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特許7496091合理的に設計された新規なタンパク質組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】合理的に設計された新規なタンパク質組成物
(51)【国際特許分類】
   C07K 19/00 20060101AFI20240530BHJP
   C07K 14/55 20060101ALI20240530BHJP
   C07K 16/30 20060101ALI20240530BHJP
   C12N 15/26 20060101ALI20240530BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20240530BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20240530BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240530BHJP
   A61K 38/20 20060101ALI20240530BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20240530BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
C07K19/00 ZNA
C07K14/55
C07K16/30
C12N15/26
C12N15/13
C12N15/62 Z
C12N5/10
A61K38/20
A61K39/395 U
A61P35/00
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021547634
(86)(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2019114026
(87)【国際公開番号】W WO2020088459
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】62/811,116
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/752,293
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516205100
【氏名又は名称】1グローブ バイオメディカル カンパニー, リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】513205961
【氏名又は名称】1グローブ ヘルス インスティテュート エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リ, チャン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウニラマン, シアム
(72)【発明者】
【氏名】ベイダー, ハンナ
(72)【発明者】
【氏名】ラウ, アラン
【審査官】松田 芳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/184964(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/184965(WO,A1)
【文献】特表2014-506793(JP,A)
【文献】J. Immunother.,2009年,vol.32, no.9,p.887-894
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/09
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
SwissProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変異体インターロイキン-2(IL2)ポリペプチドに連結された治療用タンパク質を含む融合タンパク質であって、
前記治療用タンパク質は、抗PDL1抗体の全体であり、前記抗PDL1抗体の全体は、1ペアの重鎖及び1ペアの軽鎖を含み、前記変異体IL2ポリペプチドは、重鎖のC末端のそれぞれに連結され、前記変異体IL2ポリペプチドは、配列識別番号:25又は配列識別番号:27から選択されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を含む、
ことを特徴とする融合タンパク質。
【請求項2】
前記変異体IL2ポリペプチドは、リンカー配列を介して前記重鎖のC末端のそれぞれに連結される、ことを特徴とする請求項に記載の融合タンパク質。
【請求項3】
前記抗PDL1抗体は、以下の特徴(a)、(b)及び/又は(c)、
(a)それは、Kd<100nMのPDL1を、精製タンパク質と細胞表面に発現するタンパク質の両方に結合し、(b)それは、インビトロでPDL1-PD1相互作用を遮断し、(c)それは、活性化されたPBMC培養におけるエフェクターT細胞のPDL1を媒介した抑制を抑制解除する、
の1つ以上を有することを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項4】
前記抗PDL1抗体は、ADCC及び/又はCDC機能を媒介又は増強する任意の利用可能なイソタイプ又は任意の既知の変異体形態のFc領域の抗体である、ことを特徴とする請求項1又はのいずれかに記載の融合タンパク質。
【請求項5】
前記抗PDL1抗体は、IgG1イソタイプの抗体である、ことを特徴とする請求項1又はのいずれかに記載の融合タンパク質。
【請求項6】
前記抗PDL1抗体、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、それらのそれぞれの配列は、下のペア、即ち、(a)配列識別番号:3及び配列識別番号:6、(b)配列識別番号:9及び配列識別番号:12、又は(c)配列識別番号:15及び配列識別番号:18からなる、ことを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項7】
前記抗PDL1抗体は、重鎖及び軽鎖を含み、それらのそれぞれの配列は、下のペア、即ち、(a)配列識別番号:2及び配列識別番号:5、(b)配列識別番号:8及び配列識別番号:11、又は(c)配列識別番号:14及び配列識別番号:17からなる、ことを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項8】
前記リンカー配列は、セリン-グリシンリンカーである、ことを特徴とする請求項に記載の融合タンパク質。
【請求項9】
前記リンカー配列は、配列識別番号:19である、ことを特徴とする請求項に記載の融合タンパク質。
【請求項10】
少なくとも1つのタンパク質分解部位又は少なくとも1つのグリコシル化部位を破壊するために、突然変異体が融合タンパク質における1つ以上のアミノ酸位に導入されている、ことを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項11】
生来の分泌配列を置き換えるために、代替の分泌配列が融合タンパク質に導入されている、ことを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の融合タンパク質、及び医薬的に許容される賦形剤、担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項13】
DNA分子又はRNA分子である、請求項1~11のいずれか一項に記載の融合タンパク質をコードする核酸分子。
【請求項14】
ある状態に対してそれを必要とする対象を処置するための医薬組成物であって、治療有効量の請求項12に記載の医薬組成物を含む、ことを特徴とする医薬組成物。
【請求項15】
ある状態に対してそれを必要とする対象を処置するための医薬組成物であって、
(a)少なくとも別の免疫抑制経路を標的とする抗体、
(b)化学治療、標的治療又は放射線治療、
(c)免疫抑制経路をブロックする別のメカニズム、又は(d)別の免疫治療剤
と組み合わせて、治療有効量の請求項12に記載の医薬組成物を含む、ことを特徴とする医薬組成物。
【請求項16】
前記状態は、哺乳動物の癌である、ことを特徴とする請求項1415のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記癌は、黒色腫、肺癌、腎臓癌、頭頚部癌、胃癌、皮膚癌、卵巣癌、結腸癌、乳癌、肺癌、骨髄腫、脳腫瘍、白血病、リンパ腫、膀胱癌、肝臓癌、尿路上皮癌、皮膚癌、膵臓癌、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
請求項1~11のいずれか一項に記載の融合タンパク質を産生する哺乳類発現系。
【請求項19】
異体IL2ポリペプチドであって配列識別番号:25及び配列識別番号:27らなる群から選択される配列と一のアミノ酸配列を含む、ことを特徴とする変異体IL2ポリペプチド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2018年10月29日に出願された米国仮特許出願第62/752,293号、及び2019年2月27日に出願された米国仮特許出願第62/811,116号の優先権とその利点を主張し、これらの出願は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
IL2
インターロイキン-2(IL2)は、免疫系の休止状態と活性化状態の両方で中心的役割を果たすサイトカインである。休止段階では、IL2は主にCD4+Foxp3+制御性T細胞(Treg)の発達と生存を保証する。しかしながら、免疫応答では、エフェクターと記憶T細胞とナチュラルキラー(NK)細胞の増殖と拡大を促進する。また、それは、これらの細胞のエフェクター機能を強化する。IL2は、活性化時に多種多様な細胞(CD8+T細胞、NKとNKT細胞、DC、及びマスト細胞)によって分泌されるが、そのほとんどはCD4+T細胞に由来する。それは、オートクリン又はパラクリン様式で働くことができる。
【0003】
3つのポリペプチド鎖はIL2受容体の構成に関与し、様々な組み合わせ(表1)で存在する場合、異なる親和性でIL2に結合する。生物学的に重要なバージョンの受容体は、IL2に対するそれらの親和性(低親和性(CD25のみ)、中親和性(βγ)及び高親和性(αβγ))によって区別することができる。CD122と共通γ鎖は、IL2結合時のシグナル伝達に必要である。一方、CD25は受容体親和性を増加させるが、シグナルを伝達するようには見えない。
【0004】
【0005】
IL2の多様な機能は、主に異なる細胞型での様々なIL2受容体サブユニットの差次的発現の結果である。休止免疫細胞では、CD25は、主に、他のIL2受容体サブユニットも発現するTregに限定されるため、休止状態の低レベルIL2の主要な標的になる。エフェクターT細胞では、CD25は、最近活性化されたT細胞でアップレギュレートされるともに、CD122レベルがわずかに増加するが、共通γ鎖の発現は比較的一定である。その結果、拡大期の感度が高くなり、IL2への依存度が高くなる。免疫応答の後期に、記憶CD8+T細胞及びNK細胞は、非常に高レベルのCD122及びγ鎖を発現し、IL2についてTregと競合することが可能になる。
【0006】
一般的なT細胞増殖因子としてのIL2の役割を考えると、IL2は癌免疫療法として数十年にわたって診療所で使用されてきた。しかしながら、受容体の発現のパターンを考えると、中間親和性受容体保有エフェクターT及びNK細胞を十分に活性化して、高親和性受容体保有Treg細胞に対する作用を中和するのに、高用量のIL2が必要である。IL2投与の別の問題は、血中半減期が30分未満であるため、治療効果を得るのに十分な力価を維持するために、継続的に注入又は繰り返し注射する必要があることである。高用量レジメンは、肺水腫(肺上皮細胞でのCD25発現のため)、低血圧、血管漏出症候群などを含む副作用を引き起こす。さらに、患者のTreg細胞の拡大は、抗腫瘍反応に対する継続的な脅威をもたらす。
【0007】
IL2療法のこれらの制限を回避するために、化学修飾、例えば、ペグ化を使用して、IL2の受容体選択性を低減又は変更し、その半減期を延長してきた。別のアプローチは、特定の抗IL2抗体を使用してIL2と複合体を形成し、CD122発現細胞の優先的な標的化を達成することであった。しかしながら、これらのアプローチは両方とも、これまでのところ、製造上の課題に加え、限られた臨床的成功しか収めていない。あるいは、CD122に優先的に結合する、又はCD25に結合しなくなった、IL2の変異体があり、エフェクターT細胞はIL2についてTreg細胞とよりよく競合できるようにする。しかしながら、これらの分子は、野生型IL2のように短い半減期を有し続けるため、繰り返し注入する必要がある。
