該システムは、臓器を生理学的温度に維持するだけでなく、心臓の場合には該システムは臓器を流れるかん流液を維持する。また、該システムは、心臓における電気刺激を測定およびモニタリングする。心臓がエキソビボで生理学的またはほぼ生理学的な状態に維持されるエキソビボ臓器管理システムは、発明の名称が「Systems for monitoring and applying electrical currents in an organ perfusion system」である出願番号11/822495、発明の名称が「Method for ex-vivo organ care and for using lactate as an indication of donor organ status」である特許文献1、および発明の名称が「Compositions, methods and devices for maintaining an organ」である特許文献2に記載され、それらは参照により本明細書に援用される。
【0007】
生理学的またはほぼ生理学的なかん流液の心臓を通る流れを維持するために、臓器は、大動脈を介してシステムと結びつけられなければならない。この結びつけは大動脈カニューレを介して達成される。現在の大動脈カニューレの設計により、臓器のずれ、液体密封を維持することの困難さ、および大動脈に対する損傷が生じる。しばしばこれらの設計は、大動脈と大動脈カニューレを固定するための大動脈と接触したケーブルタイのみに頼る。大動脈のサイズおよび大動脈カニューレのサイズに応じて、ケーブルタイが大動脈組織上で大きすぎる張力を働かすことによる裂傷の危険性、またはケーブルタイが十分な張力を働かさない場合は漏れの危険性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許番号第8,304,181号
【文献】米国特許番号第8,409,846号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、健康管理作業者が、展開し、大動脈との密着を生じ、大動脈のずれを低減し、大動脈への損傷を最小にすることが容易な大動脈カニューレの必要性がある。
【0010】
前述のことを考慮すると、大動脈をシステムに取り付けるための向上されたデバイスおよびエキソビボ臓器管理システムにおける使用方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
要約
一態様において、本発明は、エキソビボ臓器管理システムとの使用のための大動脈カニューレおよびその使用方法を含む。本発明の一局面は、大動脈カニューレを含み、大動脈カニューレはカニューレ本体を含み、カニューレ本体は、臓器管理システムに繋がれるように適合される取付具、大動脈に接触するための大動脈インターフェイス、およびピボットマウントに操作可能に繋がれるピボットアームストラップをさらに含み、ここで該ピボットマウントは、大動脈インターフェイス上に大動脈を保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に均等に接触させる。一態様において、大動脈カニューレは、該ピボットアームストラップおよび該ピボットマウントに繋がれるピボットアームをさらに含み、その結果ピボットアームが、ピボットマウントの周囲の回転によりカニューレ本体に向かって移動される際に、ピボットアームストラップはカニューレ本体から離れて移動する。大動脈カニューレの別の態様において、ピボットアームおよびピボットアームストラップは単一部分の部品である。別の態様において、大動脈カニューレは、大動脈インターフェイス上に大動脈を保持するためにピボットアームストラップに圧力をかけるばねを含む。大動脈カニューレの別の態様において、ダウエルピンは、ピボットアームをダウエルピンの周囲に回転させるためにばねと連絡する。大動脈カニューレの別の態様において、ピボットアームは、ピボットアームの頂部を押し下げるために使用されるグリップパッドをさらに含む。大動脈カニューレの別の態様において、グリップパッドには特定のテクスチャが出される(textured)。大動脈カニューレの別の態様において、グリップパッドは取り外し可能である。大動脈カニューレの別の態様において、ピボットアームストラップは、ピボットアームストラップの周囲にケーブルタイを保持するループおよびガイドをさらに含む。別の態様において、大動脈カニューレは、ケーブルタイによる大動脈にかかる圧縮を標準化するためのサイズの窓をさらに含み、その結果、ピボットアームストラップのサイズに関係なく、所定のケーブルタイの張力について、同じ量の圧力が大動脈にかかる。別の態様において、大動脈カニューレは、大動脈カニューレを臓器チャンバーに可逆的に固定するために使用されるコネクタをさらに含む。大動脈カニューレの別の態様において、コネクタは、ねじ山がついた固定ナットである。大動脈カニューレの別の態様において、大動脈インターフェイスには特定のテクスチャが出される。
