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特許7496034ピクチャ暗号化方法、装置、コンピュータ機器、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-28
(45)【発行日】2024-06-05
(54)【発明の名称】ピクチャ暗号化方法、装置、コンピュータ機器、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09C 5/00 20060101AFI20240529BHJP
   H04N 1/44 20060101ALI20240529BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20240529BHJP
   H04L 9/06 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
G09C5/00
H04N1/44
G06F21/60 320
H04L9/06 Z
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023518910
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-14
(86)【国際出願番号】 CN2021125894
(87)【国際公開番号】W WO2022105541
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-04-14
(31)【優先権主張番号】202011306972.5
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】タン,フイジョン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ランゼン
【審査官】平井 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-282687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09C 1/00-5/00
H04L 9/00-40
H04N 1/44
G06F 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行するピクチャ暗号化方法であって、
時間順を有するN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得するステップと、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得するステップと、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得するステップであって、前記ターゲット予測は状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、前記状態情報は予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報であるステップと、
前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記予測情報に基づいて、前記N枚の第1ピクチャを暗号化するステップと、を含む、ピクチャ暗号化方法。
【請求項2】
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する前記ステップは、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得するステップを含む、請求項1に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項3】
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する前記ステップの前に、
前記画像予測モデルにおけるブロック化ネットワークによって、ターゲットウィンドウの大きさに従って、前記N枚の第1ピクチャに対してブロック化処理を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚(Mは1以上の整数)の第1タイルを取得するステップであって、前記ターゲットウィンドウの大きさは前記ブロック化ネットワークのネットワークパラメータであるステップをさらに含み、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する前記ステップは、
前記M枚の第1タイルのそれぞれのアテンション重みに基づいて、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記M枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得するステップを含む、請求項2に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項4】
前記予測情報は対応する第1ピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの予測サブ情報を含み、前記予測サブ情報は第1タイルの予測結果を示す、請求項3に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項5】
前記M枚の第1タイルのそれぞれのアテンション重みに基づいて、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記M枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する前記ステップは、
ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルに対して事前処理を行って、前記ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を取得するステップであって、前記ターゲットピクチャは前記N枚の第1ピクチャのうちの何れか1枚であるステップと、
前記ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を前記画像予測モデルにおける画像特徴抽出ネットワークに入力して、前記画像特徴抽出ネットワークから出力された前記ターゲットピクチャのピクチャ特徴を取得するステップと、を含み、
前記画像特徴抽出ネットワークは、前記M枚の第1タイルのアテンション重みをパラメータとして、前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を処理するアテンションメカニズム層を含む、請求項3に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項6】
ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルに対して事前処理を行って、前記ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を取得する前記ステップは、
ターゲットタイルの階調値を取得するステップであって、前記ターゲットタイルは前記ターゲットピクチャに対応する前記M枚の第1タイルのうちの何れか1つであるステップと、
第1オーダの高速フーリエ変換に基づいて、前記ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報を取得するステップと、
前記ターゲットタイルの階調値と、前記ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報とを組み合わせて、前記ターゲットタイルの事前処理特徴を取得するステップと、を含む、請求項5に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項7】
前記第1タイプの特徴情報は、
画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴情報、高低周波数分布特徴情報、平坦度特徴情報、及びスペクトル重心特徴情報のうちの少なくとも1つを含む請求項6に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項8】
時間順を有するN枚の第1ピクチャを取得する前記ステップの前に、
訓練データを取得するステップであって、前記訓練データは、時間順を有するK枚(Kは2以上の整数)の第1ピクチャサンプル、及び前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報を含むものであるステップと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルに対して特徴抽出を行って、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得するステップと、
前記時間順に従って、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を前記画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報を取得するステップと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報に基づいて、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果を取得するステップと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果、及びK枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報に基づいて、損失関数値を取得するステップと、
前記損失関数値に基づいて、前記画像予測モデルを更新するステップと、をさらに含む、請求項5に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項9】
前記損失関数値に基づいて、前記画像予測モデルを更新する前記ステップは、
前記損失関数値に基づいて、前記リカーシブネットワーク、前記ブロック化ネットワーク、及び前記画像特徴抽出ネットワークのうちの少なくとも1つのネットワークに対してパラメータ更新を行うステップを含む、請求項8に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項10】
前記リカーシブネットワークは、
双方向ゲート付き回帰型ユニット(BGRU)、ゲート付き回帰型ユニット(GRU)、及び長・短期記憶(LSTM)のうちの少なくとも1つを含む、請求項2~9の何れか1項に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項11】
前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記予測情報に基づいて、前記N枚の第1ピクチャを暗号化する前記ステップは、