チェックポイント抗体
【0008】
通常の生理的条件下では、免疫チェックポイントは、自己寛容を維持し、免疫系が感染に反応しているときに組織を損傷から保護するために進化した分子経路である。腫瘍は、免疫チェックポイントタンパク質を誤って発現し、免疫抑制環境を生成し、免疫系を回避することにより、これらの経路を選出する。過去10年間で、CTLA-4及びPD1/PDL1経路を遮断する抗体は、腫瘍関連の免疫抑制を逆転させることが示され、診療所で非常に成功していることが証明されている。しかしながら、それらの明るい見通しにもかかわらず、これらの抗体は、まだ完全には解明されていない理由のために、ごく一部の患者にしか効果がない。結果として、チェックポイント抗体と組み合わせて使用できる予測バイオマーカー及び治療法をよりよく理解する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、Tregを活性化することなくIL2によるエフェクター細胞の直接活性化とともに、抗腫瘍免疫を増強するか、又は腫瘍関連免疫抑制を抑制解除することができる合理的に設計された融合タンパク質組成物を使用することによって、上記の課題に対応する。本発明の融合タンパク質は、免疫チェックポイント抗体の一部又は全体、及び変異体インターロイキン-2(IL2)ポリペプチドを含む。本発明の融合タンパク質は、単剤療法として、あるいは(a)少なくとも別の免疫抑制経路を標的とする抗体、(b)化学治療、標的治療若しくは放射線治療、(c)免疫抑制経路を遮断する別のメカニズム、例えば、アプタマー又はRNAi、又は(d)別の免疫治療剤、例えば、サイトカイン、標的治療薬などと組み合わせて、腫瘍を処置することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様では、本発明は、免疫チェックポイント抗体(以下、抗チェックポイント抗体又は抗CP抗体とも呼ばれる)を、高親和性受容体に対して選択性が低いIL2変異体(又は互換的に、中間親和性受容体選択的変異体、MutIL2)と組み合わせる融合タンパク質を提供する。融合タンパク質は、重鎖のC末端のMutIL2に連結された完全な抗CP抗体で構成される(図1A)。このアプローチでは、重鎖のC末端とMutIL2との間にリンカー配列が追加される。また、抗体Fc部分の存在により、Fc新生児受容体経路を使用して、融合タンパク質の半減期を桁違いに延ばすことができる。さらに、腫瘍標的抗体の存在は、IL2を腫瘍に優先的に送達し、全身性副作用を軽減するのに役立つ。
【0011】
一特徴では、抗CP抗体は、抗PDL1抗体である。好ましくは、抗PDL1抗体は、融合タンパク質の抗腫瘍能力を向上させることができる以下の特徴(a)、(b)及び(c)の1つ以上を有する。(a)それは、Kd<100nMのPDL1を、精製タンパク質と細胞表面に発現するタンパク質の両方に結合する。(b)それは、インビトロでPDL1-PD1相互作用を遮断する。(c)それは、活性化されたPBMC培養におけるエフェクターT細胞のPDL1を媒介した抑制を抑制解除する。
【0012】
一実施形態では、抗PDL1抗体は、ADCC及び/又はCDC機能を不活性化、低減、または増強する、任意の利用可能なイソタイプ又は任意の既知の変異体形態のFc領域の抗体である。好ましい実施形態では、抗PDL1抗体は、IgG1イソタイプの抗体である。幾つかの実施形態では、抗PDL1抗体は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のペアを含み、それらのそれぞれの配列は、本質的に、(a)配列識別番号:3及び配列識別番号:6、(b)配列識別番号:9及び配列識別番号:12、又は(c)配列識別番号:15及び配列識別番号:18からなる。幾つかの実施形態では、抗PDL1抗体は、第1ペアのものと実質的に同一の重鎖及び軽鎖可変領域の第2ペアをさらに含む。別の実施形態では、抗PDL1抗体は、重鎖及び軽鎖のペアを含み、それらのそれぞれの配列は、本質的に、(a)配列識別番号:2及び配列識別番号:5、(b)配列識別番号:8及び配列識別番号:11、又は(c)配列識別番号:14及び配列識別番号:17からなる。
【0013】
一実施形態では、MutIL2は、融合タンパク質の抗腫瘍能力を向上させることができる以下の特徴(a)及び(b)の一方又は両方を有する。(a)エフェクターT細胞又はNK細胞を活性化する能力を維持しながら、CTLL2及びヒトとマウスTregを活性化する能力を低下させる。(b)野生型IL2と比較して、Teff/Tregを活性化する相対的能力が最大10倍から1000倍以上増加する。更なる実施形態では、MutIL2は、配列識別番号:23、配列識別番号:25、配列識別番号:27、配列識別番号:29、配列識別番号:31、配列識別番号:33、配列識別番号:35、配列識別番号:37、配列識別番号:39、配列識別番号:41、配列識別番号:43、配列識別番号:45、配列識別番号:47、配列識別番号:49、配列識別番号:51、配列識別番号:53、配列識別番号:55、配列識別番号:57、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含む。
【0014】
一特徴では、リンカー配列は、フレキシブルセリン-グリシンリンカー、あるいは他の既知の多様体又はリンカーである。一実施形態では、リンカー配列は、配列識別番号:19である。
【0015】
一特徴では、融合タンパク質は、抗PDL1抗体の一部又は全体及び変異体インターロイキン-2(IL2)ポリペプチドを含む抗原結合部分を含む。抗原結合部分は、重鎖及び軽鎖のペアを含み、それらのそれぞれの配列は、本質的に、(a)配列識別番号:2及び配列識別番号:5、(b) 配列識別番号:8及び配列識別番号:11からなる。変異体IL2ポリペプチドは、配列識別番号:25、配列識別番号:27;からなる群から選択されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含む。変異体IL2ポリペプチドは、重鎖のC末端に連結される。一特徴では、変異体IL2ポリペプチドは、配列識別番号:19を含むリンカー配列を介して、重鎖のC末端に連結される。
【0016】
別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、生産を改善するためにタンパク質分解部位を除去するように1つ以上の変異アミノ酸を含む。別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、より均質な生成物を生成するためにタンパク質の機能を変更することなく、グリコシル化部位を除去するように1つ以上の変異アミノ酸を含む。別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、分泌を改善するために、天然の分泌配列の代わりに、代替の分泌配列を含む。
【0017】
別の態様では、本発明は、免疫チェックポイント抗体(抗CP抗体)を、高親和性受容体に対して選択性が低いIL2変異体(又は互換的に、中間親和性受容体選択的変異体、MutIL2)と組み合わせる融合タンパク質を提供する。融合タンパク質は、抗CP抗体に対応する第1アームと、Fc部分に融合されたMutIL2からなる第2アームとを有する二重特異性デザインである(図1B)。また、タンパク質のFc部分の存在により、Fc新生児受容体経路を使用して、融合タンパク質の半減期を桁違いに延ばすことができる。
【0018】
一特徴では、抗CP抗体は抗PDL1抗体である。好ましくは、抗PDL1抗体は、融合タンパク質の抗腫瘍能力を向上させることができる以下の特徴(a)、(b)及び(c)の1つ以上を有する。(a)それは、Kd<100nMのPDL1を、精製タンパク質と細胞表面に発現するタンパク質の両方に結合する。(b)それは、インビトロでPDL1-PD1相互作用を遮断する。(c)それは、活性化されたPBMC培養におけるエフェクターT細胞のPDL1を媒介した抑制を抑制解除する。
【0019】
一実施形態では、二重特異性抗体は、ADCC及び/又はCDC機能を不活性化、低減、又は増強する、任意の利用可能なイソタイプ又は任意の既知の変異体形態のFc領域の抗体である。完璧な実施形態では、二重特異性抗体は、IgG1イソタイプの抗体である。幾つかの実施形態では、二重特異性抗体の第1アームは、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域のペアを含み、それらのそれぞれの配列は、本質的に、(a)配列識別番号:3及び配列識別番号:6、(b)配列識別番号:9及び配列識別番号:12、又は(c)配列識別番号:15及び配列識別番号:18からなる。別の実施形態では、抗PDL1抗体は、重鎖及び軽鎖のペアを含み、それらのそれぞれの配列は、本質的に(a)配列識別番号:2及び配列識別番号:5、(b)配列識別番号:8及び配列識別番号:11、又は(c)配列識別番号:14及び配列識別番号:17からなる。
【0020】
一特徴では、MutIL2は、融合タンパク質の抗腫瘍能力を向上させることができる以下の特徴(a)及び(b)の一方又は両方を有する。(a)エフェクターT細胞又はNK細胞を活性化する能力を維持しながら、CTLL2及びヒトとマウスTregを活性化する能力を低下させる。(b)野生型IL2と比較して、Teff/Tregを活性化する相対的能力が最大10倍から1000倍以上増加する。更なる実施形態では、MutIL2は、配列識別番号:23、配列識別番号:25、配列識別番号:27、配列識別番号:29、配列識別番号:31、配列識別番号:33、配列識別番号:35、配列識別番号:37、配列識別番号:39、配列識別番号:41、配列識別番号:43、配列識別番号:45、配列識別番号:47、配列識別番号:49、配列識別番号:51、配列識別番号:53、配列識別番号:55、配列識別番号:57、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含む。
【0021】
別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、生産を改善するためにタンパク質分解部位を除去するように1つ以上の変異アミノ酸を含む。別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、より均質な生成物を生成するためにタンパク質の機能を変更することなく、グリコシル化部位を除去するように1つ以上の変異アミノ酸を含む。別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、分泌を改善するために、天然の分泌配列の代わりに、代替の分泌配列を含む。
【0022】
別の態様では、本発明は、また、抗原結合ポリペプチドと高親和性受容体に対して選択性が低いIL2変異体(又は互換的に、中間-親和性受容体選択的変異体、MutIL2)(FIG.2)とからなるポリペプチドである融合タンパク質を提供する。このアプローチは、例えば、2つの部分の間にリンカー配列を追加する。ポリペプチドは、腫瘍標的化細菌で発現できるより小さな分子である。幾つかの実施形態では、抗原結合ポリペプチドは、抗CPscFv、リガンド又はリガンドの一部からなる群から選択される。幾つかの実施形態では、抗CPscFvは抗PDL1scFvである。幾つかの実施形態では、リガンドはPD1又はCTLA4である。幾つかの実施形態では、抗原結合ポリペプチドは、免疫治療抗体、例えば、抗GD2、抗TGFベータ、抗CD47、抗OX40、抗IBB、又は本発明のMutIL2と協調して作用できる免疫治療抗体からなる群から選択される。
【0023】
一特徴では、MutIL2は、融合タンパク質の抗腫瘍能力を向上させることができる以下の特徴(a)及び(b)の一方又は両方を有する。(a)エフェクターT細胞又はNK細胞を活性化する能力を維持しながら、CTLL2及びヒトとマウスTregを活性化する能力を低下させる。(b)野生型IL2と比較して、Teff/Tregを活性化する相対的能力が最大10倍から1000倍以上増加する。更なる実施形態では、MutIL2は、配列識別番号:23、配列識別番号:25、配列識別番号:27、配列識別番号:29、配列識別番号:31、配列識別番号:33、配列識別番号:35、配列識別番号:37、配列識別番号:39、配列識別番号:41、配列識別番号:43、配列識別番号:45、配列識別番号:47、配列識別番号:49、配列識別番号:51、配列識別番号:53、配列識別番号:55、配列識別番号:57、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含む。
