(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】支援要請制御装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/22 20240101AFI20240530BHJP
【FI】
G06Q50/22
(21)【出願番号】P 2020102107
(22)【出願日】2020-06-12
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】598015084
【氏名又は名称】学校法人福岡大学
(74)【代理人】
【識別番号】100099634
【氏名又は名称】平井 安雄
(72)【発明者】
【氏名】池田 智
(72)【発明者】
【氏名】太郎丸 眞
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-010534(JP,A)
【文献】特開2017-122965(JP,A)
【文献】特開2020-021509(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス享受者を訪問してサービスを提供する複数のメンバーを含むグループに属する第1のメンバーが置かれた状況の緊急性の指標情報であって、前記第1のメンバーが携帯するセンサで検知された信号に基づいて導出される前記指標情報を取得する取得手段と、
前記第1のメンバーがサービスを提供するサービス享受者の自傷に関するリスク、前記サービス享受者の他害に関するリスク、及び前記サービス享受者の身体機能のうちの少なくとも1つに関する評価情報と、前記指標情報とに応じて前記第1のメンバーに対する支援の要請を前記グループから抽出された第2のメンバーに通知する通知制御手段とを備え
、
前記取得手段が、前記第1のメンバーの緊急の度合いを示すスコア値を前記指標情報として取得し、
前記通知制御手段が、前記取得手段により取得された前記スコア値と、前記評価情報に応じた前記スコア値に関する第1の閾値であって、通常支援を要する場合と当該通常支援を要しない場合との境界値を示す前記第1の閾値と、前記評価情報に応じた前記スコア値に関する第2の閾値であって、前記通常支援を要する場合と当該通常支援よりも緊急性が高い緊急支援を要する場合との境界値を示す前記第2の閾値とに基づいて、前記第2のメンバーへの前記支援の要請の通知を制御することを特徴とする支援要請制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の支援要請制御装置において、
前記通知制御手段が、前記取得手段により取得された前記指標情報が自傷行為、又は他害行為に対応する音声が検知されたことを示し、且つ前記サービス享受者の身体機能に係る前記評価情報が自傷行為、又は他害行為の実行が困難であることを示す場合、前記要請を通知しないように制御する支援要請制御装置。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の支援要請制御装置において、
前記通知制御手段が、前記
第1のメンバーが前記サービス享受者を訪問中でない場合、前記支援の要請を前記第2のメンバーに対して通知しないように制御する支援要請制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の支援要請制御装置において、
前記グループに含まれる各メンバーの位置情報に基づいて、前記グループから前記第2のメンバーを抽出する抽出手段を備え、
前記通知制御手段が、前記取得手段により取得された前記指標情報及び前記評価情報に基づいて、前記要請を前記抽出手段により抽出された第2のメンバーへの通知を制御する支援要請制御装置。
【請求項5】
請求
項4に記載の支援要請制御装置において、
前記抽出手段が、前記グループに含まれる各メンバーの位置情報
、及び前記各メンバーの移動予定情報に基づいて、前記グループから前記第2のメンバーを抽出する支援要請制御装置。
【請求項6】
請求項
4又は5に記載の支援要請制御装置において、
前記抽出手段が、前記グループに含まれる各メンバーの位置情報、及び前記各メンバーの
繁忙の度合いを示す繁忙度情報に基づいて、前記グループから前記第2のメンバーを抽出する支援要請制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス享受者を訪問してサービスを提供する仕組みにおけるサービス提供者間の連携を支援する支援要請制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地域医療における訪問診察、訪問介護、所定の団体(例えば、児童相談所、配偶者暴力相談支援センター、地域包括支援センター、自治体組織、市町村等)による訪問見守り等のようにサービスの享受者を訪問してサービスを提供する仕組みがある。このような仕組みにおいて、サービスの提供者を支援する技術がある。