【0012】
本発明の一局面は、臓器管理システムと液体連絡するように心臓を配置するための大動脈カニューレの使用方法を含み、該方法は、心臓の大動脈に適合するサイズの大動脈カニューレを選択する工程、ここで大動脈カニューレはカニューレ本体を含み、カニューレ本体は、臓器管理システムに繋がれるように適合される取付具、大動脈に接触する大動脈インターフェイスおよびピボットマウントに操作可能に連結されるピボットアームストラップをさらに含み、該ピボットマウントは、大動脈インターフェイス上に大動脈を保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に均等に接触させる;ピボットアームがダウエルピンの周囲に回転し、ピボットアームストラップがカニューレ本体から離れて移動するように、ピボットアームを押し下げる工程;大動脈中にカニューレを配置する工程;ピボットアームを解放する工程;大動脈を定位置に保持するためにピボットアームストラップの周囲にケーブルタイを結びつける工程;ならびに先細りした取付具を臓器管理システムに挿入する工程を含む。一態様において、該方法は、大動脈カニューレ上に大動脈を配置する前に、大動脈上に外科用フェルト綿撒紙を縫合する工程をさらに含む。
【0013】
即ち、本発明の要旨は、以下のものに関する。
項1
臓器管理システムに繋がれるように構成される取付具、および
エキソビボ心臓の大動脈に接触するように構成される大動脈インターフェイス
を含むカニューレ本体;
ピボットアームストラップを含むピボットアーム、ここで、該ピボットアームストラップは、ピボットマウントに操作可能に繋がれ、該ピボットマウントは、大動脈を大動脈インターフェイス上に保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に接触させるように構成される;ならびに
大動脈カニューレを臓器チャンバーアセンブリに可逆的に固定するように構成される固定ナット
を含む、エキソビボ臓器管理システムにおいて使用するための大動脈カニューレ。
項2
カニューレ本体が、射出成形されたポリカーボネートを含む、項1記載の大動脈カニューレ。
項3
カニューレ本体が、実質的に円筒形である、項1記載の大動脈カニューレ。
項4
カニューレ本体が、先細りした中間部を含む、項1記載の大動脈カニューレ。
項5
先細りした中間部が、取付具の端から大動脈インターフェイスの端に延在し、先細りした中間部が、大動脈インターフェイスの端で取付具の端でより大きな直径を含む、項4記載の大動脈カニューレ。
項6
大動脈インターフェイスが、約1.3cm~5.1cmの直径を含む、項1記載の大動脈カニューレ。
項7
固定ナットが、外表面および該外表面から延在する複数の羽根を含み、該複数の羽根が、固定ナットをつかんで回すために構成される、項1記載の大動脈カニューレ。
項8
固定ナットが、端、および該端から内側に突出する唇部を含み、カニューレ本体が、固定隆起および固定溝を含み、該唇部が、カニューレ本体上の固定隆起上に、かつカニューレ本体上の固定溝に嵌るように構成される、項1記載の大動脈カニューレ。
項9
大動脈カニューレが、先端ホルダーを含み、先端ホルダーが、固定ナットがカニューレ本体にねじ式で嵌るように構成されるハンドルを含む、項1記載の大動脈カニューレ。
項10
項1~9いずれか記載の大動脈カニューレを含む、エキソビボ臓器管理システム。
項11
大動脈カニューレを含む、エキソビボ臓器管理システムであって、該大動脈カニューレが、
エキソビボ臓器管理システムに繋がれるように構成される取付具、および
エキソビボ心臓の大動脈に接触するように構成される大動脈インターフェイス
を含むカニューレ本体;ならびに
ピボットマウントに操作可能に繋がれるピボットアームストラップ、ここで、該ピボットマウントは、大動脈を大動脈インターフェイス上に保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に接触させるように構成される;および