【0024】
一特徴では、リンカー配列は、フレキシブルセリン-グリシンリンカー、あるいは他の既知の多様体又はリンカーである。一実施形態では、リンカー配列は、配列識別番号:19である。
【0025】
別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、生産を改善するためにタンパク質分解部位を除去するように1つ以上の変異アミノ酸を含む。別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、より均質な生成物を生成するためにタンパク質の機能を変更することなく、グリコシル化部位を除去するように1つ以上の変異アミノ酸を含む。別の実施形態では、融合タンパク質の代替分子は、分泌を改善するために、天然の分泌配列の代わりに、代替の分泌配列を含む。
【0026】
別の態様では、本発明は、中間親和性受容体に選択的なIL2ポリペプチドの変異体に融合あるいは連結される治療用タンパク質、例えば、腫瘍標的化剤を含む改変タンパク質を提供する。幾つかの実施形態では、治療用タンパク質は、治療抗体、腫瘍標的化抗体、腫瘍抗原結合ポリペプチド、又は腫瘍標的化オリゴヌクレオチド、例えば、アプタマー又は低分子である。幾つかの実施形態では、腫瘍標的化抗体は、免疫チェックポイント抗体である。幾つかの実施形態では、本発明は、治療用タンパク質及び変異体インターロイキン-2(IL2)ポリペプチドを含む改変タンパク質を提供する。幾つかの実施形態では、治療用タンパク質は、治療抗体又は腫瘍抗原結合ポリペプチドである。幾つかの実施形態では、腫瘍標的化抗体又は治療抗体は、抗PD-L1抗体、抗CD19抗体、抗MUC1抗体、抗CD22抗体、抗HER2抗体、抗CD20抗体、抗CD80抗体、抗BCMA抗体、抗EGFR抗体、又は抗メソテリン抗体である。腫瘍標的化剤は、IL2を腫瘍に送達し、全身性副作用を軽減するのに役立つ。変異体IL2は、腫瘍標的化剤の抗腫瘍活性を増強するように、エフェクター細胞を直接活性化することができる。
【0027】
一特徴では、MutIL2は、融合タンパク質の抗腫瘍能力を向上させることができる以下の特徴(a)及び(b)の一方又は両方を有する。(a)エフェクターT細胞又はNK細胞を活性化する能力を維持しながら、CTLL2及びヒトとマウスTregを活性化する能力を低下させる。(b)野生型IL2と比較して、Teff/Tregを活性化する相対的能力が最大10倍から1000倍以上増加する。更なる実施形態では、MutIL2は、配列識別番号:23、配列識別番号:25、配列識別番号:27、配列識別番号:29、配列識別番号:31、配列識別番号:33、配列識別番号:35、配列識別番号:37、配列識別番号:39、配列識別番号:41、配列識別番号:43、配列識別番号:45、配列識別番号:47、配列識別番号:49、配列識別番号:51、配列識別番号:53、配列識別番号:55、配列識別番号:57、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含む。
【0028】
別の態様では、本発明は、上記の任意の態様の融合タンパク質を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、医薬的に許容される賦形剤、担体、又は希釈剤をさらに含む。
【0029】
関連する態様では、本発明は、病的状態についてそれを必要とする対象を治療的に処置する方法を提供する。この方法は、治療有効量の本明細書に開示される融合タンパク質を前記対象に投与することを含む。方法は、前記状態を示す少なくとも1つの細胞表面抗原に対する第2の異なる治療抗体を投与するステップをさらに含み得る。処置されている状態は、哺乳動物の癌、感染症などであり得る。
【0030】
好ましくは、処置される哺乳動物の癌の範囲は、卵巣癌、結腸癌、乳癌、肺癌、骨髄腫、神経芽腫細胞由来のCNS腫瘍、単球性白血病、B細胞由来白血病、T細胞由来白血病、B細胞由来リンパ腫、T細胞由来リンパ腫、マスト細胞由来腫瘍、黒色腫、膀胱癌、胃癌、肝臓癌、尿路上皮癌、皮膚癌、腎臓癌、頭頚部癌、膵臓癌、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。幾つかの実施形態では、処置される哺乳動物の癌の範囲は、黒色腫、肺癌、腎臓癌、頭頚部癌、胃癌、皮膚癌、卵巣癌、結腸癌、乳癌、肺癌、骨髄腫、脳腫瘍、白血病、リンパ腫、膀胱癌、肝臓癌、尿路上皮癌、皮膚癌、膵臓癌、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0031】
また別の態様では、本発明は、同様の状態についてそれを必要とする対象を予防的に処置する方法を提供する。前記方法は、予防有効量の本発明の医薬組成物を前記対象に投与することを含む。方法は、前記状態に対してワクチンを投与するステップをさらに含み得る。一実施形態では、状態は癌である。
【0032】
さらなる態様では、本発明は、上記の融合タンパク質を産生する哺乳類発現系を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1A-1B】本発明の融合タンパク質の設計を概略的に示す。
図2】本発明の代替の融合タンパク質の設計を概略的に示す。
図3A-3B】親抗体による細胞表面PDL1の結合と、本発明の野生型及び変異体IL2融合タンパク質の結合とを比較する代表的なデータを示す。
図4】様々な融合タンパク質の代表的なADCC活性を示す。
図5】野生型IL2融合タンパク質による細胞表面三量体(高親和性)IL2受容体の結合と、本発明のIL2融合タンパク質の2つの変異体形態とを比較する代表的なデータを示す。
図6】AlamarBlueアッセイによって測定された、CTLL2細胞(Treg細胞の代用)の増殖を誘発及びサポートする野生型IL2融合タンパク質の能力と、本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の能力とを比較する代表的なデータを示す。
図7】マウスTreg細胞生存及び活性化をサポートするための、野生型IL2融合タンパク質の能力と、本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の能力とを比較する代表的なデータを示す。
図8】マウスCD8+T細胞(Teff細胞の例)生存及び増殖をサポートする、野生型IL2融合タンパク質の能力と、本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の能力とを比較する代表的なデータを示す。
図9-10】Treg及び非TregCD4細胞にStat5のリン酸化を誘導する組み換えIL2及び野生型IL2融合タンパク質の能力と、本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の能力とを比較する代表的なデータを示す。
図11】CD8エフェクターT細胞にStat5のリン酸化を誘導する組み換えIL2及び野生型IL2融合タンパク質の能力と、本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の能力とを比較する代表的なデータを示す。
図12】本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の薬物動態プロファイルを示す。
図13】本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態が、Treg細胞よりもCD8T細胞及びNK細胞の優先的増殖を差示的に誘導する能力を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
特に断らない限り、専門用語は、従来の用途に従って使用される。
【0035】
本明細書で使用される場合、「一つの(a)」又は「一つの(an)」は、1つ又は複数を意味する場合がある本明細書で使用される場合、「含む」という言葉とともに使用される場合、「一つの(a)」又は「一つの(an)」という言葉は、1つ又は複数を意味する場合がある。本明細書で使用される「別の」は、少なくとも第2又はそれ以上を意味する。さらに、文脈上特に必要とされない限り、単数形には複数形が含まれ、複数形には単数形が含まれる。
【0036】
本明細書で使用される「約」は、明示的に示されているか否かにかかわらず、例えば、整数、分数、及びパーセンテージを含む数値を指す。「約」という用語は、一般に、当業者が列挙された値と同等(例えば、同じ機能又は結果を有する)と見なすであろう数値の範囲(例えば、列挙された値の+/-5-10%)を指す。場合によっては、「約」という用語には、最も近い有効数字に丸められた数値が含まれる場合がある。特に明記しない限り、「約」は記載された値の+/-10%である。
【0037】
「抗原結合ポリペプチド」は、抗原に結合する部分を含むポリペプチド抗原結合ポリペプチドの例は、抗体、抗体断片(例えば、抗体の抗原結合部分)、抗体誘導体、及び抗体類似体を含む。
【0038】
本明細書で使用される用語「から本質的になる」又は「実質的に同一である」は、例えば、選択したアミノ酸配列に対する少なくとも60%、又は80%、又はより好ましくは、85%、90%、95%、又はさらに100%の同一性を指す。
【0039】
抗原結合ポリペプチド又はタンパク質は、例えば、天然に存在する抗体(「免疫グロブリン」としても知られる)の構造を有することができる。天然に存在する各抗体は、2つの同一のポリペプチド鎖のペアから構成され、各ペアは1つの「軽い」鎖(約25kDa)と1つの「重い」鎖(約 50~70kDa)を有する。無傷の抗体が2つの結合部位を有するように、各軽鎖/重鎖ペアの可変領域は抗体結合部位を形成する。
【0040】
天然に存在する抗体鎖の可変領域は、相補性決定領域またはCDRとも呼ばれる3つの超可変領域によって結合された、比較的保存されたフレームワーク領域(FR)の同じ一般構造を示す。N-末端からC-末端まで、軽鎖と重鎖の両方は、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4を含む。各ドメインへのアミノ酸の割り当ては、KabatらのSequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed., US Dept. of Health and Human Services, PHS, NIH, NIH Publication no. 91-3242, 1991における定義に従う。免疫グロブリン鎖におけるアミノ酸の他の番号付けシステムは、IMGT(international ImMunoGeneTics information system; Lefranc et al., Dev. Comp. Immunol. 29:185-203; 2005)及びAHo(Honegger and Pluckthun, J. Mol. Biol. 309(3):657-670; 2001)を含む。可変領域のうち、CDR1、CDR2及びCDR3領域は重要であり、CDR3領域は最も重要である。これらは、標準的なバイオインフォマティクス及び突然変異誘発実験によって識別できる。
【0041】
抗体は、様々な抗原特異性を有する免疫グロブリンを含む血清又は血漿などのソースから得ることができる。このような抗体をアフィニティー精製すると、特定の抗原特異性について濃縮することができる。このような抗体の濃縮調製物は、通常、特定の抗原に対して特異的な結合活性を有する約10%未満の抗体で作られる。これらの調製物を数回アフィニティー精製することにより、抗原に対する特異的結合活性を有する抗体の割合を増加させることができる。このように調製された抗体は、しばしば「単一特異性」と呼ばれる。単一特異性抗体調製物は、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、又は99.9%の、特定の抗原に対して特異的な結合活性を有する抗体で構成することができる。
【0042】
本明細書で使用される用語「抗体」又は「Ab」(及びそれらの複数形)は広く、4つのポリペプチド鎖、2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖で構成される任意の免疫グロブリン(Ig)分子、あるいは、Ig分子の本質的かつ特異的なエピトープ結合機能を保持している任意のその断片、変異体、多様体、誘導体又は類似体を指す。そのような断片、変異体、多様体、誘導体又は類似体抗体 フォーマットは当技術分野で知られており、とりわけ、Fab、F(ab')、F(ab')、Fv、単鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体(sdAbs)、相補性決定領域(CDR)断片、キメラ抗体、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、及びポリペプチドに特異的な抗原結合を与えるのに十分な免疫グロブリンの少なくとも一部を含有するポリペプチドを含む。抗体断片、誘導体及び類似体は、組み換えDNA技術によって、又は無傷の抗体の酵素切断若しくは化学切断によって生成することができる。