特許文献1には、看護内容を迅速かつ適切に決定し在宅患者に対しては適切な内容の看護を十分な時間実施できるように訪問看護業務を支援することを目的とする訪問看護支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サービスの提供者は、状況に応じて他のサービスの提供者へ支援を要請する場合がある。例えば、サービスの提供者は、訪問先が緊急に追加の人手を要する場合に、他のサービスの提供者に支援を要請することがある。しかしながら、特許文献1に係る技術は、看護担当者間で相互に連携を取る構成になっておらず、支援要請を必要とするサービス提供者が他のサービスの提供者に容易に支援要請できないという課題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解消するためになされたものであり、サービス提供者間の支援要請を容易にし、且つ適正な感度で支援要請を行うことができる支援要請制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る支援要請制御装置は、サービス享受者を訪問してサービスを提供する複数のメンバーを含むグループに属する第1のメンバーが置かれた状況の緊急性の指標情報であって、前記第1のメンバーが携帯するセンサで検知された信号に基づいて導出される前記指標情報を取得する取得手段と、前記第1のメンバーがサービスを提供するサービス享受者の自傷に関するリスク、前記サービス享受者の他害に関するリスク、及び前記サービス享受者の身体機能のうちの少なくとも1つに関する評価情報と、前記指標情報とに応じて前記第1のメンバーに対する支援の要請を前記グループから抽出された第2のメンバーに通知する通知制御手段とを備えるものである。
【0007】
このように、本発明に係る支援要請制御装置においては、第1のメンバーの緊急性と、サービス享受者の自傷のリスク、他害のリスク及び身体機能のうちの少なくとも一つに関する評価情報とに応じて、第2のメンバーに対して支援要請を通知するか否かを制御するため、メンバー間で状況に応じた適切な感度で支援の要請を通知することができ、不要な通知が生じる事態を防止することができるという効果を奏する。
【0008】
また、第2のメンバーに対して支援要請を通知する際に第1のメンバーによる端末等の操作を要さず、第1のメンバーの手間を軽減して容易に支援要請することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態に係る支援要請システムのシステム構成図である。
【
図2】第1の実施形態に係る支援要請システムにおける支援要請制御装置のハードウェア構成図である。
【
図3】第1の実施形態に係る支援要請システムにおける支援要請制御装置の機能ブロック図である。
【
図4】第1の実施形態に係る支援要請システムにおける共有画面の一例を示す第1の図である。
【
図5】第1の実施形態に係る支援要請システムにおける共有画面の一例を示す第2の図である。
【
図6】第1の実施形態に係る支援要請システムにおける共有画面の一例を示す第3の図である。
【
図7】第1の実施形態に係る支援要請システムの処理を示すフローチャートである。
【
図8】その他の実施形態に係る支援要請システムにおける共有画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る支援要請システムについて、
図1ないし
図7を用いて説明する。本実施形態に係る支援要請システム1は、サービスの享受者(以下、サービス享受者という)を訪問してサービス(例えば、地域医療における訪問診察、訪問介護、所定の団体(例えば、児童相談所、配偶者暴力相談支援センター、地域包括支援センター、自治体組織、市町村等)による訪問見守り等)を提供するサービスの提供者(以下、サービス提供者という)に対する支援の要請を他のサービスの提供者に通知するシステムである。
【0011】
サービス提供者は、サービスを提供する団体に属し、グループ単位でまとめられている。すなわち、グループそれぞれには複数のサービス提供者がメンバーとして属している。サービスを提供する団体によるサービスの提供は管理者により管理される。
【0012】
図1は、本実施形態に係る支援要請システムのシステム構成図である。支援要請システム1は、システム全体を管理する支援要請制御装置10と、各サービス提供者が所持する複数の端末装置11とを備え、支援要請制御装置10と複数の端末装置11とは、それぞれネットワーク12を介して相互に通信可能に接続されている。
【0013】
支援要請制御装置10は、例えばパーソナルコンピュータ、サーバ装置等の情報処理装置である。端末装置11は、スマートフォンやタブレット等の携帯端末装置である。ネットワーク12は、インターネット、Local Area Network(LAN)、複数の種類のネットワークが複合されたネットワーク等である。
【0014】