前記N枚の第1ピクチャと、それぞれに対応する前記予測情報とをスティッチングして、前記N枚の第1ピクチャの暗号化ピクチャデータを生成するステップを含む、請求項1~9の何れか1項に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項12】
前記N枚の第1ピクチャのうちの全て又は一部のピクチャは顔画像を含む、請求項1~9の何れか1項に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項13】
前記予測情報は、前記第1ピクチャに、画像品質が品質条件を満たす顔画像が含まれているか否かを示す、請求項12に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項14】
前記N枚の第1ピクチャは、顔画像に基づいてアイデンティティを認識する1回の過程で、時間順に従って、順に収集されたピクチャである、請求項12に記載のピクチャ暗号化方法。
【請求項15】
ピクチャ暗号化装置であって、
時間順を有するN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得するピクチャ取得モジュールと、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する特徴抽出モジュールと、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する情報出力モジュールであって、前記ターゲット予測は状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、前記状態情報は予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報である情報出力モジュールと、
前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記予測情報に基づいて、前記N枚の第1ピクチャを暗号化するピクチャ暗号化モジュールと、を含む、ピクチャ暗号化装置。
【請求項16】
前記情報出力モジュールは、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する情報出力サブモジュールを含む、請求項15に記載のピクチャ暗号化装置。
【請求項17】
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する前に、前記画像予測モデルにおけるブロック化ネットワークによって、ターゲットウィンドウの大きさに従って、前記N枚の第1ピクチャに対してブロック化処理を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚(Mは1以上の整数)の第1タイルを取得するタイル取得モジュールであって、前記ターゲットウィンドウの大きさは前記ブロック化ネットワークのネットワークパラメータであるタイル取得モジュールをさらに含み、
前記特徴抽出モジュールは、
前記M枚の第1タイルのそれぞれのアテンション重みに基づいて、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記M枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する特徴抽出サブモジュールを含む、請求項16に記載のピクチャ暗号化装置。
【請求項18】
プロセッサー及びメモリを含むコンピュータ機器であって、
前記メモリには少なくとも1つの命令、少なくとも一部のプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも一部のプログラム、前記コードセット又は命令セットが前記プロセッサーによって展開されて実行されることで、請求項1~14の何れか1項に記載のピクチャ暗号化方法を実現する、コンピュータ機器。
【請求項19】
プロセッサーによって展開されて実行されることで、請求項1~14の何れか1項に記載のピクチャ暗号化方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年11月19日にて提出された、出願番号が202011306972.5であり、発明の名称が「顔ピクチャ暗号化方法、装置、コンピュータ機器及び記憶媒体」である中国特許出願についての優先権を主張し、その全ての内容は本願に援用される。
【0002】
本願の実施例は、人工知能の技術分野に関し、特にピクチャ暗号化方法、装置、コンピュータ機器、記憶媒体及びプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、人工知能の継続的な発展に伴い、人工知能技術の生活での適用はますます幅広くなり、その適用には顔認識技術での適用が含まれている。顔認識は決済シナリオに適用され、「顔スキャン」決済を実現する。
【0004】
関連技術において、顔スキャンによって収集された顔スキャンデータの安全性を保証するために、一般的に、顔スキャンデータに対して暗号化処理を行う。通常の暗号化方法は、一定の暗号化フォーマットに従って、非対称アルゴリズムを利用して顔スキャンデータを暗号化し、暗号化フォーマットは一般的に、顔スキャンデータが導入されたタイムスタンプ又はカウンターである。
【0005】
しかし、上記の解決策で顔スキャンデータを暗号化すると、顔スキャンデータの暗号化フォーマットが解読されやすい状況が発生し、顔スキャンデータの安全性が悪くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願の実施例は、ピクチャ暗号化の安全性を向上させるピクチャ暗号化方法、装置、コンピュータ機器、記憶媒体及びプログラム製品を提供する。当該技術案は以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの側面によれば、コンピュータ機器が実行するピクチャ暗号化方法であって、
時間順を有するN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得するステップと、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得するステップと、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得するステップであって、前記ターゲット予測は状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、前記状態情報は予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報であるステップと、
前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記予測情報に基づいて、前記N枚の第1ピクチャを暗号化するステップと、を含むピクチャ暗号化方法を提供する。
【0008】
1つの側面によれば、ピクチャ暗号化装置であって、
時間順を有するN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得するピクチャ取得モジュールと、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する特徴抽出モジュールと、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する情報出力モジュールであって、前記ターゲット予測は状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、前記状態情報は予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報である情報出力モジュールと、
前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記予測情報に基づいて、前記N枚の第1ピクチャを暗号化するピクチャ暗号化モジュールと、を含むピクチャ暗号化装置を提供する。
【0009】
可能な実現形態において、前記情報出力モジュールは、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する情報出力サブモジュールを含む。
【0010】
可能な実現形態において、前記装置は、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する前に、前記画像予測モデルにおけるブロック化ネットワークによって、ターゲットウィンドウの大きさに従って、前記N枚の第1ピクチャに対してブロック化処理を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚(Mは1以上の整数)の第1タイルを取得するタイル取得モジュールであって、前記ターゲットウィンドウの大きさは前記ブロック化ネットワークのネットワークパラメータであるタイル取得モジュールをさらに含み、
前記特徴抽出モジュールは、
前記M枚の第1タイルのそれぞれのアテンション重みに基づいて、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記M枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する特徴抽出サブモジュールを含む。
【0011】
可能な実現形態において、前記予測情報は対応する第1ピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの予測サブ情報を含み、前記予測サブ情報は第1タイルの予測結果を示す。
【0012】
可能な実現形態において、前記特徴抽出サブモジュールは、
ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルに対して事前処理を行って、前記ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を取得する事前処理特徴ユニットであって、前記ターゲットピクチャは前記N枚の第1ピクチャのうちの何れか1枚である事前処理特徴ユニットと、
前記ターゲットピクチャに対応する前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を前記画像予測モデルにおける画像特徴抽出ネットワークに入力して、前記画像特徴抽出ネットワークから出力された前記ターゲットピクチャのピクチャ特徴を取得するターゲット特徴取得ユニットと、を含み、
前記画像特徴抽出ネットワークは、前記M枚の第1タイルのアテンション重みをパラメータとして、前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を処理するアテンションメカニズム層を含む。
【0013】
可能な実現形態において、前記事前処理特徴ユニットは、
ターゲットタイルの階調値を取得し、前記ターゲットタイルは前記ターゲットピクチャに対応する前記M枚の第1タイルのうちの何れか1つであり、
第1オーダの高速フーリエ変換に基づいて、前記ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報を取得し、
前記ターゲットタイルの階調値と、前記ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報とを組み合わせて、前記ターゲットタイルの事前処理特徴を取得する。