【0043】
Fab断片は、V、V、C及びCH1ドメインを有する一価の断片である。F(ab')断片は、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によってリンクされた2つのFab断片を有する二価の断片である。Fd断片は、VとCH1ドメインを有する。Fv断片は、抗体の単一アームのVとVドメインを有する。dAb断片は、Vドメイン、Vドメイン、又はV若しくはVドメインの抗原結合断片を有する(米国特許第6,846,634; 6,696,245号、米国特許出願公開20/0202512; 2004/0202995; 2004/0038291; 2004/0009507; 2003/0039958、及びWard et al.、Nature 341:544-546、1989)。
【0044】
単鎖抗体(scFv)は、VとV領域がリンカー(例えば、アミノ酸残基の合成配列)を介して結合して、連続タンパク質鎖を形成する抗体である。リンカーは、タンパク質鎖がそれ自体の上に折り畳まれ、一価の抗原結合部位を形成するのに十分な長さを有する(例えば、Bird et al.、1988、Science 242:423-26 and Huston et al.、1988、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-83を参照)。ダイアボディは、2つのポリペプチド鎖を含む二価の抗体であり、各ポリペプチド鎖は、同じ鎖上の2つのドメイン間でペアリングするには短すぎるリンカーによって結合されたVとVドメインを含むので、各ドメインが別のポリペプチド鎖上の相補的なドメインとペアになることを可能にする(例えば、Holliger et al.、1993、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6444-48、and Poljak et al.、1994、Structure 2:1121-23を参照)。ダイアボディの2つのポリペプチド鎖が同一である場合、それらのペアリングから生じるダイアボディは、2つの同一の抗原結合部位を有する。異なる配列を有するポリペプチド鎖は、2つの異なる抗原結合部位を持つダイアボディを作成することができる。同様に、トリボディ及びテトラボディは、それぞれ3つ及び4つのポリペプチド鎖を含み、それぞれ3つ及び4つの同じ又は異なる抗原結合部位を形成する抗体である。
【0045】
所与の抗体の相補性決定領域(CDR)及びフレームワーク領域(FR)は、Kabat et al.(前出)、Lefranc et al.(前出)、及び/又はHoneggerとPluckthun(前出)によって記述されたシステムを使用して識別され得る。1つ以上のCDRを、共有結合又は非共有結合で分子に組み込んで、それを抗原結合タンパク質にすることができる。抗原結合ポリペプチドは、より大きなポリペプチド鎖の一部としてCDRを組み込んでもよいし、CDRを別のポリペプチド鎖に共有結合させてもよいし、又はCDRを非共有結合させてもよい。CDRは、抗原結合タンパク質が特定の目的の抗原に特異的に結合することを可能にする。
【0046】
融合タンパク質は、1つ以上の結合部位を有し得る。複数の結合部位がある場合、結合部位は互いに同一でも異なっていてもよい。例えば、天然に存在するヒト免疫グロブリンは、典型的には2つの同一の結合部位を有するが、「二重特異性」又は「二機能性」抗体は、2つの異なる結合部位を有する。
【0047】
「ヒト抗体」又は「ヒト化抗体」という用語は、ヒト免疫グロブリン配列に由来する1つ以上の可変領域及び定常領域を有するすべての抗体を含む。一実施形態では、可変ドメイン及び定常ドメインのすべては、ヒト免疫グロブリン配列(完全なヒト又はヒト化抗体)に由来する。これらの抗体は、ヒト重鎖及び/又は軽鎖をコードする遺伝子に由来する抗体を発現するように遺伝子改変されたマウスの目的の抗原による免疫化を含む、多種多様な方法で調製することができる。ヒト対象に投与された場合、非ヒト種の抗体と比較して、ヒト化抗体が、免疫応答を誘導する可能性が低く、及び/又はより深刻でない免疫応答を誘導するように、ヒト化抗体は、1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、及び/又は付加によって非ヒト種に由来する抗体の配列とは異なる配列を有する。一実施形態では、非ヒト種の抗体の重鎖及び/又は軽鎖のフレームワーク及び定常ドメインにおける特定のアミノ酸を変位させて、ヒト化抗体を生成する。別の実施形態では、ヒト抗体からの定常ドメインは、非ヒト種のドメインに融合される。別の実施形態では、非ヒト抗体の1つ以上のCDR配列における1つ以上アミノ酸残基は、ヒト対象に投与されるとき、非ヒト抗体の可能性のある免疫原性を低下させるように変更される。抗原へのヒト化抗体の結合が、抗原への非ヒト抗体の結合よりも有意に悪くならないように、変更されたアミノ酸残基は、抗原への抗体の免疫特異性結合にとって決定的ではないか、又は、行われたアミノ酸配列への変更は保存的変更である。ヒト化抗体を作成する方法の例は、米国特許第6,054,297号、第5,886,152号及び第5,877,293号で見出すことができる。
【0048】
活性化したT細胞は、それらの細胞表面にPD1を発現する。PD1へのPD-L1の結合は、PD1を活性化し、PD1T細胞を抑制する。「中和抗体」又は「阻害抗体」は、本明細書の実施例で説明されるものなどのアッセイを使用して過剰な抗PD-L1抗体が前記活性化の量を少なくとも約20%減少させる場合に、PD1の活性化を遮断する抗体である。様々な実施形態では、抗原結合タンパク質は、PD1の活性化の量を少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、99%、及び99.9%減少させる。
【0049】
抗体の断片又は類似体は、本明細書の教示に従い、当技術分野で既知の技術を使用して、当業者によって容易に調製することができる。断片又は類似体の好ましいアミノ末端及びカルボキシ末端は、機能的ドメインの境界付近に生じる。構造的及び機能的ドメインは、ヌクレオチド及び/又はアミノ酸配列データを公開又はプロプライエタリ配列データベースと比較することによって識別できる。コンピューター化された比較方法を使用して、既知の構造及び/又は機能の他のタンパク質で発生する配列モチーフ又は予測されるタンパク質立体構造ドメインを特定できる。折りたたまれて既知の三次元構造になるタンパク質配列を特定する方法が知られている。Bowie et al.、1991、Science 253:164を参照されたい。
【0050】
融合タンパク質は、100ナノモル以下の解離定数で抗原に結合する場合、抗原(例えば、ヒトPD-L1)に「特異的に結合」する。
【0051】
「抗原結合ドメイン」、「抗原結合領域」、又は「抗原結合部位」は、抗原と相互作用し且つ抗原に抗原結合タンパク質の特異性及び親和性に寄与するアミノ酸残基(又は、他の部分)を含有する抗原結合タンパク質の一部である。抗体がその抗原に特異的に結合するには、少なくとも1つのCDRドメインの少なくとも一部が含まれる。
【0052】
「エピトープ」は、抗原結合タンパク質により(例えば、抗体により)結合される分子の一部である。エピトープは、分子の非連続部分(例えば、ポリペプチドでは、ポリペプチドの一次配列に連続していないが、ポリペプチドの三次及び四次構造のコンテキストでは、抗原結合タンパク質によって結合されるのに互いに十分に近いアミノ酸残基)を含むことができる。
【0053】
本明細書で使用される「ポリヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチド」及び「核酸」という用語は、全体を通して互換可能に使用され、DNA分子(例えば、cDNA又はゲノムDNA)、RNA分子(例えば、mRNA)、ヌクレオチド類似体(例えば、ペプチド核酸及び非天然ヌクレオチド類似体)を使用して生成されたDNA又はRNAの類似体、及びそれらのハイブリッドを含む。核酸分子は、一本鎖又は二本鎖であり得る。一実施形態では、本発明の核酸分子は、融合タンパク質、抗体、又はその断片、誘導体、変異体、若しくは多様体をコードする連続したオープンリーディングフレームを含む。
【0054】
「ベクター」は、それにリンクされた別の核酸を細胞に導入するために使用できる核酸である。ベクターの1つのタイプは、追加の核酸セグメントをライゲーションできる線状又は環状二本鎖のDNA分子を指す「プラスミド」である。ベクターの別のタイプは、ウイルスベクター(例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルス及びアデノ関連ウイルス)であり、ウイルスゲノムに追加のDNAセグメントを導入することができる。特定のベクターは、それらが導入される宿主細胞内で自律複製することができる(例えば、細菌の複製起点を含む細菌ベクター及びエピソームの哺乳類ベクター)。他のベクター(例えば、非エピソームの哺乳類ベクター)は、宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノムに組み込まれ、それによって宿主ゲノムとともに複製される。「発現ベクター」は、選択されたポリヌクレオチドの発現を指示できるベクターのタイプである。
【0055】
調節配列がヌクレオチド配列の発現(例えば、発現のレベル、タイミング、又は位置)に影響を与える場合、ヌクレオチド配列は、調節配列に「操作可能にリンクされる」。「調節配列」は、それが操作可能にリンクされる核酸の発現(例えば、発現のレベル、タイミング、又は位置)に影響を与える核酸である。調節配列は、例えば、調節された核酸に直接、又は1つ以上の他の分子(例えば、調節配列及び/又は核酸に結合するポリペプチド)の作用を介してその効果を発揮することができる。調節配列の例は、プロモーター、エンハンサー、及び他の発現制御要素(例えば、ポリアデニル化シグナル)を含む。調節配列の更なる例は、例えば、Goeddel, 1990, Gene Expression Technology:Methods in Enzymology 185, Academic Press, San Diego, Calif. and Baron et al., 1995, Nucleic Acids Res. 23:3605-06に記載されている。
【0056】
本明細書で使用される「治療用」などの用語は、診断された病的状態又は障害を治癒、減速、症状緩和、及び/又は進行停止する性質及び能力を指す。従って、治療用タンパク質又はポリペプチドは、上記の性質及び能力を有するものである。例えば、患者が以下の1つ以上を示す場合、対象は本発明の方法に従って、首尾よく「処置」される。癌細胞の数が減少するか、完全になくなる。腫瘍サイズが縮小する。軟部組織及び骨への癌の拡がりを含む、末梢器官への癌細胞浸潤が阻害されるか、又は現れない。腫瘍転移が阻害されるか、又は現れない。腫瘍成長が阻害されるか、又は現れない。特定の癌に関連する1つ以上の症状が緩和される。罹患率と死亡率が減少する。生活の質が向上する。
【0057】
好ましくは、本発明の組成物により処置される哺乳動物の癌の広い範囲は、卵巣癌、結腸癌、乳癌、肺癌、骨髄腫、神経芽腫細胞由来のCNS腫瘍、単球性白血病、B細胞由来白血病、T細胞由来白血病、B細胞由来リンパ腫、T細胞由来リンパ腫、マスト細胞由来腫瘍、黒色腫、膀胱癌、胃癌、肝臓癌、尿路上皮癌、皮膚癌、腎臓癌、頭頚部癌、膵臓癌、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。より広義には、腫瘍細胞の少なくとも一部が検出可能な量のPD-L1を発現する任意の癌は、本発明の組成物によって潜在的に処置することができる。
【0058】
本開示の融合タンパク質又はポリペプチドは、当技術分野で知られている任意の標準的な方法を使用して生成することができる。一例では、ポリペプチドは、ポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、cDNA)を組換え発現ベクターに挿入し、発現を促進する条件下でDNA配列を発現することにより、組換えDNA法によって生成される。
【0059】