図2は、支援要請制御装置10のハードウェア構成図である。支援要請制御装置10は、支援要請制御装置10を制御するプロセッサであるCPU21と、CPU21のワークエリアやデータの一時的な記憶領域等として機能するRandom Access Memory(RAM)等の記憶装置である主記憶装置22と、各種プログラムや各種設定情報等を記憶するRead Only Memory(ROM)、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶装置である補助記憶装置23と、端末装置11等の外部の装置とネットワーク12を介して通信する場合のインターフェースであるネットワークI/F24と、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネルの操作部、マイクロフォン等の入力装置やモニタ、タッチパネルの表示部、スピーカ等の出力装置とのインターフェースである入出力I/F25とを備える。各要素は、システムバス26を介して相互に接続されている。CPU21が補助記憶装置23に記憶されたプログラムにしたがって処理を実行することで、
図3で後述する支援要請制御装置10の機能、
図4で後述するフローチャートが示す支援要請制御装置10の処理等が実現される。
【0015】
端末装置11は、支援要請制御装置10と同様にシステムバスを介して相互に接続されたCPU、主記憶装置、補助記憶装置、ネットワークI/F、入出力部を備える。また、端末装置11はシステムバスに接続された所定のセンサを備える。センサとしては、例えば集音センサ(例えば、マイクロフォン等)、加速度センサ、位置センサ(例えば、GPSセンサ等)、撮像センサ(例えば、カメラ等)等を備えるようにしてもよい。
【0016】
また、端末装置11には支援要請制御装置10との連携機能を有するアプリケーションがインストールされており、このアプリケーションを介して支援要請制御装置10と通信、連携を行う。また、端末装置11は、自装置のセンサを介して検知した信号を定期的に又は不定期に支援要請制御装置10に送信する。
【0017】
図3は、本実施形態に係る支援要請システムにおける支援要請制御装置の機能ブロック図である。支援要請制御装置10は、端末装置11との間で情報の送受信を行う送受信部30と、送受信部30で受信された端末装置11からの情報に基づいて、当該端末装置11を携帯するサービス提供者が置かれた状況の緊急性を示す指標情報を取得する指標情報取得部31と、サービス提供者に対する支援の要請を通知するかどうかの条件を決定する条件決定部32と、サービス提供者に対する支援の要請を通知するかどうかを決定する通知制御部33と、対象グループからサービス提供者を支援するメンバーを抽出する支援メンバー抽出部34と、対象グループのメンバーで共有するために端末装置11に送信する共有情報を生成する送信制御部35を備える。
【0018】
図2の補助記憶装置23には、サービス享受者それぞれについての自傷に関するリスク、他害に関するリスク、及び身体機能のうちの少なくとも1つに関する評価情報を記憶する評価情報DB36が実装される。
【0019】
指標情報取得部31は、送受信部30で受信され、端末装置11のセンサを介して検知された信号に基づいて、端末装置11を携帯するサービス提供者が置かれた状況の緊急性の指標情報を取得する。以下では、この指標情報を緊急性指標情報とする。また、指標情報取得部31により取得された緊急性指標情報に対応するサービス提供者を対象メンバーとする。さらに、対象メンバーがサービスを提供しているサービス享受者を対象享受者とする。
【0020】
ここで、緊急性指標情報について説明する。緊急性指標情報は、例えば集音センサを介して所定の音声(例えば、対象享受者による自傷他害行為を示唆する音声(例えば、「殺す」、「死ね」、「殴る」、「刺す」、「助けて」、「痛い」等))が検知されたことを示す情報、所定の音声がどのような音質(例えば、周波数、音量等)で発せられたかを示す情報を含む。また、加速度センサを介してサービス提供者の転倒、落下等に応じた信号が検知されたことを示す情報、位置センサを介して検知された位置が所定期間(例えば、1時間等)以上、対象享受者宅から移動していないことを示す情報を含む。さらに、対象享受者の所定の挙動(例えば、自傷行動、他害行動、異常な眼球運動等)を示す画像が撮像センサを介して撮像されたことを示す情報を含む。
【0021】
また、緊急性指標情報には、上記の情報のうちの少なくとも1つに基づいて導出される緊急性の度合いを示すスコア値の情報が含まれる。緊急性指標情報は、上記の情報のうちの1つ又は2つ以上の組み合わせであってもよい。
【0022】
指標情報取得部31は、端末装置11の集音センサを介して検知された音声信号に基づいて緊急性の度合いを示すスコア値を緊急性指標情報として取得する。ここでは、スコア値が大きいほど対応するサービス提供者の置かれた状況の緊急性が高いことを示すとする。
【0023】
具体的には、取得した音声信号が示す文言を特定し、特定した文言に予め対応付けられている緊急性の度合いを示す点数を取得する。また、取得した音声信号の音質を特定し、特定した音質に予め対応付けられている緊急性の度合いを示す点数を取得する。そして、取得した点数に基づいて(例えば、点数同士の足し合わせ、点数同士のかけあわせ等により)、緊急性の度合いを示すスコア値を取得する。