ピボットアームストラップに、移動の範囲を通して大動脈との接触を維持させるように構成される摺動ピボット窓
を含むピボットアーム
を含む、エキソビボ臓器管理システム。
項12
ピボットアームが、グリップパッドを含む、項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
項13
グリップパッドが、複数の成形された隆起を含む、項12記載のエキソビボ臓器管理システム。
項14
ピボットアームが、ダウエルピンを含み、該ダウエルピンが、ピボットアームがダウエルピンの周囲を回転することを可能にするように構成される、項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
項15
ピボットマウントが、開口部を含み、ピボットマウントの開口部が、ピボットアームのダウエルピンを受けるように構成される、項14記載のエキソビボ臓器管理システム。
項16
カニューレ本体が、ばねポケットを含む、項14記載のエキソビボ臓器管理システム。
項17
ばねポケットが、ねじりばねを受けるように構成される、項16記載のエキソビボ臓器管理システム。
項18
ねじりばねが、ピボットアームが押し下げられた場合に圧縮されるように構成される、項17記載のエキソビボ臓器管理システム。
項19
カニューレ本体が、先細りした中間部を含む、項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
項20
大動脈カニューレを臓器チャンバーアセンブリに可逆的に固定するように構成される固定ナットを含む、項11記載のエキソビボ臓器管理システム。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、エキソビボ臓器管理システムのための大動脈カニューレが提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下の図面は、本発明の例示態様を示す。
図1図1は、一態様における大動脈カニューレを示す図を例示する。
図2a図2aは、一態様におけるカニューレ本体の側面図を例示する。
図2b図2bは、一態様によるカニューレ本体およびばねポケットの側面図を例示する。
図2c図2cは、一態様におけるカニューレ本体の側面図を例示する。
図3a図3aは、ピボットアームの一態様を例示する。
図3b図3bは、一態様によるピボットアームおよびストラップの側面図を例示する。
図3c図3cは、一態様によるピボットアームおよびストラップの別の図を例示する。
図3d図3dは、一態様によるピボットアームおよびストラップの別の図を例示する。
図3e図3eは、一態様によるピボットアームおよびストラップの上面図を例示する。
図4図4は、一態様におけるカニューレ本体テクスチャの形状を示す図を例示する。
図5図5は、一態様によるピボットマウントの上面図を例示する。
図6図6は、一態様による先端ホルダーを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
カニューレ本体
図1は、一態様における大動脈カニューレ100を示す図である。大動脈カニューレデバイス100は、カニューレ本体114、固定ナット102およびピボットアーム140を含む。カニューレ本体114は、3つのサブ部品である先細りした取付具108、先細りした中間部130および大動脈インターフェイス132を含み得る。これらのサブ部品は、図1、および図2a~2bに示されるカニューレ本体114の種々の側面図に見ることができる。一態様において、カニューレ本体114は、射出成形された透き通ったポリカーボネートで作製される。しかしながら、当業者は、カニューレ本体が他の種類のプラスチックまたは任意の他の適切な材料で作製され得ることを理解する。
【0017】
当業者は、カニューレ本体114の形状は一般的に円筒形であるべきであるが、開口は完全に円形である必要はないことを認識する。3つのサブ部品である先細りした取付具108、先細りした中間部130および大動脈インターフェイス132は、互いに対して異なる長さであり得る。また、異なるサブ部品は単一部分から作製され得、サブ部品は同じ直径を有し得る。当業者はまた、サブ部品である先細りした取付具108、先細りした中間部130および大動脈インターフェイス132の先細りの角度は、大動脈インターフェイスがヒトの大動脈の直径の典型的な範囲内の直径に達するのであれば、異なってもよいことを認識する。
【0018】