本明細書で開示された様々な融合タンパク質又はポリペプチドのいずれかをコードする核酸は、化学的に合成することができる。細胞内での発現を改善するために、コドン使用を選択することができる。このようなコドン使用は、選択された細胞の種類に依存する。専門的なコドン使用パターンは、大腸菌及び他の細菌、ならびに哺乳類細胞、植物細胞、酵母細胞及び昆虫細胞のために開発されている。例えば、Mayfield et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 2003 100(2):438-42; Sinclair et al. Protein Expr. Purif. 2002 (1):96-105; Connell N D. Curr. Opin. Biotechnol. 2001 12(5):446-9; Makrides et al. Microbiol. Rev. 1996 60(3):512-38; 及びSharp et al. Yeast. 1991 7(7):657-78を参照されたい。
【0060】
核酸操作の一般的な技術は、例えば、参照により本明細書に組み込まれたSambrook et al.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Vols. 1-3、Cold Spring Harbor Laboratory Press、2 ed.、1989、又はF. Ausubel et al.、Current Protocols in Molecular Biology(Green Publishing and Wiley-Interscience:New York、1987)および定期的な更新に記載されている。ポリペプチドをコードするDNAは、哺乳類、ウイルス、又は昆虫の遺伝子に由来する適切な転写又は翻訳調節要素に操作可能にリンクされている。このような調節要素は、転写プロモーター、転写を制御するオプションのオペレーター配列、適切なmRNAリボソームの結合部位をコードする配列、及び転写及び翻訳の終結を制御する配列を含む。通常、複製起点によって与えられる宿主内で複製する能力、及び形質転換体の認識を容易にするための選択遺伝子がさらに組み込まれる。
【0061】
組み換えDNAは、タンパク質の精製に有用であり得る任意のタイプのタンパク質タグ配列も含むことができる。タンパク質タグの例は、ヒスチジンタグ、FLAGタグ、mycタグ、HAタグ、又はGSTタグを含むが、それらに限定されない。細菌、真菌、酵母、及び哺乳類の細胞宿主と使用するための適切なクローニングおよび発現ベクターは、 Cloning Vectors:A Laboratory Manual, (Elsevier, N.Y., 1985)で見出すことができる。
【0062】
発現コンストラクトは、宿主細胞に適した方法を使用して宿主細胞に導入される。エレクトロポレーション、塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE-デキストラン、又は他の物質を使用するトランスフェクション、微粒子銃、リポフェクション、及び感染(ベクターが感染病原体である)を含むがこれらに限定されない核酸を宿主細胞に導入する多種多様な方法は当技術分野で知られている。適切な宿主細胞は、原核生物、酵母、哺乳類細胞、又は細菌細胞を含む。
【0063】
本明細書に開示されるタンパク質は、細胞翻訳システムを使用して生成することもできる。そのような目的で、mRNAを生成させるようにインビトロ転写を可能にし、利用されている特定の無細胞システムにおいてmRNAの無細胞翻訳を可能にするために、ポリペプチドをコードする核酸を修飾する必要がある(哺乳類又は酵母無細胞翻訳システムなどの真核生物、あるいは細菌無細胞翻訳システムなどの原核生物)。
【0064】
本明細書に開示される二重特異性分子は、細胞翻訳システムを使用して生成することもできる。製造を容易にするために、ヘテロ二量体二重特異性分子が2つの重分子の相補的な突然変異を使用して細胞内で優先的に生成されることを保証するいくつかの方法がある。
【0065】
本開示の融合タンパク質又はポリペプチドは、化学合成により(例えば、Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd ed., 1984, The Pierce Chemical Co., Rockford, Illに記載の方法により)生成することもできる。タンパク質への修飾は、化学合成によって生成することもできる。
【0066】
融合タンパク質の分子の別のバージョンは、タンパク質分解部位を除去して生成を改善するために、1つ以上のアミノ酸に突然変異を有する。
【0067】
融合タンパク質の分子の別のバージョンは、より均質な生成物を生成するようにタンパク質の機能を変更することなくグリコシル化部位を除去するために1つ以上のアミノ酸に突然変異を有する。
【0068】
融合タンパク質の分子の別のバージョンは、分泌を改善するために、天然の抗体分泌配列の代わりに代替分泌配列を使用する。
【0069】
本開示の融合タンパク質又はポリペプチドは、タンパク質化学の分野で一般的に知られているタンパク質の単離/精製方法によって精製することができる。非限定的な例は、抽出、再結晶、塩析(例えば、硫酸アンモニウム又は硫酸ナトリウムによる)、遠心分離、透析、限外濾過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲル濾過、ゲル浸透クロマトグラフィー、親和クロマトグラフィー、電気泳動、向流分配、又はそれらの任意の組み合わせを含む。精製後、ポリペプチドは、濾過及び透析を含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている多種多様な方法のいずれかによって、異なる緩衝液に交換及び/又は濃縮することができる。
【0070】
精製された融合タンパク質又はポリペプチドは、好ましくは少なくとも純度85%、より好ましくは少なくとも純度95%、最も好ましくは少なくとも純度98%である。純度の正確な数値に関係なく、ポリペプチドは医薬製品として使用するのに十分に純粋である。
【0071】
ポリペプチドの翻訳後修飾
特定の実施形態では、本発明の融合タンパク質又はポリペプチドは、翻訳後修飾をさらに含み得る。例示的な翻訳後タンパク質修飾は、リン酸化、アセチル化、メチル化、ADPリボシル化、ユビキチン化、グリコシル化、カルボニル化、SUMO化、ビオチン化、又はポリペプチド側鎖若しくは疎水基の付加を含む。結果として、修飾された可溶性ポリペプチドは、脂質、多糖類又は単糖類、及びリン酸塩などの非アミノ酸要素を含み得る。グリコシル化の好ましい形態は、1つ以上のシアル酸部分をポリペプチドにコンジュゲートするシアリル化である。シアル酸部分は、タンパク質の可能な免疫原性を低下させると同時に、溶解度と血清半減期を改善する。Raju et al. Biochemistry. 2001 31; 40(30):8868-76を参照されたい。ポリペプチドの機能に対するそのような非アミノ酸要素の効果は、PD-L1又はPD-1機能におけるその拮抗的役割、例えば血管新生又は腫瘍成長に対するその阻害効果について試験することができる。
【0072】
一実施形態では、生物活性は、KD、kon、又はkoff率によって評価される、PD-L1に結合するその能力を指す。1つの特定の実施形態では、ペグ化ポリペプチドタンパク質は、非ペグ化対応物と比較して、ヒトPD-L1への結合の増加を示す。別の実施形態では、生物活性は、PD-L1/PD1相互作用の遮断を指す。
【0073】
治療、ワクチン、投与
本開示は、状態を処置するか、又は事前状態を予防するための方法をさらに特徴とする。好ましい例は、細胞性過剰増殖及び持続感染を特徴とする状態である。投与の技術と投与量は、特定のポリペプチドの種類と治療される特定の状態によって異なる。規制機関は、治療薬として使用されるタンパク質試薬が許容できる低レベルの発熱物質で製剤化されることを要求しているため、本発明の治療用製剤は、実質的に発熱物質を含まないか、又は適切な規制機関(例えば、FDA)によって決定される許容レベル以下の発熱物質を少なくとも含むことで、他の製剤と区別することができる。
【0074】
本発明の医薬製剤は、少なくとも1つの医薬的に許容される希釈剤、担体、又は賦形剤を含み得る。製剤に含まれる賦形剤は、例えば、使用される遺伝子構築物又はエフェクター細胞の種類、及び投与のモードに応じて異なる目的を有する。一般的に使用される賦形剤の例は、生理食塩水、緩衝生理食塩水、デキストロース、感染用水、グリセロール、エタノール、及びそれらの組み合わせ、安定剤、可溶化剤及び界面活性剤、緩衝剤及び防腐剤、等張化剤、増量剤、及び潤滑剤を含むが、これらに限定されない。
【0075】
本発明の別の実施形態では、本発明の医薬製剤が患者に投与される。例示的な投与モードは、静脈内注射を含むが、これに限定されない。他のモードは、腫瘍内、皮内、皮下(sc、sq、sub-Q、Hypo)、筋肉内(im)、腹腔内(ip)、動脈内、髄内、心臓内、関節内(関節)、関節滑液嚢内(関節液領域)、頭蓋内、脊髄内、及び髄腔内(脊髄液)を含むが、これらに限定されない。製剤の非経口注射又は注入に有用な任意の既知のデバイスを使用して、そのような投与を行うことができる。本明細書で使用される場合、用語「処置する」、「処置している」、及び「処置」は、それらの通常の慣習的な意味を有し、対象の疾患(例えば、癌)の症状の重症度及び/又は頻度を遮断、改善、又は減少すること、及び/又は対象の癌細胞の成長、分裂、広がり、若しくは増殖、又は癌の進行(例えば、新しい腫瘍の出現)を阻害することのうちの1つ以上を含む。処置とは、本発明の方法が実施されていない対象に対して約5%~約100%遮断、改善、減少、又は阻害することを意味する。好ましくは、本発明の方法が実施されていない対象に対して、遮断、改善、減少、又は阻害は、約100%、99%、95%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、又は5%である。
【0076】
本発明はまた、医薬的に許容される賦形剤とともに、本発明の融合タンパク質又はポリペプチドをコードする遺伝子構築物の量で満たされた1つ以上の容器を含むキットを提供する。キットは使用説明書を含む場合もある。キットには、医薬品又は生物学的製品の製造、使用、又は販売を規制する政府機関によって規定された形式の通知がさらに付随する場合がある。この通知は、ヒトへの投与のための製造、使用、又は販売の機関による承認を反映している。
【0077】
実施例
<実施例1>
【0078】
MutIL2に融合させた抗PDL1軽鎖(IgL)及び抗PD-L1重鎖(IgH)を、2つの発現カセット-pCHO 1.0ベクターで単一の真核生物発現ベクターにクローニングした。他の同様のベクターが市販されている。さらに、2つの遺伝子は、別々のベクターにクローニングすることもできる。メーカーの推奨に従って、ベクターを、Expi293細胞にトランスフェクトした。タンパク質を、上清に分泌し、標準手順を使用してHiTrap Protein A カラムを使用して、>95%の純度に精製した。精製されたタンパク質を、Treg細胞よりもTeff細胞を優先的に活性化する能力について野生型IL2と比較した。本願では、抗PDL1抗体と特定のMutIL2の両方を使用して融合体に名前が付けられる。例えば、E1M1は、E1抗体及びMutIL2 IL2M1を含有する。
【0079】
<実施例2>
タンパク質が細胞表面PDL1に結合する能力をテストするために、遺伝子導入で発現したヒトPDL1を発現するDLD1細胞を使用した。同様の結果は、他の細胞株におけるトランスジェニック発現によって、あるいは、PDL1を自然に発現する細胞、又はインターフェロンγ処理によってPDL1を発現するように誘導された細胞を使用することによって得られた。簡単に言えば、10個の細胞を、異なる濃度のタンパク質とともに4℃で30分間インキュベートした。細胞を、PBSで洗浄し、蛍光抗ヒトIgG抗体とともに4℃で30分間インキュベートした。細胞を、再びPBSで洗浄し、FACSによって結合を検出した。図3は、異なるIL2突然変異との融合がそれらのPDL1結合に影響を与えないことを示す(表2)。
【0080】
【0081】
同様に、PD1-PDL1相互作用を遮断する抗体部分の能力をテストするために、PD1コーティングプレートに結合するビオチン化Fc-PDL1又はPDL1コーティングプレートに結合するビオチン化Fc-PD1で、2つの異なるELISAフォーマットで受容体遮断アッセイを実施した。どちらの場合も、結合は、ストレプトアビジンリンク西洋ワサビペルオキシダーゼを使用して検出した。表3は、例示的なPDL1抗体がPD1-PDL1相互作用の遮断において高い効力を示すことを示す。