【0024】
本実施形態では、所定の文言と緊急性の度合いを示す点数とを対応付けた情報、音質と緊急性の度合いを示す点数とを対応付けた情報は、予め補助記憶装置23に記憶されている。指標情報取得部31は、補助記憶装置23からこれらの対応付けられた情報を取得してスコア値を算出する。
【0025】
なお、上記以外にも例えば端末装置11の電源OFFを検知してスコア値を算出するようにしてもよい。すなわち、サービス享受者やその家族が端末装置11を奪って電源を切ってしまうと、緊急性があるにも関わらず支援の要請を通知できなくなるため、電源OFFの操作を検知することが望ましい。このとき、サービス提供者自らが電源OFFする場合に特有の操作(例えば、電源ボタンを数回押下したり数秒押下する等)を設定しておき、サービス提供者自らが電源OFFした場合と、その特有の操作を知らない他者が電源OFFした場合とを区別することで、他者による電源OFFのスコア値が高くなるようにしてもよい。
【0026】
条件決定部32は、評価情報DB36に記憶されている評価情報に基づいて、支援の要請の通知を行うかどうかの条件に用いられる第1の閾値及び第2の閾値を決定する。
【0027】
評価情報DB36には各サービス享受者についての自傷リスク、他害リスク、身体機能それぞれに関する評価情報が予め記憶されている。自傷リスクに関する評価情報として、例えば、SADPERSONS(Sex、Age、Depression、Previous attempt、Ethanol abuse、Rational thought loss、Social supports lacking、Organized plan、No spouse、Sickness)スケール、SABCS(The Suicidal Affect-Behavior-Cognition Scale)、SSIS(Saitama Suicide Intervention Scale)等の評価結果の情報が記憶されている。
【0028】
また、他害リスクに関する評価情報として、例えば、BVC(The Broset Violence Checklist)評価表、DASA(dynamic appraisal of situational aggression)評価表、VRAG(Violence Risk Appraisal Guide)評価表等の評価結果の情報が記憶されている。
【0029】
さらに、身体機能に関する評価情報として、例えば、ADL(Activities of Daily Living)評価表、IADL(Instrumental Activities of Daily Living)評価表等の評価結果の情報が記憶されている。
【0030】
第1の閾値は、対象メンバーへの通常の支援(以下、通常支援という)を要する場合と当該通常支援を要しない場合との境界を示す閾値であり、第2の閾値よりも小さい値で設定される。すなわち、支援要請制御装置10は、指標情報取得部31により取得されたスコア値を第1の閾値と比較した閾値判定の結果に応じて、このサービス提供者への支援の要請を通知するかどうかを制御する。
【0031】
また、第2の閾値は、対象メンバーへの通常支援を要する場合とサービス提供者への緊急の支援(以下、緊急支援という)を要する場合との境界値を示す閾値である。緊急支援とは、通常支援よりも切迫性が高い支援である。すなわち、支援要請制御装置10は、指標情報取得部31により取得されたスコア値を第2の閾値と比較した閾値判定の結果に応じて、このサービス提供者への通常支援の要請を通知するか緊急支援の要請を通知するかを制御する。
【0032】
ここで、条件決定部32が第1の閾値及び第2の閾値を決定する処理の一例を説明する。条件決定部32は、評価情報DB36から対象享受者に関する自傷リスク、他害リスク及び身体機能の評価情報を取得し、対象享受者の身体機能の評価結果(例えば、ADL評価表、IADL評価表等における評価点)から、所定の水準以上であるかどうかに基づいて対象享受者の身体機能の良不良を特定する。また、対象享受者の自傷リスクの評価結果(例えば、SADPERSONSスケール、SABCS、SSIS等における評価点)から、所定の水準以上であるかどうかに基づいて対象享受者の自傷リスクが高リスクかどうかを特定する。さらに、対象享受者の他害リスクの評価結果(例えば、BVC評価表、DASA評価表、VRAG評価表等における評価点)から、所定の水準以上であるか否かに基づいて対象享受者の他害リスクが高リスクかどうかを特定する。
【0033】
補助記憶装置23には、
(1)対象享受者の身体機能が良であり、且つ対象享受者の自傷リスク、又は他害リスクが高リスクである場合
(2)対象享受者の身体機能が良であり、且つ対象享受者の自傷リスク、又は他害リスクが高リスクでない場合
(3)対象享受者の身体機能が不良であり、且つ対象享受者の自傷リスク、又は他害リスクが高リスクである場合
(4)対象享受者の身体機能が不良であり、且つ対象享受者の自傷リスク、又は他害リスクが高リスクでない場合