大動脈カニューレ100の一端は、先細りした取付具108を形成する。先細りした取付具は、臓器チャンバー(示さず)上の雌コネクタに連結して封止部を生じるサイズである。図1に示すねじ山がついた固定ナット102は、大動脈カニューレ100を臓器チャンバー(示さず)に可逆的に固定するために使用される。一態様において、固定ナット102は、固定ナットの外表面から延在し、固定ナット102をつかんで回すために使用される4つの羽根104を有する。一態様において、羽根104は長方形である。当業者は、羽根104は任意の形状であり得るかまたは省略し得ることを理解する。固定ナット102は、固定ナットの底端から内側に突出し、カニューレ本体114上の固定隆起110上におよび固定溝112中に嵌る唇部を有し得る。固定溝112および固定隆起110は図1および図2a~2bに見られ得る。代替的に、固定ナット102は、当業者に公知の他の機構を使用してカニューレ本体114に固定され得る。一旦固定ナット102が固定溝112に配置されると、大動脈カニューレ100は、固定ナット102を回転することにより臓器チャンバー(示さず)に確実に留められる。かん流液は、漏れることなく、カニューレを介して心臓にかん流され得る。当業者は、他の設計を使用して、大動脈カニューレ100を臓器チャンバーに取り付けて、漏れを防ぎ得ることを理解する。
【0019】
当業者は、大動脈カニューレ100を、臓器管理システム、または任意の他のチューブ、デバイスもしくは流路に繋ぎ得ることを理解する。また、当業者は、大動脈カニューレ100と臓器管理システム(示さず)の間の雄-雌連結が漏れを防ぐように十分に密である態様においては、固定ナット102は省略し得ることを理解する。当業者はまた、固定ナット102を、2つのチューブの間に流路を作製するために当該技術分野において一般的に使用される他の種類のコネクタに置き換え得ることを認識する。
【0020】
先細りした中間部130は、先細りした取付具108の底端から、大動脈インターフェイス132の上端に延在する。先細りした中間部130は、大動脈インターフェイス132のサイズの最終的な直径に達する。先細りした中間部130は、大動脈インターフェイス132から先細りした取付具108への滑らかな液流を確実にすることを補助する。先細りした中間部130はまた、流路中の滑らかな移動のために、空気トラップおよび溶血を最小化し、血行動態を向上することを補助する。先細りした中間部130は、ピボットマウント122およびばねポケット106を有する。ピボットマウント122およびばねポケット106は、先細りした中間部130と一体化され得る。一態様において、先細りした中間部130は、図1および2bに示される2つのピボットマウント122および2つのばねポケット106を有する。ピボットマウント122は、カニューレ本体114のそれぞれの側面に配置される。当業者は、1つ以上のピボットマウント122およびばねポケット106を使用し得ることを理解する。図5に示されるように、一態様において、ピボットマウント122は、ダウエルピン120を受けるサイズの円形の中心穴138を有する。ばねポケット106は、カニューレ本体114上に配置され、ねじりばね(示さず)のための空間を提供する。ダウエルピン120は、一体化されたピボットマウント122上の中心穴138の1つの面を通って、ばねポケット106のねじりばねの中心を通って、および一体化されたピボットマウント122上の中心穴138の他の面を通って適合される。ねじりばねは、ばねポケット106中で、ピボットアームを押し下げることでばねを圧縮するように方向づけられる。ねじりばねの一端は、図3aに見られる親指パッド116上のばね末端ポケット134中にある。当業者は、ピボットマウント122を、カニューレ本体114に取り付けるための大動脈が操作中のカニューレ本体114に適合し得るようにピボットマウント122が回転(pivot)またはするのを可能にする種々の方法があることを理解する。一態様において、ピボットマウント122は、射出成形されたポリカーボネート、アセチルまたは任意の適切な材料から作製される。
【0021】
当業者はまた、ねじりばねを他の種類のばね装填機構と置き換え得るかまたは完全に省略し得ることを認識する。ねじりばねはまた、ピボットアームまたはグリップパッド上で、成形された板ばねに置き換えられ得る。成形された板ばねを使用することで、ダウエルピンは省略され、カニューレ本体114上の円筒形のボスまたは同様の構造を使用して同じ機能を実行し得る。
【0022】