【0014】
可能な実現形態において、前記第1タイプの特徴情報は、
画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴情報、高低周波数分布特徴情報、平坦度特徴情報、及びスペクトル重心特徴情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0015】
可能な実現形態において、前記装置は、
時間順を有するN枚の第1ピクチャを取得する前に、訓練データを取得する訓練データ取得モジュールであって、前記訓練データは、時間順を有するK枚(Kは2以上の整数)の第1ピクチャサンプル、及び前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報を含む訓練データ取得モジュールと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルに対して特徴抽出を行って、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得するサンプル特徴抽出モジュールと、
前記時間順に従って、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を前記画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報を取得するサンプル予測情報取得モジュールと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報に基づいて、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果を取得するサンプル予測結果取得モジュールと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果、及びK枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報に基づいて、損失関数値を取得する損失関数値取得モジュールと、
前記損失関数値に基づいて、前記画像予測モデルを更新するモデル更新モジュールと、をさらに含む。
【0016】
可能な実現形態において、前記モデル更新モジュールは、
前記損失関数値に基づいて、前記リカーシブネットワーク、前記ブロック化ネットワーク、及び前記画像特徴抽出ネットワークのうちの少なくとも1つのネットワークに対してパラメータ更新を行うパラメータ更新サブモジュールを含む。
【0017】
可能な実現形態において、前記リカーシブネットワークは、
双方向ゲート付き回帰型ユニット(BGRU)、ゲート付き回帰型ユニット(GRU)、及び長・短期記憶(LSTM)のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
可能な実現形態において、前記ピクチャ暗号化モジュールは、
前記N枚の第1ピクチャと、それぞれに対応する前記予測情報とをスティッチングして、前記N枚の第1ピクチャの暗号化ピクチャデータを生成するピクチャ暗号化サブモジュールを含む。
【0019】
可能な実現形態において、前記N枚の第1ピクチャのうちの全て又は一部のピクチャは顔画像を含む。
【0020】
可能な実現形態において、前記予測情報は、前記第1ピクチャに、画像品質が品質条件を満たす顔画像が含まれているか否かを示す。
【0021】
別の側面によれば、プロセッサー及びメモリを含むコンピュータ機器であって、前記メモリには少なくとも1つの命令、少なくとも一部のプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも一部のプログラム、前記コードセット又は命令セットが前記プロセッサーによって展開されて実行されることで、以上に記載のピクチャ暗号化方法を実現する、コンピュータ機器を提供する。
【0022】
別の側面によれば、少なくとも1つの命令、少なくとも一部のプログラム、コードセット又は命令セットが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも一部のプログラム、前記コードセット又は命令セットがプロセッサーによって展開されて実行されることで、以上に記載のピクチャ暗号化方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0023】
本願の1つの態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムであって、当該コンピュータ命令はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されている、コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムを提供する。コンピュータ機器のプロセッサーは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から当該コンピュータ命令を読み取り、当該コンピュータ命令を実行することで、当該コンピュータ機器に、上記の態様の各種の好適な実現形態から提供されたピクチャ暗号化方法を実行させる。
【発明の効果】
【0024】
本願が提供する技術案は以下の有益な効果を含む。
【0025】
時間順を有する各第1ピクチャに対して特徴抽出を行った後、各第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、各第1ピクチャに対応する予測情報を取得し、各第1ピクチャに対応する予測情報に基づいて各第1ピクチャを暗号化する。予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された状態情報を通じて予測を行って、第1ピクチャのピクチャ特徴を予測する現在の予測情報を取得する。上記の解決策によれば、第1ピクチャのピクチャ特徴の、時間次元での関連を加味することで、第1ピクチャのそれぞれの予測情報に影響し、第1画像における、非ニューラルネットワーク安全係数のみが導入された暗号化フォーマットが解読されやすい状況を回避して、第1ピクチャを暗号化する暗号化フォーマットを拡張するとともに、暗号化後の第1画像の安全性を向上させる。
【0026】
なお、以上の一般な記載及び以下の細部記載は、単に例示的及び解釈的なものであり、本願を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
ここで、図面は明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本願に合う実施例を示し、明細書とともに本願の原理を解釈する。
図1】例示的な一実施例によるピクチャ暗号化システムの概略図である。
図2】例示的な一実施例による顔収集端末の概略図である。
図3】例示的な一実施例によるピクチャ暗号化方法のフローチャートである。
図4】例示的な一実施例によるピクチャ暗号化方法のフロー概略図である。
図5図4の実施例によるBGRUの構造概略図である。
図6図4の実施例による連続的な時間の顔画像収集の概略図である。
図7図4の実施例による画像予測モデルの構造概略図である。
図8】例示的な一実施例による顔ピクチャ暗号化システムの構造概略図である。
図9】例示的な一実施例によるピクチャ暗号化装置のブロック図である。
図10】例示的な一実施例によるコンピュータ機器の構造概略図である。
図11】例示的な一実施例によるコンピュータ機器の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明し、その例示は図面に示される。以下の記載が図面に係わる際、別に示さない限り、異なる図面における同一数字は、同一又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載の実施形態は、本願と一致する全ての実施形態を代表してはいない。逆に、添付の特許請求の範囲に詳しく記載された、本願のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例のみである。
【0029】
なお、本明細書に言及される「いくつか」は、1つ又は複数を指し、「複数」は2つ又はそれ以上を指す。「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を記載し、3つの関係が存在できることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在する場合、A及びBが同時に存在する場合、Bが単独に存在する場合という3つの場合を示す。符号「/」は一般的に、前後の関連オブジェクトが「又は」という関係にあることを示す。
【0030】
本願の各実施例の解決策は人工知能(Artificial Intelligence、AI)によって顔スキャン決済の過程に実現される。
【0031】
顔認識(Face Recognition):顔認識は人の顔特徴情報に基づいてアイデンティティ認識を行う生物認識技術である。顔認識はビデオカメラ又はカメラによって顔が含まれた画像又はビデオストリームを収集し、画像から顔を自動検出して追跡し、さらに、検出された顔画像に対して一連の関連アプリケーション操作を行う。技術面では、画像収集、特徴位置決め、アイデンティティの確認及び検索などを含む。
【0032】
ユーザーの、時間順を有する各顔ピクチャを取得した後、特徴を抽出してリカーシブネットワークを介して各顔ピクチャに対応する予測情報を出力し、各顔ピクチャに対応する予測情報に基づいて各顔ピクチャを暗号化することで、暗号化後の顔画像の安全性を向上させる。
【0033】
本願の実施例が提供する解決策は、人工知能の顔認識、機械学習などの技術に関し、具体的に、以下の実施例によって説明する。
【0034】
本願の実施例の解決策はモデル訓練階段及び画像処理階段を含む。図1は例示的な一実施例による顔ピクチャ暗号化システムの概略図である。図1に示すように、モデル訓練階段で、モデル訓練機器110は入力された各組の第1ピクチャサンプルを訓練することで、機械学習モデルを取得し、画像処理階段において、画像処理機器120は、訓練が完了された機械学習モデル、及び入力された、暗号化を必要とする各組の第1ピクチャに基づいて、その組の第1ピクチャに対応する予測情報を出力し、当該予測情報及びその組の第1ピクチャに対して一定のデータフォーマットのデータパッケージングを行って、その組の第1ピクチャに対する暗号化を完成する。
【0035】
上記のモデル訓練機器110及び画像処理機器120は機械学習能力を有するコンピュータ機器とすることができ、例えば、当該コンピュータ機器はパーソナルコンピュータ、サーバー及び据え置き型科学研究機器などの据え置き型コンピュータ機器であってもよいし、又はタブレット、電子書籍リーダーなどのモバイルコンピュータ機器であってもよい。
【0036】
可能な実現形態において、上記のモデル訓練機器110と画像処理機器120とは同一機器であってもよいし、又は異なる機器であってもよい。異なる機器である場合、モデル訓練機器110と画像処理機器120とは同一タイプの機器であってもよく、例えばモデル訓練機器110と画像処理機器120とは何れもパーソナルコンピュータであってもよいし、又は異なるタイプの機器であってもよく、例えば、モデル訓練機器110はサーバーであり、画像処理機器120は据え置き型科学研究実験機器などであってもよい。本願の実施例はモデル訓練機器110及び画像処理機器120の具体的なタイプを限定しない。