【0082】
【0083】
<実施例3>
ADCC活性をテストするために、Fc受容体応答性ルシフェラーゼ遺伝子を有するJurkat細胞に依存する市販のADCCアッセイキット(Promega)を使用した。これらの細胞とPDL1MDA-MB-231細胞及びADCC+抗体との共インキュベーションは、ルシフェラーゼ活性として測定できるFc受容体結合をトリガーする。図4は、本発明の様々な融合タンパク質がADCC活性を示すことを示す。
【0084】
<実施例4>
CTLL2細胞上のIL2受容体に結合する変異タンパク質の能力をテストするために、10個の細胞を、異なる濃度のタンパク質とともに4℃で30分間インキュベートした。細胞を、PBSで洗浄し、蛍光抗ヒトIgG抗体とともに4℃で30分間インキュベートした。細胞を、再びPBSで洗浄し、FACSによって結合を検出した。図5は、異なるIL2変異体との融合が、野生型IL2との融合と比較して、CTLL2細胞上の高親和性IL2受容体への結合の劇的な減少を示すことを示す。
【0085】
<実施例5>
CTLL2細胞(Treg細胞の代用)を活性化する変異タンパク質の能力をテストするために、10個の細胞を、異なる濃度の変異体又は野生型IL2融合タンパク質の存在下で、44時間培養した。培養物をAlamarBlueとともに1~4時間インキュベートし、蛍光プレートリーダーを使用して蛍光強度を測定することにより、相対的な生存細胞数を決定した。図6は、異なるIL2変異体との融合が、野生型IL2との融合と比較して、CTLL2細胞の増殖をサポートする能力の100倍以上の低下を示すことを示す(表4)。これは、いずれかのPDL1抗体を含む融合に当てはまる。野生型融合は、組換えIL2に匹敵する。
【0086】
【0087】
<実施例6>
様々なマウスT細胞サブセットを活性化する変異タンパク質の能力をテストするために、多種多様なソースからの細胞を使用した。メーカーの推奨に従って、Stem Cell Technologies磁気ビーズベースの細胞分離キットを用いて、マウスの脾臓又はリンパ節を使用して、CD4、CD8又は調節T細胞を分離した。マウスNK細胞のアッセイは、全体の脾細胞で行った。他の分離手順は市販されている。ヒトT細胞サブセット及びNK細胞は、市販されているものを購入したが、マウス細胞と同様のキットを使用してPBMCから分離できる。異なる細胞型を、種々の量の変異体又は野生型IL2融合タンパク質とともにインキュベートした。例えば、2.5x10~10個のマウスT細胞を、マウスT細胞実験に使用した。マウスNK細胞の場合、1~5x10個の脾細胞を使用した。Treg培養の場合、細胞を、プレート結合抗CD3抗体で活性化し、マウスIL2中和抗体とともにインキュベートした。成長の4日後、細胞増殖を、直接カウント(ヨウ化プロピジウムベースの死細胞の排除の有無にかかわらず)又はFACSを使用したCFSE希釈によって測定した。また、マウスCD8細胞のCD44などの活性化マーカーの発現も評価した。図7は、異なるIL2変異体との融合が、野生型IL2との融合と比較して、Treg細胞の生存を活性化及びサポートする能力の有意な低下を示すことを示す。図8及び表5は、IL2変異体融合が、マウスCD8+T細胞の増殖をサポートする能力において野生型IL2融合タンパク質に匹敵することを示す。野生型IL2融合は、両方のアッセイで組み換えIL2に匹敵する。
【0088】
図6図7及び図8は、異なるIL2変異体との融合が、野生型IL2融合と比較して、Teff/Tregを活性化する相対的能力の100倍を超えた増加を示すことを示す。
【0089】
【0090】
<実施例7>
様々なヒトT細胞サブセットを活性化する変異タンパク質の能力をテストするために、健康なヒトドナーからの末梢血の細胞を使用した。PBMCを、標準手順で調製し、組み換えIL2又は異なるIL2融合とともに15分間インキュベートした。異なるT細胞亜集団上のIL2受容体との結合によって引き起こされたStat5のリン酸化を、適切な細胞マーカーの染色及びFACSによる分析によって評価した。図9及びFIG10は、野生型IL2との融合と比較して、異なるIL2変異体との融合が、非Treg/Tregを活性化する相対的能力の有意な(約100倍)増加を示すことを示す(データは表6~8にも要約されている)。図11は、IL2変異体融合が、CD8+T細胞にStat5のリン酸化を誘導する能力において野生型IL2融合タンパク質に匹敵することを示す(データは表9にも要約されている)。野生型IL2との融合と比較して、異なるIL2変異体との融合は、CD8+T細胞/TregCD4+を活性化する相対的能力の有意な(約1000倍)増加を示す(表10を参照)。野生型IL2融合は、各アッセイで組み換えIL2に匹敵する。これらのデータは、異なるIL2変異体との融合が、エフェクターT細胞を活性化する能力を維持しながらヒトTregを活性化する能力を低下させ、且つ野生型IL2との融合と比較して、Teff/Tregを活性化する相対的能力の100倍を超えた増加を示すことを示す。
【0091】
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
<実施例8>
PK研究の場合、雌性ホモ接合Tg32マウス(6~8週齢)に、試験融合タンパク質を、1群あたり5匹の動物に対して、0.1~10mg/kgの用量で尾静脈から静脈内注射した。複数の時点で血液を採取し、遠心分離によって血清を調製した。融合タンパク質の量を、サンドイッチELISAによって推定した。力価は、注射後1日目に標準化した。
【0097】
図12は、4つのMutIL2融合の薬物動態を示す。融合の半減期を、表11に示す。これは、報告された組み換えIL2の半減期よりも数時間有意に長い。
【0098】
【0099】
<実施例9>
マウス薬力学及び毒物学研究の場合、野生型B6マウスに、試験抗体を0.1~10mg/kgの用量で尾静脈から静脈内注射し、免疫活性化及び副作用を数日間観察した。T細胞とNK細胞のコンパートメントの拡大を評価するために、数日間採血した。観察の終わりに、マウスを屠殺し、脾臓を同様に分析し、肺と肝臓がリンパ球浸潤及び他の免疫反応について評価した。
【0100】
図13は、CD4コンパートメントと比較して、NK及びCD8T細胞コンパートメントが大きく拡大していることを示す。Treg細胞よりもCD8+T細胞及びNK細胞の優先的増殖を示差的に誘導する、本発明のIL2融合タンパク質の様々な変異体形態の能力は、融合タンパク質がチェックポイント抗体の抗腫瘍活性と癌処置におけるそれらの臨床応用を改善する大きな可能性を示す。
【0101】
<実施例10>
融合タンパク質による腫瘍標的化の検出の場合、同系腫瘍(例えば、B6マウスのMC38)又はヒトPDL1を発現する同系腫瘍を使用した。典型的には、1x10腫瘍細胞を、皮下に移植し、100mmに達するまで成長させた。マウスに0.1~10mg/kgの融合タンパク質を注射した。腫瘍組織及び他の器官を様々な時点で採取し、融合タンパク質の蓄積をサンドイッチELISA又は免疫組織化学によって測定した。あるいは、標準的な方法を使用することで、放射性標識タンパク質を使用し検出した。
【0102】
配列
本発明による融合タンパク質の一部を形成する配列の例を、以下に列挙する。
【0103】
PD1-PDL1相互作用を遮断する抗PDL1抗体の全長配列及び可変領域配列の例は以下のとおりである。例としてのDNA配列も以下に記載されている。DNA配列の代替コドン使用に基づく他の変形は、本発明の下で代替のものとなる。
【0104】
PDL1抗体
B2重鎖
【0105】
DNA配列(配列識別番号:1)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGCTTTTTCTTGTCGCGATTCTTAAGGGTGTCCAGTGCGAAGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTGGTACAGCCTGGAGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACTTTTAGTGACTATGACATGATCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGCAAGGGGCTGGAGTGGGTGGCAGTTATATCATATGATGGAAGTAATAAATACTATGCAGACTCCGTGAAGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTGTATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCTGAGGACACGGCTGTGTATTACTGTGCGAAAGAGTTCTTTGGTGCTTTTGATATCTGGGGCCAAGGGACAATGGTCACCGTCTCTTCAGCTTCGACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAAAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGCGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAATGA
【0106】
タンパク質配列
全長(配列識別番号:2)
MEFGLSWLFLVAILKGVQCEVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYDMIWVRQAPGKGLEWVAVISYDGSNKYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKEFFGAFDIWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0107】
可変領域(配列識別番号:3)
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYDMIWVRQAPGKGLEWVAVISYDGSNKYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKEFFGAFDIWGQGTMVTVSS
【0108】
B2軽鎖
DNA配列(配列識別番号:4)
ATGACTTGGACCCCACTCCTCTTCCTCACCCTCCTCCTCCACTGCACAGGAAGCTTATCCTCTTCTGAGCTGACTCAGGACCCTGCTGTGTCGGTGGCCTTGGGACAGACAGTCACGATCACATGCCAAGGAGACAGCCTCAATTACTATTATGCAAACTGGTTCCAGCTGAAGCCAGGGCAGGCCCCTGTACTTGTCCTCTTTGGTAAAAACAACCGGCCCTCAGGGATCCCAGACCGATTCTCTGGCTCCTACTCGGGAAGCACAGCTTCCTTGACCATCACTGGGGCTCAGGCGGAAGATGACGCTGACTATTACTGTAATTCGCGGGACAGCGGTGGTAATCCTTGGGTGTTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGTCCTAGGTCAACCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCGCCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCCTGGAAGGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTACCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCATGA
【0109】
タンパク質配列
全長(配列識別番号:5)
MTWTPLLFLTLLLHCTGSLSSSELTQDPAVSVALGQTVTITCQGDSLNYYYANWFQLKPGQAPVLVLFGKNNRPSGIPDRFSGSYSGSTASLTITGAQAEDDADYYCNSRDSGGNPWVFGGGTKLTVLGQPKAAPSVTLFPPSSEELQANKATLVCLISDFYPGAVTVAWKADSSPVKAGVETTTPSKQSNNKYAASSYLSLTPEQWKSHRSYSCQVTHEGSTVEKTVAPTECS
【0110】
可変領域(配列識別番号:6)
SSELTQDPAVSVALGQTVTITCQGDSLNYYYANWFQLKPGQAPVLVLFGKNNRPSGIPDRFSGSYSGSTASLTITGAQAEDDADYYCNSRDSGGNPWVFGGGTKLTVL
【0111】
E1重鎖