大動脈インターフェイス132は先細りした中間部130に隣接して配置される。大動脈インターフェイス132は、一定の直径であり得、大動脈内に適合するサイズであり得る。大動脈インターフェイス132の直径は、0.5~2インチであり得る。いくつかの態様において、大動脈インターフェイス132の直径は、0.75~1.125インチであり得る。好ましくは、いくつかの態様において、大動脈インターフェイスの直径は、0.75インチ、0.875インチ、1インチまたは1.125インチである。大動脈インターフェイス132は、滑らかであり得るかまたは特定のテクスチャが出され得る。図1は、大動脈がカニューレ本体114からずれることを防ぐことを補助するための、大動脈インターフェイス132上のテクスチャ128を例示する。図1に示される態様において、大動脈カニューレ100は、大動脈がテクスチャ128の末端より上までは上がらないように大動脈中に配置される。図4は、テクスチャ128の一態様の断面図である。テクスチャ128は任意の形状であり得る。一態様において、テクスチャ128は、大動脈インターフェイス132の周囲に延在する同軸隆起を含み、該同軸隆起は、その下側面で45度の角度で傾斜し、その上面でカニューレ本体114と垂直である。この設計により、大動脈が大動脈インターフェイス132上を容易に摺動するが、大動脈が大動脈インターフェイス132からずれることが防がれる。好ましくは、隆起は約0.005インチの高さである。しかしながら、当業者は、テクスチャの特徴は任意の形状であり得、大動脈を大動脈インターフェイス132の周囲に配置させ、かつ組織への損傷を最小にしながらも定位置での大動脈の保持を補助するサイズであり得ることを理解する。一態様において、大動脈インターフェイス132の半径方向端部は、組織への外傷を最小化するために隆起を有さない。代替的に、当業者は、組織の外傷を最小化し、大動脈を定位置に保持するために隆起が設計され得ることを認識する。
【0023】
ピボットアーム
ピボットアーム140はピボットマウント122に連結される。図3a~eは、一態様におけるピボットアームおよびピボットアームストラップ(下記)の異なる図を例示する。ピボットアーム140は、デバイス100が異なる厚さの大動脈に適合し、かつ大動脈をつかむことを可能にする。一態様において、カニューレ本体114は、カニューレ本体上で2つのピボットマウント122に連結される2つのピボットアーム140を含む。当業者は、ピボットアーム140の数は、ピボットマウント122の数に対応することを理解する。ピボットアーム140は、グリップパッド116、摺動ピボット窓118およびストラップ124を含む。摺動ピボット窓118は、ストラップ124が移動の範囲を通じて大動脈との均等な接触を維持することを可能にする。グリップパッド116は、滑らかであり得るか、または使用者の指が滑らないようにするための成形された隆起もしくは他のテクスチャなどの特徴を含み得る。グリップパッドは任意の形状であり得、好ましくは球形であり得る。いくつかの態様において、グリップパッド116は取り外し可能であり得る。他の態様において、ピボットアーム140に取り付ける再使用可能なツールを、グリップパッド116の代わりに使用し得る。ダウエルピン120は、それが作動された場合にピボットアーム140がダウエルピン120の周囲を回転することを可能にする。ピボットアーム140は、射出成形されたアセチルまたは同様の特性を有する任意の材料で作製される。当業者は、ピボットを摺動することで固定されたピボット点を超える特定の利点が提供されるが、固定されたピボット点も使用し得ることを認識する。いくつかの態様は、ピボットアーム140を解放位置に保持するための固定機構を含み得る。
【0024】
ピボットアームストラップ
ピボットアームストラップ124は、ピボットアーム140に連結される。ピボットアームストラップは図1および3に最もよく見られる。図1に示されるように、一態様において、カニューレ本体114は、2つのピボットアーム140に連結される2つのピボットアームストラップ124を含む。当業者は、ピボットストラップ124の数はピボットアーム140の数に対応することを理解する。ピボットアームストラップ124および摺動ピボット窓118は、カニューレ本体114が大動脈を均等につかむことを可能にする。ピボットアームストラップ124は、大動脈を保持するように十分に堅く設計されるが、大動脈に適合し、組織損傷を最小化するように十分な柔軟性を維持する。ピボットアームストラップ124は湾曲している。