【0037】
顔ピクチャ収集端末130は顔画像認識機能を有するスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン、レジ機器などであってもよいが、これらに限定されない。
【0038】
例えば、ピクチャ収集端末130は顔収集端末であり、当該顔収集端末は顔認識機能を有する端末であってもよい。
【0039】
画像処理機器120は独立の物理サーバーであってもよく、複数の物理サーバーからなるサーバークラスタ又は分散システムであってもよく、さらに、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメイン名サービス、セキュリティーサービス、CDN(Content Delivery Network、コンテンツデリバリネットワーク)、ビッグデータ、及び人工知能プラットフォームなどの基本的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバーであってもよい。
【0040】
可能な実現形態において、当該顔ピクチャ暗号化システムはスマート決済プラットフォームに適用され、ピクチャ収集端末130は顔収集端末、例えば、大画面セルフレジ機器であってもよく、ユーザーが大画面セルフレジ機器を使用するときに、大画面セルフレジ機器の側で一定期間内のユーザーの顔ビデオを収集し、当該顔ビデオには時間順を有するいくつかの顔ピクチャが含まれ、当該顔ピクチャは顔画像を含むピクチャであり、伝送ネットワークを介して画像処理機器120にアップロードされる。画像処理機器120は、機械学習モデルによって時間順を有する各顔ピクチャに対して特徴抽出及び演算を行って、最後に、各顔ピクチャに対応する予測情報を出力して、各顔ピクチャ及び対応する予測情報に対して所定のデータフォーマットの暗号化を行って、暗号化後の顔画像を生成する。
【0041】
顔ピクチャ収集端末130と画像処理機器120とは通信ネットワークを介して接続される。好ましくは、通信ネットワークは有線ネットワーク又は無線ネットワークである。
【0042】
好ましくは、上記の無線ネットワーク又は有線ネットワークは標準通信技術及び/又はプロトコルを使用する。ネットワークは一般的にインターネットであるが、任意のネットワークであってもよく、ローカルネットワーク(Local Area Network、LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(Metropolitan Area Network、MAN)、広域エリアネットワーク(Wide Area Network、WAN)、モバイル、有線又は無線ネットワーク、専用ネットワーク又はバーチャルプライベートネットワークの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、ハイパーテキストマークアップランゲージ(Hyper Text Mark―up Language、HTML)、エクステンシブルマークアップランゲージ(Extensible Markup Language、XML)が含まれる技術及び/又はフォーマットで、ネットワークを介して交換されるデータを表す。また、例えばセキュアソケットレイヤー(Secure Socket Layer、SSL)、トランスポートレイヤーセキュリティ(Transport Layer Security、TLS)、バーチャルプライベートネットワーク(Virtual Private Network、VPN)、インターネットプロトコルセキュリティ(Internet Protocol Security、IPsec)などの通常の暗号化技術で全て又はいくつかのリンクを暗号化してもよい。別のいくつかの実施例において、カスタム及び/又は専用データ通信技術を使用して、上記のデータ通信技術に対して取り替え又は補充を行ってもよい。これに対して本願は限定しない。
【0043】
本願の実施例は顔ピクチャ暗号化のシナリオに適用され、顔収集端末によって第1ピクチャを収集し、顔認識技術がスマート決済に適用される場合、顔収集端末によって顔画像に対する収集を実現する。図2は例示的な一実施例による顔収集端末の概略図である。図2に示すように、当該顔収集端末20はカメラコンポーネント21、ディスプレイスクリーン22、領収書印刷領域23及び商品スキャン領域24を含む。
【0044】
カメラコンポーネント21によってユーザーの顔画像を収集し、収集された顔画像、収集結果をディスプレイスクリーン22に表示する。
【0045】
決済過程で、ユーザーは商品スキャン領域24において決済対象となる商品に対して商品情報の入力を行ってから、顔認識決済のフローを開始させる。
【0046】
ディスプレイスクリーン22はインターフェース情報の表示及びユーザーによるタッチ操作をサポートする。
【0047】
図3は例示的な一実施例によるピクチャ暗号化方法のフローチャートである。当該ピクチャ暗号化方法はコンピュータ機器によって実行される。当該コンピュータ機器は端末であってもよいし、サーバーであってもよく、又は、当該コンピュータ機器は端末及びサーバーを含んでもよく、例えば、上記のコンピュータ機器は図1に示す画像処理機器120であってもよい。図3に示すように、当該ピクチャ暗号化方法は以下のステップ301~304を含む。
【0048】
ステップ301:時間順を有するN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得する。
【0049】
本願の実施例において、コンピュータ機器はピクチャ収集端末からアップロードされた所定の期間内の画像ビデオを取得し、当該画像ビデオに基づいて時間順に従って配列されたN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得する。
【0050】
可能な実現形態において、時間順を有するN枚の第1ピクチャ同士の時間間隔は同様である。
【0051】
コンピュータ機器は、N枚の第1ピクチャとして、当該画像ビデオにおける各フレームの顔ピクチャを取得する。
【0052】
ステップ302:N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する。
【0053】
本願の実施例において、コンピュータ機器は取得されたN枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する。
【0054】
コンピュータ機器は、訓練が完了された画像予測モデルにおける画像特徴抽出ネットワークによって、N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得してもよい。
【0055】
可能な実現形態において、画像予測モデルは、TensorFlow機械学習ライブラリに基づいて、交差エントロピーを損失関数として、勾配降下アルゴリズムによって訓練されることで得られたニューラルネットワークモデルである。
【0056】
N枚の第1ピクチャに対する特徴抽出は、画像予測モデルにおける画像特徴抽出ネットワークによって行ってもよく、画像特徴抽出ネットワークは畳み込み層及びプーリング層を含む。
【0057】
ステップ303:時間順に従って、N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を順に行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得し、ターゲット予測は状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、状態情報は予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報である。
【0058】
本願の実施例において、コンピュータ機器は時間順に従って、N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を順に行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する。
【0059】
N枚の第1ピクチャが有する時間順に従って、特徴抽出によって得られたN枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワーク(Recursive Network)に順に入力して、リカーシブネットワークの計算によって、N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を出力する。
【0060】
好ましくは、ターゲット予測は、現在の状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、現在の状態情報は、既に予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新することで得られた情報である。
【0061】
画像予測モデルにおいて、画像特徴抽出ネットワークの後ろにはリカーシブネットワークが追加されてもよい。リカーシブネットワークは、入力済みの顔ピクチャのピクチャ特徴に基づいて現在のリカーシブネットワークの状態情報を決定し、コンピュータ機器は現在のリカーシブネットワークの状態情報に基づいて、現在入力されているピクチャ特徴を予測して、予測結果を出力する。
【0062】
ステップ304:N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報に基づいて、N枚の第1ピクチャを暗号化する。
【0063】
本願の実施例において、コンピュータ機器はN枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報に基づいて、各第1ピクチャをそれぞれ処理することで、N枚の第1ピクチャに対する暗号化を実現する。
【0064】
コンピュータ機器は、N枚の第1ピクチャのピクチャ特徴がリカーシブネットワークに入力された後、出力されたそれぞれの予測情報に基づいて、N枚の第1ピクチャをそれぞれ暗号化する。
【0065】
可能な実現形態において、所定のデータ構造に従って、N枚の第1ピクチャに対応する予測情報と、N枚の第1ピクチャのピクチャデータとを組み合わせて、暗号化後のN枚の第1ピクチャを生成する。
【0066】
以上のように、時間順を有する各第1ピクチャに対して特徴抽出を行った後、各第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、各第1ピクチャに対応する予測情報を取得し、各第1ピクチャに対応する予測情報に基づいて各第1ピクチャを暗号化する。予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された状態情報を通じて予測を行って、第1ピクチャのピクチャ特徴を予測する現在の予測情報を取得する。上記の解決策によれば、第1ピクチャのピクチャ特徴の、時間次元での関連を加味することで、第1ピクチャのそれぞれの予測情報に影響し、第1画像における、非ニューラルネットワーク安全係数のみが導入された暗号化フォーマットが解読されやすい状況を回避して、第1ピクチャを暗号化する暗号化フォーマットを拡張するとともに、暗号化後の第1画像の安全性を向上させる。