の4つの場合に応じた第1の閾値、第2の閾値の値が予め記憶されている。条件決定部32は、対象享受者の身体機能が良であるか否かと、対象享受者の自傷リスク、又は他害リスクが高リスクであるか否かとに応じて、補助記憶装置23から第1の閾値、第2の閾値を読み取り決定する。
【0034】
なお、(1)の対象享受者の身体機能が良であり、且つ対象享受者の自傷リスク、又は他害リスクが高リスクである場合は、対象享受者が身体を不自由なく動かすことができ、且つ自傷、又は他害のリスクが高リスクであるため、4つの場合の中で最もリスクが高い。したがって、この場合の第1の閾値、第2の閾値は、最も条件を満たしやすい値(ここでは小さい値)となるように決定される。
【0035】
また、(4)の対象享受者の身体機能が不良であり、且つ対象享受者の自傷リスク、又は、他害リスクが高リスクでない場合は、対象享受者が身体を動かすことが不自由であり、且つ自傷、又は他害のリスクが低いため、4つの場合の中で最もリスクが低い。したがって、この場合の第1の閾値、第2の閾値は、最も条件を満たしにくい値(ここでは大きい値)となるように決定される。
【0036】
さらに、(2)及び(3)の2つの場合に応じた第1の閾値、第2の閾値は、条件の満たし易さが上記(1)や(4)の場合の間となる。
【0037】
さらにまた、条件決定部32は、他の方法で第1の閾値、第2の閾値を決定してもよい。例えば、条件決定部32は、対象享受者に関する自傷リスク、他害リスク及び身体機能についての評価情報が示す評価点の合計に所定の倍率を乗じた値を第1の閾値、第2の閾値として決定してもよい。
【0038】
さらにまた、対象享受者に関する自傷リスク、他害リスク及び身体機能のうちの少なくとも1つについての評価情報に基づいて、第1の閾値、第2の閾値を決定してもよい。その場合、例えば対象享受者に関する自傷リスク、他害リスク、身体機能のうちの少なくとも1つについての評価情報が示す評価点に所定の倍率を乗じた値を第1の閾値、第2の閾値として決定してもよいし、この評価点に応じた値として予め定められている値を第1の閾値、第2の閾値として決定してもよい。
【0039】
通知制御部33は、指標情報取得部31により取得された緊急性指標情報、及び条件決定部32により決定された第1の閾値、第2の閾値(第2の閾値>第1の閾値)に基づいて、取得した緊急性指標情報に対応するサービス提供者への支援の要請を通知するか否かを制御し、送受信部30を介して端末装置11に送信する。具体的には、指標情報取得部31により取得されたスコア値が第1の閾値以上であるかどうかを判定し、スコア値が第1の閾値未満である場合は、対象メンバーへの支援の要請を通知しないよう制御する。また、スコア値が第1の閾値以上であると判定した場合は、支援メンバー抽出部34に対して対象メンバーへの支援を行うメンバー(以下、支援メンバーという)を対象グループから抽出するよう指示する。
【0040】
また、スコア値が第1の閾値以上で第2の閾値未満であると判定した場合は、支援メンバー抽出部34により抽出された支援メンバーが携帯する端末装置11に対して、対象メンバーへの通常支援の要請を通知する。また、スコア値が第2の閾値以上であると判定した場合は、支援メンバー抽出部34により抽出された支援メンバーが携帯する端末装置11に対して、対象メンバーへの緊急支援の要請を通知する。
【0041】
なお、通知制御部33は、抽出した支援メンバーに対して支援の要請と併せて支援可能かどうかの問い合わせを通知してもよい。このとき、問い合わせを受けた端末装置11を携帯するメンバーは、この端末装置11から支援可能な状態であるかどうかを支援要請制御装置10に通知する。支援メンバー抽出部34は、この通知が支援不可能であることを示す場合は、当該メンバーを除外して再度支援メンバーを抽出する。そして、通知制御部33は、改めて抽出された支援メンバーに対して支援の要請と併せて支援可能か否かの問い合わせを制御してもよい。このようにして、支援要請制御装置10は同様の処理を支援の要請が可能であることを示す通知を受けるまで繰り返してもよい。
【0042】
また、通知制御部33は、対象グループ内の所定の人数以上のメンバー(例えば、メンバー全員)から支援不可能であることを通知された場合に、所定の通知先(例えば、対象グループの管理者、消防、警察、児童相談所、配偶者暴力支援センター等の情報処理装置)に対象メンバーへの支援の要請を通知するようにしてもよい。
【0043】
支援メンバー抽出部34は、通知制御部33からの指示に応じて、対象グループの各メンバーの位置情報から支援メンバーを抽出する。例えば、端末装置11のそれぞれから位置センサを介して検知された位置情報を取得し、各端末装置11の位置を対象グループの各メンバーの位置として特定する。そして、例えば、特定した位置に基づいて対象メンバーに最も近いメンバーを支援メンバーとして抽出したり、対象メンバーからの距離が所定の閾値以下であるメンバーの中から選択したメンバーを支援メンバーとして抽出する。
【0044】