ピボットアームストラップ124は任意に、ピボットアームストラップ124の周囲にケーブルタイ(示さず)を維持するためのループ136およびガイド142を有する。ケーブルタイは、柔軟なナイロン材料または同様の特性を有する材料で作製される。ケーブルタイがループ136に通されてガイド142に差し入れられると、ケーブルタイは所望の張力まで締められる。ケーブルタイが締められる量は、全てのサイズのカニューレについて同じである。ピボットアームストラップ124中の窓126は、大動脈と接触するストラップの表面積を変化させることにより大動脈にかけられる圧力を標準化する。したがって、窓126のサイズは、大動脈のサイズに応じて変化する。窓126のサイズは、ケーブルタイが締められた場合、全てのサイズのデバイス100についてケーブルタイが大動脈に同じ圧縮をかけるように計算される。したがって、大動脈にかかる圧縮は、組織を損傷することなく定位置に、大動脈を保持する。当業者は、代替的に、ケーブルタイは、それぞれのサイズのデバイス100について特定の張力まで締められ得ることを理解する。また、大動脈を定位置に保持するようにつまむ他の機構、例えばホースクランプまたは張力ストラップを、ケーブルタイの代わりに使用し得る。さらに、ピボットアームストラップ124および窓126は、異なる形状およびサイズであり得る。代替的に、窓は省略し得る。当業者はまた、ピボットアーム140 およびピボットアームストラップ124は単一部分の部分品であり得ることを理解する。また、当業者は、ピボットアームストラップ124の内表面はなめらかであり得るか、またはさらなる牽引のために特定のテクスチャが出され得ることを理解する。
【0025】
一態様において、大動脈をカニューレ本体に固定する。使用者がグリップパッド116を押し下げて、ピボットアーム140は摺動ピボット窓118の周囲を移動し、ねじりばねが圧縮される。ピボットアーム140は、摺動ピボット窓118中でダウエルピン120の周囲を回転し、ピボットアームストラップ124はカニューレ本体114から離れて移動し、このことは、ピボット点が固定される場合よりも好ましい様式でカニューレを配置する空間を大動脈中に作る。グリップパッド116を解放すると、ねじりばね(示さず)はピボットアームストラップ124に圧力をかけ、大動脈は一時的に定位置に保持される。組織の厚みの変動を補償し、ピボットアーム140の、回転の全範囲を通じたカニューレ本体114への配置および同一中心であること(concentricity)を維持するために、ストラップは大動脈上で閉じ、摺動ピボット窓118はピボット点を変化させる。これにより、ストラップ124が大動脈上に均等に配置される。次いで、ケーブルタイは、ループ136を通りガイド142の間に通される。ケーブルタイは所定の張力まで締められる。当業者は、ケーブルタイを、ピボットアームストラップ124を固定するための他の機構で置き換え得ることを理解する。いくつかの態様において、ケーブルタイは、ループ136中で前もって集合され(preassembled)得る。
【0026】
綿撒糸
いくつかの態様において、使用者は、外科用フェルト綿撒糸を大動脈に縫合し得る。綿撒糸は、ピボットアームストラップ124とカニューレ本体114の間で摺動しない障壁を提供するので、綿撒糸は大動脈をカニューレ本体114に維持するためのさらなる措置となる。2つ(1つは内側、1つは外側)の綿撒糸の4つの組を大動脈の周囲に均等に配置して縫合する。当業者は、より多いまたはより少ない綿撒糸を使用し得ることを認識する。一態様において、大動脈は、綿撒糸がピボットアームストラップ124の2つの側面の間の空間を通過して摺動することを防ぐために綿撒糸がピボットアーム140の間の空間の真上に来ることがないように、カニューレ本体114上に配置される。当業者は、綿撒糸が大動脈上の任意の場所に、ピボットアームストラップに対して一端を上にした任意の方向で配置され得ることを認識する。綿撒糸は、標準的な外科用フェルト綿撒糸であり得る。代替的に、綿撒糸は、シリコーンまたは同様の材料などの高いデュロメータの材料で作製される射出成形された堅い、エラストマー性の綿撒糸であり得る。当業者は、綿撒糸を、組織に貼りつき、かつデバイスがストラップとカニューレ本体の間を摺動するかまたは組織を損傷することを防ぐためのアンカーを提供する他の材料と置き換え得ることを理解する。これらの材料の例としては、限定されないが、組織に貼りつく材料の連続環(continuous ring)、またはステープル(staple)が挙げられる。