DNA配列(配列識別番号:7)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGCTTTTTCTTGTCGCGATTCTTAAGGGTGTCCAGTGCCAAATCCAGCTGGTACAATCTGGGGCTGAGGTGAAGATGCCTGGGGCCTCAGTGACGATTTCCTGCGAGGCGTCTGGATACAACTTCATCAGCTACTATATACACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGCCTTGAGTGGATGGGATTCGTCGTCCCTAGTGGTGGTGCCGCAGGCTACACACAGAAGTTCCAGGGCAGACTCACCGTGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGACCTGAACAGCCTGACATCTGACGACACGGCCGTGTATTACTGTGTGCGAGAAATGAGTGGTGGCTGGTTTGATTTCTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCGGCTTCGACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAAAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGCGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAATGA
【0112】
タンパク質配列
全長(配列識別番号:8)
MEFGLSWLFLVAILKGVQCQIQLVQSGAEVKMPGASVTISCEASGYNFISYYIHWVRQAPGQGLEWMGFVVPSGGAAGYTQKFQGRLTVTRDTSTSTVYMDLNSLTSDDTAVYYCVREMSGGWFDFWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0113】
可変領域(配列識別番号:9)
SCEASGYNFISYYIHWVRQAPGQGLEWMGFVVPSGGAAGYTQKFQGRLTVTRDTSTSTVYMDLNSLTSDDTAVYYCVREMSGGWFDFWGQGTLVTVSS
【0114】
E1軽鎖
DNA配列(配列識別番号:10)
ATGGACATGCGCGTGCCCGCCCAGCTGCTGGGCCTGCTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCGCGATGCGACATCGTGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGAAATGATTTAGGCTGGTATCAGCAAAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGGCTGAAGATGTGGCAGTTTATTACTGTCAGCAATATTATAGTACTCCTCTCACTTTCGGCCCTGGGACCAAAGTGGATATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTGA
【0115】
タンパク質配列
全長(配列識別番号:11)
MDMRVPAQLLGLLLLWFPGSRCDIVMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNDLGWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQYYSTPLTFGPGTKVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0116】
可変領域(配列識別番号:12)
DIVMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNDLGWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDVAVYYCQQYYSTPLTFGPGTKVDIK
【0117】
E3重鎖
DNA配列(配列識別番号:13)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGCTTTTTCTTGTCGCGATTCTTAAGGGTGTCCAGTGCCAAATCCAGCTGGTACAATCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGTCCTCGGTGAAGGTCTCCTGCAAGGCTTCTGGAGGCACCTTCAGCAGCTATGCTATCAGCTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAGGGATCATCCCTATCTTTGGTACAGCAAACTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACGATTACCGCGGACAAATCCACGAGCACAGCCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCCGTGTATTACTGTGCCGGAGGGGGAGCAGTGGCGGACAATAGTTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCTTCGACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAAAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGCGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAATGA
【0118】
タンパク質配列
全長(配列識別番号:14)
MEFGLSWLFLVAILKGVQCQIQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAGGGAVADNSYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0119】
可変領域(配列識別番号:15)
QIQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFSSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPIFGTANYAQKFQGRVTITADKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCAGGGAVADNSYWGQGTLVTVSS
【0120】
E3軽鎖
DNA配列(配列識別番号:16)
ATGGACATGCGCGTGCCCGCCCAGCTGCTGGGCCTGCTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCGCGATGCGACATCCGGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCAAGTCAGGGCATTAGAAATGATTTAGGCTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATGCTGCATCCAGTTTACAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGCACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCTACAAGATTACAATTACCCTCGAACGTTCGGCCAAGGGACCAAGGTGGAAATCAAACGTACGGTGGCTGCACCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCTGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGTTGA
【0121】
タンパク質配列
全長(配列識別番号:17)
MDMRVPAQLLGLLLLWFPGSRCDIRMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNDLGWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCLQDYNYPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0122】
可変領域(配列識別番号:18)
DIRMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNDLGWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCLQDYNYPRTFGQGTKVEIK
【0123】
リンカーの配列例は以下に示される。
【0124】
Ser-Glyリンカー
タンパク質配列(配列識別番号:19)
GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS
【0125】
(a)IL2WT(野生型IL2配列)、(b)IL2Del(20アミノ酸欠失)、及び(c)IL2M1-MNew(MutIL2:望ましい特徴を有する変異体、これらの突然変異体の組み合わせも使用できる)の配列例を以下に列挙する。
【0126】
IL2変異体
IL2WT
DNA配列(配列識別番号:20)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0127】
タンパク質配列(配列識別番号:21)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0128】
IL2Del
DNA配列(配列識別番号:22)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0129】
タンパク質配列(配列識別番号:23)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0130】
IL2M1:F42K、Y45R
DNA配列(配列識別番号:24)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCAAGAAGTTCCGCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0131】
タンパク質配列(配列識別番号:25)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTKKFRMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0132】
IL2M2:F42A、Y45R
DNA配列(配列識別番号:26)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCGCCAAGTTCCGCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0133】
タンパク質配列(配列識別番号:27)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTAKFRMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0134】
IL2M3:E62R
DNA配列(配列識別番号:28)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAGGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0135】
タンパク質配列(配列識別番号:29)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEERLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0136】
IL2M4:R38A、F42A
DNA配列(配列識別番号:30)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCGCCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0137】
タンパク質配列(配列識別番号:31)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTAKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0138】