なお、支援メンバー抽出部34は、例えば対象グループの各メンバーの位置情報に基づいて、各メンバーの位置から対象メンバーの位置までの経路を特定し、特定した経路が最も短いメンバーを支援メンバーとして抽出してもよい。また、例えば対象メンバーの位置までの経路の長さが所定の閾値以下であるメンバーの中から選択したメンバーを支援メンバーとして抽出してもよい。
【0045】
このように、支援要請制御装置10は、対象グループの各メンバーの位置情報に基づいて対象グループから支援メンバーを抽出することで、対象メンバーの位置までの移動が容易なメンバーを支援メンバーとして抽出し、対象メンバーへの素早い支援を可能にする。
【0046】
なお、支援メンバー抽出部34は、対象グループの各メンバーの位置情報と併せて、対象グループの各メンバーの移動予定情報に基づいて対象グループから支援メンバーを抽出してもよい。移動予定情報とは、各メンバーについて予定されている移動経路の情報であり、本実施形態では補助記憶装置23に予め記憶されている。支援メンバー抽出部34は、各メンバーの移動予定情報に基づいて、対象グループの各メンバーの中から対象メンバーの位置に近づくような移動が予定されているメンバーを特定する。そして、支援メンバー抽出部34は、対象グループの各メンバーの位置情報に基づいて、特定したメンバーの中から支援メンバーを抽出する。
【0047】
このように、対象グループの各メンバーの位置情報と併せて対象グループの各メンバーの移動予定情報を用いて支援メンバーを抽出することで、支援により予定されている経路からのずれができるだけ小さいメンバーを支援メンバーとして抽出し、支援を行うメンバーの負担を軽減し効率的に支援要請を行うことができる。
【0048】
なお、支援メンバー抽出部34は、対象グループの各メンバーの位置情報と併せて、対象グループの各メンバーの繁忙度情報に基づいて対象グループから支援メンバーを抽出してもよい。繁忙度情報とは、各メンバーの繁忙の度合いを示す情報(例えば、残りの訪問件数等)であり、本実施形態では、補助記憶装置23に記憶されている。対象グループの各メンバーについて、端末装置11から通知された情報(例えば、位置情報、訪問先へのチェックイン、チェックアウトの情報等)に基づいて、補助記憶装置23に記憶された繁忙度の情報が常時更新される。具体的には、端末装置11から周期的に送信される位置センサを介して検知された信号に基づいて対象グループの各メンバーの位置を把握し、メンバーが訪問先の位置から所定の範囲内に入ったらそのメンバーが訪問先にチェックインしたことを特定すると共に、そのメンバーが訪問先の位置から所定の範囲外に出て行ったらそのメンバーが訪問先からチェックアウトしたことを特定する。このようにして各メンバーの繁忙度情報が常時更新される。そして、各メンバーの繁忙度情報に基づいて、対象グループの各メンバーの中から、繁忙の度合いが所定の水準以下(例えば、残りの訪問件数が所定の閾値以下等)であるメンバーを特定し、特定したメンバーの中から支援メンバーを抽出する。
【0049】
このように、対象グループの各メンバーの位置情報と併せて対象グループの各メンバーの繁忙度情報を用いて支援メンバーを抽出することで、余裕のあるメンバーを支援メンバーとして抽出でき、支援を行うメンバーの負担をできるだけ軽減し過剰に負荷が掛かることを防止することができる。
【0050】
なお、支援メンバー抽出部34は、対象グループの各メンバーの位置情報と併せて、対象グループの各メンバーの移動予定情報及び繁忙度情報に基づいて対象グループから支援メンバーを抽出してもよい。例えば、各メンバーの移動予定情報、及び繁忙度情報に基づいて、対象グループの各メンバーの中から対象メンバーに近づくような移動が予定されており、且つ繁忙の度合いが所定の水準以下であるメンバーを特定するようにしてもよい。
【0051】
送信制御部35は、定期的又は不定期に端末装置11のそれぞれに対して対象グループの共有情報を示す画面(以下、共有画面という)を生成し、送受信部30を介して端末装置11に送信する。各端末装置11は、連携アプリを介して支援要請制御装置10から共有画面情報を受信し、端末装置11の表示部に表示する。各サービス提供者は、表示された共有画面を視認することで対象グループの現在の状況やサービス享受者に関する情報を確認することができる。
【0052】
図4~
図6は、本実施形態に係る支援要請システムにおける送信制御部35が作成する共有画面の一例を示す図である。
図4の共有画面は、通知制御部33による支援の要請の通知が行われていない場合において送信制御部35で作成される共有画面の一例である。
【0053】
図4に示すように、共有画面は地図情報を含んでおり、この地図情報に共有情報である対象グループの各メンバーの位置情報やサービス享受者の位置情報がアイコンで表示されている。また、共有画面には、サービス享受者の情報(例えば、氏名、性別、年齢、住所、電話番号、主疾患名、自傷他害リスク情報、主担当のサービス提供者の情報、当日担当のサービス提供者の情報、チェックイン時間、チェックアウト時間等)が表示される。
【0054】
また、
図4に示すように、サービス享受者の詳細情報(例えば、これまでの経過記録、バイタルサイン、訪問歴、内服薬歴、血液データ、治療歴、既往歴、訪問時の状況等)をさらに表示するようにしてもよい。