【0027】
先端ホルダー
図6は先端ホルダー601を示す。先端ホルダー601は一般的に円筒形であるが、他の形状を有してもよい。先端ホルダーはハンドル603を有する。ハンドルは、使用者が先端ホルダー601を保持することを可能にする任意の形状を取り得る。先端ホルダー601はまたねじ山602を有し得る。固定ナット102は、ねじ山602にねじ式ではまり(screw)得る。先端ホルダー601はまた、先端ホルダー601から突出し、固定ナット102の停止点となるストッパ604を有し得る。当業者は、固定ナットを先端ホルダーに取り付けるために他の設計を使用し得ることを理解する。代替的に、先端ホルダーは、当業者に公知の他の機構を使用して大動脈カニューレ100に固定され得る。一旦固定されると、先端ホルダーは、大動脈カニューレ100上に心臓が配置されても配置されなくても、大動脈カニューレ100を保持するために使用され得る。
【実施例
【0028】
実施例1
大動脈カニューレ100は、心臓を臓器チャンバー(示さず)に繋ぐために使用され得る。大動脈カニューレ100は、大動脈を解放および定位置で保持し、かん流液を心臓に還流させるので、心臓はほぼ生理学的な状態で維持され得る。一態様において、大動脈カニューレを展開するために、使用者は最初に、心臓に適合するサイズの大動脈カニューレ100を選択する。一態様において、大動脈カニューレ100は、大動脈を測定することにより選択され得る。使用者は、ばね装填ピボットアーム上の親指パッド116を押し下げる。使用者がグリップパッド116を押し下げると、ピボットアーム140は摺動ピボット窓118中のダウエルピン120の周囲を回転し、ピボットアームストラップ124はカニューレ本体114から離れて移動し、大動脈中にカニューレを配置するための空間が作製される。使用者は、カニューレを大動脈に配置し得る。次いで、使用者は、親指パッドを解放し、ピボットアーム140が大動脈上で閉じる。ピボットアーム140は、同時にまたは個別に操作され得る。ねじりばねにより生じる圧力は、大動脈を一時的に定位置に保持する。使用者は、必要があれば、大動脈がカニューレ本体114と充分にかみ合うように、大動脈の位置を調整し得る。次いで、使用者は、ピボットアームストラップ124中のループ136およびガイド142を通して、ケーブルタイを配置する。その後、使用者は、ケーブルタイを締めて、大動脈を定位置に保持する。いくつかの態様において、ケーブルタイを所定の力まで締めるツールを使用して、ケーブルタイを締め得る。使用者は、先細りした取付具108を臓器チャンバー(示さず)に挿入する。次いで、使用者は、固定ナット102を締める。当業者は、いくつかの態様において、大動脈カニューレ100を最初に臓器チャンバー内に配置し得、次いで大動脈を、大動脈カニューレ100に固定し得ることを認識する。
【0029】
本発明の態様として以下のものが挙げられる。
[1]臓器管理システムに繋がれるように適合される取付具、および
大動脈に接触するための大動脈インターフェイス
を含むカニューレ本体、ならびに
ピボットマウントに操作可能に繋がれるピボットアームストラップ
を含む、エキソビボ臓器管理システムにおける使用のための大動脈カニューレであって、
該ピボットマウントは、大動脈を大動脈インターフェイス上に保持するために、ピボットアームストラップを大動脈に均等に接触させる、大動脈カニューレ。
[2]該ピボットアームストラップおよび該ピボットマウントに繋がれるピボットアームをさらに含む、大動脈カニューレであって、ピボットマウントの周囲の回転によりピボットアームがカニューレ本体に向かって動かされる際に、ピボットアームストラップがカニューレ本体から離れて移動する、[1]記載の大動脈カニューレ。
[3]ピボットアームおよびピボットアームストラップが単一部分の部品である、[2]記載の大動脈カニューレ。
[4]大動脈を大動脈インターフェイス上に保持するためにピボットアームストラップに圧力をかけるばねをさらに含む、[1]記載の大動脈カニューレ。
[5]ダウエルピンが、ピボットアームをダウエルピンの周囲に回転させるためにばねと連絡する、[4]記載の大動脈カニューレ。
[6]ピボットアームが、ピボットアームの頂部を押し下げるために使用されるグリップパッドをさらに含む、[1]記載の大動脈カニューレ。
[7]グリップパッドに特定のテクスチャが出される(textured)、[6]記載の大動脈カニューレ。