【0067】
図4は例示的な一実施例によるピクチャ暗号化方法のフローチャートである。当該ピクチャ暗号化方法はコンピュータ機器によって実行される。当該コンピュータ機器は端末であってもよいし、サーバーであってもよく、又は、当該コンピュータ機器は端末及びサーバーを含んでもよい。例えば、上記のコンピュータ機器は図1の画像処理機器120であってもよい。図4に示すように、当該ピクチャ暗号化方法は以下のステップ401~411を含む。
【0068】
ステップ401:訓練データを取得する。
【0069】
本願の実施例において、モデル訓練機器はモデル訓練のための訓練データを取得する。
【0070】
訓練データは時間順を有するK枚の第1ピクチャサンプル、及びK枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報を含む。
【0071】
マーキング情報は、第1ピクチャにターゲットオブジェクトが含まれるか否か、又は、第1ピクチャに、画像品質が品質条件を満たすターゲットオブジェクトが含まれるか否かを示してもよく、ターゲットオブジェクトが含まれたピクチャのラベルであってもよい。
【0072】
可能な実現形態において、第1ピクチャは顔収集装置によって収集された各ビデオにおける画像である。
【0073】
例えば、サンプルが顔ピクチャである場合、顔収集装置は多数の顔画像を収集し、多数の顔画像には半分のポジティブサンプル顔画像及び半分のネガティブサンプル顔画像が含まれる。ポジティブサンプル顔画像として顔画像に含まれた各フレームの顔ピクチャは、画像品質が品質条件を満たす顔ピクチャに属す。ネガティブサンプル顔ビデオデータとして顔画像に含まれた各フレームピクチャは、非顔ピクチャ、又は画像品質が品質条件を満たしていない顔ピクチャである。収集された訓練データに対して事前処理、即ち、データクリーニングを行って、各訓練データにおける無効の顔ピクチャを除去する。
【0074】
無効の顔ピクチャは、含まれたピクチャが暗すぎ又は黒すぎるため、ピクチャにおける顔データを抽出できない顔ピクチャである。
【0075】
ステップ402:K枚の第1ピクチャサンプルに対して特徴抽出を行って、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する。
【0076】
本願の実施例において、モデル訓練のためのコンピュータ機器は、K枚の第1ピクチャサンプルに対して特徴抽出を行って、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する。
【0077】
第1ピクチャサンプルが顔画像サンプルである場合、モデル訓練のためのコンピュータ機器は、K枚の顔ピクチャサンプルに対してブロック化処理を行って、K枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれに対応するL枚の顔タイルサンプルを取得してから、L枚の顔タイルサンプルのそれぞれに対応するアテンション重みに基づいて、K枚の顔ピクチャのそれぞれのL枚の顔タイルサンプルに対して特徴抽出を行って、K枚の顔ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する。
【0078】
Kは2以上の整数である。Lは1以上の整数である。
【0079】
例示的に、コンピュータ機器は様々な大きさのウィンドウに従って、各顔画像サンプルにおける各顔ピクチャサンプルに対してブロック化を行って、RGB三色顔タイルサンプルから、灰色の顔タイルサンプルに変換して、異なる高速フーリエ変換オーダによって特徴情報を抽出し、各顔タイルサンプルに対応する画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴情報、高低周波数の分布特徴情報、平坦度(Flatness)特徴情報及びスペクトル重心特徴情報のうちの少なくとも1つを取得し、各顔タイルサンプルの階調値と、対応するように取得された所定タイプの特徴情報と、をスティッチングして、画像予測モデルの入力層に入力し、畳み込み層、プーリング層及びアテンションメカニズム層を介して、各顔タイルサンプルに対して特徴抽出を行って、K枚の顔ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する。
【0080】
ステップ403:時間順に従って、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、リカーシブネットワークから出力された、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報を取得する。
【0081】
本願の実施例において、コンピュータ機器は時間順に従って、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、この時の状態情報に基づいてリカーシブネットワークから出力された、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報を取得する。
【0082】
第1ピクチャサンプルが顔画像サンプルである場合、コンピュータ機器は、時間順に従って、画像特徴抽出ネットワークから出力されたK枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を、画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、リカーシブネットワークから出力された、K枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報を取得する。
【0083】
予測情報は対応する顔ピクチャサンプルの予測結果を示し、リカーシブネットワークは入力されたピクチャ特徴を状態情報によって予測するネットワークであり、状態情報は入力済みの顔ピクチャサンプルのピクチャ特徴に基づいて更新された情報である。
【0084】
可能な実現形態において、時間順に従って、K枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれに対応するL枚の顔タイルサンプルをリカーシブネットワークに順に入力し、K枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれに対応する予測情報を出力し、顔ピクチャサンプルに対応する予測情報は、L枚の顔タイルサンプルの予測結果が含まれたベクトルである。
【0085】
可能な実現形態において、リカーシブネットワークは、双方向ゲート付き回帰型ユニット(Bi―directional Gated Recurrent Unit、BGRU)、ゲート付き回帰型ユニット(Gated Recurrent Unit、GRU)及び長・短期記憶(Long Short Term Memory、LSTM)のうちの少なくとも1つを含む。
【0086】
例えば、図5は本願の実施例のBGRUの構造概略図であり、図5に示すように、BGRUは通常の双方向ゲート付き回帰型ニューラルネットワークであり、その入力は、現在の時点で入力されたピクチャ特徴x[t]及びその前の時点の隠れ状態h[t―1]であり、即ち、出力された予測結果y[t]は、現在の時点tのピクチャ特徴及びその前の時点t-1の隠れ状態によって影響される。
【0087】
ステップ404:K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報に基づいて、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果を取得する。
【0088】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報に基づいて、K枚の第1ピクチャサンプルに、画像品質が品質条件を満たすターゲットオブジェクトが含まれるか否かを取得する。
【0089】
第1ピクチャサンプルが顔画像サンプルである場合、コンピュータ機器は、K枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報に基づいて、その顔ピクチャサンプルがターゲット顔ピクチャであるか否かを決定し、当該ターゲット顔ピクチャは、画像品質が品質条件を満たす顔画像とし得る。
【0090】
ステップ405:K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果、及びK枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報に基づいて、損失関数値を取得する。
【0091】
可能な実現形態において、コンピュータ機器は、K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果を統計し、それぞれの予測結果にターゲットオブジェクトが含まれるか否か、及び当該K枚の第1ピクチャサンプルの事前マーキング情報にターゲットオブジェクトが含まれるか否かを示すことに基づいて、モデルの損失関数値を決定する。
【0092】
第1ピクチャサンプルが顔画像サンプルである場合、コンピュータ機器は、K枚の顔ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果を統計して、それぞれの予測結果がターゲット顔として予測されるか否か、及び当該K枚の顔ピクチャサンプルの事前マーキング情報がターゲット顔であるか否かに基づいて、モデルの損失関数値を決定する。
【0093】
ステップ406:損失関数値に基づいて、画像予測モデルを更新する。
【0094】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、モデルの訓練が完了するまで、計算による損失関数値に基づいて画像予測モデルにおけるモデルパラメータを更新する。
【0095】
可能な実現形態において、損失関数値に基づいて、リカーシブネットワーク、ブロック化ネットワーク及び画像特徴抽出ネットワークのうちの少なくとも1つのネットワークに対してパラメータを更新する。
【0096】
更新されたモデルパラメータは、アテンション重み及びターゲットウィンドウの大きさを含むが、これらに限定されない。
【0097】
可能な実現形態において、画像予測モデルの訓練が完了された後、テストセットによって画像予測モデルに対してモデル評価を行う。
【0098】
第1ピクチャサンプルが顔画像サンプルである場合、コンピュータ機器は、テストセットにおける各組の顔ピクチャを取得して、各組の顔ピクチャを各組のグレーピクチャに変換してから、各組のグレーピクチャに対してブロック化を行って、各組のグレーピクチャの特徴情報を抽出し、特徴を抽出した後、リカーシブネットワークによってブロック化後のいくつかのブロックの顔タイルを予測し、投票の方法で各顔タイルの予測結果を統計し、当該顔タイルがターゲット顔として予測された場合、ポジティブサンプルに投票し、そうでなければ、ネガティブサンプルに投票する。
【0099】
ステップ407:時間順を有するN枚の第1ピクチャを取得する。
【0100】
本願の実施例において、画像収集装置によって時間順を有するN枚の第1ピクチャを取得する。
【0101】
可能な実現形態において、N枚の第1ピクチャのうちの全て又は一部のピクチャは顔画像を含み、予測情報は、第1ピクチャに画像品質が品質条件を満たす顔画像が含まれているか否かを示す。