【0055】
さらに、サービス提供者の情報(例えば、氏名、電話番号、現在地住所、次訪問先のサービス享受者の氏名、次訪問先までの距離と所要時間等)が表示される。
【0056】
また、
図4に示すように、サービス提供者の詳細情報(例えば、その日の訪問予定人数、現在の移動距離、その日の移動予定距離、現在の総訪問時間、その日の総訪問時間等)をさらに表示するようにしてもよい。上記各情報は、カーソル合わせ等の所定の操作が行われた場合に、対応するアイコンに関連付けられた情報が表示されるようにしてもよい。
【0057】
図5は、通知制御部33による通常支援要請の通知が行われた場合において送信制御部35が作成する共有画面の一例を示す図である。
図5に示す共有画面は
図4と同様の情報に加えて、支援メンバーの位置から支援先までの経路情報、支援メンバーの位置から支援先までの距離、及び移動に係る時間の情報等が表示される。また、対象グループの各メンバーごとに対象メンバーの位置からの距離が何番目に近いかを示す番号が表示される。
図5においては、(1)のメンバーが対象メンバーから最も近く、(4)のメンバーが対象メンバーから最も遠いことを示している。
【0058】
通常支援要請の通知の際に支援メンバーの位置から対象メンバーの位置までの経路情報を含む共有画面を支援メンバーの端末装置11に送信することで、支援メンバーに対して支援先までの経路を提示し支援メンバーの移動を支援できる。
【0059】
また、
図5においては、対象メンバーに2番目に近いメンバーについて、支援先までの距離、及び移動に係る時間の情報を表示している。なお、対象メンバーの情報、及び支援メンバーの情報は、他のメンバーの情報と異なる表示態様(例えば、背景の模様、色等が異なる態様)であることが望ましい。
【0060】
なお、通常支援要請の通知が行われた場合は、送信制御部35で作成された共有画面を表示する際に、カーソル合わせ等の所定の処理が行われない場合でも対象享受者の情報を表示することが望ましい。
【0061】
図6は、通知制御部33による緊急支援要請の通知が行われた場合において送信制御部35が作成する共有画面の一例を示す図である。
図6に示す共有画面は
図5と同様の情報に加えて、救援要請が可能な所定の施設(例えば、警察、消防、訪問看護センター等)の情報が表示される。緊急支援要請の通知の際に、メンバー以外の救援要請が可能な施設等の情報を含む共有画面を端末装置11に送信することで、緊急の救援先を対象グループの各メンバーに提示することができる。
【0062】
次に、
図7のフローチャートを用いて本実施形態に係る支援要請システム1の処理の一例を説明する。まず、指標情報取得部31が、端末装置11から送受信部30を介して定期的又は不定期に受信される端末装置11のセンサで検知された信号に基づいて、端末装置11を携帯するサービス提供者が置かれた状況の緊急性の度合いを示すスコア値を取得する(S1)。条件決定部32が、評価情報DB36に記憶されている対象享受者の評価情報に基づいて、第1の閾値、第2の閾値を決定する(S2)。通知制御部33が、S1で取得されたスコア値が第1の閾値以上であるかどうかを判定し(S3)、第1の閾値未満であると判定した場合は、送信制御部35が、支援要請が通知されない場合の共有画面を作成し、送受信部30を介して対象グループの各メンバーの端末装置11に送信し(S8)、対象グループの各メンバーの端末装置11は、共有画面の送信を受けて共有画面を表示部に表示して処理を終了する。S3で第1の閾値以上であると判定した場合は、支援メンバー抽出部34が、対象グループの各メンバーの位置情報に基づいて支援メンバーを抽出する(S4)。
【0063】
通知制御部33が、S1で取得されたスコア値が第2の閾値以上であるかどうかを判定し(S5)、第2の閾値未満であると判定した場合は、通知制御部33が、S4で抽出された支援メンバーの端末装置11に対して送受信部30を介して通常支援要請を通知する(S7)。送信制御部35が、通常支援要請が通知される場合に対応する共有画面を送受信部30を介して対象グループの各メンバーの端末装置11に送信し(S10)、対象グループの各メンバーの端末装置11は、共有画面の送信を受けて共有画面を表示部に表示して処理を終了する。
【0064】
S5で第2の閾値以上であると判定した場合は、通知制御部33が、S4で抽出された支援メンバーの端末装置11に対して送受信部30を介して緊急支援要請を通知する(S6)。送信制御部35が、緊急支援要請が通知される場合に対応する共有画面を送受信部30を介して対象グループの各メンバーの端末装置11に送信し(S9)、対象グループの各メンバーの端末装置11は、共有画面の送信を受けて共有画面を表示部に表示して処理を終了する。
【0065】