[8]グリップパッドが取り外し可能である、[6]記載の大動脈カニューレ。
[9]ピボットアームストラップが、ピボットアームストラップの周囲にケーブルタイを保持するループおよびガイドをさらに含む、[1]記載の大動脈カニューレ。
[10]所定のケーブルタイ張力について、ピボットアームストラップのサイズに関係なく、同じ量の圧力が大動脈にかかるように、ケーブルタイにより大動脈にかかる圧縮を標準化するためのサイズの窓をさらに含む、[9]記載の大動脈カニューレ。
[11]大動脈カニューレを臓器チャンバーに可逆的に固定するために使用されるコネクタをさらに含む、[1]記載の大動脈カニューレ。
[12]コネクタが、ねじ山がついた固定ナットである、[11]記載の大動脈カニューレ。
[13]大動脈インターフェイスに特定のテクスチャが出される、[1]記載の大動脈カニューレ。
[14]大動脈カニューレを臓器チャンバーアセンブリに可逆的に固定するように構成される固定ナット、
カニューレ本体、ここで、該カニューレ本体は、
臓器チャンバーアセンブリに繋がれるサイズの先細りした取付具、
大動脈内に適合するサイズの大動脈インターフェイス、および
先細りした取付具から大動脈インターフェイスへと延在する先細りした中間部、および
ピボットマウント
を含む、
ピボットマウントに操作可能に繋がれるピボットアーム、ここで、該ピボットアームは、
ピボットアームの頂部を押し下げるために使用され得るグリップパッド、
大動脈インターフェイスに対して大動脈を保持するように構成されるピボットアームストラップ、および
ピボットアームストラップに、移動の範囲を通して大動脈との接触を維持させるように構成される摺動ピボット窓、
を含む、ならびに
ピボットマウントを摺動ピボット窓に繋ぐダウエルピン
を含む、エキソビボ臓器管理システムにおける使用のための大動脈カニューレであって、
該ピボットアームが、ダウエルピンの周囲を回転するように構成される、大動脈カニューレ。
[15]固定ナットに繋がれるように構成される先端ホルダーをさらに含む、[14]記載の大動脈カニューレ。
[16]大動脈インターフェイスに特定のテクスチャが出される、[14]記載の大動脈カニューレ。
[17]大動脈インターフェイス上に大動脈を保持するためにピボットアームストラップに圧力をかけるばねをさらに含む、[14]記載の大動脈カニューレ。
[18]グリップパッドが、押し下げられた場合にばねを圧縮する、[17]記載の大動脈カニューレ。
[19]ピボットアームストラップが、ピボットアームストラップの周囲にケーブルタイを維持するループおよびガイドをさらに含む、[14]記載の大動脈カニューレ。
[20]所定のケーブルタイ張力について、ピボットアームストラップのサイズに関係なく、同じ量の圧力が大動脈にかかるように、ケーブルタイにより大動脈にかかる圧縮を標準化するためのサイズの窓をさらに含む、[19]記載の大動脈カニューレ。
[21]臓器管理システムと液体連絡するように心臓を配置するための大動脈カニューレの使用方法であって、該方法は、
心臓の大動脈に適合するサイズの大動脈カニューレを選択する工程、
ここで大動脈カニューレは、
カニューレ本体、ここで、該カニューレ本体は、
臓器管理システムに繋がれるように適合される取付具、および
大動脈に接触するための大動脈インターフェイス
を含む、ならびに
ピボットマウントに操作可能に繋がれるピボットアームストラップ
を含み、該ピボットマウントは、ピボットアームストラップを、大動脈インターフェイス上に大動脈を保持するために大動脈に均等に接触させる、
ピボットアームがダウエルピンの周囲に回転し、ピボットアームストラップがカニューレ本体から離れて移動するように、ピボットアームを押し下げる工程、ここでダウエルピンは、ピボットマウントをピボットアームに操作可能に繋ぐ、
大動脈インターフェイスを大動脈中に配置する工程、
ピボットアームを解放する工程、
大動脈を大動脈インターフェイスの周囲の定位置に保持するために、ピボットアームストラップの周囲にケーブルタイを結びつける工程、ならびに
先細りした取付具を臓器管理システムに挿入する工程
を含む、方法。
[22]大動脈を大動脈カニューレに配置する前に、大動脈に外科用フェルト綿撒糸を縫合する工程をさらに含む、[21]記載の方法。
[23]大動脈カニューレを臓器管理システムに可逆的に固定するために固定ナットを使用する工程をさらに含む、[21]記載の方法。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図4
図5
図6