【0102】
つまり、当該画像収集装置は顔収集装置であってもよく、当該第1ピクチャは顔ピクチャであってもよい。
【0103】
可能な実現形態において、顔収集装置は所定の期間内の顔画像を収集し、サーバーにアップロードして、サーバーはN枚(Nは2以上の整数)の顔ピクチャを顔画像から取得する。
【0104】
所定の期間は、事前設定された時間長であってもよく、又は顔収集端末が顔認識状況に基づいて決定した時間長であってもよい。
【0105】
例示的に、開発者は直接的に顔収集端末による顔画像取得の時間長を5sに設定し、顔収集端末は、顔画像の収集を5秒間続けると、取得された5sの顔画像をサーバーにアップロードし、又は、顔収集端末は、現在収集された顔画像品質に基づいて収集時間長を決定し、顔収集端末が取得した顔画像品質と収集時間長とは負の相関関係にあってもよい。
【0106】
フレームを単位として、顔画像からN枚の顔ピクチャを取得してもよく、即ち、N枚の顔ピクチャは、取得された顔画像における各フレームの顔ピクチャを含む。
【0107】
可能な実現形態において、N枚の顔ピクチャは1回の顔認識過程で、時間順に従って、順に収集された顔ピクチャである。
【0108】
例えば、図6は本願の実施例の連続的な時間の顔画像収集の概略図であり、図6に示すように、ユーザーが顔収集端末に面している場合、顔収集端末は第1状態画面61を表示して、調整するようにユーザーに提示し、顔画像の収集を始めると、第2状態画面62を顔収集端末に表示し、当該表示領域内にはカウントダウン指示が存在し、カウントダウンが完了すると、N枚の顔ピクチャの収集が完了する。
【0109】
ステップ408:ターゲットウィンドウの大きさに従って、画像予測モデルにおけるブロック化ネットワークによって、N枚の第1ピクチャに対してブロック化処理を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚の第1タイルを取得する。
【0110】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、N枚の第1ピクチャを画像予測モデルにおけるブロック化ネットワークに入力し、ブロック化ネットワークを介してターゲットウィンドウに従って、N枚の第1ピクチャに対してブロック化処理を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚の第1タイルを取得する。
【0111】
Mは1以上の整数であり、ターゲットウィンドウの大きさはブロック化ネットワークのネットワークパラメータである。
【0112】
可能な実現形態において、ターゲットウィンドウの大きさは、画像予測モデルの訓練階段で更新が完了されたモデルパラメータである。
【0113】
例示的に、第1ピクチャは顔ピクチャであることを例とし、ターゲットウィンドウの大きさが2*2である時、顔ピクチャが4*4の大きさのピクチャであれば、ブロック化ネットワークを介して、顔ピクチャを4つの顔タイルに分ける。
【0114】
ステップ409:M枚の第1タイルのそれぞれに対応するアテンション重みに基づいて、N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する。
【0115】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、M枚の第1タイルのそれぞれに対応するアテンション重みに基づいて、N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する。
【0116】
可能な実現形態において、コンピュータ機器は、ターゲットピクチャに対応するM枚の第1タイルに対して事前処理を行って、ターゲットピクチャに対応するM枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を取得してから、ターゲットピクチャに対応するM枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を画像予測モデルにおける画像特徴抽出ネットワークに入力して、画像特徴抽出ネットワークから出力されたターゲットピクチャのピクチャ特徴を取得する。
【0117】
例示的に、顔ピクチャ暗号化のシナリオに適用される場合、ターゲットピクチャはターゲット顔ピクチャであってもよい。
【0118】
ターゲット顔ピクチャはN枚の顔ピクチャのうちの何れか1枚であり、画像特徴抽出ネットワークには、M枚の顔タイルのアテンション重みをパラメータとして、M枚の顔タイルのそれぞれの事前処理特徴を処理するためのアテンションメカニズム層が含まれる。
【0119】
可能な実現形態において、コンピュータ機器は、ターゲットタイルの階調値を取得してから、第1オーダの高速フーリエ変換に基づいて、ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報を取得して、ターゲットタイルの階調値と、ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報とを組み合わせて、ターゲットタイルの事前処理特徴を取得する。
【0120】
ターゲットタイルはターゲットピクチャに対応するM枚の第1タイルのうちの何れか1つである。
【0121】
例示的に、コンピュータ機器は、N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚の第1タイルを画像特徴抽出ネットワークに入力し、画像特徴抽出ネットワークによって各M枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、各M枚の第1タイルに対応するタイル特徴を取得し、画像特徴抽出ネットワークには、アテンション重みを各第1タイルに割り当てるためのアテンションメカニズム層が含まれる。各タイル特徴に基づいて、各M枚の第1タイルに対応するN枚の第1ピクチャのピクチャ特徴を取得する。
【0122】
画像特徴抽出ネットワークには畳み込み層及びプーリング層が含まれる。
【0123】
例示的に、画像予測モデルの第1層は入力層であり、64個の畳み込みコアを使用し、畳み込みコアの大きさが3*3であり、ストライド(stride)が1であり、パディング(padding)が1である畳み込み層を第2層とし、ウィンドウ(windows)が2*2であり、ストライド(stride)が2であるプーリング層を第3層とし、128個の畳み込みコアを使用し、畳み込みコアの大きさが3*3であり、ストライド(stride)が1であり、パディング(padding)が1である畳み込み層を第4層とし、ウィンドウ(windows)が2*2であり、ストライド(stride)が2であるプーリング層を第5層とし、256個の畳み込みコアを使用し、畳み込みコアの大きさが3*3であり、ストライド(stride)が1であり、パディング(padding)が1である畳み込み層を第6層とし、ウィンドウ(windows)が2*2であり、ストライド(stride)が2であるプーリング層を第7層とし、第8層にはバッチ正規化層(Batch Normalizaiton)が追加され、第9層には最大値プーリング層(MaxPooling)が追加される。アテンションメカニズム層は畳み込み層又はプーリング層の前に位置してもよい。
【0124】
可能な実現形態において、第1タイプの特徴情報は、画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴情報、高低周波数分布特徴情報、平坦度特徴情報、及びスペクトル重心特徴情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0125】
例えば、コンピュータ機器は、高速フーリエ変換のオーダ(FFT Size)が4096である場合の画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴を抽出して、画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴に対して正規化を行う。コンピュータ機器は、高速フーリエ変換のオーダ(FFT Size)が2048である場合の高低周波数の分布特徴を抽出して、高低周波数の分布特徴に対して正規化を行う。コンピュータ機器は、高速フーリエ変換のオーダ(FFT Size)が1024である場合の平坦度(Flatness)特徴を抽出して、平坦度(Flatness)特徴に対して正規化を行う。コンピュータ機器は、高速フーリエ変換のオーダ(FFT Size)が1024である場合のスペクトル重心特徴を抽出して、スペクトル重心特徴に対して正規化を行う。
【0126】
ステップ410:時間順に従って、N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、リカーシブネットワークから出力された、N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する。
【0127】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、時間順に従って、画像特徴抽出ネットワークから出力されたN枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、リカーシブネットワークから出力された、N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する。
【0128】
可能な実現形態において、対応するN枚の第1ピクチャが有する時間順に従って、各M枚の第1タイルはリカーシブネットワークに順に入力され、リカーシブネットワークから出力された、各第1タイルに対応する予測結果を取得する。各M枚の第1タイルのそれぞれの予測結果に基づいて、N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する。
【0129】
予測情報は第1ピクチャの予測結果を示し、リカーシブネットワークは入力されたピクチャ特徴を状態情報によって予測するネットワークであり、状態情報は入力済みの顔ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報である。
【0130】
可能な実現形態において、第1ピクチャが顔ピクチャである場合、予測情報は、対応する顔ピクチャに顔が含まれるか否かを示す情報であるか、又は、対応する顔ピクチャに、画像品質が品質条件を満たす顔画像が含まれているか否かを示す情報である。
【0131】
可能な実現形態において、リカーシブネットワークは、双方向ゲート付き回帰型ユニット(BGRU)、ゲート付き回帰型ユニット(GRU)、及び長・短期記憶(LSTM)のうちの少なくとも1つを含む。
【0132】
例えば、画像予測モデルの第10層には双方向ゲート付き回帰型ユニット(BGRU)が追加され、隠れユニットは256である。2枚の顔ピクチャは、各顔ピクチャが2枚の顔タイルに対応する場合、時間順に従って、リカーシブネットワークに順に入力され、まず、1番目の顔ピクチャサンプルに対応する2枚の顔タイルを入力し、顔タイルの予測結果が顔情報を含むことであれば、当該顔タイルに対応する予測結果は1であり、そうでなければ、0である。2枚の顔タイルに対して何れも顔情報を有すると予測された場合、当該1番目の顔ピクチャに対応する予測情報は(1、1)のベクトルである。