以上のように、本実施形態に係る支援要請システムにおいては、支援要請制御装置10が、対象メンバーが置かれた状況の緊急性の指標情報である緊急性指標情報を取得し、取得した緊急性指標情報と、対象享受者についての自傷に関するリスク、他害に関するリスク、身体機能のうちの少なくとも1つに関する評価情報とに応じて、対象グループから抽出された支援メンバーに対して対象メンバーに対する支援の要請を通知するかどうかを制御するため、状況に応じた適正な感度で支援の要請を通知することができ、不要な通知が生じる事態を防止できる。また、支援要請制御装置10が支援メンバーに対して支援要請を通知する際に、対象メンバーによる端末装置11等の操作を要さず、対象メンバーの手間を軽減することができる。
【0066】
なお、上記では、支援要請制御装置10が端末装置11からセンサを介して検知された信号を取得し、取得した信号に基づいて緊急性指標情報を取得するようにしたが、端末装置11が当該端末装置11のセンサを介して検知した信号に基づいて、緊急性指標情報を取得するようにしてもよい。この場合、端末装置11は、取得した緊急性指標情報を支援要請制御装置10に送信し、支援要請制御装置10の指標情報取得部31は、端末装置11から送信された情報を緊急性指標情報として取得するようにしてもよい。
【0067】
また、支援要請制御装置10が支援の要請の通知を行うか否かの制御の条件として、第1の閾値、第2の閾値を用いるようにしたが、他の条件を用いるようにしてもよい。例えば、評価情報DB36に記憶されている対象享受者の身体機能についての評価情報が、身体機能が所定の水準未満であることを示す場合、対象享受者による自傷、他害を示唆する音声が検知されたとしても支援の要請を通知しないことを条件としてもよい。すなわち、サービス享受者の身体機能が所定の水準以下の状態(例えば、寝たきり状態、手足が不自由な状態等)の場合、サービス享受者が自傷行為、他害行為を実行することを困難とするからである。これにより、支援要請制御装置10は、不要な支援要請が通知される事態を防止することができる。
【0068】
さらに、支援の要請の誤通知を防止するため、対象メンバーが訪問先のサービス享受者宅にチェックインしていない期間においては、支援要請を通知しないように制御してもよい。こうすることで、不要な支援要請が通知されることを防止することができる。
【0069】
(本発明のその他の実施形態)
本実施形態に係る支援要請システムについて、
図8を用いて説明する。本実施形態に係る支援要請システムは、支援要請を応用して、作業が完了しているメンバーに完了していないメンバーの残りの作業の一部を依頼することで、各メンバーの作業完了時点の不均衡を低減するものである。
【0070】
対象グループの各メンバーは、自分の受け持ちのサービス享受者を訪問してサービスを行うが、各メンバーの作業の進行速度は一定とはならず、メンバーごとに作業の進み具合に差が生じる場合がある。結果として定時までに作業が完了できるメンバーと完了できないメンバーが生じ、帰宅時間などに不均衡が生じ可能性がある。
【0071】
支援要請制御装置10は、所定の時点(例えば、定時の1時間前等)に対象グループの各メンバーの繁忙度情報に基づいて作業が完了したメンバーを特定する。特定されたメンバーに対して、管理者が、未だサービスを享受していないサービス享受者を訪問してサービスを行うよう指示を通知する。支援要請制御装置10は、このような指示を通知した場合に、対象グループの各メンバーの繁忙度情報や各メンバーが次に訪問する訪問先を示す情報等を含む共有画面を各端末装置11に送信する。
【0072】
なお、上記のように、作業が完了しているメンバーは、管理者からの要請で未だサービスを享受していないサービス享受者を訪問するようにしてもよいし、作業が完了しているメンバー自らが未だサービスを享受していないサービス享受者を積極的に訪問するようにしてもよい。この場合、作業が完了しているメンバーから管理者にその旨の要請を出し、管理者が受理したら実際に訪問してサービスを行うようにしてもよい。
【0073】
図8は、本実施形態に係る支援要請システムにおける共有画面の一例を示す図である。
図8の例では、対象グループの各メンバーの繁忙度情報として、残りの訪問件数の情報が示されている。また、各メンバーが次に訪問する訪問先を示す情報として、各メンバーの情報を始点とする矢印の情報が示されている。
図8の例では、サービス提供者によるサービスが実行されて訪問済みとなっているサービス享受者と、サービス提供者によるサービスが実行済みでない未訪問のサービス享受者とをそれぞれ色や背景模様を異ならせた表示態様で表示している。また、
図8の例では、繁忙度に応じてサービス提供者の表示態様も異ならせている。
【0074】
このように、本実施形態に係る支援要請システムにおいては、サービス提供者に何か問題があった場合のみならず、普段の業務において終了時間の不均衡を是正して均等に仕事を終了することが可能になる。
【符号の説明】
【0075】
1 支援要請システム
10 支援要請制御装置
11 端末装置
12 ネットワーク
21 CPU
22 主記憶装置
23 補助記憶装置
24 ネットワークI/F
25 入出力I/F
30 送受信部
31 指標情報取得部
32 条件決定部
33 通知制御部
34 支援メンバー抽出部
35 送信制御部
36 評価情報DB