IL2M5:R38A、F42A、Y45A、E62A、C125S
DNA配列(配列識別番号:32)
GGAGCTCCTACCTCCTCCTCCACCAAGAAGACCCAGCTCCAGCTGGAACATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTAAACGGCATCAACAATTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCGCCAAGTTTGCCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTTTAGAGGAGGCTTTAAAGCCTTTAGAGGAGGTGCTGAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCCCGGGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAACTGAAGGGCAGCGAGACCACCTTTATGAGCGAATACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGTCCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0139】
タンパク質配列(配列識別番号:33)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTAKFAMPKKATELKHLQCLEEALKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMSEYADETATIVEFLNRWITFSQSIISTLT
【0140】
IL2M6:R38A、F42K
DNA配列(配列識別番号:34)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCAAGAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0141】
タンパク質配列(配列識別番号:35)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTKKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0142】
IL2M7:R38A、F42A、E62R
DNA配列(配列識別番号:36)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCGCCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAGGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0143】
タンパク質配列(配列識別番号:37)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTAKFYMPKKATELKHLQCLEERLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0144】
IL2M8:F42K、Y45R、E62R
DNA配列(配列識別番号:38)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCAAGAAGTTCCGCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAGGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0145】
タンパク質配列(配列識別番号:39)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTKKFRMPKKATELKHLQCLEERLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0146】
IL2M9:F42A、Y45R、E62R
DNA配列(配列識別番号:40)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCGCCAAGTTCCGCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAGGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0147】
タンパク質配列(配列識別番号:41)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTAKFRMPKKATELKHLQCLEERLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0148】
IL2M10:R38A、F42K、E62R
DNA配列(配列識別番号:42)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCAAGAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAGGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0149】
タンパク質配列(配列識別番号:43)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTKKFYMPKKATELKHLQCLEERLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0150】
IL2DelM3:Del、E62R
DNA配列(配列識別番号:44)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAGGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0151】
タンパク質配列(配列識別番号:45)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINATELKHLQCLEERLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0152】
IL2M3K:E62K
DNA配列(配列識別番号:46)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0153】
タンパク質配列(配列識別番号:47)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEKLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0154】
IL2M6K:R38A、F42K、E62K
DNA配列(配列識別番号:48)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCAAGAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0155】
タンパク質配列(配列識別番号:49)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTKKFYMPKKATELKHLQCLEEKLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0156】
IL2M7K:R38A、F42A、E62K
DNA配列(配列識別番号:50)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCGCCATGCTGACCGCCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0157】
タンパク質配列(配列識別番号:51)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTAMLTAKFYMPKKATELKHLQCLEEKLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0158】
IL2M8K:F42K、Y45R、E62K
DNA配列(配列識別番号:52)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCAAGAAGTTCCGCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0159】
タンパク質配列(配列識別番号:53)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTKKFRMPKKATELKHLQCLEEKLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0160】
IL2M9K:F42A、Y45R、E62K
DNA配列(配列識別番号:54)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACCCGGATGCTGACCGCCAAGTTCCGCATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGGAAAAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATTTAGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0161】
タンパク質配列(配列識別番号:55)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTAKFRMPKKATELKHLQCLEEKLKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0162】
IL2MNew:K35E R38A F42A E61K L72G
DNA配列(配列識別番号:56)
GGCGCCCCCACATCCTCCAGCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATCTGCTGCTGGATCTGCAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCGAGCTGACCGCCATGCTGACCGCCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTCTGGAGAAAGAGCTGAAGCCTTTAGAGGAAGTGCTCAATGGCGCCCAGTCCAAGAACTTCCATTTAAGGCCACGTGATTTAATCTCCAACATCAACGTGATCGTGCTGGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGAGCATCATCTCCACTTTAACCTGA
【0163】
タンパク質配列(配列識別番号:57)
GAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPELTAMLTAKFYMPKKATELKHLQCLEKELKPLEEVLNGAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0164】
本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、本発明において様々な修正及び変形を行うことができることは当業者には明らかであろう。本発明の他の実施形態は、本明細書に開示される本発明の明細書及び実施を考慮することから当業者には明らかであろう。本明細書及び実施例は例示としてのみ見なされることが意図されており、本発明の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲によって示されている。
【0165】
本出願を通して、本発明が関係する最新技術をより完全に説明するために、様々な出版物、特許、及び/又は特許出願が参照される。これらの出版物、特許、及び/又は特許出願の開示は、それぞれの独立した出版物、特許、及び/又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示された場合と同程度に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【配列表】
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