【0133】
可能な実現形態において、N枚の顔ピクチャにおける各M枚の顔タイルのそれぞれの予測結果は、画像予測モデルの最後の1層が採用するsigmoid関数によって出力される。
【0134】
予測情報は、出力された1つのM*Yのlogits値であり、Mはモデル入力画像から区画されたブロックの数であり、Yは各ブロックの予測結果値として、0又は1である。
【0135】
例えば、図7は本願の実施例の画像予測モデルの構造概略図である。図7に示すように、顔ピクチャに対応するスペクトログラム71を各畳み込み層に入力し、特徴抽出を行ってから、リカーシブネットワーク72によって抽出された特徴に対して時間次元の出力・計算を行って、完全接続層を介して当該スペクトログラム71に対応する予測ラベル73を出力する。
【0136】
可能な実現形態において、予測情報には、対応する第1ピクチャのM枚の第1タイルのそれぞれの予測サブ情報が含まれ、予測サブ情報は対応する第1タイルの予測結果を示す。
【0137】
ステップ411:N枚の第1ピクチャと、それぞれに対応する予測情報とをスティッチングして、N枚の第1ピクチャの暗号化ピクチャデータを生成する。
【0138】
本願の実施例において、コンピュータ機器は、N枚の第1ピクチャと、それぞれに対応する予測情報とをスティッチングして、N枚の第1ピクチャの暗号化ピクチャデータを取得してもよい。
【0139】
コンピュータ機器は、N枚の顔ピクチャと、それぞれに対応する予測情報とをそれぞれスティッチングして、N枚の顔ピクチャの暗号化ピクチャデータを生成してもよい。
【0140】
可能な実現形態において、ターゲットデータ構造に基づいて、N枚の顔ピクチャと、それぞれの予測情報とをスティッチングして、暗号化後のN枚の顔ピクチャを生成する。
【0141】
例示的に、ターゲットデータ構造は、{予測情報}{payload}のフォーマットでスティッチングされることで生成される暗号化後の顔ピクチャであり、payloadは顔ピクチャに対応する顔データである。
【0142】
別の可能な実現形態において、ターゲットデータ構造に基づいて、N枚の顔ピクチャと、それぞれの予測情報及び顔データ属性情報とをスティッチングして、暗号化後のN枚の顔ピクチャを生成する。
【0143】
可能な実現形態において、顔データ属性情報はタイムスタンプ情報(timestamp)、カウンター情報(counter)、マジックワード情報(magic_num)、機器型番情報(device_info)、署名アルゴリズムバージョン情報(sign_version)、乱数情報(random)のうちの少なくとも1つを含む。
【0144】
例示的に、ターゲットデータ構造は、{magic_num}{device_info}{sign_version}{timestamp}{counter}{予測情報}{random}{payload}のフォーマットでスティッチングされることで、生成される暗号化後の顔ピクチャである。
【0145】
以上のように、時間順を有する各第1ピクチャに対して特徴抽出を行った後、各第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、各第1ピクチャに対応する予測情報を取得し、各第1ピクチャに対応する予測情報に基づいて各第1ピクチャを暗号化する。予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された状態情報を通じて予測を行って、第1ピクチャのピクチャ特徴を予測する現在の予測情報を取得する。上記の解決策によれば、第1ピクチャのピクチャ特徴の、時間次元での関連を加味することで、第1ピクチャのそれぞれの予測情報に影響し、第1画像における、非ニューラルネットワーク安全係数のみが導入された暗号化フォーマットが解読されやすい状況を回避して、第1ピクチャを暗号化する暗号化フォーマットを拡張するとともに、暗号化後の第1画像の安全性を向上させる。
【0146】
図8は例示的な一実施例による顔ピクチャ暗号化システムの構造概略図であり、図8に示すように、顔収集端末81によって、ユーザーの、時間順を有するN枚の顔ピクチャを収集し、当該N枚の顔ピクチャのうちの全て又は一部のピクチャは顔画像を含み、N枚の顔ピクチャはそれぞれt1時点に対応する顔ピクチャ1、t2時点に対応する顔ピクチャ2、……、tN時点に対応する顔ピクチャNである。N枚の顔ピクチャをサーバー82に伝送して、ブロック化ネットワーク821によってN枚の顔ピクチャに対してブロック化処理を行って、各顔タイルにはアテンション重みが対応され、アテンション重みを有する各顔タイルを画像特徴抽出ネットワーク822に入力し、画像特徴抽出ネットワーク822は畳み込み層及びプーリング層を含む。時間順に従って、抽出されたN枚の顔ピクチャに対応する抽出特徴をリカーシブネットワーク823に入力し、顔ピクチャ1に対応する抽出特徴及び現在BGRUユニットの隠れ状態に基づいて、次の時点に対応する隠れ状態及び顔ピクチャ1に対応する予測情報を出力してから、顔ピクチャ2に対応する抽出特徴及び顔ピクチャ1の処理後の隠れ状態に基づいて、次の時点に対応する隠れ状態及び顔ピクチャ2に対応する予測情報を出力し、このように、顔ピクチャNに対応する予測情報の出力が完了すると、N枚の顔ピクチャのピクチャデータと、対応する予測情報とをスティッチングして、暗号化後の各顔ピクチャを生成する。
【0147】
以上のように、時間順を有する各第1ピクチャに対して特徴抽出を行った後、各第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、各第1ピクチャに対応する予測情報を取得し、各第1ピクチャに対応する予測情報に基づいて各第1ピクチャを暗号化する。予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された状態情報を通じて予測を行って、第1ピクチャのピクチャ特徴を予測する現在の予測情報を取得する。上記の解決策によれば、第1ピクチャのピクチャ特徴の、時間次元での関連を加味することで、第1ピクチャのそれぞれの予測情報に影響し、第1画像における、非ニューラルネットワーク安全係数のみが導入された暗号化フォーマットが解読されやすい状況を回避して、第1ピクチャを暗号化する暗号化フォーマットを拡張するとともに、暗号化後の第1画像の安全性を向上させる。
【0148】
図9は例示的な一実施例によるピクチャ暗号化装置のブロック図であり、図9に示すように、当該ピクチャ暗号化装置は、
時間順を有するN枚(Nは2以上の整数)の第1ピクチャを取得するピクチャ取得モジュール910と、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する特徴抽出モジュール920と、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する情報出力モジュール930であって、前記ターゲット予測は状態情報に基づいて行う第1ピクチャに対する予測であり、前記状態情報は予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された情報である情報出力モジュール930と、
前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記予測情報に基づいて、前記N枚の第1ピクチャを暗号化するピクチャ暗号化モジュール940と、を含む。
【0149】
可能な実現形態において、前記情報出力モジュール930は、
前記時間順に従って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの予測情報を取得する情報出力サブモジュールを含む。
【0150】
可能な実現形態において、前記装置は、
前記N枚の第1ピクチャに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得する前に、前記画像予測モデルにおけるブロック化ネットワークによって、ターゲットウィンドウの大きさに従って、前記N枚の第1ピクチャに対してブロック化処理を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれに対応するM枚(Mは1以上の整数)の第1タイルを取得するタイル取得モジュールであって、前記ターゲットウィンドウの大きさは前記ブロック化ネットワークのネットワークパラメータであるタイル取得モジュールをさらに含み、
前記特徴抽出モジュール920は、
前記M枚の第1タイルのそれぞれのアテンション重みに基づいて、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれの前記M枚の第1タイルに対して特徴抽出を行って、前記N枚の第1ピクチャのそれぞれのピクチャ特徴を取得する特徴抽出サブモジュールを含む。
【0151】
可能な実現形態において、前記予測情報は対応する第1ピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの予測サブ情報を含み、前記予測サブ情報は第1タイルの予測結果を示す。
【0152】
可能な実現形態において、前記特徴抽出サブモジュールは、
ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルに対して事前処理を行って、前記ターゲットピクチャの前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を取得する事前処理特徴ユニットであって、前記ターゲットピクチャは前記N枚の第1ピクチャのうちの何れか1枚である事前処理特徴ユニットと、
前記ターゲットピクチャに対応する前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を前記画像予測モデルにおける画像特徴抽出ネットワークに入力して、前記画像特徴抽出ネットワークから出力された前記ターゲットピクチャのピクチャ特徴を取得するターゲット特徴取得ユニットと、を含み、
前記画像特徴抽出ネットワークは、前記M枚の第1タイルのアテンション重みをパラメータとして、前記M枚の第1タイルのそれぞれの事前処理特徴を処理するアテンションメカニズム層を含む。
【0153】
可能な実現形態において、前記事前処理特徴ユニットは、
ターゲットタイルの階調値を取得し、前記ターゲットタイルは前記ターゲットピクチャに対応する前記M枚の第1タイルのうちの何れか1つであり、
第1オーダの高速フーリエ変換に基づいて、前記ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報を取得し、
前記ターゲットタイルの階調値と、前記ターゲットタイルの第1タイプの特徴情報とを組み合わせて、前記ターゲットタイルの事前処理特徴を取得する。
【0154】
可能な実現形態において、前記第1タイプの特徴情報は、
画像スペクトログラムのエネルギー分布特徴情報、高低周波数分布特徴情報、平坦度特徴情報、及びスペクトル重心特徴情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0155】
可能な実現形態において、前記装置は、
時間順を有するN枚の第1ピクチャを取得する前に、訓練データを取得する訓練データ取得モジュールであって、前記訓練データは、時間順を有するK枚(Kは2以上の整数)の第1ピクチャサンプル、及び前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報を含む訓練データ取得モジュールと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルに対して特徴抽出を行って、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を取得するサンプル特徴抽出モジュールと、
前記時間順に従って、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれに対応するピクチャ特徴を前記画像予測モデルにおけるリカーシブネットワークに順に入力して、前記リカーシブネットワークから出力された、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報を取得するサンプル予測情報取得モジュールと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測情報に基づいて、前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果を取得するサンプル予測結果取得モジュールと、
前記K枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれの予測結果、及びK枚の第1ピクチャサンプルのそれぞれのマーキング情報に基づいて、損失関数値を取得する損失関数値取得モジュールと、
前記損失関数値に基づいて、前記画像予測モデルを更新するモデル更新モジュールと、をさらに含む。
【0156】
可能な実現形態において、前記モデル更新モジュールは、
前記損失関数値に基づいて、前記リカーシブネットワーク、前記ブロック化ネットワーク、及び前記画像特徴抽出ネットワークのうちの少なくとも1つのネットワークに対してパラメータ更新を行うパラメータ更新サブモジュールを含む。
【0157】
可能な実現形態において、前記リカーシブネットワークは、
双方向ゲート付き回帰型ユニット(BGRU)、ゲート付き回帰型ユニット(GRU)、及び長・短期記憶(LSTM)のうちの少なくとも1つを含む。
【0158】
可能な実現形態において、前記ピクチャ暗号化モジュール940は、
前記N枚の第1ピクチャと、それぞれに対応する前記予測情報とをスティッチングして、前記N枚の第1ピクチャの暗号化ピクチャデータを生成するピクチャ暗号化サブモジュールを含む。
【0159】
可能な実現形態において、前記N枚の第1ピクチャのうちの全て又は一部のピクチャは顔画像を含む。
【0160】
可能な実現形態において、前記予測情報は、前記第1ピクチャに、画像品質が品質条件を満たす顔画像が含まれているか否かを示す。
【0161】
以上のように、時間順を有する各第1ピクチャに対して特徴抽出を行った後、各第1ピクチャに対してターゲット予測を行って、各第1ピクチャに対応する予測情報を取得し、各第1ピクチャに対応する予測情報に基づいて各第1ピクチャを暗号化する。予測済みの第1ピクチャのピクチャ特徴に基づいて更新された状態情報を通じて予測を行って、第1ピクチャのピクチャ特徴を予測する現在の予測情報を取得できる。上記の解決策によれば、第1ピクチャのピクチャ特徴の、時間次元での関連を加味することで、第1ピクチャのそれぞれの予測情報に影響し、第1画像における、非ニューラルネットワーク安全係数のみが導入された暗号化フォーマットが解読されやすい状況を回避して、第1ピクチャを暗号化する暗号化フォーマットを拡張するとともに、暗号化後の第1画像の安全性を向上させる。
【0162】
図10は例示的な一実施例によるコンピュータ機器の構造概略図である。前記コンピュータ機器1000は中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)1001、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)1002及び読み取り専用メモリ(Read―Only Memory、ROM)1003が含まれたシステムメモリ1004、及びシステムメモリ1004と中央処理ユニット1001とを接続するシステムバス1005を含む。前記コンピュータ機器1000は、コンピュータ機器内の各デバイスの間で情報を伝送するための基本的な入力/出力システム(Input/Output、I/Oシステム)1006と、オペレーティングシステム1013、アプリケーションプログラム1014、及び他のプログラムモジュール1015を記憶する大容量記憶機器1007とをさらに含む。類似するように、入出力コントローラ1010はディスプレイスクリーン、プリンタ又は他のタイプの出力機器への出力を提供する。
【0163】
本開示の各種の実施例によれば、前記コンピュータ機器1000は例えば、インターネットなどのネットワークによってネットワーク上のリモートコンピュータ機器に接続され得る。即ち、コンピュータ機器1000は、前記システムバス1005に接続されたネットワークインターフェースユニット1011を介してネットワーク1012に接続され、又は、ネットワークインターフェースユニット1011によって他のタイプのネットワーク又はリモートコンピュータ機器システム(図示せず)に接続されてもよい。
【0164】
前記メモリは1つ又はそれ以上のプログラムをさらに含み、前記1つ以上のプログラムはメモリに記憶され、中央処理ユニット1001は当該1つ以上のプログラムを実行することで、図3又は図4の方法の全て又は一部のステップを実現する。
【0165】
図11は例示的な一実施例によるコンピュータ機器1100の構造ブロック図である。当該コンピュータ機器1100は図1の画像認識システムにおける端末であってもよい。
【0166】
一般的には、コンピュータ機器1100にはプロセッサー1101及びメモリ1102が含まれる。
【0167】
いくつかの実施例において、プロセッサー1101は、機械学習に関するコンピューティング操作を処理するためのAI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサーを含む。
【0168】
メモリ1102は1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含み、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は非一時的なものである。いくつかの実施例において、メモリ1102における非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は少なくとも1つの命令を記憶し、当該少なくとも1つの命令がプロセッサー1101によって実行されることで、本願の方法実施例が提供する方法を実現する。
【0169】
いくつかの実施例において、好ましくは、コンピュータ機器1100は周辺機器インターフェース1103及び少なくとも1つの周辺機器をさらに含む。プロセッサー1101、メモリ1102及び周辺機器インターフェース1103の間はバス又は信号線を介して接続される。各周辺機器はバス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェース1103に接続される。具体的に、周辺機器は無線周波数回路1104、ディスプレイスクリーン1105、カメラコンポーネント1106、オーディオ回路1107、位置決めコンポーネント1108及び電源1109のうちの少なくとも1つを含む。
【0170】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器1100は1つ又は複数のセンサー1110をさらに含む。当該1つ又は複数のセンサー1110は加速度センサー1111、ジャイロセンサー1112、圧力センサー1113、指紋センサー1114、光センサー1115及び近接センサー1116を含むが、これらに限定されない。
【0171】
当業者であれば理解できるように、図11に示す構造はコンピュータ機器1100を限定しておらず、図面よりも多く又は少ないコンポーネントを含み、或いはいくつかのコンポーネントを組み合わせて、若しくは異なるコンポーネント配置を採用する。
【0172】
例示的な実施例において、命令を含む非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば少なくとも1つの命令、少なくとも一部のプログラム、コードセット又は命令セットを含むメモリをさらに提供する。上記の少なくとも1つの命令、少なくとも一部のプログラム、コードセット又は命令セットは、プロセッサーによって実行されることで、上記の図3又は図4の何れか1つの実施例の方法の全て又は一部のステップを完成する。
【0173】
当業者であれば認識できるように、上記の1つ又は複数の例示において、本開示の実施例に記載の機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現される。ソフトウェアによって実現される場合、これらの機能をコンピュータ機器読み取り可能な媒体に記憶し、又はコンピュータ機器読み取り可能な媒体における1つ又は複数の命令又はコードとして伝送される。コンピュータ機器読み取り可能な媒体はコンピュータ機器記憶媒体及び通信媒体を含み、通信媒体は、1つの箇所から別の箇所へコンピュータ機器プログラムを伝送する任意の媒体を含む。記憶媒体は汎用又は専用コンピュータ機器がアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。
【0174】
本願の1つの態様によれば、コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムを提供し、当該コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムはコンピュータ命令を含み、当該コンピュータ命令はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されている。コンピュータ機器のプロセッサーはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から当該コンピュータ命令を読み取り、プロセッサーは当該コンピュータ命令を実行することで、当該コンピュータ機器に、上記の態様の各種の好適な実現形態から提供されたピクチャ暗号化方法を実行させる。
【0175】
当業者は明細書を検討し、ここに開示された発明を実践すると、本願の他の実施解決策を容易に想到し得る。本願は本願の任意の変形、使用又は適切な変更をカバーし、これらの変形、使用又は適切な変更は本願の一般的な原理に従うとともに、本願が開示していない当分野の公知常識又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は単に例示的なものであり、本願の実の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲において指摘される。
【0176】
なお、本願は以上に記載されるとともに、図面に示された精確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく各種の修正及び変更を行い得る。本願の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11